JPH09264177A - エンジンの空燃比フィードバック制御方法及び装置 - Google Patents

エンジンの空燃比フィードバック制御方法及び装置

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JPH09264177A
JPH09264177A JP7703196A JP7703196A JPH09264177A JP H09264177 A JPH09264177 A JP H09264177A JP 7703196 A JP7703196 A JP 7703196A JP 7703196 A JP7703196 A JP 7703196A JP H09264177 A JPH09264177 A JP H09264177A
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time
rich
lean
fuel ratio
air
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JP7703196A
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Toyohide Sunaguchi
豊秀 砂口
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 O2 センサの劣化によるフィードバック制御
の精度の悪化を防止し、より信頼性の高い空燃比フィー
ドバック制御を行うエンジンの空燃比フィードバック制
御方法を得ること。 【解決手段】O2 センサの出力信号により検出される空
燃比がフィードバック制御によりストイキオ制御され
る。その空燃比が理論空燃比を基準として、リッチ側から
リーン側へ移行し再びリッチ側からリーン側へ移行する
までの1つの周期のリッチ側に位置する時間を計測しか
つリーン側に位置する時間を計測する。そして、両者の時
間を予め設定されている各基準時間との比較を行い、O2
センサのリッチ側とリーン側にてそれぞれ劣化が発生
しているか否かを検出する。そして、劣化が発生している
場合にはPI制御のI分を変更する。このPI制御によ
り得られるフィードバック補正係数に基づいて空燃比を
フィードバック制御する。したがって、O2 センサのリッ
チ側とリーン側それぞれの劣化度合に応じた補正を行う
ことができ、かつPI制御のI分のみを変更することに
よりP分を常に一定に保つことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの空燃比
フィードバック制御装置、特にO2 センサを用いたエン
ジンの空燃比フィードバック制御方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エンジンに供給する燃料の噴射量を電子
的に制御する電子制御燃料噴射装置は周知であり、様々
なエンジン運転状況に対応した適切な燃料と空気の混合
が可能となっている。従来、このような電子制御燃料噴
射装置を用いる場合、エンジンに供給する混合気の空燃
比を理論空燃比近傍に制御するために、排気系に空燃比
を検出するO2 センサを設け、このO2 センサからの出
力信号に基づいて燃料の供給量を調整している。
【0003】このO2 センサは、排気エミッション中の
酸素濃度に応じて生じる起電力を用いて空燃比が理論空
燃比より濃い(以下、「リッチ」という)状態にあるか
薄い(以下、「リーン」という)状態にあるかを判定す
ることができる。しかし、O2 センサは排気系に設けら
れ常に高温の排気ガスに晒されているために、その熱等
の影響により長期間の使用によって劣化が生じ、空燃比
の検出応答性が悪化することが生じていた。そして、従
来の空燃比フィードバック制御のフィードバック補正係
数は一定であったためにO2 センサの劣化に対しては、
必ずしも正確な空燃比のフィードバック制御を行うこと
ができず、排ガスの悪化を招来していた。
【0004】そこで、例えば特開昭61−192831
号公報には、O2 センサによる空燃比フィードバック制
御において、O2 センサにより検出される空燃比が理論
空燃比を境としてリーン側に存在している時間とリッチ
側に存在している時間の和を1周期としてその周期を計
測し、予め設定されているO2 センサの劣化判断の基準
となる基準周期との比較を行い、その比較から周期のず
れを検出し、その周期のずれから空燃比の検出応答性の
悪化、すなわちO2 センサの劣化状態を検出し、その劣
化状態に基づいてフィードバック補正係数を変化させる
旨の記載がなされている。
【0005】該公報によれば、O2 センサが長期間の使
用により劣化し空燃比の検出応答性が悪化してくると、
前記空燃比の検出周期は長くなる。そして、その周期の
長くなる度合は、リッチ側よりリーン側の方が大きくな
る傾向があるので、フィードバック補正係数はO2 セン
サの劣化と共に理論空燃比よりもリッチ側に全体的にシ
フトする。このシフトを修正するためにフィードバック
補正係数を演算するための比例積分制御(以下、単に
「PI制御」という)の積分値及び比例値(以下、単に
「PI値」という)を、シフトさせる補正を行ってい
る。これにより、理論空燃比近傍に空燃比を保つように
している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭61−192831号公報によれば、O2 センサの
空燃比の検出応答性の悪化を空燃比の1周期の遅延時間
によって判断しているために、リッチ側及びリーン側で
異なる場合の対応は考えられていない。すなわち、リー
ン側とリッチ側のずれ方の割合が必ずしも同一に変化す
るとは限らないことから、O2 センサ出力の周期のみで
はリッチ側及びリーン側で異なるO2 センサの空燃比の
検出応答性の悪化に対応することができない。したがっ
て、上記公報の記載によれば、例えば空燃比のリーン側
へのずれが大きくなった場合でもフィードバック補正係
数を全体的にリーン側へシフトさせる補正を行うため、
補正後の空燃比は逆に理論空燃比と離れるように補正さ
れ、排気エミッションを悪化させる場合も考えられる。
【0007】また、上記公報には、フィードバック補正
係数を求めるために行われるPI制御のPI値の変更方
法については具体的に示されていない。一般的にはPI
値はテーブルからの固定値により求める方法が行われて
いるが、この方法ではPI値をエンジン動作状態や空燃
比の変化に応じて変更するだけでO2 センサの劣化状態
に応じて求めておらず、O2 センサの劣化が進んだ場合
には排気ガス浄化を行うための適切な空燃比フィードバ
ック制御を行うことが困難であった。
【0008】本発明は、上記の課題に鑑みなされたもの
であり、その目的は、O2 センサの劣化によるフィード
バック制御の精度の悪化を防止し、より信頼性の高い空
燃比フィードバック制御を行うエンジンの空燃比フィー
ドバック制御方法及び装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るエンジンの空燃比フィードバック制御
方法は、最初に、理論空燃比を境としてO2 センサの出
力信号に基づいて検出される混合気の空燃比がリーン側
からリッチ側へ移行する時点よりリッチ側からリーン側
へ移行する時点までのリッチ側に位置する時間であるリ
ッチ領域時間を計測するとともに、リッチ側からリーン
側へ移行する時点よりリーン側からリッチ側へ移行する
時点までのリーン側に位置する時間であるリーン領域時
間を計測する。
【0010】そして、各々計測したリッチ領域時間及び
リーン領域時間を予め設定されているO2 センサの劣化
判断の基準となる基準リッチ領域時間及び基準リーン領
域時間と比較し、リッチ側及びリーン側におけるO2
ンサの劣化があるか否かを判断する。そして、リッチ側
に劣化があると判断された場合には、フィードバック補
正係数を演算するために行われるPI制御のリッチ側の
積分分(以下、単に「I分」という)を前記計測したリ
ッチ領域時間に基づいて変更し、リーン側に劣化がある
と判断された場合には、PI制御のリーン側のI分を前
記計測したリーン領域時間に基づいて変更する。そし
て、この変更したI分を用いたPI制御により演算され
るフィードバック補正係数に基づいて空燃比のフィード
バック制御を行う。
【0011】したがって、リッチ側及びリーン側それぞ
れにおけるO2 センサの劣化を加味したフィードバック
補正係数により、精度の高い空燃比フィードバック制御
を行うことができる。また、リッチ側及びリーン側にお
けるO2 センサの劣化に応じてPI制御のI分のみを各
々変更することにより比例分(以下、単に「P分」とい
う)を常に一定に保つことが可能となり、フィードバッ
ク補正係数は理論空燃比を基準として常に一定幅内に保
持することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明に係
るエンジンの空燃比フィードバック制御方法が用いられ
る自動車のエンジンの概略全体構成図である。
【0013】水平対向型のエンジン10本体には吸気通
路12及び排気通路14が連通している。吸気通路12
の上流側には吸気チャンバ16がエンジンルーム内(図
示せず)に開口している。また、吸気通路12の下流側
はサージタンク18から分岐して各シリンダ20に連通
しており、この吸気通路12の下流端は、吸気ポート2
2を介して各燃焼室24に連通している。
【0014】吸気通路12には、その上流側から順に、
空気中の塵埃を除去するエアクリーナ30、吸入空気量
Qを検出するエアフローメータ32、アクセルペダル
(図示せず)の踏み込み量に応じて吸入空気量Qを制御
するスロットルバルブ34が設けられている。また、吸
気通路12の下流側にはインジェクタ36が吸気ポート
22に向けて設けられており、これら各インジェクタ3
6は燃料タンク37から圧送供給された燃料を微粒化し
て噴射するものである。
【0015】一方、排気通路14の上流側にはエンジン
本体10の各気筒と連通され集合された排気管42が設
けられ、排気管42の上流端は各排気ポート28を介し
て各燃焼室24に連通されている。排気通路14は、そ
の上流側に排気ガスの浄化を行う例えば三元触媒等の触
媒44を具備し、その下流端は車体後部(図示せず)に
取り付けられたマフラ40に連通されている。
【0016】また、触媒44の上流側には排気ガス中の
酸素濃度を検出することによって混合気の空燃比を検出
し、理論空燃比を境にして出力がZ特性を有するO2
ンサ46が設けられている。
【0017】また、エンジン本体10の各シリンダヘッ
ド54には燃焼室24内に臨んで点火プラグ56が設け
られており、この点火プラグ56は、イグナイタ55及
び点火コイル57を介して給電された高電圧によって、
燃焼室24内の混合気を所定の点火時期で強制着火する
ようになっている。
【0018】そして、エンジン本体10にはエンジンの
クランク角度とエンジン回転数Neを検出するクランク
角センサ58、及びエンジンの暖機状態(水温Tw)を
検出する水温センサ59が設けられている。また、スロ
ットルバルブ34には、そのスロットル開度θを検出す
るスロットル開度センサ60が設けられている。そし
て、これら各センサからの検出信号を入力し、エンジン
の各制御手段に制御信号を出力して、エンジン運転を制
御する電子制御装置(以下、単に「ECU」という)6
2が設けられている。
【0019】図2は、図1に示したECU62の内部構
成を示す構成説明図である。
【0020】図示のように、ECU62は、各センサか
らの検出信号を入力する入力インタフェース62a、各
部材への駆動制御信号を出力する出力インタフェース6
2b、主演算装置としてのCPU62c、制御プログラ
ムや予め設定された固定データが記憶されているROM
62d、各センサ類からの信号を処理した後のデータや
CPU62cで演算処理したデータが格納されるRAM
62e、さらに学習データなどを格納するバックアップ
RAM62f、タイマ62g等をバスライン62hで相
互に接続してなるマイクロコンピュータシステムとして
構成されている。
【0021】次に、本実施の形態によるエンジンの空燃
比フィードバック制御を図面に基づいて更に詳細に説明
する。
【0022】図3は、本発明が適用されたエンジンのフ
ィードバック制御装置の基本的構成を示した機能ブロッ
ク図である。図示のように、エンジン動作状態検出手段
70はクランク角センサ58とエアフローメータ32か
らなり、エンジン回転数Neと吸入空気量Qよりエンジ
ンの現在の動作状態を検出する。エンジン定常運転判定
部72は、エンジン動作状態検出部70により検出した
エンジン動作状態が定常運転状態にあるか否かの判断を
行い、定常運転と判断した時には定常信号をO2 センサ
劣化状態検出部74に出力する。
【0023】また、O2 センサ劣化状態検出部74に
は、O2 センサ46の検出信号も入力される。また、空
燃比判定部76は、O2 センサ46からの検出信号を受
け現在の空燃比がリッチ状態又はリーン状態のどちらで
あるかを判定する。次に、フィードバック補正係数算出
部78は、PI制御により演算されるフィードバック補
正係数αを算出するものであり、O2 センサ46の検出
信号及び空燃比判定部76からのリッチ状態あるいはリ
ーン状態を示す出力信号が入力される。
【0024】そして、燃料噴射量演算部80は、インジ
ェクタ36から噴射される燃料噴射量を演算する。燃料
噴射量演算部80には、クランク角センサ58及びエア
フローメータ32からの検出信号及び前記フィードバッ
ク補正係数算出部78からのフィードバック補正係数α
の信号が入力される。
【0025】以下にこの上記構成の実施の形態の燃料噴
射量演算動作について説明する。最初に、O2 センサの
劣化度合に応じた燃料噴射量の演算方法について説明す
る前に、一般的な燃料噴射量の演算方法について図4を
用いて以下に説明する。
【0026】図4は、燃料噴射量演算部80にて行われ
最終的にインジェクタ36から噴射すべき燃料の量を表
す単位時間当たりの燃料噴射パルス幅Tiを算出するフ
ローチャートである。
【0027】ステップ(以下、単に「S」という)S1
01ではエアフローメータ32とクランク角センサ58
により吸入空気量Qとエンジン回転数Neを検出するこ
とによって現時点のエンジン動作状態を検出する。そし
て、S102ではS101にて検出されたエンジン動作
状態から基本噴射パルス幅Tpの算出が行われる。
【0028】ここで、基本噴射パルス幅Tpの算出はT
p=K×Q/Neの式で行われ、Kはインジェクタ36
の有する特性補正係数である。この基本噴射パルス幅T
pは、エアフローメータ32により計測された吸入空気
量Qをエンジン回転数Neで除算することにより得られ
るエンジン1回転当たりの吸入空気重量を表し、燃料噴
射パルス幅Tiと同様に噴射パルス幅で表すことができ
る。
【0029】次に、S103ではフィードバック補正係
数算出部78によりフィードバック補正係数αを算出す
る。そして、S104にて最終的にインジェクタ36か
ら噴射すべき燃料の量を表す単位時間当たりの燃料噴射
パルス幅Tiが算出される。この燃料噴射パルス幅Ti
は以下の(1)式で算出される。
【0030】 Ti=Tp×α×COEF×(1+KL)+Ts……(1) ここで、COEFは各種補正係数であり、例えばエンジ
ンの冷却水温が低い場合や、エンジンの加速時に燃料の
増量を行うために付加される。また、KLは空燃比学習
値テーブルを補間計算付で参照して得られる学習補正係
数である。そして、Tsはバッテリ電圧により変動する
無効時間を補正する電圧補正係数であり、インジェクタ
36の噴射遅れを保障する無効パルス幅を意味する。そ
して、燃料噴射パルス幅Tiを算出した後に、このルー
チンを抜ける(RST)。
【0031】したがって、燃料噴射量演算部80におい
て上記(1)式により得られた燃料噴射パルス幅Tiに
基づいてインジェクタ36から燃料が噴射される。
【0032】次に、本発明の特徴的事項であるO2 セン
サ46の劣化度合に応じてフィードバック補正係数の変
更を行うための第1の段階であるO2 センサ46の劣化
状態を検出する劣化検出方法について図5及び図6を用
いて以下に説明する。
【0033】図5は、O2 センサ46の出力信号とフィ
ードバック補正係数αの関係を示したタイムチャートで
ある。ここで、図5(A)は、空燃比を検出したO2
ンサ46の出力信号のタイムチャート、同図(B)は、
2 センサ46の出力信号に基づいてPI制御により演
算されるフィードバック補正係数αのタイムチャートを
示している。
【0034】図5(A)に示したように、空燃比はフィ
ードバック制御により理論空燃比であるスライスレベル
を境としてリッチ側とリーン側を交互に一定の振幅で繰
り返し変化する。ここで、空燃比がリーン側よりリッチ
側に移行する時点(b点)を起点としてリッチ側よりリ
ーン側へ移行する時点(c点)までを終点とするその間
の時間をリッチ領域時間ΔTRとする。また、リッチ側
からリーン側へ移行する時点(c点)を起点としリーン
側からリッチ側へ移行する時点(e点)までを終点とす
るその間の時間をリーン領域時間ΔTLとする。
【0035】このリッチ領域時間ΔTRとリーン領域時
間ΔTLはO2 センサ46の空燃比の検出応答性を表し
ており、O2 センサ46が劣化する前においては、空燃
比は所定間隔でリッチ側とリーン側を交互に繰り返す
(実線)。しかし、O2 センサ46が経年変化により例
えばリッチ側の劣化が進んだ場合には、O2 センサ46
の検出信号より計測されるリッチ領域時間ΔTRは、そ
の時間が長くなる(f点→f′点)方向にずれを生じ
(破線)、検出応答性が悪化したリッチ領域時間ΔTR
dとなる。また、図示していないがリーン側も同様に劣
化が進んだ場合リーン領域時間ΔTLdとなる。
【0036】したがって、リッチ領域時間ΔTRd及び
リーン領域時間ΔTLdをO2 センサ46が劣化する前
の基準リッチ領域時間ΔTRc及び基準リーン領域時間
ΔTLcと比較することによりリッチ側とリーン側にお
けるO2 センサ46の劣化度合を検出することができ
る。なお、図5(B)の説明については、フィードバッ
ク補正係数αの算出方法を説明する際に行う。
【0037】次に、これらリッチ領域時間ΔTRd及び
リーン領域時間ΔTLdの計測方法を図6に基づいて説
明する。尚、このルーチンは予め設定された所定時間
毎、例えば10ms毎に行われる。
【0038】最初に、S201においてO2 センサ46
の現在の状態が活性状態であるか否かが判断される。こ
こで、O2 センサ46が活性状態であるか否かは、例え
ば、水温センサ59により検出されるエンジンの冷却水
温等に基づいて判断される。S201で、O2 センサ4
6が活性状態であると判断されると、S202へ進む。
【0039】また、活性状態でない場合、例えばエンジ
ン始動時及び始動から十分な時間が経過しておらずO2
センサ46の温度が低い場合は、フィードバック制御を
行わないとしてこのルーチンを抜ける(RST)。
【0040】次に、S202ではエンジン動作状態が定
常運転状態であるか否かの判断がなされる。ここで、定
常運転状態とは、例えば吸入空気量Q、車速V、水温T
w等を検出し、加速時、減速時あるいは暖機途中の過渡
期ではなく、いわゆる通常安定走行時等の状態をいう。
2 センサ46の出力が安定している状態にてO2 セン
サ46からの出力信号の検出を行い、誤判定を避けるた
めである。したがって、燃料噴射量の加速補正時、減速
補正時、燃料カット時等にはフィードバック制御を行わ
ないとしてこのルーチンを抜ける(RST)。ここで、
定常運転状態であると判断された場合には、O2 センサ
46の出力が安定しているとして、S203へ進む。
【0041】S203以降では、現在の空燃比がリッチ
側にあるのかリーン側にあるのかを判断し、リッチ領域
時間ΔTRdとリーン領域時間ΔTLdの計測が行われ
る。S203では、フラグ1が立っている(FLAG=
1)か否かが判断される。このフラグ1は、現在、リッ
チ領域時間ΔTRdを計測中であることを示し、このフ
ラグ1の立てる方法については後で説明する。
【0042】そして、S203にてフラグ1が立ってい
ない(FLAG≠1)と判断された場合(NO)はS2
04へ進み、フラグ1が立っている(FLAG=1)と
判断された場合(YES)はS210へ進む。
【0043】S204ではフラグ2が立っている(FL
AG=2)か否かが判断される。このフラグ2は、現
在、リーン領域時間ΔTLdを計測中であることを示
し、このフラグ2の立てる方法についても後で説明す
る。S204でフラグ2が立っている(FLAG=2)
と判断された場合(YES)にはS206へ進み、フラ
グ2が立っていない(FLAG≠2)と判断された場合
(NO)には、S205へ進む。
【0044】S205では、O2 センサにより検出され
た空燃比がスライスレベル(理論空燃比)よりも小さい
か否かが判断される。すなわち、現在の空燃比がリッチ
側とリーン側のどちらにあるのかが判断される。ここ
で、スライスレベルよりも小さいと判断された場合(Y
ES)には、現在の空燃比がリーン側にあると判断され
S206へ進む。
【0045】S206では、リーン側にある空燃比がリ
ッチ側に移行したか否かを判断する。すなわち、空燃比
がリーン側からリッチ側に移行する点(図5中、b点)
を起点としリッチ側からリーン側に移行する点(c点)
を終点とするリッチ領域時間ΔTRdの起点(b点)に
達したか否かの判断が行われる。ここでリーン側からリ
ッチ側に移行したと判断された場合(YES)には、空
燃比が起点(b点)に達したとしてS207へ進み、未
だ移行していないと判断された場合(NO)には、S2
14へ進む。
【0046】S207以降では、時間計測タイマにより
リッチ領域時間ΔTRdの計測が行われる。まず、最初
にS207では、リッチ領域時間ΔTRdの計測を開始
するとしてフラグ1が立てられる(FLAG=1)。フ
ラグ1を立てることにより、現在リッチ領域時間ΔTR
dが計測中であるとして容易に判断することが可能とな
り、ここで立てられたフラグ1は他のステップ、例えば
S203等において使用される。
【0047】次に、S208ではECU62の内部に設
けられたリッチ領域時間ΔTRdを計測するためのタイ
マ62gがカウントを開始する。そして、S209にお
いて前回のルーチン実行時に計測されたリッチ領域時間
ΔTRdold にカウント数1を加算し、今回のルーチン
を抜ける(RST)。このタイマ62gのカウントは、
次回のルーチン実行時にS210によって空燃比がリッ
チ側からリーン側に移行したと判断されるまで、すなわ
ちリッチ領域時間ΔTRdの終点まで行われる。したが
って、リッチ領域時間ΔTRdを計測することができ
る。
【0048】また、S203にてフラグ1が立っている
(FLAG=1)と判断された場合(YES)、若しく
はS205にてO2 センサ46の出力信号がスライスレ
ベルよりも大きい場合(NO)、すなわち空燃比がスラ
イスレベルよりも大きいと判断された場合には現在の空
燃比がリッチ側にあると判断されS210へ進む。
【0049】S210では、リッチ側にある空燃比がリ
ーン側に移行したか否かを判断する。すなわち、リーン
領域時間ΔTLdの起点(c点)を定める判断が行われ
る。ここでリッチ側からリーン側に移行したと判断され
た場合(YES)には、空燃比が起点(c点)に達した
としてS211へ進み、未だ移行していないと判断され
た場合(NO)には、S215へ進む。
【0050】S211以降では、時間計測タイマによる
リーン領域時間ΔTLdの計測が行われる。まず、最初
にS211では、リーン領域時間ΔTLdの計測を開始
するとしてフラグ2が立てられる(FLAG=2)。フ
ラグ2は、現在、リーン領域時間ΔTLdが計測中であ
ることを示す。
【0051】次に、S212ではECU62の内部に設
けられたリーン領域時間ΔTLdを計測するためのタイ
マ62gがカウントを開始する。そして、S113にお
いて前回のルーチン実行時に計測されたリーン領域時間
ΔTLdold にカウント数1を加算し、今回のルーチン
を抜ける(RST)。このタイマのカウントは、次回の
ルーチン実行時にS204によって空燃比がリーン側か
らリッチ側に移行したと判断されるまで、すなわちリー
ン領域時間ΔTLdの終点まで行われる。以上の制御に
よりリーン領域時間ΔTLdを計測することができる。
【0052】また、S210にてリッチ側からリーン側
に移行していない(NO)と判断された場合には、S2
15に進む。S215では、フラグ1が立っているか否
かの判断がなされる。このS215は、ルーチンの開始
時に空燃比がリッチ側(図5(A)中、d点)であった
場合にリーン領域時間ΔTLdの起点(c点)に達する
前にリーン領域時間ΔTLdの計測を開始するのを防ぐ
ためのステップである。
【0053】ここで、S215にてフラグ1が立ってい
ない(FLAG≠1)と判断された場合(NO)には今
回のルーチンを抜け(RST)、フラグ1が立っている
(FLAG=1)と判断された場合(YES)には未だ
リッチ領域時間ΔTRdを計測中であるのでS209へ
進む。同様に、S214もリッチ領域時間ΔTRdの起
点(a点)に達する前にリッチ領域時間ΔTRdの計測
を開始するのを防ぐためのステップである。以上のよう
にして、リッチ領域時間ΔTRdとリーン領域時間ΔT
Ldを算出することができ、O2 センサの劣化度合を検
出することが可能となる。
【0054】次に、本発明の特徴的事項であるO2 セン
サ46の劣化度合に応じてフィードバック補正係数αの
変更を行う方法について図5(B)及び図7から図9を
用いて説明する。図5(B)は、O2 センサ46の出力
信号(同図(A)参照)に基づいて行われる空燃比フィ
ードバック制御のフィードバック補正係数αの変化を時
間の経過に基づいて示したタイムチャートである。最初
に、O2 センサ46が劣化する前のフィードバック制御
について説明する。
【0055】ECU62は、スライスレベルとO2 セン
サ46の出力信号より検出される空燃比とを比較して、
空燃比がリッチ側あるいはリーン側のどちらにあるかを
判断する(図5(A)参照)。そして、空燃比がリッチ
側であると判断した場合にはリーン側に戻す方向の積分
分(以下、単に「IL分」という)でフィードバック補
正係数αを所定の割合で減少させ、リーン側であると判
断した場合にはリッチ側に戻す方向の積分分(以下、単
に「IR分」という)でフィードバック補正係数αを所
定の割合で増加させる。
【0056】そして、空燃比がリーン側からリッチ側に
移行した場合(b点)には、空燃比をリッチ側からリー
ン側に戻す方向の比例分(以下、単に「PL分」とい
う)で階段状にフィードバック補正係数αを変化(スキ
ップ)させる。また、空燃比がリッチ側からリーン側に
移行した場合(c点)には、空燃比をリーン側からリッ
チ側に戻す方向の比例分(以下、単に「PR分」とい
う)で階段状にフィードバック補正係数αをスキップさ
せる。以上の制御により、空燃比は理論空燃比を境にし
て基準リッチ領域時間ΔTRc及び基準リーン領域時間
ΔTLcで交互に一定の振幅を繰り返す。
【0057】次に、O2 センサ46が経年変化により劣
化した後のフィードバック制御について説明する。上述
の図5(A)の説明のとおり、O2 センサ46が劣化し
てくると、リッチ領域時間ΔTRd及びリーン領域時間
ΔTLdの遅延が発生する。図5(B)に示したように
以下、リッチ側の劣化が進んだ状態について説明する
と、このリッチ側の遅延によりフィードバック補正係数
αはIL分の時間が長くなり、PR分を大きくしなけれ
ば空燃比が理論空燃比よりも大きく離れてしまう(図
中、破線により示す)。
【0058】したがって、O2 センサ46の劣化が生じ
た場合には、その劣化の度合に応じてPR分を一定にす
るようにIL分を変更して常に空燃比が理論空燃比の近
傍に収束することを可能とする必要がある。したがっ
て、上述の図6のルーチンにより計測されたリッチ領域
時間ΔTRdを用いて、IL分の変更を行う。また、リ
ーン側の劣化が進んだ場合はIR分についても同様に行
う。
【0059】ここで、リッチ領域時間ΔTRdとリーン
領域時間ΔTLdを用いてIL分及びIR分を変更し、
フィードバック補正係数αを算出する第1の実施の形態
について図7を用いて説明する。
【0060】図7は、O2 センサ46の劣化が進んだと
きのフィードバック補正係数αを演算するために行われ
るPI制御のIR分及びIL分の算出ルーチンである。
図7(A)は、O2 センサ46の劣化の度合に応じたリ
ーン側に戻す方向の積分分(以下、単に「ILd分」と
いう)の算出ルーチンが示され、図7(B)は、リッチ
側に戻す方向の積分分(以下、単に「IRd分」とい
う)の算出ルーチンが示されている。尚、図7(B)の
S401以降に示されるIRd分の算出ルーチンは、I
Ld分の算出方法と同様に行われるのでその詳細な説明
を省略する。
【0061】図7(A)に示すIRd分の算出ルーチン
は、最初に、S301にてエンジンの定常運転状態に応
じた基準リッチ領域時間ΔTRcが予めECU62のR
OM62d内に設定されているΔTR基準値テーブルに
基づいて検索される。図8は、ΔTR基準値テーブル及
びΔTL基準値テーブルの概略説明図であり、縦軸にそ
れぞれの基準領域時間、横軸に所定時間当たりの吸入空
気量(g/min)をとる構成となっている。したがっ
て、エンジン動作状態を示す吸入空気量に基づいて容易
に基準リッチ領域時間ΔTRc及び基準リーン領域時間
ΔTLcを検索することができる。
【0062】次に、S302では、O2 センサ46のリ
ッチ側の劣化状態を示すリッチ側劣化係数Rが算出され
る。このリッチ側劣化係数RはO2 センサ46のリッチ
側の劣化の度合を示すものであり、図6に示したO2
ンサ46の応答時間計測ルーチンにより計測されたリッ
チ領域時間ΔTRdをS301にて検索された基準リッ
チ領域時間ΔTRcで除算することにより得ることがで
きる。
【0063】そして、S303では、PR分が読み込ま
れ、S304へ進む。S303にて読み込まれるPR分
は、ECU62内のROM内に予め格納されている固定
値である。S304では、O2 センサの劣化の度合に応
じたILd分が算出される。
【0064】ILd分は次の(2)式により算出され
る。
【0065】 ILd=PR/(R×ΔTRc)……(2) ここで、PR/ΔTRcは、O2 センサ46が劣化する
前のIL分を算出するものであり、IL分を劣化係数R
で除算することによってILd分を算出することができ
る。また、同様に図7(B)に示すルーチンによりIR
d分を算出することができる。
【0066】以上のように算出したILd分及びIRd
分を用いて補正されたPI制御によって演算されるフィ
ードバック補正係数αによりフィードバック制御を行う
ことによって、O2 センサ46の劣化の度合に応じた最
適な空燃比制御を行うことが可能となる。
【0067】次に、リッチ領域時間ΔTRdとリーン領
域時間ΔTLdを用いてフィードバック補正係数αを算
出する第2の実施の形態について図9を用いて説明す
る。図9の(A)、(B)は、フィードバック補正係数
αを演算するために行われるPI制御のIL分及びIR
分の算出ルーチンである。尚、図9(B)のS601以
降に示されるIRd分の算出ルーチンは、ILd分の算
出方法と同様に行われることから、その詳細な説明を省
略する。
【0068】図9(A)に示すILd分の算出ルーチン
は、最初に、S501にて現在のエンジン動作状態に基
づいてΔTR判定時間テーブルを検索することによりリ
ッチ領域判定時間ΔTRjが得られる。このリッチ領域
判定時間ΔTRjとは、O2センサ46の劣化の度合が
所定値を越えているか否かを判断するための基準として
用いられるもので、ΔTR判定時間テーブルにおいてエ
ンジンの動作状態に応じて設定されているものである。
したがって、エンジン動作状態に基づいて容易にリッチ
領域判定時間ΔTRjを検索することができる。
【0069】そして、S502では図6のリッチ領域時
間ΔTRd算出ルーチンにより計測されたリッチ領域時
間ΔTRdとS501にて検索されたリッチ領域判定時
間ΔTRjとの比較が行われ、IR分を補正すべきか否
かの判断がなされる。ここで、リッチ領域時間ΔTRd
の方がリッチ領域判定時間ΔTRjより大きい場合(Y
ES)にはIL分の補正を行うとしてS503へ進む。
また、リッチ領域時間ΔTRdの方がリッチ領域判定時
間ΔTRjより小さい場合(NO)にはS505へ進
む。
【0070】S503では、O2 センサ46の劣化状
態、例えばリッチ領域時間ΔTRdに応じて予め設定さ
れたリッチ領域時間補正テーブルを検索することにより
IL分を補正するリッチ領域時間補正値ΔTRaが設定
される。次に、S504では、PR分が読み込まれる。
このPR分はECU62内のROM62d内に予め格納
されている固定値である。そして、S505にてO2
ンサ46の劣化の度合に応じたILd分が算出される。
ILd分は次の(3)式により算出される。
【0071】ILd=PR/ΔTRa……(3) また、S502にてリッチ領域時間ΔTRdの方が小さ
い(NO)と判断されリッチ領域時間補正テーブルの参
照が行われずにS505へ移行した場合には、O2 セン
サ46の劣化は進んでいないため、IL分の補正は行わ
ず、通常のPI制御を行う。同様に図9(B)に示すル
ーチンによりS601以降でIRd分を算出することが
できる。この場合もS602でリーン領域時間ΔTLd
の方がリーン領域判定時間ΔTLjより小さい場合(N
O)には、IR分の補正をせずに通常のPI制御を行
う。
【0072】以上のように算出したILd分及びIRd
分を用いたPI制御によって演算されるフィードバック
補正係数αによりフィードバック制御を行うことによっ
て、O2 センサ46の劣化の度合に応じた最適な空燃比
制御を行うことが可能となる。
【0073】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係るエ
ンジンの空燃比フィードバック制御方法により、リッチ
側及びリーン側で各々最適なフィードバック補正係数を
算出することが可能となり、O2 センサの劣化の度合に
応じた精度の高い空燃比フィードバック制御を行うこと
ができる。また、O2 センサの劣化の度合に応じてPI
制御の積分分(I分)のみをリッチ側及びリーン側で各
々変更することによって、常にリッチ側のP分とリーン
側のP分をそれぞれ一定に保持することができ、空燃比
を理論空燃比近傍に収束させることが可能となる。した
がって、O2 センサ46の劣化によりI分が過度にかか
ることなく排気ガスが悪化するのを防ぐことが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジンの空燃比フィードバック
制御方法が用いられる自動車のエンジンの概略全体構成
図である。
【図2】図1に示したECU62の内部構成を示す構成
説明図である。
【図3】本発明の実施の形態の基本的構成を示す機能ブ
ロック図である。
【図4】インジェクタから噴射される燃料噴射量を算出
するフローチャート図である。
【図5】O2 センサの出力信号とフィードバック補正係
数αの関係を示したタイムチャート図である。
【図6】O2 センサの劣化を検出するための判断要素と
なる応答時間の計測方法を示したフローチャート図であ
る。
【図7】第1の実施の形態にかかるフィードバック補正
係数αを演算するために行われるPI制御のIR分及び
IL分の算出ルーチンを示すフローチャート図である。
【図8】ΔTR基準値テーブル及びΔTL基準値テーブ
ルの概略説明図である。
【図9】第2の実施の形態にかかるフィードバック補正
係数αを演算するために行われるPI制御のIR分及び
IL分の算出ルーチンを示すフローチャート図である。
【符号の説明】
10 エンジン本体 12 吸気通路 14 排気通路 22 吸気ポート 24 燃焼室 28 排気ポート 30 エアクリーナ 32 エアフローメータ 34 スロットルバルブ 36 インジェクタ 42 排気管 44 触媒 46 O2 センサ 58 クランク角センサ 59 水温センサ 60 スロットル開度センサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの排気系に設けられたO2 セン
    サの出力信号に基づき比例積分制御により演算されるフ
    ィードバック補正係数を用いて空燃比のフィードバック
    制御を行うエンジンの空燃比フィードバック制御方法に
    おいて、 エンジン動作状態が定常運転状態でかつ前記O2 センサ
    が活性状態である場合、前記O2 センサの出力信号に基
    づいて検出される空燃比が理論空燃比を境としてリーン
    側からリッチ側へ移行する時点よりリッチ側からリーン
    側へ移行する時点までのリッチ領域時間を計測するとと
    もに、 リッチ側からリーン側へ移行する時点よりリーン側から
    リッチ側へ移行する時点までのリーン領域時間を計測
    し、 前記計測したリッチ領域時間及びリーン領域時間とそれ
    ぞれ予め設定されている前記O2 センサの劣化判断の基
    準となる基準リッチ領域時間及び基準リーン領域時間と
    の比較を行い、 該比較によりリッチ側及びリーン側にて前記O2 センサ
    の劣化がそれぞれ発生しているか否かを判断し、 リッチ側で劣化が発生していると判断された場合には、
    リッチ側の比例積分制御の積分分を前記計測したリッチ
    領域時間に基づいて変更し、 リーン側で劣化が発生していると判断された場合には、
    リーン側の比例積分制御の積分分を前記計測したリーン
    領域時間に基づいて変更し、 該変更に基づいて得られたフィードバック補正係数によ
    り空燃比を制御することを特徴とするエンジンの空燃比
    フィードバック制御方法。
  2. 【請求項2】 前記各変更動作はリッチ側及びリーン側
    でのそれぞれにおける前記O2 センサの劣化の度合を示
    す劣化係数を前記計測したリッチ領域時間及びリーン領
    域時間から前記基準リッチ領域時間及び基準リーン領域
    時間で各々除算することにより算出し、 該算出された各劣化係数を用いて前記比例積分制御のリ
    ッチ側及びリーン側の積分分を各々変更することを特徴
    とする請求項1に記載のエンジンの空燃比フィードバッ
    ク制御方法。
  3. 【請求項3】 前記定常運転状態に応じて前記O2 セン
    サの劣化判断の基準となる基準リッチ領域時間及び基準
    リーン領域時間は、予め設定されている基準リッチ領域
    時間テーブル及び基準リーン領域時間テーブルにより検
    索されることを特徴とする請求項1又は2に記載のエン
    ジンの空燃比フィードバック制御方法。
  4. 【請求項4】 前記各変更動作は、予め設定されている
    前記O2 センサの劣化の度合に対応して定められたリッ
    チ領域時間補正テーブル及びリーン領域時間補正テーブ
    ルにより前記リッチ領域時間及びリッチ領域時間を補正
    するリッチ領域時間補正値及びリーン領域時間補正値を
    検索し、 該検索されたリッチ領域時間補正値及びリーン領域時間
    補正値を用いて比例積分制御のリッチ側及びリーン側の
    積分分を各々変更することを特徴とする請求項1又は3
    に記載のエンジンの空燃比フィードバック制御方法。
  5. 【請求項5】 エンジンの排気系にO2 センサを有し、
    該O2 センサの検出信号に基づいて比例積分制御により
    演算されるフィードバック補正係数を用いて空燃比のフ
    ィードバック制御を行うエンジンの空燃比フィードバッ
    ク制御装置において、 前記O2 センサにより検出される空燃比が理論空燃比を
    境にしてリッチ側あるいはリーン側のどちら側にあるか
    を検出する空燃比判定手段と、 該空燃比判定手段によりリーン側からリッチ側に移行す
    る時点よりリッチ側からリーン側に移行する時点までの
    時間を計測するリッチ時間計測手段と、 前記空燃比判定手段によりリッチ側からリーン側に移行
    する時点よりリーン側からリッチ側に移行する時点まで
    の時間を計測するリーン時間計測手段と、 前記リッチ時間計測手段及びリーン時間計測手段により
    計測された各時間がそれぞれ予め設定されているリッチ
    側基準時間またはリーン側基準時間を越えているか否か
    を判断する劣化判断手段と、 該劣化判断手段によりリッチ側計測時間がリッチ側基準
    時間を越えていると判断された場合に、リッチ側の比例
    積分制御の積分分を前記リッチ時間計測手段により計測
    した時間に基づいて変更する積分分変更手段と、 該劣化判断手段によりリーン側計測時間がリーン側基準
    時間を越えていると判断された場合に、リーン側の比例
    積分制御の積分分を前記リーン時間計測手段により計測
    した時間に基づいて変更する積分分変更手段と、 を有することを特徴とするエンジンの空燃比フィードバ
    ック制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004085819A1 (ja) * 2003-03-26 2004-10-07 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha 内燃機関の排気浄化装置
KR100697693B1 (ko) * 2005-06-24 2007-03-20 삼성전자주식회사 피모스 트랜지스터와 그 제조 방법 및 이를 갖는 스택형반도체 장치 및 그 제조 방법

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KR100697693B1 (ko) * 2005-06-24 2007-03-20 삼성전자주식회사 피모스 트랜지스터와 그 제조 방법 및 이를 갖는 스택형반도체 장치 및 그 제조 방법

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