JP4305643B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に係り、詳しくは、尿素またはアンモニアを還元剤として添加するNOx触媒のNOx浄化技術に関する。
近年、内燃機関(エンジン)の排気通路にNOx浄化用のNOx触媒を配した車両が実用化されている。特に、ディーゼルエンジンでは、燃焼がリーン空燃比の下で実施されるため、排気中の酸素量が多く、ガソリンエンジンで実用化されている三元触媒は機能せず、種々のディーゼルエンジン用NOx触媒が開発されている。
その一つとして、最近では、定地式ディーゼルエンジンで実用化されている還元剤として尿素やアンモニア(NH3)を添加する構成のアンモニア添加式NOx触媒が車両用に開発されつつある。このアンモニア添加式NOx触媒では、触媒に添加された尿素やアンモニア(NH3)によってNOxが窒素(N2)及びH2Oに還元されるように反応が進行する。
ところで、アンモニア添加式NOx触媒は、触媒への尿素或いはアンモニア(以下、単にアンモニアと記すときは尿素も含む)の吸着量が多いほどNOx浄化率が高く、且つ、触媒が低温であるほどアンモニアを多く触媒に吸着させることができるという性質を有しており、低温域ではアンモニアをできるだけ多く添加して触媒に吸着させることが好ましい。
しかしながら、実際にはアンモニア添加式NOx触媒のアンモニア吸着量には限界があり、この限界量は温度に依存し、触媒温度が高くなるにつれて限界量が少なくなるという特性をも有しており、例えば、車両が急加速する等して急激にエンジン負荷が増大し、排気温度、ひいては触媒温度が急上昇するような場合には、NOxに対し添加したアンモニアが多いと、余剰となったアンモニアが触媒に吸着することなく触媒を通過し、所謂アンモニアスリップを起こすという問題がある。
このようなアンモニアスリップを防止するためには、アンモニアの添加量を適切に制御する必要があり、例えば、触媒温度等に応じてNOx浄化率をマップから求め、当該NOx浄化率と触媒上流のNOx濃度からアンモニア添加量を求める構成の排気浄化装置等が知られている(特許文献1参照)。
特開2000−352306号公報(特許請求の範囲、段落0010等)
ところで、上記特許文献1に記載の技術では、NOx浄化率をマップから求めているため、各種要因からNOx浄化率に誤差が生じ易いという問題がある。
このようにNOx浄化率に誤差が生じると、必然的にアンモニア添加量にずれが生じることになり、例えばNOx浄化率を少なく見積もった場合には、アンモニア添加量が不足してNOx浄化率の低下を招き、一方、NOx浄化率を多く見積もった場合には、NOx触媒にアンモニアが過剰に添加され、やはりアンモニアスリップを起こしかねず、好ましいことではない。
この場合、触媒の前後にNOxセンサを設け、当該NOxセンサから実NOx浄化率を求めることにより上記誤差を解消可能とも考えられる。しかしながら、高温域においては、アンモニアが酸化してNOxになり易く、またNOxセンサは尿素やアンモニアをNOxとみなして検出する性質を有しており、アンモニアの酸化によりNOxが増大した場合及びアンモニアスリップを起こした場合にあっては、NOx浄化率を正確に求めることが困難となり、適正なアンモニア添加を実施できないという問題がある。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、尿素またはアンモニアを還元剤として添加するNOx触媒を備え、NOx触媒への尿素またはアンモニアの添加量を過不足なく適切に制御可能な内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
上記した目的を達成するために、請求項1の内燃機関の排気浄化装置では、内燃機関の排気通路に介装され、排気中のNOxを浄化可能なNOx触媒と、前記NOx触媒の排気上流側に設けられ、該NOx触媒に尿素またはアンモニアを還元剤として供給する還元剤供給手段と、前記NOx触媒に流入するNOxの濃度を検出する第1のNOx濃度検出手段と、前記NOx触媒から排出されるNOxの濃度を検出する第2のNOx濃度検出手段と、前記NOx触媒の温度を検出する触媒温度検出手段と、前記NOx触媒に吸着すべき前記還元剤の目標吸着量を前記NOx触媒の温度に応じて設定する目標吸着量設定手段と、前記第1のNOx濃度検出手段及び前記第2のNOx濃度検出手段からの情報に基づき前記NOx触媒におけるNOx浄化率を求めて前記還元剤の実消費量を求め、該還元剤の実消費量に基づき、前記NOx触媒に吸着する前記還元剤の吸着量が前記目標吸着量を超えないよう前記還元剤供給手段からの還元剤供給量を設定する第1の還元剤供給量設定手段と、目標NOx浄化率を前記NOx触媒の温度及び前記還元剤の目標吸着量に応じて予めマップとして設定しておき、該マップより前記NOx触媒の温度と前記還元剤の目標吸着量とに応じた目標NOx浄化率を求め、該目標NOx浄化率と前記第1のNOx濃度検出手段からの情報を基に前記還元剤の消費量を求め、該還元剤の消費量に基づき、前記NOx触媒に吸着する前記還元剤の吸着量が前記目標吸着量を超えないよう前記還元剤供給手段からの還元剤供給量を設定する第2の還元剤供給量設定手段とを備え、前記還元剤供給手段は、前記触媒温度検出手段により検出される前記NOx触媒の温度が所定温度以下のときには前記第1の還元剤供給量設定手段により還元剤供給量を設定し、前記NOx触媒の温度が所定温度より大きいときには前記第2の還元剤供給量設定手段により還元剤供給量を設定して尿素またはアンモニアを還元剤として供給することを特徴としている。
つまり、尿素またはアンモニアを還元剤として添加するNOx触媒を備えた内燃機関の排気浄化装置において、第1のNOx濃度検出手段及び第2のNOx濃度検出手段からの情報に基づいて還元剤の実消費量を求め、該還元剤の実消費量に基づき、NOx触媒に吸着する還元剤の吸着量が目標吸着量を超えないよう還元剤供給手段からの還元剤供給量を設定する第1の還元剤供給量設定手段と、予め設定した目標浄化率マップに基づいて還元剤の消費量を求め、該還元剤の消費量に基づき、NOx触媒に吸着する還元剤の吸着量が目標吸着量を超えないよう還元剤供給手段からの還元剤供給量を設定する第2の還元剤供給量設定手段とを備え、NOx触媒の温度が所定温度以下のときには第1の還元剤供給量設定手段により還元剤供給量を設定し、NOx触媒の温度が所定温度より大きいときには第2の還元剤供給量設定手段により還元剤供給量を設定して尿素またはアンモニアを還元剤として供給するようにしている。
即ち、第1のNOx濃度検出手段や第2のNOx濃度検出手段がNOxセンサである場合、実NOx浄化率を直接求めて正確にアンモニア添加量を設定できる一方、上述したように、NOx触媒の温度が高くなると、アンモニアがNOxに酸化したり或いはアンモニアスリップによるアンモニアをNOxセンサがNOxと誤検出したりしてアンモニア添加量を正確に設定できず、適正なアンモニア添加を実施できないのであるが、このようなNOx触媒の高温域では、マップに基づいてアンモニアの添加量を設定するマップ制御を実施するようにし、低温域においては、NOxセンサからの情報に基づきアンモニアの添加量を設定するセンサ制御を実施するようにする。
また、請求項2の内燃機関の排気浄化装置では、前記NOx触媒に吸着可能な吸着限界量は前記NOx触媒の温度の増大に応じて減少するものであって、前記所定温度は、前記吸着限界量の最大値に対して略1/2の吸着限界量が得られるところの温度であることを特徴としている。
即ち、還元剤である尿素またはアンモニアのNOx触媒への吸着量には触媒温度に応じた限界があり、その限界量の最大値に対して略1/2の限界量が得られるときの温度を所定温度としてセンサ制御とマップ制御との切り換えを行うようにする。
本発明の請求項1の内燃機関の排気浄化装置によれば、NOx触媒への尿素またはアンモニアの吸着量が目標吸着量を超えないようにしながらNOx触媒への尿素またはアンモニアの添加量を過不足なく常に適切に制御することができ、アンモニアスリップの発生を確実に防止しながらNOx浄化率を高く維持することができる。
また、請求項2の内燃機関の排気浄化装置によれば、尿素またはアンモニアの吸着限界量はNOx触媒の温度の増大に応じて減少するものであって、所定温度は吸着限界量が吸着限界量の最大値に対して略半減するところの温度であるので、センサ制御とマップ制御の切り換えをアンモニアスリップを生じることなく適切に行うことができる。
図1には、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置が概略的に示されている。
エンジン1は例えばディーゼルエンジンからなり、当該エンジン1の吸気通路2には吸入空気量Qaを検出するエアフローセンサ4が設けられている。
エンジン1の排気通路6には、主として排気中のNOxを浄化可能なTiO2系のNOx触媒10が介装されており、NOx触媒10の排気上流側には、還元剤として尿素またはアンモニア(NH3)を排気通路6に供給するNH3噴射弁(還元剤供給手段)12が設けられている。NH3噴射弁12は管路12aを介してNH3を貯蔵するNH3タンク13に接続されている。
即ち、本発明に係る排気浄化装置では、NOx触媒10とNH3噴射弁12とからアンモニア添加式NOx触媒(アンモニア添加式SCR触媒ともいう)が構成されており、NH3噴射弁12からNH3(気体または液体)が噴射されると、NOx触媒10にNH3が添加されてNOx触媒10が還元雰囲気となり、排気中のNOxがNH3によって還元除去される。
このようなアンモニア添加式NOx触媒では、NOx触媒10にNH3が多く吸着しているほどNOx浄化率ηが高い傾向にあり、一方でNH3の吸着量には限界があり、この限界量はNOx触媒の温度、即ち触媒温度Tcに依存している。詳しくは、アンモニア添加式NOx触媒は、図2に示すように、触媒温度Tcが高くなるにつれてNH3吸着限界量が少なくなり、高温域では0に近い値になるという特性を有している。つまり、アンモニア添加式NOx触媒では、NH3の吸着の限界量を超えると、余剰となったNH3が触媒下流に流出する所謂アンモニアスリップを生じる場合がある。
また、NH3噴射弁12よりも排気上流側には、エンジン1の燃焼室から排出される排気中のNOx濃度を検出するフロント側NOxセンサ(NOxセンサF、第1のNOx濃度検出手段)14が設けられており、NOx触媒10の排気下流側には、NOx触媒10を経て排出される排気中のNOx濃度を検出するリヤ側NOxセンサ(NOxセンサR、第2のNOx濃度検出手段)16が設けられている。
さらに、NOx触媒10には、上記NOx触媒の温度、即ち触媒温度Tcを検出する温度センサ(触媒温度検出手段)18が設けられている。
ECU20は、エンジン1を含めた本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の総合的な制御を行うための制御装置であり、CPU、メモリ、タイマカウンタ等から構成されている。
ECU20の入力側には、上記エアフローセンサ4、NOxセンサF14、NOxセンサR16、温度センサ18等の各種センサ類が接続されており、出力側には、上記NH3噴射弁12等の各種デバイス類が接続されている。
以下、このように構成された排気浄化装置の本発明に係るNH3添加量設定制御について説明する。
図3を参照すると、NH3添加量設定制御の制御ルーチンがフローチャートで示されており、図4及び図5には当該NH3添加量設定制御の制御ブロック図が示されており、以下、制御ブロック図を参照しながら当該フローチャートに沿い説明する。なお、図4は、ステップS16で触媒温度Tcが所定温度T1以下と判定され、ステップS18乃至ステップS22を実行する場合の制御ブロック図を示し(センサ制御)、図5は、触媒温度Tcが所定温度T1より大きいと判定され、ステップS28乃至ステップS32を実行する場合の制御ブロック図を示す(マップ制御)。
先ず、ステップS10では、排気流量に基づき、NOx質量流量Qnoxを検出する。具体的には、排気流量は略吸入空気量Qaに等しいと考えられることから、ここではエアフローセンサ4からの吸入空気量情報Qaを使用し、NOxセンサF14によって検出される触媒上流側のNOx濃度情報と当該吸入空気量情報QaとからNOx質量流量Qnoxを求める。なお、排気通路6に排気流量センサを設け、排気流量を直接検出するようにしてもよい。
ステップS12では、温度センサ18によって触媒温度Tcを検出する。
そして、ステップS14では、図4或いは図5のブロックB10において、NOx触媒10に吸着すべきNH3の吸着量、即ち目標NH3吸着量Qnstを設定する。詳しくは、図6に示すように、触媒温度Tcと目標NH3吸着量Qnstとの関係がQnst設定マップとしてマップ化されており、目標NH3吸着量Qnstは当該Qnst設定マップから読み出す。なお、同図の関係は上記図2の触媒温度TcとNH3吸着限界量との関係と同じであり、NH3吸着限界量が即ち目標NH3吸着量Qnstである。つまり、目標NH3吸着量Qnstは、高温域では0に近い値に設定される。
ステップS16では、触媒温度Tcが所定温度T1以下であるか否かを判別する。ここに、所定温度T1は、上記図2に示すように、NH3吸着限界量が最大値Pに対して半減したP/2(またはその近傍値)のNH3吸着限界量となる温度に設定されている。例えば、ゼオライト系の触媒では、280℃程度の値に設定される。
ステップS16の判別結果が真(Yes)で、触媒温度Tcが所定温度T1以下であると判定された場合には、ステップS18に進む(第1の還元剤供給量設定手段)。
ステップS18では、図4に示すように、NOxセンサF14からの触媒上流側の実際のNOx濃度情報及びNOxセンサR16からの触媒下流側の実際のNOx濃度情報とを出力値として読込む。
ステップS20では、これら触媒上流側のNOx濃度情報と触媒下流側のNOx濃度情報とに基づき、これらの比としてNOx浄化率ηを算出する。
そして、ステップS22では、上記NOx質量流量Qnox、NOx浄化率ηに基づき、NOx触媒10でNOxの還元に使用されるNH3の実際の消費量、即ち実NH3消費量をf(η, Qnox)として求める。
ステップS24では、ブロックB12乃至ブロックB16において、上記実NH3消費量f(η, Qnox)に基づき、次式(1)からNOx触媒10に吸着する実際のNH3吸着量Qnsを推定し、併せてステップS26でNH3添加量Qndを求める。
Qns=Qns+Qnd−f(η, Qnox) …(1)
具体的には、ブロックB14において、目標NH3吸着量Qnstと推定した実際のNH3吸着量Qnsとの大小比較を行いながら、ブロックB16において、NH3吸着量Qnsが目標NH3吸着量QnstとなるようにNH3添加量Qndを設定するようにし(ステップS26)、当該設定したNH3添加量Qndに基づいて、上記式(1)より、新たに次回のNH3吸着量Qnsを推定する(ステップS24)。
なお、図4中に破線領域として示すように、排気流量(吸入空気量Qa)、触媒温度TcとNH3吸着量Qnsとに基づいてNOx浄化率ηの基準値、即ち基準NOx浄化率ηbを求めておき、当該基準NOx浄化率ηbとNOx浄化率ηとの比較に基づいてNH3吸着量Qnsのずれを補正するようにしてもよい。例えば、実測値とマップ値とを比較して、同触媒温度及び同NOx浄化率であるにも拘わらずNH3吸着量Qnsに差がある場合には、実測値のQnsをマップのQnsの値に補正する。
一方、ステップS16の判別結果が偽(No)で、触媒温度Tcが所定温度T1より大きいと判定された場合には、ステップS28に進む(第2の還元剤供給量設定手段)。
ステップS28では、図5に示すように、NOxセンサF14からの触媒上流側の実際のNOx濃度情報のみを出力値として読込む。
ステップS30では、図5のブロックB13において、目標NOx浄化率ηtをηt設定マップにおいて検索する。
詳しくは、目標NOx浄化率ηtは触媒温度Tcと目標NH3吸着量Qnstとに応じて変化するものであるため、これらが図7に示すように3次元のηt設定マップとして予め設定されており、目標NOx浄化率ηtは、当該ηt設定マップより触媒温度Tcと目標NH3吸着量Qnstに応じて読み出される。
そして、ステップS32では、上記NOx質量流量Qnoxと当該目標NOx浄化率ηtに基づき、NOx触媒10でNOxの還元に使用されるNH3の消費量をf(ηt, Qnox)として求める。
以降、上記と同様にして、ステップS24を経てステップS26において、NH3吸着量Qnsが目標NH3吸着量QnstとなるようにNH3添加量Qndを設定する。以降、当該ルーチンを繰り返し実行する。
つまり、上述したように、NOx触媒10の温度が高くなると、NH3が酸化してNOxに変化したり或いはアンモニアスリップによってNOxが触媒下流に流出したりして、NH3がNOxセンサR16によって誤検出される可能性が高く、NH3添加量Qndを適正に設定できないのであるが、NOx触媒10の温度が低い低温域ではこのような不都合はなく、触媒温度Tcが所定温度T1以下の低い低温域にあっては、NOxセンサF14からの触媒上流の実際のNOx濃度情報及びNOxセンサR16からの触媒下流側の実際のNOx濃度情報とに基づく所謂センサ制御を行うことにより、実NH3消費量f(η, Qnox)を正確に求めることができ、これによりNH3添加量Qndを適正に設定することができる。
一方、触媒温度Tcが所定温度T1より大きく、NOx触媒10の温度が高温域にあるときには、予め設定したηt設定マップに基づく所謂マップ制御を行うことにより、上記センサ制御における不都合もなく、良好にNH3消費量f(ηt, Qnox)を求めることができ、これによりNH3添加量Qndをやはり適正に設定することができる。
特に、ここでは触媒温度Tcの判別閾値、即ち所定温度T1をNH3吸着限界量の最大値に対して略1/2の吸着限界量が得られるところの温度に設定するようにしている。即ち、図2に示したように、NH3吸着限界量は触媒温度の上昇によって急激に低下する特性を有しており、触媒温度が上昇した際、NH3吸着量の少ない状態に一気に移行してしまい、アンモニアスリップを生じる可能性が高いのであるが、NH3吸着量が略半減する点(切換わり点)の温度を所定温度T1とし、当該所定温度T1においてセンサ制御からマップ制御に切り換えるようにしている。従って、触媒温度が高温側に移行した際のアンモニアスリップを抑制できるとともに適切なNH3添加制御を実現可能である。
これより、NOx触媒10へのNH3吸着量Qnsが目標NH3吸着量Qnstを超えないようにしながら、NOx触媒10へのNH3添加量Qndを過不足なく常に適切に制御することができることになり、アンモニアスリップの発生を確実に防止しながらNOx浄化率ηを高く維持することができる。
以上で実施形態についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、所定温度T1をNH3吸着限界量の最大値の略1/2の吸着限界量が得られるところの温度としたが、これに代えて、図6に示すように所定温度T1を目標NH3吸着量の最大値の略1/2の目標吸着量が与えられるところの温度としてもよい。
また、上記実施形態では、触媒上流側のNOx濃度をNOxセンサF14によって検出するようにしているが、当該触媒上流側のNOx濃度についてはエンジン1の運転状態から間接的に求めるようにしてもよい。例えば、エンジン回転速度NeとエンジントルクとからNOx流量を求め、当該NOx流量と排気流量(吸入空気量Qa)とから触媒上流側のNOx濃度を求めるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、マップ制御時にはNOxセンサR16については一切使用していないが、図5のマップ制御において、NOxセンサR16からの情報に基づきNOxセンサF14の出力を補正することも可能である。
また、上記実施形態では、エンジン1としてディーゼルエンジンを採用したが、エンジン1はディーゼルエンジンに限定されるものではなく、リーンバーンエンジン等のガソリンエンジンであってもよい。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の概略構成図である。 触媒温度TcとNH3吸着限界量との関係を示す図である。 本発明に係るNH3添加量設定制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 センサ制御の制御ブロック図を示す図である。 マップ制御の制御ブロック図を示す図である。 触媒温度Tcと目標NH3吸着量Qnstとの関係を示すQnst設定マップである。 目標NOx浄化率ηt、触媒温度Tc及び目標NH3吸着量Qnstの関係を示すηt設定マップである。
符号の説明
1 エンジン(ディーゼルエンジン)
4 エアフローセンサ
10 NOx触媒
12 NH3噴射弁(還元剤供給手段)
14 NOxセンサF(第1のNOx濃度検出手段)
16 NOxセンサR(第2のNOx濃度検出手段)
18 温度センサ(触媒温度検出手段)
20 ECU(電子コントロールユニット)

Claims (2)

  1. 内燃機関の排気通路に介装され、排気中のNOxを浄化可能なNOx触媒と、
    前記NOx触媒の排気上流側に設けられ、該NOx触媒に尿素またはアンモニアを還元剤として供給する還元剤供給手段と、
    前記NOx触媒に流入するNOxの濃度を検出する第1のNOx濃度検出手段と、
    前記NOx触媒から排出されるNOxの濃度を検出する第2のNOx濃度検出手段と、
    前記NOx触媒の温度を検出する触媒温度検出手段と、
    前記NOx触媒に吸着すべき前記還元剤の目標吸着量を前記NOx触媒の温度に応じて設定する目標吸着量設定手段と、
    前記第1のNOx濃度検出手段及び前記第2のNOx濃度検出手段からの情報に基づき前記NOx触媒におけるNOx浄化率を求めて前記還元剤の実消費量を求め、該還元剤の実消費量に基づき、前記NOx触媒に吸着する前記還元剤の吸着量が前記目標吸着量を超えないよう前記還元剤供給手段からの還元剤供給量を設定する第1の還元剤供給量設定手段と、
    目標NOx浄化率を前記NOx触媒の温度及び前記還元剤の目標吸着量に応じて予めマップとして設定しておき、該マップより前記NOx触媒の温度と前記還元剤の目標吸着量とに応じた目標NOx浄化率を求め、該目標NOx浄化率と前記第1のNOx濃度検出手段からの情報を基に前記還元剤の消費量を求め、該還元剤の消費量に基づき、前記NOx触媒に吸着する前記還元剤の吸着量が前記目標吸着量を超えないよう前記還元剤供給手段からの還元剤供給量を設定する第2の還元剤供給量設定手段とを備え、
    前記還元剤供給手段は、前記触媒温度検出手段により検出される前記NOx触媒の温度が所定温度以下のときには前記第1の還元剤供給量設定手段により還元剤供給量を設定し、前記NOx触媒の温度が所定温度より大きいときには前記第2の還元剤供給量設定手段により還元剤供給量を設定して尿素またはアンモニアを還元剤として供給することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記NOx触媒に吸着可能な吸着限界量は前記NOx触媒の温度の増大に応じて減少するものであって、
    前記所定温度は、前記吸着限界量の最大値に対して略1/2の吸着限界量が得られるところの温度であることを特徴とする、請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置。
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