JP4296691B2 - 画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂層上に分散剤含有顔料インクにより記録後、加熱及び加圧により透明化処理する画像形成方法に関し、詳しくは画像表面の耐擦過性、光沢性に優れた画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録はインクの微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて記録媒体に付着させ、画像、文字などの記録を行うものであるが、比較的高速、低騒音、多色化が容易であるという利点を有している。
【0003】
また、近年の技術進歩により、染料インクによるインクジェットプリントの銀塩写真に迫る高画質化や装置の低価格化が、その普及を加速させている。
【0004】
染料は溶媒に可溶であり、色素分子は分子状態もしくはクラスター状態で着色している。従って各分子の環境が似通っているために、その吸収スペクトルはシャープであり高純度で鮮明は発色を示す。更に粒子性がなく、散乱光、反射光が発生しないので、透明性高く、色相も鮮明である。
【0005】
しかしその一方光化学反応などにより分子が破壊された場合には分子数の減少がそのまま着色濃度に反映するために耐光性が悪い。染料インクを用いたインクジェット記録画像は高画質だが、経時保存による画像品質低下が大きく、画像保存性の観点で銀塩写真を凌駕する技術が未だ現れていないのが現状である。
【0006】
染料インクに対して、光による退色に強い画像を必要とする用途向けのインクとして、耐光性が良好である顔料を着色剤として用いる顔料インクが使用されている。顔料は溶媒に不溶であり、色素分子は粒子を形成して溶媒に分散した状態で着色に寄与している。表面の分子が光化学反応等により破壊されたとしてもその下部に新たな色素分子層があるので見かけ上の着色力低下が小さく、画像保存性に優れるものの、粒子に起因する散乱光、反射光の影響により光沢性の著しい劣下があった。
【0007】
特開平11−208097号において、最外層が熱可塑性樹脂層である記録媒体に分散剤を含有しない顔料インクにより記録後、顔料粒子を熱可塑性樹脂層中に移動させる技術が開示されている。顔料インクは記録材料表面に付着後顔料粒子は熱可塑性樹脂層表面に存在し、溶媒成分は記録媒体を構成する各層に吸収される。
【0008】
特に高濃度部においては、顔料インク中の分散剤の有無によらず記録材料表面に顔料粒子が密に分布している。従って、上記のように光沢性の著しい劣化があった。
【0009】
特公平2−31673号においては、最表層が熱可塑性樹脂層であり、隣接層が無機顔料層の記録媒体により耐水、耐光性に優れる記録媒体に関する技術を開示している。確かに該公報による層構成での画像堅牢性が向上するものの、顔料インクを用いてインクジェット記録した画像に関して全く触れられていないこと、インクジェット法による記録後、加熱のみならず、加圧が行われた際の画像性能の向上に関しても何ら示唆されていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、顔料インクを用いてインクジェット記録を行った場合の光沢性、耐擦過性及び離型性の向上を可能にする画像形成方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は以下の構成により達成される。
【0012】
1.支持体上の最外層に膜厚0.1〜10μmの熱可塑性樹脂粒子を含有するインク受容層、該インク受容層の隣接に顔料インク溶媒吸収層を有するインクジェット記録媒体に、分散剤を含有する顔料インクをインクジェット法により付着した後に下記特性A、Bを有する金属シリンダとシリコンゴムローラを有する熱ローラにより加熱及び加圧を同時に行うことにより、最外層の熱可塑性微粒子インク受容層を透明化し、画像を得ることを特徴とする画像形成方法。
A:金属シリンダとシリコンゴムローラの間の加圧により形成されるニップ幅が1〜20mmであること
B:金属シリンダ中に熱源を内蔵し、加熱温度が50〜150℃であること
【0018】
2.熱ローラによる線圧が9.8×104〜4.9×106Paであることを特徴とする前記1項に記載の画像形成方法。
【0019】
3.熱可塑性樹脂層中にシリコンエマルジョン又は水溶性シリコン化合物を熱可塑性樹脂粒子の質量100に対して質量比で1%未満含有させることを特徴とする前記1または2項に記載の画像形成方法。
【0020】
即ち、本発明者らは、分散剤を含有する顔料インクにより熱可塑性樹脂粒子インク層表面にインクジェット記録後、加熱のみをおこなった場合、顔料粒子の樹脂層中への入り込みが不十分なことに起因すると推定される、耐擦過性に劣ることを見いだした。一方、分散剤を含有しない自己分散性顔料インクによるインクジェット記録後に加熱し、同様の耐擦過性評価を行ったところ、改良効果はみられるものの改良効果が十分ではなく、光沢性は分散剤含有顔料インクに比べ逆に低下することも見いだした。
【0021】
これに対して分散剤含有顔料インクによるインクジェット記録後に加熱及び加圧を同時に行うことによって耐擦過性が向上することが判明した。加熱と加圧を同時に行うことによって顔料粒子の熱可塑性樹脂粒子インク層(以下、単に熱可塑性樹脂ともいう)の埋め込みが効果的に行われ、かつ高分子分散剤が顔料粒子間に介在することにより、顔料粒子同士の記録材料表面での付着後の凝集を防止し、加熱及び加圧によるエネルギーを均一に画像表面に付与できることによると推定される。
【0022】
従って、加熱及び加圧を同時に行うとは、加圧時に熱エネルギーが与えられていれば良く、加熱動作は加圧と同時でも、加圧に先立って行われていても良い。
【0023】
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明のインクジェット記録媒体は支持体上の最外層に熱可塑性樹脂粒子を含有するインク受容層及び色材とインク溶媒成分がインク受容層表面で分離したのちにインク溶媒成分が吸収される熱可塑性樹脂層に隣接する空隙層を有する溶媒吸収層により構成されている。
【0024】
本発明はインク受容層中に分散剤を含有する顔料インクによるインクジェット記録後、加熱及び加圧を同時に行うことによりインク受容層を透明化し、画像を得ることを特徴としている。
【0025】
本発明の熱可塑性樹脂粒子としては、例えば、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテル、これらの共重合体及びこれらの塩が挙げられる。熱可塑性樹脂粒子を選択するにあたりインク受容性、加熱及び加圧による定着後の画像の光沢性、画像堅牢性及び離型性を考慮すべきである。
【0026】
インク受容性については、熱可塑性樹脂粒子の粒径が0.05μm未満の場合は、顔料インク中の顔料粒子とインク溶媒の分離が遅くなり、インク吸収速度の低下を招くことになる。また10μmを越えると、支持体上に塗設する際にインク受容層に隣接する溶媒吸収層との接着性や、塗設乾燥後のインクジェット記録媒体の被膜強度の点から好ましくない。このために好ましい熱可塑性樹脂粒子径としては好ましくは0.05〜10μm、より好ましくは0.1〜5μmである。
【0027】
最外層を形成する熱可塑性樹脂粒子は、塗布乾燥前は水などの溶媒中に分散状態で存在している。分散粒径にバラツキのない、単一の熱可塑性樹脂粒子の場合は、塗布後の乾燥で粒子は最密六方充填されて、単一粒子層を形成し、その際の空隙率は約26%である。しかし通常熱可塑性樹脂粒子は多分散性であり、その空隙率は熱可塑性樹脂粒子同士の凝集状態で変化する。また、形成される空隙径は熱可塑性樹脂粒子の粒径に依存する。
【0028】
また、支持体上の塗設膜厚としては、0.1〜10μmであり、好ましくは0.5〜7μmである。
【0029】
また、熱可塑性樹脂粒子の選択の基準としてはガラス転移点(Tg)が挙げられる。
【0030】
Tgが塗布乾燥温度より低い場合は、例えば記録媒体製造時の塗布乾燥温度が既にTgより高く、インク溶媒が透過するための熱可塑性微粒子による空隙が消失してしまう。
【0031】
またTgが、支持体の熱による変性を起こす温度以上の場合は、顔料インクによるインクジェット記録後溶融成膜するために高温での定着操作が必要となり、装置上の負荷及び支持体の熱安定性等が問題となる。熱可塑性樹脂粒子の好ましいTgは50〜150℃である。
【0032】
また、画像形成後、記録画像はその経時保存による画質劣化をできるだけ抑制する必要がある。顔料インクを用いた場合は、染料インクの様な比較的短期間での濃度低下、変色を気にする必要はないが、未印字部がUV光により黄変(分解)することを抑制する観点から熱可塑性樹脂粒子を選択する必要がある。
【0033】
本発明の最外層の熱可塑性樹脂層に隣接する顔料インクの溶媒吸収層(以下、単にインク溶媒吸収層ともいう)は顔料インク溶媒の吸収能を有することが必要であり、これは無機固体微粒子(以下、単に無機微粒子ともいう)を顔料インクの溶媒吸収層中に含有させることによって発揮する。
【0034】
上記の目的で使用される無機微粒子としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料等が挙げられる。
【0035】
無機微粒子の平均粒径は、微粒子そのものあるいは空隙型のインク溶媒吸収層の断面や表面に現れた微粒子を電子顕微鏡で観察し、100個の任意粒子の平均粒径を求めてその単純平均値(個数平均)として求められる。ここで個々の微粒子の粒径はその投影面積に等しい円を仮定したときの直径で表したものである。
【0036】
高濃度の画像が形成される、鮮明な画像が記録できる、低コストで製造できる等の観点からすると、無機固体微粒子としては、気相法により合成された微粒子シリカ、コロイダルシリカ及びアルミナまたはアルミナ水和物から選ばれた無機固体微粒子を用いることが好ましい。
【0037】
アルミナまたはアルミナ水和物は、結晶性であっても非晶質であってもよく、また不定形粒子、球状粒子、針状粒子など任意の形状のものを使用することができる。
【0038】
現在、このような気相法によって合成された微粒子シリカは市販されており、市販の微粒子シリカには日本アエロジル社の各種のアエロジルがある。
【0039】
本発明の効果を得るためには、無機微粒子の平均粒径に特に制限はないが100nm以下が好ましく、空隙層を形成するために最も好ましい平均粒径は化合物によって異なる。例えば、上記気相法シリカの場合、1次粒子の状態で分散された無機微粒子の1次粒子の平均粒径(塗設前の分散液状態での粒径)が4〜20nmのものを最も好ましく用いることができる。
【0040】
また、インク溶媒吸収層としては、上記無機微粒子を用いる他に、例えば特開昭59−148583号、同55−51583号、同58−72495号等に記載されている各種親水性樹脂及びシリカとの配合液、特開平9−150574号、同10−181189号に記載されているアルキレンオキサイド含有又はポリカーボネイトを含有するウレタン樹脂エマルジョン等を用いることもできる。
【0041】
また、前記無機微粒子を用いてインク溶媒吸収層を形成させる以外に、ポリウレタン樹脂エマルジョン、これに水溶性エポキシ化合物及び/又はアセトアセチル化ポリビニルアルコールを併用し、更にエピクロルヒドリンポリアミド樹脂を併用させた塗工液を用いてインク溶媒吸収層を形成させてもよい。
【0042】
この場合のポリウレタン樹脂エマルジョンはポリカーボネート鎖、ポリカーボネート鎖及びポリエステル鎖を有する粒子径が3.0μmであるポリウレタン樹脂エマルジョンが好ましく、ポリウレタン樹脂エマルジョンのポリウレタン樹脂がポリカーボネートポリオール、ポリカーボネートポリオール及びポリエステルポリオール有するポリオールと脂肪族系イソシアネート化合物とを反応させて得られたポリウレタン樹脂が、分子内にスルホン酸基を有し、さらにエピクロルヒドリンポリアミド樹脂及び水溶性エポキシ化合物及び/又はアセトアセチル化ビニルアルコールを有することが更に好ましい。
【0043】
上記ポリウレタン樹脂を用いたインク溶媒吸収層はカチオンとアニオンの弱い凝集が形成され、これに伴い、インク溶媒吸収能を有する空隙が形成されて、画像形成できると推定される。
【0044】
本発明のインクジェット記録媒体の熱可塑性樹脂層及び溶媒吸収層において、空隙の総量(空隙容量)は記録用紙1m2当り20ml以上であることが好ましい。
【0045】
空隙容量が20ml/m2未満の場合、印字時のインク量が1ml/m2以下であると、インク吸収性は良好であるものの、インク量が40ml/m2を越えるとインクが完全に吸収されず、画質を低下させたり、乾燥性が遅いなどの問題が生じやすい。
【0046】
空隙容量の上限は特に制限されないが、空隙型のインク吸収層の膜厚を通常50μm以下にすることがひび割れ等の皮膜の物理特性を悪化させないためには必要で、この点からすると、空隙容量を40ml/m2以上とすることは難しい。
【0047】
本発明において、空隙容量はJ.TAPPI紙パルプ試験方法No.51−87紙又は板紙の液体吸収性試験方法(ブリストー法)で測定したとき、吸収時間2秒における液体転移量(ml/m2)で表される。なお、上記の測定方法では、測定に純水(イオン交換水)が使用されているが、測定面積の判別を容易にするために、2%未満の水溶性染料を含有させてもよい。
【0048】
本発明の支持体としては、従来からインクジェット記録用紙に用いられる支持体、例えば、普通紙、アート紙、コート紙及びキャストコート紙等の紙支持体、プラスティック支持体、両面をポリオレフィンで被覆した紙支持体、これらを貼り合わせた複合支持体を用いることができる。
【0049】
本発明のインクジェット記録媒体の塗布に際して、塗布性を向上させるために増粘剤を用いてもよい。塗布法としてはバーコーター、ロールコーター、アプリケーター、スピナー等の他に、生産効率を高める観点から2種以上の層を同時に塗布する場合エクストルージョンコーティング及びカーテンコーティングが特に有効である。
【0050】
本発明のインクにおいては、吐出安定性、プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、さらに粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防錆剤、防腐剤等を添加することもできる。
【0051】
本発明に好ましく用いられる熱ローラを用いた加熱及び加圧方法は、加熱源を内蔵した金属シリンダとシリコンゴムローラの間を分散剤を含有した顔料インクにより画像記録されたインクジェット記録媒体を通過させる方法である。
【0052】
本発明に好ましく用いられる熱ローラは金属シリンダ及びシリコンゴムローラを有している。そのうち金属シリンダは鉄やアルミニウムのような一般的な素材を用いればよく、熱耐久性を高める目的でテトラフルオロエチレンやポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等により被覆されていてもよいし、定着後の平滑感を高めるために、鏡面仕上げられていてもよい。金属シリンダは内部に熱源を内蔵していることが好ましく、この熱源は線状のヒータを有し、加熱温度は50〜150℃に加熱させることが好ましい。
【0053】
熱ローラにおいて、金属シリンダとシリコンゴムローラ間に圧力を加え、シリコンゴムローラを変形させ、いわゆるニップを形成する。ニップ幅としては1〜20mm、好ましくは1.5〜7mmである。
【0054】
上記圧力は線圧として9.8×104〜4.9×106Paが好ましく、9.8×104Pa未満であると加熱加圧により顔料インクが熱可塑性樹脂粒子層に十分に押し込まれず、また線圧が4.9×106Paを越えると顔料インクの押し込みは十分だが、平滑性、光沢性が低下する。
【0055】
本発明の熱可塑性樹脂粒子層中に好ましく含有されるシリコンエマルジョン又は水溶性シリコン化合物としては、例えばシロキサンの官能基がメチルで離型剤として一般的なジメチルシロキサン化合物、その他該化合物に置換基としてビニル基、水素原子、メルカプト基、メタクリル基、アクリル基、アミノ基、フェニル基等を導入した化合物が挙げられる。
【0056】
また、含有量としては熱可塑性樹脂粒子100に対して質量比で1%未満であることが好ましい。添加量が1%以上であると、離型性は向上するが、加熱及び加圧による定着の不均一性に起因すると推定される色ムラが発生し好ましくない。
【0057】
本発明の顔料インクの分散安定性を向上させるために界面活性剤を含有することが好ましい。本発明の顔料インクに好ましく含有される界面活性剤としては、例えばジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤等が挙げられる。特にアニオン性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤をより好ましく用いることができる。
【0058】
本発明の顔料インクとしては、従来公知の有機及び無機顔料が使用できる。例えばアゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料や、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料又はカーボンブラック等の無機顔料が挙げられる。
【0059】
具体的な有機顔料を以下に例示する。
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
【0060】
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
【0061】
グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
【0062】
本発明は分散剤を顔料インクに含有することを特徴としているが、顔料をインクジェット記録用の色材として使用するためには、高度の分散安定性を実現することが必要となる。また、色相鮮明化の要求も顕在化してきている。このためには一般的に顔料粒子をより細かいレベルで分散させることが必要となる。しかし細かくすればする程、凝集力も強くなり分散及びその安定性を維持することが困難となる。このために、顔料インクの調製には、顔料を適切に分散したり、それを維持したりするための分散剤の選択が重要となる、
本発明の分散剤としては、例えば高級脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド等の界面活性剤、あるいはスチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマル酸、フマル酸誘導体から選ばれる2種以上の単量体を有するブロック共重合体、ランダム共重合体およびこれらの塩をあげることができる。
【0063】
顔料インクの分散方法としては、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテーター、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等各種を用いることができる。
【0064】
本発明の顔料インク分散体の粗大粒子成分を除去する目的で遠心分離装置を使用すること、フィルターを使用することも好ましい。
【0065】
本発明のインクに使用する顔料分散体の平均粒径は10nm〜200nmであることが好ましく、10nm〜100nmがより好ましく10nm〜50nmがさらに好ましい。顔料分散体の平均粒径が200nmを越えると光沢メディアに記録した画像では光沢性の劣化が起こり、トランスペアレンシーメディアに記録した画像では著しい透明性の劣化が起こる。また、顔料分散体の平均粒径が10nm未満であると顔料分散体の安定性が悪くなりやすく、インクの保存安定性が劣化しやすくなる。
【0066】
顔料インク分散体の粒径は、光散乱法、電気泳動法、レーザードップラー法等を用いた市販の粒径測定機器により求めることが出来る。また、透過型電子顕微鏡による粒子像撮影を少なくとも100粒子以上に対して行い、この像をImage−Pro(メディアサイバネティクス製)等の画像解析ソフトを用いて統計的処理を行うことによって求めることも可能である。
【0067】
本発明の顔料インクは、ラテックスを含有しても良い。ここでいうラテックスとは媒質中に分散状態にあるポリマー粒子のことを指す。ポリマーの種類の例としては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリウレタン、シリコン−アクリル共重合体、アクリル変性フッ素樹脂等が挙げられるが、なかでもポリアクリル酸エステル、ポリウレタン、シリコン−アクリル共重合体が好ましい。
【0068】
ラテックスの製造に用いられる乳化剤としては低分子量の界面活性剤が用いられるのが一般的であるが、中では高分子量の界面活性剤(例えば可溶化基がポリマーにグラフト結合しているタイプや可溶化基を持つ部分と不溶性の部分を連結させたブロックポリマーのタイプ等がある)を乳化剤として用いたり、あるいは可溶化基をラテックスの中心ポリマーに直接結合させることにより乳化剤を用いずに分散されているラテックスも存在する。この乳化剤に高分子量の界面活性剤を用いるラテックスおよび乳化剤を使用しないラテックスはソープフリーラテックスと呼ばれている。本発明に好ましく用いられるラテックスとしては乳化剤の種類、形態を問わないが、顔料インクの保存安定性に優れるソープフリーラテックスを用いることがより好ましい。
【0069】
また、最近は中心部のポリマーが均一であるラテックス以外にポリマー粒子の中心部と外縁部で組成を異にしたコア・シェルタイプのラテックスも存在するが、このタイプのラテックスも好ましく用いることができる。
【0070】
本発明に好ましく用いられるラテックスの平均粒径は150nm以下が好ましく、50nm以下がより好ましい。
【0071】
ラテックスの平均粒径は光散乱法式やレーザードップラー法式を用いた市販の測定装置を使用して簡便に計測することが可能である。
【0072】
ラテックスの固形分添加量は顔料インクの全質量に対して0.1質量%〜10質量%であり、0.3質量%〜5質量%であることが特に好ましい。
【0073】
添加量0.1質量%未満では耐水性に関して十分な効果を発揮することが難しく、また10質量%を越えると経時で顔料インク粘度の上昇や顔料インク分散粒径の増大が起こりやすいなど顔料インク保存性の点で問題が生じる。
【0074】
本発明においては電気伝導度調節剤を用いることもでき、例えば塩化カリウム、塩化アンモニウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどの無機塩や、トリエタノールアミン等の水性アミン等が挙げられる。
【0075】
本発明の顔料インクにはこの他に防腐剤、防黴剤、粘度調整剤等を必要に応じて含有しても良い。
【0076】
本発明の画像形成方法で使用するインクジェットヘッドはオンデマンド方式でもコンティニュアス方式でも構わない。また吐出方式としては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット型等)、静電吸引方式(例えば、電界制御型、スリットジェット型等)及び放電方式(例えば、スパークジェット型等)などを具体的な例として挙げることができるが、いずれの吐出方式を用いても構わない。
【0077】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに実施態様に限定されるものではない。
【0078】
尚、実施例中で(%)は特に断りのない限り質量%を示す。
実施例1
(記録媒体Aの作製)
〈酸化チタン分散液−1の調製〉
平均粒径が0.25μmの酸化チタン20kg(石原産業:W−10)をpH7.5のトリポリリン酸ナトリウムを150g、ポリビニルアルコール(クラレ株式会社:PVA235、平均重合度3500)500g、カチオン性ポリマー(P−1)の150g及びサンノブコ株式会社消泡剤SN381を10g含有する水溶液90リットルに添加し、高圧ホモジナイザー(三和工業株式会社製)で分散した後全量を100リットルに仕上げて均一な酸化チタン分散液−1を得た。
【0079】
【化1】
【0080】
〈シリカ分散液−1の調製〉
1次粒子の平均粒径が0.007μmの気相法シリカ(日本アエロジル工業株式会社:A300)125kgを三田村理研工業株式会社製のジェットストリーム・インダクターミキサーTDSを用いて、硝酸でpH=2.5に調整した620リットルの純水中に室温で吸引分散した後に、全量を694リットルに純水で仕上げた。この分散液を希釈した粒子の電子顕微鏡写真を撮影したところ、ほとんどの粒子が0.01μm以下の平均粒径であり1次粒子まで分散されていることを確認した(ほとんどの粒子とは85〜90%の粒子のことをいう)。
【0081】
〈シリカ分散液−2の調製〉
カチオン性ポリマー(P−2)を1.41kg、エタノール4.2リットルを含有する溶液(pH=2.3)18リットルに25〜30℃の温度範囲で、シリカ分散液−1の69.4リットルを攪拌しながら20分かけ添加し、ついでホウ酸260gとホウ砂230gを含有する水溶液(pH=7.3)7.0リットルを約10分かけて添加し、前記の消泡剤SN381を1g添加した。この混合液を三和工業株式会社製高圧ホモジナイザーで24.5MPaの圧力で2回分散し、全量を純水で97リットルに仕上げてほぼ透明なシリカ分散液−2を調製した。
【0082】
【化2】
【0083】
〈蛍光増白剤分散液−1の調製〉
チバガイギー株式会社製の油溶性蛍光増白剤UIVITEX−OB、400gをジイソデシルフタレート9000g及び酢酸エチル12リットルに加熱溶解し、これを酸処理ゼラチン3500g、カチオン性ポリマー(P−2)、サポニン50%水溶液6000mlを含有する水溶液65リットルに添加混合して三和工業株式会社製の高圧ホモジナイザーで24.5Mpa(250kgf/cm2)の圧力で3回乳化分散し、減圧で酢酸エチルを除去した後全量を100リットルに仕上げた。この分散液のpHは約5.3であった。
【0084】
〈塗布液の調製〉
第1層、第2層、第3層の塗布液を以下の手順で調製した。
【0085】
第1層用塗布液
シリカ分散液−1の600mlに40℃で攪拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。
【0086】
ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235
(平均重合度:3500))の7%水溶液 194.6ml
蛍光増白剤分散液−1 25ml
酸化チタン分散液−1 33ml
第一工業株式会社製:ラテックスエマルジョン・AE−803 18ml
純水で全量を1000mlに仕上げる。塗布液pHは4.4であった。
【0087】
第2層用塗布液
シリカ分散液−2の650mlに40℃で攪拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。
【0088】
ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235
(平均重合度3500))の7%溶液 201.6ml
蛍光増白剤分散液−1 35m
純水で全量を1000mlに仕上げる。塗布液pHは4.4であった。
【0089】
第3層塗布液
シリカ分散液−2の650mlに40℃で攪拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。
【0090】
ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235
(平均重合度3500))の7%水溶液 201.6ml
シリコン分散液(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製・
BY−22−839) 15ml
サポニン50%水溶液 4ml
純水で全量を1000mlに仕上げる。塗布液のpHは4.5であった。
【0091】
上記のように得られた塗布液を下記のフィルターで濾過した。
第1層と第2層:東洋濾紙株式会社製TCP10で2段濾過、
第3層:東洋濾紙株式会社製TCP30で2段濾過、
ついで両面をポリエチレンで被覆した紙支持体(厚みが220μmでインク吸収層面のポリエチレン中にはポリエチレンに対して13質量%のアナターゼ型酸化チタン含有)に第1層(50μm)、第2層(100μm)、第3層(50μm)の順になるように各層を塗布した。括弧内はそれぞれ湿潤膜厚を示し、第1層〜第3層は同時塗布した。
【0092】
塗布はそれぞれの塗布液を40℃で3層式スライドホッパーで塗布を行い、塗布直後に0℃に保たれた冷却ゾーンで20秒冷却した後、25℃の風(相対湿度15%)で60秒間、45℃の風(相対湿度が25%)で60秒間、50℃の風(相対湿度が25%)で60秒間順次乾燥し、20〜25℃、相対湿度が40〜60℃の雰囲気下で2分間調湿して試料を巻き取り溶媒吸収層のみの記録媒体を得た。
【0093】
次に以下の処方により熱可塑性樹脂層用の塗工液を調製した。
AT−2000(スチレン−アクリル酸共重合ラテックス
(Tg:80℃、MFT:85℃(株)昭和高分子製)) 50%
AS−7180 3%
水 47%
前記溶媒吸収層のみ有する記録媒体に乾燥膜厚が5μmとなるようにワイヤーバーを用いて熱可塑性樹脂層用の塗工液を塗布し、50℃にて30分乾燥し、記録媒体Aを作製した。
【0094】
〈記録媒体Aへの画像記録〉
(イエロー顔料分散体の調製)
C.I.ピグメントイエロー128 150g
スチレンーアクリル−メタクリル酸メチル共重合体
(分子量10,000、酸価160) 70g
エチレングリコール 100g
グリセリン 80g
イオン交換水 200g
を混合し、0.3mmのジルコニアビーズで体積率60%充填した横型ビーズミル(アシザワ(株)製システムゼータミニ)を用いて分散し、イエロー顔料分散体を得た。得られたイエロー顔料分散体の平均粒径は125nmであった。尚、顔料インク分散体平均粒径の測定はゼータサイザー1000(マルバーン社製)を用いた。
【0095】
(マゼンタ顔料分散体の調製)
C.I.ピグメントレッド122 100g
デモールC 63g
グリセリン 100g
イオン交換水 130g
を混合し、0.3mmのジルコニアビーズを体積率で60%充填した横型ビーズミル(アシザワ(株)製システムゼータミニ)を用いて分散し、マゼンタ顔料分散体を得た。得られたマゼンタ顔料分散体の平均粒径は65nmであった。
【0096】
(シアン顔料分散体の調製)
C.I.ピグメントブルー15:3 100g
デモールC 63g
ジエチレングリコール 100g
イオン交換水 125g
を混合し、0.3mmのジルコニアビーズを体積率で60%充填した横型ビーズミル(アシザワ(株)製システムゼータミニ)を用いて分散した後、20,000rpmで30分間遠心分離処理を行い、シアン顔料分散体を得た。得られたシアン顔料分散体の平均粒径は55nmであった。
【0097】
(ブラック顔料分散体の調製)
Hostfine Black T(クラリアント(株)製、
平均粒径50nm) 167g
ラテックス4(スーパーフレックス460、第一工業製薬(株)製)78.9g
エチレングリコール 200g
トリエチレングリコールモノメチルエーテル 120g
オルフィンGXL(日信化学(株)製) 4g
プロキセルGXL(ゼネカ社製) 2g
以上をイオン交換水で1000gに仕上げ、1μmのミリポアフィルターを2度通過させて顔料インクを調製した。
【0098】
(記録媒体Aへの記録)
ノズル粒径20μm、駆動周波数12kHz、1色当りのノズル数128、同色ノズル密度180dpi(dpiとは2.54cm当たりのドットの数を表す)であるピエゾ型ヘッドを搭載し、最大記録密度720×720dpi(dpiとは2.54cm当たりのドットの数を表す)のオンデマンド型のインクジェットを使用して、上記顔料インクにより反射濃度1.0を与える均一画像パターンをイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色について作製した。
【0099】
画像形成10分後に90℃で10分間加熱乾燥させたプリント試料を作製し、試料101とした。
【0100】
次に、直径30mmφの円柱状の鉄シリンダ(上ローラ)と、シリコンゴムローラ(直径30mmφの下ローラ)を有する定着ユニットを線圧7.85×105、ニップ幅を4.3mmに調整した。試料101を線速10mm/sで、この定着ユニット内を通過させ試料102を作製した。
【0101】
続いて、試料102とは、定着ユニットの上下ローラがテトラフロオロエチレン−パーフルオロアルキルエーテル共重合体により被覆され、鉄シリンダ内にヒータを内蔵されており、定着時のローラの表面温度が90℃に調整されていることが異なる試料103を作製した。
【0102】
試料103とは、ローラの表面が170℃に加温されていることのみが異なる試料104を作製した。
【0103】
試料104とは、インクジェット記録媒体作製時に熱可塑性樹脂粒子層に、スチレン−アクリル酸共重合ラテックスに対して質量比で0.7%となるようにジメチルポリシロキサンの水分散体を含有させてインクジェット記録媒体を作製したことのみが異なる試料105を作製した。
【0104】
このようにして作製した試料101〜105について、以下の方法により耐擦過性及び離型性を評価した。
【0105】
(耐擦過性評価)
定着済みのサンプルについて、プラスチック消しゴムで印字部を5回こすり、濃度低下の程度を以下のようにグレード分類した。
【0106】
◎:色落ちが全くなし
○:若干の色落ちはみられるが、画像としては気にならない
△:色落ちが確認でき、画質が低下
×:色落ちが大きく、画質への影響が大
(離型性評価)
試料101〜105について、印字後未定着試料を各30枚準備し、各条件での定着を実施し、以下のような分類をおこなった。
【0107】
◎:ロールへの巻き付きなし
○:ロールへの巻き付きなしが1〜2枚
△:ロールへの巻き付きなしが3〜4枚
×:ロールへの巻き付きなしが10枚以上
これらの評価結果を表1にまとめた。
【0108】
【表1】
【0109】
表1の結果から明らかなように、試料101は、加熱のみで加圧がされておらず、顔料粒子の熱可塑性樹脂層への押し込みが不十分なことに起因すると推定される耐擦過性の劣化がみられる。また、離型性も十分でない。
【0110】
一方、加熱がなく、加圧のみで画像定着をおこなった試料102では、試料101に比べ、耐擦過性が大きく劣化しており、加熱による熱可塑性樹脂の溶融が顔料粒子の移動が耐擦過性向上には必要であることがわかる。
【0111】
これらに対して、加熱及び加圧を同時にかつ適切におこなった試料103は耐擦過性に優れ、離型性も問題ないことがわかる。
【0112】
試料103に対して、定着時の温度を高温にした試料104の場合は、定着ローラへの張り付きが発生した。
【0113】
これに対して、熱可塑性樹脂層中にシリコンエマルジョンを含有させた試料105は耐擦過性及び離型性に優れていることがわかる。
【0114】
実施例2
〈記録媒体Bの作製〉
膜厚220μmのポリエチレンで被覆された紙支持体上に、ポリウレタン樹脂をベースにしたインク吸収溶媒塗工液(パテラコールIJ−40:大日本インク社(株)製)を乾燥膜厚が30μmになるようにワイヤーバーを用いて塗設後、70℃で20分間乾燥した。その後、実施例1と同様のスチレン−アクリル酸共重合ラテックスを含有する塗工液を、乾燥膜厚で5μmとなるようにインクジェット記録媒体Bを作製した。
【0115】
実施例1と同様の顔料インク及びその記録装置を用いて、反射濃度1.0を与える均一画像パターンをイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色について作製した。
【0116】
この作製したサンプルについて、試料101〜103と同様の定着方法により試料201〜203を作製した。試料103とは、定着時の線圧が4.9×104Paであることのみ異なる試料204を作製した。
【0117】
次に、試料203とは、ブラックインクが以下に示す方法で調製した自己分散性顔料であることが異なる試料205を作製した。
【0118】
(自己分散性カーボンブラック顔料インクの調製)
還流冷却器及びガラス製攪拌羽根を取り付けた4つ口フラスコに、カーボンブラック(デグサ社製プリンテックス#75)20g及び濃硫酸80gを仕込み、油浴中120℃で10時間還流させ、酸化処理をおこなった。その後冷却し、遠心分離、デカンテーションを行い、遠心分離により沈殿が発生しないようになった後、限外濾過を行い、イオン交換水にて顔料濃度を調整し、顔料濃度20%の自己分散顔料体を得た。更に以下のような処方により顔料インクを作製した。
【0119】
顔料インク分散体 20g
グリセリン 20g
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 5g
プロキセルGXL 0.01g
以上をイオン交換水で100gに仕上げ、0.45μmのメンブランフィルターを2度通過させて顔料インクを調製した。
【0120】
このように作製した試料201〜205について、耐擦過性及び光沢性の評価をおこなった。
【0121】
耐擦過性については実施例1と同様の評価をおこなった。
光沢性については、定着前の光沢性に対する相対的な光沢性の程度を以下のように評価した。尚、試料205は自己分散性カーボンブラック顔料によりプリントを行っており、ブラックのみに着目して、以下の評価をおこなった。
【0122】
◎:定着による光沢性の向上効果が著しい
○:定着による光沢性の向上効果が高い
△:定着による光沢性の向上効果は見られたが、小さかった
×:定着による光沢性の向上効果が逆に低下した
評価結果を表2にまとめた。
【0123】
【表2】
【0124】
表2から明らかなように、試料201は、耐擦過性が低く、光沢性については加圧がなく、画像表面の平滑性向上効果が不十分なためか低い。
【0125】
試料202は、加熱がなく、加圧のみのために、試料201に比べ更に光沢性が劣る。加熱及び加圧が適切に行われた試料203は耐擦過性、光沢性のいずれにも満足できる結果がえられている。試料204は、耐擦過性向上効果がみられるものの、光沢性が足りない。
【0126】
一方試料205は、ブラックに自己分散顔料を使用しており、光沢性、耐擦過性の低下、加えて濃度の低下がみられる。
【0127】
【発明の効果】
実施例で実証した如く、本発明による画像形成方法は顔料インクを用いてインクジェット記録を行った場合の光沢性、耐擦過性及び離型性に優れた効果を有する。
Claims (3)
- 支持体上の最外層に膜厚0.1〜10μmの熱可塑性樹脂粒子を含有するインク受容層、該インク受容層の隣接に顔料インク溶媒吸収層を有するインクジェット記録媒体に、分散剤を含有する顔料インクをインクジェット法により付着した後に下記特性A、Bを有する金属シリンダとシリコンゴムローラを有する熱ローラにより加熱及び加圧を同時に行うことにより、最外層の熱可塑性微粒子インク受容層を透明化し、画像を得ることを特徴とする画像形成方法。
A:金属シリンダとシリコンゴムローラの間の加圧により形成されるニップ幅が1〜20mmであること
B:金属シリンダ中に熱源を内蔵し、加熱温度が50〜150℃であること - 熱ローラによる線圧が9.8×10 4 〜4.9×10 6 Paであることを特徴とする請求項1項に記載の画像形成方法。
- 熱可塑性樹脂層中にシリコンエマルジョン又は水溶性シリコン化合物を熱可塑性樹脂粒子の質量100に対して質量比で1%未満含有させることを特徴とする請求項1または2項に記載の画像形成方法。
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