JP4183351B2 - 車両のブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばブルドーザのような車両を操縦するためのブレーキを制御する車両のブレーキ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ブルドーザのような装軌式車両の操縦手段として、左右の履帯を駆動する動力伝達系にそれぞれ一対のクラッチとブレーキとを設けてそれらクラッチとブレーキとを制御することで車両の左右操向操縦および制動操縦を行うようにしたものが知られている。この操縦手段においては、車両の走行中にステアリングレバーを左右いずれかの旋回方向に操作することにより、左右いずれかのクラッチの係合が油圧力の大きさにて制御されて片側履帯への駆動力の伝達減少が図られ、これによって左右の各履帯に回転差が与えられて車両が左右いずれかの方向に緩旋回される。また、このような操向操縦に続いて左右いずれかのブレーキの結合が油圧力の大きさにて制御されて片側履帯への回転制動が図られ、これによって左右の各履帯の一方の履帯の回転が止められて車両が左右いずれかの方向に急旋回される。一方、ブレーキペダルを操作することにより、左右の両履帯の回転に制動がかけられて車両の走行が停止される。
【0003】
前記操縦手段において、通常、クラッチは、所定の油圧力で係合され、この油圧力の大きさを減ずることでクラッチ係合が漸次に低下されてクラッチ解放状態となる。一方、ブレーキは、所定の油圧力で解放され、この油圧力の大きさを減ずることでブレーキ結合のばね負荷力が漸次に復元されてブレーキ結合状態となり、制動がかかる。
【0004】
ところで、このような操縦手段を制御するクラッチ・ブレーキ制御装置としては、例えば特公平8−18573号公報に開示されているように、操縦系の操向レバーとブレーキペダルからの操作信号を電気制御信号に変換する処理手段と、この処理手段より出力される電気制御信号に比例する油圧圧力を発生してクラッチおよびブレーキに送出する電磁油圧式比例弁とを備えた構造のものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述されている従来のクラッチ・ブレーキ制御装置においては、車両の走行中に電気系統にトラブルが発生すると、ブレーキを解放維持していた油圧の圧力が途絶することによって、ブレーキ結合ばね負荷力が復元して、オペレータの意思に反して急制動がかかってしまうという問題点があった。
【0006】
このような問題点を解消するために、本出願人は、電気系統のトラブル発生時にブレーキ解放維持油圧を徐々に排出することを可能にしたクラッチ・ブレーキ制御装置を先願として既に提案している(特願平11−135476号)。この既提案のクラッチ・ブレーキ制御装置によれば、ブレーキ力を制御している電気系統にトラブルが生じて制御部からの制御信号が途絶しても、ブレーキの解放維持油圧が絞り流出手段を介して徐々に低下されるので、オペレータの意思に反した急制動によって車両が急停止することがなく、運転上の安全を確保できるという効果を得ることができる。
【0007】
ところが、この先願においては、ブレーキの解放維持油圧の大きさを時間の経過とともに徐々に減じてブレーキ結合のばね負荷力を漸次に復元させるように構成されているが、ブレーキの結合が完了した後においてはその解放維持油圧が急激に零まで低下する特性であるために、車両の制動時のショックを完全になくすことができないという問題点がある。
【0008】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、電気系統のトラブルがあってもブレーキ解放維持油圧を徐々に排出するようにして急速なブレーキがかからないようにしたものにおいて、ブレーキの結合完了後においてもブレーキ維持油圧の急激な低下を防止することのできる車両のブレーキ制御装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前記目的を達成するために、第1発明による車両のブレーキ制御装置は、
車両のブレーキを操作するための操作信号を出力する操作部と、前記ブレーキに流体圧を供給するブレーキ作動流体圧回路に配されるブレーキ用電磁式流体圧制御弁と、前記操作部からの操作信号に基づき前記ブレーキ用電磁式流体圧制御弁に制御信号を出力して前記ブレーキの結合もしくは解放を制御する制御部を備える車両のブレーキ制御装置において、
前記ブレーキ作動流体圧回路に、前記制御部から前記ブレーキ用電磁式流体圧制御弁への制御信号が途絶したときに、前記ブレーキを解放するための流体をそのブレーキ結合のばね力以下に減圧制御したドレン回路を介して徐々に排出する急制動防止制御回路手段を設け
前記急制動防止制御回路手段が、ブレーキ用電磁式流体圧制御弁とそれに対応するブレーキとの間のブレーキ作動流通路に介挿され、そのブレーキ作動流通路を前記ブレーキ用電磁式流体圧制御弁を経由するブレーキ制御流体流れの接続位置にばね付勢力により保持されていて、前記ブレーキ用電磁式流体圧制御弁が励磁不能になったときにパイロット圧流体により切換え作動されるブレーキ作動流通路切換弁と、前記制御部から前記ブレーキ用電磁式流体圧制御弁への制御信号の途絶時に作動されて前記ブレーキ作動流通路切換弁をブレーキ解放流体排出位置に切換えるための切換パイロット圧を出力するブレーキ作動流通路切換指令弁と、このブレーキ作動流通路切換指令弁により前記ブレーキ作動流通路切換弁が切換え操作された際のブレーキ作動流通路を減圧制御する減圧手段と、前記ドレン回路に配される絞り流出手段よりなることを特徴とするものである。
また、第2発明による車両のブレーキ制御装置は、
車両のブレーキを操作するための操作信号を出力する操作部と、前記ブレーキに流体圧を供給するブレーキ作動流体圧回路に配されるブレーキ用電磁式流体圧制御弁と、前記操作部からの操作信号に基づき前記ブレーキ用電磁式流体圧制御弁に制御信号を出力して前記ブレーキの結合もしくは解放を制御する制御部を備える車両のブレーキ制御装置において、
前記ブレーキ作動流体圧回路に、前記制御部から前記ブレーキ用電磁式流体圧制御弁への制御信号が途絶したときに、前記ブレーキを解放するための流体をそのブレーキ結合のばね力以下に減圧制御したドレン回路を介して徐々に排出する急制動防止制御回路手段を設け、
前記急制動防止制御回路手段、ブレーキ用電磁式流体圧制御弁とそれに対応するブレーキとの間のブレーキ作動流通路に介挿され、そのブレーキ作動流通路を前記ブレーキ用電磁式流体圧制御弁を経由するブレーキ制御流体流れの接続位置に電磁力により保持されていて、前記ブレーキ用電磁式流体圧制御弁が励磁不能になったときにばね力によりブレーキ解放流体排出位置に切換え作動されるブレーキ作動流通路切換弁と、このブレーキ作動流通路切換弁が切換え操作された際のブレーキ作動流通路を減圧制御する減圧手段と、前記ドレン回路に配される絞り流出手段よりなることを特徴とするものである。
【0010】
前記各発明によれば、ブレーキ力を制御している電気系統にトラブルが生じて制御部からブレーキ用電磁式流体圧制御弁への制御信号が途絶した際には、ブレーキを解放するための流体がそのブレーキ結合のばね力以下に減圧制御したドレン回路を介して徐々に排出されるので、オペレータの意思に反した急制動によって車両が急停止することがなく、運転上の安全を確保することができる。この場合、ブレーキに対してはブレーキ結合のばね力以下に減圧制御された流体圧が作用することになり、ブレーキディスクに対する押力はブレーキ結合のばね力と減圧された流体圧との差分になって、ブレーキの結合完了後においてもブレーキ維持油圧が急激に低下するのを防止することができる。したがって、急ブレーキではなく、緩ブレーキ状態となって、車両を緩やかに停止させることが可能となる。
【0011】
また、前記第1発明の構成によれば、通常時には、ブレーキ用電磁式流体圧制御弁とそれに対応するブレーキとの間のブレーキ作動流通路に介挿されたブレーキ作動流通路切換弁がブレーキ制御流体流れの接続位置にばね付勢力により保持されているとともに、ブレーキ作動流通路切換指令弁は電磁力によりブレーキ作動流通路切換弁をブレーキ解放流体排出位置に切換えるための切換パイロット圧を遮断する位置に保持されている。この状態で、電気系統にトラブルが生じて制御部からブレーキ用電磁式流体圧制御弁への制御信号が途絶すると、ブレーキ作動流通路切換指令弁がブレーキ作動流通路切換弁をブレーキ解放流体排出位置に切換えるための切換パイロット圧を出力する位置に切換えられてブレーキ作動流通路切換弁が切換え作動される。これによってブレーキ室の流体は絞り流出手段を通ってドレン回路に排出されると同時に、減圧手段にて減圧制御された流体がブレーキに作用することになり、ブレーキ室の流体圧は減圧制御された流体圧に保持される。こうして、緩ブレーキ状態となって車両を緩やかに停止させることができる。
【0012】
また、前記第2発明の構成によれば、通常時には、左右のブレーキ用電磁式流体圧制御弁とそれに対応するブレーキとの間のブレーキ作動流通路に介挿されたブレーキ作動流通路切換弁がブレーキ制御流体流れの接続位置に電磁力により保持されている。この状態で、電気系統にトラブルが生じて制御部からブレーキ用電磁式流体圧制御弁への制御信号が途絶すると、ブレーキ作動流通路切換弁がばね力によりブレーキ解放流体排出位置に切換え作動される。これによってブレーキ室の流体は絞り流出手段を通ってドレン回路に排出されると同時に、減圧手段にて減圧制御された流体がブレーキに作用することになり、ブレーキ室の流体圧は減圧制御された流体圧に保持される。こうして、緩ブレーキ状態となって車両を緩やかに停止させることができる。
【0013】
前記各発明において、前記減圧手段は、前記ブレーキ作動流通路切換弁の上流側の流体圧源流路に配される減圧弁であり、前記絞り流出手段は、前記ブレーキ作動流通路切換弁の下流側のタンク流路に配されるドレン制限絞りであるのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による車両のブレーキ制御装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0015】
図1には、本発明の第1実施例に係るクラッチ・ブレーキ制御装置のシステム構成図が示されている。
【0016】
本実施例は、左右一対の履帯を有するブルドーザに適用された例を示すものであって、エンジンからの回転駆動力はトランスミッション等を介して、左右の各駆動輪に設けられるステアリング用のクラッチ(右クラッチ1、左クラッチ2)およびブレーキ(右ブレーキ3、左ブレーキ4)から終減速装置に伝達され、履帯を走行させる各スプロケットが駆動されるように構成されている。
【0017】
本実施例のクラッチ・ブレーキ制御装置においては、前述の右クラッチ1、左クラッチ2、右ブレーキ3および左ブレーキ4のそれぞれに対応して、右クラッチ用電磁式流体圧制御弁5、左クラッチ用電磁式流体圧制御弁6、右ブレーキ用電磁式流体圧制御弁7および左ブレーキ用電磁式流体圧制御弁8を別々のセクションとして有するステアリングバルブアッシー9が設けられるとともに、右ブレーキ3および左ブレーキ4の制御のための第2のブレーキ弁(セカンダリ&駐車ブレーキ弁)10が設けられている。
【0018】
前記ステアリングバルブアッシー9においては、右ブレーキ用電磁式流体圧制御弁7と右ブレーキ3との間および左ブレーキ用電磁式流体圧制御弁8と左ブレーキ4との間の流体圧回路に、右ブレーキ3と左ブレーキ4に共通のブレーキ作動流通路切換弁11が配されるとともに、このブレーキ作動流通路切換弁11を動作させる電磁式(オン・オフソレノイド式)のブレーキ作動流通路切換指令弁12が配されている。ここで、ブレーキ作動流通路切換弁11は、パイロット回路13を介して供給されるパイロット圧にて切換え操作される。また、このブレーキ作動流通路切換弁11は、パイロット圧による切換え操作時にブレーキ圧室14,15の油を排出するドレン油路16,17を備えており、これらドレン油路16,17にはそれぞれオリフィス(ドレン制限絞り)18,19が介挿されている。
【0019】
前記右クラッチ用電磁式流体圧制御弁5、左クラッチ用電磁式流体圧制御弁6、右ブレーキ用電磁式流体圧制御弁7および左ブレーキ用電磁式流体圧制御弁8、更にはブレーキ作動流通路切換弁11およびブレーキ作動流通路切換指令弁12のそれぞれには、ポンプ20から油路21を介してクラッチ、ブレーキ作動の元圧となるメイン圧が常時供給されている。また、前記ブレーキ作動流通路切換指令弁12およびブレーキ作動流通路切換弁11に油圧を供給する回路の途中には、減圧弁(本発明の減圧手段に相当する。)22が介挿されている。
【0020】
本実施例において、クラッチ1,2は、油圧力により係合される油圧オンタイプのクラッチであって、クラッチ圧室23,24の圧力が高くなると係合され、その圧力が低下すると解放される。また、ブレーキ3,4は、ばね力により結合されるばねオンタイプのブレーキであって、ブレーキ圧室14,15の圧力が高くなるとブレーキディスク係合スプリング25,26の付勢力に抗してブレーキが解放され、その圧力が低下してブレーキディスク係合スプリング25,26の付勢力に抗しきれなくなるとブレーキが結合される。
【0021】
前記右クラッチ用電磁式流体圧制御弁5、左クラッチ用電磁式流体圧制御弁6、右ブレーキ用電磁式流体圧制御弁7および左ブレーキ用電磁式流体圧制御弁8とブレーキ作動流通路切換指令弁12は、コントローラ(制御部)27からの制御信号によってそれら各電磁式流体圧制御弁5〜8およびブレーキ作動流通路切換指令弁12の電流値が制御されるようになっている。この制御のために、コントローラ27には、ステアリングレバー28の操作量を検知するポジションセンサ29からの電気信号と、ブレーキペダル30の操作量(踏込み量)を検知するロータリセンサ31からの電気信号とが入力される。一方、第2のブレーキ弁10は、ブレーキペダル30もしくはパーキングレバー32の操作によって機械リンクを介して機械的に操作される。
【0022】
一方、前記第2のブレーキ弁10は、ブレーキペダル30もしくはパーキングレバー32に機械リンクを介して直結されたブレーキスプール33を有するとともに、右ブレーキ3および左ブレーキ4のブレーキ圧室14,15にそれぞれ連通するブレーキ側ポート(入力ポート)34,35と、ドレン側ポート(出力ポート)36とを有する構造とされている。こうして、ブレーキペダル30の操作ストロークエンドで、左右のブレーキの解放維持油圧を各ブレーキ圧室14,15からブレーキ側ポート34,35を介してドレン側ポート36に直接ドレンするようになっている。
【0023】
次に、前記構成からなるクラッチ・ブレーキ制御装置の作動について説明する。
【0024】
まず、ステアリングレバー28およびブレーキペダル30が共に操作されていないときには、右クラッチ用電磁式流体圧制御弁5および左クラッチ用電磁式流体圧制御6は励磁され、右クラッチ1のクラッチ圧室23および左クラッチ2のクラッチ圧室24は高圧に保持され、クラッチ1,2は係合状態を保持する。一方、右ブレーキ用電磁式流体圧制御弁7および左ブレーキ用電磁式流体圧制御弁8も励磁され、クラッチ1,2と同様、右ブレーキ3のブレーキ圧室14および左ブレーキ4のブレーキ圧室15は高圧に保持され、ブレーキ3,4は解放された状態を保持し、車両は直進する。なお、ブレーキ作動流通路切換指令弁12は通常は励磁されていてパイロット回路13に油圧は立たず、ブレーキ作動流通路切換弁11は開放状態になっている。また、右ブレーキ用電磁式流体圧制御弁7および/または左ブレーキ用電磁式流体圧制御弁8の励磁力が急激に低下して零になった場合には、ブレーキ作動流通路切換指令弁12がオフになるようにコントローラ27でロジックが組まれている。
【0025】
次に、この車両の直進状態において、ステアリングレバー28を右側に操作していくと、この操作に伴いコントローラ27から右クラッチ用電磁式流体圧制御弁5に対し、その励磁力を弱めるように指令が送られる。これにより右クラッチ1のクラッチ圧室23の圧力は徐々に低下して最終的に零になる。こうして、右クラッチ1は解放される。
【0026】
この状態から更にステアリングレバー28を右側に操作していくと、この操作に伴いコントローラ27から右ブレーキ用電磁式流体圧制御弁7に対し、その励磁力を弱めるように指令が送られる。これにより、右ブレーキ3のブレーキ圧室14の圧力は低下し、その結果ブレーキ圧室14の圧力が右ブレーキディスク結合スプリング25の付勢力に抗しきれなくなって右ブレーキ3が制動状態になる。こうして車両は右旋回する。
【0027】
同様にして、車両の直進状態において、ステアリングレバー28を左側に操作していくと、左クラッチ2が解放された後、左ブレーキ4が制動状態になって車両は左旋回する。
【0028】
一方、車両の走行中にブレーキペダル30を踏むと、その踏込み量を大きくしていくにしたがい、コントローラ27からは右ブレーキ用電磁式流体圧制御弁7および左ブレーキ用電磁式流体圧制御弁8に対し、その励磁力を弱めるように指令が送られる。これにより右ブレーキ3のブレーキ圧室14の油圧および左ブレーキ4のブレーキ圧室15の油圧は低下する。こうして、ブレーキ圧室14,15の油圧が低下すると、それら油圧が右ブレーキディスク結合スプリング25、左ブレーキディスク結合スプリング26の付勢力に抗しきれなくなって右ブレーキ3および左ブレーキ4の制動力が増していく。そして、ブレーキペダル30をフルストロークまで踏込むと、このブレーキペダル30に接続された第2のブレーキ弁10のブレーキスプール33が図1で左方へ鎖線位置まで変位し、ブレーキ圧室14,15の油圧がブレーキ側ポート34,35を介してドレン側ポート36にドレンされ、ブレーキがかかる。
【0029】
次に、ポジションセンサ29、ロータリセンサ31、コントローラ27、電磁式流体圧制御弁7,8等に関係しているワイヤハーネス類、バッテリ等の電気系統に異常が発生して、例えば右ブレーキ用電磁式流体圧制御弁7および/または左ブレーキ用電磁式流体圧制御弁8の励磁力が急激に低下して零になった場合には、ブレーキ作動流通路切換指令弁12がオフになってパイロット回路13に油圧が発生し、ブレーキ作動流通路切換弁11が切換わる。これによりブレーキ圧室14,15の油はブレーキ作動流通路切換弁11を経由してオリフィス(ドレン制限絞り)18,19を通って排油されると同時に、減圧弁22にて減圧された油がブレーキ圧室14,15に作用するため、これらブレーキ圧室14,15は減圧された油圧に保持される。こうして、各ブレーキ3,4におけるブレーキディスクへの押圧力は、(ブレーキディスク結合スプリング25,26の付勢力)−(減圧されたピストン押し力)となって、ブレーキの結合完了後においてもブレーキ維持油圧が急激に低下するのを防止することができる。したがって、急ブレーキではなく、緩ブレーキ状態となって、車両を緩やかに停止させることができる。
【0030】
図2には、本発明の第2実施例に係るクラッチ・ブレーキ制御装置のシステム構成図が示されている。
【0031】
前記第1実施例においては、右ブレーキ用電磁式流体圧制御弁7と右ブレーキ3との間および左ブレーキ用電磁式流体圧制御弁8と左ブレーキ4との間の流体圧回路に共通のブレーキ作動流通路切換弁11を配したものを説明したが、本実施例においては、ブレーキ作動流通路切換弁11を右ブレーキ用のブレーキ作動流通路切換弁11Aと左ブレーキ用のブレーキ作動流通路切換弁11Bとに分離したものである。これ以外の構成並びに作用等については第1実施例と基本的に異なるところがない。したがって、第1実施例と共通する部分には図に同一符号を付すに留めてその詳細な説明を省略することとする。
【0032】
次に、図3には、本発明の第3実施例に係るクラッチ・ブレーキ制御装置のシステム構成図が示されている。
【0033】
この実施例は、第1実施例におけるブレーキ作動流通路切換弁11(もしくは第2実施例におけるブレーキ作動流通路切換弁11A,11B)と電磁式のブレーキ作動流通路切換指令弁12とよりなる弁構成を、2個の電磁式のブレーキ作動流通路切換弁11C,11Dよりなる弁構成に変更した実施例である。また、先の実施例の減圧弁22に代えてオリフィス22Aを用いたものである。
【0034】
本実施例においては、ワイヤハーネス類、バッテリ等の電気系統に異常が発生して、例えば右ブレーキ用電磁式流体圧制御弁7および/または左ブレーキ用電磁式流体圧制御弁8の励磁力が急激に低下して零になった場合には、ブレーキ作動流通路切換弁11C,11Dがオフになって切換わり、ブレーキ圧室14,15の油はブレーキ作動流通路切換弁11C,11Dを経由してオリフィス18,19を通って排油される。これと同時に、オリフィス22Aにて減圧された油がブレーキ圧室14,15に作用するため、これらブレーキ圧室14,15は減圧された油圧に保持される。こうして、第1および第2実施例と同様、ブレーキの結合完了後においてもブレーキ維持油圧が急激に低下するのが防がれ、緩ブレーキ状態となって、車両を緩やかに停止させることができる。
【0035】
本実施例において、2個の電磁式のブレーキ作動流通路切換弁11C,11Dを合体させて1個の電磁式のブレーキ作動流通路切換弁にて構成することもできる。また、勿論オリフィス22Aの代わりに減圧弁22を用いることもできる。なお、第1および第2実施例において、減圧弁22に代えてオリフィス22Aを用いても同様の作用効果が得られるのは言うまでもない。
【0036】
前記各実施例においては、クラッチ1,2を油圧により係合(オン作動)されるタイプのクラッチとして説明したが、これらクラッチ1,2としては、ブレーキ3,4と同様、ばね力により係合(オン作動)されるクラッチを採用することもできる。この場合には、電磁式流体圧制御弁5,6が励磁されていない状態で、クラッチ1,2が係合され、これら電磁式流体圧制御弁5,6の励磁力を高めたときに、クラッチ圧室23,24が高圧に保持されてクラッチ1,2が解放されることになる。
【0037】
前記各実施例では、ブルドーザに適用したものを説明したが、本発明は、ブルドーザ以外の他の車両に対しても適用できるのは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施例に係るクラッチ・ブレーキ制御装置のシステム構成図である。
【図2】図2は、本発明の第2実施例に係るクラッチ・ブレーキ制御装置のシステム構成図である。
【図3】図3は、本発明の第3実施例に係るクラッチ・ブレーキ制御装置のシステム構成図である。
【符号の説明】
1 右クラッチ
2 左クラッチ
3 右ブレーキ
4 左ブレーキ
5 右クラッチ用電磁式流体圧制御弁
6 左クラッチ用電磁式流体圧制御弁
7 右ブレーキ用電磁式流体圧制御弁
8 左ブレーキ用電磁式流体圧制御弁
9 ステアリングバルブアッシー
10 第2のブレーキ弁
11,11A,11B,11C,11D ブレーキ作動流通路切換弁
12 ブレーキ作動流通路切換指令弁
13 パイロット回路
14,15 ブレーキ圧室
16,17 ドレン油路
18,19 オリフィス(ドレン制限絞り)
20 ポンプ
22 減圧弁
22A オリフィス
23,24 クラッチ圧室
25,26 ブレーキディスク係合スプリング
27 コントローラ(制御部)
28 ステアリングレバー(操作部)
29 ポジションセンサ
30 ブレーキペダル(操作部)
31 ロータリセンサ
32 パーキングレバー
33 ブレーキスプール
34,35 ブレーキ側ポート
36 ドレン側ポート

Claims (3)

  1. 車両のブレーキ(3,4)を操作するための操作信号を出力する操作部(30)と、前記ブレーキ(3,4)に流体圧を供給するブレーキ作動流体圧回路に配されるブレーキ用電磁式流体圧制御弁(7,8)と、前記操作部(30)からの操作信号に基づき前記ブレーキ用電磁式流体圧制御弁(7,8)に制御信号を出力して前記ブレーキ(3,4)の結合もしくは解放を制御する制御部(27)を備える車両のブレーキ制御装置において、
    前記ブレーキ作動流体圧回路に、前記制御部(27)から前記ブレーキ用電磁式流体圧制御弁(7,8)への制御信号が途絶したときに、前記ブレーキ(3,4)を解放するための流体をそのブレーキ結合のばね力以下に減圧制御したドレン回路(16,17)を介して徐々に排出する急制動防止制御回路手段を設け
    前記急制動防止制御回路手段が、ブレーキ用電磁式流体圧制御弁(7,8)とそれに対応するブレーキ(3,4)との間のブレーキ作動流通路に介挿され、そのブレーキ作動流通路を前記ブレーキ用電磁式流体圧制御弁(7,8)を経由するブレーキ制御流体流れの接続位置にばね付勢力により保持されていて、前記ブレーキ用電磁式流体圧制御弁(7,8)が励磁不能になったときにパイロット圧流体により切換え作動されるブレーキ作動流通路切換弁(11,11A,11B)と、前記制御部(27)から前記ブレーキ用電磁式流体圧制御弁(7,8)への制御信号の途絶時に作動されて前記ブレーキ作動流通路切換弁(11,11A,11B)をブレーキ解放流体排出位置に切換えるための切換パイロット圧を出力するブレーキ作動流通路切換指令弁(12)と、このブレーキ作動流通路切換指令弁(12)により前記ブレーキ作動流通路切換弁(11,11A,11B)が切換え操作された際のブレーキ作動流通路を減圧制御する減圧手段(22)と、前記ドレン回路(16,17)に配される絞り流出手段(18,19)よりなることを特徴とする車両のブレーキ制御装置。
  2. 車両のブレーキ(3,4)を操作するための操作信号を出力する操作部(30)と、前記ブレーキ(3,4)に流体圧を供給するブレーキ作動流体圧回路に配されるブレーキ用電磁式流体圧制御弁(7,8)と、前記操作部(30)からの操作信号に基づき前記ブレーキ用電磁式流体圧制御弁(7,8)に制御信号を出力して前記ブレーキ(3,4)の結合もしくは解放を制御する制御部(27)を備える車両のブレーキ制御装置において、
    前記ブレーキ作動流体圧回路に、前記制御部(27)から前記ブレーキ用電磁式流体圧制御弁(7,8)への制御信号が途絶したときに、前記ブレーキ(3,4)を解放するための流体をそのブレーキ結合のばね力以下に減圧制御したドレン回路(16,17)を介して徐々に排出する急制動防止制御回路手段を設け、
    前記急制動防止制御回路手段、ブレーキ用電磁式流体圧制御弁(7,8)とそれに対応するブレーキ(3,4)との間のブレーキ作動流通路に介挿され、そのブレーキ作動流通路を前記ブレーキ用電磁式流体圧制御弁(7,8)を経由するブレーキ制御流体流れの接続位置に電磁力により保持されていて、前記ブレーキ用電磁式流体圧制御弁(7,8)が励磁不能になったときにばね力によりブレーキ解放流体排出位置に切換え作動されるブレーキ作動流通路切換弁(11C,11D)と、このブレーキ作動流通路切換弁(11C,11D)が切換え操作された際のブレーキ作動流通路を減圧制御する減圧手段(22A)と、前記ドレン回路(16,17)に配される絞り流出手段(18,19)よりなることを特徴とする車両のブレーキ制御装置。
  3. 前記減圧手段(22,22A)は、前記ブレーキ作動流通路切換弁(11,11A,11B,11C,11D)の上流側の流体圧源流路に配される減圧弁(22)であり、前記絞り流出手段は、前記ブレーキ作動流通路切換弁(11,11A,11B,11C,11D)の下流側のタンク流路に配されるドレン制限絞り(18,19)である請求項またはに記載の車両のブレーキ制御装置。
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