JP6161415B2 - 液圧ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液圧ブレーキ制御装置に関する。
本技術分野の背景技術として、特開2008−213633号公報(特許文献1)に記載された技術がある。この技術は、マスタシリンダとストロークシミュレータとの間の液圧路に設けられ、マスタシリンダ側のブレーキ液圧と車輪ブレーキ側のブレーキ液圧との差圧が開弁圧となったときに開弁して、ストロークシミュレータへのブレーキ液の流入を許容するとともに、マスタシリンダ側のブレーキ液圧と車輪ブレーキ側のブレーキ液圧との差圧が閉弁圧となったときに閉弁して、ストロークシミュレータへのブレーキ液の流入を遮断し、マスタシリンダのブレーキ液圧を車輪ブレーキへ付与するシミュレータ切替弁を設けたものである。
また、他に、特開2012−51455号公報(特許文献2)に記載された技術がある。この技術は、制御弁が設けられてマスタシリンダとポンプの吸入側とを接続する第3ブレーキ回路と並列に、調圧部とストロークシミュレータとが直列に並ぶ管路を設けたものである。
特開2008−213633号公報 特開2012−51455号公報
前記特許文献1に係る技術では、前記シミュレータ切替弁を常閉型のものとして構成し、車輪ブレーキ側のブレーキ液圧とマスタシリンダ側のブレーキ液圧との差圧が開弁圧以上となった場合に、切換弁が開弁してストロークシミュレータへのブレーキ液の流入を許容するようになっている。このため、車輪ブレーキ側のブレーキ液圧とマスタシリンダ側のブレーキ液圧の差圧が徐々に大きくなり、前記開弁圧以上となって開弁する際には、ブレーキ液が急にストロークシミュレータへと流入することとなって、マスタシリンダの圧力が急激に変化する可能性があり、これによってペダル操作感を悪化させてしまうおそれがある。
また、前記特許文献2に係る技術では、マスタシリンダからストロークシミュレータへのブレーキ液の流れが、電磁弁を介して許容・遮断されるようになっている。このため、電磁弁やそれを制御するためのソレノイド、駆動回路等が必要となり、弁自体も大型化し、コスト増となる可能性がある。さらには、当該構成の場合には、システム作動時において常に電流を流す必要があるため、消費電力の増加や熱対策が必要になる等の課題もある。
そこで、本発明は、前記従来の液圧ブレーキ制御装置の実情に鑑みて案出されたもので、良好なペダル操作感を確保しつつ小型かつ低コストで消費電力を抑えた液圧ブレーキ制御装置を提供することを目的としている。
前述した技術的課題を解決するべく、例えば特許請求の範囲に記載した構成を採用する。
すなわち、本願は上記の課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるとすれば、
車両に用いられる液圧ブレーキ制御装置であって、
ブレーキ回路中に設けられたポンプと、
運転者のペダル操作によってブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと前記ブレーキ液圧が作用するように構成されたホイルシリンダとを接続する第1管路と、
前記第1管路と前記ポンプの吐出側とを接続する第2管路と、
前記第1管路上であって前記第2管路の接続位置よりも前記マスタシリンダ側に設けられた遮断弁と、
前記第2管路と前記ポンプの吸入側とを接続する第3管路と、
前記第3管路上に設けられ、前記ポンプの吐出側から前記ポンプの吸入側へのブレーキ液の流れ込み量を調整する調圧弁と、
前記第1管路上であって前記第2管路の接続位置よりも前記ホイルシリンダ側に設けられた流入弁と、
前記第1管路上において前記流入弁よりもホイルシリンダ側と前記ポンプの吸入側とを接続する第4管路と、
第4管路上に設けられた流出弁と、
前記第1管路上において前記遮断弁よりもマスタシリンダ側から分岐した第5管路と、
前記第5管路の下流端に設けられた調圧部と、
前記第5管路上において前記調圧部の上流側に設けられた切換弁と、
を備え、
前記切換弁は、弁体と付勢部材とを有し、前記弁体は、第1受圧面と第2受圧面を有し、前記弁体の前記第1受圧面と前記第2受圧面に作用するブレーキ液の液圧力差に基づいて作動する常開型の弁であって、
前記付勢部材は前記第2受圧面に作用するブレーキ液圧力の作用方向と同方向に前記第2受圧面を付勢し、
前記第1受圧面の面積は、前記第2受圧面の面積より大きく、
前記ポンプの駆動状態では、前記マスタシリンダのブレーキ液圧に基づいて前記第1受圧面に作用する液圧力に対して前記第2受圧面に作用する前記ポンプの吐出側のブレーキ液圧に基づく液圧力と前記付勢部材による荷重との合計が所定以上大きくなるように設定して、前記切換弁を開弁状態とし、
電源失陥時には、前記第2管路を介して前記第2受圧面に作用する前記マスターシリンダのブレーキ液圧に基づく液圧力と前記付勢部材による荷重との合計に対して前記マスタシリンダのブレーキ液圧に基いて前記第1受圧面に作用する液圧力が所定以上大きくなったときに前記切換弁を閉弁し、前記調圧部へのブレーキ液の流入を遮断することを特徴としている。
本発明に係る液圧ブレーキ制御装置によれば、マスタシリンダと調圧部との間に設けた切換弁について、電磁的な力を用いることなく通常作動時には開弁状態を常時維持させ、失陥時のみ閉弁させることが可能となる。これにより、少なくとも通常作動時においては、ペダル操作の途中にて前記切換弁が開閉してしまうおそれがなく、良好なペダル操作感を得ることができる。
しかも、本発明では、上述のように、前記切換弁を電磁的な力を用いることなく単なる液圧力差でもって作動する非電磁弁として構成したことにより、常時の開弁に電力消費を伴う電磁弁を用いた前記従来技術と比較して消費電力の抑制が図れるとともに、当該切換弁自体も小型かつ低コストで構成することができる。
実施例1、実施例2の液圧ブレーキ制御装置の液圧回路図である。 実施例1の切換弁の開弁状態を示す縦断面図である。 実施例1の切換弁の閉弁状態を示す縦断面図である。 実施例2の切換弁の開弁状態を示す縦断面図である。 実施例2の切換弁の閉弁状態を示す縦断面図である。 実施例3、実施例4の液圧ブレーキ制御装置の液圧回路図である。 実施例3の液圧弁の開弁状態を示す縦断面図である。 実施例3の液圧弁の閉弁状態を示す縦断面図である。 実施例4の液圧弁の開弁状態を示す縦断面図である。 実施例4の液圧弁の閉弁状態を示す縦断面図である。 実施例5、実施例6の液圧ブレーキ制御装置の液圧回路図である。
以下、本発明に係る液圧ブレーキ制御装置の実施例を、図面を用いて説明する。
まず、最初に、図1〜3を用いて、本発明に係る液圧ブレーキ制御装置の実施例1を説明する。
図1は、本実施例に係る液圧ブレーキ制御装置1の液圧回路の構成を示す当該装置の液圧回路図である。
すなわち、本実施例1に係る液圧ブレーキ制御装置1は、主としてブレーキペダルBP、マスタシリンダM/C、ホイルシリンダW/C、液圧ユニットHUから構成される。マスタシリンダM/CからホイルシリンダW/Cの間は液圧ユニットHUを介してP(プライマリ)系統、S(セカンダリ)系統の2系統の配管で接続されている。
なお、図1に記載された各部位の符号の末尾に付けられたP、Sは前記P系統、S系統を示し、FL、RR、FR、RLは左前輪、右後輪、右前輪、左後輪に対応することを示す。よって、以下の説明では、P、S系統または各輪を区別しないときは、P、S、FL、RR、FR、RLの記載を省略する。
ブレーキペダルBPは、インプットロッドIRを介してマスタシリンダM/Cに接続されている。
マスタシリンダM/CにはP系統、S系統の2系統の第1管路13が接続されており、該第1管路13の終端は2方向に分岐した第6管路11に接続されるとともに、該第6管路11はホイルシリンダに接続されている。
このとき、P系統には、左前輪のホイルシリンダW/C(FL)と右後輪のホイルシリンダW/C(RR)が接続され、S系統には、右前輪のホイルシリンダW/C(FR)と左後輪のホイルシリンダW/C(RL)が接続される。
液圧ユニットHUは、P系統、S系統共通のモータMとポンプPPを有し、リザーバタンクRSVに接続されている吸入部10aから吸入したブレーキ液を加圧して吐出部10bへ吐出する。なお、吐出部10bの下流にはチェックバルブ44が設けられ、該チェックバルブ44の下流においてP系統、S系統に分岐し、それぞれ第2管路12を介して第1管路13に接続されている。
そして、第2管路12Pには常開型の電磁弁である連通弁20Pが、第2管路12Sには常閉型の電磁弁である連通弁20Sが設けられるとともに、第1管路13の第2管路12の接続点よりもマスタシリンダM/C側には常開型の電磁弁である遮断弁21が、第6管路11には常開型の電磁弁である流入弁22が設けられている。
なお、第1管路13には遮断弁21を迂回する迂回路19が設けられるとともに、該迂回路19にはマスタシリンダM/C側からの流れを許容するチェックバルブ41が設けられている。同様に、第6管路11には流入弁22を迂回する迂回路18が設けられるとともに、該迂回路18にはホイルシリンダW/C側からの流れを許容するチェックバルブ42が設けられている。
また、第6管路11の流入弁22よりもホイルシリンダW/C側と吸入部10aとの間は第4管路14で接続されており、この第4管路14には、常閉型の電磁弁である流出弁23が設けられている。
さらに、第2管路12Pの連通弁20Pよりもチェックバルブ44側と吸入部10bとは第3管路15で接続されており、この第3管路15には、常閉型の電磁比例弁である調圧弁24が設けられている。
また、第1管路13Pの遮断弁21PよりもマスタシリンダM/C側においては、第5管路16が分岐しており、その端には調圧部であるストロークシミュレータ30が接続されている。
このストロークシミュレータ30は、主としてばね30aとピストン30bにより構成されている。具体的には、第5管路16から流入したブレーキ液がばね30aにより付勢されたピストン30bに対してばね力と対抗する向きに液圧力を作用させることによってピストン30bを変位させ、このとき発生するばね力によって、ブレーキペダルBPの踏み込み量に応じたペダル操作感が生成される。
第5管路16には、常開型に構成され、かつ、液圧で開閉する切換弁25が設けられている。なお、第5管路16のうち切換弁25よりもマスタシリンダM/C側を第5管路16a、ストロークシミュレータ30側を第5管路16bとする。
図2、図3は、切換弁25の具体的構成を示す当該切換弁25の縦断面図である。なお、具体的には、図2が開弁状態、図3が閉弁状態を表している。
切換弁25は、いわゆるスプール弁であって、一端側(図中の上方向)に開口形成された弁体収容部59に摺動自在に収容された弁体50と、弁体収容部59の一端側開口を閉塞する蓋部材56と、弁体50と蓋部材56との間に介装されたばね53と、弁体50の内部に設けられたチェックバルブ55と、によって構成され、マスタシリンダM/Cにつながる第5管路16aからストロークシミュレータ30につながる第5管路16bへの流路を開閉する役割をもつ。具体的には、弁体50が図中の上方向へ移動することによって流路が閉じられる構成となっている。
弁体50は、その一端側(図中の下側)に設定された第1受圧面51と、その他端側(図中の上側)に前記第1受圧面51に対して相対的に小さく設定された第2受圧面52と、その一端側外周に環状に設けられ、第5管路16aと第5管路16bとの接続に供する流路54と、該流路54内を通流するブレーキ液の一部をチェックバルブ55へと導く流路57と、を有している。
かかる構成から、第1受圧面51には、第1管路13P、第5管路16a並びに当該第5管路16aから分岐した第7管路17によって導かれたマスタシリンダM/Cの圧力が弁を閉じる方向(図中の上方向)へと作用する一方、第2受圧面52には、第2管路12P及び当該第2管路12Pの連通弁20Pよりもチェックバルブ44側から分岐した第8管路31によって導かれた吐出部10bの圧力が弁を開く方向(図中の下方向)へと作用する。
そして、弁体50はばね53により開弁方向に付勢されることから、前記両受圧面51、52に圧力が作用しない状態のときは、図2に示すように流路54を通じて第5管路16aと第5管路16bとが連通して開弁状態となる。一方で、前記両受圧面51、52に圧力が作用して弁体50が図2中の上方向へ変位すると、その変位量に応じて流路54と第5管路16aとの開口量は減少し、フルストローク時には図3に示すような閉弁状態となる。なお、流路54と第5管路16bとは、前記弁体50の変位量によらず常時接続し続ける。
前記第1受圧面51及び第2受圧面52の面積とばね53の調整荷重は、以下の条件を満たすように設定されている。
(条件1)
マスタシリンダM/Cの圧力が後述する切換圧力よりも小さく、ポンプPPが作動していない場合、第1、第2受圧面51、52にはマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力が作用する。このとき、ばね53の調整荷重と第2受圧面52に作用する液圧力の合計が第1受圧面51に作用する液圧力に打ち勝つ。
(条件2)
マスタシリンダM/Cの圧力が後述する切換圧力よりも一定量以上大きく、ポンプPPが作動していない場合、第1、第2受圧面51、52にはマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力が作用する。このとき、第1受圧面51に作用する液圧力がばね53の調整荷重と第2受圧面52に作用する液圧力の合計に打ち勝つ。
(条件3)
マスタシリンダM/Cの圧力が後述する切換圧力よりも大きく、ポンプPPが作動している場合、第1受圧面51にはマスタシリンダM/Cの圧力、第2受圧面52にはポンプPPの吐出圧が作用する。このとき、ばね53の調整荷重と第2受圧面52に作用する液圧力の合計が第1受圧面51に作用する液圧力に打ち勝つ。
なお、ばね53の調整荷重をFs、切換圧力をPk、マスタシリンダM/Cの圧力をPMC、ポンプPPの吐出圧をPp、一定量の圧力をα、第1受圧面51の面積をA51、第2受圧面52の面積をA52とすると、第1、第2受圧面51、52の面積とばね53の調整荷重に関する条件1ないし3は以下のように書くことができる。
(条件1) Fs+Pk A52>Pk A51 (Pk>PMC
(条件2) Pk A51>Fs+Pk A52 (PMC>Pk+α)
(条件3) Fs+Pp A52>PMC A51 (PMC>Pk
これに加えて、必要に応じて摩擦等の力を考慮して設定する。
チェックバルブ55は、その上流部55aが弁体50の内部に設けられた前記流路57によって流路54と接続されて、当該上流部55aにはストロークシミュレータ30の圧力が導かれる一方、その下流部55bは第1受圧面51に開口して、当該下流部55bにはマスタシリンダM/Cの圧力が導かれる。
蓋部材56には流路56aが設けられており、該流路56aを介して前記弁体収容部59がリザーバタンクRSVに接続されている。
次に、液圧ブレーキ制御装置1の制御について説明する。
第1管路13Pの遮断弁21よりもマスタシリンダM/C側に圧力センサ32を設けたり、インプットロッドIRにストロークセンサを設けるなどして、ペダル操作を検知するためのセンサを少なくとも一つ設置する。そして、これらセンサからの電気信号を受けて、図示しない液圧制御部がブレーキペダルBPの操作量に応じた電気信号を発信し、モータM及び連通弁20、遮断弁21、流入弁22、流出弁23、調圧弁24の各制御を行っている。なお、本実施例では圧力センサ32が設けられた場合について説明する。
次に、本実施例の液圧ブレーキ制御装置1の動作について、通常作動時と電源失陥時とに分けて説明する。
まず、通常作動時について説明する。
運転者がブレーキペダルBPを操作すると、その操作量に応じた圧力センサ32からの電気信号を受けて、図示しない液圧制御部が液圧ユニットHU内のモータM及び連通弁20、遮断弁21、流入弁22、流出弁23、調圧弁24をそれぞれ制御する。このとき、ブレーキペダルBPの操作量に応じて、マスタシリンダM/Cの圧力をホイルシリンダW/Cに送り込んで制動を行う場合と、ポンプPPの圧力をホイルシリンダW/Cに送り込んで制動を行う場合と、がある。なお、この切り換えが行われる際のマスタシリンダM/Cの圧力を、切換圧力とする。
すなわち、ブレーキペダルBPの踏み込み量が小さく、マスタシリンダM/Cの圧力が前記切換圧力よりも小さい場合には、モータMは作動せず、連通弁20P、遮断弁21、流入弁22が開弁し、連通弁20S、調圧弁20、流出弁23が閉弁した状態となる。
これにより、ホイルシリンダW/CにはマスタシリンダM/Cからのブレーキ液が流入し、制動が行われる。このとき、吐出部10bはマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力となっていて、第1、第2受圧面51、52にはそれぞれマスタシリンダM/Cの圧力と吐出部10bの圧力が導かれ、弁体50にはそれぞれの圧力と面積による液圧力が作用する。
そして、この場合には、ばね53の調整荷重と第2受圧面52に作用する液圧力の合計が第1受圧面51に作用する液圧力に打ち勝つように、第1、第2受圧面51、52の面積とばね53の調整荷重が設定されている。このため、弁体50は液圧力が作用しても変位することはなく、切換弁25は開弁状態が維持される。ところが、この際、ストロークシミュレータ30のばね30aが、前記液圧力に打ち勝つようなセット荷重に設定されることによって、ブレーキ液のストロークシミュレータ30への流入は許容されないこととなっている。
一方、ブレーキペダルBPの踏み込み量が大きくなり、マスタシリンダM/Cの圧力が前記切換圧力よりも大きくなった場合には、モータMが作動するとともに遮断弁21、流出弁23が閉弁し、連通弁20、流入弁22が開弁した状態となる。また、調圧弁24については開弁状態で制御され、吐出部10b側から吸入部10a側へとブレーキ液をわずかに流すことによって吐出部10bの圧力を調整する。
これにより、ホイルシリンダW/CにはポンプPPから吐出されたブレーキ液が流入し、制動が行われる。このとき、吐出部10bは調圧弁24により調整された圧力となっており、マスタシリンダM/Cの圧力よりも高圧となるなか、第1、第2受圧面51、52にはそれぞれマスタシリンダM/Cの圧力と吐出部10bの圧力が導かれ、弁体50にはそれぞれの圧力と面積による液圧力が作用する。
そして、この場合には、ばね53の調整荷重と第2受圧面52に作用する液圧力の合計が第1受圧面51に作用する液圧力に打ち勝つように、第1、第2受圧面51、52の面積とばね53の調整荷重が設定されている。これにより、前記小踏力の場合と同様、切換弁25は開弁状態が維持され、ブレーキ液のストロークシミュレータ30への流入が許容されることとなる。
以上のように、本実施例の液圧ブレーキ制御装置1においては、通常作動時には遮断弁21の開弁、閉弁に関わらず常に切換弁25の開弁状態が維持されることから、ブレーキペダルBPの操作途中に切換弁25が開閉することにより生ずる圧力の急激な変化が抑制され、良好なペダル操作感を得ることができる。
次に、電源失陥時の動作について説明する。
すなわち、電源失陥時には、モータM及び連通弁20、遮断弁21、流入弁22、流出弁23、調圧弁24は作動しなくなる。したがって、当該電源失陥時には、連通弁20P、遮断弁21、流入弁22が開弁し、連通弁20S、流出弁23、調圧弁24は閉弁した状態となる。
これにより、ホイルシリンダW/CにはマスタシリンダM/Cからのブレーキ液が流入し、制動が行われる。このとき、吐出部10bはマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力となっていて、第1、第2受圧面51、52にはそれぞれマスタシリンダM/Cの圧力と吐出部10bの圧力が導かれ、弁体50にはそれぞれの圧力と面積による液圧力が作用する。
そして、ブレーキペダルBPの踏み込み量が小さく、マスタシリンダM/Cの圧力が前記切換圧力よりも小さい場合には、前述の通常作動時と同様の動作をする。
一方、ブレーキペダルBPの踏み込み量が大きくなるにつれ、マスタシリンダM/Cの圧力大きくなり、前記切換圧力よりも大きい所定の圧力になると、第1受圧面51に作用する液圧力がばね53の調整荷重と第2受圧面52に作用する液圧力の合計に打ち勝ち、弁体50が図2中の上方向へ変位することとなる。これにより、第5管路16aと流路54との開口量が徐々に小さくなって、フルストローク時には遮断され、切換弁25が閉弁状態となる。
この結果、マスタシリンダM/Cからストロークシミュレータ30へのブレーキ液の流入が遮断され、マスタシリンダM/Cから流出したブレーキ液は全てホイルシリンダW/Cへと導かれて制動が行われることとなる。
換言すれば、電源失陥時にはポンプPPの圧力を利用できないことから、マスタシリンダM/Cの圧力を無駄なく利用して十分な制動を行うことが必要となるところ、本実施例の液圧ブレーキ制御装置1における電源失陥時の踏み込み量が大きい場合には、前記切換弁25が閉弁することにより、ストロークシミュレータ30へのブレーキ液の流入を遮断することができる。その結果、マスタシリンダM/Cの圧力を無駄なく利用した十分な制動を行うことができる。
しかも、前記切換弁25の場合は、電磁的な力を必要とせず、弁体50の前記両受圧面51,52に作用するブレーキ液の圧力差に基づいて作動するものであるから、弁自体の構造の簡素化及び小型化が図れる結果、製造コストの低減に供されるとともに、通常作動時の開弁状態維持のために常時の通電を行う必要もなく、消費電力の増大を招くおそれもない。
以上のように、本実施例の液圧ブレーキ制御装置1では、前記切換弁25を用いることによって、小型かつ低コストで電力消費を抑えた構成としながら、通常作動時には良好なペダル操作感を確保し、電源失陥時には十分な制動を行うことができる。
次に、図1、図4、図5を用いて本発明に係る液圧ブレーキ制御装置1の実施例2を説明する。なお、本実施例については、前述した実施例1に対して切換弁25の構成のみを変更したものであるため、以下では、図1の液圧ブレーキ制御装置1のうち既に説明した(図1に図示した)ものと同一の構成、機能を有する部分については同一の符号を付すことにより、具体的な説明を省略する。
図4、図5は、本発明の実施例2に係る液圧ブレーキ制御装置1の切換弁25の具体的構成を示す当該切換弁25の縦断面図である。なお、具体的には、図4が開弁状態、図5が閉弁状態を表している。
本実施例に係る切換弁25は、いわゆるポペット弁であって、一端側(図中の上方向)に開口形成された弁体収容部69に収容配置され、後述する第1、第2流路68a、68bを構成する有蓋円筒状の流路構成部材68と、該流路構成部材68の内周側に摺動自在に収容された弁体60と、該弁体60と流路構成部材68との間に介装されたばね63と、弁体収容部69の一端側開口を閉塞する蓋部材64と、後述する第2連通路64bと第5管路16bとの間に設けられたチェックバルブ65と、で構成され、マスタシリンダM/Cにつながる第5管路16aからストロークシミュレータ30につながる第5管路16bへの流路を開閉する役割をもつ。具体的には、弁体60が図中の上方向へ移動することによって流路が閉じられる構成となっている。
弁体60は、その一端側(図中の下側)に設定された第1受圧面61と、その他端側(図中の上側)に前記第1受圧面61に対して相対的に小さく設定された第2受圧面62と、該第2受圧面62側に突出形成された先端部66と、を有している。
蓋部材64には、弁体60の先端部66が着座するシート部67と、該シート部67を通じて相互に連通する、第5管路16bと接続する第1連通路64a及び第5管路16aと接続する第2連通路64bと、が設けられている。すなわち、弁体60の先端部66がシート部67から離間した状態では前記両連通路64a、64bは連通し、当該弁体60の先端部66がシート部67に着座すると前記両連通路64a、64bが遮断されて閉弁する構成となっている。
流路構成部材68には、その下端部の側方に開口する第1流路68aと、その中間部の側方に開口する第2流路68bと、が設けられており、前記第1流路68aは第7管路17と接続され、前記第2流路68bは第8管路31と接続されている。
かかる構成から、第1受圧面61には、第1管路13P、第5管路16a、該第5管路16aから分岐した第7管路17並びに第1流路68aによって導かれたマスタシリンダM/Cの圧力が弁を閉じる方向(図中の上方向)へと作用する一方、第2受圧面62には、第2管路12P及び当該第2管路12Pの連通弁20Pよりもチェックバルブ44側から分岐した第8管路31並びに第2流路68bによって導かれた吐出部10bの圧力が弁を開く方向(図中の下方向)へと作用する。
そして、弁体60はばね63により開弁方向に付勢されることから、前記両受圧面61、62に圧力が作用しない状態のときは、先端部66がシート部67から離間して、図4に示すように開弁状態となる。一方で、前記両受圧面61、62に圧力が作用して弁体60が図4中の上方向へ変位すると、図5に示すように先端部66がシート部67に着座して、閉弁状態となる。
前記第1受圧面61及び第2受圧面62の面積とばね63の調整荷重は、以下の条件を満たすように設定されている。
(条件1)
マスタシリンダM/Cの圧力が前記切換圧力よりも小さくポンプPPが作動していない場合、第1、第2受圧面61、62にはマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力が作用する。このとき、ばね63の調整荷重と第2受圧面62に作用する液圧力の合計が第1受圧面61に作用する液圧力に打ち勝つ。
(条件2)
マスタシリンダM/Cの圧力が前記切換圧力よりも一定量以上大きくポンプPPが作動していない場合、第1、第2受圧面61、62にはマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力が作用する。このとき、第1受圧面61に作用する液圧力がばね63の調整荷重と第2受圧面62に作用する液圧力の合計に打ち勝つ。
(条件3)
マスタシリンダM/Cの圧力が前記切換圧力よりも大きくポンプPPが作動している場合、第1受圧面61にはマスタシリンダM/Cの圧力、第2受圧面62にはポンプPPの吐出圧が作用する。このとき、ばね63の調整荷重と受圧面62に作用する液圧力の合計が受圧面61に作用する液圧力に打ち勝つ。
なお、ばね63の調整荷重をFs、切換圧力をPk、マスタシリンダM/Cの圧力をPMC、ポンプPPの吐出圧をPp、一定量の圧力をα、第1受圧面61の面積をA61、第2受圧面62の面積をA62とすると、第1、第2受圧面61、62の面積とばね63の調整荷重に関する条件1ないし3は以下のように書くことができる。
(条件1) Fs+Pk A62>Pk A61 (Pk>PMC
(条件2) Pk A61>Fs+Pk A62 (PMC>Pk+α)
(条件3) Fs+Pp A62>PMC A61 (PMC>Pk
これに加えて、必要に応じて摩擦等の力を考慮して設定する。
チェックバルブ65は、その上流部65aが第5管路16bと接続されて、当該上流部65aにはストロークシミュレータ30の圧力が導かれる一方、その下流部65bは第2連通路64bによって第5管路16aと接続されて、当該下流部65bにはマスタシリンダM/Cの圧力が導かれる。
次に、本実施例の液圧ブレーキ制御装置1の動作について、通常作動時と電源失陥時とに分けて説明する。なお、実施例1の液圧ブレーキ制御装置1と同様の動作については説明を省略する。
まず、通常作動時について説明する。
すなわち、ブレーキペダルBPの踏み込み量が小さく、マスタシリンダM/Cの圧力が前記切換圧力よりも小さい場合には、吐出部10bはマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力となって、第1、第2受圧面61、62にはそれぞれマスタシリンダM/Cの圧力と吐出部10bの圧力が導かれ、弁体60にはそれぞれの圧力と面積による液圧力が作用する。
そして、この場合には、ばね63の調整荷重と第2受圧面62に作用する液圧力の合計が第1受圧面61に作用する液圧力に打ち勝つように、第1、第2受圧面61、62の面積とばね63の調整荷重が設定されている。このため、弁体60は液圧力が作用しても変位することはなく、切換弁25は開弁状態が維持される。ところが、この際、ストロークシミュレータ30のばね30aが、前記液圧力に打ち勝つようなセット荷重に設定されることによって、ブレーキ液のストロークシミュレータ30への流入は許容されないこととなっている。
一方、ブレーキペダルBPの踏み込み量が大きくなり、マスタシリンダM/Cの圧力が前記切換圧力よりも大きくなった場合には、吐出部10bは調圧弁24により調整される圧力となって、マスタシリンダM/Cの圧力よりも高圧となるなか、第1、第2受圧面61、62にはそれぞれマスタシリンダM/Cの圧力と吐出部10bの圧力が導かれ、弁体60にはそれぞれの圧力と面積による液圧力が作用する。
そして、この場合には、ばね63の調整荷重と第2受圧面62に作用する液圧力の合計が第1受圧面61に作用する液圧力に打ち勝つように、第1、第2受圧面61、62の面積とばね63の調整荷重が設定されている。これにより、前記小踏力の場合と同様、切換弁25は開弁状態が維持され、ブレーキ液のストロークシミュレータ30への流入が許容されることとなる。
次に、電源失陥時の動作について説明する。
すなわち、電源失陥時には、吐出部10bはマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力となって、第1、第2受圧面61、62にはそれぞれマスタシリンダM/Cの圧力と吐出部10bの圧力が導かれ、弁体60にはそれぞれの圧力と面積による液圧力が作用する。
そして、ブレーキペダルBPの踏み込み量が小さく、マスタシリンダM/Cの圧力が前記切換圧力よりも小さい場合には、前述の通常作動時と同様の動作をする。
一方、ブレーキペダルBPの踏み込み量が大きくなるにつれ、マスタシリンダM/Cの圧力大きくなり、前記切換圧力よりも大きい所定の圧力になると、第1受圧面61に作用する液圧力がばね63の調整荷重と第2受圧面62に作用する液圧力の合計に打ち勝ち、弁体60が図4中の上方向へ変位することとなる。これにより、先端部66がシート部67に着座することとなって、切換弁25が閉弁状態となる。
かかる動作により、本実施例によっても実施例1と同様の作用効果が奏せられることは勿論、特に本実施例では切換弁25をポペット弁として構成したことにより、実施例1と比べて当該切換弁25における漏れ(リーク)を低減できるメリットがある。
次に、図6〜図8を用いて本発明に係る液圧ブレーキ制御装置1の実施例3を説明する。なお、図6は当該実施例3に係る液圧ブレーキ制御装置1の液圧回路構成を示す当該装置の液圧回路図であるが、本実施例についても、前述した実施例1に対して調整弁24の構成と切換弁25の配置が異なるのみであって、基本的な構成については実施例1と同様であることから、以下では、図6の液圧ブレーキ制御装置1のうち既に説明した(図1に図示した)ものと同一の構成、機能を有する部分については同一の符号を付すことにより、具体的な説明を省略する。
すなわち、本実施形態では、切換弁25は、常閉型の電磁弁として構成され、第5管路16に設けられている。なお、当該切換弁25は、図1と同じ構成を有する常開型の液圧で開閉する弁として構成することも可能である。
調圧弁24は、第3管路15に設けられており、常開型の電磁比例弁24aと常開型の液圧で開閉する液圧弁24bとを直列に接続することによって構成されている。ここで、第3管路15のうち第2管路12Pと接続される側を第3管路15a、電磁比例弁24aと液圧弁24bとの間の部分を第3管路15b、吸入部10aと接続される側を第3管路15cとする。
図7、図8は、液圧弁24bの具体的構成を示す当該液圧弁24bの縦断面図である。なお、具体的には、図7が開弁状態、図8が閉弁状態を表している。
すなわち、液圧弁24bは、いわゆるスプール弁であって、一端側(図中の上方向)に開口形成された弁体収容部79に摺動自在に収容された弁体70と、弁体収容部79の一端側開口を閉塞する蓋部材76と、弁体70と蓋部材76の間に設けられたばね73で構成され、ポンプPPの吐出部10bにつながる第3管路15bから吸入部10aにつながる第3管路15cへの流路を開閉する役割をもつ。具体的には、弁体70が図中の上方向へ移動することによって流路が閉じられる構成となっている。
弁体70は、その一端側(図中の下側)に設定された第1受圧面71と、その他端側(図中の上側)に前記第1受圧面71に対して相対的に小さく設定された第2受圧面72と、その一端側外周に環状に設けられ、第3管路15bと第3管路15cとの接続に供する流路74と、を有している。
かかる構成から、第1受圧面71には、第1管路13P及び当該第1管路13Pの遮断弁21PよりもマスタシリンダM/C側から分岐した第9管路33によって導かれたマスタシリンダM/Cの圧力が弁を閉じる方向(図中の上方向)へと作用する一方、第2受圧面72には、第2管路12P及び当該第2管路12Pの連通弁20Pよりもチェックバルブ44側から分岐した第10管路34によって導かれた吐出部10bの圧力が弁を開く方向(図中の下方向)へと作用する。
そして、弁体70はばね73により開弁方向に付勢されることから、前記両受圧面71、72に圧力が作用しない状態のときは、図7に示すように流路74を通じて第3管路15bと第3管路15cとが連通して開弁状態となる。一方で、前記両受圧面71、72に圧力が作用して弁体70が図7中の上方向へ変位すると、その変位量に応じて流路74と第3管路15bとの開口量は減少し、フルストローク時には図8に示すような閉弁状態となる。
前記第1受圧面71及び第2受圧面72の面積とばね73の調整荷重は、以下の条件を満たすように設定されている。
(条件1)
マスタシリンダM/Cの圧力が後述する切換圧力よりも小さく、ポンプPPが作動していない場合、第1、第2受圧面71、72にはマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力が作用する。このとき、ばね73の調整荷重と第2受圧面72に作用する液圧力の合計が第1受圧面71に作用する液圧力に打ち勝つ。
(条件2)
マスタシリンダM/Cの圧力が後述する切換圧力よりも一定量以上大きく、ポンプPPが作動していない場合、第1、第2受圧面71、72にはマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力が作用する。このとき、第1受圧面71に作用する液圧力がばね73の調整荷重と第2受圧面72に作用する液圧力の合計に打ち勝つ。
(条件3)
マスタシリンダM/Cの圧力が後述する切換圧力よりも大きく、ポンプPPが作動している場合、第1受圧面71にはマスタシリンダM/Cの圧力、第2受圧面72にはポンプPPの吐出圧が作用する。このとき、ばね73の調整荷重と第2受圧面72に作用する液圧力の合計が第2受圧面71に作用する液圧力に打ち勝つ。
なお、ばね73の調整荷重をFs、切換圧力をPk、マスタシリンダM/Cの圧力をPMC、ポンプPPの吐出圧をPp、一定量の圧力をα、第1受圧面71の面積をA71、第2受圧面72の面積をA72とすると、第1、第2受圧面71、72の面積とばね73の調整荷重に関する条件1ないし3は以下のように書くことができる。
(条件1) Fs+Pk A72>Pk A71 (Pk>PMC
(条件2) Pk A71>Fs+Pk A72 (PMC>Pk+α)
(条件3) Fs+Pp A72>PMC A71 (PMC>Pk
これに加えて、必要に応じて摩擦等の力を考慮して設定する。
蓋部材76には流路76aが設けられており、該流路76aを介して前記弁体収容部79がリザーバタンクRSVに接続されている。
次に、本実施例の液圧ブレーキ制御装置1の動作について、通常作動時と電源失陥時とに分けて説明する。
まず、通常作動時について説明する。
運転者がブレーキペダルBPを操作すると、その操作量に応じた圧力センサ32からの電気信号を受けて、図示しない液圧制御部が液圧ユニットHU内のモータM及び連通弁20、遮断弁21、流入弁22、流出弁23、切換弁25、電磁比例弁24aをそれぞれ制御する。このとき、ブレーキペダルBPの操作量に応じて、マスタシリンダM/Cの圧力をホイルシリンダW/Cに送り込んで制動を行う場合と、ポンプPPの圧力をホイルシリンダW/Cに送り込んで制動を行う場合と、がある。なお、この切り換えが行われる際のマスタシリンダM/Cの圧力を、切換圧力とする。
すなわち、ブレーキペダルBPの踏み込み量が小さく、マスタシリンダM/Cの圧力が前記切換圧力よりも小さい場合には、モータMは作動せず、連通弁20P、遮断弁21、流入弁22、切換弁25が開弁し、連通弁20S、流出弁23、電磁比例弁24aは閉弁した状態となる。
これにより、ホイルシリンダW/CにはマスタシリンダM/Cからのブレーキ液が流入し、制動が行われる。このとき、吐出部10bはマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力となっていて、第1、第2受圧面71、72にはそれぞれマスタシリンダM/Cの圧力と吐出部10bの圧力が導かれ、弁体70にはそれぞれの圧力と面積による液圧力が作用する。
そして、この場合には、ばね73の調整荷重と第2受圧面72に作用する液圧力の合計が第1受圧面71に作用する液圧力に打ち勝つように、第1、第2受圧面71、72の面積とばね73の調整荷重が設定されている。このため、弁体70は液圧力が作用しても変位することはなく、液圧弁24bは開弁状態が維持される。ただし、この際、電磁比例弁24aが閉弁していることから、調圧弁24自体は全体として閉弁しており、ブレーキ液が吐出部10b側から吸入部10a側へと流れることはない。
一方、ブレーキペダルBPの踏み込み量が大きくなり、マスタシリンダM/Cの圧力が前記切換圧力よりも大きくなった場合には、モータMが作動するとともに遮断弁21、流出弁23が閉弁し、連通弁20、流入弁22、切換弁25は開弁した状態となる。このとき、液圧弁24bは後述の通り開弁状態となるため、電磁比例弁24aが開弁状態に制御されることにより、吐出部10b側から吸入部10a側へとブレーキ液をわずかに流すことで吐出部10bの圧力を調整する。
これにより、ホイルシリンダW/CにはポンプPPから吐出されたブレーキ液が流入し、制動が行われる。このとき、吐出部10bは調圧弁24により調整された圧力となっており、マスタシリンダM/Cの圧力よりも高圧となるなか、第1、第2受圧面71、72にはそれぞれマスタシリンダM/Cの圧力と吐出部10bの圧力が導かれ、弁体70にはそれぞれの圧力と面積による液圧力が作用する。
そして、この場合には、ばね73の調整荷重と第2受圧面72に作用する液圧力の合計が第1受圧面71に作用する液圧力に打ち勝つように、第1、第2受圧面71、72の面積とばね73の調整荷重が設定されている。これにより、前記小踏力の場合と同様、液圧弁24bは開弁状態が維持され、また電磁比例弁24aも開弁制御されることから、調圧弁24自体は全体として開弁状態となって、ブレーキ液の吐出部10b側から吸入部10a側への流れを許容して、吐出部10bの圧力が調整されることとなる。
以上のように、本実施例の液圧ブレーキ制御装置1においては、通常作動時には電磁比例弁24aの開弁、閉弁に関わらず常に液圧弁24bの開弁状態が維持されるため、前述のように電磁比例弁24aによる吐出部10bの圧力の調整が阻害されることがない。
次に、電源失陥時の動作について説明する。
すなわち、電源失陥時には、モータM及び連通弁20、遮断弁21、流入弁22、流出弁23、切換弁25、電磁比例弁24aは作動しなくなる。したがって、当該電源失陥時には、連通弁20P、遮断弁21、流入弁22、電磁比例弁24aが開弁し、連通弁20S、流出弁23、切換弁25は閉弁した状態となる。
これにより、ホイルシリンダW/CにはマスタシリンダM/Cからのブレーキ液が流入し、制動が行われる。このとき、吐出部10bはマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力となっていて、第1、第2受圧面71、72にはそれぞれマスタシリンダM/Cの圧力と吐出部10bの圧力が導かれ、弁体70にはそれぞれの圧力と面積による液圧力が作用する。
そして、ブレーキペダルBPの踏み込み量が小さく、マスタシリンダM/Cの圧力が前記切換圧力よりも小さい場合には、前述の通常作動時と同様の動作をする。
一方、ブレーキペダルBPの踏み込み量が大きくなるにつれ、マスタシリンダM/Cの圧力大きくなり、前記切換圧力よりも大きい所定の圧力になると、第1受圧面71に作用する液圧力がばね73の調整荷重と第2受圧面72に作用する液圧力の合計に打ち勝ち、弁体70が図7中の上方向へ変位することとなる。これにより、第3管路15bと流路74との開口量が徐々に小さくなって、フルストローク時には遮断され、液圧弁24bが閉弁状態となる。
この結果、前述のように電磁比例弁24aが開弁状態でも調圧弁24は全体として閉弁した状態となって、吐出部10b側から吸入部10a側へのブレーキ液の流れが遮断され、マスタシリンダM/Cから流出したブレーキ液は全てホイルシリンダW/Cへと導かれて制動が行われる。
換言すれば、電源失陥時にはポンプPPの圧力を利用できないことから、マスタシリンダM/Cの圧力を無駄なく利用して十分な制動を行うことが必要となるとなるところ、本実施例の液圧ブレーキ制御装置1における電源失陥時の踏み込み量が大きい場合には、前記液圧弁24bが閉弁することによって、吐出部10b側から吸入部10a側へのブレーキ液の流れを遮断することができる。その結果、マスタシリンダM/Cの圧力を無駄なく利用した十分な制動を行うことができる。
ここで、前記電磁比例弁24aを常閉型の電磁比例弁として構成した場合を検討する。
まず、常閉型の電磁比例弁において弁体に作用する液圧力が閉弁方向へと作用する場合には、閉弁方向へと作用させる当該電磁比例弁のばね力については小さく設定することで足りる。よって、電磁比例弁を制御する際には、電磁力が液圧力とばね力に対向する向きに作用するかたちになるが、この場合はばね力が小さいことから、電磁力と液圧力が釣り合うように制御することになる。ところが、弁体が開弁方向へ動くと電磁力は大きくなる一方、これに伴って液圧力は小さくなることから、これらを釣り合わせるように制御するのが難しく、高精度の制御性を確保しにくいデメリットがある。
また、常閉型の電磁比例弁において弁体に作用する液圧力が開弁方向へと作用する場合には、開弁方向へと作用させる当該電磁比例弁のばね力については弁体に作用する可能性のある最大圧力を保持可能に設定する必要があることから、ばね力を大きく設定することとなる。よって、電磁比例弁を制御する際には、電磁力と液圧力がばね力に対向する向きに作用することとなる。ところが、実際に弁体に作用する圧力は最大圧力と比べて小さい場合が多く、その場合には開弁するのに大きな吸引力が必要となって、消費電力が大きくなってしまうデメリットがある。
一方、本実施例のように電磁比例弁24aを常開型に構成すると、例えば弁体70に作用する液圧力を開弁方向へと作用させるように構成した場合には、電磁比例弁24a内に用いるばね73の調整荷重を小さく設定することができる。よって、電磁比例弁24aを制御する際には、電磁力が液圧力とばね力に対向する向きに作用するところ、ばね力が小さいために電磁力と液圧力が釣り合うように制御することになる。このとき、弁体70が閉弁方向へ動いた際には電磁力と液圧力はともに大きくなることから、これらの釣り合いを保つのが比較的容易となる。この結果、制御性の良い電磁比例弁24aを低電力で実現することができる。
そして、この電磁比例弁24aを前記液圧弁24bと直列に接続させることで、電源失陥時には調圧弁24全体として閉弁させることが可能となり、上述したような電源失陥時における十分な制動に供されることとなる。
以上のように、本実施例の液圧ブレーキ制御装置1では、調圧弁24として前記常開型の電磁比例弁24aと液圧力差によって開閉する前記液圧弁24bとを組み合わせる構成を採用したことにより、低電力かつ高精度の液圧制御と電源失陥時のフェールセーフとを、簡易かつ低コストの構成でもって実現することができる。
次に、図6、図9、図10を用いて本発明に係る液圧ブレーキ制御装置1の実施例4を説明する。なお、本実施例については、前述した実施例3に対して液圧弁24bの構成のみを変更したものであるため、以下では、図6の液圧ブレーキ制御装置1のうち既に説明した(図6に図示した)ものと同一の構成、機能を有する部分については同一の符号を付すことにより、具体的な説明を省略する。
図9、図10は、本発明の実施例4に係る液圧ブレーキ制御装置1の液圧弁24bの具体的構成を示す当該液圧弁24bの縦断面図である。なお、具体的には、図9が開弁状態、図10が閉弁状態を表している。
本実施例に係る液圧弁24bは、いわゆるポペット弁であって、一端側(図中の上方向)に開口形成された弁体収容部89に収容配置され、後述する第1、第2連通路84a、84bを構成する有蓋円筒状の流路構成部材88と、該流路構成部材88の内周側に摺動自在に収容された弁体80と、該弁体80と流路構成部材88との間に介装されたばね83と、弁体収容部89の一端側開口を閉塞する蓋部材84と、で構成され、ポンプPPの吐出部10bにつながる第3管路15b側から吸入部10aにつながる第3管路15c側への流路を開閉する役割をもつ。具体的には、弁体80が図中の上方向へと移動することによって流路が閉じられる構成となっている。
弁体80は、その一端側(図中の下側)に設定された第1受圧面81と、その他端側(図中の上側)に前記第1受圧面81よりも相対的に小さく設定された第2受圧面82と、該第2受圧面82側に突出形成された先端部86と、を有している。
蓋部材84には、弁体80の先端部86が着座するシート部87、該シート部87を通じて相互に連通する、第3管路15cと接続する連通路84a及び第3管路15bと接続する連通路84bと、が設けられている。すなわち、弁体80の先端部86がシート部87から離間した状態では前記両連通路84a、84bは連通し、当該弁体80の先端部86がシート部87に着座すると前記両連通路84a、84bが遮断されて閉弁する構成となっている。
流路構成部材88には、その下端部の側方に開口する第1流路88aと、その中間部の側方に開口する第2流路88bと、が設けられており、前記第1流路88aは第9管路33と接続され、前記第2流路88bは第10管路34と接続されている。
かかる構成から、第1受圧面81には、第1管路13P及び当該第1管路13Pの遮断弁21PよりもマスタシリンダM/C側から分岐した第9管路33によって導かれたマスタシリンダM/Cの圧力が弁を閉じる方向(図中の上方向)へと作用する一方、第2受圧面82には、第2管路12P及び当該第2管路12Pの連通弁20Pよりもチェックバルブ44側から分岐した第10管路34によって導かれた吐出部10bの圧力が弁を開く方向(図中の下方向)へと作用する。
そして、弁体80はばね83により開弁方向に付勢されることから、前記両受圧面81、82に圧力が作用しない状態のときは、先端部86がシート部87から離間して、図9に示すように開弁状態となる。一方で、前記両受圧面81、82に圧力が作用し弁体80が図9中の上方向へ変位すると、図10に示すように先端部86がシート部87に着座して、閉弁状態となる。
前記第1受圧面81及び第2受圧面82の面積とばね83の調整荷重は、以下の条件を満たすように設定されている。
(条件1)
マスタシリンダM/Cの圧力が前記切換圧力よりも小さくポンプPPが作動していない場合、第1、第2受圧面81、82にはマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力が作用する。このとき、ばね83の調整荷重と第2受圧面82に作用する液圧力の合計が第1受圧面81に作用する液圧力に打ち勝つ。
(条件2)
マスタシリンダM/Cの圧力が前記切換圧力よりも一定量以上大きくポンプPPが作動していない場合、第1、第2受圧面81、82にはマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力が作用する。このとき、第1受圧面81に作用する液圧力がばね83の調整荷重と第2受圧面82に作用する液圧力の合計に打ち勝つ。
(条件3)
マスタシリンダM/Cの圧力が前記切換圧力よりも大きくポンプPPが作動している場合、第1受圧面81にはマスタシリンダM/Cの圧力、第2受圧面82にはポンプPPの吐出圧が作用する。このとき、ばね83の調整荷重と第2受圧面82に作用する液圧力の合計が第1受圧面81に作用する液圧力に打ち勝つ。
なお、ばね83の調整荷重をFs、切換圧力をPk、マスタシリンダM/Cの圧力をPMC、ポンプPPの吐出圧をPp、一定量の圧力をα、第1受圧面81の面積をA81、第2受圧面82の面積をA82とすると、第1、第2受圧面81、82の面積とばね83の調整荷重に関する条件1ないし3は以下のように書くことができる。
(条件1) Fs+Pk A82>Pk A81 (Pk>PMC
(条件2) Pk A81>Fs+Pk A82 (PMC>Pk+α)
(条件3) Fs+Pp A82>PMC A81 (PMC>Pk
これに加えて、必要に応じて摩擦等の力を考慮して設定する。
次に、本実施例の液圧ブレーキ制御装置1の動作について、通常作動時と電源失陥時とに分けて説明する。なお、実施例3の液圧ブレーキ制御装置1と同様の動作については説明を省略する。
まず、通常作動時について説明する。
すなわち、ブレーキペダルBPの踏み込み量が小さく、マスタシリンダM/Cの圧力が前記切換圧力よりも小さい場合には、吐出部10bはマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力となって、第1、第2受圧面81、82にはそれぞれマスタシリンダM/Cの圧力と吐出部10bの圧力が導かれており、弁体80にはそれぞれの圧力と面積による液圧力が作用する。
そして、この場合には、ばね83の調整荷重と第2受圧面82に作用する液圧力の合計が第1受圧面81に作用する液圧力に打ち勝つように、第1、第2受圧面81、82の面積とばね83の調整荷重が設定されている。このため、弁体80は液圧力が作用しても変位することはなく、液圧弁24bは開弁状態が維持される。ただし、この際、電磁比例弁24aが閉弁していることから、調圧弁24自体は全体として閉弁しており、ブレーキ液が吐出部10b側から吸入部10a側へと流れることはない。
一方、ブレーキペダルBPの踏み込み量が大きくなり、マスタシリンダM/Cの圧力が前記切換圧力よりも大きくなった場合には、吐出部10bは調圧弁24により調整される圧力になって、マスタシリンダM/Cの圧力よりも高圧となるなか、第1、第2受圧面81、82にはそれぞれマスタシリンダM/Cの圧力と吐出部10bの圧力が導かれ、弁体80にはそれぞれの圧力と面積による液圧力が作用する。
そして、この場合には、ばね83の調整荷重と第2受圧面82に作用する液圧力の合計が第1受圧面81に作用する液圧力に打ち勝つように、第1、第2受圧面81、82の面積とばね83の調整荷重が設定されている。これにより、前記小踏力の場合と同様、液圧弁24bは開弁状態が維持され、また電磁比例弁24aも開弁制御されることから、調圧弁24自体は全体として開弁状態となって、ブレーキ液の吐出部10b側から吸入部10a側への流れを許容して、吐出部10bの圧力が調整されることとなる。
次に、電源失陥時の動作について説明する。
すなわち、電源失陥時には、吐出部10bはマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力となって、第1、第2受圧面81、82にはそれぞれマスタシリンダM/Cの圧力と吐出部10bの圧力が導かれ、弁体80にはそれぞれの圧力と面積による液圧力が作用する。
そして、ブレーキペダルBPの踏み込み量が小さく、マスタシリンダM/Cの圧力が前記切換圧力よりも小さい場合には、前述の通常作動時と同様の動作をする。
一方、ブレーキペダルBPの踏み込み量が大きくなるにつれ、マスタシリンダM/Cの圧力大きくなり、前記切換圧力よりも大きい所定の圧力になると、第1受圧面81に作用する液圧力がばね83の調整荷重と第2受圧面82に作用する液圧力の合計に打ち勝ち、弁体80が図9中の上方向へと変位することとなる。これにより、先端部86がシート部87に着座することとなって、液圧弁24bが閉弁状態となる。
かかる動作により、本実施例によっても実施例3と同様の作用効果が奏せられることは勿論、特に本実施例では液圧弁24bをポペット弁として構成したことから、実施例3にと比べて当該液圧弁24bにおける漏れ(リーク)を低減できるメリットがある。
次に、図2、図3、図11を用いて本発明に係る液圧ブレーキ制御装置1の実施例5を説明する。なお、図11は当該実施例5に係る液圧ブレーキ制御装置1の液圧回路構成を示す当該装置の液圧回路図であるが、本実施例についても、前述した実施例1にアキュムレータ90、増圧弁91及び減圧弁92を追加したのみであって、基本的な構成ついては実施例1と同様であることから、以下では、図11の液圧ブレーキ制御装置1のうち既に説明した(図1に図示した)ものと同一の構成、機能を有する部分については同一の符号を付すことにより、具体的な説明を省略する。
すなわち、本実施例に係る液圧ブレーキ制御装置1では、モータMと当該モータMによって駆動されるポンプPPとが液圧ユニットHUの外部に設けられ、リザーバタンクにRSVに接続されている吸入部10aから吸入したブレーキ液を加圧して吐出部10bへと吐出する構成となっている。なお、吐出部10bの下流にはチェックバルブ44が設けられ、チェックバルブ44の下流はアキュムレータ90を介して常閉型の電磁比例弁である増圧弁91と接続されている。また、増圧弁91の下流は第11管路93を通じて第2管路12と接続されるとともに、第11管路93と吸入部10aの間には常閉型の電磁比例弁である減圧弁92が設けられている。
かかる構成から、ポンプPPで昇圧されてアキュムレータ90において貯蔵された高圧のブレーキ液が増圧弁91を通じて油圧ユニットHU内へと流入する構成となっていて、増圧弁91と減圧弁92を制御することで増圧弁91の下流圧力を調整するようになっている。
なお、本実施例では、アキュムレータ90を省略し、チェックバルブ44の下流に直接増圧弁91を設ける構成とすることも可能である。
図2、図3は、切換弁25の具体的構成を示す当該切換弁25の縦断面図である。なお、具体的には、図2が開弁状態、図3が閉弁状態を表している。
図示のように、第1受圧面51には、第1管路13P、第5管路16a並びに当該第5管路16aから分岐した第7管路17によって導かれたマスタシリンダM/Cの圧力が弁を閉じる方向(図中の上方向)へと作用する一方、第2受圧面52には、第11管路93、第2管路12P並びに当該第2管路12Pの連通弁20Pよりも第11管路93側から分岐した第8管路31によって導かれた増圧弁91の下流圧力が弁を開く方向(図中の下方向)へと作用する。
前記第1受圧面51及び第2受圧面52の面積とばね53の調整荷重は、以下の条件を満たすように設定されている。
(条件1)
通常作動時には、第1受圧面51にマスタシリンダM/Cの圧力が作用するとともに、第2受圧面52には増圧弁91の下流圧力が作用する。このとき、ばね53の調整荷重と第2受圧面52に作用する液圧力の合計が第1受圧面51に作用する液圧力に打ち勝つ。
(条件2)
電源失陥時には、第1、第2受圧面51、52にはマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力が作用する。このとき、第1受圧面51に作用する液圧力がばね53の調整荷重と第2受圧面52に作用する液圧力の合計に打ち勝つ。
なお、ばね53の調整荷重をFs、マスタシリンダM/Cの圧力をPMC、増圧弁91の下流圧力をPa、第1受圧面51の面積をA51、第2受圧面52の面積をA52とすると、第1、第2受圧面51、52の面積とばね53の調整荷重に関する条件1、2は以下のように書くことができる。
(条件1) Fs+Pa A52>PMC A51 (通常作動時)
(条件2) PMC A51>Fs+PMC A52 (電源失陥時)
これに加えて、必要に応じて摩擦等の力を考慮して設定する。
なお、本実施例の場合には、通常作動時であれば、第2受圧面52には第1受圧面51に作用する前記マスタシリンダM/Cの圧力よりも十分に大きい前記増圧弁91の下流圧力が常時作用することになるため、ばね53を省略することが可能となる。
次に、本実施例の液圧ブレーキ制御装置1の動作について、通常作動時と電源失陥時とに分けて説明する。なお、実施例1の液圧ブレーキ制御装置1と同様の動作については説明を省略する。
まず、通常作動時について説明する。
すなわち、通常作動時には、遮断弁21、流出弁23が閉弁し、連通弁20、流入弁22が開弁した状態となる。そして、増圧弁91の下流圧力をブレーキペダルBPの操作量に応じた圧力に調整するように、増圧弁91、減圧弁92が制御されることとなる。
これにより、ホイルシリンダW/Cには増圧弁91から流出した高圧のブレーキ液が流入し、制動が行われる。このとき、増圧弁91の下流圧力はマスタシリンダM/Cの圧力よりも高圧であって、第1、第2受圧面51、52にはそれぞれマスタシリンダM/Cの圧力と増圧弁91の下流圧力が導かれ、弁体50にはそれぞれの圧力と面積による液圧力が作用する。
そして、この場合には、ばね53の調整荷重と第2受圧面52に作用する液圧力の合計が第1受圧面51に作用する液圧力に打ち勝つように、第1、第2受圧面51、52の面積とばね53の調整荷重が設定されている。このため、切換弁25は開弁状態が維持されて、ブレーキ液のストロークシミュレータ30への流入が許容されることとなる。
以上のように、本実施例の液圧ブレーキ制御装置1では、通常作動時においては切換弁25についての開弁状態が常時維持されることから、実施例1と同様、良好なペダル操作感を得ることができる。
次に、電源失陥時の動作について説明する。
すなわち、電源失陥時にはモータM及び連通弁20、遮断弁21、流入弁22、流出弁23、増圧弁91、減圧弁92は作動しなくなる。したがって、当該電源失陥時には、連通弁20P、遮断弁21、流入弁22が開弁し、連通弁20S、流出弁23、増圧弁91、減圧弁92は閉弁した状態となる。
これにより、ホイルシリンダW/CにはマスタシリンダM/Cからのブレーキ液が流入し、制動が行われる。このとき、増圧弁91の下流圧力はマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力となっていて、第1、第2受圧面51、52にはそれぞれマスタシリンダM/Cの圧力と増圧弁91の下流圧力が導かれ、弁体50にはそれぞれの圧力と面積による液圧力が作用する。
そして、この場合には、第1受圧面51に作用する液圧力がばね53の調整荷重と第2受圧面52に作用する液圧力の合計に打ち勝つように、第1、第2受圧面51、52の面積とばね53の調整荷重が設定されている。このため、弁体50が図2中の上方向へと変位することとなる。これにより、第5管路16aと流路54との開口量が徐々に小さくなって、フルストローク時には遮断され、切換弁25が閉弁状態となる。
この結果、マスタシリンダM/Cからストロークシミュレータ30へのブレーキ液の流入が遮断され、マスタシリンダM/Cから流出したブレーキ液は全てホイルシリンダW/Cへと導かれて制動が行われることとなる。
換言すれば、電源失陥時にはアキュムレータ90の圧力を利用できないことから、マスタシリンダM/Cの圧力を無駄なく利用して十分な制動を行うことが必要になるところ、本実施例の液圧ブレーキ制御装置1における電源失陥時には、切換弁25を閉弁することにより、ストロークシミュレータ30へのブレーキ液の流入を遮断することができる。その結果、マスタシリンダM/Cの圧力を無駄なく利用した十分な制動を行うことができる。
以上のように、本実施例の液圧ブレーキ制御装置1では、前記切換弁25を用いることによって、小型かつ低コストで消費電力を抑えた構成としながら、通常作動時には良好なペダル操作感を確保し、電源失陥時には十分な制動を行うことができる。
また、本実施例では、前述したように、通常作動時には第1受圧面51に作用する圧力よりも第2受圧面52に作用する圧力の方が常に大きくなるため、実施例1とは異なり、ばね53を設けなくても開弁状態の維持が可能となるため、切換弁25の部品点数を削減できるといったメリットがある。
次に、図4、図5、図11を用いて本発明に係る液圧ブレーキ制御装置1の実施例6を説明する。なお、本実施例については、前述した実施例5に対して切換弁25の構成のみを変更したものであるため、以下では、図11の液圧ブレーキ制御装置1のうち既に説明した(図11に図示した)ものと同一の構成、機能を有する部分については同一の符号を付すことにより、具体的な説明を省略する。
図4、図5は、本発明の実施例6に係る液圧ブレーキ制御装置1の切換弁25の具体的構成を示す当該切換弁25の縦断面図である。なお、具体的には、図4が開弁状態、図5が閉弁状態を表している。
すなわち、本実施例に係る液圧ブレーキ制御装置1においては、第1受圧面61には第1管路13P、第5管路16a、該第5管路16aから分岐した第7管路17並びに流路68aによって導かれたマスタシリンダM/Cの圧力が弁を閉じる方向(図中の上方向)へと作用する一方、第2受圧面62には第11管路93、第2管路12P、該第2管路12Pの連通弁20Pよりも第11管路93側から分岐した第8管路31並びに流路68bによって導かれた増圧弁91の下流圧力が弁を開く方向(図中の下方向)へと作用する。
前記第1受圧面61及び第2受圧面62の面積とばね63の調整荷重は、以下の条件を満たすように設定されている。
(条件1)
通常作動時には第1受圧面61にはマスタシリンダM/Cの圧力、第2受圧面62には増圧弁91の下流圧力が作用する。このとき、ばね63の調整荷重と第2受圧面62に作用する液圧力の合計が第1受圧面61に作用する液圧力に打ち勝つ。
(条件2)
電源失陥時には第1、第2受圧面61、62にはマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力が作用する。このとき、第1受圧面61に作用する液圧力がばね63の調整荷重と第2受圧面62に作用する液圧力の合計に打ち勝つ。
なお、ばね63の調整荷重をFs、マスタシリンダM/Cの圧力をPMC、増圧弁91の下流圧力をPa、第1受圧面61の面積をA61、第2受圧面62の面積をA62とすると、第1、第2受圧面61、62の面積とばね63の調整荷重に関する条件1、2は以下のように書くことができる。
(条件1) Fs+Pa A62>PMC A61 (通常作動時)
(条件2) PMC A61>Fs+PMC A62 (電源失陥時)
これに加えて必要に応じて摩擦等の力を考慮して設定する。
そして、本実施例においても、実施例5と同様、ばね63の省略が可能である。
次に、本実施例の液圧ブレーキ制御装置1の動作について、通常作動時と電源失陥時とに分けて説明する。なお、実施例5の液圧ブレーキ制御装置1と同様の動作については説明を省略する。
まず、通常作動時について説明する。
すなわち、通常作動時には、増圧弁91の下流圧力はマスタシリンダM/Cの圧力よりも高圧となり、第1、第2受圧面61、62にはそれぞれマスタシリンダM/Cの圧力と増圧弁91の下流圧力が導かれ、弁体60にはそれぞれの圧力と面積による液圧力が作用する。
そして、この場合には、ばね63の調整荷重と第2受圧面62に作用する液圧力の合計が第1受圧面61に作用する液圧力に打ち勝つように、第1、第2受圧面61、62の面積とばね63の調整荷重が設定されている。このため、切換弁25は開弁状態が維持されて、ブレーキ液のストロークシミュレータ30への流入が許容される。
次に、電源失陥時の動作について説明する。
すなわち、電源失陥時には、増圧弁91の下流圧力はマスタシリンダM/Cの圧力とほぼ同じ圧力となっていて、第1、第2受圧面61、62にはそれぞれマスタシリンダM/Cの圧力と増圧弁91の下流圧力が導かれ、弁体60にはそれぞれの圧力と面積による液圧力が作用する。
そして、この場合には、第1受圧面61に作用する液圧力がばね63の調整荷重と第2受圧面62に作用する液圧力の合計に打ち勝つように、第1、第2受圧面61、62の面積とばね63の調整荷重が設定されている。このため、弁体60が図4中の上方向へと変位することとなる。これにより、先端部66がシート部67に着座することとなって、切換弁25が閉弁状態となる。
以上のように、本実施例によっても実施例5と同様の作用効果が奏せられることは勿論、特に本実施例では切換弁25をポペット弁として構成していることから、実施例5と比べて当該切換弁25における漏れ(リーク)を低減することができるメリットがある。
1…液圧ブレーキ制御装置
10a…吸入部(吸入側)
10b…吐出部(吐出側)
12…第2管路
13…第1管路
14…第4管路
15…第3管路
16…第5管路
21…遮断弁
22…流入弁
23…流出弁
24…調圧弁
25…切換弁
30…ストロークシミュレータ(調圧部)
90…アキュムレータ
BP…ブレーキペダル
RSV…リザーバタンク
M/C…マスタシリンダ
W/C…ホイルシリンダ
PP…ポンプ

Claims (10)

  1. 車両に用いられる液圧ブレーキ制御装置であって、
    ブレーキ回路中に設けられたポンプと、
    運転者のペダル操作によってブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと前記ブレーキ液圧が作用するように構成されたホイルシリンダとを接続する第1管路と、
    前記第1管路と前記ポンプの吐出側とを接続する第2管路と、
    前記第1管路上であって前記第2管路の接続位置よりも前記マスタシリンダ側に設けられた遮断弁と、
    前記第2管路と前記ポンプの吸入側とを接続する第3管路と、
    前記第3管路上に設けられ、前記ポンプの吐出側から前記ポンプの吸入側へのブレーキ液の流れ込み量を調整する調圧弁と、
    前記第1管路上であって前記第2管路の接続位置よりも前記ホイルシリンダ側に設けられた流入弁と、
    前記第1管路上において前記流入弁よりもホイルシリンダ側と前記ポンプの吸入側とを接続する第4管路と、
    第4管路上に設けられた流出弁と、
    前記第1管路上において前記遮断弁よりもマスタシリンダ側から分岐した第5管路と、
    前記第5管路の下流端に設けられた調圧部と、
    前記第5管路上において前記調圧部の上流側に設けられた切換弁と、
    を備え、
    前記切換弁は、弁体と、前記弁体を開弁方向に付勢する付勢部材とを有し、前記弁体は、第1受圧面と、前記第1受圧面より相対的に小さい面積に設定された第2受圧面とを有し、前記弁体の前記第1受圧面と前記第2受圧面に作用するブレーキ液の液圧力差に基づいて作動する常開型の弁であって、
    前記ポンプの駆動状態では、前記マスタシリンダのブレーキ液圧に基づいて前記第1受圧面に作用する液圧力に対して前記第2受圧面に作用する前記ポンプの吐出側のブレーキ液圧に基づく液圧力と前記付勢部材による荷重との合計が所定以上大きくなるように設定して、前記切換弁を開弁状態とし、
    電源失陥時には、前記第2管路を介して前記第2受圧面に作用する前記マスタシリンダのブレーキ液圧に基づく液圧力と前記付勢部材による荷重との合計に対して前記マスタシリンダのブレーキ液圧に基いて前記第1受圧面に作用する液圧力が所定以上大きくなるように設定して前記切換弁を閉弁し、前記調圧部へのブレーキ液の流入を遮断することを特徴とする液圧ブレーキ制御装置。
  2. 請求項1に記載の液圧ブレーキ制御装置において、
    前記切換弁は、前記弁体が円筒状の滑り面に内接して軸方向移動することにより開閉を行うスプール弁であることを特徴とする液圧ブレーキ制御装置。
  3. 請求項1に記載の液圧ブレーキ制御装置において、
    前記切換弁は、前記弁体が当該弁体の移動方向に対して垂直に設けられた弁座に離着座することにより開閉を行うポペット弁であることを特徴とする液圧ブレーキ制御装置。
  4. 車両に用いられる液圧ブレーキ制御装置であって、
    ブレーキ回路中に設けられたポンプと、
    運転者のペダル操作によってブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと前記ブレーキ液圧が作用するように構成されたホイルシリンダとを接続する第1管路と、
    前記第1管路と前記ポンプの吐出側とを接続する第2管路と、
    前記第1管路上であって前記第2管路の接続位置よりも前記マスタシリンダ側に設けられた遮断弁と、 前記第2管路と前記ポンプの吸入側とを接続する第3管路と、
    前記第3管路上に設けられ、前記ポンプの吐出側から前記ポンプの吸入側へのブレーキ液の流れ込み量を調整する調圧弁と、
    前記第1管路上であって前記第2管路の接続位置よりも前記ホイルシリンダ側に設けられた流入弁と、
    前記第1管路上において前記流入弁よりもホイルシリンダ側と前記ポンプの吸入側とを接続する第4管路と、
    第4管路上に設けられた流出弁と、
    前記第1管路上において前記遮断弁よりもマスタシリンダ側から分岐した第5管路と、
    前記第5管路の下流端に設けられた調圧部と、
    前記第5管路上において前記調圧部の上流側に設けられた切換弁と、
    を備え、
    前記調圧弁は、常開型の電磁弁と、弁体の移動方向の各端側からそれぞれ作用する液圧力差に基づいて作動する常開型の液圧弁とを直列に配置することによって構成され、
    前記液圧弁は、前記ポンプの吐出側の圧力に基づいて発生する液圧力に対して前記マスタシリンダの圧力に基づいて発生する液圧力が所定以上大きくなったときに閉弁し、前記ポンプの吐出側へのブレーキ液の流入を遮断することを特徴とする液圧ブレーキ制御装置。
  5. 請求項に記載の液圧ブレーキ制御装置において、
    前記液圧弁は、前記弁体が円筒状の滑り面に内接して軸方向移動することにより開閉を行うスプール弁であることを特徴とする液圧ブレーキ制御装置。
  6. 請求項に記載の液圧ブレーキ制御装置において、
    前記液圧弁は、前記弁体が当該弁体の移動方向に対して垂直に設けられた弁座に離着座することにより開閉を行うポペット弁であることを特徴とする液圧ブレーキ制御装置。
  7. 請求項に記載の液圧ブレーキ制御装置において、
    前記液圧弁は、
    前記マスタシリンダの圧力が作用する第1受圧面と、前記第1受圧面よりも相対的に小さい面積に設定され、前記ポンプの吐出側の圧力が作用する第2受圧面とを有する弁体と、
    前記弁体を開弁方向に付勢する付勢部材と、
    から構成されることを特徴とする液圧ブレーキ制御装置。
  8. 車両に用いられる液圧ブレーキ制御装置であって、
    ブレーキ回路中に設けられたポンプと、
    運転者のペダル操作によってブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと前記ブレーキ液圧が作用するように構成されたホイルシリンダとを接続する第1管路と、
    前記第1管路と前記ポンプの吐出側とを接続する第2管路と、
    前記第1管路上であって前記第2管路の接続位置よりも前記マスタシリンダ側に設けられた遮断弁と、
    前記第2管路と前記ポンプの吸入側とを接続する第3管路と、
    前記第3管路上に設けられ、前記ポンプの吐出側から前記ポンプの吸入側へのブレーキ液の流れ込み量を調整する調圧弁と、
    前記第1管路上であって前記第2管路の接続位置よりも前記ホイルシリンダ側に設けられた流入弁と、
    前記第1管路上において前記流入弁よりもホイルシリンダ側と前記ポンプの吸入側とを接続する第4管路と、
    第4管路上に設けられた流出弁と、
    前記第1管路上において前記遮断弁よりもマスタシリンダ側から分岐した第5管路と、
    前記第5管路の下流端に設けられた調圧部と、
    前記第5管路上において前記調圧部の上流側に設けられた切換弁と、
    前記第管路上であって前記第管路の接続位置よりも前記ポンプ側に設けられたアキュムレータと、
    を備え、
    前記切換弁は、弁体と、前記弁体を開弁方向に付勢する付勢部材とを有し、前記弁体は、第1受圧面と、前記第1受圧面より相対的に小さい面積に設定された第2受圧面とを有し、前記弁体の前記第1受圧面と前記第2受圧面に作用するブレーキ液の液圧力差に基づいて作動する常開型の弁であって、
    前記ポンプの駆動状態では、前記マスタシリンダのブレーキ液圧に基づいて前記第1受圧面に作用する液圧力に対して前記第2受圧面に作用する前記アキュムレータの下流側のブレーキ液圧に基づく液圧力と前記付勢部材による荷重との合計が所定以上大きくなるように設定して、前記切換弁を開弁状態とし、
    電源失陥時には、前記第2管路を介して前記第2受圧面に作用する前記マスタシリンダのブレーキ液圧に基づく液圧力と前記付勢部材による荷重の合計に対して前記マスタシリンダの圧力に基づいて前記第1受圧面に作用する液圧力が所定以上大きくなるように設定して前記切換弁を閉弁し、前記調圧部へのブレーキ液の流入を遮断することを特徴とする液圧ブレーキ制御装置。
  9. 請求項に記載の液圧ブレーキ制御装置において、
    前記切換弁は、前記弁体が円筒状の滑り面に内接して軸方向移動することにより開閉を行うスプール弁であることを特徴とする液圧ブレーキ制御装置。
  10. 請求項に記載の液圧ブレーキ制御装置において、
    前記切換弁は、前記弁体が当該弁体の移動方向に対して垂直に設けられた弁座に離着座することにより開閉を行うポペット弁であることを特徴とする液圧ブレーキ制御装置。
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