JP2005282505A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 空燃比変調時に空燃比変動により生じる燃焼空燃比ひいては排気空燃比のリッチ空燃比側或いはリーン空燃比側への偏りをフィーリング悪化なく短期的及び長期的に補正でき、触媒コンバータにおける排気浄化性能の最適化を図った内燃機関の排気浄化装置を提供する。
【解決手段】 燃焼空燃比を例えば排気空燃比判定手段のリッチ/リーン判定とは逆位相のリッチ/リーン変調比で変調させることで燃焼空燃比について短期的な補正である比例補正を行うとともに(S12,S14)、リッチ/リーン出力期間比或いはその相関値に基づいて所定中心空燃比を補正することで燃焼空燃比について長期的な補正である積分補正を所定の振幅を変えることなく実施する(S18,S20)。
【選択図】 図2
【解決手段】 燃焼空燃比を例えば排気空燃比判定手段のリッチ/リーン判定とは逆位相のリッチ/リーン変調比で変調させることで燃焼空燃比について短期的な補正である比例補正を行うとともに(S12,S14)、リッチ/リーン出力期間比或いはその相関値に基づいて所定中心空燃比を補正することで燃焼空燃比について長期的な補正である積分補正を所定の振幅を変えることなく実施する(S18,S20)。
【選択図】 図2
Description
本発明は、内燃機関の排気浄化装置に係り、詳しくは、触媒コンバータ上流に設けた排ガスセンサからの出力情報に基づき内燃機関の燃焼空燃比を制御して触媒コンバータの排気浄化性能を向上させる技術に関する。
白金(Pt)等の貴金属を利用した排気浄化用の三元触媒コンバータは、少なからず酸素(O2)等の酸化剤を吸蔵或いは吸着(以下、単に吸蔵)する酸化剤ストレージ機能を有しており、排気空燃比がリーン空燃比(酸化雰囲気)であるときにO2を吸蔵してNOxの発生を抑え、一方排気空燃比がリッチ空燃比(還元雰囲気)であるときには、上記吸蔵したO2を放出(供給)してHC、COの酸化促進を図り、これによりNOxの還元反応とHC、COの酸化反応とを広い空燃比範囲で実現して排気浄化性能を向上させることが可能である。
また、最近では酸化剤ストレージ機能とともにHC等の還元剤を吸蔵する還元剤ストレージ機能をも併せ有した触媒コンバータの開発も進んでおり、当該触媒コンバータでは、排気空燃比がリッチ空燃比であるときに還元剤を吸蔵してHC等の発生を抑え、一方排気空燃比がリーン空燃比であるときには、上記吸蔵したHC等を放出(供給)してNOxの酸化促進を図り、これにより排気浄化性能をさらに向上させることが可能である。
このようなことから、例えば内燃機関の燃焼室内の空燃比(燃焼空燃比)を所定中心空燃比(例えば、ストイキ)を挟み一定期間毎にリーン空燃比とリッチ空燃比とに切り換えることで排気空燃比をリーン空燃比とリッチ空燃比とに変調(パータベーション)させ、酸化剤や還元剤の吸蔵と放出を繰り返すことで触媒コンバータの排気浄化性能向上を図った車両が開発されている(特許文献1等参照)。
ところで、かかる空燃比変調を行う場合、例えば、吸入空気量センサや燃料噴射弁等のばらつき、燃料付着による筒内への燃料供給量誤差、燃料量演算誤差等に起因して、リッチ側片振幅やリーン側片振幅或いはリッチ側期間やリーン側期間が変化し、実際の燃焼空燃比が空燃比変動を生じて所定中心空燃比に対し全体としてリッチ空燃比側或いはリーン空燃比側に偏る場合がある。
このように燃焼空燃比が空燃比変動を起こして偏る場合、排気空燃比も偏ることになるので、排気空燃比を検出し、燃焼空燃比を排気空燃比に応じて補正することが考えられる。
しかしながら、広範囲に亘り空燃比を検出可能な空燃比センサは、コストが高く、また応答性の点でも短期間に急速に変調される空燃比を精度よく検出することは困難である場合が多いという問題がある。
しかしながら、広範囲に亘り空燃比を検出可能な空燃比センサは、コストが高く、また応答性の点でも短期間に急速に変調される空燃比を精度よく検出することは困難である場合が多いという問題がある。
このようなことから、上記空燃比変調制御において、例えば一般的なO2−F/B制御と同様に、リッチ/リーン判定のみ可能な安価な排ガスセンサ(O2センサ等)を用い、排気空燃比のリッチ/リーン判定と逆位相で燃料の増減を行うことが考えられている。このようにすれば、燃焼空燃比に空燃比変動が生じ、排ガスセンサによるリッチ/リーン出力期間比が変動したとしても、排気空燃比がリッチ空燃比と判定されている間には、燃焼空燃比がリーン空燃比とされて排気中の還元剤と化学量論的に近い量の酸化剤が排気系に供給され、一方排気空燃比がリーン空燃比判定されている間には、燃焼空燃比がリッチ空燃比とされて排気中の酸化剤と化学量論的に近い量の還元剤が排気系に供給される。これにより、燃焼空燃比の短期的な補正である比例補正が自動的に実施され、燃焼空燃比の変調周期間の平均空燃比がある範囲内に制御される。
ところで、このように燃焼空燃比の変調周期間の平均空燃比が比例補正によってある範囲内に制御されても、変調周期間ではよいが、変調周期が増減する等の理由により、変調制御は定常偏差を有している場合が多い。そこで、かかる定常偏差を補正すべく、併せて長期的な補正である積分補正を実施するのが一般的である。
例えば、空燃比センサのばらつきによる空燃比の変動があった場合に、空燃比変調において空燃比を積分補正する技術が公知である(特許文献2参照)。
特開平10−159629号公報
特開2002−106392号公報
例えば、空燃比センサのばらつきによる空燃比の変動があった場合に、空燃比変調において空燃比を積分補正する技術が公知である(特許文献2参照)。
ところで、空燃比変調における空燃比の積分補正では、一般的には変調振幅を増減補正するようにしており、上記特許文献2に開示される技術においても燃焼空燃比の変調振幅が変更されている。
しかしながら、このように燃焼空燃比の変調振幅を増減補正すると、変調振幅の変化に伴って不規則なトルク変動が生じ、当該内燃機関を搭載した車両では乗員のフィーリングが悪化するという問題がある。
しかしながら、このように燃焼空燃比の変調振幅を増減補正すると、変調振幅の変化に伴って不規則なトルク変動が生じ、当該内燃機関を搭載した車両では乗員のフィーリングが悪化するという問題がある。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、空燃比変調時に空燃比変動により生じる燃焼空燃比ひいては排気空燃比のリッチ空燃比側或いはリーン空燃比側への偏りをフィーリング悪化なく短期的及び長期的に補正でき、触媒コンバータにおける排気浄化性能の最適化を図った内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
上記した目的を達成するために、請求項1の内燃機関の排気浄化装置では、内燃機関の排気通路に設けられた触媒コンバータと、前記触媒コンバータに流入する排気の空燃比を検出しリッチ/リーン判定を行う排気空燃比判定手段と、内燃機関の燃焼空燃比を所定中心空燃比を挟み所定の振幅及び前記排気空燃比判定手段のリッチ/リーン判定に応じたリッチ/リーン変調比でリッチ空燃比側とリーン空燃比側とに周期的に変調させ、前記排気の空燃比をリッチ空燃比側とリーン空燃比側とに変調させる空燃比変調手段と、前記排気空燃比判定手段のリッチ/リーン判定に基づきリッチ/リーン出力期間比或いはその相関値を検出するリッチ/リーン出力期間比検出手段と、該リッチ/リーン出力期間比検出手段により検出されるリッチ/リーン出力期間比或いはその相関値に基づき前記所定中心空燃比を補正する補正手段とを備えたことを特徴としている。
即ち、内燃機関の燃焼空燃比の変調制御によって空燃比変調が行われるが、この際、内燃機関の燃焼空燃比は、例えば排気空燃比判定手段のリッチ/リーン判定とは逆位相のリッチ/リーン変調比で変調させられることになる。これにより、酸化剤と還元剤とが化学量論的にバランスし、燃焼空燃比について短期的な補正である比例補正が自動的に実施される。また、リッチ/リーン出力期間比或いはその相関値に基づいて所定中心空燃比が補正されることになり、併せて燃焼空燃比について長期的な補正である積分補正が所定の振幅を変えることなく、即ち内燃機関の不規則なトルク変動なく実施される。
請求項1の内燃機関の排気浄化装置によれば、燃焼空燃比について短期的な補正である比例補正を自動的に実施するとともに、長期的な補正である積分補正を所定の振幅を変えることなく実施するようにしたので、例えば、空燃比変調時に空燃比変動が発生し、実際の燃焼空燃比ひいては排気空燃比が所定中心空燃比よりリッチ空燃比側或いはリーン空燃比側へ偏った場合であっても、比例補正により短期的に燃焼空燃比を補正できるとともに、内燃機関の不規則なトルク変動によるフィーリングの悪化を防止しつつ積分補正により長期的に燃焼空燃比を補正でき、比例補正では補正しきれない定常偏差を良好に解消することができる。これにより、触媒コンバータにおける排気浄化性能の最適化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1を参照すると、車両に搭載された本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の概略構成図が示されており、以下、当該排気浄化装置の構成を説明する。
同図に示すように、内燃機関であるエンジン本体(以下、単にエンジンという)1としては、吸気管噴射型(Multi Point Injection:MPI)ガソリンエンジンが採用される。
図1を参照すると、車両に搭載された本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の概略構成図が示されており、以下、当該排気浄化装置の構成を説明する。
同図に示すように、内燃機関であるエンジン本体(以下、単にエンジンという)1としては、吸気管噴射型(Multi Point Injection:MPI)ガソリンエンジンが採用される。
エンジン1のシリンダヘッド2には、各気筒毎に点火プラグ4が取り付けられており、点火プラグ4には高電圧を出力する点火コイル8が接続されている。
シリンダヘッド2には、各気筒毎に吸気ポートが形成されており、各吸気ポートと連通するようにして吸気マニホールド10の一端がそれぞれ接続されている。吸気マニホールド10には、電磁式の燃料噴射弁6が取り付けられており、燃料噴射弁6には、燃料パイプ7を介して燃料タンクを擁した燃料供給装置(図示せず)が接続されている。
シリンダヘッド2には、各気筒毎に吸気ポートが形成されており、各吸気ポートと連通するようにして吸気マニホールド10の一端がそれぞれ接続されている。吸気マニホールド10には、電磁式の燃料噴射弁6が取り付けられており、燃料噴射弁6には、燃料パイプ7を介して燃料タンクを擁した燃料供給装置(図示せず)が接続されている。
吸気マニホールド10の燃料噴射弁6よりも上流側には、吸入空気量を調節する電磁式のスロットル弁14が設けられており、併せてスロットル弁14の弁開度θthを検出するスロットルポジションセンサ(TPS)16が設けられている。さらに、スロットル弁14の上流には、吸入空気量を計測するエアフローセンサ18が介装されている。エアフローセンサ18としては、カルマン渦式エアフローセンサが使用される。
また、シリンダヘッド2には、各気筒毎に排気ポートが形成されており、各排気ポートと連通するようにして排気マニホールド12の一端がそれぞれ接続されている。
なお、当該MPIエンジンは公知のものであるため、その構成の詳細については説明を省略する。
排気マニホールド12の他端には排気管20が接続されており、当該排気管20には、排気浄化触媒装置として三元触媒(触媒コンバータ)30が介装されている。
なお、当該MPIエンジンは公知のものであるため、その構成の詳細については説明を省略する。
排気マニホールド12の他端には排気管20が接続されており、当該排気管20には、排気浄化触媒装置として三元触媒(触媒コンバータ)30が介装されている。
この三元触媒30は、担体に活性貴金属として銅(Cu),コバルト(Co),銀(Ag),白金(Pt),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd)のいずれかを有している。セリウム(Ce)、ジルコニア(Zr)等の酸素吸蔵材を含む場合の他、当該酸素吸蔵材を含まない場合においても、活性貴金属は、酸素吸蔵機能(O2ストレージ機能、酸化剤ストレージ機能)を有している。故に、三元触媒30は、排気空燃比(排気A/F)がリーン空燃比(リーンA/F)である酸化雰囲気中において酸素(O2)を吸蔵すると、排気A/Fがリッチ空燃比(リッチA/F)となり還元雰囲気となるまでそのO2をストレージO2として保持し、当該ストレージO2の放出(供給)により、還元雰囲気状態においてもHC(炭化水素)やCO(一酸化炭素)を酸化除去可能である。即ち、当該三元触媒30は、酸化雰囲気でHC、COを浄化できるのは勿論のことNOxの発生をもある程度抑え、還元雰囲気中においてNOxの浄化のみならず吸蔵されたO2によりHC、COをもある程度浄化可能である。
また、排気管20の三元触媒30よりも直上流には、排気A/FがリッチA/FであるかリーンA/Fであるかを検出しリーン/リッチ判定を行うO2センサ(排気空燃比判定手段)22が配設されている。
ECU(電子コントロールユニット)40は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えており、当該ECU40により、エンジン1を含めた排気浄化装置の総合的な制御が行われる。
ECU(電子コントロールユニット)40は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えており、当該ECU40により、エンジン1を含めた排気浄化装置の総合的な制御が行われる。
ECU40の入力側には、上述したTPS16、エアフローセンサ18、O2センサ22の他、エンジン1のクランク角を検出するクランク角センサ42等の各種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力される。なお、クランク角センサ42からの情報に基づきエンジン回転速度Neが算出される。
一方、ECU40の出力側には、上述の燃料噴射弁6、点火コイル8、スロットル弁14等の各種出力デバイスが接続されており、これら各種出力デバイスには各種センサ類からの検出情報に基づき演算された燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期等がそれぞれ出力される。詳しくは、各種センサ類からの検出情報に基づき空燃比が適正な目標空燃比(目標A/F)に設定され、当該目標A/Fに応じた量の燃料が適正なタイミングで燃料噴射弁6から噴射され、またスロットル弁14が適正な開度に調整され、点火プラグ4により適正なタイミングで火花点火が実施される。
一方、ECU40の出力側には、上述の燃料噴射弁6、点火コイル8、スロットル弁14等の各種出力デバイスが接続されており、これら各種出力デバイスには各種センサ類からの検出情報に基づき演算された燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期等がそれぞれ出力される。詳しくは、各種センサ類からの検出情報に基づき空燃比が適正な目標空燃比(目標A/F)に設定され、当該目標A/Fに応じた量の燃料が適正なタイミングで燃料噴射弁6から噴射され、またスロットル弁14が適正な開度に調整され、点火プラグ4により適正なタイミングで火花点火が実施される。
より詳しくは、当該排気浄化装置では、三元触媒30が上記O2ストレージ機能を有していることから、三元触媒30の能力を十分発揮するために、通常運転時には、ECU40によって空燃比を中心A/F(所定中心空燃比、例えば、ストイキ)を境にリッチA/FとリーンA/Fとの間で周期的に強制的に交互に振る強制変調制御を行うようにしている。つまり、燃焼室内の空燃比(燃焼A/F)を所定の振幅(所定のリッチ側片振幅Dr及び所定のリーン側片振幅Dl)をもって所定のリッチA/F及び所定のリーンA/F間で周期的に変調制御し、排気A/FをリッチA/FとリーンA/F間において強制的に変調させるようにしている(空燃比変調手段)。
なお、ここでは、中心A/Fを例えばストイキとしたが、中心A/Fについてはその他運転条件(エンジン回転速度、体積効率、排気流量、吸入空気流量、排気温度、触媒温度、始動後経過時間、冷却水温度、作動油温度、空燃比変動量等)に応じて変更するようにしてもよい。
これにより、排気A/FがリーンA/Fである酸化雰囲気中ではHC、COが良好に浄化されるとともに三元触媒30のO2ストレージ機能によりO2が吸蔵されてNOxの発生がある程度抑えられ、排気A/FがリッチA/Fである還元雰囲気中ではNOxが良好に浄化されるとともに吸蔵されたストレージO2によってHC、COがある程度継続的に浄化され続け、三元触媒30の排気浄化性能の向上が図られる。
これにより、排気A/FがリーンA/Fである酸化雰囲気中ではHC、COが良好に浄化されるとともに三元触媒30のO2ストレージ機能によりO2が吸蔵されてNOxの発生がある程度抑えられ、排気A/FがリッチA/Fである還元雰囲気中ではNOxが良好に浄化されるとともに吸蔵されたストレージO2によってHC、COがある程度継続的に浄化され続け、三元触媒30の排気浄化性能の向上が図られる。
ところで、上述したように、エアフローセンサ18や燃料噴射弁6等のばらつき、燃料付着による筒内への燃料供給量誤差、燃料量演算誤差等に起因して空燃比変動を生じ、実際の燃焼A/Fひいては排気A/Fが中心A/Fに対し全体としてリッチA/F側或いはリーンA/F側に偏る場合があり、このような場合には三元触媒30の排気浄化性能の向上を十分に図れないおそれがある。
そこで、本発明に係る排気浄化装置では、上記空燃比変調制御においてこのような空燃比変動による燃焼A/FのリッチA/F側或いはリーンA/F側への偏りを解消するように図っており、以下、本発明に係る空燃比変調制御について説明する。
図2を参照すると、本発明に係る空燃比変調制御の制御ルーチンがフローチャートで示されており、また、図3を参照すると、当該空燃比変調制御による燃焼A/F及び排気A/Fの変調波形が燃焼A/Fが方形波である場合を例に示されており、以下、図3を参照しながら同フローチャートに沿い説明する。
図2を参照すると、本発明に係る空燃比変調制御の制御ルーチンがフローチャートで示されており、また、図3を参照すると、当該空燃比変調制御による燃焼A/F及び排気A/Fの変調波形が燃焼A/Fが方形波である場合を例に示されており、以下、図3を参照しながら同フローチャートに沿い説明する。
ステップS10では、O2センサ22からの情報に基づき、排気A/FがリッチA/FであるかリーンA/Fであるかを判別する。判別の結果、排気A/FがリッチA/Fと判定された場合には、ステップS12に進む。
ステップS12では、排気A/FがリッチA/Fと判定されている間に亘り、所定の振幅(所定のリーン側片振幅Dl)でリーンA/F側への変調(リーン変調)を実施する。
ステップS12では、排気A/FがリッチA/Fと判定されている間に亘り、所定の振幅(所定のリーン側片振幅Dl)でリーンA/F側への変調(リーン変調)を実施する。
一方、ステップS10の判別の結果、排気A/FがリーンA/Fと判定された場合には、ステップS14に進む。
ステップS14では、排気A/FがリーンA/Fと判定されている間に亘り、所定の振幅(所定のリッチ側片振幅Dr)でリッチA/F側への変調(リッチ変調)を実施する。
つまり、図4を参照すると、当該空燃比変調制御における燃焼A/Fと排気A/Fとの関係が横軸を排気系距離、縦軸を時間軸として図示されているが、このように排気A/Fとは逆位相でリーン変調及びリッチ変調が行われる。即ち、排気A/Fのリッチ/リーン判定に応じて燃焼A/FのリッチA/F側期間及びリーンA/F側期間、ひいてはリッチ/リーン出力期間比が決定され(リッチ/リーン出力期間比検出手段)、燃焼A/Fにおけるリッチ/リーン変調比が設定される。
ステップS14では、排気A/FがリーンA/Fと判定されている間に亘り、所定の振幅(所定のリッチ側片振幅Dr)でリッチA/F側への変調(リッチ変調)を実施する。
つまり、図4を参照すると、当該空燃比変調制御における燃焼A/Fと排気A/Fとの関係が横軸を排気系距離、縦軸を時間軸として図示されているが、このように排気A/Fとは逆位相でリーン変調及びリッチ変調が行われる。即ち、排気A/Fのリッチ/リーン判定に応じて燃焼A/FのリッチA/F側期間及びリーンA/F側期間、ひいてはリッチ/リーン出力期間比が決定され(リッチ/リーン出力期間比検出手段)、燃焼A/Fにおけるリッチ/リーン変調比が設定される。
これにより、排気A/FがリッチA/Fと判定されている間には、燃焼A/FがリーンA/Fとされて排気中の還元剤(HC、CO、H2等)と化学量論的に近い量の酸化剤(O2、NOx等)が排気系に供給され、一方排気A/FがリーンA/Fと判定されている間には、燃焼A/FがリッチA/Fとされて排気中の酸化剤と化学量論的に近い量の還元剤が排気系に供給される。即ち、排気中に供給される酸化剤と還元剤とが過不足なく化学量論的にバランスし、燃焼A/Fの短期的な補正である比例補正が自動的に実施され、燃焼A/Fの変調周期間の平均A/Fがある範囲内に制御される。
従って、例えば、燃焼A/Fに上記空燃比変動が生じ、実際の燃焼A/Fひいては排気A/Fが中心A/Fに対し全体としてリッチA/F側或いはリーンA/F側に偏り、O2センサ22により検出される排気A/Fのリッチ出力期間trとリーン出力期間tlとの比、即ちリッチ/リーン出力期間比が変動したとしても、比例補正が自動的に実施されることで、燃焼A/Fの変調周期間における偏りが速やかに解消される。
ステップS16では、リッチ/リーン出力期間比がリッチA/F寄りであるかリーンA/F寄りであるかを判別する。判別の結果、リッチ/リーン出力期間比がリッチA/F寄り、即ち排気A/Fにおいてリッチ出力期間trの方がリーン出力期間tlよりも長いと判定された場合には、上記比例補正によって変調周期間における燃焼A/Fの偏りが解消されているものの、全体としてみれば燃焼A/FはリッチA/F寄りであって空燃比制御にリッチA/F寄りの定常偏差が存在しているとみなすことができ、この場合には、ステップS18に進む。なお、上記図4から明らかなように、リッチ/リーン出力期間比に代えてリッチ/リーン変調比としてもよい(相関値)。
ステップS18では、燃焼A/Fを全体的にリーンA/F側に補正(リーン補正)する(補正手段)。詳しくは、図3に示すように、所定の振幅(所定のリッチ側片振幅Dr及び所定のリーン側片振幅Dl)を維持したまま、リッチ/リーン出力期間比、即ちリッチ出力期間trとリーン出力期間tlとの比に基づいて燃焼A/Fの中心A/FをΔA/FだけリーンA/F側に補正する。実際には、リッチ/リーン出力期間比に基づいて中心A/Fに対応する燃料基準値を減量補正する。
一方、ステップS16の判別の結果、リッチ/リーン出力期間比がリーンA/F寄り、即ち排気A/Fにおいてリーン出力期間tlの方がリッチ出力期間trよりも長いと判定された場合には、上記同様に、全体としてみれば燃焼A/FはリーンA/F寄りであって空燃比制御にリーンA/F寄りの定常偏差が存在しているとみなすことができ、この場合には、ステップS20に進む。
ステップS20では、燃焼A/Fを全体的にリッチA/F側に補正(リッチ補正)する(補正手段)。詳しくは、図示しないものの、上記同様に、所定の振幅(所定のリッチ側片振幅Dr及び所定のリーン側片振幅Dl)を維持したまま、リッチ/リーン出力期間比に基づいて燃焼A/Fの中心A/FをΔA/FだけリッチA/F側に補正する。実際には、リッチ/リーン出力期間比に基づいて燃料基準値を増量補正する。
これにより、燃焼A/Fについて長期的な補正である積分補正が実施されることになり、上記比例制御によっても解消されない空燃比制御の定常偏差が良好に解消される。
さらに、ここでは、所定の振幅(所定のリッチ側片振幅Dr及び所定のリーン側片振幅Dl)を変化させず、維持したまま中心A/Fの補正により積分補正を実施するようにしている。従って、通常の燃焼A/Fの変調振幅を変化させる方式の積分補正では変調振幅を変化させる毎に不規則なトルク変動が発生するのであるが、上記積分補正手法を採用することにより、当該不規則なトルク変動の発生を抑制しつつ積分補正を良好に実現することが可能である。
さらに、ここでは、所定の振幅(所定のリッチ側片振幅Dr及び所定のリーン側片振幅Dl)を変化させず、維持したまま中心A/Fの補正により積分補正を実施するようにしている。従って、通常の燃焼A/Fの変調振幅を変化させる方式の積分補正では変調振幅を変化させる毎に不規則なトルク変動が発生するのであるが、上記積分補正手法を採用することにより、当該不規則なトルク変動の発生を抑制しつつ積分補正を良好に実現することが可能である。
このように、本発明に係る空燃比変調制御では、比例補正とともに変調振幅を一定に維持したまま中心A/Fを補正するという手法で積分補正を実施するようにしているので、トルク変動に伴い車両の乗員に与えるフィーリングの悪化を防止しつつ燃焼A/Fを短期的及び長期的に適切に補正することができ、三元触媒30の排気浄化性能の最適化を図ることができる。
以上で本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の実施形態の説明を終えるが、実施形態は上記に限られるものではない。
例えば、上記実施形態では、燃焼A/Fを排気A/Fに対し完全に逆位相となるように制御した場合を例に説明したが、図5に示すように、排気A/Fに対し燃焼A/Fに一定の遅れ時間Δtを設けた場合であっても本発明を良好に適用可能である。
例えば、上記実施形態では、燃焼A/Fを排気A/Fに対し完全に逆位相となるように制御した場合を例に説明したが、図5に示すように、排気A/Fに対し燃焼A/Fに一定の遅れ時間Δtを設けた場合であっても本発明を良好に適用可能である。
また、上記実施形態では、燃焼A/Fを方形波とした場合を例に説明したが、図6や図7に示すように、燃焼A/Fを台形波、三角波等とした場合であっても本発明を良好に適用可能である。なお、図7に示す波形は、例えば三角波をベースに片振幅を所定値で一定期間クリップする波形の例であるが、このような波形にすると、三角波だけでは変調振幅を一定にしたまま還元剤や酸化剤とを的確に増減させるのが困難であるところ、当該クリップした期間において良好に還元剤や酸化剤の増減を行うことが可能である。
また、上記実施形態では、リッチ/リーン変調時から積分補正を開始するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、リッチ/リーン出力期間比の更新時にリンクして補正を行うようにしてもよく、リッチ/リーン判定時にリンクして補正を行うようにしてもよく、その他の条件に基づいて補正するようにしてもよい。
また、積分補正は、図8、図9に示すように、ランプ的に実施するようにしても、ステップ的に実施してもよく、その態様は如何なるであってもよい。
また、積分補正は、図8、図9に示すように、ランプ的に実施するようにしても、ステップ的に実施してもよく、その態様は如何なるであってもよい。
また、上記実施形態では、O2ストレージ機能(酸化剤ストレージ機能)を有した三元触媒30を用いた場合を例に説明したが、HC、CO等を吸蔵し放出する還元剤ストレージ機能を有した触媒コンバータや酸化剤ストレージ機能と還元剤ストレージ機能との双方を有した触媒コンバータを用いた場合であっても本発明を適用可能であることは言うまでもない。
また、上記実施形態では、エンジン1を吸気管噴射型ガソリンエンジンとしたが、筒内噴射型ガソリンエンジンであってもよい。
1 エンジン本体
6 燃料噴射弁
22 O2センサ(排気空燃比判定手段)
30 三元触媒(触媒コンバータ)
40 ECU(電子コントロールユニット)
6 燃料噴射弁
22 O2センサ(排気空燃比判定手段)
30 三元触媒(触媒コンバータ)
40 ECU(電子コントロールユニット)
Claims (1)
- 内燃機関の排気通路に設けられた触媒コンバータと、
前記触媒コンバータに流入する排気の空燃比を検出しリッチ/リーン判定を行う排気空燃比判定手段と、
内燃機関の燃焼空燃比を所定中心空燃比を挟み所定の振幅及び前記排気空燃比判定手段のリッチ/リーン判定に応じたリッチ/リーン変調比でリッチ空燃比側とリーン空燃比側とに周期的に変調させ、前記排気の空燃比をリッチ空燃比側とリーン空燃比側とに変調させる空燃比変調手段と、
前記排気空燃比判定手段のリッチ/リーン判定に基づきリッチ/リーン出力期間比或いはその相関値を検出するリッチ/リーン出力期間比検出手段と、
該リッチ/リーン出力期間比検出手段により検出されるリッチ/リーン出力期間比或いはその相関値に基づき前記所定中心空燃比を補正する補正手段と、
を備えたことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004099755A JP2005282505A (ja) | 2004-03-30 | 2004-03-30 | 内燃機関の排気浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004099755A JP2005282505A (ja) | 2004-03-30 | 2004-03-30 | 内燃機関の排気浄化装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005282505A true JP2005282505A (ja) | 2005-10-13 |
Family
ID=35181170
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004099755A Withdrawn JP2005282505A (ja) | 2004-03-30 | 2004-03-30 | 内燃機関の排気浄化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005282505A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100862157B1 (ko) | 2007-07-31 | 2008-10-09 | 콘티넨탈 오토모티브 시스템 주식회사 | 자동차의 촉매 산소 퍼지 방법 |
JP2010003001A (ja) * | 2008-06-18 | 2010-01-07 | Hitachi Ltd | 外部記憶媒体の使用管理方法、情報処理装置、及びプログラム |
-
2004
- 2004-03-30 JP JP2004099755A patent/JP2005282505A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060324 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20061020 |