JP4424495B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に係り、詳しくは、排気浄化性能を高く維持しながら触媒コンバータの劣化を判定する技術に関する。
内燃機関から排出される排ガスを浄化する排気浄化装置の一つとして、内燃機関の排気通路には貴金属等を触媒として有した触媒コンバータが設けられている。触媒コンバータの性能を十分に発揮させるには触媒コンバータに流入する排ガスの平均的な排気空燃比を目標空燃比(例えば、ストイキ)近傍に制御する必要があり、係る目的を達成するため、通常は触媒コンバータの入口近傍にはO2センサ等の排気センサが設置され、この排気センサからの出力をトリガとして内燃機関の燃焼空燃比をリッチ空燃比及びリーン空燃比に変調させて排気空燃比を調整している。
ところで、触媒コンバータにおいては、触媒はHC、CO、NOxを吸着する機能とともに酸素ストレージ能力を有し、当該酸素ストレージ能力が触媒性能と相関性が高いことから、触媒劣化検出方法として、当該酸素ストレージ能力の経時変化を監視することで触媒コンバータの劣化を判定する手法が採用されている。
この触媒劣化検出方法では、触媒コンバータに流入する排ガスの空燃比(排気空燃比)を上記の如く空燃比変調させると、酸素ストレージ能力が高ければ酸素が触媒に吸蔵されるために触媒下流における排気センサ(O2センサ等)の応答が遅く或いは振幅が小さくなり、一方酸素ストレージ能力が低いと酸素は触媒にあまり吸蔵されることなく排出されるために触媒下流における排気センサの応答が速く或いは振幅が大きくなるという特性を利用している。即ち、触媒下流に設けた排気センサ(O2センサ等)の出力振幅を監視し、当該振幅が所定の基準値以上であると、酸素ストレージ能力が破過して低下し、触媒コンバータが劣化したと判定するようにしている(特許文献1)。
一方、触媒性能、即ちHC、CO、NOxの浄化性能を向上させるためには、これらHC、CO、NOxの触媒への吸着能力を持続させる必要があり、例えば上記空燃比変調を高速化してHC、CO、NOxの触媒への吸着と離脱を高速で繰り返すことが行われている。このように空燃比変調を高速化すると、触媒コンバータに流入する排ガスの空燃比変動が抑制され、排気系容積に起因する変調振幅の低振幅化と相俟って上記排気成分の吸着に必要な吸着サイト数(吸着に必要な貴金属量)が減少する。これにより、HC、CO、NOxの触媒への吸着能力が破過することなく良好に持続され、HC、CO、NOxの浄化効率が特性図上のクロスオーバポイント(COP)において向上し、全体としてHC、CO、NOxの浄化性能が高く維持される。
特開2004−19467号公報
しかしながら、上記のように空燃比変調を高速化した場合、HC、CO、NOxのCOPでの浄化効率が向上する一方(図7(b)参照)、空燃比変動に対する余裕度、即ち空燃比のずれを吸収して所定の浄化効率を維持できる空燃比幅(所謂ウィンドウ幅)が狭くなり、HC、CO、NOxの浄化性能を高く維持し難いという問題がある(図7(a)参照)。
また、このように空燃比変調を高速化して必要となる吸着サイト数が減少すると、酸素ストレージ能力に余裕を生じさせることになるため、触媒下流に設けた排気センサの出力が変化せず、触媒コンバータの劣化を判定することができないという問題がある。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、触媒コンバータに流入する排ガスの空燃比変動を抑制しつつ触媒コンバータの浄化性能を高く維持でき、当該浄化性能の悪化を最小限に抑えながら触媒コンバータの劣化を確実に判定可能な内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の内燃機関の排気浄化装置では、内燃機関の排気通路に配設され、排気浄化を行う触媒コンバータと、内燃機関における燃焼空燃比の変調振幅に対し前記触媒コンバータに流入する排ガスの排気空燃比の振幅が低減するよう該燃焼空燃比を変調させる空燃比変調手段と、前記空燃比変調手段により変調される前記排気空燃比の変調周期間の平均空燃比を理論空燃比またはリッチ空燃比に設定する平均空燃比設定手段と、前記空燃比変調手段に拘わらず前記燃焼空燃比を所定期間に亘り単発的にリーン化する単発リーン化手段とを備えたことを特徴とする。
即ち、内燃機関における燃焼空燃比が燃焼空燃比の変調振幅に対し触媒コンバータに流入する排ガスの排気空燃比の変調振幅が低減するよう変調させられると、上述したようにHC、CO、NOxの吸着に必要な吸着サイト数が減少することになり、さらに、排気空燃比の変調周期間の平均空燃比が理論空燃比またはリッチ空燃比となるように変調させられることで、破過に対し比較的余裕のあるHC、COの吸着サイトに比べて破過に対し厳しい傾向にある酸素やNOxの吸着サイトが十分に確保される。これより、触媒コンバータにはHC、COが吸着し堆積することになるが、このように堆積したHC、COは単発的なリーン化により酸素が供給されて良好にパージされ、HC、COの吸着サイトについても良好に確保される。
また、請求項2の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1において、前記空燃比変調手段は、前記排気空燃比が実質的に変動しないように前記燃焼空燃比を変調させることを特徴としている。
これより、必要な吸着サイト数がさらに減少し、破過に対して厳しい傾向にある酸素やNOxの吸着サイトがより一層十分に確保される。
また、請求項3の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1または2において、前記空燃比変調手段は、燃焼空燃比の変調周波数を高めることで前記排気空燃比の変調振幅を低減させることを特徴とする。
即ち、燃焼空燃比の変調周波数を高め、変調を高速化すると、上述したように触媒コンバータに流入する排ガスの空燃比変動が抑制されることになり、排気空燃比の変調振幅が容易に低減する。
また、請求項4の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記排気通路の前記触媒コンバータよりも排気下流側に排ガスの成分濃度を検出し出力する下流側排気センサを備え、前記単発リーン化手段は、前記下流側排気センサの出力が所定のリッチ空燃比に相当する値に達したとき前記燃焼空燃比をリーン化することを特徴とする。
即ち、下流側排気センサの出力が所定のリッチ空燃比に相当する値に達したときには、触媒コンバータにおけるHC、COの吸着能力が破過したとみなすことができ、当該HC、COの吸着能力が破過したタイミングで燃焼空燃比がリーン化されて酸素が供給され、触媒コンバータに堆積したHC、COが適切にして効率よくパージされる。
また、請求項5の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記排気通路の前記触媒コンバータよりも排気下流側に排ガスの成分濃度を検出し出力する下流側排気センサを備え、前記単発リーン化手段による前記燃焼空燃比のリーン化により変化する前記下流側排気センサの出力に基づいて前記触媒コンバータの劣化を判定する劣化判定手段をさらに備えたことを特徴とする。
即ち、燃焼空燃比がリーン化されると、触媒コンバータに吸着し堆積したHC、COが良好にパージされ、その後一時的に酸素が触媒コンバータに吸着し堆積することになるが、酸素ストレージ能力が破過して酸素が触媒コンバータの下流に流出すると、触媒コンバータの下流の酸素濃度が高くなり、触媒コンバータにおける酸素ストレージ能力の破過状態が下流側排気センサによって良好に検出される。
これより、例えば酸素ストレージ能力の破過するタイミングが早くなっていれば、酸素ストレージ能力が低下し、触媒コンバータが劣化したと判定される。
また、請求項6の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記排気通路の前記触媒コンバータよりも排気上流側に排ガスの成分濃度を検出し出力する上流側排気センサをさらに備え、前記空燃比変調手段は、前記上流側排気センサの出力に基づいて燃焼空燃比を変調させることを特徴とする。
これより、上流側排気センサの出力に基づいて容易に燃焼空燃比の変調が行われる。
また、請求項7の内燃機関の排気浄化装置では、請求項6において、内燃機関は複数の気筒を有する多気筒内燃機関であって、前記複数の気筒の各排気ポートから延び且つ前記排気通路に合流する複数の枝排気通路のうちの少なくとも2つ以上の枝排気通路を連通する排気連通路を備え、前記上流側排気センサは、前記排気連通路に前記各排気ポートからの距離が該各排気ポートから前記触媒コンバータまでの距離よりも短くなるように設けられていることを特徴とする。
このように、上流側排気センサが複数の枝排気通路のうちの少なくとも2つ以上の枝排気通路を連通する排気連通路に比較的排気ポートに接近して設けられていると、排気ポートから上流側排気センサに至るまでの排ガスの輸送遅れが削減されるとともに上流側排気センサ位置において排気空燃比の変調振幅がそれほど低減せず、上流側排気センサを一つとしながら、当該上流側排気センサの出力に基づいて燃焼空燃比が内燃機関のサイクル程度の短周期で高速変調される。
また、請求項8の内燃機関の排気浄化装置では、請求項7において、前記複数の枝排気通路の各周縁は前記各排気ポート毎に貫通孔が穿設されたスペーサ部を介して前記各排気ポートの周縁に接続されており、前記排気連通路は前記スペーサ部に形成されていることを特徴とする。
即ち、排気連通路が複数の枝排気通路の各周縁と各排気ポートの周縁との間に介装されたスペーサ部に形成されていると、排気連通路がコンパクトに配設されるとともに排気ポートから上流側排気センサに至るまでの排ガスの輸送遅れが殆ど無くなり、上流側排気センサの出力に基づいて燃焼空燃比が内燃機関のサイクル程度の短周期で確実に高速変調される。
請求項1の内燃機関の排気浄化装置によれば、触媒コンバータにおいて、流入する排ガスの排気空燃比の変調振幅を低減することでHC、CO、NOxの吸着に要求される吸着サイト数を減少させることができるとともに、排気空燃比の変調周期間の平均空燃比を理論空燃比またはリッチ空燃比となるように変調させて破過に対し厳しい傾向にある酸素やNOxの吸着サイトを十分に確保でき、さらに、触媒コンバータに吸着し堆積したHC、COを単発的なリーン化によりパージすることでHC、COの吸着サイトについても良好に確保することができる。
従って、例え酸素ストレージ能力が低下し触媒コンバータが劣化したとしても、またウィンドウ幅が減少したとしても、触媒コンバータにおけるHC、CO、NOxの浄化性能を全体として高く維持することができる。
また、請求項2の内燃機関の排気浄化装置によれば、排気空燃比が実質的に変動しないように燃焼空燃比を変調させるので、触媒コンバータにおいて、必要な吸着サイト数をさらに減少させ、破過に対して厳しい傾向にある酸素やNOxの吸着サイトをより一層十分に確保でき、触媒コンバータの浄化性能をさらに高く維持することができる。
また、請求項3の内燃機関の排気浄化装置によれば、燃焼空燃比の変調周波数を高めることで排気空燃比の変調振幅を容易に低減することができる。
また、請求項4の内燃機関の排気浄化装置によれば、下流側排気センサの出力が所定のリッチ空燃比に相当する値に達したとき、即ち触媒コンバータにおけるHC、COの吸着能力が破過したタイミングで燃焼空燃比をリーン化するので、触媒コンバータに堆積したHC、COを適切にして効率よくパージすることができる。
また、請求項5の内燃機関の排気浄化装置によれば、燃焼空燃比がリーン化されると、触媒コンバータに吸着し堆積したHC、COがパージされるとともに酸素が一時的に触媒コンバータに吸着し堆積することになるが、このときの触媒コンバータにおける酸素ストレージ能力の破過状態を下流側排気センサによって検出するので、触媒コンバータにおけるHC、CO、NOxの浄化性能を高く維持し、単発的なリーン化により当該浄化性能の悪化を最小限に抑えながら、触媒コンバータの劣化を良好に判定することができる。
また、請求項6の内燃機関の排気浄化装置によれば、上流側排気センサが安価なO2センサ等であっても、当該上流側排気センサの出力に基づいて容易に燃焼空燃比の変調を行うようにできる。
また、請求項7の内燃機関の排気浄化装置によれば、複数の枝排気通路のうちの少なくとも2つ以上の枝排気通路を連通する排気連通路に比較的排気ポートに接近して上流側排気センサを設けることにより、上流側排気センサを一つとしながら、上流側排気センサの出力に基づいて燃焼空燃比を内燃機関のサイクル程度の短周期で高速変調させることができる。
また、請求項8の内燃機関の排気浄化装置によれば、複数の枝排気通路の各周縁と各排気ポートの周縁との間に介装されたスペーサ部に排気連通路を形成するので、排気連通路をコンパクトに配設しつつ、上流側排気センサの出力に基づいて燃焼空燃比を内燃機関のサイクル程度の短周期で確実に高速変調させることができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1には、車両に搭載された本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の概略構成図が示されており、以下、当該排気浄化装置の構成を説明する。
同図に示すように、内燃機関であるエンジン本体(以下、単にエンジンという)1としては、例えば吸気管噴射型(Multi Point Injection:MPI)4気筒ガソリンエンジンが採用される。
エンジン1のシリンダヘッド2には、各気筒(#1気筒〜#4気筒)毎に点火プラグ4が取り付けられており、点火プラグ4には高電圧を出力する点火コイル8が接続されている。
シリンダヘッド2には、各気筒毎に吸気ポート11が形成されており、各吸気ポート11と連通するようにして吸気マニホールド10の一端がそれぞれ接続されている。吸気マニホールド10には、電磁式の燃料噴射弁6が取り付けられており、燃料噴射弁6には、燃料パイプ7を介して燃料タンクを擁した燃料供給装置(図示せず)が接続されている。
なお、当該MPIエンジンは公知のものであるため、その構成の詳細については説明を省略する。
吸気マニホールド10の燃料噴射弁6よりも上流側には、吸入空気量を調節する電磁式のスロットル弁14が設けられており、併せてスロットル弁14の弁開度θthを検出するスロットルポジションセンサ(TPS)16が設けられている。さらに、スロットル弁14の上流には、吸入空気量を計測するエアフローセンサ18が介装されている。エアフローセンサ18としては、例えばカルマン渦式エアフローセンサが使用される。
また、シリンダヘッド2には、各気筒毎に排気ポート21が形成されており、各排気ポート21と連通するようにして排気マニホールド20の各ブランチ(枝排気通路)の一端がそれぞれ接続されている。
詳しくは、排気マニホールド20は、各ブランチの周縁に一体化して設けられた周縁フランジ22が別体のスペーサ部としてのマニ側スペーサ部材24及びヘッド側スペーサ部材26を介して各排気ポート21の周縁に固定されることでシリンダヘッド2に接続されている。なお、スペーサ部を排気マニホールド20やシリンダヘッド2に一体に形成するようにしてもよい。そして、詳細は後述するように、マニ側スペーサ部材24にはO2センサ(上流側排気センサ)28が設けられている。
図2にはマニ側スペーサ部材24のシリンダヘッド2側から見た正面図が示され、図3にはヘッド側スペーサ部材26のシリンダヘッド2側から見た正面図が示され、図4には各スペーサ部材の組付状態の拡大断面図が示されており、以下これら図2〜図4を参照してマニ側スペーサ部材24及びヘッド側スペーサ部材26の構成について説明する。
これら図2〜図4に示すように、マニ側スペーサ部材24及びヘッド側スペーサ部材26は、排気マニホールド20の周縁フランジ22と近似する外形の板状をなし、マニ側スペーサ部材24には各気筒毎に排気ポート21と同径の貫通孔24aが穿設され、ヘッド側スペーサ部材26にはやはり各気筒毎に排気ポート21と同径の貫通孔26aが穿設されている。そして、これらマニ側スペーサ部材24及びヘッド側スペーサ部材26は、それぞれボルト孔24e、26dを貫通するボルト23により周縁フランジ22とともにシリンダヘッド2の各排気ポート21の周縁に共締めされている。これより、両スペーサ部材24、25に穿設された各4つの貫通孔24a、26aを介して各排気ポート21からの排ガスが排気マニホールド20側に流通する。
マニ側スペーサ部材24の排気マニホールド20側の面には、#2気筒と#3気筒の貫通孔24a、24a間の若干上方に位置して円形状をなすセンサ固定ベース25が溶接されており、当該センサ固定ベース25の中央には上記O2センサ28固定用のねじ孔25aが形成されるとともに、当該ねじ孔25aに対応してマニ側スペーサ部材24には挿入孔24bが穿設されている。
また、マニ側スペーサ部材24の挿入孔24bに対応して、ヘッド側スペーサ部材26の排気マニホールド20側の面には屈曲路26bの一端が開口している。屈曲路26bはヘッド側スペーサ部材26内を上方に向けて略直角に屈曲形成されており、屈曲路26bの他端はねじ孔26cを介してヘッド側スペーサ部材26の上縁に開口している。
そして、センサ固定ベース25のねじ孔25aにO2センサ28が螺合して固定されており、O2センサ28の検出部28aは挿入孔24b内及び屈曲路26b内に位置している。
マニ側スペーサ部材24のシリンダヘッド2側の面には、隣り合う2つの貫通孔24a、24aを連通する一対の溝24c、24cと、これら溝24c、24cと挿入孔24bとを連通する溝24dが形成されている。これら溝24c及び溝24dは、図4に示すように、マニ側スペーサ部材24とヘッド側スペーサ部材26が重ね合わされた状態では各溝24c及び溝24dがヘッド側スペーサ部材26により閉塞され、各排気ポート21からの排ガスの一部をO2センサ28に導く排気連通路29をコンパクトに構成する。
詳しくは、溝24dはそれぞれ溝24c、24cの中央と挿入孔24bとを等距離で結ぶようにしており、これより、排気連通路29は各気筒(#1気筒〜#4気筒)の各排気ポート21からO2センサ28までの距離が略等しくなるよう構成されている。
また、ヘッド側スペーサ部材26のねじ孔26cには、吸気連通路30の一端が接続されており、吸気連通路30は、図1に示すように、連通路31を介してエンジン1の吸気マニホールド10と連通している。つまり、排気連通路29は吸気連通路30を介して吸気マニホールド10と連通している。このように、排気連通路29が吸気マニホールド10と連通していると、排気連通路29内の排ガスが吸気負圧によって吸気マニホールド10に還流し、排気連通路29に設けられたO2センサ28のガス交換が促進され、O2センサ28の検出精度が向上する。
さらに、図1に示すように、吸気連通路30にはPCVバルブ32が介装されている。PCVバルブ32は、排気連通路29側の排気圧と吸気連通路30側の吸気圧との圧力差に応じて吸気連通路30の排気側から吸気側への排ガスの還流量を調節するバルブである。これにより、排気連通路29から吸気マニホールド10に還流される排ガスはEGRガスとしても機能し、その還流量が多すぎるとエンジン1が燃焼悪化を引き起こすおそれがあるのであるが、当該還流する排ガス、即ちEGRガスの流量が排気圧と吸気圧との差に応じて適宜調節され、燃焼悪化が防止される。
排気マニホールド20の他端には排気管40が接続されており、当該排気管40には、排気浄化触媒装置として三元触媒コンバータ(触媒コンバータ、以下三元触媒という)50が介装されている。
三元触媒50は、担体に貴金属として銅(Cu),コバルト(Co),銀(Ag),白金(Pt),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd)のいずれかを有している。これより、三元触媒50は、排気空燃比(排気A/F)が理論空燃比(ストイキ)近傍であるときにおいて、炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)及び窒素酸化物(NOx)を貴金属に吸着し、HC、COの酸化反応を促進するとともにNOxの還元反応を促進する機能を有している。
また、貴金属は、セリウム(Ce)、ジルコニア(Zr)等の酸素吸着材を含む場合の他、当該酸素吸着材を含まない場合においても、酸素ストレージ機能を有している。故に、三元触媒50は、排気A/Fがリーン空燃比(リーンA/F)である酸化雰囲気中において酸素(O2)を吸着すると、排気A/Fがリッチ空燃比(リッチA/F)となり還元雰囲気となるまで当該吸着したO2を保持し、当該吸着したO2を還元雰囲気において放出(供給)することで、還元雰囲気状態においてもHCやCOさらには水素(H2)を酸化除去可能である。即ち、当該三元触媒50は、酸化雰囲気でHC、CO、H2を浄化できるのは勿論のこと、O2を吸着してNOxの発生をもある程度抑えることが可能であり、還元雰囲気中においてNOxの浄化のみならず吸着されたO2の放出によってHC、CO、H2をもある程度浄化可能である。
そして、排気管40の三元触媒50の直下流には、上記O2センサ28と同様のO2センサ(下流側排気センサ)42が配設されている。
ECU(電子コントロールユニット)60は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えており、当該ECU60により、エンジン1を含めた排気浄化装置の総合的な制御が行われる。
ECU60の入力側には、上述したTPS16、エアフローセンサ18、O2センサ28、O2センサ42の他、エンジン1のクランク角を検出するクランク角センサ62等の各種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力される。
一方、ECU60の出力側には、上述の燃料噴射弁6、点火コイル8、スロットル弁14の他、車室内に設けられた警告灯64等の各種出力デバイスが接続されており、これら各種出力デバイスには各種センサ類からの検出情報に基づき演算された燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期等がそれぞれ出力される。詳しくは、各種センサ類からの検出情報に基づき目標空燃比(目標A/F)が設定され、当該目標A/Fに応じて燃焼空燃比(燃焼室における空燃比、燃焼A/F)が設定され、適正な量の燃料が適正なタイミングで燃料噴射弁6から噴射されるとともにスロットル弁14が適正な開度に調整される。また、点火プラグ4により適正なタイミングで火花点火が実施される。
より詳しくは、目標A/Fが設定されると、当該目標A/Fを維持すべく、燃焼A/FはO2センサ28からの検出情報、即ち排気A/Fに基づいてフィードバック制御される。即ち、燃焼A/Fは、O2センサ28の検出情報に基づき、排気A/Fの変調周期間の平均空燃比(変調中心空燃比、平均A/F)が目標A/Fに維持されるよう、所定振幅でリッチA/F側及びリーンA/F側に繰り返し変調させられる(空燃比変調手段)。
そして、三元触媒50下流のO2センサ42の出力情報に基づいて三元触媒50の劣化判定が行われる(劣化判定手段)。
以下、上記のように構成された本発明に係る排気浄化装置における空燃比変調制御内容について説明する。
図5には、本発明に係る空燃比変調制御の制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下図5に基づき本発明に係る空燃比変調制御について説明する。
同フローチャートに示すように、空燃比変調制御では、先ずステップS10〜S14においてO2センサ28の検出情報に基づくフィードバック制御を行う。
ステップS10では、三元触媒50上流側のO2センサ28の検出情報に基づき、O2センサ28の出力が所定値X1より大であるか否かを判別する。即ち、排気A/Fが所定値X1に対応する所定のA/F値よりもリッチA/F側であるか否かを判別する。ここに、所定値X1は目標A/Fであって且つ変調制御における平均A/Fである。
ステップS10の判別結果が真(Yes)でO2センサ28の出力が所定値X1より大と判定された場合には、排気A/Fが目標A/FよりもリッチA/F寄りと判定でき、この場合にはステップS12に進み、燃焼A/Fをリーン化する。具体的には、燃焼A/Fを目標A/Fに対し所定振幅だけリーンA/F側に設定し、これに応じた量の燃料を燃料噴射弁6により噴射する。一方、ステップS10の判別結果が偽(No)でO2センサ28の出力が所定値X1以下と判定された場合には、排気A/Fが目標A/FよりもリーンA/F寄りと判定でき、この場合にはステップS14に進み、燃焼A/Fをリッチ化する。具体的には、燃焼A/Fを目標A/Fに対し所定振幅だけリッチA/F側に設定し、これに応じた量の燃料を燃料噴射弁6により噴射する。
これにより、O2センサ28の出力に基づいて燃焼A/Fがフィードバック制御されることになり、排気A/Fの平均A/Fが目標A/Fに維持される。
ところで、上述したように、O2センサ28はマニ側スペーサ部材24とヘッド側スペーサ部材26とにより形成された排気連通路29を介して各気筒の各排気ポート21から供給される排ガスの排気A/Fを検出可能に構成されている。従って、O2センサ28は、一つでありながら、燃焼A/Fの変調により変動する排気A/Fを排気ポート21に極めて近い位置で検出することが可能である。このようにO2センサ28が排気ポート21を出た直後の排ガスの排気A/Fを各気筒毎に検出可能であると、排気ポート21からO2センサ28までの排気通路容積が小さいことで、従来のようにO2センサが触媒の直上流にある場合に比べて排ガスの輸送遅れによるO2センサ28の検出遅れが殆どなくなり、各気筒の燃焼サイクル毎の短い変調周期(内燃機関のサイクル程度の短周期)、即ち高い変調周波数で燃焼A/Fを高速変調させることが可能である。
燃焼A/Fを高速変調させることが可能になると、上述したように、三元触媒50に流入する排ガスのA/F変動がなまされて抑制され、排気ポート21から三元触媒50までの排気系容積に起因して三元触媒50に流入する排ガスの変調振幅が燃焼A/Fの変調振幅に対し低振幅化される。これにより、排気A/Fが実質的に変動しなくなる。そして、当該低振幅化と相俟ってHC、CO、NOxの吸着に必要とされる三元触媒50の吸着サイト数(吸着に必要な貴金属量)が減少する。これにより、HC、CO、NOxの三元触媒50への吸着能力が破過することなく良好に持続され、上記図7(b)に示すように、HC、CO、NOxの浄化効率が特性図上のクロスオーバポイント(COP)において向上する。
なお、ここではO2センサ28を排気ポート21に極めて近い位置に配設するようにしたが、O2センサ28は少なくとも三元触媒50上流側に排ガスに臨んで配設されていればよい。例えば上記排気連通路29よりも長い排気連通路を設けた場合には、各排気ポート21からO2センサ28までの距離が該各排気ポート21から三元触媒50までの距離よりも短くなるようにO2センサ28を排気連通路に設けるようにすればよい。これにより、三元触媒50に流入する排ガスの変調振幅を燃焼A/Fの変調振幅に対して低振幅化することが可能である。
また、ここでは、上記所定値X1は例えばストイキよりもややリッチ寄りの所定のリッチA/Fに対応した値に設定される(平均空燃比設定手段)。つまり、燃焼A/Fは排気A/Fの平均A/Fが所定のリッチA/Fとなるようにフィードバック制御される。
このように平均A/Fが所定のリッチA/Fとされると、三元触媒50において、破過に対し比較的余裕のあるリッチA/F側のHC、COの吸着サイトに比べ破過に対して厳しい傾向にあるリーンA/F側のO2やNOxの吸着サイトが十分に確保されることになる。これにより、特にNOxやO2の三元触媒50への吸着能力が一層良好に持続される。
従って、例えば三元触媒50の酸素ストレージ能力が低下し、O2の三元触媒50への吸着能力が破過し易くなって三元触媒50が劣化したとしても、三元触媒50におけるHC、CO、NOxの浄化性能を高く維持することができる。
また、燃焼A/Fの変調を高速化すると、上述したように、HC、CO、NOxのCOPでの浄化効率が向上する一方、A/F変動に対する余裕度、即ちウィンドウ幅が狭くなり、HC、CO、NOxの浄化性能を高く維持し難いのであるが、このようなウィンドウ幅の減少にも拘わらず、やはり三元触媒50におけるHC、CO、NOxの浄化性能を高く維持することができる。
なお、所定値X1は上記の如く所定のリッチA/Fに固定されてもよいが、好ましくは、所定値X1はエンジン1の運転条件(例えば、エンジン回転速度、体積効率、正味平均有効圧、吸気マニホールド圧、排気温度、触媒温度、排気A/F、排気センサ28、42の出力、冷却水温、潤滑油温、エンジン1の始動後経過時間、排気流量、吸気流量等)に応じて適宜調整(例えば、0.4V〜0.8V)されるのがよい。
また、所定値X1をストイキ相当値に固定し、リーン化ゲインに対してリッチ化ゲインを大きく設定するようにしてもよい。
また、ここでは、所定値X1をストイキよりもややリッチ寄りとしたが、所定値X1はストイキ相当値であってもよく、或いは所定値X1をストイキ相当値に固定してリーン化ゲインに対しリッチ化ゲインを同等値とするようにしてもよい。このようにしても上記同様の効果を得ることができる。
一方、所定値X1が所定のリッチA/Fに設定され、燃焼A/Fが当該所定のリッチA/Fとなるようにフィードバック制御されることになると、三元触媒50の吸着サイトにはHC、COが吸着し続けて堆積することになる。このように三元触媒50にHC、COが堆積すると、HC、COの吸着能力がいずれ破過し、HC、COが三元触媒50の下流側に流出し兼ねず好ましいことではない。
そこで、次のステップS16では、三元触媒50下流側のO2センサ42の検出情報に基づき、O2センサ42の出力が所定値X2より大であるか否か、即ち三元触媒50下流側の排気A/FがHC、COの流出により所定値X2に対応する所定のA/F値よりもリッチA/F側であるか否かを判別し、HC、COの三元触媒50下流側への流出を検出する。ここに、所定値X2は微小なリッチA/F(所定のリッチ空燃比)に対応した値に設定されており、これよりHC、COの流出を速やかに検出可能である。
ステップS16の判別結果が偽(No)の場合には何もせず当該ルーチンを抜ける。一方、ステップS16の判別結果が真(Yes)でO2センサ42の出力が所定値X2より大と判定された場合には、三元触媒50におけるHC、COの吸着能力が破過してHC、COが三元触媒50下流側へ流出していると判断でき、この場合には、ステップS18に進む。
ステップS18では、三元触媒50におけるHC、COの吸着サイトを確保すべく、所定期間(所定サイクル)に亘り燃焼A/Fを単発的にリーン化する(単発リーン化手段)。詳しくは、少なくともHC、COの吸着サイトに吸着したHC、CO量に相当する量のO2が供給されるとともに、後述する劣化判定が可能な量のO2が供給されるように燃焼A/Fを所定のリーンA/F(例えば、目標A/F+0.1〜1.0)に設定し、所定期間を設定する。
なお、当該単発的なリーン化のリーン化度合いは、このように所定のリーンA/Fに固定してもよいが、好ましくはエンジン1の運転条件(例えば、エンジン回転速度、体積効率、正味平均有効圧、吸気マニホールド圧、排気温度、触媒温度、排気A/F、排気センサ28、42の出力、冷却水温、潤滑油温、エンジン1の始動後経過時間、排気流量、吸気流量等)に応じて適宜調整(例えば、目標A/F+0.1〜1.0)されるのがよく、或いは三元触媒50下流側のO2センサ42の出力に基づき調整されるようにしてもよい。
また、単発的なリーン化の波形は方形波であってもよいが、三角波等の多角波であってもよいし、正弦波等の三角関数波であってもよい。
これにより、三元触媒50に堆積したHC、COが当該単発的なリーン化により効率よくパージされ、HC、COの吸着サイトについても良好に確保される。
従って、三元触媒50におけるHC、CO、NOxの浄化性能の悪化を最小限に抑え、HC、CO、NOxの浄化性能を全体として高く維持することができる。
なお、ここでは三元触媒50下流側のO2センサ42の検出情報に基づいて単発的なリーン化を開始し、所定期間経過後に終了するようにしているが、これに限られず、例えば、共に経過期間に基づいて単発的なリーン化を開始及び終了するようにしてもよい。また、後述の触媒劣化判定をしないような場合には、単発的なリーン化を経過期間に基づいて開始するとともに三元触媒50下流側のO2センサ42の検出情報(例えば、所定値以下)に基づいて終了するようにしてもよいし、三元触媒50下流側のO2センサ42の検出情報に基づいて開始及び終了するようにしてもよい。
また、ここでは、三元触媒50下流側のO2センサ42の出力が所定値X2より大であるか否かを判定するようにしたが、所定期間のO2センサ42の出力平均値が所定値より大か否かで判定するようにしてもよい。
ところで、このようにしてHC、COの吸着サイトが良好に確保されると、所定期間が経過するまではさらに単発的なリーン化が継続され、三元触媒50にはO2が吸着し始める。そして、酸素ストレージ能力が破過すると、O2が三元触媒50から流出することになり、これにより触媒劣化判定が実施される。
図6には、本発明に係る触媒劣化判定の判定ルーチンがフローチャートで示されており、以下図6に基づき本発明に係る触媒劣化判定について説明する。
上述のように燃焼A/Fを単発的に所定期間(所定サイクル)だけ所定のリーンA/Fに設定すると、三元触媒50に供給されるO2の量は略一定であり、酸素ストレージ能力が変化しなければ酸素ストレージ能力が破過した後における三元触媒50下流側のO2センサ42の出力値は一定のはずである。しかしながら、三元触媒50が劣化して酸素ストレージ能力が低下すると、酸素ストレージ能力が破過し易くなり、所定期間経過時における三元触媒50下流側のO2センサ42の出力の変化幅が大きくなる。
従って、ここでは、ステップS20において、三元触媒50下流側のO2センサ42の検出情報に基づき、O2センサ42の出力の変化幅が所定幅Y1より大であるか否かを判別する。
ステップS20の判別結果が真(Yes)でO2センサ42の出力の変化幅が所定幅Y1より大と判定された場合には、三元触媒50が劣化して酸素ストレージ能力が破過し易くなっていると判断でき、この場合には、ステップS22に進み、触媒劣化と判定するとともに、警告灯64を点灯する。一方、ステップS20の判別結果が偽(No)でO2センサ42の出力の変化幅が所定幅Y1以下と判定された場合には、酸素ストレージ能力は低下しておらず、ステップS24に進み、触媒正常と判定するとともに、警告灯64を消灯状態に保持する。
なお、ここでは三元触媒50下流側のO2センサ42の出力の変化幅が所定幅Y1より大であるか否かに基づいて触媒劣化判定を行うようにしているが、これに限られず、例えばO2センサ42の出力が所定値以下(即ち、リーンA/F側)となる期間が所定期間以上継続したか否かで判定するようにしてもよいし、三元触媒50上流側のO2センサ28と下流側のO2センサ42の出力値、変化幅または所定値以下となる期間の比率或いは差が規定値以上か否かで判定するようにしてもよい。また、複数のサイクル間の平均的な値で判定するようにしてもよい。
このように、単発的にリーン化する場合であっても、三元触媒50の劣化を良好に判定することができる。
以上説明したように、本発明に係る排気浄化装置によれば、三元触媒50において、流入する排ガスの排気A/Fの変調振幅を低減することでHC、CO、NOxの吸着に必要な吸着サイト数を減少させることができ、また、排気A/Fの変調周期間の平均A/FをリッチA/Fとなるように変調させてO2やNOxの吸着サイトを十分に確保できるとともに三元触媒50に吸着し堆積したHC、COを単発的なリーン化によりパージすることでHC、COの吸着サイトについても良好に確保することができ、三元触媒50におけるHC、CO、NOxの浄化性能の悪化を最小限に抑え、触媒コンバータにおけるHC、CO、NOxの浄化性能を全体として高く維持することができる。そして、このように三元触媒50におけるHC、CO、NOxの浄化性能の悪化を最小限に抑えながら、三元触媒50の劣化を確実に判定することができる。
以上で本発明に係る排気浄化装置の実施形態の説明を終えるが、本発明の実施形態は上記に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、三元触媒50の劣化を判定するようにしたが、劣化判定の対象は三元触媒に限られず、NOx触媒等如何なる触媒コンバータであってもよい。
また、上記実施形態では、排気センサ28、42としてO2センサを用いるようにしたが、排気センサはA/Fセンサ(LAFS等)、NOxセンサ等であってもよい。
また、上記実施形態では、排気センサ28の出力に基づくフィードバック制御において燃焼A/Fを高速変調させるようにしたが、燃焼A/Fを強制変調させた場合であっても上記効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、燃焼A/Fの変調周波数を高めることで三元触媒50に流入する排ガスの排気A/Fの振幅を低減させるようにしたが、三元触媒50に流入する排ガスの排気A/Fの振幅を低減させることができれば、その他の方法を用いるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、エンジン1として吸気管噴射型4気筒ガソリンエンジンを用いるようにしたが、エンジン1は筒内噴射型ガソリンエンジン、2サイクルガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等如何なるエンジンであってもよく、気筒数も4気筒に限定されず如何なる気筒数であってもよい。
車両に搭載された本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の概略構成図である。 マニ側スペーサ部材をシリンダヘッド側から見た正面図である。 ヘッド側スペーサ部材をシリンダヘッド側から見た正面図である。 各スペーサ部材の組付状態の拡大断面図である。 本発明に係る空燃比変調制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 本発明に係る触媒劣化判定の判定ルーチンを示すフローチャートである。 HC、CO、NOxのCOPでの浄化効率、ウィンドウ幅と変調周期との関係を示す図である。
符号の説明
1 エンジン
20 排気マニホールド
21 排気ポート
24 マニ側スペーサ部材
26 ヘッド側スペーサ部材
28 O2センサ(上流側排気センサ)
29 排気連通路
40 排気管
42 O2センサ(下流側排気センサ)
50 三元触媒(触媒コンバータ)
60 ECU(電子コントロールユニット)
64 警告灯

Claims (8)

  1. 内燃機関の排気通路に配設され、排気浄化を行う触媒コンバータと、
    内燃機関における燃焼空燃比の変調振幅に対し前記触媒コンバータに流入する排ガスの排気空燃比の振幅が低減するよう該燃焼空燃比を変調させる空燃比変調手段と、
    前記空燃比変調手段により変調される前記排気空燃比の変調周期間の平均空燃比を理論空燃比またはリッチ空燃比に設定する平均空燃比設定手段と、
    前記空燃比変調手段に拘わらず前記燃焼空燃比を所定期間に亘り単発的にリーン化する単発リーン化手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記空燃比変調手段は、前記排気空燃比が実質的に変動しないように前記燃焼空燃比を変調させることを特徴とする、請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記空燃比変調手段は、燃焼空燃比の変調周波数を高めることで前記排気空燃比の変調振幅を低減させることを特徴とする、請求項1または2記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記排気通路の前記触媒コンバータよりも排気下流側に排ガスの成分濃度を検出し出力する下流側排気センサを備え、
    前記単発リーン化手段は、前記下流側排気センサの出力が所定のリッチ空燃比に相当する値に達したとき前記燃焼空燃比をリーン化することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記排気通路の前記触媒コンバータよりも排気下流側に排ガスの成分濃度を検出し出力する下流側排気センサを備え、
    前記単発リーン化手段による前記燃焼空燃比のリーン化により変化する前記下流側排気センサの出力に基づいて前記触媒コンバータの劣化を判定する劣化判定手段をさらに備えたことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記排気通路の前記触媒コンバータよりも排気上流側に排ガスの成分濃度を検出し出力する上流側排気センサをさらに備え、
    前記空燃比変調手段は、前記上流側排気センサの出力に基づいて燃焼空燃比を変調させることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 内燃機関は複数の気筒を有する多気筒内燃機関であって、
    前記複数の気筒の各排気ポートから延び且つ前記排気通路に合流する複数の枝排気通路のうちの少なくとも2つ以上の枝排気通路を連通する排気連通路を備え、
    前記上流側排気センサは、前記排気連通路に前記各排気ポートからの距離が該各排気ポートから前記触媒コンバータまでの距離よりも短くなるように設けられていることを特徴とする、請求項6記載の内燃機関の排気浄化装置。
  8. 前記複数の枝排気通路の各周縁は前記各排気ポート毎に貫通孔が穿設されたスペーサ部を介して前記各排気ポートの周縁に接続されており、
    前記排気連通路は前記スペーサ部に形成されていることを特徴とする、請求項7記載の内燃機関の排気浄化装置。
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