JP3344051B2 - 薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示素子等に用いら
れる薄膜トランジスタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばアクティブマトリックス液晶表示
素子の能動素子等に用いられる薄膜トランジスタとし
て、ガラス等からなる絶縁性基板の上にゲート電極を形
成し、このゲート電極の上にゲート絶縁膜を介してアモ
ルファスシリコン(以下、a−Siと記す)からなるi
型半導体膜を形成するとともに、このi型半導体膜の上
に、不純物をドープしたa−Siからなるn型半導体膜
を介して、ソース電極とドレイン電極とを形成した構造
のものがある。なお、この構造は、一般に逆スタガー構
造と呼ばれている。
【0003】この逆スタガー構造の薄膜トランジスタ
は、従来、図3あるいは図4に示す製造方法で製造され
ている。
【0004】図3に示す製造方法は次の通りである。
【0005】[工程1]まず、図3(a)に示すよう
に、ガラス等からなる絶縁性の基板1の上にゲート電極
2を形成し、その後、この基板1の上に、SiN(窒化
シリコン)等からなるゲート絶縁膜3と、a−Siから
なるi型半導体膜4とを順次成膜するとともに、その上
に、前記i型半導体膜4のチャンネル領域を保護するた
めのSiN等からなるブロッキング用絶縁膜7を成膜す
る。
【0006】[工程2]次に、図3(b)に示すよう
に、前記ブロッキング用絶縁膜7をi型半導体膜4のチ
ャンネル領域に対応する形状にパターニングする。
【0007】[工程3]次に、図3(c)に示すよう
に、不純物をドープしたa−Siからなるn型半導体膜
5を成膜し、その上に、ソース,ドレイン電極用金属膜
6を成膜する。
【0008】[工程4]次に、図3(d)に示すよう
に、前記ソース,ドレイン電極用金属膜6とn型半導体
膜5とi型半導体膜4とを、製造する薄膜トランジスタ
の外形に応じた形状にパターニングし、ついで、前記ソ
ース,ドレイン電極用金属膜6をパターニングしてソー
ス電極6Sとドレイン電極6Dとを形成するとともに、
前記n型半導体膜5をソース,ドレイン電極6S,6D
と同じ形状にパターニングしてこのn型半導体膜5をソ
ース,ドレイン電極6S,6D間において分離し、薄膜
トランジスタを完成させる。
【0009】この場合、i型半導体膜4のチャンネル領
域の上に直接n型半導体膜5が接していると、このn型
半導体膜5をソース,ドレイン電極6S,6D間におい
て分離するエッチング時に、i型半導体膜4のチャンネ
ル領域の表面もエッチングされてこのi型半導体膜4が
ダメージを受けるが、前記製造方法のように、i型半導
体膜4のチャンネル領域をブロッキング用絶縁膜7で覆
っておけば、n型半導体膜5のエッチング時にi型半導
体膜4に対するエッチングを前記ブロッキング用絶縁膜
7で阻止することができるため、i型半導体膜4にダメ
ージを与えることなくn型半導体膜5をエッチングする
ことができる。
【0010】次に、図4に示す従来の製造方法を説明す
る。この製造方法は、i型半導体膜のチャンネル領域を
保護するためのブロッキング膜として金属膜を用いる方
法である。なお、図4において、図3に示す構成と同一
の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0011】[工程1]まず、図4(a)に示すよう
に、基板1の上にゲート電極2を形成した後、この基板
1の上に、ゲート絶縁膜3と、i型半導体膜4とを順次
成膜し、その上に、a−Siとのエッチング選択比(i
型半導体膜4およびn型半導体膜5とのエッチング選択
比)が大きい金属(Cr等)からなるブロッキング用金
属膜8を成膜する。
【0012】[工程2]次に、図4(b)に示すよう
に、前記ブロッキング用金属膜8をi型半導体膜4のチ
ャンネル領域に対応する形状にパターニングする。
【0013】[工程3]次に、図4(c)に示すよう
に、n型半導体膜5とソース,ドレイン電極用金属膜6
とを順次成膜する。
【0014】[工程4]次に、図4(d)に示すよう
に、前記ソース,ドレイン電極用金属膜6とn型半導体
膜5とi型半導体膜4とを、製造する薄膜トランジスタ
の外形に応じる所定の形状にパターニングし、ついで、
前記ソース,ドレイン電極用金属膜6をパターニングし
てソース電極6Sとドレイン電極6Dとを形成するとと
もに、前記n型半導体膜5をソース,ドレイン電極6
S,6D間において分離する。
【0015】[工程5]この後は、図4(e)に示すよ
うに、前記ブロッキング用金属膜8のソース,ドレイン
電極6S,6D間の部分をエッチングして除去し、薄膜
トランジスタを完成させる。
【0016】なお、この場合、ソース,ドレイン電極6
S,6Dはそのパターニング時に形成したレジストマス
ク(図示せず)で覆われているため、ブロッキング用金
属膜8を除去する際にソース,ドレイン電極6S,6D
がエッチングされることはない。
【0017】この製造方法においても、i型半導体膜4
のチャンネル領域を、a−Siとのエッチング選択比が
大きい金属からなるブロッキング用金属膜8で覆ってい
るため、n型半導体膜5のエッチング時にi型半導体膜
4に対するエッチングを前記ブロッキング用金属膜8で
阻止することができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3に
示す製造方法においては、i型半導体膜4のチャンネル
領域を保護するブロッキング膜をSiN等からなる絶縁
膜7で形成しているため、このブロッキング用絶縁膜7
をi型半導体膜4のチャンネル領域に対応する形状にパ
ターニングする際に、ゲート絶縁膜3にピンホール欠陥
が発生し、この部分でゲート電極2とソース,ドレイン
電極6S,6Dとが短絡してしまう恐れが生じる。
【0019】これは、ブロッキング用絶縁膜7のパター
ニング時に、そのエッチング液がa−Siからなるi型
半導体膜4のピンホールを通ってゲート絶縁膜3に達す
るためであり、SiN等からなるブロッキング用絶縁膜
7のエッチングはフッ酸系のエッチング液を用いて行な
われるため、ブロッキング用絶縁膜7をエッチングして
いる間にゲート絶縁膜3もエッチングされ、このゲート
絶縁膜3にピンホール欠陥が発生する。
【0020】一方、図4に示す製造方法においては、i
型半導体膜4のチャンネル領域を保護するブロッキング
膜を金属膜8で形成しているため、このブロッキング用
金属膜8のパターニングを、ゲート絶縁膜3がエッチン
グされない非フッ酸系のエッチング液を用いて行なうこ
とができ、したがってブロッキング用金属膜8をパター
ニングする際に、ゲート絶縁膜3にピンホール欠陥が生
じることがない。
【0021】しかし、この製造方法においては、a−S
iからなるi型半導体膜4とその上に成膜したブロッキ
ング用金属膜8との界面にシリサイドが生成し、このシ
リサイドを介してソース電極6Sとドレイン電極6Dと
が短絡してしまう恐れが生じるという問題がある。
【0022】すなわち、この製造方法では、ブロッキン
グ用金属膜8を、a−Siとのエッチング選択比が大き
い金属で形成しているが、このブロッキング用金属膜8
をa−Siからなるi型半導体膜4の上に成膜すると、
図4に示すように、i型半導体膜4とブロッキング用金
属膜8との界面に、a−Siと金属との反応によって生
成するシリサイドの層Aができる。
【0023】そして、このシリサイド層Aは、ブロッキ
ング用金属膜8のエッチング条件では除去されないた
め、ブロッキング用金属膜8を除去した後もi型半導体
膜4の表面にシリサイド層Aが残り、ソース電極6Sと
ドレイン電極6Dとが、前記シリサイド層Aを介して短
絡してしまう。
【0024】本発明は、このような点に着目してなされ
たもので、その目的とするところは、i型半導体膜にダ
メージを与えることなくn型半導体膜を分離でき、か
つ、ゲート絶縁膜にピンホール欠陥が発生してゲート電
極とソース,ドレイン電極とが短絡したり、i型半導体
膜とブロッキング膜との界面にシリサイドが生成してソ
ース電極とドレイン電極とが短絡するような不都合を防
止して製造の歩留りを向上させることができる薄膜トラ
ンジスタの製造方法を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような目的
を達成するために、基板の上にゲート電極を形成した
後、この基板上に、ゲート絶縁膜と、a−Siからなる
i型半導体膜とを順次成膜し、このi型半導体膜が成膜
された基板をH からなる酸化剤溶液に浸漬して、
前記i型半導体膜の表面に薄い酸化層を形成し、この酸
化層の上に、a−Siとのエッチング選択比が大きい金
属からなるブロッキング膜を成膜し、このブロッキング
膜を前記i型半導体膜のチャンネル領域に対応する形状
にパターニングし、かつそのパターニングしたブロッキ
ング膜の下の酸化層を除く残りの酸化層を除去し、次
に、前記i型半導体膜および前記ブロッキング膜の上
に、不純物をドープしたa−Siからなるn型半導体膜
とソース、ドレイン電極用金属膜とを順次成膜し、前記
ソース,ドレイン電極用金属膜をパターニングしてソー
ス電極とドレイン電極を形成するとともに、前記n型半
導体膜をソース,ドレイン電極間において分離し、この
後、前記ブロッキング膜のソース,ドレイン電極間の部
分を除去するようにしたものである。
【0026】
【作用】この製造方法においては、i型半導体膜の表面
に酸化層を形成し、この酸化層の上に金属からなるブロ
ッキング膜を成膜するようにしたから、ブロッキング膜
とi型半導体膜との界面でのシリサイドの生成が前記酸
化層により抑えられる。そしてブロッキング膜が、a−
Siとのエッチング選択比が大きい金属の膜であるか
ら、n型半導体膜のエッチング時におけるi型半導体膜
のエッチングを前記金属のブロッキング膜で阻止でき、
またブロッキング膜のパターニングを、ゲート絶縁膜を
エッチングしないエッチング条件で行なうことができ、
したがってこのパターニング時にゲート絶縁膜にピンホ
ール欠陥を発生させるようなことがない。
【0027】
【実施例】以下、本発明の一実施例による薄膜トランジ
スタの製造方法について、図1および図2を参照して説
明する。なお、図1には製造工程の前半を、図2には製
造工程の後半を示してある。
【0028】[工程1]まず、図1(a)に示すよう
に、ガラス等からなる絶縁性基板11の上にゲート電極
12を形成し、その後、この基板11の上に、SiN等
からなるゲート絶縁膜13と、a−Siからなるi型半
導体膜14とを順次成膜する。
【0029】前記ゲート電極12は、基板11の上にT
a,Ta−Mo合金,Cr等からなる金属膜を成膜し、
この金属膜をフォトリソグラフィによりパターニングし
て形成する。また、前記ゲート絶縁膜13とi型半導体
膜14は、プラズマCVDにより連続して成膜する。
【0030】[工程2]次に、図1(b)に示すよう
に、i型半導体膜14の表面に、H、HNO
の酸化剤溶液を用いて100nm以下の薄い酸化層1
4′を形成する。この酸化処理は、例えばi型半導体膜
14を成膜した後の基板11を、H、HNO
の酸化剤溶液中に浸漬することにより行なう。
【0031】[工程3]次に、図1(c)に示すよう
に、前記i型半導体膜14の酸化層14′の上に、a−
Siとのエッチング選択比が大きい金属(Cr等)から
なるブロッキング膜15をスパッタリングにより成膜す
る。
【0032】この際、i型半導体膜14の表面には酸化
層14′が形成されているから、i型半導体膜14の上
にブロッキング膜15を形成しても、このブロッキング
膜15とi型半導体膜14のa−Siとの直接の接触が
阻まれ、したがってブロッキング膜15とi型半導体膜
14との界面でのシリサイドの生成が抑えられる。
【0033】[工程4]次に、図1(d)に示すよう
に、前記ブロッキング膜15をフォトリソグラフィによ
りi型半導体膜14のチャンネル領域に対応する形状に
パターニングする。さらに、前記i型半導体膜14の表
面の酸化層14′を、i型半導体膜14のチャンネル領
域に対応する部分を除いて、NHFを用いるウエット
エッチングにより除去する。
【0034】ブロッキング膜15のパターニングは、非
フッ酸系のエッチング液を用いるウエットエッチングに
より行なう。この場合、そのエッチング液がa−Siか
らなるi型半導体膜14のピンホールを通ってゲート絶
縁膜13に達することがあるが、ゲート絶縁膜13は前
記非フッ酸系のエッチング液ではエッチングされないか
ら、ゲート絶縁膜13にピンホール欠陥が生じることは
ない。そして、前記酸化層14′がごく薄く、この酸化
層14′のエッチングは極めて短時間で完了するから、
このエッチング液でゲート絶縁膜13に欠陥を生じさせ
るようなことはない。
【0035】[工程5]次に、図2(e)に示すよう
に、不純物をドープしたa−Siからなるn型半導体膜
16をプラズマCVDにより成膜し、その上に、Cr等
からなるソース,ドレイン電極用金属膜17をスパッタ
リングにより成膜する。
【0036】[工程6]次に、図2(f)に示すよう
に、前記ソース,ドレイン電極用金属膜17とn型半導
体膜16とi型半導体膜14とをフォトリソグラフィに
より、製造する薄膜トランジスタの外形に応じる所定の
形状にパターニングし、ついで前記ソース,ドレイン電
極用金属膜17をフォトリソグラフィによりパターニン
グしてソース電極17Sとドレイン電極17Dとを形成
するとともに、前記n型半導体膜16をソース,ドレイ
ン電極17S,17Dと同じ形状にパターニングしてこ
のn型半導体膜16をソース,ドレイン電極17S,1
7D間において分離する。
【0037】なお、ソース,ドレイン電極用金属膜17
のパターニングは非フ酸系のエッチング液を用いるウ
ェットエッチングにより行い、n型半導体膜16とi型
半導体膜14のパターニングは塩素系のエッチングガス
を用いるドライエッチングにより行なう。
【0038】この場合、n型半導体膜16をソース,ド
レイン電極17S,17D間において分離するまでは、
金属からなるブロッキング膜15がn型半導体膜16に
よって覆われているため、ソース,ドレイン電極用金属
膜17をパターニングしてソース電極17Sとドレイン
電極17Dとを形成する際に、そのエッチング液によっ
てブロッキング膜15がエッチングされることはない。
【0039】また、n型半導体膜16をソース,ドレイ
ン電極17S,17D間において分離するときに、i型
導体膜14のチャンネル領域を覆っているブロッキング
膜15が前記エッチングガスにさらされるが、このブロ
ッキング膜15がa−Siとのエッチング選択比が大き
い金属で形成されているから、前記エッチングガスでブ
ロッキング膜15がエッチングされるようなことがな
い。そしてn型半導体膜16を分離するエッチング時に
おけるi型半導体膜14のエッチングが前記ブロッキン
グ膜15によって阻止される。
【0040】[工程7]この後は、図2(g)に示すよ
うに、ブロッキング膜15のソース,ドレイン電極17
S,17D間の部分を非フッ酸系のエッチング液を用い
るウエットエッチングによって除去し、薄膜トランジス
タを完成させる。
【0041】なお、この場合、ソース,ドレイン電極1
7S,17Dはそのパターニング時に形成したレジスト
マスク(図示せず)で覆われているため、ブロッキング
膜15を除去する際にソース,ドレイン電極17S,1
7Dがエッチングされることはないし、また、ゲート絶
縁膜13は上述したように非フッ酸系のエッチング液で
はエッチングされないから、i型半導体膜14のピンホ
ール部分においてゲート絶縁膜13がエッチングされる
こともない。
【0042】ブロッキング膜15のソース,ドレイン電
極17S,17D間の部分を除去した後にも、i型半導
体膜14のチャンネル領域の上に酸化層14′が残る
が、この酸化層14′は電気絶縁性を有するからソース
電極17Sとドレイン電極17Dとが前記酸化層14′
を介して短絡するようなことはない。
【0043】このような製造方法においては、i型半導
体膜14のチャンネル領域を保護するブロッキング膜1
5として、a−Siとのエッチング選択比が大きい金属
を用いているため、n型半導体膜16のエッチング時に
おけるi型半導体膜14のエッチングを前記ブロッキン
グ膜15によって阻止することができる。
【0044】そしてブロッキング膜15が金属であるた
め、このブロッキング膜15のパターニングを、ゲート
絶縁膜13をエッチングしないエッチング条件(非フッ
酸系のエッチング液を用いるウエットエッチング)で行
なうことができ、したがってブロッキング膜15をパタ
ーニングする際にゲート絶縁膜13にピンホール欠陥が
発生して、ゲート電極12とソース,ドレイン電極17
S,17Dとが短絡してしまうことはない。
【0045】i型半導体膜14の上には金属からなるブ
ロッキング膜15が成膜されるが、i型半導体膜14の
表面には予め酸化層14′が形成されているから、i型
半導体膜14とブロッキング膜15との直接の接触が避
けられ、i型半導体膜14とブロッキング膜15との界
面でのシリサイドの生成が抑えられ、これによりソース
電極17Sとドレイン電極17Dとの短絡が確実に防止
される。
【0046】ところで、i型半導体膜14の表面に酸化
層14′を形成する手段としてOプラズマを用いるこ
とが考えられるが、この場合にはそのプラズマでi型半
導体膜14がダメージを受けてトランジスタ特性が低下
してしまう恐れがある。本発明においては、H
HNO等の酸化剤溶液を用いる酸化処理によりi型半
導体膜14の表面に酸化層14′を形成するものであ
り、したがってi型半導体膜14にダメージを与える恐
れがなく、良好なランジスタ特性を維持することができ
る。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、i
型半導体膜の表面に酸化層を形成し、この酸化層の上
に、a−Siとのエッチング選択比が大きい金属からな
るブロッキング膜を成膜するようにしたから、i型半導
体膜とブロッキング膜との界面でのシリサイドの発生を
抑えてソース電極とドレイン電極との短絡を確実に防止
でき、またブロッキング膜が金属であるから、i型半導
体膜にダメージを与えることなくn型半導体膜を分離さ
せることができ、さらにゲート絶縁膜のピンホール欠陥
によるゲート電極とソース,ドレイン電極との短絡を確
実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による薄膜トランジスタの製
造方法の前半の工程を順に示す断面図。
【図2】その製造方法の後半の工程を順に示す断面図。
【図3】従来の薄膜トランジスタの製造方法の工程を順
に示す断面図。
【図4】従来の薄膜トランジスタの他の製造方法の工程
を順に示す断面図。
【符号の説明】
11…基板 12…ゲート電極 13…ゲート絶縁膜 14…i型半導体膜 14′…酸化層 15…ブロッキング膜 16…n型半導体膜 17…ソース,ドレイン電極用金属膜 17S…ソース電極 17D…ドレイン電極

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板の上にゲート電極を形成した後、この
    基板上に、ゲート絶縁膜と、a−Siからなるi型半導
    体膜とを順次成膜し、このi型半導体膜が成膜された基
    板をH からなる酸化剤溶液に浸漬して、前記i型
    半導体膜の表面に薄い酸化層を形成し、この酸化層の上
    に、a−Siとのエッチング選択比が大きい金属からな
    るブロッキング膜を成膜し、このブロッキング膜を前記
    i型半導体膜のチャンネル領域に対応する形状にパター
    ニングし、かつそのパターニングしたブロッキング膜の
    下の酸化層を除く残りの酸化層を除去し、次に、前記i
    型半導体膜および前記ブロッキング膜の上に、不純物を
    ドープしたa−Siからなるn型半導体膜とソース,ド
    レイン電極用金属膜とを順次成膜し、前記ソース,ドレ
    イン電極用金属膜をパターニングしてソース電極とドレ
    イン電極を形成するとともに、前記n型半導体膜をソー
    ス,ドレイン電極間において分離し、この後、前記ブロ
    ッキング膜のソース,ドレイン電極間の部分を除去する
    ことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
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