JP4020570B2 - 電気−油圧制御弁を用いた装軌式車両のブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気−油圧制御弁を用いた装軌式車両のブレーキ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の、電気−油圧制御弁を用いて作動させる装軌式車両のブレーキ制御装置について、図3を参照して以下に説明する。
【0003】
図3に、電気−油圧制御弁を用いて、ばね結合−油圧解放ブレーキとした装軌式車両のブレーキ制御油圧回路を例示するものである。
装軌式車両のエンジンを始動し、パーキングブレーキレバー50を操作してパーキングブレーキ弁12を切換え、ブレーキ解放油圧回路52を閉鎖する。油圧源1から絞り54を経由してドレーンするパイロット油圧回路55に設けたパイロット圧電磁比例弁53に対して電気信号がコントローラ6から送られ、パイロット圧電磁比例弁53を励磁力により、パイロット作動油のドレーンを阻止するドレーン閉鎖位置に切換えて留め置くようにする。これにより、パイロット油圧回路55内の油圧力が上昇してパイロット圧力作動ステージ56に作用し、油圧源1とブレーキシリンダ7とを連通させる連通位置に圧力制御弁57を押圧移動して、油圧源1の圧油がブレーキ解放油圧回路52に入れられる。ブレーキ解放油圧回路52に入れられた油圧力はブレーキ結合ばね7aを解放側に圧縮すると同時に、圧力制御弁57のフィードバック受圧室58に導入されて、ブレーキ解放油圧回路52内の圧力をドレーンさせるドレーン位置へと圧力制御弁57を付勢する作用を行う。このようなブレーキ解放圧力制御は、フィードバック受圧室58の圧力とパイロット圧力作動ステージ56の圧力とが平衡したときに停止され、圧力制御弁57は、圧力平衡が崩れるつどに、ブレーキシリンダ7−油圧源1間の解放・遮断とブレーキシリンダ7−タンク13間の遮断・解放とを交互に繰り返して圧力平衡状態を保ち、圧力制御によってブレーキを解放状態に維持するようにしている。
【0004】
このようなブレーキ解放状態からステアリングレバー4を右または左のステアリング方向に操作すると、操作ストローク電気信号がコントローラ6に入力される。コントローラ6は、操作ストローク電気信号を、パイロット圧電磁比例弁53の励磁力をステアリングレバー4の操作ストロークに比例して弱める指令電流に変換し、この指令電流をパイロット圧電磁比例弁53に入力し、励磁力を弱める。一方、パイロット油圧回路55内の圧力は、パイロット圧電磁比例弁53のフィードバック受圧室59に導入され、励磁力に抗してドレーン位置へとパイロット圧電磁比例弁53を付勢し、パイロット油圧回路55内の圧力自身を低下させて励磁力と平衡させる作用を行う。したがって、弱めた励磁力とパイロット油圧回路55内の圧力とが平衡するまで、パイロット圧電磁比例弁53からパイロット作動油をドレーンしてパイロット油圧回路55内の圧力を低下させる。
この結果、パイロット圧力作動ステージ56に作用する圧力が低下するために、前記した圧力制御弁57の圧力平衡状態が崩れる。すると、ブレーキ解放油圧回路52内の作動油がドレーンし、パイロット圧力作動ステージ56に作用する低下した圧力と平衡するまで、フィードバック受圧室57aに作用するブレーキ解放油圧回路52内の圧力は低下する。このため、ブレーキ結合ばね7aを圧縮する油圧力が弱まり、ブレーキ9は、ステアリングレバー4の操作ストロークに応じた係合状態へと移行する。
なお、ステアリングレバー4をストロークエンド位置まで操作すると、操作ストローク電気信号を入力したコントローラ6は、パイロット圧電磁比例弁53に、例磁力を最小にする指令電流を入力する。パイロット圧電磁比例弁53は例磁力を最小としたことで、ドレーン位置に維持され、パイロット油圧回路55内の圧力は最小圧力までに低下する。この結果、パイロット圧力作動ステージ56に作用する圧力が最小圧力になり、圧力制御弁57はブレーキ解放油圧回路52内の作動油をドレーンさせる位置に維持される。これによってブレーキ解放油圧回路52の圧力は最小圧力になる。このときブレーキ結合ばね7aを圧縮する油圧力がブレーキ結合ばね7aの取付け荷重より小さくなるように設定することで、ブレーキ9は完全な係合状態となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述のブレーキ制御油圧回路においては、下記の問題があった。
電気系統にトラブルが生じ、パイロット圧電磁比例弁53への指令電流が途絶すると、油圧源1から流れているパイロット油圧回路55の圧力が、パイロット圧電磁比例弁53をドレーン位置に付勢し、圧力制御弁57のパイロット圧力作動ステージ56に作用する圧力が失効され、フィードバック受圧室58内の圧力で圧力制御弁57がドレーン位置に付勢されてブレーキ解放油圧回路52内の圧力をドレーンさせ、ブレーキ9,10を解放維持していた油圧が途絶してブレーキ係合力が増大し、急制動が発生して車両が急停止(両側急制動)または急旋回(片側急制動)するという問題があった。
【0006】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであり、電気系統のトラブルが生じてパイロット圧力電磁比例弁が制御不能になっても、油圧源から油圧を常時送給するようにしたパイロット油圧回路に、パイロット油圧力を低圧の一定圧力に持続することができるようにした一定圧力持続手段を備えて、パイロット圧力作動ステージに低圧の一定圧力が立つようにし、圧力制御弁のドレーン位置への切換わりを制限すると共に、平衡した持続圧力をブレーキシリンダ内に作用させて、低圧のブレーキ解放作動油を維持することにより緩ブレーキ状態にして、車両がゆっくりと停止するようにした、電気−油圧制御弁を用いた装軌式車両のブレーキ制御装置の提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記の目的を達成するために、本発明は、一端側にパイロット油圧を入力するパイロット圧受圧ステージ室を、他端側にブレーキシリンダへのブレーキ解放油圧を入力するブレーキシリンダ圧受圧ステージ室を対向して有し、パイロット圧受圧ステージ室に入力するパイロット油圧の大きさに応じ、ブレーキシリンダと油圧源とを連通にする位置と、ブレーキシリンダとタンクとを連通にする位置との間を選択的に動くと共に、パイロット圧受圧ステージ室とブレーキシリンダ圧受圧ステージ室とに作用する油圧力が平衡するようにブレーキシリンダへのブレーキ解放油圧を制御する圧力制御弁と、
電気式ステアリング操作レバーを有してこの電気式ステアリング操作レバーの操作量に応じた指令電流を出力するコントローラに接続し、コントローラからの指令電流の大きさに比例したパイロット油圧を前記圧力制御弁のパイロット圧受圧ステージ室に入力するパイロット圧電磁比例弁とを有する、電気−油圧制御弁を用いた装軌式車両のブレーキ制御装置において、
前記コントローラを含む電気操作制御系統にトラブルが生じ、前記パイロット圧電磁比例弁が制御不能となったとき、油圧回路に前記圧力制御弁のパイロット圧受圧ステージ室に入力するパイロット油圧を一定圧力に持続可能とした、一定圧力持続手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
上記構成によると、電気操作制御系統に何らかのトラブルが発生してパイロット圧電磁比例弁への制御信号が途絶しても、圧力制御弁が一定の低圧ブレーキ解放油圧を維持する機能が働き完全ブレーキ係合にならない。そのため、ブレーキ解放状態から予期しない急ブレーキによる走行停止といった事態の急変を抑えることができ、作業性の悪化を避けることができる。
【0009】
また、上記構成における圧力制御弁のパイロット圧受圧ステージ室内圧力の一定圧力持続手段として、作動油絞り経路を具え、前記パイロット圧受圧ステージ室内の油圧力を制御するパイロット圧電磁比例弁の下流側パイロット作動油ドレーン回路に、作動油絞り経路と作動油絞り無経路とを切換可能にしたドレーン切換手段を具えたパイロット作動油回路により構成したことを特徴とする。
【0010】
上記構成によると、以下の効果が得られる。
以上のようにしたから、パイロット圧電磁比例弁の制御不能時に、前記下流側回路を作動油絞り経路に切換えて、上流側作動油絞り経路との間にパイロット作動油流入圧とパイロット作動油ドレーン圧との差圧による一定圧力を生じさせることができるので、圧力制御弁のパイロット圧受圧ステージ室内圧力を一定圧力に持続させられ、圧力制御弁は一定持続圧力に維持されて、油圧源とブレーキシリンダとの連通を保ち、ブレーキ解放作動油を継続して流入して、急ブレーキ作動を防止できる。
また、通常時はドレーン切換手段がパイロット圧受圧ステージ室内圧力に影響を及ぼさないので、ドレーン切換手段を設けたことによる通常時のブレーキ性能の低下は発生しない。
【0011】
さらに、前記した作動油絞り経路と作動油絞り無経路を有するドレーン切換手段は、ブレーキ制御装置に設けたコントローラの指令により電磁力で作動油絞り無経路に維持され、コントローラに設けた電気制御系統のトラブル検出手段により、ばね力により作動油絞り経路に付勢される電磁切換式のドレーン切換手段にすると良い。
【0012】
以上のような電気制御系統のトラブル検出手段により切換作動されるドレーン切換手段としたから、パイロット圧電磁比例弁の電気制御系のみならず、ブレーキ操作及び制御の電気系統内トラブルに対応して急ブレーキがかからないように、対処させることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の実施形態について、図1を参照して説明する。
なお、詳細な説明は従来技術の実施形態と相違する部分に限り、従来技術の実施形態と同一名称の構成要素については簡略に説明する。
【0014】
図1に、本発明の実施形態による装軌式車両(特にブルドーザ)のブレーキ油圧回路図を示す。
右(左)ブレーキ制御弁2(3)は、油圧源1から分岐してきた配管の直下流に並列に設けた圧力制御弁27(37)及び固定絞り経路24(34)と、固定絞り経路24(34)の下流に設けたパイロット圧電磁比例弁23(33)とを有する。パイロット圧電磁比例弁23(33)は、コントローラからの制御電流に応じて通路開口面積を増減自在な可変絞り弁となっており、制御電流大(小)ならば通路開口面積小(大)となる。圧力制御弁27(37)は、固定絞り経路24(34)とパイロット圧電磁比例弁23(33)とによって分圧された油圧をパイロット圧力作動ステージ26(36)にパイロット油圧回路25(35)を介して入力し、油圧源1からの圧油をこのパイロット油圧に比例するように減圧して出力し、右(左)ブレーキシリンダ7(8)に送り込む。
【0015】
コントローラ6からの制御電流制御電流大(小)ならばパイロット圧電磁比例弁23,33の通路開口面積小(大)となって固定絞り経路24、34とパイロット圧電磁比例弁23,33とによって分圧されるパイロット油圧回路25,35の圧力は大(小)となり、ブレーキ解放油圧回路22,32の油圧力も大(小)となってブレーキ9,10は解放(係合)側へ作動する。
【0016】
右及び左ブレーキ制御弁7,8のパイロット圧電磁比例弁23,33とタンク13との間のドレーン回路19には、コントローラ6からの制御電流に応じて、作動油絞り経路と作動油絞り無経路とを切換自在な電磁切換弁11を設けている。
また、手動操作によって切換わる第1切換位置と第2切換位置とを有し、第2切換位置においてのみ右ブレーキシリンダ7及び左ブレーキシリンダ8内の作動油を強制的にタンク13へ排出するパーキングブレーキ弁12を設けている。(通常走行時は第1切換位置にしておく。)
【0017】
電磁切換弁11はコントローラ6からの制御電流によってON・OFF作動で切換わる。
電流がONならば作動油絞り無経路側に切換わって絞りの効果は生じない。
電流がOFFならば内蔵するばねの付勢力によって作動油絞り経路側に切換わり、パイロット圧電磁比例弁23,33の下流側を絞ることになる。したがって、圧力制御弁が所定のブレーキ解放油圧を維持する機能が働き完全ブレーキ係合にならない。そのため、ブレーキ解放状態から予期しない急ブレーキによる走行停止といった事態の急変を抑えることができ、作業性の悪化を避けることができる。
【0018】
コントローラ6は通常、ステアリングレバー4及びブレーキペダル5の操作に応じた制御電流をパイロット圧電磁比例弁23,33に対して出力し、旋回及び減速・停止の制御を行っている。また電磁切換弁11に対しては常時電流をONとして絞り抵抗が生じないようにしているので、電磁切換弁11を設けたことによるブレーキの応答性及び操作性への影響はない。
【0019】
ここでもし、ブレーキ9,8を解放した状態から電気系統のトラブル例えばコントローラ6とパイロット圧電磁比例弁23,33との間で断線が生じた場合、パイロット圧電磁比例弁23,33はフィードバック受圧室29,39の圧力によって急激に最大開口位置に切り換わり、パイロット油圧回路25,35の圧力をほぼゼロに低下させる。そうなれば圧力制御弁27,37はフィードバック受圧室28,38の圧力によってドレーン位置に切り換わり、圧力制御弁27,37の出力すなわちブレーキ解放維持油圧もほぼゼロに低下してブレーキ9,10が完全に係合し、急制動が発生する。
しかしここでコントローラ6は、例えばパイロット圧電磁比例弁23,33の制御電流に断線検出用のパルス信号を重畳させるなどしながら制御電流をモニタして、モニタにより断線を検知すると同時に、電磁切換弁11への制御電流をOFFにする制御を行う。これにより、電磁切換弁11は内蔵するばねの付勢力によって作動油絞り経路側に切換わる。したがってパイロット圧電磁比例弁23、33が最大開口位置になってもその下流が電磁切換弁11によって絞られるので、ブレーキパイロット圧力はある程度(程度は電磁切換弁11の通路開口面積による)確保できる。そしてブレーキ解放油圧回路22,32の圧力も低下はするもののある程度確保でき、ブレーキ9,10の係合をある程度弱めることができる。
【0020】
以上に記した電磁切換弁11の作用により、パイロット圧電磁比例弁23,33が断線したときでも、ブレーキ9,10の係合をある程度弱めることで、車両本来の最大制動力の発生を避けられるので、急制動によって走行速度及び車体姿勢が急変して作業性を損ねることを防止できる。
【0021】
但し上記の状態にあっては、車両本来の最大制動力が得られないので車両が止まらなくなる可能性がある。そのときは、前述のパーキングブレーキ弁12を第2切換位置に切換えてブレーキシリンダ7,8内の作動油をタンク13へ解放すれば、ブレーキ解放維持圧力がゼロになり、最大制動力が得られるので、車両を止められる。
【0022】
また、上記電磁切換弁11の作用は断線時に限らない。例えば、地絡その他の異常でコントローラ6自体の電源が途絶した場合も、電磁切換弁11とパイロット圧電磁比例弁23,33との制御電流が同時に途絶し、同様の作用が得られる。
【0023】
なお、制御電流途絶時に発生する制動力Feは、図2に示すように、車両本来の最大制動力Fmaxの半分程度が望ましい。なぜなら、ブレーキ解放状態(制動力F=0)から制御電流が途絶したときには発生する制動力Feが小さい方が走行速度及び車体姿勢の変化は小さいが、ブレーキ係合状態(制動力F=Fmax)から制御電流が途絶したときには発生する制動力Feが大きい方が(ブレーキ解放による急加速がもたらす)走行速度及び車体姿勢の変化は小さいからである。Feを最大制動力Fmaxの半分としておけば、いかなる状態から制御電流が途絶したときでも、発生する制動力の変化量|F−Fe|を|Fmax/2|以下に抑えることができる。
【0024】
以上実施形態を例示して説明したように、本発明によれば、制御電流が途絶してパイロット圧電磁比例弁がブレーキパイロット圧力を低下させるときでも、電磁切換弁が絞り抵抗を与えることにより、ブレーキパイロット圧力をある程度確保できるので、圧力制御弁が所定のブレーキ解放油圧を維持する機能が働き完全ブレーキ係合にならない。そのため、ブレーキ解放状態から予期しない急ブレーキによる走行停止といった事態の急変を抑えることができ、作業性の悪化を避けることができる。
【0025】
なお、パイロット圧電磁比例弁の制御不能を検出して電磁切換弁を切換える制御手段は必ずしも、ステアリングレバー及びブレーキペダルに連動した制御を行うコントローラに設けなくとも良い。例えば、コントローラとは別のマイクロコンピュータによる演算処理装置として設けても良いし、マイクロコンピュータによらずハードウェア素子のみで構成した制御回路を別途設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るブレーキ油圧回路図である。
【図2】制御電流途絶による制動力変化の比較図である。
【図3】従来技術に係るブレーキ油圧回路図である。
【符号の説明】
6…コントローラ、11…電磁切換弁、19…ドレーン回路、23,33…パイロット圧電磁比例弁、24,34…固定絞り経路、26,36…パイロット圧受圧ステージ、27,37…圧力制御弁。

Claims (3)

  1. 一端側にパイロット油圧を入力するパイロット圧受圧ステージ室(26)を、他端側にブレーキシリンダ(7)へのブレーキ解放油圧を入力するブレーキシリンダ圧受圧ステージ室(28)を対向して有し、パイロット圧受圧ステージ室(26)に入力するパイロット油圧の大きさに応じ、ブレーキシリンダ(7)と油圧源(1)とを連通にする位置と、ブレーキシリンダ(7)とタンク(13)とを連通にする位置との間を選択的に動くと共に、パイロット圧受圧ステージ室(26)とブレーキシリンダ圧受圧ステージ室(28)とに作用する油圧力が平衡するようにブレーキシリンダ(7)へのブレーキ解放油圧を制御する圧力制御弁(27)と、
    電気式ステアリング操作レバー(4)を有してこの電気式ステアリング操作レバー(4)の操作量に応じた指令電流を出力するコントローラ(6)に接続し、コントローラ(6)からの指令電流の大きさに比例したパイロット油圧を前記圧力制御弁(27)のパイロット圧受圧ステージ室(26)に入力するパイロット圧電磁比例弁(23)とを有する、電気−油圧制御弁を用いた装軌式車両のブレーキ制御装置において、
    前記コントローラ(6)を含む電気操作制御系統にトラブルが生じ、前記パイロット圧電磁比例弁(23)が制御不能となったとき、油圧回路に前記圧力制御弁(27)のパイロット圧受圧ステージ室(26)に入力するパイロット油圧を一定圧力に持続可能とした、一定圧力持続手段を設けたことを特徴とする電気−油圧制御弁を用いた装軌式車両のブレーキ制御装置。
  2. 圧力制御弁(27)のパイロット圧受圧ステージ室(26)内圧力の一定圧力持続手段として、作動油絞り経路(24)を具え、前記パイロット圧受圧ステージ室(26)内の油圧力を制御するパイロット圧電磁比例弁(23)の下流側パイロット作動油ドレーン回路(19)に、作動油絞り経路と作動油絞り無経路とを切換可能にしたドレーン切換手段(11)を具えた、パイロット油圧回路により構成したことを特徴とする請求項1に記載の電気−油圧制御弁を用いた装軌式車両のブレーキ制御装置。
  3. 前記した作動油絞り経路と作動油絞り無経路とを有するドレーン切換手段(11)が、ブレーキ制御装置に設けたコントローラ(6)の指令により電磁力で作動油絞り無経路に維持され、コントローラ(6)に設けた電気制御系統のトラブル検出手段により、ばね力により作動油絞り経路に付勢されることを特徴とする請求項2に記載の電気−油圧制御弁を用いた装軌式車両のブレーキ制御装置。
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