JP4149867B2 - プリンタ、その制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、プリンタの制御方法、制御プログラムに関し、特に、プリンタで使用する所定間隔で印刷位置が規定されている長尺形状の記録媒体の印刷位置の検出に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタにおいて、使用する用紙の各位置の検出を行うには、搬送経路上に発光素子および受光素子とからなる光学的センサを配置して、検出を行っている。
【0003】
詳しくは、台紙とラベルからなるラベル紙の場合に、記録を行うラベルの部分と、記録を行なわないラベルとラベルの間の隙間であるギャップの部分の検出を行う場合には、センサとしてラベル紙を透過する光量を測定することができる透過型のフォトインタラプタを用い、透過する光量を受光したセンサからの出力電圧と、しきい値である基準電圧とをコンパレータを介して比較することにより、ラベル部とギャップ部とを判断することが可能となる。
【0004】
一方、連続紙に所定間隔毎にマークのついたタグ紙の場合に、記録を行うマーク間の部分(マークのついていない部分)と、記録を行なわないマーク部分の検出を行う場合には、センサとしてタグ紙を反射する光量を測定することができる反射型フォトインタラプタを用い、反射する光量を受光したセンサからの出力電圧と、しきい値である基準電圧とをコンパレータを介して比較することにより、マーク間の部分と、マーク部分とを判断することが可能となる(特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−178576号公報(第5頁、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のプリンタでは、センサの特性等により、プリンタで用いる用紙などの記録媒体(例えば、ラベル紙など)が搬送され、実際の用紙先端(例えば、ラベル紙のラベル部分など)がセンサ(例えば、透過型のフォトインタラプタ)上にかかっても用紙先端位置(例えば、ラベル部分など)が検出されず遅れて検出される場合があったり、用紙先端がセンサ上にまだかかっていない状態であるにもかかわらず早く検出される場合があったり、といったように用紙先端位置を正確に検出できない場合がある。
【0007】
また、ある用紙、例えば、ラベル紙で用紙先端が正確に検出された場合であっても、その用紙の使用後にラベルや台紙の透過率が異なっているラベル紙を使用した場合や、あるいは、用紙上に付着する紙粉が影響する場合や、フォトインタラプタの発光量が変化しセンサの検出感度が低下した場合など、用紙先端を正確に検出できない場合がある。
【0008】
このように用紙先端(ラベル紙のラベル部分など)を正確に検出できないと、用紙先端検出を基準として記録ヘッドの記録開始タイミングが決定されるため、用紙先端を検出した時点におけるセンサ位置と、実際の用紙先端位置との距離の差分が画像の記録位置のズレとして現れるため、画像の記録位置がずれて所望する記録結果を得られないという問題が発生する。
【0009】
本発明は、上記説明した従来技術の問題点を克服するためになされたものでありその目的は、記録媒体の記録位置を正確に検出でき、プリンタで記録する記録位置を一定に保つことができるプリンタを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る一実施形態のプリンタは、以下の構成を有する。すなわち、搬送方向に所定間隔で印刷位置が規定されている長尺形状の記録媒体を搬送し、記録を行うプリンタであって、前記記録媒体が長尺状の台紙と前記台紙の上に所定間隔で貼付されたラベルとからなるラベル紙であり、前記ラベル紙のラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅を設定する設定手段と、前記搬送経路に設置され、搬送されてくる前記ラベル紙に連続的に光を照射して前記ラベル紙の各位置で透過した光量を検出する検出手段と、前記検出手段の出力値をしきい値と比較して、前記設定されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅に対応する、検出されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅を取得する印刷位置検出手段と、前記検出されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅が前記設定されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅と一致するように前記しきい値を変更するしきい値変更手段と、を有し、前記しきい値変更手段は、前記記録時に前記検出手段によって検出される前記ラベルサイズ部分の出力値と前記ラベル間のギャップ部分の出力値との平均値を基準しきい値とし、前記記録時に前記検出手段の出力値を前記しきい値とを比較して前記ラベルサイズまたはラベル間のギャップ幅を検出し、前記検出されたラベルサイズまたはラベル間のギャップ幅を前記設定されたラベルサイズまたはラベル間のギャップ幅と一致させるように前記基準しきい値に対する補正量を決定し、前記補正量と前記基準しきい値とを用いて前記しきい値を変更することを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するための本発明に係る一実施形態のプリンタの制御方法は、以下の構成を有する。すなわち、搬送方向に所定間隔で印刷位置が規定されている長尺形状の記録媒体を搬送し、記録を行うプリンタの制御方法であって、前記記録媒体は、長尺状の台紙と前記台紙の上に所定間隔で貼付されたラベルとからなるラベル紙であり前記ラベル紙のラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅を設定する設定工程と、前記搬送経路に設置され、搬送されてくる前記ラベル紙に光を連続的に照射して前記ラベル紙の各位置で透過した光量を検出する検出工程と、前記検出工程の出力値をしきい値と比較して、前記設定されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅に対応する、検出されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅を取得する印刷位置検出工程と、前記検出されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅が前記設定されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅と一致するように前記しきい値を変更するしきい値変更工程と、を有し、前記しきい値変更工程は、前記記録時に前記検出工程によって検出される前記ラベルサイズ部分の出力値と前記ラベル間のギャップ部分の出力値との平均値を基準しきい値とし、前記記録時に前記検出工程の出力値を前記しきい値とを比較して前記ラベルサイズまたはラベル間のギャップを検出し、前記検出されたラベルサイズまたはラベル間のギャップ幅を前記設定されたラベルサイズまたはラベル間のギャップ幅と一致させるように前記基準しきい値に対する補正量を決定し、前記補正値と前記基準しきい値とを用いて前記しきい値を変更することを特徴とする。
【0012】
上記目的を達成するための本発明に係る一実施形態のプリンタは、以下の構成を有する。すなわち、搬送方向に所定間隔で印刷位置が規定されている長尺形状の記録媒体を搬送し、記録を行うプリンタであって、前記記録媒体は、長尺状でかつ所定間隔で印刷位置を規定するマークのついたタグ紙であり、前記タグ紙のマークサイズ又はマーク間のギャップ幅を設定する設定手段と、前記搬送経路に設置され、搬送されてくる前記タグ紙に連続的に光を照射して前記タグ紙の各位置で反射した光量を検出する検出手段と、前記検出手段の出力値をしきい値と比較して、前記設定されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅に対応する、検出されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅を取得する印刷位置検出手段と、前記検出されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅が前記設定されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅と一致するように前記しきい値を変更するしきい値変更手段と、を有し、前記しきい値変更手段は、前記記録時に前記検出手段によって検出される前記マークサイズ部分の出力値と前記マーク間のギャップ部分の出力値との平均値を基準しきい値とし、前記記録時に前記検出手段の出力値を前記しきい値とを比較して前記マークサイズまたはマーク間のギャップ幅を検出し、前記検出されたマークサイズまたはマーク間のギャップ幅を前記設定されたマークサイズまたはマーク間のギャップ幅と一致させるように前記基準しきい値に対する補正量を決定し、前記補正量と前記基準しきい値とを用いて前記しきい値を変更することを特徴とする。
【0013】
上記目的を達成するための本発明に係る一実施形態のプリンタの制御方法は、以下の構成を有する。搬送方向に所定間隔で印刷位置が規定されている長尺形状の記録媒体を搬送し、記録を行うプリンタの制御方法であって、前記記録媒体は、長尺状でかつ所定間隔で印刷位置を規定するマークのついたタグ紙であり、前記タグ紙のマークサイズ又はマーク間のギャップ幅を設定する設定工程と、前記搬送経路に設置され、搬送されてくる前記タグ紙に連続的に光を照射して前記タグ紙の各位置で反射した光量を検出する検出工程と、前記検出工程の出力値をしきい値と比較して、前記設定されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅に対応する、検出されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅を取得する印刷位置検出工程と、前記検出されたマークサイズまたはマーク間のギャップ幅が前記設定されたマークサイズまたはマーク間のギャップ幅と一致するように前記しきい値を変更するしきい値変更工程と、を有し、前記しきい値変更工程は、前記記録時に前記検出工程によって検出される前記マークサイズ部分の出力値と前記マーク間のギャップ部分の出力値との平均値を基準しきい値とし、前記記録時に前記検出工程の出力値を前記しきい値とを比較して前記マークサイズまたはマーク間のギャップ幅を検出し、前記検出されたマークサイズまたはマーク間のギャップ幅を前記設定されたマークサイズまたはマーク間のギャップ幅と一致させるように前記基準しきい値に対する補正量を決定し、該補正量と前記基準しきい値とを用いて前記しきい値を変更することを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明は、搬送方向に所定間隔で印刷位置が規定されている長尺形状の記録媒体を搬送し、記録を行うプリンタであって、記録媒体の印刷位置に関する情報(PG)を設定する設定部と、搬送経路に設置され、搬送されてくる記録媒体の位置情報を検出する検出部と、検出部の出力値(Va,Vb)をしきい値(Vth)と比較して、設定された印刷位置に関する情報(PG)に対応する、検出された印刷位置に関する情報(AG)を取得する印刷位置情報検出部と、検出された印刷位置に関する情報(AG)が設定された印刷位置に関する情報(PG)と一致するようにしきい値(Vth)を変更するしきい値変更部と、を備えることを特徴とするプリンタとして実施可能である。
【0026】
このような発明は、具体的に図1〜図10に示す構成において、以下の第1〜第3の実施形態と対応して実現できる。
【0027】
<第1の実施形態>
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0028】
本明細書において、「記録」(「印字」、「印刷」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
【0029】
また、「記録媒体」とは、長尺状の台紙と台紙の上に所定間隔で貼付されたラベルとからなるラベル紙、あるいは、長尺状で、所定間隔で印刷位置を規定するマークのついたタグ紙などであり、その材質は一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム等、インクを受容可能なものであってもよい。
【0030】
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(印刷)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
【0031】
以下では、本発明の実施形態として、インクジェット方式に従って記録を行うプリンタを例に挙げて説明する。また以下の説明では、記録媒体として、長尺状の台紙と台紙の上に所定間隔で貼付されたラベルとからなるラベル紙を一例として用いて説明する。なお、以下の説明では、ラベル紙を単に用紙という場合もある。
【0032】
[プリンタ:図1]
図1は、本発明のプリンタの全体的な構成を示す構成図である。同図において、1はプリンタ本体であり、このプリンタ1は画像形成部2と、この画像形成部2にラベル紙またはタグ紙Pを給送するロールユニット3とを備えている。
【0033】
ここで、画像形成部2は、用紙搬送方向に直行する方向(幅方向)に多数のインクジェットノズルを配置した記録ヘッド4と、ロールユニット3により給送されてきた記録媒体である用紙Pを搬送し、記録ヘッド4の下方を通過させる搬送部5とを備えている。ここで、記録ヘッド4はブラック、シアン、マゼンタ、イエローの吐出を行うための記録ヘッド4を各々備えている。また、搬送部5上にはラベル紙Pを検出する検出部6とタグ紙Pを検出する検出部7が配置されており、この検出部6、7により用紙を検出することができる。
【0034】
用紙P1が搬送部5を搬送し、検出部6、7により用紙先端が検出されてから規定距離搬送した時点よりブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順で各インク記録ヘッド4を制御してインクを吐出させ、用紙P1の表面に画像を形成する。
【0035】
このように用紙P1の表面に画像を形成した後、用紙P1をプリンタ本体1より排出し、記録動作を停止する。このようにして、プリンタはラベル上の所定位置に所望の記録を行うことができる。
【0036】
次の記録動作を行う際は、前回記録を行った用紙の次の未記録状態である用紙P2に記録を行うため、この未記録状態の用紙P2を検出部6、7の上流側まで記録とは逆方向に搬送した後、上記説明した手順に従って記録動作を開始すればよい。
【0037】
この記録動作と次の記録動作を行う前の未記録状態の用紙2を検出部6、7の上流側まで記録とは逆方向に搬送する動作を繰り返し行うことにより、プリンタは各ラベル上の所定位置に所望の記録を連続して行うことができる。
【0038】
[プリンタの電気回路:図7]
図7は本プリンタの電気回路ブロック図である。
【0039】
700は処理部のCPUで、EPPROMに記憶されている例えば図6および図9に示すフローに対応するプログラムおよびその他の制御プログラムを読み出し、プリンタの全体の制御を行なう。
【0040】
ホストコンピュータから、ホストインターフェース703を介しラベルプリンタに画像が転送されてくると、指定色を再現させる為に、イエローインク用のイメージメモリ717、マゼンタインク用のイメージメモリ716、シアンインク用のイメージメモリ715、ブラックインク用のイメージメモリ714のそれぞれに記録データを描画する。インク4色分の画像展開が終了すると、制御部700が、搬送部5内の用紙を搬送する為の駆動モータ720を出力ポート718、モータドライバ719を介して駆動し、用紙の搬送に同期して、イメージメモリ714〜717の記録データがヘッド駆動回路720を経由して記録ヘッド710〜713に転送される。記録ヘッド710〜713は、記録データに対応する駆動信号によってインクを吐出する。
【0041】
用紙検出部706の出力は入力ポート718を介し制御部700で読み込まれると共に、A/Dコンバータ707を介し出力電圧も読み込まれる。用紙検出部706のしきい値電圧はD/Aコンバータ708を介し制御部700より出力される。また、出力ポート718を介し選択回路725への出力が行われ、保存情報をEEPROM702内に記憶される。
【0042】
その他に、各種センサ類704の出力が入力ポートを介し読み込まれ、また、出力ポート718、モータドライバ721、723を介しロールユニット3や画像形成部2内のモータ722、724の駆動が行われる。
【0043】
[用紙検出部の回路構成:図2]
図2は、用紙検出部706を示す回路構成図である。
【0044】
タグ紙の検出部7は通紙経路の下側に配置され、発光ダイオード7aとフォトトランジスタ7bとで構成されている反射型センサである。
【0045】
フォトトランジスタ7bのコレクタ側にはゲイン抵抗を決定するためのボリューム抵抗14が接続され、用紙(タグ紙)Pの有無に応じた電圧値 Va及び用紙にマーク印刷された部分の電圧値 Vbを出力する。出力された電圧値Va及びVbとしきい値電圧 Vthが比較回路を介すことにより、制御部700でタグ紙とマークを検出できる。電圧値Va及びVbはA/Dコンバータ707を介し制御部700で読み込まれ、しきい値Vthは制御部700よりD/Aコンバータ708を介し設定される。
【0046】
ラベル紙の検出部6は発光ダイオード6aとフォトトランジスタ6bとで構成されている透過型センサであり、タグ紙検出部7と同様にラベルとギャップを検出できる。また、ラベル紙の検出部6とタグ紙の検出部7は選択回路13により選択可能であり、使用する記録媒体である用紙の種類により切り替えられる。
【0047】
[用紙検出部の出力波形、基準しきい値の決定方法:図3]
図3A、3Bは用紙検出部706の出力波形と基準しきい値の決定方法を説明する概略図であり、図4A、4Bは用紙検出部の出力波形としきい値の決定方法を説明する概略図である。図3A、3B、図4A、4Bによりしきい値Vthの決定(変更)方法を説明する。
【0048】
記録動作を行い、用紙検出部706上を図3Aの301に示すラベル紙Pが通過すると、図3Aの302に示す出力波形が出力される。図3Aの302は横軸を時間、縦軸を電圧とした波形であり、通紙経路をラベル紙が通過すると波形はラベル部分Plabelに応じた電圧値 Vaと、ラベル間のギャップ部分Pgapの電圧値 Vbの出力波形で出力される。
【0049】
また、図3Aの出力電圧としきい値Vthとを比較し、図3Aの303に示す波形を得ることができる。制御部700は図3AのHighレベルの部分をギャップPgapノブ分とて、LowレベルをラベルPlabelに部分として認識し、用紙Pの位置検出(例えば、ラベル部分とギャップ部分の位置検出)や、ラベル部分への記録開始タイミングの検出や、用紙PのJAM検出などの制御に用いる。
【0050】
次に、図3Aの出力信号より、まずしきい値Vthを決定するための基準しきい値Vcを決定する方法を図3Bで説明する。
【0051】
制御部700は図3Aの302に示す出力値を前述A/Dコンバータ707を介し読み取っており、ラベル部Plabelの電圧値Vbとギャップ部Pgapの電圧値Vaを計測する。これより基準しきい値Vcを次式で決定することができる。
【0052】
Vc =(Va + Vb)/2
図3Bは、基準しきい値Vcの算出方法の一例を16進法の表現(実際に計測される値)および10進法の表現でそれぞれ記載したものである。
【0053】
すなわち、16進法の表現ではギャップ部電圧値VbはOxB0、ラベル電圧値VaはOx30であるので、基準しきい値VcはOx70となる。(10進法の表現では、ギャップ部電圧値Vbは176、ラベル電圧値Vaは48、基準しきい値Vcは112である)
次に、基準しきい値Vcに対する補正量を決定し、しきい値Vthを決定する方法を図4A、4Bの一例を用いて説明する。
【0054】
図4Aの403の波形より記録動作中のギャップ幅Gap(ギャップ部分Pgapに相当)を計測し、記録動作中のギャップ幅AG(図4Aの例では61)を求める。
【0055】
次に、図4Bに示すように、図4Aで計測したギャップ幅Gap(例:61)を、用紙のパラメータとして不図示のホストコンピュータによって設定された設定ギャップ幅PG(図4Bの例では70)に対するギャップ幅の差分AG−PG(図4Bの例では−9)を計測する。
【0056】
次に、ギャップ幅の差分AG−PG(例:−9)より、図4Bに示す補正量取得テーブルを参照し、しきい値の補正量X(図4Bの例では−Ox12)を取得する。この補正量を基準しきい値Vcに加えたもの、すなわち、Vth=X+Vcを次の記録動作時のしきい値Vthとする。
【0057】
図4Bの例では、Vth=−Ox12+Ox70=Ox5E(16進法の表現)となる。
【0058】
[プリンタのメモリの保存内容:図5]
図5はプリンタ1のメモリの保存内容の一例であり、501はラベル紙1、502はラベル紙2、503はタグ紙3についてのメモリの保存内容である。
【0059】
図3〜図4で説明した方法により基準しきい値Vcをしきい値の補正値Xで変更して得られたしきい値Vthは、501〜503に示すように用紙種類(ラベル紙又はタグ紙)、用紙サイズ、基準しきい値Vc、しきい値補正量などと共にプリンタ1の不図示のメモリ内に保存され、記憶される。
【0060】
なお、プリンタ1のシャットダウン時は、プリンタ1の不図示のEEPROM内に用紙種類、用紙サイズ、基準しきい値Vc、しきい値補正量と共にしきい値Vthは記憶され、次に電源が投入された場合にEEPROMからメモリに読み込まれて、使用される。
【0061】
また、不図示のホストコンピュータより設定されメモリに保存されている用紙サイズ、用紙種類が図3,4で説明した記録動作時に得られるものと異なる場合には、プリンタは、用紙交換が行われたとみなして、しきい値Vthを変更する。この際、メモリの保存内容として今回の記録動作に用いる用紙サイズ、用紙種類に対するしきい値Vthが存在する場合には、そのしきい値Vthを使用し、メモリの保存内容として今回の記録動作に用いる用紙サイズ、用紙種類に対するしきい値Vthが無い場合には、デフォルトの値をしきい値Vthとして使用する。
【0062】
以上の構成からなる実施例の動作をフローチャートを参照して説明する。
【0063】
[しきい値決定処理:図6]
図6は、上記説明したしきい値の決定処理のフローチャートであり、この処理は、プリンタの制御部(CPU)700がEEPROMに格納されている制御プログラムに基づいてプリンタの各部を制御しながら実行するものである。
【0064】
以下、図6を参照して、しきい値の決定(変更)のタイミングについて説明する。
【0065】
図3〜図5で説明したしきい値の決定(変更)方法はステップS608(記録動作の開始)、ステップS609(ギャップ電圧値Vb、ラベル電圧値Va、ギャップ幅の計測)、ステップS610(記録動作を完了して停止またはエラーによる停止)のように記録動作毎に図4Aで示したギャップ幅の計測等が実施され、記録動作終了後のステップS612で、自動的に次の記録動作時に用いるしきい値Vthが決定されあるいは変更(補正)され、保存される。
【0066】
また、プリンタは、前述した通り、記録動作開始前に用紙Pの逆搬送を行うが、この際もステップS603〜ステップS606のようにギャップ幅の計測を行い、しきい値Vthの決定あるいは補正が行われる。この動作はステップS601、ステップS602のように不図示のホストコンピュータより送られてきた記録データ、記録パラメータより用紙種類、用紙サイズが前回の記録動作時と比較し、用紙が変更されたと判断された場合には、ステップS607のように前述した方法で決定された用紙のしきい値Vthを取得し、用紙の逆搬送は行わない。
【0067】
また、記録動作中に図3Aに303に示す出力を計測し、計測されたギャップ幅(またはラベル部分の幅)が設定されたギャップ幅(またはラベル部分の幅)と所定値以上異なる場合には、用紙搬送JAMであることを示す信号を発信し、この信号を検出した場合には、記録動作を停止するように制御する。このように、エラーを検出して記録動作を停止した場合には、ステップS611に示すように上述したしきい値決定(変更)方法によるしきい値Vthの更新は行わず、前回のしきい値Vthをそのまま用いて次の記録動作を行うように制御する。
【0068】
このように本発明の実施形態のプリンタでは、検出部は、記録媒体の搬送方向と交差する方向から搬送されてくる記録媒体に連続的に光を照射し、記録媒体の各位置で、反射した光量を、あるいは、透過した光量を測定することにより、記録媒体の位置情報を検出することが好ましい。
【0069】
また例えば、記録媒体は、長尺状の台紙と台紙の上に所定間隔で貼付されたラベルとからなるラベル紙であり、印刷位置に関する情報は、ラベルサイズ又はラベル間のギャップであることが好ましい。
【0070】
また例えば、記録媒体は、長尺状でかつ所定間隔で印刷位置を規定するマークのついたタグ紙であり、印刷位置に関する情報は、マークサイズ又はマーク間のギャップであることが好ましい。
【0071】
また例えば、しきい値変更部は、印刷位置情報検出部が記録の動作中に、設定された印刷位置に関する情報(PG)に対応する、検出された印刷位置に関する情報(AG)を取得すると、記録が停止した時点で、検出された印刷位置に関する情報(AG)が設定された印刷位置に関する情報(PG)と一致するようにしきい値(Vth)を変更することが好ましい。
【0072】
また例えば、しきい値変更部は、印刷位置情報検出部が記録の動作中に、設定された印刷位置に関する情報(PG)に対応する、検出された印刷位置に関する情報(AG)を取得すると、記録媒体に対する所定回数の記録が終了した時点で、検出された印刷位置に関する情報(AG)が設定された印刷位置に関する情報(PG)と一致するようにしきい値(Vth)を変更することが好ましい。
【0073】
また例えば、しきい値変更部は、記録時に検出部によって検出されるラベルサイズ部分の出力値とラベル間のギャップ部分の出力値の平均値を基準しきい値とし、記録時に検出部の出力値を基準しきい値とを比較してラベルサイズまたはラベル間のギャップを検出し、検出されたラベルサイズまたはラベル間のギャップを設定されたラベルサイズまたはラベル間のギャップと一致させるように基準しきい値に対する補正量を決定し、補正値と基準しきい値とを用いてしきい値を変更することが好ましい。
【0074】
また例えば、しきい値変更部は、記録時に検出部によって検出されるマークサイズ部分の出力値とマーク間のギャップ部分の出力値の平均値を基準しきい値とし、記録時に検出部の出力値を基準しきい値とを比較してマークサイズまたはマーク間のギャップを検出し、検出されたマークサイズまたはマーク間のギャップを設定されたマークサイズまたはマーク間のギャップと一致させるように基準しきい値に対する補正量を決定し、該補正値と基準しきい値とを用いてしきい値を変更することが好ましい。
【0075】
また例えば、しきい値変更部は、検出された印刷位置に関する情報と設定された印刷位置に関する情報との差から基準しきい値を補正するしきい値補正量を算出できる補正量取得テーブルを有し、該補正量取得テーブルを用いてしきい値を変更することが好ましい。
【0076】
また例えば、しきい値変更部は、更に、記録の動作と逆方向に記録媒体を搬送する搬送動作時において、しきい値を変更することが好ましい。
【0077】
また例えば、しきい値変更部は、検出された印刷位置に関する情報と設定された印刷位置に関する情報とが所定値以上異なっている場合はエラーと判断してしきい値の決定を行わないことが好ましい。
【0078】
また例えば、しきい値制御部は、異なる種類の記録媒体に対応するように異なる種類のしきい値の初期値を保持しており、設定部により設定された記録媒体の印刷位置に関する情報が前回の記録時に使用されたものと異なると判断した場合には、保持されているしきい値の初期値の中から適切な初期値を選択して使用することが好ましい。
【0079】
以上説明したように、第1の実施形態のプリンタでは、ラベル紙の測定されたギャップ幅が設定されたギャップ幅と一致するようにしきい値電圧を変更することにより、例えば、用紙種類、紙粉や光学センサ(フォトインタラプタの発光量)の影響を受けることなく、正確な用紙の位置検出を可能とし、ラベルに記録する記録情報の位置を常に一定に保つことが可能となる。
【0080】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図8〜9を参照して説明する。
【0081】
なお第2の実施形態の説明は、第1の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0082】
[用紙検出部の出力波形、しきい値の決定(変更)方法:図8]
図8は用紙検出部の出力波形としきい値の決定(変更)方法を説明する概略図であり、第2実施形態のしきい値の補正量の決定は、ラベルサイズ(ラベル部分の幅)により決定するものであり、しきい値の決定(変更)タイミングは、記録動作時には、所定ページ数毎に、すなわち、所定のラベル数の記録が終了した時点で、実施する。なお、このしきい値の決定(変更)タイミングは、1つのラベルへの記録動作が終了した時点で行うようにしてもよい。
【0083】
図8Aの803の波形より複数回の記録動作中のラベルサイズ(ラベル部分の幅)をそれぞれ計測し、この計測したラベルサイズから平均ラベルサイズALを求め、用紙のパラメータとしてホストコンピュータより設定された設定ラベルサイズPLに対する平均ラベルサイズの差分AL−PLを計測する。
【0084】
ラベルサイズの差分AL−PLより、図8Bの補正量取得テーブルを参照し、しきい値の補正量を取得する。この補正量を基準しきい値Vcに加えたものを次の記録動作時のしきい値Vthを決定(変更)する。
【0085】
以上の構成からなる実施例の動作をフローチャートを参照して説明する。
【0086】
[しきい値決定処理:図9]
図9はしきい値決定のフローチャートであり、ステップS909,ステップS910のように、第2の実施形態のしきい値決定方法では、用紙検出部706にて用紙(例えば、ラベル紙)を所定ページ数(例えば、所定ラベル数)検出する毎に実施され、自動でしきい値を決定し、補正をかけていくものである。
【0087】
このように本発明の実施形態のプリンタでは、しきい値変更部は、印刷位置情報検出部による複数回の取得で求められる検出された印刷位置に関する情報の平均値が設定された印刷位置に関する情報と一致するようにしきい値を変更することが好ましい。
【0088】
以上説明したように、第2の実施形態のプリンタでは、例えば、ラベル紙の測定されたラベル幅が設定されたラベル幅と一致するようにしきい値電圧を変更し、しきい値の決定(変更)タイミングは、記録動作時には、所定ページ数毎に、すなわち、所定のラベル数の記録が終了した時点で実施することができる。そのため、用紙種類、紙粉や光学センサの影響を受けることなく、正確な用紙の位置(例えば、ラベルの位置)検出を可能とし、ラベルに記録する記録情報の位置を常に一定に保つことが可能となる。
【0094】
[その他の実施形態]
なお、本発明は、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体などとしての実施態様を取ることも可能であり、具体的には、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インターフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0095】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0096】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体およびプログラム自体が本発明を構成することになる。
【0097】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0098】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0099】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0100】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した(図6、9に示す)フローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0101】
以上説明したように、本実施形態のプリンタでは、例えば、ラベル紙の測定されたラベル幅またはギャップ幅が設定されたラベル幅またはギャップ幅と一致するようにしきい値電圧を変更することにより、例えば、用紙種類、紙粉や光学センサ(フォトインタラプタの発光量)の影響を受けることなく、正確な用紙の位置(例えば、ラベルの位置)検出を可能とし、ラベルに記録する記録情報の位置を常に一定に保つことが可能となる。
【0102】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、記録媒体の記録位置を正確に検出でき、プリンタで記録する記録位置を一定に保つことができるプリンタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明におけるプリンタの構成図である。
【図2】 本発明における用紙検出部を示す回路構成図である。
【図3A】 第1の実施形態における用紙検出部の出力波形を説明する概略図である。
【図3B】 第1の実施形態における基準しきい値の決定方法を説明する概略図である。
【図4A】 第1の実施形態における用紙検出部の出力波形を説明する概略図である。
【図4B】 第1の実施形態におけるしきい値の変更方法を説明する概略図である。
【図5】 本発明におけるプリンタのメモリ保存内容を説明する図である。
【図6】 本発明におけるプリンタのしきい値決定のフローチャートである。
【図7】 本発明におけるプリンタの電気回路のブロック図である。
【図8A】 第2の実施形態における用紙検出部の出力波形を説明する概略図である。
【図8B】 第2の実施形態におけるしきい値の決定方法を説明する概略図である。
【図9】 第2の実施形態におけるプリンタのしきい値決定のフローチャートである。
Claims (18)
- 搬送方向に所定間隔で印刷位置が規定されている長尺形状の記録媒体を搬送し、記録を行うプリンタであって、
前記記録媒体が長尺状の台紙と前記台紙の上に所定間隔で貼付されたラベルとからなるラベル紙であり、
前記ラベル紙のラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅を設定する設定手段と、
前記搬送経路に設置され、搬送されてくる前記ラベル紙に連続的に光を照射して前記ラベル紙の各位置で透過した光量を検出する検出手段と、
前記検出手段の出力値をしきい値と比較して、前記設定されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅に対応する、検出されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅を取得する印刷位置検出手段と、
前記検出されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅が前記設定されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅と一致するように前記しきい値を変更するしきい値変更手段と、を有し、
前記しきい値変更手段は、前記記録時に前記検出手段によって検出される前記ラベルサイズ部分の出力値と前記ラベル間のギャップ部分の出力値との平均値を基準しきい値とし、前記記録時に前記検出手段の出力値を前記しきい値とを比較して前記ラベルサイズまたはラベル間のギャップ幅を検出し、前記検出されたラベルサイズまたはラベル間のギャップ幅を前記設定されたラベルサイズまたはラベル間のギャップ幅と一致させるように前記基準しきい値に対する補正量を決定し、前記補正量と前記基準しきい値とを用いて前記しきい値を変更することを特徴とするプリンタ。 - 前記しきい値変更手段は、前記印刷位置検出手段による複数回の取得で求められる前記検出されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅の平均値が前記設定されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅と一致するように前記しきい値を変更することを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
- 前記しきい値変更手段は、前記印刷位置検出手段が前記記録の動作中に、前記設定されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅に対応する、検出されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅を取得すると、前記記録が停止した時点で、前記検出されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅が前記設定されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅と一致するように前記しきい値を変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプリンタ。
- 前記しきい値変更手段は、前記印刷位置検出手段が前記記録の動作中に、前記設定されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅に対応する、検出されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅を取得すると、前記ラベル紙に対する所定回数の記録が終了した時点で、前記検出されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅が前記設定されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅と一致するように前記しきい値を変更することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のプリンタ。
- 前記しきい値変更手段は、前記検出されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅と前記設定されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅との差から前記基準しきい値を補正するしきい値補正量を算出できる補正量取得テーブルを有し、該補正量取得テーブルを用いて前記しきい値を変更することを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
- 前記しきい値変更手段は、更に、前記記録の動作と逆方向に前記ラベル紙を搬送する搬送動作時において、前記しきい値を変更することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のプリンタ。
- 前記しきい値変更手段は、前記検出されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅と前記設定されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅とが所定値以上異なっている場合はエラーと判断して前記しきい値の決定を行わないことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のプリンタ。
- 前記しきい値制御手段は、異なる種類のラベル紙に対応するように異なる種類のしきい値の初期値を保持しており、前記設定手段により設定されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅が前回の記録時に使用されたものと異なると判断した場合には、前記保持されているしきい値の初期値の中から適切な初期値を選択して使用することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のプリンタ。
- 搬送方向に所定間隔で印刷位置が規定されている長尺形状の記録媒体を搬送し、記録を行うプリンタの制御方法であって、
前記記録媒体は、長尺状の台紙と前記台紙の上に所定間隔で貼付されたラベルとからなるラベル紙であり
前記ラベル紙のラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅を設定する設定工程と、
前記搬送経路に設置され、搬送されてくる前記ラベル紙に光を連続的に照射して前記ラベル紙の各位置で透過した光量を検出する検出工程と、
前記検出工程の出力値をしきい値と比較して、前記設定されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅に対応する、検出されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅を取得する印刷位置検出工程と、
前記検出されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅が前記設定されたラベルサイズ又はラベル間のギャップ幅と一致するように前記しきい値を変更するしきい値変更工程と、を有し、
前記しきい値変更工程は、前記記録時に前記検出工程によって検出される前記ラベルサイズ部分の出力値と前記ラベル間のギャップ部分の出力値との平均値を基準しきい値とし、前記記録時に前記検出工程の出力値を前記しきい値とを比較して前記ラベルサイズまたはラベル間のギャップを検出し、前記検出されたラベルサイズまたはラベル間のギャップ幅を前記設定されたラベルサイズまたはラベル間のギャップ幅と一致させるように前記基準しきい値に対する補正量を決定し、前記補正値と前記基準しきい値とを用いて前記しきい値を変更することを特徴とするプリンタの制御方法。 - 搬送方向に所定間隔で印刷位置が規定されている長尺形状の記録媒体を搬送し、記録を行うプリンタであって、
前記記録媒体は、長尺状でかつ所定間隔で印刷位置を規定するマークのついたタグ紙であり、
前記タグ紙のマークサイズ又はマーク間のギャップ幅を設定する設定手段と、
前記搬送経路に設置され、搬送されてくる前記タグ紙に連続的に光を照射して前記タグ紙の各位置で反射した光量を検出する検出手段と、
前記検出手段の出力値をしきい値と比較して、前記設定されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅に対応する、検出されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅を取得する印刷位置検出手段と、
前記検出されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅が前記設定されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅と一致するように前記しきい値を変更するしきい値変更手段と、を有し、
前記しきい値変更手段は、前記記録時に前記検出手段によって検出される前記マークサイズ部分の出力値と前記マーク間のギャップ部分の出力値との平均値を基準しきい値とし、前記記録時に前記検出手段の出力値を前記しきい値とを比較して前記マークサイズまたはマーク間のギャップ幅を検出し、前記検出されたマークサイズまたはマーク間のギャッ プ幅を前記設定されたマークサイズまたはマーク間のギャップ幅と一致させるように前記基準しきい値に対する補正量を決定し、前記補正量と前記基準しきい値とを用いて前記しきい値を変更することを特徴とするプリンタ。 - 前記しきい値変更手段は、前記印刷位置検出手段による複数回の取得で求められる前記検出されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅の平均値が前記設定されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅と一致するように前記しきい値を変更することを特徴とする請求項10に記載のプリンタ。
- 前記しきい値変更手段は、前記印刷位置検出手段が前記記録の動作中に、前記設定されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅に対応する、検出されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅を取得すると、前記記録が停止した時点で、前記検出されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅が前記設定されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅と一致するように前記しきい値を変更することを特徴とする請求項10または請求項11に記載のプリンタ。
- 前記しきい値変更手段は、前記印刷位置検出手段が前記記録の動作中に、前記設定されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅に対応する、検出されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅を取得すると、前記タグ紙に対する所定回数の記録が終了した時点で、前記検出されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅が前記設定されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅と一致するように前記しきい値を変更することを特徴とする請求項10乃至請求項12のいずれか1項に記載のプリンタ。
- 前記しきい値変更手段は、前記検出されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅と前記設定されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅との差から前記基準しきい値を補正するしきい値補正量を算出できる補正量取得テーブルを有し、該補正量取得テーブルを用いて前記しきい値を変更することを特徴とする請求項10に記載のプリンタ。
- 前記しきい値変更手段は、更に、前記記録の動作と逆方向に前記タグ紙を搬送する搬送動作時において、前記しきい値を変更することを特徴とする請求項10乃至請求項14のいずれか1項に記載のプリンタ。
- 前記しきい値変更手段は、前記検出されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅と前記設定されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅とが所定値以上異なっている場合はエラーと判断して前記しきい値の決定を行わないことを特徴とする請求項10乃至請求項15のいずれか1項に記載のプリンタ。
- 前記しきい値制御手段は、異なる種類のタグ紙に対応するように異なる種類のしきい値の初期値を保持しており、前記設定手段により設定されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅が前回の記録時に使用されたものと異なると判断した場合には、前記保持されているしきい値の初期値の中から適切な初期値を選択して使用することを特徴とする請求項10乃至請求項16のいずれか1項に記載のプリンタ。
- 搬送方向に所定間隔で印刷位置が規定されている長尺形状の記録媒体を搬送し、記録を行うプリンタの制御方法であって、
前記記録媒体は、長尺状でかつ所定間隔で印刷位置を規定するマークのついたタグ紙であり、
前記タグ紙のマークサイズ又はマーク間のギャップ幅を設定する設定工程と、
前記搬送経路に設置され、搬送されてくる前記タグ紙に連続的に光を照射して前記タグ紙の各位置で反射した光量を検出する検出工程と、
前記検出工程の出力値をしきい値と比較して、前記設定されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅に対応する、検出されたマークサイズ又はマーク間のギャップ幅を取得する印刷位置検出工程と、
前記検出されたマークサイズまたはマーク間のギャップ幅が前記設定されたマークサイズまたはマーク間のギャップ幅と一致するように前記しきい値を変更するしきい値変更工程と、を有し、
前記しきい値変更工程は、前記記録時に前記検出工程によって検出される前記マークサイズ部分の出力値と前記マーク間のギャップ部分の出力値との平均値を基準しきい値とし、前記記録時に前記検出工程の出力値を前記しきい値とを比較して前記マークサイズまたはマーク間のギャップ幅を検出し、前記検出されたマークサイズまたはマーク間のギャップ幅を前記設定されたマークサイズまたはマーク間のギャップ幅と一致させるように前記基準しきい値に対する補正量を決定し、該補正量と前記基準しきい値とを用いて前記しきい値を変更することを特徴とするプリンタの制御方法。
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