JP4291436B2 - 冷凍サイクル用圧縮機 - Google Patents

冷凍サイクル用圧縮機 Download PDF

Info

Publication number
JP4291436B2
JP4291436B2 JP25711798A JP25711798A JP4291436B2 JP 4291436 B2 JP4291436 B2 JP 4291436B2 JP 25711798 A JP25711798 A JP 25711798A JP 25711798 A JP25711798 A JP 25711798A JP 4291436 B2 JP4291436 B2 JP 4291436B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge port
bearing
thickness
recess
valve seat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP25711798A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000087893A (ja
Inventor
沢 健 志 熊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Carrier Corp
Original Assignee
Toshiba Carrier Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Carrier Corp filed Critical Toshiba Carrier Corp
Priority to JP25711798A priority Critical patent/JP4291436B2/ja
Priority to KR1019990034741A priority patent/KR100312074B1/ko
Priority to CN99119338A priority patent/CN1097174C/zh
Priority to US09/393,318 priority patent/US6261073B1/en
Publication of JP2000087893A publication Critical patent/JP2000087893A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4291436B2 publication Critical patent/JP4291436B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C29/00Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C29/00Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
    • F04C29/12Arrangements for admission or discharge of the working fluid, e.g. constructional features of the inlet or outlet
    • F04C29/124Arrangements for admission or discharge of the working fluid, e.g. constructional features of the inlet or outlet with inlet and outlet valves specially adapted for rotary or oscillating piston pumps
    • F04C29/126Arrangements for admission or discharge of the working fluid, e.g. constructional features of the inlet or outlet with inlet and outlet valves specially adapted for rotary or oscillating piston pumps of the non-return type
    • F04C29/128Arrangements for admission or discharge of the working fluid, e.g. constructional features of the inlet or outlet with inlet and outlet valves specially adapted for rotary or oscillating piston pumps of the non-return type of the elastic type, e.g. reed valves

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
  • Compressor (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動軸を支持する軸受のフランジ部に、吐出弁に対応する凹部と吐出ポートとが設けられた冷凍サイクル用圧縮機に係り、とりわけ、軸受の凹部と吐出ポートについての寸法関係の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8に示す一般的なロータリー式の冷凍サイクル用圧縮機は、密閉ケース20内に収納された圧縮機構部21および電動機部22を備えている。また、電動機部22のロータ24と圧縮機構部21とを連結する駆動軸(クランク軸)2が設けられている。
【0003】
ここで、上記圧縮機構部21は、駆動軸2が貫通する一対のシリンダ1, 1’を備えている。また、各シリンダ1, 1’内に、駆動軸2の回転に伴ってシリンダ1, 1’内壁を転動するローラ10が設けられている。
【0004】
また、上記一対のシリンダ1,1’を挟んで、主軸受3と副軸受3’とが設けられている。ここで、図9には主軸受3が示されているが、副軸受3’の構造も基本的には主軸受3と同様である。すなわち、これらの軸受3,3’は、図9に示すように、対応するシリンダ1,1’(図8参照)の端面に対して取り付けられるフランジ部5と、上記駆動軸2を支持するボス部6とを有している。
【0005】
図10及び図11に示すように、軸受3,3’のフランジ部5を貫通する形で吐出ポート4が形成されている。なお、図11には、図10に示す軸受3,3’のボス部中心6Cと吐出ポート中心4Cとを通る直線(XI-XI線)に沿った縦断面が示されている。
【0006】
また、図9に示すように、各軸受3,3’のフランジ部5には、吐出ポート4を開閉するための吐出弁7と、この吐出弁7の開度を制限するための弁押さえ12とが取り付けられている。また、各軸受3,3’のフランジ部5は、吐出弁7に対応して形成された凹部8を有している。さらに、図10及び図11に示すように、各軸受3,3’の凹部8において、吐出ポート4の出口側周縁部を凹部8の底面80から突出させてなる弁座部9が形成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような冷凍サイクル用圧縮機には従来、以下のような問題点がある。すなわち、図11において、弁座部9の肉厚tが大きくなると、吐出後に吐出ポート4内に残存する冷媒が増加して、冷凍サイクルの成績係数(COP)低下や運転騒音の増大につながる。
【0008】
しかし、弁座部9の肉厚tは、凹部8の肉厚hと同等か、キャビテーション防止のためにそれ以上の寸法に設定される。従って、単純に弁座部9の肉厚tを小さくするだけでは、これに連動して凹部8の肉厚hも小さくなるので、差圧による凹部8の変形が大きくなる。
【0009】
このため、冷媒の漏れのために、かえって成績係数の低下を招くだけでなく、軸受3,3’の破損に至るおそれもある。そこで従来は、図11において、吐出ポート4の内径bに対する弁座部9の肉厚tの比率t/bを0.3より大きく設定している。
【0010】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、軸受のフランジ部において、凹部の変形を抑えながら弁座部の肉厚を従来より薄くすることで、軸受の破損を防止しつつ、従来よりも成績係数を向上させると共に騒音を低減できるような冷凍サイクル用圧縮機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の手段は、略円筒形状のシリンダと、このシリンダを貫通する駆動軸と、前記シリンダの端面に対して取り付けられると共に吐出ポートが形成されたフランジ部と、前記駆動軸を支持するボス部とを有する軸受と、この軸受のフランジ部に取り付けられ、前記吐出ポートを開閉するための吐出弁とを備え、前記軸受のフランジ部は、前記吐出弁に対応して形成された凹部と、前記吐出ポートの出口側周縁部を前記凹部の底面から突出させてなる弁座部とを有すると共に、前記軸受のボス部中心と吐出ポート中心とを通る縦断面において、前記凹部の幅aに対する肉厚hの比率h/aが0.07以上であり、かつ前記吐出ポートの内径bに対する前記弁座部の肉厚tの比率t/bが0.3以下であり、前記凹部の幅aに対する前記吐出ポートの内径bの比率b/ aが0. 2以上であるとともに、前記軸受の材料は、ヤング率が70GPa以上であり、前記凹部における前記弁座部と前記ボス部側との間に、前記凹部における他の部分より肉厚の大きい補強部が形成され、前記補強部は、前記ボス部側へ向かって肉厚が段階的に増大していることを特徴とする冷凍サイクル用圧縮機である。
【0012】
この第1の手段によれば、軸受のボス部中心と吐出ポート中心とを通る縦断面において、凹部の幅aに対する肉厚hの比率h/aを0.07以上とし、かつ吐出ポートの内径bに対する弁座部の肉厚tの比率t/bを0.3以下とすることで、軸受のフランジ部において、凹部の変形を抑えながら弁座部の肉厚tを従来より薄くすることができる。また、凹部の幅aに対する前記吐出ポートの内径bの比率b/ aが0. 2以上とするとともに、軸受の材料は、ヤング率が70GPa以上のものとすることで、軸受のフランジ部における凹部の変形をより一層小さく抑え、成績係数の低下を防止することができる。さらに、凹部における弁座部とボス部側との間に、凹部における他の部分より肉厚の大きい補強部を形成し、この補強部を前記ボス部側へ向かって肉厚が段階的に増大するように形成することで、凹部の剛性を高め、軸受のフランジ部において、凹部の変形を抑えながら弁座部の肉厚tをより一層薄くすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図7は本発明による冷凍サイクル用圧縮機の実施の形態を示す図である。なお、図1乃至図7に示す本発明の実施の形態において、図8乃至図11に示す一般的な冷凍サイクル用圧縮機と同一の構成部分には同一符号を付すと共に、適宜、図8乃至図11を参照して説明する。
【0027】
[第1の実施形態]
まず、図1乃至図5及び図8乃至図11により本発明の第1の実施形態について説明する。図8において、ロータリー式の冷凍サイクル用圧縮機は、密閉ケース20内に収納された圧縮機構部21および電動機部22を備えている。また、電動機部22のロータ24と圧縮機構部21とを連結する駆動軸(クランク軸)2が設けられている。
【0028】
ここで、上記圧縮機構部21は、仕切板15を挟んで重ね合わされた一対のシリンダ1, 1’を備えている。これらのシリンダ1, 1’は略円筒形状をなし、その内側を駆動軸2が貫通している。また、各シリンダ1, 1’内に、それぞれローラ10が設けられている。これらのローラ10は、駆動軸2の回転軸線に対して偏心して取り付けられ、駆動軸2の回転に伴ってシリンダ1, 1’内壁を転動するようになっている。
【0029】
また、上記一対のシリンダ1,1’を挟んで、主軸受3と副軸受3’とが設けられている。ここで、図9には主軸受3が示されているが、副軸受3’の構造も基本的には主軸受3と同様である。すなわち、これらの軸受3,3’は、図9に示すように、対応するシリンダ1,1’(図8参照)の端面に対して取り付けられるフランジ部5と、上記駆動軸2を支持するボス部6とを有している。
【0030】
図10及び図11に示すように、軸受3,3’のフランジ部5を貫通する形で吐出ポート4が形成されている。なお、図11には、図10に示す軸受3,3’のボス部中心6Cと吐出ポート中心4Cとを通る直線(XI-XI線)に沿った縦断面が示されている。
【0031】
また、図9に示すように、各軸受3,3’のフランジ部5には、吐出ポート4を開閉するための吐出弁7と、この吐出弁7の開度を制限するための弁押さえ12とが取り付けられている。また、各軸受3,3’のフランジ部5は、吐出弁7に対応して形成された凹部8を有している。さらに、図10及び図11に示すように、各軸受3,3’の凹部8において、吐出ポート4の出口側周縁部を凹部8の底面80から突出させてなる弁座部9が形成されている。
【0032】
この場合、各シリンダ1,1’内で圧縮された冷媒の圧力が所定の吐出圧を超えると、吐出弁7が弁座部9から離れて吐出ポート4の出口を開き、圧縮された冷媒が吐出ポート4を通って上記密閉ケース20内に吐出されるようになっている。
【0033】
そして、図1に示すように、本実施形態においては、上記の軸受3,3’のボス部中心6Cと吐出ポート中心4Cとを通るXI-XI線断面(図10及び図11参照)において、凹部8の幅aに対する肉厚hの比率h/aが0.07以上であり、かつ吐出ポート4の内径bに対する弁座部9の肉厚tの比率t/bが0.3以下であるように、各寸法a,b,h,tを設定している。
【0034】
次に、このような構成よりなる本実施形態の作用について説明する。まず、圧縮機の圧縮行程において、吐出弁7が開いて吐出ポート4を通じて冷媒が流出した後、圧縮行程の最後で吐出弁7が閉じるが、このとき吐出ポート4内に高圧の冷媒が残存する。この吐出ポート4内の残存冷媒は、より低圧であるシリンダ1,1’の圧縮室内に逆流し、成績係数(COP)の低下を招く。また、吐出ポート4内の残存冷媒は、上記圧縮室内に逆流する際に膨張し、運転騒音の増大を引き起こす。このため、成績係数(COP)の向上と運転騒音の低減のためには、吐出ポート4内の残存冷媒の量を減らすことが有効となる。
【0035】
ここで、吐出ポート4内の残存冷媒の量を減らす手段としては、吐出ポート4の内径bを減らすことと、弁座部9の肉厚t(すなわち吐出ポート4の長さ)を減らすことの2通りの手段が考えられる。しかし、吐出ポート4の内径bは、吐出ポート4から流出する冷媒の流速や流体抵抗に大きく影響するため、図2に示すように、成績係数(COP)との関係で最適な値が存在する。従って、吐出ポート4内の残存冷媒の量を減らす手段としては、弁座部9の肉厚tを減らすことが最も有効と考えられる。
【0036】
しかし、上述したように、弁座部9の肉厚tは、凹部8の肉厚hと同等か、キャビテーション防止のためにそれ以上の寸法に設定される。従って、単純に弁座部9の肉厚tを小さくするだけでは、これに連動して凹部8の肉厚hも小さくなってしまう。
【0037】
このため、単純に弁座部9の肉厚t(およびこれに連動する凹部8の肉厚h)を小さくして行くと、差圧による凹部8の変形が大きくなり、冷媒の漏れ(ガスリーク)のために、かえって成績係数の低下を招くだけでなく、軸受3,3’の破損に至るおそれもある。従って、差圧による凹部8の変形が過大とならない範囲で、従来より弁座部9の肉厚tを小さく(この場合、上記比率t/bを0.3以下に)できるようにする必要がある。
【0038】
ここで、軸受3,3’における凹部8の理論的な最大変形量wは、たわみ係数α、凹部8に加わる差圧(吐出圧力とシリンダ1,1’内の圧縮圧力との差)Pおよび軸受3,3’の材料のヤング率(縦弾性係数)Eを用いて、
w=α・(P/E)・(a4 /h3
で表される。
【0039】
上記の式によれば、凹部8の最大変形量wはa4 /h3 に比例して増大するが、仮に凹部8の幅aを一定とした場合の、比率h/aとa4 /h3 との関係は、図3のグラフに示すようになる。このグラフから、比率h/aが0.07より小さくなると、a4 /h3 の値が急激に増大することが分かる。
【0040】
次に、吐出ポート4の内径bおよび弁座部9の(凹部底面80からの)突出高さ(t−h)を一定とし、弁座部9の肉厚tを小さくしていった場合における、比率t/bおよび比率h/aと、成績係数(COP)および騒音レベルとの関係が、図1に示されている。
【0041】
図1に示すように、騒音に関しては、比率h/aが小さくなるほど騒音レベルは低くなる。一方、成績係数(COP)に関しては、比率h/aが0.07以上の範囲では、比率h/aが小さくなるほど成績係数が向上するが、比率h/aが0.07より小さくなると、凹部8の変形による冷媒の漏れ(ガスリーク)のために成績係数が低下し、さらには軸受3,3’の破損に至ってしまう。
【0042】
そこで本実施形態は、図1に示すように、上記凹部8の幅aに対する肉厚hの比率h/aを0.07以上とし、かつ上記吐出ポート4の内径bに対する弁座部9の肉厚tの比率t/bを0.3以下とすることで、軸受3,3’のフランジ部5において、凹部8の変形を抑えながら弁座部9の肉厚tを従来より薄くできるようにしている。このため、軸受3,3’の破損を防止しつつ、上記比率t/bを0.3より大きく設定した従来のものよりも、成績係数を向上させると共に騒音を低減することができる。
【0043】
なお、本実施形態において更に、凹部8の幅aに対する吐出ポート4の内径bの比率b/aが0.2以上であるように各寸法a,b,h,tを設定することが、凹部8の変形をより一層小さく抑える観点から好ましい。すなわち、上記凹部8の最大変形量wを表す上記式より、最大変形量wはたわみ係数αに比例するが、図4に示すように、たわみ係数αは上記比率b/aが0.2以上の範囲で急激に減少する。そこで、上記比率b/aを0.2以上とすることで、凹部8の最大変形量wをより小さく抑えることができるのである。
【0044】
また、本実施形態においては、軸受3,3’の材料はヤング率Eが70GPa以上であることが、凹部8の変形をより小さく抑え、成績係数の低下を防止する観点から好ましい。すなわち、凹部8の最大変形量wを表す上記式より、最大変形量wは材料のヤング率Eに反比例するので、図5の下段部のグラフに示すように、材料のヤング率Eが大きくなるほど最大変形量wは小さくなる。
【0045】
そして、図5の上段部のグラフに示すように、軸受3, 3’の設計寸法が同一であれば、材料のヤング率Eが70GPa未満の範囲では、凹部8の変形に伴う冷媒の漏れで成績係数(COP)の低下が生ずるのに対して、材料のヤング率Eが70GPa以上の範囲では、凹部8の変形が抑えられ、冷媒の漏れによる成績係数の低下が生じなくなる。
【0046】
そこで、軸受3,3’の材料として、ヤング率Eが70GPa以上のものを用いることで、凹部8の変形をより小さく抑え、成績係数の低下を防止することができるのである。なお、ヤング率Eが70GPa以上の軸受材料としては、鋳鉄やアルミニウムの他、鉄系の焼結材料などが考えられる。
【0047】
[第2の実施形態]
次に、図6及び図7により本発明の第2の実施形態について説明する。なお、図6及び図7に示す本実施形態において、図8乃至図11に示す一般的な冷凍サイクル用圧縮機と同一の構成部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0048】
図6及び図7は、本実施形態の冷凍サイクル用圧縮機における軸受3,3’とシリンダ1,1’の要部を、図11と同様の断面で示す図である。図6及び図7に示すように、本実施形態における軸受3,3’は、その凹部8における弁座部9とボス部6側との間(シリンダ内周面1aより内側の圧縮室cに対応する部分)に、凹部8における他の部分(弁座部9を含む)より肉厚の大きい補強部85,87が形成されている。なお、これらの補強部85,87は、吐出弁7と干渉しないような寸法で形成される。
【0049】
この場合、図6に示すように、ボス部6側へ向かって肉厚が連続的に増大するテーパ状の補強部85を形成してもよく、図7に示すように、ボス部6側へ向かって肉厚が段階的に増大するステップ状の補強部87を形成してもよい。なお、図7には1段構成のステップ状補強部87が示されているが、肉厚が2段階以上に増大する複数段構成のステップ状補強部としてもよい。
【0050】
次に、このような構成よりなる本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態によれば、凹部8における弁座部9とボス部6側との間に、凹部8における他の部分より肉厚の大きい補強部85,87を形成することで、軸受3,3’のフランジ部5において、凹部8の剛性を高め、凹部8の変形を抑えながら弁座部9の肉厚t(図10参照)を従来より薄くすることができる。
【0051】
このため、上記第1の実施形態において説明したのと同様の理由から、軸受3,3’の破損を防止しつつ、従来の冷凍サイクル用圧縮機よりも、成績係数を向上させると共に騒音を低減することができる。
【0052】
なお、以上の実施の形態によって軸受3,3’のフランジ部5における凹部8の変形を抑えることにより、作動流体としてR22冷媒よりも高圧の冷媒(例えばR410A等のHFC(ハイドロフルオロカーボン)冷媒)を用いる場合でも、冷媒のガス漏れを最小限に抑えることが可能となる。従って、このような高圧冷媒を用いる場合には、特に成績係数の向上等の効果が顕著となる。
【0053】
また、以上の実施の形態において、一対のシリンダ1,1’を備えると共に、一対の軸受3,3’にそれぞれ吐出ポート4および吐出弁7を設けた2シリンダ型ロータリー圧縮機を例にとって説明したが、単一のシリンダを備えると共に、主軸受3のみに吐出ポート4および吐出弁7を設けたロータリー圧縮機について本発明を適用してもよい。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、軸受のフランジ部において、凹部の変形を抑えながら弁座部の肉厚tを従来より薄くすることができる。このため、軸受の破損を防止しつつ、従来よりも成績係数を向上させると共に騒音を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による冷凍サイクル用圧縮機の第1の実施形態を説明するための図であって、比率t/bおよび比率h/aと、成績係数(COP)および騒音レベルとの関係を示すグラフ。
【図2】本発明による冷凍サイクル用圧縮機の第1の実施形態を説明するための図であって、吐出ポートの内径bと成績係数(COP)との関係を示すグラフ。
【図3】本発明による冷凍サイクル用圧縮機の第1の実施形態を説明するための図であって、比率h/aとa4 /h3 との関係を示すグラフ。
【図4】本発明による冷凍サイクル用圧縮機の第1の実施形態を説明するための図であって、比率b/aとたわみ係数αとの関係を示すグラフ。
【図5】本発明による冷凍サイクル用圧縮機の第1の実施形態を説明するための図であって、軸受材料のヤング率Eと凹部の最大変形量wおよび成績係数(COP)との関係を示すグラフ。
【図6】本発明による冷凍サイクル用圧縮機の第2の実施形態を示す要部縦断面図。
【図7】図6に示す冷凍サイクル用圧縮機の変形例を示す要部縦断面図。
【図8】本発明が適用される一般的な冷凍サイクル用圧縮機の構造を示す要部縦断面図。
【図9】図8に示す冷凍サイクル用圧縮機における主軸受の斜視図。
【図10】図8に示す冷凍サイクル用圧縮機における軸受の平面図。
【図11】図10のXI-XI線断面図。
【符号の説明】
1,1’ シリンダ
2 駆動軸(クランク軸)
3 主軸受
3’ 副軸受
4 吐出ポート
5 フランジ部
6 ボス部
7 吐出弁
8 凹部
80 底面
85,87 補強部
9 弁座部
10 ローラ
a 凹部の幅
b 吐出ポートの内径
h 凹部の肉厚
t 弁座部の肉厚

Claims (1)

  1. 略円筒形状のシリンダと、
    このシリンダを貫通する駆動軸と、
    前記シリンダの端面に対して取り付けられると共に吐出ポートが形成されたフランジ部と、前記駆動軸を支持するボス部とを有する軸受と、
    この軸受のフランジ部に取り付けられ、前記吐出ポートを開閉するための吐出弁とを備え、
    前記軸受のフランジ部は、前記吐出弁に対応して形成された凹部と、前記吐出ポートの出口側周縁部を前記凹部の底面から突出させてなる弁座部とを有すると共に、前記軸受のボス部中心と吐出ポート中心とを通る縦断面において、前記凹部の幅aに対する肉厚hの比率h/ aが0. 07以上であり、かつ前記吐出ポートの内径bに対する前記弁座部の肉厚tの比率t/ bが0. 3以下であり、前記凹部の幅aに対する前記吐出ポートの内径bの比率b/ aが0. 2以上であるとともに、前記軸受の材料は、ヤング率が70GPa以上であり、前記凹部における前記弁座部と前記ボス部側との間に、前記凹部における他の部分より肉厚の大きい補強部が形成され、前記補強部は、前記ボス部側へ向かって肉厚が段階的に増大していることを特徴とする冷凍サイクル用圧縮機。
JP25711798A 1998-09-10 1998-09-10 冷凍サイクル用圧縮機 Expired - Fee Related JP4291436B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25711798A JP4291436B2 (ja) 1998-09-10 1998-09-10 冷凍サイクル用圧縮機
KR1019990034741A KR100312074B1 (ko) 1998-09-10 1999-08-21 냉동사이클용 압축기
CN99119338A CN1097174C (zh) 1998-09-10 1999-09-09 制冷循环用压缩机
US09/393,318 US6261073B1 (en) 1998-09-10 1999-09-10 Rotary compressor having bearing member with discharge valve element

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25711798A JP4291436B2 (ja) 1998-09-10 1998-09-10 冷凍サイクル用圧縮機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000087893A JP2000087893A (ja) 2000-03-28
JP4291436B2 true JP4291436B2 (ja) 2009-07-08

Family

ID=17301977

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25711798A Expired - Fee Related JP4291436B2 (ja) 1998-09-10 1998-09-10 冷凍サイクル用圧縮機

Country Status (4)

Country Link
US (1) US6261073B1 (ja)
JP (1) JP4291436B2 (ja)
KR (1) KR100312074B1 (ja)
CN (1) CN1097174C (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7186095B2 (en) 2002-09-23 2007-03-06 Tecumseh Products Company Compressor mounting bracket and method of making
US7163383B2 (en) 2002-09-23 2007-01-16 Tecumseh Products Company Compressor having alignment bushings and assembly method
US6896496B2 (en) * 2002-09-23 2005-05-24 Tecumseh Products Company Compressor assembly having crankcase
US7094043B2 (en) * 2002-09-23 2006-08-22 Tecumseh Products Company Compressor having counterweight shield
US6887050B2 (en) * 2002-09-23 2005-05-03 Tecumseh Products Company Compressor having bearing support
US7018184B2 (en) * 2002-09-23 2006-03-28 Tecumseh Products Company Compressor assembly having baffle
US7018183B2 (en) * 2002-09-23 2006-03-28 Tecumseh Products Company Compressor having discharge valve
US7063523B2 (en) 2002-09-23 2006-06-20 Tecumseh Products Company Compressor discharge assembly
KR100629873B1 (ko) * 2004-08-06 2006-09-29 엘지전자 주식회사 용적 가변형 로터리 압축기 및 이의 운전 방법 및 이를적용한 에어콘의 운전 방법
US9267504B2 (en) 2010-08-30 2016-02-23 Hicor Technologies, Inc. Compressor with liquid injection cooling
US8794941B2 (en) 2010-08-30 2014-08-05 Oscomp Systems Inc. Compressor with liquid injection cooling
JP6074986B2 (ja) 2012-09-28 2017-02-08 株式会社富士通ゼネラル ロータリ圧縮機
WO2016139796A1 (ja) * 2015-03-05 2016-09-09 三菱電機株式会社 圧縮機
CN106640657B (zh) * 2016-10-24 2019-01-04 珠海凌达压缩机有限公司 一种法兰、压缩机以及空调系统
CN106640649A (zh) * 2016-10-28 2017-05-10 广东美芝精密制造有限公司 旋转式压缩机和具有其的冷冻循环装置
CN111287943B (zh) * 2018-12-06 2022-02-11 上海海立电器有限公司 压缩机
CN111271287A (zh) * 2020-04-06 2020-06-12 珠海凌达压缩机有限公司 一种排气组件及压缩机
CN112253462A (zh) * 2020-10-26 2021-01-22 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 压缩机

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59180097A (ja) 1983-03-31 1984-10-12 Toshiba Corp ロ−タリ形圧縮機
JPS6079481A (ja) * 1983-10-06 1985-05-07 Toshiba Corp パタ−ン認識装置
JPS60255905A (ja) * 1984-05-31 1985-12-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 圧縮機の弁板製造方法
JPH0686871B2 (ja) * 1986-04-30 1994-11-02 株式会社リケン 摺動部材の組合せ
JPH01300084A (ja) * 1988-05-24 1989-12-04 Toshiba Corp ロータリーコンプレッサ用軸受
JPH0267495A (ja) * 1988-08-31 1990-03-07 Toshiba Corp ロータリコンプレッサのベアリング
US4955797A (en) * 1989-02-15 1990-09-11 Tecumseh Products Company Valve indexing for a compressor
BR8901183A (pt) * 1989-03-09 1990-10-16 Brasil Compressores Sa Valvula de descarga para compressor rotativo de pistao rolante
JP2825334B2 (ja) * 1990-10-19 1998-11-18 株式会社東芝 圧縮機
JPH0579481A (ja) * 1991-09-19 1993-03-30 Daikin Ind Ltd ロータリ圧縮機
JPH062681A (ja) * 1992-06-22 1994-01-11 Daikin Ind Ltd 圧縮機の吐出弁装置
JPH06387A (ja) * 1992-06-22 1994-01-11 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 触媒担体の製造方法
US6042351A (en) * 1997-12-08 2000-03-28 Carrier Corporation Enhanced flow compressor discharge port entrance

Also Published As

Publication number Publication date
CN1097174C (zh) 2002-12-25
KR20000022746A (ko) 2000-04-25
CN1247279A (zh) 2000-03-15
US6261073B1 (en) 2001-07-17
JP2000087893A (ja) 2000-03-28
KR100312074B1 (ko) 2001-11-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4291436B2 (ja) 冷凍サイクル用圧縮機
KR19990023838A (ko) 로터리압축기
WO2014017081A1 (ja) 圧縮機
US5634782A (en) Scroll compressor having a horseshoe-shaped partition wall on the stationary end plate
JP5516798B2 (ja) ロータリ圧縮機
JP5644494B2 (ja) 圧縮機
JP3882343B2 (ja) スクロール型圧縮機
JP2005069084A (ja) 流体機械のリード弁
JPH05302584A (ja) ロータリ圧縮機
JP3168101B2 (ja) ロータリ圧縮機
JP2776159B2 (ja) ロータリー圧縮機
US20190085845A1 (en) Oscillating piston-type compressor
JPH07217569A (ja) ロータリ圧縮機
WO2021124973A1 (ja) スクロール圧縮機
JPH08277788A (ja) ロータリコンプレッサ
JP2004270667A (ja) スクロール圧縮機
JP2017082841A (ja) 軸受構造、及びスクロール型圧縮機
JP2017082840A (ja) 軸受構造、及びスクロール型圧縮機
JPH09126167A (ja) 密閉形スクロール圧縮機
JP2002054588A (ja) 流体圧縮機
JP3123178B2 (ja) ローリングピストン型圧縮機
JP3590972B2 (ja) ロータリ圧縮機
JP2000097178A (ja) 回転式圧縮機用ローラ
JP3236366B2 (ja) 回転式圧縮機
JPH0441273Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080303

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20080520

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080926

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081120

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20081127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081225

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090312

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090403

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120410

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130410

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130410

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140410

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees