JP4617991B2 - ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブレーキペダルの踏込みによって作動流体圧を昇圧するマスタシリンダとは個別に、各車輪の制動用シリンダへの作動流体圧を制御可能なブレーキ制御装置に関するものである。
一般に、油圧回路を用いたブレーキ制御装置(ブレーキバイワイヤシステム)は、正常時には、マスタシリンダからホイルシリンダへの液圧経路を遮断した状態でブレーキ操作に応じた液圧をポンプ等によってホイルシリンダへ伝達し、異常発生時には、マスタシリンダからホイルシリンダへの液圧経路を連通し、ブレーキ操作に応じた液圧をマスタシリンダからホイルシリンダへ伝達するように構成されている。
このようなブレーキ制御装置において、ホイルシリンダの作動液の漏れ等により異常輪が検出されたとき、異常が検出された車輪のホイルシリンダへの液圧源からの液圧供給を遮断すると共に、異常が検出されていない車輪のホイルシリンダへの液圧を制御することで、制動性能の低下を抑制するというものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−168536号公報
ところで、上記従来のブレーキ制御装置にあっては、ブレーキバイワイヤシステムの正常時には、運転者のブレーキ操作に対して、ホイルシリンダへ供給される液圧はマスタシリンダ圧に対し、例えば7〜8倍に倍力された液圧に相当する液圧となっている。
しかしながら、上記特許文献1に記載のブレーキ制御装置にあっては、例えば、上記正常状態での制動中(ホイルシリンダ圧はマスタシリンダ圧を倍力した液圧相当の状態)に異常が発生した場合には、マスタシリンダとホイルシリンダとを遮断している遮断弁が開放し、マスタシリンダからホイルシリンダへの液圧経路を連通することで、ホイルシリンダ側の高圧がマスタシリンダ側の低圧に流れ込み、ペダル反力が急増するため、運転者に違和感を与える恐れがあるという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、液圧経路の連通時におけるペダル反力の急増を防止することができるブレーキ制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係るブレーキ制御装置は、マスタシリンダと開閉弁との間に介装され、前記マスタシリンダ側の圧力を受ける受圧面積がホイルシリンダ側の圧力を受ける受圧面積より大きく設定されたピストンを有する減圧用シリンダと、前記減圧用シリンダを迂回して、前記マスタシリンダと前記開閉弁とを連通する第1のバイパスとを備え、該第1のバイパス上に、前記マスタシリンダから前記開閉弁へのみ制動流体を通過させるチェック弁を設ける。
本発明によれば、ホイルシリンダ側がマスタシリンダ側に対して高圧である制動中に、異常が発生してマスタシリンダとホイルシリンダとを遮断している弁が開放され、マスタシリンダからホイルシリンダへの連通路が連通された場合であっても、倍力されたホイルシリンダ圧を小径のピストンで受ける力と、マスタシリンダ圧を大径のピストンで受ける力とのバランスによって、ホイルシリンダ側の圧力を減圧してマスタシリンダ側へ伝達するので、マスタシリンダ圧の急激な上昇を抑制することができ、ペダル反力の急増を防止することができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、第1の実施形態に係るブレーキ制御装置の概略構成図を示しており、図中符号1はブレーキペダル、符号2はブレーキペダル1の踏込量に応じて昇圧されるマスタシリンダである。
マスタシリンダ2は2つの出力系統を有し、これらの2つの出力系統に作動流体圧を出力する。以下、一方の出力系統をプライマリ系統、他方をセカンダリ系統と称す。そして、これらの作動流体圧は、減圧用シリンダとしての減圧制御部15、開閉弁としての遮断弁(待機時開)3a及び3b、常開型電磁弁(待機時開)4a,4bを介して、車輪5a,5bに制動力を発生させるホイルシリンダ6a,6bに供給される。
マスタシリンダ2は、圧力発生室2a及び2bを有し、これらの圧力発生室2a,2bはシリンダ内のプライマリピストン2c,セカンダリピストン2dによって形成される。そして、圧力発生室2a内にはスプリング2eが設置され、圧力発生室2bにはスプリング2fが設置されている。
つまり、ブレーキペダル1が踏み込まれると、その踏力によってインプットロッド17が前進してピストン2c,2dを移動し、圧力発生室2a,2bから夫々作動流体圧が出力されるように構成されている。ここで、圧力発生室2aからの出力系統がプライマリ系統に相当し、圧力発生室2bからの出力系統がセカンダリ系統に相当している。
図2は、減圧制御部15の詳細を説明する構成図である。この図2では、マスタシリンダ2のプライマリ系統の減圧制御部15のみについて説明するが、セカンダリ系統の減圧制御部15も同様の構成を有するものとする。
減圧制御部15は、シリンダ15aと、このシリンダ15a内に摺動自在に配設され、マスタシリンダ2側と遮断弁3b側とで受圧面積が異なるピストン15bとで構成されている。そして、このピストン15bのマスタシリンダ2側の圧力を受ける受圧面積A2は、遮断弁3b側(ホイルシリンダ6b側)の圧力を受ける受圧面積A1より大きく設定されている。
また、図1において、マスタシリンダ2に並設されたリザーバ8には、ポンプ9が接続されている。このポンプ9は、電動モータ9aと当該電動モータ9aによって回転駆動される油圧ポンプ9bとで構成され、ポンプ9から出力される制動圧は遮断弁3aと常開電磁弁4aとの間の流体路に供給される。また、遮断弁3aと常開型電磁弁4aとの間の流体路と、遮断弁3bと常開型電磁弁4bとの間の流体路とは常閉型(待機時閉)の電磁開閉弁である系統遮断弁10を介して接続されている。
さらに、ホイルシリンダ6a及び6bとリザーバ8とは常閉型電磁弁(待機時閉)11a及び11bを介して接続されており、ホイルシリンダ6a及び6bからリザーバ8への液圧の排出を制御するように構成されている。
また、マスタシリンダ2の一方の出力側における遮断弁3b及び減圧制御部15の上流側には、常閉型(待機時閉)の電磁開閉弁であるストロークシミュレータカット弁13を介してストロークシミュレータ12が接続されている。ブレーキ制御装置(ブレーキバイワイヤシステム)が起動しており且つ正常時には、遮断弁3a,3bが閉じられてマスタシリンダ2とホイルシリンダ6a,6bとを遮断すると共に、ストロークシミュレータカット弁13は通電状態で開状態となり、当該出力側とストロークシミュレータ12とを接続する。そして、ストロークシミュレータカット弁13が開状態であるとき、ストロークシミュレータ12は、ブレーキペダル1の踏み込みに応じてマスタシリンダ2から出力される作動流体圧を吸収するように構成されている。
このストロークシミュレータ12は、シリンダと、このシリンダ内に摺動自在に配設されたピストン12aと、ピストン12aを付勢するコイルスプリング12bとで構成されており、ブレーキペダル1のストロークに応じたペダル反力を発生する。
さらに、このブレーキ制御装置は、ブレーキペダル1の踏込量を検出するためのストロークセンサ18と、ホイルシリンダの作動流体圧を検出するためのホイルシリンダ圧センサ19a,19bとを備えている。
そして、遮断弁3a,3b、常開型電磁弁4a,4b、系統遮断弁10、常閉型電磁弁11a,11b及びストロークシミュレータカット弁13の夫々は、ソレノイドに供給されるコントロールユニット30からの制御信号によって開閉状態が制御され、当該制御信号がオフ状態(非通電状態)であるときにノーマル状態となり、オン状態(通電状態)であるときにオフセット位置に切り換わるように構成されている。
コントロールユニット30は、例えばマイクロコンピュータ等の演算処理装置を介装して構成される。そして、このコントロールユニット30では、正常時には、マスタシリンダ2とホイルシリンダ6a,6bとの間の遮断弁3a,3bを閉状態とすることにより、マスタシリンダ2とホイルシリンダ6a,6bとを遮断し、ストロークセンサ18で検出したブレーキペダル1のストロークに応じてポンプ9を駆動することで、ホイルシリンダ6a,6bに供給する液圧を発生する。また、このときストロークシミュレータカット弁13を開状態として、ストロークシミュレータ12によってブレーキペダル1の踏込みを吸収する。
また、所定条件を満足したとき(異常発生時)には、遮断弁3a,3bを開状態とすることによりマスタシリンダ2とホイルシリンダ6a,6bとを連通し、マスタシリンダ2の液圧によって直接ホイルシリンダ6a,6bの液圧を発生させる。このとき、系統遮断弁10を閉じることによって、マスタシリンダのプライマリとセカンダリとの2系統が独立に液圧を発生させる。
また、この異常発生時には、ストロークシミュレータカット弁13を閉じることによりストロークシミュレータ12にブレーキ液が流入しない構造とし、ストロークシミュレータ12によるロスストロークを低減する。
ここで、本実施形態において異常発生時とは、システムの電源、ポンプ9及びストロークセンサ18の何れかに異常(故障)が発生している状態をいう。
次に本実施形態の動作について説明する。
システムの正常時に運転者がブレーキペダル1を踏み込み、ブレーキ操作が行われたものとする。この場合には、ブレーキペダル1の踏力によってインプットロッド17が前進し、ストロークセンサ18によってブレーキペダル1の踏み込み量が検出される。そして、この踏み込み量に応じてポンプ9が駆動されることで、リザーバ8の作動流体圧が吸入され、その吐出圧によってホイルシリンダ6a,6bの液圧が増圧される。このとき、図3の点線に示すように、ホイルシリンダ圧Pwは、マスタシリンダ圧Pmに対して、例えば7〜8倍に倍力された液圧に相当する液圧となっている。このようにして、運転者のブレーキ踏み込み量に応じた制動力を発生させる。
この状態で、時刻t0で電源遮断等の異常が発生したものとすると、遮断弁3a,3bが開放されて、マスタシリンダ2とホイルシリンダ6a,6bとが連通状態となる。
このとき、従来装置にあっては、ホイルシリンダ側の高圧がマスタシリンダ側の低圧に流れ込み、図3の破線P0に示すように、マスタシリンダ圧が急激にホイルシリンダ圧まで上昇し、ペダル反力が急増するという問題があった。
これに対して本実施形態では、マスタシリンダ2と遮断弁3a,3bとの間に減圧制御部15を設けることにより、マスタシリンダ圧の急激な増加を防止する。
図4に示すように、異常発生時には、遮断弁3bが開状態となってマスタシリンダ2とホイルシリンダ6bとが連通され、減圧制御部15のピストン15bは、ホイルシリンダ側の力Fw(=A1×Pw)とマスタシリンダ側の力Fm(=A2×Pm)とがつり合ったところで止まる。
つまり、倍力されたホイルシリンダ圧を小径のピストンで受ける力Fwと、マスタシリンダ圧を大径のピストンで受ける力Fmとのバランスによって、ホイルシリンダ側の圧力を減圧してマスタシリンダ側へ伝達することになる。ここで、マスタシリンダ圧Pm=Pw/(A2/A1)であり、面積比A2/A1に応じてホイルシリンダ側の圧力が減圧されるようになっている。
例えば、A2=2A1(面積比A2/A1=2)とした場合、図3の実線P1に示すように、異常発生時のマスタシリンダ圧は従来装置と比較して急激に上昇せず、変化量を抑制することができる。
また、面積比A2/A1が大きいほど、マスタシリンダ圧の変化量は小さくなり、面積比A2/A1をマスタシリンダ圧Pmとホイルシリンダ圧Pwとの比率Pw/Pm以上(例えば、8)に設定すると、図3の実線P2に示すように、異常発生時のマスタシリンダ圧の変化をなくすことができる。
このように、上記第1の実施形態では、マスタシリンダと遮断弁との間に受圧面積の異なるピストンを設け、マスタシリンダ側の圧力を受ける受圧面積をホイルシリンダ側の圧力を受ける受圧面積より大きく設定するので、ホイルシリンダ側がマスタシリンダ側に対して高圧である制動中に、異常が発生してマスタシリンダとホイルシリンダとを遮断している弁が開放され、マスタシリンダとホイルシリンダとが連通状態となった場合であっても、倍力されたホイルシリンダ圧を小径のピストンで受ける力と、マスタシリンダ圧を大径のピストンで受ける力とのバランスによって、ホイルシリンダ側の圧力を減圧してマスタシリンダ側へ伝達するので、マスタシリンダ圧の急激な上昇を抑制してペダル反力の急増を防止することができ、運転者に違和感を与えることを防止することができる。
また、減圧制御部のピストンの受圧面積比を変更することで、異常発生時に遮断弁が開放されたときのマスタシリンダ圧の変化量を変更することができるので、例えば、上記受圧面積比を、マスタシリンダ圧に対して倍力されたホイルシリンダ圧の倍力比以上に設定することで、異常発生時のマスタシリンダ圧の変化をなくすこともできる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態は、前述した第1の実施形態において、減圧制御部を迂回してマスタシリンダと遮断弁とを連通しオリフィスを有するバイパスを設けるようにしたものである。
すなわち、第2の実施形態の詳細を説明する構成図を図5に示すように、マスタシリンダ2と減圧制御部15との間の流体路と、減圧制御部15と遮断弁3bとの間の流体路とを第のバイパスとしてのバイパス21で連通し、バイパス21上にオリフィス22を設けたことを除いては、第1の実施形態と同様の構成を有するため、その詳細な説明は省略する。このように、バイパス21上にオリフィス22を設けることで、バイパス21を、減圧制御部15が介装された流体路に対して流路抵抗を大きくする構成とする。
これにより、システムの正常時に運転者によるブレーキ操作が行われて制動力が発生している状態で、図6の時刻t0で電源遮断等の異常が発生し、マスタシリンダ2とホイルシリンダ6a,6bとを遮断している遮断弁3a,3bが開放されたとすると、前述したように、減圧制御部15のピストン15bの受圧面積の比率A2/A1に応じて、マスタシリンダ圧の急激な上昇を防止する。
つまり、面積比A2/A1=2に設定した場合には、異常発生時のマスタシリンダ圧の変化量をαからβに抑制する。
その後、ホイルシリンダ側の圧力がオリフィス22を介してバイパス21を通って徐々にマスタシリンダ側に流れ込むので、図6の曲線P3に示すように、マスタシリンダ圧が徐々にホイルシリンダ圧まで上昇する。
なお、例えば、面積比A2/A1=8に設定した場合には、異常発生時のマスタシリンダ圧の変化量をなくし(αからγに抑制し)、その後、図6の曲線P4に示すように、マスタシリンダ圧が徐々にホイルシリンダ圧まで上昇することになる。
このように、上記第2の実施形態では、マスタシリンダと減圧制御部との間の流体路と、減圧制御部と遮断弁との間の流体路とをバイパスで連通し、このバイパス上にオリフィスを設けるので、異常発生時に遮断弁が開放されたとき、マスタシリンダ圧を徐々にホイルシリンダ圧まで上昇して、急激な圧力変化を防止するので、ペダル反力の急増を防止することができる。
なお、上記第2の実施形態においては、バイパス上にオリフィスを設ける場合について説明したが、これに限定されるものではなく、バイパスが、減圧制御部が介装された流体路より流路抵抗が大きい構成であればよく、オリフィスを設けなくてもバイパス路自体を減圧制御部が介装された流体路より細くしたり、若しくは長くしたり、バイパス路自体をチョークバルブで構成したりするようにしてもよい。
なお、上記第1及び第2の実施形態においては、減圧制御部15のピストン15bを付勢手段としてのスプリング15cによって付勢するようにしてもよい。このとき、図7(a)に示すように、ピストン15bを遮断弁3b側に付勢しても、図7(b)に示すように、ピストン15bをマスタシリンダ2側に付勢してもよい。
図7(a)に示すように遮断弁3b側に付勢した場合には、正常状態において、ピストン15bを遮断弁3b側に移動させておくことができるので、運転者によるブレーキ操作があったときに、マスタシリンダ2が発生した作動流体圧によってピストン15bが移動されることを防止することができる。その結果、ストロークシミュレータ12のロスを確実に防止することができる。
また、図7(b)に示すように、ピストン15bをマスタシリンダ2側に付勢した場合には、正常状態において、ピストン15bをマスタシリンダ2側に移動させておくことができるので、運転者のブレーキ操作時にマスタシリンダ2が発生した作動流体圧を吸収するストロークシミュレータの役割を担うことができる。そのため、図7(a)に示すようなストロークシミュレータ12をなくすことができ、部品点数を減らしてコストを削減することができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
この第3の実施形態は、上述した第2の実施形態において、減圧制御部を迂回してマスタシリンダと遮断弁とを連通しチェック弁を有するバイパスを設けるようにしたものである。
すなわち、第3の実施形態の詳細を説明する構成図を図8に示すように、減圧制御部15のピストン15bを遮断弁3b側に付勢し、マスタシリンダ2と減圧制御部15との間の流体路と、減圧制御部15と遮断弁3bとの間の流体路とを第のバイパスとしてのバイパス23で連通し、バイパス23上にチェック弁24を設けたことを除いては、第2の実施形態と同様の構成を有するため、その詳細な説明は省略する。
このチェック弁24は、一方向のみ作動流体を通過させ、逆方向からの作動流体を阻止するものであり、本実施形態では、マスタシリンダ側からホイルシリンダ側への通過のみを許可するようにする。
このような構成により、異常が発生して遮断弁3a,3bが開放され、マスタシリンダ2とホイルシリンダ6a,6bとが連通状態となっているときに、運転者によりブレーキペダル1が早踏みされたものとすると、作動流体がチェック弁24を介してバイパス23を通るので、運転者によるブレーキ操作に対して遅れなくホイルシリンダの液圧を昇圧することができる。
このように、上記第3の実施形態では、マスタシリンダと減圧制御部との間の流体路と、減圧制御部と遮断弁との間の流体路とをバイパスで連通し、このバイパス上にチェック弁を設けるので、異常が発生して遮断弁が開放されている状態で、運転者によるブレーキ操作が行われた場合には、マスタシリンダからの作動流体圧がチェック弁を通って速やかにホイルシリンダへ伝達されて、運転者によるブレーキ操作に対して遅れなくホイルシリンダの液圧を昇圧して、ブレーキ操作の応答性を向上することができる。
なお、上記第3の実施形態においては、減圧制御部15のピストン15bを遮断弁3b側に付勢する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、マスタシリンダ2側に付勢するようにしてもよい。この場合には、前述した図7(b)のように、ストロークシミュレータをなくす(兼用する)ことができ、部品点数を減らしてコストを削減することができる。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
この第4の実施形態は、減圧制御部をマスタシリンダと一体形成するようにしたものである。
すなわち、第4の実施形態の詳細を説明する構成図を図9に示すように、減圧制御部15をマスタシリンダ2と一体形成し、減圧制御部15のピストン15bをマスタシリンダ2のセカンダリ液室である圧力発生室2bの先端に配置し、バイパス21及びバイパス23をマスタシリンダ2の圧力発生室2bと遮断弁3aの上流側とを連通するように形成したことを除いては、前述した第1の実施形態と同様の構成を有するため、その詳細な説明は省略する。
減圧制御部15のシリンダ15aを、マスタシリンダ2のシリンダ本体におけるセカンダリピストン2d側(ブレーキペダル1と反対側)の先端部と一体に形成し、セカンダリピストン2dと、減圧制御部15のピストン15bとで圧力発生室2bを形成するようになっている。そして、このピストン15bは、圧力発生室2b側と遮断弁3a側とで受圧面積が異なっており、圧力発生室2b側の受圧面積A2が、遮断弁3a側の受圧面積A1より大きく設定されている。また、ピストン15bは、スプリング15cによって圧力発生室2b側に付勢されている。
このような構成により、システムの正常時に、ブレーキペダル1が踏み込まれていない場合には、図9に示す状態を維持し、運転者によりブレーキ操作が行われると、ブレーキペダル1の踏み込みに応じてインプットロッド17、ピストン2c、2dが前進し、減圧制御部15のピストン15bを移動する。このように、ブレーキペダル1の踏み込みを吸収するストロークシミュレータの役割を担う。
この状態から電源遮断等の異常が発生し、マスタシリンダ2とホイルシリンダ6a,6bとを遮断している遮断弁3a,3bが開放されたとすると、前述したように、減圧制御部15のピストン15bの受圧面積の比率A2/A1に応じて、マスタシリンダ圧の急激な上昇を防止する。
このとき、減圧制御部15はセカンダリ系統のみに設けられており、プライマリ系統には設けられていないため、ペダル反力の抑制効果は半減するものの、減圧制御部15がストロークシミュレータを兼ねることができるので、部品点数を減らしてコストを削減することができる。
このように、上記第4の実施形態では、減圧制御部とマスタシリンダとを一体形成とし、減圧制御部のピストンをマスタシリンダのセカンダリ液室の先端に配置するので、異常発生時のマスタシリンダ圧の急激な上昇を抑制することができると共に、減圧制御部がストロークシミュレータを兼ねることができ、部品点数を減らすことができる。
なお、上記第4の実施形態においては、減圧制御部15のピストン15bを圧力発生室2b側に付勢することで、減圧制御部15がストロークシミュレータを兼ねるようにする場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ピストン15bを遮断弁3a側に付勢し、前述した第1〜第3の実施形態のようなストロークシミュレータ12を設けるようにしてもよい。この場合にも、異常発生時におけるマスタシリンダ圧の急激な上昇を抑制してペダル反力の急増を抑制することができる。
また、上記第4の実施形態においては、減圧制御部15を圧力発生室2b側のシリンダ本体と一体形成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、圧力発生室2a側のシリンダ本体と一体形成するようにしてもよい。
さらに、上記各実施形態においては、セカンダリピストンによって2つの液室が画成されたマスタシリンダを適用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、液室が1つのものや3つ以上のものにも適用することができる。
本発明の実施形態を示す概略構成図である。 第1の実施形態における減圧制御部の詳細を示す図である。 異常発生時のマスタシリンダ圧の変化を説明する図である。 第1の実施形態における動作を説明する図である。 第2の実施形態における減圧制御部の詳細を示す図である。 異常発生時のマスタシリンダ圧の変化を説明する図である。 本発明の別の例を説明する図である。 第3の実施形態における減圧制御部の詳細を示す図である。 第4の実施形態における減圧制御部の詳細を示す図である。
符号の説明
1 ブレーキペダル
2 マスタシリンダ
3a,3b 遮断弁
4a,4b 常開型電磁弁
5a,5b 車輪
6a,6b ホイルシリンダ
8 リザーバ
9 ポンプ
10 系統遮断弁
11a,11b 常閉電磁弁
12 ストロークシミュレータ
13 ストロークシミュレータカット弁
15 減圧制御部
17 インプットロッド
18 ストロークセンサ
19a,19b ホイルシリンダ圧センサ
21 バイパス
22 オリフィス
23 バイパス
24 チェック弁
30 コントロールユニット

Claims (6)

  1. ブレーキペダルの踏み込み量に応じて制動流体圧を出力するマスタシリンダと、車輪を制動する制動力を発生するホイルシリンダと、前記マスタシリンダと前記ホイルシリンダとを連通する連通路を開閉可能な開閉弁とを備えるブレーキ制御装置において、
    前記マスタシリンダと前記開閉弁との間に介装され、前記マスタシリンダ側の圧力を受ける受圧面積が前記ホイルシリンダ側の圧力を受ける受圧面積より大きく設定されたピストンを有する減圧用シリンダと、前記減圧用シリンダを迂回して、前記マスタシリンダと前記開閉弁とを連通する第1のバイパスとを備え、該第1のバイパス上に、前記マスタシリンダから前記開閉弁へのみ制動流体を通過させるチェック弁を設けることを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 前記ピストンの前記ホイルシリンダ側の受圧面積に対する前記マスタシリンダ側の受圧面積の比率が、前記マスタシリンダの制動流体圧に対する前記ホイルシリンダの制動流体圧の比率以上に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御装置。
  3. 前記減圧用シリンダを迂回して、前記マスタシリンダと前記開閉弁とを連通する第2のバイパスを備え、該第2のバイパスは、前記減圧用シリンダが介装された連通路より流路抵抗が大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のブレーキ制御装置。
  4. 前記減圧用シリンダは、前記ピストンを前記マスタシリンダ側に付勢する付勢手段を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のブレーキ制御装置。
  5. 前記減圧用シリンダと前記マスタシリンダとの間に介装され、運転者のブレーキ操作に応じた反力を発生可能なストロークシミュレータを備え、前記減圧用シリンダは、前記ピストンを前記ホイルシリンダ側に付勢する付勢手段を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のブレーキ制御装置。
  6. 前記減圧用シリンダは、前記マスタシリンダに形成される液室のシリンダ本体と一体形成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のブレーキ制御装置。
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