JP4329088B2 - 車両制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両制御装置および車両制御方法に係り、詳しくは道路上の通行区分帯を表示する表示線を認識する装置を用いて得られた情報を考慮して、車両制御を行う車両制御装置および車両制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、運転者に車両の現在地周りの道路情報を知らせて、車両の目的地までの走行経路を誘導するナビゲーションシステム装置が車両に搭載され、この装置に備えられた車両の現在位置の周囲に関する道路情報に応じて、車両制御を行う制御装置が提案されている(特公平6−58141公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の車両制御では、現在走行中の道路を判別して、それに対応した車両制御が行われている。このような車両制御は、車両よりも前方の道路の状況を踏まえた制御を行うことが好ましいが、進行方向に道路の分岐があった場合、車両がどちらの道路に進むのか判別できず、より精度の高い制御を行うことが難しいといった問題がある。
【0004】
また、従来では、運転者に予め目的地を設定してもらい、該目的地までの経路(以下「ルート」という)を決定することで進行方向を判別していたが、逐次、目的地を入力しなければならず、操作が面倒であるといった欠点もある。
さらに、複数の車線を有する道路を走行している場合、従来ではどの車線を走行しているかを判別することはできない。この車線の認識ができれば、例えば、追い越し車線を走行していることが判別できれば、分岐通過時に分岐路に進入しないことは明らかであり、分岐における進行方向を高い精度で判定できる。
つまり、地図上の自車位置のみならず、どの車線を走行しているか、分岐路に進入したか否かなどのような、道路上における走行位置まで確認できれば、制御の空白区間をより小さくすることができる。
【0005】
このような観点から、本発明は、分岐する道路に対応して、車両が進入しようとする道路を判別し、制御対象となる道路を選択することのできる車両制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的は、以下の本発明によって達成される。
【0007】
(1)道路情報を記憶する道路情報記憶手段と、
自車の現在地を検出する自車位置検出手段と、
路面の表示線の状態を認識する表示線認識手段と、
道路情報に基づき自車位置の前方の道路に分岐があるか否か判断する判断手段と、
自車がどの車線を走行しているのかを判断する走行車線位置判断手段と、
自車が走行車線を変更したかどうかを判断する走行車線変更判断手段と、
前記判断手段が分岐ありと判断した場合には、各走行方向の走行可能性を判断する走行状態判断手段と、
前記走行状態判断手段で判断された走行方向に応じた道路情報を前記道路情報記憶手段から取得する道路情報取得手段と、
前記道路情報取得手段により取得した道路情報に応じた制御を決定する制御手段とを備え、
前記走行状態判断手段は、走行車線位置判断手段の判断と、走行車線変更判断手段の判断と、表示線認識手段によって認識された表示線の状態に基づいて、分岐毎のポイント化を行うポイント設定手段を有し、
前記ポイント設定手段によって設定されたポイントに基づいて各走行方向の走行可能性を判断することを特徴とする車両制御装置。
【0009】
)前記表示線認識手段は、車両外部の路面画像を撮像する撮像手段と、撮影画像の中から路面に表示された表示線の輪郭を抽出する輪郭抽出手段とを有する上記()に記載の車両制御装置。
【0010】
(3)前記走行状態判断手段は、表示線における少なくとも2つの輪郭の間隔の変化を検出する輪郭線間隔検出手段と、前記間隔の変化に応じて分岐を判定する分岐判定手段を有する上記(2)に記載の車両制御装置。
【0011】
)前記輪郭抽出手段は、1つの表示線の左右の輪郭を抽出するものであり、前記輪郭線間隔検出手段は、左右輪郭の間隔の広がりを検出するものである上記()に記載の車両制御装置。
【0012】
() 前記輪郭抽出手段は、車両を挟む左右の表示線の輪郭を抽出するものであり、前記輪郭線間隔検出手段は、左右白線の間隔の広がりを検出するものである上記()に記載の車両制御装置。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適実施形態の1つについて、添付図面に基づいて詳説する。図1は、本発明の車両制御装置の構成を示すブロック図である。本発明の一つの実施形態としての車両制御装置1は、道路情報を格納した道路情報記憶手段であるデータ記憶部12と、自車位置を特定する現在地検出手段としての現在位置検出部13と、路面に表示された表示線の位置や、車両に対する白線の相対的位置変化を検出する表示線認識装置60と、画像認識やレーダ等により、前方車両との距離を認識したり、車両前方のカーブ等の速度を落とすべき地点が存在するか否かを判断する前方監視装置67と、車両状態検出部30と、車両各部のアクチュエータをそれぞれ制御する制御装置51〜59とを備えている。本実施形態における車両では、ナビゲーションシステム装置10を備えている。上記データ記憶部12と、上記現在位置検出部13は、ナビゲーションシステム装置10に含まれ、さらに、ナビゲーションシステム装置10は、ナビゲーション処理部11と、通信部15と、入力部16と、表示部17と、音声入力部18と、音声出力部19とを備えている。
【0025】
ナビゲーション処理部11は、入力された情報に基づいて、ナビゲーション処理等の各種演算処理を行い、その結果を出力する中央制御装置(以下「CPU」という)111を備えている。このCPU111は、データバス等のバスラインを介してROM112とRAM113が接続されている。ROM112は、目的地までの予定走行経路の検索、経路中の走行案内、特定区間の決定等を行うための各種プログラムが格納されているリード・オンリー・メモリである。RAM113は、CPU111が各種演算処理を行う場合のワーキング・メモリとしてのランダム・アクセス・メモリである。
【0026】
データ記憶部12は、地図データファイル、ネットワークデータファイル、目的地データファイルが格納されている。地図データファイルには、地形データ(描画データ)、市街地図データ(詳細描画データ)等が含まれ、ネットワークデータは、マップマッチングや経路案内用のデータとして道路データ、交差点データが含まれている。目的地データには、施設データとして名称、位置、住所、写真、施設紹介データ等が含まれている。
【0027】
道路データは、交差点間を結ぶ道路特性を特定する情報として次のようなデータが格納されている。つまり、道路データには、交差点番号、ノード数、ノードの絶対位置(緯度、経度により絶対座標)、リンク長さ、リンクの交差角、道路幅、道路名称等が格納され、さらに、各ノードには、ノード情報として踏み切りの有無、カーブ曲率、勾配などがノード点毎に格納されている。また、各リンクには、リンク情報として道路の車線数、トンネルの有無などが格納されている。また、交差点データとしては、交差点に交差する道路の道路番号、案内対象となる道路かを示す案内対象許可フラグ、ランドマーク位置種別データ、交差点写真データ、高速道路等の出口ランプウェイ案内データ、交差点番号などが格納されている。
【0028】
以上の他、ガソリンスタンド、観光地案内などの各種地域毎との情報が格納された他のデータファイルを備えている。これら各ファイルには、経路探索を行うとともに、探索した経路に沿って案内図を表示したり、交差点や経路中における特徴的な写真やコマ図を出したり、交差点までの残り距離、次の交差点での進行方向を表示したり、その他の案内情報を表示部17や音声出力部19から出力するための各種データが格納されている。
これらのファイルに記憶されている情報の内、通常のナビゲーションにおける経路探索に使用されるのが交差点データ、道路データである。これらデータによって、道路の幅員、勾配、路面の状態、コーナの曲率半径、交差点、T字路、道路の車線数、車線数の減少する地点、コーナの入口、踏切、高速道路出口ランプウェイ、高速道路の料金所、道路の幅員の狭くなる地点、降坂路、登坂路、その他高速道路からランプウエイへ進入する分岐路、Y字路などのような分岐道路などを示す道路情報が構成されている。
【0029】
各ファイルは、例えば、DVD、MO、CD−ROM、光ディスク、磁気テープ、ICカード、光カード等の各種記憶装置が使用される。なお、各ファイルは記憶容量が大きい、例えばCD−ROMの使用が好ましいが、その他のデータファイルのような個別のデータ、地域毎のデータは、ICカードを使用するようにしてもよい。また、通信部16を用いて、渋滞情報や目的地までの経路情報等のデータを、図示しない外部情報提供手段により、通信で獲得する構成としてもよい。さらに、同様に通信部16を用いて、前記地図データファイルやネットワークデータファイルを通信で獲得する構成とすることもできる。或いは、ネットワークデータファイルの更新は、前述した様に、通信にておこなうこともできるし、さらに、この更新は、自車の走行軌跡と対応するネットワークデータとを比較することにより、新規道路の認識を行って、新規道路のネットワークデータを作成することにより行われる。
【0030】
道路情報記憶手段であるデータ記憶部12に格納されている道路データの一部は、道路の形状を示すデータとして、ノードと、ノードを結ぶ線分で構成されている。図2は、データ記憶部12に格納されている道路データの構造を示した模式図である。図中で、実線Rは道路の形状を示している。ここで、道路は、ノード(N1、N2、....)と、ノードを結ぶ線分(リンク)によって表現される。そして、ノードは、少なくとも座標(ここでは、絶対座標である緯度、経度)によって定義されている。
【0031】
道路形状はノードやリンクのみならず、標高によって定義することもできる。標高データは、左右上下250m間隔のマトリクス状の各点において保持されており、例えば図中に10−10で指した地点の標高20mであり、図中10−11で指した地点の標高点は標高22mというようにデータを持っている。
本実施態様では、ノードの位置と、該ノードを取り囲む各標高データとの位置関係によって、平均曲率、道路勾配、標高変化率、カーブの曲率半径等を求める。なお、データ量を小さくするため、マトリクス状に標高点を保持しているが、ノード毎に標高のデータを持つことも可能である。また、道路の区間ごとに、例えば、リンクごとに勾配値を予め持つようにしておいて、これを用いることもできる。
【0032】
また現在位置検出部13は、GPSレシーバ131、地磁気センサ132、距離センサ133、ステアリングセンサ134、ビーコンセンサ135、ジャイロセンサ136とを備えている。GPSレシーバ131は、人口衛星から発せられる電波を受信して、自車の位置を測定する装置である。地磁気センサ132は、地磁気を検出して自車の向いている方位を求める。距離センサ133は、例えば車輪の回転数を検出して計数するものや、加速度を検出して2回積分するものや、その他計測装置等が使用される。ステアリングセンサ134は、例えば、ハンドルの回転部に取り付けた光学的な回転センサや回転抵抗ボリューム等が使用されるが、車輪部に取り付ける角度センサを用いてもよい。ビーコンセンサ135は、路上に配置したビーコンからの位置情報を受信する。ジャイロセンサ136は、車両の回転角速度を検出しその角速度を積分して車両の方位を求めるガスレートジャイロや振動ジャイロ等で構成される。また、このジャイロセンサ136によって、車両に加わる横加速度を検出することもできる。
【0033】
現在位置検出部13のGPSレシーバ131とビーコンセンサ135は、それぞれ単独で位置測定が可能であるが、その他の場合には、距離センサ133で検出される距離と、地磁気センサ132、ジャイロセンサ136から検出される方位との組み合わせ、または、距離センサ133で検出される距離と、ステアリングセンサ134で検出される舵角との組み合わせによって自車の絶対位置(自車の現在地)を検出するようになっている。
【0034】
通信部15は、FM送信装置や電話回線等との間で各種データの送受信を行うようになっており、例えば情報センタ等から受信した渋滞などの道路情報や交通事故情報等の各種データを受信するようになっている。
入力部16は、走行開始時の現在位置の修正や、目的地を入力するように構成されている。入力部16の構成例としては、表示部17を構成するディスプレイの画面上に配置され、その画面に表示されたキーやメニューにタッチすることにより情報を入力するタッチパネル、その他、キーボード、マウス、バーコードリーダ、ライトぺン、遠隔操作用のリモートコントロール装置などが挙げられる。
【0035】
表示部17には、操作案内、操作メニュー、操作キーの表示や、ユーザの要求に応じて設定された案内地点までの経路の表示や、走行する経路に沿った案内図等の各種表示が行われる。表示部17としては、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、フロントガラスにホログラムを投影するホログラム装置等を用いることができる。
音声入力部18はマイクロホン等によって構成され、音声によって必要な情報が入力される。音声出力部19は、音声合成装置と、スピーカとを備え、音声合成装置で合成される音声の案内情報を出力する。なお、音声合成装置で合成された音声の他に、各種案内情報をテープ等の音声記憶装置に録音しておき、これをスピーカから出力するようにしてもよく、また音声合成装置の合成音と音声記憶装置の音声とを組み合わせてもよい。
【0036】
以上のように構成されたナビゲーションシステム装置は、運転者に車両の現在地周りの道路情報を知らせて、車両の目的地までの走行経路を誘導する。つまり、入力部16から目的地を入力すると、ナビゲーション処理部11は、現在位置検出部13で検出された自車位置に基づき、データ記憶部12から読み出した道路情報から目的地までの走行経路を選択し、該経路を表示部17に出力するとともに、該表示部17に表示された走行経路と、音声出力部19から出力される音声によって、運転者を目的地まで誘導する。また、目的地が入力されていない場合には、自車位置の周辺の道路情報を表示部17に出力する。なお、本発明においては、運転者を目的地まで誘導する機能が備わっていなくてもよく、誘導のための表示部17や音声出力部19が設けられていなくてもよい。
【0037】
以上のような構成において、自車位置検出手段は、現在位置検出部13によって構成され、道路情報獲得手段は、データ記憶部12とナビゲーション処理部11によって構成される。現在地(自車位置)の進行方向に位置する特定点は、現在位置検出部13で検出された自車位置と、自車の走行方向、および道路情報獲得手段によって獲得された道路情報に基づき、ナビゲーション処理部11が決定する。また、距離算出手段は、現在位置検出部13と、データ記憶部12と、ナビゲーション処理部11とによって構成され、図3に示されているように、自車2の現在位置から各ノードまでの距離L1〜Lnを算出する。
【0038】
ノード半径算出手段は、データ記憶部12とナビゲーション処理部11とによって構成され、図3に示されているように、各ノードN1〜Nn毎のノード半径r1〜rnを計算する。ここで、ノードとは、図2に基づいて既に説明したように、デジタル地図において、道路の位置形状を示す要素で、デジタル化された道路情報は、道路上の位置を示す点(ノード)とノード間を結ぶ線(リンク)により構成される。本実施形態においては、ノードが特定点である。特定点におけるノード半径の算出方法は、例えば特定点で交叉するリンクの交叉角度から算出することができる。
【0039】
また、推奨走行速度算出手段は、データ記憶部12と現在位置検出部13とナビゲーション処理部11とによって構成され、各ノード半径r1〜rnと、予め設定されている旋回横Gより、予め定められたデータテーブルに従って、各ノードNn位置を通過する際に推奨される車速(ノードスピード)V1〜Vn(推奨走行速度)を各ノードNn 毎に計算する。
【0040】
図4に示されているデータテーブルは、安定した減速、車両挙動、変速段の変更による減速度合、自車位置からノードまでの距離等を考慮して、推奨される減速度を設定し、その減速度に応じて、現在位置において最も適切と思われる車速を設定したテーブルである。つまり、前方の各ノードに対するそれぞれのノードスピードV1〜Vnまでに、車速を減速するために必要な減速度を減速度曲線として表示し、現在位置において適切と判断される最適車速Vgnを算出して、現在位置における自車両の車速である現在車速Vから各ノードにおける最適車速Vgn(ノードNnまでの距離Lnに応じた最適車速Vgn)を引いた値ΔVnが最大となるノード、言い換えると、最も減速が要求されていると判断されるノードを選択する。
【0041】
このΔVと現在車速Vとから、ナビゲーション処理部11は、(ΔV/V)に基づき、前方のカーブに対してどれ位の減速が必要とされるかを示す「減速要求度Gn」を算出する(Gn=ΔV/V)。そして、各制御装置は、減速要求度に応じた制御内容を決定する。本実施形態では、減速要求度Gnを8段階に分割し、G0からG7へ、順に減速の要求が高いことを示している。減速要求度Gnは、ΔVが大きい程(減速の要求が高いほど)高く設定され、ΔVが小さい程(減速の要求が低いほど)低く設定される。
【0042】
この減速要求度は、上記の他、図5に示されているようなマップから、ノードNnまでの距離Lnと現在車速V0に基づき、直接減速要求度Gnを決定する構成としてもよい。このマップは、現在車速V0とノードスピードVnとの差ΔVnnと、距離Lnに応じて各ノードNn毎に、8つの内のいずれかの減速要求度Gnnを求めるものである。図5のマップは、ノードNnに対して自車両が接近するに従って、高い減速要求度が設定されるように構成されている。この減速要求度Gnnを、各ノード毎に求め、その中で、最も高い減速要求度Gnn(最も減速する必要が大きいノードの減速要求度)を、各制御装置へ供給する最終的な減速要求度Gnとして決定する。
【0043】
次に、予定走行経路とは、既に車両の走行経路(例えば、運転者により設定された目的地まで案内するための経路)が設定されている場合には、その設定されている経路であり、設定されていない場合には、例えば直進した場合に通過することが予想される経路とすることができる。
【0044】
また、後述する表示線認識装置60、若しくは前方監視装置67の判断結果により推定された方向の道路、若しくは道路データ上の自車の現在位置の道路と、道路属性若しくは道路種別が同じ道路、若しくは道路データ上で案内不要とされる道路を予定走行経路とする。つまり、予定走行経路とは、ナビゲーションシステム装置10等で予め設定される走行経路、道路データ上の所定の処理により規定される道路、外部センサ(表示線認識装置60や前方監視装置67に代表される)により方向や種類が推定、特定された経路とすることができる。
このような、予定走行経路を探索する走行経路検出手段を設けることによって、予定走行経路がより明確となり、制御性が向上する。
【0045】
ナビゲーション処理部11は、ノード半径等の道路情報に基づいて、自車の車速等の車両状態に応じて、減速要求度Gnなどの必要とされる車両制御内容を決定し、各アクチュエータ等を制御する各制御装置に対して制御内容を指令する。
表示線認識装置60は、路面に描かれた道路と表示線の境界線(表示線の輪郭線)(以下「エッジ」という)を検出して、そのエッジの相対的な位置関係や周期的な検出の有無に基づいて、道路の分岐や、表示線が実線か破線かを認識する装置である。
【0046】
表示線認識装置60は、表示線を撮影し、その表示線の撮影画面から抽出されたエッジに基づいて、表示線を認識する表示線認識手段と、認識された表示線に基づいて車両の走行位置を推定する走行位置判定手段とを備えている。この表示線は、車線を区画したり、車線の進行方向に沿って路面に表示された帯状の線であり、この表示線は上記白線の他、黄色線など他の色の線であってもよく、この他、路側帯を示す線、或いは破線等であってもよい。表示線認識装置60の表示線認識手段は、自動車の前方向を撮影する撮像手段と、撮影された画像の表示線のエッジを抽出するエッジ抽出手段とを備えている。
【0047】
図6は、表示線認識装置60の構成を示すブロック図である。本実施形態では、撮像手段は光電変換素子の1つであるCCD(Charge CoupledDevice)61で構成され、輪郭抽出手段であるエッジ抽出手段は、画像前処理プロセッサ62と画像用メモリ63で構成され、走行位置判定手段は、プログラムメモリ64と、表示線認識プロセッサ65で構成されている。そして、表示線認識プロセッサ65からの信号は、インターフェイス回路66を介して、外部ナビゲーション装置10や車両各部のアクチュエータをそれぞれ制御する制御装置へ出力される。
画像前処理プロセッサ62では、原画像のエッジを強調する処理が行われる。画像前処理プロセッサ62で検出されたエッジは、画像用メモリ63を介して表示線認識プロセッサ65へ供給される。
【0048】
走行位置判定手段は、検出されたエッジによって、表示線が実線か、破線かを判断し、或いは表示線の輪郭の間隔の変化から、分岐があることを判断し、或いは表示線が画面内で左右方向に移動することから、車線変更したことを判定する。ここで、走行位置とは、分岐を通過する場合には、左右の分岐路のどちらを選択したかを意味し、複数車線においては、左車線、右車線、中央車線のいずれを走行しているかを意味し、さらに車線変更をしたかを意味するものである。
プログラムメモリ64は、例えばROM(リード・オンリー・メモリ)で構成され、表示線認識プロセッサにおいて、表示認識処理を行うための各種プログラムが格納されている。
【0049】
また、前方監視装置67は、上記表示線認識装置60と同様な自動車の前方の景色を撮影する撮像手段と、得られた画像を処理する画像処理手段、また、車両前方に指向させたレーダセンサ(レーザレーダ、ミリ波レーダ等)等を有している。
画像処理手段により道路の白線、ガードレール、踏み切り、停止線、前方を走行している車両等を検出して、速度を落とす地点を判断したり、その位置から自車位置までの距離や、カーブの大きさ等を判断する。また、レーダセンサによりガードレールやその他の物標に設置された反射板からの反射光を検出してカーブの大きさや、例えばその物標から自車位置までの距離等を判断する。また、ミリ波レーダによりガードレールの支柱などを検出してもよい。
【0050】
その他の例として、サインポストや磁気ネイルの様な道路情報の発信を検出する手段を用いることもできる。また、料金所、交差点、十字路、車線減少若しくは増大する地点、信号機の色(赤、青、黄)を上記例により検出することもできる。前方監視装置67や通信部15によって取得される外部情報と、データ記憶部12に予め可能されている道路情報(道路データ)と、後述する表示線認識装置60によって取得される走行位置に関する情報とによって、走行環境に関する情報が取得される。
【0051】
また、上記車両各部のアクチュエータをそれぞれ制御する制御装置として、エンジン制御装置51、変速制御装置52、四輪駆動制御装置53、ブレーキ制御装置54、サスペンション制御装置55、回生制動制御装置56、ビークルスタビリティコントロール制御装置57、トラクションコントロール制御装置58、オートクルーズ制御装置59が備えられている。
【0052】
エンジン制御装置(図中、「E/G ECU」で示す)51は、スロットル開度の信号と、エンジンからのエンジン回転数その他(冷却水温、センサ信号等)とに基づき、スロットル開度を調整して、エンジン出力を制御する。また、制御量調整手段としてのエンジン制御装置51は、ナビゲーション処理部11から減速要求度Gnが供給されると、その減速要求度Gnに応じてスロットル開度若しくは点火時期を調整し、エンジン出力を低下させるように制御する。また、減速操作の開始が検出されたことをきっかけとして、減速要求度Gnに応じた制御の実行を開始する構成にすることもできる。
【0053】
変速制御装置(図中、「A/T ECU」で示す)52は、自動変速機を構成する機構部の変速段を制御する。機構部は、プラネタリギアを主体としたギアトレーン及びギアトレーンの各構成要素を係合、解放して変速段を形成する油圧回路からなっており、変速制御装置52から機構部の油圧回路内のアクチュエータ(油圧ソレノイド)に対して駆動信号が出力され、この駆動信号に基づき上記アクチュエータが作動して変速段の形成等を行う。この機構部は、無段変速機(CVT)である場合には、変速比を変更する。
【0054】
変速制御装置52は、また、EEPROMに記憶された制御プログラムにより制御されており、例えば、変速段の選択は、スロットル開度センサより検出されるスロットル開度(若しくは、アクセル開度センサ33によって検出されたアクセル開度)と、車速センサ31からの車速とに基づき、メモリテーブル(変速マップ)に基づき行われるように構成されている。この変速マップが自動変速機固有の変速段を決定する。
【0055】
変速マップは、例えばノーマルモード、パワーモードの各モードに応じて用意されており、ナビゲーション処理部11から供給される変速モード変更指令信号に基づいて自動的に変更される。また、変速モードの変更は、運転者の操作によりATモード切り換えスイッチの入力を条件として実行されるよう構成することもできる。
【0056】
ここで、ノーマルモードは、燃費と動力性能のバランスのとれた経済走行パターンで、通常走行に用いるものである。パワーモードとは、動力性能を重視したパターンで、山間地等での運転に使用するものであり、変速マップでは、ギヤ比が大きい(減速比が大きい)変速段の領域が大きく取られている。換言すると、ギヤ比大きい変速段が選択されやすくなるように設定されている。
【0057】
変速制御装置52は、ナビゲーション処理部11で決定されてから供給された減速要求度Gnに応じて、変更可能な変速比の範囲を決定する変速比規制手段として機能する。そして、アクセルペダル又はブレーキペダルの踏み込み量の変位を条件として、上記変速比の規制範囲(変速段の上限値)を設定する。この結果、実際の制御としては、例えば、実際の変速段が規制範囲外である場合には、シフトダウンがなされ、減速の補助が行なわれる。本実施態様では、この固有の変速マップを変化させることなく、変速段の高い側(変速比の小さい変速段の上限)を規制することにより、結果的に変速段が低速側にシフトされたような制御を実行している。したがって、固有の変速マップとして、どのような変速マップを用いることもできる。
また、ノーマルモードとパワーモード等の各種モード毎に、減速要求度Gnに応じた変速比の規制範囲を別に設定することもできる。
【0058】
四輪駆動制御装置53は、車両の前後輪間への駆動力配分を可変する4輪駆動車の駆動装置において、車両の前後輪間に、設けられた駆動力配分制御装置である。この駆動力配分制御装置は、センタデフとこのセンタデフの作動を制限する油圧クラッチ(若しくは、電磁クラッチ)を有し、車両の運転状態に応じて、油圧クラッチ(若しくは、電磁クラッチ)を制御することにより、所定の駆動力配分を得ることが出来るように構成されている。
【0059】
この駆動力配分の制御では、車両の発進加速時には、作動制限クラッチを直結状態にしておくことで、発進加速・登坂走行時のタイヤのスリップを押さえるよう制御を行い、また通常走行時には、前後輪の回転数差と車速に応じて油圧を連続的に制御することで車両を安定化させている。制御量調整手段としての四輪駆動制御装置53は、ナビゲーション処理部11から、減速要求度Gnが供給されると、減速要求度Gnに応じて上記油圧クラッチの係合の度合を調整するクラッチ制御手段として機能する。そして、このクラッチ制御手段は、減速操作開始の検出をきっかけとして、クラッチ制御を開始する。
【0060】
ブレーキ制御装置(図中、「ABS ECU」で示す)54は、ブレーキ液圧を調整して、車輪の制動力を制御する。例えば、緊急ブレーキ時である時(ブレーキペダルの踏み込みのスピードが所定値よりも速い場合)は、ブレーキ液圧を通常のブレーキ操作の時よりも増圧し、同じブレーキペダル踏み込み量であっても、制御量である制動力を強化する。また、ブレーキ制御部61は、制動時において、車輪のロックを検出した場合には、ブレーキ液圧を調整して、ブレーキ作用の解除と作動を繰り返し行い、車輪のロックを抑制して安定した制動力を得るといったアンチロックブレーキシステムとしても作用する。ブレーキ制御装置54は、ナビゲーション処理部11から供給された減速要求度Gnに応じてブレーキ液圧の設定値を調整する制動調整手段として機能する。そして、減速操作開始の検出をきっかけとして制御が実行される。
【0061】
サスペンション制御装置55は、運転者がサスペンションのモードを選択するか、若しくは車両状態(例えば、車速、ステアリング角、エンジン回転数、ブレーキ信号、車両加速度等)に応じて、サスペンション制御装置55が、サスペンションの減衰力を前後独立して自動的に制御している。例えば、ストップランプスイッチと車速センサーの情報から、ブレーキ操作力による車両の減速度を算出し、車両のダイブ状態を予め検知して減衰力を高めに切り替え、車両のダイブを抑え接地性と乗り心地を両立して確保している。
【0062】
この制御では、ブレーキ操作の状態に応じて発生する減速度に応じて、きめ細かく減衰力の制御を行っている。他方、車速センサーからの情報から、高速走行かどうかを判断し、車速に応じて減衰力を切り替える制御で、高速走行時の車両の操縦性・安定性を確保している。
【0063】
サスペンション制御装置55は、ナビゲーション処理部11から供給された減速要求度Gnに応じてサスペンションの減衰力を調整する減衰調整手段として機能する。そして、減速操作開始の検出をきっかけとして減衰力を調整する制御が実行される。
【0064】
回生制動制御装置56は、モータの出力を駆動力として用いた電気自動車において、回生制動による回生量を制御する。電気自動車には、モータの出力を駆動力に用いた電気自動車(以下「EV」という)や、モータ若しくはエンジンの内、少なくとも一方の出力を駆動力として用いたハイブリッド車両(シリーズ、パラレル等の方式は問わず)が知られている。この様な、EV及びハイブリッドの制動手段としては、油圧等により車輪を制動する車輪ブレーキや、前記モータを回生制動する回生制動装置が知られている。このような車輪ブレーキと回生制動装置とを共に搭載したEVやハイブリッド車両の制動時には、車輪ブレーキにより車輪が制動されると共に回生制動装置によりモータが回生制動される。
【0065】
回生制動制御装置56は、ナビゲーション処理部11から供給された減速要求度Gnに応じて回生制動時のモータによる回生量を調整する回生量調整手段として機能する。そして、減速操作開始の検出をきっかけとして回生量を調整する制御が実行される。
【0066】
ビークルスタビリティコントロール制御装置57は、走行中の旋回横加速度をジャイロセンサ等の複数のセンサによって検出し、この検出値に応じて各車輪の回転を、ブレーキ液圧及びエンジンのスロットル開度の制御を行うことにより制御し、車両姿勢を安定な状態に維持する。
【0067】
トラクションコントロール制御装置58は、発進時における車輪のスリップの検出に基づき、エンジンのスロットル開度やブレーキ液圧を制御して、車輪の駆動力を制御する。
【0068】
オートクルーズ制御装置59は、車両を予め設定した車速に維持するものであり、走行中に運転者がスイッチ操作するなどのことによって、車速を設定して、その車速を維持するように、エンジン(図示しない)の電子スロットルバルブの開度、A/Tの変速段、アンチブロックブレーキングシステム(ABS)等を制御する。その制御は、実際の車速を検出し、設定速度との差がなくなる用にスロットル開度(さらには、A/Tの変速段等)を制御するものである。
【0069】
ナビゲーションシステム装置10と上記各制御装置と、表示線認識装置60と前方監視装置67とは、相互に通信線で接続され適宜通信が行われる。このため、ナビゲーションシステム装置10による自車位置および道路情報、表示線認識装置60による分岐情報(どちらの分岐路に進入したか否か、その分岐判断の信頼度などの情報)、前方監視装置67による道路情報を両者間で補完し合うことにより、検出精度、判定制度の向上を図ることが可能である。
【0070】
車両状態検出部30は、車速検出手段である車速センサ31、減速操作検出手段としてブレーキセンサ32、アクセル開度センサ33、ウィンカーセンサ34とを備え、さらにスロットル開度センサ35を有している。車速センサ31は車速Vを、ブレーキセンサ32はブレーキが踏まれたか否か(ON/OFF)を、アクセル開度センサ33はアクセル開度αを、ウインカーセンサ34はウインカースイッチのON/OFFを、スロットルセンサはスロットル開度θをそれぞれ検出する。
【0071】
そして、検出された減速操作は、ブレーキのON/OFF信号、アクセル開度信号、ウインカのON/OFF信号として、それぞれナビゲーション処理部11に供給される。また、車速センサ31で検出された車速Vは、ナビゲーション処理部11と変速制御装置52にそれぞれ供給され、スロットル開度センサで検出されたスロットル開度θ(若しくは、アクセル開度センサ33により検出されたアクセル開度)は、変速制御装置52に供給される。
【0072】
ブレーキのON信号によって、運転者の減速操作を検出することができる。また、アクセル開度αの変化によって、運転者の減速操作を検出することができる。つまり、アクセル開度が零に近い場合で、アクセル開度が所定の変化率(アクセルペダルを踏み込んでいる量に対して、踏み込み量が減少した割合)以上で減少した場合など、運転者の減速操作として検出することができる。つまり、アクセルペダルを踏み込んでいる状態から戻すという操作は、明らかに減速を意図しているものとすることができるので、減速操作として検出することができる。この検出は、アクセル開度αの減少方向の変化量、変化速度、変化加速度等によって行ってもよい。これらのパラメータとアクセル開度αの変化後の状態とを組み合わせて減速操作を検出することもできる。例えば、α≒0の場合であっても、車両を惰性で走行させている場合もあるので、アクセル開度の減少があり、かつ、α≒0となった場合に減速操作として検出するようにすることもできる。
【0073】
また、アクセル開度αの減少があっても、加速をやめるために行う操作もあるので、アクセル開度αの減少方向の変化量、変化速度、変化加速度等が、所定値以上である場合に、運転者が車速の減少を意図しているものとして、これを減速操作又は減速操作の開始として検出する構成とすることもできる。
【0074】
さらに、ウインカのON信号によって、運転者の減速の意志を予測し、減速操作の開始として検出することもできる。このウインカON操作に基づく減速操作の検出は、さらにウインカON時の車速と組み合わせて判断してもよい。例えば、ウインカON時に、交差点への進入等が可能な速度まで減速されていなければ、交差点への進入等のために減速操作が行なわれるものと予測できるので、減速操作として検出し、既に充分減速されている場合には、減速操作として検出しないこととすることもできる。さらに、上記ウインカON操作と同様に、ハザードランプ(図示せず)のON信号を減速操作として検出することもできる。
【0075】
また、アクセル開度の減少と、ブレーキの踏み込みとウインカーのON操作のいずれか一つの操作を検出したときに、減速操作の開始として検出する構成とすることもできる。この場合には、確実に減速操作の開始を検出することができる。また、アクセル開度の減少と、ブレーキの踏み込みと、ウインカーのON操作の内、2つ以上が検出された時に、減速操作の開始として検出する構成としてしもよい。この場合には、運転者の意図した減速程度をより明確に確認することができる。例えば、アクセル開度の減少のみによって減速する場合よりも、アクセルをオフし(アクセル開度の急激な減少)、かつブレーキが踏み込まれた場合が、運転者の意図する減速の程度がより大きいものと判断することができる。
【0076】
また、運転者の車線変更の行為も減速操作として検出することができる。この時の車線変更の検出は、ステアリングセンサ134によるステアリングの舵角の変化や、表示線認識装置60による車線変更の有無の検出や、ウインカのON信号の検出により行われる。例えば、運転者がステアリングを所定値以上左右どちらかに切った時、後述する走行車線の変更の判断により車線変更が検出された時、運転者のウインカON操作が検出された時の内、いずれか一つの操作、若しくは適宜組み合わされた2以上の操作が検出された時に、車線変更があったと検出する。
【0077】
その他、車両制御の対象が、A/Tの変速比制御以外の場合には、運転者のシフトレバー操作も、減速操作として検出することもできる。この場合には、自動変速機の機構部に取り付けられたシフトポジションセンサをシフトポジション検出手段として用いることができる。例えば、運転者がDレンジで走行中に、セカンドレンジへ操作した場合、換言すると、現在の変速比よりもより大きな変速比に変更された場合に、減速操作として検出する。
【0078】
以上説明した減速操作検出手段は、減速操作の開始を検出する構成としてもよい。例えば、アクセルペダルのオンからオフへの切り換え、アクセルペダルが所定以上の速度で戻されること、ブレーキペダルのオンなどを減速操作の開始として検出することができる。例えば、アクセル開度αが所定値以上の場合であって、α=0となった場合、或いは、所定値以上の速度でアクセルが戻された場合にのみ、減速操作の開始として検出する構成とすることができる。このような構成とすれば、例えば、加速を抑制したり、増速をやめる目的でアクセルペダルを戻す操作を減速操作として検出しない構成とすることができる。
【0079】
本実施形態における自動変速機は、例えば5速の変速段を有し、シフトレバーは、パーキングレンジ、リバースレンジ、ニュートラルレンジ、Dレンジ、D4レンジ、セカンドレンジの6つのシフトポジションが選択可能な6ポジションタイプで、自動変速機の機構部に取り付けられた図示しないシフトポジションセンサと機械的に接続されている。
ドライブレンジのシフトポジションでは、1〜5速の間で変速段が選択され、D4レンジでは1〜3速の間で変速段が選択され、セカンドレンジでは1〜2速の間で変速段が選択される。
【0080】
本実施態様では、シフトレバーがドライブレンジのシフトポジションに保持されている場合にのみ、ナビゲーションシステム装置10による変更可能な変速段の範囲規制が実行可能な構成となっている。例えば、変速制御装置52によって、4速が決定されていてもナビゲーション処理部11により上限値が3速に規制されているときは、変速制御装置52からの駆動信号は1速から3速までの範囲内でしか出力されない。そして、機構部の変速比を設定するアクチュエータに対して、その範囲内で駆動信号が出力される。なお、上記シフトポジションは、変速制御装置52からナビゲーション処理部11へも供給される。
【0081】
車両各部のアクチュエータをそれぞれ制御する制御装置の上記制御は、既述の減速操作や減速操作の開始の検出に基づいて、制御を実行する構成とされ、例えば、ブレーキON操作などの検出に基づいて、変更可能な変速段の範囲に、変速段が規制され、現在の変速段よりも規制範囲の上限が低い場合には、その結果としてシフトダウンが行われる。
【0082】
また、上限規制される程度に応じて、減速操作の種類を選択することができる。例えば、上限3速に規制される場合には、アクセルオフ若しくはブレーキオンの開始があった時に規制され、上限2速が規制される場合には、より積極的な減速意志の表れであるブレーキオンの開始があった時に規制されるようにすることもできる。このように上限規制の程度に合わせて、きっかけとなるべき減速操作の内容を特定することで、運転者の意志に応じた変速段制御が可能となる。
【0083】
また、前方監視装置67の検出結果に応じて、上限規制の程度、減速操作の種類を選択することもできる。ナビゲーションシステム装置10の道路データに応じて、上限が2速に規制と判断されていたとしても、前方監視装置67によりカーブまでの距離が遠かったり、また検出されていない場合には、上限を3速に規制したり、または規制を取り消したりすることもできる。また、交差点を通過する場合においては、運転者の減速操作と、前方監視装置67による信号の赤を検出した時をきっかけとして、上限を3速若しくは2速に規制してもよい。
他の実施態様における自動変速機として、無段変速機(以下「CVT」と言う)を用いることも可能である。このCVTの場合に、ナビゲーション装置10による上限規制範囲の対象は、変速段ではなく、変速比となる。
【0084】
以上のような構成において、例えば、表示線認識装置60が道路の分岐点を認識すると、その認識に基づいて車両の予定走行経路の進行方向を予測し、予測された分岐点以降の道路の道路情報に基づく車両制御を各制御装置が実行する。
以下、上記構成に基づいて作用する第1の実施形態について説明する。この実施形態では、左右の白線の幅の広がりをそれぞれ検出して、自車が分岐(高速道路等)のどちらに進むのかを判断し、判断された経路及びその信頼度(確定度合い)に対応して、変速機の制御を行う態様を示す。
【0085】
第1の実施形態における、表示線認識装置60における処理について、図7に示されているフローチャートに基づき説明する。この実施形態では、表示認識装置60は、表示線認識手段と、走行位置判定手段を備え、具体的には、分岐の認識と、その後の分岐路における車両の進入方向を判定する。
【0086】
画像前処理プロセッサ62が、CCD61から画像を取り込み(ステップS201)、取り込んだ画像について、白線のエッジを強調するエッジ強調処理を行う(ステップS202)。このエッジ強調処理は、例えばSobelフィルタ処理やラプラシアンフィルタ処理により原画像のエッジを強調する処理が行われる。また、このステップでは、更に膨張収縮フィルタ処理などによりノイズ除去フィルタを導入すれば以後の分岐認識が更に効果的になる。
【0087】
次に、各探索領域でのエッジ直線候補点の抽出を行う(ステップS203)。このステップS203のサブルーチンの内容については、図8に示されているフローチャートに基づき説明する。
【0088】
図9に画像前方のエッジ画像の模式図を示す。図9の模式図が図6の分岐判断手段を構成する分岐認識プロセッサ65に送られる画像である。分岐認識プロセッサ65ではまずエッジ画像のうち、白線が存在する領域のみを抽出する。以後この領域を探索領域と呼ぶ。白線が検出される以前は探索領域として、車両が自車レーン中央を走行していると仮定したときの車両の左側及び/又は右側近傍の白線が存在しそうな領域とする。探索領域の大きさは自車が走行レーン内を走行していると仮定した場合に概ね白線がその領域内に捉えることができる大きさとする。この探索領域は分岐前では左右の白線の左右両側のエッジ直線を抽出するため計4つの領域を設定する。図9においてLLは左白線71の左エッジ直線用探索領域を示し、LRは左白線71の右エッジ直線用探索領域を示し、RLは右白線72の左エッジ直線用探索領域を示し、RRは右白線72の右エッジ直線用探索領域を示す。初期値としてはLLとLR及びRLとRRはそれぞれ同一の場所(重なっている)とする。
【0089】
図10は上記4つの探索領域の中から代表的にLL探索領域について、模式的に表した図である。便宜上探索領域の左上を座標原点により右方向にX軸、下方向にY軸とし、探索領域の大きさを横Xmax、縦Xmax個の画素数とする。通常エッジ強調を行うと見かけ上1本のエッジ直線でも複数のエッジ点が現れる。
図10では白線71の左右両側エッジ直線に対してそれぞれにエッジ点群が検出できいる様子をあらわされている。図8にLL領域、すなわち左白線71の左エッジ直線候補のエッジ点群の抽出フローが示されている。
【0090】
まずエッジ画像全体から探索領域のエッジ画像のみを切り出す(ステップS101)。次にカウンタi,j,kをゼロに初期化する(ステップS102)。その後、i,j点のエッジ点強度S(i,j)が閾値Sth以上であるかを判断する(ステップS103)。閾値Sth以上である場合には(ステップS103:Yes)、各水平ライン上での直線候補エッジ点の抽出個数がkmaxに達しているかを判断し(ステップS104)、kmaxに達していない場合には(ステップS104:NO)、S(i,j)のXY座標をエッジ直線候補としてメモリへストアする(ステップS107)。更にカウンタkに1を加えて(ステップS108)、X軸座標のインデックスiに1を加える(ステップS109)。なお、ステップS103で、エッジ点強度S(i,j)が閾値Sthより小さい場合には(ステップS103:NO)、ステップS104、107、108をスキップして、ステップS109を実行する。
【0091】
ステップS109の次に、iの値がXmaxに達しているかを判断し(ステップS110)、達していなければ(ステップS110:NO)次のエッジ点について同様の処理を行う(ステップS103へ戻る)。またステップS104でk=kmaxとなるか(ステップS104:Yes)、またステップS110でi=Xmaxすなわち各水平ラインで右端までサーチし終える(ステップS110:Yes)かした場合にはj=j+1とし、i、kをクリアし(ステップS105)、jの値がYmaxに達しているかを判断し(ステップS106)、達していない場合には(ステップS106:NO)、次の水平ライン(j+1のライン)について同様の処理を繰り返す。そして、jの値がYmaxに達している場合には、探索領域のエッジ点群の抽出が終了したものとして、このサブルーチンを終了する。
【0092】
図8に示されているフローチャートは左エッジ直線候補のエッジ点を抽出する処理であるがiがゼロからXmaxまで処理を行うことで探索領域を左からサーチしている。さらに各水平ラインにおいて左からサーチしてエッジ強度が所定の閾値を超える点をkmax点のみ抽出して次のラインに処理を移すことで左側エッジ点のみを抽出することが可能となる。すなわち図10において水平方向左から右へサーチしていくとまず白線の左側エッジ点群を抽出し、ここでkmax点抽出し終えたところで次のラインに移ることで右側エッジ候補点を抽出せずに次のラインのサーチに移ることとなる。
【0093】
この図8のサブルーチンは、左エッジ直線候補のエッジ点を抽出する処理であるが、探索領域LR、RR、RLについても同様の処理が行われ、各探索領域についても、エッジ点群の抽出が行われる。例えば、右白線の左側エッジ直線候補点を抽出する探索領域RLも図8のフローチャートと同様で処理できる。また右側エッジ直線候補点を抽出する探索領域LR及びRRでは図8のフローチャートにおいて、ステップS102及びS105でi=0をi=Xmax−1に、ステップS109でi=i+1をi=i−1に、ステップS110でi=Xmax?をi=−1?に変更することで探索領域を右からサーチするフローチャートとなる。また各ライン毎に抽出する点数を決定するkmaxの値は2〜4程度が望ましい。これは各ラインでサーチする際、抽出したいエッジ点候補以前にノイズを抽出した場合にも所望のエッジ点を確実に抽出するためである。
【0094】
上記サブルーチンによりステップS203が終了した後、直線推定処理が行われる(ステップS204)。ステップS204の各探索領域における直線推定について説明する。各探索領域において図8のフローチャートのステップS107で抽出したエッジ候補点について最小自乗近似またはHough変換を施すことで直線の方程式を演算する。ここで最小自乗法を用いる場合には誤差相関係数が閾値以下である場合には直線の抽出ができなかったと判断する。またHough変換を用いる場合にはHough空間での最大投票数が閾値以下のときは直線の抽出ができなかったと判断する。このように、今回の処理で、直線の抽出ができなかったと判断された場合にも、過去n回以内に直線が抽出されている場合には最新の直線の方程式を今回の直線の方程式とする。
【0095】
この処理は何らかの原因で一時的に直線が抽出されなかった場合でも過去の値を近似的に用いることを意味する。過去n回にわたって直線が抽出されない場合には、最終的に直線抽出ができなかったと判断する。nは時間にして1〜数秒の範囲の相当する回数が望ましい。
ステップS204が終了した後、直線代表点の算出が行われる(ステップS205)。ステップS205に示す直線代表点の算出について説明する。図7のステップS204にて直線が抽出できた場合には、推定した直線の方程式に基づいてある特定のY座標に対する直線のX座標を計算する。このX座標を直線代表点と称することにする。このときの座標系は図9に示すように全体の画像について左上を原点とし、右方向にX軸、下方向にY軸とする。このときの特定のY座標とは探索領域の中心のY座標とする。これは探索領域内での推定直線が誤差を含んだ際に誤差が最も小さくなる可能性が高いのが探索領域の中心だからである。以下探索領域LLの直線代表点をXLL、探索領域LRの直線代表点をXLR、探索領域RLの直線代表点をXRL、探索領域RRの直線代表点をXRRと称することとする。すなわちXLLは左白線71の左エッジを意味する点であり、XLR、XRL、XRRも同様にそれぞれ左白線71の右エッジ、右白線72の左エッジ、右白線72の右エッジを表す点を意味する。
【0096】
ステップS205が終了した後、白線抽出結果の確認が行われる(ステップS206)。ステップS206の白線抽出結果の確認について説明する。これは抽出された直線が白線であるか否かの判断を行う処理である。ここではXLR<XLLであるとき、すなわち、左白線の右エッジの代表点であるべきXLRが左白線の左エッジの代表点であるべきXLLより左である場合にXLRおよびXLLは白線の両側のエッジを表していないことになるので、左直線の白線抽出ができないと判断する。右白線についても同様である。これによって、白線エッジ抽出の信憑性が向上する。以上のステップS201〜S206によって輪郭抽出手段としての機能が発揮される。
ステップS206が終了した後、経路判断としての分岐判断が行われる(ステップS207)。
【0097】
ステップS207の分岐判断について説明する。以下では図7のステップS206までの処理でXLL、XLR、XRL、XRRのすべての代表点が抽出できたと仮定する。以後、左白線71の両側のエッジ直線間の距離(左白線71の幅)をdXLとする。dXLはdXL=XLR−XLLで計算される。同様に右白線72の両側のエッジ直線間の距離(右白線72の幅)をdXRとする。dXRはdXR=XRR−XRLで計算される。またレーン間距離をdXLaneとする。dXLaneはdXLane=XRL−XLRで計算される。更にこれらの前回値との差分をそれぞれddXR=dXR−(前回の)dXR、ddXL=dXL−(前回の)dXL、ddXLane=dXLane−(前回の)dXLaneとする。これらの値を毎回の分岐判断で行う。代表点のうちいくつかが抽出できなかった場合については後述する。
【0098】
図11は自車が分岐において右に道を選択して走行した場合の車両前方の画像を示している。図11(a)〜(c)は(a)、(b)、(c)の順に時間的経過を示している。道路の分岐を示す白線73は破線であると仮定した。図11(a)に示すように左白線71の探索領域LL及びLRが分岐にさしかかった際、探索領域LRでの直線推定がもし破線73を抽出せず、分岐道路の左側の白線71の右エッジ直線を抽出した場合には図11(a)から図11(b)に移行する間にddXLaneの値はある一定値となり、やがて左側白線は画面左方向に消えていく。このとき、ddXLaneが一定値以上を所定の回数出力され、かつXLR<所定値のときに最初のローカル分岐判断として自車が分岐を右へ進行と判断する。さらにXLR<所定値になったら左白線は自車が選択しなかった道路の白線であるので探索領域LLおよびLRをデフォルトの位置に更新する。
【0099】
やがて図11(c)の状況になった際に今度はXLLは分岐の分離帯の左エッジをトレースし、XLRは分岐の分離帯の右エッジをトレースすることになるのでddXL>閾値となる。ddXL>閾値がある所定の回数連続した場合に自車が右を選択という2回目のローカルな分岐判断を下す。最初のローカルな分岐判断と2回目のローカルな分岐判断がともに同一であるので最終的に高信頼度で自車は経路を右に進行したと判断する。
【0100】
図12に図11と同様のケースで分岐にさしかかった際に探索領域LRで分岐を示す破線73の右側エッジ直線を抽出した場合を示す。図12(a)から(b)にかけてXLLとXLRが離れていくのでddXL>閾値がある所定の回数出力されるので、このとき最初のローカルな分岐判断が自車は分岐を右と判断され、その後XLLは画面左へ消えていくので探索領域LLは探索領域LRと同一の場所に変更される(探索領域の更新については後述)。図12(c)に示すように分岐分離帯の左エッジ直線を抽出する。その後XLLとXLRは離れていくのでddXR>閾値が出力される。ddXR>閾値が所定時間出力されたならば2回目のローカルな分岐判断として自車は分岐を右と判断される。この結果、図11のケースと同様に最初のローカルな分岐判断と2回目のローカルな分岐判断が同一であるので最終的に高信頼度で自車は分岐を右に進行したと判断する。
【0101】
上記のごとく本発明によれば道路の分岐を示す白線73が破線であろうと実線であろうとまた存在しない場合でも安定して分岐の判断が可能となる。上記例はローカルな分岐判断が2回連続して出力されるとしたが、最初のローカルな分岐判断後所定の時間経過しても第2のローカルな分岐判断が出力されない場合には信頼度低として最終的な分岐判断を出力する。例えば図11において何らかの理由で前述の最初のローカルな分岐判断が出力されず、前述の第2のローカルな分岐判断が最初のローカルな分岐判断として出力された場合にはその後所定時間内に第2のローカルな分岐判断が出力されない場合には第1のローカルな分岐判断を信頼度低として最終的な分岐判断として出力する。
【0102】
上記例で示したローカルな分岐判断について図13に示されているフローチャートに基づいて、右白線72のローカルな分岐判断を行う場合を説明する。
ステップS302では、図7のフローチャートにおけるステップS206で白線エッジ直線の代表点の算出がされていることが確認されているかを判断する。白線エッジ直線の代表点が確認されていないと、分岐の判断は無意味になるので、これを避けるため、確認されていない場合には(ステップS302:NO)、フローチャートを終了する。
【0103】
確認されている場合には、右白線右エッジ直線の代表点X座標XRRから右白線左エッジ直線代表点X座標XRLの値との差(白線の幅)dXR(=XRR−XRL)と、前回のdXRの値(dXR_Old)と現在のdXRの値との差ddXR(=dXR−dXR_Old)を算出する(ステップS304)。ddXRは、dXRの時間差分を表す。
【0104】
ddXRが所定の閾値より大きいかを判断する(ステップS305)。このような閾値を設けるのは、単なる白線の幅の変化を分岐と誤認することを防止するため、微少な変化を検出しないようにするためである。閾値より大きいと判断した場合には(ステップS305:Yes)、R_Counterの値に1を加える。つまり、R_Counterには、右白線幅の増加が検出された回数が記憶される。閾値より大きくないと判断した場合には、(ステップS305:NO)、R_Counterの値から1を差し引く(ステップS309)。つまり、所定の閾値より大きいddXRが算出される頻度が、所定の閾値より小さいddXRが算出される頻度より多い場合には、R_Counterの値が増加する構成となっている。
【0105】
次に、R_Counterの値が所定の閾値より大きいかを判断する(ステップS307)。これは、左側エッジと右側エッジの距離が確実に増加していることを示し、他の要因による左側エッジと右側エッジの距離の変化を排除して、分岐のみを検出することができる。
R_Counterの値が所定の値より大きい場合に(ステップS307でYes)、右白線のロ−カルな分岐判断が有りとし(ステップS308)、ステップS313で本フローチャートで説明している右ロ−カルな分岐判断処理をディスイネ−ブルとし、また後に右ロ−カルな分岐判断を再開するときのためにddXR_Old=0、R_Counter=0と変数を初期化しておく。ここでステップS308の右ロ−カルな分岐判断ありの処理は図15で説明する分岐の総合判断処理で用いられる。
【0106】
またステップS313での右ロ−カルな分岐判断処理ディスイネ−ブルとは、一旦右白線のロ−カルな分岐判断が下された後に再度同じ白線の幅の増加を再び右ロ−カルな分岐判断と検出しないようにするため、後述するように探索領域の位置が大きく更新されるまで、すなわち現在追跡している白線と異なる白線を検出するまでは右白線のロ−カルな分岐判断を中断するための処理である。この右ロ−カルな分岐判断がディスイネ−ブルとなることにより右分岐判断処理を中断する処理はステップS301で行われる。
【0107】
一方、ステップS305で、ddXRが閾値より大きくないと判断された場合には(ステップS305:NO)、R_Counterの値から1が差し引かれた後(ステップS309)、R_Counterが−1に達したかを判断する(ステップS310)。達した場合には(ステップS310:Yes)、R_Counterの値をクリアし(ステップS311)、前回のdXRの値(dXR_Old)に現在のdXRの値を入力する(ステップS312)。ステップS304、S305によって輪郭線間隔検出手段としての機能か発揮される。
【0108】
ステップS310で、R_Counterが−1に達していない場合には(ステップS310:NO)、ステップS311をスキップして、ステップS312を実行する。また、ステップS307で、R_Counterの値が所定の閾値より大きくないと判断した場合(ステップS307:NO)にも、ステップS312を実行する。上記図13に示されているフローチャートは、左白線に対するローカルな分岐判断についても同様に行われる。
【0109】
図14に示されている、フローチャートに基づいてレーンのローカルな分岐判断処理について説明する。基本的には図13に示されている右白線のローカルな分岐判断と同様の処理が行われる。従って、図13に示されているフローチャートと同様の処理を行うステップについては、図13のフローチャートの説明を援用して、ここでの説明は省略する。ステップS401及びS402については、ステップS301及びS302の説明と同様である。
ステップS404では、ステップS402にて白線エッジ直線の代表点の算出がされていることが確認されている場合には、右白線左エッジの代表点X座標XRLから左白線右エッジの代表点X座標XLRの値との差(レーン間距離)dXLane(=XRL−XLR)と、前回のdXLaneの値(dXLane_Old)と現在のdXLaneの値との差ddXLane(=dXLane−dXLane_Old)を算出する(ステップS404)。ddXLaneは、dXLaneの時間差分を表す。
【0110】
ddXLaneが所定の閾値より大きいかを判断する(ステップS405)。このような閾値を設けるのは、単なるレーン幅の変化を分岐と誤認することを防止するため、微少な変化を検出しないようにするためである。閾値より大きいと判断した場合には(ステップS405:Yes)、Lane_Counterの値に1を加える(ステップS406)。つまり、Lane_Counterには、レーン幅の増加が検出された回数が記憶される。閾値より大きくないと判断した場合には、(ステップS405:NO)、Lane_Counterの値から1を差し引く(ステップS413)。つまり、所定の閾値より大きいddXLaneが算出される頻度が、所定の閾値より小さいddXLaneが算出される頻度より多い場合には、Lane_Counterの値が増加する構成となっている。ステップS404、405によって、輪郭線間隔検出手段としての機能が発揮される。
【0111】
次に、Lane_Counterの値が所定の閾値より大きいかを判断する(ステップS407)。上記により、レーン幅が確実に増加していることを示し、他の要因によるレーン幅の変化を排除して、分岐のみを検出することができる。Lane_Counterの値が所定の閾値より大きい場合には(ステップS407:Yes)、XRLの値が閾値より大きいかを判断する(ステップS408)。この閾値は、Xmaxに近い値に設定されており、この閾値より大きい場合には(ステップS408、Yes)、右白線が右側へ移動して画面から消えていくもの推測することができるのでレ−ン幅が増加し、かつ自車両は左車線に沿って進行しているものと判断できる。したがってステップS409でレ−ン分岐右のロ−カルな分岐判断ありと判断を下す。
【0112】
一方、ステップS408で、XLRの値が閾値より大きくない場合には(ステップS408:No)XLRの値がもう一つの閾値より小さいかを判断する(ステップS411)。ステップS411の閾値は、0に近い値に設定されており、この閾値より小さい場合には(ステップS411:Yes)、左白線が左側へ移動し、画面から消えていくものと推定できるのでレ−ン幅が増加し、かつ自車両は右車線に沿って進行しているものと判断できる。したがってステップS412でレ−ン分岐左のロ−カルな分岐判断ありと判断を下す。
【0113】
ステップS411で、XLRが閾値より大きい場合には、左右の白線がまだ消えていないことを意味し、前回のdXLaneの値(dXLane_Old)に現在のdXLaneの値を入力して(dXLane_Old=dXLane)(ステップS416)、このフローチャートを終了する。
一方、ステップS409、S412の後、レーンローカル分岐ありと判断し、次のローカル分岐判断の為に、ddXLaneの値と、Lane_Counterの値をクリアして(ステップS410)、このフローチャートを終了する。
【0114】
一方、ステップS405で、ddXRが閾値より大きくないと判断された場合には(ステップS405:NO)、Lane_Counterの値から1が差し引かれた後(ステップS413)、Lane_Counterが−1に達したかを判断する(ステップS414)。達した場合には(ステップS414:Yes)、Lane_Counterの値をクリアし(ステップS415)、前述のステップS416を実行する。
ステップS414で、Lane_Counterが−1に達していない場合には(ステップS414:NO)、ステップS415をスキップして、ステップS416を実行する。
【0115】
次に、最終的な分岐判断について、図15に示されているフローチャートに基づいて説明する。まず、既に第1のローカルな分岐判断が設定されているか判断する(ステップS501)。設定されていない場合には(ステップS501:NO)、図13又は図14に示されているフローチャートにより、いずれかのローカルな分岐判断がなされたかを判断する(ステップS502)。いずれの分岐判断もされていない場合には、これ以上分岐判断について処理する必要がないので、フローチャートを終了する(ステップS502:NO)。
【0116】
ここで図15のステップS502の「いずれかのロ−カルな分岐判断あり?」とは、図13のステップS308の「右ロ−カルな分岐判断あり」もしくは図13と同様であるが説明を省略した左白線に対する「左ロ−カルな分岐判断あり」、または図14のステップS409もしくはステップS412の「レ−ン分岐右(左)のロ−カルな分岐判断あり」のいずれかの出力があるかを検出するものである。
【0117】
いずれかのローカルな分岐判断がなされている場合(ステップS502:Yes)には、既に第1のローカルな分岐判断が設定されているかを判断する(ステップS503)。設定されていない場合には(ステップS503:NO)、ステップS502で検出されたローカルな分岐判断を第1の分岐判断に設定し(ステップS505)、タイマーをスタートさせる(ステップS506)。
【0118】
ステップS503で、第1のローカルな分岐判断が設定されていると判断した場合には(ステップS503:Yes)、ステップS502で検出されたローカルな分岐判断を第2のローカルな分岐判断として設定し(ステップS504)、最終的な分岐判断を行う(ステップS507)。
【0119】
一方、ステップS501で、既に第1のローカルな分岐判断が設定されていると判断した場合には(ステップS501:Yes)、以前の、本フローチャートの処理で第1のローカルな分岐判断がされていることを意味し、ステップS506でスタートさせたタイマーが0となったかを判断する(ステップS508)。タイマーが0となっている場合には(ステップS508:Yes)、第1の分岐判断がされてから、一定の時間が経過する間に第2の分岐判断がなされなかったことを意味する。つまり、第1の分岐判断から所定距離走行している間に、分岐判断がなされなかったこととなる。この場合、第1のローカルな分岐判断に基づいて(1つのローカルな分岐判断に基づいて)、最終的な分岐判断を行う(ステップS509)。このタイマーの設定時間は、例えば、高速道路のランプウエイ進入用の進入路が開始される地点から、ランプウエイと本線とが完全に分離する地点までを、車両が走行するのに必要な時間に設定することができる。従って、このタイマーによる判断ステップは、時間ではなく、走行距離によって判断する構成とすることもできる。
【0120】
ステップS508で、タイマーが0となっていない場合には(ステップS508:NO)、再度ステップS502以降の処理を繰り返す。換言すると、タイマーが0となるまでは、次のローカルな分岐判断がなされるかを監視する。そして、タイマ継続中に第2のローカルな分岐判断が下されれば第1のローカルな分岐判断と併せて(2つの分岐判断に基づいて)総合的に分岐判断を下すことができる(ステップS507)。
【0121】
ステップS509と、ステップS507における最終的な総合分岐判断は、車両が進入した分岐の特定を、その判断に対する信頼度を合わせて行うものである。その最終判断の内容の一例を表1、表2に示す。表1は、ステップS509における判断で、第1のローカルな分岐判断に基づき最終判断したものであり、表2は、ステップS507における判断で、第1と第2のローカルな分岐判断に基づき総合的に下した最終判断である。予め、表1及び表2に記載の内容が、メモリに記憶されており、第1の分岐判断、第2の分岐判断の各内容に応じて、進入路と、信頼度が決定される。つまり、表1及び表2によって、信頼度判定手段と、進入路判定手段が実施される。
【0122】
ここで、この実施形態における走行位置判定手段は、分岐において左右のいずれの経路に進入したかを判定する。つまり、走行位置とは、分岐路において左右いずれの経路を選択したかを示すものである。
また、表1及び表2の最終判断の内容は、一例を示すもので、これに限定されるものではなく、他のいかなる判断も可能である。
【0123】
【表1】
Figure 0004329088
【0124】
【表2】
Figure 0004329088
【0125】
車両の各部アクチュエータを制御する制御装置は、上記判断結果に基づいて、制御内容を調整する。例えば、左右どちらの分岐路へ進入したかが、直ちに認識できるので、進入した道路の道路情報を獲得して、その道路状況に応じた車両制御を直ちに開始することができる。また、分岐判断の信頼性も出力されるので、例えば、信頼度が高の場合には、アクセルOFFのみをきっかけとして、制御実行を開始し、信頼度が中の場合には、アクセルOFFがされブレーキONが検出された段階で制御実行を開始する構成とすることができる。
【0126】
また、運転者がウインカーを点滅させて、進路方向を積極的に示した場合において、その進路方向と判定した経路が合致するときは、信頼度のランクを上げて、低の場合は中へ、中の場合は高へ変更する構成としてもよく、あるいは、常に信頼度を高とする構成としてもよい。運転者の意志を優先させ、運転者の意図に沿った車両制御が、より迅速に実現できる。この場合には、ウインカーセンサ34の検出信号は、表示認識装置60に供給される。
【0127】
さらに、第1のローカルな分岐判断がなされた段階で、サスペンションの硬さを変化させ、第2のローカルな分岐判断がなされた段階で、進入した分岐路の道路情報に応じた硬さに制御する構成としてもよい。
ステップS207が終了した後、最後に探索領域の更新が行われる(ステップS208)。図7のステップS208に記した探索領域の更新について説明する。探索領域の更新とは一旦捕獲した直線をその後追跡するように探索領域の位置を推定した直線に合わせて調整することである。
【0128】
図16および図17は左白線についての探索領域の更新のフローチャートを示すものである。図16は左白線が画面左側へ移動した場合の探索領域の更新のフローチャートを、図17は左白線が画面右側へ移動した場合の探索領域の更新のフローチャートを示す。左白線が左側へ移動する場合とは分岐路を自車が右側道路を選択した場合などで左側の白線が自車から相対的に離れて行く場合である。また左白線が右側へ移動する場合とは自車両が左車線へ車線変更する場合である。
ステップS601では左白線の右エッジ直線の位置が閾値より左に寄ったか否かを判断し、Yesであれば探索領域LRを初期位置に更新する(ステップS602)。また左白線の右エッジ直線の位置が閾値よりは右である場合(ステップS601:No)は推定した直線の代表点XLRが探索領域の中央となるように探索領域LRの中央のX座標をXLRの値に更新する(ステップS607)。次に左白線の左エッジ直線が閾値以下の場合(ステップS605:Yes)、対応する探索領域LLの位置を右エッジ直線の探索領域LRにも合わせる(ステップS606)。
【0129】
これは右エッジ直線が推定できている場合に対応する左エッジ直線もその付近に存在する可能性が高いからである。また左エッジ直線も閾値より右にある場合(ステップS605:No)は右エッジ直線同様に、探索領域LLの中央のX座標を推定した左エッジ直線の代表点XLLの値に更新する。S602またはS606によりいずれかの探索領域が大きく更新された場合には、それまで追跡していた白線とは別の白線を新たに追跡することになるので図13および図14で説明したように、一旦ロ−カルな分岐判断が下された場合にそのロ−カルな分岐判断処理を一時的に中断するがこれを解除するために左白線ロ−カル分岐判断処理およびレ−ンロ−カル分岐判断処理を行うフラグを各々イネ−ブルとする(ステップS603およびS604)。
【0130】
図17は左白線が画面右側へ移動した場合の探索領域の更新のフローチャートである。ステップS701では左白線の左エッジ直線の位置が閾値より右に寄ったか否かを判断し、Yesであれば探索領域LLを初期位置に更新する(ステップS702)。また左白線の左エッジ直線の位置が閾値よりは左である場合(ステップS601:No)は推定した直線の代表点XLLが探索領域の中央となるように探索領域LLの中央のX座標をXLLの値に更新する(ステップS707)。次に左白線の右エッジ直線が閾値以上の場合(ステップS705:Yes)、対応する探索領域LRの位置を左エッジ直線の探索領域LLに合わせる(ステップS706)。
【0131】
これは左エッジ直線が推定できている場合に対応する右エッジ直線もその付近に存在する可能性が高いからである。また右エッジ直線も閾値より左にある場合(ステップS705:No)は左エッジ直線と同様に、探索領域LRの中央のX座標を推定した右エッジ直線の代表点XLRの値に更新する。S702またはS706によりいずれかの探索領域が大きく更新された場合には、図16と同様に左白線ロ−カル分岐判断処理およびレ−ンロ−カル分岐判断処理を行うフラグを各々イネ−ブルとする(ステップS703およびS704)。上記図16および図17で説明した処理は、説明を簡便にするために独立した処理として記述したが必ずしも独立に行う必要はなく、一つの処理の中で左白線が画面上右へ移動したか左へ移動したかを判断し、探索領域を更新するように構成してもよい。また右白線についても同様である。以上により白線の分岐認識が安定してかつ信頼度とともに認識できる。
【0132】
なお、分岐の総合判断において信頼度をより高めるために例えばナビゲーションに搭載されているジャイロセンサを用い、例えば車両が交差点などで90度回転した場合には分岐探索をリセットする、またナビゲーションのジャイロセンサまたは車両のヨーレートセンサまたはステアリング角センサなどの情報を併用して車両がどちらの方向へ転換したかの情報を加えて分岐判断及び信頼度を詳細に区分してもよい。
【0133】
次に、ステップS207の分岐判断に基づいて行われる変速比制御について説明する。ナビゲーション処理部11は、予定走行径路上の道路情報に基づいて減速要求度を算定し、該減速要求度と現在車速に応じた変速比の上限値を決定し、A/T ECU52へ供給する。解除手段は、表示線認識装置60の分岐判断によって、当初検出されていた予定走行径路と異なる経路を選択した旨が供給されると、当初取得していた予定走行径路上の道路情報に基づいて決定されていた上限値をクリアする。そして、開始手段が、選択された径路上の道路情報を取得して、新たに変速比の上限値を決定し、変速比制御を開始する。
【0134】
上記は変速比制御を例に挙げて説明したが、他の車両制御についても、同様であり、具体的には、エンジン制御装置51によるエンジン出力の制御、四輪駆動制御装置53による油圧クラッチの制御、ブレーキ制御装置54によるブレーキ液圧の制御、サスペンション制御装置55によるサスペンションの減衰力の制御、回生制動制御装置56による回生量の制御についても同様に制御対象とすることができる。
【0135】
なお、補正手段は、分岐判断の信頼度に応じて、制御開始手段による制御開始を行うタイミングを変更する。例えば、信頼度が高である場合には、減速の積極的な意志表示があまり高くないアクセルオンからオフへの減速操作をきっかけとして制御を開始する。また、信頼度が中である場合には、減速の積極的な意志表示が高いブレーキのオフからオンへの減速操作をきっかけとして制御を開始する。さらに、信頼度が低である場合には、ブレーキのオフからオンへの減速操作があり、かつ、減速要求度が高い場合に制御を開始する。このように、制御開始時期に余裕を持たすことにより、分岐判断が違っていた場合にも、制御内容を変更する余裕ができ、走行径路の変化に迅速に対応した車両制御が可能となる。
さらに、第1のローカルな分岐判断がなされた段階で、サスペンションの硬さを多少変化させ、第2のローカルな分岐判断がなされた段階で、進入した分岐路の道路情報に応じた硬さに制御する構成としてもよい。
【0136】
次に、第2実施形態の構成と作用について説明する。第2実施形態における構成は、第1実施形態の構成と同様であるため、その説明を援用し、構成の詳しい説明は省略する。表示認識装置60の作用など異なる部分について説明する。
最初に、表示線認識装置60における処理について説明する。この第2実施形態では、道路の分岐を認識する。
【0137】
まず、表示線認識装置60は、第1実施形態で説明した手法によって、撮影画面における各探索領域LL、LR、RL、RRの直線代表点をそれぞれ特定する。 ここで、各探索領域の高さは、探索領域を道路上に投影した時に高速道路の車線区別用の破線の長さよりも短くなるように設定する。具体的には探索領域の幅は高さと同程度の幅とする。
【0138】
次に左右側白線の左右のエッジ代表点の差(=XLR−XLL:左側白線の場合)、つまり左白線の幅が所定範囲内であるかを判断する。
この、各白線の代表点の抽出が終了した後、「分岐判断(分岐における進行方向の判断)」、「走行車線位置の判断」及び「車線変更の判断」が行われる。例えば、分岐判断では、第1実施形態における判断のように、左右各々の白線の幅、及び自車走行レーンの幅のいづれかが時間の経過とともに増加していくことを検出し、分岐判断をおこなう。これをローカルな判断と呼ぶ。このいずれかのローカルな判断が検出された後(これを最初に検出した判断という意味で、以下「第1のローカルな判断」と称する)、所定時間内に新たな(2回目の)ローカルな判断(以下「第2のローカルな判断」と呼ぶ)が検出された場合に第1と第2のローカルな判断の組み合わせで最終的な判断を行うことで信頼度の高い判断が可能となる。つまり、分岐判断、走行車線位置の判断、車線変更の判断の各判断の信頼度を高くすることができる。また、この分岐判断、走行車線位置の判断、車線変更の判断のそれぞれにおいて、第2のローカルな判断が検出されない場合は、低信頼度として第1のローカルな判断を最終的な判断とする。上記により、各判断を判断の信頼度(確定度合)とともに出力することができる。なお、この第2実施形態では、分岐判断をおこなう場合について説明する。
【0139】
また、右白線の場合も同様に、左白線の場合と同様の手法で、右白線の左エッジ直線の代表点をXRLと、右白線の右エッジ直線の代表点XRRを算出し、前記エッジ代表点の差(XRR−XRL)、つまり、右白線の幅が所定の範囲内であるかを判断する。
【0140】
前記(XRR−XRL)が所定範囲内であれば、抽出したエッジ直線は白線を検出していると判断する。また(XRR−XRL)が所定範囲外であれば、抽出したエッジ直線は白線以外のエッジ直線を検出しているとして白線は抽出できていないと判断する。上記処理は左右の白線について実行される。
【0141】
この左右の白線の抽出の確認後、レーン間の距離として(XRL−XLR)を算出する。次に、図18のフローチャートに基づき、上記白線判断の結果を用いて、走行している道路が分岐しているか否かの判断(以下「分岐判断」と呼ぶ)の詳細について説明する。
この「分岐判断」では、前記左白線の幅、右白線の幅、レーン間距離の関係に応じて分岐しているかどうか、また車両が分岐のどちらの方向に進行しようとしているのか及びその信頼度(確定度合)を判断している。
【0142】
最初に、ナビゲーションシステム装置10から交差点フラグ有りが供給されたかを判断する(ステップS2100)。つまり、ナビゲーションシステム装置10の道路データに基づき、自車位置の前方の道路に交差点フラグが有るか否か、またある場合には、自車位置がその交差点フラグの有るノードにある所定距離以内に近づいたかどうかを判断する。交差点フラグがない場合には(ステップS2100:N)、リターンされる。
【0143】
交差点フラグが有りで所定距離内に近づいた場合(ステップS2100:Y)、次のステップの判断(ステップS2101)に進む。この実施形態では、ナビゲーションシステム装置10から道路データ(交差点フラグ)を得ているが、このステップはなくてもよい。この処理を設けると、交差点フラグを確認することで、分岐認識をする位置が明確となり、分岐でない個所を分岐と判断する可能性がより低くなり、分岐判断の確実性が向上する。
【0144】
上記ステップS2100は、分岐位置に関する情報を白線認識装置以外の手段によって取得することで、つまり、ナビゲーションシステム装置10の保有する道路データから取得することによって、分岐位置の判断をさらに確実とすることができる。
【0145】
次に、条件1として、車線幅は増加しているかを判断する(ステップS2101)。つまり、交差点フラグの入力があってから、所定時間内において、前記レーン間の距離〈以下「車線幅」という〉(XRL−XLR)の増加があったか否かを判断する。増加があった場合(ステップS2101:Y)、次のステップS2102の処理に進み、増加がない場合(ステップS2101:N)、ステップS2103の判断に進む。
【0146】
ステップS2102では、条件1の成立を第1の分岐判断として記憶する。つまり、車線幅増加(条件1)を第1のローカルな判断として記憶する。
ステップS2103では、条件2として右白線の幅(XRR−XRL)は増加しているかを判断する(ステップS2103)。増加があった場合(ステップS2103:Y)、ステップS2105の判断に進み、増加がない場合(ステップS2103:N)、ステップS2104の判断に進む。
【0147】
ステップS2104では、条件3として左白線の幅(XLR−XLL)は増加しているかを判断する(ステップS2104)。増加があった場合(ステップS2104:Y)、過去の条件成立の状態を確認するため、ステップS2105の判断に進み、増加がない場合(ステップS2104:N)、同様に過去の条件成立の状態を確認するためステップS2107の判断に進む。
【0148】
ステップS2105では、過去所定時間内に条件1、2、3のいずれかが成立していたかを判断する(ステップS2105)。条件のいずれかが成立していた場合(ステップS2105:Y)、最終的な分岐判断を行うためステップS2106へ進む。いずれも成立していない場合(ステップS2105:N)、ステップS2108の判断に進む。
【0149】
ステップS2106は、第1、第2のローカルな判断を基に最終的な分岐判断を行うステップである。ステップS2102又はS2108ですでに第1のローカルな判断がなされている場合、条件2又は条件3が第2のローカルな判断となる。
【0150】
【表3】
Figure 0004329088
【0151】
表3を参照して、第1のローカルな判断と第2のローカルな判断の組み合わせにより、車両が進行しようとしている走行路を判断する。例えば、表3中の分岐有2と記載されている箇所が、ここでの走行路の判断結果となる。尚分岐有2と判断された場合、その判断結果の信頼度は高(判断された経路について、その経路を通過する確定度合が高い)として、通常の車両制御が行われる。
ステップS2107では、過去に条件1、2、3のいずれかが成立し、かつ条件成立後、所定時間経過したかが判断される。
【0152】
条件1、2、3のいずれかの条件が成立していた場合(ステップS2107:Y)、ステップS2109の判断へ進む。いずれも成立していない場合(ステップS2107:N)、リターンされる。
ステップS2108では、成立した条件を第1の分岐判断として記憶する。また、ステップS2109は、第1、第2のローカルな判断を基に最終的な分岐判断を行うステップである。ここでは、第2のローカルな判断が検出できなかった場合である。表3を参照して、第1のローカルな判断と第2のローカルな判断の組み合わせにより、車両が進行しようとしている走行路を判断する、なお、表中の分岐有1と記載されている箇所が、ここでの走行路の判断結果となる。尚分岐有1と判断された場合、その判断結果の信頼度は低(判断された経路について、その経路を通過する確定度合が低い)として、後述する車両制御のレベルが限定される。
【0153】
次に、上記「分岐判断」の結果を、自動変速機(以下「A/T」という)の制御に用いた例を示す。本第2実施態様のA/Tは、ナビゲーションシステム装置10からの指令に基づき変更可能な変速段の範囲が規制される構成となっている(以下「協調制御」と呼ぶ)。例えば、変速制御装置によって4速が決定されていても、ナビゲーション処理部11により上限値が3速に規制されている時は、変速制御装置からの駆動信号は、1速〜3速までの範囲内でしか出力されない。そして、機構部の変速比を設定するアクチュエータに対して、その範囲内で駆動信号が出力される。
【0154】
図19に基づいて、上記「協調制御」の判断を説明する。この判断は、上記「分岐判断」の結果(信頼度含む)に基づき、「協調制御」の許可のレベルを決定するものである。
ナビゲーション処理部11は、表示認識装置60より入力された「分岐判断」の結果が分岐有2かどうかを判断する(ステップS2201)。この分岐有2の場合(ステップS2201:Y)、ステップS2203の処理へ進む。この場合、判断に対する信頼度が高いので、ドライバーの減速意思表示が比較的低いレベルでも、変速段の制御が許可される。
【0155】
分岐有2でない場合(ステップS2201:N)、ステップS2202の判断に進む。ステップS2202では、ナビゲーション処理部11は、表示認識装置60より入力された「分岐判断」の結果が分岐有1かどうかを判断する。
この分岐有1の場合(ステップS2202:Y)、ステップS2204の処理へ進む。この場合、信頼度(経路通過の確定度合)が少し低いので、ドライバーの減速意思表示が少し強くならないと制御は許可されない。
分岐有1でない場合(ステップS2202:N)、ステップS2205の処理へ進む。
【0156】
ステップS2203では、分岐有2であり、経路の判断の信頼度(経路通過の確定度合)が高いので、経路の進行方向の判断は「経路確定」と判断して、表4に示す様に、協調制御許可レベルを4とする。
【0157】
【表4】
Figure 0004329088
【0158】
ステップS2204では、分岐有1であり、経路の判断の信頼度が低いので、経路の進行方向の判断は「可能性大」と判断して、表4に示す様に、協調制御許可レベルを3とする。
ステップS2205では、経路の判断が不明なので、経路の進行方向の判断は「不明」と判断して、表4に示す様に、協調制御許可レベルを2とする。
【0159】
ステップS2206では、分岐方向に対する協調制御判断を行う。「協調制御」判断では、まず現在位置より前方に存在する道路データ(ノード及びリンクデータ)を取得し、分岐があった場合には、予め定められた範囲内で、その分岐後の各経路の道路データも取得する。取得したノードN1〜Nnから、現在地から各ノードまでの距離L1〜Lnを算出し、また、各ノードN1〜Nnのノード半径r1〜rn等により各ノードNn位置を通過する際に推奨される車速(ノードスピード)V1〜Vn(推奨走行速度)を各ノード毎に算出し、既述の図5に示されているマップに基づき、各ノードN1〜Nn毎の減速要求度Gnnを求め、最終的に最も減速要求度Gnnの高いものを、減速要求度Gnとして決定する。
【0160】
次に、入力された分岐路の方向に対して、協調制御の判断を行う。すなわち、「分岐判断」により判断された進行方向に対する、上記減速要求度Gnを採用する。
例えば「分岐判断」により進行方向が左方向と判断された場合は、左方向に分岐する道路データに対応した減速要求度Gnを選択する。また入力された協調制御許可レベル4〜2に応じて、表4に示す様に、許可されるイベント(運転者の所定の操作の有無、操作の開始の有無、又は操作状態の変化を示す)を決定する。
例えば、経路確定の旨であるレベル4の場合は、使用イベントとしてアクセルのオン→オフ、ブレーキオン→オフ、ブレーキオン状態でかつ車両減速度の確認、を用いる。
【0161】
同様に、経路可能性大の旨であるレベル3の場合は、レベル4と比較して制御を限定するために、使用イベントとしてブレーキオフ→オン、ブレーキオン状態でかつ車両減速度の確認、を用いる。つまり、アクセルイベントは使用されない。
このように、経路の判断の信頼度に応じて変速段制御の程度を変更することができる。
そしてナビゲーション処理部11は、決定された使用イベント、及び減速要求度を所定のフォーマットに変換し、A/T ECU52へ送信する。
【0162】
A/T ECU52は、受信した後、運転者の操作による所定のイベントが検出された場合には、図20の表に示す様に、減速要求度Gnに応じた最適変速段を算出し、所定の運転者操作(イベント)に基づき変速段の上限を規制する。
また、経路不明時(協調制御許可レベル2の時)は、ナビゲーション装置により目的地までの案内経路が決定されている時は、その案内経路の道路データに従って、他方案内経路が決定していない時は、道なり方向の道路データに従って、変速段の規制制御を行う。以上のように、走行制御手段としての機能が発揮される。
ここでいう道なりとは、自車が走行している道路と道路種別、属性が同じ道路である。この道なりを示すデータとしては、ナビゲーション装置の道路データに案内不要道路として入力されている。
【0163】
また、この上記白線認識装置における「分岐判断」における実際の走行の様子を、図21を用いて模式的に説明する。
図21は、高速道路において本線から左に分岐が延びている様子を示す平面図である。
以下、自車両2が領域Aを走行している時には、左白線の幅が増加し、第1のローカルな判断として第1の分岐判断が行われる。その後車両が直進して所定時間経過(又は所定距離走行)すると、領域Bに差し掛かり、左白線の幅が増加する。この増加によって、第2のローカルな判断として第2の分岐判断が行われる。そして、第1及び第2のローカルな判断の結果、車両は右方向(分岐有2)に進むと判断される。
【0164】
次に第3実施形態について説明する。この第3実施形態は、左右の白線の幅の広がりをそれぞれ検出して、自車が分岐(高速道路等)のどちらに進むのかを判断する「分岐判断」と、白線か否かの判断が所定の周期時間において特定の周期を持っている事を検証し、特定の周期を持っている場合に、その白線は破線であると判断する「走行車線位置判断」と、前記探索領域の移動を検出することにより、車両がどちらの車線に車線変更したかを判断する「車線変更判断」と、ナビゲーション装置の位置情報とに応じて、総合的に車両が進行する方向を判断することを特徴としている。
【0165】
この第3の実施形態における構成および「分岐判断」については、第1の実施形態と構成作用がおなじであるため、第1実施形態の説明を援用し、ここでの説明は省略する。ここでは、上記「走行車線位置判断」と「車線変更判断」の原理について説明する。
「走行車線位置判断」について、特に図示しないが、白線を判別し車線の位置を検出する態様を以下に説明する。白線か否かの判別が所定の周期時間において特定の周期を持っている事を検証し、ある周期時間の間に、白線が検出されたと判断された場合、検出された回数から、白線の検出の周期性を判断する。この周期性から検出された白線が、実線の白線なのか、もしくは破線の白線なのか、もしくは白線として検出できなかったのかを判別する。この周期性は、車速に応じて破線と判断する周期の閾値を変更することができる。車速が速ければ、周期は短くなる傾向となり、遅ければ周期が長くなる傾向となる。
【0166】
この判定を、左右の白線各々について行う。ここでも前述したとうりに、白線の検出の周期性から実線、破線、未検出の判断を行なうが、これを第1のローカルな判断と呼ぶ。
ここで、いずれかのローカルな判断が検出された後、所定時間内に新たなローカルな判断が検出された場合に、それを第2のローカルな判断とする。
上記白線判別の結果に応じて、走行車線の判別を行う。例えば、自車両の右側白線が破線であり、かつ左白線が実線と判断された場合に、自車両の走行車線は路側に近い車線である。また左白線が破線であり、かつ右白線が実線と判断された場合に、自車両の走行車線は、中央分離帯に近い車線である。また、左右の白線がともに実線であると判断された場合には、自車両の走行車線は1車線道路を走行中である。
【0167】
また左右の白線がともに破線であると判断された場合には自車両は少なくとも3車線以上ある道路における路側近く及び中央分離帯近くの車線以外を走行中であると判断する。すなわち上記の走行車線の判別が、第1、2のローカルな判断として出力される。また上記判断は一例であり、他の判断も可能である。
【0168】
次に、「車線変更判断」について説明する。また図22に基づき車線変更を検出する様子を説明する。図示するように、自車が左から右へ車線変更する場合を例にとる。自車が左側へ車線変更する際、自車左側の破線を検出している探索領域LL及びLRは画像中央へ移動し、同時に自車の右側の車線を検出している探索領域RL及びRRは画面左側へ移動する。この時、探索領域LL及びLRは新たな左側の車線を検出するために、また探索領域RL及びRRも画面右側へ達した場合に新たな右側車線を検出すべく初期位置へ変更される。
【0169】
他方、右側への車線変更の場合は右側車線検出用の探索領域RL及びRRが画像中央に達した時に右への車線変更と判断する。この場合も前述と同様に、探索領域LL,LR及びRL,RRの画像中央へ達した瞬間の検出を行うが、これを第1のローカルな判断と呼ぶ。ここでいずれかのローカルな判断が検出された後、所定時間内に新たなローカルな判断が検出された場合にそれを第2のローカルな判断とする。すなわち、上記の車線変更の判別が、第1、2のローカルな判断として出力される。
【0170】
上記原理を用いて、下記に第3実施態様の具体的な作用を示す。この態様では、図1に示すデータ記憶部12に格納されている道路データを総合的な判断の一部に用いている。
全体的な流れを、図23に基づいて説明する。ナビゲーションシステム装置10に格納されている情報を取得する(ステップS3010)。具体的には、時刻、現在位置、現在位置に対応した前方のノード及びリンクの情報、距離情報、交差点(又は分岐点)の情報(位置、分岐番号、分岐数等)を取得する。その他のデータとして、車線数、分岐路方向(分岐角度等)を取得してもよい。
【0171】
次に、白線認識および判断が行われる(ステップS3030)。この白線判断は、道路の白線を検出して、車線の何処を走行しているのか、また分岐がある場合にどちらの道路を選択するのか、また車線変更しているのか判断する。この分岐の判断については、図24〜図29を用いて説明する。
まず、図24にて、この白線認識・判断の全体的な流れを説明する。
車両前方の画像を取り込んで所定のアルゴリズムにより白線状態等を判断し、上記「分岐判断」「走行車線位置判断」「車線変更の判断」を行う(ステップS3301)。
【0172】
車両が分岐のどちらを選択しているのか、車線のどこを走行しているのか等の走行状態を判断し(ステップS3303)、走行イベントを分析し(ステップS3305)、走行方向を認識する(ステップS3307)。
【0173】
次に、上記ステップS3303の走行状態判断処理について、図25に基づき説明する。
走行車線位置判断を行う(ステップS3031)。ステップS3301の「走行車線位置判断」の結果により、自車線がどの車線を走行しているのかを判断し、それが第1のローカル判断、第2のローカル判断のいずれで判別されたかを判断する。
【0174】
これにより、左車線/右車線/中央車線のいずれかが判別できた場合には、図26に示される走行状態分析シートの対応する項目の箇所にフラグを立てる。またその発生時刻と発生地点の位置を記録する。ここで、発生地点は、絶対位置(緯度、経度)で記録される。図26は、第1のローカルな判断として、前提条件イベント1とされる条件は、右車線、左車線等の走行車線位置、所定時間以内前に車線変更していること、車線幅または白線幅が増加したこと、現在地検出手段から得られた自車位置と、データ記憶部12に格納されている道路データに基づいて、分岐ポイントの周辺地域に位置することのいずれかが挙げられている。
【0175】
また、第2のローカルな判断として、確定条件イベント2とされる条件は、車線変更等の走行位置の変化があること、右車線、左車線等の走行車線位置、所定時間イベントがないこと、車線幅または白線幅が増加したことなどがあげられる。このほか、ウインカーセンサ34によってウインカーの点灯(具体的に、運転者が車線変更や分岐進入を意志表示する行為)の検出も前提条件イベント1または確定条件イベント2に加えてもよい。また、このような意志表示の検出によって、信頼度が高い側へ補正する構成としてもよい。
【0176】
次に、走行車線変更判断を行う(ステップS3033)。ステップS3033の「車線変更判断」の結果により、自車両が走行車線を変更したかどうかを判断し、それが第1のローカル判断、第2のローカル判断のいずれで判別されたか判断する。
これにより、左右への移動のいずれかが判別された場合には、走行状態分析シートの対応する項目の箇所にフラグを立てる。またその発生時刻と発生地点の位置を記録する。ここで、発生地点は、絶対位置(緯度、経度)で記録される。
【0177】
次に、白線幅分析を行う(ステップS3035)。ステップS3301の結果により、検出された左右いずれかの白線の幅が広がったか否かを判断し、それが第1のローカル判断、第2のローカル判断のいずれで判別されたか判断する。
これにより、左白線幅の増加もしくは右白線幅の増加のいずれかが判別された場合には、図26の走行状態分析シートの対応する項目の箇所にフラグを立てる。またその発生時刻と発生地点の位置を記録する。
【0178】
車線幅分析を行う(ステップS3037)。ステップS3301の「分岐判断」結果により、検出された左右それぞれの白線の幅(左右白線の内側で示される領域、即ち、車線幅)が広がったか否かを判断し、それが第1のローカル判断、第2のローカル判断のいずれで判別されたか判断する。
これにより、車線幅が増加しているか否かが判別され、増加と判別された場合には、図26の走行状態分析シートの対応する項目の箇所にフラグを立てる。またその発生時刻と発生地点の位置を記録する。
【0179】
分岐進入判断を行う(ステップS3039)。ステップS3010にて入力された、自車の現在地及び分岐の位置情報に基づき、自車が分岐から所定距離(又は所定範囲)内に進入したか否かを判断する。これにより、分岐から所定距離内への進入が判断された場合には、走行状態分析シートの対応する項目の箇所にフラグを立てる。
また、上記フラグは、フラグが立ってから所定時間以上経った場合(若しくは、所定時間以上走行した場合)、得られた情報は古いものとし消去するため、フラグを消すように構成される。
またその発生時刻と発生地点の位置を記録する。
【0180】
次に、上記ステップS3303の後、走行イベント分析処理を行う(ステップS3305)。
これは、分岐路通過以前より、走行車線の位置等から車両の進行方向をできるかぎり適切に判断するために行われる。前記走行状態シートの各項目について、第1のローカルな判断(図26中、前提条件イベント1)及び第2のローカルな判断(図26中、前提条件イベント2)が発生したか否かを判断するため、フラグが立っている箇所を走行イベントの分析を行うことにより特定する。
【0181】
これを図27および図28に示されているフローチャートを用いて説明する。
最初に、インデックスiに1を入力する(ステップS3051)。次に、インデックスjに1を入れる(ステップS3052)。
図26の走行状態イベントの番号iが前提条件イベント1の番号 j と一致するか否かを判断する(ステップS3053)。一致する場合(ステップS3053:Y)、ステップS3054の判断に進む。一致しない場合(ステップS3053:N)、常に分析処理を全部実施するため、ステップS3056の判断に進む。
【0182】
ステップS3054では、前提条件イベント1j 番目発生フラグがオフか判断する。オフの場合(ステップS3054:Y)、ステップS3055の処理に進む。オンの場合(S3054 ,No)、S3056の判断に進む。
ステップS3055では、前提条件イベント1j番目の発生フラグをオン、発生した時刻、及び地点の位置を記憶する。
次に、ステップS3056で、イベント1の項目が最後までチェックが終了したかを確認する。つまり、j=jmaxか判断する。終了した場合には(ステップS3056:Y)、ステップS3058へ進む。終了していない場合には、ステップS3057へ進む。
ステップS3057では、インデックス j に1を加え、ステップS3053から処理を繰り返す。
【0183】
ステップS3058では、走行状態イベントiの項目が最後まで終了したかを判断する。終了した場合(ステップS3058:Y)、ステップS3060にの処理へ進む。終了していない場合(ステップS3058:N)、ステップS3059の処理に進む。ステップS3059では、インデックス i に1を加え、ステップS3052から処理を繰り返す。
【0184】
ステップS3060では、インデックス i に1を入れ、確定条件イベント2の判断が開始される。次に、インデックス j に1を入れる(ステップS3061)。そして、前提条件イベント1j 番目発生フラグがオンか判断する(S3062)。
発生フラグがオンの場合(ステップS3062:Y)、同じ項目の確定条件イベント2の状態を判断するためステップS3063に進む。発生フラグがオンでない場合(ステップS302:N)、次の項目の前提条件イベント1を判断するためステップS3066の判断に進む。
【0185】
ステップS3063では、確定条件イベント2j 番目発生フラグがオフか判断する。オフになっている場合(ステップS3063:Y)、走行状態の項目と検出された確定条件イベント2が適合するか判断するためステップS3064の判断に進む。
オフになっていない場合(ステップS3063:N)、次の項目のイベント1を判断するためステップS3066の判断に進む。
【0186】
ステップS3064では、図26の走行状態イベントの番号 i がイベント2の番号 j と一致するか否かを判断する。一致する場合(ステップS3064:Y)、ステップS3065の判断に進む。一致しない場合(ステップS3064:N)、ステップS3066の判断に進む。
ステップS3065の処理では、発生フラグをオン、発生した時刻、及び地点の位置を記憶する。
【0187】
ステップS3066では、確定条件イベント2の項目が最後まで終了したかを判断する。終了した場合(ステップS3066:Y)、ステップS3068の判断に進む。終了していない場合には、ステップS3067の処理に進む。
ステップS3067では、インデックス j に1を加える。ステップS3068では、走行状態イベントiの項目が最後まで終了したかを判断する。終了した場合(ステップS3068:Y)、リターンされる。終了していない場合には(ステップS3068:N)、ステップS3069の処理に進む。
【0188】
ステップS3069では、インデックス i に1を加える。
上記走行イベント判断により、各走行状態に対応する前提条件イベント1(第1のローカルな判断)および確定条件イベント2(第2のローカルな判断)の両方の状態があったかどうか確認する。
【0189】
次に、上記ステップS307の分岐路進行方向認識について図29を用いて説明する。
前記走行状態シートの各項目について、走行方向の推測を行う。
これは前記走行状態シートの各項目について、確認されたフラグの状態により、『分岐左、道なり、分岐右』の項目に関してポイント化を行う。
【0190】
そしてこのポイント化されたものを、累積する。即ち、分岐左はXポイント、道なりはYポイント、分岐右はZポイントの用にポイント化され、このX、Y、Zの大小により最終的な分岐の判断が行われる(ポイントが一番大きいのを、車両が進む分岐の方向として特定する、即ち方向として分岐左、道なり、分岐右のそれぞれの可能性のレベルが決定されることになる)。
【0191】
以下図29のフローチャートを説明する。インデックスiに1を入れる(ステップS3071)。次に、前提条件イベント1Iの発生フラグがオンで、かつ確定条件イベント2i発生フラグがオンか判断する(ステップS3072)。両方のフラグがオンの場合(ステップS3072:Y)、分岐進行方向を認識する必要があるとして、ステップS3073の処理へ進む。両方のフラグがオンでない場合(ステップS3072:N)、項目がすべて確認されたかどうかを判断するためステップS3074に進む。
【0192】
ステップS3073では、獲得ポイント分岐左 iに獲得時設定ポイント分岐左 iを入力し、獲得ポイント道なり iに、獲得時設定ポイント分岐左道なりiを入力し、獲得ポイント分岐右 iに獲得時設定ポイント分岐右 iを入力する。つまり、前提条件イベント1(第1のローカルな判断)及び確定条件イベント2でのフラグの状態に対応したポイント数を各インデックスに入れて、記憶する。
次に、ステップS3074では、最後の項目まで終了したか判断する。終了した場合(ステップS3074:Y)、ステップS3076の処理に進む。終了していない場合(ステップS3074:N)、ステップS3075に進み、インデックスに1追加して次の項目に対して同様の操作を繰り返す。
【0193】
ステップS3076では、分岐左ポイントにΣ獲得ポイント分岐左 iを入力し、分岐道なりポイントにΣ獲得ポイント道なりiを入力し、分岐右ポイントにΣ獲得ポイント分岐右 iを入力し、ステップS3073で記憶されたポイントを、上記各項目毎の累積を演算する。
【0194】
次に、ステップS3077で、累積されたポイント数に応じて、各経路に対する走行可能性を表5に基づき判断する。
【0195】
【表5】
Figure 0004329088
【0196】
ここで、経路の確定度合が決定される。獲得ポイントPが設定値P1以上ある場合、経路確定の旨を示すレベル4を設定する。獲得ポイントPは経路の確定度合を示す指示値であり、設定値P1〜P3は確定度合の内容を判定する閾値である。
同様に、表5を参照して可能性が高い順にレベル3〜レベル1が設定される。
以上が白線判断サブルーチンの内容である。このような白線判断が行われた後、図23のステップS3050に戻って、A/T協調制御判断が行われる。
【0197】
ステップS3050では、各経路に対するA/T協調制御の制御量及び使用イベントを特定するとともに、最の変速段を設定する。詳細な説明を図30〜図31を用いて行う。図30に分岐判断に対応したA/T協調制御のフローを示す。まず、分岐左の道路に対応する最適変速段の判断を行い(ステップS3501)、同様に分岐右の道路に対応する最適変速段の判断を行い(ステップS3503)、同様に分岐道なりの判断に対応する最適変速段の判断を行い(ステップS3505)、ステップS3501からS3505の各判断結果を比較して、最小値を選択する(ステップS3507)。
【0198】
図31に分岐左の場合(ステップS3501)の判断のフローを示す。
ステップS3503及びS3505の判断に関しては、以下に説明するフローチャートと同様なので、説明は省略する。
最初に分岐方向の協調制御判断を行う(ステップS5011)。分岐方向(この場合、左方向)のノードデータから、各ノード毎までの距離Lnを求め、また各ノードN1〜Nn毎のノード半径r1〜rn等より各ノード位置を通過する際に推奨される速度(ノードスピード)V1〜Vn(推奨走行速度)を、各ノード毎に算出し、距離Ln、現在車速V0および推奨走行速度から、図5マップに基づき、各ノードに対する減速要求度Gnnを求める。そして、最も減速要求度Gnnの高いものを、このルート(この場合には、左方向)に対する減速要求度Gnとして決定する。
【0199】
ステップS3077により判断される進行方向可能性に応じて、表4に従い、A/T協調制御許可レベル4〜1を決定する(各進行方向毎にレベルを決定する)。
次のステップS5012では、ステップS5011で決定された協調制御許可レベルがレベル4かを判断する。レベル4の場合(ステップS5012:Y)、ステップS5013の処理に進み、レベル4でない場合(ステップS5012:N)、ステップS5014の判断に進む。
【0200】
ステップS5013では、アクセル(オン→オフ)イベントまでを使用イベントと許可されるので、アクセルイベント、ブレーキイベント、ブレーキイベントと減速度、ホールドの各イベントに対してステップS5011で決定された減速要求度Gnを設定する。ここで、ホールドとは、アクセルをオンからオフにした際に、シフトアップを禁止する制御である。
【0201】
ステップS5014では、ステップS5011で決定された協調制御許可レベルがレベル3かを判断する。レベル3の場合(ステップS5014:Y)、ステップS5015の処理に進み、レベル3でない場合(ステップS5014:N)、ステップS5016の判断に進む。
【0202】
ステップS5015では、ブレーキイベントまでを使用イベントとするので、アクセルイベントの箇所に一番小さい減速要求度G0を、ブレーキイベント、ブレーキイベントと減速度、ホールドの各イベントに対してステップS5011で決定された減速要求度Gnを設定する。
【0203】
ステップS5016では、ステップS5011で決定された協調制御許可レベルがレベル2かを判断する。レベル2の場合(ステップS5016:Y)、ステップS5017の処理に進み、レベル2でない場合(ステップS5016:N)、ステップS5018の処理に進む。
【0204】
ステップS5017では、ブレーキイベントと減速度(ブレーキオン状態でかつ車両減速度確認された時)までを使用イベントとするので、アクセルイベント及びブレーキイベントの箇所に一番小さい減速要求度G0を設定し、ブレーキイベントと減速度、ホールドの各イベントに対する減速要求度としてステップS5011で決定された減速要求度Gnを設定する。
ステップS5018では、進行方向取得の可能性がないので、制御をしない旨として、各イベントに一番小さい減速要求度G0を設定する。
以上のように決定された減速要求度Gnに基づき、A/T ECU52へフラグ送信する(ステップS3070)。
【0205】
減速要求度Gn及びレベル1〜4についての使用イベントに関する情報を、フラグに変換し、A/T ECU52に送信する。A/T ECU52では、図20に示されているデータテーブルに基づき、減速要求度Gnに応じた変更可能な変速段の上限が設定され、所定のイベントが検出された場合に、変速段の上限規制が実行される。
【0206】
上記は変速比制御を例に挙げて説明したが、他の車両制御についても、同様に、制御することができる。図20に示されているように、ナビゲーション処理部11から供給される減速要求度Gnに応じた制御が可能となる。具体的には、エンジン制御装置51によるエンジン出力の制御、四輪駆動制御装置53による油圧クラッチの制御、ブレーキ制御装置54によるブレーキ液圧の制御、サスペンション制御装置55によるサスペンションの減衰力の制御、回生制動制御装置56による回生量の制御についても同様に制御対象とすることができる。
【0207】
また、図20において示されていないが、オートクルーズ制御装置59による車速制御についても同様に制御対象とすることは可能である。
以下、図20に基づいて説明すると、例えば、四輪駆動制御装置53は、減速要求度Gnを受信し、所定のイベントがあると、減速要求度Gnに応じて油圧クラッチの係合の度合を調整する。図20に示されているように、減速要求度Gnが大きくなるに従って、油圧クラッチの係合の度合が高くなるように、換言すると油圧クラッチの油圧が高くなるように設定される。
【0208】
油圧クラッチの油圧は、減速要求度Gn及び前方コーナーのコーナー情報に対応して設定される。前方コーナのコーナ情報とは、例えば次のように分類されて供給される。算出されたノード毎のノード半径r1〜rnに基づき、前方がコーナでなく直線の場合にはR0が、コーナーの曲率半径が大きい場合には、R1が、小さい場合には、R3が、中程の場合にR2が供給され、コーナーが右旋回の場合にはRRが、左旋回の場合にはRLが供給される。このようなコーナー情報は、減速要求度Gnとともにナビゲーション処理部11から供給される。
【0209】
そして、クラッチの係合の度合は、R3、R2、R1、R0の順に、直結に近くなるように設定されている。即ち、コーナーの曲率半径が小さくなるほど、クラッチの係合の度合が低くなり、前後輪の回転数差を吸収できるように構成され、駆動とトルクの伝達を有効に行うことができる。また、一番減速が要求されるG7が供給され、コーナー情報がR0である場合には、油圧が高い状態に設定され、センターデフが直結状態に近い状態にされる。
【0210】
また、減速が要求される状態(減速要求度Gnが高い)において制動した場合、4輪の内の1輪が滑った場合でも、残りの車輪に駆動トルクが伝えられるため、安定した状態で減速が可能となる。尚、この減速が要求される状態において、ブレーキ制御装置54において、アンチロックブレーキシステムが作動している場合には、ブレーキ制御装置54からのABS作動信号の供給によって、この油圧クラッチの作動を解放させる。これにより、タイヤがロックに陥る状態を解消することができ、より安定した減速が可能となる。
【0211】
ブレーキ制御装置54は、減速要求度Gnと所定のイベントがあった場合、ブレーキ液圧を増圧させる。ブレーキ液圧の増圧のさせ方は、図20に示されているように、減速要求度Gnに対応しており、例えば最大の減速要求度G7が供給されると、ブレーキ液圧は最大ブレーキ液圧とされる。
このため、運転者のブレーキペダルの踏力に対する制動力が、通常の場合よりも大きくなるので、大きな減速力が要求されている場合に対応できる。
サスペンション制御装置55は、減速要求度Gnと所定のイベントを受信した場合、減衰力を高めに制御する。サスペンションの減衰力の設定は、減速要求度Gnに対応しており(図20参照)、例えば最大の減速要求度G7が供給されると、減衰力が最も高い状態に設定される。
【0212】
このため、車両の減速の必要性の高さに対応して減衰力が高く設定されるので、車両のダイブ状態を抑え、接地性や安定性を向上させることができる。また運転者が車両の減速操作を行った瞬間に、前記減衰力が制御されるので、運転者に対する違和感が解消されるとともに、通常走行時における乗り心地も確保される。
また、その他の実施例として、以下の様にすることも可能である。例えば、既述のコーナー情報を取得し、そのコーナー情報に応じてサスペンションの減衰力を変化させる。具体的には、R0、R1、R2、R3に対応して、この順で減衰力が高くなるように、設定する。また、右旋回RRの場合には、左側の減衰力を高く、左旋回RLの場合には、右側の減衰力を高く設定する。
【0213】
例えば、前方コーナーの曲率がR3(曲率が大)で、右旋回RRの場合を説明すると、減速要求度Gnとコーナー情報と所定のイベントを受信すると、サスペンション制御装置55は、右側の前後輪のサスペンションを減速要求度Gnに応じた減衰力に設定すると共に、左側の前後輪のサスペンションを右側の設定値よりも減衰力を高く設定する。どれぐらい高く設定するかは、車速とコーナーの曲率に応じて設定することができる。これによると、車両に係る横加速度による車両の横方向のロールが解消され、車両の安定性を高めることができる。
【0214】
回生制動制御装置56は、減速要求度Gnと所定のイベントを受信した場合、回生制動力を決定し、制御を行う。上記回生制動力の設定は、減速要求度Gnに対応しており、例えば最大の減速要求度G7が供給されると、回生制動力が最も高い状態に設定される。
このように車両に減速が要求される状態の時に、回生制動により減速の補助が可能となる。また運転者の減速操作と同時に回生制動させられるので、運転者に対する違和感が解消される。
【0215】
ビークルスタビリティコントール制御装置57は、減速要求度Gnと減速操作開始の検出信号を受信した場合、旋回横加速度の検出に基づくブレーキ液圧やスロットル開度の調整量を、減速要求度Gnに応じて高く設定する。これにより、急な減速においても、より安定した走行が得られる。
以上の他、4輪操舵制御装置においては、減速要求度Gnと所定のイベントを受信し、減速要求度Gnが所定値以上の場合には、後輪の同相、逆相制御を禁止する制御をおこなってもよい。
【0216】
オートクルーズ制御装置59は、分岐やカーブに近づくにつれ、減速要求度Gnと車線変更操作(この場合、ウインカーの点滅やステアリングの舵角の変化量や車線変更の有無を減速操作とする)の検出を受信した場合、設定された車速よりも自車速が低下するようにスロットルバルブの開度量やA/Tの上限変速段を減速要求度Gnに対応して設定指令する。これにより、例えばオートクルーズの設定車速100km/hで走行中に、前方に分岐が存在した場合には、分岐後の各経路(例えば選択された経路の形状(例えばカーブの曲率半径等)、道路幅、勾配、車線数、道路種別等)に従って減速要求度Gnが設定される。そして、車線変更の操作が検出された場合には、車線変更された方向(右に車線変更された時には、右の方向)の経路に対する減速要求度Gnを設定し、送信する。このとき、各アクチュエータは、受信した減速要求度Gnに応じてスロットバルブの開度量を30%に、A/Tの変速段の上限を3速にするなどして、車速を所定量(推奨走行速度)まで低下させる。
【0217】
又、分岐経過後は、元の設定車速100km/hになるように、スロットルバルブの開度量やA/Tの変速段を制御される。このためオートクルーズ設定中に車両前方に分岐が存在しても、推定された経路従い、スムーズに車速を低下させることができ、かつ分岐経過後は設定された車速に戻されるので、運転者に違和感は与えない。
さらに、この例でも、経路の確定度合に応じてスロットルバルブやA/Tの制御レベルが決定されるのは、言うまでもなく、また車線変更操作の種類に応じても制御のレベルを変化させることができる。また、上記例では、減速させるためにスロットルバルブやA/Tを制御したが、その他既知のアンチブロックブレーキングシステム(ABS)やトラクションコントロールシステム(TRC)により減速制御を行うことも可能である。
【0218】
パワーステアリング制御装置においては、減速要求度Gnと減速操作開始の検出信号を受信し、減速要求度Gnが所定値以上の場合には、パワステの操舵力を軽くする制御をおこなってもよい。
上述した第1ないし第3実施形態においては、変速機の制御に関する態様を例示したが、本発明はナビゲーション装置の目的地までのルート案内にも適用できる。
即ち、ルート案内の方法は、車両がどこの車線を走行しているか、また車両が車線変更したか否か、に応じて、必然的に変わってくる。
従来のナビゲーション装置は、自車の走行車線まで考慮して、目的地までの案内(画面表示も含む)はされていない。
【0219】
まず、経路案内時の分岐路における画面表示の方法を説明する。
ナビゲーション装置は、ステップS3010にて入力された、分岐路の情報(分岐路番号)に対応して、図33に示されているような、パターンの異なる表示画像データを複数個、予め保有し、この表示画像データには、目的地までの経路の方向に対応した矢印が表示されている。
例えば、案内経路に対応する分岐路情報として01番が選択された時は、ナビゲーション装置の画面には01番の画像が表示されるとともに、音声にて「ルートは分岐左方向です」等が発せられる。
【0220】
表6は、図32に示すような、走行路3車線、左分岐路1車線を有する分岐の場合において右方向の分岐路(経路1)が案内経路(ルート)として選択されている時の、走行可能性と走行車線位置とに応じた案内例を示すものである。
【0221】
【表6】
Figure 0004329088
【0222】
この案内例は分岐路の形状(特に走行路車線数、分岐路車線数)と案内経路(ルート)の方向に対応して、複数格納されている。
まず、すでに設定されている案内経路(ルート)における分岐点での進行方向と分岐点の情報(車線数)に基づいて、対応する案内例を選択する。
次に、ステップS3077で判断された各経路の進行方向可能性において、獲得ポイントが一番高い経路(ルート)を選択し、「進行方向可能性」を判断する。
また、判断された進行方向可能性が「進行方向不明」の場合、分岐路から現在位置までの距離も算出する。
【0223】
次に、ステップS3031における「走行車線位置判断」の結果に基づいて 、自車がどの車線を走行しているのかを判断する。
前記「進行方向可能性」の結果、前記「走行車線位置判断」の結果、及び現在位置から分岐路までの距離に応じて、選択された案内例に基づき、運転者への案内内容(音声案内内容)が決定される。
つまり、予め記憶されている走行路車線数、分岐路車線数等の分岐路情報と、予め設定されている予定走行経路(案内経路)と、ステップS3077で判断された各経路の進行方向可能性と、ステップS3031における「走行車線位置判断」の結果と、現在位置から分岐までの距離とに基づいて、経路案内の内容が決定され、音声案内の内容や、画面に表示される画像の内容が決められる。
【0224】
表6をさらに詳細に説明すると、例えば「進行方向可能性」が[経路1、確定]で、「走行車線位置判断」の結果が[左車線]の場合、運転者が案内経路にそって進んでおり特に車線変更をする必用もないので、ナビゲーション装置が発声すべき案内内容については「案内経路と同じです。次の案内をいたします」が選択される。
さらなる例として、「進行方向可能性」が[進行方向不明、分岐点から現在位置までの距離が700m]であり、「走行車線位置判断」の結果が[中央車線]の場合、運転者に対し経路の方向を示すため、ナビゲーション装置が発声すべき案内内容については「700m先、分岐点を右方向です。このまま、この車線をお進み下さい。」が選択される。
またさらなる例として、「進行方向可能性」が[経路0、可能性大]であり、「走行車線位置判断」の結果が[分岐車線]の場合、案内経路と逆の経路を進む可能性が高いので、ナビゲーション装置が発声すべき案内内容については、分岐における案内経路の方向だけでなく、車線変更をも指示できるように「この先の分岐点を右方向です。右車線に車線変更してお進み下さい。」が選択される。
【0225】
他の例として、走行車線位置判断結果についての信頼性を判定し、この信頼性に応じて、案内内容を補正する構成としてもよい。例えば、走行車線位置判断結果の信頼性が低い場合には、進路変更についての指示は行わず、例えば「分岐点を右方向です。」などの経路案内のみが選択され、車線についての指示はなされない。また、「進行方向可能性」についての判断において、可能性が低い場合や、その判断結果の信頼性が低い場合には、進行方向に関する案内も行われない構成とされる。
【0226】
表6から解るように、車両の分岐における進行方向を推測し、その推測の信頼度と車両の走行車線の位置の判断に基づき、ナビゲーションのルート案内を好適に変化させることで、進行方向だけでなく、車線の位置(車線変更も含めて)を指示できることにより、運転者に対してより解りやすく提示することが可能となる。また、分岐付近において、経路案内が行われない空白区間をより短くすることができる。
さらに、走行車線をも判定可能とすることによって、車両の走行位置を精密に特定でき、分岐における進入路をより正確に判定できる。さらに、走行車線の変更を判定可能とすることで、さらに正確に分岐の進入方向を判定できる。所定時間内における複数の走行位置判定に基づき、走行位置を判定することで、分岐以外の個所を分岐と判断する誤判断をする可能性が少なくなる。
所定時間内に行われた複数の判定によって、最終的に判定した走行位置の信頼度を判定し、その信頼度に応じて制御内容を補正することによって、一層走行状況に応じた車両制御が可能となる。予め予定走行経路が設定されている場合には、予定走行経路と異なる経路を選択したことが、直ちに判明するので、新しく選択された経路の道路状況に応じた制御内容にすぐに切り替えることが可能となる。
走行位置判定において、判定に対する信頼度を判定し、その判定に応じた制御を行うことにより、制御の実行に余裕ができ、径路判定の信頼度が低い場合があっても径路変化に応じた制御内容の変更が容易にでき、一層道路状況に沿った車両制御が可能となる。減速操作の検出に基づき制御を開始する構成とした場合には、信頼度に応じて制御内容を補正することができ、走行環境に合わせた、より精密な制御が可能となる。例えばウインカー操作などのように、運転者の積極的な車線変更や分岐路の選択の意志表示を考慮に入れて走行位置を判定すれば、より一層正確な走行位置判定が可能となり、それに基づく車両制御精度も向上する。
【0227】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の車両制御装置によれば、走行経路を常に把握することができるので、マップマッチングの精度が向上し、走行環境の変化に迅速に応じた車両制御が可能となる。
例えば、ナビゲーションシステムに用いれば、分岐路を通過する際など、車両の進入路がリアルタイムで把握でき、走行環境の変化に迅速に対応した経路案内が可能となる。つまり、案内が行われない空白区間をより少なくすることができる。
【0228】
表示線の輪郭検出を連続しておこなうことにより、分岐判断を行うため、輪郭が擦れている個所があっても、連続した輪郭の検出により、誤認識や認識不能となる可能性が低く、従来よりも確実な分岐認識が可能となり、その結果精密な車両制御ができる。
【0229】
表示線の左右の輪郭を抽出して、その間隔の広がりに基づいて分岐判断を行う場合には、分岐の認識がより確実となる。
また、車両の左右に位置する白線の間隔の広がり基づいて分岐判断を行う場合には、分岐路の入り口に表示されている点線が擦れていたり、そのような点線が存在しない場合でも、分岐の認識が可能となり、その結果さらに精密な車両制御ができる。
上記2つの異なる分岐認識手法に基づいて、分岐認識を行う構成とした場合には、分岐判断がより一層確実なる。
【0232】
走行車線を認識可能とすることによって、走行位置判定の精度を向上させることができる。例えば、複数車線を走行していて、中央車線、または追い越し車線を走行していることが認識できていれば、分岐路に進入する可能性は極めて低いこととなり、判定の精度が向上する。
【0233】
さらに、車線変更したことを判定可能とすることによって、走行位置の変更を認識でき、走行位置の判定精度をより向上させることができる。また、予め搭載されている道路情報と照合して、走行位置を判定することによて、さらに精度の高い経路判定が可能となる。
【0235】
制御手段を変速制御とした場合には、走行位置選択後の道路状況の変化に応じた変速比制御が可能となる。例えば、分岐路に進入したところ、前方に曲率の大きなカーブが存在する場合、分岐路に進入した時点で直ちにそのカーブの道路情報に基づく変速比制御を行うことができ、制御空白区間を生じさせずに、リアルタイムの変速比制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両に搭載された制御系の構成を示すブロック図である。
【図2】データ記憶部に格納されている道路データの構造を示した模式図である。
【図3】道路上のノードの配置を示す模式図である。
【図4】ノード毎の推奨走行車速を求めるためのマップである。
【図5】ノード毎の減速要求度を求めるためのマップである。
【図6】分岐認識装置の構成を示すブロック図である。
【図7】分岐認識装置の処理を表すフローチャートである。
【図8】各探索領域でのエッジ直線候補点の抽出フローチャートである。
【図9】車両前方画像のエッジ画像を示す模式図である。
【図10】探索領域を模式的に表した図である。
【図11】車両が分岐において右の道を選択して走行した場合の車両前方の画像を示す模式図で、車両左右にある白線を検出し、左右白線の間隔が増加した場合を示すものである。
【図12】車両が分岐において右の道を選択して走行した場合の車両前方の画像を示す模式図で、左白線の左右輪郭の間隔が増加した場合を示すものである。
【図13】白線の左右輪郭を検出した場合のローカル分岐判断を行うフローチャートである。
【図14】左右白線の内側の輪郭を検出した場合のローカル分岐判断を行うフローチャートである。
【図15】最終的な分岐判断を行う際のフローチャートである。
【図16】探索領域の更新を行う際のフローチャートである。
【図17】探索領域の更新を行う際のフローチャートである。
【図18】第2実施形態における白線認識判断の作用を示すフローチャートである。
【図19】第2実施形態における白線認識判断における判断の信頼度を決定するフローチャートである。
【図20】減速要求度に応じて調整される制御量の内容を示す参照図である。
【図21】高速道路の分岐を模式的に示す平面図である。
【図22】探索領域を模式的に表した図である。
【図23】第3実施形態における制御内容を示すフローチャートである。
【図24】第3実施形態における白線判断認識の制御内容示すフローチャートである。
【図25】第3実施形態における走行状態判断の制御内容を示すフローチャートである。
【図26】第3実施形態における走行状態分析シートである。
【図27】第3実施形態における走行イベント分析の動作内容を示すフローチャートである。
【図28】第3実施形態における走行イベント分析の動作内容を示すフローチャートである。
【図29】第3実施形態における分岐路進行方向確認の動作内容を示すフローチャートである。
【図30】第3実施形態におけるA/T協調制御の制御内容を示すフローチャートである。
【図31】第3実施形態におけるA/T協調制御において、選択された経路に応じた減速要求度の設定をする制御内容を示すフローチャートである。
【図32】複数車線を有する高速道路の分岐の部分を模式的に示す平面図である。
【図33】分岐路の情報として格納されている、表示画像データの一例である。
【符号の説明】
1 車両制御装置
2 車両
10 ナビゲーションシステム装置
11 ナビゲーション処理部
12 データ記憶部
13 現在位置検出部
30 車両状態検出部
51 エンジン制御装置
52 変速制御装置
53 四輪駆動制御装置
54 ブレーキ制御装置
55 サスペンション制御装置
60 表示線認識装置
67 前方監視装置

Claims (5)

  1. 道路情報を記憶する道路情報記憶手段と、
    自車の現在地を検出する自車位置検出手段と、
    路面の表示線の状態を認識する表示線認識手段と、
    道路情報に基づき自車位置の前方の道路に分岐があるか否か判断する判断手段と、
    自車がどの車線を走行しているのかを判断する走行車線位置判断手段と、
    自車が走行車線を変更したかどうかを判断する走行車線変更判断手段と、
    前記判断手段が分岐ありと判断した場合には、各走行方向の走行可能性を判断する走行状態判断手段と、
    前記走行状態判断手段で判断された走行方向に応じた道路情報を前記道路情報記憶手段から取得する道路情報取得手段と、
    前記道路情報取得手段により取得した道路情報に応じた制御を決定する制御手段とを備え、
    前記走行状態判断手段は、走行車線位置判断手段の判断と、走行車線変更判断手段の判断と、表示線認識手段によって認識された表示線の状態に基づいて、分岐毎のポイント化を行うポイント設定手段を有し、
    前記ポイント設定手段によって設定されたポイントに基づいて各走行方向の走行可能性を判断することを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記表示線認識手段は、車両外部の路面画像を撮像する撮像手段と、撮影画像の中から路面に表示された表示線の輪郭を抽出する輪郭抽出手段とを有する請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記走行状態判断手段は、表示線における少なくとも2つの輪郭の間隔の変化を検出する輪郭線間隔検出手段と、前記間隔の変化に応じて分岐を判定する分岐判定手段を有する請求項2に記載の車両制御装置。
  4. 前記輪郭抽出手段は、1つの表示線の左右の輪郭を抽出するものであり、前記輪郭線間隔検出手段は、左右輪郭の間隔の広がりを検出するものである請求項3に記載の車両制御装置。
  5. 前記輪郭抽出手段は、車両を挟む左右の表示線の輪郭を抽出するものであり、前記輪郭線間隔検出手段は、左右白線の間隔の広がりを検出するものである請求項3に記載の車両制御装置。
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