JP2001020799A - 触媒温度推定装置 - Google Patents

触媒温度推定装置

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JP2001020799A
JP2001020799A JP11189090A JP18909099A JP2001020799A JP 2001020799 A JP2001020799 A JP 2001020799A JP 11189090 A JP11189090 A JP 11189090A JP 18909099 A JP18909099 A JP 18909099A JP 2001020799 A JP2001020799 A JP 2001020799A
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公二郎 岡田
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    • F02D41/1438Introducing closed-loop corrections using means for determining characteristics of the combustion gases; Sensors therefor
    • F02D41/1444Introducing closed-loop corrections using means for determining characteristics of the combustion gases; Sensors therefor characterised by the characteristics of the combustion gases
    • F02D41/1446Introducing closed-loop corrections using means for determining characteristics of the combustion gases; Sensors therefor characterised by the characteristics of the combustion gases the characteristics being exhaust temperatures

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒温度推定装置に関し、排気温度が変化す
る過度時においても正確に触媒温度を推定できるように
する。 【解決手段】 温度検知手段14により排気温度若しく
は内燃機関1の排気通路4に設けられた触媒装置8の特
定部位の温度を検出又は推定するとともに、排気流量検
知手段10により排気通路4内の排気流量を検出又は推
定する。そして、平均化時間設定手段21により排気流
量に基づき平均化時間を設定し、第一平均化手段22に
より平均化時間内で温度を平均して短期平均温度を算出
する。さらに、第二平均化手段23により連続する複数
の短期平均温度を移動平均することにより触媒温度を算
出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気通
路にそなえられた触媒装置の温度を推定する、触媒温度
推定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両の内燃機関には、その排
気通路に、排ガス中の有害物質(HC,CO,NOX
を浄化するための三元触媒がそなえられている。さら
に、希薄燃焼内燃機関には、希薄燃焼時のNOX を浄化
するため、排ガス中の酸素が過剰になる酸素過剰雰囲気
において機能するNOX 触媒がそなえられている。
【0003】これらの三元触媒及びNOX 触媒の浄化能
力は、その温度(触媒温度)により大きく左右される。
したがって、触媒の機能状態を考慮した最適な内燃機関
の制御を行なうためには、触媒温度を正確に把握するこ
とが重要となる。しかしながら、触媒温度は直接には計
測することが困難であるため、間接的な方法により推定
することになる。また、触媒のある部位の温度を直接計
測できたとしても、他の部位は同じ温度とは限らず、や
はりその部位については温度の推定が必要となる。
【0004】この触媒温度の推定方法については、従来
から様々な方法が提案されており、例えば、特開平8−
284650号公報では、機関負荷と回転速度とをパラ
メータとして予め定常時の触媒温度を記憶しておき、定
常時にはマップから検索して触媒温度を推定するととも
に、運転条件が変化した時には、触媒温度が収束するま
での時定数を考慮して推定温度を追従変化させるように
した技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、排気温
度の変化に比較して触媒温度は応答が遅いため、排気温
度が変化しない定常時においてはマップから検索して触
媒温度を推定できるものの、排気温度、即ち触媒温度が
変化する過度時には触媒温度は排気温度の変化に追従で
きず、正確な触媒温度の推定は困難になる。この点に関
し、従来の技術(特開平8−284650号公報)で
は、過度時には触媒温度の推定を禁止して推定精度の悪
化を防止するようにしているが、過度時の触媒温度をも
正確に推定しようとするものではない。
【0006】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、排気温度が変化する過度時においても正確に
触媒温度を推定できるようにした、触媒温度推定装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の触媒
温度推定装置では、温度検知手段により排気温度若しく
は内燃機関の排気通路に設けられた触媒装置の特定部位
の温度を検出又は推定するとともに、排気流量検知手段
により排気通路内の排気流量を検出又は推定する。そし
て、平均化時間設定手段により排気流量に基づき平均化
時間を設定し、第一平均化手段により平均化時間内で温
度を平均して短期平均温度を算出する。さらに、第二平
均化手段により連続する複数の短期平均温度を移動平均
することにより触媒温度を算出する。
【0008】
【発明の実施形態】以下、図面により、本発明の実施の
形態について説明する。図1〜図5は、本発明の一実施
形態としての触媒推定装置について示すものであり、こ
こでは、本触媒推定装置を希薄燃焼内燃機関に適用した
場合について示している。
【0009】図1に示すように、本触媒推定装置が適用
されたエンジン(希薄燃焼内燃機関)1は、その燃焼室
2に通じる吸気通路3および排気通路4を有しており、
吸気通路3には、上流側から順に図示しないエアクリー
ナ,スロットル弁〔ここでは電子制御スロットル弁(E
TV)〕6およびインジェクタ7が設けられている。ま
た、排気通路4には、その上流側から順に排ガス浄化用
のNOX 触媒〔三元触媒一体型の吸蔵型NOX 触媒(以
下、単に触媒という)〕8および図示しないマフラが設
けられている。インジェクタ7は吸気マニホルド部分に
気筒数だけ設けられており、各燃焼室2の上部中央には
点火プラグ5が設けられている。
【0010】さらに、このエンジン1を制御するため
に、電子制御ユニット(ECU)20と、種々のセンサ
とが設けられている。本エンジン1に設けられるセンサ
として、まず吸気通路3側には、そのエアクリーナ配設
部分に、吸気流量を検出するカルマン渦式エアフローセ
ンサ(AFS)10が設けられており、排気通路4側に
は、触媒8の上流側部分に、排気温度を検出する高温セ
ンサ(排気温度センサ)14が設けられている。さら
に、その他のセンサとして、図示しないクランクシャフ
トの回転に同期して信号を出力するクランク角センサ1
5等が設けられている。
【0011】ECU20は、運転状態に応じて空燃比や
点火時期を制御する一方、その機能要素である平均化時
間設定手段21,第一平均化手段22,第二平均化手段
23により、触媒8の触媒温度を推定するようになって
いる。この触媒温度の推定は、触媒8の劣化度あるいは
再生度を判定したり、また、十分に触媒機能が発揮され
ている状態か否か判定する上で必要になるものであり、
本触媒温度推定装置では、触媒に流入する熱量、及び排
気ガスと触媒との間の熱伝達率が触媒の温度変化に及ぼ
す影響を考慮しながら触媒温度を推定するようになって
いる。
【0012】具体的に説明すると、例えば、ある時点で
触媒8の触媒温度がTe1℃になっているものとする。そ
して、上流からTe2℃の排気ガスが触媒8に流入し(排
気ガスの温度は高温センサ14により測定)、その結
果、触媒温度がTe3℃に上昇したものとする。この時、
触媒温度がTe1℃からTe3℃に変化するのに要する時間
は、触媒8に流入する熱量と、排気ガスと触媒8との間
の熱伝達率により左右される。つまり、流入する熱量が
大きい程、また、熱伝達率が高い程、触媒温度の上昇速
度は速くなるのである。
【0013】そして、触媒8に流入する熱量,及び排気
ガスと触媒8との間の熱伝達率は、共に単位時間当たり
の排気流量(流速)により影響を受け、排気流量が多い
ほど同じ排気温度であっても流入する熱量も多くなり、
また、熱伝達率も高くなる。このため、同じ排気温度の
排気ガスであっても、その流量が少ないときは、流量が
多いときに比べて触媒8に流入する熱量も少なく、熱伝
達率も低くなり、触媒温度が変化するのにかかる時間も
長くなる。
【0014】本触媒温度推定装置では、上述のような触
媒温度の温度変化と排気流量との関係に着目し、以下に
説明するような方法により触媒温度の推定を行なうよう
になっている。図2を用いて説明すると、本触媒温度推
定装置では、図2(a)に示すように、時点tX におけ
る触媒温度を、ある時点t0 から時点tX までに触媒8
に流入した排ガスの排気温度に基づき推定するようにな
っている。この時点t0 から時点tX までの時間tt
0Xは、時点t0 で触媒8に流入した排ガスの触媒温度へ
の影響がなくなるまでの時間に相当する。したがって、
時点t0 から時点tX までの時間tt0Xは、排ガスの流量
により変化するが、ここでは、時点t0 から時点tX
でを複数(ここでは5つ)の区間(N−4,N−3,N
−2,N−1,N)にわけ、各区間の時間tt(tt(N-4)
,tt(N-3) ,tt(N-2) ,tt(N-1) ,tt(N) )を排気流
量(流速)に基づき設定している。なお、以下、上記の
区間を平均化区間といい、その区間の時間を平均化時間
という。
【0015】つまり、定常走行時の平均的な基準排気流
量における時間tt0Xを5等分して基準時間ttBASEを設定
し、ある平均化区間における排気流量が基準排気流量よ
りも多ければ平均化時間ttを基準時間ttBASEよりも短く
設定し、基準排気流量よりも少なければ基準時間ttBASE
よりも長く設定するようにして、時点t0 での排気流量
に基づき平均化時間tt(N-4) を設定する。次に、時点t
0 から平均化時間tt(N-4) 経過後(時点t1 )における
排気流量に基づき平均化時間tt(N-3) を設定する。さら
に、時点t1 から平均化時間tt(N-3) 経過後(時点
2 )における排気流量に基づき平均化時間tt(N-2) を
設定し、以下、順次平均化時間tt(N-1) ,tt(N) を設定
していく。
【0016】そして、各平均化時間ttを設定していくと
ともに、合わせて各区間内での排気温度の平均値(短期
平均温度)TeAVE(TeAVE(N-4) ,TeAVE(N-3) ,TeA
VE(N-2) ,TeAVE(N-1) ,TeAVE (N))を算出してい
く。そして、算出した各平均化区間の短期平均温度TeA
VEをさらに平均化することにより、時点tX での触媒温
度の推定値とする。時点tX での触媒温度の推定値が算
出されると、次は、図2(b)に示すように、時点tX
での排気流量に基づき、次の平均化区間(N+1)の平
均化時間tt(N+1) を設定するとともに、短期平均温度T
eAVE(N+1) を算出する。そして、平均化区間(N−4)
は使わずに平均化区間(N−3)から平均化区間(N+
1)までの5つの平均化区間の短期平均温度TeAVE(T
eAVE(N-3),TeAVE(N-2) ,TeAVE(N-1) ,TeAVE
(N),TeAVE(N+1) )を平均化することにより、時点t
X+1 での触媒温度の推定値を算出する。このような短期
平均温度TeAVEに対する移動平均を用いた手法により、
順次触媒温度を推定更新していく。
【0017】以下、図3に示すフローチャートを参照し
ながら、本触媒温度推定装置による触媒温度推定方法に
ついてより具体的に説明する。なお、ここでは、排気流
量と吸気流量とが略等しいものとして、吸気流量に相関
するAFS(排気流量検知手段)10の出力(AFS周
波数)と、高温センサ(温度検知手段)14で検出され
る排気温度とに基づき、触媒温度を推定するものとす
る。
【0018】図3のフローチャートに示すように、本触
媒温度推定装置では、まず、AFS10により出力され
たAFS周波数を読み込み(ステップS100)、平均
化時間設定手段22により、読み込んだAFS周波数に
対応して今回の平均化区間(N)の平均化時間を決定す
る(ステップS110)。平均化時間は、排気ガスから
触媒8に熱が伝達されるのに要する時間に相関するもの
であり、前述のように排気流量が少ない程、仮に同じ排
気温度であっても単位時間あたりの排ガスの持つ熱量が
小さく、触媒に伝わる熱量も小さくなり、同じ熱量が伝
わるのにも時間がかかるという特性に基づき、図4に示
すように、AFS周波数が大きい程短くなり、AFS周
波数が小さい程長くなるように予め設定されている。
【0019】平均化区間(N)の平均化時間が決定され
ると、次式に示すように、ECU20の計測周期毎にそ
れぞれ計測周期,排気温度,AFS周波数を積算し、計
測周期積算値,排気温度積算値,AFS周波数積算値を
算出していく。次式において、(n) は今回の計算周期の
値、(n-1) は前回の計算周期の値であることを示してい
る。
【0020】 計測周期積算値(n) =計測周期積算値(n-1) +計算周期 排気温度積算値(n) =排気温度積算値(n-1) +排気温度
×補正係数 AFS周波数積算値(n) =AFS周波数積算値(n-1) +
AFS周波数 なお、排気温度の積算時に排気温度に乗算している補正
係数は、排気温度が変化しない定常時においても存在す
る定常誤差、例えば、高温センサ14と触媒8との位置
が離れていることによるその間の熱損失や、触媒8内で
の反応熱等を補正するためのものであり、エンジン負荷
やエンジン回転速度、或いは排気流量(AFS周波数)
をパラメータとして、実験により求めるものとする(以
上、ステップS120)。これらの積算処理は、計測周
期積算値(n) が平均化時間以上になるまで行なう(ステ
ップS130)。
【0021】平均化時間,排気温度積算値,AFS周波
数積算値が算出されると、次に、第一平均化手段23に
より、今回の平均化区間(N)における短期平均温度
(N)とAFS係数(N)とを決定する。短期平均温度
(N)は次式により算出される。 短期平均温度(N)=排気温度積算値/(平均化時間/
計算周期) AFS係数(N)は排気ガスから触媒への熱伝達率に相
関するものであり、熱伝達率は排気流量(流速)の影響
を受け前述のように排気流量(AFS周波数)が少ない
程熱伝達率も低いという特性に基づき、図5に示すよう
に、平均AFS周波数が大きい程大きく、平均AFS周
波数が小さい程小さくなるように予め設定されている。
なお、平均AFS周波数は、次式により算出される。
【0022】平均AFS周波数=AFS周波数積算値/
(平均化時間/計算周期) 短期平均温度(N),AFS係数(N)の決定後は、平
均化時間,排気温度積算値,AFS周波数積算値をリセ
ットする(以上、ステップS140)。そして、第二平
均化手段24により、決定した短期平均温度(N)とA
FS係数(N)とに基づき、次式に示すようにして触媒
温度〔図2(a)に示す場合では、時点tX での触媒温
度〕を推定する。
【0023】触媒温度=Σ〔短期平均温度(m) ×AFS
係数(m) 〕/ΣAFS係数(m) ここで、mは平均化区間の区間番号であり、図2(a)
に示す場合では、mはN−4〜N,図2(b)に示す場
合では、mはN−3〜N+1となる(以上、ステップ1
50)。ただし、始動直後等5つの平均化区間が全ては
算出されていない場合には、算出されている平均化区間
の短期平均温度,AFS係数から触媒温度を推定する。
【0024】なお、触媒温度変化は、触媒容量,管形
状,各材質等の影響を受けるが、ここでは、これらの影
響は上記係数(補正係数,AFS係数)に既に含んでい
るものとしている。したがって、エンジン,車種が異な
れば上記係数はそれぞれあらためて設定するものとす
る。以上、本触媒温度推定装置による触媒温度の推定方
法について説明したが、このような方法により触媒温度
を推定することにより、例えば、図2(a)に示す場合
において時点t4 における吸気流量(AFS周波数)が
少ない場合と多い場合とを比較すると、時点t4 におけ
る吸気流量が少ない場合には、吸気流量が多い場合に比
べて平均化区間(N)の平均化時間tt(N) が長く設定さ
れるので、触媒温度の算出タイミング(時点tX )は遅
くなる。つまり、排気温度(短期平均温度)が同じであ
っても、それが触媒温度に反映されるまでに時間がかか
ることになるのである。
【0025】このように本触媒温度推定装置によれば、
短期平均温度の平均化区間を吸気流量(AFS周波数)
によって可変とすることにより、触媒8に流入する総熱
量の違いが触媒温度の時間変化に与える影響を取り入れ
ることが可能になり、排気温度や排気流量が変化する過
渡時であっても、正確に触媒温度を推定することができ
るという利点がある。
【0026】さらに、高温センサ14自体についても応
答遅れが存在するが、特に排気流量が多い運転域では触
媒8の上流での排気温度に対する触媒温度の応答遅れが
小さくなるため、高温センサ14自体の応答遅れが無視
できなくなる。しかしながらこの場合には高温センサ1
4の応答遅れの補正を行なうようにすればよく、次のよ
うに高温センサの応答遅れを一次遅れで近似して触媒8
の上流での排気温度を求めるようにすればよい。
【0027】実際の計算では一次フィルタを用いるもの
とすると、高温センサ14で検知した温度と実際の触媒
8の上流位置(高温センサ14の取り付け位置)での排
気温度との関係は次式で表すことができる。なお、次式
においてHT(n) は今回の計算周期での高温センサ値
(℃)、HT(n-1) は前回の計算周期での高温センサ値
(℃)、aはフィルタ定数である。
【0028】 HT(n) =(1−a)×HT(n-1) +a×排気温度 上式を変形すると排気温度を下記のように表すことがで
きる。 排気温度=1/a×HT(n) −(1−a)/a×HT(n
-1) ここで、上式において反映係数(フィルタ定数)R〔R
=(1−a)/a〕を用いると次式のようになる。
【0029】 排気温度=(1+R)×HT(n) −R×HT(n-1) =HT(n) +R×〔HT(n) −HT(n-1) 〕 実際には高温センサ値の出力信号に種々の要因によりノ
イズがのる可能性があるため、ノイズ対策として〔HT
(n) −HT(n-1) 〕の代わりにフィルタ処理を実施した
次式のようなΔHT(n) を使用する。なお、Kはフィル
タ定数である。
【0030】排気温度=HT(n) +R×ΔHT(n) ΔHT(n) =K×ΔHT(n-1) +(1−K)×〔HT
(n) −HT(n-1) 〕 以上のようにして高温センサ14の応答遅れを考慮した
排気温度(触媒8の上流での排気温度)を求めることが
でき、このように求めた排気温度に基づき触媒温度の推
定を行なうことにより、より正確な触媒温度の推定が可
能になるという利点がある。なお、式中の係数R及びK
は、いずれも実験等により求めることができる。
【0031】また、上述の実施形態では触媒8の全体が
同じ温度と仮定し、代表して触媒中央部の温度を推定し
ているが、実際には触媒8の各部位により温度が異なる
場合が多い。その場合でも上述した触媒温度の推定方法
を利用すれば、触媒8の上流での排気温度から触媒中央
部の温度を推定したのと同様にして触媒8の他の部位、
例えば、図6に示すように触媒前部(上流部)、触媒後
部(下流部)の温度を推定することも可能である。
【0032】この場合、図7に示すように触媒8内の熱
伝導時間に相関すると考えられる平均化時間を触媒前面
からの距離に比例して変更することにより、触媒中央部
の温度を推定した時のパラメータから触媒前部及び後部
の温度を推定することが可能になる。また、定常誤差を
補正するための補正係数は図8に示すように各部位によ
って変更する必要があるが、熱伝達率に相当するAFS
係数は変更しなくてもよい。
【0033】したがって、本触媒温度推定装置により推
定した触媒温度を用いることにより、より精度の高いエ
ンジン制御が可能になる。例えば、本エンジン1のよう
な希薄燃焼内燃機関では、触媒(三元触媒一体型の吸蔵
型NOX 触媒)8上に吸蔵されたNOX を放出するNO
X 放出制御が必要となるが、触媒8の還元機能が発揮さ
れる活性温度になる前にNOX 放出制御を実行してNO
X の放出を行なうと、浄化されないNOX を大気中に放
出してしまうことになる。したがって、触媒8が活性温
度に達しているか否かを判定することは重要となるが、
本触媒温度推定装置により推定した触媒温度を用いるこ
とにより、放出されたNOX を確実に還元できる触媒温
度においてNOX 放出を行なうことが可能になる。
【0034】また、希薄燃焼運転時には、燃料中のS
(硫黄)成分から生成された排ガス中のSOX も触媒8
に吸蔵されるため(S被毒)、吸蔵されたSOX を放出
して触媒8の劣化を防止しNOX 浄化効率を維持するた
めの再生制御も必要となるが、SOX の放出速度は触媒
温度に対して指数関数的に増加する。したがって、触媒
8の再生度合いを判断する上で触媒温度の変化の履歴は
重要となるが、本触媒温度推定装置のような方法により
触媒温度を推定することにより、触媒温度の変化の履歴
を正確にとることができ、正確に触媒8の再生度合いを
判断することが可能になる。
【0035】さらに、本触媒温度推定装置により推定し
た触媒温度を触媒耐熱温度の判定に用いた場合には、確
実に触媒8の熱劣化を防止することが可能になる。例え
ば、通常触媒8はリーン雰囲気となると熱劣化しやすく
なるので、触媒8がリーン耐熱温度以上となった場合に
はリーン運転を禁止すればよい。また、耐熱温度に達す
るまで最適な空燃比制御が行なえるため、燃費の面でも
有利である。例えば、触媒8が高温となる条件では通
常、空燃比よりもリッチとして燃料気化熱による冷却を
行なうが、その際触媒8の個体差や制御のバラツキを見
込んでリッチ度合いは大きめに設定されているので、本
推定装置により正確に触媒温度を推定することによりリ
ッチ度合いを最適にすれば燃料を低減することができ
る。
【0036】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種
々変形して実施することができる。例えば、上述の実施
形態では、平均化区間の決定において、触媒8を通過す
る排気流量を吸気流量によって代用しているが、排気流
量を直接計測するようにしてもよい。また、吸気流量の
計測手段としては、カルマン渦式エアフローセンサに限
定されず、それ以外のセンサや流量計を用いてもよい。
さらに、エンジン負荷,エンジン回転速度が高い程、排
気流量も多くなることから、エンジン負荷とエンジン回
転速度とに基づき平均化時間を決定するようにしてもよ
い。さらに、簡略化して車速から平均化時間を決定する
ようにしてもよい。
【0037】また、上述の実施形態では、三元触媒一体
型のNOX 触媒をそなえたエンジンに本触媒温度推定装
置を適用した場合について説明したが、三元触媒とNO
X 触媒とを別々にそなえたエンジンに適用することもで
きる。この場合には、各触媒毎に補正係数,平均化時
間,AFS係数を設定することにより、各触媒毎の触媒
温度を推定することが可能になる。
【0038】また、触媒8の上流のエンジン1に近接し
た位置に、主に冷態始動の排ガス浄化のために三元触媒
又は酸化触媒(以下、近接触媒と言う)を設置するよう
にしてもよい。その際に近接触媒の温度を推定する場合
には、高温センサ14により検出した排気温度を用いて
もよいし、近接触媒の上流に別の高温センサを設けてそ
のセンサにより測定した排気温度により近接触媒の温度
を推定するようにしてもよい。そして、触媒8の温度制
御を行なう場合には、近接触媒の温度が耐熱温度を越え
ないことにも注意しながら制御すればよい。
【0039】さらに、触媒に直接高温センサを取り付け
て触媒温度を直接測定した場合にも上述した温度推定方
法を適用することができる。即ち、触媒8の特定部位の
温度を直接測定した場合でも触媒の他の部位は同じ温度
とは限らないので、他の部位についてはやはり温度を推
定することが必要となるのである。例えば、触媒前部に
高温センサを取り付けた場合には、上述した実施形態と
同様の方法にて触媒中央部,触媒後部の温度を推定する
ことが可能である。
【0040】また、上述した実施形態では、高温センサ
により測定した温度に基づき触媒温度を推定している
が、特定部位の温度を高温センサで測定する代わりにエ
ンジン運転条件によるマップ値など他の方法で推定する
ようにしてもよい。例えば、エンジン負荷,エンジン回
転速度のマップ値を用いて推定してもよいし、車速によ
るマップ値を用いて推定してもよい。この場合、前記推
定温度(例えば触媒入口温度)に基づき、さらに上述の
実施形態の方法により過渡時の温度を推定することにな
るため、二段階の推定となって誤差が大きくなる可能性
もあるが、高温センサを省略してコストを低減できると
いう利点がある。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の触媒温度
推定装置によれば、排気温度や排気流量が変化する過渡
時であっても、正確に触媒温度を推定することができる
という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態にかかる希薄燃焼内燃機関
の全体構成図である。
【図2】 本発明の実施形態にかかる触媒温度の推定方
法を説明する図である。
【図3】 本発明の実施形態にかかる触媒温度の推定処
理を示すフローチャートである。
【図4】 本発明の実施形態にかかる平均化時間のAF
S周波数に対する特性を示す図である。
【図5】 本発明の実施形態にかかるAFS係数の平均
AFS周波数に対する特性を示す図である。
【図6】 本発明の実施形態にかかる触媒の温度推定箇
所を示す図である。
【図7】 本発明の実施形態にかかる平均化時間のAF
S周波数に対する特性を示す図である。
【図8】 本発明の実施形態にかかる定常誤差を補正す
るための補正係数の平均AFS周波数に対する特性を示
す図である。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関) 8 NOX 触媒(触媒装置) 10 カルマン渦式エアフローセンサ(排気温度検知手
段) 14 高温センサ(温度検知手段) 20 ECU
フロントページの続き (72)発明者 堂ヶ原 隆 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 Fターム(参考) 3G084 AA04 BA24 DA04 DA19 EA01 EA05 EA06 EB25 FA00 FA09 FA27 3G091 AA12 AA17 AB03 AB05 AB06 BA07 BA33 DB01 DB06 DB07 DB08 DB15 DB16 EA05 EA17 EA30 EA31 FB03 FB10 FC08 HA36

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気通路に設けられた触媒装
    置と、 排気温度若しくは該触媒装置の特定部位の温度を検出又
    は推定する温度検知手段と、 該排気通路内の排気流量を検出又は推定する排気流量検
    知手段と、 該排気流量検知手段により検出又は推定された排気流量
    に基づき平均化時間を設定する平均化時間設定手段と、 該平均時間設定手段により設定された平均化時間内で該
    温度検知手段により検出又は推定された温度を平均して
    短期平均温度を算出する第一平均化手段と、 該第一平均化手段により算出された連続する複数の短期
    平均温度を移動平均することにより触媒温度を算出する
    第二平均化手段とをそなえたたことを特徴とする、触媒
    温度推定装置。
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