JP4328968B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に係り、詳しくは、排気空燃比を強制変調させることにより触媒コンバータの浄化性能を向上させる技術に関する。
白金(Pt)等の貴金属等を利用した排気浄化用の三元触媒コンバータは、少なからず酸素(O)ストレージ機能を有しており、排気空燃比がリーン空燃比(酸化雰囲気)であるときにOを吸蔵してNOxの発生を抑え、一方排気空燃比がリッチ空燃比(還元雰囲気)であるときには、上記吸蔵したOを放出してHC、COの酸化促進を図り、排気浄化性能を向上させることが可能である。
このようなことから、近年では、例えば内燃機関の燃焼室内の空燃比を所定空燃比(例えば、理論空燃比)を挟み一定期間毎に所定の振幅でリーン空燃比とリッチ空燃比とに切り換えることで排気空燃比をリーン空燃比とリッチ空燃比とに強制的に変調、即ち強制変調させ、三元触媒コンバータの排気浄化性能向上を図った自動車が開発され、実用化されている。
そして、強制変調を行うに際し、排気空燃比を排気センサにより監視し、実際の排気空燃比が目標空燃比となるようにフィードバック制御を行い、強制変調制御の向上を図った装置が開発されている(特許文献1)
特開平10−131790号公報
ところで、排気空燃比を検出する排気センサとしては、広域空燃比センサ(例えば、リニアA/Fセンサ:LAFS)や酸素センサ(例えば、Oセンサ)が知られているが、上記特許文献1にも開示されるように、実際の排気空燃比を目標空燃比にフィードバック制御するためには排気空燃比を広い範囲に亘り的確に検出する必要があり、実際の排気空燃比の検出には一般に広域空燃比センサを用いるようにしている。
しかしながら、広域空燃比センサは検出可能な空燃比領域が広い一方、コストが非常に高いという欠点があり、実用的なものではない。
これに対し、酸素センサは低コストであるため、一般に多用するには非常に有利である一方、空燃比に対して非線形の特性を示すために検出可能な空燃比検出領域が狭く、例えば排気浄化性能の向上を図るべく強制変調の振幅を大きくすると、排気空燃比が酸素センサの空燃比検出領域を超えてしまい、当該酸素センサの出力からでは排気空燃比を正確に検出できないという難点がある。
本発明の目的は、排気空燃比を強制変調する際、低コストの排気センサを用いて排気空燃比の制御精度の向上を図り、排気浄化性能の向上を図った内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
上記した目的を達成するため、本発明の請求項1に係る内燃機関の排気浄化装置では、内燃機関の排気通路に設けられた触媒コンバータと、前記触媒コンバータに流入する排気の空燃比を目標平均空燃比を挟みリーン空燃比側とリッチ空燃比側とに所定の周期、所定の振幅、所定の変調比及び所定の波形で強制変調させる空燃比強制変調要素と、前記排気通路に設けられ、排気中の酸素濃度を検出し出力する酸素センサと、所定期間における前記酸素センサの出力が該酸素センサの出力の最大値及び最小値の間に設定された出力基準値よりも大きい或いは小さい期間(リッチ出力期間またはリーン出力期間)の比率または該比率の相関値を求める期間比率算出要素と、前記期間比率算出要素により求められた比率または該比率の相関値に基づき、前記強制変調中における排気の空燃比を調整する空燃比調整要素とを備える。
即ち、本発明の排気浄化装置では、空燃比強制変調要素によって排気空燃比をリーン空燃比側とリッチ空燃比側とに所定の周期、所定の振幅及び所定の波形で強制変調させることにより触媒コンバータの酸素ストレージ機能を利用して排気浄化性能の向上が図られるが、この際、期間比率算出要素により、所定期間における酸素センサの出力が該酸素センサの出力の最大値及び最小値の間に設定された出力基準値よりも大きい或いは小さい期間の比率または該比率の相関値が求められ、空燃比調整要素により、当該比率または比率の相関値に基づいて強制変調中における排気空燃比が良好に調整される。
一般に、酸素センサには応答遅れがあり、強制変調を行っても酸素センサの出力は例えば方形波である実際値に遅れてなだらかな波状波で変化する傾向にあるため、酸素センサの出力の最大値及び最小値の間に出力基準値を設定しておくと、強制変調中に排気の平均空燃比が目標平均空燃比からずれて酸素センサの出力波が出力軸方向(上下方向)で全体的にずれたとき、酸素センサの出力波が当該出力基準値を横切る時期が時間軸方向でずれる。そして、これと連動して所定期間(例えば、強制変調の所定の周期)における上記出力基準値よりも大きい或いは小さい期間の比率または該比率の相関値が変化する。従って、この応答遅れによる性質を逆に利用すれば、当該期間比率または期間比率の相関値の変化を検出することにより、酸素センサの出力波の出力軸方向でのずれ量、ひいては排気の平均空燃比のずれ量を容易に検出することができ、これら酸素センサの出力波のずれ量或いは排気の平均空燃比のずれ量に基づいて排気の平均空燃比を目標平均空燃比に良好に調整することができる。
これにより、低コストの排気センサを用いながらも強制変調時における排気空燃比の制御精度を向上させ、触媒コンバータの排気浄化性能の向上を図ることができる。
そして、前記所定期間は、前記所定の周期の整数倍である。
即ち、酸素センサの出力は変調周期単位で変動することから、所定期間が強制変調の所定の周期或いはその整数倍であれば、出力基準値よりも大きい或いは小さい期間の全体比率または該全体比率の相関値が良好に求まる。故に、酸素センサの出力波の出力軸方向でのずれ量、ひいては排気の平均空燃比のずれ量を正確に検出でき、排気の平均空燃比を目標平均空燃比に適正に調整することができる。
これにより、的確に強制変調時における排気空燃比の制御精度の向上を図ることができる。
また、前記所定の周期は、前記酸素センサの出力により検出される空燃比が前記酸素センサの空燃比検出領域の上限値及び下限値に達しないような周期以下に設定されている。
即ち、酸素センサの出力は排気空燃比が空燃比検出領域を超えると頭打ちとなり空燃比を正確に検出できなくなるのであるが、強制変調を行っても酸素センサの出力は応答遅れ期間において実際値より小さな値を示す傾向にあるため、所定の周期を縮め、酸素センサの出力により検出される空燃比が酸素センサの空燃比検出領域の上限値及び下限値に達しないようにすることにより、酸素センサでも排気空燃比を確実に検出するようにでき、排気の平均空燃比を実際値に即した正確な値とすることが可能である。
従って、期間比率または期間比率の相関値の変化をより適正に検出でき、排気の平均空燃比をより一層良好に目標平均空燃比に調整することができ、低コストの排気センサを用いながらも強制変調時における排気空燃比の制御精度をさらに向上させることができる。
請求項2に係る内燃機関の排気浄化装置では、前記空燃比強制変調要素は、前記酸素センサの出力が該酸素センサのスイッチング点を横切るように強制変調を行う。
請求項3に係る内燃機関の排気浄化装置では、この場合において、前記出力基準値は、前記酸素センサのスイッチング点または該スイッチング点の近傍の値に設定されている。
即ち、酸素センサは、経時変化等により出力値にばらつきが生じる場合があるが、このような経時変化等によるばらつきの影響は酸素センサのスイッチング点(変曲点)近傍で最も小さく、故に出力基準値をスイッチング点近傍に設定することにより、所定期間における当該出力基準値よりも大きい或いは小さい期間の比率または該比率の相関値を常に良好に求めることができる。
例えば、上述の如く酸素センサには応答遅れがあり、強制変調の所定の周期が速すぎるような場合には酸素センサの出力が該酸素センサのスイッチング点を横切らない範囲で変動する場合もあり得るが、当該所定の周期を酸素センサの出力が該酸素センサのスイッチング点を横切るようになる周期以上に設定することで、酸素センサの出力が該酸素センサのスイッチング点を横切るようにできる。そして、出力基準値を当該スイッチング点近傍に設定することにより、期間比率または該期間比率の相関値を常に良好に求めることができる。
請求項4に係る内燃機関の排気浄化装置では、前記酸素センサは触媒機能を有する。
請求項5に係る内燃機関の排気浄化装置では、前記空燃比調整要素は、前記期間比率算出要素により求められた比率または該比率の相関値と比率基準値との偏差に基づき、前記強制変調中における排気の空燃比を調整する。
即ち、期間比率または期間比率の相関値と比率基準値との偏差を検出することにより、酸素センサの出力波の出力軸方向でのずれ量、ひいては排気の平均空燃比のずれ量を容易に検出することができ、期間比率または期間比率の相関値と比率基準値との偏差に基づいて排気の平均空燃比を目標平均空燃比に良好に調整することができる。
請求項6に係る内燃機関の排気浄化装置では、前記比率の相関値は、前記比率が比率基準値より大のとき、前記所定の周期が長いほど前記比率を大側に補正するとともに前記所定の周期が短いほど前記比率を小側に補正し、前記比率が比率基準値より小のとき、前記所定の周期が長いほど前記比率を小側に補正するとともに前記所定の周期が短いほど前記比率を大側に補正した値である。
請求項7に係る内燃機関の排気浄化装置では、前記比率の相関値は、前記比率が比率基準値より大のとき、前記所定の振幅が大きいほど前記比率を大側に補正するとともに前記所定の振幅が小さいほど前記比率を小側に補正し、前記比率が比率基準値より小のとき、前記所定の振幅が大きいほど前記比率を小側に補正するとともに前記所定の振幅が小さいほど前記比率を大側に補正した値である。
請求項8に係る内燃機関の排気浄化装置では、前記比率の相関値は、前記比率が比率基準値より大のとき、前記所定の波形が方形波に近いほど前記比率を大側に補正するとともに前記所定の波形が方形波から遠いほど前記比率を小側に補正し、前記比率が比率基準値より小のとき、前記所定の波形が方形波に近いほど前記比率を小側に補正するとともに前記所定の波形が方形波から遠いほど前記比率を大側に補正した値である。
請求項9に係る内燃機関の排気浄化装置では、内燃機関の回転速度を検出する回転速度検出要素をさらに有し、前記比率の相関値は、前記比率が比率基準値より大のとき、前記回転速度検出要素により検出される内燃機関の回転速度が高いほど前記比率を大側に補正するとともに前記回転速度が低いほど前記比率を小側に補正し、前記比率が比率基準値より小のとき、前記回転速度が高いほど前記比率を小側に補正するとともに前記回転速度が低いほど前記比率を大側に補正した値である。
請求項10に係る内燃機関の排気浄化装置では、排気流量を検出する排気流量検出要素をさらに有し、前記比率の相関値は、前記比率が比率基準値より大のとき、前記排気流量検出要素により検出される排気流量が多いほど前記比率を大側に補正するとともに前記排気流量が少ないほど前記比率を小側に補正し、前記比率が比率基準値より小のとき、前記排気流量が多いほど前記比率を小側に補正するとともに前記排気流量が少ないほど前記比率を大側に補正した値である。
即ち、期間比率と排気の平均空燃比との関係は、内燃機関の回転速度、排気流量、変調振幅、変調周期、変調波形の影響を受けることが判っており、期間比率に基づき排気の平均空燃比を求めると当該排気の平均空燃比に誤差が生じる場合があるが、これら内燃機関の回転速度、排気流量、変調振幅、変調周期、変調波形に応じて期間比率を補正した値を期間比率の相関値とすることにより、例えば当該期間比率の相関値と比率基準値との偏差に基づいて排気の平均空燃比を目標平均空燃比に良好に調整することができる。
この場合、期間比率を補正する代わりに、或いは補正するとともに、期間比率から求めた空燃比或いはその相関値、目標とする空燃比或いはその相関値、目標とする期間比率、目標とする期間比率の相関値を補正するようにしてもよい。この際、期間比率から求めた空燃比或いはその相関値を補正する場合には、「リッチ側に補正」或いは「リーン側に補正」とする。なお、目標とする空燃比或いはその相関値、目標とする期間比率、目標とする期間比率の相関値を補正する場合は、期間比率から求めた空燃比或いはその相関値、期間比率、期間比率の相関値に対する補正とは逆特性の補正を行う。即ち、「大側に補正」を「小側に補正」とし、「小側に補正」を「大側に補正」とし、「リッチ側に補正」を「リーン側に補正」とし、「リーン側に補正」を「リッチ側に補正」とする。
さらに、期間比率の相関値として、出力基準値よりも大きい或いは小さい期間(リッチ出力期間またはリーン出力期間)を用いるようにしてもよく、この際、さらに上記のような補正を行うようにするのが好ましい。
請求項11に係る内燃機関の排気浄化装置では、前記出力基準値よりも大きい期間の比率または該比率の相関値の基準となる比率基準値が値0.5〜0.75である。また、請求項12に係る内燃機関の排気浄化装置では、前記出力基準値よりも小さい期間の比率または該比率の相関値の基準となる比率基準値が値0.25〜0.5である。
即ち、期間の比率が値0.5近傍では内燃機関の回転速度、排気流量、変調振幅、変調周期、変調波形の影響を殆ど受けないことが判っており、目標平均空燃比がスライトリッチ空燃比であって出力基準値よりも大きい期間の比率または該比率の相関値に対応する比率基準値が値0.5〜0.75である場合、或いは出力基準値よりも小さい期間の比率または該比率の相関値に対応する比率基準値が値0.25〜0.5である場合には、内燃機関の回転速度、排気流量、変調振幅、変調周期、変調波形の影響を最小限に抑えながら排気の平均空燃比を目標平均空燃比であるスライトリッチ空燃比に調整可能であり、この際、触媒機能を有する酸素センサを用いるようにすれば、排気の平均空燃比を精度よく確実にスライトリッチ空燃比に調整することができる。
これにより、特に触媒コンバータのNOxの浄化性能をHC、COの浄化性能を確保しつつ確実に向上させることができる。
請求項13に係る内燃機関の排気浄化装置では、前記空燃比強制変調要素は、内燃機関の運転状態に応じて変更する変更要素を含み、前記期間比率算出要素は、過去の変更された変調周期を記憶し、今回の出力基準値よりも大きい或いは小さい期間(今回のリッチ出力期間またはリーン出力期間)と過去に変更された変調周期とから前記比率の相関値を求める。
請求項14に係る内燃機関の排気浄化装置では、前記空燃比強制変調要素は、内燃機関の運転状態に応じて変更する変更要素を含み、前記期間比率算出要素は、前回の出力基準値よりも大きい或いは小さい期間(前回のリッチ出力期間またはリーン出力期間)を記憶し、今回の出力基準値よりも大きい期間(今回のリッチ出力期間)と、該今回の出力基準値よりも大きい期間(今回のリッチ出力期間)及び前回の出力基準値よりも小さい期間(前回のリーン出力期間)を加算した周期とから、或いは、今回の出力基準値よりも小さい期間(今回のリーン出力期間)と、該今回の出力基準値よりも小さい期間(今回のリーン出力期間)及び前回の出力基準値よりも大きい期間(前回のリッチ出力期間)を加算した周期とから前記比率の相関値を求める。
これにより、変調周期が内燃機関の運転状態に応じて変更されるような場合であって、排気系の遅れにより現在設定されている周期と実際に酸素センサに到達している或いは酸素センサが検出する排気雰囲気の変動(変調)周期とが異なる場合であっても、当該排気系の遅れによる誤差が抑制され、制御精度の悪化が防止される。
先ず、第1実施例を説明する。
図1を参照すると、車両に搭載された本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の概略構成図が示されており、以下、当該排気浄化装置の構成を説明する。
同図に示すように、内燃機関であるエンジン本体(以下、単にエンジンという)1としては、吸気管噴射型(Multi Point Injection:MPI)ガソリンエンジンが採用される。
エンジン1のシリンダヘッド2には、各気筒毎に点火プラグ4が取り付けられており、点火プラグ4には高電圧を出力する点火コイル8が接続されている。
シリンダヘッド2には、各気筒毎に吸気ポートが形成されており、各吸気ポートと連通するようにして吸気マニホールド10の一端がそれぞれ接続されている。吸気マニホールド10には、電磁式の燃料噴射弁6が取り付けられており、燃料噴射弁6には、燃料パイプ7を介して燃料タンクを擁した燃料供給装置(図示せず)が接続されている。
吸気マニホールド10の燃料噴射弁6よりも上流側には、吸入空気量を調節する電磁式のスロットル弁14が設けられており、併せてスロットル弁14の弁開度θthを検出するスロットルポジションセンサ(TPS)16が設けられている。さらに、スロットル弁14の上流には、吸入空気量を計測するエアフローセンサ18が介装されている。エアフローセンサ18としては、カルマン渦式エアフローセンサが使用される。なお、エアフローセンサ18により検出される吸入空気量に基づき排気流量も検出される(排気流量検出要素)。
また、シリンダヘッド2には、各気筒毎に排気ポートが形成されており、各排気ポートと連通するようにして排気マニホールド12の一端がそれぞれ接続されている。
なお、当該MPIエンジンは公知のものであるため、その構成の詳細については説明を省略する。
排気マニホールド12の他端には排気管20が接続されており、当該排気管20には、排気浄化触媒装置として三元触媒(触媒コンバータ)30が介装されている。
この三元触媒30は、担体に活性貴金属として銅(Cu),コバルト(Co),銀(Ag),白金(Pt),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd)のいずれかを有している。セリウム(Ce)、ジルコニア(Zr)等の酸素吸蔵材を含む場合の他、当該酸素吸蔵材を含まない場合においても、活性貴金属は、酸素吸蔵機能(Oストレージ機能)を有しており、故に、三元触媒30は、排気空燃比(排気A/F)がリーン空燃比(リーンA/F)である酸化雰囲気中において酸素(O)を吸着すると、排気A/Fがリッチ空燃比(リッチA/F)となり還元雰囲気となるまでそのOをストレージOとして保持し、当該ストレージOにより、還元雰囲気状態においてもHC(炭化水素)やCO(一酸化炭素)を酸化除去可能である。即ち、当該三元触媒30は、酸化雰囲気でHC、COを浄化できるのは勿論のことNOxの発生をもある程度抑え、還元雰囲気中においてNOxの浄化のみならず吸蔵されたOによりHC、COをもある程度浄化可能である。
また、排気管20の三元触媒コンバータ30よりも上流側には、排気中の酸素濃度を検出するOセンサ(酸素センサ)22が配設されている。Oセンサ22は、空燃比(A/F)に対して図2に示すような特性を有し、安価な排気センサとして公知である。
ECU(電子コントロールユニット)40は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えており、当該ECU40により、エンジン1を含めた排気浄化装置の総合的な制御が行われる。
ECU40の入力側には、上述したTPS16、エアフローセンサ18、Oセンサ22の他、エンジン1のクランク角を検出するクランク角センサ42等の各種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力される。なお、クランク角センサ42からのクランク角情報に基づいてエンジン回転速度Neが検出される(回転速度検出要素)。
一方、ECU40の出力側には、上述の燃料噴射弁6、点火コイル8、スロットル弁14等の各種出力デバイスが接続されており、これら各種出力デバイスには各種センサ類からの検出情報に基づき演算された燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期等がそれぞれ出力される。詳しくは、各種センサ類からの検出情報に基づき空燃比(A/F)が適正な目標空燃比(目標A/F)に設定され、当該目標A/Fに応じた量の燃料が適正なタイミングで燃料噴射弁6から噴射され、またスロットル弁14が適正な開度に調整され、点火プラグ4により適正なタイミングで火花点火が実施される。
より詳しくは、当該排気浄化装置では、三元触媒30が上記Oストレージ機能を有していることから、三元触媒30の能力を十分発揮するために、通常運転時には、ECU40によって空燃比(A/F)を目標平均空燃比(目標平均A/F)を境に所定のリッチA/Fと所定のリーンA/Fとの間で強制的に交互に振る強制変調制御を行うようにしている。つまり、燃焼室内の空燃比(燃焼A/F)を一定期間に亘りリーンA/Fとした後一定期間リッチA/Fとするように変調制御し、排気A/Fを所定のリーンA/Fと所定のリッチA/F間で所定の振幅、所定の周期、所定の波形で周期的に変調させるようにしている(空燃比強制変調要素)。なお、変調波形は方形波に限られるものではなく、三角波、正弦波、波状波等でもよい。
これにより、排気A/FがリーンA/Fである酸化雰囲気中ではHC、COが良好に浄化されるとともに三元触媒30のOストレージ機能によりOが吸蔵されてNOxの発生がある程度抑えられ、排気A/FがリッチA/Fである還元雰囲気中ではNOxが良好に浄化されるとともに吸蔵されたストレージOによってHC、COがある程度継続的に浄化され続け、三元触媒30の排気浄化性能の向上が図られる。
ところで、エンジン1でこのようなA/Fの強制変調を行う場合、三元触媒30の排気浄化性能を向上させるためには、排気A/FをOセンサ22により監視して排気A/Fの平均空燃比(平均A/F)が常に目標平均A/Fとなるよう空燃比制御を行うのがよい。しかしながら、上述したように、Oセンサ22は、A/Fに対して非線形の特性を示すために検出可能な空燃比検出領域(A/F検出領域)が狭く、排気浄化性能の向上を図るべく強制変調の振幅を大きくすると、図3に示すように、実際のA/F(破線で示す)が定常時のA/F検出領域を超えてしまい、A/F検出領域を超えた領域ではOセンサ22の出力が頭打ちとなって排気A/Fを正確に検出できず(実線で示す)、実際の平均A/F(破線で示す)とOセンサ22の出力により検出される平均A/F(実線で示す)との間にずれが生じ、故にOセンサ22の出力値からでは平均A/Fを正確に検出できないことになる。
本発明に係る排気浄化装置では、このような問題を解決するように図っており、以下、上記のように構成された本発明に係る排気浄化装置の空燃比強制変調手法について説明する。
図4を参照すると、本発明の第1実施例に係る強制変調フィードバック(強制変調F/B)制御の制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下同フローチャートに沿い説明する。
ステップS10では、現在強制変調中であるか否かを判別する。具体的には、三元触媒30が所定の活性状態に達し、上記強制変調制御の開始条件が成立して強制変調制御が開始されているか否かを判別する。判別結果が偽(No)で強制変調を実施していないと判定された場合には、何もせずに当該ルーチンを抜ける。一方、判別結果が真(Yes)で強制変調中であると判定された場合には、ステップS12に進む。
ステップS12では、強制変調においてリーンA/F側となっている時間、即ちリーン時間とリッチA/F側となっている時間、即ちリッチ時間とをそれぞれ所定期間t1、所定期間t2に設定し、変調周期Tを所定の周期T1に設定する。
一般に、Oセンサ22には応答遅れがあり、強制変調を行ってもOセンサ22の出力は急激に変化する酸素濃度に追従しきれず、実際値よりも小さな値を示す傾向にある。そして、この傾向は、強制変調の変調周期が小さいほど、即ちリーン時間とリッチ時間とが短くなるほど顕著である。
そこで、ここでは、この応答遅れの性質を利用し、排気浄化性能の向上を図るべく強制変調の振幅を大きくしたとしてもOセンサ22の出力が頭打ちとならないよう、強制変調の振幅(リーン側振幅、リッチ側振幅)の大きさに応じてリッチ時間とリーン時間とを適正に制限してOセンサ22の出力を小さく抑え、強制変調の振幅の大きさに拘わらずOセンサ22の出力により検出される排気A/FがA/F検出領域の上限値(上限境界値)及び下限値(下限境界値)に達しないようにしてA/F検出領域内に納まるようにする。つまり、強制変調の所定の周期T1をOセンサ22の出力により検出される排気A/FがA/F検出領域を超えないような周期(例えば、1.0s)以下に設定する。
なお、リーン側振幅とリッチ側振幅とは、理論空燃比(ストイキオ)を基準としてもよいし、Oセンサ22の出力の中央値を基準としてもよい。また、A/F検出領域としてはOセンサ22の定常時におけるA/F検出領域が用いられ、当該A/F検出領域は、例えば、リーンA/FからリッチA/Fへの切換後500ms後にOセンサ22の出力から求めたリッチ側A/F、即ち上限値とリッチA/FからリーンA/Fへの切換後500ms後にOセンサ22の出力から求めたリーン側A/F、即ち下限値との間までの安定領域とされる。
実際には、リーン側振幅とリーン時間及びリッチ側振幅とリッチ時間との関係が実験等により予め設定され、図5に示すようにマップとしてECU40内に記憶されており、リーン時間及びリッチ時間、即ち所定期間t1と所定期間t2とは、リーン側振幅及びリッチ側振幅の大きさに応じて当該マップから読み出される。具体的には、リーン側振幅及びリッチ側振幅が大きいほどリーン時間とリッチ時間とをそれぞれ短く制限する。
また、Oセンサ22の出力は、基本的に、Oセンサ22の応答遅れ(排気流量小、エンジン回転速度Ne低、触媒温度低、排気温度低、体積効率小、正味平均有効圧小、吸気管圧力小、排気圧力小等)、排気輸送遅れ(Oセンサ上流排気系容積大、排気流量小、エンジン回転速度Ne低、体積効率小等)が大きいほど、或いは、Oセンサの活性状態(冷却水温度低、吸気温度低、潤滑油温度低、始動後経過時間短、Oセンサヒータ通電時間短、走行距離長等)が悪いほど強制変調により急変する酸素濃度に追従し難いため、リーン時間とリッチ時間とをこれらOセンサ22の応答遅れ、排気輸送遅れ、Oセンサの活性状態の各状況の少なくともいずれか一つに応じて設定するのがよい。具体的には、Oセンサ22の応答遅れ、排気輸送遅れが小さいほど、或いはOセンサの活性状態が良好であるほどリーン時間とリッチ時間とをそれぞれ短く制限する。なお、Oセンサ22は、走行距離が長くなると劣化して活性状態が悪くなる。
また、同時に、Oセンサ22の出力がOセンサ22のスイッチング点(図2の変曲点P)を横切るようにリーン時間とリッチ時間とを設定し、所定の周期T1を設定する。つまり、強制変調の所定の周期T1が速すぎるとOセンサ22の出力が該Oセンサ22のスイッチング点(変曲点)を横切らない範囲で変動する場合もあり得るのであるが、ここでは、所定の周期T1をOセンサ22の出力がOセンサ22のスイッチング点を横切るようになる周期(例えば、0.05s)以上に設定する。
この場合、簡便な手法として、リーン時間とリッチ時間とを触媒システムに応じて予め設定した最適な時間値(例えば、0.4sと0.4s)に固定するようにしてもよい。
なお、このように変調周期を調整する場合の他、変調振幅や変調波形を調整するようにしてもOセンサ22の出力がOセンサ22のスイッチング点を横切るようにすることは可能である。具体的には、変調振幅を大きく、或いは変調波形を方形波に近づけるようにしてもよい。
また、ここではリーン時間とリッチ時間のように時間で規定しているが、サイクルで規定してもよい。
このようにしてリーン時間及びリッチ時間が所定期間t1及び所定期間t2に設定され、即ち所定の周期T1が設定されると、図6に示すように、強制変調による実際の排気A/Fの振幅(破線で示す)はそのままでありながら、Oセンサ22の出力により検出される排気A/Fは振幅(実線で示す)が小さく抑えられてA/F検出領域内に良好に納まることになる。
ステップS14では、所定の周期T1(所定期間)におけるOセンサ22の出力が該Oセンサ22の出力の最大値及び最小値の間に設定された出力基準値Sbよりも大きい期間trの比率、即ち期間比率を次式(1)に基づき算出する(期間比率算出要素)。
期間比率=(Oセンサ出力が出力基準値Sbより大の期間tr)/所定の周期T1…(1)
即ち、図7を参照すると、強制変調制御における排気A/Fの制御波形(a)とともに遅れ時間tdだけ遅れて変動するOセンサ22の出力波形(b)が示されており、同図において平均A/Fが目標平均A/Fである場合のOセンサ22の基準出力波形が実線で示され、平均A/Fが目標平均A/FからリッチA/F側にずれた場合の現実の出力波形が破線で示されているが、ここでは所定の周期T1に対するOセンサ22の出力が出力基準値Sbより大となる期間trの比率を期間比率として算出する。
なお、平均A/Fが目標平均A/Fである場合には、所定の周期T1に対するOセンサ22の出力が出力基準値Sbより大となる期間tr0の比率が比率基準値Rbとして算出される。
また、ここではOセンサ22の出力が出力基準値Sbより大となる期間tr、tr0を用いて期間比率を求めるようにしたが、Oセンサ22の出力が出力基準値Sbより小となる期間tl、tl0を用いて期間比率を求めてもよい。
ここに、出力基準値Sbは例えばOセンサ22のスイッチング点(図2の変曲点P)の値(例えば、0.5V)またはその近傍値に設定される。このように、出力基準値SbをOセンサ22のスイッチング点の値またはその近傍値に設定するのは、Oセンサ22は経時変化等により出力値にばらつきが生じる場合があるのであるが、このような経時変化等によるばらつきの影響がスイッチング点近傍において最も小さく、所定の周期T1における出力基準値Sbより大或いは出力基準値Sbより小の期間比率を常に良好に求めることができるからである。
この場合、上述したように、強制変調の所定の周期T1がOセンサ22の出力がOセンサ22のスイッチング点を横切るように設定されているので、出力基準値Sbを例えばスイッチング点に設定しても、所定の周期T1における出力基準値Sbより大或いは出力基準値Sbより小の期間比率を確実に求めることができる。
以上のように期間比率が求められたら、ステップS16では、当該期間比率から排気A/Fの平均A/Fを検出する。詳しくは、図8に示すように、予め期間比率と排気A/Fの平均A/Fとの関係が実験等により設定され、期間比率マップとしてECU40に記憶されており、ここでは、当該期間比率マップから排気A/Fの平均A/Fを読み出す。
つまり、Oセンサ22の応答遅れの性質を利用すれば、A/Fに対し非線形で変化する特性を有し且つリニアA/Fセンサ(LAFS)よりも安価なOセンサ22を排気センサとして用いるようにしても、期間比率に基づいて的確に排気A/Fの平均A/Fを検出することができる。
ステップS18では、上記のように求めた排気A/Fの平均A/Fと目標平均A/Fとの差、即ちA/Fのずれ量に応じて、平均A/Fが目標平均A/FとなるようにA/Fを調整する(空燃比調整要素)。即ち、排気A/Fの平均A/Fが目標平均A/Fとなるようにフィードバック制御を行う。フィードバック制御はPID制御、現代制御理論に基づく制御のいずれであってもよい。
この際、ステップS16で求めた平均A/Fをそのまま用いてもよいが、所定期間に亘り求めた平均A/Fを平均化した値を用いてもよいし、加重平均(フィルタリング処理)により平滑化した値を用いるようにしてもよい。
なお、ここでは期間比率を平均A/F、即ち空燃比(A/F)に変換するようにしているが、空燃比に相当する空燃比相関値(例えば、燃空比、当量比、燃料噴射量、燃料噴射期間、Oセンサ出力等)に変換するようにし、平均A/F相関値が目標平均A/F相関値となるように空燃比相関値を調整するようにしてもよい。
これにより、期間比率に基づいて排気A/Fの平均A/Fを良好に目標平均A/Fに調整できることになり、低コストのOセンサ22を用いながら、排気A/Fの強制変調F/B制御の制御精度を向上させて排気A/Fの強制変調を常に適正な状態に維持し、三元触媒30の排気浄化性能の向上を図ることができる。
次に、第2実施例を説明する。
上記第1実施例では、期間比率を平均A/Fに変換し、当該平均A/Fを目標平均A/Fに調整するようにしているが、期間比率を直接的に目標平均A/Fに対応した上記比率基準値Rb(図8参照)に調整するようにしてもよく、当該第2実施例では、期間比率を比率基準値Rbに調整する場合の例を示す。
ここに、排気浄化装置の基本構成については上記図1に示した通りであるため説明を省略し、ここでは、上記第1実施例と異なる強制変調F/B制御の制御内容についてのみ説明する。
図9を参照すると、本発明の第2実施例に係る強制変調F/B制御の制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下同フローチャートに沿い説明する。
ステップS20では、上記ステップS10と同様に、現在強制変調中であるか否かを判別する。判別結果が偽(No)で強制変調を実施していないと判定された場合には、何もせずに当該ルーチンを抜ける。一方、判別結果が真(Yes)で強制変調中であると判定された場合には、ステップS22に進む。
ステップS22では、強制変調の変調振幅、変調周期、変調波形、変調比をそれぞれ所定の振幅、所定の周期、所定の波形、所定の変調比に設定する。
このように、変調振幅、変調周期、変調波形をそれぞれ所定の振幅、所定の周期、所定の波形に設定するのは、期間比率と排気A/Fの平均A/Fとの関係(図8参照)は、実際には、エンジン1の運転状態、即ちエンジン回転速度Ne、排気流量等の運転条件や運転条件に基づく変調振幅、変調周期、変調波形の影響を受けることが判っており、変調振幅、変調周期、変調波形が適切なものでないと、平均A/Fに誤差が生じる場合があることに基づいている。また、変調比を所定の変調比に設定するのは、基本的に平均A/Fが目標平均A/Fとなるように強制変調するためである。
具体的には、所定の振幅、所定の周期、所定の波形は、例えばエンジン回転速度Neが低く或いは排気流量が少ない運転条件の下、上述した如くOセンサ22の出力がOセンサ22のスイッチング点を横切るよう、変調振幅については大きく、変調周期については長く、変調波形についてはより方形波に近づくように設定される。所定の周期については例えば上記所定の周期T1(例えば、0.05s以上)に設定される。そして、所定の変調比は、上述したように、例えばリーン時間とリッチ時間とがそれぞれ所定期間t1(例えば、0.4s)、所定期間t2(例えば、0.4s)となるように設定される。
ステップS24では、Oセンサ22の出力が出力基準値Sb以上であるか否かを判別する。ここに、出力基準値Sbは、上記同様、例えばOセンサ22のスイッチング点の値(例えば、0.5V)に設定される。判別結果が真(Yes)で、Oセンサ22の出力が出力基準値Sb以上、即ち排気A/FがリッチA/F側にあると判定された場合には、ステップS26に進む。
ステップS26では、リッチ継続時間tr、即ち排気A/FがリッチA/F側にあってOセンサ22の出力が出力基準値Sb以上である期間(リッチ出力期間)を検出するとともに、次式(2)からリッチ期間比率を算出する。
リッチ期間比率=リッチ継続時間tr/所定の周期T1 …(2)
一方、ステップS24の判別結果が偽(No)で、Oセンサ22の出力が出力基準値Sb未満、即ち排気A/FがリーンA/F側にあると判定された場合には、ステップS34に進む。
ステップS34では、リーン継続時間tl、即ち排気A/FがリーンA/F側にあってOセンサ22の出力が出力基準値Sb未満である期間(リーン出力期間)を検出するとともに、次式(3)からリーン期間比率を算出する。
リーン期間比率=リーン継続時間tl/所定の周期T1 …(3)
ステップS28では、上記式(2)から求めたリッチ期間比率が比率基準値Rb1より大か否かを判別する。ステップS24の判別により排気A/FがリッチA/F側と判定された直後には、リッチ期間比率は比率基準値Rb1よりも小さい。故に、この場合には判別結果は偽(No)となり、次にステップS30に進む。
ステップS30では、逆にリーン期間比率が比率基準値Rb2よりも小か否かを判別する。ここで使用されるリーン期間比率はステップS24の判別により排気A/FがリッチA/F側と判定される直前のリーン期間比率である。判別結果が偽(No)で、リーン期間比率が比率基準値Rb2より小でない場合には、そのまま当該ルーチンを抜け、判別結果が真(Yes)で、リーン期間比率が比率基準値Rb2より小と判定された場合には、ステップS32に進む。なお、当該ステップS30は、ステップS24の判別結果が真(Yes)となり排気A/FがリッチA/F側と判定された直後にのみ或いは所定期間のみ実行される。
当該ルーチンが繰り返し実行され、ステップS28の判別結果が真(Yes)となり、リッチ期間比率が比率基準値Rb1より大と判定されたような場合には、ステップS32に進む。
リッチ期間比率が比率基準値Rb1より大、或いは、リーン期間比率が比率基準値Rb2より小であるとは、即ち排気A/Fの平均A/Fが目標平均A/FよりもリッチA/F側にシフトしていることを意味している。従って、ステップS32では、リッチ期間比率が比率基準値Rb1になるように、排気A/Fのリーン化補正を行う。具体的には、リッチ期間比率と比率基準値Rb1との偏差に基づいてA/Fをフィードバック制御する(空燃比調整要素)。
一方、ステップS36では、上記式(3)から求めたリーン期間比率が比率基準値Rb2より大か否かを判別する。ステップS24の判別により排気A/FがリーンA/F側と判定された直後には、リーン期間比率は比率基準値Rb2よりも小さい。故に、この場合には判別結果は偽(No)となり、次にステップS38に進む。
ステップS38では、逆にリッチ期間比率が比率基準値Rb1よりも小か否かを判別する。ここで使用されるリッチ期間比率はステップS24の判別により排気A/FがリーンA/F側と判定される直前のリッチ期間比率である。判別結果が偽(No)で、リッチ期間比率が比率基準値Rb1より小でない場合には、そのまま当該ルーチンを抜け、判別結果が真(Yes)で、リッチ期間比率が比率基準値Rb1より小と判定された場合には、ステップS40に進む。なお、当該ステップS38は、ステップS24の判別結果が偽(No)となり排気A/FがリーンA/F側と判定された直後にのみ或いは所定期間のみ実行される。
当該ルーチンが繰り返し実行され、ステップS36の判別結果が真(Yes)となり、リーン期間比率が比率基準値Rb2より大と判定されたような場合には、ステップS40に進む。
リーン期間比率が比率基準値Rb2より大、或いは、リッチ期間比率が比率基準値Rb1より小であるとは、即ち排気A/Fの平均A/Fが目標平均A/FよりもリーンA/F側にシフトしていることを意味している。従って、ステップS40では、リーン期間比率が比率基準値Rb2になるように、排気A/Fのリッチ化補正を行う。具体的には、リーン期間比率と比率基準値Rb2との偏差に基づいてA/Fをフィードバック制御する(空燃比調整要素)。
なお、ここでは、目標平均A/Fに対応した比率基準値Rbとして、リッチ期間比率に対しては比率基準値Rb1を用い、リーン期間比率に対しては比率基準値Rb2を用いるようにしているが、これは目標平均A/Fがストイキオである場合には比率基準値Rb1と比率基準値Rb2とは同値(例えば、Rb1=Rb2=0.5)となるが、目標平均A/Fがストイキオでないような場合には同値とならないためである(但し、Rb1+Rb2=1.0)。
また、比率基準値Rb1や比率基準値Rb2近傍に不感帯を設けるようにしてもよい。
また、比率基準値Rb1に代えて(1−前回のリーン期間比率)を用いるようにしてもよく、比率基準値Rb2に代えて(1−前回のリッチ期間比率)を用いるようにしてもよい。この場合、ステップS32では、リッチ期間比率と(1−前回のリーン期間比率)との偏差に基づいてA/Fをフィードバック制御し、ステップS40では、リーン期間比率と(1−前回のリッチ期間比率)との偏差に基づいてA/Fをフィードバック制御する。
これにより、リッチ期間比率と比率基準値Rb1の偏差及びリーン期間比率と比率基準値Rb2との偏差に基づいて排気A/Fの平均A/Fを良好に目標平均A/Fに調整できることになり、上記第1実施例の場合と同様に、低コストのOセンサ22を用いながら、排気A/Fの強制変調F/B制御の制御精度を向上させて排気A/Fの強制変調を常に適正な状態に維持し、やはり三元触媒30の排気浄化性能の向上を図ることができる。
次に、第2実施例の変形例について説明する。
上記第2実施例においては、強制変調F/B制御の変調周期(燃料量を変更する周期)が一定の場合を前提としている。しかしながら、変調周期を運転条件等によって変更する場合には、排気系の遅れにより、現在設定されている変調周期と実際にOセンサ22に到達している或いはOセンサ22が検出する排気雰囲気の変動(変調)周期とが異なり、期間比率(リッチ期間比率またはリーン期間比率)に誤差が生じ、制御精度が悪化することがある。
そこで、ここでは、変調周期をエンジン1の運転条件等によって変更する場合において期間比率(リッチ期間比率またはリーン期間比率)を補正するようにしており、以下変調周期を変更する場合における期間比率の補正手法について説明する。
第1の手法では、過去の変調周期を記憶しておき、期間比率として、例えばリッチ期間比率を次式(2')から算出する。
リッチ期間比率=今回のリッチ継続時間tr
/排気系遅れ相当の過去の所定の周期T1’ …(2')
即ち、この手法では、今回のリッチ継続時間trに対応する周期を、排気系遅れ相当を考慮して、記憶された過去の変調周期T1’とし、当該過去の変調周期T1’からリッチ期間比率を求めるようにする。これにより、変更された変調周期に対応する排気系遅れを補正することができる。なお、リーン期間比率についても同様に算出することができる。
第2の手法では、Oセンサ22に到達している或いはOセンサ22が検出する排気雰囲気の変動(変調)周期を直接検出し、期間比率として、例えばリッチ期間比率を次式(2")から算出する。
リッチ期間比率=今回のリッチ継続時間tr
/(前回のリーン継続時間tl’+今回のリッチ継続時間tr)…(2")
即ち、この手法では、今回のリッチ継続時間trに対応する周期を、Oセンサ22により検出した今回のリッチ継続時間trと前回のリーン継続時間tl’との加算により求め、当該加算値からリッチ期間比率を求めるようにする。これにより、やはり変更された変調周期に対応する排気系遅れを補正することができる。なお、リーン期間比率についても同様に算出することができる。
次に、第3実施例を説明する。
上記第1及び第2実施例では、Oセンサ22の出力がOセンサ22のスイッチング点を横切るように変調周期を所定の周期T1に設定するようにしているが、所定の周期T1が変化する場合も考えられ、当該第3実施例では、所定の周期T1が変化して変調周期に補正を加味する場合の例を示す。具体的には、ここでは、上記第2実施例に変調周期の補正を加味する場合の例を示す。
この場合にも、排気浄化装置の基本構成については上記図1に示した通りであるため説明を省略し、ここでは、上記第2実施例と異なる部分についてのみ説明する。
図10及び図11を参照すると、本発明の第3実施例に係る強制変調F/B制御の制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下同フローチャートに沿い説明する。なお、上記図9と同一ステップについては同一符号を付して説明を省略する。
図10のステップS20からステップS40を経て、ステップS42では、リッチ期間比率が値1より大であるか否かを判別する。ここに、リッチ期間比率が値1より大であるとは、即ちOセンサ22の出力がOセンサ22のスイッチング点を横切らず、排気A/Fが常時リッチA/F側となっている状況を意味しており、ここではOセンサ22の出力がOセンサ22のスイッチング点を横切らなくなっているか否かを判別する。判別結果が真(Yes)でリッチ期間比率が値1より大と判定された場合には、ステップS44に進む。
ステップS44では、変調周期を増大側に補正する。即ち、所定の周期T1に対し、Oセンサ22の出力がOセンサ22のスイッチング点を横切るように変調周期を増側に補正する。
一方、ステップS42の判別結果が偽(No)でリッチ期間比率が値1以下と判定された場合には、ステップS46に進み、変調周期を減少側に補正する。即ち、所定の周期T1に対し、Oセンサ22の出力がOセンサ22のスイッチング点を横切るように変調周期を減側に補正する。
ステップS48では、このように補正した変調周期を基本周期と最大周期との間に制限する。ここに、基本周期とは、強制変調のための基準となる周期、例えば上記所定の周期T1であり、最大周期とは、例えば上述した排気A/FがA/F検出領域を超えないような周期(例えば、1.0s)である。
これにより、Oセンサ22の出力が確実にOセンサ22のスイッチング点を横切るように調整され、出力基準値Sbをスイッチング点に設定した場合において、出力基準値Sbより大或いは出力基準値Sbより小の期間比率を確実に求めることができ、当該期間比率に基づいて排気A/Fの平均A/Fを良好に目標平均A/Fに調整することができる。
なお、ここでは、変調周期を調整することでOセンサ22の出力がOセンサ22のスイッチング点を横切るようにしたが、上述したように、変調振幅や変調波形を調整することも有効である。但し、変調振幅を増大させたり変調波形を方形波に近づけると、燃費や運転フィーリングの悪化に繋がるため、燃費や運転フィーリングの悪化が小さい場合にのみ変調振幅や変調波形を調整するのがよい。
次に、第4実施例を説明する。
上述したように、期間比率と排気A/Fの平均A/Fとの関係(図8参照)は、実際には、エンジン1の運転状態、即ちエンジン回転速度Ne、排気流量等の運転条件や運転条件に基づく変調振幅、変調周期、変調波形の影響を受け、平均A/Fに誤差が生じる場合がある。
つまり、図12を参照すると、エンジン回転速度Ne、排気流量、変調振幅、変調周期、変調波形等のエンジン1の運転状態が変化した場合の期間比率と排気A/Fの平均A/Fとの関係が概略的に示されているが、同図に示すように、期間比率と平均A/Fとの関係は、エンジン回転速度Neが低く、排気流量が少なく、変調振幅が小さく、変調周期が短く、変調波形が方形波から遠いほど比率基準値Rb(値0.5)、即ちストイキオを中心に破線のような傾向を示し、エンジン回転速度Neが高く、排気流量が多く、変調振幅が大きく、変調周期が長く、変調波形が方形波に近いほど比率基準値Rb(値0.5)、即ちストイキオを中心に二点差線のような傾向を示す。
そこで、当該第4実施例では、このような誤差を防止すべく、上記第1実施例に対し、エンジン回転速度Ne、排気流量、変調振幅、変調周期、変調波形等のエンジン1の運転状態に応じて期間比率と平均A/Fとの関係に補正を加える場合の例を示す。具体的には、ここでは、エンジン回転速度Neに応じて期間比率と平均A/Fとの関係に補正を加える場合を例に示す。
この場合にも、排気浄化装置の基本構成については上記図1に示した通りであるため説明を省略し、ここでは、上記第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。
図13を参照すると、本発明の第4実施例に係る強制変調F/B制御の制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下同フローチャートに沿い説明する。なお、上記図4と同一ステップについては同一符号を付して説明を省略する。
ステップS10を経てステップS13において強制変調の変調振幅、変調周期、変調波形、変調比をそれぞれ所定の振幅、所定の周期、所定の波形、所定の変調比に設定し、ステップS14において期間比率が求められたら、ステップS142において、期間比率が比率基準値Rbよりも大であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で、期間比率が比率基準値Rbよりも大と判定された場合には、ステップS144に進む。
ステップS144では、期間比率が比率基準値Rbよりも大の範囲において、実際に検出されたエンジン回転速度Ne、即ち実Neが基準Ne以上であるか否かを判別する。ここに、基準Neは、例えば上記ステップS13において所定の振幅、所定の周期T1、所定の波形の設定条件とした低いエンジン回転速度Neである。判別の結果、実Neと基準Neとが同等と判定された場合には、そのままステップS16に進む。また、判別結果が真(Yes)で実Neが基準Neより大と判定された場合には、ステップS146に進み、判別結果が偽(No)で実Neが基準Neより小と判定された場合には、ステップS148に進む。
ステップS146では、上記式(1)から求められた期間比率を増大側に補正して期間比率の相関値を求める。また、ステップS148では、当該期間比率を減少側に補正して期間比率の相関値を求める。具体的には、比率基準値Rbよりも大側であるほど或いは小側であるほど大きく、且つ、実Neと基準Neとの偏差量が大きいほど大きく期間比率を補正する。
一方、ステップS142の判別結果が偽(No)で、期間比率が比率基準値Rb以下と判定された場合には、ステップS150に進む。
ステップS150では、期間比率が比率基準値Rb以下の範囲において、実Neが基準Ne以下であるか否かを判別する。判別の結果、実Neと基準Neとが同等と判定された場合には、上記同様にそのままステップS16に進む。また、判別結果が真(Yes)で実Neが基準Neより小と判定された場合には、上記ステップS146に進み、期間比率を増大側に補正して期間比率の相関値を求める。一方、判別結果が偽(No)で実Neが基準Neより大と判定された場合には、ステップS148に進み、期間比率を減少側に補正して期間比率の相関値を求める。
なお、ステップS144及びステップS150の判別において、基準Ne近傍に不感帯を設けるようにしてもよい。
また、ここでは、エンジン回転速度Neに応じて期間比率と平均A/Fとの関係に補正を加える場合を例に示したが、排気流量、変調振幅、変調周期、変調波形が変化するような場合には、期間比率が比率基準値Rbより大の範囲では、排気流量が多く、変調振幅が大きく、変調周期が長く、変調波形が方形波に近いほど期間比率を増大側に補正し、一方、排気流量が少なく、変調振幅が小さく、変調周期が短く、変調波形が方形波から遠いほど期間比率を減少側に補正する。また、期間比率が比率基準値Rb以下の範囲では、排気流量が多く、変調振幅が大きく、変調周期が長く、変調波形が方形波に近いほど期間比率を減少側に補正し、一方、排気流量が少なく、変調振幅が小さく、変調周期が短く、変調波形が方形波から遠いほど期間比率を増大側に補正する。
このように期間比率の補正を行うと、図12に示すように、期間比率と平均A/Fとの関係が破線のような傾向を示すようになった場合であっても、また二点鎖線のような傾向を示すようになった場合であっても、基準Neの場合(実線で示す)と同様に、期間比率に対して平均A/Fが誤差なく適正な値として求められる。
これにより、期間比率の相関値に基づいて排気A/Fの平均A/Fをより一層良好に目標平均A/Fに調整できることになり、低コストのOセンサ22を用いながら、排気A/Fの強制変調F/B制御の制御精度をさらに向上させて排気A/Fの強制変調を常に適正な状態に維持し、三元触媒30の排気浄化性能の向上を図ることができる。
なお、ここでは、期間比率の補正を行うようにしているが、平均A/Fを補正し、当該補正した平均A/Fを目標平均A/Fに調整するようにしてもよく、また、A/Fの制御量を補正するようにしてもよい。
ところで、図12によれば、比率基準値Rbが値0.5近傍、即ちストイキオ近傍にあるときには、期間比率と排気A/Fの平均A/Fとの関係においてエンジン回転速度Ne、排気流量、変調振幅、変調周期、変調波形等のエンジン1の運転状態の影響が小さいことが判る。従って、比率基準値Rbを値0.5近傍に設定し、目標平均A/Fを例えばストイキオ近傍に設定しておけば、平均A/Fが目標平均A/Fに調整されることで必然的に期間比率は比率基準値Rb(値0.5近傍)に調整されることになり、この状態において期間比率と排気A/Fの平均A/Fとの関係がエンジン回転速度Ne、排気流量、変調振幅、変調周期、変調波形等のエンジン1の運転状態の影響を受け難いようにできる。
つまり、比率基準値Rbが値0.5近傍となるように目標平均A/Fをストイキオ近傍に設定することにより、平均A/Fが目標平均A/Fからずれた場合であっても、上記期間比率の補正の有無に拘わらず、エンジン回転速度Ne、排気流量、変調振幅、変調周期、変調波形等のエンジン1の運転状態の影響を最小限に抑えながら平均A/Fを目標平均A/Fに調整することが可能である。
次に、第5実施例を説明する。
当該第5実施例では、平均A/Fの誤差を防止すべく、期間比率を比率基準値Rbに調整する上記第2実施例に対し、エンジン回転速度Ne、排気流量、変調振幅、変調周期、変調波形等のエンジン1の運転状態に応じて期間比率と平均A/Fとの関係に補正を加える場合の例を示す。
この場合にも、排気浄化装置の基本構成については上記図1に示した通りであるため説明を省略し、ここでは、上記第2実施例と異なる部分についてのみ説明する。
図14を参照すると、本発明の第5実施例に係る強制変調F/B制御の制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下同フローチャートに沿い説明する。なお、上記図9と同一ステップについては同一符号を付して説明を省略する。
ステップS20からステップS26を経てリッチ期間比率が求められたら、ステップS27において、当該リッチ期間比率をエンジン1の運転状態に応じて補正してリッチ期間比率の相関値を求める。
具体的には、上記同様に、エンジン回転速度Ne、排気流量、変調振幅、変調周期、変調波形が変化するような場合には、リッチ期間比率が比率基準値Rb1より大の範囲では、エンジン回転速度Neが高く、排気流量が多く、変調振幅が大きく、変調周期が長く、変調波形が方形波に近いほどリッチ期間比率を増大側に補正し、一方、エンジン回転速度Neが低く、排気流量が少なく、変調振幅が小さく、変調周期が短く、変調波形が方形波から遠いほどリッチ期間比率を減少側に補正する。また、リッチ期間比率が比率基準値Rb1より小の範囲では、エンジン回転速度Neが高く、排気流量が多く、変調振幅が大きく、変調周期が長く、変調波形が方形波に近いほどリッチ期間比率を減少側に補正し、一方、エンジン回転速度Neが低く、排気流量が少なく、変調振幅が小さく、変調周期が短く、変調波形が方形波から遠いほどリッチ期間比率を増大側に補正する。そして、ステップS28以降に進む。
一方、ステップS20からステップS34を経てリーン期間比率が求められたら、ステップS35において、当該リーン期間比率をエンジン1の運転状態に応じて補正してリーン期間比率の相関値を求める。
具体的には、上記同様に、エンジン回転速度Ne、排気流量、変調振幅、変調周期、変調波形が変化するような場合には、リーン期間比率が比率基準値Rb2より大の範囲では、エンジン回転速度Neが高く、排気流量が多く、変調振幅が大きく、変調周期が長く、変調波形が方形波に近いほどリーン期間比率を増大側に補正し、一方、エンジン回転速度Neが低く、排気流量が少なく、変調振幅が小さく、変調周期が短く、変調波形が方形波から遠いほどリーン期間比率を減少側に補正する。また、リーン期間比率が比率基準値Rb2より小の範囲では、エンジン回転速度Neが高く、排気流量が多く、変調振幅が大きく、変調周期が長く、変調波形が方形波に近いほどリーン期間比率を減少側に補正し、一方、エンジン回転速度Neが低く、排気流量が少なく、変調振幅が小さく、変調周期が短く、変調波形が方形波から遠いほどリーン期間比率を増大側に補正する。そして、ステップS36以降に進む。
このようにリッチ期間比率及びリーン期間比率の補正を行うと、図15に示すように、リッチ期間比率或いはリーン期間比率と平均A/Fとの関係が破線のような傾向を示すようになった場合であっても、また二点鎖線のような傾向を示すようになった場合であっても、基準Ne、基準流量、基準振幅、基準周期、基準波形の場合(実線で示す)と同様に、リッチ期間比率或いはリーン期間比率に対し平均A/Fが誤差なく適正な値として求められる。なお、基準振幅、基準周期、基準波形とは、例えばステップS22において設定した所定の振幅、所定の周期T1、所定の波形である。また、基準Ne、基準流量は、これら所定の振幅、所定の周期T1、所定の波形の設定条件とした低いエンジン回転速度Ne、少ない排気流量である。
これにより、リッチ期間比率の相関値と比率基準値Rb1の偏差及びリーン期間比率の相関値と比率基準値Rb2との偏差に基づいて排気A/Fの平均A/Fをより一層良好に目標平均A/Fに調整できることになり、低コストのOセンサ22を用いながら、排気A/Fの強制変調F/B制御の制御精度をさらに向上させて排気A/Fの強制変調を常に適正な状態に維持し、三元触媒30の排気浄化性能の向上を図ることができる。
なお、ここでは、第2実施例に対し、エンジン回転速度Ne、排気流量、変調振幅、変調周期、変調波形等のエンジン1の運転状態に応じて期間比率と平均A/Fとの関係に補正を加える場合の例を示したが、同様にして、当該補正を上記第2実施例の変形例や第3実施例に適用するようにしてもよい。
ところで、この場合にも、比率基準値Rb1及び比率基準値Rb2がそれぞれ値0.5近傍となるように目標平均A/Fをストイキオ近傍に設定することにより(但し、Rb1+Rb2=1.0)、平均A/Fが目標平均A/Fからずれた場合であっても、上記リッチ期間比率及びリーン期間比率の補正の有無に拘わらず、エンジン回転速度Ne、排気流量、変調振幅、変調周期、変調波形等のエンジン1の運転状態の影響を最小限に抑えながら平均A/Fを目標平均A/Fに調整することが可能である。
次に、第6実施例を説明する。
当該第6実施例では、上記第1実施例から第5実施例において、Oセンサ22に代えて触媒付きOセンサ220を用いるようにする。
触媒付きOセンサ220は、図16に示すように、ハウジング221内にコップ型の検出素子222が取り付けられ、当該検出素子222の周囲に素子カバー223が取り付けられて構成されている。検出素子222は、ジルコニア固体電解質224の内側に内側電極(大気側Pt電極)225が装着され、外側に外側電極(排気側電極)226が装着されるとともに、外側電極226の外側に電極保護層(セラミックコーティング等)227が設けられ、さらに電極保護層227の外側にNOx還元機能を有する触媒層228が設けられて構成されている。
即ち、触媒付きOセンサ220は、内側電極225に高酸素濃度の大気が導入され、触媒層228に低酸素濃度の排気が導入されると、ジルコニア固体電解質224が内外面の酸素濃度差に応じて起電力を発生し、この起電力に基づいて酸素濃度を検出するが、この際、排気中のNOxを触媒層228で還元してNOx中の酸素をも排気中の酸素濃度分として良好に検出可能に構成されている。
つまり、図17に出力特性を示すように、触媒層を有しないOセンサ22の場合には出力特性が全体的にリーンA/F側に偏る傾向にあるのであるが(破線で示す)、触媒付きOセンサ220を用いることにより、このような偏りが解消されてスイッチング点が良好にストイキオに一致し、排気A/Fを正確に検出することができる(実線で示す)。
従って、触媒層を有しないOセンサ22を用いた場合には、出力基準値Sbを例えばOセンサ22のスイッチング点の値(例えば、0.5V)に設定すると、実際のスイッチング点はリーンA/F側に偏っているため、計算値である上記期間比率(リッチ期間比率、リーン期間比率)と実際値との間にはずれが生じ、期間比率(リッチ期間比率、リーン期間比率)に基づいて平均A/Fを目標平均A/Fに調整したとしても、実際には平均A/FがリーンA/F寄りになる可能性があるのであるが、触媒付きOセンサ220を用いることで、期間比率(リッチ期間比率、リーン期間比率)を正確に求め、平均A/Fを偏りなく確実に目標平均A/Fに調整することができる。
これより、上述したように、比率基準値Rbや比率基準値Rb1及び比率基準値Rb2が値0.5近傍となるように目標平均A/Fをストイキオ近傍に設定すれば、エンジン回転速度Ne、排気流量、変調振幅、変調周期、変調波形等のエンジン1の運転状態の影響を極力少なく抑えながら排気A/Fの平均A/Fを目標平均A/Fに調整することが可能であるが、当該平均A/Fを極めて正確に目標平均A/Fに調整することができる。
故に、例えば、目標平均A/Fをストイキオ近傍のスライトリッチA/Fに設定し、比率基準値Rbや比率基準値Rb1を値0.5近傍の値0.5〜0.75とした場合、或いは比率基準値Rb2を0.5近傍の値0.25〜0.5とした場合において、排気A/Fの平均A/Fを精度よく確実にスライトリッチA/Fに調整することができ、三元触媒30におけるNOxの浄化性能をHC、COの浄化性能を確保しつつ確実に向上させることができる。
なお、ここでは、触媒層228をNOx還元機能を有する触媒層としたが、排気中にはHも存在しており、Hは拡散速度が速いためにスイッチング点をやはりリーンA/F側に偏らせる性質があることから、触媒層228に加え、さらにH酸化機能を有する触媒層を設けるようにしてもよく、センサ拡散層の細孔を増大するようにしてもよい。
また、ここでは、OセンサにNOx還元機能を有する触媒層228を設けるようにしたが、外側電極226自体をNOx還元電極(例えば、Rh、Pd電極)としてもよい。
以上で本発明に係る実施形態の説明を終えるが、実施形態は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、出力基準値Sbを固定値として設定するようにしたが、Oセンサ22、触媒付きOセンサ220の応答遅れ(排気流量小、エンジン回転速度Ne低、触媒温度低、排気温度低、体積効率小、正味平均有効圧小、吸気管圧力小、排気圧力小等)、排気輸送遅れ(Oセンサ上流排気系容積大、排気流量小、エンジン回転速度Ne低、体積効率小等)、或いは、Oセンサの活性状態(冷却水温度低、吸気温度低、潤滑油温度低、始動後経過時間短、Oセンサヒータ通電時間短、走行距離長等)の各状況の少なくともいずれか一つに応じて出力基準値Sbを基準値マップとして設定しておき、当該基準値マップから出力基準値Sbを読み出すようにしてもよい。
また、Oセンサ22、触媒付きOセンサ220の出力の最大値及び最小値をリアルタイムで検出し、これら検出した最大値及び最小値の間において出力基準値Sbを設定するようにしてもよい。
また、ここでは所定の周期T1に対し出力基準値Sbより大の期間比率(リッチ期間比率)または当該期間比率の相関値或いは出力基準値Sbより小の期間比率(リーン期間比率)または当該期間比率の相関値を求めるようにしているが、期間比率の相関値は以下のものを包含する。
・上述した変調周期、変調振幅、変調波形、エンジン回転速度Ne、排気流量に基づく補正(周期等補正)後の期間比率
・出力基準値Sbよりも大きい或いは小さい期間(出力期間)
出力期間=期間比率×周期
・周期等補正後の出力期間
・出力基準値Sbより大の期間(リッチ出力期間)と出力基準値Sbより小の期間(リーン出力期間)との比率(R−L比率)
R−L比率=リッチ出力期間/リーン出力期間、または、リーン出力期間
/リッチ出力期間
・R−L比率の相関値
・周期等補正後のR−L比率
・周期等補正後のR−L比率の相関値
・期間比率或いは期間比率の相関値から求めた(相関のある)空燃比
・周期等補正後の期間比率或いは期間比率の相関値から求めた(相関のある)空燃比
・期間比率或いは期間比率の相関値から求めた(相関のある)空燃比の相関値(燃空比、当量比、空気過剰率)
・周期等補正後の期間比率或いは期間比率の相関値から求めた(相関のある)空燃比の相関値
なお、期間比率或いは期間比率の相関値から求めた空燃比を補正する場合には、「リッチ側に補正」或いは「リーン側に補正」とする。
また、上記実施形態では、周期等補正は、期間比率に対して実施したが、上記期間比率の相関値に対して補正を行うようにしてもよいし、目標とする期間比率或いは目標とする期間比率の相関値に対して補正を行うようにしてもよい。但し、目標値に対して周期等補正をする場合には、期間比率或いは期間比率の相関値に対して行う補正とは逆特性の補正を行うようにする。即ち、「大側に補正」を「小側に補正」とし、「小側に補正」を「大側に補正」とし、「リッチ側に補正」を「リーン側に補正」とし、「リーン側に補正」を「リッチ側に補正」とする。
また、上記実施形態では、期間比率または期間比率の相関値と比率基準値との偏差に基づいて排気の空燃比を補正するようにしたが、これに限るものではなく、比率基準値に対する期間比率または期間比率の相関値の大小関係、或いは大−同等−小の関係により排気の空燃比を補正するようにしても本発明の効果は十分に得られるものである。
また、空燃比を補正する手段として、供給燃料量を増減するようにしてもよいし、変調比を変更して補正するようにしてもよい。例えば、リッチA/F側へ補正する場合には、リッチ変調比を大きく或いはリーン変調比を小さくし、リーンA/F側へ補正する場合には、リッチ変調比を小さく或いはリーン変調比を大きくするようにする。
また、変調周期、変調振幅、変調波形、変調比、目標とする期間比率或いは目標とする期間比率の相関値は固定値としてもよく、これらを運転条件(エンジン回転速度Ne、車速、体積効率、吸入空気量、スロットル開度、吸気管圧、排気温、Oセンサの素子温、Oセンサのヒータ温、エンジン回転速度変化率、車速変化率、体積効率変化率、吸入空気量変化率、スロットル開度変化率、吸気管圧変化率、冷却水温、油温、吸気温、始動後経過時間のうちの一つ以上)に応じて適値に変更するようにしてもよい。
また、出力基準値Sbに代えて互いに異なる所定値S1及び所定値S2を用い、Oセンサ22、触媒付きOセンサ220の出力が所定値S1より大の期間と所定値S2より小の期間との比率または当該比率の相関値を求めるようにしてもよい。
また、比率基準値Rb、比率基準値Rb1、比率基準値Rb2に代えて、互いに異なる所定値R1及び所定値R2、所定値R11及び所定値R12、所定値R21及び所定値R22をそれぞれ用いるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、上記式(1)、(2)、(3)に基づき、所定の周期T1に対する期間比率、リッチ期間比率、リーン期間比率を求めるようにしたが、所定の周期T1の整数倍(1も含む)の期間(所定期間)に対する期間比率、リッチ期間比率、リーン期間比率を求めるようにしてもよい。即ち、Oセンサ22、触媒付きOセンサ220の出力は変調周期単位で変動することから、所定の周期T1或いはその整数倍(2T1、3T1、・・・)に対する期間比率、リッチ期間比率、リーン期間比率を求めるようにしてもよい。これにより、出力基準値Sbより大きい或いは出力基準値Sbより小さい期間の全体比率または該全体比率の相関値を求め、期間比率または期間比率の相関値を良好に求めることができ、排気A/Fの平均A/Fと目標平均A/Fとの差、即ちA/Fのずれ量を正確に検出でき、排気A/Fを適正に調整することができる。
また、上記実施形態では、リーン時間及びリッチ時間がそれぞれ所定期間t1及び所定期間t2になるようにし、Oセンサ22、触媒付きOセンサ220の出力により検出される排気A/FがA/F検出領域内に納まるようにして強制変調を実施するようにしているが、必ずしもこれに限定されることはなく、排気A/FがA/F検出領域を外れるような場合であっても本発明の効果は十分に得られるものである。
また、上記実施形態では、Oセンサ22、触媒付きOセンサ220を三元触媒30の上流側に設置した場合を例に説明したが、Oストレージ機能の弱い三元触媒30にあってはOセンサ22、触媒付きOセンサ220を三元触媒30の下流側に設置するようにしてもよい。この場合、触媒雰囲気を直接検出できることになり、また、OBD(On Board Diagnosis)に対応して触媒下流にOセンサを要する触媒システムにおいては、触媒上流のOセンサが不要となりコスト削減が図られる。
また、触媒コンバータは、三元触媒に限られず、少なくともOストレージ機能を有していれば如何なるものであってもよい。
また、上記実施形態では、エンジン1としてMPIエンジンを採用した例を示したが、これに限られず、エンジン1は強制変調制御が可能であれば如何なるエンジンであってもよく、筒内噴射型エンジンであってもよい。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の概略構成図である。 A/Fに対するOセンサの出力特性を示す図である。 強制変調により実際のA/F(破線)が定常時のA/F検出領域を超え、A/F検出領域を超えた領域でOセンサの出力が頭打ちとなった場合の排気A/F(実線)を示す図である。 本発明の第1実施例に係る強制変調F/B制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 リーン側振幅とリーン時間及びリッチ側振幅とリッチ時間との関係を示すマップである。 強制変調F/B制御によりリーン時間及びリッチ時間を制限した場合の排気A/F(実線)を示す図である。 強制変調制御における排気A/Fの制御波形(a)、Oセンサの出力波形(b)を示す図である。 期間比率と排気A/Fの平均A/Fとの関係を示す期間比率マップである。 本発明の第2実施例に係る強制変調F/B制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の第3実施例に係る強制変調F/B制御の制御ルーチンを示すフローチャートの一部である。 図10に続く本発明の第3実施例に係る強制変調F/B制御の制御ルーチンを示すフローチャートの残部である。 エンジン回転速度Ne、排気流量、変調振幅、変調周期、変調波形等のエンジンの運転状態が変化した場合の期間比率と排気A/Fの平均A/Fとの関係を示す図である。 本発明の第4実施例に係る強制変調F/B制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の第5実施例に係る強制変調F/B制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 エンジン回転速度Ne、排気流量、変調振幅、変調周期、変調波形等のエンジンの運転状態が変化した場合のリッチ期間比率及びリーン期間比率と排気A/Fの平均A/Fとの関係を示す図である。 触媒付きOセンサを示す図である。 触媒層を有しないOセンサの出力特性(破線)と触媒付きOセンサの出力特性(実線)とを示す図である。
符号の説明
1 エンジン本体
6 燃料噴射弁
22 O センサ(酸素センサ)
30 三元触媒(触媒コンバータ)
40 ECU(電子コントロールユニット)

Claims (14)

  1. 燃機関の排気浄化装置であって、
    内燃機関の排気通路に設けられた触媒コンバータと、
    前記触媒コンバータに流入する排気の空燃比を目標平均空燃比を挟みリーン空燃比側とリッチ空燃比側とに所定の周期、所定の振幅、所定の変調比及び所定の波形で強制変調させる空燃比強制変調要素と、
    前記排気通路に設けられ、排気中の酸素濃度を検出し出力する酸素センサと、
    所定期間における前記酸素センサの出力が該酸素センサの出力の最大値及び最小値の間に設定された出力基準値よりも大きい或いは小さい期間の比率または該比率の相関値を求める期間比率算出要素と、
    前記期間比率算出要素により求められた比率または該比率の相関値に基づき、前記強制変調中における排気の空燃比を調整する空燃比調整要素とを備え、
    前記所定の周期は、前記酸素センサの出力により検出される空燃比が前記酸素センサの空燃比検出領域の上限値及び下限値に達しないような周期以下に設定され
    前記所定期間は、前記所定の周期の整数倍であることを特徴とする。
  2. 請求項1の内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記空燃比強制変調要素は、前記酸素センサの出力が該酸素センサのスイッチング点を横切るように強制変調を行うことを特徴とする。
  3. 請求項の内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記出力基準値は、前記酸素センサのスイッチング点または該スイッチング点の近傍の値に設定されていることを特徴とする。
  4. 請求項1乃至3のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記酸素センサは触媒機能を有することを特徴とする。
  5. 請求項1乃至4のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記空燃比調整要素は、前記期間比率算出要素により求められた比率または該比率の相関値と比率基準値との偏差に基づき、前記強制変調中における排気の空燃比を調整することを特徴とする。
  6. 請求項1乃至5のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記比率の相関値は、前記比率が比率基準値より大のとき、前記所定の周期が長いほど前記比率を大側に補正するとともに前記所定の周期が短いほど前記比率を小側に補正し、前記比率が比率基準値より小のとき、前記所定の周期が長いほど前記比率を小側に補正するとともに前記所定の周期が短いほど前記比率を大側に補正した値であることを特徴とする。
  7. 請求項1乃至5のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記比率の相関値は、前記比率が比率基準値より大のとき、前記所定の振幅が大きいほど前記比率を大側に補正するとともに前記所定の振幅が小さいほど前記比率を小側に補正し、前記比率が比率基準値より小のとき、前記所定の振幅が大きいほど前記比率を小側に補正するとともに前記所定の振幅が小さいほど前記比率を大側に補正した値であることを特徴とする。
  8. 請求項1乃至5のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記比率の相関値は、前記比率が比率基準値より大のとき、前記所定の波形が方形波に近いほど前記比率を大側に補正するとともに前記所定の波形が方形波から遠いほど前記比率を小側に補正し、前記比率が比率基準値より小のとき、前記所定の波形が方形波に近いほど前記比率を小側に補正するとともに前記所定の波形が方形波から遠いほど前記比率を大側に補正した値であることを特徴とする。
  9. 請求項1乃至5のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置であって、
    内燃機関の回転速度を検出する回転速度検出要素をさらに有し、
    前記比率の相関値は、前記比率が比率基準値より大のとき、前記回転速度検出要素により検出される内燃機関の回転速度が高いほど前記比率を大側に補正するとともに前記回転速度が低いほど前記比率を小側に補正し、前記比率が比率基準値より小のとき、前記回転速度が高いほど前記比率を小側に補正するとともに前記回転速度が低いほど前記比率を大側に補正した値であることを特徴とする。
  10. 請求項1乃至5のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置であって、
    排気流量を検出する排気流量検出要素をさらに有し、
    前記比率の相関値は、前記比率が比率基準値より大のとき、前記排気流量検出要素により検出される排気流量が多いほど前記比率を大側に補正するとともに前記排気流量が少ないほど前記比率を小側に補正し、前記比率が比率基準値より小のとき、前記排気流量が多いほど前記比率を小側に補正するとともに前記排気流量が少ないほど前記比率を大側に補正した値であることを特徴とする。
  11. 請求項1乃至10のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記出力基準値よりも大きい期間の比率または該比率の相関値の基準となる比率基準値が値0.5〜0.75であることを特徴とする。
  12. 請求項1乃至11のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記出力基準値よりも小さい期間の比率または該比率の相関値の基準となる比率基準値が値0.25〜0.5であることを特徴とする。
  13. 請求項1乃至12のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記空燃比強制変調要素は、内燃機関の運転状態に応じて変更する変更要素を含み、
    前記期間比率算出要素は、過去の変更された変調周期を記憶し、今回の出力基準値よりも大きい或いは小さい期間と過去に変更された変調周期とから前記比率の相関値を求めることを特徴とする。
  14. 請求項1乃至12のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記空燃比強制変調要素は、内燃機関の運転状態に応じて変更する変更要素を含み、
    前記期間比率算出要素は、前回の出力基準値よりも大きい或いは小さい期間を記憶し、今回の出力基準値よりも大きい期間と、該今回の出力基準値よりも大きい期間及び前回の出力基準値よりも小さい期間を加算した周期とから、或いは、今回の出力基準値よりも小さい期間と、該今回の出力基準値よりも小さい期間及び前回の出力基準値よりも大きい期間を加算した周期とから前記比率の相関値を求めることを特徴とする。
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