JP4132651B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロットマシンに関し、特に、メダルの不正な払い出しを検出する機能を備えたスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にスロットマシンは、遊技者が遊技用のメダルを投入してスタートレバーを押下することにより、図柄を表示した複数のドラム(通常は三つのドラム)が回転を開始し、続いて遊技者が任意のタイミングでストップボタンを押すと各ドラムが順次停止し、停止したドラムの図柄の配列によって各種入賞が決定されて、入賞内容に応じた量のメダルが払い出されるという遊技機である。
【0003】
払い出される前のメダルは、スロットマシン内のホッパータンクに一時蓄えられている。開始されたゲームが入賞したときは、ホッパータンクの底面又は側面に付設されたメダル払出部が所定枚数のメダルを確保してスロットマシン前面にあるメダル払出口へ送り出す。
【0004】
このメダル払出部には、メダル払出口までのメダルの通過を検知する検知センサが設けられている。また、スロットマシンの各構成部を制御する制御装置には、検知センサからの検知信号によりメダルの払出枚数をカウントするカウンタが設けられている。
【0005】
このような構成において、メダルが払い出されている間は、カウンタにおける払出枚数と入賞内容に応じ設定された設定払出枚数とが制御装置において比較される。そして、検知枚数が設定払出枚数に達したときに、制御装置はメダル払出部にメダルの払い出しを終了させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のスロットマシンにおいては、ゲーム中、遊技者の不正行為により設定払出枚数以上のメダルが払い出されるという問題があった。
この不正行為とは、カウンタにおける払出枚数の満了まではメダルが払い出され続けることを利用し、遊技者がメダル払出部におけるメダルの通過を確保し、かつ検知センサに対しメダルの検知ができないような細工を行うことで、検知センサが検知信号を出力しなくなり、カウンタが検知信号の入力にともなう払出枚数のカウントを行わず、払出枚数が満了しないため、遊技者による細工が行われている間は、通過が確保されたメダルが制限無く払い出させるというものであった。
【0007】
その検知センサの動作を阻止する細工としては、検出センサを含む検出手段の構成により異なるが、たとえば、赤外線発光部及び受光部を用いた場合は、これらの発光面や受光面を遮断するもの、また、メダルの落下に一端が接触することで他端が跳ね上がるアーム及びこのアームの他端により検知面を遮られる検知センサを用いた場合は、アームを固定するものなどがある。
【0008】
本発明は、上記の問題を解決すべくなされたものであり、メダルの払い出しにおける不正行為を検出するとともに、発生した不正行為に対して即時な対応ができ、かつ不正行為の発生防止を可能とするスロットマシンの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明の請求項1記載のスロットマシンは、ゲームの入賞内容に応じてメダルの払出枚数が設定されたスロットマシンであって、メダルの払出枚数をカウントして所定のカウント値を出力するカウンタと、一又は二以上の所定の設定払出枚数が設定される場合に、各設定払出枚数が払い出されるのに必要とされる時間を各払出枚数に対応する一又は二以上の払出基準時間として記憶する記憶部と、ゲームの入賞内容に応じて所定枚数のメダルの払い出しを指示する払出信号を出力し、カウンタからのカウント値を入力して当該カウント値が所定の払出枚数に達すると払出信号の出力を終了する制御部と、制御部から払出信号を入力し、ゲーム中に所定の設定払出枚数が払い出されるまでに要した時間を、払出信号の出力開始により計測を開始し、払出信号の出力終了により計測を終了して払出計測時間として計測する払出時間計測部と、を備え、制御部が、払出信号が出力される場合に、記憶部から取り出した払出基準時間と、払出時間計測部からの払出計測時間との差異時間を求め、この差異時間にもとづきメダルの払い出しに関して不正が行われたか否かを判断する構成としてある。
【0010】
スロットマシンをこのような構成とすると、制御部における比較の結果、払出基準時間よりも払出計測時間が長い場合は、その間にもメダルが払い出し続けられた、すなわち、入賞内容ごとに設定された設定払出枚数よりも多くのメダルが払い出されたものと推定されることから、不正行為が起こったものと判断できる。
【0011】
また、請求項2記載のスロットマシンは、記憶部が、所定の累計基準時間を記憶し、制御部が、複数のゲームにおける各差異時間の累計時間を求め、この累計時間が記憶部から取り出した所定の累計基準時間に達しているときに不正が行われたものと判断する構成としてある。
また、請求項3記載のスロットマシンは、記憶部が、所定の基準回数を記憶し、制御部が、所定の基準時間に達する差異時間の求められたゲームの回数をカウントし、この回数が記憶部から取り出した所定の基準回数に達したときに不正が行われたものと判断する構成としてある。
【0012】
スロットマシンをこれらのような構成とすれば、損害の程度により基準時間及び基準回数の設定が可能となる。
すなわち、入賞にともなうメダルの払い出しについて制限時間が設けている場合は、一回の払出処理のうちに不正を行うことができる時間が通常数秒程度に限られるため、損害もごく少量となるものの、この不正行為が何度も行われるとその被害が大きくなることから、度重なる不正行為による被害の拡大を防止するために、不正と判断する累計時間及び回数の閾値(累計基準時間及び基準回数)を設けることで、差異時間の累計又は基準時間を超過する差異時間の生じたゲームの回数が基準回数以上となったときに、所定の損害をともなう不正が発生したとして検出できる。
【0013】
また、請求項4記載のスロットマシンは、不正の発生を示す不正発生信号を制御部から入力して外部に報知する不正報知部を有した構成としてある。
スロットマシンをこのような構成とすると、スロットマシンの管理者や遊技者に対し、メダルの払い出しに関する不正が発生したことを報知できる。このため、管理者は、発生した不正行為に対して対処できるとともに、遊技者は、不正が発見されることで以後警戒して不正を行わなくなる。
【0014】
また、請求項5記載のスロットマシンは、不正報知部が、発光器及び/又は音声出力器からなる構成としてある。
スロットマシンをこのような構成とすれば、装飾器具からの発光や報知音の出力により、管理者や遊技者の注意を惹き、不正の発生を即座に知らせることができる。
【0015】
また、請求項6記載のスロットマシンは、不正発生信号を制御部から入力して外部接続された所定の装置及び/又は設備へ送信する送信部を有した構成としてある。
スロットマシンをこのような構成とすれば、スロットマシンに接続された制御装置,ホールコンピュータあるいは端末機等に、不正行為が発生した旨の不正発生信号を送信できる。このため、スロットマシンの管理者は、スロットマシンから離隔した場所に居ても、不正行為の発生を知ることができる。
【0016】
また、請求項7記載のスロットマシンは、入賞にともなうメダルの払い出しを外部に報知する報知部と、この報知部の報知を制御する報知制御部とを有し、記憶部が、所定時間内の報知基準回数を記憶し、報知制御部が、前記所定時間内における前記報知部での報知回数をカウントし、前記制御部が、前記報知制御部からの前記報知回数が前記記憶部から取り出した前記報知基準回数に達したときに前記不正が行われたものと判断する構成としてある。
【0017】
スロットマシンをこのような構成とすれば、予めクレジット機能が設定されているスロットマシンにおいて、入賞にともなうメダルの払い出しを外部に知らせるための報知が所定時間内に基準回数以上行われたときは、クレジット機能からメダル払出機能への切り換えが遊技者により故意に行われ、かつ、所定時間内にメダルの払い出しが複数回行われたときに不正が行われたものと判断できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
まず、本発明のスロットマシンの第一の実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
図1は本実施形態のスロットマシンの前面構造を示す正面図であり、図2は内部構造を示す斜視図である。
【0019】
図1に示すように、スロットマシン本体1は、前面パネル10に、メダル投入口11と、スタートボタン12と、ストップボタン13a〜13cと、メダル払出口14と、表示窓15a〜15cとを有している。
【0020】
また、スロットマシン本体1の内部には、図2に示すように、メダル払出装置20と、回胴ドラム30a〜30cと、制御装置40とを有している。
ここで、メダル払出装置20は、メダル払出部21と、ホッパータンク22と、シュータ23と、メダル検知センサ24(図4に示す)とを有している。
【0021】
メダル払出部21は、後述する払出駆動部46における駆動制御により、ホッパータンク22の底面部又は側面部からメダルを所定の枚数だけ確保し、シュータ23へ送り出す。
このメダル払出部21には、たとえば、図3に示すようなロータディスク21−1を、また、ホッパータンク22には遮蔽板22−2をそれぞれ設けることができる。
【0022】
ロータディスク21−1は、複数のディスク孔21−2において確保されたメダルを、回転によりシュータ23の上方へ誘導する。誘導されたメダルはロータディスク21−1からシュータ23へ落下し、メダル払出口14へ送り出される。
遮蔽板22−2は、ホッパータンク22の底面におけるロータディスク21−1の露出面のうち、シュータ23への落下口を含む一部を覆い隠す。これにより、ディスク孔21−2に対し、メダルの確保を円滑に行わせることができる。
【0023】
なお、図4は、ロータディスク21−1を有するメダル払出部21の上面図であり、ディスク孔21−2により確保された後、シュータ23へ払い出されるまでのメダルの軌跡を示す。
また、メダル払出部21は、ロータディスク21−1を必ず有するものではなく、ホッパータンク22からメダルを所定の枚数だけ確保し、シュータ23へ送り出す機能を有するものであればよい。
【0024】
シュータ23は、メダル払出部21からのメダルを、傾斜を利用してメダル払出口14へ送出する。
メダル検知センサ24は、メダル払出部21から払い出されるメダルを検知したときに検知信号を出力するものであり、たとえば、リミットスイッチ、赤外線センサなどを用いることができる。
なお、メダル払出部21からシュータ23へ払い出されたメダルを検知する手法としては、他に、メダル検知センサ24と揺動可能なアーム(図示せず)とを組合せたものがある。
【0025】
この組合せを用いた場合、通過するメダルにより一端を押し下げられたアームが、支点を中心に他端を跳ね上げ、メダル検知センサ24を遮断する。この遮断によりメダル検知センサ24から検知信号が出力される。そして、メダルの通過後は、アームは元の位置に戻る。
すなわち、アームは、メダルが通過するたびに他端を跳ね上げてメダル検知センサ24を遮断し、次いで元の位置に復帰するという動作を繰り返す。
【0026】
回胴ドラム30a〜30cは、表面に図柄が描かれたものであり、スタートボタン12の押下により回転が始動され、ストップボタン13a〜13cの押下により、対応する回胴ドラム30a〜30cの回転が停止する。
なお、これら回転の始動及び停止は、後述する回胴制御部42により制御される。
【0027】
制御装置40は、スロットマシン本体1の構成各部を制御する制御系を有している。この制御装置40は、図5に示すように、メダル投入検出部41と、回胴制御部42と、記憶部43と、計測部44と、比較判断部45と、払出駆動部46と、カウンタ47と、制御管理部48とを有している。
【0028】
メダル投入検出部41は、メダル投入口11においてメダルが投入されたことを検出して、投入検出信号を制御管理部48へ送る。
回胴制御部42は、制御管理部48からの回胴制御信号(回転開始信号及び停止制御信号)にしたがい、回胴ドラム30a〜30cの回転の開始及び停止を制御する。また、回胴制御部42は、停止された回胴ドラム30a〜30cの図柄を確認し、図柄配列及び入賞結果を示す配列信号を制御管理部48へ送る。
【0029】
記憶部43は、各種入賞のそれぞれについて設定されたメダルの払出枚数(設定払出枚数)と、この払出枚数に対応する払出基準時間とを記憶する。
払出基準時間とは、所定の設定払出枚数のすべてが払い出されるまでに必要とされる時間をいう。また、払出基準時間は、ゲームの開始前に予め設定され、記憶部43に記憶される。なお、記憶された払出基準時間は、再設定が可能である。
【0030】
また、記憶部43は、後述する基準時間(累計基準時間及び基準回数)を記憶することもできる。
なお、払出基準時間,累計基準時間及び基準回数は、それぞれ異なる記憶部に記憶させることもできる。
【0031】
計測部44は、払出時間制限タイマ44−1と、払出時間計測タイマ44−2と、検知時間制限タイマ44−3とを有している。
払出時間制限タイマ44−1は、制御管理部48からの払出信号の入力時間(払出所要時間)を測定し、この払出所要時間が制限時間(払出制限時間X〔sec〕)に達したときに、払出エラー信号を出力する。
【0032】
払出制限時間Xは、払出時間制限タイマ44−1に記憶させることも、記憶部43等に記憶させることもできる。
また、払出制限時間Xとして設定される時間は、変更可能である。
【0033】
なお、払出時間制限タイマ44−1は、払い出されるべきメダルがホッパータンク22内に貯留されていないことを、払出所要時間が払出制限時間に達することにより検出する。
この払出時間制限タイマ44−1において払出所要時間が払出制限時間に達する場合のメダルの払い出し状況について説明する。
【0034】
払出所要時間が払出制限時間に達する場合とは、言い換えれば、制御管理部48において払出信号が出力され続けた場合である。
この払出信号は、制御管理部48において入賞が確認されたときに出力が開始され、カウンタ47からのカウント値が設定払出枚数に達したときに終了される。
【0035】
このうちカウント値は、カウンタ47におけるメダル検知センサ24からの検知信号の入力回数であるが、カウント値が設定払出枚数に達しないとき、すなわち検知信号が出力されないときとは、メダル払出部21が払出信号の入力により駆動してもメダルが払い出されない状態であることを意味し、この状態は、ホッパータンク22が空か、あるいは必要量のメダルが貯留されていないときに生ずる。
したがって、払出時間制限タイマ44−1は、払出所要時間の計測により、ホッパータンク22におけるメダルの貯留量が設定払出枚数を満たしていないことを検知するために設けられる。
【0036】
払出時間計測タイマ44−2(払出時間計測部)は、制御管理部48からの払出信号の入力時間を、メダルが実際に払い出されるのに要した時間(払出計測時間Y〔sec〕)として計測する。計測された払出計測時間Yは、制御管理部48へ送られる。
なお、払出時間計測タイマ44−2に代えて、払出時間制限タイマ44−1により払出計測時間を計測させることもできる。
【0037】
検知時間制限タイマ44−3は、メダル検知センサ24からの検知信号の入力時間を計測し、この入力時間が制限時間(検知制限時間Z〔sec〕)に達したときに、検知エラー信号を制御管理部48へ送る。
この検知エラー信号の入力により制御管理部48は、メダル払出装置20おいてメダル詰まりが発生したものと判断し、ゲームを中断する。
【0038】
比較判断部45は、払出基準時間と払出計測時間との差異時間を求め、この差異時間にもとづき不正が発生したか否かを判断する。この判断の結果は、制御管理部48へ送られる。
この比較判断部45で求められた差異時間は、記憶部43に記憶させることもできる。
なお、比較判断部45における判断手法については後述する。
【0039】
払出駆動部46は、制御管理部48からの払出信号にもとづきメダル払出部21を駆動する。
カウンタ47は、メダル払出センサ24からの検知信号の入力回数をカウントし、この入力回数(カウント値)を制御管理部48へ送る。
【0040】
制御管理部48(制御部)は、メダル投入検出部41から投入検出信号を入力する。また、スタートボタン12からのスタート信号にともない回転開始信号を回胴制御部42へ送り、かつ管理する入賞確率についての現在の設定状態(抽選状態)を確認する。
さらに、制御管理部48は、ストップボタン13a〜13cからのストップ信号にともない、確認した入賞確率を示す停止制御信号を回胴制御部42へ送る。
【0041】
また、制御管理部48は、回胴制御部42からの配列信号の示す図柄配列及び入賞結果にもとづき入賞の種類(内容)を判断する。そして、この判断された入賞内容に対応するメダルの設定払出枚数を記憶部43から取り出す。
そして、制御管理部48は、メダルの払い出しを指示する払出信号を、払出駆動部46,払出時間制限タイマ44−1及び払出時間計測タイマ44−2のそれぞれへ送る。
【0042】
さらに、制御管理部48は、払出時間制限タイマ44−1からの払出エラー信号及び検知時間制限タイマ44−3からの検知エラー信号によりゲームを中断する。
また、制御管理部48は、カウンタ47からカウント値を入力し、所定の設定払出枚数に達したときに、払出信号の出力を終了する。
【0043】
さらに、制御管理部48は、払出時間計測タイマ44−2からの払出計測時間と、記憶部43から取り出した払出基準時間とを比較判断部45へ送り、判断結果を入力する。この入力した判断結果にもとづきメダルの払い出しに関して不正が行われたか否かを判断し、判断の結果、行われたものとしたときは、ゲームを中断する。
【0044】
また、制御管理部48は、入賞にともない獲得されたメダルの枚数を累計し記憶部43に記憶させる機能(クレジット機能)を有する。累計されたメダル枚数は、前面パネル10の図示しない表示部に表示させることもできる。
クレジット機能は、獲得されたメダルをメダル払出口14に直接払い出すメダル払出機能に比べて、ゲームを迅速に進行させることができるため、多くのスロットマシンにおいて、ゲーム開始前に予め設定される。
【0045】
このクレジット機能においては、通常、累計限度枚数が設定されており、この限度を超えたときは、メダル払出機能が動作して、超過枚数分のメダルが直接メダル払出口14へ払い出される。
なお、スロットマシン1の前面パネル10に、クレジット機能とメダル払出機能との切換を行うスイッチを設けることもできる。
【0046】
また、制御装置40は、図2においては、スロットマシン1内の上方に設けてあるが、上方に限るものではなく、スロットマシン1内部のいずれの位置に設けても良い。
【0047】
次に、本実施形態のスロットマシンの通常の遊技(ゲーム)動作について、図6を参照して説明する。
同図は、本実施形態のスロットマシンの通常の遊技動作を示すフローチャートである。
【0048】
ゲームの開始にあたり、メダル投入口11にメダルが投入されると(ステップ100)、メダル投入検出部41においてメダルの投入及び投入枚数が検知され、制御管理部48へ投入検出信号が送られる。
次いで、スタートボタン12が押下されると(ステップ101)、スタート信号が制御管理部48へ送られる。
【0049】
スタート信号が入力された制御管理部48において、現在の抽選状態が確認され(ステップ102)、回胴制御部42へ回転開始信号が送られる。
回転開始信号が入力された回胴制御部42において、回胴ドラム30a〜30cの回転が開始される(ステップ103)。
【0050】
続いて、ストップボタン13a〜13cの押下がされると(ステップ104)、ストップ信号が制御管理部48へ送られる。
ストップ信号が入力された制御管理部48において、確認された抽選状態を示す停止制御信号が回胴制御部42へ送られる。
【0051】
回胴制御部42において、入力された停止制御信号の示す抽選状態にもとづき回胴ドラム30a〜30cの回転が停止制御される(ステップ105)。
停止された回胴ドラム30a〜30cについての図柄配列が回胴制御部42で確認され、入賞配列か否かが判断される(ステップ106)。
判断の結果及び図柄配列が配列信号として、回胴制御部42から制御管理部48へ送られる。
【0052】
配列信号が入力された制御管理部48において、配列信号の示す図柄配列及び判断結果が確認され、入賞配列のときは、続いてメダル貯留に設定されているか否かが確認される(ステップ107)。
確認の結果、設定されているときは、クレジット機能により、制御管理部48でメダル枚数が累計され記憶部43に記憶される(ステップ108)。
【0053】
一方、メダル貯留に設定されていないときは、続いてメダル払出処理が行われる(ステップ109)。
メダル払出処理の終了により、一つのゲームが終了する(ステップ110)。
【0054】
次に、遊技動作におけるメダル払出処理について、図7を参照して説明する。
スタートされたゲームが入賞しており、入賞にともない獲得されたメダルについて貯留ではなく払い出しの設定であることが確認されると(図6のステップ107)、制御管理部48から払出駆動部46へ払出信号が送られる。
払出信号を入力した払出駆動部46において、メダル払出部21の駆動制御が行われ、メダル払出口14へのメダルの払い出しが開始される(図7のステップ200)。
【0055】
制御管理部48から出力された払出信号は、払出時間制限タイマ44−1及び払出時間計測タイマ44−2にも送られ、それぞれ払出所要時間及び払出計測時間の計測が開始される。
また、メダル払出部21の駆動にともない、メダル検知センサ24においてメダルの検知が行われる。
【0056】
メダルの払い出しが行われている間に、払出時間制限タイマ44−1から払出エラー信号が、また、検知時間制限タイマ44−3から検知エラー信号がそれぞれ出力されると(ステップ201)、制御管理部48において、これらエラー信号が入力され、ゲームが中断される(ステップ202)。
【0057】
一方、制御管理部48において、各エラー信号が入力されず、カウンタ47からのカウント値が、入賞内容に対応する設定払出枚数と同じ枚数(あるいは設定払出枚数以上の枚数)となったときは(ステップ203)、払出信号の出力が終了され、メダル払出処理が終了する(ステップ204)。
【0058】
次に、遊技動作において、メダル払出処理とともに行われる計測処理について、図8を参照して説明する。
スタートされたゲームが入賞しており、入賞にともない獲得されたメダルについて貯留せず払い出す設定であることが確認されると(図6のステップ107)、計測部44の各タイマ(払出時間制限タイマ44−1,払出時間計測タイマ44−2及び検知時間制限タイマ44−3)が初期化される(図8のステップ300)。
【0059】
次いで、制御管理部48から払出駆動部46,払出時間制限タイマ44−1及び払出時間計測タイマ44−2へメダルの払い出しを指示する払出信号が送られる。
この払出信号が入力された払出駆動部46において、メダル払出部21が駆動制御され、メダルがホッパータンク22からメダル払出口14へ払い出される。
【0060】
一方、払出信号が入力された払出時間制限タイマ44−1及び払出時間計測タイマ44−2において、それぞれ払出所要時間及び払出計測時間の計測が開始される(ステップ301)。
メダル払出部21の駆動にともない、払い出されたメダルがメダル検知センサ24において検知され、検知信号が検知時間制限タイマ44−3へ送られる。
【0061】
検知信号が入力された検知時間制限タイマ44−3において、検知時間の計測が開始される(ステップ302)。
この検知時間制限タイマ44−3において、検知信号の入力時間が検知制限時間に達したときは(ステップ303)、検知エラー信号が制御管理部48へ送られる。
【0062】
検知エラー信号が入力された制御管理部48において、メダル払出部21内でメダル詰まりが発生したものとして、ゲームが中断される(ステップ304)。一方、検知制限時間に達する前に、検知信号の入力が終了すると(ステップ305)、検知時間制限タイマ44−3における検知時間の計測が終了される(ステップ306)。
【0063】
次いで、払出時間制限タイマ44−1において計測された払出所要時間が、払出制限時間に達したときは(ステップ307)、払出エラー信号が制御管理部48へ送られる。
払出エラー信号が入力された制御管理部48において、ホッパータンク22内にメダルが残留していないものとして、ゲームが中断される(ステップ304)。
【0064】
ところで、メダル検知センサ24から出力された検知信号は、カウンタ47へも送られる。
カウンタ47において検知信号の入力回数がカウントされ、カウント値が制御管理部48へ送られる。
【0065】
制御管理部48において、入力されたカウント値が記憶部43から取り出した入賞内容に対応する設定払出枚数に達したか否か、すなわち、メダルの払い出しを終了するか否かが判断される(ステップ308)。
【0066】
判断の結果、カウント値が設定払出枚数に達していないときは、制御管理部48からの払出信号が継続して払出駆動部46へ送られる。
この払出信号の出力が継続されている間、すなわち、払い出されたメダルの数が所定の払出枚数に達するまでの間は、ステップ302からステップ308までの動作が繰り返される。
【0067】
一方、カウント値が設定払出枚数に達しているときは、制御管理部48からの払出信号の出力が終了される。この払出信号の出力の終了にともない、払出時間制限タイマ44−1及び払出時間計測タイマ44−2において、払出所要時間及び払出計測時間の計測が終了される(ステップ309)。
【0068】
計測終了後、払出時間計測タイマ44−2から制御管理部48へ払出計測時間が送られる。
制御管理部48において、記憶部43から払出基準時間が取り出され、払出計測時間とともに、比較判断部45へ送られる。
【0069】
比較判断部45において、入力された払出基準時間と払出計測時間との差異時間が算出される(ステップ310)。
次いで、制御管理部48を介して記憶部43から取り出した差異基準時間と算出された差異時間とが比較され(ステップ311)、比較の結果が、制御管理部48へ送られる。
【0070】
制御管理部48において、比較の結果が差異基準時間よりも差異時間の方が長いことが確認されたときは、ゲームが中断される(ステップ304)。
一方、差異時間よりも差異基準時間の方が長いことが確認されたときは、メダル払出処理が終了される。
【0071】
次に、払出時間制限タイマ,検知時間制限タイマ及び払出時間計測タイマにおける払出所要時間,センサ検知時間及び払出計測時間の計測について、図9を参照して説明する。
同図の(a)は、正常にメダルが払い出された場合、(b)は、メダル払出において不正が行われた場合の信号波形図を示す。
【0072】
また、(a)及び(b)における(i)は、制御管理部48からの払出信号の出力状態を、(ii)は、メダル検知センサ24からの検知信号の出力状態をそれぞれ示す。
なお、同図においては設定払出枚数を五枚としているが、五枚に限るものではなく、複数枚の設定が可能である。
【0073】
まず、同図(a)を参照して、メダルが正常に払い出された場合の各計測手段における測定について説明する。
メダル払出の開始にあたり、制御管理部48から払出信号が入力された払出時間制限タイマ44−1及び払出時間計測タイマ44−2において、それぞれ払出所要時間及び払出計測時間の計測が開始される(同図中▲1▼)。
【0074】
同じく払出信号を受けた払出駆動部46において、メダル払出部21の駆動制御が行われ、ホッパータンク22からメダルが確保され払い出される。メダル検知センサ24において、メダル払出部21から払い出されたメダルが検知されると、検知信号が検知時間制限タイマ44−3へ送られる。
検知時間制限タイマ44−3において、検知信号の入力により検知時間の計測が開始される(▲2▼)。
【0075】
メダル検知センサ24からの検知信号の入力が終了すると、検知時間制限タイマ44−3において検知時間の計測が終了される(▲3▼)。
なお、検知時間制限タイマ44−3において、計測中の検知時間が検知制限時間Z〔sec〕に達したときは、検知時間制限タイマ44−3から制御管理部48へ検知エラー信号が送られる。そして、制御管理部48において、メダル検知センサ24付近でメダル詰まりが発生したものと判断されて、ゲームが中断される。
【0076】
その後、検知時間制限タイマ44−3において、検知信号が入賞内容に対応する設定払出枚数(五枚)と同数に達するまで、順次検知時間について計測される(▲4▼,▲5▼,▲6▼,▲7▼)。
カウンタ47から制御管理部48へ送られたカウント値により、設定払出枚数と同数のメダルが払い出されたことが確認されると、制御管理部48において払出信号の出力が終了される(▲8▼)。
【0077】
払出信号の出力の終了にともない払出時間制限タイマ44−1及び払出時間計測タイマ44−2における払出所要時間及び払出計測時間Ya〔sec〕の計測が終了される。
なお、払出時間制限タイマ44−1において、払出所要時間の計測中に払出制限時間X〔sec〕に達したときは、ホッパータンク22にメダルが貯留されていないものと判断されて、払出時間制限タイマ44−1から制御管理部48へ払出エラー信号が送られる。
【0078】
次に、図9(b)を参照して、メダルの払い出しにおいて不正が行われた場合の各計測手段における測定について説明する。
払出時間制限タイマ44−1及び払出時間計測タイマ44−2のそれぞれは、払出信号の入力により、払出所要時間及び払出計測時間Ybを測定している。
【0079】
たとえば、カウンタ47からのカウント値が「三」に達したところで不正が行われたものとする(図9(b)中のTs)。
不正行為の発生後は、メダル検知センサ24においてメダルの払い出しが検知されないため、カウンタ47へ検知信号が送られない。
【0080】
カウンタ47からのカウント値を入力しない制御管理部48において、カウント値が設定払出枚数に達しないために、払出信号を出力しつづける。
継続して払出信号を入力した払出駆動部46において、メダル払出部21の払出制御がさらに行われるため、カウンタ47においてカウントされないメダルが次々と払い出される。
【0081】
しかし、通常のスロットマシンには、払出制限時間Xが設定されているため、継続して出力された払出信号の出力時間が払出制限時間Xに達するとゲームが中断される。
そこで、払出制限時間Xに達する前に、不正を行う者により不正行為が取り止められる(図9(b)中のT)。
この不正行為の取り止めにより、その後払い出されたメダルは、メダル検知センサ24で検知され、カウンタ47でカウントされる(▲6▼,▲7▼)。
【0082】
そして、制御管理部48においてカウント値が設定払出枚数に達したことが確認されると、払出信号の出力が終了される。
この払出信号の出力の終了にともない、払出時間制限タイマ44−1及び払出時間計測タイマ44−2における払出時間及び払出計測時間Yの計測が終了する(▲8▼)。
【0083】
スロットマシンにこのような払出時間計測タイマを設けて、払出計測時間Yを計測することにより、図9(a)の払出計測時間Yaを払出基準時間として予め記憶しておき、(b)の払出計測時間Ybと比較することにより、差異が生じた時間において不正が行われメダルが設定払出枚数よりも多く払い出されたものと判断できる。
【0084】
次に、比較判断部における判断手法について説明する。
比較判断部45における不正行為発生の判断手法には、払出計測時間と払出基準時間とをそのまま比較するもの、払出計測時間と払出基準時間との差異時間の累計を累計基準時間と比較するもの、及び払出計測時間と払出基準時間との差異時間の累計が累計基準時間を超過したゲーム回数を基準回数と比較するものがある。
【0085】
これら判断を行うための準備として、記憶部43には、予め設定払出枚数に対応する払出基準時間が記憶されている。これら設定払出枚数と払出基準時間との対応を図10に示す。
また、記憶部43には、累計基準時間及び基準回数が記憶されている。
そして、比較判断部45において不正行為発生の判断が行われるときは、制御管理部48において記憶部43から取り出された払出基準時間,累計基準時間及び基準回数が、払出計測時間とともに入力される。
【0086】
まず、払出計測時間と払出基準時間とをそのまま比較する手法について説明する。
たとえば、設定払出枚数が五枚の場合、図10に示すように、払出基準時間は0.47秒である。ここで、払出計測時間が1.84秒のときは、差異時間が1.37秒となるため、この間に不正が行われメダルが多く払い出されたものと判断する。
【0087】
ただし、図10に示す数値については、あらゆる状況において、所定の設定払出枚数が、対応する払出基準時間通りに必ず払い出されるものではない。
すなわち、メダルの払出時間は、物理的又は機械的な理由、たとえば、ホッパータンク22に貯留されているメダルの量、メダル払出部21及びメダル検知センサ24の精度劣化などにより、単位枚数当たり0.1秒オーダで変動する。
【0088】
このため、払出基準時間には許容時間を付加して不正行為の発生の有無を判断することもできる。
許容時間として0.20秒を払出基準時間に付加した場合、上記の例では、払出基準時間+許容時間と払出計測時間との差異は1.17秒となる。よって、この1.17秒の間には少なくとも不正行為でメダルが多く払い出されたものと判断できる。
【0089】
次に、払出計測時間と払出基準時間との差異の累計を閾値と比較する手法について説明する。
上記の払出計測時間と払出基準時間とをそのまま比較する手法を用いた場合は、不正行為を発見することはできるものの、差異時間が多くても一〜二秒程度であるため、一回の不正行為で払い出されるメダルの枚数は、せいぜい二十枚以下である。
【0090】
十数枚程度では、営業上特に大きな損害となるとは言い難い。
また、差異時間の生じる原因が不正行為の発生以外の可能性も考えられるため、一回のメダル払出についての払出計測時間のみで判断することは不正発見の確実性を低くする。
この点を改善するために、複数回のゲームにおける各差異時間の累計を求め、この累計が累計基準時間を超過したときに、不正行為が発生したと判断する手法を用いることができる。
【0091】
累計基準時間は、任意の値を設定できるが、図10に示すように、払出枚数と払出時間とはほぼ比例関係にあることを考慮して、営業上損害とされる枚数に対応した払出時間を累計基準時間として設定することが望ましい。
【0092】
さらに、払出計測時間と払出基準時間との差異時間の累計が累計基準時間を超過したゲーム回数を基準回数と比較することもできる。
不正行為は、通常、人為的に行われる。このため、正確な時間、たとえば0.1秒以下のオーダで不正を行うことは困難である。
【0093】
また、払出制限時間Xが設定されているため、一回の不正行為には時間的な限界がある。
このため、一回の不正行為で払い出されるメダルの枚数も、通常、二十数枚を上回ることはないから、差異の生じた回数を知ることで、ある程度、不正によるメダルの払出枚数を予測することもできる。
【0094】
したがって、不正行為が繰り返し行われることを重視して防止を図ろうとする場合は、払出計測時間と払出基準時間との差異の累計が閾値を超過した回数をカウントし、この回数が閾値に達したときに不正行為が発生する手法を用いることもできる。
【0095】
スロットマシンをこのような構成とすれば、予めメダルの払出に必要な払出基準時間を記憶し、実際に払い出されたメダルの払出計測時間と差異を求め、この差異時間を用いて、メダルの払い出しにおける不正行為を検出できる。
また、複数のゲームにおける各差異時間の累計を求め、この累計が累計基準時間を超えたときに不正が行われたものと判断できる。
さらに、差異基準時間を超過する差異時間の生じたゲームの回数をカウントし、この回数が基準回数を超過したときに不正が行われたものと判断できる。
【0096】
[第二実施形態]
次に、本発明のスロットマシンの第二の実施形態について、図11を参照して説明する。
同図は、本実施形態のスロットマシンにおける制御装置の構成を示すブロック図である。
【0097】
本実施形態は、第一実施形態と比較して、報知部を設けた点が相違する。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、図11において、図5と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0098】
図11に示すように、スロットマシン1は、報知部50を有している。この報知部50は、制御管理部48からの不正報知信号を入力して、スロットマシン1の外部にメダルの払い出しで不正行為が発生したことを報知する機能を有するものであり、図示しない発光器及び音声出力器からなる。
発光器及び音声出力器は、スロットマシン1の前面パネル10に設けられ、たとえば、入賞ランプやスピーカなどを用いることができる。
【0099】
ところで、制御装置40には、制御管理部48からの不正報知信号を報知部50へ送るための報知制御部49が設けられている。
報知制御部49は、入賞による祝福のための報知(祝福音や装飾発光)及び不正払出の報知(警報)について出力調整を行う。
【0100】
たとえば、祝福音や装飾発光は、入賞時に必ず出力されるものであるのに対し、警報は、入賞時の獲得メダルの払い出しにおける突発的な事態にともない出力される。このため、報知制御部49は、入賞時に不正が発見されたときに、出力されている祝福音等を停止して、警報を出力する。
【0101】
また、報知制御部49は、祝福音等や警報のメロディー及び発光パターンを制御する。この場合、祝福音等と警報とは異なる発光パターン等とすることが望ましい。
【0102】
さらに、報知制御部49は、警報が連続的に出力される場合、一定時間経過ごとに出力音量の増大、音声のテンポやリズムの加速、ランプの光量の増加及び点滅間隔の短縮などを行うことにより、遊技場の管理者や不正行為者により積極的に不正行為の発生を知らせることもできる。
【0103】
なお、報知制御部49が、報知部50における祝福音及び装飾発光の出力頻度(所定時間内の報知回数)をカウントし、制御管理部48が、記憶部43から取り出した報知基準回数と報知制御部49からの報知回数とを比較し、この報知回数が報知基準回数に達していることを確認することにより、不正行為の発生を知ることができる。
【0104】
スロットマシンの多くは、入賞により獲得されたメダルを直接メダル払出口14へ払い出す機能(メダル払出機能)と、獲得メダルの枚数を記憶部に累積するクレジット機能とを有している。
このようなスロットマシンにおいては、メダル払出機能の動作時とクレジット機能の動作時とでは異なる祝福音等が出力されるように設定される。このため、遊技場の管理者は、遊技台から離れた場所に居ても、視聴した祝福音等にもとづき、現在、メダル払出機能又はクレジット機能のいずれが動作しているかを判断できる。
【0105】
また、通常のゲームを迅速に進行させるため、ゲームの開始時点においては、クレジット機能が予め設定される。この設定は、前面パネル10に設けられた図示しない払い出しボタンの操作により、容易に直接メダル払出機能に切り替えることができる。
【0106】
ところで、不正行為は、直接メダルが払い出されているときでなければ行うことができない。さらに、一回のゲーム(一回のメダル払い出し)で得られるメダルの枚数はわずかであるため、通常、不正行為は複数回のゲームにわたって行われる。
【0107】
したがって、クレジット機能が予め設定されたスロットマシンであって、クレジット機能の貯留限度枚数を超過したメダルの配当があった場合、クレジット機能を無効にしてゲームを行いメダルの配当があった場合、及び、クレジット機能によりメダルが貯留されている状態でメダル払出機能に切り替えられた場合において、祝福音等が短時間のうちに何度も出力されたとき、つまり祝福音等の出力頻度が高いときには、不正行為が行われているものと判断することができる。
【0108】
そして、このような判断が行える場合においても、報知制御部49が、祝福音等を一定時間経過ごとに出力音量の増大等行うことにより、遊技場の管理者や不正行為者により積極的に不正行為の発生を知らせることができる。
【0109】
スロットマシンに報知部を設けることとすれば、スロットマシンの管理者及び遊技者に対し、不正が発生したことを報知できる。このため、管理者に対しては不正の発見を確実にできるとともに、不正行為者に対しては、警告することで不正の抑止及びその後の不正発生の防止に役立たせることができる。
【0110】
[第三実施形態]
次に、本発明のスロットマシンにおける第三の実施形態について、図12を参照して説明する。
同図は、本実施形態のスロットマシン及び接続された管理装置の構成を示すブロック図である。
【0111】
本実施形態は、第一実施形態と比較して、スロットマシンに送信部を設け、かつ管理装置と接続された点が相違する。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、図12において、図5と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0112】
図12に示すように、スロットマシン1は、送信部60を有している。
ここで、送信部60は、スロットマシン1に関する情報及びスロットマシン1において発生した不正行為によるメダルの払い出しに関する情報を、外部接続された装置や設備へ送信する。
この送信される情報には、スロットマシン1の台番号,差異時間,差異時間の累計,不正が行われた旨,累計から算出されたメダル損失枚数などが含まれる。
【0113】
スロットマシン1の外部に接続される装置や設備としては、ホールコンピュータ,パソコン,遊技台管理設備などがある。
管理装置2には、ホールコンピュータやパソコンを含むことができる。
また、管理装置2は、装置管理部2−1及び表示部2−2を有している。
装置管理部2−1は、スロットマシン1からの情報を表示部2−2へ送り表示させる。
【0114】
スロットマシン管理システムをこのような構成とすれば、スロットマシンにおけるメダルの払い出し中に発生した不正行為に関する情報を、スロットマシンから離隔した場所においても管理装置を設置することで入手できる。
また、管理装置において、不正行為に関する情報を画面表示させることで、不正行為についての詳しい状況、たとえば、不正が発生した台番号、メダル損失枚数などを把握できる。
【0115】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、メダルが払い出されるのに要した時間を払出計測時間として計測し、この払出計測時間と、予め記憶された払出基準時間との差異時間を求めることで、この差異時間にもとづきメダルの払い出しにおいて不正行為が発生したか否かを判断できる。
【0116】
また、複数のゲームにおける差異時間の累計を求めることにより、この累計が累計基準時間を超過しているときを不正が行われたものと判断できる。
さらに、差異基準時間を超過する差異時間の生じたゲームの回数をカウントすることにより、この回数が基準回数に達したときを不正行為が発生したものと判断できる。
【0117】
また、スロットマシンに報知部を設けることにより、スロットマシンの管理者及び遊技者に対し、不正が発生したことを報知できる。このため、管理者に対しては不正の発見を確実にできるとともに、不正行為者に対しては、警告することで不正の抑止及びその後の不正発生の防止に役立たせることができる。
【0118】
さらに、スロットマシンに送信部を設け、かつ表示部を有する装置等を接続することにより、管理者は、スロットマシンにおける不正の発生を離間した場所に設置された装置等の表示部において知得できる。
また、送信部により差異時間,累計,不正払い出しされたメダル枚数等を送信することで、外部装置の表示部において、それら不正行為に関するデータを確認できる。
【0119】
また、予めクレジット機能が設定されているスロットマシンにおいて、メダルの払い出しにともない所定時間内に行なわれた報知の回数をカウントして報知基準回数と比較することにより、比較の結果、報知回数が報知基準回数に達しているときは、クレジット機能からメダル払出機能への切り換えが遊技者により故意に行われ、かつ、所定時間内にメダルの払い出しが複数回行われたときに不正が行われたものとして判断できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスロットマシンの第一実施形態における前面パネルの構成を示す正面図である。
【図2】本発明のスロットマシンの第一実施形態における内部構成を示す斜視図である。
【図3】本発明のスロットマシンにおけるメダル払出装置の構成を示す上面図である。
【図4】本発明のスロットマシンのメダル払出部におけるメダルの軌跡を示す上面図である。
【図5】本発明のスロットマシンにおける制御装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明のスロットマシンの遊技動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明のスロットマシンの遊技動作におけるメダル払出処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明のスロットマシンにおける各計測手段の動作を示すフローチャートである。
【図9】メダルの払い出しにおける払出信号及び検知信号の出力状態を示す信号波形図である。
【図10】設定払出枚数と払出基準時間との対応を示す対応表である。
【図11】本発明の第二実施形態のスロットマシンにおける制御装置の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第三実施形態のスロットマシン及び管理装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 スロットマシン本体
2 管理装置
2−1 装置管理部
2−2 表示部
10 前面パネル
11 メダル投入口
12 スタートボタン
13a〜13c ストップボタン
14 メダル払出口
15a〜15c 表示窓
20 メダル払出装置
21 メダル払出部
21−1 ロータディスク
21−2 ディスク孔
22 ホッパータンク
22−1 遮蔽板
23 シュータ
24 メダル検知センサ
30a〜30c 回胴ドラム
40 制御装置
41 メダル投入検出部
42 回胴制御部
43 記憶部
44 計測部
44−1 払出時間制限タイマ
44−2 払出時間計測タイマ
44−3 検知時間制限タイマ
45 比較判断部
46 払出駆動部
47 カウンタ
48 制御管理部
49 報知制御部
50 報知部
60 送信部

Claims (7)

  1. ゲームの入賞内容に応じてメダルの払出枚数が設定されたスロットマシンであって、
    メダルの払出枚数をカウントして所定のカウント値を出力するカウンタと、
    一又は二以上の所定の前記設定払出枚数が設定される場合に、各設定払出枚数が払い出されるのに必要とされる時間を各払出枚数に対応する一又は二以上の払出基準時間として記憶する記憶部と、
    ゲームの入賞内容に応じて所定枚数のメダルの払い出しを指示する払出信号を出力し、前記カウンタからのカウント値を入力して当該カウント値が所定の払出枚数に達すると前記払出信号の出力を終了する制御部と、
    前記制御部から前記払出信号を入力し、前記ゲーム中に所定の前記設定払出枚数が払い出されるまでに要した時間を、払出信号の出力開始により計測を開始し、払出信号の出力終了により計測を終了して払出計測時間として計測する払出時間計測部と、を備え、
    前記制御部が、前記払出信号が出力される場合に、前記記憶部から取り出した前記払出基準時間と、前記払出時間計測部からの前記払出計測時間との差異時間を求め、この差異時間にもとづき前記メダルの払い出しに関して不正が行われたか否かを判断する
    ことを特徴とするスロットマシン。
  2. 前記記憶部が、所定の累計基準時間を記憶し、
    前記制御部が、複数のゲームにおける各差異時間の累計時間を求め、この累計時間が前記記憶部から取り出した前記所定の累計基準時間に達しているときに前記不正が行われたものと判断する
    ことを特徴とする請求項1記載のスロットマシン。
  3. 前記記憶部が、所定の基準回数を記憶し、
    前記制御部が、前記所定の基準時間に達する前記差異時間の求められた前記ゲームの回数をカウントし、この回数が前記記憶部から取り出した前記所定の基準回数に達したときに前記不正が行われたものと判断する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のスロットマシン。
  4. 前記不正の発生を示す不正発生信号を前記制御部から入力して外部に報知する不正報知部を有した
    ことを特徴とする請求項1,2又は3記載のスロットマシン。
  5. 前記不正報知部が、発光器及び/又は音声出力器からなる
    ことを特徴とする請求項1,2,3又は4記載のスロットマシン。
  6. 前記不正発生信号を前記制御部から入力して外部接続された所定の装置及び/又は設備へ送信する送信部を有した
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のスロットマシン。
  7. 前記入賞にともなうメダルの払い出しを外部に報知する報知部と、
    この報知部の報知を制御する報知制御部とを有し、
    前記記憶部が、所定時間内の報知基準回数を記憶し、
    前記報知制御部が、前記所定時間内における前記報知部での報知回数をカウントし、
    前記制御部が、前記報知制御部からの前記報知回数が前記記憶部から取り出した前記報知基準回数に達したときに前記不正が行われたものと判断する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のスロットマシン。
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