JP4190834B2 - レジスト組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体の微細加工に用いられるレジスト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に集積回路や液晶表示素子の製造にはフォトリソグラフィープロセスが用いられている。このようなプロセスで用いられるレジストとしては、ノボラック樹脂とキノンジアジド基を含む溶解抑制剤とを含有する組成物が好適であることが知られており、g線やi線等を用いたリソグラフィーでは、広く利用されている。しかしながら、微細パターンを精度よく形成するためには、これらのレジストにおいても、ウェットエッチング工程での密着性やプラズマエッチング工程での耐熱性をなお改善する必要があった。
【0003】
また、近年、高集積化に伴い、サブミクロンの微細パターンを精度よく形成できることが要求されるようになっている。エキシマレーザーリソグラフィは、64M DRAMないし1G DRAMの製造を可能とすることから、注目されている。このようなエキシマレーザーリソグラフィプロセスに適したレジストとして、酸触媒の化学増幅効果を利用した、いわゆる化学増幅型レジストが採用されつつある。化学増幅型レジストは、放射線の照射部で酸発生剤から酸が発生し、その後の熱処理(post exposure bake;以下、PEBと略すことがある)によって、その酸を触媒とする反応により、照射部のアルカリ現像液に対する溶解性を変化させるものであり、これによってポジ型又はネガ型のパターンを与える。
【0004】
これらのレジストでは、高い解像性が求められるため、一般に露光波長において高い透明性を持つような組成物となっている。例えば、KrFエキシマレーザーリソグラフィ用のレジストには、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)系の樹脂であって、そのフェノール性水酸基の一部を酸の作用により解裂する基で保護した樹脂を用いることが多い。しかしながら、これら化学増幅型のレジストを用いて、ウェットエッチング処理等を行うと、基板とレジストとの界面の密着性が充分でないため、形成されたパターンの端部から剥がれやエッチング液の染み込みによる悪影響が発生してしまう等の問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、基板とレジストとの界面の密着性を改善し、ウェットエッチング処理における問題を改善するとともに、感度、解像性や耐熱性に優れた、レジスト組成物、特にポジ型レジスト組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、特定の化合物を含有させることにより、基板とレジストとの界面の密着性を改善し、ウェットエッチング処理における問題を改善できるレジスト組成物が得られることを見出し、さらに種々研究のうえ、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、〔1〕一般式(I)で示される化合物を含有するレジスト組成物に係るものである。
Figure 0004190834
Figure 0004190834
(式中、R、Rは、それぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を示し、Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアラルキルカルボニル基を示し、該アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアラルキルカルボニル基は、カルボキシ基、オキシカルボニル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基又はアルキル基から選ばれた1個以上の置換基によって置換されていてもよい。nは、1〜40の整数、mは1〜5の整数、lは1〜5の整数を示す。)
また、本発明は、〔2〕アルカリ可溶性樹脂、溶解抑制剤及び一般式(I)で示される化合物を含有するポジ型レジスト組成物に係るものである。
さらに、本発明は、〔3〕それ自身はアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸の作用によりアルカリ水溶液に可溶となる樹脂、酸発生剤及び前記一般式(I)で示される化合物を含有する化学増幅型ポジ型レジスト組成物に係るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のレジスト組成物は、前記式(I)で示される化合物を含有することを特徴とする。式(I)で示される化合物は、1種又は2種以上用いることができる。
【0009】
式(I)において、R,Rは、それぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を示し、好ましくは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基、さらに好ましくは水素原子又はメチル基を示す。
は、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアラルキルカルボニル基を示し、好ましくは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜15のアラルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキルカルボニル基、炭素数7〜15のアリールカルボニル基、又は炭素数7〜15のアラルキルカルボニル基を示す。
nは1〜40の整数を示し、好ましくは1〜20の整数である。また、mは1〜5の整数を示し、lは1〜5の整数を示す。
式(I)で示される化合物において、その末端では、式(I)における結合手が水素原子となる。
式(I)で示される化合物は、ポリスチレンを標準品としてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で254nmのUV検出器を用いて測定したときの、ポリスチレン換算の重量平均分子量は、500〜20000であることが好ましい。
【0010】
式(I)に相当する化合物として、具体的には例えば、以下のような化合物が挙げられる。
Figure 0004190834
・・・・・(IIIa)
【0011】
Figure 0004190834
・・・・・(IIIb)
【0012】
Figure 0004190834
・・・・・(IIIc)
【0013】
式(I)におけるRがHの化合物、すなわち式(IIIc)で示されるような化合物は、クレゾールノボラックエポキシ樹脂やフェノールノボラックエポキシ樹脂等のノボラックエポキシ樹脂に、公知の方法でアクリル酸等の不飽和モノカルボン酸を付加させることにより得られる。さらに、公知の方法により、R部分への付加反応(エステル化)をさせることにより、種々のRを有する式(I)で示される化合物が得られる。例えば、テトラヒドロ無水フタル酸をノボラックエポキシ樹脂に反応させると、式(IIIa)や式(IIIb)相当のものが得られる。また、式(I)で示される化合物は、市場から入手して使用することもでき、例えば、昭和高分子(株)製の樹脂(商品名:PR−310)等が挙げられる。
【0014】
本発明の組成物で用いられるアルカリ可溶性樹脂は、特に限定されず、当該分野において公知のものが使用しうるが、ノボラック樹脂が好適に用いられる。該ノボラック樹脂は、通常は、フェノール系化合物とアルデヒドとを酸触媒の存在下に縮合させて得られる。ノボラック樹脂の製造に用いられるフェノール系化合物としては、例えば、フェノール、o−、m−又はp−クレゾール、2,3−、2,5−、3,4−又は3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2−、3−又は4−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4−又は5−メチルフェノール、2−、4−又は5−メチルレゾルシノール、2−、3−又は4−メトキシフェノール、2,3−、2,5−又は3,5−ジメトキシフェノール、2−メトキシレゾルシノール、4−tert−ブチルカテコール、2−、3−又は4−エチルフェノール、2,5−又は3,5−ジエチルフェノール、2,3,5−トリエチルフェノール、2−ナフトール、1,3−、1,5−又は1,7−ジヒドロキシナフタレン、キシレノールとヒドロキシベンズアルデヒドとの縮合により得られるポリヒドロキシトリフェニルメタン系化合物などが挙げられる。これらのフェノール系化合物は、それぞれ単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0015】
ノボラック樹脂の製造に用いられるアルデヒドとしては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、アクロレイン又はクロトンアルデヒドのような脂肪族アルデヒド類;シクロヘキサンアルデヒド、シクロペンタンアルデヒド、フルフラール又はフリルアクロレインのような脂環式アルデヒド類;ベンズアルデヒド、o−、m−もしくはp−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、2,4−、2,5−、3,4−もしくは3,5−ジメチルベンズアルデヒド又はo−、m−もしくはp−ヒドロキシベンズアルデヒドのような芳香族アルデヒド類;フェニルアセトアルデヒド又はケイ皮アルデヒドのような芳香脂肪族アルデヒド類などが挙げられる。これらのアルデヒド類も、それぞれ単独で又は所望により2種以上組み合わせて用いることができる。これらのアルデヒド類のなかでは、工業的に入手しやすいことから、ホルムアルデヒドが好ましく用いられる。
【0016】
フェノール系化合物とアルデヒドとの縮合に用いられる酸触媒の例としては、塩酸、硫酸、過塩素酸又は燐酸のような無機酸;蟻酸、酢酸、蓚酸、トリクロロ酢酸又はp−トルエンスルホン酸のような有機酸;酢酸亜鉛、塩化亜鉛又は酢酸マグネシウムのような二価金属塩などが挙げられる。これらの酸触媒も、それぞれ単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。縮合反応は、常法に従って行うことができ、例えば、60〜120℃の範囲の温度で2〜30時間程度行われる。
【0017】
縮合により得られるノボラック樹脂は、例えば、分別などの操作を施して低分子量分を除去し、分子量分布を狭くして高分子量成分主体となるようにしておくのが好ましい。具体的には、ポリスチレンを標準品としてそのノボラック樹脂をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定したときに、未反応のモノマーを除く全パターン面積に対して、分子量1,000以下の範囲の面積比が25%以下、さらには20%以下にするのが好ましい。
【0018】
本発明における溶解抑制剤は、アルカリ可溶性樹脂に対する溶解速度抑制剤として作用する。該溶解抑制剤としては、通常、キノンジアジド化合物、具体的には、フェノール性水酸基を有する化合物のo−キノンジアジドスルホン酸エステルが用いられる。好ましくは、フェノール性水酸基を少なくとも3個有するポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルもしくは1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル又は1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステルである。このようなキノンジアジド化合物は、それぞれ単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。キノンジアジドスルホン酸エステル化されるフェノール性水酸基を有する化合物としては、例えば、トリ−、テトラ−又はペンタ−ヒドロキシベンゾフェノン類;任意にアルキルで置換されていてもよい複数のフェノール核、具体的には、フェノール核、クレゾール核、キシレノール核などを、任意の順序でメチレンで結合した3核体、4核体、5核体、6核体のような多核体ノボラック化合物などが挙げられる。
【0019】
キノンジアジドスルホン酸エステルは、上記のフェノール性水酸基を有する化合物を、適当な溶媒中、トリエチルアミンのような塩基の存在下で、o−キノンジアジドスルホン酸ハライドと反応させることにより製造できる。反応後は、適当な後処理を施して、目的物であるキノンジアジドスルホン酸エステルを取り出すことができる。例えば、反応マスを水と混合して目的物を析出させ、濾過、乾燥することにより粉体の形で得る方法や、反応マスに2−ヘプタノン等のレジスト溶剤を加え、水洗、分液後、蒸留や平衡フラッシュ蒸留により反応溶媒を除去し、レジスト溶剤溶液の形で得る方法などがある。ここでいう平衡フラッシュ蒸留とは、連続蒸留操作の一種であって、液体混合物の一部を蒸発させ、発生した蒸気相と液相とを十分に接触させて、平衡に達したときに気体と液体を分離する蒸留法である。蒸発の効率が非常によく、ほとんど瞬間的に蒸発が起こり、気相と液相はすぐに平衡状態に達するので、気相と液相をすぐに分離しても十分に濃縮されており、加熱時間が短くてすむことから、熱に弱い物質の濃縮に適している。
【0020】
次に、本発明の化学増幅型ポジ型レジスト組成物は、それ自身はアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸の作用によりアルカリ水溶液に可溶となる樹脂、酸発生剤及び前記一般式(I)で示される化合物を含有することを特徴とする。本発明におけるそれ自身はアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸の作用によりアルカリ水溶液に可溶となる樹脂としては、酸の作用により解裂しうる保護基を有する樹脂が挙げられる。
このような化学増幅型ポジ型レジストにおいては、放射線照射部で発生した酸が、その後の熱処理(post exposure bake)によって拡散し、樹脂等の保護基を解裂させるとともに酸を再生成することにより、その放射線照射部をアルカリ可溶化する。
【0021】
このような、酸の作用により解裂しうる保護基を有し、それ自体ではアルカリに不溶又は難溶であるが、酸の作用により上記保護基が解裂した後はアルカリ可溶性になる樹脂としては、アルカリ可溶性樹脂に、酸の作用により解裂しうる保護基を導入したものが挙げられる。該アルカリ可溶性樹脂として、例えば、ポリビニルフェノール樹脂、ポリイソプロペニルフェノール樹脂、これらポリビニルフェノール樹脂又はポリイソプロペニルフェノール樹脂の水酸基の一部がアルキルエーテル化された樹脂、ビニルフェノール又はイソプロペニルフェノールと他の重合性不飽和化合物との共重合樹脂といったフェノール骨格を有する樹脂や(メタ)アクリル酸骨格を有する樹脂のような樹脂が挙げられる。
【0022】
このような、アルカリ水溶液に対しては溶解抑止能を持つが、酸に対しては不安定な基として、例えば、tert−ブチル、tert−ブトキシカルボニルもしくはtert−ブトキシカルボニルメチルのような4級炭素が酸素原子に結合する基;テトラヒドロ−2−ピラニル、テトラヒドロ−2−フリル、1−エトキシエチル、1−(2−メチルプロポキシ)エチル、1−(2−メトキシエトキシ)エチル、1−(2−アセトキシエトキシ)エチル、1−〔2−(1−アダマンチルオキシ)エトキシ〕エチルもしくは1−〔2−(1−アダマンタンカルボニルオキシ)エトキシ〕エチルのようなアセタール型の基;又は3−オキソシクロヘキシル、4−メチルテトラヒドロ−2−ピロン−4−イル(メバロニックラクトンから導かれる)、2−メチル−2−アダマンチル、もしくは2−エチル−2−アダマンチルのような非芳香族環状化合物の残基などが挙げられる。
これらの基がフェノール性水酸基の水素又はカルボキシル基の水素と置換されることになる。
【0023】
これらの保護基は、通常のエステル化反応による保護基導入反応によって、フェノール性水酸基又はカルボキシル基を有するアルカリ可溶性樹脂に導入することができる。また、このような基を有する不飽和化合物を一つのモノマーとする共重合によって、上記の樹脂を得ることもできる。
【0024】
本発明の組成物における酸発生剤は、その物質自体に、又はその物質を含むレジスト組成物に、放射線を照射することによって、酸を発生する各種の化合物である。該酸発生剤として、例えば、オニウム塩、ハロゲン化アルキルトリアジン系化合物、ジスルホン系化合物、ジアゾメタンスルホニル骨格を有する化合物、スルホン酸エステル系化合物などが挙げられる。このような酸発生剤の具体例を示すと、次のとおりである。
【0025】
ジフェニルヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、
4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、
ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム テトラフルオロボレート、
ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、
ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、
【0026】
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
トリフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、
4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、
p−トリルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、
p−トリルジフェニルスルホニウム パーフルオロブタンスルホネート、
p−トリルジフェニルスルホニウム パーフルオロオクタンスルホネート、
2,4,6−トリメチルフェニルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、
4−tert−ブチルフェニルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、
4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、
4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
1−(2−ナフトイルメチル)チオラニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
1−(2−ナフトイルメチル)チオラニウム トリフルオロメタンスルホネート、
4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、
シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、
シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム パーフルオロブタンスルホネート、
シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム パーフルオロオクタンスルホネート、
【0027】
2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(4−メトキシ−1−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソラン−5−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(3,4,5−トリメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(3,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(2,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(2−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(4−ブトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(4−ペンチルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
【0028】
ジフェニル ジスルホン、
ジ−p−トリル ジスルホン、
ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、
ビス(4−クロロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、
ビス(p−トリルスルホニル)ジアゾメタン、
ビス(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、
ビス(2,4−キシリルスルホニル)ジアゾメタン、
ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、
(ベンゾイル)(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、
【0029】
1−ベンゾイル−1−フェニルメチル p−トルエンスルホネート(通称ベンゾイントシレート)、
2−ベンゾイル−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル p−トルエンスルホネート(通称α−メチロールベンゾイントシレート)、
1,2,3−ベンゼントリイル トリスメタンスルホネート、
2,6−ジニトロベンジル p−トルエンスルホネート、
2−ニトロベンジル p−トルエンスルホネート、
4−ニトロベンジル p−トルエンスルホネート、
【0030】
N−(フェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、
N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、
N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフタルイミド、
N−(10−カンファースルホニルオキシ)ナフタルイミドなど。
【0031】
また、本発明の組成物は、塩基性含窒素有機化合物、例えばアミン類を、クェンチャーとして添加することにより、露光後の引き置きに伴う酸の失活による性能劣化を改良できる。クェンチャーに用いられる塩基性含窒素有機化合物の具体的な例としては、以下の各式で示されるようなものが挙げられる。
【0032】
Figure 0004190834
【0033】
式中、R4、R5及びR1 は、それぞれ独立に、水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールを表す。該アルキル、シクロアルキル又はアリールは、それぞれ独立に、水酸基、アミノ基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよい。該アミノ基は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。また、該アルキルは、炭素数1〜6程度が好ましく、該シクロアルキルは、炭素数5〜10程度が好ましく、該アリールは、炭素数6〜10程度が好ましい。
6、R7及びR8は、それぞれ独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はアルコキシを表す。該アルキル、シクロアルキル、アリール、又はアルコキシは、それぞれ独立に、水酸基、アミノ基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基、で置換されていてもよい。該アミノ基は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。また、該アルキルは、炭素数1〜6程度が好ましく、該シクロアルキルは、炭素数5〜10程度が好ましく、該アリールは、炭素数6〜10程度が好ましく、該アルコキシは、炭素数1〜6程度が好ましい。
9は、アルキル又はシクロアルキルを表す。該アルキル又はシクロアルキルは、それぞれ独立に、水酸基、アミノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、で置換されていてもよい。該アミノ基は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。また、該アルキルは、炭素数1〜6程度が好ましく、該シクロアルキルは、炭素数5〜10程度が好ましい。
Aは、アルキレン、カルボニル、イミノ、スルフィド又はジスルフィドを表す。該アルキレンは、炭素数2〜6程度であることが好ましい。
また、R〜R1 において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。
【0034】
このような化合物として、具体的には、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、アニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、1−又は2−ナフチルアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4′−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジエチルジフェニルメタン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、N−メチルアニリン、ピペリジン、ジフェニルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルアニリン、2,6−イソプロピルアニリン、イミダゾール、ピリジン、4−メチルピリジン、4−メチルイミダゾール、ビピリジン、2,2′−ジピリジルアミン、ジ−2−ピリジルケトン、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ビス(2−ピリジル)エチレン、1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン、1,2−ビス(4−ピリジルオキシ)エタン、4,4′−ジピリジルスルフィド、4,4′−ジピリジルジスルフィド、1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン、2,2′−ジピコリルアミン、3,3′−ジピコリルアミン、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトライソプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウムなどを挙げることができる。
【0035】
本発明の化学増幅型レジスト組成物は、その組成物中の、それ自身はアルカリに不溶又は難溶であるが、酸の作用によりアルカリに可溶となる樹脂100重量部当たり、酸発生剤を0.3〜30重量部の範囲、式(I)の化合物を好ましくは0.2〜50重量部の範囲、より好ましくは0.5〜20重量部の範囲で含有することが好ましい。
【0036】
本発明の組成物において、クェンチャーとしての塩基性化合物を用いる場合は、同じくレジスト組成物中の樹脂100重量部当たり、0.001〜5重量部の範囲、さらには0.01〜1重量部の範囲で含有することが好ましい。
本発明の組成物は、また、必要に応じて、増感剤、溶解抑止剤、他の樹脂、界面活性剤、安定剤、染料など、各種の添加物を少量含有することもできる。
【0037】
本発明のレジスト組成物は、通常、上記の各成分が溶剤に溶解された状態で液体のレジスト組成物となり、シリコンウェハーなどの基体上に、スピンコーティングなどの常法に従って塗布される。
ここで用いる溶剤は、各成分を溶解し、適当な乾燥速度を有し、溶剤が蒸発した後に均一で平滑な塗膜を与えるものであればよく、この分野で一般に用いられている溶剤が使用しうる。例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテートもしくはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルもしくはピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノンもしくはシクロヘキサノンのようなケトン類;又はγ−ブチロラクトンのような環状エステル類などが挙げられる。これらの溶剤は、それぞれ単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0038】
基体上に塗布され、乾燥されたレジスト膜には、パターニングのための露光処理が施され、次いで脱保護基反応を促進するための加熱処理を行った後、アルカリ現像液で現像される。ここで用いるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であることができるが、一般には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液が用いられることが多い。
上記において、本発明の実施の形態について説明を行なったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものである。
【0039】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり重量基準である。また、重量平均分子量(Mw)及び多分散度(Mw/Mn)は、ポリスチレンを標準品として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した値である。
【0040】
参考例1:ノボラック樹脂の合成(1)
2,5−キシレノ−ル244.3g、メタノ−ル390.8g、p−トルエンスルホン酸9.5g及びサリチルアルデヒド48.8gの混合物を80℃・4時間加熱攪拌した。反応終了後、得られた反応混合物にメチルイソブチルケトン652.6gを加え、次いで内温が85℃になるまで蒸留してメタノ−ルを系外に留出させた。次いで、m−クレゾ−ル97.3g及びp−クレゾ−ル118.9gを添加後、37%ホルマリン227.3gを40分で滴下した。滴下終了後、15時間反応した。次いで、水洗、脱水してノボラック樹脂のメチルイソブチルケトン溶液を得た。GPCによるポリスチレン換算重量平均分子量は4100であった。このノボラック樹脂液300g(樹脂分38.5%)を3Lの底抜きセパラブルフラスコに仕込み、メチルイソブチルケトン299g及びn−へプタン408gを加えて60℃・30分攪拌後、静置・分液した。分液で得られた下層に2−ヘプタノン300gを加え、次いでメチルイソブチルケトン及びn−へプタンをエバポレ−タ−により留出させてノボラック樹脂の2−ヘプタノン溶液を得た。GPCによるポリスチレン換算重量平均分子量は、7200であった。この樹脂をA1とする。
【0041】
参考例2:ノボラック樹脂の合成(2)
p−クレゾールを添加せず、m−クレゾールの添加量を216.3gに、ホルマリンの添加量を259.7gに変えて、参考例1に準じた操作を行った。水洗、脱水後のノボラック樹脂のメチルイソブチルケトン溶液の、GPCによるポリスチレン換算重量平均分子量は4300であった。このノボラック樹脂液300g(樹脂分37.3%)に、メチルイソブチルケトン366g及びn−へプタン484gを加えて、参考例1に準じた操作を行い、ノボラック樹脂の2−ヘプタノン溶液を得た。GPCによるポリスチレン換算重量平均分子量は、6700であった。この樹脂をA2とする。
【0042】
参考例3 ポリ(p−1−エトキシエトキシスチレン/p−ヒドロキシスチレン)の合成
フラスコに、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(重量平均分子量は約15200、分散度は1.20(GPC法:ポリスチレン換算))のメチルイソブチルケトン溶液108.3g(ポリ(p−ヒドロキシスチレン)として30.0g)、p−トルエンスルホン酸1水和物0.005g、及びメチルイソブチルケトン102gを仕込んで攪拌した。この樹脂溶液に、滴下ロートを用いて、エチルビニルエーテル8.7g(0.12モル、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)の水酸基に対して0.48当量)を滴下した。25℃で3時間攪拌後、メチルイソブチルケトン15g、イオン交換水57gを加えて分液した。さらに得られた有機層を、イオン交換水57gで4回水洗分液した。
この有機層から溶媒を留去して濃縮した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを306g加えてさらに溶媒を留去することにより溶媒置換し、樹脂のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を125g得た。この樹脂溶液の固形分濃度を加熱質量減量法により求めたところ、30.1%であった。また、核磁気共鳴分光計により、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)中の水酸基のうち1−エトキシエチル化されたものの割合を求めたところ、35.7%であった。この樹脂を樹脂A3とする。
【0043】
参考例4
エチルビニルエーテルの使用量を変えて、参考例3に準じた操作を行った。得られた樹脂溶液の固形分濃度は30.2%、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)中の水酸基のうち1−エトキシエチル化されたものの割合は28.7%であった。この樹脂を樹脂A4とする。
【0044】
参考例5 メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル/p−アセトキシスチレン共重合体(20:80)の合成
フラスコに、メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル39.7g(0.16モル)とp−アセトキシスチレン103.8g(0.64モル)とイソプロパノール265gを入れ、窒素雰囲気下にて75℃まで昇温した。その溶液に、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)11.05g(0.048モル)をイソプロパノール22.11gに溶かした溶液を滴下した。75℃で約0.3時間、還流下で約12時間熟成した後アセトンで希釈し、反応液を大量のメタノールに注いで重合物を沈殿させ、濾別した。得られたメタクリル酸2−エチル−2−アダマンチルとp−アセトキシスチレンとの共重合体は250g(ただし、メタノールを含んだウェットケーキの重量)であった。
【0045】
参考例6 メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル/p−ヒドロキシスチレン共重合体(20:80)の合成
フラスコに、参考例5で得られたメタクリル酸2−エチル−2−アダマンチルとp−アセトキシスチレンとの共重合体(20:80)250g、4−ジメチルアミノピリジン10.3g(0.084 モル)およびメタノール202gを入れ、還流下にて20時間熟成した。冷却後、反応液を氷酢酸7.6g(0.126モル)で中和し、大量の水に注ぐことにより沈殿させた。析出した重合物を濾別し、アセトンに溶解させた後、大量の水に注いで沈殿させる操作を計3回繰り返して精製した。得られたメタクリル酸2−エチル−2−アダマンチルとp−ヒドロキシスチレンとの共重合体は95.9gであった。また、重量平均分子量は約8600、分散度は1.65(GPC法:ポリスチレン換算)であり、共重合比は核磁気共鳴(13C−NMR)分光計により、約20:80と求められた。この樹脂を樹脂A5とする。
【0046】
参考例7 メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチルとp−アセトキシスチレン共重合体(30:70)の合成
フラスコに、メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル59.6g(0.24モル)とp−アセトキシスチレン90.8g(0.56モル)とイソプロパノール279gを入れ、窒素雰囲気下にて75℃まで昇温した。その溶液に、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)11.05g(0.048モル)をイソプロパノール22.11gに溶かした溶液を滴下した。75℃で約0.3時間、還流下で約12時間熟成した後アセトンで希釈し、反応液を大量のメタノールに注いで重合物を沈殿させ、濾別した。得られたメタクリル酸2−エチル−2−アダマンチルとp−アセトキシスチレンとの共重合体は250g(ただし、メタノールを含んだウェットケーキの重量)であった。
【0047】
参考例8 メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチルとp−ヒドロキシスチレン共重合体(30:70)の合成
フラスコに、参考例7で得られたメタクリル酸2−エチル−2−アダマンチルとp−アセトキシスチレンとの共重合体(30:70)250g、4−ジメチルアミノピリジン10.8g(0.088 モル)およびメタノール239gを入れ、還流下にて20時間熟成した。冷却後、反応液を氷酢酸8.0g(0.133モル)で中和し、大量の水に注ぐことにより沈殿させた。析出した重合物をアセトンに溶解させた後、水に注いで沈殿させる操作を計3回繰り返して精製した。得られたメタクリル酸2−エチル−2−アダマンチルとp−ヒドロキシスチレンとの共重合体の結晶は102.8gであった。また、重量平均分子量は約8200、分散度1.68(GPC法:ポリスチレン換算)であり、共重合比は核磁気共鳴(13C−NMR)分光計により、約30:70と求められた。この樹脂を樹脂A6とする。
【0048】
実施例1〜7及び比較例1
以下に示す各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルタで濾過して、レジスト液を調製した。
【0049】
Figure 0004190834
【0050】
【表1】
Figure 0004190834
【0051】
なお、溶解抑制剤の欄に示した記号は、次の化合物を意味する。
【0052】
B1: 下式、
Figure 0004190834
【0053】
の構造を有する4,4‘-メチレンビス[2−(4−ヒドロキシベンジル)−3,6−ジメチルフェノール]と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリドとの反応モル比1:2の縮合物。
【0054】
B2: 下式、
Figure 0004190834
【0055】
の構造を有する4−[1’,2’,3’,4’,4’A,9’A−ヘキサヒドロ−6’−ヒドロキシスピロ[シクロヘキサン−1,9’−キサンテン]−4’A−イル]レゾルシノールと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリドとの反応モル比1:3の縮合物。
【0056】
B3: 下式、
Figure 0004190834
【0057】
の構造を有する4,4'−メチレンビス[2−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−3,6−ジメチルフェノール]と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリドとの反応モル比1:2の縮合物。
【0058】
また、表1中の「添加した化合物」の欄に示した記号は、次の化合物を意味する。
C1: SC−6100(ミウォン社製)
(式(IIIa)の構造単位と式(IIIc)の構造単位を主成分とするもの。カタログ値/固形分(不揮発分):70重量%、酸価(固形分酸価):85〜95mg−KOH/g、ポリスチレンを標準品としてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で254nmのUV検出器を用いて測定したときの、ポリスチレン換算の重量平均分子量は、5800であった。)
【0059】
常法により、シリコンウェハーに各レジスト溶液をスピンコートし、次に90℃、60秒の条件で、プロキシミティーホットプレート上にてプリベークを行って、膜厚1.07μmのレジスト膜を形成した。こうしてレジスト膜を形成したウェハーに、i線ステッパ〔(株)ニコン製の“NSR i11D”〕を用い、種々の形状及び寸法のマスクを介して露光した。次に、ホットプレート上にて、110℃、60秒の条件でPEBを行い、さらに、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間パドル現像を行った。現像後のパターン断面を走査型電子顕微鏡で観察し、以下のようにして、感度、解像度を調べ、結果を表2に示した。
また、さらに現像後、ホットプレート上にて、130℃、120秒の条件でポストベークを行ったものについても、パターン断面を走査型電子顕微鏡で観察し、以下のようにして、耐熱性を調べ、結果を表2に示した。
また、1μmの酸化シリコン層を形成したシリコンウェハーを用い、同様の操作を行ったものについて、さらに現像後、オーブン中で30分間ポストベークを行い、続いて、このものをBOEに7分間浸漬し、酸化シリコン層のエッチングを行った後、パターン断面を走査型電子顕微鏡で観察し、以下のようにして、密着性を調べ、結果を表2に示した。
【0060】
実効感度: 0.40μmのラインアンドスペ−スパタ−ンが1:1となる露光量で表示した。
【0061】
解像度: 実効感度の露光量で分離するラインアンドスペ−スパタ−ンの最少寸法で表示した。
【0062】
密着性: パタ−ン断面を観察し、パタ−ンの端部における、酸化シリコン層のウェハ面と垂直な方向のエッチング量Yと、ウェハ面と平行なパタ−ン部方向へのエッチング量Xとの比、X/Yで示した。界面の密着性が良いほどX/Yの値が小さくなる。
【0063】
耐熱性: パターン断面を観察し、ポストベークを行っていないものと比較して、形状変化が小さいものを◎、フローして丸くなってしまっているものを×とし、その中間を良好な方から○、△で示した。
【0064】
【表2】
Figure 0004190834
【0065】
実施例8〜10、および比較例2
以下の各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルタで濾過して、レジスト液を調製した。
【0066】
Figure 0004190834
【0067】
なお、表3中の「添加した化合物」の欄に示した記号は、次の化合物を意味する。
【0068】
C2: リポキシPR−310(昭和高分子社製)
(式(IIIa)の構造単位と式(IIIc)の構造単位を主成分とするもの。
分析値/固形分(不揮発分):64.1重量%、酸価(固形分酸価):57.3mg−KOH/g)
【0069】
プリベークの温度を100℃に変更した以外は実施例1と同様にして、厚さ0.70μmのレジスト膜を形成させた。こうしてレジスト膜を形成したウェハーに、KrFエキシマステッパー〔(株)ニコン製の“NSR 2205EX12B”、NA=0.55、σ=0.8、通常照明露光〕を用い、種々の形状及び寸法のマスクを介して露光した。次に、実施例1と同様にして、PEB、現像を行い、パターン断面を走査型電子顕微鏡で観察し、以下のようにして感度を調べ、実施例1と同様にして解像度を調べ、結果を表3に示した。
また、1μmの酸化シリコン層を形成したシリコンウェハーを用い、プリベーク温度を95℃、レジスト膜の厚さを0.87μm、PEB温度を105℃として、同様の操作を行ったものについて、実施例1と同様にしてポストベークを行い、続いて、このものを17.1%の一水素二フッ化アンモニウム水溶液に4分間浸漬し、酸化シリコン層のエッチングを行った後、実施例1と同様に密着性を調べ、結果を表3に示した。
【0070】
実効感度: 0.25μmのラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量で表示した。
【0071】
【表3】
Figure 0004190834
【0072】
実施例11、および比較例3
以下の各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルタで濾過して、レジスト液を調製した。
【0073】
Figure 0004190834
【0074】
レジスト膜の厚さを0.42μmとした以外は、実施例8と同様にして、密着性を調べ、結果を表4に示した。
【0075】
【表4】
Figure 0004190834
【0076】
【発明の効果】
本発明のレジスト組成物は、基板とレジストとの界面の密着性に優れ、ウェットエッチング処理における問題が改善され、かつ良好な感度と解像度を有し、また、塗布性や残膜率、耐熱性などのレジスト諸性能も良好である。従ってこの組成物は、g線、i線やKrFエキシマレーザーなどを用いた露光に適しており、それによって微細なレジストパターンを精度よく形成することができる。

Claims (9)

  1. アルカリ可溶性樹脂、溶解抑制剤及び一般式(I)で示される化合物を含有することを特徴とするポジ型フォトレジスト組成物。
    Figure 0004190834
    ・・・・・(I)
    (式中、R 、R は、それぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を示し、R は、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアラルキルカルボニル基を示し、該アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアラルキルカルボニル基は、カルボキシ基、オキシカルボニル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基又はアルキル基から選ばれた1個以上の置換基によって置換されていてもよい。nは、1〜40の整数、mは1〜5の整数、lは1〜5の整数を示す。)
  2. アルカリ可溶性樹脂がノボラック樹脂であり、溶解抑制剤がo−ナフトキノンジアジド化合物である請求項に記載の組成物。
  3. それ自身はアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸の作用によりアルカリ水溶液に可溶となる樹脂、酸発生剤及び一般式(I)で示される化合物を含有することを特徴とする化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物。
    Figure 0004190834
    ・・・・・(I)
    (式中、R 、R は、それぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を示し、R は、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアラルキルカルボニル基を示し、該アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアラルキルカルボニル基は、カルボキシ基、オキシカルボニル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基又はアルキル基から選ばれた1個以上の置換基によって置換されていてもよい。nは、1〜40の整数、mは1〜5の整数、lは1〜5の整数を示す。)
  4. 式(I)中の、R、Rが、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基であり、Rが水素原子、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアラルキルカルボニル基である請求項1〜のいずれかに記載の組成物。
  5. 式(I)中の、Rが水素原子である請求項1〜のいずれかに記載の組成物。
  6. 式(I)中の、Rに含まれる水素原子の一部又は全部を、式(II)で表される基で置換した化合物である請求項1〜のいずれかに記載の組成物。
    Figure 0004190834
    ・・・・・(II)
  7. 一般式(I)で示される化合物を、ポリスチレンを標準品としてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で254nmのUV検出器を用いて測定したときに、ポリスチレン換算の重量平均分子量が500〜20000である請求項1〜のいずれかに記載の組成物。
  8. それ自身はアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸の作用によりアルカリ水溶液に可溶となる樹脂100重量部当たり、酸発生剤を0.3〜30重量部及び式(I)で示される化合物を0.2〜50重量部含有する請求項記載の組成物。
  9. さらに塩基性含窒素有機化合物を含有する請求項記載の組成物。
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