JP4889841B2 - 印刷性に優れた積層ポリオレフィン系フィルム - Google Patents

印刷性に優れた積層ポリオレフィン系フィルム Download PDF

Info

Publication number
JP4889841B2
JP4889841B2 JP04733599A JP4733599A JP4889841B2 JP 4889841 B2 JP4889841 B2 JP 4889841B2 JP 04733599 A JP04733599 A JP 04733599A JP 4733599 A JP4733599 A JP 4733599A JP 4889841 B2 JP4889841 B2 JP 4889841B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
laminated
polyolefin
resin
polyolefin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04733599A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000238213A (ja
Inventor
敦 多賀
伊志 中谷
一郎 北浦
勉 御子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=12772351&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP4889841(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP04733599A priority Critical patent/JP4889841B2/ja
Priority to EP00103664A priority patent/EP1031410B2/en
Priority to DE60007908T priority patent/DE60007908T3/de
Priority to AU19455/00A priority patent/AU771880B2/en
Publication of JP2000238213A publication Critical patent/JP2000238213A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4889841B2 publication Critical patent/JP4889841B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • B32B27/32Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising polyolefins
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • B32B27/06Layered products comprising a layer of synthetic resin as the main or only constituent of a layer, which is next to another layer of the same or of a different material
    • B32B27/08Layered products comprising a layer of synthetic resin as the main or only constituent of a layer, which is next to another layer of the same or of a different material of synthetic resin
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L23/00Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L23/02Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C08L23/04Homopolymers or copolymers of ethene
    • C08L23/08Copolymers of ethene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L23/00Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L23/02Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C08L23/10Homopolymers or copolymers of propene
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2307/00Properties of the layers or laminate
    • B32B2307/70Other properties
    • B32B2307/75Printability
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2323/00Polyalkenes
    • B32B2323/10Polypropylene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L23/00Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L23/02Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C08L23/04Homopolymers or copolymers of ethene
    • C08L23/08Copolymers of ethene
    • C08L23/0846Copolymers of ethene with unsaturated hydrocarbons containing other atoms than carbon or hydrogen atoms
    • C08L23/0869Acids or derivatives thereof

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷性に優れた積層ポリオレフィン系フィルムに関し、さらに詳しくは紫外線硬化型印刷インキ(以下、UVインキと略記することがある)の印刷性に優れた、ラベル、シール等として使用した場合に有用な積層ポリオレフィン系フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフィンフィルムは、従来から、その素材が無極性であることから印刷、ラミネート等の加工において印刷インキ又は他素材との接着性が十分ではないことが指摘されている。
【0003】
特に、粘着テープ等でシールされた、印刷されたフィルムからなる包装材料から粘着テープを引き剥がす場合に、粘着テープ側に印刷インキが移行して印刷部が欠落したり、ラベルやシール等の用途においては、その使用形態、すなわち、離型紙より剥がしたり、貼り付けたシールを剥がしたりする繰り返し使用において印刷インキが欠落することが問題視されており、印刷性、特に印刷インキの密着強度及び発色性の改善が望まれている。
【0004】
これらの指摘に対して、従来から、ポリオレフィンフィルムの表面にコロナ放電処理や火炎処理を施し、フィルム表面に極性基を導入する方法や、フィルム表面を粗面化あるいは空洞化する方法により印刷性、特にインキ密着性及び発色性を向上させる方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コロナ放電処理や火炎処理する方法ではポリオレフィンフィルムのごくかぎられた表面部分だけの改質であるため、インキの密着強度は実用に耐え得るほど改善されるものではなく、また、フィルム表面を粗面化する方法では、粗面化のための無機あるいは有機粒子中の粗大粒子や凝集物に起因する表面突起によりインキ抜けが発生する。また、フィルムの内部を空洞化させる方法ではフィルム表面を粗面化する方法と同様に突起によるインキ抜けや、空洞部へインキが入り込み、印刷の発色不足が発生したり、発色不足を補うためにインキ量を増やすことによるコスト的な問題が発生することが指摘されてきた。
【0006】
本発明は、上記問題を解決し、印刷性に優れた積層ポリオレフィン系フィルム、さらに詳しくは印刷インキとの密着性に優れ、インキ抜けのない、発色性に優れた積層ポリオレフィン系フィルムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の印刷性に優れた積層ポリオレフィン系フィルムは、ポリプロピレン系樹脂と無機粒子又は有機粒子とからなる基層(A)の少なくとも一方の面に、マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂を5〜100重量%とポリプロピレン樹脂95〜0重量%とを含有する表面層(B)が積層され、かつ、少なくとも1方向に延伸されてなる積層ポリオレフィンフィルムであって、基層(A)の空洞含有量が0.2cc〜30cc/100gであり、全光線透過率が30%以下であることを特徴とする。
【0008】
上記の構成からなる本発明の印刷性に優れた積層ポリオレフィン系フィルムは、印刷インキとの密着性が優れ、インキ抜けがなく、発色性に優れている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の印刷性に優れた積層ポリオレフィン系フィルムの実施の形態を説明する。
【0014】
本発明の印刷性に優れた積層ポリオレフィン系フィルムは次の様にして得ることができる。
【0015】
本発明におけるポリオレフィン系樹脂とは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのポリオレフィン、これらのコポリマー及びこれらの混合物などを用いることができるが、製膜の容易さ、温度に対する安定性、焼却時における塩素の発生がないことや経済性の点からポリプロピレンが推奨される。
【0016】
また、二重結合を有するカルボン酸を側鎖に有する変性ポリオレフィン系樹脂とは、マレイン酸、フマル酸などのカルボン酸を公知の重合方法により前述のポリオレフィンに対して導入したものであり、これらのカルボン酸から1種又はそれ以上の官能基の変性をおこなったものでもよい。更に、成形加工性などの改善のために、カルボン酸以外の官能基、例えばエチルアクリレート、メチルアクリレートなどを同時に変性したものであっても良く、カルボン酸が変性導入されたものであればよい。
【0017】
本発明における積層ポリオレフィン系フィルムの表面層(B)は、主として二重結合を有するカルボン酸を側鎖に有する変性ポリオレフィン系樹脂を主成分としているが、好ましくは上記変性ポリオレフィン系樹脂が100〜5重量%を占める。また、表面層(B)に前記ポリオレフィン系樹脂が95重量%以下含有されることも好ましい組合せである。この場合、表面層(B)を構成する重合体のうち、上記変性ポリオレフィン系樹脂が5重量%未満になると、フィルム表面層の接着剤による接着性や印刷インキの密着性などの特性が満足し難くなる。
【0018】
また、上記の二重結合を有するカルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂を、基層(A)及び表面層(B)からなる積層フィルム全体に添加することも可能であるが、フィルム単価が高価なものとなるばかりでなく、機械的強度が低下したり、耐熱性が損なわれ得る可能性があるため、ポリオレフィン系樹脂からなる基層(A)の少なくとも一方の面に、二重結合を有するカルボン酸を側鎖に有する変性ポリオレフィン系樹脂を100〜5重量%とポリオレフィン系樹脂95重量%以下とを配合してなる表面層(B)を積層した積層ポリオレフィンフィルムとすることが推奨される。
【0019】
本発明の目的を達成するのにさらに好ましい実施形態は基層(A)が空洞を含有する、空洞含有フィルムで形成されている場合である。この空洞の形成方法としては、基層を形成するポリオレフィン系樹脂に非相溶の樹脂や無機又は有機微粒子を配合し、製膜後延伸することにより、ポリオレフィン系樹脂と非相溶の樹脂や微粒子との界面に微細な空洞を生成させる方法や、ポリオレフィン系樹脂に発泡剤を含有させ、押出機内で熱により反応ガスを発生させてフィルム内部に気泡を形成する方法が広く知られている。本発明においては、空洞形成方法の種類を問わないが、空洞形成の大きさや量の制御のし易さなどから、微粒子を配合し、延伸によりポリオレフィン系樹脂中に界面剥離を発生させ空洞を得る方法が推奨される。
【0020】
ここでいう、微粒子としての無機微粒子としては、炭酸カルシウム、二酸化珪素、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、アルミナ、ゼオライトなどが挙げられ、また、有機微粒子としてはポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、架橋ポリウレタンなどが挙げられ、さらにこれらの微粒子の表面に種々のコーティングを施したものでも、フィルム中に空洞を形成できるものであれば、任意に用いることができる。
【0021】
これら微粒子の好ましい大きさは、フィルムの厚みにより変化するが、平均粒子径でおおよそ、0.5〜12μmである。さらに好ましくは、発泡効率や粗大粒子による印刷抜けを考慮すれば0.8〜5μmの範囲のものを使用するのが良い。
【0022】
また、これらの微粒子の形状は球状、立方体状、円柱状、円錐状、円盤状、不定形を問わず、さらに、粒子が多孔質のものであっても、延伸によってフィルム中に界面剥離が発生し、空洞が形成されるものであればよい。
【0023】
さらに好ましい実施態様は、積層ポリオレフィン系フィルムの全光線透過率が40%以下、さらに好ましくは30%以下で、かつ、基層(A)の空洞含有量が30cc/100g以下、さらに好ましくは20cc/100g以下の範囲に調整されることにある。
【0024】
フィルムの光線反射率を向上し印刷インキの発色性を改善するためには、全光線透過率を40%以下にすることが好ましいが、基層(A)に空洞を含有させることによって容易に達成することができる。この場合、基層(A)を構成する微粒子の配合量、種類、形状、粒子径やフィルムを形成するポリオレフィン系樹脂の種類や溶融粘度、分子量などの原材料の諸特性や、空洞発現のための温度や倍率などの延伸条件により、空洞の大きさや量が異なるので全光線透過率も変化するが全光線透過率が40%を超えた場合、光線の隠蔽性を付与できる二酸化チタンなどの無機微粒子を添加することによって全光線透過率を調整することもできる。
【0025】
光線の隠蔽に用いる微粒子は、フィルムを延伸することによっても実質的にフィルムに空洞を生成しない大きさ、性状のものであれば、種類を問わないが、屈折率が高く隠蔽効果の良好な二酸化チタンが推奨される。その結晶構造は、ルチル型、アナターゼ型を問わず、また、その表面に耐光性や色調調整のための種々の表面処理を施したものでも良い。しかしながら、その粒子径は、数平均粒子径で、0.2〜0.3μmの大きさのものが、隠蔽効果および実質的に発泡しない点で好ましい。
【0026】
本発明の印刷性に優れた積層ポリオレフィン系フィルムには、本発明の目的を損なわない範囲であれば、滑り性や帯電防止性などの品質向上のための各種添加剤、例えば、生産性の向上のためにワックス、金属石鹸などの潤滑剤、可塑剤、加工助剤や通常ポリオレフィンフィルムに添加される公知の熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤などを適宜配合することができる。
【0027】
本発明の積層ポリオレフィン系フィルムを製造するために、ポリオレフィン系樹脂、変性ポリオレフィン系樹脂、無機又は有機微粒子、各種添加剤などを配合する方法は特に限定されるものではないが、V型ブレンダー、スクリュー型ブレンダー、ドライブレンダー、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー等の混合機を用いて均一に混合した後、混練ペレット化する方法が一般的である。
【0028】
このようにして得られたペレットを使用して以下に例示する方法によってフィルムを製造することができる。
a:押出機によって、これらのペレットをポリオレフィン樹脂の融点以上の温度、例えば150〜300℃の温度で溶融押出しし、シート状に成形し、次いで延伸を行う方法。
b:2台の押出機を使用し、1台の押出機より基層(A)を構成する樹脂組成物を溶融押出しするとともに、もう一方の押出機より接着性樹脂層などを構成する表面層(B)を溶融押出しし、それらのダイス内またはダイス外で重ね合わせて積層し、次いで積層する方法。
c:予めシート状に押出し成形した基層を構成するシートをそのまま、若しくは1軸延伸し、その一方の表面又は両方の表面に、表面層である接着性樹脂層を溶融押出しし積層し、次いで延伸する方法。
【0029】
本発明の、印刷性に優れた積層ポリオレフィン系フィルムの厚みは、用途、使用方法によって異なるが、総厚みが通常10〜250μmであるのが好ましい。積層フィルムの場合の表面層(接着性樹脂層)の厚みは、フィルム総厚みの範囲内で所望の厚みを設定できるが、接着性を確保するためには、一方の表面の厚みとして0.5μm以上あることが好ましい。
【0030】
なお、本発明の積層ポリオレフィン系フィルムの製膜条件は、所望のフィルム物性や、空洞含有量を達成することができる温度、倍率で押出し、延伸することができる。例えば、一般的なポリオレフィン系樹脂の場合の製膜条件となんら変わるものではなく、押出し温度150〜300℃の温度で溶融押出しした樹脂組成物を10〜100℃の冷却ロールで固化させたシートに次の延伸を施すことによって得ることができる。
【0031】
延伸工程では、面積倍率で8〜50倍程度、好ましくは10〜40倍程度に延伸することができる。また、延伸方法は、1軸延伸、2軸延伸を問うものではなく、2軸延伸の場合も、同時2軸延伸法、逐次2軸延伸法、インフレーション法などで実施することができるが逐次2軸延伸が一般的である。
【0032】
逐次2軸延伸を行う場合の条件としては、まず、縦方向に100〜150℃に加熱した周速差を有するロール間で3〜8倍程度延伸し、次いで幅方向にテンター延伸機を用いて140〜170℃程度の温度で4〜10倍程度延伸する。しかる後、150〜170℃の程度の温度で熱固定処理を施した後、巻き取ることによって得られる。
【0033】
さらに本発明のフィルムに対して、コロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、火炎処理などを行い、更に接着性を向上させることは、本発明に対して何ら支障なく、これらの表面処理はフィルム製造工程の中で行ういわゆるインライン処理で行っても良いし、製造されたフィルムに後工程として処理するいわゆるオフライン処理で行っても良い。
【0034】
【実施例】
次に、本発明の内容および効果の具体例を実施例によって説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しないかぎり以下の実施例に限定されるものではない。なお、本明細書中における特性値の測定法は以下の通りである。
【0035】
(1)全光線透過率
JIS−K−6714により、全光線透過率を求めた。
【0036】
(2)層間剥離性
セロハン粘着テープ(積水化学社製:12mm幅、以下粘着テープ▲1▼と略記)を用いて評価する。
粘着テープ▲1▼の粘着側面をポリオレフィンフィルムの表面に、長さが3cmにわたり指で押さえしっかりと接着させる。次いで、フィルム端を指で固定し、粘着テープ▲1▼を一方向から2cm/秒の速度で90℃の角度で剥離し、粘着テープ▲1▼側に接着して積層フィルムからはがれる表面層(B)の量を肉眼により評価する。
◎:粘着テープ▲1▼側に表面層(B)がまったく移行しない状態
○:粘着テープ▲1▼側に表面層(B)の一部分が、層厚さ方向に薄く剥離して、セロテープ側に接着し、移行した状態
△:粘着テープ▲1▼側に表面層(B)の全面が、層厚さ方向に薄く剥離して、セロテープ側に接着し、移行した状態
×:粘着テープ▲1▼側に表面層(B)の全面が、層厚さ方向に厚く剥離して、セロテープ側に接着し、移行した状態
【0037】
(3)空洞含有量
ポリオレフィン系フィルム100g中に存在する空洞容積で次式より算出する。
【0038】
【式1】
Figure 0004889841
【0039】
(4)印刷インキ印刷性
得られたフィルム上に、UV硬化型印刷インキ(TOKA社製/商品名:ペストキュアー、161墨、T&K、)を、RIテスターRI−2型(明製作所社製)を用いて、インキ量2.0g/m2となる様に印刷し、UV照射機にて500mj/cm2のUV光を照射し、硬化させて、次の発色性、密着性を評価した。
【0040】
(a)発色性
上述の印刷を施した印刷部の発色性を目視にて次の様に評価した。
◎:十分な発色がある
○:実用上問題なく使用できる
×:発色が薄く、実用上問題あり
【0041】
(b)インキ密着性
上述の印刷を施した印刷物に、縦横2mm間隔の碁盤目平行スリット(25個)を入れた後、セロハン粘着テープ(ニチバン社製:18mm幅、以下粘着テープ▲2▼と略記)を用いて評価する。
粘着テープ▲2▼の粘着側面を印刷面の表面に、長さが3cmにわたり指のつめで押さえ全面にしっかりと接着させる。次いで、フィルム端を指で固定し、粘着テープ▲2▼を一方向から2cm/秒の速度で90℃の角度で剥離し、粘着テープ▲2▼側に接着して積層フィルムからはがれる表面層(B)の量を肉眼により評価する。
◎:粘着テープ▲2▼側に印刷インキの移行がまったくない状態
○:粘着テープ▲2▼側に移行した印刷インキが4個以下の状態
△:粘着テープ▲2▼側に移行した印刷インキが5〜9個の状態
×:粘着テープ▲2▼側に移行した印刷インキが10個以上の状態
【0042】
参考例
積層フィルム押出機の一方の押出機にてポリプロピレン100重量部を基層(A)として溶融押出しし、他方の押出機にて、ポリプロピレン70重量%とマレイン酸変性ポリプロピレン(三井化学社製/商品名:アドマーQF551)とを30重量%とを配合した混合物を一表面層(B)として溶融押出しし、ダイス内にて、最終フィルム層の厚さが(B)/(A)=3/67μmの厚み比率となる様に積層し、冷却後2軸延伸を行い、(B)層側の面にコロナ放電処理を行った上で巻き取り、厚さ70μmの積層ポリオレフィン系フィルムを得た。
【0043】
(比較例1)
参考例において、表面層(B)に配合するマレイン酸変性ポリプロピレンの配合量を2%に変更した以外は同様の方法で積層ポリオレフィン系フィルムを得た。
【0044】
(実施例
参考例において、基層(A)を構成する樹脂をポリプロピレン90重量%と平均粒子径2.6μmの炭酸カルシウム10重量%の混合物に変更した以外は同様の方法で積層ポリオレフィン系フィルムを得た。
【0045】
(実施例
実施例において、基層(A)を構成する樹脂をポリプロピレン90重量%と平均粒子径0.25の二酸化チタン10重量%との混合物に変更し、更に表面層(B)を構成する樹脂をポリプロピレン45重量%とマレイン酸変性ポリプロピレン55重量%との混合物に変更した以外は同様の方法で積層ポリオレフィン系フィルムを得た。
【0046】
(比較例2)
実施例において、基層(A)を構成する樹脂をポリプロピレン80重量%、平均粒子径2.6μmの炭酸カルシウム17重量%、平均粒子径0.25μmの二酸化チタン3重量%の混合物に変更した以外は同様の方法で積層ポリオレフィン系フィルムを得た。
【0047】
これらの特性値を表1に示す。参考例で得られたフィルムは、UVインキの密着性が良好であるが、比較例1のフィルムは、UVインキ密着性が不良で実用に耐えるものではない。
【0048】
実施例のフィルムは、UVインキの発色性に優れ、さらに実施例のフィルムは層間剥離強度にも優れたものであった。
【0049】
なお、比較例2にフィルムは、UVインキの発色性は良好であるが、層間剥離強度の弱いフィルムであった。さらに、層間剥離強度が弱いために、インキの密着性が判断できないフィルムであった。
【0050】
【表1】
Figure 0004889841
【0051】
【発明の効果】
本発明の印刷性に優れた積層ポリオレフィン系フィルムによれば、特に、ラベル、シールとして使用する場合、印刷インキとの密着性、印刷の発色性に優れ、インキ抜けがなく層間剥離強度が優れたフィルムであることができる。

Claims (1)

  1. ポリプロピレン系樹脂と無機粒子又は有機粒子とからなる基層(A)の少なくとも一方の面に、マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂を5〜100重量%とポリプロピレン樹脂95〜0重量%とを含有する表面層(B)が積層され、かつ、少なくとも1方向に延伸されてなる積層ポリオレフィンフィルムであって、基層(A)の空洞含有量が0.2cc〜30cc/100gであり、全光線透過率が30%以下であることを特徴とする印刷性に優れた積層ポリオレフィン系フィルム。
JP04733599A 1999-02-25 1999-02-25 印刷性に優れた積層ポリオレフィン系フィルム Expired - Fee Related JP4889841B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04733599A JP4889841B2 (ja) 1999-02-25 1999-02-25 印刷性に優れた積層ポリオレフィン系フィルム
EP00103664A EP1031410B2 (en) 1999-02-25 2000-02-22 Printable polyolefin film
DE60007908T DE60007908T3 (de) 1999-02-25 2000-02-22 Bedruckbare Polyolefin-Mehrschichtfolie
AU19455/00A AU771880B2 (en) 1999-02-25 2000-02-24 Polyolefin film of superior printability

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04733599A JP4889841B2 (ja) 1999-02-25 1999-02-25 印刷性に優れた積層ポリオレフィン系フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000238213A JP2000238213A (ja) 2000-09-05
JP4889841B2 true JP4889841B2 (ja) 2012-03-07

Family

ID=12772351

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04733599A Expired - Fee Related JP4889841B2 (ja) 1999-02-25 1999-02-25 印刷性に優れた積層ポリオレフィン系フィルム

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP1031410B2 (ja)
JP (1) JP4889841B2 (ja)
AU (1) AU771880B2 (ja)
DE (1) DE60007908T3 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5079181B2 (ja) * 2000-02-21 2012-11-21 東洋紡績株式会社 印刷性に優れたラベル、シール用ポリオレフィン系フィルム
JP6986427B2 (ja) * 2017-11-29 2021-12-22 花王株式会社 印刷用樹脂フィルムの表面処理剤

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4397916A (en) * 1980-02-29 1983-08-09 Mitsui Petrochemical Industries, Ltd. Laminated multilayer structure
GB2223446B (en) 1988-08-26 1993-01-06 Courtaulds Films & Packaging Polymeric films for packaging
DE4118572A1 (de) 1991-06-06 1992-12-10 Hoechst Ag Siegelbare weisse folie aus polyolefinen
EP0594918B1 (en) * 1992-10-26 2002-09-04 Cryovac, Inc. Pasteurizable, cook-in multilayer shrink film
JPH06136330A (ja) * 1992-10-27 1994-05-17 Mitsubishi Petrochem Co Ltd 熱溶着用積層複合フィルム及びその製造方法
JP3267735B2 (ja) 1993-04-15 2002-03-25 三菱化学株式会社 二軸延伸複層フィルム
GB9319973D0 (en) * 1993-09-28 1993-11-17 Bp Chem Int Ltd Adhesive blends
US5434217A (en) * 1994-03-04 1995-07-18 E. I. Du Pont De Nemours And Company Flexible polar thermoplastic polyolefin compositions
US5491023A (en) 1994-06-10 1996-02-13 Mobil Oil Corporation Film composition
US6379787B1 (en) * 1995-02-03 2002-04-30 Exxonmobil Oil Corporation Coating composition for a plastic film
US5789123A (en) * 1995-02-03 1998-08-04 Mobil Oil Corporation Liquid toner-derived ink printable label
US6649235B2 (en) 1998-08-17 2003-11-18 Hoechst Trespaphan Gmbh Process for producing coated polymeric articles and the articles produced thereby

Also Published As

Publication number Publication date
DE60007908T3 (de) 2010-05-20
EP1031410B1 (en) 2004-01-28
EP1031410A1 (en) 2000-08-30
JP2000238213A (ja) 2000-09-05
AU771880B2 (en) 2004-04-08
DE60007908T2 (de) 2004-11-04
EP1031410B2 (en) 2009-10-21
DE60007908D1 (de) 2004-03-04
AU1945500A (en) 2000-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11286559A (ja) 熱可塑性樹脂フィルムの表面処理方法
JP2007332204A (ja) 生分解性粘着フィルム
JP5079181B2 (ja) 印刷性に優れたラベル、シール用ポリオレフィン系フィルム
JP4889841B2 (ja) 印刷性に優れた積層ポリオレフィン系フィルム
JPWO2003057765A1 (ja) 易引き裂き性脂肪族ポリエステル系延伸フィルム
JP4909225B2 (ja) 熱収縮性多層フィルム及び熱収縮性ラベル
JP4365549B2 (ja) 易剥離性多層樹脂延伸フィルム
JP7137148B2 (ja) 配向ポリエステルフィルム
EP2094482B1 (en) Labels
JP3961035B2 (ja) 空洞含有ポリオレフィン系フィルム
JP2006327019A (ja) 積層ポリプロピレン系フイルム
JP4032764B2 (ja) 易剥離性ポリプロピレン系フィルム
WO2022153965A1 (ja) レーザー印字された包装体
JPH10100354A (ja) 表面処理プラスチックフィルム
JP4788197B2 (ja) 印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルム
JP5050317B2 (ja) 印刷性を改良した表面強度の優れたポリオレフィン系発泡フィルム
JP2004331729A (ja) 二軸延伸積層ポリエステルフィルム
JP2019108424A (ja) 配向ポリエステルフィルム
JP3753319B2 (ja) 熱可塑性樹脂フィルムの表面処理方法
WO2022196397A1 (ja) レーザー印字された積層表示体
JP3902083B2 (ja) 水性インキグラビア印刷層を有する積層ポリプロピレン系フィルム
WO2022224646A1 (ja) レーザー印字されたインモールドラベル
JP2006051699A (ja) 薬包用ポリエステルフィルム
JPH09174743A (ja) タックラベル用剥離フィルム
JP4118412B2 (ja) 射出成形体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080610

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080811

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090804

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091005

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091118

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100217

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100412

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20101001

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4889841

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141222

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees