JP4224290B2 - 剥離性フィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はフッ素樹脂を含む剥離性フィルムに関し、特に、紫外線吸収性が付与され、UVレーザー加工可能な剥離性フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
フッ素樹脂は、耐候性、透明性及び剥離性等に優れ、被覆用フィルム、農業用フィルム及び塗膜形成用キャリアフィルム等に使用されている。しかし、フッ素樹脂は紫外光を吸収しないので、フッ素樹脂フィルムにより被覆されている物体、農作物等が紫外線により劣化するという問題がある。
【0003】
上記問題を解決するために、フッ素樹脂に酸化チタンを配合すること(例えば特許文献1〜3)、さらに酸化チタンの分散性を向上するために酸化チタンをシランカップリング剤で表面処理すること(例えば特許文献3)、及び、有機紫外線吸収剤を配合すること(例えば特許文献2)が知られている。
【0004】
しかし、酸化チタンを配合することにより、フッ素樹脂の可視光透明性が損なわれ、又、フッ素樹脂を溶融混練する際に発生される微量のフッ化水素ガスと酸化チタンとが反応して黒色化するという問題がある。又、有機紫外線吸収剤は、フィルムからブリードアウトして被覆している物体を汚染したり、フィルムを黄変させたりする場合がある。
【0005】
他方、フッ素樹脂は誘電率が低いので、回路カード等の電子回路部品に誘電体として使用される。近年、電子回路部品の微細加工法としてUVレーザー加工が用いられているが、上述のようにフッ素樹脂は紫外光を吸収しないので、フッ素樹脂誘電体はUVレーザーにより加工することができない。そこで、フッ素樹脂にUV吸収性ポリマーを配合し、レーザー加工可能とすることが知られている(例えば特許文献4)。
【0006】
しかし、ポリマーを配合すると、フッ素樹脂の剥離性能が損なわれる場合がある。また、特許文献4記載のポリイミド樹脂は、一般に高価でありフィルムの製造コストを押し上げる。
【0007】
【特許文献1】
特開平3−101933号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開平6−90627号公報(特許請求の範囲、段落0016〜0026)
【特許文献3】
特開平7−304924号公報(特許請求の範囲)
【特許文献4】
特開平6−13495号公報(特許請求の範囲)
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記の各問題が無く、可視光透明性及び紫外線吸収性に優れ、UV-レーザーによる加工が可能なフッ素樹脂含有剥離性フィルムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、フッ素樹脂及びBET比表面積25〜120m2/gを有する、ルチル型酸化チタン、酸化亜鉛、又は、酸化セリウムであって、シリカ、アルミナ、及び、ステアリン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む表面コーティング層を有するもの、及びこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種の紫外線吸収性物質をフッ素樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部の量で含み且つダイヤルゲージ法による厚みが5〜50μmである剥離性フィルムの片面に、ポリエチレンテレフタレートフィルムを積層してなり、JIS K7105 に従い測定される 380 〜 780nm における全光線平均透過率が 60 %以上であることを特徴とするUVレーザー加工用剥離性フィルムである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の剥離性フィルムは、少なくとも1種の紫外線吸収性物質を含み、JIS K7105に従い測定される380〜780nmにおける全光線平均透過率が60%以上、好ましくは70%以上である。該全光線平均透過率は、JIS K7105に従いD65光源を用いて380nm から40 nm間隔で780nmまで透過率を測定し、得られた全透過率の平均値を求めたものである。該平均透過率が上記値未満であると可視光透明性に劣る。上記所定の透過率に加えて、濁り、斑、凹凸等が無いことが好ましい。これらのものは、レーザー加工時の回路部材等における位置合わせを困難にする。
【0010】
紫外線吸収性物質としては、上記所定の透過率を達成するものであれば、公知の無機、有機紫外線吸収性物質又はこれらの混合物を使用することができる。無機紫外線吸収性物質としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化アンチモン、酸化セリウム、酸化マンガン、酸化イットリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、マイカ、及び、珪酸カルシウム等が挙げられる。好ましくは、BET法による比表面積25〜150m 2 /g、より好ましくは25〜120m 2 /gを有する、ルチル型酸化チタン、酸化亜鉛、又は酸化セリウムであって、シリカ、アルミナ、及び、ステアリン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む表面コーティング層を有するもの、又は、これらの2種以上の混合物が用いられる。該コーティング層の施与は、晶出、蒸着、又はスパッタ等により行われる。該コーティング層によりフッ素樹脂と溶融混練することに起因する黒色化が防止され、及び、上記無機物質が有する光・熱酸化触媒作用が不活性化されてフィルムの変質、黄変等が防止される。又、BET比表面積が前記下限値未満ではフッ素樹脂への分散性、及び、得られるフィルムの全光線平均透過率、外観及び表面の平滑性に劣る場合があり、一方、上記上限値を超える物を用いてもコストの上昇に見合う効果が得られない。より好ましくは、アルミナを含む表面コーティング層を有するルチル型酸化チタン又はステアリン酸を含む表面コーティング層を有する酸化亜鉛が使用される。
【0011】
有機紫外線吸収物質の例としては、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、トリアジン誘導体、ベンゾエート誘導体、サリシレート誘導体、シアノアクリレート誘導体が挙げられる。好ましくは、200 nm〜380nm、特にXeFレーザーの350 nm、において高いUV吸収性を有し、フッ素樹脂との相溶性が良いためブリードアウトが無く、さらに、フッ素樹脂加工温度において揮散、分解等が無いことから、ベンゾフェノン誘導体が用いられる。ベンゾフェノン誘導体の例としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン、及び2,2’−ヒドロキシ−4−ジメトキシベンゾフェノン等が挙げられる。好ましくは、2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノンが使用される。
【0012】
本発明において、フッ素樹脂としてはフィルム成形用に使用されている任意の物を使用することができる。 例えば、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、クロロトリフルオロエチレン等の含フッ素モノマーの単独重合体、共重合体、又は、含フッ素モノマーと、エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテル等のフッ素非含有モノマーとの共重合体、及、これらのブレンド樹脂が挙げられる。好ましくは、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド共重合体、及びテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド共重合体等の共重合体が使用され、なかでもテトラフルオロエチレン−エチレン共重合体及びテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド共重合体が好ましい。
【0013】
本発明において、紫外線吸収性物質の配合量は、各物質の吸光度に応じて適宜設定され得るが、典型的には樹脂分100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは0.1〜1重量部である。配合量が前記下限値未満であると十分な紫外線吸収性が得られない場合があり、一方、前記上限値を超えては、フッ素樹脂中での分散性、相溶性、又は、可視光透過率の点で問題が生じる場合がある。該紫外線吸収剤は、フッ素フィルムを成形する前にフッ素樹脂に混練する。混練方法としては、フッ素樹脂組成物の調製のために通常用いられる方法を使用することができ、例えば、一軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサーあるいは各種のニーダーなどが用いられる。
【0014】
フッ素樹脂フィルムの成形は、公知の方法、例えばプレス法、Tダイ押出法、カレンダー法、インフレーション押出法等の溶融成形法、ディスパージョンコーティング法、又は溶液コーティング法により行うことができる。また、厚みの薄いフッ素樹脂フィルムは、押出ラミネート法、押出コーティング法、共押出剥離法、ディスパージョンコーティング法、又は溶液コーティング法により調製することができる。好ましくは、特にキャリアフィルムなどの厚み精度が要求される場合、各種押出法が用いられる。
【0015】
本発明のフッ素樹脂フィルムの厚みは、本発明の目的とする透過率を達成できれば特に制限は無く、特に、以下に記載するPETと積層される場合にはかなり薄くすることができる。典型的には1〜200μmであり、PETと積層しない場合には、ハンドリング性、成形性、経済性等の点から、25〜150μmが好ましい。また、PETと積層する場合には5〜50μmが好ましい。
【0016】
本発明は、上記フッ素樹脂フィルムにポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが積層されてなる剥離性フィルムにも関する。PETフィルムを積層することにより、フィルムの腰が強くなり、厚み精度及びハンドリング性が改良されると共に、フッ素樹脂フィルムを薄くすることができるので、コストを下げることができる。PETフィルムとしては、任意の公知の物を使用することができるが、好ましくは、腰が強く、入手し易い点から、熱固定された2軸延伸PETフィルムが用いられる。
【0017】
PETフィルムは、通常、レーザー加工の前に剥離されるので、フッ素樹脂フィルムからの剥離性が良いことが好ましい。好ましくは、PETとフッ素樹脂フィルムとの間のT型剥離強度(温度20℃及び引張速度200mm/分で測定される)が、0.1〜5 N/100mm、より好ましくは0.3〜1.5N/100mmである。T型剥離強度が前記下限値未満では、密着性不足から、皺入り、及び、巻物での裏写り等の不具合が起こる。一方、上記上限値を超えては、PETフィルムを剥離する際にフッ素樹脂フィルムが塑性変形し、皺入り等の外観不良を来たし、延いては、レーザー加工性を阻害する。なお、T型剥離強度は、特開平11-268204号公報の記載に従い測定され、その詳細については後述する。
【0018】
上記剥離強度は、接着剤の種類、厚さ、各フィルムの厚さ、及び、表面処理の内容を調整することで達成できる。接着剤の例としては、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、SBS、SIS、ポリブテン、ポリエチレンオキサイド、及び、ポリビニルアルキルエーテルが挙げられる。
【0019】
該接着剤をPETフィルムにコーティングし、プレス法、押出しラミネート法等によりフッ素樹脂フィルムと積層する。PETフィルムは、フッ素樹脂フィルム面でレーザー加工対象物上に貼りつける等の2次加工が加えられた後、レーザー加工する前に剥離される。
【0020】
PETフィルムとは反対側のフッ素樹脂フィルム面上に、ポリエチレン等からなる保護フィルム層をさらに設けてもよい。フッ素樹脂フィルム上に回路剤を塗布する直前に、該保護フィルムを剥離して使用に供するようにすれば、ゴミの付着を防止でき、回路等をより正確に形成することができる。該保護フィルムとしては、フッ素樹脂層と粘着するものであれば、任意のフィルムであってよい。例えば、各種ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、トリアセチルセルロース、セロハン、ポリアミド、ポリカーボネート、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等のフィルムを挙げることができる。なかでも、低価格であることから、高密度ポリエチレンフィルムが好ましい。該保護フィルムの厚みは、10〜50μmが好ましい。保護フィルムは、加熱圧着によってフッ素樹脂層の上に積層することができる。
【0021】
【実施例】
以下、実施例によって、本発明をより詳細に説明する。
各実施例及び比較例で得られたフィルムの評価方法は以下である。
(1)全光線平均透過率
分光光度計のフィルム試料用ホルダーにフィルムをセットし、空気を参照として、JIS K7105に従いD65光源を用いて380nm から40 nm間隔で780nmまで透過率を測定し、得られた全透過率の平均値を取った。
(2)目視による透明性評価
黒褐色のエポキシ樹脂を500μmの厚さで、フッ素樹脂フィルム上にコーティングした。フッ素樹脂フィルムの、コーティングされた面とは反対側の面の方向から目視観察を行い、下記基準により透明性を評価した。
A:エポキシ樹脂が存在する位置の輪郭が明確に認められる。
B: 輪郭はぼけているが、エポキシ樹脂の存在は認められる。
C: 斑があり、エポキシ樹脂の有無を判断するのが困難である。
(3)レーザー加工性
XeFエキシマレーザーを用いて切断加工を行い、端面を目視観察し下記基準により評価した。
A:切断端面が鋭利である。
B:端面が凸凹である。
C:切断不可能である。
(4)塗膜形成性
エポキシ樹脂を500μmの厚さで、フッ素樹脂フィルム上にコーティングし、下記基準により塗膜形成性を評価した。
A: ハンドリングが容易で、皺無く、平滑且つ均一な塗膜を形成できる。
B: ハンドリングが困難で皺が入るために、均一な塗膜を形成するのが困難である。
(5)剥離性
コーティングしたエポキシ樹脂の硬化後、フッ素樹脂フィルムを剥離し、下記基準により剥離性を評価した。
A: 容易に剥離し、且つ、エポキシ層への汚染物質の移行も認められない。
B: 剥離が困難、或いは、汚染物質の移行が認められる。
C: 剥離が困難であり、且つ、汚染物質の移行も認められる。
(6)PETフィルムからの剥離性
フッ素樹脂/PET積層フィルムを100mm×100mmに切り出して試験片とし、長さ方向の片側端部の一部を手でフッ素樹脂フィルムとPETフィルムに剥離して、剥離されたフィルムの各端部を夫々チャックにかませ、20℃でチャック間を200mm/分の速度で引き離したとき、積層フィルムの剥離に要した強度を求めた。
【0022】
参考例2
テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体100重量部に、表面にアルミナを含むコーティング層を有し、BET比表面積50m2/gを有する、ルチル型酸化チタン微粒子を0.2重量部加え、同方向2軸押出機によりシリンダー温度290℃で混練した後、Tダイ押出し法により口金温度300℃にて、厚み50μm(ダイヤルゲージ法)のフッ素樹脂フィルムを得た。該フィルムの全光線平均透過率は84%であった。
【0023】
参考例3
フッ素樹脂をテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド共重合体に、混練温度を260℃に、及び口金温度を280℃に変更したことを除き、実施例1と同様にしてフッ素樹脂フィルムを得た。該フィルムの全光線平均透過率は86%であった。
【0024】
参考例4
紫外線吸収性物質を、1重量部の、表面にステアリン酸を含むコーティング層を有し、BET比表面積110m2/gを有する酸化亜鉛微粒子としたことを除き、実施例1と同様にしてフッ素樹脂フィルムを得た。該フィルムの全光線平均透過率は77%であった。
【0025】
参考例5
紫外線吸収性物質を、0.5重量部の2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノンとしたことを除き、実施例1と同様にしてフッ素樹脂フィルムを得た。該フィルムの全光線透過率は73%であった。
【0026】
実施例1
紫外線吸収性物質の量を0.5重量部とし、フィルム厚みを5μmとしたことを除き、実施例1と同様にしてフッ素樹脂フィルムを得た。該フィルムの全光線平均透過率は93%であった。次いで、別途用意した、厚さ100μmの、片面にコロナ処理を施されたPETフィルムの該コロナ処理面上に、軟化点45℃のエチレン酢酸ビニル共重合樹脂が0.5μm厚さでコーティングされているフィルムを、該コーティング面とフッ素樹脂フィルムとが貼り合わされるようにして押出しラミネート加工し、フッ素樹脂積層フィルムを得た。積層フィルムの全光線透過率は88%であった。また、剥離強度は0.7N/100mmであった。
【0027】
参考例6
紫外線吸収性物質の量を0.05重量部としたことを除き、実施例1と同様にしてフッ素樹脂フィルムを得た。該フィルムの全光線平均透過率は90%であった。
【0028】
参考例7
紫外線吸収性物質の比表面積を9m2/gとしたことを除き、実施例1と同様にしてフッ素樹脂フィルムを得た。該フィルムの全光線平均透過率は69%であった。
【0029】
参考例1
紫外線吸収性物質の量を0.5重量部とし、フィルム厚みを5μmとしたことを除き、実施例1と同様にしてフッ素樹脂フィルムを得た。該フィルムの全光線平均透過率は93%であった。
【0030】
比較例1
紫外線吸収性物質の量を20重量部としたことを除き、実施例1と同様にしてフッ素樹脂フィルムを得た。該フィルムの全光線透過率は52%であった。
【0031】
比較例2
厚さ12μmのポリイミドフィルムに、厚さ1μmの低分子量ワックス状ポリエステル樹脂がコーティングされたキャリアフィルムを用いて各評価を行った。該フィルムの全光線平均透過率は82%であった。
【0032】
表1に評価項目結果をまとめて示す。
【表1】
【0033】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明のフィルムは剥離性能及び可視光透明性が損なわれることなく紫外線吸収性が付与されており、UVレーザー加工が可能である。さらに、該フィルムにPETフィルムを積層したものは、取り扱い性、コストパフォーマンスに優れる。
Claims (5)
- フッ素樹脂及びBET比表面積25〜120m2/gを有する、ルチル型酸化チタン、酸化亜鉛、又は、酸化セリウムであって、シリカ、アルミナ、及び、ステアリン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む表面コーティング層を有するもの、及びこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種の紫外線吸収性物質をフッ素樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部の量で含み且つダイヤルゲージ法による厚みが5〜50μmである剥離性フィルムの片面に、ポリエチレンテレフタレートフィルムを積層してなり、JIS K7105 に従い測定される 380 〜 780nm における全光線平均透過率が 60 %以上であることを特徴とするUVレーザー加工用剥離性フィルム。
- 紫外線吸収性物質が、アルミナを含む表面コーティング層を有するルチル型酸化チタン又はステアリン酸を含む表面コーティング層を有する酸化亜鉛であることを特徴とする請求項1記載のUVレーザー加工用剥離性フィルム。
- 紫外線吸収性物質が、フッ素樹脂100重量部に対して0.1〜1重量部の量で含まれていることを特徴とする請求項1または2記載のUVレーザー加工用剥離性フィルム。
- フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体又はテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオライド共重合体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のUVレーザー加工用剥離性フィルム。
- フッ素樹脂フィルムとポリエチレンテレフタレートフィルムとの間の剥離強度(温度20℃及び引張速度200mm/分で測定)が、0.1〜5 N/100mmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のUVレーザー加工用剥離性フィルム。
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