JP4322122B2 - 高純度ニオブ化合物及び/又はタンタル化合物の精製方法 - Google Patents
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Description
本発明は、高純度なニオブ化合物及び/又はタンタル化合物を得る方法に属する。
背景技術
ニオブは、鋼中の炭素を安定化し、粒間腐食を防ぐ効果があるので鉄鋼添加材として使用されている。また、高圧ナトリウムランプのランプ発光部に付随する導電管としてニオブ合金が実用化されており、さらに超伝導材料や超合金の添加元素などに利用されている。更に近年、酸化ニオブの需要は大きく、その中でも電子工業分野や光学分野等に広く使用されており、特にこれらの分野においては、高純度ニオブが必要不可欠になってきている。ニオブ化合物を精製する方法としては、原料により様々な精製方法がとられているが、その中の一つである酸化ニオブを例として挙げると、分別結晶法、溶媒抽出法、イオン交換樹脂法、蒸留法などの方法が提案されてきた。しかしながら、ニオブを得るための鉱石、例えばコロンバイトやニオカライトなどには、ニオブと共にタンタルが共存している。そして、ニオブとタンタルとは、物理的・化学的に性質が似ている為、両者の分離は極めて困難であった。この為、鉱石からこれらの元素を含む化合物は一緒に回収する手段が多く提案されている。
例えば、米国特許第2,962,327号明細書では、ニオブ及びタンタルを含む鉱石は微粉砕して、これをフッ酸と鉱酸、例えば硫酸と混酸で処理し、ニオブ及びタンタルを鉄、マンガン、カルシウム、希土類元素その他の金属不純物と共に溶解し、この溶液を低級脂肪酸のケトン、エステル、又はエーテルなどの有機溶媒、特にメチルイソブチルケトン等と接触させ、ニオブ及びタンタルを有機溶媒相に抽出分離する方法が記載されている。
また特開昭58−176128号公報においては前記溶解液をF型陰イオン交換樹脂層に流通させ、ニオブ及びタンタルを一旦陰イオン交換樹脂に吸着し、他の不純物金属と分離した後、フッ化水素酸及び塩化アンモニウム水溶液で溶離回収する方法などが提案されている。
さらに、ニオブとタンタルとを分離する手段についても種々検討されており、従来、ニオブとタンタルを水溶液中の塩析剤濃度と水素イオン濃度差を利用して、分離する方法、即ちニオブとタンタルの共存する水溶液において、フッ酸及び鉱酸の濃度を小さくすることにより、ニオブをNbF7 2−からNbOF5 2−に変化させ、他方のタンタルはTaF7 2−のまま存在することを利用して、メチルイソブチルケトンなどの有機溶媒でタンタルを抽出するか、或いはその逆に一旦有機溶媒に抽出されたタンタルとニオブから、酸性水溶液側にニオブを再抽出するなどの方法が用いられている。これらの方法は、特開昭62−158118号公報にも記載されているように、メチルイソブチルケトンが水にかなり溶解する為、タンタルとニオブとを完全に分離する事が難しく、他段階のミキサーセトラー等により水相をメチルイソブチルケトンで洗浄しなければならない。
そこで、特開昭64−31937号公報においては、活性炭やポリプロピレン等の多孔質担体にトリオクチルホスフィンオキシド等の含酸素有機溶媒、或いはアルキル基の炭素数が4以上のアルキルアミンから選択された有機溶媒を固定化または架橋した吸収剤を用い、タンタルを吸収させ、溶液から除去する方法が示されている。しかしながら、有機溶媒を架橋させた吸収剤は入手が困難であり、また有機溶媒を多孔質担体に含浸させた場合は有機溶媒の水相への溶出が問題となる。
本発明者らは、より簡便に且つ低コストで高純度ニオブ化合物及び/又は高純度タンタル化合物の精製技術を確立した。
発明の開示
本発明では、ニオブ化合物を溶解させた液を用い、晶析操作及び分離操作を行なう事で、高純度化可能な方法である事を特徴としている。
すなわち、ニオブ及び/又はタンタルを含む溶液から、晶析により得られた結晶・融液もしくは濾液を用いニオブ化合物及び/又はタンタル化合物を生成させ、その溶解度の差を用い高純度なニオブ化合物及び/又はタンタル化合物の分離を行なうことを特徴とする高純度ニオブ化合物及び/又はタンタル化合物の精製方法である。
その中の一例として、フッ酸溶液に酸化ニオブを溶解させた場合の晶析操作及び水溶液中からの分離操作を以下では取り上げているが、フッ酸溶解液からの晶析操作に限らず、水溶液もしくは有機溶媒などからの晶析も含まれる。分離操作についても同様である。更に、様々な塩にも適用可能である事は言うまでもない。また、晶析・分離操作により得られた結晶のみが使用可能なわけではなく、濾液をも使用し、目的とする高純度ニオブ化合物を製造出来ることは言うまでもない。
具体的な方法として、酸化ニオブのフッ酸水溶液を調製し、その溶解液を例えば冷却晶析することによって、フッ化ニオブ酸(H2NbF7)あるいはオキシフルオロニオブ酸(H2NbOF5)を結晶化させて効率良くFe、Ni、Tiなどの金属不純物を分離除去できる。さらに、該結晶および水溶液にアルカリを加えてニオブ及び/又はタンタルのフッ化カリウムまたはフッ化アンモニウムなどを生成させる。
ニオブ及び/又はタンタルのアルカリ塩の溶媒に対する溶解度の差を利用することでニオブ化合物の高純度化を行う方法である。
なお、タンタルについても同様の操作により得られることは言うまでも無い。
発明を実施するための最良の形態
本発明によって、精製の対象となるニオブ化合物としてはニオブ含有鉱物または市販の工業用ニオブ化合物等などが使用可能であるが、好ましくは99%程度のニオブ化合物を用いる事によって、99.99%(4N)レベル以上まで容易に精製可能であるため工業的にも低コストで製造可能である。
本発明では、ニオブ化合物を溶解させた液を用い、晶析操作及び分離操作を行なう事で、高純度化可能な方法である事を特徴としている。
その中の一例として、フッ酸溶液に酸化ニオブを溶解させた場合の晶析操作及び水溶液中からの分離操作を以下では取り上げているが、フッ酸溶解液からの晶析操作に限らず、水溶液もしくは有機溶媒などからの晶析も含まれる。分離操作についても同様である。更に、様々な塩にも適用可能である事は言うまでもない。また、晶析・分離操作により得られた結晶のみが使用可能なわけではなく、濾液をも使用し、目的とする高純度ニオブ化合物を製造出来ることは言うまでもない。
具体的な方法として、本発明にあたっては、酸化ニオブをフッ酸に徐々に添加し溶解させる。また、硫酸、硝酸などを加えることにより、晶析後のろ液に不純物がより溶解し易くなるように混酸系にしても構わない。
調液にて得られたニオブ水溶液はフッ化ニオブ酸或いはオキシフッ化ニオブ酸であり、晶析操作によりほとんど同族のタンタルやその他の金属不純物は除去される。具体的には液相側に不純物が移行し、結晶側が純粋化され、簡便に高純度化させることが出来る。
さらに、晶析操作の後、分離操作を導入する事によって、フッ化ニオブ酸アルカリ塩として4N(99.99%)以上の製造が可能となる。分離操作に関しては、一般式MX(M:アルカリ金属、アルカリ土類金属など、X:ハロゲンまたは炭酸、硝酸、硫酸、燐酸イオンなど)で表記される塩(以後MXと表記する)を用いることで、ニオブ及び/又はタンタル化合物の溶解度の差を利用する単純な方法によりニオブの精製を可能にする。ニオブ化合物とタンタル化合物(MXと反応させた後の化合物)との溶液に対する溶解度の差を利用するものである。
本発明においては、容易にフッ化ニオブ酸溶液を調製できるために工業的にも扱い易くなり、該水溶液を晶析することによりフッ化ニオブ酸(H2NbF7)あるいはオキシフルオロニオブ酸(H2NbOF5)を結晶化させて効率良くFe、Ni、Tiなどの金属不純物を除去できる。さらに、分離工程にてその塩の溶解度の差から結晶にタンタルを濃縮させることができる為、分離することにより回収した水溶液から容易に高純度ニオブ化合物の精製を可能にする。本発明では、溶媒抽出法のように有機溶媒や酸濃度の調製などが不用となり、高純度化したニオブを容易に得ることができる。具体的に、この分離操作では、MXを用いてニオブ化合物とする。得られた化合物は同族化合物の溶解度の差を用いることで高純度ニオブ化合物が得られる。この際には、得られた結晶に難溶性のタンタル化合物が濃縮されるために、分離後のろ液を用いることにより精製を可能とする事を特徴としている。言うまでも無いが、より高純度ニオブ化合物を得る為には、この分離操作を繰り返す事によって可能である。本発明で、ニオブの同族不純物であるタンタルは<0.5ppm以下まで低減することが出来る。
また、フッ化ニオブ酸アンモニウム水溶液はアルカリ処理する事によって不溶性の水酸化ニオブを生成し、これを焙焼することによって高純度酸化ニオブを製造する事が可能となる。言うまでも無いが、高純度酸化ニオブの製造に限らず、高純度酸化ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、高純度フッ化ニオブ酸カリウム(K2NbF7)や高純度金属ニオブ(Nb)、その他ニオブを含む塩類などの高純度ニオブ化合物の製造が可能である。
また、タンタルについても上記操作により、高純度酸化タンタルの製造も可能であり、高純度酸化タンタル酸リチウム(LiTaO3)、高純度フッ化タンタル酸カリウム(K2TaF7)や高純度金属タンタル(Ta)、その他タンタルを含む塩類などの高純度タンタル化合物の製造が可能である。
本発明によって、精製の対象となるニオブ化合物としてはニオブ含有鉱物または市販の工業用ニオブ化合物等などが使用可能であるが、好ましくは99%程度のニオブ化合物を用いる事によって、99.99%(4N)レベル以上まで容易に精製可能であるため工業的にも低コストで製造可能である。
例えば、1つはアルカリ中和する事によって水酸化ニオブの形態とし、焙焼する事によって高純度酸化ニオブを精製する事ができる。金属を混入させないことがより望ましい場合、アンモニア、アンモニア水を加える方法、あるいは炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウムなどを加え加熱する方法がより好ましい。
2つは、フッ化カリウム或いは炭酸カリウムなどと反応させる事によってフルオロニオブ酸カリウム(K2NbF7)を製造する事が可能となる。濾過分離においては、加圧濾過、フィルタープレス、遠心濾過器等の公知の方法により行なうことができる。
3つは、高純度ニオブをアルカリ溶融することによって高純度金属ニオブを製造する事も可能である。上記以外にもオキシニオブ酸リチウム(LiNbO3)などのNbを含む塩類などの高純度ニオブ化合物を製造可能であることは言うまでも無い。これらの方法で得られた高純度ニオブ化合物を使用することによって高品位の電子材料や光学材料など各分野の高機能材料として製造可能となる。
また、本発明の特徴として簡便にニオブ化合物の精製を行なう事ができる。大きく分けて、▲1▼溶解操作、▲2▼分離操作の2操作によってもしくは▲1▼溶解操作、▲2▼晶析操作、▲3▼分離操作の3操作によって高純度化させることを特徴とする精製方法である。特に、不純物除去工程の一次処理として晶析操作を採用する事によって、工業的にも簡便に行なう事が可能である精製技術が特徴である。さらに、分離操作においてもフッ化ニオブ酸カリウム、またはフッ化ニオブ酸アンモニウムなどとしての溶解度の差を利用することによって容易に同族化合物を分離でき、高純度化する事を特徴とする。
言うまでも無いが、フッ酸溶解液からの晶析に限らず、水溶液もしくは有機溶媒などからの晶析も含まれる。なお分離操作についても同様である。更に、様々な塩にも適用可能である事は言うまでもない。また、晶析・分離操作により得られた結晶のみが使用可能なわけではなく、濾液をも使用し、目的とする高純度ニオブ化合物を製造出来ることは言うまでもない。
なお、タンタルも同様な効果が得られることは言うまでもない。
(実施例)
本発明をさらに具体的に説明するためにフッ酸溶解時の以下実施例を揚げるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
攪拌器を備えた容器1Lの透明PFA製容器に、HF500gに表1に示す金属不純物を含有する酸化ニオブ150gを50℃で攪拌しながら溶解した。その後、不溶分をろ過により除きニオブ元素換算で約300g/Lのニオブ酸水溶液を調製した。
その後、上記のニオブ酸水溶液を攪拌しながら−20℃で2時間晶析させた後、ろ過により晶析結晶を取り出した。このニオブ結晶450gにフッ化カリウム150gを加え、30分攪拌し反応させ、−15℃で十分に結晶を生成させた後、溶解度の差を利用し濾過により結晶と濾液に分離した。次に、得られたろ液を湯浴で加熱濃縮することにより固体を得、濾過により固体と濾液に分離した。得られた固体を無水フッ酸にて再結晶することによってフッ化ニオブ酸カリウムを得た。
得られたフッ化ニオブ酸カリウムを誘導結合プラズマ原子発光分析装置(ICP−AES)で分析したところ生成物に含まれる不純物量は表1の結果であった。
(比較例1)
攪拌器を備えた容器1Lの透明PFA製容器に、HF500gに表2に示す金属不純物を含有する酸化ニオブ150gを50℃で攪拌しながら溶解した。その後、不溶分を濾過により除きニオブ元素換算で約300g/Lのニオブ酸水溶液を調製した。
その後、上記のニオブ酸水溶液450gに炭酸カリウム150gを加え、30分攪拌し−15℃で結晶を生成させた後、濾過により晶析結晶と濾液に分離した。その後、得られたろ液を加熱濃縮することにより固体を得た。得られた固体を無水フッ酸にて再結晶することによってフッ化ニオブ酸カリウムを得た。
得られたフッ化ニオブ酸カリウムを誘導結合プラズマ原子発光分析装置(ICP−AES)で分析したところ生成物に含まれる不純物量は表2の結果であった。
(実施例2)
攪拌器を備えた容量1Lの透明PFA製容器に、表3に示す金属不純物を含有するニオブ結晶200gと純水40gを加え、15分攪拌した後、40wt%に調整したフッ化アンニウム水溶液118gを室温にて加え、30分攪拌した。その後、この溶液を−20℃で2時間晶析させた後、濾過により晶析結晶と濾液に分離し、濾液に28%−アンモニア水を加え、ニオブを水酸化ニオブとして沈殿させた後、濾過にてフッ化アンモニウムなどを除去し、水酸化ニオブを得た。得られた水酸化ニオブを、電気炉にて1000℃で焼成し酸化ニオブを得た。得られた酸化ニオブを誘導結合プラズマ原子発光分析装置(ICP−AES)で分析したところ酸化ニオブに含まれる不純物量は表3の結果であった。
(実施例3)
攪拌器を備えた容器1Lの透明PFA製容器に、50%HF500gに表4に示す金属不純物を含有する酸化タンタル130gを70℃で5時間攪拌しながら溶解した。その後、不溶分を濾過により除きタンタル元素換算で約300g/Lのタンタル酸水溶液を調製した。
その後、このタンタル酸水溶液450gにフッ化カリウム150gを加え、30分攪拌し−15℃で結晶を生成させた後、濾過により晶析結晶と濾液に分離した。その後、得られた結晶を乾燥することによりフッ化タンタル酸カリウムを得た。
得られたフッ化タンタル酸カリウムを誘導結合プラズマ原子発光分析装置(ICP−AES)で分析したところ生成物に含まれる不純物量は表4の結果であった。
産業上の利用性
本発明によって、精製の対象となるニオブ化合物としてはニオブ含有鉱物または市販の工業用ニオブ化合物等などが使用可能であるが、好ましくは99%程度のニオブ化合物を用いる事によって、99.99%(4N)レベル以上まで容易に精製可能であるため工業的にも低コストで製造可能である。
Claims (8)
- タンタルを不純物として含むニオブ化合物の溶解液から、フッ化ニオブ酸(H 2 NbF 7 )あるいはオキシフルオロニオブ酸(H 2 NbOF 5 )の結晶を晶析させて、晶析により得られたフッ化ニオブ酸(H 2 NbF 7 )あるいはオキシフルオロニオブ酸(H 2 NbOF 5 )の結晶を溶解した水溶液にMXで表記される塩を加えてニオブ酸アルカリ塩又はニオブ酸アンモニウム塩を生成させ、溶解度の差を用いてその分離を行うことを特徴とするニオブ化合物の製造方法。
但し、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニウムであり、Xはハロゲン又は炭酸、硝酸、硫酸又は燐酸である。 - タンタルを不純物として含むニオブ化合物の溶解液から、フッ化ニオブ酸(H 2 NbF 7 )あるいはオキシフルオロニオブ酸(H 2 NbOF 5 )の結晶を晶析させて、晶析により得られたフッ化ニオブ酸(H 2 NbF 7 )あるいはオキシフルオロニオブ酸(H 2 NbOF 5 )の結晶をMX溶液に溶解してニオブ酸アルカリ塩又はニオブ酸アンモニウム塩を生成させ、溶解度の差をもちいてその分離を行うことを特徴とするニオブ化合物の製造方法。
- 前記ニオブ化合物は酸化ニオブである請求項1又は2記載のニオブ化合物の製造方法。
- MXはフッ化カリウムであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載のニオブ化合物の製造方法。
- ニオブを不純物として含むタンタル化合物の溶解液から、フッ化タンタル酸(H 2 TaF 7 )の結晶を晶析させて、晶析により得られたフッ化タンタル酸(H 2 TaF 7 )の結晶を溶解した水溶液にMXで表記される塩を加えてタンタル酸アルカリ塩又はタンタル酸アンモニウム塩を生成させ、溶解度の差を用いてその分離を行うことを特徴とするタンタル化合物の製造方法。
但し、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニウムであり、Xはハロゲン又は炭酸、硝酸、硫酸又は燐酸である。 - ニオブをを不純物として含むタンタル化合物の溶解液から、フッ化タンタル酸(H 2 TaF 7 )の結晶を晶析させて、晶析により得られたフッ化タンタル酸(H 2 TaF 7 )の結晶をMX溶液に溶解してタンタル酸アルカリ塩又はタンタル酸アンモニウム塩を生成させ、溶解度の差をもちいてその分離を行うことを特徴とするタンタル化合物の製造方法。
- 前記タンタル化合物は酸化タンタルである請求項5又は6記載のタンタル化合物の製造方法。
- MXはフッ化カリウムであることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項記載のニオブ化合物の製造方法。
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