JP7204197B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
メダルの貯留及び払い出しを行うメダル払出装置には、払い出されるメダルを検出するセンサが設けられており、このセンサが主制御部に対し検出したことを示す検出信号を出力することで、主制御部は、払い出されたメダル数をカウントする構成となっている。
そして、主制御部は、所望のメダル枚数が払い出されたときに、メダル払出装置の払い出しを停止するように制御する(例えば、特許文献1)。
特開2009-011640号公報
しかしながら、従来の遊技機には、改良すべき余地があった。
上記課題を達成するため、本発明の遊技機は、遊技媒体の払い出しを行う遊技媒体払出手段と、前記遊技媒体払出手段から払い出される遊技媒体を検出する遊技媒体検出手段と、前記遊技媒体検出手段が遊技媒体を検出している時間である第1時間を計測するとともに、前記遊技媒体検出手段が遊技媒体を連続して検出するときであって、遊技媒体を検出した後から次の遊技媒体を検出するまでの間の時間である第2時間を計測する時間計測手段と、前記第1時間の基準時間をa、前記第2時間の基準時間をbとしたとき、前記時間計測手段により計測された前記第1時間が、2a+bよりも長い場合に、前記遊技媒体払出手段の作動状態を異常と判定する異常判定手段とを備え、前記異常判定手段は、少なくとも前記第1時間に対して設定される第1閾値と、前記第1閾値より低い第2閾値と、前記第2閾値より低い第3閾値とが予め設定され、前記第1時間が前記第1閾値以上の場合には、前記遊技媒体払出手段の作動状態を異常と判定するとともに、前記第1時間が前記第1閾値未満、かつ、前記第2閾値以上である場合には、前記第1閾値を前記第2閾値及び前記第3閾値のいずれか一方に更新して、前記遊技媒体払出手段の作動状態を段階的に判定する構成としてある。
本発明の一実施形態に係る遊技機の外観を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の内部構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る遊技機の制御系の構成を示すブロック図である。 メダル払出装置のホッパーを外した払出装置の外観を示す平面図である。 メダル払出装置の作動状態が正常時の検出信号のタイミングチャートである。 メダル払出装置の作動状態が異常時の検出信号のタイミングチャートである。 異常と判定した回数を計数する異常判定処理を示すフローチャートである。 段階的な異常判定処理を示すフローチャートである。 (a)~(f)は段階的な異常判定処理の例を示す説明図である。 主制御部とメダル払出装置の構成を示すブロック図である。 モータ電流と検出信号のタイミングチャートを示しており、(a)はメダル払出装置の作動状態が正常時、(b)はメダル払出装置の作動状態が異常時である。 起動時及び停止時のモータ電流を示すタイミングチャートである。 メダル払出装置から出力される検出信号のデータを示しており、(a)は第1時間と第2時間のデータ、(b)は第1時間と第2時間の平均データである。 表示器に表示される画面を示しており、(a)は前扉が閉状態時の選択画面、(b)は前扉が開状態時の選択画面、(c)は選択画面で選択されたホール様専用画面である。 払出センサと回転板(スリット無)の位置関係を示しており、(a)は払出装置の外観を示す平面図、(b)は回転板の拡大図である。 払出センサと回転板(スリット有)の位置関係を示しており、(a)は払出装置の外観を示す平面図、(b)は回転板の拡大図である。 回転板(スリット有)を示しており、(a)は回転板の正面図、(b)はメダル払出装置の作動状態が正常時の検出信号のタイミングチャート、(c)はメダル払出装置の作動状態が異常時の検出信号のタイミングチャートである。 回転板(スリット有)の変形例を示しており、(a)は回転板の正面図、(b)はメダル払出装置の作動状態が正常時の検出信号のタイミングチャート、(c)はメダル払出装置の作動状態が異常時の検出信号のタイミングチャートである。
図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。
なお、遊技機は、遊技場などに設置されるものであり、様々な種類があるが、本発明の一例として、スロットマシン1に適用した場合について説明する。
[スロットマシン本体]
図1~3に示すように、本実施形態のスロットマシン1は、回転可能に軸支された複数のリール41a、41b、41cが内蔵され、前面が開口された箱状の筐体1bと、筐体1bの前面側の開口を開閉する前扉1aとで構成されている。
そして、スロットマシン1の内部には、マイクロコンピュータなどで構成された主制御部7と、主制御部7からの指令により、ランプ9a、スピーカ9b及び表示器9cなどの報知手段を制御する副制御部8と、必要な機械及び装置などが収納されている。
前扉1aには、発光による演出や報知を行うランプ9aと、画面に動画や静止画を表示して演出を行う表示器9cと、各リール41a、41b、41cに表示された図柄を視認可能とする表示窓2bとが遊技操作に係る複数の各操作部の上側に設けられている。
操作部としては、例えば、円板形状の遊技媒体であるメダルが投入され、遊技媒体投入口であるメダル投入口2と、機内にクレジットとして貯留されたメダルをゲームに投じるベットボタン2aと、各リール41a、41b、41cの回転を始動させるスタートレバー3と、回転している各リール41a、41b、41cを停止させる3つの停止ボタン5a、5b、5cとが設けられている。
また、前扉1aの下部には、各種演出や報知を行うために、音声メッセージや効果音などを出力するスピーカ9bと、メダルの払出口であるメダル払出口6aとが設けられ、このメダル払出口6aから遊技者にメダルを払い出す構成になっている。
図2は、前扉1aを開いた状態のスロットマシン1を示しており、スロットマシン1の筐体1bにヒンジなどを介して開閉可能に取り付けられる扉体である。
筐体1bの中央には、リール41a、41b、41cと、各リール41a、41b、41cを回転させる図示しないリールモータ及び回転位置を検出するセンサなどを備えるドラムユニット4とが設けられている。
また、筐体1bの下部には、メダルの貯留及び払い出しを行うメダル払出装置6が設けられている。
続いて、このメダル払出装置6の構成について説明する。
[メダル払出装置]
メダル払出装置6は、遊技媒体払出手段として機能し、遊技媒体であるメダルを貯留するホッパー60と、ホッパー60内のメダルをメダル払出口6aに向けて払い出す払出装置61とで構成されている。
ホッパー60は、図2に示すように、上方を開口した開口部を備える合成樹脂製のタンク容器状の貯留部であり、遊技中にメダル切れが生じないようするため、十分な容量としてあり、例えば、遊技において役が成立したときに、ホッパー60に貯留しているメダルが払出装置61によって払い出される。
また、メダル投入口2より投入されたメダルは、メダルセレクタ10内のセンサにより検出され、選別された後、適合するメダルの場合、案内レール20を経由して、このホッパー60内に誘導される。
払出装置61は、ホッパー60の基台となる装置であり、払出センサ61aと、払出ディスク61dと、ホッパーモータ61bとを有して構成されている。
払出センサ61aは、遊技媒体検出手段として機能し、例えば、フォトインタラプタなどであり、接触することなく対象物を検出することができる非接触型のセンサである。
具体的には、払出センサ61aは、投光部と受光部とが1つのパッケージにコの字状に一定の間隔を持たせて対向して配置されており、投光部からの光を検出物が遮るのを受光部が検出することによって、検出物の有無を判定する検出手段である。
投光部は、投光素子として、例えば、指向性の高い赤外発光ダイオードなどによって構成され、受光部は、受光素子として、例えば、フォトトランジスタやフォトICなどによって構成されている。
そして、払出センサ61aは、メダル払出装置6から払い出されるメダルを検出するごとに、主制御部7に対して、検出信号を出力する。
なお、具体的な払出センサ61aによるメダルの検出についての説明は、後述する。
払出ディスク61dは、ホッパー60の底部と連通する上面の払出装置61に装着される。
また、図4に示すように払出ディスク61dは、ホッパー60の底部側に時計回り方向に回転可能に配設される円盤状の部材であり、回転円周上に沿って、メダルを1枚ずつ係合するための複数(本実施形態では5個)のメダル孔610が等間隔に形成されている。
各メダル孔610は、メダルが1枚ずつ係合するように、メダルの直径より一回り程大きい径の貫通孔で、メダル1枚の厚さより大きい深さとなっている。
また、メダル孔610は、落下するメダルが滑らかにメダル孔610に落ちるように、払出ディスク61dの中心側が外側に滑らかに広がる湾曲形状に形成されている。
また、払出ディスク61dが装着される面は、水平方向に対して、例えば、25度程度傾斜しており、メダルが払い出されるホッパー払出口61f側が高く、その反対側が低くなるように構成されている。
ホッパーモータ61bは、払出装置61の内部に内蔵されており、主制御部7がホッパーモータ61bの回転を制御することにより、回転軸611を中心として、払出ディスク61dが回転し、ホッパー60内のメダルを払い出す。
そして、払出ディスク61dの回転によって払い出されたメダルは、前扉1aの裏面に配置された返却通路40を介して、メダル払出口6aから払い出される。
このような構成とすることで、払出装置61は、ホッパーモータ61bの回転により払出ディスク61dが回転することでメダルを払い出すことができ、さらにその払い出したメダルを払出センサ61aが検出することで、主制御部7に対し、検出信号を出力することができる。
なお、遊技媒体検出手段は、上述したフォトインタラプタなどを用いた非接触型のセンサ以外にも、例えば、払い出されるメダルや後述する回転板61eの表面によって押されて作動する接触型のマイクロスイッチなどを用いてメダルを検出するようにしても良い。
図5は、メダル払出装置6の作動状態が正常時における検出信号のタイミングチャートである。
図5に示すように、払出センサ61aは、1枚のメダルが払い出されるたびに、メダルを検出し、主制御部7に対し検出信号を出力する。
そして、主制御部7は、この払出センサ61aから出力された検出信号を検出することで、払い出されたメダルの枚数を制御することができる。
具体的には、主制御部7は、払出センサ61aが出力する検出信号の立ち下がりエッジの検出により、1枚のメダルの払い出しを判定している。
また、メダル払出装置6が1枚のメダルを払い出すために要する時間は、平均して検出信号のON状態が20ms、検出信号のOFF状態が60msであるため、通常80ms(=20ms+60ms)程度である。
本実施形態では、検出信号に対し、検出信号のON状態である、払出センサ61aがメダルを検出している時間(以下、第1時間という)の基準時間をa、メダルを連続して検出するときであって、検出信号のOFF状態である、メダルを検出した後から次のメダルを検出するまでの間の時間(以下、第2時間という)の基準時間をbとして、メダル払出装置6の作動状態を判定している。
なお、メダル払出装置6に対する作動状態の異常を判定できればよいので、検出信号の論理は、正論理又は負論理のいずれでも良い。
続いて、メダル払出装置6の作動状態が異常時における検出信号を説明する。
図6は、メダル払出装置6が異常時における検出信号のタイミングチャートである。
主制御部7は、メダル払出装置6を駆動しないときには、Hレベルのホッパー駆動信号を出力し、メダル払出装置6を駆動するときには、Lレベルのホッパー駆動信号を出力することで、メダルの払い出し制御を行っている。
ここで、図6に示す第1時間(検出信号のON状態)は、図5に示す第1時間に比べて長くなっている。
具体的には、図6に示す第1時間は、1枚目のメダルが払い出された後から2枚目のメダルが払い出される間までもHレベルの状態が維持されている。
これは、払出センサ61aに対して、不正な電波を特定のタイミングで照射する不正行為(電波ゴト)により、本来、第2時間である、1枚目のメダルが払い出された後から2枚目のメダルが払い出される間までも強制的にHレベルの状態にマスクされてしまったためである。
このように、払出センサ61aから出力される検出信号を不正に加工して、本来払い出されるはずのメダル枚数より多くのメダルを払い出す不正行為が報告されている。
これは、主制御部7は、1枚のメダルの払い出しを検出信号の立ち下がりエッジで判定しているが、検出信号の不正な加工によって、検出信号の立ち下がりエッジの検出を少なくカウントしてしまい、予定数より多くのメダルを払い出してしまうためである(過払い)。
そこで、本実施形態では、第1時間が、払い出されたメダルの2枚分に相当する時間(第1時間の基準時間a×2+第2時間の基準時間b×1)よりも長い場合に、メダル払出装置6の作動状態を異常と判定する。
これは、メダルを連続して検出するときであって、検出信号のON状態である第1時間が20ms、検出信号のOFF状態である第2時間が60msであるとき、第2時間をHレベルにするには、不正な電波を最短60ms照射する必要があるためである。
すなわち、払出センサ61aに対して、最短60msの不正な電波を照射できれば、不正に過払いを実現できることになる。
そのため、第1時間の基準時間をa、第2時間の基準時間をbとしたとき、主制御部7は、計測された第1時間(検出信号のON状態)が、「2a+b」よりも長い場合に、メダル払出装置6の作動状態を異常と判定している。
これにより、メダル払出装置6に対する不正行為を早期に判定できるため、上述した不正行為によるメダルの過払いを防止することができる。
また、所定の払出時間以上(例えば、100ms以上)で、一律に異常と判定する場合と比べ、検出信号のON状態及びOFF状態それぞれを基準としているため、払出センサ61aの個体差などの影響を受けにくいというメリットがある。
また、払出センサ61a以外のセンサ(例えば、メダルセレクタ10内のメダルを検出するセンサや各リール41a、41b、41cの回転位置を検出するセンサなど)にも容易に用いることができる。
なお、払出ディスク61dに形成されたメダル孔610の数は、少ない方が望ましい。
これは、メダル孔610の数が少ない分、メダル1枚の払出時間が長くなり、判定時間が長くなるためである。
[異常と判定した回数を計数する異常判定処理]
次に、図7に示すフローチャートを参照しつつ、異常と判定した回数を計数する異常判定処理について説明する。
なお、上述で説明した第1時間(検出信号のON状態)が、「2a+b」よりも長い場合には、第1時間が「2a+b」以上の場合に、メダル払出装置6の作動状態を異常と判定しても良い。
また、後述する第1時間が異常と判定された回数(以下、異常回数Aという)が、予め設定された回数よりも多い場合には、異常回数Aが予め設定された回数以上の場合に、メダル払出装置6の作動状態を異常と判定しても良い。
以下、第1時間が「2a+b」以上の場合、異常回数Aが予め設定された回数以上の場合をそれぞれ異常と判定する異常判定処理のプログラム構成をフローチャートを用いて説明する。
まず、主制御部7は、第1時間が「2a+b」以上であるか否かを判定する(S100)。
このとき、主制御部7は、時間計測手段、異常判定手段として機能し、メダル払出装置6の払出センサ61aが出力する検出信号に基づいて、上述で説明した第1時間の基準時間a及び第2時間の基準時間bをそれぞれ計測する。
そして、主制御部7は、この計測された第1時間の基準時間a及び第2時間の基準時間bに基づいて、払出センサ61aから出力された検出信号ごとに、第1時間が「2a+b」以上である否かを判定し、第1時間が「2a+b」以上である場合は(S100:Yes)、S110に処理を進める。
一方、第1時間が「2a+b」未満である場合は(S100:No)、異常判定処理を終了する。
次に、主制御部7は、第1時間が「2a+b」以上と判定された回数を計数する(S110)。
主制御部7は、回数計数手段として機能し、S100で第1時間が「2a+b」以上と判定された場合に、異常回数Aに1だけカウント(インクリメント)した後、S120に処理を進める。
次に、主制御部7は、異常回数Aが予め設定された回数以上であるか否かを判定する(S120)。
主制御部7は、S120における判定の結果、異常回数Aが設定された回数以上である場合は(S120:Yes)、メダル払出装置6の作動状態を異常と判定し(S130)、異常判定処理を終了する。
一方、異常回数Aが設定された回数未満である場合は(S120:No)、主制御部7は、メダル払出装置6の作動状態を異常と判定せずに、異常判定処理を終了する。
このように、主制御部7は、メダルが払い出されるたびに、第1時間が「2a+b」以上であるか否かを判定し、第1時間が「2a+b」以上であれば、異常と判定し、さらに、その異常と判定した回数を異常回数Aとして計数する。
そして、この異常回数Aが予め設定された回数以上である場合に、正式にメダル払出装置6の作動状態を異常と判定する。
例えば、スロットマシン1のセキュリティ強化のため、メダルの払い出し時間において、異常と判定する時間を短く設定すると、偶然、遅延した場合にも主制御部7は、メダル払出装置6の作動状態を異常と判定してしまうことがある。
そして、遊技場の従業員が、異常と判定されるたびに、確認作業を行わなければならず、遊技機の稼動の低下を招くことになる。
これに対して、本実施形態のように、異常回数Aが予め設定された回数以上の場合に、正式にメダル払出装置6の作動状態を異常と判定するため、誤った判定を防ぐことができる。
この結果、払出センサ61aから出力された検出信号の誤検出を考慮した異常判定処理を行うことができる。
[段階的な異常判定処理]
次に、図8に示すフローチャートを参照しつつ、段階的な異常判定処理について説明する。
段階的な異常判定処理では、エラーレベルをレベル1からレベル2、レベル2からレベル3へと閾値を低くして、不正行為に対する監視を強化し、メダル払出装置6の作動状態を判定することができる。
まず、主制御部7は、エラーレベルを「レベル1」に設定する(S200)。
エラーレベルは、第1時間に対して設定される閾値であり、異なる複数のエラーレベルを予め設定することで、主制御部7は、メダル払出装置6の作動状態を段階的に判定することが可能になる。
なお、1回の払い出しが完了するまで、設定されたエラーレベルが維持され、払い出されたメダルごとに異常判定処理が終了となるまで、判定処理は続くことになる。
そして、1回の払い出しが完了した時点で、エラーレベルが初期化(レベル1)される。
次に、主制御部7は、第1時間が「300ms」以上であるか否かを判定する(S210)。
主制御部7は、レベル1の閾値で異常判定処理をするため、第1時間が「300ms」以上であるか否かを判定する。
第1時間が「300ms」以上である場合は(S210:Yes)、主制御部7は、メダル払出装置6の作動状態を異常と判定し(S280)、異常判定処理を終了する。
一方、主制御部7は、第1時間が「300ms」未満である場合は(S210:No)、S220に処理を進める。
次に、主制御部7は、第1時間が「200ms」以上であるか否かを判定する(S220)。
主制御部7は、第1時間が「300ms」未満であるが、「200ms」以上であるか否かを判定する。
第1時間が「200ms」以上である場合は(S220:Yes)、主制御部7は、セキュリティ強化のため、エラーレベルをレベル1から、より閾値の低いレベル2を設定する(S230)。
このとき、エラーレベルの初期化条件であるメダル払出装置6における1回の払い出しが完了するまで、移行されたレベルを維持した状態で、異常判定処理を実施することになる。
一方、主制御部7は、第1時間が「200ms」未満である場合は(S220:No)、異常判定処理を終了する。
次に、主制御部7は、第1時間が「200ms」以上であるか否かを判定する(S240)。
このとき、主制御部7は、エラーレベルにレベル2を維持した状態で、第1時間が「200ms」以上である場合は(S240:Yes)、メダル払出装置6の作動状態を異常と判定し(S280)、異常判定処理を終了する。
一方、主制御部7は、第1時間が「200ms」未満である場合は(S240:No)、S250に処理を進める。
次に、主制御部7は、第1時間が「100ms」以上であるか否かを判定する(S250)。
主制御部7は、第1時間が「200ms」未満であるが、「100ms」以上であるか否かを判定する。
第1時間が「100ms」以上である場合は(S250:Yes)、主制御部7は、セキュリティ強化のため、エラーレベルをレベル2から、さらに閾値の低いレベル3を設定する(S260)。
このとき、レベル2と同様、エラーレベルの初期化条件であるメダル払出装置6における1回の払い出しが完了するまで、移行されたレベルを維持した状態で、異常判定処理を実施することになる。
一方、主制御部7は、第1時間が「100ms」未満である場合は(S250:No)、異常判定処理を終了する。
次に、主制御部7は、第1時間が「100ms」以上であるか否かを判定する(S270)。
このとき、エラーレベルは、設定されたレベル3を維持した状態で、異常判定処理が実施され、主制御部7は、第1時間が「100ms」以上である場合は(S270:Yes)、メダル払出装置6の作動状態を異常と判定し(S280)、異常判定処理を終了する。
一方、主制御部7は、第1時間が「100ms」未満である場合は(S270:No)、異常判定処理を終了する。
この結果、例えば、不正行為に対するセキュリティを強化するため、メダルの払い出し時間において、異常と判定する時間を短く設定したために起きてしまう誤検出の発生を防止することができる。
続いて、段階的な異常判定処理について、具体的に図9に示す(a)~(f)の各ケースを参照しながら説明する。
なお、図9に示す(a)~(f)の各ケースおいて、「エラーレベル」の欄には、払い出されるメダルごとに現状のエラーレベルを示し、「第1時間」の欄には、メダルごとの検出している時間を示している。
また、図9に示す(a)~(f)の各ケースでは、メダル払出装置6の1回の払い出しを5枚としたときを一例としており、エラーレベルの初期化は、この1回の払い出しの完了を条件としている。
すなわち、段階的な異常判定処理は、1回の払い出しが完了した時点で、エラーレベルにレベル2やレベル3が設定されていても、レベル1に初期化される。
図9(a)ケース1では、1枚目に払い出されたメダルの第1時間は、「20ms」であり、「300ms」以上、又は「200ms」以上でないため、エラーレベルは、レベル1が維持される。
しかし、2枚目に払い出されたメダルの第1時間は、「250ms」であり、「300ms」未満であるが、「200ms」以上であるため、エラーレベルがレベル1からレベル2に移行され強化される。
3枚目以降は、レベル2の閾値で異常判定処理が行われるが、3枚目以降に払い出されたメダルいずれも、第1時間が「200ms」以上、又は「100ms」以上でないため、主制御部7は、メダル払出装置6の作動状態を「異常なし」と判定することになる。
図9(b)ケース2では、図9(a)ケース1と同様、2枚目に払い出されたメダルの第1時間が「250ms」であり、「300ms」未満であるが、「200ms」以上であるため、エラーレベルがレベル1からレベル2に移行され強化される。
また、4枚目に払い出されたメダルの第1時間は、「150ms」であるため、「200ms」未満であるが、「100ms」以上であるため、エラーレベルがレベル2からレベル3に移行され、さらに強化される。
5枚目は、レベル3の閾値で異常判定処理が行われるが、第1時間が「100ms」以上でないため、主制御部7は、メダル払出装置6の作動状態を「異常なし」と判定することになる。
図9(c)ケース3では、4枚目に払い出されたメダルまで第1時間が、図9(b)ケース2と同じであるため、4枚目のメダルが払い出された時点で、エラーレベルは、レベル3に移行され強化される。
しかし、5枚目に払い出されたメダルの第1時間は、「150ms」であり、レベル3の閾値で異常判定処理が行われるが、第1時間が「100ms」以上であるため、主制御部7は、メダル払出装置6の作動状態を「異常」と判定することになる。
図9(d)ケース4では、1枚目に払い出されたメダルの第1時間は、「350ms」であり、「300ms」以上であるため、エラーレベルの移行を行うことなく、主制御部7は、メダル払出装置6の作動状態を「異常」と判定することになる。
図9(e)ケース5では、1枚目に払い出されたメダルの第1時間は、「20ms」であり、「300ms」以上でなく、「200ms」以上でもないため、レベル1の閾値を維持して異常判定処理が行われる。
しかし、2枚目に払い出されたメダルの第1時間は、「350ms」で、「300ms」以上であるため、主制御部7は、メダル払出装置6の作動状態を「異常」と判定することになる。
図9(f)ケース6では、1枚目に払い出されたメダルの第1時間は、「20ms」であり、レベル1の閾値を維持して異常判定処理が行われる。
しかし、2枚目に払い出されたメダルの第1時間は、「250ms」であり、「300ms」未満であるが、「200ms」以上であるため、エラーレベルがレベル1からレベル2に移行され強化される。
そのため、 3枚目以降は、レベル2の閾値で異常判定処理が行われるが、3枚目に払い出されたメダルの第1時間は、「250ms」であり、第1時間が「200ms」以上であるため、主制御部7は、メダル払出装置6の作動状態を「異常」と判定することになる。
このように、主制御部7は、第1時間に対して設定される第1閾値(本実施形態では300ms)と、第1閾値より低い第2閾値(本実施形態では200ms)と、第2閾値より低い第3閾値(本実施形態では100ms)とが予め設定され、第1時間が第1閾値以上の場合には、メダル払出装置6の作動状態を異常と判定するとともに、第1時間が第1閾値未満、かつ、第2閾値以上である場合には、第1閾値を第2閾値に更新して、メダル払出装置6の作動状態を段階に判定する。
なお、第1閾値~第3閾値の3段階の閾値を用いた場合を例にして、段階的な異常判定処理について説明したが、これに限るものではなく、例えば、第1閾値~第4閾値の4段階の閾値としても良く、任意で複数段階の閾値を設定することが可能である。
また、第1時間が第1閾値未満(本実施形態では300ms)、かつ、第2閾値(本実施形態では200ms)以上である場合には、第1閾値を第2閾値に更新して、メダル払出装置6の作動状態を判定する場合を例にして説明したが、これに限るものではなく、例えば、第1閾値を第2閾値とは異なる第3閾値(本実施形態では100ms)に更新して、メダル払出装置6の作動状態を判定することもできる。
続いて、図10は、主制御部7とメダル払出装置6の構成を示すブロック図であり、図11は、メダル払出装置6の作動状態が正常時及び異常時のホッパーモータ61bに流れる電流と払出センサ61aから出力される検出信号を示すタイミングチャートである。
図10に示すように、主制御部7は、時間記憶手段、時間計測手段、回数計数手段及び異常判定手段として機能する。
また、メダル払出装置6は、上述した通り、払出センサ61aと、ホッパーモータ61bとを有し、払出センサ61aは、遊技媒体検出手段、ホッパーモータ61bは、払出駆動手段としてそれぞれ機能する。
また、ホッパーモータ61bに流れる電流を計測する電流計測手段は、例えば、電流センサ61cをホッパーモータ61bの電源ラインに設けることで、計測することができる。
このような構成によって、主制御部7は、払出センサ61aから出力される検出信号とホッパーモータ61bに流れる電流とをそれぞれ比較することで異常判定処理を行う。
[ホッパーモータの電流を用いた異常判定処理]
次に、図11を参照しつつ、ホッパーモータ61bの電流を用いた異常判定処理について説明する。
ここで、図11に示すように、ホッパーモータ61bに流れる電流は、払出装置61がメダルを払い出すときに、閾値(Ith1)を超えることになる。
これは、払出装置61のメダルの払い出しに伴い、ホッパーモータ61bに負荷(トルク)がかかるが、その負荷に比例してホッパーモータ61bに流れる電流が大きくなるためである。
すなわち、メダルの払い出しを検出する払出センサ61aから検出信号が出力されるときは、ホッパーモータ61bに流れる電流は、閾値(Ith1)を超えることになる。
しかし、検出信号がLレベルの状態にも関わらず、ホッパーモータ61bを強制的に駆動させ、メダルを払い出させる不正行為が行われることがある。
そのため、本実施形態では、払出センサ61aから出力される検出信号とホッパーモータ61bに流れる電流を比較して、第1時間(検出信号のON状態)が検出されないにも関わらず、ホッパーモータ61bに流れる電流値が閾値(Ith1)を超える場合には、メダル払出装置6の作動状態を異常と判定する。
このように、ホッパーモータ61bの電流を用いた異常判定処理を行うことで、よりメダル装置6の不正行為に対するセキュリティを強化することができる。
しかし、メダル払出装置6は、ホッパーモータ61bの通電開始時の突入電流や通電停止時の逆起電力による瞬間的なサージ電流などの影響によって、定速回転時に流れる電流と比較して、数十倍の大きな電流がホッパーモータ61bに流れることがあり、このような大きな電流も閾値(Ith1)を超えてしまうという問題がある。
そのため、本実施形態では、図12に示すように、ホッパーモータ61bの定速回転時に流れる電流を検出する閾値(Ith1)より、突入電流やサージ電流などを検出するさらに大きい閾値(Ith2)を設定して、2段階の閾値(Ith1<Ith2)を用いている。
このような2段階の閾値を設定することにより、突入電流やサージ電流などの影響によって、閾値(Ith2)を超える電流は、異常判定処理から除外することができる。
その結果、急な電流変動に影響を受けることなく、高精度にホッパーモータ61bに流れる電流の変化を検出することができるため、高精度なメダル払出装置6の異常判定処理を行うことができる。
また、このような2段階の閾値(Ith1<Ith2)を用いれば、払出装置61の払出ディスク61dにメダルが引っ掛かったり、メダル払出口6aが塞がってしまうことで生じる「メダル詰まり」と「不正行為」とを区別することができる。
すなわち、「メダル詰まり」が生じているときは、強制的にホッパーモータ61bが停止してしまうため、大きな負荷がかかり、ホッパーモータ61bに流れる電流は、閾値(Ith2)を超える電流が流れることになる。
従って、「メダル詰まり」が生じたとき、「不正行為」が行われたときともに第1時間(検出信号のON状態)が検出されず、ホッパーモータ61bに流れる電流値が閾値(Ith1)を超える場合があるが、閾値(Ith2)を超えるか否かで、区別することができ、不正行為を早期に発見することが可能になる。
[サンプリングした第1時間と第2時間とのデータを用いる異常判定処理]
続いて、一定の区間ごとにサンプリングした第1時間と第2時間とのデータを用いる異常判定処理について説明する。
主制御部7は、時間記憶手段として機能し、第1時間と第2時間(1回あたりの払い出し時間)がRWM(Read Write Memory)の所定のリングバッファに蓄積されて記憶される。
そのため、RWMの記憶領域において、第1時間と第2時間とを一定の区間ごとに記憶するリングバッファとして機能する。
例えば、一定の区間を100回としたとき、1回目~100回目までの100回分の第1時間と第2時間とのデータをそれぞれ記憶している場合、101回目の払い出しが終了すると、最先のデータである1回目のデータを記憶した記憶領域に、101回目のデータが上書きされ、これにより時間記憶手段は、1回目のデータを破棄するとともに101回目のデータを新たに記憶することになる。
そして、主制御部7は、リングバッファに記憶された100回分ごとの第1時間と第2時間とのデータを平均化して求めた平均データに基づいて、第1時間と第2時間とをそれぞれ更新する。
また、主制御部7は、時間計測手段、異常判定手段として機能することで、更新した第1時間の基準時間をa、更新した第2時間の基準時間をbとしたとき、第1時間が、「2a+b」よりも長い場合に、メダル払出装置6の作動状態を異常と判定することができる。
すなわち、このような一定の区間ごとにサンプリングした第1時間と第2時間との平均データに基づいて、第1時間と第2時間とを随時、それぞれ更新して、異常判定処理を行うことができるため、例えば、払出センサ61aの個体差や経年劣化などの影響によって生じる誤判定を防ぐことができる。
続いて、本実施形態では、一定の区間ごとにそれぞれ平均化して求めた平均データに基づいて、主制御部7が「平均データ」と予め定めた基準値(以下、交換基準値という)とを比較した結果、「平均データ」が「交換基準値」に達したと判定した場合には、払出センサ61aの交換を促す報知を行う構成となっている。
次に、図13(a)に示すような第1時間と第2時間のデータから、リングバッファに記憶された100回分ごとの第1時間と第2時間のデータを平均し、また、交換基準値の第1時間を40ms、第2時間を80msとしたときを一例として、「平均データ」と「交換基準値」の比較例及び報知手段を説明する。
また、図13(b)は、第1時間と第2時間の平均データを所定の回数に到達したごとに示しており、一例として「工場出荷時」、「1万回到達時」、「100万回到達時」、「200万回到達時」及び「500万回到達時」にそれぞれ到達したときを示している。
例えば、「工場出荷時」は、遊技場に設置される前の第1時間と第2時間を示しており、初期値のデータである。
「1万回到達時」は、メダルの払い出しが10000回行われた際の9900回~10000回の第1時間と第2時間それぞれの平均データを示している。
そして「1万回到達時」は、第1時間及び第2時間ともに、交換基準値を下回っているため、メダル払出装置6の作動状態の判定結果は、「正常」となる。
一方、「500万回到達時」は、メダルの払い出しが5000000回行われた際の4999900回~5000000回の第1時間と第2時間それぞれの平均データを示している。
そして「500万回到達時」は、第2時間は、交換基準値を下回っているが、第1時間が42msであるため、第1時間の交換基準値である40msを上回っているため、メダル払出装置6の作動状態の判定結果は、「交換要求」となる。
このように、第1時間又は第2時間の「平均データ」のどちらか一方でも「交換基準値」に達したと判定された場合、部品の交換の必要性を表示する報知を行うことになる。
次に、図14を参照しつつ、部品の交換の必要性を表示する報知手段について説明する。
報知手段は、画面に動画や静止画を表示して、遊技の進行に合わせた演出が行われる、例えば、液晶表示ディスプレイなどの表示器9cなどである。
図14は、表示器9cに表示される画面を示しており、図14(a)は前扉1aが閉状態時の選択画面、図14(b)は前扉1aが開状態時の選択画面、図14(c)は選択画面で選択されたホール様専用画面である。
図14(a)、(b)に示す選択画面は、例えば、スロットマシン1の内部に設けられた設定キースイッチに対し、設定キーが所定の位置にあるときに表示器9cに表示される画面である。
そして、図14(a)、(b)に示すように、「ホール様専用画面」は、前扉1aが開状態時に選択が可能な状態になる。
そのため、遊技場の従業員は、前扉1aが開状態のときに、図14(b)の選択画面にて、「ホール様専用画面」の表示箇所をタッチすることで、「ホール様専用画面」を表示することができる。
図14(c)に示す「ホール様専用画面」は、スロットマシン1に備えられている部品(各種センサ)の交換の必要性を表示する画面である。
例えば、この画面では、一例として、メダル払出装置6に設けられた払出センサ61aに加え、メダルセレクタ10内のメダルを検出するセンサや各リール41a、41b、41cの回転位置を検出するセンサなどの交換の必要性を表示している。
そして、「平均データ」が「交換基準値」に達すると、スロットマシン1に備えられた部品の交換を促すことを表示器9cに表示されるため、最適な部品の交換時期を認識することができる。
図14(c)に示す例では、メダルセレクタ10とドラムユニット4にそれぞれ設けられたセンサは、問題がなかったが、メダル払出装置6に設けられた払出センサ61aの「平均データ」が「交換基準値」に達したため、払出センサ61aの交換を促す報知が行われたものである。
このような部品の交換の必要性を報知することで、効果的なメンテナンスが可能となるため、安定したスロットマシン1の稼動を確保することができる。
なお、報知手段は、表示器9cに限られず、例えば、スピーカ9bによって音声メッセージによるアナウンスやランプ9aによって点灯又は点滅させることで部品の交換を促すようにしても良い。
これにより、より安全で信頼性の高いメダル払出装置6を実現することができるようになる。
続いて、具体的に払出装置61から払い出されるメダルの検出について説明する。
図15は、払出センサ61aと回転板61eとの位置関係を示しており、図15(a)は払出装置61の外観を示す平面図、図15(b)は回転板61eの拡大図である。
図15に示すように、払出装置61の傾斜面の上流側となる一側縁には、ホッパー払出口61fが備えられ、このホッパー払出口61fから前扉1aの下部にあるメダル払出口6aに向けてメダルが払い出される。
また、ホッパー払出口61fの近傍には、払い出されるメダルの動きに連動して一方向に回転する回転板61eが備えられ、さらに、この回転板61eの近傍には、払出センサ61aが備えられている。
そして、回転板61eには、扇状の複数の回転片620(本実施形態では3個)が周設されており、メダルが払い出された際、この回転片620がコの字状の払出センサ61aの投光部と受光部との間に進入することで、投光部から受光部へ投光される光を遮る構成となっている。
従って、払出装置61がメダルを払い出していないときには、回転板61eが回転しないため、回転片620に遮られることはなく、受光部は、投光部から透光される光を検出する。
一方、払出装置61がメダルを払い出しているときは、回転板61eの回転片620が払い出されるメダルの動きに連動して回転するため、払出センサ61aの投光部と受光部との間に進入する。
その結果、投光部と受光部との間に進入した回転片620が、投光部からの光を遮り、受光部が光を遮られたことを検出するため、メダルが払い出されたことを検出する。
これにより、メダルが払い出されるたびに、払出センサ61aから検出信号が出力されるため、この検出信号によってメダルの払出枚数がカウントされるようになっている。
そして、主制御部7は、検出信号を検出するたびに、遊技結果に応じて決定されたメダルの払出枚数を減算し、決定されたメダルの払出枚数に到達したときにホッパーモータ61bの駆動を停止するように制御する。
これに対し、図16(a)、(b)に示す回転板61eには、図15に示す回転板61eには無いスリット622が回転片620に形成されている。
スリット622は、回転板61eに形成された各回転片620間の間よりも周方向に短く、各回転片620間の間と区別できるように形成されている
このようなスリット622を設けることで、回転板61eが、本来と逆方向に回転するという異常な状態を検出することができる。
[スリットが形成された回転板を用いた異常判定処理]
ここで、図17及び図18を参照しながら、具体的にスリット622が形成された回転片620を備える回転板61eを用いた異常判定処理について説明する。
図17は、回転板61eに3つの回転片620を有する場合を例としており、図17(a)は回転板61eの正面図、図17(b)はメダル払出装置6が正常時における検出信号のタイミングチャート、図17(c)はメダル払出装置6が異常時における検出信号のタイミングチャートである。
図17に示す回転板61eは、第1回転片620a、第2回転片620b及び第3回転片620cを有して構成される。
そして、第1回転片620aには、スリット622が形成されておらず、第2回転片620bには、1つのスリット622、第3回転片620cには、2つのスリット622がそれぞれ形成されており、回転片620ごとに、異なる数のスリット622が形成されている。
すなわち、回転板61eには、互いに異なる形状の第1回転片620a、第2回転片620b及び第3回転片620cがそれぞれ形成されている。
このように回転板61eの回転片620にスリット622を形成することで、回転板61eの回転方向を検出することができる。
具体的には、払出装置61がメダルを払い出しているときは、上述した通り、回転片620によって投光部からの光が一旦遮られるが、回転片620に形成されたスリット622を介することで、スリット622の数だけ受光部が光を検出することになる。
その結果、図17(b)に示すように、1枚目に払い出されたメダルの検出信号は、第1回転片620aの波形、2枚目に払い出されたメダルの検出信号は、第2回転片620bの波形、3枚目に払い出されたメダルの検出信号は、第3回転片620cの波形が、それぞれ出力される。
一方、回転板61eが本来と逆方向に回転している場合は、図17(c)に示すように1枚目に払い出されたメダルの検出信号は、第3回転片620cの波形、2枚目に払い出されたメダルの検出信号は、第2回転片620bの波形、3枚目に払い出されたメダルの検出信号は、第1回転片620aの波形が、それぞれ出力される。
従って、互いに異なる形状の第1回転片620a、第2回転片620b及び第3回転片620cをそれぞれ含む回転板61eを設けることで、回転板61eの回転方向を検出することができる。
さらに、払出センサ61aが各回転片620に形成されたスリット622を検出しているときの短いOFF状態をON状態とし、そのON状態を第1時間とみなすことで、第1時間が、「2a+b」よりも長い場合に、メダル払出装置6の作動状態を異常と判定する異常判定処理など、上述で説明した複数の異常判定処理も実施することができる。
従って、本実施形態の回転板61eによれば、1つの払出センサ61aだけで、メダルの払い出しに対する異常判定処理を行うとともに、回転板61eの回転方向の検出もできるため、部品点数が削減でき、スロットマシン1の製造コストを抑えることができる。
続いて、図18に示す変形例は、回転板61eに4つの回転片620を有する場合を例としたものである。
回転板61eに4つの回転片620を有する場合も上述で説明した通り、少なくとも互いに異なる形状の第1回転片620a、第2回転片620b及び第3回転片620cをそれぞれ含み、この順に並んで払出センサ61aに検出されるように形成することで、回転板61eの回転方向を検出することができる。
ここで、回転板61eが4つ以上の回転片620を備える場合、第3回転片620cの次に形成される他の回転片620dは、第2回転片620b以外である必要がある。
そのため、図18に示す変形例では、他の回転片620dを第2回転片620b以外である第1回転片620aと同一の形状にした場合を一例としているが、その他に、他の回転片620dを第3回転片620cやその他の形状にしても良い。
これにより、図18(b)に示すように、1枚目に払い出されたメダルの検出信号は、第1回転片620aの波形、2枚目に払い出されたメダルの検出信号は、第2回転片620bの波形、3枚目に払い出されたメダルの検出信号は、第3回転片620cの波形、4枚目に払い出されたメダルの検出信号は、他の回転片620dの波形がそれぞれ出力される。
一方、回転板61eが本来と逆方向に回転している場合は、図18(c)に示すように1枚目に払い出されたメダルの検出信号は、他の回転片620dの波形、2枚目に払い出されたメダルの検出信号は、第3回転片620cの波形、3枚目に払い出されたメダルの検出信号は、第2回転片620bの波形が、4枚目に払い出されたメダルの検出信号は、第1回転片620aの波形が、それぞれ出力される。
その結果、回転板61eが正常な方向に回転している図18(b)に示す波形と異なり、回転板61eが逆方向に回転していることを検出することができる。
従って、主制御部7は、比較的簡易な構成で、メダル払出装置6の作動状態を異常と判定することができる。
また、回転板61eに4つ以上の回転片620を有する場合も、3つの回転片620を形成した場合と同様に、払出センサ61aが各回転片620に形成されたスリット622を検出しているときの短いOFF状態をON状態とし、そのON状態を第1時間とみなすことで、上述で説明したメダルの払い出しに対する複数の異常判定処理を実施することができる。
なお、第1回転片620a、第2回転片620b及び第3回転片620cに形成したスリット622の数は、上述した数に限られず、それぞれ互いに異なる形状になるようにスリット622が形成されていれば良い。
また、回転板61eに周設された複数の回転片620の長さを周方向に互いに異なるように形成し、検出信号のON状態の長さを回転片620ごとに異なるようにしても良い。
また、回転板61eの回転片620の形状を変更し、検出信号のON状態である第1時間の基準時間aを短く、検出信号のOFF状態である第2時間の基準時間bを長くすることで、第1時間と第2時間との差異をより明確にできるため、異常判定処理の精度を向上することができる。
さらに、遊技媒体検出手段は、上述したフォトインタラプタなどを用いた非接触型のセンサ以外にも、例えば、回転する第1回転片620a、第2回転片620b及び第3回転片620cの表面によって押されて作動する接触型のマイクロスイッチなどを用いて、回転片620に形成された異なる形状のスリットを検出するようにしても良い。
以上のように、本発明の実施形態に係る遊技機によれば、メダル払出装置6の検出信号
に基づいて、第1時間の基準時間をa、第2時間の基準時間をbとしたとき、第1時間が、「2a+b」よりも長い場合にメダル払出装置6の作動状態を異常と判定する異常判定手段を備えるため、検出信号を加工する不正行為を監視することができる。
その結果、不正にメダルの払い出しを行う不正行為を防ぐことができるため、遊技場が不測の損害を被ることを回避することができる。
一方、従来の遊技機では、特許文献1に開示されているように、本発明のような異常判定手段を備えていないため、電波照射などによって、不正にメダルの払い出しが行われる可能性があった。
本発明の遊技機によれば、従来の遊技機が改善すべきこのような課題の全部、又は一部を解決することができる。
以上、本発明の遊技機の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技機は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能である。
例えば、本実施形態では、本発明をスロットマシン1に適用して説明したが、これに限るものではなく、例えば、パチンコ(例えば、玉スロ)などその他の遊技機にも適用することができる。
また、メダル払出装置6に備えられているメダルの払い出しを検出する払出センサ61aを例にして、センサの複数の異常判定処理及び交換を促す報知方法などについて説明したが、これに限るものではない。
例えば、ドラムユニット4に設けられ、各リール41a、41b、41cの回転位置を検出するセンサ、メダルセレクタ10に設けられ、メダル投入口2から投入されたメダルの通過を検出するセンサなど、遊技機に備え付けられている光学式センサ又は機械式センサ問わず、適用することができる。
1 スロットマシン(遊技機)
6 メダル払出装置(遊技媒体払出手段)
7 主制御部(時間計測手段、異常判定手段、回数計数手段、時間記憶手段)
8 副制御部
9c 表示器(報知手段)
60 ホッパー
61 払出装置
61a 払出センサ(遊技媒体検出手段)
61b ホッパーモータ(払出駆動手段)
61c 電流センサ(電流計測手段)
61d 払出ディスク
61e 回転板
61f ホッパー払出口
610 メダル孔
611 回転軸
620 回転片
621 中心軸
622 スリット
a 第1時間の基準時間
b 第2時間の基準時間
A 異常回数

Claims (2)

  1. 遊技媒体の払い出しを行う遊技媒体払出手段と、
    前記遊技媒体払出手段から払い出される遊技媒体を検出する遊技媒体検出手段と、
    前記遊技媒体検出手段が遊技媒体を検出している時間である第1時間を計測するとともに、前記遊技媒体検出手段が遊技媒体を連続して検出するときであって、遊技媒体を検出した後から次の遊技媒体を検出するまでの間の時間である第2時間を計測する時間計測手段と、
    前記第1時間の基準時間をa、前記第2時間の基準時間をbとしたとき、前記時間計測手段により計測された前記第1時間が、2a+bよりも長い場合に、前記遊技媒体払出手段の作動状態を異常と判定する異常判定手段と、
    を備え
    前記異常判定手段は、
    少なくとも前記第1時間に対して設定される第1閾値と、前記第1閾値より低い第2閾値と、前記第2閾値より低い第3閾値とが予め設定され、
    前記第1時間が前記第1閾値以上の場合には、前記遊技媒体払出手段の作動状態を異常と判定するとともに、前記第1時間が前記第1閾値未満、かつ、前記第2閾値以上である場合には、前記第1閾値を前記第2閾値及び前記第3閾値のいずれか一方に更新して、前記遊技媒体払出手段の作動状態を段階的に判定する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 遊技媒体の払い出しを行う遊技媒体払出手段と、
    前記遊技媒体払出手段から払い出される遊技媒体を検出する遊技媒体検出手段と、
    前記遊技媒体検出手段が遊技媒体を検出している時間である第1時間を計測するとともに、前記遊技媒体検出手段が遊技媒体を連続して検出するときであって、遊技媒体を検出した後から次の遊技媒体を検出するまでの間の時間である第2時間を計測する時間計測手段と、
    前記第1時間の基準時間をa、前記第2時間の基準時間をbとしたとき、前記時間計測手段により計測された前記第1時間が、2a+bよりも長い場合に、前記遊技媒体払出手段の作動状態を異常と判定する異常判定手段と、
    前記第1時間と前記第2時間とを記憶する時間記憶手段と、
    を備え
    前記異常判定手段は、
    前記時間記憶手段により、記憶された前記第1時間と前記第2時間とを一定の区間ごとにそれぞれ平均化して求めた平均データに基づいて、
    前記第1時間と前記第2時間とをそれぞれ更新し、更新した前記第1時間の基準時間をa、更新した前記第2時間の基準時間をbとしたとき、前記時間計測手段により計測された前記第1時間が、2a+bよりも長い場合に、前記遊技媒体払出手段の作動状態を異常と判定する
    ことを特徴とする遊技機。
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