JPH11251599A - 薄膜半導体装置の製造方法 - Google Patents

薄膜半導体装置の製造方法

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JPH11251599A
JPH11251599A JP5483698A JP5483698A JPH11251599A JP H11251599 A JPH11251599 A JP H11251599A JP 5483698 A JP5483698 A JP 5483698A JP 5483698 A JP5483698 A JP 5483698A JP H11251599 A JPH11251599 A JP H11251599A
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oxide layer
polycrystalline silicon
film
silicon thin
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JP5483698A
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Masashi Goto
藤 真 史 後
Yuki Matsuura
浦 由 紀 松
Hideki Okawa
川 秀 樹 大
Takushi Nakazono
園 卓 志 中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡略な工程により多結晶シリコン薄膜の表面
の凹凸を平坦化することにより、その上に設けられるゲ
ート絶縁膜などの膜厚を全面で均一にし、絶縁膜の耐圧
性を向上させることを目的とする。 【解決手段】 多結晶シリコン表面の凸部が凹部よりも
早く酸化することを利用し、多結晶シリコンの表面を強
制的に酸化させ、その表面の酸化部分をエッチングする
ことで凹凸を緩和し、平坦化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄膜半導体装置の製
造方法に関し、より詳細には、薄膜状の多結晶シリコン
が形成されてなる薄膜トランジスタなどの薄膜半導体装
置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜状の多結晶シリコンを用いた薄膜半
導体装置は、液晶表示装置におけるスイッチング素子
や、各種の光学式読み取りセンサなどの広範な分野にお
いて応用されている。例えば、薄膜トランジスタの場合
には、ガラス基板上にアモルファス(非晶質状)シリコ
ン薄膜を堆積し、結晶化して多結晶シリコンからなる薄
膜トランジスタを製造することができる。この場合、ア
モルファスシリコン薄膜の上面からエキシマレーザを照
射することにより、アモルファスシリコン薄膜を結晶化
して多結晶シリコンの薄膜とし、この多結晶シリコン薄
膜を素子分離して薄膜トランジスタを形成することがで
きる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようにし
て得られた多結晶シリコン薄膜の表面には凹凸が発生す
る。このような凹凸のある多結晶シリコン薄膜の上に
は、ゲート絶縁膜層を堆積し、さらにその上にはゲート
電極を形成する必要がある。多結晶シリコン薄膜とゲー
ト電極との間に形成されるゲート絶縁膜は、その絶縁性
が重要であり、多結晶シリコン薄膜とゲート電極との間
に印加される十分大きな電位差に耐えられる耐圧性が要
求される。しかし、多結晶シリコン膜の表面に凹凸があ
ると、ゲート絶縁膜が不均一になりやすく、また、凸状
部分には電界が集中しやすくなる。特に、多結晶シリコ
ン表面の高い突起や鋭利な形を持つ突起部では、ゲート
絶縁膜厚が非常に薄くなり、電界も集中する。そして、
多結晶シリコンと電極の間に電圧差が生じた場合に絶縁
膜が電気的に破壊しやすくなり、ゲート絶縁膜の耐圧性
に悪影響を及ぼすこととなる。
【0004】従来、多結晶シリコン膜の凹凸を発生させ
ないことを目的としてさまざまな方法が考案されてきた
が、いずれも実現が難しく凹凸の発生は避け難い。そこ
で、発生した凹凸を平坦化する方法として、化学研磨
(Chemical Mechanical Polishing)などの方法も提案
されている。しかし、研磨処理に要する時間が多大であ
ること、また、大きな面積で均一に効果を出すのが難し
いなどの問題点があり、これも現実的ではなかった。
【0005】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
ある。すなわち、その目的は、簡略な工程により多結晶
シリコン薄膜の表面の凹凸を平坦化することにより、そ
の上に設けられるゲート絶縁膜などの膜厚を全面で均一
にし、絶縁膜の耐圧性を向上させることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では多結晶シリコン表面の凸部が凹部よりも
早く酸化することを利用し、強制的に酸化させた多結晶
シリコンの表面酸化部分をエッチングすることで凹凸を
緩和し、平坦化する。
【0007】すなわち、本発明の薄膜半導体装置の製造
方法は、多結晶状のシリコン薄膜を形成する工程と、前
記シリコン薄膜の表面を酸化して酸化層を形成する工程
と、前記酸化層を除去する工程と、を備えたことを特徴
とする。
【0008】または、非晶質状のシリコン層を形成する
工程と、前記非晶質状のシリコン層を結晶化させて多結
晶状のシリコン薄膜を形成する工程と、前記多結晶状の
シリコン薄膜の表面を酸化して酸化層を形成する工程
と、前記酸化層を除去する工程と、を備えたことを特徴
とする。
【0009】ここで、前記多結晶状のシリコン薄膜を形
成する前記工程は、エキシマレーザアニール法を用いる
ことを特徴とする。
【0010】また、前記酸化層を除去する前記工程は、
前記多結晶状のシリコン薄膜に対するエッチング速度よ
りも前記酸化層に対するエッチング速度の方が大なるエ
ッチング法によることを特徴とする。
【0011】また、前記酸化層を形成する前記工程は、
オゾンまたは酸素のプラズマによることを特徴とする。
【0012】また、前記酸化層を除去する前記工程は、
ウェットエッチング法またはドライエッチング法による
ものであることを特徴とする。
【0013】また、前記酸化層を形成する前記工程と、
前記酸化層を除去する前記工程とをこの順序で2回以上
繰り返すことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の
形態を表す概略工程断面図である。すなわち、同図は、
薄膜半導体装置の製造工程の一部を表し、具体的には、
多結晶シリコンの表面を平坦化する過程を示す模式図で
ある。同図(a)において、符号1はガラス基板、2は
アンダーコート層として設けたシリコン酸化膜層、3は
アモルファスシリコン薄膜3を表す。シリコン酸化膜層
2やアモルファスシリコン層3は、例えば、プラズマC
VD法により堆積することができる。
【0015】次に、同図(b)に示したように、アモル
ファスシリコン層3を多結晶化する。具体的には、エキ
シマレーザを照射し、ごく短時間アモルファスシリコン
層3を溶融させた後に再度固化させることにより、多結
晶シリコン薄膜4を形成する。この結晶化工程において
は、結晶成長によって多数の結晶粒が形成される。その
結果として、多結晶シリコン薄膜4の表面は、図示した
ように凹凸状になる。
【0016】次に、同図(c)に示したように、多結晶
シリコン薄膜4の表面を酸化する。具体的には、例え
ば、オゾン(O3)を含有したオゾン水などの酸化剤と
接触させることにより、多結晶シリコン薄膜4の表面を
容易に酸化することができる。その結果として、多結晶
シリコン薄膜4の表層部分にシリコン酸化膜に近い組成
の酸化層5が形成される。その際、多結晶シリコン薄膜
4の表面の凸状に突出した部分は、凹状に窪んだ部分よ
りも酸化剤に曝されやすく、また表面部分も大きいた
め、早く酸化が進行する。つまり、多結晶シリコン薄膜
4の表面に形成される酸化層5の層厚は均一ではなく、
図示したように凸状部においては厚く、凹状部において
は薄く形成される。
【0017】次に、図1(d)に示したように、表面の
酸化層5を除去する。具体的には、希フッ酸のような、
シリコン酸化膜と多結晶シリコンでエッチング選択性の
大きい溶液を用いてエッチングすると、多結晶シリコン
表面の酸化層5のみが優先的にエッチングされる。その
際、より早く酸化を受けた凸状部では凹状部よりもエッ
チングされる量が多いので、多結晶シリコン薄膜4が平
坦化される。
【0018】本発明においては、この酸化層の除去の工
程において、酸化層5のエッチング速度の方が多結晶シ
リコン薄膜4のエッチング速度よりもより大きいエッチ
ング方法を用いることが望ましい。その理由は、仮に両
者のエッチング速度が同一であると、エッチング後も酸
化層5の表面の凹凸形状がそのまま多結晶シリコン薄膜
に反映されることとなり、一方、多結晶シリコン薄膜4
のエッチング速度の方が大きいと、酸化層5の層厚が薄
い部分、すなわち多結晶シリコン薄膜の凹部において多
結晶シリコン薄膜4のエッチングが先に始まり、その結
果として、凹部が凸部よりも多量にエッチングされ、多
結晶シリコン薄膜4の凹凸がさらに強調されることとな
るからである。
【0019】本発明において、酸化層5の除去方法とし
て望ましいものの一例を挙げると、前述した希フッ酸の
他に、緩衝HF(BHF)(NH4F:HF=7:1)
あるいはp−エッチ液(HF:HNO3:H2O=3:
2:60)を用いるウェットエッチングや、CH4、あ
るいはCH4+H2、あるいはCHF3+O2、あるいはC
38等を用いるドライエッチングなどを挙げることがで
きる。
【0020】以上説明したように、本発明によれば、簡
単な工程で、極めて効果的に多結晶シリコン薄膜4の表
面を平坦化することができる。
【0021】ここで、多結晶シリコン薄膜4の上に図示
しないゲート絶縁膜を設ける場合には、多結晶シリコン
の表面凹凸の高さがゲート絶縁膜の耐圧に影響を与える
が、さらに、その突起の形がより鋭利であるほど、ゲー
ト絶縁膜の耐圧性が劣化する。本発明によれば、多結晶
シリコン薄膜の表面を強制的に酸化しエッチングするこ
とにより突起の先端形状をより丸みを帯びるものにする
ことができる。その結果として、CVD法によるゲート
絶縁膜の堆積がより均一となり、耐圧性をさらに向上す
ることができる。
【0022】なお、多結晶シリコン薄膜4の表面を酸化
する方法は、前述したオゾン水による方法に限定されな
い。その他にも、例えば、過酸化水素などを含む酸化性
の溶液に曝す方法や、酸素を含む雰囲気中において適宜
加熱する方法や、酸素プラズマに曝す方法など各種の方
法を挙げることができる。また、多結晶シリコン薄膜4
の表面に酸化シリコンなどの酸素を含有する層を堆積
し、加熱処理をしても良い。
【0023】次に、本発明の実施例について説明する。
【0024】図2は、本発明の実施例において試作した
薄膜半導体装置の断面構造を表す概略図である。すなわ
ち、図示した薄膜半導体装置10は、ガラス基板11の
上に形成したn型のMOSTFT(Metal Oxide Semico
nductor Thin Film Transistor:金属酸化物半導体薄膜
トランジスタ)であり、例えば、液晶表示装置において
スイッチング素子が搭載されている、いわゆる「アレイ
基板」として用いられるものである。
【0025】同図の薄膜半導体装置10の構成について
概略的に説明すると以下の如くである。すなわち、ガラ
ス基板10の上には、酸化シリコン膜からなるアンダー
コート層12が選択的に形成されている。その上には、
多結晶シリコン薄膜13が島状に形成され、ゲート絶縁
膜14により覆われている。ゲート部には、ゲート電極
15が形成され、その上には層間絶縁膜16が堆積され
ている。層間絶縁膜16とゲート絶縁膜14には、所定
のコンタクト開口が設けられ、それぞれにソース電極1
7とドレイン電極17とが形成されている。これらの上
は、保護膜18により覆われ、図示しない所定の配線経
路によりこのトランジスタの各電極は配線されている。
【0026】次に、同図を参照しつつ、シリコン薄膜装
置10の製造方法の要部について同図を参照しつつ説明
する。まず、ガラス基板11の上にシリコン酸化膜(S
iOx)12を約300nm堆積する。続いて、プラズ
マCVD法により、薄膜トランジスタの半導体層となる
アモルファスシリコン(a−Si)膜を約50nmの膜
厚で堆積する。さらに、エキシマレーザーアニール(E
LA)を行い、アモルファスシリコン膜を結晶化させ
て、多結晶シリコン(p−Si)薄膜13を形成する。
この時点では、p−Si薄膜13の表面上には凹凸が形
成され、凸部先端と凹部底との高低差はおよそ20nm
であった。
【0027】次に、p−Si薄膜13の表面にオゾン水
をシャワー状に15秒間噴きかけてその表層を酸化し
た。ここでは、オゾンの濃度が約5ppmのオゾン水を
用いた。続けて1重量%の希フッ酸で15秒間エッチン
グ処理することにより表層の酸化膜をエッチングした。
その結果、p−Si薄膜13の表面の凹凸の高低差は、
5nm程度減少して、約15nmとなったことが確認さ
れた。この過程は、図1に例示した通りである。
【0028】次に、本発明者は、さらなる平坦化の効果
を得るために、このオゾン水による酸化、希フッ酸によ
るエッチングの工程を合計で4回繰り返した。その結果
として、多結晶シリコン薄膜13の表面の凹凸の高低差
は、最終的に3nmまで緩和され、十分に平坦化され
た。
【0029】平坦化処理を終えたp−Si薄膜13の上
に、図示しないレジストを被着させそのレジストにマス
クを用いてパターニングを行った後、ドライエッチング
法により加工した。その後、CVD法により、ゲート絶
縁膜14としてSiOx膜を100nm堆積した。次
に、通常のソース、ドレイン領域形成方法によりリン
(P)のイオン注入を行い、ソース、ドレイン領域を形
成した。この後、モリブデン・タングステン合金(Mo
W)を成膜し、これをドライエッチング法により加工し
てゲート電極15を形成した。
【0030】次に、層間絶縁膜16として、SiOxを
CVD法で500nm堆積し、その後ソース領域および
ドレイン領域の活性化処理をELAを用いて行った。続
いて、図示しないフォトレジストでコンタクトホールの
形状にマスクパターニングし、ドライエッチング法によ
りコンタクト開孔した。次に、端部がドレイン電極を兼
ねた信号線およびソース電極17としてアルミニウム
(Al)をスパッタ法にて成膜し、これをパターニング
加工して形成した。さらに、この上に保護膜18として
SiNx(窒化シリコン)膜をプラズマCVD法により
400nm形成した。その後、図示しないパッド部の開
口部を穿設してMOSTFTを完成させた。
【0031】このようにしてガラス基板11の上に形成
されたTFTは正常な特性で動作した。本発明者は、p
−Si薄膜13の平坦化の効果を確認するために、ゲー
ト酸化膜14の耐圧性を測定した。図3は、本実施例の
薄膜半導体装置10のゲート耐圧の測定結果を表すグラ
フ図である。すなわち、同図は、破壊電圧強度の特性分
布を表し、同図(a)は発明の平坦化処理を行った20
0個のNMOSTFT、同図(b)は比較のために平坦
化処理を行わなかった200個のNMOSTFTの結果
をそれぞれ表す。図3(a)と(b)を比較すると、破
壊電界強度は7〜8×106V/cmを中心に分布して
いる点は両者とも共通であるが、平坦化処理を行わなか
ったTFT(同図(b))では、破壊電界強度が極端に
低いものが散在していることが分かる。ここで、破壊電
界強度の許容下限値を6×106V/cmとすると、従
来の方法によるTFTの製造歩留まりが、80%である
のに対して、本発明によるTFTの製造歩留まりは、9
8%と極めて良好である。
【0032】本発明は、特に、液晶表示装置のアレイ基
板のように多数のトランジスタ素子などを集積する装置
において効果が高い。つまり、液晶表示装置のアレイ基
板においては、基板上に数百〜数千個以上のトランジス
タ素子を形成する必要があり、その全てが正常に動作
し、所定の絶縁耐圧を有することが必要とされる。本発
明によれば、このような場合においても系統誤差的に発
生する絶縁耐圧の不良を解消して、アレイ基板の製造歩
留まりを劇的に改善することが可能となる。
【0033】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。
【0034】本実施例においても図2に例示した薄膜半
導体装置を製造した。その構成の概略は、前述した第1
実施例と概略同一であるので省略する。前述した第1実
施例では、ELAによりアモルファスシリコン膜を結晶
化してp−Si薄膜13を形成した後、その表面を強制
酸化する方法として、オゾン水を用いたが、本実施例で
は、RlE(Reactive Ion Etching)法を用いた。すな
わち、酸素プラズマ中でアッシングすることにより、p
−Si薄膜13の表面を酸化し、希フッ酸によりそのシ
リコン酸化層を除去した。この方法によっても、p−S
i薄膜13の表面の凹凸の高低差は、平坦化処理の前の
20nmから4nm程度まで軽減し、平坦化されて、第
1実施例と同様の効果が得られたことが確認された。
【0035】以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施
の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具
体例に限定されるものではない。例えば、多結晶シリコ
ン薄膜を形成する方法は、前述したELA法に限らず、
その他のアニール方法を用いても良く、また、基板上に
多結晶シリコン薄膜を直接成長させる方法であっても良
い。
【0036】また、多結晶シリコン薄膜の表面を酸化し
て酸化層を形成する工程も、前述したオゾン水や、酸素
プラスマに限定されず、ドライ法あるいはウェット法な
どのあらゆる方法を用いることができる。
【0037】さらに、多結晶シリコン薄膜の表面の酸化
層を除去する工程も、前述した希フッ酸に限定されず、
その他のドライ法あるいはウェット法などのあらゆる方
法を用いることができる。
【0038】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に説明する効果を奏する。
【0039】すなわち、本発明によれば、簡単な工程
で、極めて効果的に多結晶シリコン薄膜の表面を平坦化
することができる。例えば、多結晶シリコン薄膜の上に
ゲート絶縁膜などを設ける場合には、多結晶シリコンの
表面凹凸の高さがゲート絶縁膜の耐圧に影響を与える
が、本発明によれば、ゲート絶縁膜の膜厚を均一にする
ことができ、耐圧を改善することができる。特に、多結
晶シリコン薄膜の表面の突起の形が鋭利であるほど、ゲ
ート絶縁膜の耐圧性が劣化するが、本発明によれば、多
結晶シリコン薄膜の表面を強制的に酸化しエッチングす
ることにより突起の先端形状をより丸みを帯びるものに
することができる。その結果として、CVD法によるゲ
ート絶縁膜の堆積がより均一となり、耐圧性をさらに向
上することができる。すなわち、本発明によれば、薄膜
半導体装置の性能を向上させ、信頼性を高めることがで
きる。
【0040】さらに具体的には、従来の方法によるTF
Tの製造歩留まりが、80%であるのに対して、本発明
によるTFTの製造歩留まりは、98%と極めて良好で
ある。
【0041】本発明は、特に、液晶表示装置のアレイ基
板のように多数のトランジスタ素子などを集積する装置
において効果が高い。つまり、液晶表示装置のアレイ基
板においては、基板上に数百〜数千個以上のトランジス
タ素子を形成する必要があり、その全てが正常に動作
し、所定の絶縁耐圧を有することが必要とされる。本発
明によれば、このような場合においても系統誤差的に発
生する絶縁耐圧の不良を解消して、アレイ基板の製造歩
留まりを劇的に改善することが可能となる。
【0042】以上詳述したように、本発明によれば、極
めて簡略な工程により、種々の薄膜半導体装置の特性を
改善し、信頼性も高め、さらには製造歩留まりを劇的に
改善することが可能となり、産業上のメリットは多大で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を表す概略工程断面図であ
る。
【図2】本発明の実施例において試作したシリコン薄膜
装置の断面構造を表す概略図である。
【図3】本実施例のシリコン薄膜装置10のゲート耐圧
の測定結果を表すグラフ図である。
【符号の説明】
1 基板 2 アンダーコート層 3 アモルファスシリコン膜 4 多結晶シリコン薄膜 5 酸化層 10 薄膜半導体装置 11 基板 12 アンダーコート層 13 多結晶シリコン薄膜 14 ゲート絶縁膜 15 ゲート電極 16 層間絶縁膜 17 ソース・ドレイン電極 18 保護膜
フロントページの続き (72)発明者 中 園 卓 志 埼玉県深谷市幡羅町1−9−2 株式会社 東芝深谷電子工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多結晶状のシリコン薄膜を形成する工程
    と、 前記シリコン薄膜の表面を酸化して酸化層を形成する工
    程と、 前記酸化層を除去する工程と、 を備えたことを特徴とする薄膜半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】非晶質状のシリコン層を形成する工程と、 前記非晶質状のシリコン層を結晶化させて多結晶状のシ
    リコン薄膜を形成する工程と、 前記多結晶状のシリコン薄膜の表面を酸化して酸化層を
    形成する工程と、 前記酸化層を除去する工程と、 を備えたことを特徴とする薄膜半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】前記多結晶状のシリコン薄膜を形成する前
    記工程は、エキシマレーザアニール法を用いることを特
    徴とする請求項2記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】前記酸化層を除去する前記工程は、前記多
    結晶状のシリコン薄膜に対するエッチング速度よりも前
    記酸化層に対するエッチング速度の方が大なるエッチン
    グ法によることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    つに記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】前記酸化層を形成する前記工程は、オゾン
    によることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに
    記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】前記酸化層を形成する前記工程は、酸素の
    プラズマによることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    か1つに記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】前記酸化層を除去する前記工程は、ウェッ
    トエッチング法によるものであることを特徴とする請求
    項1〜6のいずれか1つに記載の薄膜半導体装置の製造
    方法。
  8. 【請求項8】前記酸化層を除去する前記工程は、ドライ
    エッチング法によるものであることを特徴とする請求項
    1〜6のいずれか1つに記載の薄膜半導体装置の製造方
    法。
  9. 【請求項9】前記酸化層を形成する前記工程と、前記酸
    化層を除去する前記工程とをこの順序で2回以上繰り返
    すことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載
    の薄膜半導体装置の製造方法。
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