JP4243455B2 - 薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、トップゲート型の薄膜トランジスタ(以下、TFT(Thin Film Transistor)ともいう)の製造方法に係り、例えば、液晶表示装置や有機EL(Electroluminescent)表示装置においてスイッチング素子等として用いられ、絶縁性基板上にポリシリコンを用いて形成されるTFTの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば液晶表示装置は、TFT基板とCF(Color Filter)基板との間の間隙に液晶を封入して液晶表示パネルを作成した後、この液晶表示パネルを駆動する駆動ICを搭載したTCP(Tape Carrier Package)を液晶表示パネルに接続し、さらに、TCPには、TCPに信号及び電源を供給する配線基板を接続して製造される。
近年、例えばアクティブマトリックス方式の液晶表示装置では、薄型化、小型化の要請により、TFT基板上にスイッチング素子としてのTFTを形成するほかに、駆動回路もTFTを用いて構成する試みがなされてきている。このため、駆動回路用の薄膜素子として、動作速度向上のために、半導体膜に高キャリア移動度のポリシリコンを用いたポリシリコンTFTの開発が活発に行われている。
例えば、特許3185759号公報や、特開平10−116989号公報等には、下地絶縁膜を介して、透明絶縁基板上に形成されたポリシリコンからなる半導体膜上に酸化シリコンからなる第1ゲート絶縁膜を形成し、半導体膜と第1ゲート絶縁膜とをまとめてエッチングして島状にパターニングして、アイランド化された第1ゲート絶縁膜上に酸化シリコンからなる第2ゲート絶縁膜を形成して、ポリシリコンからなる半導体膜を外気又は雰囲気やレジスト等に触れる機会をなくすか又は触れる時間を出来る限り短くして汚染物質から保護し、清浄な界面(ポリシリコンと酸化シリコンとの界面)を得る技術が開示されている。
これによって、ポリシリコンTFTの高キャリア移動度化と、キャリア移動度の同一基板内及び基板間でのばらつきをなくす高均一化とを達成するようにしている。
【0003】
すなわち、まず、図6(a)に示すように、ガラス製の透明絶縁基板101上に酸化シリコン(SiO)からなる下地保護膜102を形成し、この下地保護膜2上に、アモルファスシリコン(a−Si)からなる半導体膜を形成する。次に、この半導体膜にエキシマレーザ光をスキャン照射し、多結晶化してポリシリコン(p−Si)からなる半導体膜103を形成し、ポリシリコンからなる半導体膜103上に、酸化シリコンからなる第1ゲート酸化膜104を形成する。
次に、フォトリソグラフィ技術を用いて、ポリシリコンからなる半導体膜103及び第1ゲート酸化膜104をまとめてエッチングして、島状にパターニングし、同図(b)に示すように、アイランド部105を形成する。
【0004】
このアイランド部105をエッチングによって形成する際には、ポリシリコンと酸化シリコンとの選択比(ポリシリコンのエッチング速度/酸化シリコンのエッチング速度)は、比較的高い値に設定される。
このように設定するのは、選択比を比較的小さくした場合には、下地保護膜102の酸化シリコンを過度にエッチングすることとなり、アイランド部105の段差が大きくなり、図7に示すように、アンダーカット部106が形成されて、後の工程で形成される電極用配線が切断されてしまったり、電極用配線と半導体膜103との間にリーク電流が流れてしまい、歩留まりが悪化してしまい、さらに、下地保護膜102表面に凹凸部107が形成されて透明絶縁基板101の光透過率が低下し、液晶表示装置に用いる場合には、品質の低下を招くこととなるからである。
【0005】
この後、図6(c)に示すように、半導体膜103及び第1ゲート酸化膜104が形成された透明絶縁基板101の上に、酸化シリコンからなる第2ゲート酸化膜108を形成する。次に、第2ゲート酸化膜108の上からタンタル等からなる導電膜をスパッタ法等によって形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いて、パターニングし、同図(d)に示すように、第2ゲート酸化膜8上のゲート電極109を形成する。
次に、ゲート電極109をマスクとして、ポリシリコンからなる半導体膜103にリンイオン等の不純物イオンを導入して、ソース・ドレイン領域を形成する。次に、同図(d)に示すように、酸化シリコンからなる層間絶縁膜110を形成する。
次に、同図(e)に示すように、コンタクトホールを形成した後、ソース・ドレイン領域に接続するソース・ドレイン電極111を形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では、アイランド部105を形成する際のドライエッチングにおいて、ポリシリコンと酸化シリコンとの選択比を比較的大きくすることによって、同図(b)に示すように、半導体膜103の端面よりも、第1ゲート絶縁膜の端部が外側に突出するオーバーハング部105aが形成されてしまい、このまま、第2ゲート絶縁膜108を形成すると、同図(c)に示すように、アイランド部側壁のカバレージが不十分となる。
【0007】
この現象は、同図(d)及び同図(e)に示すように、層間絶縁膜110、ソース・ドレイン電極111を形成する際にも生じ、このために、電極用配線の断線や接続不良が発生し、トランジスタとして不良となり、歩留まりが悪化するという問題がある。
【0008】
このため、例えば特開2001−332741号公報に記載されているように、半導体膜103と第1ゲート絶縁膜104とをまとめてアイランド化した後に、第1ゲート絶縁膜104を除去してしまい、この後に第2ゲート絶縁膜108を形成する技術も提案されているが、第2ゲート絶縁膜108を形成するまでの間に半導体膜103表面が汚染されてしまうことは避けられないという問題がある。
【000
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、清浄なポリシリコンと酸化シリコンとの界面を形成して、高キャリア移動度化及びその高均一化を達成するとともに、アイランド形成工程で形成されるオーバーハング部を除去して、歩留りを向上させることができるTFTの製造方法を提供することを目的としている。
【00010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、基板上に形成された半導体膜上に第1の絶縁膜を形成する第1の絶縁膜形成工程と、上記半導体膜及び上記第1の絶縁膜を島状にパターニングしてアイランドを形成するアイランド形成工程と、上記アイランド上に第2の絶縁膜を形成する第2の絶縁膜形成工程と、上記第2の絶縁膜上にゲート電極を形成するゲート電極形成工程とを含む薄膜トランジスタの製造方法に係り、上記アイランド形成工程を実施した後に、上記アイランドを構成する上記第1の絶縁膜の側端部が上記半導体膜の側端部上方に庇状に形成されたオーバーハング部を除去するオーバーハング部除去工程を含み、該オーバーハング部除去工程を実施した後に、上記第2の絶縁膜形成工程を実施し、かつ、上記オーバーハング部除去工程では、上記第1の絶縁膜のうち、上記ゲート電極形成工程で上記ゲート電極が形成されることとなる領域の下方の対応する領域は少なくとも残る態様で、上記オーバーハング部を除去することを特徴としている。
【00011】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の薄膜トランジスタの製造方法に係り、上記オーバーハング部除去工程では、化学洗浄液を用いて上記オーバーハング部を除去することを特徴としている。
【0012】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の薄膜トランジスタの製造方法に係り、上記オーバーハング部除去工程では、上記化学洗浄液として0.01%以上10%以下の濃度のフッ化水素酸水溶液を用いて、1秒以上60秒以下の時間で上記アイランドが形成された上記基板を洗浄することによって、上記オーバーハング部を除去することを特徴としている。
【0013】
また、請求項記載の発明は、基板上に形成された半導体膜上に第1の絶縁膜を形成する第1の絶縁膜形成工程と、上記半導体膜及び上記第1の絶縁膜を島状にパターニングしてアイランドを形成するアイランド形成工程と、上記アイランドが形成された上記基板を清浄化する洗浄工程と、上記アイランド上に第2の絶縁膜を形成する第2の絶縁膜形成工程と、上記第2の絶縁膜上にゲート電極を形成するゲート電極形成工程とを含む薄膜トランジスタの製造方法に係り、上記洗浄工程では、上記第1の絶縁膜のうち、上記ゲート電極形成工程で上記ゲート電極が形成されることとなる領域の下方の対応する領域は少なくとも残る態様で、洗浄処理と同時に上記アイランドを構成する上記第1の絶縁膜の側端部が上記半導体膜の側端部上方に庇状に形成されたオーバーハング部を除去することを特徴としている。
【0014】
また、請求項記載の発明は、請求項記載の薄膜トランジスタの製造方法に係り、上記洗浄工程では、化学洗浄液を用いて上記オーバーハング部を除去することを特徴としている。
【0015】
また、請求項記載の発明は、請求項記載の薄膜トランジスタの製造方法に係り、上記洗浄工程では、上記化学洗浄液として0.01%以上10%以下の濃度のフッ化水素酸水溶液を用いて、1秒以上60秒以下の時間で上記アイランドが形成された上記基板を洗浄することによって、上記オーバハング部を除去することを特徴としている。
【0016】
また、請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれか1に記載の薄膜トランジスタの製造方法に係り、上記半導体膜は、多結晶半導体からなることを特徴としている。
【0017】
また、請求項記載の発明は、請求項記載の薄膜トランジスタの製造方法に係り、上記基板上に非単結晶半導体からなる半導体膜を形成する非単結晶半導体膜形成工程と、アニール処理を施こすことによって、上記非単結晶半導体からなる半導体膜を結晶化して上記多結晶半導体からなる上記半導体膜を形成するアニール工程とからなる半導体膜形成工程を含むことを特徴としている。
【0018】
また、請求項記載の発明は、請求項記載の薄膜トランジスタの製造方法に係り、上記非単結晶半導体は非晶質半導体であることを特徴としている。
【0019】
また、請求項10記載の発明は、請求項8又は9記載の薄膜トランジスタの製造方法に係り、上記アニール工程では、上記非単結晶半導体からなる半導体膜にレーザ光を照射することによって、上記多結晶半導体からなる上記半導体膜を形成することを特徴としている。
【0020】
また、請求項11記載の発明は、請求項8、9又は10記載の薄膜トランジスタの製造方法に係り、少なくとも、上記アニール工程の開始時から上記第1の絶縁膜形成工程の終了時までの間は、外気から隔離された状態で所定の処理がなされることを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施の形態について説明する。
◇実施の形態
まず、この発明の一実施の形態である薄膜トランジスタの製造方法について述べる。
この形態の薄膜トランジスタの製造方法では、まず、第2の絶縁膜形成工程で、基板上に形成された半導体膜上に第1の絶縁膜を形成し、アイランド形成工程で、半導体膜及び第1の絶縁膜を島状にパターニングしてアイランドを形成した後に、オーバーハング部除去工程又は洗浄工程を実施する。オーバーハング部除去工程又は洗浄工程では、アイランドを構成する第1の絶縁膜の側端部が半導体膜の側端部上方に庇状に形成されたオーバーハング部を除去する。この後、第2の絶縁膜形成工程で、アイランド上に第2の絶縁膜を形成し、ゲート電極形成工程で、第2の絶縁膜上にゲート電極を形成する。
これにより、アイランド形成工程で形成されるオーバーハング部を確実に除去することができるので、歩留りを向上させることができる。
【0022】
◇第1実施例
次に、図面を参照して、この発明の第1実施例であるTFTの製造方法について述べる。
図1及び図2は、この発明の第1実施例であるTFTの製造方法を説明するための工程図、図3は、同TFTを製造するために用いられ、透明絶縁基板への成膜及びレーザー照射が行われるTFT製造装置の概略構成を示す図、また、図4は、同TFTを製造するために用いられるスピン洗浄装置の概略構成を示す図である。
【0023】
この例のTFTの製造方法では、まず、図1(a)に示すように、超音波洗浄等によって清浄化した例えば日本電気硝子株式会社製OA−10等のガラス製の透明絶縁基板(基板)1を用意する。次に、透明絶縁基板1をTFTを製造するためのTFT製造装置2内に導入する。
このTFT製造装置2は、図3に示すように、内部で被処理体に対してそれぞれ所定の処理を施すための複数のチャンバが連結され、透明絶縁基板1への半導体膜の成膜を行う半導体成膜部2aと、酸化シリコン膜の成膜を行う絶縁体成膜部2bと、被処理体にレーザを照射するレーザ照射部2cと、外部からTFT製造装置本体に透明絶縁基板1等の被処理体を導入し、所定の処理が施された被処理体を取り出すための導入部2dとが、搬送装置2eが設置された搬送部2fの周りに配置されてなっている。
搬送部2fと、半導体成膜部2a、絶縁体成膜部2b、レーザ照射部2c及び導入部2dとの間は、それぞれシャッタ2p、2q、2r、2sによって開閉可能に仕切られ、搬送装置2eによって、搬送部2fと、半導体成膜部2a、絶縁体成膜部2b、レーザ照射部2c及び導入部2dとの間で、被処理体の搬送が行われる。また、導入部2dには、シャッタ2tによって開閉可能な被処理体のTFT製造装置本体への搬出入口が設けられている。
【0024】
透明絶縁基板1をTFT製造装置2内に導入した後、同図(b)に示すように、絶縁体成膜部2bにおいて、透明絶縁基板1上にプラズマ増速化学気相成長法(以下、PECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)法という)によって、例えば膜厚1000[Å](100[nm])の酸化シリコン(SiO)からなる下地保護膜3を形成する。この下地保護膜3は、透明絶縁基板1から重金属等の不純物が拡散して析出することを防止するために設けられる。
この例では、圧力(真空度)150[Pa]、基板温度350[℃]で、原料ガスとして、SiHを200[sccm](standard cubic centimeter per minute)、すなわち、標準状態換算時で200[cc/min](200[cm/min])、NOを3000[sccm]、Heを100[sccm]導入し、RF(Ragio Frequency)電源の出力を1000[W]として成膜を行う。
【0025】
次に、同図(c)に示すように、下地保護膜3が形成された透明絶縁基板1を半導体成膜部2aに移し、下地保護膜3の成膜に連続して、下地保護膜3上に、PECVD法によって例えば膜厚500[Å](50[nm])のアモルファスシリコン(a−Si)からなる半導体膜4を形成する。
この例では、圧力50[Pa]、基板温度400[℃]で、原料ガスとして、SiHを140[sccm]、Arを80[sccm]導入し、RF電源の出力を120[W]として成膜を行う。
次に、下地保護膜3及び半導体膜4が形成された透明絶縁基板1を、500[℃]で10[min]間保持することによって、脱水素化処理を施す。
次に、同図(d)に示すように、レーザ照射部2cにおいて、アモルファスシリコンからなる半導体膜4にエキシマレーザ光Aをスキャン照射し、多結晶化してポリシリコン(p−Si)からなる半導体膜5を形成する。
この例では、エキシマレーザ光Aのエネルギ密度は例えば400[mJ/cm]、スキャン重ね率をビーム幅の90[%]とする。
【0026】
次に、同図(e)に示すように、絶縁体成膜部2bにおいて、ポリシリコンからなる半導体膜5上に、PECVD法によって、例えば膜厚200[Å](20[nm])の酸化シリコンからなる第1ゲート酸化膜(第1の絶縁膜)6を形成する。
この例では、圧力110[Pa]、基板温度380[℃]で、原料ガスとして、TEOSを180[sccm]、Oを3500[sccm]、Heを100[sccm]導入し、RF電源の出力を1000[W]として成膜を行う。
次に、半導体膜5及び第1ゲート酸化膜6のアイランド形成工程を実施する。
すなわち、半導体膜5及び第1ゲート酸化膜6が形成された透明絶縁基板1をTFT製造装置2から取り出し、第1ゲート酸化膜6の表面に所定のマスクパターンのレジストマスクを形成し、フォトリソグラフィ技術を用い、ポリシリコンからなる半導体膜5及び第1ゲート酸化膜6を、まとめてドライエッチング法によってエッチングして、島状にパターニングし、同図(f)に示すように、アイランド部7を形成する。
【0027】
この例では、アイランド部7を形成する際に、ポリシリコンと酸化シリコンとの選択比(ポリシリコンのエッチング速度/酸化シリコンのエッチング速度)を途中で変更し、エッチング条件を2段階に分けてエッチングを行う。
すなわち、第1ゲート酸化膜6のエッチングと、ポリシリコンからなる半導体膜5の表面から略400[Å](40[nm])までの深さの領域のエッチングとについては、上記選択比を例えば1とし、半導体膜5の表面から略400[Å](40[nm])より深い領域のエッチングについては、上記選択比を例えば20とする。
【0028】
このアイランド形成工程におけるエッチング開始からエッチング停止間際までの大半の部分のエッチング、すなわち、第1ゲート酸化膜6のエッチングと、ポリシリコンからなる半導体膜5の表面から略400[Å](40[nm])までの深さの領域のエッチングとを行う際の選択比は、酸化シリコン及びポリシリコンを迅速にエッチングしつつ、従来技術の項で述べたオーバーハング部の形成を抑制するためのエッチング条件として設定される。
また、このアイランド形成工程における選択比変更後エッチング停止までの残り部分の仕上げのエッチング、すなわち、半導体膜5の表面から略400[Å](40[nm])より深い領域のエッチングを行う際の選択比は、ポリシリコンのみをエッチングし、下地保護膜3の酸化シリコンのエッチングを抑制して、従来技術の項で述べたような例えばアンダーカットの発生を回避するためのエッチング条件として設定される。
これによって、従来技術と比較してオーバーハング部の形成は抑制されるが、僅かな突出は認められる。すなわち、同図(f)に示すように、第1ゲート酸化膜6の側端面と半導体膜5の側端面とが揃わずに、第1ゲート酸化膜6の端部が半導体膜5の側端面の位置から2[μm]程度突出して庇状のオーバーハング部8が形成される。このオーバーハング部8は、この直後に実施される洗浄・オーバーハング部除去工程で洗浄と同時に除去されることとなる。
【0029】
次に、洗浄・オーバーハング部除去工程を、スピン洗浄装置9を用いて実施する。スピン洗浄装置9は、図4に示すように、アイランド部7が形成された透明絶縁基板10を真空吸着する基板チャック9aと、基板チャック9aを回転軸の周りに回転駆動するためのACサーボモータ9bと、洗浄液を滴下するためのディスペンサ部9cとを有している。
このスピン洗浄装置9によって、アイランド部7が形成された透明絶縁基板10を洗浄液としてフッ化水素酸(HF)水溶液を用いてスピン洗浄し、塵を除去するとともに、オーバーハング部8を除去する。ここで、洗浄条件、すなわち、フッ化水素酸水溶液の濃度、滴下時間、及び透明絶縁基板1の回転数(回転速度)を最適な条件に設定する。
例えば、半導体膜5及び第1ゲート酸化膜6が形成された透明絶縁基板1の上から濃度1[%]のフッ化水素酸水溶液を30[sec]の間滴下しながら、透明絶縁基板1を200[rpm]の回転数で回転させて、スピン洗浄を行う。
【0030】
もし、フッ化水素酸水溶液の濃度、滴下時間、及び透明絶縁基板1の回転数のうち、滴下時間のみ40[sec]と変更した場合は、第1ゲート酸化膜6は全て除去される。また、フッ化水素酸水溶液の濃度のみ3[%]と変更した場合も第1ゲート酸化膜6は全て除去される。
また、例えばフッ化水素酸水溶液の濃度、及び滴下時間を同一にした状態で、透明絶縁基板1の回転数を200[rpm]よりも低下させると、洗浄液としてのフッ化水素酸水溶液が透明絶縁基板1上に滞留しがちとなり、第1ゲート酸化膜6のエッチレートが増加するもの、塵の除去効果が低下してしまう。
逆に、回転速度が大きくなると、塵の除去効果が向上するものの、エッチレートが低下し、かつ、透明絶縁基板1外に排出された洗浄液が装置内壁9dで跳ね返って塵とともに透明絶縁基板1に戻り再付着してしまう。さらに、このために、透明絶縁基板1の周縁部において、エッチレートが高くなり、基板内でのエッチレートの均一性が損なわれる。
【0031】
このように、洗浄条件を最適に選択することによって、同図(g)に示すように、オーバーハング部8が除去され、第1ゲート酸化膜6の端面は半導体膜5の側端面から中心部に向かって略3[μm]後退する。
また、成膜時の第1ゲート酸化膜6の膜厚と上記洗浄条件とによって、第1ゲート酸化膜6は、少なくとも、後に実施される工程で形成されるゲート電極12の直下の領域、すなわち、半導体膜5のチャネルとして機能することとなる領域の直上の領域に、所定の厚さ(この例では、略30[Å](3[nm])で残存するようにエッチングがなされる。
【0032】
次に、図2(a)に示すように、半導体膜5及び第1ゲート酸化膜6が形成された透明絶縁基板1の上に、PECVD法によって、例えば膜厚600[Å](60[nm])の第2ゲート酸化膜(第2の絶縁膜)11を形成する。これによって、ポリシリコンからなる半導体膜5は、側面部も表面部と同様に酸化シリコン膜によって覆われ、確実に電気的絶縁性が保れる。
次に、第2ゲート酸化膜11の上からタンタル等からなる導電膜をスパッタ法等によって形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いて、パターニングし、同図(b)に示すように、第2ゲート酸化膜11上にゲート電極12を形成する。
次に、ゲート電極12をマスクとして、ポリシリコンからなる半導体膜5にリンイオン等の不純物イオンを導入して、同図(c)に示すように、ソース・ドレイン領域13を形成する。
次に、同図(d)に示すように、PECVD法によって、酸化シリコンからなる層間絶縁膜14を形成する。
次に、同図(e)に示すように、コンタクトホールを形成した後、ソース・ドレイン領域13に接続するソース・ドレイン電極15を形成する。
【0033】
こうして、トップゲート型のTFT16が多数形成された透明絶縁基板1を得る。これらのTFT16は、例えば透過型の液晶表示装置のアクティブマトリックスにおけるスイッチング素子や駆動回路の一部として用いられる。TFT15は、スイッチング素子として用いられる場合は、そのゲート電極11は走査線に接続され、一方のソース・ドレイン電極14は信号線に接続される。
また、上記TFT16が形成された透明絶縁基板1においてキャリア移動度を測定したところ、平均値で、320[cm/Vs]という良好な結果が得られた。また、移動度の透明絶縁基板1内でのばらつきの少なさ(均一性)を評価するために、標準偏差/平均値を算出すると、5[%]以下という結果が得られた。また、歩留りは99[%]以上を達成した。
【0034】
このように、この例の構成によれば、洗浄・オーバーハング部除去工程で、スピン洗浄装置9を用いて、アイランド形成工程で形成されたオーバーハング部8を確実に除去することができるので、歩留りを向上させることができる。
しかも、半導体膜4とこの半導体膜4を保護する機能も有する第1ゲート酸化膜6とをまとめてエッチングしてアイランド部を形成し、清浄なポリシリコンと酸化シリコンとの界面を形成することができるので、高キャリア移動度化及びその高均一化を達成することができる。
また、透明絶縁基板1上へ下地保護膜3を成膜する工程からポリシリコンからなる半導体膜4が形成された透明絶縁基板1へ第1ゲート酸化膜6を成膜する工程までは、TFT製造装置2内で、透明絶縁基板1を外気に触れさせることなく実施されるので、特に、ポリシリコンと酸化シリコンとの界面を清浄に保つことができる。
また、洗浄・オーバーハング部除去工程で、洗浄と同時にオーバーハング部8の除去ができるので、オーバーハング部8除去のみのための特別な工程はもちろん余分な時間を費やすことがない。このため、TFT製造に要する時間を短縮することができる。
【0035】
◇第2実施例
図5は、この発明の第2実施例であるTFTの製造方法を説明するための工程図である。
この例が上述した第1実施例と大きく異なるところは、TFT製造装置内で透明絶縁基板への成膜及びレーザー照射を外気に晒すことなく行ったのに対して、透明絶縁基板への成膜とレーザー照射とを別々の装置内で行う点、及び洗浄・オーバーハング部除去工程でスピン洗浄に代えてアイランド部が形成された透明絶縁基板をフッ化水素酸溶液に浸漬させるのみとした点である。
これ以外の構成は、上述した第1実施例の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
この例では、透明絶縁基板への下地保護膜及び半導体膜の成膜は、減圧化学気相成長法(以下、LPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法という)を用いたLPCVD装置によって、アイランド部が形成された透明絶縁基板への第1ゲート酸化膜の成膜は、PECVD法を用いたPECVD装置によって、それぞれ実施する。また、ポリシリコンからなる半導体膜を形成するためのアモルファスシリコンからなる半導体膜へのレーザ照射は、専用のレーザ照射装置を用いて実施する。
【0036】
この例の、TFTの製造方法では、まず、図5(a)に示すように、超音波洗浄等によって清浄化した例えばガラス製の透明絶縁基板(例えば、コーニングジャパン株式会社製#1737等)21を用意する。
次に、LPCVD装置において、透明絶縁基板21上にLPCVD法によって、例えば膜厚1500[Å](150[nm])の酸化シリコンからなる下地保護膜22を形成する。
【0037】
次に、下地保護膜22上に、LPCVD法によって例えば膜厚500[Å](50[nm])のアモルファスシリコンからなる半導体膜を形成する。
この例では、圧力10[Pa]、基板温度450[℃]で、原料ガスとして、Siを200[sccm]導入して成膜を行う。
次に、レーザ照射装置において、アモルファスシリコンからなる半導体膜にエキシマレーザ光をスキャン照射し、多結晶化してポリシリコンからなる半導体膜23を形成する。
この例では、エキシマレーザ光のエネルギ密度は例えば410[mJ/cm]、スキャン重ね率をビーム幅の90[%]とする。
【0038】
次に、半導体膜23が形成された透明絶縁基板21を、レーザ照射装置から取り出して、RCA洗浄処理及びHF洗浄処理を施した。すなわち、洗浄液として、NHOH溶液とH溶液とHOとの所定の混合比での混合液、又はHCl溶液とH溶液とHOとの所定の混合比での混合液を用いて、例えば75〜85[℃]で、10〜20[min]の間洗浄し、この後、洗浄液としてフッ化水素酸(HF)水溶液を用いて洗浄する。
次に、上記洗浄処理後10[min]以内に、PECVD装置において、ポリシリコンからなる半導体膜23上に、PECVD法によって、例えば膜厚100[Å](10[nm])の酸化シリコンからなる第1ゲート酸化膜24を形成する。
次に、第1ゲート酸化膜24の表面に所定のマスクパターンのレジストマスクを形成し、フォトリソグラフィ技術を用い、ポリシリコン膜からなる半導体膜23及び第1ゲート酸化膜24をまとめてエッチングして、島状にパターニングし、同図(b)に示すように、アイランド25を形成する。
【0039】
この例でも、アイランド25を形成する際に、ポリシリコンと酸化シリコンとの選択比(ポリシリコンのエッチング速度/酸化シリコンのエッチング)を途中で変更し、エッチング条件を2段階に分けてエッチングを行う。
すなわち、第1ゲート酸化膜24のエッチングと、ポリシリコンからなる半導体膜23の表面から略400[Å](40[nm])までの深さの領域のエッチングとについては、上記選択比を例えば1とし、半導体膜23の表面から略400[Å](40[nm])より深い領域のエッチングについては、上記選択比を例えば20とする。
この例では、同図(b)に示すように、第1ゲート酸化膜24の側端面と半導体膜23の側端面とが揃わずに、第1ゲート酸化膜24の端部が半導体膜23の側端面から1[μm]程度突出してなるオーバーハング部26が形成される。
【0040】
次に、アイランド部25が形成された透明絶縁基板21に、RCA洗浄処理を施した後、濃度0.5[%]のフッ化水素酸水溶液に10「sec」浸漬して洗浄し、塵を除去するとともに、オーバーハング部26を除去する。
これによって、同図(c)に示すように、オーバーハング部26が除去され、第1ゲート酸化膜24の側端面は半導体膜23の側端面から中心部に向かって略0.5[μm]後退する。
また、第1ゲート酸化膜24は、少なくとも、後に実施される工程で形成されるゲート電極28の直下の領域、すなわち、半導体膜23のチャネルとして機能することとなる領域の直上の領域に、所定の厚さ(この例では、略50[Å](5[nm])で残存するようにエッチングがなされる。
【0041】
次に、同図(d)に示すように、半導体膜23及び第1ゲート酸化膜24が形成された透明絶縁基板21の上に、PECVD法によって、第2ゲート酸化膜27を形成する。次に、第2ゲート酸化膜27の上からタンタル等からなる導電膜をスパッタ法等によって形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いて、パターニングし、同図(e)に示すように、第2ゲート酸化膜27上のゲート電極28を形成する。
次に、ゲート電極28をマスクとして、ポリシリコンからなる半導体膜23にリンイオン等の不純物イオンを導入して、同図(e)に示すように、ソース・ドレイン領域29を形成する。
次に、同図(f)に示すように、PECVD法によって、酸化シリコンからなる層間絶縁膜31を形成する。
次に、コンタクトホールを形成した後、ソース・ドレイン領域29に接続するソース・ドレイン電極32を形成する。
【0042】
上記TFTが形成された透明絶縁基板21についてキャリア移動度を測定したところ、平均値で、290[cm/Vs]という良好な結果が得られた。また、キャリア移動度の透明絶縁基板21内でのばらつきの少なさ(均一性)を評価するために、標準偏差/平均値を算出すると、5[%]以下という結果が得られた。また、歩留りは99[%]以上を達成した。
【0043】
この例の構成によれば、上述した第1実施例と略同様の効果を得ることができる。
加えて、透明絶縁基板への成膜とレーザー照射とを同一の装置で実施可能なTFT製造装置に代えて、別々の装置によって、成膜及びレーザー照射を実施するようにしたので、製造装置を安価に構成することができる。
【0044】
以上、この発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、上述の実施例では、この発明のTFTを液晶表示装置のスイッチング素子等として用いる場合について述べたが、液晶表示装置に限らず、有機EL表示装置等において適用するようにしても良い。
また、上述の第1実施例では、好ましい例として、濃度1[%]のフッ化水素酸水溶液を30[sec]の間滴下しながら、透明絶縁基板1を200[rpm]の回転数で回転させて、スピン洗浄を行う場合について述べたが、洗浄条件としては、これに限らず、例えば、濃度0.01[%]のフッ化水素酸水溶液を60[sec]の間滴下しても良いし、濃度10[%]のフッ化水素酸水溶液を1[sec]の間滴下しても良く、適宜変更が可能である。これによっても、オーバーハング部8を除去して、歩留りを向上させることができる。
また、回転数もフッ化水素酸水溶液の濃度やを滴下時間を同一として、200[rpm]に限らず、例えば数10パーセントの範囲で変更しても良いし、濃度、滴下時間との組合わせて、適宜変更しても良い。
また、洗浄条件は、第1ゲート酸化膜6の膜厚等に応じて設定される。
【0045】
また、洗浄液としてフッ化水素酸水溶液を用いる場合について述べたが、例えば、緩衝液としてNHFを用いたバッファードフッ化水素酸水溶液を用いるようにしても良い。
また、エッチング条件、成膜条件についても、上述したものに限るものではなく、例えば、第1ゲート酸化膜6のエッチング、及びポリシリコンからなる半導体膜5の表面から略400[Å](40[nm])までの深さの領域のエッチング時の選択比と、半導体膜5の表面から略400[Å](40[nm])より深い領域のエッチング時の選択比は、それぞれ、1、20に限らず、適宜変更しても良いし、第1ゲート酸化膜6及び半導体膜5の膜厚等に応じて設定される。
【0046】
また、上述の第2実施例では、好ましい例として、濃度0.5[%]のフッ化水素酸水溶液に10[sec]の間浸漬して洗浄する場合について述べたが、フッ化水素酸水溶液の濃度及び浸漬時間についても、適宜変更可能であり、第1ゲート酸化膜6の膜厚等に応じて最適に設定される。例えば、濃度0.01[%]のフッ化水素酸水溶液に60[sec]の間浸漬させても良いし、濃度10[%]のフッ化水素酸水溶液に1[sec]の間浸漬させても良い。
また、上述した実施例において、第1及び第2ゲート絶縁膜を、酸化シリコンに代えて、例えば窒化シリコンを堆積させて成膜するようにしても良い。
また、ゲート電極をタンタルに代えてアルミニウムや、クロム、モリブデン等の金属を用いて構成するようにしても良い。
また、半導体膜を、ポリシリコンに代えて、アモルファスシリコンを用いて形成しても良く、この場合も、オーバーハング部を確実に除去することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の構成によれば、ゲート電極が形成されることとなる領域の下方の対応する第1の絶縁膜領域は少なくとも残る態様で、アイランド形成工程で形成されるオーバーハング部を確実に除去することができるので、歩留りを向上させることができる。
しかも、清浄なポリシリコンと酸化シリコンとの界面を形成することができるので、高キャリア移動度化及びその高均一化を達成することができる。
また、少なくとも、アニール工程の開始時から上記第1の絶縁膜形成工程の終了時までの間は、外気から隔離された状態で処理を行うことによって、特に、多結晶半導体膜と酸化シリコン膜との界面を清浄に保つことができる。
また、洗浄工程において、同時にオーバーハング部の除去を行うことによって、オーバーハング部除去のみのための特別な工程はもちろん余分な時間を費やすことがない。このため、TFT製造に要する時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施例であるTFTの製造方法を説明するための工程図である。
【図2】 同TFTの製造方法を説明するための工程図である。
【図3】 同TFTを製造するために用いられ、透明絶縁基板への成膜及びレーザー照射が行われるTFT製造装置の概略構成を示す図である。
【図4】 同TFTを製造するために用いられるスピン洗浄装置の概略構成を示す図である。
【図5】 この発明の第2実施例であるTFTの製造方法を説明するための工程図である。
【図6】 従来技術を説明するための説明図である。
【図7】 従来技術を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 透明絶縁基板(基板)
3 下地保護膜
4、5 半導体膜
6 第1ゲート絶縁膜(第1の絶縁膜)
7 アイランド部(アイランド)
オーバーハング
11 第2ゲート絶縁膜(第2の絶縁膜)
12 ゲート電極
16 TFT(薄膜トランジスタ)

Claims (11)

  1. 基板上に形成された半導体膜上に第1の絶縁膜を形成する第1の絶縁膜形成工程と、前記半導体膜及び前記第1の絶縁膜を島状にパターニングしてアイランドを形成するアイランド形成工程と、前記アイランド上に第2の絶縁膜を形成する第2の絶縁膜形成工程と、前記第2の絶縁膜上にゲート電極を形成するゲート電極形成工程とを含む薄膜トランジスタの製造方法であって、
    前記アイランド形成工程を実施した後に、前記アイランドを構成する前記第1の絶縁膜の側端部が前記半導体膜の側端部上方に庇状に形成されたオーバーハング部を除去するオーバーハング部除去工程を含み、該オーバーハング部除去工程を実施した後に、前記第2の絶縁膜形成工程を実施し、かつ、
    前記オーバーハング部除去工程では、前記第1の絶縁膜のうち、前記ゲート電極形成工程で前記ゲート電極が形成されることとなる領域の下方の対応する領域は少なくとも残る態様で、前記オーバーハング部を除去することを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  2. 前記オーバーハング部除去工程では、化学洗浄液を用いて前記オーバーハング部を除去することを特徴とする請求項1記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  3. 前記オーバーハング部除去工程では、前記化学洗浄液として0.01%以上10%以下の濃度のフッ化水素酸水溶液を用いて、1秒以上60秒以下の時間で前記アイランドが形成された前記基板を洗浄することによって、前記オーバーハング部を除去することを特徴とする請求項2記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  4. 基板上に形成された半導体膜上に第1の絶縁膜を形成する第1の絶縁膜形成工程と、前記半導体膜及び前記第1の絶縁膜を島状にパターニングしてアイランドを形成するアイランド形成工程と、前記アイランドが形成された前記基板を清浄化する洗浄工程と、前記アイランド上に第2の絶縁膜を形成する第2の絶縁膜形成工程と、前記第2の絶縁膜上にゲート電極を形成するゲート電極形成工程とを含む薄膜トランジスタの製造方法であって、
    前記洗浄工程では、前記第1の絶縁膜のうち、前記ゲート電極形成工程で前記ゲート電極が形成されることとなる領域の下方の対応する領域は少なくとも残る態様で、洗浄処理と同時に前記アイランドを構成する前記第1の絶縁膜の側端部が前記半導体膜の側端部上方に庇状に形成されたオーバーハング部を除去することを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  5. 前記洗浄工程では、化学洗浄液を用いて前記オーバーハング部を除去することを特徴とする請求項記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  6. 前記洗浄工程では、前記化学洗浄液として0.01%以上10%以下の濃度のフッ化水素酸水溶液を用いて、1秒以上60秒以下の時間で前記アイランドが形成された前記基板を洗浄することによって、前記オーバーハング部を除去することを特徴とする請求項記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  7. 前記半導体膜は、多結晶半導体からなることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  8. 前記基板上に非単結晶半導体からなる半導体膜を形成する非単結晶半導体膜形成工程と、アニール処理を施こすことによって、前記非単結晶半導体からなる半導体膜を結晶化して前記多結晶半導体からなる前記半導体膜を形成するアニール工程とからなる半導体膜形成工程を含むことを特徴とする請求項記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  9. 前記非単結晶半導体は非晶質半導体であることを特徴とする請求項記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  10. 前記アニール工程では、前記非単結晶半導体からなる半導体膜にレーザ光を照射することによって、前記多結晶半導体からなる前記半導体膜を形成することを特徴とする請求項8又は9記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  11. 少なくとも、前記アニール工程の開始時から前記第1の絶縁膜形成工程の終了時までの間は、外気から隔離された状態で所定の処理がなされることを特徴とする請求項8、9又は10記載の薄膜トランジスタの製造方法。
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