JPH06291143A - 薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタの製造方法

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JPH06291143A
JPH06291143A JP9502393A JP9502393A JPH06291143A JP H06291143 A JPH06291143 A JP H06291143A JP 9502393 A JP9502393 A JP 9502393A JP 9502393 A JP9502393 A JP 9502393A JP H06291143 A JPH06291143 A JP H06291143A
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JP
Japan
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film
type semiconductor
source
blocking
semiconductor film
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JP9502393A
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Inventor
Junji Shioda
純司 塩田
Hiroyasu Sadabetto
裕康 定別当
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Casio Computer Co Ltd
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】薄膜トランジスタの製造歩留を向上させる。 【構成】基板11上にゲート電極12を形成した後、ゲート
絶縁膜12と、a−Si からなるi型半導体膜14と、短時
間でエッチングできる厚さの絶縁膜からなる下層ブロッ
キング膜17a と、a−Si とのエッチング選択比が大き
い金属膜からなる上層ブロッキング膜17b とを順次成膜
し、両ブロッキング膜17a ,17b をi型半導体膜14のチ
ャンネル領域に対応する形状にパターニングした後、n
型半導体膜15と金属膜16とを成膜し、この金属膜16をパ
ターニングしてソース,ドレイン電極16S ,16D を形成
するとともに、n型半導体膜15をソース,ドレイン電極
間において分離し、その後、前記上層ブロッキング膜17
b のソース,ドレイン電極間の部分を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜トランジスタの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばアクティブマトリックス液晶表示
素子の能動素子等に用いられる薄膜トランジスタとし
て、ガラス等からなる絶縁性基板の上にゲート電極を形
成し、このゲート電極の上にゲート絶縁膜を介してアモ
ルファスシリコン(以下、a−Si と記す)からなるi
型半導体膜を形成するとともに、このi型半導体膜の上
に、不純物をドープしたa−Si からなるn型半導体膜
を介して、ソース電極とドレイン電極とを形成した構造
のものがある。なお、この構造は、一般に逆スタガー構
造と呼ばれている。
【0003】この逆スタガー構造の薄膜トランジスタ
は、従来、次のような製造方法で製造されている。図2
は従来の製造方法を示す各工程での断面図、図3は従来
の他の製造方法を示す各工程での断面図である。
【0004】図2に示した製造方法は次のような方法で
ある。
【0005】[工程1]まず、図2(a)に示すよう
に、ガラス等からなる絶縁性基板1の上にゲート電極2
を形成し、その後、この基板1上に、Si N(窒化シリ
コン)等からなるゲート絶縁膜3と、a−Si からなる
i型半導体膜4とを順次成膜するとともに、その上に、
前記i型半導体膜4のチャンネル領域を保護するための
Si N等からなるブロッキング用絶縁膜7を成膜する。
【0006】[工程2]次に、図2(b)に示すよう
に、上記ブロッキング用絶縁膜7をi型半導体膜4のチ
ャンネル領域に対応する形状にパターニングする。
【0007】[工程3]次に、図2(c)に示すよう
に、不純物をドープしたa−Si からなるn型半導体膜
5を成膜し、その上に、ソース,ドレイン電極用金属膜
6を成膜する。
【0008】[工程4]次に、図2(d)に示すよう
に、上記ソース,ドレイン電極用金属膜6とn型半導体
膜5とi型半導体膜4とを薄膜トランジスタの外形にパ
ターニングし、次いで、前記ソース,ドレイン電極用金
属膜6をパターニングしてソース電極6Sとドレイン電
極6Dとを形成するとともに、上記n型半導体膜5をソ
ース,ドレイン電極6S,6Dと同じ形状にパターニン
グしてこのn型半導体膜5をソース,ドレイン電極6
S,6D間において分離し、薄膜トランジスタを完成す
る。
【0009】この場合、i型半導体膜4のチャンネル領
域の上に直接n型半導体膜5が接していると、このn型
半導体膜5をソース,ドレイン電極6S,6D間におい
て分離するエッチング時に、i型半導体膜4のチャンネ
ル領域の表面もエッチングされてこのi型半導体膜4が
ダメージを受けるが、上記製造方法のように、i型半導
体膜4のチャンネル領域をブロッキング用絶縁膜7で覆
っておけば、n型半導体膜6のエッチング時にi型半導
体膜4がエッチングされるのを前記ブロッキング用絶縁
膜7によって阻止することができるため、i型半導体膜
4にダメージを与えることなくn型半導体膜5をエッチ
ングすることができる。
【0010】次に、図3に示した従来の製造方法を説明
する。この製造方法は、i型半導体膜のチャンネル領域
を保護するためのブロッキング膜に金属膜を用いる方法
である。なお、図3において、図2に示したものと同じ
ものについては、図に同符号を付してその説明を省略す
る。
【0011】[工程1]まず、図3(a)に示すよう
に、基板1上にゲート電極2を形成した後、この基板1
上に、ゲート絶縁膜3と、i型半導体膜4とを順次成膜
し、その上に、a−Si とのエッチング選択比(i型半
導体膜4およびn型半導体膜5とのエッチング選択比)
が大きい金属(Cr 等)からなるブロッキング用金属膜
8を成膜する。
【0012】[工程2]次に、図3(b)に示すよう
に、上記ブロッキング用金属膜8をi型半導体膜4のチ
ャンネル領域に対応する形状にパターニングする。
【0013】[工程3]次に、図3(c)に示すよう
に、n型半導体膜5とソース,ドレイン電極用金属膜6
とを順次成膜する。
【0014】[工程4]次に、図3(d)に示すよう
に、上記ソース,ドレイン電極用金属膜6とn型半導体
膜5とi型半導体膜4とを薄膜トランジスタの外形にパ
ターニングし、次いで、前記ソース,ドレイン電極用金
属膜6をパターニングしてソース電極6Sとドレイン電
極6Dとを形成するとともに、上記n型半導体膜5をソ
ース,ドレイン電極6S,6D間において分離する。
【0015】[工程5]この後は、図3(e)に示すよ
うに、上記ブロッキング用金属膜8のソース,ドレイン
電極6S,6D間の部分をエッチングして除去し、薄膜
トランジスタを完成する。
【0016】なお、この場合、ソース,ドレイン電極6
S,6Dはそのパターニング時に形成したレジストマス
ク(図示せず)で覆われているため、ブロッキング用金
属膜8を除去する際にソース,ドレイン電極6S,6D
がエッチングされることはない。
【0017】この製造方法においても、i型半導体膜4
のチャンネル領域を、a−Si とのエッチング選択比が
大きい金属膜からなるブロッキング用金属膜8で覆って
いるため、n型半導体膜6のエッチング時にi型半導体
膜4がエッチングされるのを前記ブロッキング用金属膜
8によって阻止することができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図2に
示した製造方法は、i型半導体膜4のチャン7を保護す
るブロッキング膜をSi N等からなる絶縁膜7で形成し
ているため、このブロッキング用絶縁膜7をi型半導体
膜4のチャンネル領域に対応する形状にパターニングす
る際に、ゲート絶縁膜3にピンホール欠陥が発生し、こ
の部分でゲート電極2とソース,ドレイン電極6S,6
Dとが短絡してしまうという問題をもっている。
【0019】これは、ブロッキング用絶縁膜7のパター
ニング時に、そのエッチング液がa−Si からなるi型
半導体膜4のピンホールを通ってゲート絶縁膜3に達す
るためであり、Si N等からなるブロッキング用絶縁膜
7のエッチングは弗酸系のエッチング液を用いて行なわ
れるため、ブロッキング用絶縁膜7をエッチングしてい
る間にゲート絶縁膜3もエッチングされ、ゲート絶縁膜
3にピンホール欠陥が発生する。
【0020】一方、図3に示した製造方法では、i型半
導体膜4のチャン7を保護するブロッキング膜を金属膜
8で形成しているため、このブロッキング用金属膜8の
パターニングを、ゲート絶縁膜3はエッチングしない非
弗酸系のエッチング液によって行なうことができ、した
がって、ブロッキング用金属膜8をパターニングする際
に、ゲート絶縁膜3にピンホール欠陥を生じさせてしま
うことはない。
【0021】しかし、この製造方法は、a−Si からな
るi型半導体膜4とその上に成膜したブロッキング用金
属膜8との界面にシリサイドが生成して、ソース電極6
Sとドレイン電極6Dとが短絡してしまうという問題を
もっている。
【0022】すなわち、この製造方法では、ブロッキン
グ用金属膜8を、a−Si とのエッチング選択比が大き
い金属で形成しているが、このブロッキング用金属膜8
をa−Si からなるi型半導体膜4の上に成膜すると、
図3に示したように、i型半導体膜4とブロッキング用
金属膜8との界面に、a−Si と金属との反応によって
生成したシリサイドの層Aができる。
【0023】そして、このシリサイド層Aは、ブロッキ
ング用金属膜8のエッチング条件では除去されないた
め、ブロッキング用金属膜8を除去した後もi型半導体
膜4の表面にシリサイド層が残り、ソース電極6Sとド
レイン電極6Dとが、前記シリサイド層Aを介して短絡
してしまう。
【0024】本発明は、i型半導体膜にダメージを与え
ることなくn型半導体膜を分離し、しかも、ゲート絶縁
膜にピンホール欠陥が発生してゲート電極とソース,ド
レイン電極とが短絡したり、i型半導体膜とブロッキン
グ膜との界面にシリサイドが生成してソース電極とドレ
イン電極とが短絡したりするのも防いで製造歩留を向上
させることができる、薄膜トランジスタの製造方法を提
供することを目的としたものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の製造方法は、基
板上にゲート電極を形成した後、この基板上に、ゲート
絶縁膜と、a−Si からなるi型半導体膜と、短時間で
エッチングできる厚さの絶縁膜からなる下層ブロッキン
グ膜と、a−Si とのエッチング選択比が大きい金属膜
からなる上層ブロッキング膜とを順次成膜し、前記両ブ
ロッキング膜を前記i型半導体膜のチャンネル領域に対
応する形状にパターニングした後、不純物をドープした
a−Si からなるn型半導体膜とソース,ドレイン電極
用金属膜とを順次成膜し、前記ソース,ドレイン電極用
金属膜をパターニングしてソース電極とドレイン電極と
を形成するとともに、前記n型半導体膜をソース,ドレ
イン電極間において分離し、その後に、前記上層ブロッ
キング膜のソース,ドレイン電極間の部分を除去するこ
とを特徴とするものである。
【0026】
【作用】この製造方法においては、i型半導体膜のチャ
ンネル領域を保護するブロッキング膜を、絶縁膜からな
る下層ブロッキング膜と、a−Si とのエッチング選択
比が大きい金属膜からなる上層ブロッキング膜との二層
膜としているため、その下層ブロッキング膜が短時間で
エッチングできる厚さの絶縁膜であっても、金属膜から
なる上層ブロッキング膜によって、n型半導体膜のエッ
チング時にi型半導体膜がエッチングされるのを阻止す
ることができる。
【0027】また、上記両ブロッキング膜をi型半導体
膜のチャンネル領域に対応する形状にパターニングする
場合、その下層ブロッキング膜は絶縁膜のエッチング条
件でエッチングするが、前記下層ブロッキング膜は短時
間でエッチングできる厚さの絶縁膜であるため、この下
層ブロッキング膜のパターニングを、i型半導体膜のピ
ンホール部分においてゲート絶縁膜がエッチングされ始
める前に終了することができるし、また、上層ブロッキ
ング膜は金属膜であるため、この上層ブロッキング膜の
パターニングは、ゲート絶縁膜をエッチングしないエッ
チング条件で行なうことができるから、両ブロッキング
膜をパターニングする際にゲート絶縁膜にピンホール欠
陥が発生して、ゲート電極とソース,ドレイン電極とが
短絡してしまうことはない。
【0028】さらに、前記上層ブロッキング膜は、a−
Si とのエッチング選択比が大きい金属膜であるため、
このブロッキング膜を直接i型半導体膜の上に成膜する
と、それぞれの界面にシリサイドが生成するが、この製
造方法では、i型半導体膜の上に、絶縁膜からなる下層
ブロッキング膜を成膜し、この下層ブロッキング膜の上
に前記上層ブロッキング膜を成膜しているため、i型半
導体膜とブロッキング膜との界面にシリサイドが生成し
てソース電極とドレイン電極とが短絡してしまうことも
ない。
【0029】
【実施例】以下、本発明の製造方法の一実施例を、図1
を参照して説明する。
【0030】[工程1]まず、図1(a)に示すよう
に、ガラス等からなる絶縁性基板11の上にゲート電極
12を形成し、その後、この基板11上に、Si N等か
らなるゲート絶縁膜13と、a−Si からなるi型半導
体膜14とを順次成膜するとともに、その上に、短時間
でエッチングできる厚さの絶縁膜からなる下層ブロッキ
ング膜17aと、a−Si とのエッチング選択比が大き
い金属膜からなる上層ブロッキング膜17bとを順次成
膜する。
【0031】この工程において、上記ゲート電極12
は、基板1上にTa ,Ta −Mo 合金,Cr 等からなる
金属膜を成膜し、この金属膜をフォトリソグラフィ法に
よりパターニングして形成する。また、上記ゲート絶縁
膜13とi型半導体膜14および下層ブロッキング膜1
7aはプラズマCVD法により連続して成膜し、上層ブ
ロッキング膜17bはスパッタリング法により連続して
成膜する。
【0032】なお、上層ブロッキング膜17bに用いる
金属、つまり、a−Si とのエッチング選択比が大きい
金属には、Cr ,Co ,Cu ,Mo ,Ni ,Ta ,Ti
,W等がある。また、上記下層ブロッキング膜17a
はSi N等で形成する。
【0033】[工程2]次に、図1(b)に示すよう
に、前記上層ブロッキング膜17bと下層ブロッキング
膜17aとをフォトリソグラフィ法によりi型半導体膜
14のチャンネル領域に対応する形状にパターニングす
る。
【0034】なお、金属膜からなる上層ブロッキング膜
17bのパターニングは、非弗酸系のエッチング液を用
いるウエットエッチングにより行ない、Si N等の絶縁
膜からなる下層ブロッキング膜17aのパターニング
は、弗酸系のエッチング液を用いるウエットエッチング
により行なう。
【0035】この場合、下層ブロッキング膜17aのパ
ターニング時に、そのエッチング液(弗酸系エッチング
液)がa−Si からなるi型半導体膜14のピンホール
を通ってゲート絶縁膜13に達すると、このエッチング
液によってゲート絶縁膜13もエッチングされるが、上
記下層ブロッキング膜17aは短時間でエッチングでき
る厚さの絶縁膜であるため、この下層ブロッキング膜1
7aのパターニングを、i型半導体膜14のピンホール
部分においてゲート絶縁膜13がエッチングされ始める
前に終了することができる。また、上層ブロッキング膜
17bは金属膜であり、この上層ブロッキング膜17b
のパターニングは、ゲート絶縁膜13をエッチングしな
い非弗酸系エッチング液によって行なうため、両ブロッ
キング膜17a,17bをパターニングする際に、ゲー
ト絶縁膜13にピンホール欠陥が生じることはない。
【0036】[工程3]次に、その後、図1(c)に示
すように、不純物をドープしたa−Si からなるn型半
導体膜15をプラズマCVD法により成膜し、その上
に、Cr 等からなるソース,ドレイン電極用金属膜16
をスパッタリング法により成膜する。
【0037】なお、上記n型半導体膜15は、i型半導
体膜14との電気的なコンタクト性を良くするために、
i型半導体膜14の表面をNH4 Fで清浄処理して成膜
するが、上述した金属膜からなる上層ブロッキング膜1
7bは、NH4 Fに対しても耐性があるため、i型半導
体膜14の清浄処理時に上層ブロッキング膜17bがダ
メージを受けることはない。
【0038】[工程4]次に、図1(d)に示すよう
に、上記ソース,ドレイン電極用金属膜16とn型半導
体膜15とi型半導体膜14とをフォトリソグラフィ法
により薄膜トランジスタの外形にパターニングし、次い
で、前記ソース,ドレイン電極用金属膜16をフォトリ
ソグラフィ法によりパターニングしてソース電極16S
とドレイン電極16Dとを形成するとともに、上記n型
半導体膜15をソース,ドレイン電極16S,16Dと
同じ形状にパターニングしてこのn型半導体膜15をソ
ース,ドレイン電極16S,16D間において分離す
る。
【0039】なお、ソース,ドレイン電極用金属膜16
のパターニングは非弗酸系のエッチング液を用いるウエ
ットエッチングにより行ない、n型半導体膜15とi型
半導体膜14のパターニングは塩素系のエッチングガス
を用いるドライエッチングにより行なう。
【0040】この場合、n型半導体膜15をソース,ド
レイン電極16S,16D間において分離するまでは、
ブロッキング膜17a,17bがn型半導体膜15によ
って覆われているため、ソース,ドレイン電極用金属膜
16をパターニングしてソース電極16Sとドレイン電
極16Dとを形成する際に、そのエッチング液によって
金属膜からなる上層ブロッキング膜17aがエッチング
されることはない。
【0041】また、n型半導体膜15をソース,ドレイ
ン電極16S,16D間において分離する場合、i型導
体膜14のチャンネル領域を覆っているブロッキング膜
17a,17bのうち、上層のブロッキング膜17bが
上記エッチングガスにさらされるが、この上層ブロッキ
ング膜17bは、a−Si とのエッチング選択比が大き
い上述した金属で形成されているために、上記エッチン
グガスではエッチングされないから、絶縁膜からなる下
層ブロッキング膜17aの膜厚が薄くても、n型半導体
膜16を分離するエッチング時にi型半導体膜14がエ
ッチングされるのを、前記上層ブロッキング膜17bに
よって阻止することができる。
【0042】[工程5]この後は、図1(e)に示すよ
うに、上記両ブロッキング膜17a,17bのうち、金
属膜からなる上層ブロッキング膜17bのソース,ドレ
イン電極16S,16D間の部分を非弗酸系のエッチン
グ液を用いるウエットエッチングによって除去し、薄膜
トランジスタを完成する。
【0043】なお、この場合、ソース,ドレイン電極1
6S,16Dはそのパターニング時に形成したレジスト
マスク(図示せず)で覆われているため、前記上層ブロ
ッキング膜17bを除去する際にソース,ドレイン電極
16S,16Dがエッチングされることはないし、ま
た、ゲート絶縁膜13は上述したように非弗酸系のエッ
チング液ではエッチングされないため、i型半導体膜1
4のピンホール部分においてゲート絶縁膜13がエッチ
ングされることもない。
【0044】上述したように、この製造方法において
は、i型半導体膜14のチャンネル領域を保護するブロ
ッキング膜を、絶縁膜からなる下層ブロッキング膜17
aと、a−Si とのエッチング選択比が大きい金属膜か
らなる上層ブロッキング膜17bとの二層膜としている
ため、その下層ブロッキング膜17aが短時間でエッチ
ングできる厚さの絶縁膜であっても、金属膜からなる上
層ブロッキング膜17bによって、n型半導体膜15の
エッチング時にi型半導体膜14がエッチングされるの
を阻止することができる。
【0045】また、上記両ブロッキング膜17a,17
bをi型半導体膜14のチャンネル領域に対応する形状
にパターニングする場合、その下層ブロッキング膜17
aは絶縁膜のエッチング条件でエッチングするが、前記
下層ブロッキング膜17aは短時間でエッチングできる
厚さの絶縁膜であるため、この下層ブロッキング膜17
aのパターニングを、i型半導体膜14のピンホール部
分においてゲート絶縁膜13がエッチングされ始める前
に終了することができるし、また、上層ブロッキング膜
17bは金属膜であるため、この上層ブロッキング膜1
7bのパターニングは、ゲート絶縁膜13をエッチング
しないエッチング条件(非弗酸系のエッチング液を用い
るウエットエッチング)で行なうことができるから、両
ブロッキング膜17a,17bをパターニングする際に
ゲート絶縁膜13にピンホール欠陥が発生して、ゲート
電極12とソース,ドレイン電極16S,16Dとが短
絡してしまうことはない。
【0046】さらに、前記上層ブロッキング膜17b
は、a−Si とのエッチング選択比が大きい金属膜であ
るため、このブロッキング膜17bを直接i型半導体膜
14の上に成膜すると、それぞれの界面にシリサイドが
生成するが、この製造方法では、i型半導体膜14の上
に、絶縁膜からなる下層ブロッキング膜17aを成膜
し、この下層ブロッキング膜17aの上に前記上層ブロ
ッキング膜17bを成膜しているため、i型半導体膜1
4とブロッキング膜との界面にシリサイドが生成してソ
ース電極16Sとドレイン電極16Dとが短絡してしま
うこともない。
【0047】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、i型半導体
膜のチャンネル領域を保護するブロッキング膜を、短時
間でエッチングできる厚さの絶縁膜からなる下層ブロッ
キング膜と、a−Si とのエッチング選択比が大きい金
属膜からなる上層ブロッキング膜との二層膜としている
ため、i型半導体膜にダメージを与えることなくn型半
導体膜を分離し、しかも、ゲート絶縁膜にピンホール欠
陥が発生してゲート電極とソース,ドレイン電極とが短
絡したり、i型半導体膜とブロッキング膜との界面にシ
リサイドが生成してソース電極とドレイン電極とが短絡
したりするのも防いで、薄膜トランジスタの製造歩留を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜トランジスタの製造方法の一実施
例を示す各工程での断面図。
【図2】従来の薄膜トランジスタの製造方法を示す各工
程での断面図。
【図3】従来の薄膜トランジスタの他の製造方法を示す
各工程での断面図。
【符号の説明】
11…基板 12…ゲート電極 13…ゲート絶縁膜 14…i型半導体膜 15…n型半導体膜 16…ソース,ドレイン電極用金属膜 16S…ソース電極 16D…ドレイン電極 17a…下層ブロッキング膜 17b…上層ブロッキング膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上にゲート電極を形成した後、この基
    板上に、ゲート絶縁膜と、a−Siからなるi型半導体
    膜と、短時間でエッチングできる厚さの絶縁膜からなる
    下層ブロッキング膜と、a−Si とのエッチング選択比
    が大きい金属膜からなる上層ブロッキング膜とを順次成
    膜し、前記両ブロッキング膜を前記i型半導体膜のチャ
    ンネル領域に対応する形状にパターニングした後、不純
    物をドープしたa−Si からなるn型半導体膜とソー
    ス,ドレイン電極用金属膜とを順次成膜し、前記ソー
    ス,ドレイン電極用金属膜をパターニングしてソース電
    極とドレイン電極とを形成するとともに、前記n型半導
    体膜をソース,ドレイン電極間において分離し、その後
    に、前記上層ブロッキング膜のソース,ドレイン電極間
    の部分を除去することを特徴とする薄膜トランジスタの
    製造。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006147811A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Casio Comput Co Ltd 薄膜トランジスタおよびその製造方法

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JP2006147811A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Casio Comput Co Ltd 薄膜トランジスタおよびその製造方法

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