JP4331747B2 - 大豆胚軸高含有豆乳およびその豆腐 - Google Patents

大豆胚軸高含有豆乳およびその豆腐 Download PDF

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Description

本発明は、大豆胚軸又は大豆胚軸の加工品を利用して大豆イソフラボン量が通常の豆乳や豆腐類と比較して極めて高く含有されており、骨の健康やコレステロール低下などの有用な健康機能作用が期待でき、かつ安価に消費者においしく提供できる豆乳とその製造方法及びそれらを利用した渋味の少ない豆腐とその加工品およびその製造方法とに関する。
従来の技術において、大豆の表面を削った削り粉を豆乳に添加し高大豆イソフラボンを含む豆腐の製造方法(特許文献1参照)があるが、この発明では削り粉中の大豆イソフラボン総量濃度が低いため相当な量の削り粉を添加する必要があり、その結果、豆乳粘度が増大してぼそぼそした滑らかさに欠ける豆腐しか製造できない。また添加量を最大限にしても大豆イソフラボンの濃度を90mg/100g(豆腐重量)以上含む豆腐は製造できない。
大豆イソフラボンを豊富に含む豆乳を得るには、大豆イソフラボンを豊富に含む大豆を使用して豆乳を得る方法が考えられる。大豆中の大豆イソフラボンの含量は200〜540mg/100g(非特許文献1参照)と推定されるが、例えば、大豆イソフラボン含量が437mg/100g(非特許文献2参照)の大豆でも、豆乳では60.1mg/100gが限界であり、90mg/100g以上の豆乳を製造することはできない。
また、従来、酵素を使用して大豆イソフラボンのアグリコン比率を高くする方法(特許文献2参照)が知られているが、大豆イソフラボン総量の含量を上げることはできなかった。
あるいは、イソフラボン成分の添加については、高イソフラボン含有の大豆やその大豆加工品もしくは大豆の胚軸などの高イソフラボン含有物を利用できる発明(特許文献3参照)もあるが、高イソフラボン含有大豆や抽出された含有物などは非常に高価であり、安価に消費者に提供することができない。
また上述のごとく、大豆胚軸をそのまま豆乳や大豆に添加してもおから分離工程中で取除かれてしまう。更に胚軸を加工する方法として気流粉砕法の一種の乾式粉砕法で、胚軸を粉末にして添加する方法(特許文献1参照)が発明されたが、水に浸漬すると膨潤し、その後の工程でおからを取除く必要が生じる。さらに、衝撃時に発生する熱により大豆蛋白質が過変性し、ぼそぼそした粉っぽい食感の豆腐になるという欠点があった。
一方、日本人の大豆イソフラボン平均摂取量は約18mg/日程度と報告されており、摂取目安である40mg/日には非常に不足していると言われている(非特許文献3参照)。しかし、化学的に抽出されたイソフラボンエキスなどはコレステロール低下などの健康機能には効果がないという報告(非特許文献4参照)があり、自然由来のイソフラボンを安価においしく摂取できる技術が強く望まれていた。
即ち、従来の技術では達成できなかった抽出技術に頼らない自然由来の高濃度の大豆イソフラボンを含有する、安価で滑らかで、摂取しやすい豆乳や豆腐又はその加工品を製造する技術の開発が望まれている。
特開2002−159274号公報 特開2001−340059号公報 特開平11−89589号公報 扇谷ら著、「大豆のイソフラボン量について;産地による比較」、札幌市衛研年報、29、83−89(2002) 遠藤ら著、「豆腐のイソフラボン含量に及ぼす大豆の品種及び豆乳調整法の影響」、日本食品保蔵科学会誌、VOL.29、NO.3、P165〜172、(2003) 戸田ら著、「市販大豆食品のイソフラボン含量について」、味噌の科学と技術、 第46巻、第6号、P219〜226,(1998年6月) 「大豆たん白と健康(3)、大豆たん白のコレステロール低下作用」、ジャパンフードサイエンス、2000年7月号、P69−74 家森幸男ら著、「大豆イソフラボン、(株)幸書房発行 2001年3月30日発行、24〜25、101〜102、130〜141、151頁 財団法人日本健康・栄養食品協会 大豆イソフラボン食品、「大豆イソフラボン食品の試験方法」24〜28頁、平成12年11月1日公示
解決しようとする課題は、豆乳の粘度を増加させずに滑らかでかつ自然由来の大豆イソフラボン含量を90〜325mg/100gと高濃度に含む豆乳や豆腐類を安価に安定的に生産できるように開発することである。
通常、豆乳や豆腐の製造方法は、次のとおりである。
大豆の精選→洗浄→浸漬→磨砕・加水→加熱→呉→濾過→豆乳→凝固剤添加→凝固→カット→包装→豆腐 ↓
おから
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意努力した結果、普通の豆乳よりも大豆胚軸を多く含む特別な豆乳を製造することで解決の糸口を見出したのである。
上記課題を解決するために本発明者は高濃度の大豆イソフラボンを含む大豆胚軸もしくは大豆胚軸の加工品を、引き水の代わりに豆乳を使用して磨砕し、さらにオカラを分離することなく高圧ホモゲナイズ処理する湿式微粒子化技術に着目した。鋭意検討した結果、大豆イソフラボン総量が1050〜2800mg/100gの大豆胚軸もしくは大豆胚軸の加工品を4〜10重量%含有するように豆乳で磨砕し、オカラを分離せずに高圧ホモゲナイズ処理によって湿式微粒子化することで滑らかで高濃度の大豆イソフラボンを含有する豆乳が製造できることを見出し、本発明を完成させるに至ったのである。
さらに得られた豆乳に、凝固剤の濃度を0.1〜0.6%、かつ架橋酵素の酵素添加量を0.05〜0.30ユニット/ml豆乳になるように併用添加して豆腐を製造することでより渋味の少ない、食べやすい大豆イソフラボンを高含有する豆腐や豆腐加工品を製造できることをも見出した。
以下、本発明について詳細に説明する。
請求項1に記載の発明は、大豆由来のイソフラボン総量が90〜325mg/100g含有する豆乳に関するものである。大豆イソフラボンのコレステロール低下作用は非特許文献5(P.101〜102)にみられるように、諸説様々であるが、本発明者が行った実験では、詳細は実施例8に示したが、臨床試験結果から大豆イソフラボンによるコレステロール低下作用は70mg/日の摂取では効果がなく、90mg/日以上必要であることがわかった。毎日無理なく摂取できる豆乳や豆腐の量としては100gが限界であるので最低摂取量は90mg/100g/日となる。一方、上限としては実施例2にあるように、10%の添加を越すと豆乳粘度が増加しおいしさに影響するので、胚軸を10%まで添加した325mg/100g/日が限界であると言える。
本発明において使用する大豆はIOM(Indiano Ohio Mishigan)、有機大豆、国産大豆、中国産大豆、ブラジル産大豆等のいずれでも良い。大豆に含まれる大豆イソフラボンの含量は一般的に含まれていると考えられる200〜540mg/100g(非特許文献1参照)のもので良い。
請求項2に係る方法によれば、該豆乳を製造する工程において、大豆胚軸又は大豆胚軸の加工品を磨砕する工程を有することを特徴とする大豆イソフラボン総量が90〜325mg/100gの豆乳の製造法であるが、胚軸とは、非特許文献5のP.151 表11.3「大豆イソフラボン食品規格基準における定義(JHFA)」にあるように「大豆から胚軸部分」を分離したものをいう。本発明実施例では搾油工程で脱皮後に容易に発生する胚軸を使用したが、これに限定されるものではない。すなわち、大豆を割砕すると子葉は2分割され、種皮は剥離し、胚軸を容易に分離することができる。こうして得られる胚軸の大きさは0.5mmから5mm程度であり、水分は4%から10%である。胚軸の純度は実測80%から85%である。また、本発明で大豆胚軸の加工品とは胚軸を90℃から115℃以下で焙煎したものや大豆胚軸をヘキサンで油抽出した残りの脱脂胚軸などが利用できる。
本発明製法では大豆胚軸や大豆胚軸の加工品をそのまま直接使用する。水に浸漬して使用しても構わないが、製造工程でのハンドリングは悪くなる。
大豆胚軸や大豆胚軸の加工品を粉末化したものは、湿式による微粒子化に比べ食感が劣る。更に乾式で粉末はいくら微粒子化しても、水や豆乳に添加すると膨潤するので粉っぽくなり豆乳としての品質が低下し好ましくない。また、粉末化する時に発生する熱で蛋白質が過変性し粘度の高い豆乳となり好ましくない。
請求項3に係る方法によれば、豆乳を製造する工程において、大豆胚軸又は大豆胚軸の加工品を磨砕する際に、引き水に代えて豆乳を用いることを特徴とする請求項1記載の豆乳の製造法である。本発明において引き水とは通常浸漬した大豆を擦り潰す時に加える水のことを指す。この水の代わりに使用される豆乳は、常法で得られる豆乳濃度(豆乳BRIX)が9〜15%(豆乳濃度計SM−20E アタゴ社製 10℃測定)の範囲にある豆乳を使用する。詳細は実施例7に示すが、引き水の代わりに使用する豆乳の豆乳濃度は9%以上にする必要がある。すなわち、引き水に豆乳を使用せずに普通の水で磨砕した場合、得られる胚軸含有豆乳は大豆風味の少ない、ただ渋くて苦いだけの液体になり飲用には不向きである。しかし、引き水に豆乳を使用することで胚軸含有豆乳中の蛋白質や脂質、大豆由来の香気成分が豊富になり風味豊かでまろやかになり、渋味や苦味の少ない美味な豆乳となる。この時に用いる豆乳の濃度は通常豆乳や豆腐を作る時に使用される豆乳濃度9〜15%の豆乳でよい。
また、濃い豆乳と水を添加しながら胚軸を磨砕しても良いが、その時の水を含めた豆乳濃度が9%未満では大豆風味が薄れ、渋味が強くなり好ましくないものとなる。
大豆胚軸を豆乳で磨砕する際にサワーミルやマスコロイダーなどのグラインダーを用いて磨砕する。そのときの呉の粒度は大概0.05mmから1mm程度になる。
請求項4に係る方法によれば、大豆胚軸もしくは大豆胚軸の加工品の添加量が4〜10重量%である請求項2または3記載の豆乳の製造法である。本発明の製法で使用する大豆胚軸又は大豆胚軸の加工品の大豆イソフラボン総含量は1050〜2800mg/100gの値である。これは大豆イソフラボン総量は大豆品種や収穫時期の気温により変動するが、本発明者が実測した結果1050〜2800mg/100gの値によるものである。
実測値の例を表1に示した。
Figure 0004331747
一般的には1800mg/100g以上の大豆イソフラボンを含む大豆胚軸が市販されている。市販豆腐中の大豆イソフラボンは平均50.9mg/100gであり(非特許文献5 P.138参照)、実施例1でも示すとおり使用した豆乳のイソフラボン量は50mg/100gであった。また、豆乳に10%以上大豆の粉末や胚軸の粉末を添加すると、豆乳の粘度が200cp以上に増大し、ザラザラした食感になり飲みごこちが悪くなることが分かった。したがって、大豆イソフラボンを1050〜2800mg/100g含む大豆胚軸を豆乳に対して4〜10重量%添加することで飲み易く、豆乳中の大豆イソフラボン総量を90〜325mg/100gと高濃度に含むことができた。
なお、豆乳中の大豆イソフラボン総量が90〜325mg/100gとなるのは、大豆胚軸中のイソフラボンが1050〜2800mg/100gであり、豆乳中のイソフラボンが50mg/100gであることから、大豆イソフラボンを1050〜2800mg/100g含む大豆胚軸を豆乳に対して4〜10重量%添加すれば計算上も豆乳中の大豆イソフラボン総量は90〜325mg/100gとなり、また実測しても同じ結果が得られた。
なお、大豆イソフラボンの測定方法は非特許文献6の24〜28頁にある財団法人日本健康・栄養食品協会で定められる「大豆イソフラボン分析法」に従って計測し、ダイズイン、ゲニスチン、グリシチン及びこれらのマロニル配糖体、アセチル配糖体及びアグリコンの計12種類の総称を「大豆イソフラボン」とした。
請求項5に記載の発明は、大豆胚軸又は大豆胚軸の加工品を磨砕した後の工程において、オカラを分離しないで高圧ホモゲナイズ処理する工程を有することを特徴とする請求項2、3または4記載の豆乳の製造法である。これは加水して濃度を薄めた豆乳を用いても構わないが、特別に濃い豆乳を用いて呉を高圧ホモゲナイズ処理した後に薄めても構わない。また高圧ホモゲナイズ処理は呉を煮る前でも後でも構わない。呉を煮た後に行なう場合は、煮呉を60℃程度まで冷却したものを高圧ホモゲナイズ処理したほうが大豆蛋白質の過変性を防ぐことができるのでより望ましい。
つまり、大豆イソフラボンを1050mg/100g以上含む大豆胚軸4%〜10%を、常法で得た大豆イソフラボンを50mg/100g程度含む豆乳でグラインダーにより磨砕を行い呉とする。この際、胚軸はサポニンを多く含むので消泡剤を添加したほうがなお良い。消泡剤の添加量は常法の豆乳を作る時と同じ量程度で構わない。大豆胚軸入りの生呉を、蒸煮釜で通常の豆乳を製造する条件である90〜110℃で2〜15分ほど加熱すれば良い。この加熱した大豆胚軸入り煮呉をそのままか、あるいは冷却水の流れる二重管などに通して60℃前後まで冷却したものを、高圧ホモゲナイズ処理する。ホモゲナイザーの処理条件は200〜800kg/cmの条件で少なくとも1回、望ましくは2回以上処理すると豆乳粘度が減少し、滑らかで渋味の少ない飲みやすい豆乳が得られる。得られた大豆胚軸を含む豆乳の粒度は20μm〜50μmであり、粘度は200cp以下である。これらの豆乳は粘度が低いため、凝固剤のにがりが均一に混ざりやすく滑らかで渋味の少ない豆腐が得られる。
これが、請求項6記載の発明による請求項1記載の豆乳を用いることを特徴とする豆腐又はその加工品である。
請求項7に記載の発明は、請求項1記載の豆乳の凝固時に凝固剤および架橋酵素を併用することを特徴とする豆腐の製造方法である。即ち、凝固剤の濃度が0.1〜0.6%であり、かつ架橋酵素の酵素添加量が0.05〜0.30ユニット/ml豆乳である請求項6記載の渋味が少なく滑らかな高品質豆腐又はその加工品の製造方法である。
ここで使用する凝固剤は通常の凝固剤で構わない。例えば、GDL(グルコノデルタラクトン)、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、食酢、クエン酸、食塩、海水にがり、粗製海水塩化マグネシウムなどである。これらを単品もしくは組み合わせて使用する。添加量としては豆乳に対し0.1〜0.6重量%と通常の豆腐を製造する割合で構わない。
トランスグルタミナーゼなどの架橋酵素を添加量として0.05〜0.30ユニット/ml(豆乳)と凝固剤と併用して使用すると、食感も滑らかになり、ゲル強度が増しイソフラボンやサポニンなどの渋味の元になる物質がゲルで包み込まれると考えられるため渋味が押さえられてなお良い味となる。凝固剤と酵素を混合した後の工程は通常の豆腐と同じであるが、酵素の反応をよくするために10℃以下の冷蔵で10時間から50時間程度熟成するとよい。もしくは、20〜70℃で30分〜3時間程度放置すると良い。この豆乳を利用して絹や木綿などのカット豆腐や充填豆腐、寄せ豆腐、厚揚げ、絹生揚げ、がんもなどの豆腐加工品も更に作ることができる。
本発明によれば、今まで廃棄されていた大豆の胚軸又は大豆胚軸の加工品を利用し、自然由来の大豆イソフラボン含量が胚軸エキスなどの化学的に抽出されたものを添加する手段を経ることなく、通常の豆乳や豆腐類と比較して極めて高濃度に含有されており、骨の健康やコレステロール低下などの有用な健康機能作用が期待できる豆乳や豆腐やその加工品を安価に美味に提供できる。
本明細書は本願の優先権の基礎である日本国特許出願2004−72608号の明細書および/または図面に記載される内容を含む。
本発明の実施の形態としては、大豆胚軸を自然に利用することで大豆イソフラボン総量を90〜325mg/100gと高濃度含む飲用の豆乳や上記豆乳に凝固剤を添加して製造される木綿豆腐、絹豆腐、寄せ豆腐、おぼろ豆腐、充填豆腐、焼き豆腐、当該豆乳を利用した豆腐やその手作り豆腐セットとして提供できる。さらに、本発明の製造方法により得られた豆腐はがんも、絹生揚げ、厚揚げなどの豆腐加工食品にも利用できる。
以下、本発明について実施例をあげて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
胚軸の微粒子化の最適化検討
まず、本発明者は最適な大豆胚軸の添加方法の確認を行った。
ブラジル産大豆100kgを常温で乾燥し水分を10%以下にしたものを、搾油工程で使用される脱皮機((株)躍進機械 脱皮機YK-20BS)を用いて脱皮し、胚軸除去機((株)躍進機械 バイブロスクリーンVS-100-2)にて風選して2.5kgの胚軸Aを得た。大豆を脱皮すると種皮が取れ、子葉は2分割し、胚軸も子葉から外れる。この時胚軸には子葉と種皮の一部が付着することがあるが、得られた胚軸を100g採集し、丹念に子葉や種皮と胚軸を分離すると胚軸のみの純度は実測84.5%であった。胚軸Aのイソフラボン濃度は1800mg/100gであった。水分は9%であった。
一方、同じブラジル産大豆を用いて常法により豆乳を作製した。すなわちブラジル産大豆60kgを20℃で18時間浸漬した後、水切りしてトータルの加水量が5倍の加水をしながらグラインダー((株)長沢機械製作所社製、サワーボーイNSG−08F)で磨砕した。磨砕した呉に、消泡剤((株)理研ビタミン:エマルジースーパー88)360gを添加し、100℃で8分間加熱してオカラ分離機によってオカラを分離して冷却機ですぐに10℃以下に冷却し280kgの豆乳Xを得た。豆乳Xの豆乳濃度は12%で、粘度は30cpであり、pHは6.83、イソフラボン濃度は50mg/100gであった。
この胚軸Aと豆乳X(常套手段によって製造された豆乳)を用いて胚軸の微粒子化方法の最適化を検討した。その結果、表2に示すような結果が得られた。すなわち、生の胚軸Aを豆乳で磨砕し高圧ホモゲナイズで湿式処理したものを試験区1から3とした。胚軸Aの添加量を試験区ごとに4%、10%、12%として豆乳Xを添加しながらグラインダー((株)長沢機械製作所社製、サワーボーイNSG−08F)で磨砕した。磨砕した呉に、消泡剤((株)理研ビタミン:エマルジースーパー88)を0.01%になるように添加し、98℃で3分間加熱して60℃以下に呉の状態のまま冷却した。その煮呉をオカラを分離することなく高圧ホモゲナイズ(GAULIN社製 LAB40−10RBFT)処理した。ホモゲナイザーの条件は1pass目を200kg/cmとして、2pass目を500kg/cmとした。ホモゲナイザー処理後10℃以下に冷却し試飲サンプルとした。胚軸、豆乳での粒度等の分析値と官能評価を表2に示す。一方、試験区4、5は胚軸を気流粉砕法((株)躍進機械 ミクロジェットKV-3)により乾式粉砕して微粒子化した。気流粉砕の条件は動力5.5KWでローター径180φmm、ローター段数を4段として2回処理した。処理した胚軸Aの粒度は10μmになった。胚軸Aの添加量を試験区ごとに4%、10%として豆乳Aを添加しながらダマにならないようにグラインダー((株)長沢機械製作所社製、サワーボーイNSG−08F)で分散した。気流粉砕法による乾式処理した微粒子化した大豆胚軸粉末を分散した呉に、消泡剤((株)理研ビタミン:エマルシ゛ースーハ゜ー88)を0.01%になるように添加し、98℃で3分間加熱した後すぐに10℃以下に冷却した。得られた気流粉砕法による乾式処理して微粒子化した大豆胚軸粉末を含む豆乳の粒度等の分析値と官能評価を表2に示す。
なお、官能評価の測定方法としては以下の方法を用いた。
長年豆乳と豆腐の官能評価に携わり熟知した10名のパネリストにより試飲を行い、その結果により評価した。試食方法として、10℃の豆乳を飲み評価を行った。評価項目は大豆風味(5点を強い、4点をやや強い、3点は普通、2点はやや弱い、1点は弱い)、滑らかさ(5点を滑らか、4点をやや滑らか、3点は普通、2点はやや滑らかでない、1点は滑らかでない)、飲みやすさ(5点を良い、4点をやや良い、3点は普通、2点はやや悪い、1点は悪い)、渋み(5点を強い、4点をやや強い、3点は普通、2点はやや弱い、1点は弱い)、総合おいしさ(5点をおいしい、4点をややおいしい、3点は普通、2点はややまずい、1点はまずい)とした。
なお、粒度は平均粒子径(メデイアン径)をレーザー回析/散乱式粒度分布測定器(堀場製作所製)を用いて測定した。豆乳濃度は豆乳濃度計SM−20E アタゴ社製を用いて10℃で測定した。豆乳pHは20℃の豆乳をガラス電極式水素イオン濃度計(岩城硝子(株)製)で測定した。
Figure 0004331747
結果、試験区4及び5の気流粉砕法を用いた乾式粉砕による大豆胚軸(微粉末胚軸)含有微粒子化豆乳は、添加量が低くても豆乳粘度が高く、渋みが強く感じられ飲み難い、おいしさ評価の低い豆乳であることがわかった。一方、試験区1、2及び3の高圧ホモゲナイズによる湿式処理した大豆胚軸(生胚軸)含有微粒子化豆乳は、試験区1及び2のように10%以内では粘度が200cp以下でさらさらしており滑らかで飲みやすい豆乳であることがわかった。
実施例2
豆乳中の大豆イソフラボン量の特定
最適な大豆胚軸の添加方法がわかったので、大豆胚軸を添加した場合の大豆イソフラボン含有量の特定を行った。表1により大豆胚軸に含まれる大豆イソフラボンの濃度は1050〜2800mg/100gであった。この大豆胚軸を4〜10重量%添加することで、豆乳中の大豆イソフラボン総量を90〜325mg/100gと高濃度に含有させることができた。
すなわち、ビントン大豆100kgを常温で乾燥し水分を10%以下にしたものを、搾油工程で使用される脱皮機((株)躍進機械 脱皮機YK-20BS)を用いて脱皮し、胚軸除去機((株)躍進機械 バイブロスクリーンVS-100-2)にて風選して2.5kgの胚軸Bを得た。胚軸のみの純度は実測80%であった。胚軸Bのイソフラボン濃度は1050mg/100gであった。水分は4%であった。胚軸Bの添加量を試験区ごとに4%として豆乳Xを添加しながらグラインダー((株)長沢機械製作所社製、サワーボーイNSG−08F)で磨砕した。磨砕した呉に、消泡剤((株)理研ビタミン:エマルジースーパー88)を0.01%になるように添加し、98℃で3分間加熱して60℃以下に呉の状態のまま冷却した。その煮呉をオカラを分離することなく高圧ホモゲナイズ(GAULIN社製 LAB40−10RBFT)処理した。ホモゲナイズの条件は200kg/cmとして1回のみ処理した。ホモゲナイズ処理後10℃以下に冷却し試飲サンプルとした。
処理した胚軸Bを含む豆乳中の大豆イソフラボン量は90mgで豆乳粘度は35cpと低く渋味も少なく飲みやすい良好な豆乳であった。
また、国産大豆であるエンレイ100kgを常温で乾燥し水分を10%以下にしたものを、搾油工程で使用される脱皮機((株)躍進機械 脱皮機YK-20BS)を用いて脱皮し、胚軸除去機((株)躍進機械 バイブロスクリーンVS-100-2)にて風選して2.4kgの胚軸Cを得た。胚軸のみの純度は実測85%であった。胚軸Cのイソフラボン濃度は2800mg/100gであった。水分は10%であった。胚軸Cの添加量を試験区ごとに10%として豆乳Aを添加しながらグラインダー((株)長沢機械製作所社製、サワーボーイNSG−08F)で磨砕した。磨砕した呉に、消泡剤((株)理研ビタミン:エマルジースーパー88)を0.01%になるように添加し、98℃で3分間加熱して60℃以下に呉の状態のまま冷却した。その煮呉をオカラを分離することなく高圧ホモゲナイズ(GAULIN社製 LAB40−10RBFT)処理した。ホモゲナイズの条件は1pass目を500kg/cmとして、2pass目を800kg/cmとした。ホモゲナイズ処理後10℃以下に冷却し試飲サンプルとした。処理した胚軸Cを含む豆乳中の大豆イソフラボン量は325mg/100gで、豆乳粘度は190cpであり、やや渋味は強いが飲みやすくおいしさが良好な豆乳であった。しかし、同様の方法で胚軸Cの添加量を11%にあげて作製すると、イソフラボン量は353mg/100gであったが、豆乳粘度が210cpと高くなり渋味も強く感じられおいしくなかった。
実施例3
豆腐及び絹生揚げ製造例
実施例1の試験区2で調整した豆乳Y(本発明のイソフラボン高含量豆乳)を用いて豆腐を製造した。すなわち、大豆イソフラボンを225mg/100g含む豆乳Yに塩化マグネシウム((株)赤穂化成製、商品名:クリスタリン)を0.3%と架橋酵素としてトランスグルタミナーゼ((株)味の素製、商品名:TG−K トランスグルタミナーゼを100ユニット/g含む製剤)を0.1%添加し、容器充填包装した後10℃で24時間静置し、85℃で60分間ボイル殺菌し、凝固して10℃以下に冷却した。ここで得られた充填豆腐Aは豆乳Yよりさらに渋味が軽減され美味であった。これは架橋酵素により渋味の元となるサポニンやイソフラボンが蛋白質で取り囲まれしっかりしたゲルを形成することで、渋みを取り囲んでいるためと推測される。
また、得られた充填豆腐を容器から取り出し180℃のフライヤーで10分間揚げることで絹生揚げを作製した。充填豆腐同様美味であった。
実施例4
栄養分析及びイソフラボン組成分析例
使用した大豆胚軸Aと充填豆腐Aの大豆イソフラボンの組成ならびに充填豆腐Aの栄養分析結果を表3と表4に示す。
Figure 0004331747
充填豆腐Aの栄養分析結果
豆乳Xを充填豆腐Aと同じ凝固剤と架橋酵素で凝固し栄養分析を比較した。すなわち豆乳Xに塩化マグネシウム((株)赤穂化成製、商品名:クリスタリン)0.3%と架橋酵素としてトランスグルタミナーゼ((株)味の素製、商品名:TG−K トランスグルタミナーゼを100ユニット/g含む製剤)を0.1%添加し、容器充填包装した後10℃で24時間静置し、85℃で60分ボイル殺菌し、凝固して10℃以下に冷却して充填豆腐Bを得た。その分析結果を表4に示す。
Figure 0004331747
充填豆腐Aは、普通の豆腐に比べ、イソフラボンだけでなく植物ステロール、サポニン、鉄分も多く含むことがわかった。
実施例5
大豆胚軸の加工品応用例1
実施例1で得た大豆胚軸Aを105℃で30分間焙煎して胚軸Dを得た。実施例1と全く同一の方法で大豆胚軸Dを用いて充填豆腐Cを作成した。充填豆腐Cはやや香ばしく美味であり、その組成は下記の表5に示すように、実施例4の表3中の充填豆腐Aと比較して、マロニル配糖体が減少し、配糖体が増加していることがわかった。
Figure 0004331747
実施例6
大豆胚軸の加工品応用例2
実施例1で得た大豆胚軸Aを圧偏しn−ヘキサンにて胚軸中の油を除去し脱脂胚軸Eを得た。脱脂胚軸は処理前の大豆胚軸に比べ色が白く渋味が少なくイソフラボン含有量が重量当りで多かった。そして実施例1と全く同一の方法で脱脂胚軸Eを用いて充填豆腐Dを作成した。充填豆腐Dは脱脂処理された胚軸を使用しているので色が白く渋味の少ない美味な豆腐となった。その組成は下記の表6に示すように、実施例4の表3中の充填豆腐Aの各成分の全体に対する比率と比較すると、マロニル配糖体が減少し、アグリコンと配糖体が増加していることがわかった。
Figure 0004331747
実施例7
引き水の代わりに使用する豆乳の濃度の選定
実施例1の試験区2の製造方法を基本として、胚軸Aの添加量を10%と一定にして、豆乳の濃度を水で希釈した場合の豆乳濃度の限界を測定した。
その結果から、引き水の代わりに使用する豆乳の豆乳濃度は9%以上必要であることがわかった。すなわち、引き水に豆乳を使用せずに普通の水で磨砕した場合、得られる胚軸含有豆乳は大豆風味のない、ただ渋くて苦いだけのものであり、飲用に耐えらなかった。しかし、引き水に豆乳を使用することで胚軸含有豆乳中の蛋白質や脂質、大豆由来の香気成分が豊富になり風味豊かでまろやかな渋味や苦味の少ないおいしい豆乳となった。このときに用いる豆乳の濃度は、通常豆乳や豆腐を製造するときに使用される豆乳濃度9〜15%の豆乳でよい。濃い豆乳と水を添加しながら胚軸を磨砕しても良いが、そのときの水を含めた豆乳濃度(「水+豆乳」液のBRIX濃度)が9%未満では大豆風味が薄れ、渋味が強くなった。その結果を表7に示す。
Figure 0004331747
実施例8
血清コレステロール低減効果臨床試験
サンプル調製:実施例1の方法と同様に胚軸Aの添加量を0%、2%、4%にして、その他は全く同一の製法で紙製ブリックパックに100gを充填して冷蔵で保管し供試サンプルとした。それぞれのイソフラボン含量を表8に示した。
Figure 0004331747
被験者の選択:女性は50歳以上75歳未満、男性は40歳以上75歳未満の人で血清総コレステロール値が180〜260mg/dlを満たす人から選択した。各群の被験者数はそれぞれ14名として、男性対女性が1:1の比率になるようにした。また各群の血清総コレステロール値の平均値がなるべく240mg/dlになるように設定した。
摂取量:一日豆乳100gを毎日摂取した。
試験期間:観察期間を摂取期間の前に2週間とり、摂取期間を8週間とした。
試験方法:プラセボ対照試験(3群設定)を実施した。
分析方法:血液生化学検査として総コレステロール、LDL−コレステロールを0、4、8週目に採血し測定した。
統計解析:実験結果は平均±標準誤差で示した。検査値の統計的変化は対応のあるt検定により有意差を算出し、p<0.05で有意差ありとした。
結果を総コレステロール値結果として表9に、およびLDL-コレステロール結果として表10に示した。
Figure 0004331747

Figure 0004331747
表9及び表10の結果から、A群ではプラセボに対して効果がなく、B群は有意差があり効果があることがわかった。
実施例9
がんもの応用例
実施例1の試験区2で調整した豆乳(豆乳Y)を用いて豆腐生地を製造した。すなわち、大豆イソフラボンを225mg/100g含む豆乳Yを80℃まで加温し塩化マグネシウム((株)赤穂化成製、商品名:クリスタリン)を0.3%と架橋酵素としてトランスグルタミナーゼ((株)味の素製、商品名:TG−K トランスグルタミナーゼを100ユニット/g含む製剤)を0.1%添加し、30分静置した後、崩しを入れ、濾し布で1時間ほど脱水し、がんも用の豆腐生地とした。得られたがんも用豆腐生地80部、山芋粉10部、玉ねぎ5部、にんじん3部、枝豆1部、ごぼう0.8、食塩0.2部を混ぜ、形成機で丸型にしたものを、180度のフライヤーで10分間揚げることでがんもを作製した。
渋味も感じられず美味であった。大豆イソフラボン量は180mg/100gであった。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許および特許出願をそのまま参考として本明細書に取り入れるものとする。

Claims (5)

  1. 大豆イソフラボン総量が90〜325mg/100gの豆乳の製造法であって、豆乳に、該豆乳に対して大豆胚軸又は大豆胚軸の加工品を4〜10重量%含有するように添加し、該大豆胚軸又は大豆胚軸の加工品を磨砕する工程を含み、該磨砕工程における豆乳の濃度(豆乳BRIX)が9〜15%である、前記製造法
  2. 大豆胚軸又は大豆胚軸の加工品を磨砕した後の工程において、オカラを分離しないで高圧ホモゲナイズ処理する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の豆乳の製造法。
  3. 請求項1または2に記載の製造法により製造された豆乳を用いて得られたことを特徴とする豆腐又はその加工品。
  4. 請求項1または2に記載の製造法により製造された豆乳の凝固時に凝固剤及び架橋酵素を併用することを特徴とする豆腐の製造法。
  5. 請求項1または2に記載の製造法により製造された豆乳。
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