JP3745130B2 - 画像記録方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、より一層優れた高品位画像を高速に得ることができる画像記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェット記録方式は、高速、高解像度、低騒音、多色化が容易であり、記録パターンの融通性が大きい等の特徴を有していることから、漢字等の文字記録をはじめとし、種々の図形情報のハードコピー、その他多くの用途において急速に普及している。各種のインク液が使えること、及び記録パターンの融通性が大きいことを利用し、コンピューター端末等のカラーハードコピーを得る手段として特に注目されている。更に、多色インクジェット方式により形成される画像は、通常の多色印刷によるものに比較して遜色のない画質が得られるため、作成部数が少ない場合には通常の製版方式によるよりも安価に作成できることから、インクジェット記録方式を多色印刷やカラー写真印画用の分野にまで応用する試みがなされている。特に、従来は、インクジェット記録用インクに使用する色材としては専ら水性染料が用いられていたが、近年では、インクの色材として顔料を使用することが可能となってきているため、より鮮明で、より色調の優れた画像が得られるようになってきている。
【0003】
一般に、インクジェット記録方式には、荷電量制御方式、電界制御方式等の加圧振動型、対向電極との間の電圧によって静電的に加速噴出する静電加速型、圧力パルスによってインクを押し出すオンデマンドタイプの圧力パルス型、或いは超音波の振動によりミストを発生させるインクミスト方式等があるが、いずれにしても液状のインクを記録媒体に付着させて記録画像を得るものである。
【0004】
しかしながら、一部の上質紙やコーテッド紙、写真印画紙の基材として使用されるバライタ紙やレジンコーテッド紙、及び、オーバーヘッドプロジェクター用等の光透過型の記録媒体に使用されている透明高分子フィルム等には、液状インクの吸収性に劣るものがあり、インクジェット記録媒体としてこれらを使用した場合に、記録媒体の表面上に未吸収のインクが長時間残ってしまうことがある。このときに、未吸収のインクが装置の一部に触れたり、取扱い者が未吸収のインクに触れたり、連続して排出されたシートが重なったりして記録面が擦られると、画像汚れが生じたり、インクが流れ出したりする等して鮮明な画像を得られないことがある。
【0005】
そこで、上記した記録媒体に対しても、インクジェット記録方式による高品質な画像の記録を可能とするために、インク吸収性がよく、記録媒体に付着したインクが速やかに吸収されて、見かけ上乾いた状態になるようなインク受容層を、記録媒体表面に設けることが考えられる。このような要求に応えられるインク吸収性の高いインク受容層の一態様として、多数の空隙を有するインク受容層が挙げられる。
インク吸収性の高いインク受容層を形成する方法として、例えば、インク受容層の形成材料に熱可塑性樹脂粒子を使用し、これらの粒子間に形成される空隙にインクを吸収保持させることが行なわれている。しかし、その際に形成されるインク受容層中の空隙の大きさがインク中に含有されている色材よりも小さいと、該色材が記録媒体の表面に残り、形成した画像の耐擦過性に問題を生じることがある。色材として染料を用いたインクにより画像を形成した場合には、耐擦過性や耐水性についての大きな問題は生じない。これは、インク中に溶解している染料分子が充分に小さいため、上記したようにして形成した記録媒体のインク受容層中の空隙に入り込み易いためと考えられる。これに対して、染料と比べてサイズの大きい顔料を用いたインクによって形成された画像の耐擦過性や耐水性は、顔料のサイズと、インク受容層中の形成されている空隙のサイズに影響される。即ち、顔料を含むインクを用いたインクジェット記録においては、形成される画像の品位が、インクと記録媒体とのマッチング状態に影響され、高品位画像が安定して得られない場合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した課題に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、顔料を含むインクを用いたインクジェット記録法を利用して、インク吸収性の劣る基材に対しても、より高品位な画像を得ることのできる画像記録方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、(i)基材及び熱可塑性樹脂層を有し、且つ該熱可塑性樹脂層が最外層である記録媒体を準備する工程、
(ii)上記記録媒体の熱可塑性樹脂層の外側表面に対して、分散剤なしに水に分散可能な顔料である表面改質を行ったカーボンブラックを含む水系インクを、インクジェット記録法によって吐出させ、該顔料を熱可塑性樹脂層の外側表面に付着させる工程、及び
(iii)上記記録媒体を加熱することで熱可塑性樹脂層の外側表面に付着している顔料を、熱可塑性樹脂層中に移動させる工程を有することを特徴とする画像記録方法である。
【0008】
本発明者らは、上記した従来技術の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、顔料及び該顔料の分散剤を含む一般的な顔料インクを用いて、最外層として表面に熱可塑性樹脂層を有する記録媒体にインクジェット記録法によって画像を形成する場合に、上記インクを記録媒体に付与した後、その記録媒体を加熱しても、インク中の顔料が上記熱可塑性樹脂層中にスムーズに移動しない場合があること、そして、これに対して、色材として分散剤なしで水中に分散可能な顔料、特に、表面改質が行われて分散剤なしで水に分散させることが可能なカーボンブラック(以下、「自己分散型カーボンブラック」と称す)を用いることによって、顔料分散剤を加えなかったインクを用いて同様の記録を行うと、極めて高品質な画像記録を安定的に行うことができることがわかった。本発明者らは、このような知見に基づき、一般的な顔料インクに含まれている顔料の分散剤の存在が、顔料と、記録媒体を構成している熱可塑性樹脂層との相溶性を損なわせ、特に、熱可塑性樹脂層表面に付着したインク中の顔料の熱可塑性樹脂層への移動性を左右している原因ではないかと考え、本発明の画像形成方法に至った。
【0009】
即ち、本発明の画像形成方法では、一般的な顔料インクに含まれている分散剤を使用することなく、最外層に熱可塑性樹脂層を有する記録媒体上にインクジェット記録法によって、極めて高品質な画像記録を安定的に形成することを可能とする。特に、本発明の画像形成方法の好ましい態様である、熱可塑性樹脂層を多孔質層で形成した記録媒体を用い、該表面にインクを付着させた後、記録媒体を加熱する方法によれば、該記録媒体表面にインクジェット記録法によってインクが付与された場合に、付与されたインク中の顔料が熱可塑性樹脂層に速やかに移動し、且つ、顔料が熱可塑性樹脂によっても被覆されることになるため、耐擦過性や耐水性に優れ、又、耐久性にも優れた極めて高品位な画像が得られる。かかる態様によれば、従来のように、画像品位が、顔料粒子のサイズと、記録媒体表面に形成した空隙(ポア)のサイズとによって影響を受けないため、均一な画像品位を有する優れた記録画像を安定して得ることが達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好ましい実施の形態を挙げて、本発明をより詳細に説明する。先ず、本発明の画像記録方法の(i)の工程において使用する記録媒体について、図9を参照しながら説明する。図9に示したように、本発明で使用する記録媒体は、基材901と熱可塑性樹脂層903とを有し、且つ該熱可塑性樹脂層903が最外層となるように構成されている。以下、本発明で使用する記録媒体の構成材料等について説明する。
【0011】
上記記録媒体を構成する基材901としては、例えば、ポリエステル、ポリスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン等の材料からなる透明なフィルム、或いは、これらの材料に白色顔料を充填したり、微細な発泡を生じさせたりして得られる白色フィルム、更に、一般紙、コーテッド紙、バライタ紙、レジンコーテッド紙、及び金属箔等の不透明なシート状物質等が挙げられる。この際、紙やフィルム中に充填させるための白色顔料としては、例えば、酸化チタン、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、シリカ、クレー、タルク等の、通常、填料や塗料用顔料及び練り込み用等で使用される多くのものが使用可能である。本発明において、これらの材料からなる基材の厚みについては特に制限はないが、通常、10μm〜300μm程度のものが多用されている。
【0012】
又、本発明においては、図9(b)に示したように、上記のような材料からなる基材901−1の表面に、インク吸収性を向上させるためのインク受容層901−2が設けられたものを、基材901として用いることもできる。この際に使用するインク受容層901−2を構成する材料としては、例えば、所謂、水系インクを受容できる、水系インクに対して溶解性或いは親和性を示す親水性ポリマー等を用いることができる。このようなポリマーの例としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、カルボキシメチルセルロース、ポリエステル、ポリアクリル酸(エステル)、ヒドロキシエチルセルロース、メラミン樹脂、或いはこれらの変性物等の合成樹脂、又、アルブミン、ゼラチン、カゼイン、澱粉、カチオン化澱粉、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ等の天然樹脂等が挙げられる。そして、これらは、単独でも、複数を同時に用いることも可能である。
【0013】
基材901−1の表面にインク受容層901−2を形成させる場合には、下記のような方法を用いればよい。先ず、上記に挙げたような親水性ポリマーを、水、或いはアルコール、多価アルコール類、又は他の適当な有機溶剤に溶解又は分散して塗工液を調製する。次に、得られた塗工液を、例えば、ロールコーター法、ブレードコーター法、エアナイフコーター法、ゲートロールコーター法、バーコーター法、サイズプレス法、スプレーコート法、グラビアコーター法、カーテンコーター法等の塗工方法によって、基材901−1の表面に塗工し、その後、例えば、熱風乾燥炉、熱ドラム等を用いて塗工液を乾燥させて、基材901−1の表面にインク受容層901−2を形成し、図9(b)に示したような構成の基材901を得る。
【0014】
この際に、インク受容層901−2中に各種フィラー添加剤を含有させてもよい。フィラーの例としては、例えば、シリカ、アルミナ、ケイ酸アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、タルク、クレイ、ハイドロタルサイト、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、及びポリエチレン、ポリスチレン、ポリアクリレート等のプラスチックピグメント等が挙げられる。そして、これらの材料から選ばれる少なくとも1つ又は2つ以上を含ませることができる。
更に、他の添加剤として、例えば、各種界面活性剤、染料固着剤(耐水化剤)、消泡剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、分散剤、粘度調整剤、pH調整剤、防カビ剤、可塑剤等を必要に応じて添加してもよい。
【0015】
上記したようなインク受容層901−2を備えた基材の例としては、例えば、インクジェット記録用として作製されたコート紙やOHP用透明フィルム、更には、一般の光沢紙を挙げることができる。市販されているこのような記録媒体の例としては、CA−101、HG−201、CF−301(いずれもキヤノン社製)等が挙げられる。
【0016】
本発明の画像形成方法で使用する記録媒体を作製する場合には、図9に示したように、上記で説明したような基材901の少なくとも一方の表面上に、その最外層となるように熱可塑性樹脂層903を形成する。この際、基材表面と熱可塑性樹脂層との接着性を改善するために、基材表面に、コロナ放電処理、サンドブラスト処理、火炎処理、その他の一般的な接着性改善のための処理を施してもよいし、熱可塑性樹脂層を設ける側の基材表面に下引層を設けてもよい。この場合の下引層としては、例えば、ゼラチン、ニトロセルロース等からなる樹脂層を挙げることができる。
【0017】
以下、本発明で使用する記録媒体を構成する熱可塑性樹脂層903について説明する。先ず、熱可塑性樹脂層の構成材料としては、記録媒体に形成する記録画像に充分に優れた耐擦過性、耐水性等を与えるために、記録媒体の自己保持性に実質的な影響を与えない範囲で、記録媒体を加熱したときに熱可塑性樹脂層の少なくとも一部が軟化し、或いは溶融して熱可塑性樹脂層の外側表面に付着した顔料が熱可塑性樹脂層内部に取り込まれるような材料を用いることが好ましい。具体的な材料としては、設定する加熱温度によっても異なるが、例えば、ポリモノビニリデン芳香族(例えば、ポリスチレン、ポリメチルスルホン、ポリメトキシスチレン、ポリクロルスチレン等)、ポリオレフィン或いはポリハロオレフィン(例えば、ポリ塩化ビニル、ポリビニル−シクロヘキサン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン等)、α,β−エチレン性不飽和酸のエステル類(ポリメタクリレートのエステル、ポリクロルアクリレートのエステル、ポリメチルメタクリレートのエステル等)、更には、これらのポリマーを構成している単量体を含む各種の共重合体が挙げられる。そして、これらの材料からなる熱可塑性樹脂層の形成方法としては、例えば、上記した材料を適当な溶剤に溶解させ、その溶液を基材上に塗布する方法等が挙げられる。
【0018】
本発明の画像形成方法においては、本発明で使用する記録媒体として、上記熱可塑性樹脂層が、図10に示したように、上記材料からなる熱可塑性樹脂粒子を含有して構成されているものを使用することも好ましい態様の一つである。その理由は、図10に示すように、熱可塑性樹脂粒子を含んだ態様で記録媒体の最外層の熱可塑性樹脂層を形成すれば、熱可塑性樹脂粒子間に空隙が形成されるので、記録媒体の外側表面が多数の空隙(ポア)を有する多孔層となり、かかる記録媒体上にインクジェット記録法によってインクを付与した場合に、インクを付着し易くできるからである。
【0019】
上記の場合に使用する微粒子状の熱可塑性樹脂としては、好ましくは、一種又はそれ以上のビニル系単量体を懸濁重合して作られた、所謂スラリー状のプラスチックピグメントやその乾燥物、或いは、上記した熱可塑性樹脂材料からなる固形状のプラスチックを各種手段によって粉砕して得られる微粉末や、微粒子状に成形された粉末等を好適に使用できる。本発明で使用する微粒子状の熱可塑性樹脂としては、その平均粒径が0.05〜20μm、好ましくは0.1〜12μm程度の大きさのものを用いることが好ましい。
【0020】
上記したような熱可塑性樹脂微粒子を含む熱可塑性樹脂層を形成する方法としては、熱可塑性樹脂粒子を接着剤中に分散させて塗工液を作製し、該塗工液を基材上に塗布する方法が挙げられる。この際に使用する接着剤としては、例えば、酸化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、デキストリン等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコール及びその誘導体、無水マレイン酸樹脂、通常のスチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体等のアクリル系重合体ラテックス、エチレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス、或いはこれらの多種重合体のカルボキシル基等の官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス、メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化性樹脂系の接着剤等が挙げられる。又、カチオン変性した澱粉やポリビニルアルコール、更に、窒素含有各種カチオン性樹脂等を併用することも可能である。
【0021】
上記塗工液中に必要ならば、例えば、顔料分散剤、増粘剤、流動変性剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤或いは着色剤等を適宜に配合しておいても何ら差し支えない。但し、形成される熱可塑性樹脂層中へのインク中の顔料の移動に影響を与えないような材料を用いることが好ましく、又、インク受容層中における該顔料の沈降に影響を与えない範囲の量を添加することが好ましい。
【0022】
上記のような構成の塗工液を、先に説明したような基材上に塗工して熱可塑性樹脂層を形成する際に使用できる塗工機としては、例えば、一般に、顔料塗工紙(コート紙)を製造する場合に用いられているような、ブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、ブラッシュコーター、カーテンコーター、チャンプレックスコーター、バーコーター、グラビアコーター等が挙げられ、これらをいずれも適用することができる。熱可塑性樹脂層の形成にあたっては、これらの方法によって1回に必要量の塗工液を基材上に塗布してもよいし、或いは2回以上重ね塗りすることによって、形成される熱可塑性樹脂層に所望の厚さを持たせることも可能である。このようにして基材上に形成する熱可塑性樹脂層の厚みとしては、顔料の移動度(mobility)や最終的に得られる画像の品質(耐擦過性等)を考慮すると、1〜200μm、特に3〜50μmとすることが好ましい。
【0023】
更に、本発明で使用する記録媒体の熱可塑性樹脂層を形成する場合には、上記のような方法で基材上に塗工液を塗布した後、これを乾燥させて熱可塑性樹脂層を形成してもよい。その際の乾燥方法としては、通常の乾燥方法、例えば、ガスヒーター、電気ヒーター、蒸気加熱ヒーターや熱風等による加熱等の各種の乾燥方式を用いることができる。これらの方法等によって乾燥する場合には、記録媒体の最外層である熱可塑性樹脂層に加えられる温度が、該熱可塑性樹脂層を形成する材料として用いた熱可塑性樹脂若しくは熱可塑性樹脂微粒子の融点以下であることが好ましい。即ち、乾燥工程において熱可塑性樹脂層の乾燥温度を抑えることによって、熱可塑性樹脂層の被膜化或いは被膜の緻密化によってインク吸収性が損なわれることを抑えることができる。
【0024】
本発明の画像形成方法では、その(i)の工程で、上記のような構成を有する記録媒体を用意し、しかる後、(ii)の工程によって、熱可塑性樹脂層の外側表面に対して、分散剤なしに水に分散可能な顔料を含む水系インクをインクジェット記録法によって吐出させ、該顔料を熱可塑性樹脂層の外側表面に付着させる。そして、その後に、(iii)の工程で、熱可塑性樹脂層の外側表面に付着している顔料を、熱可塑性樹脂層中に移動させて画像を形成する。本発明の画像形成方法の好ましい態様としては、上記(iii)の工程で、熱可塑性樹脂層の外側表面に顔料が付着している記録媒体を加熱する工程である。
【0025】
以下、この際に行なう顔料が付着している記録媒体を加熱する方法について説明する。即ち、本発明の好ましい態様では、上記したような構成を有する記録媒体の熱可塑性樹脂層の外側表面にインクジェット記録法によってインクを付着させた後、該熱可塑性樹脂層を加熱して軟化させ、或いは一部を溶融させてインクを熱可塑性樹脂層中に沈降させる。加熱する方法としては、熱した金属板や金属ロールに、記録媒体の熱可塑性樹脂層側を圧着させたり、電気ヒーターや赤外線ランプ等の輻射熱、或いは熱風等によって熱可塑性樹脂層側の表面を加熱する方法等が挙げられる。これらの熱風や輻射熱等によって熱可塑性樹脂層を加熱する際に、画像が形成された後の記録媒体の表面を平滑に成形するために、透明で平滑なプラスチックフィルム等を熱可塑性樹脂層の外側表面に当接する等して加熱圧着することも有効な方法である。このとき、更に、熱可塑性樹脂層と表面に当接させるフィルムとの間に、熱溶融するようなプラスチック粉末やプラスチックフィルム等を挟んでから加熱溶融することもできる。更に、加熱圧着する面を鏡面、粗面及び特殊なパターンを彫んだ面とすることにより、加熱溶融後の画像表面に所望の光沢を付与したり、凹凸を施したりすることも可能である。
【0026】
特に、先に述べたように、熱可塑性樹脂に通常使われている紫外線吸収剤、酸化防止剤、離型剤、安定剤等を、熱可塑性樹脂層の形成材料中に含有させておけば、画像が形成された後の記録媒体の最外層となる熱可塑性樹脂層の劣化を有効に防げ、インクジェット画像を構成している色材の耐候性を向上させることができるため、望ましい。
【0027】
本発明の画像記録方法において用いる水系インクとしては、分散剤なしで水に分散可能な顔料を色材として含むインクを用いる。即ち、このような顔料を用いれば、通常の顔料インクに用いられている水溶性ポリマー等の顔料分散剤を用いることなしに、顔料が良好な状態で水系媒体中に分散するので、これをインクジェット用インクとして用いる。そして、このようなインクを、先に述べたような構成を有する記録媒体の熱可塑性樹脂層の外側表面にインクジェット記録法を用いて付与した後、先に述べたような方法で、その記録媒体を加熱することによって、画像形成にかかわる記録媒体上の顔料の殆どを、熱可塑性樹脂層中に移動させることができる。この結果、記録媒体上の顔料の殆どを、熱可塑性樹脂の被膜によって被覆することができる。この理由は、上記熱可塑性樹脂層の外側表面に付着させた顔料の熱可塑性樹脂層中への移動が、分散剤(例えば、水溶性ポリマー)によって妨げられることがないためと考えられる。更に、このようにして得られる画像は、顔料による画像の特徴である、より鮮明で且つより優れた色調を備えたものとなる。
【0028】
本発明の画像記録方法において用いる水系インクを構成する分散剤なしで水に分散可能な顔料としては、表面改質を行ったカーボンブラックが挙げられる。具体的には、少なくとも1つの親水性基がカーボンブラック表面に、直接若しくは他の原子団を介して結合している自己分散型カーボンブラックを用いることができる。係る自己分散型カーボンブラックを色材として用いることで、従来の顔料インクのように、カーボンブラックを分散させるための分散剤の添加が不要となる。本発明で使用し得る自己分散型カーボンブラックとしては、インク中での分散性を考慮した場合、イオン性を有するものが好ましく、例えば、アニオン性に帯電したものや、カチオン性に帯電したものが好適に用いられる。
【0029】
先ず、アニオン性に帯電した自己分散型カーボンブラックについて説明する。アニオン性に帯電した自己分散型カーボンブラックとしては、表面に直接若しくは他の原子団を介して結合されている親水性基が、例えば、−COOM、−SO3M、−PO3HM、−PO3M2、−SO2NH2、−SO2NHCOR(但し、上記式中、Mは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は第4級アンモニウムを表わし、Rは、炭素原子数1〜12の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、置換若しくは未置換のフェニル基、又は置換若しくは未置換のナフチル基を表わす)である場合が挙げられる。これらの中でも、少なくとも、−COOM、−SO3Mのいずれか一方が、カーボンブラック表面に他の原子団を介して結合し、アニオン性に帯電している自己分散型カーボンブラックはインク中における分散性が良好であり、特に好適である。尚、上記親水性基中の「M」は、アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、有機アンモニウムとしては、例えば、モノ乃至トリメチルアンモニウム、モノ乃至トリエチルアンモニウム、モノ乃至トリメタノールアンモニウムが挙げられる。
【0030】
上記したようなアニオン性に帯電している自己分散型カーボンブラックを製造する方法としては、下記に挙げるようなものがある。例えば、カーボンブラック表面に、−Ar−COONa基(但し、Arはアリール基を表わす)を連結させる方法として、NH2−Ar−COONa基に亜硝酸を作用させ、ジアゾニウム塩とし、カーボンブラック表面に結合させる方法がある。又、表面に−COOMが結合している自己分散型カーボンブラックの他の製法としては、例えば、市販されている酸性カーボンブラックの酸化処理の程度を高める方法がある。
【0031】
上記で用いる酸性カーボンブラックは、一般に、常套の酸化剤(例えば、硝酸、オゾン、過酸化水素及び窒素酸化物等)を使用する酸化法、又は、プラズマ処理等の表面改質法によって、例えば、ファーネスブラックやチャンネルブラックのようなカラー用のカーボンブラックを適度に酸化することによって得られる。このような酸性カーボンブラックは、三菱化成社からは、「MA100」、「2400B」及び「MA8」の商品名で、及び、デグサ社からは、「カラー・ブラック(ColorBlack)FW200」の商品名で、夫々市販されている。
【0032】
これらの酸性カーボンブラックを、本発明で使用し得る自己分散型カーボンブラックとする方法としては、これらの酸性カーボンブラックを更に酸化して、通常よりも酸化処理の処理度が高い酸性カーボンブラックにするために、例えば、次亜ハロゲン酸塩を用いて表面改質を行なう。この際に使用する次亜ハロゲン酸塩としては、具体的には、次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸カリウムが挙げられるが、特に、次亜塩素酸ナトリウムが反応性の点から好ましい。
【0033】
以下、具体的な酸性カーボンブラックの酸化の方法について説明する。先ず、酸性カーボンブラックの酸化は、一般に、上記したような酸性カーボンブラックと、カーボンブラックの重量に対して有効ハロゲン濃度で10〜30%の次亜ハロゲン酸塩(例えば、次亜塩素酸ナトリウム)とを適量の水中に投入し、5時間以上、好ましくは約10〜15時間、50℃以上、好ましくは95〜105℃で撹拌することによって行う。このようにして得られるカーボンブラックは、例えば、1.5mmol/g以上の表面活性水素含有量を有する。
【0034】
次いで、上記で得た生成物を濾過し、副生塩をイオン交換水で洗浄することにより除去する。更に、逆浸透膜や限外濾過膜のような0.01μm以下の孔径を有する分離膜を用いて精製及び濃縮する。濃縮は、一般に、カーボンブラックの含有率が水に対して10〜30重量%程度の濃厚な顔料分散液になるように行う。ここで得られた顔料分散液は、そのままインクジェット記録方法で使用する分散剤を用いていない水系顔料インクとすることができる。他には、濃縮された顔料分散液を更に乾燥して粉末状顔料としてもよく、或いは、更に濃縮して顔料濃度50重量%程度の顔料ペーストとしてもよい。その後、これらを水性溶媒に分散して所望の濃度に調節することによってもインクジェット記録方法で使用し得る水性顔料インクが得られる。
【0035】
次に、カチオン性に帯電した自己分散型カーボンブラックについて説明する。カチオン性に帯電した自己分散型カーボンブラックとしては、カーボンブラック表面に、例えば、下記に示す第4級アンモニウム基から選ばれる少なくとも1つを結合させたものが挙げられる。
【0036】
【化2】
(但し、上記式中、Rは、炭素原子数1〜12の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、置換若しくは未置換のフェニル基、又は置換若しくは未置換のナフチル基を表わす。)
【0037】
上記したような親水性基が結合されたカチオン性に帯電している自己分散型カーボンブラックを製造する方法としては、下記に挙げる方法がある。親水基として下記に示す構造のN−エチルピリジル基を結合させる方法を例にとって説明すると、例えば、カーボンブラックを、3−アミノ−N−エチルピリジウムブロマイドで処理する方法がある。
【化3】
【0038】
以上で説明したような方法によって、カーボンブラック表面へ親水性基が導入されたアニオン性若しくはカチオン性に帯電したカーボンブラックは、イオンの反発によって優れた水分散性を有するため、水系インク中に含有させた場合において、インク中に顔料の分散剤等を添加しなくても安定した分散状態を維持することができる。
【0039】
ところで、上記したような種々の親水性基は、カーボンブラックの表面に直接結合させてもよいし、或いは、他の原子団をカーボンブラック表面と上記親水性基との間に介在させて、上記したような種々の親水性基をカーボンブラック表面に間接的に結合させてもよい。
ここで、他の原子団の具体例としては、例えば、炭素原子数1〜12の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基、置換若しくは未置換のフェニレン基、置換若しくは未置換のナフチレン基が挙げられる。又、上記フェニレン基及びナフチレン基の置換基としては、例えば、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。他の原子団と親水性基との組み合わせの具体例としては、例えば、−C2H4−COOM、−Ph−SO3M、−Ph−COOM等(但し、Phはフェニル基を表わす)が挙げられる。
【0040】
上記したような構成を有する自己分散型カーボンブラックは、単独でも、これらの中から2種若しくはそれ以上を適宜に選択してインクの色材に用いてもよい。又、インク中の自己分散型カーボンブラックの含有量としては、インク全量に対して、0.1〜15重量%、特には、1〜10重量%の範囲とすることが好ましい。即ち、含有量をこの範囲とすれば、インク中における自己分散型カーボンブラックの良好な分散状態を安定に維持することができる。
尚、市販されている自己分散型カーボンブラックとしては、例えば、キャボット(株)製の、商品名CAB−O−JET200やCAB−O−JET300等がある。
【0041】
本発明で使用する水系インク中には、その色調の調整等を目的として、色材として、上記した自己分散型カーボンブラック等の分散剤なしに水に分散可能な顔料と共に染料を添加し、併存させてもよい。例えば、分散剤なしで水に分散可能な顔料として、先に述べた酸性カーボンブラックを酸化処理したものを用いた場合には、例えば、可溶化基としてアニオン性基を有する水溶性染料を好適に用いることができる。
この際に使用し得るアニオン性基を有する水溶性染料としては、例えば、カラーインデックス(COLOUR INDEX)に記載されている水溶性の、酸性染料、直接染料、反応性染料であれば特に限定はない。又、カラーインデックスに記載のない染料であっても、アニオン性基、例えば、スルホン基及びカルボキシル基等を有するものであれば特に限定はない。ここでいう水溶性染料の中には、溶解度にpH依存性があるものも当然に含まれる。これらの染料は、インク中に、好ましくは、1〜10重量%、より好ましくは1〜5重量%の範囲で用いることができる。
【0042】
又、本発明の画像形成方法で使用する、色材として、分散剤なしで水に分散可能な顔料を用いた水系顔料インクの場合は、インク全体が、中性又はアルカリ性に調整されていることが好ましい。即ち、この様にすれば、長期保存性に一層優れた水系インクとすることができる。インクジェット記録装置に使われている種々の部材の耐久性を考慮すると、インクのpHを、7〜10の範囲とすることが望ましい。
この際に使用されるpH調整剤としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の各種有機アミン、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸物等の無機アルカリ剤、有機酸や鉱酸等が挙げられる。
【0043】
次に、インクに用いられる水性媒体は、水、又は、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒であり、水としては種々のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交換水(脱イオン水)を使用するのが好ましい。
又、水と混合して使用される水溶性有機溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;グリセリン;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。これらの多くの水溶性有機溶剤の中でもジエチレングリコール等の多価アルコール、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテルが好ましい。
【0044】
上記したような水溶性有機溶剤のインク中における含有量は、一般的には、インク全重量の3〜50重量%の範囲とし、好ましくは3〜40重量%の範囲とする。又、使用される水の含有量としては、インク全重量の10〜90重量%、好ましくは30〜80重量%の範囲とする。
【0045】
又、本発明の画像形成方法に使用されるインクは、必要に応じて所望の物性を有する水系インクとするために、上記の成分の他に、例えば、粘度調整剤、界面活性剤、消泡剤、防腐剤、酸化防止剤等を適宜に添加することができる。又、色材として上記顔料の他に、前記した様な水溶性染料等を適宜添加することもできる。
【0046】
本発明で使用する上記したような構成を有するインクの作製方法としては、始めに、水が少なくとも含有された水性液媒体に顔料を添加し、撹拌した後、後述の分散手段を用いて分散を行い、必要に応じて遠心分離処理を行って所望の分散液を得る。次に、この分散液にサイズ剤、及び、上記で挙げた様な適宜に選択された添加剤成分を加え、撹拌して本発明で使用するインクとする。
【0047】
上記した顔料を水性液媒体中に分散させるために使用される分散機は、一般に使用される分散機なら、如何なるものでもよいが、例えば、ボールミル、ロールミル及びサンドミル等が挙げられる。その中でも、高速型のサンドミルが好ましく使用され、この様なものとしては、例えば、スーパーミル、サンドグラインダー、ビーズミル、アジテータミル、グレンミル、ダイノーミル、パールミル及びコボルミル(いずれも商品名)等が挙げられる。
【0048】
又、前記したようなインクをインクジェット記録方法に使用する場合には、耐目詰り性等の要請から、最適な粒度分布を有する顔料が用いられるが、所望の粒度分布を有する顔料を得る方法としては、分散機の粉砕メディアのサイズを小さくすること、粉砕メディアの充填率を大きくすること、処理時間を長くすること、吐出速度を遅くすること、粉砕後フィルターや遠心分離機等で分級すること及びこれらの手法の組合せ等の手法が挙げられる。
【0049】
又、水系インク中に含有させるアニオン性化合物としては、アニオン性の界面活性剤或いはアニオン性の高分子物質等を用いることができる。この際のアニオン性化合物の添加量としては、0.05〜10重量%、好ましくは0.2〜5重量%とするとよい。
又、両性界面活性剤をその等電点以下のpHに調整して含有させるのも好ましい態様である。この際に使用されるアニオン性界面活性剤の例としては、カルボン酸塩型、硫酸エステル型、スルホン酸塩型、燐酸エステル型等、一般に使用されているものをいずれも好ましく使用することができる。又、アニオン性高分子の例としては、アルカリ可溶型の樹脂、具体的には、ポリアクリル酸ソーダ、或いは高分子の一部にアクリル酸を共重合したもの等を挙げることができるが、勿論、これらに限定されない。
【0050】
本発明の画像記録方法の好ましい態様では、図11に示したように、前述したような構成を有する記録媒体の表面に、インクジェット記録方法によって上述したような水系インク1101を付与し(図11(a)参照)、しかる後、加熱処理して顔料1103を熱可塑性樹脂層903中に移動させて(図11(b)参照)、画像形成が行われる。この結果、インク吸収性の劣る基材901−1からなる記録媒体に対しても、記録画素の鮮明さ、色再現性及び色濃度に優れるという顔料の利点を活かしつつ、耐水性、耐擦過性、耐候性に優れた、透明で光沢のある鮮明な画像形成が可能となる。
【0051】
本発明の画像形成方法において、例えば、記録媒体の基材として、透明な高分子フィルムを使用した場合には、記録画像は完全に透明なフィルム上に得られ、且つ、上記したように、インク吸収性に劣る基材を用いていても、記録画素の鮮明さ、色再現性及び色濃度、耐水性、耐擦過性、耐候性に優れたものとなるため、オーバーヘッドプロジェクター用の原稿として好適である。
又、記録媒体の基材として白色顔料を塗抹したコーテッド紙、バライタ紙、及びレジンコーテッド紙等の、高級印刷用紙や写真用基材等を用いた場合には、インクジェット画像は、不透明な基材上に光沢のある被膜として得られる。この結果、色再現性、色濃度、解像度に優れた強光沢画像を提供することが可能になる。
【0052】
更に、記録媒体の基材として、写真業界で知られている絹目、微粒面等の表面を持つものを使用すれば、得られる記録画像が、それに相当する面として得られる。又、記録媒体の最外層である熱可塑性樹脂層を、軟化・溶融させた後、加熱して被膜化する際に、その表面を型付面に圧着すれば、それに相当する型付表面を持つ意匠性に優れたインクジェット記録画像が得られる。
【0053】
次いで、本発明に用いられる上記した様なインクジェット記録方式を適用した記録装置について説明する。本発明では記録ヘッドの記録インクに記録信号を与え、発生した熱エネルギーにより液滴を吐出する方式が好ましい。その装置の主要部である記録ヘッドの構成を図1、図2、図3に示す。
【0054】
ヘッド13はインクを通す溝14を有するガラス、セラミック、又はプラスチック等と感熱記録に用いられる発熱抵抗体を有する発熱ヘッド15(図では薄膜ヘッドが示されているが、これに限定されるものではない)とを接着して得られる。発熱ヘッド15は酸化シリコン等で形成される保護膜16、アルミニウム電極17−1及び17−2、ニクロム等で形成される発熱抵抗体層18、蓄熱層19、アルミナ等の放熱性のよい基板20よりなっている。
【0055】
記録インク21は吐出オリフィス22まで来ており、圧力Pによりメニスカス23を形成している。
ここで、アルミニウム電極17−1及び17−2に電気信号が加わると、発熱ヘッド15のnで示される領域が急激に発熱し、ここに接しているインク21に気泡が発生し、その圧力でメニスカス23が突出し、インク21が吐出しインク小滴24となり、吐出オリフィス22より記録媒体25に向かって飛翔する。
図3には図1に示したノズルを多数並べた記録ヘッドの概略図を示す。該記録ヘッドは多数の流路を有するガラス板等27と図1において説明したものと同様の発熱ヘッド28を密着して作られる。
尚、図1は、インク流路に沿ったヘッド13の断面図であり、図2は図1のA−B線での断面図である。
【0056】
図4に、該ヘッドを組み込んだインクジェット記録装置の1例を示す。
図4において、61はワイピング部材としてのブレードで、その一端はブレード保持部材によって保持されて固定端となり、カレンチレバーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッド65による記録領域に隣接した位置に配置され、又、本例の場合、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。
62は記録ヘッド65の吐出口面のキャップであり、ブレード61に隣接するホームポジションに配設され、記録ヘッド65の移動方向と垂直な方向に移動して、インク吐出口面と当接し、キャッピングを行う構成を備える。更に63はブレード61に隣接して設けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。前記ブレード61、キャップ62及びインク吸収体63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61及びインク吸収体63によってインク吐出口面に水分、塵等の除去が行われる。
【0057】
65は吐出エネルギー発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する記録媒体にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を行うためのキャリッジである。キャリッジ66はガイド軸67と慴動可能に係合し、キャリッジ66の一部はモータ68によって駆動されるベルト69と接続(図示せず)している。これによりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領域の移動が可能となる。
【0058】
51は記録媒体を挿入するための給紙部、52はモーター(図示せず)により駆動される紙送りローラーである。これらの構成によって記録ヘッド65の吐出口面と対向する位置へ記録媒体が給紙され、記録が進行するにつれて、排紙ローラー53を配した排紙部へ排紙される。
【0059】
上記構成において記録ヘッド65が記録終了等でホームポジションに戻る際、吐出回復部64のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避しているが、ブレード61は移動経路中に突出している。この結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピングされる。尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出口面に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッド65の移動経路中に突出するように移動する。
【0060】
記録ヘッド65がホームポジションから記録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード61は前記したワイピング時の位置と同一の位置にある。この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐出口面はワイピングされる。
前記の記録ヘッド65のホームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりではなく、記録ヘッド65が記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この移動に伴って上記ワイピングが行われる。
【0061】
図5は、ヘッドにインク供給部材、例えばチューブを介して供給されるインクを収容したインクカートリッジ45の一例を示す図である。ここで40は供給用インクを収容したインク収容部、例えばインク袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられている。この栓42に針(図示せず)を挿入することにより、インク袋40中のインクをヘッドに供給可能ならしめる。44は廃インクを受容するインク吸収体である。
インク収容部としては、インクとの接液面がポリオレフィン、特にポリエチレンで形成されているものが好ましい。
【0062】
本発明で使用されるインクジェット記録装置としては、前記の如きヘッドとインクカートリッジが別体となったものに限らず、図6に示す如きそれらが一体となったものも好適に用いられる。
【0063】
図6において、70は記録ユニットであって、この中にインクを収容したインク収容部、例えばインク吸収体が収納されており、かかるインク吸収体中のインクが複数のオリフィスを有するヘッド部71からインク滴として吐出される構成になっている。インク吸収体の材料としては、例えばポリウレタンを用いることができる。72は記録ユニット内部を大気に連通させるための大気連通口である。この記録ユニット70は、図4で示す記録ヘッドに変えて用いられるものであって、キャリッジ66に対し着脱自在になっている。尚、本発明に使用する記録装置において、上記ではインクに熱エネルギーを作用させてインク液滴を吐出するインクジェット記録装置を例に挙げたが、そのほか圧電素子を使用するピエゾ方式のインクジェット記録装置でも同様に利用できる。
【0064】
さて、本発明の記録方法を実施する場合には、例えば、前記図3に示した記録ヘッドを4つキャリッジ上に並べた記録装置を使用する。図7はその一例である。81、82、83、84はそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色の記録インクを吐出するための記録ヘッドである。該ヘッドは前記した記録装置に配置され、記録信号に応じて、各色の記録インクを吐出する。図7では記録ヘッドを4つ使用した例を示したが、これに限定されるものではなく、図8に示した様に、1つの記録ヘッドでイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックを液流路を分けて行うのも好ましい。
【0065】
【実施例】
以下に本発明の実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。尚、文中「部」及び「%」とあるのは特に断りのない限り重量基準である。
<実施例1〜3>
下記のa〜bの手順で画像を作製し、各評価を行った。
(a.記録媒体の作製)
接着剤としてポリビニルアルコール5部を用い、これに水45部を加え、更に、表1に示される各熱可塑性樹脂微粒子を含むラテックス50部を加えて塗工液とし、該塗工液を、キヤノン(株)製の、インク受容層が設けられている透明のトランスペアレンシーフィルムCF−301上に、固形分5g/m2になるように塗布した。その後、70℃で乾燥させて、トランスペアレンシーフィルムのインク受容層の上に、厚さ5μmの熱可塑性樹脂微粒子を有する熱可塑性樹脂層が設けられた記録媒体を作製した。
【0066】
【表1】
【0067】
(b.インクの作製)
分散剤なしで水に分散可能な顔料を含む顔料分散液として、CAB−O−JET200、CAB−O−JET300(いずれも商品名、キャボット(株)製)を用意した。ここで、CAB−O−JET200は、表面に、親水性基としてスルホン基を有する自己分散型カーボンブラック(平均粒径130nm)が20重量%の割合で分散されているpH7.8の顔料分散体である。又、CAB−O−JET300は、表面に、親水性基としてカルボキシル基を有する自己分散型カーボンブラック(平均粒径150nm)が15重量%の割合で分散されているpH7.8の顔料分散体である。
このような顔料分散体を用いて、下記表2に示す組成の各実施例で使用する水系インクを調製した。各々のインクは、各々の成分を混合し、スターラーにより12時間撹拌することにより作製した。
【0068】
【表2】
【0069】
(c.画像の作製及び評価)
前記工程a.で得られた記録媒体と、前記工程bにより作製した水系インクとを用いて、キヤノン(株)製のプリンターBJC−400Jにより画像を形成した。画像形成の30分後に、この記録媒体の熱可塑性樹脂層側を、表3に示した加熱温度で20分間加熱保温して画像を形成した。
次に、得られた画像について、下記に示す評価方法及び評価基準で耐擦過性及び耐水性を評価した。その結果を表3にまとめて示した。
【0070】
評価基準
(1)耐擦過性
上記で形成したベタ画像及び英数文字画像を乾いたティッシュにて擦り、ティッシュにインク中の色材がつかなければ、耐擦過性を○、色材がつけば、耐擦過性を×として評価した。
【0071】
(2)耐水性
上記したと同様の方法で記録媒体上に形成したベタ画像及び英数文字を、室温雰囲気中で1時間放置した後、水温20℃の水道水中へ10秒間浸漬した。その後、水温から取り出してそのまま風乾し、目視にて、形成画像の耐水性を評価した。評価基準は以下の通りである。
【0072】
【表3】
【0073】
上記の材料を、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス社製)に投入し、更に、1mm径のガラスビーズを投入して、水冷しつつ3時間分散処理を行った。分散後の液体の粘度は9cps、pHは10であった。この液体を遠心分離機を用いて遠心分離し、粗大粒子を除去して、平均粒径135nm、固形分13%の分散剤入り黒色インクを得た。
上記の方法によって作製したインクを用いた以外は、実施例1と同様にして(媒体加熱温度=110℃)画像形成を行った。その結果、得られた記録物を観察したところ、記録媒体表面に付着した顔料が、充分には熱可塑性樹脂層中に移動していないことがわかった。又、画像の耐擦過性を実施例と同様の方法で評価したところ、その評価結果は「×」であった。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、インク吸収性の劣る基材に対しても、簡便なインクジェット記録方法によって、耐擦過性及び耐水性のよい鮮明な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置のヘッド部の縦断面図である。
【図2】インクジェット記録装置のヘッド部の横断面図である。
【図3】インクジェット記録装置のヘッド部の外観斜視図である。
【図4】インクジェット記録装置の一例を示す斜視図である。
【図5】インクカートリッジの縦断面図である。
【図6】記録ユニットの斜視図である。
【図7】本発明の実施例で使用した複数の記録ヘッドが配列した記録部を示した斜視図である。
【図8】本発明に使用する別の記録ヘッドの斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る記録媒体の概略断面図である。
【図10】熱可塑性樹脂層が熱可塑性樹脂粒子を含む層とした構成を説明する図である。
【図11】本発明の画像記録方法の概略説明図である。
【符号の説明】
13:ヘッド
14:インク溝
15、28:発熱ヘッド
16:保護膜
17:アルミニウム電極
18:発熱抵抗体層
19:蓄熱層
20:基板
21:インク
22:吐出オリフィス(微細孔)
23:メニスカス
24:インク小滴
25:記録媒体
26:マルチ溝
27:ガラス板
40:インク袋
42:ゴム製の栓
44:インク吸収体
45:インクカートリッジ
51:給紙部
52:紙送りローラー
53:排紙ローラー
61:ブレード
62:キャップ
63:インク吸収体
64:吐出回復部
65:記録ヘッド
66:キャリッジ
67:ガイド軸
68:モーター
69:ベルト
70:記録ユニット
71:ヘッド部
72:大気連通口
81:イエローインク用記録ヘッド
82:マゼンタインク用記録ヘッド
83:シアンインク用記録ヘッド
84:ブラックインク用記録ヘッド
901:基材
901−1:基材
901−2:インク受容層
903:熱可塑性樹脂層
Claims (7)
- (i)基材及び熱可塑性樹脂層を有し、且つ該熱可塑性樹脂層が最外層である記録媒体を準備する工程、
(ii)上記記録媒体の熱可塑性樹脂層の外側表面に対して、分散剤なしに水に分散可能な顔料である表面改質を行ったカーボンブラックを含む水系インクを、インクジェット記録法によって吐出させ、該顔料を熱可塑性樹脂層の外側表面に付着させる工程、及び
(iii)上記記録媒体を加熱することで熱可塑性樹脂層の外側表面に付着している顔料を、熱可塑性樹脂層中に移動させる工程を有することを特徴とする画像記録方法。 - 工程(iii)を工程(ii)に引き続いて行う請求項1に記載の画像記録方法。
- 熱可塑性樹脂層が、多孔質層である請求項1又は2に記載の画像記録方法。
- 多孔質層が、熱可塑性樹脂粒子を含んで構成されている請求項3に記載の画像記録方法。
- 表面改質を行ったカーボンブラックが、表面に親水性基が直接若しくは他の原子団を介して結合して構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 他の原子団が、炭素原子数1〜12のアルキレン基、置換若しくは未置換のフェニレン基、又は置換若しくは未置換のナフチレン基である請求項5に記載の画像記録方法。
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