JP4219911B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

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本発明は、内燃機関用の燃料噴射弁に関する。
従来より種々の燃料噴射弁が提案されている。特許文献1は、その一例としての燃料噴射弁を開示する。
特許文献1の燃料噴射弁は、弁座が形成された弁座部材と、弁座に離着座する弁体と、弁体を閉弁方向に付勢する付勢手段と、磁気吸引力を発生させて弁座を離座させる電磁コイルと、を備えており、電磁コイルを通電して弁体を弁座から離座させたときに燃料が噴射される一方、電磁コイルの通電を解除すると、付勢手段によって弁体が弁座に着座して、燃料噴射が停止するようになっている。通常、この種の燃料噴射弁では、弁座部材および弁体とも金属材料で構成されている。
特開平10−122085号公報
しかしながら、この種の燃料噴射弁では、着座状態(閉弁状態)におけるシール性を確保すべく、弁座部材または弁体の面精度を高くするために研磨処理を施したり、また、弁体の反復動作による弁座部材または弁体の部分摩耗を抑制するために硬化処理を施したりしており、加工の手間がかかるという課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、加工の手間が少ない燃料噴射弁を得ることにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、燃料噴射弁において、弁座部材を樹脂材料で構成し、上記弁座部材に上記閉弁方向と略直交する底壁部を設け、着座状態で当該底壁部の底内面と上記弁体の底面とを面接触させ、かつ、上記弁座部材の底内面と上記弁体の底面との隙間が上記弁体の軸心側に向かうほど大きくなるようにしたことを趣旨とする。
また、請求項2の発明は、上記請求項1の発明において、上記弁座部材の上面および上記弁体の底面のうち少なくともいずれか一方に環状の突起を形成して、上記突起が他方と面接触した領域によってシールを確保するようにしたものである。
また、請求項3の発明は、上記請求項1または2の発明において、上記弁座部材と上記弁体とのシール領域より下流側の領域で、上記弁座部材の表裏を貫通する貫通孔を設け、当該下流側の領域における燃料流れによって生じる圧力低下により、上記弁座部材より内側の領域に外側からエアを導入するようにしたものである。
さらに、請求項4の発明は、上記請求項1〜3のうちいずれか一つの発明において、上記弁座部材に噴射孔を形成したものである。
請求項1の発明によれば、弁座部材を、金属材料に比べて成形性の高い樹脂材料で構成したため、弁座部材を金属材料で構成した場合に比べて、加工の手間を減らすことができる。また、弁体が弁座から離座した状態で、上面と底内面との間により確実に間隙を確保して噴射孔に向かう流れを比較的容易に形成することができる。さらに、弁体の底面および弁座部材の上面の周縁部同士を面接触させた環状の領域をシール領域とすることができ、着座によるシールを比較的簡素な構成で実現することができる。また、当該シール領域の内側に、加圧領域と隔離された領域を比較的広くとって、当該隔離された領域の形状や、噴射孔のレイアウトの自由度を高めることができ、より好適な噴射特性が得やすくなるという利点もある。
請求項2の発明によれば、突起によって、シール領域をより容易にかつより確実に確保できるようになる上、突起を設けた分、開弁時における弁体の底面と弁座部材の上面との間隙における燃料の流れの乱れが大きくなるため、燃料噴霧の霧化性能が向上するという利点がある。また、シール領域の内側に、加圧領域と隔離された領域を比較的広くとって、当該隔離された領域の形状や、噴射孔のレイアウトの自由度を高めることができ、より好適な噴射特性が得やすくなるという利点もある。
請求項3の発明によれば、弁座部材に形成された貫通孔から導入される空気流れにより、当該隙間における燃料流れひいては噴射孔における燃料流れがより乱れた流れとなる上、燃料と導入された空気とが攪拌され、燃料の微粒化をより一層促進させることができる。
また、請求項4の発明によれば、従来のように噴射孔が形成されたノズルプレートと弁座が形成された弁座部材とが別個に形成された場合に比べて、部品点数を減らして製造の手間を減らし、製造コストを削減することができる。
以下、本発明を具現化した実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下では、内燃機関に用いられる燃料噴射弁について例示する。
(第1実施形態)図1は、本実施形態にかかる燃料噴射弁の断面図(軸方向に沿った断面の図)、図2は、燃料噴射弁の先端部を拡大した断面図であって、離座状態(開弁状態)を示す図、図3は、燃料噴射弁の先端部を拡大した断面図であって、着座状態(閉弁状態)を示す図である。
本実施形態にかかる燃料噴射弁1は、燃料配管に設けられたボス部(いずれも図示せず)に接続され、燃料配管内を流れる燃料を内燃機関内(吸気ポートやシリンダ内等)に噴射するものである。
燃料噴射弁1は、本体部として、ケーシング2や、筒体3、コア筒5、ヨーク13、樹脂カバー16等を含んでいる。
このうち、筒体3は、例えば、磁性を有するステンレス材料等の素材に深絞り加工等のプレス加工を施すことにより、段差を有する薄肉の金属管として形成される。本実施形態では、筒体3の軸方向の一端側には大径部3aが、また他端側にはより小径の小径部3bが、それぞれ形成されており、大径部3aの端部が燃料配管のボス部内に挿入された状態で、筒体3が燃料配管に接続されるようになっている。
この筒体3(大径部3a)の入口側の外周面には、筒体3と燃料配管のボス部との間の液密を確保するOリング18が外装される。
また、筒体3の入口側(上流側)の開口部には、フィルタ21が装着される。フィルタ21は、筒体3の大径部3a内に圧入される筒状の芯金21aと、筒体3よりも軟質な樹脂材料、例えばナイロン、フッ素樹脂等を用いて芯金21aと一体に形成(射出成形)されたフレーム21bと、当該フレーム21bに取付けられて燃料を透過させるメッシュ21cとによって大略構成されている。
そして、筒体3の内側には、コア筒5が嵌挿される。コア筒5は、弁体6の外筒部8、ヨーク13と共に電磁コイル15による閉磁路を形成するとともに、弁体6の開弁位置を規定するものである。コア筒5は、例えば、筒体3の小径部3b内に圧入して取付けられる。
また、筒体3の下流側端部には、筒状の弁座部材9が配設される。この弁座部材9は、略円筒状に形成される周壁部9bと、周壁部9bの下流側端部で軸方向(弁体6の開閉弁方向)と略直交する円板状の底壁部9dとを備える。これら周壁部9bと底壁部9dとで囲まれる凹部9c内に、弁体6の弁部7が収容される。
底壁部9dには、その表裏(内外)を貫通する貫通孔として複数の噴射孔9fが形成される。この噴射孔9fの噴射方向は、軸方向に対して径方向外側に僅かに傾斜させている。また、底壁部9dの底内面9eは、軸方向と略直交する面として形成されるが、軸心側が僅かに突出するように傾斜する凸面状に形成される。なお、詳しくは後述するが、本実施形態では、この底内面9eの周縁部が弁座となる。
ここで、本実施形態では、弁座部材9を、耐薬品性および耐摩耗性が高いPI(ポリイミド)や、PEEK(ポリエチルエーテルケトン)、POM(アセタール;ポリオキシメチレン)等の樹脂材料(所謂エンジニアリングプラスチック)で構成している。樹脂材料は成形性に優れるため、従来のように金属材料を用いた場合に比べて、面精度を確保しやすく、また、好適な燃料流れを生じさせる形状等をより容易に形成できるという利点がある。なお、本実施形態では、筒体3の先端部3cを内側に折り曲げ、弁座部材9の外周面に形成した環状凹部9aに当該先端部3cを食い込ませて一体化させているが、かかる構成をインサート成形によって得ることができる。
コア筒5と弁座部材9との間には、筒体3の小径部3b内で軸方向に変位可能な弁体6が収容される。本実施形態では、弁体6は、磁性金属材料によって形成され、軸方向に延びる筒状に形成された外筒部8と、樹脂材料によって形成され、外筒部8の内側に固着されて弁座部材9の底内面9eに離着座する球状の弁部7と、を備えたものとして構成される。なお、本実施形態では、外筒部8の内壁に形成した凹凸部8aと、弁部7の上部の外壁に形成した凹凸部7dとを相互に食いこませて一体化させているが、かかる構成をインサート成形によって得ることができる。
弁部7は、上流側で径方向外側に膨出する上流側膨出部7aと、下流側で径方向外側に膨出する下流側膨出部7cと、より細い径でそれら膨出部7a,7cの間をつなぐ中間部7bとを備える。この中間部7bの周囲は、燃料収容室10となる。
上流側膨出部7aは、端部側に開口する有底円筒状に形成され、その凹部6a内には、コイルスプリング12が収容される。また、上流側膨出部7aの底壁には、凹部6aの内部と燃料収容室10とを連通する貫通孔6bが形成される。さらに、この底壁の中央部には、中間部7bから下流側膨出部7cまで貫通する有底円孔7eが形成され、軽量化ならびに成形性の向上が図られている。
下流側膨出部7cの外周には、燃料収容室10の燃料を噴射孔9f側に供給するための溝状の燃料通路6cが所定のピッチで複数形成される。この燃料通路6cは、軸方向に沿って真っ直ぐ流下するように形成してもよいし、螺旋状に形成して旋回流が形成されるようにしてもよい。また、底面6dは、軸方向と略直交するが、軸心側が僅かに窪むように傾斜する凹面状に形成される。ただし、径方向外側から内側に向かう傾斜角を、この底面6dに対向する弁座部材9の底内面9eの傾斜角より大きくし、底面6dと底内面9eとの隙間が軸心側に向かうほど大きくなるようにしてある。なお、下流側膨出部7cにも適宜有底孔7fを形成し、軽量化ならびに成形性の向上を図るのが好適である。
また、弁部7も、弁座部材9と同様、耐薬品性および耐摩耗性が高いPI(ポリイミド)や、PEEK(ポリエチルエーテルケトン)、POM(アセタール;ポリオキシメチレン)等の樹脂材料(所謂エンジニアリングプラスチック)で構成するのが好適である。
そして、この弁体6に閉弁方向の付勢力を与える付勢手段として、コイルスプリング12が設けられる。このコイルスプリング12の上端は、コア筒5内に嵌挿された筒状のアジャスタ19の下端に当接する一方、コイルスプリング12の下端部は、弁体6の凹部6a内に挿入されており、軸方向に伸びる方向に弾性力を発生させる。すなわち、このコイルスプリング12は圧縮バネとして用いられ、弁体6に対し、コア筒5から離間する方向、すなわち閉弁方向に付勢力を作用させる。
筒体3の外周側には、段付筒状に形成されたヨーク13が設けられている。本実施形態では、ヨーク13を、筒体3の小径部3bの外周側に圧入して固着している。また、ヨーク13と筒体3の小径部3bとの間は、連結コア14が設けられている。本実施形態では、連結コア14を、小径部3bの外周側を取囲む略C字状の磁性体として形成している。また、ヨーク13の先端側には、Oリング23の溝を形成する樹脂キャップ11が取り付けられる。
筒体3とヨーク13との間には、電磁コイル15が設けられる。本実施形態では、電磁コイル15を、樹脂材料により形成された筒状のコイルボビン15aと、該コイルボビン15aに巻装されたコイル15bとを有するものとし、コイルボビン15aを筒体3の小径部3bに外装させている。なお、電磁コイル15は、コネクタ17のピン20および樹脂カバー16内に形成される導線22を介して通電される。
樹脂カバー16は、筒体3の外周側に設けられる。この樹脂カバー16は、例えば、筒体3の外周側に、ヨーク13や、連結コア14、電磁コイル15等を組付けた状態で射出成形することによって形成することができる。なお、樹脂カバー16とコネクタ17は一体成形されている。
以上の構成を備える燃料噴射弁1において、弁体6には付勢手段としてのコイルスプリング12から閉弁方向の付勢力が作用しており、電磁コイル15が通電されない状態では、弁体6が弁座部材9上に着座し、弁体6の底面6dと底内面9eとが当接する状態が維持される(閉弁状態;図3)。
このとき、上述したように、弁体6の底面6dを軸心側が僅かに窪むように傾斜する凹形状とする一方、弁座部材9の底内面9eを軸心側が僅かに突出するように傾斜する凸形状とし、さらに、底面6dと底内面9eとの隙間が軸心側に向かうほど大きくなるようにしてあるため、着座した状態では、底面6dと底内面9eの周縁部同士が面接触することになり、図3に示す環状の領域Sがシール領域となる。このとき、シール領域Sが、弁座部材9の底壁部9dに形成した噴射孔9fより径方向外側に形成されるようにしておく。
一方、電磁コイル15が通電されると、コア筒5、外筒部8、およびヨーク13等によって閉磁路が形成され、これにより、外筒部8にはコア筒5に近接する方向の磁力が作用する。ここで、この磁力(吸着力)は、コイルスプリング12の付勢力より大きくなるように設定してあるため、電磁コイル15が通電されると、弁体6がコア筒5に引き寄せられ、弁体6が弁座部材9から離座し、弁体6の底面6dと底内面9eとが離間する(開弁状態;図2)。
この開弁状態において、燃料は、筒体3およびコア筒5内の燃料通路4を流下した後、アジャスタ19およびコア筒5の筒内、弁体6上部の凹部6a内、および貫通孔6bを経由して燃料収容室10に流入する。さらに、燃料は、燃料収容室10から、下流側膨出部7cの外周に形成された燃料通路6c、および弁体6の底面6dと弁座部材9の底内面9eとの隙間を経由して、噴射孔9fから噴射される。
ここで、上記構成により、本実施形態では、燃料通路6cでの燃料の流れFaと、底面6dと底内面9eとの隙間での燃料の流れFbとの間で、流れの方向が略直角あるいは鋭角的に大きく変化し、また、底面6dと底内面9eとの隙間での燃料の流れFbと、噴射孔9f内での燃料の流れFcとの間でも、流れの方向が略直角あるいは鋭角的に大きく変化することになる。かかる流通方向の変化により、燃料の壁面からの剥離や乱流が生じ、この結果、噴射孔9fから噴出される燃料の流れにも乱れが生じて空気との攪拌が進み、燃料噴霧の微粒化が促進される。
以上の本実施形態によれば、弁座部材9を、金属材料に比べて成形性の高い樹脂材料で構成したため、弁座部材を金属材料で構成した場合に比べて、加工の手間を減らすことができる。また、燃料の流量や噴霧粒径等に応じて適宜に形状を調整して、より好適な燃料流れを生じる形状を得やすくなる。また、金属材料とした場合に比べて、着座音の音圧レベルを低くすることができるという利点もある。
さらに、本実施形態によれば、弁体6の弁座部材9と対向する部分や当接する部分(弁部7)も樹脂材料で構成したため、弁体と弁座部材とが対向する部分の形状を適宜に調整して、より一層好適な燃料流れを生じる形状を得やすくなるとともに、着座音の音圧レベルをより一層低くすることができる。
さらに、本実施形態によれば、弁座部材9に凹部9cを形成して、当該凹部9c内に弁体6(弁部7)を挿入するようにしたため、相互に対向する凹部9cの内面と弁部7の外面との間の形状によって、弁座に向かう燃料の流れの方向をより容易に調整することができる。
また、本実施形態によれば、弁座部材9に軸方向(閉弁方向)と略直交する底壁部9dを設けるとともに、着座状態で底壁部9dの底内面9eと弁体6の底面6dとを面接触させるようにしたため、離座した状態で、底内面9eと底面6dとの間により確実に間隙を確保して噴射孔9fに向かう流れを比較的容易に形成することができる。
さらに、噴射孔9fによる噴射方向を、底内面9eまたは底面6dに対して略直角かあるいは鋭角的に設定したため、底内面9eと底面6dとの間における燃料の流れFbと、噴射孔9fにおける燃料の流れFcとの間で、流れの方向を略直角あるいは鋭角的に変化させることができるため、流れの壁面からの剥離や乱流を誘起して、噴射孔9fから噴出する流れが空気と攪拌されるのを促進させ、ひいては、燃料噴霧の微粒化を促進することができる。
さらに、本実施形態によれば、弁座部材9の凹部9c内に弁体6(弁部7)を挿入した構成として、弁部7の外周と凹部9cの内周との間における燃料の流れFaと、底内面9eと底面6dとの間における燃料の流れFbとの間で、流れの方向を略直角あるいは鋭角的に大きく変化させることができるため、この部分でも流れの壁面からの剥離や乱流を誘起して、噴射孔9fから噴出する流れが空気と攪拌されるのを促進させ、ひいては、燃料噴霧の微粒化を促進することができる。
また、本実施形態によれば、弁体6の底面6dを軸心側が僅かに窪むように傾斜する凹形状とする一方、弁座部材9の底内面9eを軸心側が僅かに突出するように傾斜する凸形状とし、さらに、底面6dと底内面9eとの隙間が軸心側に向かうほど大きくなるようにしたため、底面6dと底内面9eの周縁部同士を面接触させた環状の領域Sをシール領域とすることができ、着座によるシールを比較的簡素な構成で実現することができる。また、当該シール領域Sの内側に、加圧領域と隔離された領域を比較的広くとって、当該隔離された領域に臨む噴射孔9fのレイアウトの自由度を高めることができ、より好適な噴射特性を得やすくなるという利点もある。
また、本実施形態によれば、弁体6を収容する筒体3を備え、筒体3に弁座部材9を樹脂成形して一体化させたため、弁座部材9を設けた構造を、より容易に得ることができる。
また、本実施形態によれば、弁座部材9に弁座としての底内面9eを形成するとともに、噴射孔9fを設けたため、従来構造のように、噴射孔を形成したノズルプレートと弁座が形成された弁座部材とを別体として構成した場合に比べて部品点数を減らして、製造の手間を減らし、製造コストを低減することができる。
(第2実施形態)図4は、本実施形態にかかる燃料噴射弁の先端部を拡大して示す断面図であって、離座状態(開弁状態)を示す図、図5は、燃料噴射弁の先端部を拡大して示す断面図であって、着座状態(閉弁状態)を示す図である。なお、本実施形態にかかる燃料噴射弁は、上記実施形態にかかる燃料噴射弁と同様の構成を備える。よって、それら同様の構成については、同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態では、弁座部材9Aの底内面9eに環状の突起9gを形成し、この突起によってシールを確保するものである。この環状の突起9gは、弁体6A(弁部7A)の底面6dの周縁部に対向して設けられており、着座した状態では、突起9gと底面6dの周縁部とが面接触した環状の領域Sがシール領域となる。
本実施形態によれば、突起9gによって、シール領域Sをより確実に確保できるようになる上、当該シール領域Sの面圧を適宜に設定しやすくなるという利点がある。また、突起9gを設けた分、開弁時における弁体6Aの底面6dと弁座部材9Aの底内面9eとの間隙における燃料の流れFbの乱れが大きくなるため、燃料噴霧の微粒化がより促進されるという利点がある。
(第3実施形態)図6は、本実施形態にかかる燃料噴射弁の先端部を拡大して示す断面図であって、離座状態(開弁状態)を示す図である。なお、本実施形態にかかる燃料噴射弁は、上記実施形態にかかる燃料噴射弁と同様の構成を備える。よって、それら同様の構成については、同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態では、弁座部材9Bのシール領域(突起9g)より下流側(軸心側)の領域で、その表裏(内外)を貫通する貫通孔9hを設け、弁体6B(弁部7B)の底面6dと弁座部材9Bの底内面9eとの間の隙間の、貫通孔9hの開口部が臨む位置における燃料流れFbによって生じる圧力低下により、外部から当該貫通孔9hを介して当該燃料流れFbにエアを導入するようにしている。かかる構成によって生じる空気流れAにより、当該隙間における燃料流れFbひいては噴射孔9fにおける燃料流れFcがより乱れた流れとなる上、燃料と空気との攪拌がより一層促進され、燃料の霧化をより一層促進させることができる。なお、貫通孔9hは、シール領域しょり下流側に開口しているため、閉弁状態において当該貫通孔9hを介して燃料がリークすることはない。
(第4実施形態)図7は、本実施形態にかかる燃料噴射弁の先端部を拡大して示す断面図であって、離座状態(開弁状態)を示す図である。なお、本実施形態にかかる燃料噴射弁は、上記実施形態にかかる燃料噴射弁と同様の構成を備える。よって、それら同様の構成については、同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態では、弁座部材9Cの周壁部を無くし、弁体6Cを、筒体3の内周によってガイドするようにしたものである。さらに、本実施形態では、弁体6Cを、上記樹脂材料に導電性フィラーをバインドして導電性を与えた導電性樹脂材料として構成し、当該弁体6Cから金属材料からなる外筒部8を省略している。そして、弁体6C(弁部7C)にコイルスプリング12を収容する凹部6aを形成するとともに、この凹部6a内の燃料収容室10aと中間部7bの外側の燃料収容室10bとを連通する貫通孔6eを形成し、燃料が、燃料収容室10a、貫通孔6e、燃料収容室10b、下流側膨出部7cの外周、および弁体6Cの底面6dと弁座部材9Cの底内面9eとの間の間隙を経由して、噴射孔9fから噴射されるようにしている。かかる構成によれば、弁座部材9Cにおける樹脂材料の使用量を減らすことができる上、弁体6Cの部品点数を減らすとともにより小型化することができ、小型軽量化やコスト低減、省資源等に資することができる。また、上記実施形態に比べて燃料が存在する領域の容積を減らすことができる分、燃料の圧力変動(サージ圧)等を低減することができるという利点もある。
なお、本発明は、次のような別の実施形態に具現化することができる。以下の別の実施形態でも上記実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
(1)弁体と弁座部材との間でシール領域を形成する突起は、弁体および弁座部材のうち少なくともいずれか一方に設けるようにすればよいが、双方に設けてもよい。
(2)燃料の流れ方向を決定付ける突起や溝は、弁座部材および弁体のうち少なくともいずれか一方に設けるようにすればよいが、双方に設けてもよい。また、弁座部材の底内面のシール領域より内側の部分や弁体の底面のシール領域より内側の部分に突起や溝を設けてもよい。
(3)本発明は燃圧に応じたスペックで実現可能である。
また、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)請求項1〜3に記載の燃料噴射弁では、弁座部材が弁体に対向または当接する部分を樹脂材料で構成するのが好適である。
こうすれば、弁体に対向または当接する部分の形状を適宜に調整して、より一層好適な燃料流れを生じる形状を得やすくなるとともに、着座音の音圧レベルをより一層低くすることができる。
(ロ)請求項1〜3または上記(イ)に記載の燃料噴射弁では、弁座部材に凹部を形成して、当該凹部内に弁体を挿入するように構成するのが好適である。
こうすれば、相互に対向する凹部の内面と弁体の外面との間の形状によって、弁座に向けて流れる燃料の方向をより容易に調整することができる。また、かかる構成によれば、凹部に挿入された弁体の外周と当該凹部の内周との間における燃料の流れと、上面と底面との間における燃料の流れとの間で、流れの方向を略直角あるいは鋭角的に大きく変化させることができるため、流れの剥離や乱れを誘起して、噴射孔から噴出する流れが空気と攪拌されるのを促進させ、ひいては、燃料噴霧の微粒化を促進することができる。
(ハ)請求項1〜3または上記(イ)、(ロ)に記載の燃料噴射弁では、噴射孔の軸方向を、弁座部材の底内面または弁体の底面に対して略直角かあるいは鋭角的に設定するのが好適である。
こうすれば、上記底内面と底面との間における燃料の流れと、噴射孔における燃料の流れとの間で、流れの方向を略直角にあるいは鋭角的に大きく変化させることができるため、流れの剥離や乱れを誘起して、噴射孔から噴出する流れが空気と攪拌されるのを促進させ、ひいては、燃料噴霧の微粒化を促進することができる。
本発明の実施形態にかかる燃料噴射弁の断面図(軸方向に沿った断面の図)。 本発明の第1実施形態にかかる燃料噴射弁の先端部を拡大した断面図であって、離座状態(開弁状態)を示す図。 本発明の第1実施形態にかかる燃料噴射弁の先端部を拡大した断面図であって、着座状態(閉弁状態)を示す図。 本発明の第2実施形態にかかる燃料噴射弁の先端部を拡大した断面図であって、離座状態(開弁状態)を示す図。 本発明の第2実施形態にかかる燃料噴射弁の先端部を拡大した断面図であって、着座状態(閉弁状態)を示す図。 本発明の第3実施形態にかかる燃料噴射弁の先端部を拡大した断面図であって、離座状態(開弁状態)を示す図。 本発明の第4実施形態にかかる燃料噴射弁の先端部を拡大した断面図であって、離座状態(開弁状態)を示す図。
符号の説明
1,1A,1B,1C 燃料噴射弁
3 筒体
6,6A,6B,6C 弁体
6d 底面
9,9A,9B,9C 弁座部材
9d 底壁部
9e 上面(弁座)
12 コイルスプリング(付勢手段)
15 電磁コイル

Claims (4)

  1. 弁座が形成された弁座部材と、
    前記弁座に離着座する弁体と、
    前記弁体を閉弁方向に付勢する付勢手段と、
    磁気吸引力を発生させて前記弁体を離座させる電磁コイルと、
    を備えた燃料噴射弁において、
    前記弁座部材を樹脂材料で構成し
    前記弁座部材に前記閉弁方向と略直交する底壁部を設け、着座状態で当該底壁部の底内面と前記弁体の底面とを面接触させ、かつ、
    前記弁座部材の底内面と前記弁体の底面との隙間が前記弁体の軸心側に向かうほど大きくなるようにしたことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記弁座部材の上面および前記弁体の底面のうち少なくともいずれか一方に環状の突起を形成して、前記突起が他方と面接触した領域によってシールを確保するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記弁座部材と前記弁体とのシール領域より下流側の領域で、前記弁座部材の表裏を貫通する貫通孔を設け、当該下流側の領域における燃料流れによって生じる圧力低下により、前記弁座部材より内側の領域に外側からエアを導入するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記弁座部材に噴射孔を形成したことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一つに記載の燃料噴射弁。
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