JP4289367B2 - 鋳造部品特性推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鋳造部品の各部位の応力−ひずみ特性を推定するための技術に関する。
CAE(Computer Aided Engineering)の登場により、製品の設計段階において、衝突解析、振動解析、応力解析といったシミュレーションを行い、製品の安全性や耐久性を事前検討することが可能となった。この種のシミュレーションでは、解析対象となる製品の形状や特性を数値モデルで与える必要がある。このモデルの良し悪しが解析結果の精度に大きな影響を及ぼす。
ところで、製品の構成部品の中には、鋳造によって作製される部品(鋳造部品)が含まれることもある。この鋳造部品に関しては、部品全体で応力−ひずみ特性が均一でなく、部位毎に分布があることが知られている。これは主に鋳造時の凝固時間の差に起因するものである。よって、CAEによる高精度な解析を期待するのであれば、このような応力−ひずみ特性の分布を考慮したモデルを準備することが望ましいといえる。
しかし、製品設計段階では鋳造部品の実物が存在しないこともあるし、また部品形状によっては引張り試験用の試験片を切り出せない部位もあるため、鋳造部品全体の応力−ひずみ特性の分布を実測するのは困難である。しかも、製品全体となると数万〜百万オーダーの部品点数となるため、全てを実測するのは非現実的である。
なお、従来技術として、コンピュータにより鋳造部品の金型や鋳造条件の最適化を行う手法(特許文献1、2参照)や、コンピュータにより鋳造部品のひずみ及び応力解析を行う手法(特許文献3参照)が知られている。しかし、これらの手法も、凝固時間に起因する応力−ひずみ特性の分布については何ら考慮していない。
特許第2871894号公報(特開平4−361849号公報) 特開2001−121242号公報 特開2004−174512号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、実測することなく、鋳造部品の各部位の応力−ひずみ特性を推定可能な技術を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明では、以下の構成を採用する。
本発明の鋳造部品特性推定装置は、鋳造部品の各部位の応力−ひずみ特性を推定する鋳造部品特性推定装置であって、前記鋳造部品の材料に関する凝固時間と機械的特性の相関を表す相関データを記憶する記憶手段と、前記鋳造部品の形状モデルから各部位の凝固時間を推定する凝固時間推定手段と、前記推定された凝固時間と前記相関データとから各部位の機械的特性の値を算出し、その算出値に基づいて各部位の応力−ひずみ特性を推定する特性推定手段と、を備える。
この構成によれば、実測を要することなく、鋳造部品の形状モデルから、凝固時間の違いを考慮した部位毎の応力−ひずみ特性を高精度に算出することができる。そして、この
ように推定された応力−ひずみ特性を用いれば、衝突解析や振動解析などのシミュレーションの精度を向上させることができる。
上記構成において、前記記憶手段が、基準となる応力−ひずみ特性を表す基準特性を記憶しており、前記特性推定手段が、前記機械的特性の算出値に応じて前記基準特性を補正することによって各部位の応力−ひずみ特性を決定することが好ましい。これにより、比較的簡単な処理で部位毎(凝固時間毎)の応力−ひずみ特性を精度良く算出することができる。
前記基準特性が、損傷を考慮しない場合の応力−ひずみ特性を示す基準アンダメージ特性と、損傷に起因する応力の変化分を示す基準ダメージ特性との組み合わせにより、前記基準となる応力−ひずみ特性を表すものであるとよい。そして、前記特性推定手段が、前記機械的特性の算出値に基づいて基準アンダメージ特性と基準ダメージ特性の少なくとも一方を補正することが好ましい。
具体的には、前記相関データが、引張り強さと凝固時間の相関を表すデータを含み、前記特性推定手段が、前記算出された凝固時間に対応する引張り強さの値に基づいて前記基準アンダメージ特性又は前記基準ダメージ特性の応力値のスケール調整を行うとよい。
また、前記相関データが、破断ひずみと凝固時間の相関を表すデータを含み、前記特性推定手段が、前記算出された凝固時間に対応する破断ひずみの値に基づいて前記基準ダメージ特性におけるひずみの最大値調整を行うことも好ましい。
また、前記相関データが、破断ひずみと凝固時間の相関を表すデータを含み、前記特性推定手段が、前記算出された凝固時間に対応する破断ひずみの値に基づいて前記基準ダメージ特性における損傷開始点の調整を行うことも好ましい。
なお、本発明は、上記手段の少なくとも一部を有する鋳造部品特性推定装置又は鋳造部品特性推定システムとして捉えることができる。また、本発明は、上記処理の少なくとも一部を含む鋳造部品特性推定方法、又は、かかる方法を実現するためのプログラム、又は、そのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として捉えることもできる。上記手段および処理の各々は可能な限り互いに組み合わせて本発明を構成することができる。
例えば、本発明の鋳造部品特性推定方法は、鋳造部品の各部位の応力−ひずみ特性を推定する鋳造部品特性推定方法であって、コンピュータが、前記鋳造部品の材料に関する凝固時間と機械的特性の相関を表す相関データを予め記憶する処理と、前記鋳造部品の形状モデルから各部位の凝固時間を推定する処理と、前記推定された凝固時間と前記相関データとから各部位の機械的特性の値を算出し、その算出値に基づいて各部位の応力−ひずみ特性を推定する処理と、を実行するものである。
また、本発明の鋳造部品特性推定プログラムは、鋳造部品の各部位の応力−ひずみ特性を推定する鋳造部品特性推定プログラムであって、コンピュータを、前記鋳造部品の材料に関する凝固時間と機械的特性の相関を表す相関データを記憶する記憶手段と、前記鋳造部品の形状モデルから各部位の凝固時間を推定する凝固時間推定手段と、前記推定された凝固時間と前記相関データとから各部位の機械的特性の値を算出し、その算出値に基づいて各部位の応力−ひずみ特性を推定する特性推定手段、として機能させるものである。
本発明によれば、実測することなく、鋳造部品の各部位の応力−ひずみ特性を精度良く
推定することができる。
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。
<第1実施形態>
(装置構成)
図1は、鋳造部品特性推定装置の機能構成を示すブロック図である。
鋳造部品特性推定装置は、図1に示すように、相関データ生成部11、基準特性生成部12、凝固時間推定部13、特性推定部14、記憶部15、出力部16を備えている。
この装置は、典型的には、演算処理装置(CPU)、主記憶装置(メモリ)、補助記憶装置(ハードディスク)、表示装置、入力装置、外部I/Fなどを備えた汎用のコンピュータと、このコンピュータで動作するソフトウエア(プログラム)から構成可能である。図1に示す機能要素は、演算処理装置がプログラムを実行し、必要に応じて上記ハードウエア資源を制御することで実現される。ただし、これらの機能要素の全部又は一部の処理を専用のチップで構成しても構わない。
相関データ生成部11は、引張り試験の結果から、凝固時間と機械的特性の相関を表す相関データを生成する機能である。相関データは、部品の材料(例えば、アルミ)別に作成される。機械的特性には引張り強さ、破断ひずみ、降伏応力などがあるが、本実施形態では、引張り強さと凝固時間の相関を表す相関データ及び破断ひずみと凝固時間の相関を表す相関データの2つを用いる。
基準特性生成部12は、引張り試験の結果から、当該部品の基準となる応力−ひずみ特性を表す基準特性を作成する機能である。基準特性の詳細については後述する。
凝固時間推定部13は、部品の形状モデルから各部位の凝固時間を推定する機能である。形状モデルは、部品の3次元形状を複数の要素の組み合わせで表現したものであって、設計データ(CADデータ)から生成可能である。例えば、有限要素法(FEM:Finite
Element Method)の場合であれば、板要素や梁要素などの組み合わせで部品の形状モデ
ルが表現される。凝固時間推定部13は、形状モデルを用いて鋳造シミュレーション(鋳造CAE)を実行し、各部位(各要素)の凝固時間を算出する。なお、鋳造シミュレーションに関しては公知の技術を利用可能なため、ここでは詳しい説明を省略する。
特性推定部14は、試験用部品の試験結果から生成された相関データ及び基準特性を用いて、新たな鋳造部品における各部位の応力−ひずみ特性を推定する機能である。その具体的な処理については後述する。特性推定部14によって推定された応力−ひずみ特性は、出力部16を介してCAEシステムに渡され、衝突解析、振動解析、応力解析などのコンピュータ・シミュレーションに供される。
記憶部15は、補助記憶装置などで構成される記憶手段であって、上述した引張り試験の結果、相関データ、基準特性、形状モデルなどが適宜格納される。
(相関データの生成処理)
図2は、相関データの作成手順を示している。
(1)まず、試験用部品を鋳造し、その部品の様々な部位から試験片を切り出す。このとき、凝固時間の異なる部位から試験片の切り出しを行うべきである。各試験片の凝固時
間については、鋳造シミュレーションにより算出するか、実測しておく。以下、1〜nの試験片について、凝固時間tsd1〜tsdnが得られたものとする。試験片の個数nは任意であるが、相関データの信頼性(精度)を確保するために、少なくとも数百個のオーダーの試験片を用意することが好ましい。
(2)次に、各試験片について引張り試験を実施し、その機械的特性を実測する。通常、引張り試験の結果は、図2に示すような応力−ひずみ線図(応力−ひずみ特性)として得られる。この応力−ひずみ線図から、試験片1〜nそれぞれの引張り強さσs1〜σsnと破断ひずみεF1〜εFnが得られる。
(3)相関データ生成部11は、最小二乗法などのデータ解析手法を用いて、上記試験結果から、凝固時間tsdと引張り強さσsの相関を表す相関データ、及び、凝固時間tsdと破断ひずみεFの相関を表す相関データを生成する。相関データは、概念的には下記式のように表すことができる。ただし、その具体的なデータ形式は、関数形式でもよいし、テーブル形式でも構わない。

引張り強さσs=func(凝固時間tsd)
破断ひずみεF=func(凝固時間tsd)
上記試験結果及び相関データは記憶部15に格納され、以降の基準特性の生成処理及び応力−ひずみ特性の推定処理に利用される。
(基準特性の生成処理)
本実施形態の鋳造部品特性推定装置では、図3に示すように、材料の応力−ひずみ特性が、アンダメージ特性(アンダメージカーブともいう。)とダメージ特性(ダメージカーブともいう。)との組み合わせにより表現される。この表現手法は、アルミなどの延性材の材料モデルを好適に表すことができる。
アンダメージ特性とは、損傷を考慮しない場合の応力−ひずみ特性(圧縮特性ということもできる。)に相当するものである。また、ダメージ特性とは、損傷に起因する応力の変化分に相当するものといえる。ここで「損傷」とは、延性材料を引っ張ったときに材料の中に発生した微視的な空孔(VOID)が徐々に成長することで材料が軟化する現象のことをさす。
本実施形態では、先の引張り試験で得られた試験結果を用いて、基準特性生成部12が、基準となる基準アンダメージ特性及び基準ダメージ特性を生成する。これらは、当該材料の基準となる応力−ひずみ特性を表すものであって、まとめて「基準特性」とよばれる。
図4は、基準アンダメージ特性の生成処理を示している。基準特性生成部12は、記憶部15に格納された試験結果の中から、引張り強さσsが最大値を示した応力−ひずみ特性を読み込む。そして、基準特性生成部12は、この応力−ひずみ特性に所定の傾きの接線を合成することにより、基準アンダメージ特性を生成する。図示の例では、σs1が最大値ゆえ、1番目の試験片の応力−ひずみ特性から基準アンダメージ特性が生成されている。
図5は、基準ダメージ特性の生成処理を示している。基準特性生成部12は、上記基準アンダメージ特性と引張り強さ最大の応力−ひずみ特性との差分から、基準ダメージ特性を生成する。この基準ダメージ特性の縦軸の値(応力値)は、損傷に起因する(基準アンダメージ特性からの)応力の変化分に相当する。
続いて、基準特性生成部12は、他の試験結果についてもそれぞれ、上記基準アンダメージ特性と応力−ひずみ特性の差分をとることで個別ダメージ特性を生成する。
そして、個別ダメージ特性それぞれについて、基準ダメージ特性を「1」とした場合の倍率Sを算出する。倍率Sについては、基準ダメージ特性の応力値を倍率Sでスケール調整したときに、調整後の基準ダメージ特性と個別ダメージ特性とが最も一致するように、決定すればよい。その後、最小二乗法などのデータ解析手法を用いて、引張り強さσsと倍率Sの相関を表す補正倍率データを作成する。この補正倍率データは概念的には下記式のように表されるが、具体的データ形式については関数形式でもテーブル形式でも構わない。

倍率S=func(引張り強さσs)
上記基準アンダメージ特性、基準ダメージ特性、及び補正倍率データは記憶部15に格納され、以降の応力−ひずみ特性の推定処理に利用される。
(応力−ひずみ特性の推定処理)
上述したように、試験用部品の試験結果から相関データ、基準アンダメージ特性、基準ダメージ特性及び補正倍率データが生成された後は、これらのデータを用いて、別の新たな鋳造部品の応力−ひずみ特性を推定することが可能となる。
図6のフローチャートに沿って、応力−ひずみ特性の推定処理の流れを説明する。
まず、凝固時間推定部13が、対象鋳造部品の形状モデルを用いて鋳造シミュレーションを実施し、当該部品の各部位の凝固時間tsdを推定する(ステップS10)。
次に、特性推定部14が、ステップS10で推定された凝固時間tsdと相関データとから、各部位の機械的特性(引張り強さσs及び破断ひずみεF)の値を算出する(ステップS11)。
次に、特性推定部14は、ステップS11で求めた引張り強さσsと補正倍率データとから、引張り強さσsに対応した倍率Sを算出する(ステップS12)。
図7に示すように、特性推定部14は、倍率Sで基準ダメージ特性の応力値のスケール調整を行う(ステップS13)。また、特性推定部14は、基準ダメージ特性のひずみの最大値が、ステップS11で求めた破断ひずみεFの値に等しくなるように、最大値調整を行う(ステップS14)。このように、本実施形態では、基準ダメージ特性のみ補正を行う。
そして、特性推定部14は、基準アンダメージ特性と補正後の基準ダメージ特性とを合成することにより、応力−ひずみ特性を決定する(ステップS15)。
ステップS11〜S15の処理を繰り返すことによって、対象鋳造部品の各部位の応力−ひずみ特性が求められる。なお、図6のフローチャートでは、形状モデルを構成する全ての部位について、ステップS11〜S15の処理を実行しているが、凝固時間が同じ部位に関して重複する処理を省略し、処理の高速化を図ることも好ましい。
以上述べた本実施形態の構成によれば、対象鋳造部品の実物が無い場合や、実物があっても実測が困難な場合などに、当該部品の形状モデルだけから、凝固時間の違いを考慮し
た部位毎の応力−ひずみ特性を高精度に算出することができる。そして、このように推定された応力−ひずみ特性を用いれば、衝突解析や振動解析などのシミュレーションの精度を向上させることができる。
<第2実施形態>
第2実施形態では、応力−ひずみ特性の別の推定アルゴリズムを例示する。なお、装置構成や相関データの生成処理については第1実施形態で述べたものと同様なため、詳しい説明は割愛する。
(基準特性の生成処理)
基準特性生成部12は、まず、各試験片の引張り強さσs及び破断ひずみεFの値から、基準引張り強さσsc及び基準破断ひずみεFcを決定する。例えばメジアン(中央値)を基準値σsc、εFcとして選べばよい。
図8に示すように、基準特性生成部12は、基準引張り強さσscのときの応力−ひずみ特性から、基準アンダメージ特性及び基準ダメージ特性を生成する。この基準ダメージ特性における損傷開始点(つまり、ひずみ軸の切片)を基準ダメージ開始ひずみεcとよぶ。また、基準ダメージ特性の最大値は、基準破断ひずみεFcの値と等しくなるよう設定される。
(応力−ひずみ特性の推定処理)
図9のフローチャートに沿って、応力−ひずみ特性の推定処理の流れを説明する。
まず、凝固時間推定部13が、対象鋳造部品の形状モデルを用いて鋳造シミュレーションを実施し、当該部品の各部位の凝固時間tsdを推定する(ステップS20)。
次に、特性推定部14が、ステップS20で推定された凝固時間tsdと相関データとから、各部位の機械的特性(引張り強さσs及び破断ひずみεF)の値を算出する(ステップS21)。
次に、特性推定部14は、ステップS21で求めた引張り強さσsと基準引張り強さσscとから、下記式のように、引張り強さ比率Ssを算出する(ステップS22)。

引張り強さ比率Ss=引張り強さσs/基準引張り強さσsc
また、特性推定部14は、ステップS21で求めた破断ひずみεFと基準破断ひずみεFcとから、下記式のように、破断ひずみ比率Sεを算出する(ステップS23)。

破断ひずみ比率Sε=破断ひずみεF/基準破断ひずみεFc
次に、特性推定部14は、ステップS23で求めた破断ひずみ比率Sεと基準ダメージ開始ひずみεcとから、ダメージ開始ひずみεsを算出する(ステップS24)。

ダメージ開始ひずみεs=基準ダメージ開始ひずみεc×破断ひずみ比率Sε
図10に示すように、特性推定部14は、引張り強さ比率Ssで基準アンダメージ特性の応力値のスケール調整を行う(ステップS25)。また、特性推定部14は、ダメージ開始ひずみεsに従って基準ダメージ特性をひずみ軸方向にシフトするとともに、破断ひずみ比率Sεで基準ダメージ特性の最大値調整を行う(ステップS26)。このように、本実施形態では、基準アンダメージ特性の応力値の補正と、基準ダメージ特性のひずみ値
の補正とを行う。
そして、特性推定部14は、補正後の基準アンダメージ特性と基準ダメージ特性とを合成することにより、応力−ひずみ特性を決定する(ステップS27)。
以上述べた方法でも、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
なお、上記実施形態は本発明の一具体例を例示したものにすぎない。本発明の範囲は上記実施形態に限られるものではなく、その技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
図1は、鋳造部品特性推定装置の機能構成を示すブロック図である。 図2は、相関データの作成手順を示す図である。 図3は、アンダメージ特性とダメージ特性の説明図である。 図4は、第1実施形態における基準アンダメージ特性を示す図である。 図5は、第1実施形態における基準ダメージ特性を示す図である。 図6は、第1実施形態における応力−ひずみ特性の推定処理の流れを示すフローチャートである。 図7は、第1実施形態における応力−ひずみ特性の決定手法を示す図である。 図8は、第2実施形態における基準アンダメージ特性及び基準ダメージ特性を示す図である。 図9は、第2実施形態における応力−ひずみ特性の推定処理の流れを示すフローチャートである。 図10は、第2実施形態における応力−ひずみ特性の決定手法を示す図である。
符号の説明
11 相関データ生成部
12 基準特性生成部
13 凝固時間推定部
14 特性推定部
15 記憶部
16 出力部

Claims (8)

  1. 鋳造部品の各部位の応力−ひずみ特性を推定する鋳造部品特性推定装置であって、
    前記鋳造部品の材料に関する凝固時間と機械的特性の相関を表す相関データ、および、基準となる応力−ひずみ特性を表す基準特性を記憶する記憶手段と、
    前記鋳造部品の形状モデルから各部位の凝固時間を推定する凝固時間推定手段と、
    前記推定された凝固時間と前記相関データとから各部位の機械的特性の値を算出し、その算出値に応じて前記基準特性を補正することによって各部位の応力−ひずみ特性を推定する特性推定手段と、
    を備えることを特徴とする鋳造部品特性推定装置。
  2. 前記基準特性が、損傷を考慮しない場合の応力−ひずみ特性を示す基準アンダメージ特性と、損傷に起因する応力の変化分を示す基準ダメージ特性との組み合わせにより、前記基準となる応力−ひずみ特性を表すものであり、
    前記特性推定手段が、前記機械的特性の算出値に基づいて基準アンダメージ特性と基準ダメージ特性の少なくとも一方を補正することを特徴とする請求項に記載の鋳造部品特性推定装置。
  3. 前記相関データが、引張り強さと凝固時間の相関を表すデータを含み、
    前記特性推定手段が、前記算出された凝固時間に対応する引張り強さの値に基づいて前記基準アンダメージ特性又は前記基準ダメージ特性の応力値のスケール調整を行うことを特徴とする請求項に記載の鋳造部品特性推定装置。
  4. 前記相関データが、破断ひずみと凝固時間の相関を表すデータを含み、
    前記特性推定手段が、前記算出された凝固時間に対応する破断ひずみの値に基づいて前記基準ダメージ特性におけるひずみの最大値調整を行うことを特徴とする請求項2又は3に記載の鋳造部品特性推定装置。
  5. 前記相関データが、破断ひずみと凝固時間の相関を表すデータを含み、
    前記特性推定手段が、前記算出された凝固時間に対応する破断ひずみの値に基づいて前記
    基準ダメージ特性における損傷開始点の調整を行うことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の鋳造部品特性推定装置。
  6. 鋳造部品の各部位の応力−ひずみ特性を推定する鋳造部品特性推定方法であって、
    コンピュータが、
    前記鋳造部品の材料に関する凝固時間と機械的特性の相関を表す相関データ、および、基準となる応力−ひずみ特性を表す基準特性を予め記憶する処理と、
    前記鋳造部品の形状モデルから各部位の凝固時間を推定する処理と、
    前記推定された凝固時間と前記相関データとから各部位の機械的特性の値を算出し、その算出値に応じて前記基準特性を補正することによって各部位の応力−ひずみ特性を推定する処理と、
    を実行することを特徴とする鋳造部品特性推定方法。
  7. 鋳造部品の各部位の応力−ひずみ特性を推定する鋳造部品特性推定プログラムであって、コンピュータを、
    前記鋳造部品の材料に関する凝固時間と機械的特性の相関を表す相関データ、および、基準となる応力−ひずみ特性を表す基準特性を記憶する記憶手段と、
    前記鋳造部品の形状モデルから各部位の凝固時間を推定する凝固時間推定手段と、
    前記推定された凝固時間と前記相関データとから各部位の機械的特性の値を算出し、その算出値に応じて前記基準特性を補正することによって各部位の応力−ひずみ特性を推定する特性推定手段、
    として機能させることを特徴とする鋳造部品特性推定プログラム。
  8. 請求項に記載された鋳造部品特性推定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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