JP4154627B2 - 車両用ドアロックアクチュエータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用ドアロックアクチュエータに関するものであって、詳しくは、車室内のロック操作部材を操作してもドアロック装置が施錠状態から解錠状態とならないようにするダブルロック機能を有する車両用ドアロックアクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のダブルロックアクチュエータとしては、特開平9−195601号公報に示されるものが知られている。これは、ドアロック装置を解錠状態とするアンロック位置と施錠状態とするロック位置とに作動される第1作動レバーと、室内ロック操作部材の操作力が伝達される第2作動レバーと、第1作動レバーと第2作動レバーとの間に配設され第2作動レバーから第1作動レバーへロック・アンロック操作力を伝達可能及び伝達不能に切換連係するダブルロック機構とを有するものである。
【0003】
この従来装置では、ダブルロック機構を、第1作動レバーに回動自在に支持された連結レバーと、第2作動レバーに形成された異形長穴と、連結レバーに形成された円弧長穴と、異形長穴及び円弧長穴に挿通された連結ピンと、連結ピンに連係され且つ駆動源となるモータに連係されたダブルロックレバーとを有して構成していた。
【0004】
このように構成された従来装置では、ダブルロックレバーをモータの駆動により回動させて、連結ピンを円弧長穴に沿って異形長穴内で移動させることで、連結ピンを第2作動レバーから第1作動レバーへロック・アンロック操作力を伝達可能とする連結位置と第2作動レバーから第1作動レバーへロック・アンロック操作力を第2作動レバーの空振りで伝達不能とするダブルロック位置とに切り換えている。これにより、車室内のロック操作部材を操作してもドアロック装置が施錠状態から解錠状態とならないようにするダブルロック機能を成していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来装置であると、連結ピンをダブルロック位置及び連結位置に移動させているので、第1作動レバーがアンロック位置にある際には連結ピンがダブルロック位置とならないようにするためにダブルロックレバーと連結ピンとが切り離される構成となっている。このため、第1作動レバーを回動させて連結ピンをダブルロック位置から連結位置へと移動させる場合、ダブルロックレバーは回動せず、後から、モータを駆動してダブルロックレバーを回動させなければならない。又、モータが故障等してダブルロックレバーの回動が途中で停止してしまうと、連結ピンとダブルロックレバーとが干渉して第1作動レバーをロック位置からアンロック位置及びアンロック位置からロック位置へ移動させることが困難となる恐れがある。
【0006】
故に、本発明は、移動する連結ピンを廃止したダブルロック機能付の車両用ドアロックアクチュエータを提供することを、その技術的課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記技術液課題を解決するために本発明において講じた技術的手段は、ダブルロック機構を、第1作動レバーに揺動自在に支持され第2作動レバーと係脱可能な連結レバーと、該連結レバーに連係され且つ駆動源となるモータに連係され前記連結レバーを前記第2作動レバーから前記第1作動レバーへロック・アンロック操作力を伝達可能とする連結位置と前記第2作動レバーから前記第1作動レバーへロック・アンロック操作力を前記第2作動レバーの空振りで伝達不能とするダブルロック位置とに切り換えるダブルロックレバーとを有して構成し、前記第2作動レバーの先端に形成された第1連結ピン部と、前記連結レバーに形成され前記連結レバーが連結位置にある際において前記第1連結ピン部が受け入れられ前記第2作動レバーの回動による前記第1連結ピン部の移動軌跡上に位置して前記第1連結ピン部と係合する壁部分を備えた第1カム溝と、該第1カム溝と連続して前記連結レバーに形成され前記連結レバーがダブルロック位置にある際において前記第2作動レバーの回動による前記第1連結ピン部の前記連結レバーに対する相対移動を許容する第2カム溝と、前記連結レバーの先端に形成された第2連結ピン部と、前記ダブルロックレバーに形成され前記第2連結ピン部が受け入れられるガイド溝とを有する、ことである。
【0008】
この技術的手段によれば、モータを駆動してダブルロックレバーを回動させることにより、連結レバーが揺動して連結位置とダブルロック位置とに切り換えられる。よって、従来必要であった移動する連結ピンを廃止し得る。
【0009】
より好ましくは、前記連結レバーを、前記ダブルロック位置において前記第1作動レバーから前記第2作動レバーへロック・アンロック操作力が伝達可能とする、と良い。
【0010】
より好ましくは、前記ダブルロック機構を、前記第1作動レバーのロック位置からアンロック位置への作動により前記ダブルロック位置にある前記連結レバーと当接して前記連結レバーを前記ダブルロック位置から前記連結位置に切り換える解除部材を有して構成する、と良い。
【0012】
より好ましくは、前記ドアロック装置を施錠状態から解錠状態とする前記第2作動レバーの回動により前記第2作動レバーを付勢するスプリングを有する、と良い。
【0013】
【発明の実施の形態】
車両のドア(図示せず)に設けられたドアロック装置1は、図1に示されるように、ベースプレート2,ラッチ機構3,レバー機構4及びロッキングアクチュエータ5(図3示)を有して構成されている。
【0014】
ベースプレート2は、L字状を呈するものであって、水平壁21及び垂直壁22を備えている。
【0015】
図2に示されるように、ラッチ機構3は、ボディ31,ポール32及びラッチ33よりなるものである。ボディ31は、ベースプレート2の水平壁21の裏面に固定され、ポール32及びラッチ33を収容する。又、このボディ31には、ドア(図示せず)の開閉動作に応じて車両のボディ(図示せず)に設けられたストライカ34が出入するための挿通溝31aが形成されている。ポール32及びラッチ33は、夫々、ピン32a,33aによりボディ31に回転自在に支持されている。又、ラッチ33の外周面には、ボディ31の挿通溝31aに進入したストライカ34を受け入れるU字溝33b及びポール32と係脱可能な係合爪33cが形成されている。ポール32は、その回転動作によりラッチ33の係合爪33cと係合するようになっている。このように構成されたポール32及びラッチ33において、ストライカ34がラッチ33のU字溝33b内に受け入れられた状態でポール32とラッチ33の係合爪33cが係合してラッチ33の回転動作がポール32によって規制されることでドアを閉状態で保持する。又、ポール32を回転動作してラッチ33の係合爪33cとの係合を解除することでドアが開可能状態となる。
【0016】
図1に示されるように、レバー機構4は、リフトレバー41,オープンレバー42,ロッキングレバー43,スライドブッシュ45及びキーレバー47からなるものである。
【0017】
リフトレバー41は、ベースプレート2の水平壁21の表面上に配置され、ラッチ機構3のポール32を支持するピン32aに回転自在に支持されている。このリフトレバー41は、その一方の腕部分に形成された嵌合フランジ部41aによりポール32に嵌合してポール32と一体に回転動作する。又、リフトレバー41の他方の腕部分には、係合フランジ41cが形成されている。
【0018】
オープンレバー42は、リフトレバー41と同様に水平壁21の表面上に配置されピン32aに回動自在に支持されている。このオープンレバー42は、その一方の腕部分でドアの室外側に設けられたアウトサイドハンドル(図示せず)にロッド(図示せず)を介して連結されており、又、他方の腕部分と対向して延在する脚部分42aでドアの室内側に設けられたインサイドハンドル(図示せず)にベースプレート2の垂直壁22に回動自在に支持されたインサイドレバー(図示せず)を介して連結されている。
【0019】
ロッキングレバー43は、水平壁21の表面上に配置され、ピン43aによりベース部21に回動自在に支持されている。このロッキングレバー43は、後述するロッキングアクチュエータ5の出力レバー55に連結されると共にこの出力レバー55及び後述するノブレバー64を介してドアの室内側に設けられたロックノブ(図示せず)に連結され、さらに、キーレバー47を介してドアの室外側に設けられたキーシリンダ機構(図示せず)に連結されている。又、ロッキングレバー43の他方の腕部分には、ピン32aを中心とした円弧状の長穴43bが形成されている。
【0020】
スライドブッシュ45は、オープンレバー42の他方の腕部分にスライド自在に支持されている。このスライドブッシュ45には、ピン部45aが形成されており、ロッキングレバー43の長穴43bに摺動自在に挿通されている。又、スライドブッシュ45には、オープンレバー42の回動動作でリフトレバー41の係合フランジ41cと係脱自在な係合突起45bが形成されている。このように構成されたスライドブッシュ45は、ロッキングレバー43の回動動作で長穴43bとピン部45aとの挿通を介してオープンレバー42の他方の腕部分に対してスライド動作させられ、これにより、係合突起45bは、リフトレバー41の係合フランジ41cとの係合軌跡上に位置したり係合軌跡上からはずれたりする。結果、ドアの施錠状態及び解錠状態を作り出す。尚、ロッキングレバー43は、この施錠状態及び解錠状態を維持すべくロッキングレバー43とベースプレート2との間に配設されたターンオーバースプリング(図示せず)により施錠位置及び解錠位置に付勢保持される。
【0021】
キーレバー47は、水平壁21の表面上に配置され、ピン43aによりベース部21に回動自在に支持されている。このキーレバー47には、係合突起47aが形成されており、この係合突起47aは、ロッキングレバー43に形成された切り欠き43cに受けられている。これにより、キーレバー47の回動動作により切り欠き43cの壁部と係合突起47aとの当接によりキーレバー47の回動動作がロッキングレバー43に伝達されることとなる。
【0022】
次に本実施の形態における前述した基本構成の作動について説明する。
【0023】
図1は、ドアの解錠状態を示す。この状態において、アウトサイドハンドル又はインサイドハンドルを操作してオープンレバー42を図1示反時計方向(開操作方向)に回動動作させると、スライドブッシュ45の係合突起45bがリフトレバー41の係合フランジ41cと係合してリフトレバー41がオープンレバー42と同方向(開操作方向)に回動する。これにより、ポール32が回動して閉状態にあるドアが開可能状態となる。
【0024】
図1において、ロックノブ、キーシリンダ機構又はロッキングアクチュエータ5を操作してロッキングレバー43を図1示時計方向(施錠操作方向)に回動動作させ、ロッキングレバー43を施錠位置とすると、スライドブッシュ45がオープンレバー42に対してスライドさせられる。これにより、スライドブッシュ45の係合突起45bがリフトレバー41の係合フランジ41cとのオープンレバー42を回動動作させた際の係合軌跡上から外れ、オープンレバー42とリフトレバー41とは空振りする状態となる。結果、解錠状態にあるドアが施錠状態となる。
【0025】
図3ないし図8に示されるように、ロッキングアクチュエータ5は、駆動源としてハウジング51内に収容された2つのモータ52、53を備えるものであって、ベースプレート2の垂直壁22(図1示)にブラケット(図示せず)を介して支持されている。このロッキングアクチュエータ5の一方のモータ52に連係される出力軸54は、ハウジング51を貫通して外部に延在しており、この延在部位には、ハウジング51外に配置された出力レバー55が一体成形されている。この出力レバー55は、その先端部分がロッキングレバー43に形成された係止孔43d(図1示)に挿通されて連結されている。モータ52の回転軸52aには、ウォームギヤ56が一体回転するように固着されている。ハウジング51内には、ピニオンギヤ57がピン68により回転自在に支持されており、このピニオンギヤ57周りには、ウォームギヤ56と噛合するホイールギヤ58が同軸で一体回転するようにピニオンギヤ57の歯を利用してセレーション結合されている。又、出力軸54のハウジング51内部位には、中間レバー59が相対回転自在に支持されており、先端に形成されたセクタギヤ部59aでピニオンギヤ57と噛合している。更に、出力軸54のハウジング51内部位には、第1作動レバー60が一体回転するように固着されており、中間レバー59と長穴59b及び凸部60aの嵌挿を介して連係している。このような構成において、モータ52を駆動してウォームギヤ56、ホイールギヤ58及びピニオンギヤ57を介して中間レバー59を回動させることにより凸部60aの長穴59b内への嵌挿により、第1作動レバー60がドアを解錠状態とするアンロック位置(図3及び図9示)及びドアを施錠状態とするロック位置(図10示)に切り換えられる(第1作動レバー60は出力軸54により出力レバー55と一体であるので、出力レバー55も同様に切り換えられる)。
【0026】
第1作動レバー60には、腕部分60bが延在形成されている。この腕部分60bの先端には、連結レバー61が腕部分60bに一体に立設されたピン部62により揺動自在に支持されている。ハウジング51外には、ハウジング51内に延在する回転軸63に一体成形されたノブレバー64が、回転軸63によりハウジング51に回動自在に支持されて配置されている。このノブレバー64は、ロッドやワイヤ(図示せず)を介してロックノブ(図示せず)に連結されている。又、回転軸63のハウジング51内部位には、第2作動レバー65が一体回転するように固着されている。この第2作動レバー65の先端には、連結ピン部65aが一体で立設されている。連結レバー61の先端側の表面には、一端で互いに連続した第1カム溝61a及び第2カム溝61bが形成されている。第2作動レバー65の連結ピン部65aは、連結レバー61の第1カム溝61a及び第2カム溝61bに受け入れられている。又、連結レバー61の先端側の裏面には、連結ピン部61cが一体で立設されている。尚、第1作動レバー60の腕部分60bには、出力軸54を中心とした円弧状の長穴60cが形成されており、この長穴60cでピニオンギヤ57を受け入れ、第1作動レバー60の回動を許容し且つピニオンギヤ57をハウジング51で両持ち支持している。
【0027】
ハウジング51内には、このロッキングアクチュエータ5の他方のモータ53に連係されるダブルロックレバー66がピン69により回動自在に支持されている。このダブルロックレバー66の一端側には、セクタギヤ部66aが形成されている。モータ53の回転軸53aには、ウォームギヤ67が一体回転するように固着されており、このウォームギヤ67は、ダブルロックレバー66のセクタギヤ66aと噛合している。又、ダブルロックレバー66の他端側には、ガイド溝66bが形成されており、このガイド溝66bには、連結レバー61の連結ピン部61cが受け入れられている。このような構成において、モータ53を駆動してダブルロックレバー66を回動させることにより、連結ピン部61cのガイド溝66bへの受け入れにより、連結レバー61がドアをダブルロック解除状態とする連結位置(図3、図9及び図10示)及びドアをダブルロック状態とするダブルロック位置(図11示)に切り換えられる。
【0028】
連結レバー61の第1カム溝61aは、ピン部62を中心とした円弧状で、連結レバー61の第2カム溝61bは、第1カム溝61aと略直交して連結レバー61の長手方向に延びている。この第1カム溝61aは、連結レバー61の長手方向において第2作動レバー65の連結ピン部65aと略同じ幅を有しており、第2作動レバー65の回動で連結ピン部65aと係合する対の壁部分61d、61eを備えている。ダブルロックレバー66のガイド溝66bは、連結レバー61の第2カム溝61bと同様に、連結レバー61の長手方向に延び、連結レバー61がダブルロック解除位置に位置する際において回転軸63を中心とした円弧状となる形状を呈している。又、連結レバー61の側面には、傾斜面61fが形成されており、ハウジング51には、傾斜面61fと当接可能なストッパ突部70が立設されている。更に、回転軸63周りには、一端が第2作動レバー65に係止され且つ他端が連結レバー61に係止されたスプリング71が配設されている。
【0029】
次に本発明の主要構成における作動について説明する。
【0030】
図9は、ドアの解錠状態及びダブルロック解除状態時のロッキングアクチュエータ5を示し、第2作動レバー65の連結ピン部65aは、連結レバー61の第1カム溝61aに位置して第1カム溝61aの両壁部分61d、61eと対向している。この状態で、モータ52を駆動して、前述したように、第1作動レバー60を介して出力レバー55をアンロック位置からロック位置へと図9における時計方向に回動させると、図10に示されるように、出力レバー55に連結されたロッキングレバー43(図1示)が図1示時計方向(施錠操作方向)に回動して前述したようにロッキングレバー43が解錠位置から施錠位置へと切り換わり、ドアが施錠状態となる。この時、連結レバー61は、図9における左方に押され、図10に示されるように、連結レバー61の第1カム溝61aの壁部分61eと第2作動レバー65の連結ピン部65aとが係合により、第2作動レバー65が、図10に示されるように、図9における時計方向に回動して、回転軸63を介してノブレバー64を施錠方向へと回動させ、ロックノブを施錠操作位置へと移行させる。又、ロックノブを解錠操作位置から施錠操作位置へと操作してノブレバー64を、図9における時計方向に回動させると、図10に示されるように、回転軸63を介して第2作動レバー65がノブレバー64と一体に回動して、連結ピン部65aが第1カム溝61aの壁部分61dと係合し、連結レバー61を、図9における左方に押す。これにより、第1作動レバー60が図9における時計方向に回動して、出力レバー55がアンロック位置からロック位置へと切り換わる。この時、第1作動レバー60の凸部60aは、中間レバー59の長穴59a内を移動するのみで第1作動レバー60の回動で中間レバー59が回動することはなく、モータ52が引きずり作動することはない。尚、連結レバー61の移動は、ダブルロックレバー66のガイド溝66b内に連結レバー61の連結ピン部61cが受け入れられていることで、このガイド溝66bに沿ってなされ、連結レバー61の不必要な回動が規制されている。
【0031】
図10において、モータ53を駆動してダブルロックレバー66を、図10における時計方向に回動させると、前述したように、連結レバー61が図10における時計方向に揺動して、図11に示されるように、連結レバー61が連結位置からダブルロック位置へと切り換わり、ドアがダブルロック状態となる。この時、第2作動レバー65の連結ピン部65aは、第1カム溝61aから第2カム溝61bに位置するようになる。これにより、ロックノブを施錠操作位置から解錠操作位置へと操作してノブレバー64、回転軸63及び第2作動レバー65を回動させても、図12に示されるように、第2作動レバー65の連結ピン部65aは第2カム溝61b内を移動するのみで壁部分61d、61eを押さず、連結レバー61に対して空振りする。よって、第1作動レバー60が回動して出力レバー55が施錠位置から解錠位置へと切り換わることがない。この時、スプリング63は、第2作動レバー65の回動でたわまされるので、ロックノブの解錠操作位置への操作が解除されれば、ロックノブは、スプリング71の付勢力で第2作動レバー65、回転軸63及びノブレバー64を介して施錠操作位置へと復帰する。
【0032】
図9において、モータ53を駆動してダブルロックレバー66を図9における時計方向に回動して、連結レバー61を連結位置から図11に示されるダブルロック位置に揺動させようとすると、ハウジング51のストッパ突部70(図3示)が連結レバー61の傾斜面61fと当接して連結レバー61の揺動を規制する。これにより、ドアの解錠状態におけるダブルロック状態への移行が防止される。
【0033】
図11において、キーシリンダ機構を操作してキーレバー47(図1示)を介してロッキングレバー43(図1示)を施錠位置から解錠位置とする。これにより、出力レバー55も図11における反時計方向に回動して、図9に示されるように、ロック位置からアンロック位置となる。この際、第1作動レバー60は、出力軸54を介して出力レバー55と共に図11における反時計方向に回動して連結レバー61を図11示右方に引っ張る。この結果、連結レバー61の傾斜面61fがストッパ突部70(図3示)と当接し、この当接により連結レバー61が揺動して、図9に示されるように、連結レバー61がダブルロック位置から連結位置となる。これにより、キーシリンダ機構の操作でドアのダブルロック状態から解錠状態におけるダブルロック解除状態へメカ的に移行される。この時、ダブルロックレバー66は、連結レバー61の連結ピン部61cのダブルロックレバー66のガイド溝66bへの受け入れにより、図11における反時計方向に回動する。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、連結レバーの揺動でドアのダブルロック状態及びダブルロック解除状態を切り換えるようにしたので、従来必要であった移動する連結ピンを廃止することができ、部品点数を削減して低コスト化を図ることができると共に第1作動レバーを回動させてダブルロック位置から連結位置へと移動させる場合やモータが故障等してダブルロックレバーの回動が途中で停止してしまった場合等における作動不具合を解消することができ、簡素なロッキングアクチュエータとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における車両用ドアロックアクチュエータが採用される車両用ドアロック装置の正面図である。
【図2】本発明における車両用ドアロックアクチュエータが採用される車両用ドアロック装置のラッチ機構の正面図である。
【図3】本発明に係る車両用ドアロックアクチュエータの正面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】図3のB−B線断面図である。
【図6】図3のC−C線断面図である。
【図7】図3のD−D線断面図である。
【図8】図3のE−E線断面図である。
【図9】本発明に係る車両用ドアロックアクチュエータの作動を示すドアの解錠状態における説明図である。
【図10】本発明に係る車両用ドアロックアクチュエータの作動を示すドアの施錠状態における説明図である。
【図11】本発明に係る車両用ドアロックアクチュエータの作動を示すドアのダブルロック状態状態における説明図である。
【図12】本発明に係る車両用ドアロックアクチュエータの作動を示すドアのダブルロック状態での空振りを説明する説明図である。
【符号の説明】
1 ドアロック装置
53 モータ
60 第1作動レバー
61 連結レバー
65 第2作動レバー
66 ダブルロックレバー
70 ストッパ突部(解除部材)
71 スプリング
61a 第1カム溝
61b 第2カム溝
61c 第2連結ピン部
61d、61e 壁部分
65a 第1連結ピン部
66b ガイド溝
Claims (4)
- ドアロック装置を解錠状態とするアンロック位置と施錠状態とするロック位置とに作動される第1作動レバーと、室内ロック操作部材の操作力が伝達される第2作動レバーと、前記第1作動レバーと前記第2作動レバーとの間に配設され前記第2作動レバーから前記第1作動レバーへロック・アンロック操作力を伝達可能及び伝達不能に切換連係するダブルロック機構とを有する車両用ドアロックアクチュエータにおいて、
前記ダブルロック機構を、前記第1作動レバーに揺動自在に支持され前記第2作動レバーと係脱可能な連結レバーと、該連結レバーに連係され且つ駆動源となるモータに連係され前記連結レバーを前記第2作動レバーから前記第1作動レバーへロック・アンロック操作力を伝達可能とする連結位置と前記第2作動レバーから前記第1作動レバーへロック・アンロック操作力を前記第2作動レバーの空振りで伝達不能とするダブルロック位置とに切り換えるダブルロックレバーとを有して構成し、
前記第2作動レバーの先端に形成された第1連結ピン部と、前記連結レバーに形成され前記連結レバーが連結位置にある際において前記第1連結ピン部が受け入れられ前記第2作動レバーの回動による前記第1連結ピン部の移動軌跡上に位置して前記第1連結ピン部と係合する壁部分を備えた第1カム溝と、該第1カム溝と連続して前記連結レバーに形成され前記連結レバーがダブルロック位置にある際において前記第2作動レバーの回動による前記第1連結ピン部の前記連結レバーに対する相対移動を許容する第2カム溝と、前記連結レバーの先端に形成された第2連結ピン部と、前記ダブルロックレバーに形成され前記第2連結ピン部が受け入れられるガイド溝とを有する、車両用ドアロックアクチュエータ。 - 前記連結レバーは、前記ダブルロック位置において前記第1作動レバーから前記第2作動レバーへロック・アンロック操作力が伝達可能である、請求項1記載の車両用ドアロックアクチュエータ。
- 前記ダブルロック機構を、前記第1作動レバーのロック位置からアンロック位置への作動により前記ダブルロック位置にある前記連結レバーと当接して前記連結レバーを前記ダブルロック位置から前記連結位置に切り換える解除部材を有して構成した、請求項2記載の車両用ドアロックアクチュエータ。
- 前記ドアロック装置を施錠状態から解錠状態とする前記第2作動レバーの回動により前記第2作動レバーを付勢するスプリングを有する、請求項1記載の車両用ドアロックアクチュエータ。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP18379898A JP4154627B2 (ja) | 1998-06-30 | 1998-06-30 | 車両用ドアロックアクチュエータ |
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