JP4191896B2 - 特殊コンタクト装置付きスピンドルモータ - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、請求項1の前提部に記載されているようなコンタクト装置付きスピンドルモータに関する。このようなスピンドルモータは、例えば、ハードディスク駆動用に使用される。
【0002】
従来より、中央スピンドルを担持する静止ベースフランジを有するハードディスク駆動用スピンドルモータ(図A)がある。加えて、適宜な軸受によってスピンドルに枢装され少なくとも1個のハードディスクが配設されるハブが設けられている。ハブは、その内周面に、永久磁石を有する磁気ヨークが設けられており、巻き線支持部材によってベースフランジに取り付けられた巻き線アセンブリーがこの永久磁石に対峙して配置されている。巻き線アセンブリーとの電気接続は端子片を備えた端子取付部材によって行われている。この端子取付部材はベースフランジの底部に取り付けられ、ベースフランジに設けられた凹部に嵌入する突出部を有する。また、端子取付部材の突出部は、巻き線アセンブリーから出て来て巻き付けまたはハンダづけによって端子片に接続されるリード線を案内する凹部が設けられている。
【0003】
従来の接触法の不都合な点は、リード線を接続する前にスピンドルモータを完全に組み立ててしまわなければならないことである。このときだけ、リード線を端子取付部材に設けられた凹部を通じて手で案内して、端子片に接続することができるからである。
【0004】
他の不都合な点は、リード線を案内する凹部を、接合の後にシール材を用いることによって防塵封止及び絶縁封止しなければならないことである。
【0005】
さらに、接合が行われるまではリード線を被覆しないでおかなければならないから、リード線を接続する前に巻き線アセンブリーを絶縁材で被覆することができないという不都合がある。
【0006】
これらの不都合を処理すべく、本発明の目的は、最初に述べた形式のコンタクト装置を有するスピンドルモータを改良して、迅速で簡単な接触を可能とし、接合の前に巻き線アセンブリーを被覆することができ、接触領域を適切に絶縁し封止するようにすることである。
【0007】
本発明によれば、この問題は、請求項1に記載されているような特性に基づいて解消される。
【0008】
本発明は、中央スピンドルを担持する静止ベースフランジと、適宜な軸受によって該スピンドルに枢装され少なくとも1枚のハードディスクが配設されるハブと、巻き線支持部材によって該ベースフランジに取り付けられロータ磁石に対峙して配置されたステータ側の巻き線アセンブリーとを具備し、該巻き線アセンブリーの電気接触が該巻き線アセンブリーから出て来るリード線が接続される端子片を備えた端子取付部材によって達成されるコンタクト装置付きスピンドルモータにおいて、
該巻き線アセンブリー(8)のリード線(14)と該端子取付部材(9;28)の該端子片(13;29)との間を直接に接触させるコンタクトピン(10;24)を該巻き線支持部材(11;21)の内に又は上に設けており、
前記巻き線アセンブリー(8)の前記リード線(14)の各々は、前記コンタクトピン(10;24)の自由端に接続されており、
前記コンタクトピン(10;24)は、前記端子取付部材(9;28)に取り付けられる前記端子片(13;29)に、該端子取付部材(9;28)の適宜な凹部(18;30)を通して案内され、
前記コンタクトピン(10;24)は、前記端子片(13)の案内部によって案内され該端子片(13)に接続されている、ことによって特徴付けられている。
【0009】
このことには、スピンドルモータの最終組立前に、巻き線アセンブリーのリード線をコンタクトピンに接合することができるという利点がある。さらに、続く端子片への接合を行えなくしたり困難にしたりせずに、すでにコンタクトピンに接続されている巻き線アセンブリーを完全に被覆することができる。
【0010】
他の利点は、リード線を対応のコンタクトピンに完全に機械的に接合できることである。このようにすると、第1段階で、リード線をコンタクトピンに巻きかけ、第2段階で、機械的なハンダ付けによってこれらの接触点を接合できる。
【0011】
第1実施形態において、コンタクトピンは内部に、即ち、巻き線アセンブリーとスピンドルとの間の領域内に配設される。
【0012】
他の実施形態においては、コンタクトピンは外側に、即ち、巻き線アセンブリーの半径方向外側に配設される。このために、巻き線支持部材は、ハブのロータマグネットベースフランジとの間で外側に配設される支持部を設えている。
【0013】
更なる利点のある特徴及び実施例は従属請求項の目的になる。
【0014】
次に、本発明を、数個の実施形態を示す図面を参照して詳細に説明する。図及びそれらの説明は、本発明の典型的なより多くの特徴と本発明の利点とを説明するものである。
【0015】
図1は、本発明に基づくスピンドルモータ用コンタクト装置の第1実施形態を示す。図8に関して、同一部品には同一参照番号を付する。
【0016】
図8に基づく実施形態に比べてみると、本発明は巻き線支持部材11内又は上に配設された数個のコンタクトピン10から成る。これらのコンタクトピン10は、長手方向へ移動できるように、換言すれば、巻き線支持部材11に取り付け固定せずに配設することが望ましい。
【0017】
巻き線支持部材11は、それからコンタクトピン10の自由端が突出しないように設計されている。コンタクトピン10は望ましくは長手方向へ移動可能なように設計されているから、これらコンタクトピン10を、接合されるべき上端ができるだけ巻き線支持部材11から突出するように動かすことができる。これで、巻き線アセンブリーのリード線14はコンタクトピン10の上側自由端に接合できる。この目的のため、リード線14はコンタクトピン10の自由端に機械的に又は手で巻きかけられる。続いて、リード線14を手動で又はソルダーバス内でコンタクトピン10にハンダ付けする。
【0018】
コンタクトピン10にすでに接合されており巻き線支持部材11に取り付けられている巻き線アセンブリー8は、ベースフランジ5に設けることができる。コンタクトピン10は、凹部12を通して案内されるこれらのコンタクトピン10の自由端がベースフランジ5内に突出するように配設される。端子取付部材9は、コンタクトピン10の下側自由端がベースフランジ5に取り付けられた端子取付部材9の対応の凹部18から突出するように、ベースフランジ5に取り付けられている。
【0019】
端子片13は、コンタクトピン10の端部が挿入される孔17、又は、それとは別にスプリングコンタクトが設けられている。そのため、コンタクトピン10を端子片13にハンダづけすることができる。これで、接合部16が得られる。スプリングコンタクトを使用する場合は、コンタクトピン10を端子片13にハンダづけせずに接続することが可能である。
【0020】
図2は、端子片13を有する端子取付部材9の底面図を示す。各端子片13とコンタクトピン10の端部が挿入される対応の孔17が明らかである。
【0021】
図3は、図1及び2に基づく実施形態と本質的に同じ実施形態を示す。この実施形態では、巻き線アセンブリー8が、改良された機械的及び電気的安定性又は信頼性を達成するためにプラスチック材20で追加的に被覆されている。
【0022】
プラスチック材20で被覆することは、巻き線アセンブリー8のリード線14をコンタクトピン10に取り付けてハンダ付けした後、ただし、望ましくは、巻き線アセンブリー8をベースフランジ5に取り付ける前に行われる。プラスチック材20はコンタクトピン10の下側自由端に付けられないから、続いてコンタクトピン10を端子片13に接合することは被覆によって妨げられない。
【0023】
図8はコンタクト装置の実施形態の変形例を示す。この場合は、接触は更に外側で(スピンドル1から見て半径方向の)行われる。図5は、この目的のためにコンタクトピン24と嵌合し得る巻き線支持部材21を示す。
【0024】
図4及び5から明らかな通り、巻き線支持部材21は内側支持部22と外側支持部23とから成り、これらの間に巻き線コア26がある。数個のコンタクトピン24は、例えば、L形になし得る外側支持部23に配設されている。この形は、なかんずく、機械的な安定性を得るために用いられる。これらのコンタクトピンは、外側支持部23に固定されており、各々の一つの自由端だけが巻き線部材23から突出している。
【0025】
ベースフランジ5は、コンタクトピン24の領域に、図1に基づく実施形態の場合よりも大きな他の凹部が設けられている。
【0026】
巻き線アセンブリー8のリード線14は、コンタクトピン24が巻き線支持部材21から突出する位置で直接に接続される。このことは、リード線14をコンタクトピン24の周りに巻いてリード線14をピン24にハンダ付けすることによる公知な方法で行われる。これは、機械的に又は手動で行うことができる。
【0027】
巻き線アセンブリー8を有する巻き線支持部材11をベースフランジ5に取り付けると、コンタクトピン24の自由端がベースフランジ5の凹部27から突出する。
【0028】
次いで、端子片29付きの端子取付部材28が嵌合され、コンタクトピン24の外端が端子片29に接合される。このことは、上述のように、ハンダ付け、プラギング(plugging)、クランピングによって達成される。
【0029】
図6は上方から見た端子取付部材28を示す。コンタクトピン24を案内するための凹部30が、コンタクト領域を含む各端子片29と共に明らかである。
【0030】
図7は、端子片29を含む端子取付部材28の図6のVI−VI線に沿った断面図である。
【0031】
図8は、ハードディスクを駆動するために使用される、従来技術に基づくスピンドルモータの構造を示す。スピンドルモータは中央スピンドルを担持する静止ベースフランジを有する。適切な軸受2によってスピンドルに枢支されかつ最小限1枚のハードディスクが配置されるベル形のハブ4が設けられている。軸受2は適切な封止材3によって外側が封止されている。ハブ4は、その内周面で、永久磁石7を有する磁気ヨーク6が嵌合しており、巻き線支持部材11を介してベースフランジ5に接続される巻き線アセンブリー8が永久磁石7に対峙している。
【0032】
巻き線アセンブリー8の電気接続は、端子片13が設けられた端子取付部材9によって達成される。この端子取付部材9はベースフランジ5の底部に取り付けられ、ベースフランジ5に設けられた凹部12に嵌合する突出部を有する。
【0033】
端子取付部材9の突出部19も凹部を有し、この凹部を通して、巻き線アセンブリー8から出て来て端子片13に接続できるリード線14が案内される。リード線のダクトは封止材15によって封止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に基づくスピンドルモータのコンタクト装置の第1実施形態の断面図である。
【図2】 矢印II方向の下からのコンタクト装置の図である。
【図3】 図1に基づく実施形態の変形例の図で、巻き線アセンブリーを被覆したものである。
【図4】 スピンドルモータのコンタクト装置の他の実施形態の断面図である。
【図5】 図4に基づく巻き線支持部材の拡大図である。
【図6】 図4に基づく端子取付部材の平面図である。
【図7】 図6の基付き線VII−VII線に沿う端子取付部材の断面図である。
【図8】 公知技術に基づくハードディスク用スピンドルモータの断面図である。
【符号の説明】
スピンドル
軸受
封止部材
ハブ
ベースフランジ
ヨーク
磁石
巻き線アセンブリー
端子取付部材
コンタクトピン
巻き線支持部材
(ベースフランジ5内の)凹部
端子片
リード線
封止材
接合部
(端子片13内の)孔
(端子取付部材内の)凹部
(端子取付部材の)突出部
プラスチック材
巻き線支持部材
支持部(内側)
支持部(外側)
コンタクトピン
接合部
巻き線コア
凹部
端子取付部材
端子片
端子取付部内の凹部

Claims (7)

  1. 中央スピンドルを担持する静止ベースフランジと、適宜な軸受によって該スピンドルに枢装され少なくとも1枚のハードディスクが配設されるハブと、巻き線支持部材によって該ベースフランジに取り付けられロータ磁石に対峙して配置されたステータ側の巻き線アセンブリーとを具備し、該巻き線アセンブリーの電気接触が該巻き線アセンブリーから出て来るリード線が接続される端子片を備えた端子取付部材によって達成されるコンタクト装置付きスピンドルモータにおいて、
    該巻き線アセンブリー(8)のリード線(14)と該端子取付部材(9;28)の該端子片(13;29)との間を直接に接触させるコンタクトピン(10;24)を該巻き線支持部材(11;21)の内に又は上に設けており、
    前記巻き線アセンブリー(8)の前記リード線(14)の各々は、前記コンタクトピン(10;24)の自由端に接続されており、
    前記コンタクトピン(10;24)は、前記端子取付部材(9;28)に取り付けられる前記端子片(13;29)に、該端子取付部材(9;28)の適宜な凹部(18;30)を通して案内され、
    前記コンタクトピン(10;24)は、前記端子片(13)の案内部によって案内され該端子片(13)に接続されている、
    ことを特徴とするスピンドルモータ。
  2. 前記コンタクトピン(10)は、前記巻き線支持部材(11)を通して案内される直線のピンとして形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスピンドルモータ。
  3. 前記コンタクトピン(24)は、前記巻き線支持部材(21)を通して案内される角度付きのピンとして形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスピンドルモータ。
  4. 前記リード線(14)は前記コンタクトピン(10;24)にハンダ付けされることを特徴とする請求項1乃至のいずれかの1に記載のスピンドルモータ。
  5. 前記端子片(13)の案内部は前記端子片(13)に形成された孔(17)であり、前記コンタクトピン(10;24)は、前記孔(17)を通して案内され前記端子片(13)にハンダ付けされることを特徴とする請求項1乃至のいずれかの1に記載のスピンドルモータ。
  6. 前記端子片(13)の案内部は前記端子片(13)に配設されたスプリングコンタクトであり、前記コンタクトピン(10;24)は、その端部が前記スプリングコンタクトに挿入されることにより前記端子片(13)に接続されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの1に記載のスピンドルモータ。
  7. 前記巻き線アセンブリー(8)はプラスチック材(20)で被覆されることを特徴とする請求項1乃至のいずれかの1に記載のスピンドルモータ。
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