JP3661464B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気通路に吸蔵型NOx触媒を有する内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、内燃機関をリーン空燃比で運転して燃費の向上を図るようにした希薄燃焼内燃機関が実用化されている。この希薄燃焼内燃機関では、リーン空燃比で運転すると、三元触媒がその浄化特性から排ガス中のNOx(窒素酸化物)を充分に浄化できないという問題があり、最近では、リーン空燃比で運転中に排ガス中のNOxを吸蔵し、ストイキオまたはリッチ空燃比で運転中に吸蔵されたNOxを放出還元する吸蔵型NOx触媒が採用されてきている。
【0003】
この吸蔵型NOx触媒は、内燃機関の酸素の過剰状態で排ガス中のNOxを硝酸塩(X−NO3 )として吸蔵し、吸蔵したNOxを一酸化炭素(CO)の過剰状態で放出して窒素(N2 )に還元させる特性(同時に炭酸塩X−CO3 が生成される)を有した触媒である。ところが、燃料中にはイオウ(S)成分が含まれており、このS成分は酸素と反応して硫黄酸化物(SOx)となり、このSOxがNOxの代わりに硫酸塩として硝酸塩の代わりに吸蔵型NOx触媒に吸蔵されてしまい、触媒の浄化効率が低下してしまうという問題がある。しかしながら、触媒に吸蔵されたSOxは、空燃比をリッチ状態にして触媒を高温状態にすることで除去(Sパージ)されることがわかっている。例えば、特開平7−217474号公報では、SOxの吸蔵量が許容量を越え、温度が所定温度よりも高いときには、空燃比を一時的にリッチにすると共に触媒を昇温させることでSOxを放出し、吸蔵型NOx触媒の浄化効率を復活させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した公報では、SOxの吸蔵量と温度を条件として、内燃機関の運転状態に拘らず空燃比をリッチにしてSOxを放出する吸蔵型NOx触媒の再生制御を実行している。
【0005】
そのため、例えば、車両が市街地のような場所で加減速を繰り返す運転状態のときは、吸蔵型NOx触媒がSOxを放出するのに必要な高温状態になりにくく、吸蔵型NOx触媒の再生に長時間を要してしまう。即ち、吸蔵型NOx触媒が昇温しにくい条件で昇温させるために、定常走行時での昇温に比べて多く燃料を噴射して触媒温度を昇温する必要があり、燃費を悪化させてしまうという問題がある。
【0006】
本発明はこのような問題を解決するものであって、適正条件で吸蔵型NOx触媒を再生させることで燃費の悪化を抑制可能とした内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための本発明の内燃機関の排気浄化装置では、内燃機関の排気通路に排気空燃比が酸化雰囲気のときに排気ガス中のNOxを吸蔵すると共に還元雰囲気のときに吸蔵されたNOxを放出または還元する吸蔵型NOx触媒を設ける共に、排気ガス中に含まれるイオウ成分が吸蔵することによる吸蔵型NOx触媒の浄化能力の低下を検出または推定する浄化能力低下検出手段と、浄化能力低下検出手段の出力により吸蔵型NOx触媒を昇温してその周辺を還元雰囲気とすることで吸蔵型NOx触媒の浄化能力を再生する再生手段とを設け、判定手段が再生した後の触媒再生効率を判定し、再生中断手段が、その触媒再生効率が所定の基準値に満たないことが判定されたときに再生手段の作動を中断させるようにしている。
【0008】
従って、吸蔵型NOx触媒の浄化能力が再生されたとき、その後の触媒再生効率が所定の基準値に満たないことが判定されたときは、内燃機関は吸蔵型NOx触媒を昇温しにくい運転状態にあるためであり、このときには再生手段の作動を中断させることで、不要な燃料の噴射をやめて燃費の悪化を抑制できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0010】
図1に本発明の一実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置の概略構成、図2に本実施形態の排気浄化装置によるSパージ制御のフローチャート、図3にS再生効率の判定制御のフローチャートを示す。
【0011】
本実施形態の内燃機関(以下、エンジンと称する。)は、例えば、燃料噴射モード(運転モード)を切換えることで、吸気行程での燃料噴射(吸気行程噴射モード)または圧縮行程での燃料噴射(圧縮行程噴射モード)を実施可能な筒内噴射型火花点火式直列4気筒ガソリンエンジンである。そして、この筒内噴射型のエンジン11は、容易にして理論空燃比(ストイキオ)での運転やリッチ空燃比での運転(リッチ空燃比運転)の他、リーン空燃比での運転(リーン空燃比運転)が実現可能となっており、特に圧縮行程噴射モードでは、超リーン空燃比での運転が可能となっている。
【0012】
本実施形態において、図1に示すように、エンジン11のシリンダヘッド12には、各気筒毎に点火プラグ13と共に電磁式の燃料噴射弁14が取付けられており、この燃料噴射弁14によって燃焼室15内に燃料を直接噴射可能となっている。この燃料噴射弁14には、図示しない燃料パイプを介して燃料タンク擁した燃料供給装置(燃料ポンプ)が接続されており、燃料タンク内の燃料が高燃圧で供給され、この燃料を燃料噴射弁14から燃焼室15内に向けて所望の燃圧で噴射する。この際、燃料噴射量は燃料ポンプの燃料吐出圧と燃料噴射弁14の開弁時間(燃料噴射時間)とから決定される。
【0013】
シリンダヘッド12には、各気筒毎に略直立方向に吸気ポートが形成されており、各吸気ポートと連通するようにして吸気マニホールド16の一端がそれぞれ接続されている。そして、吸気マニホールド16の他端にはドライブバイワイヤ(DBW)方式の電動スロットル弁17が接続されており、このスロットル弁17にはスロットル開度θthを検出するスロットルセンサ18が設けられている。また、シリンダヘッド12には、各気筒毎に略水平方向に排気ポートが形成されており、各排気ポートと連通するようにして排気マニホールド19の一端がそれぞれ接続されている。
【0014】
そして、エンジン11には、クランク角を検出するクランク角センサ20が設けられており、このクランク角センサ20はエンジン回転速度Neを検出可能となっている。なお、上述した筒内噴射型エンジン11は既に公知のものであり、その構成の詳細についてはここでは説明を省略する。
【0015】
また、エンジン11の排気マニホールド19には排気管(排気通路)21が接続されており、この排気管21にはエンジン11に近接した小型の三元触媒22及び排気浄化触媒装置23を介して図示しないマフラーが接続されている。そして、この排気管21における三元触媒22と排気浄化触媒装置23との間の部分には、排気浄化触媒装置23の直上流、即ち、後述する吸蔵型NOx触媒25のに直上流に位置して排気温度を検出する高温センサ24が設けられている。
【0016】
この排気浄化触媒装置23は、吸蔵型NOx触媒25と三元触媒26との2つの触媒を有して構成されており、三元触媒26の方が吸蔵型NOx触媒25よりも下流側に配設されている。なお、吸蔵型NOx触媒25が三元触媒の機能を有している場合には、この吸蔵型NOx触媒25だけであってもよい。この吸蔵型NOx触媒25は、酸化雰囲気においてNOxを一旦吸蔵させ、主としてCOの存在する還元雰囲気中においてNOxを放出してN2 (窒素)等に還元させる機能を持つものである。詳しくは、吸蔵型NOx触媒25は、貴金属として白金(Pt)、ロジウム(Rh)等を有した触媒として構成されており、吸蔵材としてはバリウム(Ba)等のアルカリ金属、アルカリ土類金属が採用されている。そして、吸蔵型NOx触媒25の下流にはNOx濃度を検出するNOxセンサ27が設けられている。
【0017】
更に、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を有するECU(電子コントロールユニット)28が設けられており、このECU28によりエンジン11を含めた本実施形態の排気浄化装置の総合的な制御が行われる。即ち、ECU28の入力側には、上述した高温センサ24やNOxセンサ27等の各種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力する。一方、ECU28の出力側には、点火コイルを介して上述した点火プラグ13や燃料噴射弁14等が接続されており、これら点火コイル、燃料噴射弁14等には、各種センサ類からの検出情報に基づき演算された燃料噴射量や点火時期等の最適値がそれぞれ出力される。これにより、燃料噴射弁14から適正量の燃料が適正なタイミングで噴射され、点火プラグ13によって適正なタイミングで点火が実施される。
【0018】
実際に、ECU28では、スロットルセンサ18からのスロットル開度情報θthとクランク角センサ20からのエンジン回転速度情報Neとに基づいてエンジン負荷に対応する目標筒内圧、即ち目標平均有効圧Peを求めるようにされており、更に、この目標平均有効圧Peとエンジン回転速度情報Neとに応じてマップ(図示せず)より燃料噴射モードを設定するようにされている。例えば、目標平均有効圧Peとエンジン回転速度Neとが共に小さいときには、燃料噴射モードは圧縮行程噴射モードとされて燃料が圧縮行程で噴射され、一方、目標平均有効圧Peが大きくなり、あるいはエンジン回転速度Neが大きくなると燃料噴射モードは吸気行程噴射モードとされ、燃料が吸気行程で噴射される。
【0019】
そして、目標平均有効圧Peとエンジン回転速度Neとから制御目標となる目標空燃比(目標A/F)が設定され、適正量の燃料噴射量がこの目標A/Fに基づいて決定される。また、高温センサ24により検出された排気温度情報からは触媒温度Tcat が推定される。詳しくは、高温センサ24と吸蔵型NOx触媒25とが多少なりとも離れて配置されていることに起因する誤差を補正するために、目標平均有効圧Peとエンジン回転速度情報Neとに応じて温度差マップが予め実験等により設定されており、触媒温度Tcat は、目標平均有効圧Peとエンジン回転速度情報Neとが決まると一義に推定されるようにされている。
【0020】
以下、このように構成された本実施形態の内燃機関の排気浄化装置の作用について説明する。
【0021】
排気浄化触媒装置23の吸蔵型NOx触媒25では、リーンモードにおける超リーン燃焼運転時のような酸素濃度過剰雰囲気で、排気中のNOxから硝酸塩が生成され、これによりNOxが吸蔵されて排気の浄化が行われる。一方、三元触媒26では、酸素濃度が低下した雰囲気で、吸蔵型NOx触媒25に吸蔵した硝酸塩と排気中のCOとが反応して炭酸塩が生成されると共にNOxが放出される。従って、吸蔵型NOx触媒25へのNOxの吸蔵が進むと、空燃比のリッチ化あるいは追加の燃料噴射を行うなどして酸素濃度を低下させて吸蔵型NOx触媒25からNOxを放出させて機能を維持する。
【0022】
ところで、燃料や潤滑油内に含まれるイオウ成分(SOx)も排気中に存在し、吸蔵型NOx触媒25は、酸素濃度過剰雰囲気で、NOxの吸蔵とともにSOxも吸蔵する。つまり、イオウ成分は酸化されてSOxになり、このSOxの一部は吸蔵型NOx触媒25上でさらに元来NOx用の吸蔵剤と反応して硫酸塩となって吸蔵型NOx触媒25に吸蔵する。
【0023】
また、吸蔵型NOx触媒25は、酸素濃度が低下すると吸蔵されたSOxを放出する機能を有している。つまり、酸素濃度が低下した雰囲気では、吸蔵型NOx触媒25に吸蔵した硫酸塩の一部と排気中のCOとが反応して炭酸塩が生成されると共にSOxが離脱される。しかし、硫酸塩は硝酸塩よりも塩としての安定度が高く、酸素濃度が低下した雰囲気になってもその一部しか分解されないため、吸蔵型NOx触媒25に残留する硫酸塩の量は時間とともに増加する。これにより、吸蔵型NOx触媒25の吸蔵能力が時間と共に低下し、吸蔵型NOx触媒25としての性能が悪化することになる(S被毒)。
【0024】
このため、吸蔵型NOx触媒25に一定量以上のイオウ成分(SOx)が吸蔵されてNOx触媒25が劣化したと判定(浄化能力低下検出手段)されたときには、触媒を昇温させ、且つ、空燃比を還元雰囲気にして吸蔵したSOxを放出(再生手段)するようにしている(Sパージ運転)。
【0025】
即ち、Sパージ制御において、図2に示すように、まず、ステップS11では、NOx触媒25がS(イオウ)劣化したか否か、即ち、この吸蔵型NOx触媒25に吸蔵されたSOxの量(被毒S量Qs)が所定のSパージ開始基準値Aに達したか否かを判別する。ここに、被毒S量Qsは推定により求められる値であり、以下、被毒S量Qsの推定手法を簡単に説明する。
【0026】
被毒S量Qsは、基本的には燃料噴射積算量Qfに基づい設定されるものであり、燃料噴射制御ルーチン(図示せず)の実行周期毎に次式により演算される。
Qs=Qs(n−1)+ΔQf・K−Rs ・・・(1)
ここに、Qs(n−1)は被毒S量の前回値であり、ΔQfは実行周期当たりの燃料噴射積算量、Kは補正係数、Rsは実行周期当たりの再生S量を示している。
【0027】
つまり、現在の被毒S量Qsは、実行周期当たりの燃料噴射積算量ΔQfを補正係数Kで補正して積算すると共に、この積算値から実行周期当たりの再生S量Rsを減算することで求められる。この補正係数Kは、例えば、次式(2)に示すように、空燃比A/Fに応じたS被毒係数K1、燃料中のS含有量に応じたS被毒係数K2及び触媒温度Tcat に応じたS被毒係数K3の3つの補正係数の積からなっている。
K=K1・K2・K3 ・・・(2)
【0028】
また、実行周期当たりの再生S量Rsは次式(3)から演算される。
Rs=α・R1・R2・dT ・・・(3)
ここに、αは単位時間当たりの再生率(設定値)であり、dTは燃料噴射制御ルーチンの実行周期を示しており、R1及びR2はそれぞれ触媒温度Tcat に応じた再生能力係数及び空燃比A/Fに応じた再生能力係数を示している。
【0029】
そして、ステップS11にて、上記のようにして求めた被毒S量Qsが未だ開始基準値Aに達していないと判定される場合には、何もせずこのルーチンを抜ける。一方、ステップS11にて、被毒S量Qsが開始基準値Aに達したと判定される場合には、ステップS12に移行し、制御モードをSパージモードに切り換える。これにより吸蔵型NOx触媒25に吸蔵されたSOxの除去、即ち、Sパージが開始される。
【0030】
このSパージが開始されたら、ステップS13において、目標平均有効圧Peが所定値Pe1(Neに対するPeの主噴射モード選択マップ)よりも小さいか否かを判別する。そして、このステップS13にて、目標平均有効圧Peが所定値Pe1よりも小さいような場合、即ち、アイドル時や低速走行時のようにエンジン負荷、エンジン回転速度が小さい場合にはステップS14に移行する。
【0031】
このステップS14では、主噴射の燃料噴射モードを上述した通常の設定に拘わらず圧縮行程噴射モードとすると共に、膨張行程において副噴射を行うようにする。つまり、Sパージを行うときに圧縮行程噴射と膨張行程噴射とで2段噴射を行う。そして、目標A/F、つまり、主噴射と副噴射とを合わせた全体としての目標A/F、即ち、全体A/Fが所定のリッチ空燃比(Sパージに適した値、例えば、値12)に設定されると共に、前述した主噴射モード選択マップに基づき目標平均有効圧Peとエンジン回転速度Neに応じて主噴射の目標空燃比(メインA/F)が決定される。このとき、全体A/Fは所定のリッチ空燃比(例えば、値12)に保持されたまま、メインA/Fが設定されることになる。つまり、全体のA/Fが一定に維持され、還元雰囲気が良好に形成された状態のままに、主噴射量と副噴射量のそれぞれの燃料噴射比率が適正に決定される。
【0032】
通常、目標平均有効圧Peあるいはエンジン回転速度Neが小さければ、吸蔵型NOx触媒25は低温状態にあり、触媒温度Tcat は低く吸蔵型NOx触媒25の昇温は容易でないと判断できる。よって、この場合には、副噴射量を多くする一方、全体A/Fを、上述のように、所定のリッチ空燃比に保持しながら主噴射量を極力少なくするようにするのがよい。
【0033】
しかしながら、吸気行程噴射モードで実現可能な空燃比には上限値(例えば、値22)があり、この吸気行程噴射モードでは上限値より大きい空燃比では燃焼が成立しない。従って、メインA/Fが給気行程噴射モード時の上限値より大きくなるような場合には、このように上限値よりも大きな空燃比で燃焼が成立する圧縮行程において主噴射を実施するようにするのである。
【0034】
また、エンジン負荷あるいはエンジン回転速度が小さいほど吸蔵型NOx触媒25の温度、即ち、触媒温度Tcat は低いとみなすことができる。従って、メインA/Fは、目標平均有効圧Peあるいはエンジン回転速度Neが小さいほどその値が大きく、よりリーン空燃比側の空燃比となるようにされている。つまり、触媒温度Tcat が低いほど主噴射量が少なく副噴射量が多くなるようにされている。
【0035】
更に、Sパージを行うときに圧縮行程噴射と膨張行程噴射とで2段噴射を行い、全体の目標A/Fを一定値に維持した状態で、メインA/F(主噴射量)とサブA/F(副噴射量)の比率を適正に決定しているが、このメインA/Fの変更に応じてスロットル弁17を作動してスロットル開度θthを調整し、吸入空気量を操作しており、これによってトルクがほぼ一定となるように制御している。つまり、メインA/Fがリッチ空燃比側に補正されたときには、そのままであればトルクが大きくなるので、スロットル弁17のスロットル開度θthを減少させる補正を行い、メインA/Fがリーン空燃比側に補正されたときには、トルクが小さくなるので、スロットル弁17のスロットル開度θthを増大させる補正を行う。この場合、補正されたメインA/Fに対するスロットル開度θthの選択マップにより設定するとよい。
【0036】
ところで、このように2段噴射が行われて副噴射により燃料が膨張行程で噴射されると、この燃料の多くは燃焼しないまま、つまり未燃燃料成分(未燃HC等)として排気管21内に排出されて一部は排気管内で反応(燃焼)し、残りは三元触媒22に流入することになる。しかしながら、三元触媒22に流入した未燃燃料成分は、三元触媒22が活性化している場合には、三元触媒22内で触媒の作用により酸化反応(燃焼)を起こすことになる。つまり、副噴射によって供給された燃料は、大部分が吸蔵型NOx触媒25に到達する前に燃焼し、吸蔵型NOx触媒25に流入する排気を十分に昇温させることになる。これにより、触媒温度Tcat が低温であっても排気昇温されて吸蔵型NOx触媒25はSパージ可能な所定の高温触媒温度TcatH(例えば、650℃)まで迅速に加熱されることになり、Sパージが良好に実施可能とされる。
【0037】
一方、前述したステップS13にて、目標平均有効圧Peが所定値Pe1以上と判定された場合、即ち、中速走行時のようにエンジン負荷、エンジン回転速度が比較的大きい場合にはステップS15に移行する。
【0038】
このステップS15では、主噴射の燃料噴射モードを上述した通常の設定に拘わらず吸気行程噴射モードとすると共に、膨張行程において副噴射を行うようにする。つまり、Sパージを行うときに吸気行程噴射と膨張行程噴射とで2段噴射を行う。そして、前述と同様に、全体A/Fが所定のリッチ空燃比に設定されると共に、全体A/Fを所定のリッチ空燃比に保持したままに主噴射の目標空燃比(メインA/F)が決定され、主噴射量と副噴射量のそれぞれの燃料噴射比率が適正に決定される。
【0039】
通常、エンジン負荷、エンジン回転速度が比較的大きければ、吸蔵型NOx触媒25はある程度高温になるまで加熱されており、吸蔵型NOx触媒25を容易に昇温可能と判断できる。よって、この場合には、副噴射量を少なくする一方、全体A/Fを所定のリッチ空燃比に保持すべく主噴射量を多くするようにするのがよい。
【0040】
しかしながら、圧縮行程噴射モードで実現可能な空燃比には下限値(例えば、値24)があり、この圧縮行程噴射モードでは、上記の場合とは逆に下限値以下の空燃比では燃焼が成立しない。従って、主噴射の空燃比が下限値以下となるような場合には、このように下限値以下の空燃比で燃焼が成立する吸気行程において主噴射を実施するようにするのである。
【0041】
そして、この場合においても、上記同様、三元触媒22に流入した未燃燃料成分は、三元触媒22内で触媒の作用により酸化反応(燃焼)を起こすことになる。つまり、副噴射によって供給された燃料は、大部分が吸蔵型NOx触媒25に到達する前に燃焼し、吸蔵型NOx触媒25に流入する排気を十分に昇温させることになる。これにより、やはり全体のA/Fが一定に維持されて還元雰囲気が良好に形成された状態のまま、中速走行時において吸蔵型NOx触媒25がSパージ可能な所定の高温触媒温度TcatH(例えば、650℃)まで迅速に加熱されることになり、Sパージが良好に実施可能とされる。
【0042】
ところで、車両が高速走行してエンジン回転速度Neと目標平均有効圧Peとが大きい状態にあるような場合には、インジェクタドライバ等の制約もあって2段噴射が困難である一方、元来排気温度が比較的高く点火時期のリタードだけでも吸蔵型NOx触媒25をSパージ可能な所定の高温触媒温度TcatHまで加熱させることが可能と判断できる。よって、この場合にはステップS15の2段噴射に代えて主噴射のみを吸気行程で行い、点火時期のリタードによって昇温制御を行うようにする。なお、この場合においても、全体A/Fは所定のリッチ空燃比(例えば、値12)とされる。また、エンジン回転速度Neと目標平均有効圧Peとが極めて大きく、メインA/Fがリッチ空燃比であるような場合には、燃焼熱が極めて大きく昇温制御を実施しなくても排気温度がSパージ可能なほど高いと判断でき、この場合にはステップS15をスキップする。
【0043】
このようにステップS14,S15にて、2段噴射が実行され、三元触媒22での酸化反応によって吸蔵型NOx触媒25に流入する排気が十分に昇温させられると、ステップS16では、ステップS12の実行によりSパージを開始してから所定時間t1(例えば、数十秒)が経過したか否かを判別する。そして、所定時間t1が経過していればステップS17に進むが、所定時間t1が経過していなければステップS12に戻る。また、ステップS17では、触媒温度Tcat が所定の触媒温度TcatMよりも高いか否かを判別し、所定の触媒温度TcatMよりも高ければステップS18に進むが、所定の触媒温度TcatM以下であれば、ステップS12に戻る。
【0044】
そして、Sパージを開始してから所定時間t1が経過し、且つ、触媒温度Tcat が所定の触媒温度TcatMよりも高くなると、触媒上流側より下流側の方が温度が極端に高いという状態はなくなり、触媒直上流に取付けた高温センサ24と触媒温度の差が小さく、触媒温度フィードバック制御を行っても触媒を過昇温することはないと判断できるので、ステップS18に移行して触媒温度のフィードバック制御を開始する。この触媒温度のフィードバック制御においては、触媒温度Tcat と所定の触媒温度TcatHとわ比較し、主噴射モード選択マップに基づいて設定したメインA/Fを触媒温度Tcat の温度偏差積算ΣΔTcat に応じて補正する。更に、メインA/Fが上限値あるいは下限値に達した場合には、主噴射モード選択マップに基づいて設定した点火時期を触媒温度Tcat の温度偏差積算ΣΔTcat に応じて補正する。
【0045】
詳しくは、温度偏差積算ΣΔTcat は次式(4)から算出される。
ΣΔTcat =ΣΔTcat (n−1)+ΔTcat ・・・(4)
ここに、ΔTcat は温度偏差であり、所定の高温TcatH(例えば、650℃)と高温センサ24に基づいて推定された現在の触媒温度Tcat とに基づいて次式(5)から算出される。
ΔTcat =TcatH−Tcat ・・・(5)
【0046】
実際には、温度偏差積算ΣΔTcat とメインA/Fの補正値とが予め実験等により表1に示すようにマップ化されており、メインA/FはこのメインA/Fの補正値マップに基づいて補正される(積分補正)。
【0047】
【表1】
Figure 0003661464
【0048】
ここに、メインA/Fの補正値のうち正符号(+)はリーン側への補正を示し、負符号(−)はリッチ側への補正を示している。つまり、吸蔵型NOx触媒25が所定の高温TcatHを超えオーバシュートして加熱させられた場合には、温度偏差積算ΣΔTcat は負の値となり、この場合にはメインA/Fは負側、即ち、リッチ側に補正され、副噴射の燃料量が減量されて所定の高温TcatHに戻される。その後、アンダシュートして温度偏差積算ΣΔTcat が正の値となるような場合には、メインA/Fは正側、即ち、リーン側に補正され、副噴射の燃料量が増量されて触媒温度Tcat が再び所定の高温TcatHまで上昇させられる。
【0049】
ところで、このようにメインA/Fを補正していくと、触媒温度Tcat が所定の高温TcatHで安定し、つまり吸蔵型NOx触媒25が所定の高温TcatHに保持されることになるが、このように触媒温度Tcat が安定すると、その後は所定の高温TcatHを維持するだけの昇温制御を行えばよいことになる。つまり、メインA/Fを小さな値として主噴射量を増加させる一方、副噴射量を少なく絞るようにする。
【0050】
また、圧縮行程噴射モードで燃料噴射を行う場合には、構造上、燃焼が成立する空燃比には制約があり、メインA/Fが下限値(例えば、値24)あるいは上限値(例えば、値50)になったときには、全体A/Fを所定のリッチ空燃比(例えば、値12)に保持すると共にメインA/F補正値を保持しながら、2段噴射に加えて点火時期補正も行って昇温制御を継続するようにする。一方、吸気行程噴射モードで燃料噴射を行う場合には、上述したように空燃比には上限値(例えば、値22)による制限があると同時に、所定の全体A/F(例えば、値12)が下限値となり、メインA/Fが上限値(例えば、値22)になったときには、全体A/Fを所定のリッチ空燃比(例えば、値12)に保持すると共にメインA/F補正値を保持しながら、2段噴射に加えて点火時期補正も行って昇温制御を継続するようにする。
【0051】
この点火時期補正量は、温度偏差積算ΣΔTcat に応じて設定される。実際には、温度偏差積算ΣΔTcat と点火時期補正量とが予め実験等により表2に示すようにマップ化されており、点火時期は当該点火時期補正量マップに基づいて補正される(積分補正)。なお、通常の燃焼制御時には基準点火時期はトルクが大となるようできるだけアドバンス側に設定されているのであるが、点火時期補正を行う場合には点火時期をアドバンス側に補正する際の余裕を持たせるため、補正を行う際の基準点火時期はアドバンスとリタードとの中立位置に設定される。
【0052】
【表2】
Figure 0003661464
【0053】
ここに、点火時期補正量において正符号(+)はアドバンス側への補正を示し、負符号(−)はリタード側への補正を示している。つまり、上記同様に、吸蔵型NOx触媒25が所定の高温TcatHを超えオーバシュートして加熱させられた場合には、温度偏差積算ΣΔTcat は負の値となり、この場合には点火時期補正量は正側、即ち、アドバンス側に補正されて昇温効果が低減される。その後、アンダシュートして温度偏差積算ΣΔTcat が正の値となるような場合には、点火時期補正量は負側、即ち、リタード側に補正されて昇温効果が高められて触媒温度Tcat が再び所定の高温TcatHまで上昇させられる。
【0054】
これにより、吸蔵型NOx触媒25が所定の高温TcatHに安定的に保持され、Sパージが良好に継続されることになる。
【0055】
そして、図2に戻り、ステップS19では、吸蔵型NOx触媒25のSパージが終了したかどうかを判定する。即ち、吸蔵型NOx触媒25が再生されて被毒S量QsがSパージ終了基準値C(0または0近傍の値)以下になったかどうかを判定する。このステップS19にて、吸蔵型NOx触媒25の被毒S量Qsが終了基準値C以下となってSパージが終了したと判定されたら、SOxが十分に除去されたとみなしてSパージ制御を終了すべくこのルーチンを抜ける。
【0056】
なお、ステップS19にて、Sパージが終了したかどうかの判定を、Sパージモードが開始されてからの経過時間に基づいて行ってもよい。この場合、経過時間を吸蔵型NOx触媒25が還元雰囲気中で所定の高温TcatHに保持されたときにSOxを十分に除去可能な時間として実験等により予め設定すればよい。
【0057】
一方、このステップS19にて、吸蔵型NOx触媒25の被毒S量Qsが終了基準値Cよりも大きくてSパージが終了していないと判定された場合には、ステップS12に戻り、Sパージモードでの昇温制御を継続する。このとき、本実施形態では、ステップS20にてS再生効率の判定を行う。即ち、このステップS20では、上記のようにSパージを行ってきたエンジン11の運転状態がSパージを効率よく行うのに適正な運転状態であったかどうかの判定を行う。そして、S再生効率が所定の基準値よりも高ければ現在のエンジン11の運転状態がSパージに適したものと判定され、ステップS12に戻ってSパージ制御を継続する。ところが、S再生効率が所定の基準値よりも低ければ現在のエンジン11の運転状態がSパージに適していないものと判定されるため、Sパージ制御を中断する。
【0058】
ここで、S再生効率の判定制御について説明する。図3に示すように、ステップS31にて所定時間aの経過を待った後、ステップS32では、この所定時間aでのS再生効率Eの演算を行う。S再生効率Eは、Sパージによる燃料消費量増加度合に対すると再生度合、即ち、Sパージに要した燃料量に対する再生S量Rsの割合であって、次式(6)から演算される。
E=Rs/D ・・・(6)
ここで、Dは燃料消費量増加度合であって、次式(7)から演算される。
D=ΔQf1 −ΔQf0 ・・・(7)
ここで、ΔQf1 は所定時間aの期間についての燃料噴射量の積算値、ΔQf0 はSパージを実行しなかったと仮定したときの所定時間aの期間についての燃料噴射量の積算値であり、ΔQf1 は燃料噴射のパルス幅から、ΔQf0 は負荷・回転数マップからそれぞれ求める。
【0059】
そして、ステップS33では、S再生効率の判定、つまり、演算で求めたS再生効率Eが予め設定されたS再生基準効率E0 以下かどうかを判定する。ここで、S再生効率EがS再生基準効率E0 よりも高ければ、現在のエンジン11の運転状態がSパージに適していると判定され、ステップS12に戻ってSパージ制御を継続する。
【0060】
一方、ステップS33にて、S再生効率EがS再生基準効率E0 以下であれば、現在のエンジン11の運転状態がSパージに適していないと判定され、ステップS34にてSパージ制御を中断する。つまり、ステップS36で、所定時間b(例えば、10分程度)の経過を待ってステップS12に戻ってSパージ制御を再び実行する。これは、現在、エンジン11の運転状態がSパージに適していなくとも、所定時間b経過すれば、エンジン11の運転状態が変わるだろうと推定するものであり、所定時間b経過してSパージを行った後、再びS再生効率を判定すればよいものである。
【0061】
なお、上述の実施形態で、S再生効率EをSパージに要した燃料量に対する再生S量Rsの割合(式(6))で求めたが、これを簡略化してSパージ実行時間に対する触媒温度Tcat が所定温度TcatH以上であった時間としてもよい。また、S再生効率EがS再生基準効率E0 以下であって、現在のエンジン11の運転状態がSパージに適していないと判定されたときには、上述の実施形態では、所定時間bの経過を待ってSパージ制御を再び実行するようにしたが、ここで、エンジン11の運転状態がSパージに適しているかどうかを判定してSパージ制御を再び実行するようにしてもよい。この場合、所定時間の平均車速が所定平均車速以上であること、つまり、車両が高速安定走行状態であること、例えば、郊外道路や高速道路などを走行していることを判定すればよい。また、車両が高速安定走行状態であることを判定するためにナビゲーションシステムにより郊外道路や高速道路を走行中であることや、クルーズコントロールシステムが作動していることを判定条件としてもよい。
【0062】
更に、上述の実施形態において、被毒S量Qsあるいは再生S量Rsを吸蔵型NOx触媒25の下流に設置したNOxセンサ27により検出したリーン運転中あるいはNOxパージリッチスパイク中のNOx値から求め、吸蔵型NOx触媒25のS劣化判定あるいはS再生効率判定を行ってもよい。
【0063】
また、図3に示すS再生効率の判定制御において、所定時間aで演算されたS再生効率Eは、エンジン11の運転状態に拘らず、一定の範囲内にあるものであり、このS再生効率の上限値及び下限値を設定しておき、S再生効率Eがこの上限値あるいは下限値を越えているときには、例えば、触媒温度Tcat を求めるための高温センサ24あるいはNOxセンサ27等の故障が考えられるため、この場合は、アラームランプを点灯して運転者に知らせ、S再生効率の判定制御を中断する。
【0064】
また、平均車速をS再生効率の判定制御に用いている場合、車両の安定した高速運転状態が継続しているにも拘らず、S再生効率Eが良くないと判定されたときには、車速センサの故障を判定することができる。更に、ナビゲーションシステムやクルーズコントロールシステムなどをS再生効率の判定制御に用いている場合、各システムに使用している各種のセンサの故障を判定することができる。どの場合であっても、アラームランプを点灯して運転者に知らせ、各種の制御に故障したセンサやシステムを用いることをやめる。
【0065】
以上説明したように、本実施形態の内燃機関の排気浄化装置では、吸蔵型NOx触媒25のSパージを行った後に、吸蔵型NOx触媒25がまだ完全に再生されていないと判定された場合には、Sパージに要した燃料量に対する再生S量Rsの割合からS再生効率Eをもとめ、この演算で求めたS再生効率Eが予め設定されたS再生基準効率E0 以下かどうかを判定し、S再生効率EがS再生基準効率E0 よりも高ければ、現在のエンジン11の運転状態がSパージに適していると判定してSパージ制御を継続する一方、S再生効率EがS再生基準効率E0 以下であれば、現在のエンジン11の運転状態がSパージに適していないと判定してSパージ制御を中断するようにしている。
【0066】
即ち、例えば、車両が市街地のような場所で加減速を繰り返す運転状態のときは、吸蔵型NOx触媒25がSOxを放出するのに必要な高温状態になりにくいため、S再生効率の判定制御でS再生効率Eが低いと判定されることとなり、この場合には、Sパージモードに入らずにSパージを所定時間bだけ中断させており、これによって不要な燃料の噴射をやめて燃費の悪化を抑制できる。
【0067】
なお、上述の実施形態では、エンジン11を筒内噴射型火花点火式直列4気筒ガソリンエンジンとしたが、エンジン11は吸蔵型NOx触媒を有するものであれば、吸気管噴射型のリーンバーンエンジンであってもよい。
【0068】
【発明の効果】
以上、実施形態において詳細に説明したように、本発明の内燃機関の排気浄化装置によれば、再生した後に判定した触媒再生効率が所定の基準値に満たないことが判定されたときには再生手段の作動を中断させるようにしたので、触媒再生効率が低く内燃機関が吸蔵型NOx触媒を昇温しにくい運転状態にあるときには、再生手段による吸蔵型NOx触媒の昇温や還元雰囲気とするための不要な燃料の噴射をやめることとなり、燃費の悪化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置の概略構成図である。
【図2】本実施形態の排気浄化装置によるSパージ制御のフローチャートである。
【図3】S再生効率の判定制御のフローチャートである。
【符号の説明】
11 エンジン(内燃機関)
13 点火プラグ
14 燃料噴射弁
15 燃焼室
17 スロットル弁
18 スロットルセンサ
20 クランク角センサ
21 排気管(排気通路)
22 三元触媒
23 排気浄化触媒装置
24 高温センサ
25 吸蔵型NOx触媒
26 三元触媒
28 電子コントロールユニット,ECU(浄化能力低下検出手段、再生手段、判定手段、再生中断手段)

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられて排気空燃比が酸化雰囲気のときに排気ガス中のNOxを吸蔵すると共に還元雰囲気のときに吸蔵されたNOxを放出または還元する吸蔵型NOx触媒と、排気ガス中に含まれるイオウ成分が吸蔵することによる該吸蔵型NOx触媒の浄化能力の低下を検出または推定する浄化能力低下検出手段と、該浄化能力低下検出手段の出力により前記吸蔵型NOx触媒を昇温してその周辺を還元雰囲気とすることで該吸蔵型NOx触媒の浄化能力を再生する再生手段と、該再生手段を作動した後の触媒再生効率を判定する判定手段と、該判定手段により該触媒再生効率が所定の基準値に満たないことが判定されたときに前記再生手段の作動を中断する再生中断手段とを具えたことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
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