JP4246013B2 - 離型材とそれを用いた回路基板構造体の製造方法 - Google Patents

離型材とそれを用いた回路基板構造体の製造方法 Download PDF

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この発明は、離型材とそれを用いた回路基板構造体の製造方法に関し、特定的には樹脂基材の回路基板構造体を製造する際に使用される離型材に関するものである。
FPC(フレキシブル・プリント・サーキット)基板、樹脂ベース回路基板、ICカード基板等の回路基板においては、金属薄膜からなる回路層を樹脂基板または樹脂フィルム等の樹脂基材の表面上に形成する。これらの回路基板を実用する際には絶縁性のカバーフィルムで回路層を被覆することが行われるようになってきている。この被覆は、回路層上の短絡(ショート)を防止するため、あるいは空気中の水分または酸素によって回路層そのものが劣化することを防止するためである。
近年、携帯電話機、モバイルパーソナルコンピュータ、電子手帳、PDA、携帯オーディオ機器、携帯TV、カーナビゲーション等の電子装置の小型化が著しい。小型化に伴って電子装置に適用される回路基板に対してはより高い絶縁性と耐久性が求められる。この要求に対応するためにもカバーフィルムで回路層を被覆することが行われるようになってきている。
回路基板において回路層をカバーフィルムで被覆する方法としては、樹脂基材の表面上の回路層を被覆するように熱接着剤を介在してカバーフィルムを樹脂基材の表面上に積層し、加熱加圧することによって、これらを一体化させて固着する方法がある。回路層をカバーフィルムで被覆した後、回路基板にはIC、コンデンサ、トランジスタ、ダイオード、コネクタ等の電子部品を実装する。電子部品を実装する予定の回路層部分には、通常、カバーフィルムを積層しない。このため、回路基板においてカバーフィルムを積層する部分と積層しない部分とが存在し、これらの間に段差が生じることになる。これにより、樹脂基材の表面上には凹凸部が形成されることになる。この状態で電子部品実装予定の回路層部分を除いてカバーフィルムで回路層を被覆し、カバーフィルムを樹脂基材に一体化させるために加熱加圧すると、熱接着剤がカバーフィルムの存在しない部分にはみ出し、または滲み出す。これによって熱接着剤が回路基板上の不必要な部分にまで付着する。その結果、後工程において電子部品の実装に支障を来たすことになる。
このような熱接着剤のはみ出し、または滲み出しを防止するために特定の組成と構成を備えたプリント基板製造用離型フィルムを用いることが、たとえば、特開2000−263724号公報(特許文献1)で提案されている。
しかしながら、この離型フィルムは樹脂製であるため、熱接着剤のはみ出し、または滲み出しを防止する効果が十分でなかった。また、樹脂製の離型フィルムは熱伝導率が低いため、上記の一体化させるための加熱加圧工程に要する時間が長くなり、また、その後の冷却工程に要する時間も長くなり、作業効率がすこぶる悪かった。さらに、樹脂製の離型フィルムは加熱されると反りが生じやすい。樹脂製離型フィルムの反りに伴って回路基板そのものも追随して反りまたはカール変形が発生するという問題があった。
一方、樹脂ベースプリント基板用離型材としては、エポキシ系樹脂に剥離剤としてシリコーンを混合したコート剤がアルミニウム箔の片面または両面に設けられているものが、たとえば、特公平4−9号公報(特許文献2)で開示されているように従来から公知である。
この種の離型材は、表面が平らなプリプレグを加熱加圧し、プレス成形する際に用いる離型材としては有効である。ここで、プリプレグとは、ガラスクロスまたは紙等にエポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリイミド系樹脂等を含浸させた後、乾燥して半硬化させてシート形状にしたものをいう。
しかしながら、金属薄膜からなる回路層が形成された樹脂基材とカバーフィルムとを接着して一体化させる際にこの種の離型材を用いると、エポキシ系樹脂とシリコーンの混合物中に含まれる成分が熱接着剤層中に拡散して、カバーフィルムと回路層との間で電気的通路を形成するため、カバーフィルムの絶縁性を低下させる場合がある。
特開2000−263724号公報 特公平4−9号公報
そこで、この発明の一つの目的は、カバーフィルムを樹脂基材の一部表面に固着させるときに樹脂基材の少なくとも一部表面上に形成される凹凸部の表面を被覆するために用いられる離型材において、カバーフィルムの固着時に生じる接着剤のはみ出し、または滲み出しを防止することである。
この発明のもう一つの目的は、カバーフィルムを樹脂基材の一部表面に固着させるときに樹脂基材の少なくとも一部表面上に形成される凹凸部の表面を被覆するために用いられる離型材において、カバーフィルムの固着後に生じる樹脂基材の反りまたはカール変形を防止することである。
この発明のさらにもう一つの目的は、カバーフィルムを樹脂基材の一部表面に固着させるときに樹脂基材の少なくとも一部表面上に形成される凹凸部の表面を被覆するために用いられる離型材において、カバーフィルムの固着後の放熱性を向上させるとともに、回路基板構造体の製造方法において作業性と生産性を改善することである。
この発明に従った離型材は、樹脂基材の表面上に形成された回路層の一部を被覆するように接着剤層を介在してカバーフィルムを樹脂基材の一部表面上に固着させるときに、カバーフィルムを積層する部分と積層しない部分との間で、樹脂基材の少なくとも一部表面上に形成される凹凸部の表面を被覆するために用いられる離型材であって、アルミニウム箔と、このアルミニウム箔の表面に接触するように形成されたフッ素系樹脂層とを備え、アルミニウム箔の引張強度と耐力の差が20N/mm 2 以上70N/mm 2 以下の範囲内にあって、アルミニウム箔は焼きなまされたものである
この発明の離型材においては、カバーフィルムの固着の際に加えられる圧力に応じてアルミニウム箔の形状が上記の凹凸部の形状に追随する。このため、カバーフィルムと樹脂基材とを固着するために用いられ、それらの間に介在する接着剤がカバーフィルムの存在しない不必要な樹脂基材の表面上にはみ出し、または滲み出すのを効果的に防止することができる。
また、この発明の離型材においては、フッ素系樹脂層がアルミニウム箔の表面の少なくとも一部を被覆するように形成されているので、カバーフィルムの固着の際に加えられる熱によって樹脂フィルムのように非可逆的に熱収縮することはない。このため、カバーフィルムの固着の際に加えられる熱に応じて固着後に生じる樹脂基材の反りまたはカール変形を防止することができる。
さらに、この発明の離型材においては、アルミニウム箔が構成材料として用いられているので、熱伝導性の高いアルミニウム箔がカバーフィルムの固着後の放熱性を高める役割を果たす。このため、回路基板構造体の製造方法において、カバーフィルムを固着する際に加熱と冷却に要する時間を短縮することができるので、作業性と生産性を高めることができる。
この発明の離型材においては、アルミニウム箔の引張強度と耐力の差が20N/mm2以上70N/mm2以下の範囲内にある。これにより、アルミニウム箔の成形性を高めることができるので、カバーフィルムの固着の際に加えられる圧力に応じてアルミニウム箔の形状を上記の凹凸部の形状によりよく追随させることができる。
この発明の離型材においては、アルミニウム箔の厚みが6μm以上50μm以下、表面粗さRmaxが1μm以下であるのが好ましい。この場合、カバーフィルムの固着の際に離型材と樹脂基材との間に微小な隙間が生じないようにすることができ、カバーフィルムの存在しない不必要な樹脂基材の表面上に接着剤がはみ出し、または滲み出すのをより効果的に防止することができる。
この発明の離型材においては、フッ素系樹脂が、フッ化エチレン系樹脂、エチレン‐フッ化エチレン共重合系樹脂、パーフルオロアルキル系共重合樹脂、パーフルオロポリエーテル系共重合樹脂、フッ化ウレタン系樹脂、フッ化アルキルシラン系樹脂、フロロフォスフェート系樹脂、フッ化シリコン系樹脂、変性フッ素系樹脂、ポリビニリデンフルオライドおよびフルオロエチレンビニルエーテル共重合体からなる群より選ばれた少なくとも一種であるのが好ましい。
この発明の離型材においては、フッ素系樹脂層の形成量が0.05g/m2以上4.0g/m2以下、フッ素系樹脂層の表面に水滴が接触したときの接触角が90度以上であるのが好ましい。この場合、カバーフィルムの固着後において接着剤層からの離型材の離型性をより効果的に高めることができる。
この発明に従った回路基板構造体の製造方法は、樹脂基材の表面上に形成された回路層の一部の上に接着剤層を介在してカバーフィルムを積層することによって積層体を形成する工程と、上述した特徴の少なくともいずれかを有する離型材を積層体の上に配置する工程と、離型材を通じて積層体を加熱加圧する工程とを備える。
この発明の回路基板構造体の製造方法では、積層体を形成する工程においてカバーフィルムと接着剤層とが予め一体化されているのが好ましい。
この発明によれば、カバーフィルムと樹脂基材とを固着するために用いられ、それらの間に介在する接着剤がカバーフィルムの存在しない不必要な樹脂基材の表面上にはみ出し、または滲み出すのを効果的に防止することができる。
また、カバーフィルムの固着の際に加えられる熱に応じて固着後に生じる樹脂基材の反りまたはカール変形を防止することができる。
さらに、回路基板構造体の製造方法において、カバーフィルムを固着する際に加熱と冷却に要する時間を短縮することができるので、作業性と生産性を高めることができる。

以下、この発明の一つの実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
図1は本発明の一つの実施の形態として離型材の概略的な構成を示す断面図である。図1に示すように、離型材10は、アルミニウム箔11と、アルミニウム箔11の表面を被覆するように形成されたフッ素系樹脂層12とから構成される。
図2は本発明の離型材が用いられる対象物としての回路基板の概略的な構成を示す断面図である。図2に示すように、回路基板20は、樹脂基材21と、接着剤層22を介在して樹脂基材21の一部表面の上に配線回路パターンに従って形成された回路層23とから構成される。
図3は、図2に示す回路基板の回路層の一部にカバーフィルムを積層した状態を示す概略的な断面図である。図3に示すように、樹脂基材21の表面上に形成された回路層23の一部を被覆するように接着剤層30を介在してカバーフィルム40が回路層23の上に積層されている。このとき、カバーフィルム40と接着剤層30とが予め一体化されていてもよい。
図4は、図3に示すカバーフィルムを回路基板に一体化させて固着するために、図1に示される本発明の離型材を適用した状態を示す概略的な断面図である。図4に示すように、離型材10は、構成部材としてカバーフィルム40を回路基板20の一部表面に固着させるときに用いられる。カバーフィルム40を固着させる際には、図4に示すように回路基板20の一部表面上には凹部と凸部が形成される。離型材10は、これらの凹部と凸部の表面を被覆するために用いられる。このように樹脂基材21の表面上の回路層23の上にカバーフィルム40を積層した積層体の上に離型材10を配置した状態で、離型材10を通じて積層体を加熱加圧する。これにより、カバーフィルム40が回路基板20に一体化されて固着される。
このとき、離型材10はアルミニウム箔11の成形性に依存して上記の凹部と凸部の形状に追随して変形するので、接着剤層30が回路基板20の不必要な箇所にはみ出し、または滲み出すのを防止することができる。また、この工程においては、離型材10を構成するアルミニウム箔11が樹脂フィルムのように非可逆的に熱収縮することはないので、回路基板20に反りまたはカール変形が生じることもない。さらに、離型材10の放熱性が高熱伝導性のアルミニウム箔11の存在により優れているので、この工程における加熱と冷却に要する時間も短い。したがって、離型材10を用いることによって作業性と生産性を向上させることができる。
この発明の離型材10の一つの実施の形態においてアルミニウム箔11は、公知の組成のアルミニウム箔を用いることができ、たとえば、工業用の純アルミニウム箔、あるいはJISまたはAAで定められた組成のアルミニウム合金箔、特定的には1000系純アルミニウム、3003、3004等の3000系アルミニウム合金、5052等の5000系アルミニウム合金、8021、8079等の8000系アルミニウム合金の箔を採用することができる。
アルミニウム箔の厚みは6μm以上50μm以下であるのが好ましく、15μm以上30μm以下であるのがより好ましい。アルミニウム箔の厚みが6μm未満では、離型材の使用時に亀裂が生じる恐れがある。アルミニウム箔の厚みが50μmを越えると、離型材としての材料コストが増加するだけでなく、柔軟性が不足し、加圧時に凹凸部形状に追随して変形するのが困難になり、接着剤のはみ出しが生じる恐れがある。
アルミニウム箔の表面粗さRmaxは1μm以下であるのが好ましく、0.01μm以上1μm以下であるのがより好ましい。アルミニウム箔の表面粗さRmaxが1μmを越えると、加圧時に回路基板との間に微小な隙間が生じ、接着剤のはみ出しを十分に防止することができない恐れがある。アルミニウム箔の表面粗さRmaxを1μm以下にするには、アルミニウム箔の製造時に圧延ロールのロール表面粗さを研磨等により適宜調整すればよい。
アルミニウム箔の調質については、焼きなまし材(O材)、圧延上がり材(H材)、それらの中間材(半硬材)のいずれにも適用することができる。柔軟性、加圧時における凹凸部形状への追随性、箔表面の清浄度等を考慮すると、焼きなまし材(軟質材、O材)を用いるのが好ましい。焼きなましの条件は、通常、250℃以上550℃以下の範囲内の任意の温度で30分間〜数十時間程度保持した後、徐冷すればよい。
また、アルミニウム箔の表面をフッ素系樹脂層で被覆する前の段階で、アルミニウム箔の機械的性質は、引張強度が75N/mm2以上、耐力が引張強度よりも20〜70N/mm2低く、伸びが1%以上であるのが好ましい。本発明の離型材に用いられるアルミニウム箔は、図4に示されるような凹凸部形状に追随して変形可能な機械的性質、すなわち成形性を備えていることが必要である。特に、図4に示されるように、凸部間の間隔(凹部の幅)が2000〜3000μm、凸部の幅が数百μm程度、凹凸部の高さが100μm程度の凹凸部の表面を被覆し、その表面形状に追随して変形可能な成形性を備えるためには、アルミニウム箔の引張強度と耐力の差が20N/mm2以上70N/mm2以下の範囲内にあることが要求される。アルミニウム箔の引張強度と耐力の差が20N/mm2未満の場合には、アルミニウム箔が塑性変形を開始するまでの応力が比較的高く、すなわち、低い応力で変形し難く、塑性変形を開始してからアルミニウム箔が破断するまでの応力幅または歪み幅が狭くなり、成形性が悪くなる。アルミニウム箔の引張強度と耐力の差が70N/mm2を越える場合には、耐力が極端に低くなり、不必要にアルミニウム箔が塑性変形し、必要な平滑性を保つことができなくなり、寸法安定性に欠けることになる。
アルミニウム箔の引張強度と耐力の差を調整するためには、アルミニウム合金の組成を適切に選択し、主として適切な焼きなまし条件を選択すればよい。アルミニウム合金の組成は、たとえば、JISまたはAAで定められたアルミニウム展伸材の組成から選択すればよく、特定的には1000系純アルミニウム、3003、3004等の3000系アルミニウム合金、5052等の5000系アルミニウム合金、8021、8079等の8000系アルミニウム合金から選択すればよい。ただし、焼きなまし条件は、炉の種類・容量、アルミニウム箔の圧延履歴、圧延油の種類・量、アルミニウム箔コイルの大きさ等により影響を受けるので、実験によりその都度最適な条件を選択しなければならない。
なお、フッ素系樹脂層を被覆する前には必要に応じて水、洗剤、酸、アルカリまたは有機溶剤等でアルミニウム箔の表面を洗浄しておいてもよい。
アルミニウム箔の表面の少なくとも一部、好ましくは片面または両面にフッ素系樹脂をコーティングすることにより、本発明の離型材を得ることができる。フッ素系樹脂としては、フッ化エチレン系樹脂、エチレン‐フッ化エチレン共重合系樹脂、パーフルオロアルキル系共重合樹脂、パーフルオロポリエーテル系共重合樹脂、フッ化ウレタン系樹脂、フッ化アルキルシラン系樹脂、フロロフォスフェート系樹脂、フッ化シリコン系樹脂、変性フッ素系樹脂、ポリビニリデンフルオライドおよびフルオロエチレンビニルエーテル共重合体からなる群より選ばれた少なくとも一種を用いることができる。
コーティング(塗布)方法は特に限定されないが、刷毛塗り、バーコーター、ロールコーター、ドクターブレード、グラビアコート、スプレーコート、浸漬等の方法を採用すればよい。フッ素系樹脂を塗布する際には、パーフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン等の適当な溶剤で希釈してもよい。
フッ素系樹脂層の形成量(フッ素系樹脂の塗布量)は乾燥後の重量で0.05g/m2以上4.0g/m2以下であるのが好ましく、この範囲内でフッ素系樹脂層が良好な離型性を発揮する。フッ素系樹脂層の形成量が0.05g/m2未満では、離型の効果が不充分である。フッ素系樹脂層の形成量が4.0g/m2を越えると、過剰となり、離型性のさらなる向上が認められないだけでなく、成形時に亀裂または剥離が生じる恐れがある。
また、図5に示されるように、アルミニウム箔11の表面を被覆するフッ素系樹脂層12の表面に水滴50が接触したときの接触角θが90度以上であるのが好ましい。接触角θが90度未満では、離型の効果が乏しくなる恐れがあり、ゴミまたはホコリ等も吸着しやすくなる。
カバーフィルムは、絶縁性フィルムであれば公知の各種のフィルムを採用することができるが、耐湿性、耐久性等を考慮すると、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリバラバン酸フィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、アラミドフィルム等が好ましい。カバーフィルムの厚みは任意であるが、9μm以上50μm以下であるのが好ましく、12μm以上25μm以下であるのがより好ましい。
カバーフィルムと回路基板とを接着する際に用いる接着剤(図4において接着剤層30)としては、公知の接着剤または熱可塑性樹脂を使用することができ、たとえば、ポリエステル、アクリル系、エチレン‐エチルアクリレート共重合体、エチレン‐メチルアクリレート共重合体、エポキシ系等が挙げられる。また、製品名「ボンダイン」住友化学工業株式会社製、製品名「メルセンM」東ソー株式会社製、製品名「BX−60」東亜合成株式会社製のエポキシ系接着剤等の市販品も使用することができる。接着剤層の厚みは特に限定されるものではないが、10μm以上25μm以下であるのが好ましく、塗布の場合には乾燥後の重量で10g/m2以上25g/m2以下であるのが好ましい。
なお、回路基板に使用する樹脂基材自体に熱接着性があれば、接着剤(図4において接着剤層30)を省略することもできる。このような樹脂としては、たとえば、非晶質ポリエチレンテレフタレート樹脂を挙げることができる。また、接着剤は予め別工程でカバーフィルムに塗布、押出しコート、ロールコート等の公知の方法でコーティングさせておくこともできる。
回路基板としては、樹脂基材として樹脂基板または樹脂フィルムの表面上に金属薄膜からなる回路層が形成されているものであればよく、たとえば、FPC(フレキシブル・プリント・サーキット)基板、樹脂ベース回路基板、ICカード基板等が挙げられる。金属薄膜は、アルミニウム箔等の金属箔をエッチングして回路状に形成したもの、樹脂フィルム(基板)上に金属めっきを施して回路状に形成したもの、樹脂フィルム(基板)上に金属を化学的蒸着または物理的蒸着して回路状に形成したもの、金属線を接着したもの等のいずれであってもよい。
回路基板とカバーフィルムとを接着させるためには、上記の接着剤を介在して、または、回路基板に使用する樹脂基材自体に熱接着性がある場合には接着剤を介在させないで、離型材を通じてカバーフィルムの上面と回路基板の下面の両方向からプレス機等により圧力を加えて、適度に加熱すればよい。加熱温度は、上記の接着剤の種類と使用量により適宜定めればよいが、通常、60℃以上260℃以下である。また、圧力は上記の接着剤の種類等により適宜定めればよいが、通常、5kg/cm2以上40kg/cm2以下である。なお、圧力を加える際にはクッション材を用いるのが好ましく、プレス機のプレス面と上記の離型材との間にクッション材を介在させて用いるのが好ましい。クッション材としては、公知の樹脂フィルム、発泡シート、ゴムシート、エラストマーシート等を使用することができる。
以下に述べるように、本発明の離型材を実施例1と2で作製した。また、比較のために樹脂製の離型材を比較例1と2、本発明と異なる樹脂で被覆したアルミニウム箔からなる離型材を比較例3で作製した。
(実施例1)
厚みが20μm、引張強度が75N/mm2、耐力が30N/mm2、表面粗さRmaxが0.5μmのアルミニウム箔(組成:1N30、調質:O)の片面に、ファインケミカルジャパン株式会社製の製品名フッソガードFC−109(主成分:フロロエタン)を塗布量0.1g/m2で塗布加工した。塗布後の乾燥条件は温度200℃で15秒間であった。塗布加工後、MEK(メチル・エチル・ケトン)で耐摩耗性評価を行うことにより、アルミニウム箔の表面を被覆する樹脂層に剥離がなく、樹脂層が硬化していることを確認した。
(実施例2)
厚みが15μm、引張強度が78N/mm2、耐力が35N/mm2、表面粗さRmaxが0.45μmのアルミニウム箔(組成:1N30、調質:O)の片面に、ファインケミカルジャパン株式会社製の製品名ファインフッ化シランコート(主成分:フッ化テトラ−シランとフロロフォスフェートの混合物)を塗布量0.1g/m2で塗布加工した。塗布後の乾燥条件は温度120℃で15秒間であった。塗布加工後、MEKで耐摩耗性評価を行うことにより、アルミニウム箔の表面を被覆する樹脂層に剥離がなく、樹脂層が硬化していることを確認した。
(比較例1)
三井石油化学株式会社製の製品名オピュランM−210L(TPX:4−メチル−1−ペンテン系重合体樹脂)の樹脂フィルムを40μmの厚みで用いて単層の樹脂フィルムからなる離型材を作製した。
(比較例2)
厚みが60μmのポリエチレン(PE)フィルムの両面に、厚みが40μmの三井石油化学株式会社製の製品名オピュランM−210L(TPX:4−メチル−1−ペンテン系重合体樹脂)の樹脂フィルムを貼り合わせて三層の樹脂フィルムからなる離型材を作製した。
(比較例3)
厚みが25μm、引張強度が226N/mm2、耐力が209N/mm2、表面粗さRmaxが2.5μmのアルミニウム箔(組成:3003、調質:H)の片面に、ポリオルガノシロキサン鎖を有する化合物である製品名フルシェードU3Hを塗布量2g/m2で塗布加工した。塗布後の乾燥条件は温度150℃で20秒間であった。塗布加工後、MEKで耐摩耗性評価を行うことにより、アルミニウム箔の表面を被覆する樹脂層に剥離がなく、樹脂層が硬化していることを確認した。
上述の実施例1と2と比較例1〜3で作製した離型材の離型性、濡れ性(水滴の初期接触角)、汚染度および追随性・カール変形の状況について評価した。その評価結果を表1に示す。
各評価条件は次のとおりである。
(離型性評価)
図6に示すように、カバーフィルム40として厚みが12.5μmのポリイミドフィルムの表面に、東亜合成株式会社製のFPC用接着剤(製品名BX−60、エポキシ系接着剤)を塗布量10g/m2で塗布することにより、接着剤層30を形成した。乾燥後、離型材としてアルミニウム箔11の片面に形成された樹脂層12の表面が接着剤層30の表面上に重なるように積層した。この積層体に15kg/cm2の圧力を加えた状態で温度150℃に加熱して1時間経過した後で離型材の剥離特性を調べた。なお、比較例1と2では、接着剤層30の表面上に樹脂フィルムからなる離型材を重ねて積層した。表1においては、手で離型材を完全に剥がすことができたので、剥離特性が良好であるとして○印を示す。
(濡れ性(水滴の初期接触角)評価)
図5に示すように、離型材としてアルミニウム箔11の片面に形成された樹脂層12の表面上に水滴50を付着させることにより、離型面としての樹脂層12の濡れ性を水滴の接触角θで評価した。接触角θの測定は、協和科学株式会社製の接触角計(CA−DT)を用いて行った。なお、比較例1と2では、樹脂フィルムからなる離型材の表面上に水滴を付着させることによって濡れ性を評価した。
(汚染度評価)
図7に示すように、離型材としてアルミニウム箔11の片面に形成された樹脂層12の表面に軟質アルミニウム箔60の表面を接触させた状態で、平板(熱板プレス)を用いて、温度150℃、圧力15kg/cm2の条件で1分間保持することによって熱圧着した。その後、軟質アルミニウム箔60の圧着面の表面dyn数(表面張力)を測定した。熱圧着前の軟質アルミニウム箔の表面の表面dyn数は72dyn/cm以上を示す。表面dyn数の値が大きいほど、異物の付着または拡散が起こり難く、汚染度が低いことを示す。表面dyn数の測定は、JIS K6768に準拠した。なお、比較例1と2では、樹脂フィルムからなる離型材の表面に軟質アルミニウム箔60の表面を接触させた。
(回路層パターンに対する離型材の追随性と剥離後のカール変形の評価)
厚みが25μmのポリイミドフィルムの表面上に接着剤を介在させて厚みが18μmの銅箔を固着させ、所定の回路パターンに従って銅箔をエッチングした。このエッチングされた銅箔の上に、離型材としてアルミニウム箔の片面に形成された樹脂層の表面を重ね合わせて積層した。温度180℃にてクッション材を用いて、この積層体に圧力15kg/cm2を加えた状態で5分間保持することにより、銅箔の回路層パターンに対する離型材の追随性を観察した。また、離型材を剥離した後の回路層の樹脂基材としてのポリイミドフィルムにおいて、カール変形の状況を観察した。表1においては、追随性が良好でカール変形がなかった場合を○印、追随性がなく、カール変形があった場合を×印で示す。なお、比較例1と2では、エッチングされた銅箔の上に樹脂フィルムからなる離型材の表面を重ね合わせて積層した。
Figure 0004246013
表1から、実施例1と2の離型材では、良好な離型性を示し、ゴミまたはホコリが吸着し難く、汚染度が低いとともに、回路層パターンに対する離型材の追随性が良好で、離型材を剥離した後においても回路基板にカール変形を生じさせなかったことがわかる。
本発明の一つの実施の形態として離型材の概略的な構成を示す断面図である。 本発明の離型材が用いられる対象物としての回路基板の概略的な構成を示す断面図である。 図2に示す回路基板の回路層の一部にカバーフィルムを積層した状態を示す概略的な断面図である。 図3に示すカバーフィルムを回路基板に一体化させて固着するために、図1に示される本発明の離型材を適用した状態を示す概略的な断面図である。 離型材としてアルミニウム箔の片面に形成された樹脂層の表面上に水滴を付着させた状態を示す概略的な断面図である。 離型材の離型性を評価するための積層体の構成を示す断面図である。 離型材の汚染度を評価するために用いられる圧着体の構成を示す断面図である。
符号の説明
10:離型材、11:アルミニウム箔、12:フッ素系樹脂層、20:回路基材、21:樹脂基材、22:接着剤層、23:回路層、30:接着剤層、40:カバーフィルム、50:水滴。

Claims (6)

  1. 樹脂基材の表面上に形成された回路層の一部を被覆するように接着剤層を介在してカバーフィルムを前記樹脂基材の一部表面上に固着させるときに、カバーフィルムを積層する部分と積層しない部分との間で、前記樹脂基材の少なくとも一部表面上に形成される凹凸部の表面を被覆するために用いられる離型材であって、
    アルミニウム箔と、
    前記アルミニウム箔の表面に接触するように形成されたフッ素系樹脂層とを備え
    前記アルミニウム箔の引張強度と耐力の差が20N/mm 2 以上70N/mm 2 以下の範囲内にあって、前記アルミニウム箔は焼きなまされたものである、離型材。
  2. 前記アルミニウム箔の厚みが6μm以上50μm以下、表面粗さRmaxが1μm以下である、請求項1に記載の離型材。
  3. 前記フッ素系樹脂が、フッ化エチレン系樹脂、エチレン‐フッ化エチレン共重合系樹脂、パーフルオロアルキル系共重合樹脂、パーフルオロポリエーテル系共重合樹脂、フッ化ウレタン系樹脂、フッ化アルキルシラン系樹脂、フロロフォスフェート系樹脂、フッ化シリコン系樹脂、変性フッ素系樹脂、ポリビニリデンフルオライドおよびフルオロエチレンビニルエーテル共重合体からなる群より選ばれた少なくとも一種である、請求項1または請求項2に記載の離型材。
  4. 前記フッ素系樹脂層の形成量が0.05g/m2以上4.0g/m2以下、前記フッ素系樹脂層の表面に水滴が接触したときの接触角が90度以上である、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の離型材。
  5. 樹脂基材の表面上に形成された回路層の一部の上に接着剤層を介在してカバーフィルムを積層することによって積層体を形成する工程と、
    請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の離型材を前記積層体の上に配置する工程と、
    前記離型材を通じて前記積層体を加熱加圧する工程とを備えた、回路基板構造体の製造方法。
  6. 前記積層体を形成する工程において前記カバーフィルムと前記接着剤層とが予め一体化されている、請求項に記載の回路基板構造体の製造方法。
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