JP6720723B2 - 車両用制動装置 - Google Patents

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本発明は、車両用制動装置に関する。
車両用制動装置には、アキュムレータとレギュレータとを備える倍力機構が設けられているものがある。また、車両用制動装置には、ブレーキ操作部材の操作が機械的にレギュレータのピストンを移動させるものもある。レギュレータは、入力ピストンの移動によりアキュムレータの液圧に基づく液圧を発生させることができる。車両用制動装置には、ブレーキ操作部材の操作に対して反力を発生させるストロークシミュレータが設けられている。
上記のような車両用制動装置では、ブレーキ操作部材の操作により生じる力が、機械的にレギュレータピストン及びストロークシミュレータに付与される。ストロークシミュレータは、例えば、シリンダと、シリンダ内に配置されたピストンと、シリンダとピストンにより区画された反力室と、ピストンの移動に反力を付与する弾性部材と、で構成されている。
このようなストロークシミュレータは、通常のブレーキ操作時には、反力室からリザーバに作動液が流出することでピストンの移動が許容され、所望の反力を発揮する。しかし、ストロークシミュレータは、ブレーキ操作により生じる力を吸収するため、レギュレータピストンの移動が緩やかとなり、急ブレーキ(急踏み)など早期に液圧制動力を発揮させたい場合の弊害となり得る。
そこで、反力室とリザーバとを接続する流路にオリフィスを設けた構成が開発された。これにより、急ブレーキの際には、オリフィスにより反力室からリザーバへの作動液の流出が抑制され、ピストンの移動が抑制される。そして、ブレーキ操作により生じる力は、ストロークシミュレータで吸収されずに、レギュレータピストンに直接的に伝達され、倍力機構の早期起動が可能となる。このような車両用制動装置は、例えば特開2009−507714号公報に記載されている。
特開2009−507714号公報
しかしながら、上記のような車両用制動装置では、倍力機構が早期に起動するものの、ピストンの移動が規制された状態が継続されるため、踏み込みに対してストロークが増大せず、ブレーキフィーリングに板踏み感が生じる。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、急ブレーキ時に、ブレーキ操作に対して通常ブレーキ時よりも早期に制動力を発揮させることができ且つ板踏み感を解消することができる車両用制動装置を提供することを目的とする。
本発明の車両用制動装置は、中空形状の本体部と、前記本体部内に移動可能に配置された弁部と、前記本体部と前記弁部とにより区画された調圧室と、前記弁部が受ける前記調圧室の容積を減少させる力に対して反力を発生させる弁部用弾性部材と、作動液を蓄圧する蓄圧部と、を有し、ブレーキ操作部材の操作に基づく前記弁部の移動に応じて、前記蓄圧部の液圧に基づく第一液圧を前記調圧室に発生させる第一液圧発生機構と、前記ブレーキ操作部材の操作に対して反力を発生させる反力発生機構と、を備え、車輪に対して前記第一液圧に基づく液圧制動力を発生可能な車両用制動装置であって、前記反力発生機構は、第1反力発生部及び第2反力発生部を有し、前記第1反力発生部は、第1シリンダ部と、前記第1シリンダ部内に移動可能に配置された第1ピストンと、前記第1シリンダ部内に形成され前記第1ピストンに面する第1反力室と、前記第1シリンダが受ける前記第1反力室の容積を減少させる力に対して反力を発生させる第1弾性部材と、前記第1反力室と第1リザーバとを接続する第1流路と、を有し、前記第2反力発生部は、第2シリンダ部と、前記第2シリンダ部内に移動可能に配置された第2ピストンと、前記第2シリンダ部内に形成され前記第2ピストンに面する第2反力室と、前記第2シリンダが受ける前記第2反力室の容積を減少させる力に対して反力を発生させる第2弾性部材と、前記第2反力室と第2リザーバとを接続する第2流路と、を有し、前記第一液圧発生機構、前記第1反力発生部、及び前記第2反力発生部は、前記ブレーキ操作部材の操作速度が所定値未満である場合に、前記ブレーキ操作部材の操作量の増大に伴い、前記調圧室、前記第1反力室、及び前記第2反力室の容積が、前記第1反力室、前記調圧室、前記第2反力室の順で減少するように構成され、前記第1反力室と前記第2反力室との間の作動液の流通は、少なくとも前記ブレーキ操作部材の操作速度が前記所定値以上である場合には遮断又は抑制され、前記第1流路には、前記ブレーキ操作部材の操作速度が前記所定値以上である場合に作動液の流通を遮断又は抑制する絞り機構が設けられ、前記第2流路には、前記絞り機構が設けられていない。
本発明によれば、第1流路に絞り機構が設けられているため、急ブレーキの際には、第1反力室が密閉(ロック)又はほぼ密閉され、ブレーキ操作による力が早期に弁部に加わり、通常ブレーキ時よりも早期に第一液圧を発生させることができる。また、本発明によれば、第2流路に絞り機構が設けられていないため、急ブレーキの際にも第2反力室は密閉されず、ブレーキ操作部材の操作量の増大に伴い、調圧室に続いて第2反力室の容積が減少する。つまり、本発明によれば、急ブレーキ時も、ブレーキ操作(踏み込み)に対して、第2弾性部材が反力を発生しつつ第2反力室の容積が減少して操作量が増大するため、板踏み感は生じない。
第一実施形態の車両用制動装置の構成を示す構成図である。 第二実施形態の車両用制動装置の構成を示す構成図である。 第三実施形態の車両用制動装置の構成を説明するための説明図である。 第三実施形態の車両用制動装置の別の構成を説明するための説明図である。 第四実施形態の車両用制動装置の構成を説明するための説明図である。 その他変形態様の構成を説明するための説明図である。 その他変形態様の構成を説明するための説明図である。
以下、本発明に係る車両用装置を車両に適用した一実施形態を図面を参照して説明する。図面は、構成を模式的に示した概念図である。図1に示すように、車両は、各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrr(以下、まとめた表現において車輪W、前輪Wf、後輪Wrとも称する)に液圧制動力を付与して車両を制動させる車両用制動装置Aを備えている。また、本実施形態の車両は、ハイブリッド車両であって、車輪W(例えば前輪Wf)に回生制動力を発生させる回生制動装置Bを備えている。回生制動装置Bは、前輪Wfの駆動軸に設けられた発電機B1を備えている。なお、図示しないが、回生制動装置Bは、ハイブリッドECUと、バッテリと、インバータと、を備えている。回生制動装置Bは、車両の運動エネルギーを電気エネルギーに変換して得る回生制動力を車輪Wに付与する装置である。回生制動装置Bの構成・動作は公知であり、詳細説明は省略する。
<第一実施形態>
車両用制動装置Aは、図1に示すように、ブレーキ操作部材であるブレーキペダル11、ストロークシミュレータ部12、リザーバタンク14、倍力機構(「第一液圧発生機構」に相当する)15、アクチュエータ16、ブレーキECU17、及びホイールシリンダWCを備えている。
ホイールシリンダWCは、車輪Wの回転をそれぞれ規制するものであり、キャリパCLに設けられている。ホイールシリンダWCは、後述する第一液圧に基づいて車両の車輪Wに制動力を付与する制動力付与機構である。制動力付与機構は、第一液圧に基づいて車輪Wに制動力を付与可能に構成されている。ホイールシリンダWCにアクチュエータ16又は倍力機構15からのブレーキ液の圧力(ブレーキ液圧:第一液圧)が供給されると、ホイールシリンダWCの各ピストン(図示省略)が摩擦部材である一対のブレーキパッド(図示省略)を押圧して車輪Wと一体回転する回転部材であるディスクロータDRを両側から挟んでその回転を規制する。なお、本実施形態においては、ディスク式ブレーキを採用するようにしたが、ドラム式ブレーキを採用するようにしてもよい。
ブレーキペダル11の近傍には、ブレーキペダル11の踏み込みによるブレーキ操作状態であるブレーキペダルストローク(以下、単に「ストローク」という)(「操作量」に相当する)を検出するペダルストロークセンサ11aが設けられている。このペダルストロークセンサ11aは、ブレーキECU17に接続されており、検出信号がブレーキECU17に出力されるように構成されている。
ブレーキペダル11は、プッシュロッド19を介してストロークシミュレータ部12に接続されている。ストロークシミュレータ部12は、シリンダ部12aと、シリンダ部12a内を液密に摺動可能なピストン12bと、シリンダ部12aとピストン12bとによって形成された液圧室12cと、液圧室12cと連通されているストロークシミュレータ(「反力発生機構」に相当する)12dとを備えている。なお、図1の黒丸は、主なシール部材を表している。
ピストン12bの摺動方向(軸方向)の一端側(図示右側)には、プッシュロッド19が連結されている。ピストン12bは、液圧室12c内に配設されている。液圧室12c内には、ピストン12bとシリンダ部12aの底壁12a3との間に介装されて液圧室12cを拡張する方向にピストン12cを付勢するスプリング12eが配設されている。
液圧室12cは、入出力ポート12a2に接続された油路12fを介してストロークシミュレータ12dに接続されている。油路12fは、ポート12d9を介してストロークシミュレータ12dの液圧室12d0に接続されている。なお、液圧室12cは、初期状態(図1の状態)から駆動するまでは、図示しない接続油路を介してリザーバタンク14に連通している。
ストロークシミュレータ12dは、ブレーキペダル11の操作に対して反力を発生させる装置である。換言すると、ストロークシミュレータ12dは、ブレーキペダル11の操作状態に応じた大きさのストロークと反力をブレーキペダル11に発生させるものである。ストロークシミュレータ12dは、液圧室12d0内に、ブレーキ操作に対応する液圧(反力圧)を発生させる操作対応圧発生機構であるともいえる。
ストロークシミュレータ12dは、有底筒状のシリンダ部(「共通シリンダ部」に相当する)12d1と、第1ピストン12d2と、第1反力室12d3と、第1スプリング(「第1弾性部材」に相当する)12d4と、第2ピストン12d5と、第2反力室12d6と、第2スプリング(「第2弾性部材」に相当する)12d7と、を備えている。シリンダ部12d1の一端部には、第1ピストン12d2とシリンダ部12d1とにより区画(形成)され、油路12fを介して液圧室12cと連通する液圧室12d0が設けられている。
第1ピストン12d2は、シリンダ部12d1内に摺動可能に配置されている。第1反力室12d3は、シリンダ部12d1と、第1ピストン12d2と、第1ピストン12d2に対向配置された第2ピストン12d5とにより区画されている。第1ピストン12d2は、第1反力室12d3を区画する区画要素(区画部材)の1つであるといえる。第1スプリング12d4は、第1反力室12d3に配置され、第1ピストン12d2が受ける第1反力室12d3の容積を減少させる力に対して反力を発生させる。第1反力室12d3は、油路(「第1流路」に相当する)91を介してリザーバタンク(「共通リザーバ」に相当する)14に接続されている。油路91は、シリンダ部12d1のポートP1に接続されている。
油路91には、ブレーキECU17で開閉制御される電磁弁(「絞り機構」に相当する)91aが設けられている。電磁弁91aは、自身が有するソレノイドコイルへの制御電流がゼロである時(非通電時)には遮断状態となり、ソレノイドコイルに制御電流が供給されている時(通電時)には連通状態となるノーマルクローズ型の電磁弁である。電磁弁91aは、連通/遮断状態を制御可能な2位置電磁弁でも良いし、リニア弁でも良い。
ブレーキECU(「制御部」に相当する)17は、ペダルストロークセンサ11aの検出結果に基づき、ブレーキペダル11の操作速度を取得(演算)する。ブレーキECU17は、操作速度が所定値未満である場合(通常ブレーキ時)に電磁弁91aを開弁させ、操作速度が所定値以上である場合(例えば急ブレーキ時)に電磁弁91aを閉弁させる。
第2ピストン12d5は、シリンダ部12d1内に摺動可能に、第1ピストン12d2の一方側(図左側)に配置されている。第2反力室12d6は、シリンダ部12d1と、第2ピストン12d5と、第2ピストン12d5に対向配置されたスプール弁(「対面部」に相当する)15bとにより区画されている。第2スプリング12d7は、第2反力室12d6に配置され、第2ピストン12d5が受ける第2反力室12d6の容積を減少させる力に対して反力を発生させる。第2反力室12d6は、油路(「第2流路」に相当する)41を介してリザーバタンク14に接続されている。油路41は、シリンダ部12d1のポートP2に接続されている。油路41には、電磁弁91aのような電磁弁やオリフィスが設けられていない。つまり、油路41は、絞り機構がない通常の配管構成となっている。「絞り機構」とは、ブレーキペダル11の操作速度がある値(所定値)以上になると、流体の流通を遮断又は抑制し、所定値未満の場合は流通を許可する機構を意味する。
第1ピストン12d2、第1反力室12d3、第1スプリング12d4、油路91、電磁弁91a、及びリザーバタンク14は、第1反力発生部D1を構成している。また、第2ピストン12d5、第2反力室12d6、第2スプリング12d7、油路41、及びリザーバタンク14は、第2反力発生部D2を構成している。第1反力室12d3と第2反力室12d6とは、少なくともブレーキペダル11の操作速度が所定値以上である場合には、遮断された状態となる。
倍力機構(「第一液圧発生機構」に相当する)15は、作動液(ブレーキ液)を蓄圧するアキュムレータ(蓄圧部)15c1の液圧に基づいて入力部15bの移動に応じた第一液圧を発生させてアクチュエータ16に出力するものである。倍力機構15は、シリンダ(「本体部」に相当する)15a、スプール弁(「弁部」に相当する)15b、圧力供給装置15c、及び液圧発生部15dを備えている。
シリンダ15aは、有底筒状(中空形状)の部材であって、ストロークシミュレータ12dのシリンダ部12d1に同軸的かつ一体的に接続されている。つまり、シリンダ15aとシリンダ部12d1とは、1つのシリンダ8で構成されている。シリンダ8の内周面には、内径を部分的に小さくする部材が配置されている。具体的に、シリンダ8は、第一筒状部材81及び第二筒状部材82を備えている。第一筒状部材81は、シリンダ8のうちシリンダ部12d1を構成する部位(軸方向一方側の部位)の内周面に固定されている。第二筒状部材82は、シリンダ8のシリンダ15aを構成する部位(軸方向他方側の部位)のうち、シリンダ8の他端部(底部)から所定距離だけ軸方向一方側に移動した位置までの部位の内周面に対して固定されている。所定距離は、第一筒状部材81と第二筒状部材82とが所定の離間距離を有するように設定されている。内径は、第二筒状部材82のほうが第一筒状部材81よりも大きい。第一筒状部材81は、シリンダ部12d1の内周部を構成しているといえる。第1ピストン12d2及び第2ピストン12d5は、第一筒状部材81に対して摺動する。また、第二筒状部材82は、シリンダ15aの一部を構成しているといえる。
スプール弁15bは、倍力機構15にブレーキ操作(ブレーキ操作に応じた液圧)を入力する。スプール弁15bは、ストロークシミュレータ12dの第2ピストン12d5の摺動に伴って、第2ピストン12d5との間に介在された介在部材である第2スプリング12d7によって押圧されることによりシリンダ15a内を摺動し移動する。スプール弁15bは、シリンダ15a内を液密に摺動する。スプール弁15bは、軸方向一方側(図右側)の部位を構成する大径部150bと、大径部150bから軸方向他方側に一体的に延びる小径部151bと、を備えている。
大径部150bは、ピストン形状に形成され、シリンダ15aに対して摺動可能に第一筒状部材81と第二筒状部材82の間に配置されている。大径部150bの軸方向長さは、第一筒状部材81と第二筒状部材82の離間距離よりも小さい。大径部150bは、初期位置において第一筒状部材81に当接している。大径部150bは、仮に軸方向他方側に摺動し続けた場合、第二筒状部材82に当接して停止する。スプール弁15bと第二筒状部材82とで区画される液圧室15eは、図示しないがリザーバタンク14に連通している。
小径部151bは、外径が大径部150bの外径よりも小さいピストン形状に形成され、第二筒状部材82に対して摺動可能に配置されている。小径部151bとシリンダ15a(第二筒状部材82とシリンダ8の底部)とにより、調圧室15d5が区画されている。調圧室15d5には、スプール弁15bが受ける調圧室15d5の容積を減少させる力に対して反力を発生させるスプリング(「弁部用弾性部材」に相当する)15d6が配置されている。スプリング15d6は、調圧室15d5を拡張する方向に付勢するともいえる。スプール弁15bの位置により、調圧室15d5の容積が決まる。小径部151b、調圧室15d5、及びスプリング15d6は、液圧発生部15dの構成要素といえる。
圧力供給装置15cは、低圧力源であるリザーバタンク14と、高圧力源であり作動液を蓄圧するアキュムレータ(「蓄圧部」に相当する)15c1と、リザーバタンク14のブレーキ液を吸入しアキュムレータ15c1に圧送するポンプ15c2と、ポンプ15c2を駆動させる電動モータ15c3を備えている。リザーバタンク14は大気に開放されており、リザーバタンク14の液圧は大気圧と同じである。低圧力源は高圧力源よりも低圧である。圧力供給装置15cの低圧力源としてリザーバタンク14を共用しているが、別のリザーバタンクを設けるようにしてもよい。圧力供給装置15cは、アキュムレータ15c1から供給されるブレーキ液の圧力を検出してブレーキECU17に出力する圧力センサ15c4を備えている。
液圧発生部15dは、作動液を蓄圧するアキュムレータ15c1の液圧に基づいてスプール弁15bの移動に応じた第一液圧を発生させる。液圧発生部15dは、調圧室15d5と、スプリング15d6と、シリンダ15aに形成された高圧ポート15d2、低圧ポート15d3、及び出力ポート15d4と、を備えている。高圧ポート15d2は、油路42を介してアキュムレータ15c1に接続されている。低圧ポート15d3は、油路41に接続されている油路43を介してリザーバタンク14に接続されている。出力ポート15d4は、油路44、45を介してアクチュエータ16(ひいてはホイールシリンダWC)に接続されている。
スプール弁15bは、初期状態において、スプリング15d6によって付勢されて所定位置にある(図1参照)。スプール弁15bの所定位置は、スプール弁15bの一端側が第一筒状部材81に当接して位置決め固定される位置であり、スプール弁15bの他端が低圧ポート15d3を閉塞する直前位置となっている。スプール弁15bの所定位置では、低圧ポート15d3が開口しており、調圧室15d5とリザーバタンク14とが連通している。
スプール弁15bの外周部には、液圧室15d7が形成されている。また、スプール弁15bには、液圧室15d7と調圧室15d5とを連通させる油路15d8が形成されている。図1に示すように、スプール弁15bが所定位置にある場合、低圧ポート15d3と出力ポート15d4とが調圧室15d5及び油路15d8を介して連通するとともに、高圧ポート15d2はスプール弁15bによって閉塞されている。
ここで液圧発生部15dの動作について説明する。スプール弁15bが軸方向他方側(図左側)に移動すると、高圧ポート15d2と出力ポート15d4とは液圧室15d7を介して連通する。このとき、低圧ポート15d3はスプール弁15bによって閉塞される。液圧室15d7と調圧室15d5とは油路15d8により連通しているため、液圧室15d7の液圧が調圧室15d5の液圧となる。これにより、スプール弁15bの他端面は、調圧室15d5の液圧(以下「サーボ圧」ともいう)に対応する力を受ける(増圧時)。サーボ圧は第一液圧を意味する。
スプリング12d7によるスプール弁15bへの押圧力(スプール弁15bの一端面が受ける力)と上記サーボ圧に対応する力(スプール弁15bの他端面が受ける力)とがつりあうと、スプール弁15bにより高圧ポート15d2と低圧ポート15d3とが閉塞される(保持時)。
さらにスプール弁15bが軸方向一方側(図右側)に移動すると、低圧ポート15d3と出力ポート15d4とは油路15d8を介して連通するとともに、高圧ポート15d2はスプール弁15bによって閉塞される(減圧時)。このように、倍力機構15は、スプール弁15bやシリンダ15aで構成された機械式のレギュレータを備えている。
アクチュエータ16は、上流圧(サーボ圧)を調圧して下流(ホイールシリンダWC)に供給する装置であって、図示しないが、複数の電磁弁と、電動ポンプと、リザーバと、を備えている。アクチュエータ16は、サーボ圧に基づき、ホイールシリンダWCに対して、増圧制御、減圧制御、保持制御、及び加圧制御を実行することができる。アクチュエータ16は、4つのホイールシリンダWCに対して2つの配管系統を備え、いわゆるX配管又は前後配管によりホイールシリンダWCと調圧室15d5とを接続している。アクチュエータ16は、ブレーキ操作によらずホイールシリンダWCを加圧する自動加圧制御、横滑り防止制御、及びABS制御を実行することができる。アクチュエータ16の詳細説明については公知であるため省略する。
ここで、本実施形態の倍力機構15は、ブレーキペダル11のストロークの増大に伴って、第1反力室12d3、第2反力室12d6、及び調圧室15d5の容積が、第1反力室12d3、調圧室15d5、第2反力室12d6の順に減少するように構成されている。換言すると、倍力機構15の構成によれば、ストローク増大に伴う容積減少開始の順番が、第1反力室12d3→調圧室15d5→第2反力室12d6となる。上記のような各室12d3、12d6、15d5の容積減少の順番は、例えば、各弾性部材(ここではスプリング)12d4、12d7、15d6のばね定数、各ピストン12d2、12d5、15bの径(軸方向両端面の受圧面積)、及び各摺動抵抗等により設定することができる。例えば各ピストン12d2、12d5、15bの径及び摺動抵抗が同一の場合、ばね定数について、第2スプリング12d7>スプリング15d6>第1スプリング12d4と設定することで、上記容積減少順番を実現することができる。例えば、第1スプリング12d4は、液圧室12d0が所定圧になるくらいで縮み切るように設定されている。
弾性部材の構成について具体例を挙げると、各スプリング12d4、12d7、15d6のばね定数は、例えばスプリングとゴムなどの弾性部材の組み合わせにより、伸縮に伴い変化するように設定されても良い(例えば折れ点構造)。弾性部材は、例えば、スプリングが所定量縮むと、ゴムと対向面との当接による弾性力(反力)が加わり、結果としてばね定数が大きくなるように構成することができる。例えば、第1反力室12d3の容積が減少している際、第1ピストン12d2にゴムによる弾性力が加わるまで(ゴムと第2ピストン12d5とが当接するまで)、第1反力室12d3の容積は比較的容易に減少し、ゴムによる弾性力が発生してから(ゴムと第2ピストン12d5とが当接した以降)は、ゴムにより反力が高まり、その後はスプリング15d6が縮み始める。この場合、「縮み切る」とは、ゴムと第2ピストン12d5とが当接した状態といえる。
ここで、通常ブレーキ時(操作速度が所定値未満の際)の各ピストン部材12b、12d2、12d5、15bの動作について、具体的に、軸方向一方側を後方とし軸方向他方側を前方として説明する。急ブレーキでなくブレーキペダル11が踏み込まれると、ブレーキECU17が電磁弁91aを開弁し、ピストン12bが前進し、液圧室12d0の液圧が上昇する。当該液圧室12d0の液圧の上昇により、まず第1ピストン12d2が前進し、第2ピストン12d5及びスプール弁15bの位置は変動しない。通常ブレーキ時であるため、油路91は連通状態となり、第1反力室12d3はほぼ大気圧となる。なお、油路41は常に絞りなしの連通状態であり、第2反力室12d6は常時ほぼ大気圧である。
液圧室12d0液圧による力が、第1スプリング12d4による反力を超え、第1ピストン12d2のみが前進する。つまり、第1反力室12d3の容積のみが減少する。この第1ピストン12d2の前進中には、スプール弁15bが作動しないため、サーボ圧は発生しない。つまり、ストロークのうち第1ピストン12d2の前進分は、無効ストロークとなる。無効ストロークは、回生制動力を最大限発生させるために構成されている。
続いて、ストロークが増大していき、第1スプリング12d4が縮み切ると、液圧室12d0の液圧による力が上昇してスプリング15d6による反力を超える。そうすると、第2スプリング12d7が縮むことなく、第1ピストン12d2、第2ピストン12d5、及びスプール弁15bが一体的に前進する。つまり、この際は、調圧室15d5の容積が減少する。スプール弁15bの前進により高圧ポート15d2と出力ポート15d4が連通し、液圧発生部15dが増圧状態となり、調圧室15d5にサーボ圧(「第一液圧」に相当する)が発生する。サーボ圧は、アクチュエータ16を介してホイールシリンダWCに供給される。このように車両用制動装置Aは、サーボ圧に基づく液圧制動力を発生させる。
そして、引き続き踏み込みが継続されると、液圧室12d0の液圧による力が、スプール弁15bに加わりつつ、第2スプリング12d7の反力を超え、第2ピストン12d5が前進する。つまり、この際は、第2反力室12d6の容積が減少する。第2スプリング12d7が縮んでいる際もスプール弁15bには押圧力が加わり続け、レギュレータ機構(圧力平衡によるスプール弁15bの進退)により当該ブレーキ操作に応じたサーボ圧が調圧室15d5に発生する。
反対に、急ブレーキ時(操作速度が所定値以上)の各ピストン部材12b、12d2、12d5、15bの動作について説明する。急ブレーキが為されると、ブレーキECU17が電磁弁91aを閉弁する。これにより、第1反力室12d3は密閉状態(ロックされた状態)となり、その容積が変化し難い状況となる。したがって、液圧室12d0の液圧による力の上昇に伴い、第1スプリング12d4が縮むことなく(第1反力室12d3の容積が減少することなく)、第1ピストン12d2、第2ピストン12d5、スプール弁15bが一体的に前進する。つまり、急ブレーキの場合、ブレーキ操作による容積の減少は、第1反力室12d3を飛ばして、調圧室15d5から始まる。この構成により、急ブレーキの際に無効ストロークを無くして、直接的にスプール弁15bを作動させることができる。これにより、無効ストロークを有する構成であっても、急ブレーキ時の良好な応答性が確保される。
ここで本実施形態では、スプール弁15bが作動してサーボ圧が発生している状態で、さらに踏み込みが為された場合、踏み込みに応じて第2反力室12d6の容積が減少し、ストロークが増大する。これは、急ブレーキ時に、電磁弁91aが閉弁されて第1反力室12d3が密閉状態になったとしても、第2反力室12d6は油路41を介してリザーバタンク14に連通しており、通常ブレーキ時と同様の状態が維持されるためである。つまり、ブレーキ操作による容積の減少は、調圧室15d5、第2反力室12d6の順に開始される。本実施形態によれば、急ブレーキ時にシミュレータのロックにより直接的にスプール弁15bを作動させる構成であっても、急ブレーキ時に、踏み込みに対して、第2スプリング12d7により反力を発生させつつストロークを発生させることができ、板踏み感を解消することができる。このように、第一実施形態によれば、急ブレーキ時に、ブレーキ操作に対して通常ブレーキ時よりも早期に制動力を発揮させることができ且つ板踏み感を解消することができる。
<第二実施形態>
第二実施形態の構成は、絞り機構が電磁弁91aでなくオリフィス91bである点で、第一実施形態と異なっている。したがって、異なっている点について説明する。第二実施形態の説明において、第一実施形態の説明や図面を参照することができる。
第二実施形態では、図2に示すように、油路91に絞り機構としてオリフィス91bが設けられている。オリフィス91bは、流路が狭く絞られている構造であり、ブレーキペダル11の操作速度が所定値以上である場合に流体の流通を遮断又は抑制し、操作速度が所定値未満である場合に流通を許容するように形成されている。第二実施形態によっても、急ブレーキ時に第1反力室12d3は密閉又はほぼ密閉されるが第2反力室12d6は密閉されず、第一実施形態と同様の効果が発揮される。さらに第二実施形態では、電磁弁やその制御が必要なく、小型化、設計自由度、及び製造コスト面で有利となる。ただし、第一実施形態のような電磁弁91aの開閉制御による絞り機構によれば、より確実に所望のタイミングで流通/遮断を切り替えることができる。第一、第二実施形態のように、絞り機構は、電動式又は構造的に構成される。
<第三実施形態>
第三実施形態の構成は、主にシリンダ構成とオリフィスの位置の点で、第二実施形態と異なっている。したがって、異なっている点について説明する。第三実施形態の説明において、第一、第二実施形態の説明や図面を参照することができる。
第三実施形態では、図3に示すように、シリンダ部12d1とシリンダ15aが別体で構成されている。換言すると、第三実施形態では、ストロークシミュレータとレギュレータとが別のシリンダ部材により設けられている。したがって、第2反力室12d6は、シリンダ部12d1の内周面、シリンダ部12d1の底面(「対面部」に相当する)、及び第2ピストン12d5により区画されている。
また、第2ピストン12d5には、第1反力室12d3と第2反力室12d6を連通させるように、オリフィスZ1が形成されている。オリフィスZ1は、第2ピストン12d5に形成された軸方向に貫通する小径の孔といえる。そして、第三実施形態において、第1反力室12d3とリザーバタンク14とを接続する流路(第1流路W1)は、オリフィスZ1と、第2反力室12d6と、油路41(第2流路W2)と、で構成されている。
この構成によっても、通常ブレーキ時には第1流路W1及び第2流路W2が連通状態となり、急ブレーキ時には第1流路W1を構成するオリフィスZ1においてのみ流路が制限(遮断又は抑制)され、第2流路W2は連通状態となる。つまり、第三実施形態によっても、急ブレーキ時には、第1反力室12d3のみが密閉又はほぼ密閉され、第2反力室12d6の容積減少は妨げられず、第一、第二実施形態と同様の効果が発揮される。さらに、第三実施形態によれば、シリンダ部12d1とリザーバタンク14とをつなぐ流路を1つ(流路41)にすることができ、コンパクト化や製造コスト低減が可能となる。
また、図4に示すように、第2ピストン12d5の外周面とシリンダ部12d1の内周面の間にオリフィスZ2を形成しても良い。図4のオリフィスZ2は、環状に形成されている。換言すると、オリフィスZ2は、第2ピストン12d5とシリンダ部12d1との間に形成された、絞り機構として機能する環状の隙間である。オリフィスZ2は、例えば第2ピストン12d5の外周部に溝を設けたり、第2ピストン12d5の外径を小さくしたりして形成することができる。これによっても、上記同様の効果が発揮される。
このように、本発明において、第1反力室12d3と第2反力室12d6との間の作動液の流通は、少なくともブレーキペダル11の操作速度が所定値以上である場合には、遮断又は抑制された状態となる。また、第一実施形態のように1つの共通のシリンダ8によるシリンダ構成であっても、第三実施形態のようなオリフィスZ1(又はオリフィスZ2)、第1流路W1、及び第2流路W2を設けることができる。
<第四実施形態>
第四実施形態の構成は、主にシリンダ構成の点で、第一〜第三実施形態と異なっている。したがって、異なっている点について説明する。第四実施形態の説明において、第一〜第三実施形態の説明や図面を参照することができる。
第四実施形態では、図5に示すように、第1反力発生部D1と第2反力発生部D2とが別々のシリンダ部材C1、C2により構成されている。そして、第1反力室12d3とリザーバタンク14とを接続する第1流路W1には、絞り機構E(電磁弁91a又はオリフィス91b)が設けられている。また、第2反力室12d6とリザーバタンク14とを接続する第2流路W2には、絞り機構が設けられていない。これによっても、第一、第二実施形態と同様の効果が発揮される。ただし、コンパクト化や製造コストの面を考慮すると、第一〜第三実施形態が有利である。
<その他>
本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、上記実施形態において、第1反力発生部D1と第2反力発生部D2との位置が反対でも良い。例えば、図6に示すように、第1反力発生部D1が軸方向他方側(前方側、図左側)に配置され、第2反力発生部D2が軸方向一方側(後方側、図右側)に配置されても良い。また、図7に示すように、スプール弁15bが弾性部材Xを介在して離間した2部材(入力部Y1とスプール部Y2)で構成されても良い。
また、上記実施形態では、第1流路を構成する流路91、W1と第2流路を構成する流路41、W2とで一部流路を共有しているが、両者が独立してリザーバタンク14に接続される構成であっても良い(図6及び図7参照)。上記実施形態のように一部を共通流路(例えばリザーバタンク14側の開口端部を含む部位)とする場合、第1流路のうち共通流路を除く部分(すなわち第2流路を除く部分)に絞り機構が設けられる。
また、本発明は、ハイブリッド車両以外にも適用できる。本発明は、例えば多段式のストロークシミュレータを有する車両用制動装置にも適用できる。ハイブリッド車両では、機械的に無効ストロークを発現させる構成が多く、本発明は、このような構成において特に効果的である。また、本発明の車両用制動装置は、調圧室15d5の液圧(サーボ圧)により、マスタシリンダ内のマスタピストンを駆動させる構成でも良い。また、オリフィス91b、Z1、Z2における所定値は、例えば流通許可側の閾値と流通禁止側の閾値とで異なるなど、幅をもつ値であっても良い。
また、リザーバタンク14は、第1反力室12d3と第2反力室12d6と調圧室15d5で共通のリザーバとして構成されているが、各室で別々にリザーバを設けても良く、又は一部に共通のリザーバを設けても良い。例えば、第1反力室12d3に接続される第1リザーバと、第2反力室12d6に接続される第2リザーバとは、共通のリザーバタンク14で構成するのではなく、それぞれ別々のリザーバにより構成されても良い。また、スプリング15d6は、「レギュレータばね」ともいえる。また、アクチュエータ16は、自動加圧制御に対応しないABSや電磁弁であっても良い。また、液圧発生部15dは、スプール弁タイプに限らず、他のレギュレータ(調圧機構)であっても良い。なお、特に図3、4のスプール弁15bは概念図であり、また図3、4のスプール弁15bに対するシール部材の表記は省略されている。スプール弁15b及びその周辺部位の構成例は、図1、2を参照できる。
(まとめ)
本実施形態の車両用制動装置Aは、以下のように記載することができる。すなわち、車両用制動装置Aは、中空形状の本体部15aと、本体部15a内に移動可能に配置された弁部15bと、本体部15aと弁部15bとにより区画された調圧室15d5と、弁部15bが受ける調圧室15d5の容積を減少させる力に対して反力を発生させる弁部用弾性部材15d6と、作動液を蓄圧する蓄圧部15c1と、を有し、ブレーキ操作部材11の操作に基づく弁部15bの移動に応じて、蓄圧部15c1の液圧に基づく第一液圧を調圧室15d5に発生させる第一液圧発生機構15と、
ブレーキ操作部材11の操作に対して反力を発生させる反力発生機構12dと、
を備え、車輪Wに対して第一液圧に基づく液圧制動力を発生可能な車両用制動装置であって、
反力発生機構12dは、第1反力発生部D1及び第2反力発生部D2を備え、
第1反力発生部D1は、第1シリンダ部12d1と、第1シリンダ部12d1内に移動可能に配置された第1ピストン12d2と、第1シリンダ部12d1内に形成され第1ピストン12d2を区画要素とする第1反力室12d3と、第1ピストン12d2が受ける第1反力室12d3の容積を減少させる力に対して反力を発生させる第1弾性部材12d4と、第1反力室12d3と第1リザーバ14とを接続する第1流路91、W1と、を有し、
第2反力発生部D2は、第2シリンダ部12d1と、第2シリンダ部12d1内に移動可能に配置された第2ピストン12d5と、第2シリンダ部12d1内に形成され第2ピストン12d5を区画要素とする第2反力室12d6と、第2ピストン12d5が受ける第2反力室12d6の容積を減少させる力に対して反力を発生させる第2弾性部材12d7と、第2反力室12d6と第2リザーバ14とを接続する第2流路41、W2と、を有し、
第一液圧発生機構15、第1反力発生部D1、及び第2反力発生部D2は、ブレーキ操作部材11の操作速度が所定値未満である場合に、ブレーキ操作部材11の操作量の増大に伴い、調圧室15d5、第1反力室12d3、及び第2反力室12d6の容積が、第1反力室12d3、調圧室15d5、第2反力室12d6の順で減少するように構成され、
第1反力室12d3と第2反力室12d6との間の作動液の流通は、少なくともブレーキ操作部材11の操作速度が所定値以上である場合には制限(遮断又は抑制)され、
第1流路91、W1には、ブレーキ操作部材11の操作速度が所定値以上である場合に作動液の流通を制限(遮断又は抑制)する絞り機構91a、91b、Eが設けられ、第2流路41、W2には、絞り機構91a、91b、Eが設けられていない。
15…倍力機構(第一液圧発生機構)、12d…ストロークシミュレータ(反力発生機構)、D1…第1反力発生部、D2…第2反力発生部、12d1…シリンダ部(第1シリンダ部、第2シリンダ部、共通シリンダ部)、12d2…第1ピストン、12d3…第1反力室、12d4…第1スプリング(第1弾性部材)、12d5…第2ピストン、12d6…第2反力室、12d7…第2スプリング(第2弾性部材)、14…リザーバタンク(第1リザーバ、第2リザーバ)、91…油路(第1流路)、91a…電磁弁(絞り機構)、91b、Z1、Z2…オリフィス(絞り機構)、41…油路(第2流路)、17…ブレーキECU(制御部)。

Claims (4)

  1. 中空形状の本体部と、前記本体部内に移動可能に配置された弁部と、前記本体部と前記弁部とにより区画された調圧室と、前記弁部が受ける前記調圧室の容積を減少させる力に対して反力を発生させる弁部用弾性部材と、作動液を蓄圧する蓄圧部と、を有し、ブレーキ操作部材の操作に基づく前記弁部の移動に応じて、前記蓄圧部の液圧に基づく第一液圧を前記調圧室に発生させる第一液圧発生機構と、
    前記ブレーキ操作部材の操作に対して反力を発生させる反力発生機構と、
    を備え、車輪に対して前記第一液圧に基づく液圧制動力を発生可能な車両用制動装置であって、
    前記反力発生機構は、第1反力発生部及び第2反力発生部を備え、
    前記第1反力発生部は、第1シリンダ部と、前記第1シリンダ部内に移動可能に配置された第1ピストンと、前記第1シリンダ部内に形成され前記第1ピストンを区画要素とする第1反力室と、前記第1ピストンが受ける前記第1反力室の容積を減少させる力に対して反力を発生させる第1弾性部材と、前記第1反力室と第1リザーバとを接続する第1流路と、を有し、
    前記第2反力発生部は、第2シリンダ部と、前記第2シリンダ部内に移動可能に配置された第2ピストンと、前記第2シリンダ部内に形成され前記第2ピストンを区画要素とする第2反力室と、前記第2ピストンが受ける前記第2反力室の容積を減少させる力に対して反力を発生させる第2弾性部材と、前記第2反力室と第2リザーバとを接続する第2流路と、を有し、
    前記第一液圧発生機構、前記第1反力発生部、及び前記第2反力発生部は、前記ブレーキ操作部材の操作速度が所定値未満である場合に、前記ブレーキ操作部材の操作量の増大に伴い、前記調圧室、前記第1反力室、及び前記第2反力室の容積が、前記第1反力室、前記調圧室、前記第2反力室の順で減少するように構成され、
    前記第1反力室と前記第2反力室との間の作動液の流通は、少なくとも前記ブレーキ操作部材の操作速度が前記所定値以上である場合には遮断又は抑制され、
    前記第1流路には、前記ブレーキ操作部材の操作速度が前記所定値以上である場合に作動液の流通を遮断又は抑制する絞り機構が設けられ、
    前記第2流路には、前記絞り機構が設けられていない車両用制動装置。
  2. 前記第1流路に配置された電磁弁と、
    前記電磁弁の開閉を制御する制御部と、
    をさらに備え、
    前記絞り機構は、前記電磁弁である請求項1に記載の車両用制動装置。
  3. 前記絞り機構は、オリフィスである請求項1に記載の車両用制動装置。
  4. 前記第1シリンダ部及び前記第2シリンダ部は、1つの共通シリンダ部で構成され、
    前記第1反力室は、前記共通シリンダ部と、前記第1ピストンと、前記第1ピストンに対向配置された前記第2ピストンとにより区画され、
    前記第2反力室は、前記共通シリンダ部と、前記第2ピストンと、前記第2ピストンに対向配置された対面部とにより区画され、
    前記第1リザーバ及び前記第2リザーバは、1つの共通リザーバで構成され、
    前記第2流路は、前記第2反力室と前記共通リザーバとの間に形成され、
    前記第1流路は、前記第2ピストンに形成された前記オリフィスと、前記第2反力室と、前記第2流路で構成されている請求項3に記載の車両用制動装置。
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