JP2015010540A - 排気浄化装置の劣化判定システム - Google Patents

排気浄化装置の劣化判定システム Download PDF

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豊治 金子
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Abstract

【課題】選択還元型NOx触媒を有する排気浄化装置の劣化判定システムにおいて、劣化判定の精度をより高める。【解決手段】アンモニア又はアンモニアの前駆体を供給する還元剤供給部と、アンモニアを還元剤とする選択還元型NOx触媒と、NOxを検出するとともに、アンモニアもNOxとして検出するNOxセンサと、を上流側から順に設け、還元剤供給部によりアンモニア又はアンモニアの前駆体を供給しているときのNOxセンサの出力値の変化率の絶対値が閾値以下の場合に、選択還元型NOx触媒が劣化していると判定する劣化判定部を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、排気浄化装置の劣化判定システムに関する。
内燃機関から排出される排気中に含まれるNOxを、アンモニアを還元剤として浄化する選択還元型NOx触媒(以下、単に「NOx触媒」ともいう。)が知られている。そして、NOx触媒でのアンモニア吸着量がNOx浄化のために適切な状態となるように、NOx触媒の上流側において、排気中に、アンモニア又はアンモニアの前駆体(例えば、尿素)を供給する噴射弁等が設置される。
ここで、NOx触媒よりも下流側にNOxセンサを備えている場合であって、排気中へ尿素を供給している場合において、NOx触媒が劣化しているときのNOxセンサの出力値の変曲点が、NOx触媒が正常であるときのNOxセンサの出力値の変曲点よりも高くなることが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、NOxセンサの出力値の変曲点に基づいてNOx触媒の劣化判定を行う場合には、NOxセンサの出力値の変曲点を検出するために、尿素供給を長時間行う必要がある。このため、尿素の消費量が多くなる。また、NOx触媒が劣化している場合には、尿素供給時においてNOx触媒からNOx及びアンモニア(NH)が流れ出る。そして、NOxとアンモニアとはNOxセンサにおいて反応し、反応後のガスがNOxセンサの出力値となる。すなわち、排気中にNOx及びアンモニアが存在すると、NOxセンサの出力値が小さくなる。このため、NOx触媒が劣化していたとしても、NOxセンサの出力値の変曲点の位置が変わらない虞もある。
特開2008−303842号公報 特開2009−115032号公報 特開2010−048115号公報 特開2008−196340号公報
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、選択還元型NOx触媒を有する排気浄化装置の劣化判定システムにおいて、劣化判定の精度をより高めることにある。
上記課題を達成するために本発明は、
内燃機関の排気通路に設けられ、アンモニアを還元剤とする選択還元型NOx触媒と、
前記選択還元型NOx触媒よりも上流側で、該選択還元型NOx触媒に流れ込む排気中にアンモニア又はアンモニアの前駆体を供給する還元剤供給部と、
前記選択還元型NOx触媒よりも下流側に設けられ、該選択還元型NOx触媒から流出する排気中のNOxを検出するとともに、排気中のアンモニアもNOxとして検出するNOxセンサと、
前記還元剤供給部によりアンモニア又はアンモニアの前駆体を供給しているときの前記NOxセンサの出力値の変化率の絶対値が閾値以下の場合に、前記選択還元型NOx触媒
が劣化していると判定する劣化判定部と、
を備える。
劣化判定部は、内燃機関の排気通路に設けられたNOx触媒の劣化判定を実施する。該NOx触媒は、排気中のアンモニアを吸着し、それを還元剤としてNOxを選択的に還元する。なお、このNOx触媒で消費されるアンモニアは、還元剤供給部によって排気に供給されるアンモニア又はアンモニアの前駆体(例えば、尿素等)である。供給されるこれらのアンモニア等は、水溶液の状態で排気に供給されてもよく、また、気体の状態で排気に供給されてもよい。
ここで、NOx触媒の下流側には、該NOx触媒から流れ出る排気中のNOxを検出するNOxセンサが設けられている。このNOxセンサは、アンモニアの干渉を受ける。すなわち、排気中にアンモニアが含まれる場合には、そのアンモニアもNOxとして検出する特性を有する。したがって、NOxセンサの検出値は、排気中に含まれるNOxおよびアンモニアに依拠することとなる。そして、本発明に係る排気浄化装置の劣化判定システムでは、このNOxセンサの出力値を利用して、劣化判定部により、NOx触媒の劣化判定が行われる。
ここで、NOx触媒が劣化すると、NOx浄化率が低下することにより、アンモニアの供給時に該NOx触媒からNOx及びアンモニアが流出する。NOxセンサは、アンモニアの干渉を受けるため、NOxセンサの検出部に流れ込む排気中にアンモニアが含まれていると、NOxセンサの出力値が増加するが、それがNOxであるのか又はアンモニアであるのか判別することができない。
これに対して、アンモニア供給時のNOxセンサの出力値の推移に基づいて、NOxまたはアンモニアを判別することができる。ここで、アンモニアの供給を続けると、NOxセンサの出力値が低下していく。これは、アンモニアによりNOxが還元されるためである。すなわち、このときにNOxセンサにより検出されているのは、NOxである。
さらにアンモニアの供給を続けると、NOxセンサの出力値が増加する。これは、アンモニアの供給量が過剰となったためである。これは、過剰な分のアンモニアがNOx触媒から流れ出たことを示している。すなわち、このときにNOxセンサにより検出されるのは、アンモニアである。
このように、NOxセンサの出力が低下する場合には、NOxが検出されており、増加する場合には、アンモニアが検出されている。すなわち、NOxセンサの出力値の変化率(出力値の接線の傾き)が負の値の場合、すなわち、出力値が減少していく場合には、NOxが検出されており、正の値の場合、すなわち、出力値が増加していく場合には、アンモニアが検出されている。なお、NOxセンサの出力値の変化率は、NOxセンサの出力値の単位時間当たりの変化量としてもよい。このように、NOxセンサの出力値の変化率に基づいて、NOxまたはアンモニアを判別することができる。
ところで、NOx触媒が劣化すると、NOx触媒においてNOxの浄化率が低下することから、NOx触媒からNOx及びアンモニアが流出し得る。この場合には、NOxとアンモニアとの何れが検出されているのか判別することは困難である。ここで、NOxセンサにおいて、NOx及びアンモニアが排気中に存在すると、アンモニアがNOxを還元するため、NOxセンサの出力値が低下する。
このように、NOx触媒が劣化することにより、NOxセンサの出力値が低下する。これを利用すれば、NOx触媒の劣化判定を実施することができる。すなわち、NOx触媒
が劣化すると、NOxセンサの出力値の変化率(出力値の接線の傾き)の絶対値が小さくなる。したがって、NOxセンサの出力値の変化率の絶対値が閾値以下の場合には、NOx触媒から流出するアンモニア及びNOxの量が多く、NOx触媒が劣化していると判定することができる。閾値は、NOx触媒が劣化している場合の、NOxセンサの出力値の変化率の絶対値の上限値である。この閾値は、NOx触媒の新品時または正常時において還元剤を供給したときのNOxセンサの出力値の変化率の絶対値に基づいて設定してもよい。なお、NOx触媒が劣化しているとは、NOx触媒における劣化の度合いが許容範囲を超えた場合であり、NOx触媒が異常な場合である。
また、本発明においては、前記劣化判定部は、前記NOxセンサの出力値の変化率が負の値の場合に、前記選択還元型NOx触媒が劣化しているか否の判定を実施することができる。
NOx触媒へアンモニアを供給すると、該NOx触媒にアンモニアが吸着される。この吸着されたアンモニアによりNOxが還元される。このときには、NOx触媒から流れ出るNOxが減少するため、NOxセンサの出力値は減少する。すなわち、NOxセンサの出力値の変化率は、負の値となる。その後、さらにアンモニアを供給すると、アンモニアが過剰となり、NOx触媒からアンモニアが流れ出るようになる。このアンモニアも、NOxセンサの出力値を増加させる。このように、NOx触媒からアンモニアが流れ出ると、NOxセンサの出力値は増加するため、NOxセンサの出力値の変化率は、正の値となる。
ここで、NOxセンサの出力値の変化率が正の値であっても、また、負の値であっても、NOx触媒が正常な場合と劣化している場合とで、NOxセンサの出力値の変化率が異なるため、NOx触媒の劣化判定を実施することができる。しかし、NOx触媒からアンモニアが流れ出るまでアンモニアを供給すると、NOxを還元するために必要となるよりも多い量のアンモニアを供給していることになる。すなわち、NOxの還元に利用されないアンモニアが増加する。これに対して、NOxセンサの出力値の変化率が負の値の場合に、NOx触媒の劣化判定を実施することで、アンモニアの消費量を低減することができる。
本発明によれば、選択還元型NOx触媒を有する排気浄化装置の劣化判定システムにおいて、劣化判定の精度をより高めることができる。
実施例に係る内燃機関及びその排気系の概略構成を示す図である。 噴射弁から還元剤を供給しているときの下流側NOxセンサの出力値の推移を示した図である。 排気中にNOx及びアンモニアが存在している場合の、下流側NOxセンサの出力値を示した図である。 実施例に係るNOx触媒の正常時における下流側NOxセンサの出力値を学習するフローを示したフローチャートである。 実施例に係るNOx触媒の劣化判定のフローを示したフローチャートである。 NOx触媒が正常な場合と劣化している場合との下流側NOxセンサの出力値の変化率の関係を示した図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に
詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
図1は、本実施例に係る内燃機関及びその排気系の概略構成を示す図である。内燃機関1は車両駆動用のディーゼルエンジンである。内燃機関1には排気通路2が接続されている。排気通路2には、アンモニアを還元剤として排気中のNOxを選択還元する選択還元型NOx触媒3(以下、「NOx触媒3」という。)が設けられている。なお、NOx触媒3よりも下流側に、NOx触媒3からスリップしてくるアンモニアを酸化するための酸化触媒を設けていてもよい。
また、NOx触媒3よりも上流の排気通路2には、還元剤を供給する噴射弁4が設けられている。還元剤には、アンモニア(NH)が用いられる。なお、噴射弁4は、アンモニアを噴射してもよく、アンモニアの前駆体である尿素水を噴射してもよい。噴射弁4から噴射された尿素水は、排気の熱またはNOx触媒3からの熱により加水分解されてアンモニアとなり、NOx触媒3に吸着する。このアンモニアは、NOx触媒3において還元剤として利用される。すなわち、噴射弁4からは、アンモニアに変化する物質、または、アンモニアを供給すればよい。これらは、気体、液体、固体の何れの状態で供給してもよい。なお、本実施例においては噴射弁4が、本発明における還元剤供給部に相当する。
さらに、NOx触媒3の上流側には、NOx触媒3に流れ込む排気中のNOxを検出する上流側NOxセンサ7が設けられている。また、NOx触媒3の下流側には、NOx触媒3から流れ出る排気中のNOxを検出する下流側NOxセンサ8と、排気温度を検出する温度センサ9と、が設けられている。
また、内燃機関1には、吸気通路5が接続されている。吸気通路5の途中には、内燃機関1の吸入空気量を調整するスロットル6が設けられている。また、スロットル6よりも上流の吸気通路5には、内燃機関1の吸入空気量を検出するエアフローメータ15が取り付けられている。
そして、内燃機関1には電子制御ユニットであるECU10が併設されている。ECU10は、内燃機関1の運転状態や排気浄化装置等を制御する。ECU10には、上述した上流側NOxセンサ7、下流側NOxセンサ8、温度センサ9、エアフローメータ15の他、クランクポジションセンサ11及びアクセル開度センサ12が電気的に接続され、各センサの検出値がECU10に渡される。
したがって、ECU10は、クランクポジションセンサ11の検出に基づく機関回転数や、アクセル開度センサ12の検出に基づく機関負荷等の内燃機関1の運転状態を把握可能である。なお、本実施例では、NOx触媒3に流れ込む排気中のNOxは上流側NOxセンサ7によって検出可能であるが、内燃機関1から排出される排気(NOx触媒3に浄化される前の排気であり、すなわちNOx触媒3に流れ込む排気)に含まれるNOxは、内燃機関の運転状態と関連性を有することから、上記内燃機関1の運転状態に基づいて、推定することも可能である。また、ECU10は、温度センサ9若しくはNOx触媒3よりも上流に設けられた温度センサによって検出される排気温度に基づいて、NOx触媒3の温度を推定することが可能である。
そして、検出または推定される排気中のNOx濃度(NOx量としてもよい。)に応じて、ECU10は噴射弁4に指示を出し、NOxの還元に必要な量の還元剤が排気中に供給される。なお、NOx触媒3が活性された状態にない場合には、供給された還元剤を用
いてのNOx浄化を効果的に行えないことから、噴射弁4からの還元剤の供給は、推定されるNOx触媒3の温度が、該NOx触媒3が活性状態にある所定温度以上となっている場合に行われる。
また、ECU10は、NOx触媒3に還元剤を供給しているときの下流側NOxセンサ8の出力値の推移に基づいて、NOx触媒3が正常であるか又は劣化しているか判定する。ここで、図2は、噴射弁4から還元剤を供給しているときの下流側NOxセンサ8の出力値の推移を示した図である。実線は、NOx触媒3が正常の場合を示し、破線は、NOx触媒3が劣化している場合を示している。図2中の「NOx」は、NOxによるセンサ出力値を示し、「NH」は、アンモニアによるセンサ出力値を示している。
ここで、下流側NOxセンサ8は、アンモニアの干渉を受ける。アンモニアは、下流側NOxセンサ8においてOと反応してNOになるため、NOxとして検出される。このため、下流側NOxセンサ8の検出部に流れ込む排気中にアンモニア分子が含まれていると、それをNOxとして検出してしまう。したがって、NOx触媒3からアンモニアが流れ出ると、下流側NOxセンサ8の出力値が増加する。このため、下流側NOxセンサ8の出力値を見ても、それがNOxであるのか又はアンモニアであるのか判別することができない。
これに対して、還元剤供給時の下流側NOxセンサ8の出力値の推移に基づいて、NOxまたはアンモニアを判別することができる。ここで、図2において、Aで示した時点よりも前の期間では、還元剤の供給を続けると、下流側NOxセンサ8の出力値が低下していく。これは、還元剤の供給によりNOx浄化率が向上して、NOxが浄化されていることを示している。このときにNOx触媒3から流れ出るアンモニアはほとんどない。すなわち、このときに下流側NOxセンサ8により検出されているのは、NOxであることが分かる。
一方、Aで示した時点よりも後の期間では、還元剤の供給を続けると、下流側NOxセンサ8の出力値が増加していく。これは、NOx触媒3におけるNOx浄化率が100%に近くなったにも関わらず還元剤をさらに供給することで、還元剤の供給量が過剰となったためである。すなわち、NOxセンサ8の出力値の増加は、過剰な分の還元剤がNOx触媒3から流れ出たことを示している。すなわち、このときに下流側NOxセンサ8により検出されるのは、アンモニアであることが分かる。
このように、下流側NOxセンサ8の出力値が低下する場合には、NOxが検出されており、増加する場合には、アンモニアが検出されている。すなわち、下流側NOxセンサ8の出力値の変化率(図2における出力値の推移の接線の傾き)が負の値の場合には、NOxが検出されており、正の値の場合には、アンモニアが検出されている。このように、下流側NOxセンサ8の出力値の変化率、または、下流側NOxセンサ8の出力値の推移の傾きに基づいて、NOxまたはアンモニアを判別することができる。なお、下流側NOxセンサ8の出力値の変化率は、下流側NOxセンサ8の出力値の単位時間当たりの変化量としてもよい。
しかし、NOx触媒3が劣化している場合には、NOx触媒3においてNOxの浄化率が低下することから、NOx触媒3からNOx及びアンモニアが流出し得る。この場合には、NOxとアンモニアとの何れが検出されているのか判別することは困難である。ここで、図3は、排気中にNOx及びアンモニアが存在している場合の、下流側NOxセンサ8の出力値を示した図である。「NOx」及び「NH」は、下流側NOxセンサ8に到達した排気中の実際の濃度を示している。
ここで、下流側NOxセンサ8は、排気中のNOxを検出するとともに、排気中のアンモニアを誤ってNOxとして検出してしまう。このため、排気中にNOx及びアンモニアが存在している場合には、下流側NOxセンサ8の出力値が、NOx及びアンモニアの実際の濃度よりも大きくなると考えられる。しかし、実際には、下流側NOxセンサ8の出力値のほうが、NOx及びアンモニアの実際の濃度よりも小さい場合がある。これは、下流側NOxセンサ8において、アンモニアがNOxを還元するため、検出されるNOx及びアンモニアの濃度が低下することによるものと考えられる。
そして本実施例では、NOx触媒3が劣化することにより、下流側NOxセンサ8の出力値が低下することを利用して、NOx触媒3の劣化判定を実施する。すなわち、NOx触媒3が劣化すると、図2において下流側NOxセンサ8の出力値の変化率の絶対値が小さくなる。したがって、下流側NOxセンサ8の出力値の変化率の絶対値が閾値以下の場合には、NOx触媒3から流出するアンモニア及びNOxの量が多く、NOx触媒3が劣化していると判定する。この閾値は、NOx触媒3の新品時または正常時における出力値の変化率に基づいて決定する。
図4は、本実施例に係るNOx触媒3の正常時における下流側NOxセンサ8の出力値を学習するフローを示したフローチャートである。本ルーチンは、NOx触媒3の新品時または正常時に実行される。
ステップS101では、学習の前提条件が成立しているか否か判定される。本ステップでは、NOx触媒3が正常であればNOxの浄化率が高くなる状態であり、且つ、下流側NOxセンサ8においてNOx及びアンモニアが検出される状態であることを学習の前提条件とする。例えば、NOx触媒3の温度が規定温度以上であり活性している場合、及び、下流側NOxセンサ8が活性している場合に、学習の前提条件が成立していると判定される。NOx触媒3の温度は、温度センサ9により検出することができる。また、下流側NOxセンサ8が活性しているか否かは、公知の技術を用いることができる。ステップS101で肯定判定がなされた場合にはステップS102へ進み、一方、否定判定がなされた場合には本ルーチンを終了させる。
ステップS102では、NOx触媒3が正常である時の下流側NOxセンサ8の出力値が学習される。すなわち、ECU10は、還元剤供給時の下流側NOxセンサ8の出力値を読み込み、記憶する。ECU10は、NOx触媒3の温度、内燃機関1の吸入空気量、NOx触媒3に流入するNOx量、NOx触媒3に流入するNOx中のNOの比率が、予め定められた範囲内の場合に、単位時間当たりの還元剤供給量を一定として、下流側NOxセンサ8の出力値を記憶する。なお、下流側NOxセンサ8の出力値の変化率(傾き)を記憶してもよい。
ここで、NOx触媒3の温度、内燃機関1の吸入空気量、NOx触媒3に流入するNOx量、NOx触媒3に流入するNOx中のNOの比率が変化すると、下流側NOxセンサ8の出力値が変化し得る。これにより、NOx触媒3の劣化判定時の閾値が変化し得る。そうすると、NOx触媒3の劣化判定の精度が低下する虞がある。したがって、下流側NOxセンサ8の出力値が変化しないような状態のときに下流側NOxセンサ8の出力値を学習する。例えば、NOx触媒3の温度、内燃機関1の吸入空気量、NOx触媒3に流入するNOx量、NOx触媒3に流入するNOx中のNOの比率を夫々検出または推定し、これらの値が予め定められた所定の範囲内の場合に、下流側NOxセンサ8の出力値を学習してもよい。また、内燃機関1が所定の定常運転を行っているときに、下流側NOxセンサ8の出力値を学習してもよい。
なお、NOx触媒3の温度は、温度センサ9により得ることができる。内燃機関1の吸
入空気量は、エアフローメータ15により得ることができる。NOx触媒3に流入するNOx量は、上流側NOxセンサ7により得ることができる。NOx触媒3に流入するNOx中のNOの比率は、内燃機関1の運転状態と相関関係にあるため、内燃機関1の運転状態(機関回転数及び機関負荷)に基づいて得ることができる。NOx触媒3に流入するNOx中のNOの比率と、内燃機関1の運転状態との関係は、予め実験またはシミュレーション等により求めてECU10に記憶させておいてもよい。
また、下流側NOxセンサ8の出力値を記憶するのは、図2に示すAの時点よりも前の期間であってもよく、後の期間であってもよい。ただし、図2に示すAの時点よりも前の期間であれば、還元剤の供給量を低減し、且つ、NOx触媒3から流出するアンモニア量を低減することができる。したがって、本実施例では、下流側NOxセンサ8の出力値の変化率が負の値のときの、該下流側NOxセンサ8の出力値に基づいて、NOx触媒3の劣化判定を実施する。
次に、図5は、本実施例に係るNOx触媒3の劣化判定のフローを示したフローチャートである。本ルーチンは、ECU10により、所定の時間毎に実施される。
ステップS201では、NOx触媒3の劣化判定の前提条件が成立しているか否か判定される。本ステップでは、ステップS101と同様の処理がなされる。ステップS201で肯定判定がなされた場合にはステップS202へ進み、一方、否定判定がなされた場合には本ルーチンを終了させる。
ステップS202では、還元剤供給時の下流側NOxセンサ8の出力値が読み込まれる。本ステップでは、ステップS102と同じ条件下で、下流側NOxセンサ8の出力値が読み込まれる。すなわち、NOx触媒3の温度、内燃機関1の吸入空気量、NOx触媒3に流入するNOx量、NOx触媒3に流入するNOx中のNOの比率が、ステップS102と同じ予め定められた所定の範囲内の場合に、下流側NOxセンサ8の出力値を読み込む。また、単位時間当たりの還元剤供給量をステップS102と同じにする。このようにして、NOx触媒3の劣化以外の原因により下流側NOxセンサ8の出力値が変化することを抑制する。
ステップS203では、ステップS202で得られる下流側NOxセンサ8の出力値の変化率の絶対値が閾値以下であるか否か判定される。この閾値は、NOx触媒3が劣化している場合の、下流側NOxセンサ8の出力値の変化率の絶対値の上限値である。閾値は、ステップS102において学習された下流側NOxセンサ8の出力値の変化率の絶対値に基づいて設定される。例えば、ステップS102において学習された所定の時点における下流側NOxセンサ8の出力値の変化率の絶対値に、0よりも大きく1よりも小さい所定値を乗算した値を閾値とする。また、例えば、ステップS102において学習された所定の時点における下流側NOxセンサ8の出力値の変化率の絶対値から、所定値を減算した値を閾値としてもよい。
ここで、図6は、NOx触媒3が正常な場合と劣化している場合との下流側NOxセンサ8の出力値の変化率の関係を示した図である。図6は、図2に対して、下流側NOxセンサ8の出力値の接線を加えた図である。図6において、下流側NOxセンサ8の出力値の接線を一点鎖線で示している。図6に示すように、NOx触媒3が正常な場合よりも、劣化している場合のほうが、傾きの絶対値は小さくなる。
なお、Aで示される時点よりも前では、下流側NOxセンサ8の出力値の変化率の絶対値は、時間の経過と共に小さくなる。したがって、還元剤の供給開始からの経過時間が長いと、NOx触媒3が正常であっても、下流側NOxセンサ8の出力値の変化率の絶対値
が小さくなる。したがって、閾値を設定するために下流側NOxセンサ8の出力値の変化率を求める時期と、NOx触媒3の劣化判定のために下流側NOxセンサ8の出力値の変化率を求める時期と、を合わせたほうがよい。例えば、還元剤の供給開始から所定時間経過時における下流側NOxセンサ8の出力値に基づいて閾値を設定する。そして、その後に還元剤を供給するときに、還元剤の供給開始から所定時間経過時に得られる下流側NOxセンサ8の出力値の変化率の絶対値を算出し、この値と、閾値と、を比較して、NOx触媒3の劣化判定を実施する。なお、所定時間経過時に代えて、所定期間としてもよい。また、所定時間経過時に代えて、所定時間経過時を含む所定期間としてもよい。
そして、ステップS203で肯定判定がなされた場合にはステップS204へ進み、NOx触媒3が劣化していると判定され、一方、否定判定がなされた場合にはステップS205へ進み、NOx触媒3が正常であると判定される。なお、本実施例においてはステップS203,S204,S205を処理するECU10が、本発明における劣化判定部に相当する。
また、本実施例では、下流側NOxセンサ8の出力値の変化率の絶対値が小さいほど、NOx触媒3の劣化の度合いが大きいとしてもよい。
以上説明したように、本実施例によれば、NOx触媒3へ還元剤を供給しているときの下流側NOxセンサ8の出力値の変化率の絶対値に基づいて、NOx触媒3の劣化判定を実施することができる。
1 内燃機関
2 排気通路
3 選択還元型NOx触媒
4 噴射弁
7 上流側NOxセンサ
8 下流側NOxセンサ
9 温度センサ
10 ECU
11 クランクポジションセンサ
12 アクセル開度センサ

Claims (2)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ、アンモニアを還元剤とする選択還元型NOx触媒と、
    前記選択還元型NOx触媒よりも上流側で、該選択還元型NOx触媒に流れ込む排気中にアンモニア又はアンモニアの前駆体を供給する還元剤供給部と、
    前記選択還元型NOx触媒よりも下流側に設けられ、該選択還元型NOx触媒から流出する排気中のNOxを検出するとともに、排気中のアンモニアもNOxとして検出するNOxセンサと、
    前記還元剤供給部によりアンモニア又はアンモニアの前駆体を供給しているときの前記NOxセンサの出力値の変化率の絶対値が閾値以下の場合に、前記選択還元型NOx触媒が劣化していると判定する劣化判定部と、
    を備える排気浄化装置の劣化判定システム。
  2. 前記劣化判定部は、前記NOxセンサの出力値の変化率が負の値の場合に、前記選択還元型NOx触媒が劣化しているか否の判定を実施する請求項1に記載の排気浄化装置の劣化判定システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016150328A (ja) * 2015-02-19 2016-08-22 いすゞ自動車株式会社 NOx選択還元触媒の劣化方法及び劣化システム
KR101708129B1 (ko) * 2015-10-30 2017-02-17 두산엔진주식회사 선택적 촉매 환원 시스템을 구비한 동력 장치 및 이의 제어 방법

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