JP2010221873A - プランジャポンプ及び車両用ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

プランジャポンプ及び車両用ブレーキ液圧制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ポンプボディが一方向に大きくなるのを防ぐことができ、プランジャポンプを小型化することができるとともに、ポンプボディ内のレイアウトの自由度を高めることができるプランジャポンプを提供することを課題とする。
【解決手段】プランジャポンプ1であって、シリンダ孔10を有する基体100(ポンプボディ)と、シリンダ孔10内に摺動自在に装着され、一端はシリンダ孔10内にポンプ室20を区画し、他端は駆動部材に当接しているプランジャ30と、を備え、基体100には、ポンプ室20内に連通する吸入液路D及び吐出液路Eが形成され、吸入液路Dの軸線及び吐出液路Eの軸線が、シリンダ孔10の軸線に対して異なる方向に配置されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、プランジャポンプ及び車両用ブレーキ液圧制御装置に関する。
偏心カムによってプランジャ(ピストンとも呼ばれる)を軸方向に往復動させることで液体を吸引するプランジャポンプとしては、シリンダ孔を有するポンプボディと、シリンダ孔内に摺動自在に装着され、一端はシリンダ孔内にポンプ室を区画し、他端は偏心カムに当接しているプランジャと、を備え、ポンプボディには、吸入液路及び吐出液路が形成され、吸入液路には、ポンプ室内への液体の吸入のみを許容する吸入弁が内挿され、吐出液路には、ポンプ室内からの液体の吐出のみを許容する吐出弁が内挿されているものがある。このような従来のプランジャポンプでは、吸入液路の軸線と吐出液路の軸線とが直線状に配置されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−043034号公報(段落0025、図1)
前記した従来のプランジャポンプでは、吸入弁及び吐出弁がシリンダ孔の外に配置されるため、シリンダ孔内のスペースを小さくすることができ、ポンプボディをシリンダ孔の軸線方向に小さくすることができる。しかしながら、吸入液路の軸線と吐出液路の軸線とが直線状に配置されているため、ポンプボディが吸入液路及び吐出液路の軸線方向に大きくなるという問題がある。
そこで、本発明では、前記した問題を解決し、ポンプボディが一方向に大きくなるのを防ぐことができ、プランジャポンプを小型化することができるとともに、ポンプボディ内のレイアウトの自由度を高めることができるプランジャポンプ、及びそのプランジャポンプを用いた車両用ブレーキ液圧制御装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、プランジャポンプであって、シリンダ孔を有するポンプボディと、前記シリンダ孔内に摺動自在に装着され、一端は前記シリンダ孔内にポンプ室を区画し、他端は駆動部材に当接しているプランジャと、を備え、前記ポンプボディには、前記ポンプ室内に連通する吸入液路及び吐出液路が形成され、前記吸入液路には、前記ポンプ室内への液体の吸入のみを許容する吸入弁が内挿され、前記吐出液路には、前記ポンプ室内からの液体の吐出のみを許容する吐出弁が内挿されており、前記吸入液路の軸線及び前記吐出液路の軸線が、前記シリンダ孔の軸線に対して異なる方向に配置され、前記プランジャが前記シリンダ孔内で軸方向に往復動することで、前記吸入液路から前記ポンプ室内に吸入した液体を前記吐出液路に吐出することを特徴としている。
この構成では、吸入弁及び吐出弁をシリンダ孔の外に配置するとともに、吸入液路の軸線及び吐出液路の軸線をシリンダ孔の軸線に対して異なる方向に配置することで、ポンプボディが一方向に大きくなるのを防ぐことができるため、プランジャポンプを小型化することができる。
また、吸入液路の軸線と吐出液路の軸線とを直線状に配置する必要がないため、吸入液路及び吐出液路と、ポンプボディ内の他の液路との干渉を避け易くなり、その結果、ポンプボディ内のレイアウトの自由度を高めることができる。
前記したプランジャポンプにおいて、前記吸入液路の軸線及び前記吐出液路の軸線は、前記シリンダ孔の軸線に対して垂直に配置することができる。この構成では、ポンプボディをシリンダ孔の軸線方向に小さくすることができる。
前記したプランジャポンプにおいて、前記吸入液路の軸線は、前記吐出液路の軸線に対して垂直に配置することができる。この構成では、ポンプボディを吸入液路の軸線方向及び吐出液路の軸線方向にそれぞれ小さくすることができる。
前記したプランジャポンプでは、前記吸入液路において、前記吸入弁が内挿される位置における内径が、前記吐出液路において、前記吐出弁が内挿される位置における内径と同一であることが望ましい。この構成では、吸入弁及び吐出弁の外径を同一にすることができるため、吸入弁及び吐出弁の各部品を共通化することができ、プランジャポンプの製造コストを低減することができる。
また、前記課題を解決するため、本発明は、車輪ブレーキに作用するブレーキ液圧を制御する車両用ブレーキ液圧制御装置であって、ブレーキ液を一時的に貯溜するリザーバと、前記リザーバに貯溜されたブレーキ液を吸引する前記プランジャポンプと、前記プランジャポンプの動力源であり、前記駆動部材を有するモータと、マスタシリンダと車輪ブレーキとを接続する液路が内部に形成され、前記ポンプボディを構成する基体と、を備え、前記基体は、一面に開口して形成され、前記リザーバが装着されるリザーバ穴と、前記一面に繋がる第一の側面に開口して形成された前記シリンダ孔と、を備え、前記シリンダ孔の少なくとも一部が前記一面側から見て前記リザーバ穴に重なって配置されており、前記吸入液路は、前記シリンダ孔から前記リザーバ穴の底部に向けて形成され、前記吐出液路は、前記シリンダ孔から前記一面及び第一の側面と繋がる第二の側面に向けて形成されていることを特徴としている
この構成では、前記した本発明のプランジャポンプを用いることで、ポンプボディを構成する基体を一面、第一の側面及び第二の側面に対応する三方向において小さくすることができるため、車両用ブレーキ液圧制御装置全体を小型化することができる。また、基体内のレイアウトの自由度を高めることができる。
本発明のプランジャポンプによれば、ポンプボディが一方向に大きくなるのを防ぐことができるため、プランジャポンプを小型化することができる。また、ポンプボディ内のレイアウトの自由度を高めることができる。
また、本発明の車両用ブレーキ液圧制御装置によれば、基体を三方向において小さくすることができるため、装置全体を小型化することができる。また、基体内のレイアウトの自由度を高めることができる。
本実施形態の車両用ブレーキ液圧制御装置における液圧回路図である。 本実施形態の車両用ブレーキ液圧制御装置を側面から見た透視図である。 本実施形態の車両用ブレーキ液圧制御装置の液路構成部を表側から見た透視図である。 本実施形態の車両用ブレーキ液圧制御装置の液路構成部を裏側から見た透視図である。 本実施形態のプランジャポンプを示した側断面図である。 本実施形態のプランジャポンプを示した平面断面図である。 他の実施形態のプランジャポンプを示した側断面図である。 他の実施形態の車両用ブレーキ液圧制御装置の液路構成部を裏側から見た透視図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
[車両用ブレーキ液圧制御装置の全体構成]
図1に示すように、本実施形態の車両用ブレーキ液圧制御装置Uは、自動二輪車、自動三輪車、オールテレーンビークル(ATV)などのバーハンドルタイプの車両に好適に用いられるものである。そして、車両用ブレーキ液圧制御装置Uは、マスタシリンダM1,M2とホイールシリンダB1,B2,B3とを接続する液路A,Bを有するブレーキ系統K1,K2と、ホイールシリンダB1,B2,B3に作用するブレーキ液圧を制御する制御装置300と、を備えている。
車両用ブレーキ液圧制御装置Uでは、前輪ブレーキに装着された第一ホイールシリンダB1及び第三ホイールシリンダB3と、後輪ブレーキに装着された第二ホイールシリンダB2とに付与するブレーキ液圧を適宜制御することによって、各ホイールシリンダB1,B2,B3のアンチロックブレーキ制御が可能になっている。
一方のブレーキ系統K1(以下、「独立ブレーキ系統K1」という)は、前輪を制動するためのものであり、入口ポート21から出口ポート22に至る系統である。なお、入口ポート21には、液圧源であるマスタシリンダM1に至る配管が接続され、出口ポート22には、前輪ブレーキの第一ホイールシリンダB1に至る配管が接続される。
他方のブレーキ系統K2(以下、「連動ブレーキ系統K2」という)は、後輪を制動するとともに、後輪の制動に連動して前輪を制動するためのものであり、入口ポート23から二つの出口ポート24,24に至る系統である。なお、入口ポート23には、マスタシリンダM1とは別の液圧源であるマスタシリンダM2に至る配管が接続されている。また、一方の出口ポート24には、後輪ブレーキの第二ホイールシリンダB2に至る配管が接続され、他方の出口ポート24には、前輪ブレーキの第三ホイールシリンダB3に至る配管が接続されている。連動ブレーキ系統K2では、マスタシリンダM2で発生したブレーキ液圧が、第二ホイールシリンダB2及び第三ホイールシリンダB3に伝達される。
このように、車両用ブレーキ液圧制御装置Uは、二つのブレーキ系統K1,K2から構成されるが、連動ブレーキ系統K2において後輪ブレーキの第二ホイールシリンダB2を制動するための構成は、独立ブレーキ系統K1と同一の構成であるため、以下においては主として連動ブレーキ系統K2について説明し、適宜独立ブレーキ系統K1について説明する。
連動ブレーキ系統K2のマスタシリンダM2は、ブレーキ液を貯溜するブレーキ液タンク室が接続されたシリンダ孔(図示せず)を有しており、シリンダ孔内にはブレーキ操作子であるブレーキペダルL2の操作により、シリンダ孔の軸方向へ摺動してブレーキ液を流出するプランジャ(図示せず)が組み付けられている。なお、独立ブレーキ系統K1のマスタシリンダM1には、ブレーキ操作子としてブレーキレバーL1が接続されている。
連動ブレーキ系統K2には、後輪ブレーキの第二ホイールシリンダB2に対応して入口弁2、チェック弁2a及び出口弁3が設けられ、前輪ブレーキの第三ホイールシリンダB3に対応して入口弁2、チェック弁2a及び出口弁3が設けられている。さらに、連動ブレーキ系統K2には、リザーバ5及びプランジャポンプ1が設けられている。
なお、以下の説明では、入口ポート23から入口弁2,2に至る液路を「出力液路A」と称し、各入口弁2,2から各ホイールシリンダB2,B3に至る二つの液路をそれぞれ「車輪液路B」と称する。また、各車輪液路B,Bからリザーバ5に至る液路を「開放路C」と称し、開放路Cからプランジャポンプ1に至る液路を「吸入液路D」と称し、さらに、プランジャポンプ1から出力液路Aに至る液路を「吐出液路E」と称する。また、「上流側」とは、マスタシリンダM2(M1)側のことを意味し、「下流側」とは、各ホイールシリンダB2,B3(B1)側のことを意味する。
入口弁2は、出力液路Aと車輪液路Bとの間に介設された常開型の電磁弁からなり、開弁状態にあるときに上流側から下流側へのブレーキ液の流入を許容し、閉弁状態にあるときに遮断する。
入口弁2を構成する常開型の電磁弁は、その弁体を駆動させるための電磁コイルが制御装置300と電気的に接続されており、制御装置300からの指令に基づいて電磁コイルが励磁されると閉弁し、電磁コイルが消磁されると開弁する。
チェック弁2aは、その下流側から上流側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、入口弁2と並列に接続されている。
出口弁3は、開放路Cに設けられた常閉型の電磁弁からなり、閉弁状態にあるときに各車輪液路B,B側からリザーバ5側へのブレーキ液の流入を遮断し、開弁状態にあるときに許容する。
出口弁3を構成する常閉型の電磁弁は、その弁体を駆動させるための電磁コイルが制御装置300と電気的に接続されており、制御装置300からの指令に基づいて、電磁コイルを励磁すると開弁し、電磁コイルを消磁すると閉弁する。
また、前輪ブレーキの第三ホイールシリンダB3に通じる車輪液路Bには、ディレイバルブ4が設けられている。ディレイバルブ4は、マスタシリンダM2から車輪液路Bに伝達されたブレーキ液圧を第三ホイールシリンダB3に対して、後輪ブレーキの第二ホイールシリンダB2よりも遅れて付与することで、自動二輪車(バーハンドルタイプの車両)の前後輪のバランスを最適化している。
リザーバ5は、開放路Cに設けられており、各出口弁3が開放されることによって各車輪液路B,Bから逃がされるブレーキ液を一時的に貯溜する機能を有している。
プランジャポンプ1は、吸入液路Dと吐出液路Eとの間に介設されている。プランジャポンプ1はモータ200の回転力によって駆動し、リザーバ5に貯溜されたブレーキ液を吸入して吐出液路Eに吐出する。
モータ200は、独立ブレーキ系統K1及び連動ブレーキ系統K2のプランジャポンプ1,1の共通の動力源であり、制御装置300からの指令に基づいて出力軸が作動する電動部品である。
制御装置300は、前輪用の車輪速度センサ及び後輪用の車輪速度センサからの出力に基づいて、入口弁2、出口弁3及びモータ200の作動を制御するものである。
次に、車両用ブレーキ液圧制御装置Uの具体的な構造を詳細に説明する。
図2に示す車両用ブレーキ液圧制御装置Uは、電磁弁、モータ200、プランジャポンプなどが組み付けられる基体100と、車体の挙動を検出して、電磁弁の開閉やモータ200の作動を制御する制御基板を有する制御装置300と、を主に備えている。
基体100は、略直方体に形成された金属部品であり、プランジャポンプのポンプボディを構成するものである。基体100の表側の面101には、制御装置300のハウジング301が一体的に固着され、基体100の裏側の面102には、モータ200が一体的に固着されている。
基体100内にはブレーキ液路が形成されており、車体の挙動に基づいて、制御装置300の制御基板が電磁弁やモータ200を作動させることで、ブレーキ液路内のブレーキ液圧が変動する。
基体100において、図3の右半分(図3中に示した線Yよりも右側の領域)には、独立ブレーキ系統K1(図1参照)に対応する独立ブレーキ用の液路構成部100Aが形成され、図3の左半分(図3中に示した線Yよりも左側の領域)には、連動ブレーキ系統K2(図1参照)に対応する連動ブレーキ用の液路構成部100Bが形成されている。
基体100の各面のうち、表側の面101(特許請求の範囲における「一面」)には、三つの入口弁装着穴33・・・及び三つの出口弁装着穴34・・・が開口している。
三つの入口弁装着穴33・・・は、入口弁が装着される有底の円形断面の穴部であり、基体100の上半分(図3中に示した線Xよりも上側の領域)に、図3の左右方向に並べられている。三つの入口弁装着穴33・・・のうち、一つは図3中に示した線Yよりも右側の液路構成部100Aに形成され、他の二つは図3中に示した線Yよりも左側の液路構成部100Bに形成されている。
三つの出口弁装着穴34・・・は、出口弁が装着される有底の円形断面の穴部であり、基体100の下半分(図3中に示した線Xよりも下側の領域)に、図3の左右方向に並べられている。三つの出口弁装着穴34・・・は、各入口弁装着穴33・・・の下方にそれぞれ並べられている。
また、基体100の表側の面101の上下方向の中間部(図3中に示した線Xを含む領域)には、二つのリザーバ穴35,35が開口している。
二つのリザーバ穴35,35は、リザーバが装着される有底の円形断面の穴部であり、上側の各入口弁装着穴33・・・と下側の各出口弁装着穴34・・・との間に、図3の左右方向に並べられている。一方のリザーバ穴35は図3中に示した線Yよりも右側の液路構成部100Aに形成され、他方のリザーバ穴35は図3中に示した線Yよりも左側の液路構成部100Bに形成されている。
また、基体100の表側の面101に繋がる左右の両側面105,105(特許請求の範囲における「第一の側面」)において、図3の上下方向の中間部(図中に示した線Xを含む領域)には、シリンダ孔10,10がそれぞれ形成されている。
二つのシリンダ孔10,10は、プランジャポンプを構成する各部品が装着される円形断面の孔部である。
図4に示すように、基体100の裏側の面102の中央部分(図4中に示した線Yと線Xとの交点を含む領域)には、モータ200(図2参照)の出力軸が挿入される有底の円形断面の軸受穴36が開口している。
また、基体100の裏側の面102において、図4中に示した線Yよりも右側の上隅部には、連動ブレーキ系統K2(図1参照)の入口ポート23が開口している。この入口ポート23は有底の円形断面の穴部である。なお、独立ブレーキ系統K1(図1参照)の入口ポート21は、基体100の上面103において、図4中に示した線Yよりも左側の端部に開口している。
また、図3に示すように、基体100の表側の面101及び両側面105,105に繋がる上面103(特許請求の範囲における「第二の側面」)において、図3中に示した線Yよりも左側には、連動ブレーキ系統K2(図1参照)の二つの出口ポート24,24が開口している。各出口ポート24,24は有底の円形断面の穴部であり、図3の左右方向に並べて配置されている。なお、独立ブレーキ系統K1(図1参照)の出口ポート22は、基体100の上面103において、図3中に示した線Yよりも右側で、線Yと入口ポート21との間に開口している。
基体100に設けられた各穴は、直接に、或いは基体100の内部に形成されたブレーキ液路を介して互いに連通している。
[車両用ブレーキ液圧制御装置のブレーキ制御]
次に、図1の液圧回路を主に参照しつつ、連動ブレーキ系統K2のブレーキペダルL2を操作したときに、制御装置300によって実現される通常のブレーキ制御及びアンチロックブレーキ制御について説明する。
(通常のブレーキ制御)
前輪及び後輪がロックする可能性のない通常のブレーキ制御では、基体100に取り付けられた複数の電磁弁を駆動させる複数の電磁コイルは、いずれも制御装置300によって消磁させられる。つまり、通常のブレーキ制御においては、各入口弁2,2が開弁状態になり、各出口弁3,3が閉弁状態になっている。
このような状態のときに運転者がブレーキペダルL2を操作すると、その操作力に起因してマスタシリンダM2で発生したブレーキ液圧は、出力液路A及び各車輪液路B,Bを介してそのまま後輪ブレーキの第二ホイールシリンダB2及び前輪ブレーキの第三ホイールシリンダB3に伝達され、後輪及び前輪が制動される。このとき、前輪ブレーキの第三ホイールシリンダB3に通じる車輪液路Bに設けられたディレイバルブ4によって、後輪ブレーキの第二ホイールシリンダB2よりも前輪ブレーキの第三ホイールシリンダB3の制動力が遅れて発生する。
また、ブレーキペダルL2を緩めると、各車輪液路B,Bに流入したブレーキ液が出力液路Aを介してマスタシリンダM2に戻される。
(アンチロックブレーキ制御)
アンチロックブレーキ制御は、車輪がロック状態に陥りそうになったときに実行されるものであり、各ホイールシリンダB2,B3に作用するブレーキ液圧を減圧、増圧、或いは一定に保持する状態を適宜選択することで実現される。なお、減圧、増圧及び保持のいずれを選択するかは、前輪及び後輪の近傍に設けられた車輪速度センサから得られた車輪速度に基づいて、制御装置300によって判断される。
制御装置300において、第二ホイールシリンダB2及び第三ホイールシリンダB3に作用するブレーキ液圧を減圧すべきであると判断された場合には、制御装置300は入口弁2を励磁して閉弁状態にするとともに、出口弁3を励磁して開弁状態にする。このようにすると、第二ホイールシリンダB2及び第三ホイールシリンダB3に通じる各車輪液路B,Bのブレーキ液が開放路Cを通ってリザーバ5に流入し、その結果、第二ホイールシリンダB2及び第三ホイールシリンダB3に作用していたブレーキ液圧が減圧される。
また、制御装置300において、第二ホイールシリンダB2及び第三ホイールシリンダB3に作用するブレーキ液圧を一定に保持すべきであると判断された場合には、制御装置300は入口弁2を励磁して閉弁状態にするとともに、出口弁3を消磁して閉弁状態にする。このようにすると、各ホイールシリンダB2,B3、各入口弁2,2及び各出口弁3,3によって閉じられた液路内にブレーキ液が閉じ込められ、第二ホイールシリンダB2及び第三ホイールシリンダB3に作用しているブレーキ液圧が一定に保持される。
また、制御装置300において、第二ホイールシリンダB2及び第三ホイールシリンダB3に作用するブレーキ液圧を増圧すべきであると判断された場合には、制御装置300は入口弁2を消磁して開弁状態にするとともに、出口弁3を消磁して閉弁状態にする。さらに、制御装置300がモータ200を駆動させると、モータ200の駆動に伴ってプランジャポンプ1が作動し、リザーバ5に貯溜されたブレーキ液が吐出液路Eを介して出力液路Aに還流される。
なお、前記したように、第二ホイールシリンダB2と第三ホイールシリンダB3との両方にアンチロックブレーキ制御を実行することなく、第二ホイールシリンダB2又は第三ホイールシリンダB3の一方のみにアンチロックブレーキ制御を実行してもよい。
また、独立ブレーキ系統K1のブレーキレバーL1を操作したときに、制御装置300によって実現される前輪ブレーキの第一ホイールシリンダB1の各種ブレーキ制御は、前記した連動ブレーキ系統K2における後輪ブレーキの第二ホイールシリンダB2の各種ブレーキ制御と同様であるため、その説明は省略する。
[プランジャポンプの構成]
次に、車両用ブレーキ液圧制御装置Uのプランジャポンプ1について詳細に説明する。
プランジャポンプ1は、図5に示すように、シリンダ孔10を有する基体100(ポンプボディ)と、シリンダ孔10内に摺動自在に装着され、一端はシリンダ孔10内にポンプ室20を区画し、他端は偏心カム201(特許請求の範囲における「駆動部材」)に当接しているプランジャ30と、プランジャ30を偏心カム201側に押圧する戻しばね40と、を備え、基体100には、ポンプ室20内に連通する吸入液路D(図6参照)及び吐出液路Eが形成されている。このプランジャポンプ1は、プランジャ30がシリンダ孔10内で軸方向に往復動することで、吸入液路Dからポンプ室20内に吸入したブレーキ液を吐出液路Eに吐出する。
シリンダ孔10は、円形断面の穴部であり、図4に示すように、一端は基体100の側面105に開口し、他端は軸受穴36に連通している。シリンダ孔10は、一方の側面105から基体100の中心部に向けて図4の左右方向に延びている。
図5に示すように、シリンダ孔10の軸線方向の中間部よりも基体100の側面105側の部位には、段付き円筒状の拡径部11が形成され、シリンダ孔10の軸線方向の中間部よりも軸受穴36側の部位には、円筒状の縮径部12が形成されている。
シリンダ孔10の拡径部11には、円形断面の金属部品であるキャップ13が内嵌されている。キャップ13の内側の面13eの中心部には、円形断面の窪み部13aが形成されている。
また、キャップ13の外周面には、シール溝13bが全周に亘って形成されている。シール溝13bには、シール部材13cが嵌め込まれており、シール部材13cによって、キャップ13の外周面と、シリンダ孔10の拡径部11の内周面との間が液密にシールされている。
また、シリンダ孔10の拡径部11の内周面において、基体100の側面105の近傍には、係止溝11aが全周に亘って形成されている。係止溝11aには、C形状のクリップ13dが係止されており、キャップ13の外側の面13fの外周縁がクリップ13dに当接することで、シリンダ孔10に対するキャップ13の抜け止めが構成されている。
また、軸受穴36には、電動モータ200(図2参照)の出力軸に設けられた偏心カム201が収められている。偏心カム201の中心位置は、軸受穴36に対して同心に配置された出力軸の軸中心に対して偏心しており、偏心カム201は出力軸の回転に伴って、出力軸の軸中心回りに回転する。
プランジャ30は、シリンダ孔10の縮径部12内に装着される円形断面の金属部品であり、一端30aは拡径部11内に突出し、他端30bは軸受穴36内に突出している。プランジャ30をシリンダ孔10の縮径部12内で軸方向に往復動させたときには、プランジャ30の外周面が縮径部12の内周面を摺動する。
プランジャ30の外周面において、軸方向の中間位置には、シール溝30cが全周に亘って形成されている。シール溝30cには、シール部材30dが嵌め込まれており、シール部材30dによって、プランジャ30の外周面と縮径部12の内周面との間が液密にシールされている。
シリンダ孔10の拡径部11の内周面と、シリンダ孔10の拡径部11内に突出したプランジャ30の一端30a側の外面と、キャップ13の内側の面13eとによって、シリンダ孔10内にポンプ室20が区画されている。
また、プランジャ30の一端30aには、有底の円筒状の係合部材30eが被せられている。この係合部材30eの開口縁部には、フランジ部30fが全周に亘って形成されており、プランジャ30の一端側の外周面の全周に亘ってフランジ部30fが突設された状態となっている。
プランジャ30の他端30b側の端面は、軸受穴36内で偏心カム201のカム面202に当接している。偏心カム201は、モータ200(図2参照)の出力軸の軸回りに偏心して回転するため、出力軸を回転させたときに、プランジャ30は偏心カム201に押されてポンプ室20側に向けて軸方向に移動する。
戻しばね40は、一端41がキャップ13の窪み部13aの底面に当接し、他端42がプランジャ30の外周面に係合し、係合部材30eのフランジ部30fに当接しているコイルばねであり、圧縮状態でポンプ室20内に配設されている。
戻しばね40は、係合部材30eを介してプランジャ30を偏心カム201側に押圧しており、偏心カム201に押されてプランジャ30がポンプ室20側に移動した後に、偏心カム201のカム面202が、プランジャ30から離れる方向に変位したときには、プランジャ30を偏心カム201側に移動させる。すなわち、プランジャ30は戻しばね40からの押圧力によって、偏心カム201側に向けて軸方向に移動することになる。これにより、プランジャ30の他端30b側の端面が偏心カム201のカム面202に当接した状態が保たれる。
吸入液路Dは、図6に示すように、シリンダ孔10内のポンプ室20とリザーバ穴35の内部とを連通させる円形断面の液路であり、一端がシリンダ孔10の拡径部11の内周面に開口するとともに、他端がリザーバ穴35の底面35aに開口している。
この吸入液路Dは、シリンダ孔10から基体100の表側の面101に向けて、図6の左右方向に延ばされており、吸入液路Dの軸線は、シリンダ孔10の軸線に対して垂直に配置されている。
リザーバ穴35はリザーバ5の構成部品が装着される有底の円形断面の穴部であり、基体100の表側の面101に開口している。
リザーバ5は、リザーバ穴35の開口部を塞ぐようにリザーバ穴35内に内嵌され、底部5bがリザーバ穴35から突出している有底の円筒状の金属部品であるばね受け部材5aと、ばね受け部材5a内に摺動自在に装着された有底の円筒状の金属部品であるピストン5cと、ばね受け部材5aとピストン5cとの間に介設され、ピストン5cをリザーバ穴35の底面35a側に付勢するコイルばね5dと、を備えている。
リザーバ穴35には、開放路C(図1参照)が連通しており、開放路Cを通じてリザーバ穴35内にブレーキ液が流入したときに、ピストン5cがコイルばね5dの付勢力に抗して、ばね受け部材5aの中心穴5eの底面側(基体100の外側)に移動して、リザーバ穴35内にブレーキ液を貯溜する。
吸入液路Dのシリンダ孔10側の開口部には、ポンプ室20内へのブレーキ液の流入のみを許容する逆止弁である吸入弁50が設けられている。
吸入弁50は、底部に吸入孔55が貫通している円筒部材54と、吸入孔55のポンプ室20側の開口部を封止する吸入弁体51と、吸入弁体51を収容するように円筒部材54内に内嵌されたリテーナ52と、リテーナ52内に収められたコイルばね53と、を備えている。
円筒部材54は、有底の円筒状の金属部品であり、底部がリザーバ穴35側に配置された状態で、吸入液路D内に内嵌されている。この円筒部材54は、吸入液路Dのリザーバ穴35側の開口端部をかしめることで、吸入液路D内に固定されている。また、吸入孔55のポンプ室20側の開口縁部には、漏斗状に拡径した弁座が形成されている。
吸入弁体51は、円筒部材54内に収められる球状の金属部品であり、吸入孔55の弁座に当接することで吸入孔55の開口部を封止している。
リテーナ52は、有底の円筒状の蓋体であり、開口部側を円筒部材54の底部側に向けた状態で、円筒部材54内に内嵌されており、リテーナ52内に吸入弁体51が収められている。また、リテーナ52には複数の連通孔52a・・・が形成されており、リテーナ52内と吸入液路D内とが連通している。
コイルばね53は、リテーナ52の底部の内面と吸入弁体51との間に圧縮状態で配設されており、吸入弁体51を吸入孔55側に押圧している。
吸入弁50では、リザーバ5側のブレーキ液圧からポンプ室20側のブレーキ液圧を差し引いたときの値が、開弁圧(コイルばね53の付勢力)以上になったときに、コイルばね53の付勢力に抗して吸入弁体51が円筒部材54の吸入孔55から離間することで開弁する。
吐出液路Eは、シリンダ孔10内のポンプ室20と基体100内に形成された出力液路Aとを連通させる円形断面の液路であり、一端がシリンダ孔10の拡径部11の内周面に開口するとともに、他端が出力液路Aに連通している(図4参照)。
この吐出液路Eは、シリンダ孔10から基体100の上面103に向けて図6の上下方向に延ばされており、吐出液路Eの軸線は、シリンダ孔10の軸線に対して垂直に配置されている。また、吐出液路Eの軸線は、吸入液路Dの軸線に対しても垂直に配置されている。
吐出液路Eのシリンダ孔10側の開口部には、ポンプ室20内からのブレーキ液の吐出のみを許容する逆止弁である吐出弁60が設けられている。
吐出弁60は、底部に吐出孔65が貫通している円筒部材64と、吐出孔65の出力液路A側の開口部を封止する吐出弁体61と、吐出弁体61を収容するように円筒部材64内に内嵌されたリテーナ62と、リテーナ62内に収められたコイルばね63と、を備えている。
円筒部材64は、有底の円筒状の金属部品であり、底部がポンプ室20側に配置された状態で、吐出液路E内に内嵌されている。また、吐出孔65の出力液路A側の開口縁部には、漏斗状に拡径した弁座が形成されている。
吐出弁体61は、円筒部材64内に収められる球状の金属部品であり、吐出孔65の弁座に当接することで吐出孔65の開口部を封止している。
リテーナ62は、有底の円筒状の蓋体であり、開口部側を円筒部材64の底部側に向けた状態で、円筒部材64内に内嵌されており、リテーナ62内に吐出弁体61が収められている。また、リテーナ62には複数の連通孔62a・・・が形成されており、リテーナ62内と吐出液路E内とが連通している。
コイルばね63は、リテーナ62の底部の内面と吐出弁体61との間に圧縮状態で配設されており、吐出弁体61を吐出孔65側に押圧している。
吐出弁60では、ポンプ室20側のブレーキ液圧から出力液路A側のブレーキ液圧を差し引いたときの値が、開弁圧(コイルばね63の付勢力)以上になったときに、コイルばね63の付勢力に抗して吐出弁体61が円筒部材64の吐出孔65から離間することで開弁する。
なお、本実施形態では、吸入液路Dにおいて吸入弁50が内挿される位置における内径と、吐出液路Eにおいて吐出弁60が内挿される位置における内径とが同一に形成されている。したがって、吸入弁50及び吐出弁60の各部品は、各コイルばね53,63のばね定数が異なる以外は共通化されている。
次に、前記本実施形態のプランジャポンプ1の動作について説明する。
図5に示すように、ポンプ室20内にブレーキ液が満たされた状態で、回転する偏心カム201に押されて、プランジャ30が一端側(キャップ13側)に向けて軸方向に往動作したときには、ポンプ室20の容積が減少し、ポンプ室20内のブレーキ液の液圧が上昇する。これにより、吐出弁60が開弁して、ポンプ室20内のブレーキ液が吐出液路Eに流入する。
続いて、プランジャ30が最も一端側(上死点)まで移動し、ポンプ室20内の容積が最小となった後に、回転する偏心カム201のカム面202はプランジャ30から離れる方向に変位する。このとき、プランジャ30は、戻しばね40からの押圧力によって、偏心カム201側に向けて軸方向に復動作し、ポンプ室20の容積が増大する。
ポンプ室20の容積が増大することで、ポンプ室20内は負圧状態となり、図6に示す吸入弁50が開弁して、リザーバ5に貯溜されたブレーキ液が、吸入液路Dを介してポンプ室20内に流入する。
そして、図5に示すように、プランジャ30が最も他端側(下死点)まで復動作して、ポンプ室20の容積が最大となった後に、プランジャ30は回転する偏心カム201のカム面202に押されて再び往動作し、前記した往動作の場合と同様に、ポンプ室20内のブレーキ液がプランジャ30によって加圧されて吐出液路Eに流入する。
このように、プランジャポンプ1は、プランジャ30がシリンダ孔10内で軸方向に往復動することで、吸入液路Dからポンプ室20に吸入したブレーキ液を吐出液路Eに吐出する。
[プランジャポンプ及び車両用ブレーキ液圧制御装置の作用効果]
本実施形態のプランジャポンプ1によれば、図5及び図6に示すように、吸入弁50及び吐出弁60をシリンダ孔10の外に配置するとともに、吸入液路Dの軸線及び吐出液路Eの軸線をシリンダ孔10の軸線に対してそれぞれ異なる方向に配置することで、基体100(ポンプボディ)が一方向に大きくなるのを防ぐことができるため、プランジャポンプ1を小型化することができる。
特に、本実施形態のプランジャポンプ1では、シリンダ孔10の軸線、吸入液路Dの軸線及び吐出液路Eの軸線が各軸線に対してそれぞれ垂直に配置されているため、基体100を前後方向、左右幅方向、高さ方向の三方向において小さくすることができる。
また、本実施形態のプランジャポンプ1では、図5に示すように、ポンプ室20内に収容された戻しばね40の他端42がプランジャ30の外周面に係合されており、ポンプ室20内のスペースを有効に利用して戻しばね40を配設しているため、ポンプ室20を小さくすることができ、基体100を小さくすることができる。
また、本実施形態のプランジャポンプ1では、プランジャ30の外周面とシリンダ孔10の内周面との間を液密にシールするためのシール部材30dを、ポンプ室20の外側に配設しているため、ポンプ室20内を小さくすることができ、基体100を小さくすることができる。
また、本実施形態のプランジャポンプ1では、図6に示すように、吸入液路Dの軸線と吐出液路Eの軸線とを直線状に配置する必要がないため、吸入液路D及び吐出液路Eと、基体100内の他の液路との干渉を避け易くなり、その結果、基体100内のレイアウトの自由度を高めることができる。
また、本実施形態のプランジャポンプ1では、吸入液路D及び吐出液路Eにおいて、吸入弁50及び吐出弁60がそれぞれ内嵌される位置における内径が同一であるため、吸入弁50及び吐出弁60の各部品を共通化させることができ、プランジャポンプ1の製造コストを低減することができる。
また、図5に示すように、シール部材30dを取り付けるためのシール溝30cをプランジャ30の軸方向の中間位置に形成することで、プランジャ30は軸方向の中心位置よりも一端側の形状と他端側の形状とが同一になり、軸方向の向きが設定されていないため、プランジャ30をシリンダ孔10内に組み付けるときに、プランジャ30の向きに注意を払う必要がなくなり、プランジャ30の組み付け効率を向上させることができる。
また、本実施形態のプランジャポンプ1を用いた車両用ブレーキ液圧制御装置U(図2参照)では、基体100が一方向に大きくなるのを防ぐことができるため、車両用ブレーキ液圧制御装置U全体を小型化することができる。また、基体100内のレイアウトの自由度を高めることができる。
したがって、図3に示すように、三つの入口弁装着穴33・・・を基体100の左右幅方向に並べるとともに、各入口弁装着穴33・・・の下方に三つの出口弁装着穴34・・・を並べて配置し、各入口弁装着穴33・・・と各出口弁装着穴34・・・との間に、軸受穴36、二つのリザーバ穴35,35及び二つのシリンダ孔10,10を配置することができる。
なお、本実施形態の車両用ブレーキ液圧制御装置U(図2参照)では、図6に示すように、リザーバ5のばね受け部材5aの底部が基体100の表側の面101から突出するが、ばね受け部材5aの突出部位は表側の面101に固着された制御装置300(図2参照)のハウジング301内に収容されるので、リザーバ穴35の開口縁部に円筒状の壁部などを突設しなくても、リザーバ5の突出部位を保護することができる。つまり、車両用ブレーキ液圧制御装置Uによれば、基体100を小さくすることができ、車両用ブレーキ液圧制御装置Uを小型化することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
例えば、本実施形態のプランジャポンプ1では、図6に示すように、シリンダ孔10の軸線、吸入液路Dの軸線及び吐出液路Eの軸線を各軸線に対してそれぞれ垂直に配置しているが、各軸線の相対角度は限定されるものではなく、基体100内の他の液路の配置を考慮して、適宜に設定されるものである。
また、本実施形態のプランジャポンプ1では、図5に示すように、シール溝30cをプランジャ30の外周面に形成し、このシール溝30cにシール部材30dを嵌め込んでいるが、図7に示すように、シール部材30dをシリンダ孔10の内周面に保持させることもできる。この構成では、プランジャ30の加工が簡単になるため、プランジャポンプ1の製造コストを低減することができる。
また、本実施形態の車両用ブレーキ液圧制御装置Uは、図1に示すように、ブレーキペダルL2を操作すると、後輪ブレーキの第二ホイールシリンダB2及び前輪ブレーキの第三ホイールシリンダB3にブレーキ液圧が付与されるように構成されているが、前輪ブレーキの第三ホイールシリンダB3を設けることなく、ブレーキペダルL2を操作すると、後輪の第二ホイールシリンダB2のみにブレーキ液圧が付与されるように構成してもよい。この構成では、前輪のブレーキ系統と後輪のブレーキ系統に対して、入口弁2及び出口弁3がそれぞれ一体ずつ設けられるため、図8に示すように、前輪側の液路構成部100Aと後輪側の液路構成部100Bとが図中に示した線Yを挟んで左右対称に構成される。
また、本実施形態の車両用ブレーキ液圧制御装置Uにおいて、各マスタシリンダM1,M2のブレーキ液圧や、各ホイールシリンダB1,B2,B3のブレーキ液圧を測定する圧力センサを設け、制御装置300が圧力センサからの出力に基づいて、入口弁2、出口弁3及びモータ200の作動を制御するように構成してもよい。
また、車両用ブレーキ液圧制御装置Uは、バーハンドルタイプの車両に適用しているが、自動四輪車などの各種の車両に適用可能である。
1 プランジャポンプ
2 入口弁
3 出口弁
5 リザーバ
10 シリンダ孔
13 キャップ
20 ポンプ室
21 入口ポート(独立ブレーキ系統)
22 出口ポート(独立ブレーキ系統)
23 入口ポート(連動ブレーキ系統)
24 出口ポート(連動ブレーキ系統)
30 プランジャ
30c シール溝
30d シール部材
33 入口弁装着穴
34 出口弁装着穴
35 リザーバ穴
36 軸受穴
50 吸入弁
51 吸入弁体
52 リテーナ
54 円筒部材
60 吐出弁
61 吐出弁体
62 リテーナ
64 円筒部材
100 基体
100A 液路構成部
100B 液路構成部
101 基体の表側の面(一面)
102 基体の裏側の面
103 基体の上面(一面及び第一の側面に繋がる側面)
105 基体の側面(一面に繋がる第一の側面)
200 電動モータ
201 偏心カム
202 カム面
300 制御装置
A 出力液路
B 車輪液路
C 開放路
D 吸入液路
E 吐出液路
K1 独立ブレーキ系統
K2 連動ブレーキ系統
B1 第一ホイールシリンダ
B2 第二ホイールシリンダ
B3 第三ホイールシリンダ
L1 ブレーキレバー
L2 ブレーキペダル
M1 マスタシリンダ
M2 マスタシリンダ
U 車両用ブレーキ液圧制御装置

Claims (5)

  1. シリンダ孔を有するポンプボディと、
    前記シリンダ孔内に摺動自在に装着され、一端は前記シリンダ孔内にポンプ室を区画し、他端は駆動部材に当接しているプランジャと、を備え、
    前記ポンプボディには、前記ポンプ室内に連通する吸入液路及び吐出液路が形成され、
    前記吸入液路には、前記ポンプ室内への液体の吸入のみを許容する吸入弁が内挿され、前記吐出液路には、前記ポンプ室内からの液体の吐出のみを許容する吐出弁が内挿されており、
    前記吸入液路の軸線及び前記吐出液路の軸線が、前記シリンダ孔の軸線に対して異なる方向に配置され、
    前記プランジャが前記シリンダ孔内で軸方向に往復動することで、前記吸入液路から前記ポンプ室内に吸入した液体を、前記吐出液路に吐出することを特徴とするプランジャポンプ。
  2. 前記吸入液路の軸線及び前記吐出液路の軸線は、前記シリンダ孔の軸線に対して垂直に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のプランジャポンプ。
  3. 前記吸入液路の軸線は、前記吐出液路の軸線に対して垂直に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプランジャポンプ。
  4. 前記吸入液路において、前記吸入弁が内挿される位置における内径が、前記吐出液路において、前記吐出弁が内挿される位置における内径と同一であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプランジャポンプ。
  5. 車輪ブレーキに作用するブレーキ液圧を制御する車両用ブレーキ液圧制御装置であって、
    ブレーキ液を一時的に貯溜するリザーバと、
    前記リザーバに貯溜されたブレーキ液を吸引する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載されたプランジャポンプと、
    前記プランジャポンプの動力源であり、前記駆動部材を有するモータと、
    マスタシリンダと車輪ブレーキとを接続する液路が内部に形成され、前記ポンプボディを構成する基体と、を備え、
    前記基体は、
    一面に開口して形成され、前記リザーバが装着されるリザーバ穴と、
    前記一面に繋がる第一の側面に開口して形成された前記シリンダ孔と、を備え、
    前記シリンダ孔の少なくとも一部が前記一面側から見て前記リザーバ穴に重なって配置されており、
    前記吸入液路は、前記シリンダ孔から前記リザーバ穴の底部に向けて形成され、
    前記吐出液路は、前記シリンダ孔から前記一面及び第一の側面と繋がる第二の側面に向けて形成されていることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
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