JP4140205B2 - インゴット切断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Si(シリコン)単結晶等のインゴットを無端の帯状のブレードを用いて切断するインゴット切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CZ法(チョクラルスキー法)による単結晶引き上げによって製造されるSi単結晶等のインゴットを、所定長さに切断したり、ウェーハ状に切断するために、インゴットの切断装置が用いられている。従来、インゴット切断装置としては、例えば一対のプーリーの外周面に、表面にダイヤモンドの微粉末が電着された無端帯状のブレードが巻き回されたものが用いられている。このインゴット切断装置は、プーリーを回転駆動してブレードを回転させ、この回転するブレードによってインゴットを切断するものである。
このインゴット切断装置では、切削抵抗の低減やブレードの冷却などの目的から、インゴットの切断位置よりもブレードの回転方向の前段の位置で、ブレードの刃先に切削水を吹き付けながらインゴットの切断を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のインゴット切断装置には、次のような課題が残されている。すなわち、上記インゴット切断装置では、インゴットの切断中に発生した切粉が切断位置の周囲に霧状に発生して周辺を汚すこととなる。
この切粉がブレードを受けるプーリーの外周面に付着すると、プーリーの外周面とブレードとの間に滑りが生じやすくなり、ブレードが切削抵抗を受けた場合にブレードの位置がずれやすくなってしまう。
このようにブレードの位置がずれてしまうと、ブレードの切断能力が低下するので、インゴットの切断時にその切断面の終端部分に突起が形成されてしまうなど、加工精度が低下してしまう。
また、ブレードの位置がずれることで切削水がブレードの刃先に十分に当たらなくなって切削抵抗がさらに増大するので、さらにブレードのずれ量が大きくなってしまう。
そして、このように切削抵抗が増大すると、インゴットの切断時におけるブレードのそり量が大きくなり、そのままインゴットの切断を続けた場合には、ブレード自体に癖がついてそりが戻らなくなってしまい、ブレードの寿命を縮めてしまう。
【0004】
このように、ブレードのずれが発生すると様々な不都合が生じるが、従来のインゴット切断装置では、切粉の付着によるブレードの切削能力の低下を防ぐためにブレードに洗浄液を照射して切粉を除去する機構は設けられていたものの、ブレード以外の他の部分に付着した切粉を除去する機構は有していなかった。
このため、従来は、プーリーの外周面にサンドペーパーをかけるなどして、プーリーに付着した切粉の除去を不定期に実施していた。しかし、この作業は作業員が手作業によって行っており、安全のためにインゴット切断装置を停止させた状態で、手回しによってプーリーを回転させながらプーリーの外周面にサンドペーパーを当てているので、作業効率が低かった。
また、プーリーの表面にはブレードの滑りを防止するための溝が形成されていている場合があるが、この場合には溝内に詰まった切粉を取り除くことは困難であった。
【0005】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、プーリーに付着した切粉を効果的に除去することができるインゴット切断装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。
すなわち、本発明のインゴット切断装置は、軸線を略平行にした状態で互いに離間して配置される一対のプーリーと、該一対のプーリーに巻き回された無端帯状のブレードと、前記一対のプーリーの少なくとも一方を回転駆動して前記ブレードを回転させる駆動機構とを有し、回転する前記ブレードによって単結晶引き上げによって製造される単結晶のインゴットを切断するインゴット切断装置であって、
前記プーリーの外周面に溝を有する滑り止め部材が設けられ、
前記プーリーの外周面を洗浄するプーリー洗浄機構を有し、
前記プーリー洗浄機構は、前記プーリーの露出している外周面および前記滑り止め部材の溝内に洗浄液を吹き付け、前記溝内に詰まった切粉も洗い流すスプレー機構を有していることを特徴とする。
本発明のインゴット切断装置は、軸線を略平行にした状態で互いに離間して配置される一対のプーリーと、該一対のプーリーに巻き回された無端帯状のブレードと、前記一対のプーリーの少なくとも一方を回転駆動して前記ブレードを回転させる駆動機構とを有し、回転する前記ブレードによって単結晶引き上げによって製造される単結晶のインゴットを切断するインゴット切断装置であって、
前記プーリーの外周面に溝を有する滑り止め部材が設けられ、
前記プーリーの外周面を洗浄するプーリー洗浄機構を有し、
前記プーリー洗浄機構は、前記プーリーの露出している外周面および前記滑り止め部材の溝内に当接して前記溝内に詰まった切粉も払い落とすよう変形可能な洗浄部材を有していることを特徴とする。
また、本発明は、軸線を略平行にした状態で互いに離間して配置される一対のプーリーと、該一対のプーリーに巻き回された無端帯状のブレードと、前記一対のプーリーの少なくとも一方を回転駆動して前記ブレードを回転させる駆動機構とを有し、回転する前記ブレードによってインゴットを切断するインゴット切断装置であって、前記プーリーの外周面を洗浄するプーリー洗浄機構を有していることができる。
このインゴット切断装置では、プーリーの外周面を洗浄するプーリー洗浄機構を有しているので、プーリー洗浄機構によってプーリーの外周面を洗浄して、プーリーに付着した切粉を除去することができ、ブレードのずれを抑えることができる。
【0007】
また、本発明のインゴット切断装置は、プーリー洗浄機構が、プーリーの露出している外周面に洗浄液を吹き付けるスプレー機構を有する構成としてもよい。このインゴット切断装置では、プーリーの露出している外周面に洗浄液を吹き付けるスプレー機構を有するので、プーリーの外周面に付着した切粉が洗浄液によって洗い流されることとなる。
例えば、プーリーの表面にブレードの滑りを防止するための溝が形成されていた場合にも、溝内に詰まった切粉を洗浄液によって洗い流すことができる。
【0008】
また、本発明のインゴット切断装置は、プーリー洗浄機構が、前記プーリーの露出している外周面に当接可能な洗浄部材を有する構成としてもよい。このインゴット切断装置では、プーリーの露出している外周面に当接可能な洗浄部材を有するので、洗浄部材によってプーリーの外周面に付着している切粉が直接こすり落とされることとなり、より確実に切粉が除去される。
ここで、プーリー洗浄機構を、洗浄部材に加えて前記のスプレー機構を有する構成とすれば、切粉の除去をより一層効果的に行うことができる。
【0009】
さらに、本発明のインゴット切断装置は、前記洗浄部材が、ブラシ部材またはスポンジ部材である技術が採用される。すなわち、このインゴット切断装置では、プーリーの表面にブレードの滑りを防止するための溝が形成されていた場合にも、洗浄部材を溝内にまで到達させることができ、溝内に詰まった切粉も取り除くことができる。
【0010】
また、本発明のインゴット切断装置は、プーリー洗浄機構が、プーリーの回転軸と平行した軸で回転可能とされかつ外周面にシート状の前記洗浄部材が着脱可能に巻かれたローラーを有する構成としてもよい。すなわち、このインゴット切断装置では、シート状の前記洗浄部材がローラーの外周面に巻かれているので、ローラーが回転することで、洗浄部材の片減りを生じにくくすることができる。さらに、シート状の洗浄部材が着脱可能に巻かれたローラーを有するので、洗浄部材の目詰まり等の状態に応じて洗浄部材の取り替えができるとともに、切粉の付着状況に応じて異なる種類の洗浄部材に適宜変更することが容易となる。これにより、洗浄作業の効率化をさらに図ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
〔第一の実施の形態〕
以下、本発明の第一の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態にかかるインゴット切断装置1は、図1の斜視図に示すように、略円柱形状をなすインゴット2が軸線を水平にした状態で載置される台座3と、台座3の上方側で上下に昇降可能にして設けられる昇降台4とを有している。
【0012】
昇降台4には、台座3上のインゴット2の軸線を挟んで両側に位置するように互いに離間させて、それぞれ垂直軸まわりに回転可能な一対の主軸部6が設けられている。これら主軸部6の下端には、それぞれ主軸部6と同軸にしてかつ主軸部6と一体的に回転可能にしてプーリー7が設けられている。
これらプーリー7の外周面には、図3に示すように、全周にわたってゴム等からなる滑り止め部材8が設けられている。また、滑り止め部材8の外周面には、プーリー7の周方向に延びる溝8aが複数形成されている。
これら一対のプーリー7の外周面には、下縁に切刃が形成された無端帯状のブレード9が巻き回されて、プーリー7の回転に伴って回転可能とされている。このブレード9は、無端帯状の台金の表面にダイヤモンドの微粉末が電着された構成とされている。ここで、図2の平面図に概略的に示すように、前記一対のプーリー7は、それぞれ他方のプーリー7を向く側で外周面が露出されている。
【0013】
また、昇降台4には、駆動軸部を略垂直にした状態で駆動モータ11が設けられている。駆動モータ11の駆動軸部と前記対をなす主軸部6のうちの一方には、無端のVベルト12が巻き回されており、これによって駆動軸部の回転がVベルト12を介してこの一方の主軸部6に伝達されて、この主軸部6に取り付けられるプーリー7が回転駆動されるようになっている。以下では、主軸部6のうち駆動モータ11によって回転駆動される側を駆動側主軸部6a、他方の主軸部6を従動側主軸部6bとする。これら駆動モータ11、Vベルト12、駆動側主軸部6aは、プーリー7を回転駆動する駆動機構を構成している。
【0014】
昇降台4には、前記ブレード9において前記一対のプーリー7間に位置する範囲の両端でブレード9を案内してこの範囲内でのブレード9のぶれを抑える静圧ユニット13が設けられている。インゴット切断装置1は、ブレード9において静圧ユニット13間に位置する範囲でインゴット2の切断を行うものである。
さらに、昇降台4には、静圧ユニット13間でブレード9に切削水を照射する切削水供給機構14が設けられている。
また、昇降台4において台座3上のインゴット2に対向する位置には、この台座3上のインゴット2と平行にして、インゴット2の切断時におけるインゴット2との干渉を避けるための断面U字形状の溝4aが形成されている。
【0015】
そして、インゴット切断装置1には、図1及び図2に示すように、プーリー7の外周面を洗浄するプーリー洗浄機構が設けられている。
本実施の形態では、プーリー洗浄機構として、プーリー7の露出している外周面に洗浄液を吹き付けるスプレー機構16を用いている。
スプレー機構16は、洗浄液供給源17と、一端を洗浄液供給源17に接続され、他端側をプーリー7の露出している外周面に対向させた状態にして昇降台4に取り付けられる洗浄液供給管18と、洗浄液供給管18のプーリー7側の端部に先端をプーリー7に向けた状態で設けられる洗浄液噴射ノズル19とを有している。
【0016】
ここで、本実施の形態では、洗浄液供給源17が供給する洗浄液として、濾過によって不純物が取り除かれた濾過水を用いている。洗浄液としては、これに限らず、他の洗浄液を用いてもよい。
また、洗浄液供給管18は、昇降台4の昇降動作を許容するようにして設けられるものである。この洗浄液供給管18には、洗浄液供給管18内での洗浄液の流通を制御するバルブVが設けられている。
そして、洗浄液噴射ノズル19は、洗浄液供給源17から洗浄液供給管18を通じて供給される洗浄液を、プーリー7の外周面に向けて円錐状に広がるようにしてかつ均一に噴出するものである。
【0017】
このように構成されるインゴット切断装置1は、駆動モータ11によってVベルト12及び駆動側主軸部6aを介してプーリー7を回転駆動して、プーリー7の外周面に巻き回されるブレード9を回転させ、この回転するブレード9においてプーリー7間に位置する部分でインゴット2の切断を行うものである。
本実施形態に示すインゴット切断装置1では、昇降台4を台座3上のインゴット2の上方に位置させ、上記のようにしてブレード9を回転させながら昇降台4を降下させることで、ブレード9の下縁に形成される切刃によってインゴット2を軸線に直交する方向に切断するようになっている。
【0018】
インゴット2の切断を行うことで、インゴット2の切断中に発生した切粉が切断位置の周囲に霧状に発生して周辺を汚すこととなり、この切粉はブレード9を受けるプーリー7の外周面にも付着することとなる。すると、プーリー7の外周面とブレード9との間に滑りが生じやすくなり、ブレード9が切削抵抗を受けた場合にブレード9の位置がずれやすくなってしまう。
このようにブレード9の位置がずれてしまうと、様々な不都合が生じるので、本実施の形態に示すインゴット切断装置1では、プーリー洗浄機構であるスプレー機構16によって定期的または不定期的にプーリー7の洗浄を行う。
【0019】
具体的には、前述の駆動機構によってプーリー7を回転駆動させながら、スプレー機構16の洗浄液供給管18に設けられるバルブVを開いて、洗浄液供給源17から洗浄液供給管18内に供給される洗浄液を、洗浄液噴射ノズル19からプーリー7の外周面に向けて噴出させる(図3参照)。
このようにプーリー7を回転させた状態でその外周面に洗浄液を吹き付けることで、プーリー7の外周面全周に洗浄液が吹き付けられることとなり、プーリー7の外周面に付着した切粉が洗浄液によって洗い流されることとなる。
また、この際に洗浄液はプーリー7の外周面に設けた滑り止め部材8の溝8a内にも吹き付けられるので、溝8a内に詰まった切粉も洗い流されることとなる。
【0020】
ここで、上記のプーリー洗浄機構によるプーリー7の洗浄は、インゴット2の切断作業を休止している状態で行うほか、インゴット2の切断作業と並行して行うようにしてもよい。
【0021】
このように構成されるインゴット切断装置1は、ブレード9が巻き回されるプーリー7の外周面を洗浄するプーリー洗浄機構を有しているので、プーリー洗浄機構によってプーリー7の外周面を洗浄して、プーリー7に付着した切粉を除去することができ、ブレード9のずれを抑えることができる。
さらに、本実施の形態では、プーリー洗浄機構として、プーリー7の露出している外周面に洗浄液を吹き付けるスプレー機構16を用いているので、プーリー7の外周面に付着した切粉だけでなく、プーリー7の外周面に設けられる滑り止め部材8の溝8a内に詰まった切粉も洗浄液によって洗い流すことができる。
【0022】
そして、このようにブレード9のずれが抑えられることで、ブレードの切断能力の低下を抑えて加工精度を維持することができ、また切削水供給機構14によって供給される切削水がブレード9の刃先に十分に当たることとなり、切削抵抗の増加を抑えることができる。
そして、このように切削抵抗が抑えられることで、インゴットの切断時におけるブレードのそり量を小さくすることができ、ブレード自体に癖をつきにくくして、ブレードの寿命をのばすことができる。
【0023】
〔第二の実施の形態〕
以下に、本発明の第二の実施形態について図4及び図5を参照して説明する。本実施形態にかかるインゴット切断装置41は、図4の斜視図に示すように、第一の実施の形態に示したインゴット切断装置1において、プーリー洗浄機構として、スプレー機構16に加えて、さらにプーリー7の露出している外周面に当接可能な洗浄部材21を設けたものである。
【0024】
洗浄部材21は、昇降台4の溝4a内に取付具22を介して着脱可能にして取り付けられる。
本実施の形態では、取付具22は、図5の分解斜視図に示すように、一端に溝4aの内面を受ける当接板24が設けられ他端は外周に右ネジが形成された右ネジ部23aとされる丸棒状の第一のシャフト23と、第一のシャフト23と同径の丸棒状とされて一端に当接板24が設けられ他端は外周に左ネジが形成された左ネジ部25aとされる第二のシャフト25と、一端には第一のシャフト23の右ネジ部23aが螺合され、他端には第二のシャフト25の左ネジ部25aが螺合されてこれら第一、第二のシャフト23、25を同軸かつ互いの間隔を調整可能にして接続するターンバックル26とを有している。
ここで、第一、第二のシャフト23、25の当接板24において溝4aの内面を受ける側には、それぞれ滑り止めのパッド27が貼付されている。このパッド27としては例えば研磨布が用いられる。
【0025】
取付具22は、ターンバックル26を操作してこれら第一、第二のシャフト23、25間の間隔を調整して、第一、第二のシャフト23、25をそれぞれ当接板24を溝4aの対向する内壁面に当接させた状態でさらに突っ張らせることで、溝4a内に装着される。そして、ターンバックル26を操作してこれら第一、第二のシャフト23、25間の間隔を縮めて、第一、第二のシャフト23、25の当接板24を溝4aの対向する内壁面から離間させることで溝4aから取り外すことができる。
【0026】
さらに、第一のシャフト23または第二のシャフト25には、これらに対して軸線を直交させた状態で着脱を可能にして支持軸部28が設けられている。
支持軸部28は、取付具22を溝4a内に装着した状態では、前記プーリー7の近傍でプーリー7と軸線を平行にした状態に設けられる。
支持軸部28の一端には、第一のシャフト23または第二のシャフト25の外周面を受ける受け面28aが形成されており、支持軸部28において受け面28aが形成される端部には、受け面28aとの間に第一のシャフト23または第二のシャフト25を挟み込んで固定するクランプ部材28bがボルトによって螺着されるようになっている。
【0027】
支持軸部28の他端には、外周面をプーリー7の外周面と対向させた状態で支持軸部28と同軸まわりに回転可能にしてローラー31が取り付けられている。このローラー31は、中心軸に沿って支持軸部28が挿通される挿通孔31aが形成されている。この挿通孔31aは支持軸部28の外径よりも若干大径とされており、これによってローラー31は支持軸部28の軸線回りに回転可能とされている。また、ローラー31の外周面には、その全周にわたって、後述する第二の面ファスナー34との係合面を外周に向けた状態にして第一の面ファスナー33が取り付けられている。
ここで、支持軸部28には、支持軸部28に装着されたローラー31の上端を受けてローラー31の上方への移動を規制するフランジ状のストッパー28cが設けられている。また、支持軸部28の下端には外周にねじ溝が形成されてネジ部28dとされており、ネジ部28dには、支持軸部28に装着されるローラー31の下端を受けるナット32が螺着されるようになっている。
【0028】
本実施の形態では、洗浄部材21は、ローラー31の外周面に着脱を可能にして装着されるシート状のスポンジ部材21aとされている。スポンジ部材21aの裏面には、両面テープ35を介して、第一の面ファスナー33との係合面をスポンジ部材21aの裏面に向けた状態にして第二の面ファスナー34が貼り付けられている。ここで、第一、第二の面ファスナー33、34は互いに着脱を可能にして係合するものである。
スポンジ部材21aは、裏面に設けられた第二の面ファスナー34をローラー31の外周面に設けられる第一の面ファスナー33と係合させつつ巻くことで、ローラー31の外周面に着脱を可能にして装着されている。
ここで、本実施の形態では、洗浄部材21としてシート状のスポンジ部材21aを用いているが、これに限られることなく、洗浄部材21としてはサンドペーパーや、研磨布等の繊維からなるシート等、プーリー7の外周面に付着した切粉をこすり落とすことができ、かつローラー31の外周面に巻くことが可能な構成のものであれば任意のものを用いることができる。
【0029】
本実施の形態にかかるインゴット切断装置では、第一の実施の形態と同様に、プーリー洗浄機構によって、定期的または不定期的にプーリー7の外周面の洗浄を行う。
スポンジ部材21aによるプーリー7の洗浄は、以下のようにして行われる。まず、図4に示すように、取付具22を昇降台4の溝4a内に取り付けて、この取付具22によってスポンジ部材21aをプーリー7の露出されている外周面に当接させた状態で保持する。
この状態で、駆動機構によってプーリー7を回転駆動することで、スポンジ部材21aによってプーリー7の外周面に付着した切粉が払い落とされる。
【0030】
ここで、図4では、スポンジ部材21aを支持する支持軸部28を第一のシャフト23側に装着して、第一のシャフト23に近い側のプーリー7の洗浄を行っている状態を示している。
そして、他方のプーリー7の洗浄を行う場合には、スポンジ部材21aを支持する支持軸部28を第二のシャフト25側に移し替えることで、同様にして他方のプーリー7の洗浄を行うことができる。
また、このようにプーリー7を片方ずつ洗浄する他、第一のシャフト23と第二のシャフト25の両方に装着して、両方のプーリー7を同時に洗浄するようにしてもよい。
【0031】
本実施の形態では、洗浄部材21として変形の容易なスポンジ部材21aを用いているので、プーリー7の外周面に設けた滑り止め部材8の溝8a内にも洗浄部材21を到達させることができ、溝8a内に詰まった切粉も払い落とすことができる。
さらに、本実施の形態では、プーリー洗浄機構としてスプレー機構16も設けられており、洗浄液による洗浄と並行して洗浄部材21による洗浄が行われるので、プーリー7の外周面に付着した切粉をさらに効果的に除去することができる。
【0032】
また、本実施の形態では、洗浄部材21をローラー31の外周面に設けており、洗浄部材21は回転するプーリー7と接触することでローラー31とともに回転することとなるので、洗浄部材21の片減りを生じにくくすることができる。ここで、ローラー31の回転には負荷が加えられており、これによってプーリー7の外周面に対して滑りを生じさせて切粉を払い落とすようになっている。
【0033】
ここで、洗浄部材21として、例えば同じ構成の予備のスポンジ部材や、硬さや形状の異なるスポンジ部材、もしくはサンドペーパー等の他の構成のものを複数種類用意することで、洗浄部材21の目詰まり等の状態に応じて洗浄部材21の取り替えができるとともに、切粉の付着状況に応じて異なる種類の洗浄部材21に適宜変更することが容易となる。これにより、洗浄作業の効率化をさらに図ることができる。
また、洗浄部材21の交換は、洗浄部材21のみを交換する以外にも、洗浄部材21をローラー31ごと交換するようにしてもよい。
【0034】
ここで、本実施の形態では、ローラー31の外周面にシート状のスポンジ部材21aを着脱可能にして設けた例を示したが、これに限られることなく、例えば図6の分解斜視図に示すように、支持軸部28に対して、ローラー31の代わりに洗浄部材21である円柱形状のブラシ36を装着して、このブラシ36によってプーリー7の外周面の洗浄を行うようにしてもよい。
また、上記のように洗浄部材21をローラー31に装着する構成としたり、洗浄部材21として円柱形状のブラシ36を用いる代わりに、例えば図7(a)や図7(b)の平面図に示すように、支持軸部28に対して直接ブロック状のスポンジ部材37やブラシ部材38を支持軸部28まわりの回転を規制した状態で装着して、これらスポンジ部材36やブラシ部材37によって直接プーリー7の外周面に付着した切粉を払い落とす構成としてもよい。
また、取付具22の構成は、上記の構成に限らず、任意の構成とすることができる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、プーリー洗浄機構によってプーリーの外周面を洗浄して、プーリーに付着した切粉を除去することができ、ブレードのずれを抑えることができる。
そして、このようにブレードのずれが抑えられることで、ブレードの切断能力の低下を抑えて加工精度を維持することができる。また、切削水がブレードの刃先に十分に当たることとなり、切削抵抗の増加を抑えることができる。
そして、インゴットの切断時におけるブレードのそり量を小さくすることができ、ブレード自体に癖をつきにくくすることができ、ブレードの寿命をのばすことができる。
【0036】
また、プーリー洗浄機構が、プーリーの露出している外周面に洗浄液を吹き付けるスプレー機構を有している場合には、プーリーの外周面に付着した切粉が洗浄液によって洗い流されることとなる。これにより、例えば、プーリーの表面にブレードの滑りを防止するための溝が形成されていた場合にも、溝内に詰まった切粉を洗浄液によって洗い流すことができる。
【0037】
また、プーリー洗浄機構が、前記プーリーの露出している外周面に当接可能な洗浄部材を有している場合には、洗浄部材によってプーリーの外周面に付着している切粉が直接こすり落とされることとなり、より確実に切粉が除去される。
【0038】
さらに、前記洗浄部材が、ブラシ部材またはスポンジ部材である場合には、プーリーの表面にブレードの滑りを防止するための溝が形成されていた場合にも、洗浄部材を溝内にまで到達させることができ、溝内に詰まった切粉も取り除くことができる。
【0039】
また、プーリー洗浄機構が、プーリーの回転軸と平行した軸で回転可能とされかつ外周面にシート状の前記洗浄部材が着脱可能に巻かれたローラーを有する構成とした場合には、ローラーが回転することで、洗浄部材の片減りを生じにくくすることができる。
さらに、シート状の洗浄部材が着脱可能に巻かれたローラーを有するので、洗浄部材の目詰まり等の状態に応じて洗浄部材の取り替えができるとともに、切粉の付着状況に応じて異なる種類の洗浄部材に適宜変更することが容易となる。これにより、洗浄作業の効率化をさらに図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態にかかるインゴット切断装置の主要部の構成を示す斜視図である。
【図2】 本発明の第一の実施の形態にかかるインゴット切断装置の主要部の概略構成を示す平面図である。
【図3】 本発明の第一の実施の形態にかかるインゴット切断装置のプーリー洗浄機構によるプーリーの洗浄の様子を示す側面図である。
【図4】 本発明の第二の実施の形態にかかるインゴット切断装置の主要部の構成を示す斜視図である。
【図5】 本発明の第二の実施の形態にかかるインゴット切断装置のプーリー洗浄機構の構成を示す分解斜視図である。
【図6】 本発明の第二の実施の形態にかかるインゴット切断装置のプーリー洗浄機構の他の構成を示す分解斜視図である。
【図7】 本発明の第二の実施の形態にかかるインゴット切断装置のプーリー洗浄機構に用いられる洗浄部材の他の構成を示す平面図である。
【符号の説明】
1、41 インゴット切断装置 2 インゴット
6a 駆動側主軸部(駆動機構) 7 プーリー
9 ブレード 11 駆動モータ(駆動機構)
12 Vベルト(駆動機構) 16 スプレー機構(プーリー洗浄機構)
21 洗浄部材 31 ローラー

Claims (4)

  1. 軸線を略平行にした状態で互いに離間して配置される一対のプーリーと、該一対のプーリーに巻き回された無端帯状のブレードと、前記一対のプーリーの少なくとも一方を回転駆動して前記ブレードを回転させる駆動機構とを有し、回転する前記ブレードによって単結晶引き上げによって製造される単結晶のインゴットを切断するインゴット切断装置であって、
    前記プーリーの外周面に溝を有する滑り止め部材が設けられ、
    前記プーリーの外周面を洗浄するプーリー洗浄機構を有し
    前記プーリー洗浄機構は、前記プーリーの露出している外周面および前記滑り止め部材の溝内に洗浄液を吹き付け、前記溝内に詰まった切粉も洗い流すスプレー機構を有していることを特徴とするインゴット切断装置。
  2. 軸線を略平行にした状態で互いに離間して配置される一対のプーリーと、該一対のプーリーに巻き回された無端帯状のブレードと、前記一対のプーリーの少なくとも一方を回転駆動して前記ブレードを回転させる駆動機構とを有し、回転する前記ブレードによって単結晶引き上げによって製造される単結晶のインゴットを切断するインゴット切断装置であって、
    前記プーリーの外周面に溝を有する滑り止め部材が設けられ、
    前記プーリーの外周面を洗浄するプーリー洗浄機構を有し、
    前記プーリー洗浄機構は、前記プーリーの露出している外周面および前記滑り止め部材の溝内に当接して前記溝内に詰まった切粉も払い落とすよう変形可能な洗浄部材を有していることを特徴とするインゴット切断装置。
  3. 前記洗浄部材は、ブラシ部材またはスポンジ部材であることを特徴とする請求項に記載のインゴット切断装置。
  4. 前記プーリー洗浄機構は、前記プーリーの回転軸と平行した軸で回転可能とされかつ外周面にシート状の前記洗浄部材が着脱可能に巻かれたローラーを有していることを特徴とする請求項2または3に記載のインゴット切断装置。
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