JP4319999B2 - バーハンドル車両用ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、バーハンドル車両用ブレーキ制御装置に関する。
従来、主として自動二輪車、自動三輪車、オールテレーンビークル(ATV)などのバーハンドルタイプの車両(以下、単に「バーハンドル車両」という。)に用いられるブレーキ制御装置と、主として自動四輪車に用いられるブレーキ制御装置とが知られている。
バーハンドル車両用のブレーキ制御装置の液圧回路の構成は、種々のものが提案されているが、例えば、特許文献1には、各車輪ブレーキに対するアンチロックブレーキ制御に加えて、前輪の車輪ブレーキと後輪の車輪ブレーキとを連動させるブレーキ制御(以下、連動ブレーキ制御)という。)が行えるように構成された液圧回路が開示されている。
この液圧回路は、前後二つの車輪ブレーキのうちの一方(例えば前輪の車輪ブレーキ)を制動するためのブレーキ系統と他方の車輪ブレーキ(例えば後輪の車輪ブレーキ)を制動するためのブレーキ系統とを備えていて、各ブレーキ系統に、車輪ブレーキに作用するブレーキ液圧の大きさを調整するための制御弁手段を設けることによって各車輪ブレーキの独立したアンチロックブレーキ制御を可能とし、さらに、マスタシリンダなどの液圧源から制御弁手段に至る流路を開閉するレギュレータおよび当該レギュレータから制御弁手段に至る流路にブレーキ液を供給するポンプを各ブレーキ系統に設けることによって連動ブレーキ制御を可能としている。
なお、一つのブレーキ系統において、制御弁手段には二個一組の電磁弁(入口弁、出口弁)が設けられており、レギュレータには連動ブレーキ制御を行うときに閉弁する電磁弁(カット弁)が設けられており、さらに、ポンプの吸入側には連動ブレーキ制御を行うときに開弁する電磁弁(吸入弁)が介設されていることから、二つのブレーキ系統を合わせると、8個の電磁弁が使用されていることになる。
ちなみに、特許文献1の液圧回路を具現化して実際のバーハンドル車両用ブレーキ制御装置を構成するためには、ブレーキ液の流路を内包する基体(ポンプボディ)に8本の電磁弁、2つのポンプ、2つのリザーバ、モータ、制御装置などの各種部品を組み付ける必要があるところ、特許文献1には、各部品の基体への取付位置や部品相互の位置関係といった具体的な構成は一切開示されていない。なお、特許文献1には記載されていないが、各ブレーキ系統に、液圧源におけるブレーキ液圧の大きさを検出する液圧検出センサおよび車輪ブレーキに作用する液圧の大きさを検出する液圧検出センサを設けた場合には、各部品の基体への取付位置等はより一層複雑なものとなる。
一方、自動四輪車用ブレーキ制御装置の液圧回路の構成も、種々のものが提案されているが、例えば、特許文献2には、アンチロックブレーキ制御に加えて、ブレーキペダルなどのブレーキ操作子を操作していない状態において横滑り制御やトラクション制御(以下、これらの制御をまとめて「挙動安定化制御」という)が行えるように構成された液圧回路が開示されている。
この液圧回路は、四つの車輪ブレーキのうちの二つを制動するためのブレーキ系統と残り二つの車輪ブレーキに制動するためのブレーキ系統とを備えていて、車輪ブレーキごとに(すなわち、一つのブレーキ系統につき二つ)、車輪ブレーキに作用するブレーキ液圧の大きさを調整するための制御弁手段を設けることによって各車輪ブレーキの独立したアンチロックブレーキ制御を可能とし、さらに、液圧源から制御弁手段に至る流路を開閉するレギュレータおよび当該レギュレータから制御弁手段に至る流路にブレーキ液を供給するポンプを各ブレーキ系統に設けることによって挙動安定化制御を可能としている。
なお、一つのブレーキ系統において、各制御弁手段には二個一組の電磁弁(入口弁、出口弁)が設けられており、また、レギュレータには連動ブレーキ制御を行うときに閉弁する電磁弁(カット弁)が設けられており、さらに、ポンプの吸入側には挙動安定化制御を行うときに開弁する電磁弁(吸入弁)が介設されていることから、二つのブレーキ系統を合わせると、12個の電磁弁が使用されていることになる。
ところで、従来より、ブレーキ制御装置の低コスト化が要求されているが、特許文献3には、バーハンドル車両用のものと自動四輪車用のものとで基体を共用することによって、ブレーキ制御装置の低コスト化を図る手法が開示されている。具体的には、基体の一面に、自動四輪車に用いる場合に必要となる電磁弁の本数に対応する数だけ装着穴を形成しておき、バーハンドル車両に用いる場合には、使用しない装着穴にダミー部材を装着するというものである。
特開2000−6779号公報(図8) 特開2004−39948号公報(図1) 特開2002−193093号公報
アンチロックブレーキ制御と連動ブレーキ制御とが可能なバーハンドル車両用ブレーキ制御装置およびアンチロックブレーキ制御と挙動安定化制御とが可能な自動四輪車用のブレーキ制御装置についても、基体を共用することができれば、それぞれのブレーキ制御装置について低コスト化を図ることができるので、好適である。
ところが、特許文献3のような手法を踏襲して基体の共用化を図ると、これをバーハンドル車両用のブレーキ制御装置に適用した場合に、使用されない装着穴が残ってしまって小型化を図ることができないという問題がある。
このような観点から、本発明は、アンチロックブレーキ制御と連動ブレーキ制御とが可能なバーハンドル車両用ブレーキ制御装置であって、アンチロックブレーキ制御と挙動安定化制御とが可能な自動四輪車用のブレーキ制御装置の基体を流用することが可能なバーハンドル車両用ブレーキ制御装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決する請求項に係る発明は、二つの車輪ブレーキのうちの一方を制動するためのブレーキ系統と他方の前記車輪ブレーキを制動するためのブレーキ系統とを備え、前記各車輪ブレーキの独立したアンチロックブレーキ制御および二つの前記車輪ブレーキを連動させる連動ブレーキ制御が可能なバーハンドル車両用ブレーキ制御装置であって、前記二つのブレーキ系統に対応する二つの流路構成部を具備する基体と、入口弁となる常開型の電磁弁と、カット弁となる常開型の電磁弁と、吸入弁となる常閉型の電磁弁と、出口弁となる常閉型の電磁弁と、前記液圧源におけるブレーキ液圧の大きさを計測する第一の液圧センサと、前記車輪ブレーキに作用するブレーキ液圧の大きさを計測する第二の液圧センサと、前記基体の前記各流路構成部の側面から装着されたポンプと、前記基体の後面に組み付けられ、前記ポンプの動力源となるモータと、前記各電磁弁、前記第一の液圧センサおよび前記第二の液圧センサを覆うように前記基体の前面に組み付けられたコントロールハウジングと、前記コントロールハウジングに収容され、前記モータおよび前記各電磁弁の作動を制御する制御装置とを有し、前記各流路構成部は、液圧源からの配管が接続される入口ポートと、中央装着穴と、前記入口ポートから始まり、かつ、前記中央装着穴を貫通する中央流路と、前記中央装着穴よりも上流側にある前記中央流路を互いに挟むように配置される第一内側装着穴および第一外側装着穴と、前記中央装着穴よりも下流側にある前記中央流路を互いに挟むように配置される第二内側装着穴および第二外側装着穴と、前記第二外側装着穴が前記第一外側装着穴よりも下方にあると仮定したときに、前記第二外側装着穴の下方に配置される第三装着穴と、を備えており、前記中央装着穴、前記第一内側装着穴、前記第一外側装着穴、前記第二内側装着穴、前記第二外側装着穴および前記第三装着穴が、前記各流路構成部の前面に開口しており、前記第一内側装着穴に、前記入口弁となる常開型の電磁弁が装着されており、前記第一外側装着穴に、前記カット弁となる常開型の電磁弁が装着されており、前記中央装着穴に、前記吸入弁となる常閉型の電磁弁が装着されており、前記第二内側装着穴に、前記出口弁となる常閉型の電磁弁が装着されており、前記第二外側装着穴に、前記第一の液圧センサが装着されており、前記第三装着穴に、前記第二の液圧センサが装着されている、ことを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、請求項に記載のバーハンドル車両用ブレーキ制御装置であって、前記中央装着穴、前記第一内側装着穴、前記第一外側装着穴、前記第二内側装着穴、前記第二外側装着穴および前記第三装着穴が、総て同一の口径になっていることを特徴とする。
上記のような位置関係をもって基体の一面に合計8個(一つの流路構成部につき4個)の電磁弁と合計4個(一つの流路構成部につき2個)の液圧センサを装着すると、合計12個の電磁弁を備えるアンチロックブレーキ制御と挙動安定化制御とが可能な自動四輪車用ブレーキ制御装置の基体を流用することが可能となる。
発明に係るバーハンドル車両用ブレーキ制御装置によると、アンチロックブレーキ制御と挙動安定化制御とが可能な自動四輪車用のブレーキ制御装置の基体を流用することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付した図面を参照しつつ詳細に説明する。
<バーハンドル車両用ブレーキ制御装置>
まず、本発明の実施形態に係るバーハンドル車両用ブレーキ制御装置U1の構成を詳細に説明する。
図1に示すように、バーハンドル車両用ブレーキ制御装置U1(以下、「ブレーキ制御装置U1」という。)は、自動二輪車、自動三輪車、オールテレーンビークル(ATV)などバーハンドルタイプの車両に好適に用いられるものであり、基体(ポンプボディ)100と、基体100の後面に組み付けられるモータ200と、基体100の前面に組み付けられるコントロールハウジング300と、コントロールハウジング300に収容される制御装置400とを備えて構成されている。
ブレーキ制御装置U1は、図8に示す液圧回路を具現化したものであり、二つのブレーキ系統K1,K2を備えて構成されており、前輪に装着された車輪ブレーキB1および後輪に装着された車輪ブレーキB2に付与する制動力(ブレーキ液圧)を適宜制御することによって、車輪ブレーキB1,B2の独立したアンチロックブレーキ制御および二つの車輪ブレーキB1,B2を連動させる連動ブレーキ制御が可能になっている。
一方のブレーキ系統K1は、前輪を制動するためのものであり、入口ポート21から出口ポート22に至る系統である。なお、入口ポート21には、液圧源であるマスタシリンダM1に至る配管H11が接続され、出口ポート22には、前輪の車輪ブレーキB1に至る配管H12が接続される。
他方のブレーキ系統K2は、後輪を制動するためのものであり、入口ポート23から出口ポート24に至る系統である。なお、入口ポート23には、マスタシリンダM1とは別の液圧源であるマスタシリンダM2に至る配管H21が接続され、出口ポート24には、後輪の車輪ブレーキB2に至る配管H22が接続される。
このように、ブレーキ制御装置U1は、二つのブレーキ系統K1,K2から構成されるが、各ブレーキ系統K1,K2は同一の構成であるので、以下においては主として前輪側のブレーキ系統K1について説明し、適宜後輪側のブレーキ系統K2について説明する。
なお、マスタシリンダM1は、ブレーキ液を貯蔵するブレーキ液タンク室が接続された図示しないシリンダを有しており、シリンダ内にはブレーキ操作子であるブレーキレバーL1の操作によりシリンダの軸方向へ摺動してブレーキ液を流出する図示しないロッドピストンが組み付けられている。ここで後輪側のマスタシリンダM2には、ブレーキ操作子としてブレーキペダルL2が接続されている点が異なっている。
前輪のブレーキ系統K1には、レギュレータR、制御弁手段V、吸入弁4、リザーバ5、ポンプ6、ダンパ7、オリフィス7a、第一の液圧センサ8および第二の液圧センサ9が設けられている。
なお、以下では、入口ポート21からレギュレータRに至る流路(油路)を「出力液圧路A」と称し、レギュレータRから出口ポート22に至る流路を「車輪液圧路B」と称する。また、出力液圧路Aからポンプ6に至る流路を「吸入液圧路C」と称し、ポンプ6から車輪液圧路Bに至る流路を「吐出液圧路D」と称し、さらに、車輪液圧路Bから吸入液圧路Cに至る流路を「開放路E」と称する。また、「上流側」とは、マスタシリンダM1(M2)側のことを意味し、「下流側」とは、車輪ブレーキB1(B2)側のことを意味する。
レギュレータRは、出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切り換える機能と、出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入が遮断されているときに車輪液圧路Bおよび吐出液圧路Dのブレーキ液圧を設定値以下に調節する機能とを有しており、カット弁1、チェック弁1aおよびリリーフ弁1bを備えて構成されている。
カット弁1は、出力液圧路Aと車輪液圧路Bとの間に介設された常開型の電磁弁からなり、開弁状態にあるときに上流側から下流側へのブレーキ液の流入を許容し、閉弁状態にあるときに遮断する。カット弁1を構成する常開型の電磁弁は、その弁体を駆動させるための電磁コイルが制御装置400と電気的に接続されており、制御装置400からの指令に基づいて電磁コイルを励磁すると、閉弁して上流側から下流側へのブレーキ液の流入を遮断し、電磁コイルを消磁すると、開弁して上流側から下流側へのブレーキ液の流入を許容する。
チェック弁1aは、その上流側から下流側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、カット弁1に並列に接続されている。
リリーフ弁1bは、カット弁1に並列に接続されており、出力液圧路Aのブレーキ液圧と車輪液圧路Bのブレーキ液圧との差が設定値以上になると開弁する。
制御弁手段Vは、車輪液圧路Bを開放しつつ開放路Eを遮断する状態、車輪液圧路Bを遮断しつつ開放路Eを開放する状態および車輪液圧路Bと開放路Eを遮断する状態を切り換える機能を有しており、入口弁2、チェック弁2aおよび出口弁3を備えて構成されている。
入口弁2は、車輪液圧路Bに設けられた常開型の電磁弁からなり、開弁状態にあるときに上流側から下流側へのブレーキ液の流入を許容し、閉弁状態にあるときに遮断する。入口弁2を構成する常開型の電磁弁は、その弁体を駆動させるための電磁コイルが制御装置400と電気的に接続されており、制御装置400からの指令に基づいて電磁コイルを励磁すると閉弁し、電磁コイルを消磁すると開弁する。
チェック弁2aは、その下流側から上流側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、各入口弁2と並列に接続されている。
出口弁3は、車輪液圧路Bと開放路Eとの間に介設された常閉型の電磁弁からなり、閉弁状態にあるときに車輪ブレーキB1側からリザーバ5側へのブレーキ液の流入を遮断し、開弁状態にあるときに許容する。出口弁3を構成する常閉型の電磁弁は、その弁体を駆動させるための電磁コイルが制御装置400と電気的に接続されており、制御装置400からの指令に基づいて電磁コイルを励磁すると開弁し、電磁コイルを消磁すると閉弁する。
吸入弁4は、吸入液圧路Cを開放する状態および遮断する状態を切り換えるものであり、吸入液圧路Cに設けられた常閉型の電磁弁からなる。吸入弁4を構成する常閉型の電磁弁は、その弁体を駆動させるための電磁コイルが制御装置400と電気的に接続されており、制御装置400からの指令に基づいて電磁コイルを励磁すると開弁し、電磁コイルを消磁すると閉弁する。
なお、吸入液圧路Cであって吸入弁4とポンプ6との間には、貯留室4aが設けられている。この貯留室4aは、ブレーキ液を一時的に貯留するものであり、これにより、吸入液圧路Cに貯留されるブレーキ液の容量が実質的に増大する。
リザーバ5は、開放路Eに設けられており、各出口弁3が開放されることによって逃がされるブレーキ液を一時的に貯留する機能を有している。また、リザーバ5とポンプ6との間には、リザーバ5側からポンプ6側へのブレーキ液の流入のみを許容するチェック弁5aが介設されている。
ポンプ6は、出力液圧路Aに通じる吸入液圧路Cと車輪液圧路Bに通じる吐出液圧路Dとの間に介設されており、モータ200の回転力によって駆動し、リザーバ5に一時的に貯留されたブレーキ液を吸入して吐出液圧路Dに吐出する。これにより、リザーバ5にブレーキ液を貯留することによって減圧された出力液圧路Aや車輪液圧路Bの圧力状態が回復される。また、カット弁1が閉弁状態にあり、吸入弁4が開弁状態にあるときには、ポンプ6は、マスタシリンダM1、出力液圧路A、吸入液圧路Cおよび貯留室4aに貯留されているブレーキ液を吸入して吐出液圧路Dに吐出する。これにより、ブレーキレバーL1の操作によって発生したブレーキ液圧を増圧することが可能となり、さらには、ブレーキレバーL1を操作していない状態でも車輪ブレーキB1にブレーキ液圧を作用させることが可能となる。
なお、ダンパ7およびオリフィス7aは、その協働作用によってポンプ6から吐出されたブレーキ液の脈動を減衰させている。
第一の液圧センサ8は、マスタシリンダM1におけるブレーキ液圧の大きさを計測するものであって、本実施形態では、出力液圧路Aから分岐した流路に設けられている。第一の液圧センサ8で計測されたブレーキ液圧の値は、制御装置400に随時取り込まれ、第一の液圧センサ8で計測されたブレーキ液圧の大きさに基づいて、連動ブレーキ制御などが行われる。
第二の液圧センサ9は、車輪ブレーキB1に作用するブレーキ液圧の大きさを計測するものであって、車輪液圧路Bから分岐した流路に設けられている。第二の液圧センサ9で計測されたブレーキ液圧の値は、制御装置400に随時取り込まれ、第二の液圧センサ9で計測されたブレーキ液圧の大きさに基づいて、連動ブレーキ制御などが行われる。
モータ200は、前輪側のブレーキ系統K1にあるポンプ6および後輪側のブレーキ系統K2にあるポンプ6の共通の動力源であり、制御装置400からの指令に基づいて作動する。
制御装置400は、第一の液圧センサ8、第二の液圧センサ9、図示しない前輪に固着されたパルサーギアの側面に対向して固定配置される前輪用の車輪速度センサ401および同じく図示しない後輪に固着されたパルサーギアの側面に対向して固定配置される後輪用の車輪速度センサ402からの出力に基づいて、レギュレータRのカット弁1、制御弁手段Vの入口弁2および出口弁3および吸入弁4の開閉、並びに、モータ200の作動を制御する。
次に、図8の液圧回路を参照しつつ、制御装置400によって実現される通常のブレーキ制御、連動ブレーキ制御およびアンチロックブレーキ制御について説明する。
(通常のブレーキ制御)
各車輪がロックする可能性のない通常のブレーキ制御時においては、前記した複数の電磁弁を駆動させる複数の電磁コイルは、いずれも制御装置400によって消磁させられる。つまり、通常のブレーキ制御においては、カット弁1および入口弁2が開弁状態になっており、出口弁3および吸入弁4が閉弁状態になっている。
このような状態のときに運転者がブレーキレバーL1を操作すると、その操作力に起因して発生したブレーキ液圧は、出力液圧路A、カット弁1および車輪液圧路Bを介してそのまま車輪ブレーキB1に伝達され、前輪が制動されることとなる。なお、ブレーキレバーL1を緩めると、車輪液圧路Bに流入したブレーキ液がカット弁1および出力液圧路Aを介してマスタシリンダM1に戻される。
(連動ブレーキ制御)
連動ブレーキ制御は、運転者がブレーキレバーL1およびブレーキペダルL2の一方を操作した場合に、その制動力(ブレーキ液圧)の大きさに応じた制動力を他方の車輪ブレーキにも作用させる場合などに実行される。
例えば、運転者が後輪を制動すべくブレーキペダルL2を操作したときに、制御装置400に入力されたブレーキペダルL2の操作量や第一の液圧センサ8で計測されたブレーキ液圧の大きさといった各種情報に基づいて、制御装置400が前輪にも制動力を作用させる必要があると判断した場合には、制御装置400は、後輪側のブレーキ系統K2に設けられた第一の液圧センサ8(あるいは第二の液圧センサ9)により計測された圧力値に基づいて、前輪側のブレーキ系統K1に設けられた第二の液圧センサ9の目標圧力値を設定し、さらに、ブレーキ系統K1においてカット弁1を励磁して閉弁状態にするとともに吸入弁4を励磁して開弁状態にしたうえで、第二の液圧センサ9で計測される圧力値が目標圧力値に達するまで、モータ200を作動させてポンプ6を駆動し、吸入液圧路C側にあるブレーキ液を吐出液圧路Dに流入させることで、前輪の車輪ブレーキB1に自動的にブレーキ液圧を作用させ、前輪を制動する。
(アンチロックブレーキ制御)
アンチロックブレーキ制御は、車輪がロック状態に陥りそうになったときに実行されるものであり、ロック状態に陥りそうな車輪の車輪ブレーキB1,B2に対応する制御弁手段Vを制御して、車輪ブレーキB1,B2に作用するブレーキ液圧を減圧、増圧あるいは一定に保持する状態を適宜選択することによって実現される。なお、減圧、増圧および保持のいずれを選択するかは、前輪用の車輪速度センサ401および後輪用の車輪速度センサ402から得られた車輪速度に基づいて、制御装置400によって判断される。
そして、制御装置400において前輪の車輪ブレーキB1に作用するブレーキ液圧を減圧すべきであると判断された場合には、制御弁手段Vにより車輪液圧路Bが遮断され、開放路Eが開放される。具体的には、制御装置400により入口弁2を励磁して閉弁状態にするとともに、出口弁3を励磁して開弁状態にする。このようにすると、車輪ブレーキB1に通じる車輪液圧路Bのブレーキ液が開放路Eを通ってリザーバ5に流入し、その結果、前輪の車輪ブレーキB1に作用していたブレーキ液圧が減圧される。
なお、アンチロックブレーキ制御を実行する場合には、制御装置400によりモータ200を駆動させる。モータ200が駆動すると、これに伴ってポンプ6が作動し、リザーバ5に貯留されたブレーキ液が吐出液圧路Dを介して車輪液圧路Bに還流される。また、ポンプ6が作動することにより吐出液圧路D等に発生する脈動は、ダンパ7およびオリフィス7aの協働作用によって吸収・抑制されるので、ポンプ6を作動させてもブレーキレバーL1の操作フィーリングが阻害されることもない。
また、制御装置400において前輪の車輪ブレーキB1に作用するブレーキ液圧を一定に保持すべきであると判断された場合には、制御弁手段Vにより車輪液圧路Bおよび開放路Eがそれぞれ遮断される。具体的には、制御装置400により入口弁2を励磁して閉弁状態にするとともに、出口弁3を消磁して閉弁状態にする。このようにすると、車輪ブレーキB1、入口弁2および出口弁3で閉じられた流路内にブレーキ液が閉じ込められることになり、その結果、車輪ブレーキB1に作用しているブレーキ液圧が一定に保持される。
さらに、制御装置400によって、前輪の車輪ブレーキB1に作用するブレーキ液圧を増圧すべきであると判断された場合には、制御弁手段Vにより車輪液圧路Bが開放され、開放路Eが遮断される。具体的には、制御装置400により入口弁2を消磁して開弁状態にするとともに、出口弁3を消磁して閉弁状態にする。このようにすると、ポンプ6の作動により吐出液圧路Dに流出したブレーキ液が入口弁2を通じて車輪液圧路Bに作用し、その結果、車輪ブレーキB1に作用するブレーキ液圧が増圧される。
なお、車輪液圧路Bおよび吐出液圧路Dのブレーキ液圧が設定値以上になった場合には、リリーフ弁1bの働きにより車輪液圧路Bおよび吐出液圧路D内のブレーキ液が出力液圧路Aに逃がされ、その結果として、車輪ブレーキB1に過剰なブレーキ液圧が作用することが回避される。
また、レギュレータRが作動することによって吐出液圧路D等に発生する脈動は、ダンパ7およびオリフィス7aの協働作用によって吸収され抑制されるので、当該脈動に起因する作動音も小さくなる。
次に、ブレーキ制御装置U1の具体的な構造を、図1乃至図5を参照して詳細に説明する。
ここで、図2はブレーキ制御装置U1の分解断面図(図1の点線Xにおける断面図)、図3の(a)は流路構成部100Aを前面からみた透視図、(b)は流路構成部100Aの後面からみた透視図、図4は、流路構成部100Aに形成された各装着穴および流路の内面を可視化した斜視図であって、(a)は前面側からみた斜視図、(b)は後面側からみた斜視図である。また、図5の(a)は、流路構成部100Aに形成された各装着穴および流路の内面を可視化した斜視図であって、(a)は後面側からみた斜視図、(b)は(a)と異なる方向からみた斜視図である。
図1に示すように、ブレーキ制御装置U1は、基体(ポンプボディ)100と、モータ200と、コントロールハウジング300と、制御装置400とを備えて構成されている。基体100を説明する際の「前後」「左右」「上下」は、コントロールハウジング300側の面を「前面」と仮定し、ポンプ穴38のある面を側面と仮定した場合の便宜的なものであり、車両に取り付けた状態とは何ら関係はない。
基体100は、略直方体を呈するアルミニウム合金製の鋳造品からなり、その前面11が実質的に凹凸のない平面に成形されている。基体100には、二つのブレーキ系統K1,K2(図8参照)に対応する二つの流路構成部100A,100Bが形成されている。具体的には、前面11側から見て基体100の右半分(図中に付した点線Xよりも右側にある領域)に前輪側のブレーキ系統K1に対応する流路構成部100Aが形成されており、基体100の左半分(図中に付した点線Xよりも左側にある領域)に後輪側のブレーキ系統K2に対応する流路構成部100Bが形成されている。なお、流路構成部100A,100Bは、本実施形態では、その内部構成も含めて実質的に左右対称になっているので、以下では、流路構成部100Aについて詳細な説明を行うこととする。
流路構成部100Aは、図3の(a)に示すように、後面12に開口する入口ポート21(図2参照)および上面15に開口する出口ポート22のほか、後記する軸受穴43(図2参照)とおおよそ同じ高さにある中央装着穴31と、入口ポート21から始まり、かつ、中央装着穴31を上下方向に貫通する中央流路51と、中央装着穴31よりも上流側にある中央流路51を互いに挟むように配置された第一内側装着穴32および第一外側装着穴33と、中央装着穴31よりも下流側にある中央流路51を互いに挟むように配置された第二内側装着穴34および第二外側装着穴35と、この第二外側装着穴35が第一外側装着穴33よりも下方にあると仮定したときに、第二外側装着穴35の下方に配置された第三装着穴36と、を備えており、さらに、下面16に開口するリザーバ穴37、側面14に開口するポンプ穴38および上面15に開口するダンパ穴39などを備えている。なお、図1に示すように、中央装着穴31、第一内側装着穴32、第一外側装着穴33、第二内側装着穴34、第二外側装着穴35および第三装着穴36は、流路構成部100Aの前面11の同一面に開口している。また、本実施形態においては、中央装着穴31、第一内側装着穴32、第一外側装着穴33、第二内側装着穴34、第二外側装着穴35および第三装着穴36の口径が総て同一になっている。
入口ポート21は、図4の(a)および(b)にも示すように、有底円筒状の穴であり、中央流路(以下、「第一流路」という。)51を介して中央装着穴31と連通している。第一流路51は、入口ポート21の底面から流路構成部100Aの前面に向かって穿設された横孔51aと、流路構成部100Aの上面から下面に向かって穿設された縦孔51bとからなる。縦孔51bは、横孔51aと交差し、かつ、中央装着穴31の側壁を上下に貫通している(図3の(a)参照)。なお、縦孔51bの開口部は、図示せぬ栓部材によって密封される。
出口ポート22は、図4の(b)に示すように、有底円筒状の穴であり、第二流路52を介して第一内側装着穴32と連通している。第二流路52は、図3の(a)に示すように、出口ポート22の底面から流路構成部100Aの下面16に向かって穿設された縦孔からなり、第一内側装着穴32の側壁および第二内側装着穴34の側壁を上下方向に貫通している。
中央装着穴31は、吸入弁4(図8参照)となる常閉型の電磁弁4s(図1参照)が装着される有底の段付き円筒状の穴であり、その底部がポンプ穴38の側部に直に連通している。なお、中央装着穴31の底部とポンプ穴38の側部との接続部分が図8に示す吸入液圧路Cに相当する。
第一内側装着穴32は、入口弁2(図8参照)となる常開型の電磁弁2s(図1参照)が装着される有底の段付き円筒状の穴であり、図3の(b)に示すように、第二流路52を介して第二内側装着穴34と連通しており、第三流路53を介して第一外側装着穴33と連通している。第三流路53は、図4の(b)に示すように、第一内側装着穴32の底面から流路構成部100Aの後面に向かって穿設された横孔53aと、この横孔53aに達するように流路構成部100Aの側面から穿設された横孔53bと、この横孔53bに達するように第一外側装着穴33の底面から穿設された横孔53c(図4の(a)参照)とからなる。この横孔53bの開口部は、図示せぬ栓部材によって密封される。なお、第二流路52および第三流路53が、図8に示す車輪液圧路Bに相当する。
第一外側装着穴33は、カット弁1(図8参照)となる常開型の電磁弁1s(図1参照)が装着される有底の段付き円筒状の穴であり、図3の(a)に示すように、第一流路51の中央装着穴31よりも上流側(入口ポート21側)に接続される第四流路54および第一流路51を介して入口ポート21および中央装着穴31と連通している。第四流路54は、図4の(a)に示すように、第一外側装着穴33の側壁を左右方向(内外方向)に貫通し、かつ、第一流路51(縦孔51b)に達するように流路構成部100Aの側面から穿設された横孔54aからなる。この横孔54aの開口部は、図示せぬ栓部材によって密封される。なお、第一流路51および第四流路54が、図8に示す出力液圧路Aに相当する。
第二内側装着穴34は、出口弁3(図8参照)となる常閉型の電磁弁3s(図1参照)が装着される有底の段付き円筒状の穴であり、図3の(b)に示すように、その底部から始まる第五流路55を介してリザーバ穴37と連通している。第五流路55は、第二内側装着穴34の底部に達するようにリザーバ穴37の底面から穿設された縦孔からなる(図5の(a)参照)。なお、第五流路55が図8に示す開放路Eに相当する。
第二外側装着穴35は、第一の液圧センサ8(図1、図8参照)が装着される有底円筒状の穴であり、図3の(a)に示すように、第六流路56によって第一流路51の中央装着穴31よりも下側に接続され、これにより、入口ポート21と連通している。第六流路56は、図4の(a)に示すように、第二外側装着穴35の側壁を左右方向に貫通し、かつ、第一流路51(縦孔51b)に達するように流路構成部100Aの側面から穿設された横孔56aからなる。なお、この横孔56aの開口部は、図示せぬ栓部材によって密封される。
第三装着穴36は、第二の液圧センサ9(図1、図8参照)が装着される有底円筒状の穴であり、図3の(a)に示すように、第七流路57によって第二流路52の第二内側装着穴34よりも下側に接続され、これにより、出口ポート22と連通している。第七流路57は、第三装着穴36の側壁を貫通し、かつ、第二流路52に達するように流路構成部100Aの側面から穿設された横孔57aからなる。なお、この横孔57aの開口部は、図示せぬ栓部材によって密封される。
リザーバ穴37は、リザーバ5(図1、図8参照)が装着される有底円筒状の穴であり、図3の(b)に示すように、第八流路58を介してポンプ穴38と連通している。第八流路58は、ポンプ穴38の吸入側に達するようにリザーバ穴37の底面から穿設された縦孔からなる。なお、第八流路58には、図8に示すチェック弁5aとなる図示せぬ一方向弁が装着される。
ポンプ穴38は、ポンプ6(図1、図8参照)が装着される段付き円筒状の穴であり、その中心線が軸受穴43の中心を通るように形成されていて、かつ、第九流路59を介してダンパ穴39と連通している。第九流路59は、第三流路53の横孔53bと交差し、かつ、ポンプ穴38の吐出側に達するようにダンパ穴39の底面から穿設された縦孔からなる。なお、第九流路59が図8に示す吐出液圧路Dに相当する。
ダンパ穴39は、ダンパ7(図1参照)となる円筒状の穴であり、その開口部は、図示せぬ蓋部材によって密封される。
なお、本実施形態では、流路構成部100A,100Bのうち、前輪側の流路構成部100Aの後面12の下部に、円形の凹部41が形成されており、さらに、凹部41の底面から流路構成部100Aの前面に至る通気孔42が形成されている。凹部41には、空気の出入りを許容しつつ水の出入りを阻止する透湿防水素材が装着される。
また、基体100の中央部分(すなわち、流路構成部100A,100Bの境界部分)には、図2に示すように、モータ200の出力軸210が挿入される軸受穴43とモータ200の端子棒220が挿入される端子孔44とが形成されている。軸受穴43は、有底の段付き円筒状を呈しており、基体100の後面12に開口している。また、軸受穴43の側壁には、ポンプ穴38が開口しており、軸受穴43の底部には、出力軸210を回転自在に支持するベアリング43aが装着されている。端子孔44は、軸受穴43の上方に形成されており、基体100を前後方向に貫通している。
次に、前記した各穴に装着される各種部品の構成を、図6および図7を参照して説明する。ここで、図6の(a)は常開型の電磁弁1s,2sを示す斜視図、(b)は常開型の電磁弁1sの断面図、(c)は常閉型の電磁弁3s,4sを示す斜視図、(d)は常閉型の電磁弁3sの断面図であり、図7はポンプ6の断面図である。
図6の(a)に示すように、カット弁1となる常開型の電磁弁1sおよび入口弁2となる常開型の電磁弁2sは、制御装置400(図1参照)によって電磁コイル340(図2参照)を消磁させたときに、その側面にある開口部111aと底面にある開口部111bとが連通した状態(開弁状態)になり、制御装置400によって消磁コイル340を励磁させたときに、側面にある開口部111aと底面にある開口部111bとが遮断された状態(閉弁状態)になって、その内部を通流可能な状態になる。
なお、常開型の電磁弁1s,2sは、同様の構成を備えているので、以下では、電磁弁1sについてより詳細に説明する。
常開型の電磁弁1sは、図6の(b)に示すように、円筒状の固定コア111と、この固定コア111の基端側の内部に装着された弁座112と、同じく固定コア111の先端側の内部に摺動自在に装着された弁体113と、この弁体113を押圧する可動コア114とを主に備えている。なお、固定コア111の側面には、第四流路54を介して供給されるブレーキ液を内部に流入させるための開口部111aとなる貫通孔111cが形成されている。そして、図2に示す電磁コイル340を励磁すると、固定コア111に吸引されて可動コア114が移動するのに伴って、弁体113が弁座112側に移動して弁座112の開口部を閉塞し、その結果、固定コア111の側面にある開口部111aと底面にある開口部111bとが遮断された状態になる。また、電磁コイル340を消磁すると、可動コア114と固定コア111とが離間するのに伴って、弁体113が可動コア114側に移動して弁座112の開口部を開放し、その結果、固定コア111の側面にある開口部111aと底面にある開口部111bとが連通する。
また、固定コア111の基端部分には、チェック弁1a(図1参照)として機能する断面略U字形状のカップシール115が外嵌されている。このカップシール115は、第一外側装着穴33の穴壁に弾発的に接触し、第四流路54から第三流路53へのブレーキ液の流入を許容する。さらに、弁体113は、電磁力によって、弁座112側へ付勢されており、電流の大きさを制御して電磁力を調整してリリーフ圧を設定圧とし、第三流路53側のブレーキ液圧がその設定圧以上になると、電磁弁1sの付勢力に抗して可動コア114側に移動し、第三流路53から第四流路54へのブレーキ液の流入を許容する。すなわち、この電磁弁1sは、リリーフ弁1b(図1参照)としても機能する。つまり、電磁弁1sを第一外側装着穴33に設置すると、レギュレータR(図1参照)が構成されることになる。
図6の(c)に示すように、出口弁3となる常閉型の電磁弁3sおよび吸入弁4となる常閉型の電磁弁4sは、制御装置400によって電磁コイル340(図2参照)を励磁させたときに、その側面にある開口部131aと底面にある開口部131bとが連通した状態(開弁状態)になって、内部を通流可能な状態になり、制御装置400によって消磁コイルを消磁させたときに、側面にある開口部131aと底面にある開口部131bとが遮断された状態(閉弁状態)になる。
なお、常閉型の電磁弁3s,4sは、同様の構成を備えているので、以下では、図6の(b)を参照して電磁弁3sについてより詳細に説明する。
常閉型の電磁弁3sは、円筒状の弁ハウジング131と、この弁ハウジング131の基端側の内部に装着される円筒状の弁座部材132と、弁ハウジング131の先端側の内部に固着される固定コア133と、弁ハウジング131の内部であって弁座部材132と固定コア133との間に摺動自在に装着される可動コア134と、弁座部材132の内部に摺動自在に装着される有底円筒状の弁体135とを主に備えている。ここで、弁体135は、その可動コア134側の部位(以下、「頭部」という。)が弁座部材132から突出している。また、弁ハウジング131の側面には、第一流路51(図3の(a)参照)を介して供給されるブレーキ液を内部に流入させるための開口部131aが形成されている。さらに、固定コア133と可動コア134との間には、可動コア134を弁体135側に付勢する付勢部材136が装着されており、可動コア134と弁体135との間には、弁体135を弁座部材132側に付勢する付勢部材137が装着されている。したがって、コントロールハウジング300に装着された電磁コイル340(図2参照)が消磁されている状態においては、可動コア134が弁体135の頭部に密着し、その結果、弁体135の頭部に形成された開口部が閉塞され、さらに、弁体135の頭部が弁座部材132に密着し、その結果、弁座部材132の開口部が閉塞され、弁ハウジング131の側面にある開口部131aと底面にある開口部131bとが遮断された状態になる。そして、電磁コイル340(図2参照)を励磁すると、可動コア134が固定コア133に吸引されて移動するとともに、可動コア134と連動して弁体135が固定コア133側に移動して弁体135の頭部が弁座部材132と離間し、その結果、弁ハウジング131の側面にある開口部131aと底面にある開口部131bとが連通した状態になる。
リザーバ5は、図1に示すように、リザーバ穴37に装着される略有底円筒状のリザーバピストン151と、このリザーバピストン151をリザーバ穴37の底面側(上側)に付勢するリザーバばね152と、リザーバ穴37の開口部を塞ぐ略有底円筒状のばね受け部材153とを備えて構成されている。リザーバピストン151は、その外周面がリザーバ穴37の内周面に沿って摺動自在となっており、第五流路55(図3の(b)参照)を介してブレーキ液が流入したときに、ばね受け部材153側に移動してこのブレーキ液を貯留する。なお、図3の(b)に示す第八流路58には、リザーバ穴37側から第八流路58側へのブレーキ液の流入のみを許容するチェック弁5a(図8参照)が装着される。
ポンプ6は、ポンプ穴38に嵌挿されるポンプ本体6Aと、このポンプ本体6Aをモータ200の偏心軸部211側に押圧するコイル状の押えばね6Bと、ポンプ穴38の開口を塞ぐ有底円筒状の蓋部材6Cとを備えて構成されている。
ポンプ本体6Aは、図7に示すように、内面が円筒面に成形されたポンプハウジング161と、このポンプハウジング161の内部に摺動自在に装着され、一端がモータ200(図1参照)の偏心軸部211のボールベアリング212に当接する有底円筒状のプランジャ162と、このプランジャ162の開口部162aに設置される吸入弁体163と、ポンプハウジング161の開口部161aに設置される吐出弁体164と、ポンプハウジング161の開口部161aを覆うように配置されたリテーナ165と、プランジャ162の端面とポンプハウジング161の底面との間に圧縮状態で配置され、その復元力によりプランジャ162を偏心軸部211側に押圧する戻しばね166と、戻しばね166の内周側に圧縮状態で設けられ、その復元力により吸入弁体163をプランジャ162の開口部162a側に付勢する吸入弁ばね167と、吐出弁体164とリテーナ165との間に圧縮状態で設けられ、その復元力により吐出弁体164をポンプハウジング161側に付勢する吐出弁ばね167とを備えて構成されている。そして、ボールベアリング212の偏心運動に起因してプランジャ162が往復動することによって、ポンプハウジング161の側面にある開口部161bおよびプランジャ162の側面にある開口部162bからブレーキ液が流入し、リテーナ165から吐出される。
続いて、基体100に組み付けられるモータ200およびコントロールハウジング300について詳細に説明する。
図1に示すモータ200は、ポンプ6の動力源となるものであり、基体100の後面12(図2参照)に一体的に固着される。図2に示すように、モータ200の出力軸210には、偏心軸部211が設けられていて、この偏心軸部211には、ボールベアリング212が嵌め込まれている。また、出力軸210の上方には、ロータに電力を供給するための端子棒220が突設されている。端子棒220は、基体100の中央上部に形成された端子孔44に挿入され、その先端部分がコントロールハウジング300の接続端子331に接続される。
コントロールハウジング300は、図1に示すように、電磁弁1s〜4s、第一の液圧センサ8および第二の液圧センサ9を覆うように基体100の前面11に一体的に固着されるコントロールケース310と、このコントロールケース310の開口部を密閉するコントロールカバー320とを備えている。なお、コントロールケース310には、基体100の前面11を覆う取付部311と、図示せぬバッテリや車輪速度センサとの接続端子が形成されたコネクタ部312とを備えていて、取付部311には、無端状のシール部材313が装着される。また、図2に示すように、コントロールケース310の内部には、バスバー330が埋設された支持板部314が一体的に形成されている。なお、支持板部314には、基体100に設置された電磁弁1s〜4sを駆動させるための電磁コイル340が取り付けられている。また、バスバー330には、モータ200の端子棒220との接続端子331のほか、制御装置400との接続端子332や電磁コイル340との接続端子333などが突設されている。
なお、コントロールハウジング300の内部は、図4の(a)に示す凹部41と通気孔42とを介して外部と連通することになるので、コントロールハウジング300の内部の圧力は大気圧と同程度に保たれている。つまり、コントロールハウジング300に内外の圧力差に起因する変形が生じ難くなり、その結果、基体100との密着性も良好に保たれる。ここで、図4に示すように、基体100の凹部41には、図示せぬ透湿防水素材が装着されるので、コントロールハウジング300内に水等が浸入することはない。
図1に示す制御装置400は、電子回路がプリントされた基板に半導体チップ等が搭載されてなるものであり、第一の液圧センサ8および第二の液圧センサ9や車輪速度センサ401,402(図8参照)といった各種センサから得られた情報やあらかじめ記憶させておいたプログラム等に基づいて、電磁弁1s〜4sの開閉やモータ200の作動を制御する。
続いて、通常のブレーキ制御、連動ブレーキ制御およびアンチロックブレーキ制御を行った場合のブレーキ液の実際の流れを詳細に説明する。
(通常のブレーキ制御)
通常のブレーキ制御においては、前記したように、カット弁1となる常開型の電磁弁1s(図6の(a)参照)が開弁状態にあるので、図4の(a)に示すように、入口ポート21から流入したブレーキ液は、第一流路51および第四流路54を通って第一外側装着穴33の側部に流入し、開弁状態にある電磁弁1s(図6の(a)参照)の内部を通って第三流路53に流入する。第三流路53に流入したブレーキ液は、図4の(b)に示すように、第一内側装着穴32の底部に流入し、さらに、開弁状態にある電磁弁2sの内部を通って第二流路52に流入し、出口ポート22を通って車輪ブレーキB1に至る。つまり、通常のブレーキ制御においては、運転者がブレーキレバーL1を操作することによってマスタシリンダM1で発生したブレーキ液圧は、入口ポート21、第一流路51、第四流路54、第一外側装着穴33、第三流路53、第一内側装着穴32、第二流路52および出口ポート22を介して車輪ブレーキB1に作用することとなる。
(連動ブレーキ制御)
連動ブレーキ制御においては、図8を参照して説明したように、制御装置400によってカット弁1となる常開型の電磁弁1sが閉弁状態にされ、吸入弁4となる常閉型の電磁弁4sが開弁状態にされたうえで、モータ200が作動してポンプ6が駆動する。ポンプ6(図7参照)が駆動すると、図5の(a)に示すように、プランジャ162(図7参照)の往復動によってポンプ穴38の内部にあるブレーキ液が第九流路59へ吐出される。なお、ポンプ6のプランジャ162(図7参照)の往復動に伴ってその内部が負圧になると、吸入弁4(電磁弁4s)が開弁状態にあるので、第一流路51側にあるブレーキ液(マスタシリンダM1にあるブレーキ液を含む)が、中央装着穴31を通って(すなわち、電磁弁4sの内部を通って)ポンプ穴38に流入する。第九流路59へ吐出されたブレーキ液は、第三流路53を通って第一内側装着穴32に流入し、さらに、開弁状態にある電磁弁2s(図6の(a)参照)の内部を通って第二流路52に流入し、出口ポート22を通って車輪ブレーキB1に至る。つまり、連動ブレーキ制御においては、ポンプ6によってブレーキ液を車輪ブレーキB1側に供給することでブレーキ液圧が発生し、発生したブレーキ液圧は、第九流路59、第三流路53、第一内側装着穴32、第二流路52および出口ポート22を介して車輪ブレーキB1に作用することとなる。
(アンチロックブレーキ制御)
アンチロックブレーキ制御によって車輪ブレーキB1に作用するブレーキ液圧を減圧する場合には、前記したように、制御装置400によって入口弁2が閉弁状態にされ、出口弁3が開弁状態にされる(図8参照)。そうすると、車輪ブレーキB1に作用していたブレーキ液は、図5の(b)に示すように、出口ポート22および第二流路52を通って第二内側装着穴34の側部に流入し、さらに、開弁状態にある電磁弁3s(図6の(c)参照)の内部を通って第五流路55に流入し、リザーバ穴37に流入する。なお、第一内側装着穴32(図4の(a)参照)に流入したブレーキ液は、電磁弁2s(図6の(a)参照)が閉弁状態にあることから、第三流路53に流入することはなく、第一内側装着穴32の側壁と電磁弁2sの外周面との間にある空間を通って第二内側装着穴34側へ流出する。なお、アンチロックブレーキ制御を実行する場合には、制御装置400によってモータ200(図1参照)が作動されてポンプ6(図7参照)が駆動され、その結果、リザーバ穴37に貯留されていたブレーキ液が第八流路58を介してポンプ穴38に吸入され、第九流路59へ吐出される。
また、アンチロックブレーキ制御によって車輪ブレーキB1に作用するブレーキ液圧を一定に保持する場合には、前記したように、制御装置400によって入口弁2および出口弁3が閉弁状態にされるので(図8参照)、第二流路52へのブレーキ液の流入も第二流路52からのブレーキ液の流出も起こらない。
また、アンチロックブレーキ制御によって車輪ブレーキB1に作用するブレーキ液圧を増圧する場合には、前記したように、制御装置400によって入口弁2が開弁状態にされ、出口弁3が閉弁状態にされるので、ブレーキ液の流れは、図4の(b)に示すものと同じになる。
<自動四輪車用ブレーキ制御装置>
次に、参考実施形態に係る自動四輪車用ブレーキ制御装置U2の構成を詳細に説明する。
図9に示すように、自動四輪車用ブレーキ制御装置U2(以下、「ブレーキ制御装置U2」という。)は、基体(ポンプボディ)100’と、基体100’の後面に組み付けられるモータ200と、基体100’の前面に組み付けられるコントロールハウジング300と、コントロールハウジング300に収容される制御装置400とを備えて構成されている。
ブレーキ制御装置U2は、図13に示す液圧回路を具現化したものであり、四つの車輪ブレーキRL,FR,FL,RRのうちの二つの車輪ブレーキRL,FRを制動するためのブレーキ系統K1’および残り二つの車輪ブレーキFL,RRを制動するためのブレーキ系統K2’を備えていて、車輪ブレーキRL,FR,FL,RRごとに(すなわち、一つのブレーキ系統につき二つ)設けられた制御弁手段Vによって各車輪の独立したアンチロックブレーキ制御が可能となっており、さらに、各ブレーキ系統K1’,K2’に設けられたレギュレータRと吸入弁4とポンプ6とが協同することによって挙動安定化制御が可能になっている。
ブレーキ系統K1’は、左後および右前の車輪を制動するためのものであり、入口ポート21から出口ポート22L,22Rに至る系統である。なお、入口ポート21には、液圧源であるマスタシリンダMの出力ポートM11に至る配管H11が接続され、出口ポート22L,22Rには、それぞれ車輪ブレーキRL,FRに至る配管H12,H12が接続される。
ブレーキ系統K2’は、右後および左前の車輪を制動するためのものであり、入口ポート23から出口ポート24L,24Rに至る系統である。なお、入口ポート23には、マスタシリンダMの出力ポートM12に至る配管H21が接続され、出口ポート24L,24Rには、それぞれ車輪ブレーキFL,RRに至る配管H22,H22が接続される。なお、ブレーキ系統K1’,K2’は、実質的に同一の構成であるので、以下においては主としてブレーキ系統K1’について説明し、適宜ブレーキ系統K2’について説明する。
なお、ブレーキ制御装置U2は、ブレーキ操作子であるブレーキペダルL3およびマスタシリンダMが一つである点(すなわち、一つのブレーキペダルL3に踏力を加えるだけで、四つの車輪ブレーキRL,FR,FL,RRを制動することができる点)、入口ポート21に接続される配管H11,H21がそれぞれマスタシリンダMの出力ポートM11,M12に接続されている点、ブレーキ系統K1’,K2’にそれぞれ二つの制御弁手段V,Vが設けられている点、液圧センサ8’が一方のブレーキ系統(本実施形態では第一のブレーキ系統K1’)に一つのみ配置されている点で前記したバーハンドル車両用ブレーキ制御装置U1と相違するが、レギュレータR、制御弁手段V、吸入弁4、リザーバ5、ポンプ6、ダンパ7、オリフィス7aの構成は、前記したブレーキ制御装置U1のものと同様であるので、その詳細な説明は省略する。
液圧センサ8’は、出力液圧路Aのブレーキ液圧(すなわち、マスタシリンダMのブレーキ液圧)の大きさを計測するものであり、その計測結果は制御装置400に随時取り込まれ、制御装置400によりマスタシリンダMからブレーキ液圧が出力されているか否か、すなわち、ブレーキペダルL3が踏まれているか否かが判定され、さらに、液圧センサ8’で計測されたブレーキ液圧の大きさに基づいて、挙動安定化制御が行われる。
次に、図13の液圧回路を参照しつつ、通常のブレーキ制御、連動ブレーキ制御およびアンチロックブレーキ制御について説明する。
(通常のブレーキ制御)
各車輪がロックする可能性のない通常のブレーキ制御時においては、前記した複数の電磁弁を駆動させる複数の電磁コイルは、いずれも制御装置400によって消磁させられる。つまり、通常のブレーキ制御においては、カット弁1と入口弁2とが開弁状態になっており、出口弁3と吸入弁4とが閉弁状態になっている。
このような状態のときに運転者がブレーキペダルL3を踏み込むと、その踏力に起因して発生したブレーキ液圧は、そのまま車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに伝達され、各輪が制動されることとなる。
(アンチロックブレーキ制御)
ブレーキペダルL3を踏み込んでいる最中に、車輪がロック状態に入りそうになると、制御装置400によりアンチロックブレーキ制御が開始される。
なお、以下では、左後にある車輪(車輪ブレーキRLにより制動される車輪)がロック状態に入りそうになっていると想定してアンチロックブレーキ制御時の動作を説明する。
制御装置400によって、車輪ブレーキRLに作用するブレーキ液圧を減圧すべきであると判断された場合には、車輪ブレーキRLに対応する制御弁手段Vにより車輪液圧路Bが遮断され、開放路Eが開放される。具体的には、制御装置400により入口弁2を励磁して閉弁状態にするとともに、出口弁3を励磁して開弁状態にする。このようにすると、車輪ブレーキRLに通じる車輪液圧路Bのブレーキ液が開放路Eを通ってリザーバ5に流入し、その結果、車輪ブレーキRLに作用していたブレーキ液圧が減圧される。
なお、アンチロックブレーキ制御を実行する場合には、制御装置400によりモータ200を駆動させてポンプ6を作動させ、リザーバ5に貯留されたブレーキ液を吐出液圧路Dを介して車輪液圧路Bに還流する。
また、制御装置400によって、車輪ブレーキRLに作用するブレーキ液圧を一定に保持すべきであると判断された場合は、車輪ブレーキRLに対応する制御弁手段Vにより車輪液圧路Bおよび開放路Eがそれぞれ遮断される。具体的には、制御装置400により入口弁2を励磁して閉弁状態にするとともに、出口弁3を消磁して閉弁状態にする。このようにすると、車輪ブレーキRL、入口弁2および出口弁3で閉じられた流路内にブレーキ液が閉じ込められることになり、その結果、車輪ブレーキRLに作用していたブレーキ液圧が一定に保持される。
さらに、制御装置400によって、車輪ブレーキRLに作用するブレーキ液圧を増圧すべきであると判断された場合には、車輪ブレーキRLに対応する制御弁手段Vにより車輪液圧路Bが開放され、開放路Eが遮断される。具体的には、制御装置400により入口弁2を消磁して開弁状態にするとともに、出口弁3を消磁して閉弁状態にする。このようにすると、ブレーキペダルL3の踏力に起因して発生したブレーキ液圧が車輪ブレーキRLに直接作用することになり、その結果、車輪ブレーキRLに作用するブレーキ液圧が増圧される。
(挙動安定化制御)
車両の状態に応じて、制御装置400により、横滑り制御やトラクション制御などの挙動安定化制御が開始される。なお、以下では、ブレーキペダルL3を操作していないときに左後の車輪(車輪ブレーキRLにより制動される車輪)を制動させて車両の挙動を安定化させる場合を想定する。
ブレーキペダルL3を操作していない場合において制御装置400により左後の車輪を制動すべきと判断された場合には、制御装置400により、カット弁1を励磁して閉弁状態にするとともに、吸入弁4を励磁して開弁状態にし、さらに、制動したい左後の車輪に対応する制御弁手段V以外の制御弁手段Vにおいて入口弁2を励磁して閉弁状態にし、かかる状態において、ポンプ6を駆動させるべくモータ200を作動させる。このようにすると、マスタシリンダM、出力液圧路A、吸入液圧路Cおよび貯留室4aに貯留されているブレーキ液が、ポンプ6と吐出液圧路Dとを経由して車輪ブレーキRLに通じる車輪液圧路Bのみに流入し、その結果、車輪ブレーキRLにブレーキ液圧が作用し、左後の車輪が制動されることになる。なお、貯留室4aにより吸入液圧路Cの容量が実質的に増大しているので、ポンプ6の始動時であっても安定的にブレーキ液を車輪液圧路Bに供給することが可能となる。
なお、出力液圧路Aのブレーキ液圧と車輪液圧路Bのブレーキ液圧との差が設定値以上になった場合には、リリーフ弁1bの働きにより車輪液圧路B内のブレーキ液が出力液圧路Aに逃がされる。
次に、ブレーキ制御装置U2の具体的な構造を、図9を参照して詳細に説明する。
ブレーキ制御装置U2は、前記したように、基体(ポンプボディ)100’と、モータ200と、コントロールハウジング300と、制御装置400とを備えて構成されている。ここで、図9に示すモータ200、コントロールハウジング300および制御装置400の構成は、前記したバーハンドル車両用ブレーキ制御装置U1のものと同様であるので、その詳細な説明を省略する。
基体100’は、略直方体を呈するアルミニウム合金製の鋳造品からなり、その前面11が実質的に凹凸のない平面に成形されている。基体100’には、二つのブレーキ系統K1’,K2’(図13参照)に対応する二つの流路構成部100C,100Dが形成されている。具体的には、前面11側から見て基体100’の右半分(図中に付した点線Xよりも右側にある領域)にブレーキ系統K1’に対応する流路構成部100Cが形成されており、基体100’の左半分(図中に付した点線Xよりも左側にある領域)にブレーキ系統K2’に対応する流路構成部100Dが形成されている。流路構成部100C,100Dは、本実施形態では、実質的に左右対称に形成されており、その内部構成等も同一である。
なお、基体100’の構成は、前記したバーハンドル車両用ブレーキ制御装置U1の流路構成部100A(図1参照)と一致する点が多い。例えば、本実施形態では、基体100’(流路構成部100C)の前面に形成された各装着穴31〜36の配置や口径をはじめ、リザーバ穴37、ポンプ穴38、ダンパ穴39、円形の凹部41および通気孔42の配置や口径は、前記したバーハンドル車両用ブレーキ制御装置U1の流路構成部100Aのものと同じである。
流路構成部100Cは、図9に示すように、後面に開口する入口ポート21および上面に開口する二つの出口ポート22L,22Rのほか、図10の(a)に示すように、軸受穴43とおおよそ同じ高さにある中央装着穴31と、入口ポート21から始まり、かつ、中央装着穴31を上下方向に貫通する中央流路51’と、中央装着穴31よりも上流側にある中央流路51を互いに挟むように配置された第一内側装着穴32および第一外側装着穴33と、中央装着穴31よりも下流側にある中央流路51’を互いに挟むように配置された第二内側装着穴34および第二外側装着穴35と、第二外側装着穴35の下方に配置された第三装着穴36と、を備えており、さらに、下面16に開口するリザーバ穴37、側面14に開口するポンプ穴38および上面15に開口するダンパ穴39(図10の(b)参照)などを備えている。なお、図9に示すように、中央装着穴31、第一内側装着穴32、第一外側装着穴33、第二内側装着穴34、第二外側装着穴35および第三装着穴36は、流路構成部100Aの前面11の同一面に開口している。また、本実施形態においては、中央装着穴31、第一内側装着穴32、第一外側装着穴33、第二内側装着穴34、第二外側装着穴35および第三装着穴36の口径が総て同一になっている。
なお、本実施形態では、内側(図10(a)において左側)にある出口ポート22Lに、車輪ブレーキRLに至る配管H12(図13参照)が接続され、外側(図10(a)において右側)にある出口ポート22Rに、車輪ブレーキFRに至る配管H12(図13参照)が接続されるものとする。
入口ポート21は、前記したバーハンドル車両用ブレーキ制御装置U1の流路構成部100Aのものと同じであり、中央流路(以下、「第一流路」という。)51’を介して中央装着穴31と連通している。第一流路51’は、図11の(a)および(b)に示すように、入口ポート21の底面から流路構成部100Cの前面に向かって穿設された横孔51a’と、流路構成部100Cの上面から下面に向かって穿設された縦孔51b’とからなる。縦孔51b’は、前記したバーハンドル車両用ブレーキ制御装置U1の縦孔51b(図3の(a)参照)と同様に、横孔51a’と交差し、かつ、中央装着穴31の側壁を上下方向に貫通している(図10の(a)参照)が、その最深部は、縦孔51b(図3の(a)参照)の場合よりも深い位置(下面側)にある。
内側にある出口ポート22Lは、前記したバーハンドル車両用ブレーキ制御装置U1の流路構成部100Aの出口ポート22と同じであり、第二流路52’を介して第一内側装着穴32と連通している。第二流路52’は、図10の(a)に示すように、内側にある出口ポート22Lの底面から流路構成部100Cの下面16に向かって穿設された縦孔からなり、第一内側装着穴32の側壁を上下方向に貫通して第二内側装着穴34にまで達している。
外側にある出口ポート22Rは、有底円筒状の穴であり、第十流路60を介して第一外側装着穴33と連通している。第十流路60は、外側にある出口ポート22Rの底面から流路構成部100Cの下面16に向かって穿設された縦孔からなり、第一内側装着穴32の側壁を上下方向に貫通して第二外側装着穴35にまで達している。
中央装着穴31は、吸入弁4(図13参照)となる常閉型の電磁弁4s(図9参照)が装着される有底の段付き円筒状の穴であり、その底部がポンプ穴38の側部に直に連通している。なお、中央装着穴31の底部とポンプ穴38の側部との接続部分が図13に示す吸入液圧路Cに相当する。
第一内側装着穴32は、車輪ブレーキRLに対応する制御弁手段Vの入口弁2(図13参照)となる常開型の電磁弁2s(図9参照)が装着される有底の段付き円筒状の穴であり、図10の(a)に示すように、第二流路52’を介して第二内側装着穴34と連通しており、図10の(b)に示すように、第三流路53を介して第一外側装着穴33と連通している。ここで、第三流路53は、バーハンドル車両用ブレーキ制御装置U1のものと同じであるので、その詳細な説明は省略する。
第一外側装着穴33は、車輪ブレーキFRに対応する制御弁手段Vの入口弁2(図13参照)となる常開型の電磁弁2s(図9参照)が装着される有底の段付き円筒状の穴であり、図10の(a)に示すように、第十流路60を介して第二外側装着穴35と連通している。なお、第十流路60は、図8に示す車輪液圧路Bに相当する。
第二内側装着穴34は、車輪ブレーキRLに対応する制御弁手段Vの出口弁3(図13参照)となる常閉型の電磁弁3sが装着される有底の段付き円筒状の穴であり、図10の(b)に示すように、その底部から始まる第五流路55を介してリザーバ穴37と連通している。ここで、第五流路55は、バーハンドル車両用ブレーキ制御装置U1のものと同じであるので、その詳細な説明は省略する。なお、第五流路55は、図13に示す開放路Eに相当する。
第二外側装着穴35は、車輪ブレーキFRに対応する制御弁手段Vの出口弁3(図13参照)が装着される有底の段付き円筒状の穴であり、第十一流路61によって第二内側装着穴34の底部と連通し、さらに、第五流路55を介してリザーバ穴37と連通している。第十一流路61は、第二外側装着穴35の底部を左右方向に貫通し、かつ、第二内側装着穴34の底部に達するように流路構成部100Cの側面から穿設された横孔61aからなる。なお、この横孔61aの開口部は、図示せぬ栓部材によって密封される。
第三装着穴36は、カット弁1(図13参照)となる常開型の電磁弁1s(図9参照)が装着される有底の段付き円筒状の穴であり、図10の(a)に示すように、第一流路51’および第七流路57’を介して入口ポート21と連通しており、さらに、図10の(b)に示すように、第九流路59’および第三流路53を介して第一内側装着穴32および第一外側装着穴33と連通している。第七流路57’は、第三装着穴36の側壁を左右方向に貫通し、かつ、第一流路51’と交差するように流路構成部100Cの側面14から穿設された横孔57a’からなる。なお、横孔57a’は、後記するセンサ装着穴45に達している。第九流路59’は、第三流路53の横孔53bと交差し、かつ、ポンプ穴38の吐出側を上下方向に貫通して第三装着穴36付近まで達するようにダンパ穴39の底面から穿設された縦孔59a’と、この縦孔59a’と交差し、かつ、第三装着穴36の底部に達するように流路構成部100Cの側面14から穿設された横孔59b’と、この横孔59b’に達するように第三装着穴36の底面から穿設された横孔59c’(図11の(b)参照)とからなる。なお、縦孔59a’および横孔59b’の開口部は、図示せぬ栓部材によって密封される。ここで、第一流路51’および第七流路57’が、図13に示す出力液圧路Aに相当し、第九流路59’、第三流路53および第二流路52’が図13に示す車輪液圧路Bに相当する。
なお、図9に示すように、基体100’の中央部分(すなわち、流路構成部100C,100Dの境界部分)であって軸受穴43(図10の(a)参照)の下方には、液圧センサ8’が装着されるセンサ装着穴45が形成されている。センサ装着穴45は、有底円筒状を呈しており、基体100の前面11に開口している。また、図10の(a)に示すように、センサ装着穴45の側壁には、第七流路57’が開口しており、第七流路57’と第一流路51’とを介して入口ポート21と連通している。
続いて、通常のブレーキ制御、アンチロックブレーキ制御および挙動安定化制御を行った場合のブレーキ液の実際の流れを詳細に説明する。
(通常のブレーキ制御)
通常のブレーキ制御においては、前記したように、吸入弁4となる常閉型の電磁弁4s(図9参照)が閉弁状態にあり、カット弁1となる常開型の電磁弁1s(図9参照)が開弁状態にあるので、図10の(a)に示すように、入口ポート21から流入したブレーキ液は、第一流路51’および第七流路57’を通って第三装着穴36に流入し、開弁状態にある電磁弁1s(図9参照)の内部を通って第九流路59’(図10の(b)参照)に流入する。図11の(b)に示すように、第九流路59’に流入したブレーキ液は、第三流路53を通って第一内側装着穴32の底部および第一外側装着穴33の底部に流入する。そして、図11の(a)に示すように、第一内側装着穴32の底部に流入したブレーキ液は、開弁状態にある電磁弁2s(図9参照)の内部を通って第二流路52’に流入し、出口ポート22Lを通って車輪ブレーキRLに至り、同様に、第一外側装着穴33の底部に流入したブレーキ液は、開弁状態にある電磁弁2s(図9参照)の内部を通って第十流路60に流入し、出口ポート22Rを通って車輪ブレーキFRに至る。
(アンチロックブレーキ制御)
アンチロックブレーキ制御によって例えば車輪ブレーキRLに作用するブレーキ液圧を減圧する場合には、前記したように、制御装置400(図9参照)によって車輪ブレーキRLに対応する入口弁2が閉弁状態にされ、出口弁3が開弁状態にされる。そうすると、車輪ブレーキRLに作用していたブレーキ液は、図10の(a)に示すように、出口ポート22Lおよび第二流路52’を通って第二内側装着穴34の側部に流入し、さらに、図10の(b)に示すように、開弁状態にある電磁弁3s(図9参照)の内部を通って第五流路55に流入し、リザーバ穴37に流入する。なお、第一内側装着穴32に流入したブレーキ液は、電磁弁2sが閉弁状態にあることから、第三流路53に流入することはなく、第一内側装着穴32の側壁と電磁弁2s(図9参照)の外周面との間にある空間を通って第二内側装着穴34側へ流出する。なお、アンチロックブレーキ制御を実行する場合には、制御装置400によってモータ200が駆動されてポンプ6が作動され、その結果、リザーバ穴37に貯留されていたブレーキ液が第八流路58を介してポンプ穴38に吸入され、第九流路59’へ吐出される。なお、車輪ブレーキFR(図13参照)に作用するブレーキ液圧を減圧する場合には、図10の(a)に示すように、出口ポート22Rおよび第十流路60を通って第二外側装着穴35の側部に流入し、さらに、図10の(b)に示すように、開弁状態にある電磁弁3s(図9参照)の内部を通って第十一流路61に流入し、第五流路55を通ってリザーバ穴37に流入する。
また、アンチロックブレーキ制御によって車輪ブレーキRLに作用するブレーキ液圧を一定に保持する場合には、前記したように、制御装置400によって入口弁2および出口弁3が閉弁状態にされるので(図13参照)、第二流路52’へのブレーキ液の流入も第二流路52’からのブレーキ液の流出も起こらない。
また、アンチロックブレーキ制御によって車輪ブレーキRLに作用するブレーキ液圧を増圧する場合には、前記したように、制御装置400によって入口弁2が開弁状態にされ、出口弁3が閉弁状態にされるので、ブレーキ液の流れは、通常のブレーキ制御の場合と同じになる。
(挙動安定化制御)
挙動安定化制御において、例えば車輪ブレーキRLを制動する場合には、前記したように、制御装置400によってカット弁1が閉弁状態にされ、吸入弁4が開弁状態にされたうえで、モータ200が作動してポンプ6が駆動する(図13参照)。ポンプ6が駆動すると、図12に示すように、ポンプ穴38の内部にあるブレーキ液が第九流路59’へ吐出される。第九流路59’へ吐出されたブレーキ液は、第三流路53を通って第一内側装着穴32に流入し、さらに、開弁状態にある電磁弁2s(図9参照)の内部を通って第二流路52’に流入し、出口ポート22Lを通って車輪ブレーキRLに至る。なお、ポンプ6が作動すると、電磁弁4s(図9参照)が開弁状態にあるので、第一流路51’側にあるブレーキ液(マスタシリンダMにあるブレーキ液を含む)が、電磁弁4sの内部を通ってポンプ穴38に流入する。
以上説明したように、図13に示す液圧回路を具現化するに際し、図9に示すような位置関係をもって基体100’の一面に合計12個(一つの流路構成部につき6個)の電磁弁1s〜4sを装着すると、図1に示すブレーキ制御装置U1の基体100を流用することが可能となる。
なお、バーハンドル車両用ブレーキ制御装置U1と自動四輪車用ブレーキ制御装置U2とを対比すると、本実施形態においては、入口ポート21、出口ポート22(22L)、中央装着穴31、第一内側装着穴32、第一外側装着穴33、第二内側装着穴34、リザーバ穴37、ポンプ穴38、ダンパ穴39、凹部41、通気孔42、軸受穴43、端子孔44、第三流路53、第五流路55および第八流路58については、全く同一の構成であり、また、第二外側装着穴35および第三装着穴36については、深さ等が若干異なるだけで、その位置関係は同一である。また、第一流路51(51’)、第二流路52(52’)、第七流路57(57’)および第九流路59(59’)については、その最深部の位置が若干異なるだけである。つまり、バーハンドル車両用ブレーキ制御装置U1の基体100を製造する工程と、自動四輪車用ブレーキ制御装置U2と基体100’を製造する工程とは、その大半が共通することになるので、製造コストを削減することが可能となる。
なお、前記した各実施形態においては、第一内側装着穴32および第一外側装着穴33が同じ高さ位置に配置されているが、これらを上下方向にずらして配置してもよい。同様に、第二内側装着穴34および第二外側装着穴35についても上下方向にずらして配置してもよい。
また、前記した各実施形態においては、第一内側装着穴32および第二内側装着穴34は、その中心同士を結ぶ線分が第一流路51(51’)と平行になるように配置されているが、これに限定されることはなく、左右方向にずらして配置してもよい。
また、前記した各実施形態においては、第一外側装着穴33、第二外側装着穴35および第三装着穴36は、一直線上に配置されているが、これに限定されることはなく、左右方向にずらして配置してもよい。
さらに、前記した各実施形態においては、第三装着穴36が第二外側装着穴35の直下に配置されているが、これに限定されることはなく、第二外側装着穴35の下方であれば、例えば、第二内側装着穴34の直下に配置してもよい。
なお、各装着穴31〜36に装着される電磁弁や液圧センサの配置を変更してもよい。例えば、前記したバーハンドル車両用ブレーキ制御装置U1において、出口ポート22を自動四輪車用ブレーキ制御装置U2の外側の出口ポート22R(図10の(a)参照)の位置に設け、流路構成部100A,100Bの内部にある流路の構成を適宜変更したうえで、第一外側装着穴33に入口弁2となる常開型の電磁弁を、第二外側装着穴35に出口弁3となる常閉型の電磁弁を、第一内側装着穴32にカット弁1となる常開型の電磁弁を、第二内側装着穴34に第一の液圧センサ8を装着してもよい。
また、前記した自動四輪車用ブレーキ制御装置U2において、流路構成部100C,100Dの内部にある流路の構成を適宜変更したうで、第一内側装着穴32および第一外側装着穴33に出口弁3となる常閉型の電磁弁を装着し、第二内側装着穴34および第二外側装着穴35に入口弁2となる常開型の電磁弁を装着してもよい。
本発明の実施形態に係るバーハンドル車両用ブレーキ制御装置の分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るバーハンドル車両用ブレーキ制御装置U1の分解断面図である。 (a)は流路構成部の前面からみた透視図、(b)は流路構成部の後面からみた透視図である。 流路構成部に形成された各装着穴および流路の内面を可視化した斜視図であって、(a)は前面側からみた斜視図、(b)は後面側からみた斜視図である。 ブレーキ液の流れを説明するために流路構成部に形成された各装着穴および流路の内面を可視化した斜視図であって、(a)は後面側からみた斜視図、(b)は(a)と異なる方向からみた斜視図である。 (a)は常開型の電磁弁の斜視図、(b)は常開型の電磁弁の断面図、(c)は常閉型の電磁弁の斜視図、(d)は常閉型の電磁弁の断面図である。 ポンプの断面図である。 本発明の実施形態に係るバーハンドル車両用ブレーキ制御装置の液圧回路図である。 参考実施形態に係る自動四輪車用ブレーキ制御装置の分解斜視図である。 (a)は流路構成部を前面からみた透視図、(b)は流路構成部の後面からみた透視図である。 流路構成部に形成された各装着穴および流路の内面を可視化した斜視図であって、(a)は前面側からみた斜視図、(b)は後面側からみた斜視図である。 ブレーキ液の流れを説明するために流路構成部に形成された各装着穴および流路の内面を可視化した斜視図であって、後面側からみた斜視図である。 参考実施形態に係る自動四輪車用ブレーキ制御装置の液圧回路図である。
符号の説明
U1 バーハンドル車両用ブレーキ制御装置
1 カット弁
2 入口弁
3 出口弁
4 吸入弁
1s,2s 常開型の電磁弁
3s,4s 常閉型の電磁弁
5 リザーバ
6 ポンプ
7 ダンパ
8 第一の液圧センサ
9 第二の液圧センサ
21 入口ポート
22 出口ポート
31 中央装着穴
32 第一内側装着穴
33 第一外側装着穴
34 第二内側装着穴
35 第二外側装着穴
36 第三装着穴
51 中央流路(第一流路)
100 基体
100A,100B 流路構成部
200 モータ
300 コントロールハウジング
400 制御装置
U2 自動四輪車用ブレーキ制御装置
8’ 液圧センサ
22L,22R 出口ポート
100’ 基体
100C,100D 流路構成部

Claims (2)

  1. 二つの車輪ブレーキのうちの一方を制動するためのブレーキ系統と他方の前記車輪ブレーキを制動するためのブレーキ系統とを備え、前記各車輪ブレーキの独立したアンチロックブレーキ制御および二つの前記車輪ブレーキを連動させる連動ブレーキ制御が可能なバーハンドル車両用ブレーキ制御装置であって、
    前記二つのブレーキ系統に対応する二つの流路構成部を具備する基体と、
    入口弁となる常開型の電磁弁と、
    カット弁となる常開型の電磁弁と、
    吸入弁となる常閉型の電磁弁と、
    出口弁となる常閉型の電磁弁と、
    前記液圧源におけるブレーキ液圧の大きさを計測する第一の液圧センサと、
    前記車輪ブレーキに作用するブレーキ液圧の大きさを計測する第二の液圧センサと、
    前記基体の前記各流路構成部の側面から装着されたポンプと、
    前記基体の後面に組み付けられ、前記ポンプの動力源となるモータと、
    前記各電磁弁、前記第一の液圧センサおよび前記第二の液圧センサを覆うように前記基体の前面に組み付けられたコントロールハウジングと、
    前記コントロールハウジングに収容され、前記モータおよび前記各電磁弁の作動を制御する制御装置とを有し、
    前記各流路構成部は、
    液圧源からの配管が接続される入口ポートと、
    中央装着穴と、
    前記入口ポートから始まり、かつ、前記中央装着穴を貫通する中央流路と、
    前記中央装着穴よりも上流側にある前記中央流路を互いに挟むように配置される第一内側装着穴および第一外側装着穴と、
    前記中央装着穴よりも下流側にある前記中央流路を互いに挟むように配置される第二内側装着穴および第二外側装着穴と、
    前記第二外側装着穴が前記第一外側装着穴よりも下方にあると仮定したときに、前記第二外側装着穴の下方に配置される第三装着穴と、を備えており、
    前記中央装着穴、前記第一内側装着穴、前記第一外側装着穴、前記第二内側装着穴、前記第二外側装着穴および前記第三装着穴が、前記各流路構成部の前面に開口しており、
    前記第一内側装着穴に、前記入口弁となる常開型の電磁弁が装着されており、
    前記第一外側装着穴に、前記カット弁となる常開型の電磁弁が装着されており、
    前記中央装着穴に、前記吸入弁となる常閉型の電磁弁が装着されており、
    前記第二内側装着穴に、前記出口弁となる常閉型の電磁弁が装着されており、
    前記第二外側装着穴に、前記第一の液圧センサが装着されており、
    前記第三装着穴に、前記第二の液圧センサが装着されている、ことを特徴とするバーハンドル車両用ブレーキ制御装置。
  2. 前記中央装着穴、前記第一内側装着穴、前記第一外側装着穴、前記第二内側装着穴、前記第二外側装着穴および前記第三装着穴が、総て同一の口径になっていることを特徴とする請求項に記載のバーハンドル車両用ブレーキ制御装置。
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