JP4164125B2 - Lhrh拮抗物質ペプチド - Google Patents
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Description
本発明は、LHRH拮抗物質ペプチド及びそれらの用途に関する。
黄体化ホルモン(LH)及び卵胞刺激ホルモン(FSH)は、下垂体によって放出されるホルモンである。これらのホルモンは、生殖腺の機能並びに生殖体の産生及び成熟を調節する。LH及びFSHは、下垂体により視床下部からホルモンを誘発する前の放出時に放出されるのが普通である。黄体化ホルモン放出ホルモン(LHRH;また、ゴナドトロピン放出ホルモン又はGnRHとしても知られている)は、LHの放出を誘発する主視床下部ホルモンの内の一つである。これより、LHRHの放出は、生殖腺機能の生理的な調節における調節点を表わす。哺乳動物のLHRHの構造が求められてき、デカペプチドであることが分かった:
LH放出は、排卵のために必要である;これより、LHRHの作用をブロックすることによってLH放出を抑制する化合物は、避妊剤として有用である。LHRH拮抗物質は、また、雄哺乳動物においてゴナドトロピンの分泌を調節するために有用であり、これより雄避妊薬として用いることができる。加えて、LHRH拮抗物質は、性ホルモン依存性癌(例えば、前立腺癌)の治療において用いることができ、この場合、ゴナドトロピンのレベルを増大すると、腫瘍増殖を増大の速度をさせる。
拮抗物質の効力を増大させ、好ましくは、同時にまた拮抗物質の酵素分解に対する抵抗を増大させようとして、多数の改質されたLHRH類似ペプチドが合成されてきた。例えば、改質された又は自然でないアミノ酸を加入した合成のLHRH拮抗物質ペプチドが試験された。一般的な置換は、2位におけるHisに代えた4-Cl-D-Pheの置換、或は10位におけるGly-NH2に代えたD-Ala-NH2の置換を含む。
LHRH拮抗物質ペプチドにおいてよく遭遇される問題の一つは、ヒスタミン放出活性が発生することである。このヒスタミン放出活性は、ヒスタミン放出が水腫やかゆみのような副作用を生じることから、そのような拮抗物質を臨床上使用することに対してひどい障害を表わす。これより、低ヒスタミン放出活性を有するLHRH拮抗物質ペプチドが特に望ましい。LHRH拮抗物質とヒスタミン放出性とは、必ずしも関係しないが、低ヒスタミン放出活性と高いLHRH拮抗物質活性とを組み合わせた従来技術の化合物は、極めて少ない。多くの従来技術のLHRH拮抗物質ペプチドは、また、水溶性不良の悩みがあり、投与するための拮抗物質の配合を複雑なものにする。
発明の要約
本発明は、LHRH拮抗物質ペプチド、LHRH活性を調節する方法、及び被験者を発明の拮抗物質で治療する方法を特徴とする。一実施態様では、LHRH拮抗物質は、ペプチド化合物であって、自然の哺乳動物のLHRHの6位におけるアミノ酸に一致するペプチド化合物の残基が、D-Lys(Imdac)、D-Lys(Ppic)、D-Lys(Dodac)、D-Lys(pGlu)、D-Lys(Otac)及びD-Lys(Onic)又は二極性成分、スルホニウム成分、レセプター改質用成分及び小極性成分からなる群より選ぶ成分を、ペプチド化合物がLHRH拮抗物質活性を有するように含み、但し、二極性成分は両性イオン性ピリジニウムでなくかつ残基はD-Cit、D-HciもしくはD-Cit又はD-Hciの低級アルキル誘導体でないペプチド化合物を含む。ペプチド化合物は、残基を約8〜約12個含むのが好ましい。ペプチド化合物は、残基を10個含むのが一層好ましい。
別の実施態様では、発明は、下記の構造を含むペプチド化合物:
A−B−C−D−E−F−G−H−I−J
ここで、
Aは、pyro-Glu、Ac-D-Nal、Ac-D-Qal、Ac-Sar、又はAc-D-Palであり;
Bは、His又は4-Cl-D-Pheであり;
Cは、Trp、D-Pal、D-Nal、L-Nal、D-Pal(N-O)、又はD-Trpであり;
Dは、Serであり;
Eは、N-Me-Ala、Tyr、N-Me-Tyr、Ser、Lys(iPr)、4-Cl-Phe、His、Asn、Met、Ala、Arg又はIleであり;
Fは、D-Lys(Imdac)、D-Lys(Ppic)、D-Lys(Dodac)、D-Lys(pGlu)、D-Lys(Otac)、D-Lys(Onic)又は下記の構造である:
ここで、
R及びXは、独立にH又はアルキルであり;並びに
Yは、二極性成分、スルホニウム成分、レセプター改質用成分及び小極性成分からなる群より選ぶ成分を含み、但し、二極性成分は両性イオン性ピリジニウムでなくかつFは、D-Cit、D-HciもしくはD-Cit又はD-Hciの低級アルキル誘導体でない;
Gは、Leu又はTrpであり;
Hは、Lys(iPr)、Gln、Met、又はArgであり;
Iは、Proであり;及び
Jは、Gly-NH2又はD-Ala-NH2である;
又は製薬上許容し得るその塩を提供する。
発明は、また、LHRH拮抗物質ペプチドの薬剤組成物を提供する。
別の態様では、発明は、被験者に有効量のLHRH拮抗物質を、LHRH活性を抑制するように投与することを含む、被験者においてLHRH活性を抑制する方法を提供する。
別の態様では、発明は、細胞にLHRH拮抗物質を、LHRH活性を抑制するように接触させることを含む、細胞においてLHRH活性を抑制する方法を提供する。
別の態様では、発明は、被験者に有効量のLHRH拮抗物質を、腫瘍増殖を抑制するように投与することを含む、被験者においてホルモン依存性腫瘍の増殖を抑制する方法を提供する。
別の態様では、発明は、被験者に有効量のLHRH拮抗物質を、排卵を抑制するように投与することを含む、被験者において排卵を抑制する方法を提供する。
別の態様では、発明は、LHRH拮抗物質を、LHRH活性に関する疾患を有する被験者を治療するためにLHRH拮抗物質を使用するための教示をと共にパッケージさせてなる、被験者をLHRH活性に関する疾患について治療するためのパッケージした配合物を提供する。
【図面の簡単な説明】
図1は、LHRH拮抗物質#3827を8回の皮下注入を投与量1、10又は100μg/kgで、3時間毎に1回の注入で投与した成体雄ラットにおける血漿テストステロンレベル(ng/mlで表わす)を示すグラフである。
図2は、LHRH拮抗物質#3827を浸透型ポンプによって皮下投与した成体雄ラットにおける血漿テストステロンレベル(ng/mlで表わす)を示すグラフである。投与量は、2週間300μg/kg/日、次いで更に2週間15μg/kg/日であるか又は2週間1000μg/kg/日、次いで更に2週間5、15又は50μg/kg/日であるかのいずれかであった。
図3は、LHRH拮抗物質#3827を浸透型ポンプによって皮下投与した成体雄ラットにおける血漿テストステロンレベル(ng/mlで表わす)を示すグラフである。投与量は、2週間30μg/kg/日、次いで更に2週間5μg/kg/日であるか、2週間100μg/kg/日、次いで更に2週間5μg/kg/日であるかもしくは2週間300μg/kg/日、次いで更に2週間0又は5μg/kg/日であるかのいずれかであった。
発明の詳細な説明
本発明が一層容易に理解されるために、初めにいくつかの用語を定義する。
本明細書中で用いる通りの「LHRH拮抗物質ペプチド」とは、インビボ又はインビトロでLHRH活性を抑制する(すなわち、「LHRH拮抗物質活性」を有する)ペプチド又はペプチド類似体を含む意図である。候補LHRH拮抗物質ペプチドは、例えばCorbin及びBeattie、Endocrine Res.Commun.2:1(1975)(及び以下を参照)に記載されている動物モデルでアセイすることができる。このアセイでは、候補化合物のLHRH拮抗物質活性は、ラットにおける化合物の抗排卵活性(AOA)を測定することによってアセイされる。
本明細書中で用いる通りの「ヒスタミン放出活性」なる用語は、被験者に投与した際に、化合物がヒスタミンを放出する傾向を言う。化合物のヒスタミン放出活性は、インビトロアセイ(以下に一層詳細に説明する)によって測定することができる。好適なLHRH拮抗物質ペプチドは、ラット抗排卵活性アセイにおいて高い活性を有するが、低いヒスタミン放出活性を有する。好適なLHRH拮抗物質ペプチドは、ヒスタミン放出アセイにおいてED50少なくとも3μg/ml、一層好ましくは少なくとも5μg/ml、なお一層好ましくは少なくとも10μg/mlを有する。
本明細書中で用いる通りの「アルキル」なる用語は、炭素原子約1〜約10を有する直鎖又は枝分れ鎖炭化水素基を言う。「低級アルキル」なる用語は、炭素原子約1〜約6を有するアルキル基を言う。低級アルキル基の例は、下記を含む:メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ter−ブチル、n−ペンチル、及びn−ヘキシル。アルキル基は、未置換でも又は1つ又はそれ以上の位置において下記で置換されてもよい:例えば、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、複素環、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、エステル、−CF3、−CN、等。好適なアルキルは、低級アルキルである。
「シクロアルキル」なる用語は、炭素原子3〜8を有する環状の飽和炭化水素基を言う。シクロアルキルの例は、シクロプロル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロオクチルを含む。シクロアルキル基は、未置換でも又はアルキルについて記載した通りに1つ又はそれ以上の環位置において置換されてもよい。すなわち、シクロアルキル基は、下記で置換されてもよい:例えば、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、複素環、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、エステル、−CF3、−CN、等。
本明細書中で用いる通りの「アルケニル」及び「アルキニル」なる用語は、長さ及び可能な置換が上記したアルキルと同様であるが、それぞれ少なくとも1つの炭素−炭素二重結合又は三重結合を含有する不飽和基を言う。
本明細書中で用いる通りの「アリール」なる用語は、ヘテロ原子を0〜4個含んでよい4−、5−、6−及び7−員の単環芳香族基、例えばベンゼン、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、等を含む。環構造中にヘテロ原子を有するそれらのアリール基もまた「アリール複素環」又は「ヘテロ芳香族」と呼ぶことができる。芳香族環は、1つ又はそれ以上の環位置において上記したような置換基、例えば、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、複素環、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、エステル、−CF3、−CN、等で置換されることができる。芳香族環は、また、例えば、ビフェニルのように別の芳香族環で置換されてもよい。アリール基は、また、縮合又は多環式芳香族系も含む。
「複素環」又は「複素環式基」なる用語は、ヘテロ原子を1〜4個含む、4−〜10員環構造、一層好ましくは5〜7員環を言う。複素環式基は、ピロリジン、オキソラン、チオラン、イミダゾール、オキサゾール、ピペリジン、ピペラジン、モルホリンを含む。複素環式環は、1つ又はそれ以上の位置において上記したような置換基、例えば、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、その他の複素環、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、エステル、−CF3、−CN、等で置換されることができる。複素環は、また、上記した通りのその他の環式基にブリッジされても又は縮合されてもよい。
「多環」又は「多環式基」なる用語は、2個又はそれ以上の炭素が2つの隣接する環に共通する2個又はそれ以上の環式環(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール及び/又は複素環)を言い、例えば、環は「縮合環」である。非隣接原子によって結合される環を「ブリッジド環」と言う。多環の環の各々は、上記したような置換基、例えば、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、エステル、−CF3、−CN、等で置換されることができる。
本明細書中で用いる通りの「ヘテロ原子」なる用語は、炭素又は水素と異なる任意の元素の原子を言う。好適なヘテロ原子は、窒素、酸素、硫黄、リン及びセレンである。
本明細書中で用いる通りの「アリールアルキル」なる用語は、アルキル基に付けられたアリール基を言い、ベンジル、ナフチルメチル、ピリジルメチル、等を含み、これらに限定されない。
「イリド」なる用語は、当分野において知られており、陽荷電された原子(特に、周期表のV及びVI族から)が、不共有電子対を保持する炭素原子に結合された成分を言う。これより、イリドは、下記の共鳴形態を有する:
ここで、WはS、又はPのようなヘテロ原子であり、R1及びR2は、独立にH、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルコキシ、チオアルコキシ、等である。ヘテロ原子は、適当な数の置換基(すなわち、N及びSについて2個、Pについて3個)で置換される;置換基は、独立にアルキル、シクロアルキル、アリール、等である。窒素イリドは、非電荷分離共鳴形態(上記の右側)からの有意の寄与を有しない。
本明細書中で用いる通りの「二極性成分」なる用語は、陽及び陰の両方の電荷を有する共有結合された成分(例えば、両性イオン性成分)を言う。二極性基の例は、イリド(例えば、S、N、又はPの)、第三級アミンオキシド、ニトロン、ピリジン−N−オキシド、ニトリルオキシド、第四級アミノ酸(例えば、2−(N,N,N−トリアルキルアンモニウム)アセテート)、アミノ酸、スルホニウムアレーンオキシド(例えば、米国特許第4,111,914号に記載されてる通り)、ベタイン(例えば、トリゴネリン)、等を含む。所定の好適な実施態様では、二極性成分はピリジン−N−オキシドである。その他の好適な実施態様では、二極性成分は両性イオン性ピリジニウム成分である。所定のその他の実施態様では、二極性成分は両性イオン性ピリジニウム成分でない。
本明細書中で用いる通りの「カチオン性成分」とは、少なくとも1つの原子が陽電荷を有する成分であり、その成分は実効陽電荷を有する。これより、例えば、N−アルキル(又はN−アルケニル、−アルキニル、又は−アリール、本明細書で一まとめにして「N−置換されたピリジニウム」と言う)は、カチオン性成分にすることができる(かつ本明細書中で「カチオン性ピリジニウム成分」と言う)が、ピリジン−N−オキシドは、それが実効陽電荷を持たなければ、カチオン性成分でない。上記し通りに、ピリジン−N−オキシドは二極性成分になることができる。カチオン性成分のその他の例は、第四級アミン、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、等を含む。所定の好適な実施態様では、カチオン性成分はスルホニウム成分である。
スルホニウム成分は、下記の構造を有する:
ここで、R3及びR4は、各々独立にアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、等である。
その他の好適な実施態様では、カチオン性成分はカチオン性ピリジニウム成分である。カチオン性ピリジニウム成分、下記の構造を有する:
R12はアルキル又はアリールであり、R13〜R17は、各々独立に水素、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、その他の複素環、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、エステル、−CF3、−CN、等である。好適なカチオン性ピリジニウム成分は、Pal(iPr)及びPal(Bzl)を含む。N−メチルピリジニウム成分は好適ではない。
上記の例はピリジン(又はピリジニウム)成分について記載しているが、本明細書中に記載するピリジン(又はピリジニウム)成分に代えて、他のN−ヘテロ芳香族成分(すなわち、少なくとも1個の窒素が芳香族環中に存在する成分)が置換されてもよいことは、当業者にとって明らかであると思う。N−ヘテロ芳香族の例は、チアゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、等を含む。これより、N−置換されたピラジン、ピリダジン、等は、本発明において用いることを意図する。
本明細書中で用いる通りの「第三級アミン」は、トリアルキルアミン、トリアリールアミン、及びアルキル及びアリールの両方の置換基を有するアミンを含む。
本明細書中で用いる通りの「両性イオン性ピリジニウム成分」とは、下記の形態を有する成分を言う:
式中、R6はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、又はアリール成分を含み、R7〜R11は、各々独立に水素、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、その他の複素環、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシル、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、エステル、−CF3、−CN、等であり、但し、R6〜R11の内の少なくとも1個はアニオン性成分で置換される。本明細書中で用いる通りの「アニオン性成分」とは、実効陰電荷を有する成分である。アニオン性成分は、その他の成分と適合しかつ安定な化合物を形成するように選ぶ。アニオン性成分の例は、カルボキシレート、ホスフェート、ホスホネート、スルフェート、スルホネート、等を含む。所定の好適な実施態様では、アニオン性成分はカルボキシレートである。その他の好適な実施態様では、アニオン性成分はスルホネートである。好適な実施態様では、R6は下記を含む:
ピリジン−N−オキシドは、下記の形態を有する成分である:
ここで、R13〜R17は、上に定義した意味を有する。
本明細書中で用いる通りの「親水性N−アシル成分」とは、親水性成分を形成するように、窒素原子をアシル化させてなる成分を言う。これより、親水性N−アシル成分は、下記の形態を有することができる:
ここで、R41及びR42は、各々独立にH、アルキル、シクロアルキル、アリール、等であり;R43はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、等であり;R41〜R43は、親水性成分を形成するように選ぶ。好適な実施態様では、R41及びR42は、共にHになることはない。
相対的な親水性は、当分野において知られているいくつかの方法(オックスフォード、Pergamon Press、1990年、Hansch編、「Comprehensive Medicinal Chemistry」、4巻)の内のいずれかによって求めることができ、かつ発明において用いるための可能な親水性成分の選定をガイドするのに用いることができる。1−オクタノールと水との間の分配係数Pが、化合物の親水性を測定するための参照として用いられてきた。親水性は、分配係数の対数であるlog Pとして表わすことができる(Hansch等、Nature 194:178(1962);フジタ等、J.Am.Chem.Soc.86:5175(1964))。多数の分子についての親水性、及び多数の官能基についての親油性(疎水性)置換基定数(πと表わす)の標準テーブルが蓄積されてきた(例えば、ニューヨーク、ニューヨーク、Wiley、Hansch及びLeo、「Substituent Constants for Correlation Analysis in Chemistry and Biology」(1979)を参照)。広い範囲の候補親水性成分の親水性は、これらのテーブルの助けによって極めて正確に予測することができる。例えば、ナフタレンの測定されたlog P(オクタノール/水)は3.45である。−OHについての置換基定数pは−0.67である。従って、β−ナフトールについての予測されたlog Pは3.45+(−0.67)=2.78である。この値は、2.84であるβ−ナフトールについての測定されたlog Pと良く一致している。所定の好適な実施態様では、親水性N−アシル成分は、log Pの値−1〜+2、一層好ましくは−0.5〜+1.5を有する。好適な親水性アシル成分を加入する残基の例は、D-Lys(Imdac)、D-Lys(Ppic)、D-Lys(Dodac)、D-Lys(pGlu)、D-Lys(Otac)、及びD-Lys(Onic)である。親水性アシル成分を加入するその他の好適な残基は、Lys(Imdac)、Lys(Ppic)、Lys(Dodac)、Lys(pGlu)、Lys(Otac)、及びLys(Onic)を含む。
「小極性成分」なる用語は、小さい立体的バルクを有しかつ相対的に極性である成分を言う。所定の実施態様では、小極性成分は、D-Cit、D-Hci又はこれらの低級アルキル誘導体でない。極性は、上記したPスケールによって親水性として測定する。所定の好適な実施態様では、小極性成分は、log P−1〜+2を有する。特に好適な実施態様では、小極性成分は、残基6を変異する。好適な実施態様では、小極性成分の立体的バルクは、Trpの立体的バルクよりも小さい。好適な小極性成分を加入する残基の例は、D-又はL-Asn、D-又はL-Gln、及びD-又はL-Thrである。好適な実施態様では、小極性成分は、Glu又はGluのカルボン酸エステルでない。特に好適な実施態様では、小極性成分は、D-Asnである。
「離脱基」なる用語は、当分野において知られており、本明細書中で用いる通りに、ヘテロリティック結合開裂する際に、電子対と共に去る官能価を言う。通常、良好な離脱基は、荷電されていようと或は荷電されていまいと、基体から弱塩基として駆逐されるそれらの成分である。例えば、スルフェート、スルホネート、スルフィド、クロリド、ブロミド、ヨージド、ホスフェート、ホスフィネート、等は、良好な離脱基である。換言すると、例えばスルホニウム成分のC−S結合が開裂される場合に、スルフィドが、(電子対と共に)去る。
本明細書中で用いる通りの「レセプター改質用成分」なる用語は、LHRH拮抗物質ペプチドについてのレセプターを、共有的に又は非共有的に改質することができる成分を言う。例えば、最近に、マウスLHRHレセプターのGlu301(ヒトLHRHレセプターにおけるAsp301に対応する)が、LHRHアゴニスト中のArg8と相互作用することが示された(C.A.Flanagan等、(1994)J.Biol.Chem.269:22636)。これより、(アルキル化剤のような)カルボキシレート改質用試薬は、Glu301(Asp301)を改質することができ、こうしてマウス(又はヒト)LHRHレセプターを改質することができる。レセプター改質用成分は、LHRH拮抗物質ペプチドをレセプターに結合させるように作用してもよく(例えば、離脱基を変位させることによって拮抗物質をレセプターにエステル化する)、或はそれは、LHRH拮抗物質ペプチドをレセプターに結合させないでレセプターを改質してもよい(例えば、メチルスルホニウム成分でメチル化するこにより)。LHRHレセプターのその他の残基もまた改質することができ、そのような残基を改質することができる成分もまたレセプター改質用成分である。レセプター改質用試薬の例は、下記を含む:アルキル及びベンジルハライド(例えば、沃化メチル又は臭化ベンジル)、α−ハロケトン、α−ハロエステル及びα−ハロアミド(一まとめにして「α−ハロカルボニル」と言う)、スルホニウム塩、スルフェート、アルキル又はアリールスルホネート、及び上記した通りの良好な離脱基を含むその他の試薬。その他のレセプター改質用試薬は、例えば、アムステルダム、Elsevier Press、A.J.Barrett及びG.Salvesen編、(1986)「Proteinase Inhibitors」、Research Monographs in Cell and Tissue Physiology、12巻に記載されている。
所定の実施態様では、発明のLHRH拮抗物質はレセプター改質用成分を含有するとしても、発明は、実際にレセプター残基を改質するそれらの拮抗物質に限定することを意図しない。レセプター改質用成分を含むが、実際にはレセプターを改質しないLHRH拮抗物質は、それでもなお有効なLHRH拮抗物質になり得る。しかし、レセプター残基を改質するそれらの拮抗物質について、一つの利点は、そのような成分を、標的するレセプターだけを選択的に改質し、それにより非特異的反応を減少させかつ毒性の副作用の可能性を低減させるようにデザインすることができることである。
本明細書中で用いる通りの、成分「によって改質される側鎖を有するペプチド」なる用語は、少なくとも1個の残基がその成分を構成する側鎖を有するペプチド(又はペプチド模倣体、下記を参照)を言う。これより、例えば、「二極性成分によって改質される側鎖を有するペプチド」とは、少なくとも1つの側鎖が二極性成分を構成するペプチドを意味する。
本発明のLHRH拮抗物質ペプチドは、また、ペプチド類似体及びペプチド模倣体も含む。本明細書中で用いる通りの「ペプチド化合物」なる用語は、ペプチド、ペプチド類似体、ペプチド誘導体及びペプチド模倣体を包含することを意図する。本明細書中で用いる通りの「ペプチド類似体」、「ペプチド誘導体」及び「ペプチド模倣体」なる用語は、ペプチドの化学構造をまねかつペプチドの機能特性を保持する分子を含むことを意図する。「残基」とは、アミド結合又はアミド結合模倣体によってペプチド化合物中に加入されるアミノ酸又はアミノ酸模倣品を言う。ペプチド類似体をデザインするアプローチは、当分野において知られている。例えば、下記を参照:ニューヨーク、Academic Press、Drug Design(E.J.Ariens編)、1980年、10巻、119〜143頁におけるFarmer,P.S.;Ball.J.B.及びAlewood,P.F.(1990)J.Mol.Recognition 3:55;Morgan,B.A.及びGainor,J.A.(1989)Ann.Rep.Med.Chem.24:243;並びにFreidinger,R.M.(1989)Trends Pharmacol.Sci.10:270。
「アミノ酸模倣体」とは、ペプチドの機能(例えば、ペプチドとLHRHレセプターとの相互作用)を有意な程度に不利に妨げないでペプチド化合物中の特定のアミノ酸に代わる代用品として配座的にかつ機能的に働く天然産のアミノ酸を言う。いくつかの情況では、アミノ酸模倣体による置換は、実際にペプチドの性質(例えば、ペプチドとLHRHレセプターとの相互作用)を増進させ得る。アミノ酸模倣体の例はD-アミノ酸を含む。D-アミノ酸1個又はそれ以上で置換されたLHRH拮抗物質ペプチドは、良く知られているペプチド合成手順を用いて造ることができる。D-アミノ酸又はその他のアミノ酸模倣体によるアミノ酸置換の作用は、アセイ、例えば下記に記載する通りのAOA及びヒスタミン放出アセイを用いて試験することができる。アミノ酸模倣体による置換の作用を求めるその他の方法は、当業者にとって明らかであると思う。
発明のペプチド類似体又は模倣体は同配体を含む。本明細書中で用いる通りの「同配体」なる用語は、第一配列の立体配座が第二配列について特異な結合部位に適合することから、第二配列に代えることができる2個又はそれ以上の残基の配列を言う。その用語は、特に当業者に良く知られているペプチド主鎖変異(すなわち、アミド結合模倣体)を含む。そのような変異は、アミド窒素、α−炭素、アミドカルボニルの変異、アミド結合の完全な変位、拡張、欠失又は主鎖架橋を含む。Ψ[CH2S]、Ψ[CH2NH]、Ψ[C(S)NH2]、Ψ[NHCO]、Ψ[C(O)CH2]、及びΨ[(E)又は(Z)CH=CH]を含むいくつかのペプチド主鎖変異が知られている。上で用いた命名法では、Ψは、アミド結合が存在しないことを示す。アミド基に取って代わる構造を括弧内に特定する。同配体のその他の例は、ベンゾジアゼピン分子1個又はそれ以上で置換されたペプチドを含む(例えば、James,G.L.等(1993)Science260:1937〜1942を参照)。
その他の可能な変異は、N−アルキル(又はアリール)置換(Ψ[CONR])、ラクタムやその他の環状構造を構築するための主鎖架橋、又はレトロ−インバーソアミノ酸加入(Ψ[NHCO])を含む。「インバーン」とは、配列のL-アミノ酸をD-アミノ酸で代えることを意味し、「レトロ−インバーソ」又は「エナンショ−レトロ」とは、アミノ酸の配列を逆転させ(「レトロ」)かつL-アミノ酸をD-アミノ酸で代えることを意味する。例えば、親のペプチドがThr-Ala-Tyrであるとすれば、レトロ改質された形態はTyr-Ala-Thrであり、インバーソ形態はthr-ala-tyrであり、レトロ−インバーソ形態はtyr-ala-thrである(小文字はD-アミノ酸を言う)。レトロ−インバーソペプチドは、親のペプチドに比べて、実質的に側鎖の元の空間配座を保持しながら、逆転された主鎖を有し、親のペプチドに良く似ておりかつ選定したLHRHレセプターに結合することができる位相学を有するレトロ−インバーソ異性体を生じる。Goodman等、「Perspectives in Peptide Chemistry」、283〜294頁(1981)を参照。また、「レトロ−インバーソ」ペプチドのそれ以上の説明についてはSistoによる米国特許第4,522,752号も参照。
発明は、アミノ酸置換されたLHRH拮抗物質ペプチドに加えて、また、その他の変異を有するLHRH拮抗物質ペプチドも包含する。例えば、ペプチドのアミノ末端又はカルボキシ末端を改質することができる。「アミノ誘導体基」なる用語は、発明のペプチド化合物のアミノ末端変異を含む意図である。N−末端変異の例は、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、及びアシル基を含む。好適なN−末端変異はアセチル化である。N−末端残基をアミノ酸と異なる種々の成分、例えば、取り分けポリエチレングリコール(テトラエチレングリコールカルボン酸モノメチルエーテルのような)、ピログルタミン酸、スクシノイル、メトキシスクシノイル、ベンゾイル、フェニルアセチル、2−、3−又は4−ピリジルアルカノイル、アロイル、アルカノイル(アセチル及びシクロアルカノイル、例えばシクロヘキシルプロパノイルを含む)、アリールアルカノイル、アリールアミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、シクロアルキルアミノカルボニル、アルキルオキシカルボニル(カルバメートキャップ)、及びシクロアルコキシカルボニルに結合させてもよい。
「カルボキシ誘導体基」なる用語は、発明のペプチド化合物のカルボキシ末端変異を含む意図である。C−末端の変異の例は、C−末端残基のカルボニル炭素を改質してカルボキシ末端アミド又はアルコール(還元形態)を形成することを含む。通常、C−末端残基上のカルボニル炭素に共有結合されたアミド窒素は、2個の置換基を有することになり、それらの各々は水素、アルキル又はアルキルアリール基(置換又は未置換の)になることができる。C−末端は、−CONH2、−CONHCH3、−CONHCH2C6H5又は−CON(CH3)2のようなアミド基が好ましく、−CONH2が最も好ましいが、また2−、3−又は4−ピリジルメチル、2−、3−又は4−ピリジルエチル、カルボン酸、エーテル、カルボニルエステル、アルキル、アリールアルキル、アリール、シクロヘキシルアミド、ピペリジンアミド、その他のモノ又はジ置換されたアミド、尿素又はカルバメートでもよい。C−末端残基に結合させることができるその他の成分は、ピペリジン−4−カルボン酸又はアミド及びcis−又はtrans−4−アミノ−シクロヘキサンカルボン酸又はアミドを含む。
L-又はD-アミノ酸置換、側鎖の末端の共有改質並びにペプチド類似体及び模倣体を含む発明のLHRH拮抗物質ペプチドの改質された形態は、ペプチドの物理的又は化学的性質を所望に変更する、例えば安定性、溶解性、生物学的利用能の増大、免疫度性の増大又は低減、等のために選ぶことができる。発明のペプチドは、当分野において知られている方法、例えばBodorのジヒドロピリジン−ピリジニウムキャリヤー(例えば、米国特許第4,540,564号を参照)によって特定の器官(例えば、脳)に標的にすることができる。適例となる実施態様では、ピリジニウム成分によって改質された側鎖を所望する場合には、対応するN−アルキル化されたジヒドロピリジン側鎖をペプチド中に加入する。ペプチドを被験者に投与する場合には、N−アルキル化されたジヒドロピリジン側鎖をインビボ酸化させて所望のピリジニウム成分にする。
本発明の好適なLHRH拮抗物質ペプチドは、長さが残基約8〜約12個、一層好ましくは残基9〜11個の範囲であり、長さは残基10個が最も好ましい。
本発明のLHRH拮抗物質ペプチドは、溶液相及び固相化学合成を含む任意の適したペプチド合成方法によって調製することができる。ペプチドは、固体担体上に合成するのが好ましい。ペプチドを化学的に合成する方法は、当分野において良く知られている(例えば、ベルリン、Springer Verlag、Bodansky,M.、Principle of Peptide Synthesis(1993)及びニューヨーク、W.H.Freeman and Company、Grant,G.A.(編)、Syntheic Peptides:A User’s Guide(1992)を参照)。ペプチド自動合成装置が市販されている。
リガンドを識別するのに組合せライブラリーを利用することは、今、定着している(例えば、M.A.Gallop等、(1994)J.Med.Chem.37:1233;及びE.M.Gordon等、(1994)J.Med.Chem.37:1385;及び本明細書中で引用する参考文献を参照)。従って、LHRH拮抗物質ペプチドは、組合せライブラリー(例えば、ペプチド又はペプトイドの)の化学的(例えば、溶液又は固相)合成及び生成したライブラリーの既知の技術に従うスクリーニングによって識別することができる。これより、多数の可能なリガンドを短い時間で合成しかつスクリーンすることができ、最も活性なリガンドを更に試験又は使用するために選ぶことができる。
発明のペプチドを説明する場合、標準の略語及び約束を本開示全体を通して用いる。ペプチドは、左側のN−末端及び右側のカルボキシル末端を持って書く。アミノ酸は、他に記述しない場合は、L-形態であり、例えば、D-LysはD-形態のリシンを意味する。Ac-Xaaは、N−末端残基がN−アセチル化されていることを意味し;C−末端アミドはXaa-NH2と表わす。表1では、天然の哺乳動物のLHRHと異なる残基だけを注記する;これより、記号法Met(S+Me)8-LHRH.TFAは、天然の哺乳動物のLHRHと、8位の天然のArgに代えてMet(S+Me)を置換する点だけで異なるペプチドを意味する(TFAはトリフルオロアセテート塩を示す)。Lys(iPr)は、N−ε−2−プロピル−1−リシニルを表わし;その他のアルキル化用及びアシル化用成分を同様に示す。これより、例えばMet(S+CH2C6H5)はS−ベンジルメチオニンを表わす。所定のその他の非標準の残基及び成分を下記の通りに略書きする:
I.発明のLHRH拮抗物質ペプチド
一態様では、発明はLHRH拮抗物質ペプチドに関する。
一実施態様では、発明は、ペプチド化合物を含むLHRH拮抗物質であって、天然の哺乳動物のLHRHの6位におけるアミノ酸に一致するペプチド化合物の残基が、D-Lys(Imdac)、D-Lys(Ppic)、D-Lys(Dodac)、D-Lys(pGlu)、D-Lys(Otac)及びD-Lys(Onic)又は二極性成分、スルホニウム成分、レセプター改質用成分及び小極性成分からなる群より選ぶ成分を、ペプチド化合物がLHRH拮抗物質活性を有するように含み、但し、二極性成分は両性イオン性ピリジニウムでなくかつ残基はD-Cit、D-HciもしくはD-Cit又はD-Hciの低級アルキル誘導体でないものを提供する。ペプチド化合物は、残基を約8〜約12個含むのが好ましい。ペプチド化合物は、残基を10個含むのが一層好ましい。
別の実施態様では、発明は、下記の構造を含むペプチド化合物:
A−B−C−D−E−F−G−H−I−J
ここで、
Aは、pyro-Glu、Ac-D-Nal、Ac-D-Qal、Ac-Sar、又はAc-D-Palであり;
Bは、His又は4-Cl-D-Pheであり;
Cは、Trp、D-Pal、D-Nal、L-Nal、D-Pal(N-O)、又はD-Trpであり;
Dは、Serであり;
Eは、N-Me-Ala、Tyr、N-Me-Tyr、Ser、Lys(iPr)、4-Cl-Phe、His、Asn、Met、Ala、Arg又はIleであり;
Fは、D-Lys(Imdac)、D-Lys(Ppic)、D-Lys(Dodac)、D-Lys(pGlu)、D-Lys(Otac)、D-Lys(Onic)又は下記の構造である:
ここで、
R及びXは、独立にH又はアルキルであり;並びに
Yは、二極性成分、スルホニウム成分、レセプター改質用成分及び小極性成分からなる群より選ぶ成分を含み、但し、二極性成分は両性イオン性ピリジニウムでなくかつFは、D-Cit、D-HciもしくはD-Cit又はD-Hciの低級アルキル誘導体でない;
Gは、Leu又はTrpであり;
Hは、Lys(iPr)、Gln、Met、又はArgであり;
Iは、Proであり;及び
Jは、Gly-NH2又はD-Ala-NH2である;
又は製薬上許容し得るその塩を提供する。
サブ実施態様では、Yは二極性成分を含み、但し、二極性成分は両性イオン性ピリジニウムでない。好適な二極性成分は、イリド、第三級アミンオキシド、ニトリルオキシド及びピリジン−N−オキシドを含む。
別のサブ実施態様では、Yはスルホニウム成分を含む。
別のサブ実施態様では、Yはレセプター改質用成分を含む。好適なレセプター改質用成分は、イリド、スルホニウム成分、α−ハロカルボニル、スルフェート、スルホネート、アルキルハライド及びベンジルハライドを含む。
別のサブ実施態様では、Fは、D-Lys(Imdac)、D-Lys(Ppic)及びD-Lys(Dodac)、D-Lys(pGlu)、D-Lys(Otac)又はD-Lys(Onic)である。
別のサブ実施態様では、Yは小極性成分を含み、但し、Fは、D-Cit、D-HciもしくはD-Cit又はD-Hciの低級アルキル誘導体でない。Fは、D-Asn、D-Gln及びD-Thrからなる群より選ぶのが好ましい。Fは、D-Asnであるのが一層好ましい。
一実施態様では、発明は、ペプチド化合物を含むLHRH拮抗物質であって、天然の哺乳動物のLHRHの6位におけるアミノ酸に一致するペプチド化合物の残基が、小極性成分を、ペプチド化合物がLHRH拮抗物質活性を有するように含み、但し、残基はD-Cit、D-HciもしくはD-Cit又はD-Hciの低級アルキル誘導体でないものを提供する。拮抗物質は、ラット抗排卵アセイにおいてラット当り約1μgよりも少ない抗排卵活性を有し及び/又は拮抗物質は、ヒスタミン放出アセイにおいてED50少なくとも約5μg/mlを有するのが好ましい。ペプチド化合物は、残基を約8〜約12個含むのが好ましい。ペプチド化合物は、残基を10個含むのが一層好ましい。
別の実施態様では、発明は、下記の構造を含むペプチド化合物:
A−B−C−D−E−F−G−H−I−J
ここで、
Aは、pyro-Glu、Ac-D-Nal、Ac-D-Qal、Ac-Sar、又はAc-D-Palであり;
Bは、His又は4-Cl-D-Pheであり;
Cは、Trp、D-Pal、D-Nal、L-Nal、D-Pal(N-O)、又はD-Trpであり;
Dは、Serであり;
Eは、N-Me-Ala、Tyr、N-Me-Tyr、Ser、Lys(iPr)、4-Cl-Phe、His、Asn、Met、Ala、Arg又はIleであり;
Fは、下記である:
ここで、
R及びXは、独立にH又はアルキルであり;並びに
Lは、小極性成分を含み、但し、Fは、D-Cit、D-HciもしくはD-Cit又はD-Hciの低級アルキル誘導体でない;
Gは、Leu又はTrpであり;
Hは、Lys(iPr)、Gln、Met、又はArgであり;
Iは、Proであり;及び
Jは、Gly-NH2又はD-Ala-NH2である;
又は製薬上許容し得るその塩を提供する。Fは、D-Asn、D-Gln及びD-Thrからなる群より選ぶのが好ましい。
別の実施態様では、発明は、下記の構造を含むペプチド化合物:
A−B−C−D−E−F−G−H−I−J
ここで、
Aは、pyro-Glu、Ac-D-Nal、Ac-D-Qal、Ac-Sar、又はAc-D-Palであり;
Bは、His又は4-Cl-D-Pheであり;
Cは、Trp、D-Pal、D-Nal、L-Nal、D-Pal(N-O)、又はD-Trpであり;
Dは、Serであり;
Eは、N-Me-Ala、Tyr、N-Me-Tyr、Ser、Lys(iPr)、4-Cl-Phe、His、Asn、Met、Ala、Arg又はIleであり;
Fは、D-Asnであり;
Gは、Leu又はTrpであり;
Hは、Lys(iPr)、Gln、Met、又はArgであり;
Iは、Proであり;及び
Jは、Gly-NH2又はD-Ala-NH2である;
又は製薬上許容し得るその塩を提供する。
別の実施態様では、発明は、下記の構造を含むペプチド化合物:
A−B−C−D−E−F−G−H−I−J
ここで、
Aは、pyro-Glu、Ac-D-Nal、Ac-D-Qal、Ac-Sar、又はAc-D-Palであり;
Bは、His又は4-Cl-D-Pheであり;
Cは、Trp、D-Pal、D-Nal、L-Nal、D-Pal(N-O)、又はD-Trpであり;
Dは、Serであり;
Eは、N-Me-Ala、Tyr、N-Me-Tyr、Ser、Lys(iPr)、4-Cl-Phe、His、Asn、Met、Ala、Arg又はIleであり;
Fは、D-Arg、D-Lys(iPr)、D-Pal(iPr)、D-Cit又はQであり、ここで、Qは下記の構造を有する:
ここで、
R及びXは、独立にH又はアルキルであり;並びに
Zは、スルホニウム成分を含む;
Gは、Leu又はTrpであり;
Hは、Lys(iPr)、Gln、Met、Arg又はQであり;
Iは、Proであり;及び
Jは、Gly-NH2又はD-Ala-NH2であり;
但し、F及びHの内の少なくとも一つはQである;
又は製薬上許容し得るその塩を提供する。
好適な特定の実施態様では、発明は、下記の構造のペプチド化合物:
及び製薬上許容し得るそれらの塩を提供する。
別の実施態様では、発明は、下記の構造を含むペプチド:
A−B−C−D−E−F−G−H−I−J
ここで、
Aは、pyro-Glu、Ac-D-Nal、Ac-D-Qal、Ac-Sar、又はAc-D-Palであり;
Bは、His又は4-Cl-D-Pheであり;
Cは、Trp、D-Pal、D-Nal、L-Nal、L-Nal-D-Pal(N-O)、又はD-Trpであり;
Dは、Serであり;
Eは、N-Me-Ala、Tyr、N-Me-Tyr、Ser、Lys(iPr)、4-Cl-Phe、His、Asn、Met、Ala、Arg又はIleであり;
Fは、下記である:
ここで、
R及びXは、独立にH又はアルキルであり;並びに
Yは、二極性成分を含み;
Gは、Leu又はTrpであり;
Hは、Lys(iPr)、Gln、Met、又はArgであり;
Iは、Proであり;及び
Jは、Gly-NH2又はD-Ala-NH2である;
又は製薬上許容し得るその塩を提供する。好適な実施態様では、Yは、イリド、第三級アミンオキシド、ニトリルオキシド、ピリジン−N−オキシド及びピリジニウム両性イオンからなる群より選ぶ。特に好適な実施態様では、Yは、イリド、ピリジン−N−オキシド又はピリジニウム両性イオンである。
別の態様では、発明は、下記の構造を含むペプチド:
A−B−C−D−E−F−G−H−I−J
ここで、
Aは、pyro-Glu、Ac-D-Nal、Ac-D-Qal、Ac-Sar、又はAc-D-Palであり;
Bは、His又は4-Cl-D-Pheであり;
Cは、Trp、D-Pal、D-Nal、L-Nal-D-Pal(N-O)、又はD-Trpであり;
Dは、Serであり;
Eは、N-Me-Ala、Tyr、N-Me-Tyr、Ser、Lys(iPr)、4-Cl-Phe、His、Asn、Met、Ala、Arg又はIleであり;
Fは、D-Arg、D-Lys(iPr)、D-Pal(iPr)、D-Cit又はQであり、ここで、Qは下記の構造を有する:
ここで、
R及びXは、独立にH又はアルキルであり;並びに
Zは、カチオン性ピリジニウム成分及びスルホニウム成分からなる群から選ぶカチオン性成分を含み、但し、カチオン性成分はN−メチルピリジニウムでない;
Gは、Leu又はTrpであり;
Hは、Lys(iPr)、Gln、Met、Arg又はQであり;
Iは、Proであり;及び
Jは、Gly-NH2又はD-Ala-NH2であり;
但し、F及びHの内の少なくとも一つはQである;
又は製薬上許容し得るその塩を提供する。
好適な実施態様では、FはQでありかつZはカチオン性ピリジニウム成分である。好適な実施態様では、ZはN−ベンジルピリジニウムで成分である。その他の好適な実施態様では、FはQでありかつZはスルホニウム成分である。なおその他の好適な実施態様では、HはQでありかつZはスルホニウム成分である。
別の態様では、発明は、下記の構造を含むペプチド:
A−B−C−D−E−F−G−H−I−J
ここで、
Aは、pyro-Glu、Ac-D-Nal、Ac-D-Qal、Ac-Sar、又はAc-D-Palであり;
Bは、His又は4-Cl-D-Pheであり;
Cは、Trp、D-Pal、D-Nal、L-Nal-D-Pal(N-O)、又はD-Trpであり;
Dは、Serであり;
Eは、N-Me-Ala、Tyr、N-Me-Tyr、Ser、Lys(iPr)、4-Cl-Phe、His、Asn、Met、Ala、Arg又はIleであり;
Fは、下記である:
ここで、
R及びXは、独立にH又はアルキルであり;並びに
Tは、レセプター改質用成分を含み;
Gは、Leu又はTrpであり;
Hは、Lys(iPr)、Gln、Met、又はArgであり;
Iは、Proであり;及び
Jは、Gly-NH2又はD-Ala-NH2である;
又は製薬上許容し得るその塩を提供する。
好適な実施態様では、Tは、イリド、スルホニウム成分、α−ハロカルボニル、スルフェート、スルホネート、アルキルハライド及びベンジルハライドからなる群より選ぶ。特に好適な実施態様では、Tはα−ハロカルボニルである。
別の実施態様では、発明は、下記の構造を含むペプチド:
A−B−C−D−E−F−G−H−I−J
ここで、
Aは、pyro-Glu、Ac-D-Nal、Ac-D-Qal、Ac-Sar、又はAc-D-Palであり;
Bは、His又は4-Cl-D-Pheであり;
Cは、Trp、D-Pal、D-Nal、L-Nal-D-Pal(N-O)、又はD-Trpであり;
Dは、Serであり;
Eは、N-Me-Ala、Tyr、N-Me-Tyr、Ser、Lys(iPr)、4-Cl-Phe、His、Asn、Met、Ala、Arg又はIleであり;
Fは、
ここで、
R及びXは、独立にH又はアルキルであり;並びに
Mは、N−アシル親水性成分を含み;
Gは、Leu又はTrpであり;
Hは、Lys(iPr)、Gln、Met、又はArgであり;
Iは、Proであり;及び
Jは、Gly-NH2又はD-Ala-NH2である;
又は製薬上許容し得るその塩を提供する。
別の実施態様では、発明は、下記の構造を含むペプチド:
A−B−C−D−E−F−G−H−I−J
ここで、
Aは、pyro-Glu、Ac-D-Nal、Ac-D-Qal、Ac-Sar、又はAc-D-Palであり;
Bは、His又は4-Cl-D-Pheであり;
Cは、Trp、D-Pal、D-Nal、L-Nal-D-Pal(N-O)、又はD-Trpであり;
Dは、Serであり;
Eは、N-Me-Ala、Tyr、N-Me-Tyr、Ser、Lys(iPr)、4-Cl-Phe、His、Asn、Met、Ala、Arg又はIleであり;
Fは、下記である:
ここで、
R及びXは、独立にH又はアルキルであり;並びに
Lは、小極性成分を含み;
Gは、Leu又はTrpであり;
Hは、Lys(iPr)、Gln、Met、又はArgであり;
Iは、Proであり;及び
Jは、Gly-NH2又はD-Ala-NH2である;
又は製薬上許容し得るその塩を提供する。
別の態様では、発明は、改質されたペプチドを形成する二極性成分により、改質されたペプチドがLHRH拮抗物質活性を有するように改質された側鎖を有するペプチドを含むLHRH拮抗物質を提供する。好適な実施態様では、二極性成分は、イリド、第三級アミンオキシド、ニトリルオキシド、ピリジン−N−オキシド、及びピリジニウム両性イオンからなる群より選ぶ。一層好適な実施態様では、二極性成分は、イリド、ピリジン−N−オキシド又はピリジニウム両性イオンである。その他の好適な実施態様では、ペプチドは、残基を約8〜約12個含む。一層好適な実施態様では、ペプチドは、残基を10個含む。所定の好適な実施態様では、二極性成分は、残基6を改質する。所定の好適な実施態様では、LHRH拮抗物質はペプチド模倣体である。
別の実施態様では、発明は、改質されたペプチドを形成する、カチオン性ピリジニウム成分及びスルホニウム成分からなる群より選び、但し、N−メチルピリジニウムでないカチオン性成分により、改質されたペプチドがLHRH拮抗物質活性を有するように改質された側鎖を有するペプチドを含むLHRH拮抗物質を提供する。好適な実施態様では、カチオン性成分はカチオン性ピリジニウム成分である。その他の好適な実施態様では、カチオン性成分はスルホニウム成分である。その他の好適な実施態様では、ペプチドは、残基を約8〜約12個含む。一層好適な実施態様では、ペプチドは、残基を10個含む。その他の好適な実施態様では、カチオン性成分は、残基6及び残基8の内の少なくとも一つを改質する。その他の好適な実施態様では、LHRH拮抗物質はペプチド模倣体である。
別の実施態様では、発明は、改質されたペプチドを形成するレセプター改質用成分により、改質されたペプチドがLHRH拮抗物質活性を有するように改質された側鎖を有するペプチドを含むLHRH拮抗物質を提供する。好適な実施態様では、レセプター改質用成分は、イリド、スルホニウム成分、α−ハロカルボニル、スルフェート、スルホネート、アルキルハライド及びベンジルハライドからなる群より選ぶ。好適な実施態様では、ペプチドは、残基を約8〜約12個含む。一層好適な実施態様では、ペプチドは、残基を10個含む。好適な実施態様では、レセプター改質用成分は、残基6を改質する。好適な実施態様では、LHRH拮抗物質はペプチド模倣体である。
別の実施態様では、発明は、改質されたペプチドを形成する親水性N−アシル成分により、改質されたペプチドがLHRH拮抗物質活性を有するように改質された側鎖を有するペプチドを含むLHRH拮抗物質を提供する。好適な実施態様は、親水性N−アシル成分は6位を改質する。好適な実施態様では、残基は、D-Lys(Imdac)、D-Lys(Ppic)及びD-Lys(Dodac)からなる群より選ぶ親水性N−アシル成分を含む。好適な実施態様では、親水性N−アシル成分は、−1〜+2のlogPを有する。
別の実施態様では、発明は、6位において小極性成分を、ペプチドがLHRH拮抗物質活性を有するように有するペプチドを含むLHRH拮抗物質を提供する。好適な実施態様では、拮抗物質は、約1μgよりも小さいAOAを有する。好適な実施態様では、拮抗物質は、ヒスタミン放出活性少なくとも約5μgを有する。
II.薬剤組成物
発明のLHRH拮抗物質ペプチドは、被験者に投与するのに適した薬剤組成物中に加入することができる。好適な実施態様では、薬剤組成物は、発明のLHRH拮抗物質ペプチド及び製薬上許容し得るキャリヤーを含む。
「治療上有効な量」とは、所望の結果を達成するのに必要な投与量でかつ時間の間有効な量を言う。本発明のLHRH拮抗物質ペプチドの治療上有効な量は、個人の疾病状態、年齢、性、及び体重、並びに個人において所望の応答を引き出すための拮抗物質の能力のような要因に従って変わり得る。最適な治療応答をもたらすために、投与量養生法を調節してもよい。治療上有効な量は、また、治療上有利な作用が拮抗物質の毒性又は有害な作用に勝る量でもある。LHRH拮抗物質の治療上有効な量についての範囲は、0.01μg/kg〜10mg/kg、好ましくは約0.01〜5mg/kgであり、これらの範囲は、制限するものではない。投与量値は、軽減させるべき症状の発病度によって変わり得ることに留意すべきである。更に、いずれの特定の被験者についても、具体的な投与量養生法が、個人の要求及び組成物の投与を施す又は指示する者の専門的な判断に従って時間をかけて調節すべきでありかつ本明細書中に挙げる投与量範囲が単に例にすぎず、特許請求する組成物の範囲又は実施を制限する意図でないことは了解されるべきである。
本明細書中で用いる通りの「製薬上許容し得るキャリヤー」とは、任意の及びすべての溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤、抗真菌剤、等張性及び吸収遅延剤、生理学的に適合し得る同様の物を含む。キャリヤーは、静脈、筋内、皮下又は非経口投与(例えば、注射による)用に適するのが好ましい。投与のルートに応じて、活性な化合物を、酸や化合物を不活性化し得るその他の自然の条件から化合物を保護するために物質で被覆してもよい。
「製薬上許容し得る塩」とは、親の化合物の所望の生物学的活性を保持しかつ望まない毒物学的作用を付与しない塩を言う。そのような塩の例は、下記のような酸の塩である:塩化水素酸、塩化臭素酸、硫酸、リン酸、硝酸、等;酢酸、シュウ酸、酒石酸、こはく酸、りんご酸、安息香酸、パモン酸(pamoic acid)、アルギン酸、メタスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、等。また、ナトリウム、カリウム、リチウム、亜鉛、銅、バリウム、ビスマス、カルシウム、等のようなカチオン;又はトリアルキルアンモニウムのような有機カチオンの塩も含む。上記の塩の組合せもまた有用である。
LHRH−R拮抗物質は、当分野において知られている種々の方法によって投与することができる。好適な実施態様では、LHRH−R拮抗物質は、限時放出配合物で、例えば、放出ののろいポリマーを含む組成物で、又はデポー注射によって投与する。活性な化合物は、移植片、経皮(transdermal)パッチ及びマイクロ被包された送達系を含む放出調節配合物のような、化合物を急速な放出に対して保護するキャリヤーで調製することができる。エチレンビニルアセテート、ポリ酸無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルソエステル、ポリ乳酸及びポリ乳酸系、ポリグリコール酸系コポリマー(PLG)のような生物分解性、生物適合性ポリマーを用いることができる。そのような配合物を調製するための多数の方法が特許されており又は一般的に当業者に知られている。例えば、ニューヨーク、Marcel Dekker,Inc.、1978年、J.R.Robinson編、Sustained and Controlled Release Drug Delivery Systemsを参照。特に好適な配合物は、ロイプロリド(商品名:Lupron(登録商標))を投与するために当分野において知られているような放出調節組成物、例えば、マイクロカプセル(米国特許第4,652,441号及び同第4,917,893号)、注入可能な配合物(米国特許第4,849,228号)、マイクロカプセル又は注入可能な配合物を製造するのに有用な乳酸−グリコール酸コポリマー(米国特許第4,677,191号及び同第4,728,721号)、並びに水溶性ポリペプチドについての放出持続組成物(米国特許第4,675,189号)を含む。
LHRH−R拮抗物質は、適当に配合する場合、例えば、不活性な希釈剤又は吸収可能な食用キャリヤーによって経口投与してもよい。また、LHRH拮抗物質及びその他の成分を、硬質又は軟質シェルゼラチンカプセルで囲っても、圧縮して錠剤にしても、或は直接被験者のダイエット中に加入しもよい。経口治療投与するために、LHRH拮抗物質を賦形剤と合同させ、摂取可能な錠剤、バッカル錠剤、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁剤、シロップ、オブラート、等の形態で用いてもよい。組成物及び製剤中のLHRH拮抗物質のパーセンテージを変えてよいのはもちろんである。そのような治療上有用な組成物中のLHRH拮抗物質の量は、適した投与量が得られるようにする。
LHRH拮抗物質を非経口と異なる投与によって施すには、化合物を、不活性化を防ぐための物質で被覆する、又は化合物を不活性化を防ぐための物質と共に同時に施すことが必要かもしれない。例えば、LHRH拮抗物質を、適したキャリヤー、例えばリポソーム或は希釈剤に入れて被験者に投与してもよい。製薬上許容し得る希釈剤は、サリーン及び緩衝水溶液を含む。リポソームは、油中水形、水中油形CGFエマルション並びに慣用のリポソームを含む(Strejan等、(1984)J.Neuroimmunol.7:27)。製薬上許容し得るキャリヤーは、無菌の水溶液又は分散液及び無菌の注入可能な溶液又は分散液を即座に調製するための無菌の粉末を含む。製薬上活性な物質についてそのような媒体や剤を使用することは、当分野において良く知られている。慣用の媒体又は剤が活性な化合物と不適合である限りの外は、発明の薬剤組成物中にそれらを使用することは、意図するものである。補足の活性な化合物もまた組成物中に加入することができる。
治療組成物は、典型的には、製造や貯蔵の条件下で、無菌にしかつ安定でなければならない。その組成物は、溶液、マイクロエマルション、リポソーム、又は高い薬剤濃度に適したその他の規則構造として配合することができる。キャリヤーは、例えば水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液状ポリエチレングリコール、等)、及びそれらの適した混合物を含有する溶媒又は分散媒にすることができる。適した流動性は、例えばレシチンのようなコーティングを用いることによって、分散液の場合、必要とする粒径を保つことによって、界面活性剤を用いることによって保つことができる。等張剤、例えば糖、マンニトール、ソルビトールのようなポリアルコール、又は塩化ナトリウムを組成物中に入れることが好ましい場合が数多くある。組成物中に吸収を遅らせる剤、例えばモノステアレート塩やゼラチンを入れることによって、注入可能な組成物の長期の吸収をもたらすことができる。
無菌の注入可能な溶液は、活性な化合物(例えば、LHRH拮抗物質)を必要とする量で適した溶媒に、必要とする通りに上に列挙した成分の内の一種又はそれらの組合せと共に加入し、次いで無菌ろ過することによって、調製することができる。分散液は、活性な化合物を、塩基性分散媒及び上に列挙した成分からの必要とするその他の成分を含有する無菌のビヒクル中に加入することによって調製するのが普通である。無菌の注入可能な溶液を調製するための無菌の粉末の場合、好適な調製方法は、真空乾燥及び凍結乾燥であり、これらは活性な成分+先の無菌ろ過した溶液からの更なる所望の成分の粉末を生じる。
最適な治療応答をもたらすために、投与養生法を調節してもよい。例えば、単一の丸薬を投与してもよく、何回かに分けた投与量を時間をかけて投与してもよく或は投与量を治療状態の要求によって示される通りに比例して減らしても又は増やしてもよい。投与を容易にしかつ投与量を均一にするために、非経口組成物を計量ユニット形態で処方するのが特に有利である。本明細書中で用いる通りの計量ユニット形態とは、治療すべき哺乳動物被験者について個々の投与量として適した物理的に別個のユニットを言い;各々のユニットは、必要とする薬剤キャリヤーに関連した所望の治療効果を生じるように計算した所定量の活性な化合物を収容する。発明の計量ユニット形態についての規格は、(a)活性な化合物の特有の特性及び達成すべき特別の治療効果、並びに(b)個々における病気度を治療するためにそのような活性な化合物を配合する分野において固有な制限によって指図されかつこれらに直接依存する。
III.発明のLHRH拮抗物質の使用方法
本発明のLHRH拮抗物質ペプチドは、性的早熟、前立腺癌、卵巣癌、良性の前立腺肥大、エンドメトリオーシス、子宮フィブロイド、乳癌、月経前症候群、多嚢胞性卵巣症候群、及びいずれの性のヒト又は動物における生殖腺ホルモンの過剰から生じる疾病のような症状を治療するために有用である。発明のLHRH拮抗物質ペプチドは、また、挙動変異(例えば、「化学的な去勢」)についても有用である。LHRH拮抗物質ペプチドは、また、雄及び雌の両方において生殖を調節するためにも有用である。その上に、発明のペプチドは、例えば米国特許第5,003,001号に記載されている通りに、免疫抑制された患者を治療するのに用いてもよい。
これより、一実施態様では、発明は、被験者に有効量の本発明のLHRH拮抗物質を、LHRH活性を抑制するように投与することを含む、被験者においてLHRH活性を抑制する方法を提供する。
別の実施態様では、発明は、細胞に発明のLHRH拮抗物質を、LHRH活性を抑制するように接触させることを含む、細胞においてLHRH活性を抑制する方法を提供する。
別の実施態様では、発明は、被験者に有効量の発明のLHRH拮抗物質を、腫瘍増殖を抑制するように投与することを含む、被験者においてホルモン依存性腫瘍の増殖を抑制する方法を提供する。好適な実施態様では、発明のLHRH拮抗物質を、前立腺の腫瘍を抑制するために前立腺癌に悩む被験者に投与する
別の実施態様では、発明は、被験者に有効量の発明のLHRH拮抗物質を、排卵を抑制するように投与することを含む、被験者において排卵を抑制する方法を提供する。
別の態様では、発明は、発明のLHRH拮抗物質を、LHRH活性に関する疾患を有する被験者を治療するためにLHRH拮抗物質を使用するための教示と共にパッケージさせてなる、被験者をLHRH活性に関する疾患について治療するためのパッケージした配合物を提供する。
別の態様では、発明は、発明のペプチド化合物を、LHRH活性を抑制するのが有利な疾患を治療するための医薬を製造する際に使用することを包含する。例えば、LHRH活性を抑制するのが有利な疾患は、性的早熟、前立腺癌、卵巣癌、良性の前立腺肥大、エンドメトリオーシス、子宮フィブロイド、乳癌、月経前症候群、多嚢胞性卵巣症候群、及びいずれの性のヒト又は動物における生殖腺ホルモンの過剰から生じる疾病からなる群より選ぶことができる。
本発明は、更に下記の例によって例示するが、下記の例は、制限するものと考えるべきでない。本出願全体を通して引用したすべての参考文献、特許及び公表された特許の内容は、本明細書中に援用する。
例において、下記の略語を用いる:
Boc:N−t−ブトキシカルボニル
HOBt:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
MCPBA:m−クロロ過安息香酸
DCC:ジシクロヘキシルカルボジイミド
例1:LHRH拮抗物質の抗排卵及びヒスタミン放出活性
抗排卵活性(AOA)は、Corbin及びBeattie、Endocrine Res.Commun.2:1(1975)に記載されている通りにして、ラットにおいてビボアセイによって測定した。簡潔に言うと、雌のラットに、発情前期の日に候補LHRH拮抗物質を注射する;通常、候補LHRH拮抗物質は、0.1%DMSOに溶解した。候補ペプチドが排卵を抑制する能力は、排卵するラットの数を求めることによって測定する。候補ペプチドは、ラット当りの投与量5μgで処理したラットの少なくとも50%において排卵を抑制するならば、LHRH拮抗物質特性を有すると考える。好適なLHRH拮抗物質は、投与量2μg/ラット、一層好ましくは投与量1μg/ラット、更に一層好ましくは投与量0.5μg/ラットで、ラットの少なくとも50%において排卵を抑制する。
ヒスタミン放出活性は、Roeskeに係る米国特許第4,851,385号に記載されている方法によってアセイした。簡潔に言うと、ラット肥満細胞の懸濁液を濃度を上げるLHRH拮抗物質ペプチドに加えかつ37℃で15分間インキュベートした。緩衝剤は、25mM PIPES、pH7.4、NaCl(119mM)、KCl(5mM)、NaOH(40mM)、グルコース(5.6mM)、CaCl2(1mM)及び0.1%ボウバイン血清アルブミンを含有するものであった。反応を、4℃で400×gにおいて15分間遠心分離することによって停止させ、上澄み液をヒスタミン含量について、公表されている方法(Siriganian(1974)Anal.Biochem.57:383及びN.R.Rose,H.Friedman、及びJ.L.Fahey編、「Manual of Clinical Immunology」、3版、808頁におけるSiriganian及びHook(1986))により、或は同様の結果をもたらしたマニュアル方法によってアセイした。最大のヒスタミン放出が、急速に、典型的には1分よりも短い時間で起きた。試験したペプチドのいずれについても、細胞毒の跡は見られなかった。ペプチドのヒスタミン放出活性は、μg/mlで表わすED50として測定し;ED50が大きい程、ヒスタミン放出が少ないことを表わす。
いくつかのペプチドのAOA及びヒスタミン放出活性を表1にまとめる。
スルホニウム成分は、ペプチドに、6位(例えば、化合物3879)又は8位(例えば、化合物3983)に加入した場合に、高いAOAを授与する。化合物3925(2個のスルホニウム成分を有する)は、低いヒスタミン放出を示した。アルキル及びα−(スルホニウム)カルボニルの両方の成分(例えば、化合物4023)は有効である。LHRHアゴニスト及び拮抗物質による予備実験は、ブロモアセチル成分を加入した化合物がレセプターに結合され、繰り返し洗浄によって除かれないことを示唆している。
N−アルキルピリジニウム成分を6位に有する所定のペプチドは、AOAアセイにおいて予期されない程に活性である(例えば、化合物3851)。いくつかは、標準のNal-Argに比べて、ヒスタミン放出活性をほどんど持たない(例えば、化合物3763)。これらの結果は、N−メチルピリジニウム化合物の前に報告されたAOA活性及びヒスタミン放出特性に照らして予期されないものである。
二極性成分は、通常適度のAOAを示した。Lys(Onic)6を含む化合物は、好都合な性質を示した;一つ(化合物3828)は、低いヒスタミン放出活性を示し、化合物3507は、高いAOAを示した。
アシル化されたレシンを6位に有するペプチドをいくつか試験し、流行な活性を示した(例えば、化合物3741及び3760)。
小極性成分を6位に有する化合物は、AOAとヒスタミン放出活性との好都合な組合せを示した。例えば、D-Asn(小さい、親水性成分)を6位に有する化合物3827は、中位のAO活性を示した。D-Gln、D-Asn及びD-Thrをそれぞれ有する化合物3341、3342、及び3343は、中位のAOAを極めて低いヒスタミン放出と組み合わせた。Gluのタウリンアミドを6位に有する化合物3361もまた極めて低いヒスタミン放出を示した。D-Citを6位に有する化合物3369もまた低いヒスタミン放出を示した。
表1に掲記する類似体のすべては、自動合成装置(例えば、Beckman Model 990)を使用して固相法によって合成することができる。用いたアミノ酸残基は、商業上の出所(例えば、ウィスコンシン、ミルウォーキー、Aldrich Chemical Co.)から購入することができ、又は市販されている出発原料から知られている方法に従って製造することができる。例えば、ピリジニウム−N−オキシドは、対応するピリジンを、例えばmCPBAのようなペルオキシ酸で酸化することによって製造することができる(例えば、下記の例3を参照)。ピリジニウム成分、例えばN−ベンジルピリジニウム化合物は、対応するピリジンを、例えば不活性な溶媒中で臭化ベンジルと共に加熱することによりN−アルキル化することにって製造することができる(例えば、下記の例1及び2を参照)。同様に、スルホニウム及びホスホニウム塩は、それぞれスルフィド及びホスフィンを、例えば沃化メチルのようなアルキル化剤でS−アルキル化又はP−アルキル化することにって製造することができる。商業上得られないアミノ酸は、カップリングについて保護された形態で合成することができ、或は適しているならば、カップルさせてペプチドを形成し、次いで所望の形態に改質することができる。
例2: Boc-D-Pal(Bzl)ヒドロブロミド塩の合成:
Boc-D-Pal(1.36g、6.0mモル)をアセトニトリル60ml中に懸濁させた。臭化ベンジル(約50mモル)を加え、混合物を水浴で暖めて50℃にした。透明な溶液が生成し、これを室温で16時間攪拌した。白色沈殿が生成した;17時間後にTLCは、いくらかの出発残留出発原料を示した;攪拌を合計5日続け、その時に反応が完了した。溶媒を減圧下で蒸発させ、EtOH/酢酸エチルから残分が再晶出した。収率:85%;融点166〜170℃。
例3: Boc-D-Pal(iPr)の合成:
Boc-D-Pal(4.0g、17.7mモル)及びAg2O(8.0g、34.4mモル)を水22mlに入れ、室温で4時間攪拌した。反応容器を冷却して0℃にし、2−プロパノール40ml中の2−ヨードプロパン(20.4g、120mモル)を加えた。添加を完了した後に、混合物を暖めさせて室温にし、4日間攪拌した。24時間後にかつ再び48時間後に、更にAg2O(2g)及び2−ヨードプロパン(2g)を加えた。混合物をろ過し、沈殿をエタノール(2×15ml)で洗浄した。ろ液を蒸発させて黄色油4.3gを生じた。エタノール/酢酸エチルから晶出して淡黄色結晶(3.0g)をもたらした。収率:85%;融点182〜185℃。
例4: Boc-D-Pal(N-O)の合成:
Boc-D-Pal(2.0g、7.5mモル)をアセトン40mlに溶解しかつMCPBA(57〜86%;Aldrichから購入して受け入れたままで使用した)2.48g(16.5mモル)をアセトン80mlに溶解したものを1回分で加えた。混合物を室温で40時間攪拌し;反応が進行するにつれて、白色沈殿が少量生成した。沈殿をろ過し、母液を蒸発させて白色沈殿を生じた。一緒にした固形分をエーテルで洗浄し(クロロ安息香酸を除き)、酢酸エチル/ヘキサンから再晶出させた。収量:1.7g(80%);融点155〜157℃。
例5: ペプチドの合成:
ペプチド合成装置(Beckman Model 990)でのBoc−アミノ酸によるペプチドの合成のための典型的なカップリングサイクルは、下記の通りであった:
メチルベンジルヒドラミン(MBHA)樹脂(1.18g、アミノ基0.85m当量/樹脂1g)を秤量して反応容器に入れ、2回分のクロロホルム(各々26ml)で洗浄した。樹脂をジクロロメタン(DCM)14ml中の22%チオアニソール(5ml)/66%トリフルオロ酢酸(TFA)で5分間予備洗浄し、次いで同じチオアニソール/TFA混合物で30分間脱保護した。樹脂を3回のクロロホルム(各々20ml)、2回の2−プロパノール(各々26ml)及び2回のDCM(各々26ml)で洗浄した。樹脂を2回の12%ジイソプロピルエチルアミン(DAPEA)(各々26ml)で中和し、次いで4回のDCM(各々26ml)、次いで2部の1:1のDCM:ジメチルホルムアミド(DMF)(各々26ml)で洗浄した。Boc−保護されたアミノ酸(2.5モル当量)及びHOBt(2.5モル当量)の溶液をDMF10ml中の溶液として導入し、DCCを加えた(6DMF中256mg)。カップリングを3時間、又は一晩進行させた。ヒンダード樹脂(例えば、主鎖N−メチルアミノ酸)は、一層長いカップリング時間を要した。樹脂をDMF26ml分、次いで2−プロパノール26ml分、次いでDCM26ml分で洗浄した。カップリングの完了をカイザーの試験(ニンヒドリン試験)によってアセイした。カップリングが完了しないならば、ダブルカップリングを行った(すなわち、樹脂を上記の通りにして中和し、カップリング工程を繰り返した)。完全なカップリングを達成した時に、サイクルを次のアミノ酸で繰り返した。
合成を完了した際に、液状弗化水素酸(HF)で0℃において45分間処理することによって、ペプチドを樹脂から開裂させた。HFを蒸発させ、ペプチドを水性酢酸で処理し、凍結乾燥した。粗製のペプチドを、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)によりC18カラムで精製し、水中のアセトニトリルと0.1%TFAとの混合物で溶離した。精製したフラクション(UV及びTLC分析により均質)を一緒にし、凍結乾燥した。分析HPLCを用いて最終生成物の純度を求めた;合成したペプチドは、すべて純度少なくとも98%であった。
例6:プラズマテストステロンレベルの抑制
発明のLHRH拮抗物質がプラズマテストステロンレベルを抑制する能力を、成体雄ラットにおいて調べた。ラットにLHRH拮抗物質#3827(それの構造を表1に示す)を投与した。一つの実験では、LHRH拮抗物質の単一注入を皮下に投与量300又は1000μg/kgで施した。動物は、急速な著しいプラズマテストステロンの低減を示し、投与後6時間までに検出し得ないに近いレベルまでになった。テストステロンレベルは、300μg/kgを投与した後に24時間までに正常に戻ったが、1000μg/kgを投与した後には、72時間までに正常に戻らなかった。
別の実験では、LHRH拮抗物質#3827を、3時間毎に8回の1、10又は100μg/kgの静脈内投与量で施し、投与量は、それぞれ8、80又は800μg/kg/日に相当するものであった。結果を図1にグラフで示す。テストステロンの去勢レベルは、3時間毎の投与量10μg/kgで達成された。8μg/kg/日に相当する1μg/kg程に少ない投与量は、実験期間全体を通してプラズマテストステロンレベルの有意の低下を誘発した。
別の実験では、LHRH拮抗物質#3827の連続した皮下注入を、浸透型ポンプを使用することによって達成した。5匹の雄のSprague−Dawleyラットの各々に、Alzet浸透型ミニポンプによって投与量300又は1000μg/kg/日(「ハイドース」)を皮下に2週間施した。1000μg/kg/日を受けた動物に、次いで更に2週間5、15又は50μg/kg/日(「ロードース」)を続けた後に、ポンプを完全に取り去った。結果を図2にグラフで示す。ラットをLHRH拮抗物質により初期投与量300又は1000μg/kg/日で長期にわたって処理すると、どちらの初期投与量によっても初めの7日以内で(おそらく初めの24時間以内で)去勢レベルのテストステロンを生じ、続く3つの投与量を更に21日間続けた。去勢をこの期間中ずっと続け、その他のインヒビターに関して記載されてきたような明らかな「去勢応答」はなかった。ハイドースポンプを5μg/kg/日程に少ない投与量を与えるメインテナンスロードースポンプに取り替えた場合に、動物は、実験全体を通して完全に去勢されたままであった。LHRH拮抗物質処理を完了した後に、プラズマテストステロンにおいて投与量依存性回復が観測された:最も多いメインテナンス投与量を受けた動物は、少ないメインテナンス投与量で処理した動物に比べて、回復は一層遅いようであった。ポンプを取り去った後のテストステロンレベルの回復は、2週間以内で完全であった。追従研究(それの結果を図3にグラフで示す)では、テストステロンの去勢レベルへの完全な抑制は、30μg/kg/日程に少ない投与量で達成された。去勢レベルは、再び5μg/kg/日程に少ないLHRH拮抗物質の投与量で保たれた。
均等物
当業者ならば、本明細書中に記載する発明の特定の実施態様への多くの均等物を認識し、或は日常に過ぎない実験を用いて、確認することができるものと思う。そのような均等物は、次の請求の範囲によって包含されることを意図する。
Claims (21)
- LHRHアナログであるデカペプチド化合物を含むLHRH拮抗物質であって、天然の哺乳動物のLHRHの6位におけるアミノ酸に一致するペプチド化合物の残基が、D−アスパラギン、L−アスパラギン、またはL−グルタミンであって、該デカペプチド化合物は、LHRH化拮抗物質活性を有する、LHRH拮抗物質またはその製薬上許容し得るその塩。
- 少なくとも5μg/ラットの用量で標準的なラット抗排卵アッセイにおいて処置されたラットの少なくとも50%において排卵を阻害し、少なくとも3μg/mlのヒスタミン放出についてED50を有する、請求項1に記載のLHRH拮抗物質。
- 少なくとも2μg/ラットの用量で標準的なラット抗排卵アッセイにおいて処置されたラットの少なくとも50%において排卵を阻害する、請求項1に記載のLHRH拮抗物質。
- 少なくとも1μg/ラットの用量で標準的なラット抗排卵アッセイにおいて処置されたラットの少なくとも50%において排卵を阻害する、請求項1に記載のLHRH拮抗物質。
- 少なくとも5μg/mlのヒスタミン放出についてED50を有する、請求項2に記載のLHRH拮抗物質。
- 少なくとも10μg/mlのヒスタミン放出についてED50を有する、請求項2に記載のLHRH拮抗物質。
- 下記の構造を含むペプチド化合物:
A−B−C−D−E−F−G−H−I−J
ここで、
Aは、pyro-Glu、Ac-D-Nal、Ac-D-Qal、Ac-Sar、又はAc-D-Palであり;
Bは、His又は4-Cl-D-Pheであり;
Cは、Trp、D-Pal、D-Nal、L-Nal、D-Pal(N-O)、又はD-Trpであり;
Dは、Serであり;
Eは、N-Me-Ala、Tyr、N-Me-Tyr、Ser、Lys(iPr)、4-Cl-Phe、His、Asn、Met、Ala、Arg又はIleであり;
Fは、D-Asnであり;
Gは、Leu又はTrpであり;
Hは、Lys(iPr)、Gln、Met、又はArgであり;
Iは、Proであり;及びJは、Gly-NH2又はD-Ala-NH2である;
又は製薬上許容し得るその塩。 - 下記の構造を含むペプチド化合物:
Ac-D-Nal-4-Cl-D-Phe-D-Pal-Ser-N-Me-Tyr-D-Asn-Leu-Lys(iPr)-Pro-D-Ala-NH2;
又は製薬上許容し得るその塩。 - 下記の構造を含むペプチド化合物:
Ac-D-Nal-4-Cl-D-Phe-D-Pal-Ser-Tyr-D-Asn-Leu-Lys(iPr)-Pro-D-Ala-NH2;
又は製薬上許容し得るその塩。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載のペプチド化合物及び製薬上許容し得るキャリヤーを含む薬剤組成物。
- 治療において使用するための医薬の製造における、請求項1〜9のいずれかの1項に記載の化合物の使用。
- 前立腺癌、卵巣癌、良性の前立腺肥大、性的早熟、エンドメトリオーシス、子宮フィブロイド、乳癌、月経前症候群および多嚢胞性卵巣症候群からなる群より選ぶ疾患を治療するための医薬を製造する際の請求項11に記載の使用
- LHRH活性に関連した障害の処置のための医薬の製造における、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物の使用。
- 前記LHRH活性に関連した障害が性ホルモン依存性がんである、請求項13に記載の使用。
- 前記性ホルモン依存性がんが前立腺がんである、請求項14に記載の使用。
- 前記性ホルモン依存性がんが卵巣がんである、請求項14に記載の使用。
- 前記性ホルモン依存性がんはエンドメトリオーシスである、請求項14に記載の使用。
- 前記LHRH活性に関連する障害が、良性の前立腺肥大である、請求項13に記載の使用。
- 前記LHRH活性に関連する障害が、性的早熟、前立腺癌、卵巣癌、良性の前立腺肥大、エンドメトリオーシス、子宮フィブロイド、乳癌、月経前症候群、多嚢胞性卵巣症候群、及び生殖腺ホルモンの過剰から生じる疾病からなる群より選択される、請求項13に記載の使用。
- 生殖を制御するための医薬の製造における請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物の使用。
- 治療によりヒトまたは動物の体の処置のための方法を除く、オスまたはメスにおける生殖を制御するための請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物の使用。
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