JP6107541B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Description

本発明は、気体燃料を噴射する燃料噴射弁に関する。
特許文献1に記載の気体燃料用の燃料噴射弁は、噴孔が形成された噴孔ボデーと、噴孔を開閉させるように作動する弁体と、弁体に取り付けられ、弁体の閉弁作動にともない噴孔ボデーのシート面に密着して噴孔を閉鎖するシール材とを備える。シール材は、弁体の中心軸線の周りに環状に延びる形状であり、弁体が開弁作動すると、シール材の環状外側から内側へと燃料が流れて噴孔から噴射される。
特開2012−219656号公報
さて、噴孔ボデーのシート面とシール材との隙間で燃料流量が絞られる(以下、シート絞りと呼ぶ)度合いが大きいほど、噴孔から噴射される燃料の噴射率(つまり単位時間あたりの燃料噴射量)が小さくなる。そこで従来では、弁体の最大リフト量を大きくしてシート絞り度合いを低減させることにより、所望の噴射率を確保させていた。しかしながら、最大リフト量を大きくすると、弁体を開弁作動させるアクチュエータに要求される駆動力が大きくなる。
そこで本発明者らは、シール材の環状外側から噴孔へと燃料が導かれる通路に加え、シール材の環状内側から噴孔へと燃料が導かれる通路を形成する構造について検討した。これによれば、シール材の環状外側と内側の両方から燃料が噴孔へ流れ込むようになるので、最大リフト量を大きくすることなくシート絞り度合いを低減できる。
しかしながら、このように環状内側から流れ込む通路を形成すると、この通路を流れる燃料は、中心軸線の方向に流れた後、弁体の径方向に流れて噴孔へと流れ込むことになる。そのため、中心軸線の方向から径方向へと略直角に流れの向きが変わるので、そのことによる圧力損失が大きくなる。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたもので、その目的は、弁体の最大リフト量を大きくすることなくシート絞り度合いを低減することと、燃料流れの向きを変えることにより生じる圧力損失を低減することとの両立を図った燃料噴射弁を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
開示された第1の発明は、気体燃料が噴射される噴孔(60a)が形成された噴孔ボデー(60)と、噴孔を開閉させるように作動する弁体であって、該弁体の中心軸線(C)に沿って燃料を流通させる中心通路(42)、および中心通路から分岐する分岐通路(43)が形成された弁体(40)と、弁体に取り付けられ、弁体の閉弁作動にともない噴孔ボデーに密着して噴孔を閉鎖するシール材(50)と、を備える。シール材は、中心通路の周りに環状に延びる形状であり、中心通路を流通した燃料を噴孔に対して環状内側からシールするとともに、分岐通路を流通した燃料を噴孔に対して環状外側からシールするように機能する。そして、弁体のうち中心通路を形成する壁面(42a)を、中心軸線の方向に下流側へ延出させた仮想面を軸方向仮想面(K1)と呼び、シール材のシール面(52)を環状内側に延出させた仮想面を径方向仮想面(K2)と呼ぶ場合において、シール材には、軸方向仮想面および径方向仮想面から凹む形状の凹部(50a)が形成されており、さらにシール材は、弁体に押し当てられた金型(M)のキャビティ(M1)にシール材の液状母材を注入してインサート成形されており、弁体のうちシール材に対して環状内側の部分には、燃料流れの下流側から金型が押し当てられて面接触する型当て面(44)が設けられていることを特徴とする。
開示された第2の発明は、気体燃料が噴射される噴孔(60a)が形成された噴孔ボデー(60)と、噴孔を開閉させるように作動する弁体であって、該弁体の中心軸線(C)に沿って燃料を流通させる中心通路(42)、および中心通路から分岐する分岐通路(43)が形成された弁体(40)と、弁体に取り付けられ、弁体の閉弁作動にともない噴孔ボデーに密着して噴孔を閉鎖するシール材(50)と、を備える。シール材は、中心通路の周りに環状に延びる形状であり、中心通路を流通した燃料を噴孔に対して環状内側からシールするとともに、分岐通路を流通した燃料を噴孔に対して環状外側からシールするように機能する。そして、弁体のうち中心通路を形成する壁面(42a)を、中心軸線の方向に下流側へ延出させた仮想面を軸方向仮想面(K1)と呼び、シール材のシール面(52)を環状内側に延出させた仮想面を径方向仮想面(K2)と呼び、弁体のうち中心通路の下流端に位置するエッジ部分(E1)と、シール材のシール面のうち環状内側に位置するエッジ部分(E2)とを直線で結んだ仮想面をエッジ仮想面(K3)と呼ぶ場合において、シール材には、軸方向仮想面および径方向仮想面から凹む形状、かつ、エッジ仮想面から凹む形状の凹部(50a)が形成されていることを特徴とする。
上記第1の発明および第2の発明によれば、シール材は、中心通路の周りに環状に延びる形状であり、中心通路を流通した燃料を環状内側からシールするとともに、分岐通路を流通した燃料を環状外側からシールするように機能する。そのため、弁体が開弁作動すると、シール材の環状外側と環状内側の両方から燃料が噴孔へ流れ込むようになる。よって、シール材の片側だけから燃料が噴孔へ流れ込む場合に比べて、シート絞り度合いを低減できる。
そして、シール材には、軸方向仮想面および径方向仮想面から凹む形状の凹部が形成されている。そのため、中心通路を流れる燃料が、中心軸線の方向に流れた後、弁体の径方向に流れて噴孔へと流れ込む流通経路において、中心軸線の方向から径方向へと曲がる流れの内側に凹部が位置することとなる。すると、凹部内の壁面で流れの剥離が生じ、凹部内の燃料圧力が低くなる。その結果、中心軸線方向から径方向へと曲がる流れの主流が、低圧となっている凹部へと引き寄せられるようになる。そのため、中心軸線方向から径方向へと流れの向きが変わることにより生じる圧力損失を低減することができる。
以上により、上記第1の発明および第2の発明によれば、弁体の最大リフト量を大きくすることなくシート絞り度合いを低減することと、燃料流れの向きを変えることにより生じる圧力損失を低減することとの両立を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係る燃料噴射弁を部分的に示した断面図。 図1に示す噴孔ボデーを、燃料流れの上流側から見た平面図。 図1に示す噴孔ボデー、弁体およびシール材を、図2のIII−III線に沿って見た断面図。 図3に示す弁体が開弁作動した状態を示す断面図。 図1に示すシール材および弁体を、燃料流れの下流側から見た平面図。 第1実施形態において、シール材の成形に用いる金型を示す図。 図5に示す開弁状態において、燃料圧力の分布を数値解析して表した図。 本発明の第2実施形態に係る燃料噴射弁を部分的に示した断面図。
以下に、図面を参照しながら発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
図1に示す燃料噴射弁は車両に搭載されたものであり、内燃機関の燃焼に用いる気体燃料を噴射する。気体燃料の具体例としては、CNG(Compressed Natural Gas)、LNG(Liquefied Natural Gas)、水素等が挙げられる。車両に搭載された図示しない燃料タンクには、気体燃料が圧縮された状態で貯蔵されている。燃料タンク内の気体燃料は、圧力調整弁により圧力調整された後に燃料噴射弁へ供給される。燃料噴射弁から噴射された気体燃料は、図示しないゴムホースを通じて内燃機関の吸気管へ流入し、吸気と混合しながら燃焼室へ流入する。
燃料噴射弁は、樹脂製ハウジング10および金属製ハウジング11を備える。これらのハウジング10、11は筒状に形成されている。ハウジング10、11の筒状内部には、以下に説明するコイル20、上側磁性体21、非磁性体22、下側磁性体23が収容されている。なお、金属製ハウジング11の先端部分には、Oリング13が取り付けられており、Oリング13は、止め具12により金属製ハウジング11から外れないように保持される。金属製ハウジング11のうちOリング13が取り付けられている部分には、図示しないコネクタが取り付けられ、このコネクタには先述したゴムホースが取り付けられる。
コイル20は、非磁性体22の外周側に配置されており、燃料噴射弁の外部から電力供給されて磁力線を発生する。上側磁性体21、非磁性体22および下側磁性体23は同一径寸法の円筒形状であり、燃料流れの上流側から下流側に向かう順に、上側磁性体21、非磁性体22および下側磁性体23は隣接して配置されている。上側磁性体21および非磁性体22の内周面には、円筒形状の固定コア30が固定されている。非磁性体22および下側磁性体23の内周面には、弁体40が移動可能な状態で組み付けられている。弁体40の移動方向は、弁体40の中心軸線C(図3参照)の方向に一致する。
弁体40のうち、中心軸線C方向において、固定コア30の反対側の端面には、シール材50が取り付けられている。シール材50には弾性変形可能な材質(例えば低温フッ素ゴム(HNBR)やHNBR、EPDM等のゴム材料)が用いられている。下側磁性体23のうち非磁性体22の反対側の端部には、噴孔60aが形成された噴孔ボデー60が取り付けられている。
下側磁性体23のうち噴孔ボデー60が挿入組み付けされている部分(以下、拡径部23bと呼ぶ)は、弁体40を内部に収容する部分(以下、弁体収容部と呼ぶ)に比べて円筒内周面の径寸法が拡大した形状である。図1の例では、拡径部23bの外径寸法は、弁体収容部の外径寸法と同じである。つまり、拡径部23bの厚さ寸法は弁体収容部の厚さ寸法よりも小さい。
図2に示すように、噴孔60aは、弁体40の中心軸線Cの周りに延びる形状である。噴孔60aは、同一円上において周方向に複数並べて配置されている。図1および図3に示すように、噴孔ボデー60は、噴孔60aが形成された円板形状のプレート部61と、プレート部61の外周端から燃料流れの下流側へ円筒状に延びる円筒部62と、を有する。噴孔60aは、中心軸線Cの方向にプレート部61を貫通する形状である。プレート部61および円筒部62は、1つの金属母材をプレス加工して一体に形成されている。
プレート部61の燃料流れ下流側の面は、中心軸線Cに対して垂直に広がる平坦な形状である。一方、プレート部61の燃料流れ上流側の面には、シール材50に向けて突出する内側リップ部61aおよび外側リップ部61bが形成されている。これらのリップ部61a、61bは、中心軸線Cの周りに環状に延びる形状である。内側リップ部61aは、複数の噴孔60aに対して中心軸線C側に位置し、外側リップ部61bは、複数の噴孔60aに対して中心軸線Cの反対側に位置する。リップ部61a、61bは、シール材50が噴孔ボデー60に密着している時の面圧を高めて、シール材50と噴孔ボデー60との間のシール性を向上させるものである。
図3に示すように、弁体40には、中心軸線Cに沿って燃料を流通させる中心通路42、および中心通路42から分岐する分岐通路43が形成されている。これらの通路42、43はドリルを用いた穴あけ加工により形成されている。中心通路42の上流側部分(以下、バネ収容室41と呼ぶ)には弾性部材32が収容されており、バネ収容室41の下流側段差部に、弾性部材32の下流側端部は接触して支持される。弾性部材32の上流側端部は調整部材31に接触して支持される。調整部材31は円筒形状であり、固定コア30の内周面に圧入固定されている。調整部材31を固定コア30に圧入する挿入量により、弾性部材32から弁体40に付与される弾性力が調整されている。
コイル20への電力供給を停止させると、弾性部材32の弾性力により弁体40は閉弁作動する。そして、弁体40が閉弁作動することに伴い、シール材50は噴孔ボデー60に密着して噴孔60aを閉鎖する。これにより、噴孔60aからの燃料噴射が停止される。
一方、コイル20へ電力供給すると、上側磁性体21、固定コア30、弁体40、下側磁性体23および金属製ハウジング11は磁気回路を形成し、固定コア30と弁体40との間で磁気吸引力が生じる。この磁気吸引力により、弁体40は固定コア30の側へ移動(以下、リフトアップと呼ぶ)し、弁体40の上端面40aが固定コア30の下端面30bに接触した時点で移動停止する。つまり、閉弁時における上端面40aと下端面30bとのギャップが、弁体40の最大リフト量に相当する。このように弁体40をリフトアップさせると、図4に示すようにシール材50がリップ部61a、61bから離れ、以下に説明するように燃料が噴孔60aから噴射される。
すなわち、燃料タンクから燃料噴射弁に供給される燃料は、上側磁性体21の内部21aを流通した後、調整部材31の内部31a、固定コア30の内部30a、中心通路42を順に流通する。図4中の矢印F1に示すように、中心通路42内の燃料は、シール材50の貫通穴51を流通した後、内側リップ部61aとシール材50との隙間(以下、内側隙間S1と呼ぶ)を通じて噴孔60aの流入口60b(図3参照)へ流入する。
また、図4中の矢印F2に示すように、中心通路42から分岐通路43へ流れた燃料は、弁体40の外周面と下側磁性体23の内周面との間で形成される燃料溜り室23aへ流入する。その後、燃料溜り室23a内の燃料は、外側リップ部61bとシール材50との隙間(以下、外側隙間S2と呼ぶ)を通じて噴孔60aの流入口60b(図3参照)へ流入する。
要するに、矢印F1、F2に示すように、噴孔60aの外側と内側の両方から燃料が流入口60bに流入する。流入口60bに流入した燃料は、噴孔60aから円筒部62の内部空間へ噴射され、先述したようにゴムホースを通じて吸気管へ流入し、吸気と混合しながら燃焼室へ流入する。
燃料噴射弁に供給される燃料は、上述した各通路の狭小部分で絞られて圧力損失した後に噴孔60aから噴射される。したがって、最も狭小な部分(以下、最大絞り部と呼ぶ)の流路断面積、および燃料タンクから供給される燃料の圧力による影響を大きく受けて、噴孔60aから噴射される燃料の噴射率(つまり単位時間あたりの燃料噴射量)が主に決まる。
噴孔60aの流入口60bにおける流路断面積(以下、シート絞り面積と呼ぶ)は、最大リフトアップ時における、内側隙間S1および外側隙間S2の面積の和である。すなわち、内側リップ部61aの周長に最大リフト量を乗じた面積と、外側リップ部61bに最大リフト量の周長を乗じた面積との和が、シート絞り面積である。そして、リップ部61a、61bとは異なる箇所が最大絞り部となるように設定されている。
本実施形態では、弁体40に形成された中心通路42の流路断面積S3(図3参照)は、シート絞り面積よりも小さく設定されており、この中心通路42の部分が最大絞り部となるように設定されている。なお、中心通路42の流路断面積S3とシート絞り面積との比率を1.4以下に設定することが望ましく、本実施形態では、上記比率が0.99に設定されている。
さて、分岐通路43は、弁体40の径方向に延びる形状であり、弁体40の円筒壁を貫通している。図3中の一点鎖線Kは、分岐通路43の流出口43aの径方向における位置を示す仮想線であり、中心軸線Cに対して平行に延びる線である。噴孔60aは、中心軸線Cの垂直方向(つまり弁体40の径方向)において、分岐通路43の流出口43aよりも中心軸線Cから遠い側に位置する。つまり、仮想線Kよりも弁体40の径方向外側に流入口60bが位置する。詳細には、流入口60bの全体が、仮想線Kに対して径方向外側に位置する。
図5および図3に示すように、中心軸線C方向においてシール材50の下流側端面には、シール面52が形成されている。シール面52は、中心通路42の周りに環状に延びる形状であり、中心軸線Cに対して垂直に拡がる平坦形状である。シール面52は、内側リップ部61aおよび外側リップ部61bに対向する位置に配置されている。弁体40が閉弁作動すると、これらのリップ部61a、61bにシール面52が密着して噴孔60aを閉塞する。
シール材50のうちシール面52の内周側部分には、貫通穴51の流路断面積が下流側に向けて徐々に拡がる形状の内側テーパ面53が形成されている。シール材50のうちシール面52の外周側部分には、燃料溜り室23aの流路断面積が下流側に向けて徐々に拡がる形状の外側テーパ面54が形成されている。
図6に示すように、シール材50は、弁体40に押し当てられた金型MのキャビティM1に、シール材50の液状母材を注入してインサート成形されている。液状母材を注入するゲートM2は、金型Mのうち、シール材50の内側テーパ面53に対向する部分に設けられている。ゲートM2は複数個所に設けられている。キャビティM1を形成する壁面のうちゲートM2の吐出口M2aが設けられている部分は、中心軸線C方向に対して垂直に拡がる平坦形状である。したがって、シール材50の内側テーパ面53のうちゲートM2の吐出口M2aに対向する部分には、平坦面53a(図5参照)が形成されている。
金型Mは、中心軸線C方向において弁体40の下流側端面に押し付けられている。具体的には、弁体40のうちシール材50に対して環状内側の部分には、中心軸線C方向に金型Mが押し当てられる力を受ける型当て面44が設けられている。型当て面44は、中心通路42の下流端に位置し、中心通路42の周りに環状に延びる形状であり、中心軸線C方向に対して垂直に拡がる平面である。型当て面44には、中心軸線C方向において燃料流れの下流側から金型Mの平坦面M3が押し当てられる。これにより、型当て面44は金型Mと面接触する。
弁体40の下流側端面のうち型当て面44の外周側部分には、型当て面44の周りに環状に延びる溝45が形成されている。さらに、弁体40の下流側端面のうち溝45の外周側部分には、溝45の周りに環状に延びる平坦面46が形成されている。平坦面46の外周側のエッジ部分は、特許請求の範囲に記載の型当てエッジ部46aに相当する。この型当てエッジ部46aには、中心軸線C方向において燃料流れの下流側から金型Mのテーパ面M4が押し当てられる。これにより、型当てエッジ部46aは金型Mと線接触する。
このように金型Mが弁体40に面接触および線接触することにより、弁体40に対して中心軸線C方向に金型Mは位置決めされる。また、金型Mのうち平坦面M3の内周側部分には、中心通路42に嵌り込む凸部M5が形成されている。このように凸部M5が中心通路42に嵌り込むことにより、弁体40に対して径方向に金型Mは位置決めされる。そして、型当て面44および型当てエッジ部46aに金型Mを所定圧力で押し付けられている。
弁体40の下流側端面に位置する平坦面46および溝45は、キャビティM1の壁面を形成している。そのため、上記インサート成形が終了して金型Mを弁体40から取り外すと、平坦面46および溝45はシール材50により覆われている。これに対し、弁体40の下流側端面に位置する型当て面44は、シール材50の内周側にて露出することになる。つまり、シール材50が取り付けられた状態の弁体40を、中心軸線C方向の下流側から見た場合、図5に示すように型当て面44が露出して見える。
要するに、以下に説明する金型セット工程、注入工程、焼付け工程、脱型工程を順に実施する製造方法により、シール材50は弁体40に設けられる。すなわち、先ず金型セット工程では、弁体40に金型Mを所定圧力で押し当てて、弁体40と金型Mとの間でシール材50の形状に相当するキャビティM1を形成する。続く注入工程では、所定温度(例えば200℃)に加熱された液状母材を、ゲートM2を通じてキャビティM1内に注入する。続く焼付け工程では、キャビティM1内に注入された液状母材をさらに加熱して加硫させる。これにより、弾性を有するシール材50が、弁体40に焼き付けられた状態になる。その後、脱型工程において金型Mを弁体40から取り外す。
そして、上述した金型セット工程では、弁体40のうちキャビティM1に対して環状内側の部分に設けられている型当て面44に、金型Mを面接触させている。また、この金型セット工程では、弁体40のうちキャビティM1に対して環状外側の部分に設けられている型当てエッジ部46aに、金型Mを線接触させている。
次に、シール材50の貫通穴51の形状について、図4を用いて詳細に説明する。以下の説明では、弁体40のうち中心通路42を形成する壁面42aを、中心軸線C方向に下流側へ延出させた仮想面を軸方向仮想面K1と呼ぶ。また、シール材50のシール面52を環状内側に延出させた仮想面を径方向仮想面K2と呼ぶ。したがって、軸方向仮想面K1は壁面42aに沿う円筒形状であり、径方向仮想面K2はシール面52に沿う平坦形状である。
シール材50には、軸方向仮想面K1および径方向仮想面K2から凹む形状の凹部50aが形成されている。換言すると、弁体40に型当て面44が形成されている分だけ、シール材50の貫通穴51の壁面(つまり内側テーパ面53および平坦面53a)が、円筒面形状である軸方向仮想面K1よりも外周側に位置する。よって、凹部50aは軸方向仮想面K1よりも外周側に凹む形状となる。また、貫通穴51の壁面に内側テーパ面53が設けられているため、そのテーパの分だけ凹部50aは、中心軸線C方向において径方向仮想面K2よりも上流側に凹む形状となる。
以上に説明した本実施形態の燃料噴射弁は、要するに、以下に列挙する特徴を備える。そして、それらの各特徴により以下に説明する作用効果が発揮される。
<特徴1>
シール材50は、中心通路42の周りに環状に延びる形状であり、中心通路42を流通した燃料を環状内側からシールするとともに、分岐通路43を流通した燃料を環状外側からシールするように機能する。よって、シール材50の環状内側と外側の両方でシート絞りが生じるので、シール材50の片側だけでシート絞りが生じる場合に比べて、シート絞り度合いを減少できる。したがって、最大リフト量を大きくすることなくシート絞り度合いを低減できる。つまり、コイル20への電力供給により生じる磁気吸引力の要求値を増大させることなく、シート絞り度合いを低減できると言える。
そして、このような構成を前提とした上で、シール材50には、軸方向仮想面K1および径方向仮想面K2から凹む形状の凹部50aが形成されている。そのため、中心通路42を流れる燃料が、中心軸線C方向に流れた後、弁体40の径方向に流れて噴孔60aへと流れ込む流通経路において、中心軸線C方向から径方向へと曲がる主流(図7中の矢印F1a参照)の内側に凹部50aが位置することとなる。
すると、凹部50a内の壁面(つまり内側テーパ面53および平坦面53a)および型当て面44上にて、流れの剥離が生じ、凹部50a内の燃料圧力が低くなる。その結果、中心軸線C方向から径方向へと曲がる流れの主流F1aが、低圧となっている凹部50aへと引き寄せられるようになる。そのため、中心軸線C方向から径方向へと流れの向きが変わることにより生じる圧力損失を低減することができる。
この効果は、図7示す数値解析結果により確認されている。図7中の点線は、燃料圧力の等高線を示しており、燃料圧力の違いを6段階で表現している。具体的には、図中の符号1、2、3、4、5、6に示す順に燃料圧力は高くなっている。図示されるように、凹部50a内の燃料圧力は6段階のうち5段階目の圧力であり、凹部50aの上流側の圧力(つまり6段階目)よりも低圧になっている。符号6に示す領域は、凹部50aへ引き寄せられるように、中心軸線C方向から径方向へと曲げられている。このことは、主流F1aが、低圧となっている凹部50aへ引き寄せられ、内側隙間S1に向かって曲げられていることを意味する。つまり、噴孔ボデー60の上端面に主流F1aが衝突することが緩和され、圧力損失が低減されている。
<特徴2>
シール材50は、弁体40に押し当てられた金型MのキャビティM1に液状母材を注入してインサート成形されている。弁体40のうちシール材50に対して環状内側の部分には、燃料流れの下流側から金型Mが押し当てられて面接触する型当て面44が設けられている。
これによれば、弁体40に型当て面44が形成されている分だけ、シール材50の貫通穴51の壁面が、軸方向仮想面K1よりも外周側に位置することとなる。よって、凹部50aは軸方向仮想面K1よりも外周側に凹む形状となる。しかも、型当て面44は金型Mの平坦面M3と面接触するので、液状母材がキャビティM1の内周側に漏れ出ることを抑制できる。すなわち、本実施形態に反して上記面接触を線接触の構造にした場合、弁体40または金型Mの線接触する部分に打痕等の傷が存在すると、液状母材の漏出が生じ易い。これに対し本実施形態では、型当て面44により金型Mが弁体40と面接触するので、傷による液状母材の漏出量を低減できる。
したがって、本実施形態によれば、このような型当て面44を弁体40に設けることにより、圧力損失を低減するための凹部50aを形成しつつ、液状母材の漏出抑制をも図ることができる。
<特徴3>
型当て面44は、中心軸線Cに対して垂直に拡がる平面である。これによれば、金型Mが弁体40に押し当てられる方向(つまり中心軸線C方向)に対して型当て面44が垂直に配置されるので、金型Mの平坦面M3と型当て面44との密着性を向上できる。よって、液状母材の漏出抑制効果を向上できる。
<特徴4>
シール材50の環状外側と内側の両方から燃料が噴孔60aへ流れ込むように構成されていることは、先述した通りである。この構成の場合には、シール材50の内側から噴孔60aへと通じる通路を備えるので、中心軸線Cを含む範囲に噴孔60aを形成できなくなる。そのため、噴孔60aの開口面積が小さくなり、十分な噴射量を確保できなくなる懸念が生じる。
この懸念に対し本実施形態では、中心軸線Cの周りに延びる形状である噴孔60aは、分岐通路43の流出口43aよりも外側に位置する。そのため、噴孔60aが流出口43aよりも内側に位置する場合に比べて、噴孔60aの周方向長さが長くなる。よって、弁体40の径方向において噴孔60aを大きくすることなく、噴孔60aの開口面積(つまり流路断面積)を大きくでき、十分な噴射率を確保できるようになる。
<特徴5>
噴孔60aの流入口60bの全体が、分岐通路43の流出口43aよりも中心軸線Cから遠い側に位置する。これによれば、噴孔60aがより一層外側に位置することになるので、噴孔60aの開口面積の増大を促進でき、噴射率の増大を促進できる。
<特徴6>
噴孔ボデー60は、噴孔60aが形成されたプレート部61と、プレート部61の外周端から円筒状に延びる円筒部62と、を有する。そして、プレート部61および円筒部62は、1つの金属母材を加工して一体に形成されている。
ここで、本実施形態に反してプレート部61および円筒部62を別体にして溶接する場合には、噴孔60aを径方向外側に位置させる限界位置が、十分外側にできなくなる。すなわち、プレート部61に噴孔60aを加工するにあたり、プレート部61のうち噴孔60aの径方向外側の部分を大きく確保しておく必要があるため、噴孔60aを十分外側に位置できなくなる。
これに対し、本実施形態によれば、プレート部61および円筒部62を一体に形成するので、噴孔60aを十分に外側に位置させることが可能になるので、噴孔60aの開口面積の増大を促進でき、噴射率の増大を促進できる。
<特徴7>
ここで、本実施形態に反してリップ部61a、61bを最大絞り部にすると、シール材50の使用による磨耗でシール材50肉厚が小さくなってくると、最大絞り部での絞り度合いが変化することになり、噴射率が大きく変化することになる。これに対し、本実施形態によれば、リップ部61a、61bとは異なる箇所(図3の例では中心通路42)が最大絞り部となるように設定されているので、シール材50の磨耗により噴射率が変化することが抑制される。
<特徴8>
シール材50の内側テーパ面53のうちゲートM2に対向する部分には、平坦面53aが形成されている。そのため、液状母材の注入圧力が弁体40の径方向に作用することを抑制できる。よって、液状母材の注入時に、弁体40と金型Mとの位置関係が径方向にずれる量を低減できる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、弁体40に型当て面44が形成されている。これに対し本実施形態では、型当て面44を廃止しており、シール材50の内側テーパ面53bは、弁体40のうち中心通路42の下流端に位置するエッジ部分E1から延びる形状である。
また、上記第1実施形態では、金型MのキャビティM1に液状母材を注入してシール材50をインサート成形するにあたり、内側テーパ面53から液状母材を注入している。そのため、内側テーパ面53には平坦面53a(図4および図5参照)が形成されている。これに対し本実施形態では、外側テーパ面54から液状母材を注入している。そのため、図8に示すように、内側テーパ面53bに平坦面53aが形成されないようになっている。
その結果、シール材50に形成される凹部50bであって、軸方向仮想面K1および径方向仮想面K2から凹む形状の凹部50bを、さらに凹ませた形状にすることが実現されている。具体的には、本実施形態に係る凹部50bは、図8中の2点鎖線に示すエッジ仮想面K3から凹む形状である。エッジ仮想面K3とは、弁体40のうち中心通路42の下流端に位置するエッジ部分E1と、シール材50のシール面52のうち環状内側に位置するエッジ部分E2とを直線で結んだ仮想面のことである。換言すると、シール材50の貫通穴51壁面(つまり内側テーパ面53b)は、エッジ仮想面K3よりも径方向外側に位置している。
以上により、本実施形態によっても、中心軸線C方向から径方向へと曲がる主流F1aの内側に凹部50bが位置することとなる。よって、中心軸線C方向から径方向へと曲がる流れの主流F1aが、低圧となっている凹部50bへと引き寄せられるようになる。そのため、中心軸線C方向から径方向へと流れの向きが変わることにより生じる圧力損失を低減することができる。
ここで、上記金型MのゲートM2の吐出口M2aを複数個所に設ける場合には、液状母材を射出する装置のノズルから複数の吐出口M2aへ液状母材を分配するようにゲートを配置しなければならない。そのため、複数の吐出口M2aの離間距離が短いほど、ゲート長さを短くできる点で望ましい。この点を鑑み、上記第1実施形態では、内側テーパ面53から液状母材を注入しているので、外側テーパ面54から注入する本実施形態に比べて、複数の吐出口M2aの離間距離を短くできる点で有利である。
なお、金型Mと弁体40との接触箇所から、例えば打痕等の傷が原因で液状母材が漏出した場合、漏出した液状母材を除去する仕上げ作業が必要になる。この漏出がシール材50の環状内側で生じた場合には、シール材50の貫通穴51といった狭小エリアで上記仕上げ作業を行うことになるので、シール材50の環状外側で生じた場合に比べてその作業性が悪い。その一方で、環状内側および外側のいずれにおいても、金型Mと弁体40とを線接触させる構造にした方が、面接触させる構造の場合に比べて燃料噴射弁の体格を径方向に小型化できる点で有利である。
これらの点を鑑み、上記第1実施形態では環状外側を線接触にして環状内側を面接触にしている。そのため、環状外側を線接触にすることで燃料噴射弁の体格を径方向に小型化しつつ、漏出後の処置が困難な環状内側については漏出抑制を図ることができ、この点で、本実施形態に比べて上記第1実施形態は有利である。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、以下のように変更して実施してもよい。また、各実施形態の特徴的構成をそれぞれ任意に組み合わせるようにしてもよい。
・上記第1実施形態では、型当て面44は、中心軸線Cに対して垂直に拡がる平面である。これに対し、型当て面44を、燃料流れ下流側であるほど径寸法が拡大するテーパ状に形成してもよい。
・上記第1実施形態では、弁体40のうちシール材50に対して環状内側の部分に型当て面44を設けており、環状外側の部分には型当て面を設けていない。つまり、環状内側の部分では金型Mと面接触するのに対し、環状外側の部分では金型Mと線接触する構造である。これに対し、環状外側の部分にも型当て面を設けて、環状外側の部分でも金型Mと面接触する構造にしてもよい。但し、環状外側の部分には型当て面を設けていない上記第1実施形態によれば、燃料噴射弁の体格を径方向に小型化できる。
・上記第1実施形態に係る燃料噴射弁は、キャビティM1のうち内側テーパ面53に相当する部分からゲートM2を通じて液状母材を注入する構成であり、内側テーパ面53のうちゲートM2に対向する部分に平坦面53aが形成されている。これに対し、内側テーパ面53に相当する部分から注入する構成にしつつ、上記平坦面53aを廃止してもよい。
・上記第1実施形態では、内側テーパ面53から液状母材を注入する構造を採用しつつ、凹部50aを、軸方向仮想面K1および径方向仮想面K2から凹む形状にしている。これに対し、内側テーパ面53から注入する構造をそのまま採用しつつ、凹部50aを、上記第2実施形態に係るエッジ仮想面K3から凹む形状にしてもよい。
・上記第1実施形態では、キャビティM1を形成する壁面の一部を弁体40で形成してシール材50をインサート成形している。これに対し、シール材を弁体とは別に単体で成形し、そのシール材を弁体に接着または嵌め込んで取り付ける構造であってもよい。
・上記第1実施形態では、流入口60bの全体が、仮想線Kに対して径方向外側に位置している。これに対し、流入口60bの一部が仮想線Kに対して径方向外側に位置していてもよい。また、流入口60bの全体が、仮想線Kに対して径方向内側に位置していてもよい。
・上記第1実施形態では、中心通路42の部分が最大絞り部となるように設定されている。これに対し、複数の噴孔60aの流路断面積の総和が、中心通路42の流路断面積S3よりも小さくなるように設定して、噴孔60aが最大絞り部となるように設定してもよい。
・上記第1実施形態では、中心通路42の流路断面積S3が、シート絞り面積よりも小さく設定されている。これに対し、シート絞り面積が、中心通路42の流路断面積S3よりも小さく設定されていてもよい。
・上記第1実施形態では、噴孔60aが4つ形成されているが、噴孔60aの下図は4つに限られるものではない。また、噴孔60aは複数である場合に限られず、1つであってもよい。但し、噴孔60aは中心軸線Cの周りに延びる形状であることを要する。
・上記第1実施形態では、燃料噴射弁1から噴射された燃料をゴム配管で吸気管まで供給する構成である。これに対し、燃料噴射弁1を吸気管に直接取り付け、吸気管内に直接噴射する構成であってもよい。或いは、内燃機関の燃焼室へ直接燃料を噴射するように燃料噴射弁1を搭載させてもよい。
・上記第1実施形態に係る燃料噴射弁は、内燃機関の燃焼に用いる気体燃料を噴射するものであるが、燃料電池へ供給される水素等の気体燃料を噴射するものであってもよい。
・図6に示す実施形態において、テーパ面M4にて金型Mを径方向に位置決めさせることで、中心通路42に嵌り込む凸部M5を廃止してもよい。
40…弁体、42…中心通路、42a…中心通路を形成する壁面、43…分岐通路、43a…分岐通路の流出口、50…シール材、50a…凹部、52…シール面、60a…噴孔、60…噴孔ボデー、C…弁体の中心軸線、K1…軸方向仮想面、K2…径方向仮想面。

Claims (4)

  1. 気体燃料が噴射される噴孔(60a)が形成された噴孔ボデー(60)と、
    前記噴孔を開閉させるように作動する弁体であって、該弁体の中心軸線(C)に沿って燃料を流通させる中心通路(42)、および前記中心通路から分岐する分岐通路(43)が形成された弁体(40)と、
    前記弁体に取り付けられ、前記弁体の閉弁作動にともない前記噴孔ボデーに密着して前記噴孔を閉鎖するシール材(50)と、
    を備え、
    前記シール材は、前記中心通路の周りに環状に延びる形状であり、前記中心通路を流通した燃料を前記噴孔に対して環状内側からシールするとともに、前記分岐通路を流通した燃料を前記噴孔に対して環状外側からシールするように機能し、
    前記弁体のうち前記中心通路を形成する壁面(42a)を、前記中心軸線の方向に下流側へ延出させた仮想面を軸方向仮想面(K1)と呼び、前記シール材のシール面(52)を環状内側に延出させた仮想面を径方向仮想面(K2)と呼ぶ場合において、
    前記シール材には、前記軸方向仮想面および前記径方向仮想面から凹む形状の凹部(50a)が形成されており、
    さらに前記シール材は、前記弁体に押し当てられた金型(M)のキャビティ(M1)に前記シール材の液状母材を注入してインサート成形されており、
    前記弁体のうち前記シール材に対して環状内側の部分には、燃料流れの下流側から前記金型が押し当てられて面接触する型当て面(44)が設けられていることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記型当て面は、前記中心軸線に対して垂直に拡がる平面であることを特徴とする請求項に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記弁体のうち前記中心通路の下流端に位置するエッジ部分(E1)と、前記シール材のシール面のうち環状内側に位置するエッジ部分(E2)とを直線で結んだ仮想面をエッジ仮想面(K3)と呼ぶ場合において、
    前記凹部は、前記エッジ仮想面から凹む形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射弁。
  4. 気体燃料が噴射される噴孔(60a)が形成された噴孔ボデー(60)と、
    前記噴孔を開閉させるように作動する弁体であって、該弁体の中心軸線(C)に沿って燃料を流通させる中心通路(42)、および前記中心通路から分岐する分岐通路(43)が形成された弁体(40)と、
    前記弁体に取り付けられ、前記弁体の閉弁作動にともない前記噴孔ボデーに密着して前記噴孔を閉鎖するシール材(50)と、
    を備え、
    前記シール材は、前記中心通路の周りに環状に延びる形状であり、前記中心通路を流通した燃料を前記噴孔に対して環状内側からシールするとともに、前記分岐通路を流通した燃料を前記噴孔に対して環状外側からシールするように機能し、
    前記弁体のうち前記中心通路を形成する壁面(42a)を、前記中心軸線の方向に下流側へ延出させた仮想面を軸方向仮想面(K1)と呼び、前記シール材のシール面(52)を環状内側に延出させた仮想面を径方向仮想面(K2)と呼び、前記弁体のうち前記中心通路の下流端に位置するエッジ部分(E1)と、前記シール材のシール面のうち環状内側に位置するエッジ部分(E2)とを直線で結んだ仮想面をエッジ仮想面(K3)と呼ぶ場合において、
    前記シール材には、前記軸方向仮想面および前記径方向仮想面から凹む形状、かつ、前記エッジ仮想面から凹む形状の凹部(50a)が形成されていることを特徴とする燃料噴射弁。
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