JP4279986B2 - おにぎりの海苔巻き方法及び海苔巻き装置 - Google Patents

おにぎりの海苔巻き方法及び海苔巻き装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サンドおにぎり、包餡おにぎり等のおにぎりの海苔巻き方法及び海苔巻き装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図15ないし図17に示したように、円形等に上飯体aと下飯体bを別個に成形し、該上下両飯体a、b間に、適宜の具cをサンドないし包餡してなるサンドおにぎり、包餡おにぎりは知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したサンドおにぎり、包餡おにぎりは、上下両飯体a、b及び上下両飯体a、bと具cの合体が不完全であると分離し、崩れ易くなる。
さりとて、上下両飯体a、b、具cを強い力で圧縮し、合体させたのでは、飯粒が潰れて固くなり、食感や味が悪くなる。
【0004】
【目的】
本発明は、上記した従来技術が有する問題点に鑑みて検討の結果なされたもので、サンドおにぎり、包餡おにぎり等のおにぎりの上下両飯体及び具が分離したり形が崩れることなく、しかも、最も食感、味が良い状態に保てるように海苔シートを直径方向へ効率良く巻装できると共に、幅の異なる複数種類の海苔シートを、同一幅単位で収納した複数のカセットの内、所望するカセットを一個のホッパーに対し交換自在に装着することで、必要に応じて幅の異なる海苔シートを即座に供給できるようにしたおにぎりの海苔巻き方法及び海苔巻き装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1によれば、搬送コンベアによって間欠搬送されるおにぎりを、おにぎり突き上げ台板上に移送するおにぎり移送工程と、略帯状の幅の異なる海苔シートを、同一幅単位で重積状態に収納した複数のカセットから所望するカセットを選択してホッパーに装着し、該カセット下部からブロワーヘッドによって海苔シートを一枚づつ吸着して下降する海苔シート供給工程と、前記突き上げ台板上のおにぎりの上部に海苔シートを幅方向に移送する海苔シート搬送工程と、前記突き上げ台板によっておにぎりを押し上げ、間欠回転するターンテーブルの受け孔内に押し込むことで、海苔シートをおにぎりの上面から左右両側面に沿って折り込む海苔シート折り込み工程と、前記ターンテーブルの受け孔内において、海苔シートの両端部をおにぎりの下面に折り込む海苔シート端部折り込み工程とを具備したことを特徴とする。
【0006】
請求項2によれば、搬送コンベアによって間欠搬送されるおにぎりを、おにぎり突き上げ台板上に移送するおにぎり移載機構と、幅の異なる略帯状の複数種類の海苔シートを、各同一幅単位で収納した複数のカセットを、必要に応じて一個のホッパーに交換自在に装着し、前記カセットの下部からブロワーヘッドによって海苔シートを一枚づつ吸着して下降する海苔シート供給機構と、前記突き上げ台板上のおにぎりの上方部に、前記海苔シートを幅方向へ間欠移送する海苔シート搬送機構と、前記突き上げ台板によっておにぎりを押し上げ、間欠回転するターンテーブルの受け孔内に押し込むことで、海苔シートをおにぎりの上面から左右両側側面に沿って折り込む海苔シート折り込み機構と、前記受け孔内において、海苔シートの両端部をおにぎりの下面に折り込む海苔シート端部折り込み機構とを具備してなることを特徴とする。
【0007】
請求項3では、海苔シート搬送機構の上方部において、両端部をフレームの左右両側に固定して架設した一個の平面略長方形のホッパー上部に脱着自在に、各ケースを前記ホッパーと同一形状及び同一大きさに形成し、該各ケース内に、略帯状の幅の異なる複数種類の海苔シートを、同一幅単位で、かつ前記ケース内の中央に一致して収納可能に海苔シート位置決め板を設けて複数種のカセットを形成し、該各カセットを必要に応じて前記ホッパーに交換自在に装着してなることを特徴とする。
【0008】
請求項4では、カセット内最下部の海苔シートがブロワーヘッドによって吸着される際、下部から二番目の海苔シートの両端を下面を支える海苔シート落下防止用の係合爪を、ホッパーの左右両側部において、前記カセットの下端開口部両側部に対し、進・退自在に枢設してなることを特徴とする。
【0009】
請求項5によれば、両端をフレームの左右両側部に支承して架設した駆動軸及び従動軸に、左右方向へ一定の間隔をおいて各固定した二個一対の駆動プーリ及び従動プーリに、表面に海苔シート搬送用の海苔シート係止突起を、長さ方向へ海苔シートの幅よりやや大きい間隔をおいて突設した二個一対のタイミングベルトを各巻き掛けし、前記海苔シート供給機構の下方部から、前記海苔シート突き上げ台板の上方部まで配設してなることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るおにぎりの海苔巻き方法の実施に適用される海苔巻き装置及び本発明の海苔巻き装置について図面を参照して説明する。
図1は、上記装置全体の平面図を示し、図2は、上記装置全体の正面図を示し、図3は、図1の左側両面を示し、図4は、上記装置におけるおにぎり移載機構を示し、図5は、上記装置の一部縦断面図を示し、図6は、上記装置のホッパーに海苔シートのカセットを装着した状態の平面図を示し、図7は、上記装置の海苔シート供給機構の縦断面図を示し、図8は、上記装置におけるホッパーと、該ホッパーに装着したカセットと、海苔シート搬送機構の一部の各正面図を示し、図9、図10、図11は、上記装置の大幅海苔シート収納用カセット及び中幅海苔シート収納用カセット並びに小幅海苔シート収納用カセットの各平面図を示し、図12、図13、図14は、海苔シート端部の折り込み機構を作動順に現した一部断した各正面図を示し、図15は、サンドおにぎりの斜視図を示し、図16は、サンドおにぎりの直径方向に海苔シートを巻装した状態の斜視図を示し、図17は、包餡おにぎりに海苔シートを巻装した状態の斜視図を示す。
【0011】
上記装置は、図1ないし図5に示したように、おにぎり1を間欠搬送する搬送コンベア2と、おにぎり1を突き上げ台板上に移送するおにぎり移載機構3と、海苔シート供給機構4と、突き上げ台板上のおにぎり1の上方部に海苔シートを搬送する海苔シート搬送機構5と、同一円周線上において、周方向へ一定の間隔をおいて複数の受け孔を、上下方向へ貫通して形成した間欠回転するターンテーブル6と、海苔シート折り込み機構7と、海苔シート端部折り込み機構8を主要部材として構成されている。
【0012】
上記おにぎり搬送コンベア2は、次のように構成される。
図1及び図4に示したように、コンベア枠9に、一定の間隔をおいて平行に軸支した駆動ローラ10と、従動ローラ11にコンベアベルト12を巻き掛けして、図1及び図4に矢印dが示す方向へ間欠回転されるよう構成されている。
【0013】
上記おにぎり移載機構3は、次のように構成される。
図1ないし図5に示したように、横枠部3bと、縦枠部3cとで平面略L字形状にして、かつその内角部を、おにぎり1の外周面と略同一の円弧面3dに形成したおにぎり移送枠3aを、上記した搬送コンベア2の回転方向の一端上部から後述する貫通孔14の一側部に、上記搬送コンベア2と直角方向(図1及び図4において左右方向)へ往復移動自在に配置し、該移送枠3aが、図4において二点鎖線、図1において実線で各示した左方向へ移動した位置から、図1及び図4において右方向へ移動されることで、上記縦枠部3cによって、搬送コンベア2上のおにぎり1が、固定ブロック13の貫通孔14内及び該貫通孔14に嵌合した突き上げ台板15上に移載されるよう構成されている。
【0014】
また、上記移送枠3aの往復移動機構は、次のように構成される。
図1ないし図4に示したように、上記固定ブロック13と、固定枠16に、横方向(図1及び図4において左右方向)へ並行に二個一対のガイドシャフト17、18を架設し、該ガイドシャフト17、18に、軸方向へ往復移動自在に移動ブロック19を外装し、該移動ブロック19と、上記横枠部3bとをシャフト20にて連結し、上記移動ブロック19を、図示しない駆動源によって正転・逆転される駆動軸21とアーム22を介して連結し、上記移動ブロック19が左右方向へ往復移動されることで、上記移送枠3aは左右方向へ一定ストローク往復移動されるよう構成されている。
【0015】
上記した固定ブロック13は、図5に示したように厚肉にして、上記搬送コンベア2の一端一側に固定され、該固定ブロック13の貫通孔14内に、昇降軸15aの上端に水平に固定した突き上げ台板15が、図示しない駆動源によって昇降動自在に嵌合されている。
【0016】
上記貫通孔14の上部は、図1ないし図5に示したように、上記した搬送コンベア2側を開口して平面略横向きU字形状に形成されていると共に、その開口部14aの底面14bを、搬送コンベア2と略同一高さに形成して、おにぎり1を搬送コンベア2上から上記貫通孔14内及び上記突き上げ台板15上に円滑に横移動できるよう構成されている。
【0017】
上記海苔シート供給機構4は、次のように構成される。
図1ないし図3及び図6ないし図8に示したように、上記した貫通孔14と所定の間隔をおいて後方(図1において右側)上部に設けられる。
左右方向に長い平面長方形状にして、かつ上下両端を開口して形成されたホッパー23が、その左右両端の下部をフレーム24の左右両側部24a、24aに嵌合し、ボルト25、25・・・止めして架設され、該ホッパー23の上部に対し、海苔シート26収納用カセット27は、上記ホッパー23の前後側面から突設した狭幅の水平な突片23a、23aと、上記カセット27の前後両側部に開口した、その開口部27a、27aの下縁から水平に突設した狭幅の突片27b、27bとを上下方向へ重ね合せてボルト28、28・・・止めして脱着自在に連通装着されている。
【0018】
上記カセット27内の中央部下方には、図7に明示した如く、多数の吸気小孔29a、29a・・・を上下方向へ形成したブロワーヘッド29を、フレーム24の底板24bに上下方向へ摺動自在に支承されている中空の昇降軸30の上端に水平に固定して昇降動自在に配置させてあり、上記昇降軸30は図示しないブロワーとホース等にて連通接続させてあり、上記したカセット27内に重合状態に収納されている複数の海苔シート26、26・・・を、上記ブロワーヘッド29に吸着して、下部の海苔シート搬送機構5へ供給するよう構成させてある。
【0019】
また、上記海苔シート供給機構4は、図7に示したように、ホッパー23の左右両側に、カセット27の下端開口部に対し進・退自在に、二個一対の海苔シート落下防止用係合爪31、32を設けてある。
即ち、上記二個一対の係合爪31、32は、垂直板部31a、32aと、水平板部31b、32bとで正面略L字形状に形成され、その各垂直板部31a、32aの上端をホッパー23の左右両側部に枢軸33にて回転自在に枢着することで、各水平板部31b、32bが、ホッパー23両側部に開設した開口部23b、23bに挿通して、図7に実線で示した海苔シート26の左右両端部係合位置と、図7に二点鎖線で示した海苔シート26係合解除位置とに往復回転自在に形成させてある。
【0020】
上記二個一対の係合爪31、32の往復回転機構は、次のように構成される。
図7に示したように、上記した枢軸33、33に一端を固定したリンク34、34の他端に作動ロッド35の上端を回転自在に枢着し、該作動ロッド35の下端を、駆動源36の駆動軸36aに固定した回転円板37の偏心位置にピン38にて回転自在に枢着して形成され、上記作動ロッド35が上下方向へ往復移動されることで、上記リンク34、枢軸33を介して、上記した係合爪31、32が所定角度内外方向へ回転され、カセット27内に収納されている複数の海苔シート26の内、最下部の海苔シート26aがブロワーヘッド29に吸着されて下降する際、下部から二番目の海苔シート26bの左右両端部を上記爪31、32に係合して、当該海苔シート26b及びその上部の海苔シート26が落下するのを防止し、また、上記海苔シート26bがブロワーヘッド29に吸着されるときは、上記爪31、32は外側へ回転して海苔シート26両端部の係合が解除され、上記ブロワーヘッド29により海苔シート26bが下降する際に、上記係合爪31、32が内側へ回転して、下部から三番目の海苔シート26cの左右両端部を係合するよう構成されている。
【0021】
上記カセット27は、次のように構成される。
図9及び図10並びに図11に例示したように、幅の異なる複数種類の海苔シート26d、26e、26f・・・を収納するカセット27c、27d、27e・・・を形成させてあるもので、上記各カセット27c、27d、27e・・・は、その各ケース27f、27g、27hが、既述ホッパー23の上部に連通状態に装着可能なるよう、上記ホッパー23と同一形状及び同一大きさに形成させてあって、該各ケース27f、27g、27h内には、拡幅海苔シート26d、中幅海苔シート26e、小幅海苔シート26fが各ケース27f、27g、27hの中央部に一致して収納されるよう、上記ケース27fにおいては、平面略L字形状とした二個一対の海苔シート26dの位置決め板27i、27iをボルト39、39・・・にてケース27cの左右両側に固設して形成させてある。
【0022】
また、上記中幅海苔シート26eの収納用カセット27d及び小幅海苔シート26fの収納用カセット27eにおいては、各ケース27g、27h内に、平面略L字形状とした二個一対の位置決め板27j、27jを各ケース27g、27hの左右両側板部内面一側に固定し、該一対の位置決め板27j、27jと前後方向に所定の間隔をおいて、平面略L字形状とした二個一対の位置決め板27k、27kを、各ケース27g、27hの左右両側板部にボルト39、39・・・によって固設して形成されている。
従って、ホッパー23に対し、必要に応じてカセット27を交換することで、所望する幅の海苔シートの供給を簡便に行なうことができる。
【0023】
上記海苔シート搬送機構5は、次のように構成される。
図1及び図2に示したように、二個一対の駆動ローラ5c、5cを、軸方向(左右方向)に一定の間隔をおいて固定した駆動軸5aと、二個一対の従動ローラ5d、5dを軸方向(左右方向)へ一定の間隔をおいて固定した従動軸5bを、前後方向(図1及び図2において左右方向)へ一定の間隔をおいてフレーム24の左右両側部に両端部を回転自在に支承して並行に架設し、上記二個一対の駆動ローラ5c、5cと、二個一対の従動ローラ5d、5dに、表面に海苔シート搬送用の複数の海苔シート係止突起5e、5e・・・を、長さ方向へ海苔シート26の幅より大きい間隔をおいて突設してなる二個一対のタイミングベルト5f、5fを巻き掛けして構成させてある。
【0024】
また、上記した海苔シート搬送機構5は、図1及び図2に示した如く、既述貫通孔14の上部前方から、海苔シート供給機構4の下部後方まで長く形成させてあり、既述ブロワーヘッド29によって二個一対のタイミングベルト5f、5f上に供給された海苔シート26を上記した係止突起5e、5eに係止して、上記した貫通孔14の上方部へ搬送する。
【0025】
上記ターンテーブル6は、次のように構成される。
図1及び図2に示したように、複数のおにぎり受け孔40、40・・・を、同一円周線上において、周方向へ一定の間隔をおいて、かつ上下方向へ貫通して形成させてあり、フレーム24の底板24b上に、図1に示す矢印e方向へ間欠回転可能に回転軸41によって軸支されている。
また、上記各受け孔40、40・・・の下部は、下端へ徐々に拡径するテーパ孔40aに形成させてあり、各受け孔40、40の上部には、図2に示した如く、海苔シート26及びおにぎり1の押え板42を配設させてある。
【0026】
上記海苔シート折り込み機構7は、次のように構成される。
既述貫通孔14及び突き上げ台板15の中心線に対し、ターンテーブル6は、その各受け孔40、40の間隔を単位として間欠回転されるので、図5に実線で示したように、おにぎり1が突き上げ台板15上に移載され、上方部に海苔シート26が搬送された状態において、これらとターンテーブル6の受け孔40が一致すると、昇降軸15aによって突き上げ台板15が上昇されておにぎり1を突き上げ、上記受け孔40内に押し込まれる際、海苔シート26も押し上げられることにより、該海苔シート26は図5に示したように、おにぎり1上面から左右両側面に沿って下方へ略逆U字形状に折り込まれるよう構成されている。また、このとき、海苔シート26の中央部及びおにぎり1の上面は押え板42によって支持されるので、受け孔40から上方へ押し出されることはない。
【0027】
上記海苔シート26の端部折り込み機構8は、図12に示したように、上記した受け孔40におにぎり1と海苔シート26が押し込まれ、該海苔シート26が折り込まれた位置から、ターンテーブル6が所定角度回転された図1に示す位置イにおいて、受け孔40の下部に配置される。
【0028】
上記海苔シート26の端部折り込み機構8は、次のように構成される。
図12ないし図14に示したように、フレーム24の底板24b上に起立固定した支柱43に、上部支持板44と下部支持板45を、両者間に圧縮バネ46を介在して上下方向へ摺動自在に配設すると共に、上記下部支持板45の一端に、下端を固定したガイドシャット47を上部支持板44の一端に挿通してナット48止めしてある。
【0029】
上記した下部支持板45の他端に下端を固定して立設したシャフト49を、上部支持板44の他端に挿通し、上記上部支持板44の他端上部と、上記シャフト49の上端に各中央部を固定して水平に下部アーム50及び上部アーム51を設け、該下部、上部両アーム50、51との間に圧縮バネ52を介在させてある。
【0030】
上記した上部アーム51の両端部には、略くの字形状に対称に屈曲形成して、上端に海苔シート26の端部折り込みブロック53a、54aを各固定してなる二個一対の第1リンク53、54の屈曲部をピン55、56にて、上記折り込みブロック53a、54aが対向閉動及び対称開動可能に枢着すると共に、上記一対の第1リンク53、54の下端は、上記した下部アーム50の両端に一端をピン57、58によって回転自在に枢着した左右の二個一対の第2リンク59、60の他端とピン61、62にて回転自在に枢着させてあり、下部アーム50が圧縮バネ46の弾発力によって上部支持板44を介して上方へ押し上げられることで、上記した二個一対の第1リンク53、55及び二個一対の第2リンク59、60を介在して二個一対の折り込みブロック53a、54aは、図12に示す開動状態から図13に示したように対向閉動して、海苔シート26の両端部26g、26gを内側へ対向折り込み、次いで、上記シャフト49が下部支持板45にて上方へ押し上げられることで、一対の第1、第2両リンク53、54、59、60を介して二個一対の折り込みブロック53a、54aが上昇して、上記両端部26g、26gを図14に示したようにおにぎり1の下面に押し付け、海苔シート26が巻装されるよう構成されている。
【0031】
尚、図1及び図2並びに図3において、63は、海苔シート26が巻装されたおにぎり1を、ターンテーブル6の受け孔40から下方へ押し出すため排出機構を示す。
【0032】
次に本発明に係るおにぎりの海苔巻き方法について説明する。
図1及び図2に示したように、おにぎり1が搬送コンベア2によって間欠搬送され、所定位置まで来ると、おにぎり移載機構3によっておにぎり1は横方向へ移送され、貫通孔14内及び該貫通孔14に嵌合した突き上げ台板15上に移載される。
【0033】
次いで、海苔供給機構4から海苔シート26が、海苔シート搬送機構5の二個一対のタイミングベルト5f、5f上に供給されると、二個一対のタイミングベルト5f、5fが回転し、海苔シート26を、上記突き上げ台板15上のおにぎり1の上部に搬送して停止する。
【0034】
次いで、昇降軸15aにより突き上げ台板15が上昇して、おにぎり1を突き上げ、ターンテーブル6の受け孔40に下方から押し込む。このとき、略帯状の海苔シート26はおにぎり1によって押し上げられ、おにぎり1と一体的に上記受け孔40に押し込まれることで、海苔シート26は縦断面略逆U字形状に押し込まれて、おにぎり1の上面から左右両側面に沿って折り込まれ、貼着される。
【0035】
次いで、突き上げ台板15が下降し、ターンテーブル6の受け孔40から離脱すると、ターンテーブル6が所定方向へ間欠回転し、受け孔40に嵌合保持されているおにぎり1が、海苔シート端部折り込み機構8の位置に一致すると、ターンテーブル6の回転が停止する。
次いで、駆動源によって、上記海苔シート端部折り込み機構8が作動し、その二個一対の折り込みブロック53a、54aが対向閉動した後、押し上げられて、海苔シート26の両端部26g、26gを内側へ対向折り込むと共に、おにぎり1には、その直径方向に海苔シート26が略帯封状態に巻装される。
【0036】
海苔シート26が巻装されたおにぎり1は、ターンテーブル6の所定方向への間欠回転によって所定位置まで搬送されると、排出機構63が作動し、ターンテーブル6の受け孔40から下方へ押し出され、次工程に搬送される。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1によれば、円形等のサンドおにぎり、包餡おにぎり等のおにぎりの直径方向に略帯状の海苔シートを巻装するにあたって、おにぎりの大きさ等に応じて、また所望する幅の海苔シートを選択して略帯封状態に巻装することができるので、上下両飯体及び具が分離し、崩れることがなく、また、おにぎりと海苔シート幅が適合して、食感及び味が良く、かつ外観上体裁の良い海苔巻きおにぎりを、自動化によって効率良く得ることができる。
【0038】
請求項2によれば、円形等のサンドおにぎり、包餡おにぎり等のおにぎりの直径方向へ略帯状の海苔シートを巻装するにあたって、幅の異なる複数種類の海苔シートを、各同一幅単位で収納した複数のカセットを、必要に応じて一個のホッパーに交換して装着することで、容易、かつ迅速に、希望する幅の海苔シートを供給することができる。その結果、幅の異なる海苔シートを巻装して複数種の海苔巻きおにぎりを得る場合は、これに直ちに対応することができる。
【0039】
請求項3によれば、幅の異なる複数種類の海苔シートは、カセット内に設けた海苔シート位置決板によって、カセットの中央部に一致して収納されるので、下部の海苔シート搬送機構上に対し、海苔シートの供給位置がずれることなく、常に定位置へ供給することができる。
【0040】
請求項4では、カセット下端の開口部左右両側部に、上記開口部左右両側部に対し、進・退自在に海苔シート両端部を係合する二個一対の係合爪を設け、カセット下端からブロワーヘッドによって海苔シートを吸着し、下降する際、その上部の海苔シート両端部を上記爪に係合して保持するようにしたので、海苔シートを一枚づつ確実に供給することができる。
【0041】
請求項5では、左右方向に所定の間隔をおいて軸支した、各駆動ローラ、従動ローラに、表面に海苔シート係止突起を設けた二個一対のタイミングベルトを巻き掛けしてなるので、該両ベルトの回転速度に誤差を生じることなく、常に一定速度に保たれるので、海苔シートの位置や向きがかわることなく、常に一定した向きで幅方向へ正確に搬送することができ、また、二個一対のタイミングベルト間を通して、ブロワーヘッド、突き上げ台板の各昇降軸等を都合良く配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るおにぎりの海苔巻き方法に適用される装置及び海苔巻き装置の全体を示す平面図である。
【図2】 同上装置を一部切欠して示す正面図である。
【図3】 同上装置を一部切欠して示す左側面図である。
【図4】 同上装置におけるおにぎり搬送コンベアと、おにぎり移載機構を各示す平面図である。
【図5】 同上装置におけるおにぎり移載機構と、海苔シート折り込み機構を各示す縦断面図である。
【図6】 同上装置における海苔シート供給機構を示す平面図である。
【図7】 同上装置における海苔シート供給機構を示す縦断面図である。
【図8】 同上装置におけるホッパーと、カセットと、海苔シート搬送機構の一部を各示す正面図である。
【図9】 同上装置における拡幅海苔シート収納用カセットを示す平面図である。
【図10】 同上装置における中幅海苔シート収納カセットを示す平面図である。
【図11】 同上装置における小幅海苔シート収納用カセットを示す平面図である。
【図12】 同上装置における海苔シート端部折り込み機構を示す正面図である。
【図13】 同上海苔シート端部折り込み機構の海苔シート端部折り込み途中の状態を示す正面図である。
【図14】 同上海苔シート端部折り込み機構の海苔シート端部を折り込んだ状態を示す正面図である。
【図15】 サンドおにぎりの斜視図である。
【図16】 サンドおにぎりに本発明方法及び装置によって海苔シートを巻装した状態を示す斜視図である。
【図17】 本発明方法及び装置によって海苔シートを巻装した包餡おにぎりを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 おにぎり
2 搬送コンベア
3 おにぎり移載機構
4 海苔シート供給機構
5 海苔シート搬送機構
5a 駆動軸
5b 従動軸
5c 駆動ローラ
5d 従動ローラ
5e 海苔シート係止突起
5f タイミングベルト
6 ターンテーブル
7 海苔シート折り込み機構
8 海苔シート端部折り込み機構
15 突き上げ台板
23 ホッパー
24 フレーム
24b フレームの底板
26、26d、26e、26f 海苔シート
26g 海苔シート端部
27、27c、27d、27e カセット
27f、27g、27h ケース
27i、27j、27k 位置決め板
29 ブロワーヘッド
31、32 海苔シート端部係合爪
40 受け孔

Claims (5)

  1. 搬送コンベアによって間欠搬送されるおにぎりを、おにぎり突き上げ台板上に移送するおにぎり移送工程と、略帯状の幅の異なる海苔シートを、同一幅単位で重積状態に収納した複数のカセットから所望するカセットを選択してホッパーに装着し、該カセット下部からブロワーヘッドによって海苔シートを一枚づつ吸着して下降する海苔シート供給工程と、前記突き上げ台板上のおにぎりの上部に海苔シートを幅方向に移送する海苔シート搬送工程と、前記突き上げ台板によっておにぎりを押し上げ、間欠回転するターンテーブルの受け孔内に押し込むことで、海苔シートをおにぎりの上面から左右両側面に沿って折り込む海苔シート折り込み工程と、前記ターンテーブルの受け孔内において、海苔シートの両端部をおにぎりの下面に折り込む海苔シート端部折り込み工程とを具備したことを特徴とするおにぎりの海苔巻き方法。
  2. 搬送コンベアによって間欠搬送されるおにぎりを、おにぎり突き上げ台板上に移送するおにぎり移載機構と、幅の異なる略帯状の複数種類の海苔シートを、各同一幅単位で収納した複数のカセットを、必要に応じて一個のホッパーに交換自在に装着し、前記カセットの下部からブロワーヘッドによって海苔シートを一枚づつ吸着して下降する海苔シート供給機構と、前記突き上げ台板上のおにぎりの上方部に、前記海苔シートを幅方向へ間欠移送する海苔シート搬送機構と、前記突き上げ台板によっておにぎりを押し上げ、間欠回転するターンテーブルの受け孔内に押し込むことで、海苔シートをおにぎりの上面から左右両側側面に沿って折り込む海苔シート折り込み機構と、前記受け孔内において、海苔シートの両端部をおにぎりの下面に折り込む海苔シート端部折り込み機構とを具備してなることを特徴とするおにぎりの海苔巻き装置。
  3. 海苔シート搬送機構の上方部において、両端部をフレームの左右両側に固定して架設した一個の平面略長方形のホッパー上部に脱着自在に、各ケースを前記ホッパーと同一形状及び同一大きさに形成し、該各ケース内に、略帯状の幅の異なる複数種類の海苔シートを、同一幅単位で、かつ前記ケース内の中央に一致して収納可能に海苔シート位置決め板を設けて複数種のカセットを形成し、該各カセットを必要に応じて前記ホッパーに交換自在に装着してなることを特徴とする請求項2に記載のおにぎり海苔巻き装置。
  4. カセット内最下部の海苔シートがブロワーヘッドによって吸着される際、下部から二番目の海苔シートの両端を下面を支える海苔シート落下防止用の係合爪を、ホッパーの左右両側部において、前記カセットの下端開口部両側部に対し、進・退自在に枢設してなることを特徴とする請求項2または3に記載のおにぎりの海苔巻き装置。
  5. 両端をフレームの左右両側部に支承して架設した駆動軸及び従動軸に、左右方向へ一定の間隔をおいて各固定した二個一対の駆動プーリ及び従動プーリに、表面に海苔シート搬送用の海苔シート係止突起を、長さ方向へ海苔シートの幅よりやや大きい間隔をおいて突設した二個一対のタイミングベルトを各巻き掛けし、前記海苔シート供給機構の下方部から、前記海苔シート突き上げ台板の上方部まで配設してなることを特徴とする請求項2に記載のおにぎりの海苔巻き装置。
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