JP4113304B2 - 画像形成方法、トナー、及び、画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法、トナー、及び、画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単色又は多色画像を形成する電子写真方式の複写機あるいはプリンタ等で、特に、クリーニング装置を省略することが可能な、画像形成装置、及び、それを用いた画像形成方法、並びに、これらに用いられるトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、オフィスのPC化、ネットワーク化等の急速な普及に伴ない、従来モノクロが主流であった複写機、プリンター等の市場は、フルカラー主流に変化しつつある。これに伴ない、従来から画質・スピード等の点で有利であった電子写真方式の複写機・プリンター等に対する要求が、ますます高まっている。特に、高画質化・高信頼度化等を始め、小型・軽量化、低価格化・高速化に加え、省エネ・省資源化や、リサイクル等のエコロジー対応が強く要求されてきている。そして、これに対応する為に、画像形成方法、画像形成装置、及びそれに使用されるトナー等の改善や新規開発が行われている。
【0003】
電子写真方式による画像形成方法は、一般に、静電潜像担持体表面を均一に帯電する帯電工程と、静電潜像担持体表面を露光し、静電潜像を形成する露光工程と、現像剤担持体表面に形成された現像剤層を用いて静電潜像担持体表面の潜像を現像してトナー画像を得る現像工程と、該トナー画像を転写材表面に転写する転写工程と、該転写材上のトナー画像を定着する定着工程と、前記転写工程で静電潜像担持体表面に残留したトナーを除去するクリーニング工程と、から構成されている。
【0004】
前記画像形成方法において使用するトナーには、下記の多くの基本的な特性が必要とされる。
まず、前記現像工程においては、適性なトナー帯電量、帯電維持性、環境安定性等が必要とされ、また、前記転写工程においては、良好な転写性能等が必要とされる。また、前記定着工程においては、低温定着性、耐オフセット性等が必要とされ、前記クリーニング工程においては、クリーニング性能、耐汚染性等が必要とされる。特に、近年の高画質化、高速化、カラー化等の促進により、ますます複雑な特性が要求されるようになっている。
【0005】
例えば、近年、高速・高画質化を実現することが可能な、フルカラー複写機・プリンター等として主流となっている画像形成方法は、前記転写工程において、カラー画像を形成する際のレジストレーションをより合わせやすくするために、中間転写体を用い、該中間転写体上に、静電潜像担持体表面のトナー画像を転写した後、転写材に転写する間接転写型画像形成方法である。
しかしながら、前記間接転写型画像形成方法においては、トナーの転写回数が増加するため、高画質化を実現させるためには、優れた転写性能が必要となる。したがって、使用されるトナーには、より安定した帯電性能や、転写効率を向上させるための添加剤、トナー形状・表面構造制御技術等が要求される。
【0006】
また、前記クリーニング工程においては、装置の小型化・低価格化、静電潜像担持体の摩耗防止によるロング・ライフ化という観点からのみならず、省エネ・省資源、廃棄物削減等のエコロジーの観点等からも、転写残留トナー量を削減し、クリーニング装置を省略することが課題となっている。
特にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色現像剤を用いるフルカラー画像形成装置においては、転写残留トナー量の削減、クリーニング装置の省略等は、改善すべき重要な課題である。
【0007】
前記課題に対し、廃棄トナーを発生させないという観点から、クリーニング工程を設けずに、転写残留トナーを現像と同時に回収するクリーナーレス方式が、特開昭59−133573号公報、特開昭59−157661号公報で提案されている。
しかし、前記クリーナーレス方式においては、廃棄トナーは発生しないが、残留トナーと共に、紙粉等の異物も現像機内に回収してしまうため、現像剤の寿命が短くなるという問題がある。
【0008】
一方、残留トナーを回収しないクリーナーレス方式が提案されているが、該方式においては、静電潜像担持体表面に残留したトナーがプリントされてしまうポジゴーストや、静電潜像担持体表面に残留したトナーの遮光効果によるネガゴースト等が発生するという問題がある。
【0009】
これらのゴーストの問題を回避するため、例えば、特開平3−114063号公報では、転写残りのトナー量を、0.35mg/cm2以下とする技術が提案され、また、特開平3−172880号公報では、転写工程におけるトナーの転写効率を80%以上とする技術が提案されている。これらのクリーナーレス装置においては、トナーの転写効率を高いレベルで維持することが必要とされる。
【0010】
前記トナーの転写効率を高いレベルで維持する方法としては、特開昭56−126872号公報に提案されている、転写ローラのバイアス印加部の面積を増大させる方法や、特開昭58−88770号公報、特開昭58−140769号公報で提案されている、交番転写電界を印加する方法等が挙げられる。
このような方法によれば、トナーの転写効率は向上するが、静電潜像担持体表面に直接付着しているトナー粒子を完全に転写することは困難であり、クリーナーレス装置としては不十分である。
【0011】
トナーの転写効率を高めるためには、静電潜像担持体表面に直接付着しているトナー粒子を完全に転写することが重要であり、そのためには、トナーと静電潜像担持体との間の付着力を下げることが有効である。そのような方法として、例えば、特開平2−1870号公報、特開平2−81053号公報、特開平2−118671号公報、特開平2−118672号公報、特開平2−157766号公報に提案されているように、現像剤中にシリカ等の剥離性微粒子を含ませることで、それら微粒子をトナーと静電潜像担持体との間に介在させてトナーと静電潜像担持体の付着力を下げてトナーの転写効率を上げる方法がある。
【0012】
しかしながら、これらの方法において、転写効率を高めるためには、微粒子によるトナー表面の被覆率を高く設定する必要があるため、微粒子を多量に添加する必要がある。このため、トナーの帯電性が悪化したり、遊離した微粒子が静電潜像担持体等へ付着し、フィルミング、定着性障害等の問題が発生し易いという問題がある。
また、現像機内での攪拌、層規制等による強いストレスによって、これら微粒子の埋め込み、脱離等が起こるため、長時間高い転写効率を維持することは困難であるという問題がある。
また、微粒子として、シリカ微粒子を用いる場合には、転写効率は良好となるが、環境依存性が大きいため、低温低湿環境下において、画像濃度ムラが発生したり、高温高湿環境下において、カブリ等が発生しやすく、問題がある。
【0013】
前記問題を解決し、かつ、高いトナーの転写効率を得るための方法として、本出願人らは、特開平9−212010号公報において、静電潜像担持体表面に微粒子を付着させ、その上にトナーを現像するという方法を提案している。また、本出願人らは、特開平11−52610号公報において、静電潜像担持体表面に微粒子を付着させると共に、同じ微粒子を球形トナーに外添する方法を提案している。
これらの方法によれば、トナーの転写効率は著しく向上するため、長期に亘って、転写残留トナーによるゴーストやカブリ等の画質欠陥が発生することがない。
【0014】
しかしながら、これらの方法においては、トナーを静電潜像担持体に現像する以前に、微粒子を静電潜像担持体表面に均一に付着させる工程が必要であるため、画像形成装置の簡略化、小型化、高速化等や、静電潜像担持体の高生産化、低価格化等の観点からは、必ずしも満足のいくものではなく、更なる改善が望まれていた。
【0015】
また、これらの方法においては、静電潜像担持体表面に付着させる微粒子の量や、該微粒子の分散性を常に最適な状態に保つことが重要と考えられるが、静電潜像担持体表面に付着している微粒子の中で、トナーから静電潜像担持体表面に供給され、付着する微粒子の量は、トナーの現像量によって変化するため、プリントする画像の種類、枚数等によって異なり、それに起因する画質障害が発生することがあった。
即ち、プリント枚数と共に静電潜像担持体表面の微粒子付着量が変化し、また画像密度の違いによって、画像部、又は非画像部における微粒子の付着量に差が現れるため、静電潜像担持体表面の微粒子の付着量に対応した帯電・露光後の表面電位の違い、又は、現像効率、転写効率等の違いによると思われる画像濃度変化や、濃度ムラ、ゴースト等の画像欠陥が発生することがあった。
【0016】
また、実際に、これらの方法においては、表面を疎水化処理した比較的小粒径の微粒子を用いた方が、静電潜像担持体表面に微粒子が付着し易く、転写効率を向上させる効果も大きいが、疎水化処理された小粒径の微粒子は非常に強い凝集性を示すため、初期の微粒子供給はもちろん、トナーからの微粒子供給過程においても、静電潜像担持体表面に1次粒子径に近い形態で、均一に微粒子を付着させることは非常に困難であり、凝集微粒子が数多く存在する不均一な微粒子付着状態になることがあった。
【0017】
このような場合、前記現像量の違いによる微粒子付着量の差も大きくなり易いため、画像濃度変化、濃度ムラ、ゴースト等の問題に加え、凝集微粒子による白点、黒点等の画質欠陥が発生するという問題もあった。
かかる静電潜像担持体表面への付着物の問題は、画質信頼性向上の観点からのみならず、静電潜像担持体のロングライフ化・低コスト化や、省エネ・省資源化等の観点から、重要な問題である。
【0018】
即ち、静電潜像担持体の寿命は、現在主流となっている、静電潜像担持体に弾性ブレード等のクリーニング装置を備えた画像形成装置においては、静電潜像担持体の寿命は、ブレードによる摩耗、キズ等により、ほぼ決定していたが、クリーナーレス方式の画像形成装置においては、静電潜像担持体表面が摩耗しない代わりに、前述のトナー中の微粒子、トナー、トナー組成物、キャリア、キャリアコート剤組成物、又は、これら以外の異物等の付着物によって発生する画像欠陥によって、決定すると考えられる。特に、近年の装置の小型化により、小径の静電潜像担持体が使用される場合などは、使用可能な静電潜像担持体表面積がより小さくなる為、これら付着物による短寿命化等の問題は、改善すべき重要な問題である。
【0019】
また、静電潜像担持体表面に残留するトナーを除去するクリーニング装置を用いない場合には、静電潜像担持体表面に付着したトナーや微粒子等は、静電潜像担持体に当接している帯電器等の部材を汚染するため、帯電不良等の原因になることがある。
従って、これらの観点からも、微粒子供給量の制御は重要な改善問題である。以上のように、近年のカラー高画質化、高速化、高信頼性、小型・低価格化、さらには、エコロジー対応という高い市場要求を満足し得るハードウエア、トナー等を提供するためには、未だ、解決すべき問題が存在している。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来における諸問題等を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、長期に亘り高いトナー転写効率を維持することにより、回収、廃棄すべきトナーの量を低減し、さらに長期に亘り濃度低下、濃度ムラ、ゴースト、カブリ等の画質欠陥が発生しない安定した画質が得られる画像形成方法、トナー、及び、画像形成装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 現像剤担持体表面に形成された少なくともトナーを含有する現像剤の層を用いて、静電潜像担持体表面の静電潜像を現像してトナー画像を得る現像工程と、該トナー画像を転写体表面に転写する転写工程と、該転写体表面のトナー画像を定着する定着工程と、を含み、転写体表面に画像を形成する画像形成方法であって、
前記トナーが、少なくとも、トナー母粒子と酸化チタン微粒子とを含有し、該酸化チタン微粒子が、該トナーから前記静電潜像担持体表面に移行・付着し、前記酸化チタン微粒子の前記静電潜像担持体表面への付着量が、該静電潜像担持体表面における平均占有面積率(CAV)で1〜20%であり、前記トナー母粒子の球形化度が130以下であり、
かつ、前記静電潜像担持体表面における前記付着した酸化チタン微粒子の最大占有面積率と最小占有面積率との差(CMAX−CMIN)が、5%以下であることを特徴とするクリーナーレス方式の画像形成方法である。
【0022】
<2> 現像剤担持体表面に形成された少なくともトナーを含有する現像剤の層を用いて、静電潜像担持体表面の静電潜像を現像してトナー画像を得る現像工程と、該トナー画像を中間転写体表面に転写する1次転写工程と、該中間転写体表面に形成されたトナー画像を第2の転写体表面に転写する2次転写工程と、該転写体表面のトナー画像を定着する定着工程と、を含み、転写体表面に画像を形成する画像形成方法であって、
前記トナーが、少なくとも、トナー母粒子と酸化チタン微粒子とを含有し、
酸化チタン微粒子が、該トナーから前記静電潜像担持体表面に移行・付着し、前記酸化チタン微粒子の前記静電潜像担持体への付着量が、該静電潜像担持体表面における平均占有面積率(CAV)で1〜20%であり、前記トナー母粒子の球形化度が130以下であり、
かつ、前記静電潜像担持体表面における前記付着した酸化チタン微粒子の最大占有面積率と最小占有面積率との差(CMAX−CMIN)が、5%以下であることを特徴とするクリーナーレス方式の画像形成方法である。
【0023】
前記<1>又は<2>に記載の画像形成方法においては、トナーに含有される無機微粒子の平均1次粒子径(体積平均1次粒子径)(以下、単に「平均1次粒子径」と称することがある。)(a1)と、移行・付着した無機微粒子の平均凝集粒子径(体積平均凝集粒子径)(以下、単に「平均凝集粒子径」と称することがある。)(a2)との比(a2/a1)が、5以下であるのが好ましい。
【0024】
<3>前記<1>又は<2>に記載の画像形成方法に用いられるトナーであって、前記トナーが、少なくとも、トナー母粒子と酸化チタン微粒子とを含有し、酸化チタン微粒子がトナーから静電潜像担持体表面に移行・付着したときの、酸化チタン微粒子の静電潜像担持体表面への付着量が、静電潜像担持体表面における平均占有面積率(CAV)で1〜20%であり、前記トナー母粒子の球形化度が130以下であり、かつ、静電潜像担持体表面における付着した酸化チタン微粒子の最大占有面積率と最小占有面積率との差(CMAX−CMIN)が5%以下となるトナーである。
【0025】
前記<3>に記載のトナーにおいては、酸化チタン微粒子が、表面疎水化処理され、その平均1次粒子径(a1)が10〜50nmであるのが好ましい。
前記<3>に記載のトナーにおいては、トナー母粒子表面における酸化チタン微粒子の計算上の被覆率(C0)と、実測上の被覆率(C)との比(C/C0)が、0.6以上であるのが好ましい。
前記<3>に記載のトナーにおいては、酸化チタン微粒子が、トナー母粒子に付着しており、該付着している酸化チタン微粒子のうち、弱く付着している酸化チタン微粒子の割合が、40重量%以下であり、強く付着している酸化チタン微粒子の割合が、80重量%以下であるのが好ましい。
前記<3>に記載のトナーにおいては、酸化チタン微粒子が、体積抵抗率1×1010〜1×1014Ωcmの酸化チタン微粒子であるのが好ましい。
【0026】
前記<3>に記載のトナーにおいては、トナー母粒子表面における酸化チタン微粒子の計算上の被覆率(C0)が、10〜50%であるのが好ましい。
前記<3>に記載のトナーにおいては、トナー母粒子の球形化度が、130以下であるのが好ましい。
前記<3>に記載のトナーにおいては、その平均1次粒子径が、前記静電潜像担持体表面に付着している酸化チタン微粒子の平均1次粒子径よりも大きく、かつ、30〜200nmである球形微粒子が、トナー母粒子の表面に、少なくとも1種付着しているのが好ましい。
前記<3>に記載のトナーにおいては、球形微粒子が、表面疎水化処理されたシリカ微粒子であるのが好ましい。
【0027】
<4> 現像剤担持体表面に形成された少なくともトナーを含有する現像剤の層を用いて、静電潜像担持体表面の静電潜像を現像してトナー画像を得る現像手段と、該トナー画像を転写体表面に転写する転写手段と、該転写体表面のトナー画像を定着する定着手段と、を備え、転写体表面に画像を形成する画像形成装置であって、前記トナーが、少なくとも、トナー母粒子と酸化チタン微粒子とを含有し、
酸化チタン微粒子が、該トナーから前記静電潜像担持体表面に移行・付着するものであり、前記酸化チタン微粒子の前記静電潜像担持体表面への付着量が、該静電潜像担持体表面における平均占有面積率(CAV)で1〜20%となるものであり、前記トナー母粒子の球形化度が130以下であり、
かつ、前記静電潜像担持体表面における前記付着した酸化チタン微粒子の最大占有面積率と最小占有面積率との差(CMAX−CMIN)が、5%以下となるものであることを特徴とするクリーナーレス方式の画像形成装置である。
【0028】
<5> 現像剤担持体表面に形成された少なくともトナーを含有する現像剤の層を用いて、静電潜像担持体表面の静電潜像を現像してトナー画像を得る現像手段と、該トナー画像を中間転写体表面に転写する1次転写手段と、該中間転写体表面に形成されたトナー画像を第2の転写体表面に転写する2次転写手段と、該転写体表面のトナー画像を定着する定着手段と、を備え、転写体表面に画像を形成する画像形成装置であって、前記トナーが、少なくとも、トナー母粒子と酸化チタン微粒子とを含有し、
酸化チタン微粒子が、該トナーから前記静電潜像担持体表面に移行・付着するものであり、前記酸化チタン微粒子の前記静電潜像担持体への付着量が、該静電潜像担持体表面における平均占有面積率(CAV)で1〜20%となるものであり、前記トナー母粒子の球形化度が130以下であり、
かつ、前記静電潜像担持体表面における前記付着した酸化チタン微粒子の最大占有面積率と最小占有面積率との差(CMAX−CMIN)が、5%以下となるものであることを特徴とするクリーナーレス方式の画像形成装置である。
【0029】
前記<4>又は<5>に記載の画像形成装置においては、酸化チタン微粒子の平均1次粒子径(a1)と、移行・付着する酸化チタン微粒子の平均凝集粒子径(a2)との比(a2/a1)が、5以下となるのが好ましい。
前記<4>又は<5>に記載の画像形成装置においては、酸化チタン微粒子が、表面疎水化処理され、平均1次粒子径(a1)が10〜50nmであるのが好ましい。
前記<4>又は<5>に記載の画像形成装置においては、酸化チタン微粒子が、体積抵抗率1×1010〜1×1014Ωcmの酸化チタン微粒子であるのが好ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】
[画像形成方法]
本発明の画像形成方法においては、トナーに含有される酸化チタン微粒子(以下において「無機微粒子」という。)が、該トナーから静電潜像担持体表面に移行・付着する。また、本発明の画像形成方法は、現像工程と、転写工程と、定着工程と、を含み、必要に応じて、その他の工程を含む。
【0031】
前記トナーは、少なくとも、トナー母粒子と、無機微粒子とを含有する。前記トナーが、前記無機微粒子を含有する理由としては、以下の通りである。即ち、画像形成において、トナーの転写効率を高めるためには、静電潜像担持体表面に直接付着しているトナーを完全に転写することが重要である。これには、トナーと静電潜像担持体との間の付着力を低下させることが有効であり、例えば、静電潜像担持体表面と、トナーとの間に、微粒子等を介在させて、前記付着力を低下させる方法等が考えられる。
この場合、従来より行われている、静電潜像担持体表面に予め微粒子等を付着させる方法によれば、微粒子を静電潜像担持体表面に均一に付着できなかったり、画像形成工程において、現像手段、転写手段、又は、帯電手段等によって、該静電潜像担持体表面から剥ぎ取られてしまう場合があり、その場合には、画像形成に伴い、前記静電潜像担持体表面の微粒子付着量が変化し、画像欠陥が生ずる等の弊害が発生する。
しかし、前述のように、トナー側に無機微粒子等を含有させることにより、前記弊害は、緩和され、容易に、高転写効率、及び、画像欠陥のない画像形成が可能となる。
【0032】
前記静電潜像担持体表面における無機微粒子の付着量としては、例えば、1000枚の転写体表面に、画像を形成した際に、前記無機微粒子の前記静電潜像担持体表面における平均占有面積率(CAV)で、1〜20%であることが好ましい。また、前記平均占有面積率(CAV)で、2〜15%がより好ましく、3〜10%が特に好ましい。
【0033】
前記平均占有面積率(CAV)が、1%未満の場合には、前記静電潜像担持体表面と前記トナーとの間に前記無機微粒子が介在する確率が低くなり、前記静電潜像担持体と前記トナーとの接触面積が大きくなるため、静電潜像担持体−トナー間の非静電的付着力が増大し、前記トナーの転写効率を100%に近い値に維持することができないことがある。特に、画像形成装置を繰り返し使用した際に、現像機内での攪拌や層規制による強いストレス等によって、前記トナーの表面に付着している前記無機微粒子が、該トナーの表面に埋め込まれてしまったり、該トナーの表面から脱離した際の転写効率の低下が大きくなることがある。
【0034】
一方、前記平均占有面積率(CAV)が、20%を超える場合には、前記静電潜像担持体の本来の帯電性能が変化してしまうため、帯電・露光障害等による画像濃度の低下や、環境変動が大きくなる等の問題が発生したり、前記静電潜像担持体の表面構造の変化によると考えられる現像性の低下等の問題が発生し易くなる。
【0035】
本発明において、前記無機微粒子の平均占有面積率(CAV)とは、下記のように測定・算出したものをいう。即ち、
X線光電子分光装置(JPS−9000MX:日本電子(株)社製)を用い、画像形成前の静電潜像担持体表面と、無機微粒子単体と、画像形成後の静電潜像担持体表面と、について、シグナル強度(無機微粒子に含有される金属元素に由来するシグナル強度)を測定した。前記画像形成前の静電潜像担持体表面、無機微粒子単体、及び、画像形成後の静電潜像担持体表面について得られたそれぞれの値を、A、B、及び、Cとした時、以下の計算式によって算出した。
無機微粒子の占有面積率=(C−A)/B×100%
【0036】
尚、前記測定・算出においては、前記画像形成前の静電潜像担持体表面、及び、前記画像形成後の静電潜像担持体表面において、7×6mmの一定範囲を、加速電圧10kV、電流20mAの条件で、10回測定し、その平均値を採用した。
また、前記無機微粒子の平均占有面積率(CAV)は、各静電潜像担持体表面の5箇所以上について、それぞれ、無機微粒子の占有面積率を測定し、得られた値を平均した値である。
【0037】
さらに、前記画像形成後の静電潜像担持体表面は、1000枚の転写体表面に画像を形成した後の状態で測定したものであり、該転写体としては、L紙(富士ゼロックス(株)製)A4版を縦方向にして用いた。
【0038】
前記静電潜像担持体表面における無機微粒子の付着状態としては、例えば、1000枚の転写体表面に画像を形成した際の、前記静電潜像担持体表面における前記付着した無機微粒子の最大占有面積率と最小占有面積率との差(CMAX−CMIN)(以下、単に「差(CMAX−CMIN)」と称することがある。)が、5%以下であることが好ましく、4%以下がより好ましく、3%以下が特に好ましい。
前記差(CMAX−CMIN)が、5%を超える場合には、特に、ハーフトーン画像を形成した際に、前記静電潜像担持体表面において、前記無機微粒子の占有面積率が最大である部分と、最小である部分とで、形成される画像の濃度に差ができることがあり、問題がある。
【0039】
前記問題としては、具体的には、同一の画像を数十枚又は数百枚連続で印字した後に、別の画像を印字した際、ハーフトーン部分において、前に形成した画像部が、濃度差として現れる、いわゆるゴースト現象等が挙げられる。
尚、該ゴースト現象の原因としては、前記無機微粒子の付着量の違いによる静電潜像担持体の表面電位の差や、静電潜像担持体表面の構造の違いによる現像性の差、転写効率の差等が考えられる。
【0040】
ここで、前記最大占有面積率(CMAX)、及び、最小占有面積率(CMIN)の値については、以下の2種類の算出方法が挙げられる。
−第一の算出方法−
前記最大占有面積率(CMAX)としては、前記平均占有面積率(CAV)を算出した際に得られた無機微粒子の占有面積率の最大値を用い、前記最小占有面積率(CMIN)としては、前記平均占有面積率(CAV)を算出した際に得られた無機微粒子の占有面積率の最小値を用いる方法。
−第二の算出方法−
印字画像に特徴がある場合に、画像部が最も多い箇所における無機微粒子の占有面積率を測定し、得られた値を、前記最大占有面積率(CMAX)とし、非画像部が最も多い箇所における無機微粒子の占有面積率を測定し、得られた値を、前記最小占有面積率(CMIN)として算出する方法。
尚、本発明においては、いずれの算出方法を用いて算出してもよい。
【0041】
前記画像形成後の静電潜像担持体表面は、1000枚の転写体表面に画像を形成した後の状態で測定したものであり、該転写体としては、L紙(富士ゼロックス(株)製)A4版を縦方向にして用いた。
【0042】
前記無機微粒子は、前記静電潜像担持体表面において、凝集せずに、1次粒子径に近い形態で分散しているのが好ましい。従って、前記トナーに含有される無機微粒子は、無機微粒子の平均1次粒子径(a1)と、前記静電潜像担持体表面に移行・付着した無機微粒子の平均凝集粒子径(a2)との比(a2/a1)(以下、単に「比(a2/a1)」と称することがある。
)が、5以下となるのが好ましく、4以下となるのがより好ましく、3以下となるのが、特に好ましい。
【0043】
前記比(a2/a1)は、前記静電潜像担持体表面における前記無機微粒子の分散性を表す指標ととらえられるため、5を超える場合には、前記静電潜像担持体表面における無機微粒子の分散性が悪くなり、トナーの転写効率をほぼ100%に達成させるために必要な無機微粒子付着量が多くなってしまう。したがって、形成される画像に欠陥が生じたり、前記静電潜像担持体の短寿命化を招くことがある。
【0044】
前記無機微粒子が、トナーから静電潜像担持体表面へ移行・付着する現象は、本発明の画像形成方法における工程のうち、現像工程及び転写工程の両工程で生じていなくても、いずれか一方の工程において行われていればよい。
【0045】
(現像工程)
前記現像工程は、現像剤担持体表面に形成された少なくともトナーを含有する現像剤層を用いて、静電潜像担持体表面の静電潜像を現像してトナー画像を得る工程である。該現像工程においては、前記現像剤層を、現像ニップまで搬送し、該現像剤層と静電潜像担持体とを、現像部にて、接触又は一定の間隙を設けて配置し、前記現像剤担持体と前記静電潜像担持体との間にバイアスを印加しながら静電潜像担持体表面の静電潜像をトナーで現像する。
【0046】
前記現像剤は、少なくともトナーを含有し、必要に応じてその他の成分を含有してなる。また、該現像剤としては、キャリアを用いてトナーを帯電させるいわゆる二成分現像剤や、トナーを、現像剤担持体上に層規制ブレード等を用いて薄層形成し帯電させる一成分現像剤等が挙げられる。
【0047】
尚、前記現像工程の前に、所望により、前記静電潜像担持体表面に、予め、前記無機微粒子を付着させておくことも可能である。この場合、予め、付着させる無機微粒子の量としては、前記静電潜像担持体表面における平均占有面積率(CAV)で、1〜15%が好ましく、1〜10%がより好ましい。
前記無機微粒子の量が、前記数値範囲外である場合には、複数枚の転写体表面に画像を形成した際における無機微粒子の付着量を、前記本発明における数値範囲内に制御できなくなることがある。
【0048】
(転写工程)
前記転写工程は、静電潜像担持体表面に形成されたトナー画像を、直接転写体表面に転写する工程;又は、中間転写体表面に転写する1次転写工程と、該中間転写体表面に形成されたトナー画像を第2の転写体表面に転写する2次転写工程と、からなる工程;である。
【0049】
転写方法としては、前記静電潜像担持体に、転写ローラー、転写ベルト等を当接させ、前記転写体表面にトナー画像を転写する接触型転写や、コロトロン等を用いて前記転写体表面に転写する非接触型転写等が挙げられる。
特に、フルカラー画像形成装置においては、転写紙を巻きつけた転写ロールや、搬送ベルト等を用い、イエロー、マゼンタ、シアン、及び、ブラックの4色等のトナーを転写紙に直接転写する方法や、ベルト形状又は円筒形状等の中間転写体表面に、前記4色等のトナーを多重転写した(1次転写工程)後、転写体上に転写する(2次転写工程)間接転写方式による転写方法等の従来公知の転写方法等が好適に用いられる。
【0050】
(定着工程)
前記定着工程は、前記転写体表面に転写された前記トナー画像を定着する工程であり、熱定着方式による定着等が好適に挙げられる。
【0051】
(その他の工程)
前記その他の工程としては、例えば、帯電工程、露光工程等が挙げられる。
前記帯電工程は、前記静電潜像担持体表面を均一に帯電する工程であり、前記帯電工程における帯電方法としては、コロトロン等による非接触帯電や、帯電ロール、帯電フィルム、帯電ブラシ等の接触帯電等を用いる公知の方法を適用選択することができるが、オゾンの発生量を軽減する観点からは、接触帯電器が好適に挙げられる。
前記露光工程は、電子写真法又は静電記録法等によって、前記帯電工程後の潜像担持体表面(感光層、誘電体層等の表面)を露光し、該静電潜像担持体表面に静電潜像を形成する工程である。該露光工程における露光方法としては、公知の露光方法から適宜選択することができる。
【0052】
前記本発明の画像形成方法によれば、長期に亘り高いトナー転写効率を維持することにより、回収、廃棄するトナーを低減し、さらに長期に亘り濃度低下、濃度ムラ、ゴースト、カブリ等の画質欠陥が発生しない安定した画質を得ることが可能となる。
【0053】
[トナー]
本発明のトナーは、少なくとも、トナー母粒子と、無機微粒子とを含有し、必要に応じてその他の成分(外添剤)を含有する。また、本発明のトナーは、本発明の画像形成方法に用いられる。
【0054】
(トナー母粒子)
前記トナー母粒子は、少なくとも、結着樹脂及び着色剤を含有し、必要に応じてその他の成分(内添剤)を含有する。
−結着樹脂及び着色剤−
前記結着樹脂の材料としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックスなど公知の材料が挙げられ、これらの中でも、スチレン−アクリル共重合体、及び、ポリエステル等が好適に用いられる。
【0055】
前記着色剤としては、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、銅フタロシアニン、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:3等の公知の着色剤が好適に挙げられる。
【0056】
前記着色剤の前記結着樹脂に対する配合量としては、前記結着樹脂100重量部に対し、1〜30重量部が好ましく、2〜20重量部がより好ましい。
前記配合量が、1重量部未満の場合には、前記着色剤の着色力が不十分になることがある一方、前記配合量が、30重量部を超える場合には、トナーの帯電性や、定着性が悪化することがある。
【0057】
−その他の成分(内添剤)−
前記その他の成分(内添剤)としては、磁性体、離型剤、帯電制御剤等の各種の添加剤が挙げられる。
【0058】
前記磁性体は、いわゆる一成分現像剤としてのトナーの場合には、前記トナー母粒子に含有させることができる。該磁性体としては、従来使用されている総ての公知の磁性体から、適宜選択して使用することができる。例えば、鉄、コバルト、ニッケル等の金属、及びこれらの合金、Fe34、γ−Fe23、コバルト添加酸化鉄等の金属酸化物、MnZnフェライト、NiZnフェライト等のフェライト類等の化合物が挙げられる。これらの磁性体の、前記トナー母粒子における含有率としては、30〜70重量%が好ましい。また、これらの磁性体は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0059】
前記離型剤は、グロス、オフセット性を向上させる目的として、前記トナー母粒子に含有させることができる。該離型剤としては、例えば、炭素数8以上のパラフィン、ポリオレフィン等が好ましく、具体的には、パラフィンワックス、パラフィンラテックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス等や、ポリプロピレン、ポリエチレン等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0060】
前記帯電制御剤は、トナーの帯電を補助する目的で、前記トナー母粒子に含有させることができる。例えば、トナーを、負帯電トナーとして用いる場合、前記帯電制御剤としては、クロム、鉄等のアゾ錯塩染料、サリチル酸のクロム、亜鉛、アルミ、ホウ素などの公知の錯化合物や帯電制御樹脂等が挙げられる。また、トナーを、正帯電トナーとして用いる場合、前記帯電制御剤としては、4級アンモニウム塩等の公知の帯電制御剤が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0061】
前記トナー母粒子の平均粒子径(体積平均粒子径)(以下、単に「平均粒子径」と称することがある。)としては、3〜10μmが好ましく、4〜8μmがより好ましい。
前記平均粒子径が、3μm未満の場合には、流動性が著しく悪化するため、トナー帯電、又は、現像剤層の均一形成が困難となり、カブリやダートが発生する原因となることがある一方、前記平均粒子径が、10μmを超える場合には、解像度が低下し、高画質が得られないことがある。
ここで、前記トナーの平均粒子径は、コールターマルチサイザーII(コールター社製)を用いて測定することができる。
【0062】
前記トナー母粒子の形状としては、球形が好ましい。また、該トナー母粒子のの球形化度としては、130以下が好ましく、125以下がより好ましい。
前記球形化度が、130を超える場合には、100%に近い転写効率を得ることができないことがある。
【0063】
ここで、前記球形化度は、画像解析装置LUZEXIII(NIRECO社製)により、光学顕微鏡から入力した100個以上のトナー粒子の2次元投影画像について、トナー粒子の最大長(ML)、トナー粒子の面積(A)を測定し、それらを平均し、次式により求めることができる。
球形化度 = ML2×π/4A×100
【0064】
前記トナー母粒子の製造方法としては、特に制限はなく、公知の製造方法が好適に挙げられる。例えば、混練、粉砕方式による方法、即ち、結着樹脂、着色剤、及び、その他の成分(内添剤)(以下、これらをまとめて「トナー材料」と称することがある。)を予備混合した後、混練機にてこれらを溶融混練し、冷却後、粉砕・分級し、熱処理により球形化する方法が挙げられる。また、前記トナー材料を有機溶剤に溶解分散させた油性成分を、水性媒体中で懸濁分散させ、その後、該水性溶媒を除去する液中乾燥法も挙げられる。さらに、前記トナー材料を混練後、混和しない媒体中で、前記トナー材料を加熱し、溶融させた状態で粒子化する溶融懸濁法の外、懸濁重合、乳化重合等による重合法等も挙げられる。
【0065】
(無機微粒子)
前記無機微粒子を含有する理由は、画像形成方法の項で既に述べた通りである。前記無機微粒子の平均1次粒子径としては、10〜50nmが好ましく、10〜40nmがより好ましく、15〜30nmが特に好ましい。
【0066】
前記平均1次粒子径が、50nmを超える場合には、前記無機微粒子が、トナー母粒子表面から脱離し易くなるため、前記無機微粒子のトナーから静電潜像担持体表面への移行量を、前記数値範囲内に制御することが困難となることがある。又、現像量が均一とならないため、画像濃度ムラや、ゴースト等が発生し易くなることがある。更に、前記静電潜像担持体と接触している帯電ロールや、帯電フィルム等へ移行し易くなるため、帯電不良が生じ易くなることがある。
一方、前記平均1次粒子径が、10nm未満の場合には、前記無機微粒子の凝集性が強くなるため、該無機微粒子を、前記静電潜像担持体表面に均一に付着させることが困難となり、また、トナーの流動性が悪化することがある。
【0067】
前記無機微粒子は、通常、前記トナー母粒子表面に付着している。該無機微粒子の前記トナー母粒子表面への付着率は、無機微粒子のトナー母粒子表面における計算上の被覆率(C0)(以下、単に「被覆率(C0)」と称することがある。)に対する実測上の被覆率(C)(以下、単に、「被覆率(C)」と称することがある。)の比(C/C0)(以下、「無機微粒子のトナー母粒子表面付着率」と称することがある。)で表される。前記無機微粒子のトナー母粒子表面付着率としては、0.6以上が好ましく、0.7以上がより好ましく、0.8以上が特に好ましい。
【0068】
前記無機微粒子のトナー母粒子表面付着率が、0.6未満の場合には、前記トナー母粒子表面から遊離する無機微粒子の量が多くなるため、無機微粒子の静電潜像担持体への付着量を制御することが困難となることがあり、前記比(a1/a2)を、前記数値範囲内の値に制御することが困難となることもある。また、前記被覆率(C)が低いため、転写効率が悪く、100%に近い転写効率を維持することが困難となることがあり、トナー母粒子表面から遊離した無機微粒子によって、帯電ロール、帯電フィルムなどが汚染され、画像欠陥の問題等が発生することもある。
【0069】
ここで、前記被覆率(C0)は、トナーの平均粒子径(dt(m))と、無機微粒子の平均1次粒子径(da(m))と、トナーの比重(ρt)と、微粒子の比重(ρa)と、トナーの重量(Wt(kg))と、無機微粒子の添加量(Wa(kg))と、を用いて次式によって求められる。
被覆率(C0)=
√3/2π×ρt/ρa×dt/da×Wa/Wt×100(%)
【0070】
また、前記被覆率(C)は、以下のようにして求められる。即ち、
先ず、X線光電子分光装置(JPS−9000MX:日本電子(株)社製)を用いて、トナー母粒子、無機微粒子、及び、該無機微粒子を添加したトナー、のそれぞれのシグナル強度(無機微粒子に含まれる金属元素に由来するシグナル強度)を測定(7×6mmの一定範囲を、加速電圧10kv、電流20mAで10回測定)し、得られた測定値をそれぞれ、X、Y、Zとした時、以下の式によって求められる。
被覆率(C)=(Z−X)/Y×100(%)
【0071】
前記トナー母粒子に付着している前記無機微粒子のうち、弱く付着している無機微粒子の割合が、40重量%以下が好ましく、30重量%以下がより好ましく、20重量%以下が、特に好ましい。また、前記トナー母粒子に付着している前記無機微粒子のうち、強く付着している無機微粒子の割合が、80重量%以下が好ましく、70重量%以下がより好ましい。
【0072】
前記弱く付着している無機微粒子の割合が、40重量%を超える場合には、トナー母粒子表面に付着している無機微粒子が、現像・転写時に容易に静電潜像担持体表面に移行してしまうため、無機微粒子の付着量を制御する上で好ましくないことがある。また、40重量%を超える場合には、帯電部材などが汚染され易くなることがある。
【0073】
一方、前記強く付着している微粒子の割合が、80重量%を超える場合には、静電潜像担持体に移行する無機微粒子の量が、極端に少なくなり、転写効率を100%に近い値に維持することが困難となることがある。
【0074】
前記トナー母粒子に弱く付着している無機微粒子の割合、及び、強く付着している無機微粒子の割合は、以下のように測定・算出する。即ち、
先ず、測定対象となるトナー2gを、0.2重量%トリトン溶液(重合度10のポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、和光純薬工業社製)の40ml中に分散させ、これに、発振周波数20kHzの超音波振動子(振動針の直径:3mmΦ)を浸し、超音波振動装置(超音波ホモジナイザーUS300T:日本精機製作所社製)を用いて、出力20Wで1分間超音波処理し、無機微粒子をトナー母粒子からある程度離脱させる。その後、50ccの沈澱管付遠心分離機(小型冷却高速遠心 分離機Model M 160−IV、佐久間製作所社製)にかけて、トナーを分離し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄し、乾燥する。得られるトナーについて、前記被覆率(C)を測定したのと同様の方法によって、X線光電子分光装置を用いて、被覆率(C)を測定し、得られた値をaとする。
【0075】
次に、前記測定において、超音波振動装置の出力を50Wとし、超音波処理時間を30分間とした以外は、前記測定と同様にして、被覆率(C)を測定し、得られた値をbとする。
【0076】
さらに、前記超音波処理を行っていないトナーについて、前記測定と同様にして、被覆率(C)を測定し、得られた値をCbとすると、前記弱く付着している無機微粒子の割合は、(Cb−a)/Cb×100(%)、強く付着している無機微粒子の割合は b/Cb×100(%)で求めることができる。
【0077】
したがって、前記トナー母粒子に弱く付着している無機微粒子とは、前記測定において、出力20Wで1分間超音波処理した際に、トナー母粒子から離脱する程度の付着力を有する無機微粒子を意味する。一方、前記トナー母粒子に強く付着している無機微粒子とは、前記測定において、さらに、出力50Wで30分間処理した後であってもなお、トナー母粒子から離脱しない無機微粒子を意味する。
【0078】
前記トナー母粒子に添加される無機微粒子の添加量は、無機微粒子の種類やトナー母粒子の平均粒子径等によって異なるため、一概に規定することはできないが、前記被覆率(C0)で、10〜50%となるよう添加するのが好ましく、10〜40%となるよう添加するのがより好ましい。
【0079】
前記被覆率(C0)が、10%未満の場合には、前記無機微粒子が、トナーから静電潜像担持体表面へ移行・付着する量が、極端に少なくなるため、100%に近い転写効率を維持することができなくなると共に、トナー流動性や、帯電性も悪化することがある。一方、前記被覆率(C0)が、50%を超える場合には、前記静電潜像担持体表面における無機微粒子の付着量を制御することが困難となり、また、トナー母粒子表面に付着している無機微粒子や、遊離した無機微粒子が、帯電ロール、帯電フィルム等の帯電部材に移行し易くなるため、帯電不良の原因となることがある。
【0080】
したがって、前記無機微粒子の添加量としては、通常、前記トナー母粒子100重量部に対し、0.2〜3.0重量部が好ましい。特に、前記トナーが、カラー用のトナーの場合、前記無機微粒子の添加量が、3.0重量部を超える場合には、定着不良、OHP透過性の低下等の問題が発生し易くなることがある。
【0081】
前記無機微粒子としては、酸化チタン、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム等の金属酸化物や、セラミックス、カーボンブラック等の微粒子が挙げられ、これらの中でも、前記静電潜像担持体表面への付着・分散性、及び前記トナーに添加した際の流動性、帯電性等の観点から、酸化チタン微粒子が特に好ましい。該酸化チタン微粒子としては、ルチル型、アナターゼ型、アモルファスチタニア等の他、未焼成のメタチタン酸等を用いることもできる。また、これらの無機微粒子は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0082】
前記酸化チタン微粒子の体積抵抗率としては、1×1010〜1×1014Ω・cmが好ましく、1×1011〜1×1013Ωcmがより好ましい。
【0083】
ここで、前記体積抵抗率は以下の方法で測定することができる。即ち、
先ず、エレクトロメーター(商品名:KEITHLEY610C、KEYTHLEY社製)と、高圧電源(商品名:FLUKE415B、FKUKE社製)とに接続された一対の20cm2の円形極板(鋼製)を測定治具とし、該測定治具における下部極板(前記円形極板の一方)上に、前記酸化チタン微粒子を、厚さ約1〜2mmの平坦な酸化チタン微粒子層を形成する。
次に、該酸化チタン微粒子層上に、上部極板(前記円形極板の他の一方)を配置し、該酸化チタン微粒子層における微粒子間の空隙を除くために、前記上部極板上に、4kgの重しを乗せ前記酸化チタン微粒子層の厚さを測定する。
さらに、両極板に1000Vの電圧を印加して電流値を測定し、次式に基づき体積抵抗率を測定する。
体積抵抗率ρ=V×S÷(A−A0)÷d(Ωcm)
尚、前記式において、Vは印加電圧1000(V)、Sは極板面積20(cm2)、Aは測定電流値(A)、A0は、印加電圧0の時の初期電流値(A)、dは、微粒子層厚(cm)を表す。
【0084】
前記体積抵抗率が、1×1010Ωcm未満である場合には、静電潜像担持体表面の電荷が、前記無機微粒子を介して、横方向、即ち、静電潜像担持体表面に沿って流れる現象が生じるため、静電潜像の境界が不鮮明となり、画像がぼやける現象が発生し易くなることがある。また、転写の際に、転写電界による電荷注入によって、トナーの帯電分布が変化し易くなるため、特に中間転写体などを用いて複数回転写する等の場合に、低帯電トナーの転写不良、又は、逆極性トナーのリトランスファー等が発生し易くなることがある。
一方、前記体積抵抗率が、1×1014Ωcmを超える場合には、無機微粒子が、トナーと共に転写され易くなるため、静電潜像担持体表面の無機微粒子付着量を前記数値範囲に制御することが困難になるとともに、トナーに添加混合した際に、過剰帯電による濃度低下、帯電分布のブロード化によるカブリの問題等を起こし易くなることがある。
【0085】
前記無機微粒子を前記トナー母粒子へ付着させる方法としては、特に制限はなく、例えば、Vブレンダーやヘンシェルミキサー等の公知の混合機を用いる方法等が挙げられる。
【0086】
前記無機微粒子は、その表面が、シラン化合物やシリコーンオイル等により疎水化処理されていることが好ましい。
前記シラン化合物としては、前記無機微粒子の体積抵抗率、及び、前記無機微粒子のトナー母粒子表面への付着率を、前記各好ましい数値範囲内に制御し得るものであれば特に制限はないが、例えば、下記一般式(1)で表わされるアルキルアルコキシシランや、下記一般式(2)で表されるフッ素化アルキルアルコキシシラン等が好適に挙げられる。
a2a+1−Si−(OCb2b+13・・・・・・・・・一般式(1)
一般式(1)において、aは、正の整数を表し、bは、1〜3の整数を表す。
【0087】
n2n+1CH3CH3−Si−(CH3p3-p ・・・・一般式(2)
一般式(2)において、Xは、加水分解性基を表す。又、nは、正の整数を表し、pは、0又は1を表す。
【0088】
前記一般式(1)及び(2)において、a及びnは、通常5〜20であり、7〜20が好ましく、10〜18がより好ましい。
前記一般式(1)及び(2)において、a及びnが、5未満の場合、即ち、アルキル基が短か過ぎる場合には、前記無機微粒子の体積抵抗率が低くなり、好ましくないことがある一方、前記a及びnが、20を超える、即ち、アルキル基が長過ぎる場合には、前記無機微粒子の表面処理を均一に行うことが困難となり、又、該無機微粒子が凝集し易くなって、前記トナー母粒子表面への付着率が低下することがある。
【0089】
前記シラン化合物の配合量としては、前記無機微粒子100重量部に対し、5〜30重量部が好ましく、10〜20重量部がより好ましい。
前記配合量が、5重量部未満の場合には、前記無機微粒子の体積抵抗率が低くなることがある一方、前記配合量が、30重量部を超える場合には、前記無機微粒子の体積抵抗率が高くなり過ぎ、又、該無機微粒子の凝集性が強くなることがある。
【0090】
前記無機微粒子の疎水化処理は、通常アルコールやトルエン等の有機溶媒中で湿式処理によって行われるが、前記無機微粒子の凝集をほぐし、トナー表面への分散性を向上させるため、疎水化処理の際に、ボールミルやサンドグラインダー等による湿式解砕を十分に実施するのが好ましい。
特に、前記一般式(1)、(2)のa及びnが、10〜18の長鎖アルキル基を有する疎水化処理剤を用いる場合には、疎水化処理の際に、溶液粘度が高くなり、粒子凝集を起こしやすくなるため、溶液粘度、有機溶媒種、湿式解砕処理の条件等の最適化が必要となる。
また、前記疎水化処理後、乾燥した後にジェットミル等によって乾式粉砕するのがより好ましい。
【0091】
(その他の成分(外添剤))
前記その他の成分(外添剤)としては、流動化剤や、転写剤助剤、導電粉、滑剤、研磨剤等の添加剤等が挙げられる。
前記流動化剤は、前記トナーに、適度な流動性及び帯電性を与える目的で、前記トナーに添加することができる。該流動化剤としては、転写効率を高く維持するためには、現像又は転写工程において受ける外部ストレスによって、トナー母粒子表面に埋め込まれにくい微粒子が好ましい。このような微粒子としては、前記静電潜像担持体表面に付着している無機微粒子の平均1次粒子径よりも大きく(平均1次粒子径:30〜200nm)、静電潜像担持体との接触面積を低減可能な球形の微粒子が好ましく、中でも、トナーの帯電性制御等を考慮すると、表面を疎水化処理したシリカ微粒子が特に好ましい。
【0092】
前記転写剤助剤は、トナー転写性を補助する目的で、前記トナーに添加することができる。
前記導電粉は、電荷交換性を向上させる目的で、前記トナーに添加することができる。
前記滑剤は、前記静電潜像担持体へのトナー、外添剤、タルク等の付着による黒点、白点、白ぬけ、コメット、フィルミング等が発生するのを防止する目的で、前記トナーに添加することができる。
【0093】
本発明のトナーは、いわゆる一成分現像方式及び二成分現像方式のいずれの現像剤として用いられてもよいが、後述のように、キャリヤと組み合わせたいわゆる二成分現像方式の現像剤として用いられるのが好ましい。
該キャリアとしては、特に制限はなく、例えば、鉄粉、フェライト等の磁性体粒子自体や、磁性体粒子を芯材とし、その表面をスチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹脂等の公知の樹脂で被覆した被覆樹脂型キャリアや、結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させてなる分散型キャリア等が挙げられる。
【0094】
本発明のトナーを用いて画像形成を行えば、長期に亘り高いトナー転写効率を維持することができるため、回収、廃棄するトナー量が低減し、さらに、長期に亘り濃度低下、濃度ムラ、ゴースト、カブリ等の画質欠陥が発生しない安定した画質を得ることができる。また、予め、静電潜像担持体表面に、無機微粒子を付着させておかなくても、画像形成の初期の段階から、前記無機微粒子の前記静電潜像担持体表面における平均占有面積率(CAV)や、前記差(CMAX−CMIN)を容易に制御・安定化させることが可能となる。
【0095】
[画像形成装置]
本発明の画像形成装置においては、トナーが、少なくともトナー母粒子と無機微粒子とを含有し、該無機微粒子が、該トナーから静電潜像担持体表面に移行・付着するものであり、これについては、画像形成方法の項で既に述べた通りである。また、本発明の画像形成装置は、中間転写体を有するか否かによって、第一の画像形成装置と、第二の画像形成装置と、の2種類の画像形成装置に分類される。前記第一の画像形成装置は、静電潜像担持体と、現像手段と、転写手段と、定着手段と、を備え、必要に応じてその他の手段を備える。また、前記第二の画像形成装置は、静電潜像担持体と、現像手段と、第一の転写手段と、中間転写体と、第二の転写手段と、定着手段と、を備え、必要に応じてその他の手段を備える。
【0096】
(静電潜像担持体)
前記静電潜像担持体の感光層の材料としては、例えば、各種の有機光導電体等の有機系材料や、アモルファスシリコン等の無機系材料などの公知の材料から適宜選択することができる。また、該静電潜像担持体の形状としては、特に制限はなく、ドラム形状等の円筒形状、ベルト形状、又はシート形状等の公知の形状から適宜選択することができる。
また、例えば、前記静電潜像担持体が、前記円筒形状の場合には、装置の小型化、低価格化の観点等から、前記円筒の直径が、50mm以下の小径のものが好適に挙げられる。
【0097】
前記静電潜像担持体の製造方法としては、特に制限はなく、公知の静電潜像担持体の製造方法が好適に挙げられる。例えば、該静電潜像担持体が、前記円筒形状である場合には、アルミニウム又はアルミニウム合金、SUS等の材料を押出し成型後、表面加工する方法等が挙げられる。
【0098】
(現像手段)
前記現像手段は、前記画像形成方法の項で述べた現像工程を、好適に実施可能であれば特に制限はなく、公知の現像器等が好適に挙げられる。該現像器としては、前記静電潜像に、前記現像剤を接触又は非接触させることにより、該静電潜像を現像する機能を有し、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよい。また、前記トナーとしては、前記本発明のトナーが好ましい。
【0099】
(転写手段)
前記第一の画像形成装置における転写手段は、前記画像形成方法の項で述べた転写工程(静電潜像担持体表面に形成されたトナー画像を、直接転写体表面に転写する工程)を、好適に実施可能であれば特に制限はなく、公知の転写帯電器等が挙げられる。
【0100】
(第一の転写手段、中間転写体、及び、第二の転写手段)
前記第二の画像形成装置における第一の転写手段、中間転写体、及び、第二の転写手段は、前記画像形成方法の項で述べた転写工程(中間転写体表面に転写する1次転写工程と、該中間転写体表面に形成されたトナー画像を第2の転写体表面に転写する2次転写工程と、からなる工程)を、好適に実施可能であれば特に制限はなく、公知の転写帯電器、又は中間転写体が挙げられる。
該転写帯電器は、前記静電潜像担持体表面に形成されたトナー画像を、後述の中間転写体表面に1次転写し、又は、該中間転写体表面に転写されたトナー画像を、後述の転写体表面に2次転写する。該転写帯電器としては、例えば、公知の転写帯電器等が挙げられ、具体的には、コロナ放電による非接触転写器、転写ベルト、転写ローラ等による接触転写器などが挙げられる。
前記中間転写体としては、ドラム状の中間転写体、ベルト状の中間転写体などが挙げられ、特に多色画像を形成する場合においては、装置の小型化の観点から、ベルト状の中間転写体が好適に挙げられる。
前記中間転写体の材料としては、硬質で伸び縮みが少なく、磨耗、付着が発生し難いものが好適に挙げられる。例えば、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂などの公知の樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、所望により、抵抗制御を目的として、これらの樹脂に、カーボンブラック、メタロセン化合物、芳香族アミン化合物、酸化金属等の導電性材料を、組み合わせた材料も好適に用いることができる。
【0101】
(定着手段)
前記定着手段としては、例えば、ヒートローラ定着器などの公知の定着器が挙げられる。この定着器の作用によって、静電潜像担持体表面のトナー画像は、前記転写体表面に強固に定着される。
【0102】
(その他の手段)
前記その他の手段としては、静電潜像形成手段等が挙げられる。該潜像形成手段としては、前記静電潜像担持体表面に潜像を形成することができる限り特に制限はなく、例えば、帯電器、露光器等が挙げられる。
前記帯電器は、前記静電潜像担持体の表面に適宜選択した電圧を印加し該表面を帯電させる装置であり、前記帯電器としては、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えた接触帯電器等や、コロトロン、スコロトロン等の非接触帯電器等が挙げられる。これらの帯電器は、前記潜像担持体に対し、直流電圧及び/又は交流電圧を、所望のタイミング、時間、強さ等を変更自在に印加することができる機能を有する。該帯電器としては、オゾンの発生を防止する観点から、接触帯電器が好ましく、特に、低コスト及び安定性の点から、ロール又はフイルムタイプの帯電器が好ましい。
【0103】
前記露光器は、前記帯電がなされた静電潜像担持体表面に、形成すべき画像に対応して像様に露光して静電潜像を形成する装置であり、前記像露光器としては、例えば、半導体レーザ光の他、LED光、液晶シャッタ光等の公知の光源を利用した公知の像露光器等が挙げられる。
【0105】
図1は、本発明の画像形成装置の概略説明図である。画像形成装置500は、静電潜像担持体102と、帯電手段103と、露光手段104と、現像手段105と、転写手段106と、除電手段108とを有する。
静電潜像担持体102には、帯電手段103と、露光手段104とによって、静電潜像が形成され、この静電潜像は、現像手段105によって、トナー画像となる。このトナー画像は、転写手段106により、紙などの転写体(不図示)上に転写される。転写の後、静電潜像担持体表面に残留した除電手段108によって消去される。
【0106】
図2は、本発明の画像形成装置をタンデム方式として用いた装置の概略説明図である。画像形成装置100は、画像形成ユニット1Yと、画像形成ユニット1Mと、画像形成ユニット1Cと、画像形成ユニット1Kと、中間転写体9と、給紙手段10と、搬送手段11と、2次転写用の転写手段12と、定着手段13と、張架ロール21〜24とを備える。画像形成ユニット1Y、画像形成ユニット1M、画像形成ユニット1C、画像形成ユニット1Kは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー画像を形成する画像形成装置のユニットである。画像形成ユニット1Y、画像形成ユニット1M、画像形成ユニット1C、画像形成ユニット1Kは、この順に、張架ロール21〜24により張架された無端状の中間転写体9の進行方向に対して直列に配されている。また、中間転写体9は、各画像形成ユニットに備えられた静電潜像担持体2Y、静電潜像担持体2M、静電潜像担持体2C、静電潜像担持体Kと、それに対向して配置されている転写手段6Y、転写手段6M、転写手段6C、転写手段6Kとの間を挿通している。
画像形成装置100においては、画像形成ユニット1Y、画像形成ユニット1M、画像形成ユニット1C、画像形成ユニット1Kにおいて、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー画像が形成され、形成された各色のトナー画像は、画像形成ユニット1Yから画像形成ユニット1Kの方向に進行する中間転写体9上の転写体(不図示)上に多段転写され、画像が形成される。
【0107】
本発明の画像形成装置によれば、長期に亘り高いトナー転写効率を維持することにより、回収、廃棄すべきトナーの量を低減し、さらに長期に亘り濃度低下、濃度ムラ、ゴースト、カブリ等の画質欠陥が発生しない安定した画質を得ることができる。
【0108】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。尚、本実施例において、特に断りのない限り、「部」は総て「重量部」を意味し、「Mw」は、総て「重量平均分子量」を意味し、「Tg」は、総て「ガラス転移点」を意味する。
【0109】
[無機微粒子の調製]
(無機微粒子Aの調製)
イルメナイト鉱石を硫酸に溶解させて鉄分を分離させ、得られたTiSO4を加水分解させて、TiO(OH)2を生成させた。得られたTiO(OH)2を水洗・濾過した後、700℃で焼成し、ルチル型の酸化チタン微粒子(平均1次粒子径:20nm)を得た。
得られた酸化チタン微粒子を、トルエン溶媒中に分散させ、これに、該酸化チタン微粒子100部に対し、15部の割合でデシルトリメトキシシランを加えた後、サンドグラインダーを用いて20分間湿式粉砕して微粒子凝集をほぐし、加圧ニーダーによって、加熱乾燥して疎水化処理を行った。
さらにジェットミルを用いて粉砕し、無機微粒子A(疎水性酸化チタン微粒子、平均1次粒子径:20nm、体積抵抗率:2×1012Ωcm)を得た。
【0110】
(無機微粒子Bの調製)
前記無機微粒子Aの調製において、デシルトリメトキシシランを、オクタデシルトリメトキシシランに代えた外は、無機微粒子Aの調製と同様にして、無機微粒子B(酸化チタン微粒子、平均1次粒子径:20nm、体積抵抗率:3×1013Ωcm)を得た。
【0111】
(無機微粒子Cの調製)
無機微粒子Aの調製において、トルエン溶媒を、メタノール溶媒に代え、デシルトリメトキシシランを、イソブチルトリメトキシシランに代え、20分間の湿式粉砕を、5分間の湿式粉砕に代え、疎水化処理の後に、さらに、ピンミルによって粉砕する工程を設けた外は、無機微粒子Bの調製と同様にして無機微粒子C(疎水性酸化チタン微粒子、平均1次粒子径:20nm、体積抵抗率:1×109Ωcm)を得た。
【0112】
(無機微粒子Dの調製)
無機微粒子Cの調製において、イソブチルトリメトキシシラン15部を、オクタデシルトリメトキシシラン20部に代えた外は、無機微粒子Cの調製と同様にして、無機微粒子D(酸化チタン微粒子、平均1次粒子径:20nm、体積抵抗率:4×1013Ωcm)を得た。
【0113】
(無機微粒子Eの調製)
無機微粒子Aの調製において得られたTiO(OH)2と同様にして、得られたTiO(OH)2の100部にデシルトリメトキシシラン40部を混合し、加熱して反応させた。その後、水洗・濾過を行い、120℃で乾燥させた後、ピンミルを用いて、ソフト凝集をほぐし、さらにジェットミルを用いて粉砕し、無機微粒子E(メタチタン酸微粒子、平均1次粒子径:20nm、比重3.2、体積抵抗率:1×1011Ωcm)を得た。
【0114】
[トナー母粒子の調製]
(シアントナー母粒子の調製)
−結着樹脂分散液の調製−
スチレン−ブチルアクリレート−アクリル共重合体(共重合比(スチレン/ブチルアクリレート/アクリル)=82/18/2、Mw=23000、Tg=65℃)を結着樹脂とし、この400部を、非イオン性界面活性剤6部、及び、アニオン性界面活性剤10部をイオン交換水600部に溶解した溶媒に混合・分散させて、結着樹脂分散液を調製した。
【0115】
−顔料分散液1の調製−
C.I.ピグメントブルー15:3を顔料とし、この20部をアニオン性界面活性剤の1.5部、及び、イオン交換水78.5部に混合・分散させて、顔料分散液1を調製した。
【0116】
−トナー母粒子の調製−
・前記結着樹脂分散液・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100部
・顔料分散液1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12部
・カチオン系界面活性剤(サニゾールC、花王(株)製)・・・・・・0.6部
【0117】
前記成分を、丸型ステンレス製のフラスコに入れ、ウルトラタラックスT50(IKA社製)を用いて混合分散し、分散液とした。その後、これを、攪拌しながら、加熱用オイルバスによって50℃まで加熱し、この温度で60分保持して、平均凝集粒子径4.5μmの凝集粒子が分散した分散液とした。さらに、前記加熱用オイルバスの温度を52℃まで上げ、この温度で1時間保持して、平均凝集粒子径5.0μmの凝集粒子が分散した分散液とした。
【0118】
その後、得られた分散液に、アニオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬(株)製)の1部を追加した後、前記フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら97℃まで加熱し、この温度で4時間保持した。その後、冷却し、平均粒子径6.1μmの粒子が分散した分散液とした。
【0119】
得られた分散液より粒子を濾別し、イオン交換水洗浄を3回実施した。得られた粒子を、イオン交換水5リットル中に分散し、これに1N水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH9.5に調整した後、再び前記フラスコ中に移し入れ、該フラスコを攪拌しながら、加熱用オイルバスを用いて80℃まで加熱し、この温度で2時間保持した。
その後、再び粒子を濾別し、イオン交換水洗浄を3回実施した後、真空乾燥を10時間実施し、篩分して、体積平均粒子径(D50)6.2μm、球形化度115のシアントナー母粒子を調製した。
【0120】
(マゼンタトナー母粒子の調製)
−顔料分散液2の調製−
C.I.ピグメントレッド57:1を顔料とし、この20部を、アニオン性界面活性剤1.5部、及び、イオン交換水78.5部に混合・分散させて、顔料分散液2を調製した。
−マゼンタトナー母粒子の調製−
シアントナー母粒子の調製において、顔料分散液1の12部を、顔料分散液2の15部に代えた外は、シアントナー母粒子の調製と同様にして、体積平均粒子径(D50)6.4μm、球形化度118のマゼンタトナー母粒子を調製した。
【0121】
(イエロートナー母粒子の調製)
−顔料分散液3の調製−
C.I.ピグメントイエロー180を顔料とし、この20部をアニオン性界面活性剤1.5部、及び、イオン交換水78.5部に混合・分散させて、顔料分散液3を調製した。
−イエロートナー母粒子の調製−
シアントナー母粒子の調製において、顔料分散液1の12部を、顔料分散液3の10部に代えた外は、シアントナー母粒子の調製と同様にして、体積平均粒子径(D50)6.6μm、球形化度116のイエロートナー母粒子を得た。
【0122】
(ブラックトナー母粒子の調製)
−顔料分散液4の調製−
カーボンブラックを顔料とし、この20部をアニオン性界面活性剤1.5部、及び、イオン交換水78.5部に混合・分散させて、顔料分散液4を調製した。
−ブラックトナー母粒子の調製−
シアントナー母粒子の調製において、顔料分散液1の12部を、顔料分散液4の4部にした外は、シアントナー母粒子の調製と同様にして、体積平均粒子径(D50)6.5μm、球形化度111のブラックトナー母粒子を得た。
【0123】
[キャリアの調製]
キャリアコアF35(Cu−Znフェライト:パウダーテック社製)の100部に、PMMA3部を加圧ニーダーを用いてコートし、ふるいにかけて、体積平均粒子径(D50)35μmの樹脂コートキャリアを調製した。
【0124】
(実施例1)
−トナーの調製−
−−シアントナーの調製−−
前記シアントナー母粒子の50gと、無機微粒子Aの0.4gとを、サンプルミル(SK−M10型、協立理工社製)を用いて、30秒間攪拌(攪拌羽根回転数:13000rpm)・混合した後、シリコーンオイル処理シリカ(RY50、平均1次粒子径40nm、日本エアロシル社製)の0.6gを加え、更に、30秒間攪拌(攪拌羽根回転数:13000rpm)・混合した後、風力篩分機を用い、45μmで篩分し、シアントナーを調製した。
得られたシアントナーの被覆率(C0)、被覆率(C)、及び、無機微粒子Aのトナー母粒子表面付着率(C/C0)を、前述の方法によって測定・算出したところ、前記被覆率(C0)は、17.9%、前記被覆率(C)は、14.7%であり、その結果、前記無機微粒子Aのトナー母粒子表面付着率(C/C0)は、0.82であった。
また、シアントナー母粒子に、弱く付着している無機微粒子Aの割合、及び、強く付着している無機微粒子Aの割合を、前述の方法によって測定・算出したところ、弱く付着している無機微粒子Aの割合は、16%、強く付着している無機微粒子Aの割合は、62%であった。
【0125】
−−マゼンタトナーの調製−−
シアントナーの調製において、シアントナー母粒子の50gを、マゼンタトナー母粒子の50gに代えた外は、シアントナーの調製と同様にして、マゼンタトナーを調製し、又、同様にして、被覆率(C0)、被覆率(C)、無機微粒子Aのトナー母粒子表面付着率(C/C0)、マゼンタトナー母粒子に、弱く付着している無機微粒子Aの割合、及び、強く付着している無機微粒子Aの割合を、測定・算出した。前記被覆率(C0)は、18.5%、前記被覆率(C)は、15.4%、前記無機微粒子Aのトナー母粒子表面付着率(C/C0)は、0.83、弱く付着している無機微粒子Aの割合は、12%、強く付着している無機微粒子Aの割合は、66%であった。
【0126】
−−イエロートナーの調製−−
シアントナーの調製において、シアントナー母粒子の50gを、イエロートナー母粒子の50gに代えた外は、シアントナーの調製と同様にして、イエロートナーを調製し、又、同様にして、被覆率(C0)、被覆率(C)、無機微粒子Aのトナー母粒子表面付着率(C/C0)、マゼンタトナー母粒子に、弱く付着している無機微粒子Aの割合、及び、強く付着している無機微粒子Aの割合を、測定・算出した。前記被覆率(C0)は、19.1%、前記被覆率(C)は、15.5%、前記無機微粒子Aのトナー母粒子表面付着率(C/C0)は、0.81、弱く付着している無機微粒子Aの割合は、14%、強く付着している無機微粒子Aの割合は、66%であった。
【0127】
−−ブラックトナーの調製−−
シアントナーの調製において、シアントナー母粒子の50gを、ブラックトナー母粒子の50gに代えた外は、シアントナーの調製と同様にして、ブラックトナーを調製し、又、同様にして、被覆率(C0)、被覆率(C)、無機微粒子Aのトナー母粒子表面付着率(C/C0)、マゼンタトナー母粒子に、弱く付着している無機微粒子Aの割合、及び、強く付着している無機微粒子Aの割合を、測定・算出した。前記被覆率(C0)は、18.8%、前記被覆率(C)は、16.2%、前記無機微粒子Aのトナー母粒子表面付着率(C/C0)は、0.86、弱く付着している無機微粒子Aの割合は、18%、強く付着している無機微粒子Aの割合は、68%であった。
【0128】
−現像剤の調製−
得られたシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及びブラックトナーのそれぞれ18部と、前記樹脂コートキャリアの100部と、をV型ブレンダーで混合し、シアン現像剤、マゼンタ現像剤、イエロー現像剤、及び、ブラック現像剤をそれぞれ調製した。
【0129】
<測定・評価>
得られた各現像剤を用いて、図1に示す画像形成装置1によって、以下の測定・画質評価を行った。結果を表1に示した。
【0130】
−平均占有面積率(CAV)の測定−
前記平均占有面積率(CAV)は、前述の無機微粒子の平均占有面積率(CAV)の測定と同様の方法により、X線光電子分光装置(JPS−9000MX:日本電子(株)社製)を用い、1000枚、及び、30000枚の転写体(L紙、富士ゼロックス(株)製、A4サイズ)を縦方向にして画像形成を行った際の、それぞれのシグナル強度を測定し・算出した。
なお、前記画像形成は、1次色のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、2次色のレッド、グリーン、ブルー、3次色のプロセスブラックの各2×2cmのソリッド部(100%入力濃度)及び文字部を含むフルカラー画像(各色8%印字率)を用いて行った。
【0131】
−差(CMAX−CMIN)の測定−
前記差(CMAX−CMIN)は、最大占有面積率(CMAX)、及び、最小占有面積率(CMIN)の値を、前述の2種類の算出方法のうち、第一の算出方法により、画像形成を1000枚、及び、30000枚の前記転写体(A4サイズ)に行った際の、それぞれのシグナル強度の測定値から算出した。
【0132】
−比(a2/a1)の測定・算出−
前記比(a2/a1)は、前記画像形成後の静電潜像担持体表面を、電子顕微鏡(SEM)によって30000倍で観察し、静電潜像担持体表面に移行・付着した無機微粒子の平均1次粒子径(a1)及び平均凝集粒子径(a2)を測定して算出した。
【0133】
−画像濃度、カブリの評価−
前記転写体(A4サイズ)に、2cm×2cmのソリッド部、及び、文字部を含むチャートを用いて、画像濃度及びカブリを評価した。
【0134】
−−画像濃度の評価−−
一次色(イエロー、マゼンタ、又は、シアン)のソリッド部の画像濃度を濃度測定器(X−rite404A、Xーrite社製)を用いてそれぞれ測定し、以下の基準によって評価した。
−−評価基準−−
○・・・・・・・・・・・・・・画像濃度が1.3以上の場合
△・・・・・・・・・・・・・・画像濃度が1.1以上、1.3未満の場合
×・・・・・・・・・・・・・・画像濃度が1.1未満の場合
【0135】
−−カブリの評価−−
フルカラー画像背景部用紙上を、50倍のルーペで観察し、目視によって以下の基準により評価した。
−−評価基準−−
○・・・・・・・・・・・・・・カブリが全く観察されない場合
△・・・・・・・・・・・・・・カブリが若干観察される場合
×・・・・・・・・・・・・・・カブリがかなり観察される場合
【0136】
−転写ゴースト、ハーフトーンゴーストの評価−
連続して、前記転写体(A4サイズ)の500枚に画像形成後、ハーフトーン(20%入力濃度)をプリントし、これを、前記チャートを用い、以下の評価基準によって評価した。結果を表1に示した。
【0137】
−−転写ゴーストの評価−−
○・・・・・・・・・・・・・・ゴーストが、全く観察されなかった場合
△・・・・・・・・・・・・・・ゴーストが、若干観察された場合
×・・・・・・・・・・・・・・ゴーストが、はっきりと観察された場合
【0138】
−−ハーフトーンゴーストの評価−−
○・・・・・・・・・・・・・・ゴーストが、全く観察されなかった場合
△・・・・・・・・・・・・・・ゴーストが、若干観察された場合
×・・・・・・・・・・・・・・ゴーストが、はっきりと観察された場合
【0139】
(実施例2)
−トナーの調製−
実施例1のトナーの調製において、無機微粒子Aを、無機微粒子Bに代えた外は、実施例1と同様にして、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及び、ブラックトナーを得、実施例1と同様にして、被覆率(C0)、被覆率(C)、無機微粒子のトナー母粒子表面付着率(C/C0)、トナー母粒子に、弱く付着している無機微粒子の割合、及び、強く付着している無機微粒子の割合を、測定・算出した。
前記被覆率(C0)は、シアントナーが17.9%、マゼンタトナーが、18.5%、イエロートナーが、19.1%、ブラックトナーが、18.8%であった。
前記被覆率(C)は、シアントナーが13.4%、マゼンタトナーが14.2%、イエロートナーが13.4%、ブラックトナーが13.7%であった。
前記無機微粒子のトナー母粒子表面付着率(C/C0)は、シアントナーが、0.75、マゼンタトナーが0.77、イエロートナーが0.70、ブラックトナーが0.73であった。
トナー母粒子に、弱く付着している無機微粒子の割合は、シアントナーが22%、マゼンタトナーが20%、イエロートナーが25%、ブラックトナーが28%であり、トナー母粒子に強く付着している無機微粒子の割合は、シアントナーが58%、マゼンタトナーが60%、イエロートナーが61%、ブラックトナーが58%であった。
【0140】
−現像剤の調製−
実施例1の現像剤の調製において、実施例1のトナーの調製で得られたシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及び、ブラックトナーを、本実施例2のトナーの調製で得られたシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及び、ブラックトナーに代えた外は、実施例1の現像剤の調製と同様にして、シアン現像剤、マゼンタ現像剤、イエロー現像剤、及び、ブラック現像剤ををそれぞれ調製した。
【0141】
<測定・評価>
得られた各現像剤を用いて、実施例1の測定・評価と同様にして各測定・評価を行った。結果を表1に示した。
【0142】
(実施例3)
−トナーの調製−
−−シアントナーの調製−−
前記シアントナー母粒子の50gと、無機微粒子Aの0.65gとを、サンプルミル(SK−M10型、協立理工社製)を用いて、1分間攪拌(攪拌羽根回転数:13000rpm)・混合した後、シリコーンオイル処理シリカ(RY50、平均1次粒子径40nm、日本エアロシル社製)の0.7gを加え、更に、30秒間攪拌(攪拌羽根回転数:13000rpm)・混合した後、風力篩分機を用い、45μmで篩分し、シアントナーを調製した。
−−マゼンタトナーの調製−−
前記シアントナーの調製において、シアントナー母粒子の50gを、マゼンタトナーの50gに代えた外は、シアントナーの調製と同様にして、マゼンタトナーを調製した。
−−イエロートナーの調製−−
前記シアントナーの調製において、シアントナー母粒子の50gを、イエロートナーの50gに代えた外は、シアントナーの調製と同様にして、イエロートナーを調製した。
−−ブラックトナーの調製−−
前記シアントナーの調製において、シアントナー母粒子の50gを、ブラックトナーの50gに代えた外は、シアントナーの調製と同様にして、ブラックトナーを調製した。
【0143】
得られたそれぞれのトナーについて、実施例1と同様にして、被覆率(C0)、被覆率(C)、無機微粒子のトナー母粒子表面付着率(C/C0)、トナー母粒子に、弱く付着している無機微粒子の割合、及び、強く付着している無機微粒子の割合を、測定・算出した。
前記被覆率(C0)は、シアントナーが29.2%、マゼンタトナーが30.1%、イエロートナーが31.0%、ブラックトナーが30.6%であった。
前記被覆率(C)は、シアントナーが23.4%、マゼンタトナーが25.0%、イエロートナーが24.5%、ブラックトナーが24.8%であった。
前記前記無機微粒子のトナー母粒子表面付着率(C/C0)は、シアントナーが0.80、マゼンタトナーが0.83、イエロートナーが0.79、ブラックトナーが0.81であった。
トナー母粒子に弱く付着している無機微粒子の割合は、シアントナーが31%、マゼンタトナーが28%、イエロートナーが33%、ブラックトナーが、30%であり、強く付着している無機微粒子の割合は、シアントナーが50%、マゼンタトナーが48%、イエロートナーが48%、ブラックトナーが45%であった。
【0144】
−現像剤の調製−
実施例1の現像剤の調製において、実施例1のトナーの調製で得られたシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及び、ブラックトナーを、本実施例3のトナーの調製で得られたシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及び、ブラックトナーに代えた外は、実施例1の現像剤の調製と同様にして、シアン現像剤、マゼンタ現像剤、イエロー現像剤、及び、ブラック現像剤ををそれぞれ調製した。
【0145】
<測定・評価>
得られた各現像剤を用いて、実施例1の測定・評価と同様にして、各測定・評価を行った。結果を表1に示した。
【0146】
(実施例4)
−トナーの調製−
実施例1のトナーの調製において、無機微粒子Aの0.4gを、無機微粒子Eの0.35gに代えた外は、実施例1と同様にして、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及び、ブラックトナーをそれぞれ調製した。
得られたそれぞれのトナーについて、実施例1と同様にして、被覆率(C0)、被覆率(C)、無機微粒子のトナー母粒子表面付着率(C/C0)、トナー母粒子に、弱く付着している無機微粒子の割合、及び、強く付着している無機微粒子の割合を、測定・算出した。
前記被覆率(C0)は、シアントナーが19.6%、マゼンタトナーが20.3%、イエロートナーが20.9%、ブラックトナーが20.%であった。
前記被覆率(C)は、シアントナーが17.2%、マゼンタトナーが17.3%、イエロートナーが18.0%、ブラックトナーが17.1%であった。
前記無機微粒子のトナー母粒子表面付着率(C/C0)は、シアントナーが0.88、マゼンタトナーが0.85、イエロートナーが0.86、ブラックトナーが0.83であった。
前記トナー母粒子に、弱く付着している無機微粒子の割合は、シアントナーが10%、マゼンタトナーが8%、イエロートナーが7%、ブラックトナーが11%であり、また、前記トナー母粒子に、強く付着している無機微粒子の割合は、シアントナーが70%、マゼンタトナーが69%、イエロートナーが72%、ブラックトナーが70%であった。
【0147】
−現像剤の調製−
実施例1の現像剤の調製において、実施例1のトナーの調製で得られたシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及び、ブラックトナーを、本実施例4のトナーの調製で得られたシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及び、ブラックトナーに代えた外は、実施例1の現像剤の調製と同様にして、シアン現像剤、マゼンタ現像剤、イエロー現像剤、及び、ブラック現像剤ををそれぞれ調製した。
【0148】
<画質の評価>
得られた各現像剤を用いて、実施例1の測定・評価と同様にして、各測定・評価を行った。結果を表1に示した。
【0149】
【表1】
Figure 0004113304
尚、表1における現像剤の項中、Cはシアン現像剤、Mはマゼンタ現像剤、Yはイエロー現像剤、Bはブラック現像剤を意味する。
【0150】
(比較例1)
−トナーの調製−
−−シアントナーの調製−−
前記シアントナー母粒子の50gと、無機微粒子Aの0.8gと、シリコーンオイル処理シリカ(RY50、平均1次粒子径40nm、日本エアロシル社製)の0.8gとを配合し、サンプルミル(SK−M10型、協立理工社製)を用いて、15秒間攪拌(攪拌羽根回転数:13000rpm)・混合した後、風力篩分機を用い、45μmで篩分し、シアントナーを調製した。
【0151】
−−マゼンタトナーの調製−−
前記シアントナーの調製において、シアントナー母粒子の50gを、マゼンタトナーの50gに代えた外は、シアントナーの調製と同様にして、マゼンタトナーを調製した。
【0152】
−−イエロートナーの調製−−
前記シアントナーの調製において、シアントナー母粒子の50gを、イエロートナーの50gに代えた外は、シアントナーの調製と同様にして、イエロートナーを調製した。
【0153】
−−ブラックトナーの調製−−
前記シアントナーの調製において、シアントナー母粒子の50gを、ブラックトナーの50gに代えた外は、シアントナーの調製と同様にして、ブラックトナーを調製した。
【0154】
得られたそれぞれのトナーについて、実施例1と同様にして、被覆率(C0)、被覆率(C)、無機微粒子のトナー母粒子表面付着率(C/C0)、トナー母粒子に、弱く付着している無機微粒子の割合、及び、強く付着している無機微粒子の割合を、測定・算出した。
前記被覆率(C0)は、シアントナーが35.9%、マゼンタトナーが37.0%、イエロートナーが38.2%、ブラックトナーが37.6%であった。
前記被覆率(C)は、シアントナーが23.7%、マゼンタトナーが25.2%、イエロートナーが26.7%、ブラックトナーが25.2%であった。
前記無機微粒子のトナー母粒子表面被覆率(C/C0)は、シアントナーが0.66、マゼンタトナーが0.68、イエロートナーが0.70、ブラックトナーが0.67であった。
前記トナー母粒子に弱く付着している無機微粒子の割合は、シアントナーが45%、マゼンタトナーが48%、イエロートナーが50%、ブラックトナーが、51%であり、強く付着している無機微粒子の割合は、シアントナーが20%、マゼンタトナーが18%、イエロートナーが17%、ブラックトナーが22%であった。
【0155】
−現像剤の調製−
実施例1の現像剤の調製において、実施例1のトナーの調製で得られたシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及び、ブラックトナーを、本比較例1のトナーの調製で得られたシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及び、ブラックトナーに代えた外は、実施例1と同様にして、シアン現像剤、マゼンタ現像剤、イエロー現像剤、及び、ブラック現像剤をそれぞれ調製した。
【0156】
<測定・評価>
得られた各現像剤を用いて、実施例1の測定・評価と同様にして、各測定・評価を行った。結果を表2に示した。
【0157】
(比較例2)
−トナーの調製−
実施例1のトナーの調製において、無機微粒子Aの添加量を、0.25gに代え、シリコーンオイル処理シリカ(RY50、平均1次粒子径40nm、日本エアロシル社製)を加える前段階におけるサンプルミル(SK−M10型、協立理工社製)による攪拌・混合の時間を、120秒に代えた外は、実施例1と同様にして、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及び、ブラックトナーを得、実施例1と同様にして、被覆率(C0)、被覆率(C)、無機微粒子のトナー母粒子表面付着率(C/C0)、トナー母粒子に、弱く付着している無機微粒子の割合、及び、強く付着している無機微粒子の割合を、測定、算出した。
前記被覆率(C0)は、シアントナーが11.2%、マゼンタトナーが11.6%、イエロートナーが11.9%、ブラックトナーが11.8%であった。
前記被覆率(C)は、シアントナーが10.8%、マゼンタトナーが11.3%、イエロートナーが11.7%、ブラックトナーが11.3%であった。
前記無機微粒子のトナー母粒子表面付着率(C/C0)は、シアントナーが0.96、マゼンタトナーが0.97、イエロートナーが0.98、ブラックトナーが0.96であった。
前記トナー母粒子に、弱く付着している無機微粒子の割合は、シアントナーが2%、マゼンタトナーが6%、イエロートナーが3%、ブラックトナーが4%であり、トナー母粒子に強く付着している無機微粒子の割合は、シアントナーが85%、マゼンタトナーが88%、イエロートナーが89%、ブラックトナーが86%であった。
【0158】
−現像剤の調製−
実施例1の現像剤の調製において、実施例1のトナーの調製で得られたシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及び、ブラックトナーを、本比較例2のトナーの調製で得られたシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及びブラックトナーに代えた外は、実施例1と同様にして、シアン現像剤、マゼンタ現像剤、イエロー現像剤、及びブラック現像剤をそれぞれ調製した。
【0159】
<測定・評価>
得られた各現像剤を用いて、実施例1の測定・評価と同様にして各測定・評価を行った。結果を表2に示した。
【0160】
(比較例3)
−トナーの調製−
実施例1のトナーの調製において、無機微粒子Aを、無機微粒子Cに代えた外は、実施例1と同様にしてシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及び、ブラックトナーを得、実施例1と同様にして、被覆率(C0)、被覆率(C)、無機微粒子のトナー母粒子表面付着率(C/C0)、トナー母粒子に弱く付着している無機微粒子の割合、及び、強く付着している無機微粒子の割合を、測定・評価した。
前記被覆率(C0)は、シアントナーが17.9%、マゼンタトナーが18.5%、イエロートナーが19.1%、ブラックトナーが18.8%であった。
前記被覆率(C)は、シアントナーが10.4%、マゼンタトナーが10.4%、イエロートナーが11.3%、ブラックトナーが10.3%であった。
前記無機微粒子のトナー母粒子表面付着率(C/C0)は、シアントナーが0.58、マゼンタトナーが0.56、イエロートナーが0.59、ブラックトナーが0.55であった。
前記トナー母粒子に、弱く付着している無機微粒子の割合は、シアントナーが25%、マゼンタトナーが20%、イエロートナーが27%、ブラックトナーが30%であり、トナー母粒子に強く付着している無機微粒子の割合は、シアントナーが50%、マゼンタトナーが53%、イエロートナーが51%、ブラクトナーが55%であった。
【0161】
−現像剤の調製−
実施例1の現像剤の調製において、実施例1のトナーの調製で得られたシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及び、ブラックトナーを、本比較例3のトナーの調製で得られたシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及びブラックトナーに代えた外は、実施例1の現像剤の調製と同様にして、シアン現像剤、マゼンタ現像剤、イエロー現像剤、及びブラック現像剤をそれぞれ調製した。
【0162】
<測定・評価>
得られた各現像剤を用いて、実施例1における測定・評価と同様にして、各測定・評価を行った。結果を表2に示した。
【0163】
(比較例4)
実施例1のトナーの調製において、無機微粒子Aを、無機微粒子Dに代えた外は、実施例1と同様にして、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及び、ブラックトナーを得、実施例1と同様にして、被覆率(C0)、被覆率(C)、無機微粒子のトナー母粒子表面付着率(C/C0)、トナー母粒子に、弱く付着している無機微粒子の割合、及び、強く付着している無機微粒子の割合を、測定・算出した。
前記被覆率(C0)は、シアントナーが17.9%、マゼンタトナーが18.5%、イエロートナーが19.1%、ブラックトナーが18.8%であった。
前記被覆率(C)は、シアントナーが4.5%、マゼンタトナーが5.2%、イエロートナーが4.2%、ブラックトナーが5.1%であった。
前記無機微粒子のトナー母粒子表面付着率(C/C0)、シアントナーが0.25、マゼンタトナーが0.28、イエロートナーが0.22、ブラックトナーが0.27であった。
前記トナー母粒子に、弱く付着している無機微粒子の割合は、シアントナーが44%、マゼンタトナーが50%、イエロートナーが48%、ブラックトナーが52%であり、トナー母粒子に強く付着している無機微粒子の割合は、シアントナーが18%、マゼンタトナーが10%、イエロートナーが17%、ブラックトナーが15%であった。
【0164】
−現像剤の調製−
実施例1の現像剤の調製において、実施例1のトナーの調製で得られたシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及び、ブラックトナーを、本比較例4のトナーの調製で得られたシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー、及び、ブラックトナーに代えた外は、実施例1と同様にして、シアン現像剤、マゼンタ現像剤、イエロー現像剤、及び、ブラック現像剤をそれぞれ調製した。
【0165】
<測定・評価>
得られた各現像剤を用いて、実施例1の測定・評価と同様にして、各測定・評価をおこなった。結果を表2に示した。
【0166】
【表2】
Figure 0004113304
尚、表2における現像剤の項中、Cはシアン現像剤、Mはマゼンタ現像剤、Yはイエロー現像剤、Bはブラック現像剤を意味する。
【0167】
実施例1〜4では、それぞれの環境下において、長期に亘って、画像濃度は安定しており、転写ゴーストやカブリも無く、又、ハーフトーンの低濃度、濃度ムラ、ゴースト、白点、黒点等の欠陥も発生せず、高画質の画像を得ることができた。
一方、比較例1では、画像濃度は安定しており、転写ゴーストやカブリの発生も無かったが、印刷枚数が5000枚を超えたあたりから、ハーフトーンの濃度低下と2×2cmのソリッドが白抜けするネガゴーストが発生した。
比較例2では、画像形成の初期段階から、転写ゴーストが発生し、印刷枚数と共に、画像濃度が低下し、転写ゴーストも悪化した。
比較例3では、画像濃度は安定していたが、印刷枚数が200枚を超えたあたりから、潜像流れによると思われる画像ぼやけ、及び、転写不良による転写ゴーストが発生し、印刷枚数と共に転写ゴーストは悪化した。又、印刷枚数が10000枚を超えたあたりから、ハーフトーンにおいて2×2cmのソリッドが白抜けする、ネガゴーストが発生した。
比較例4では、画像形成の初期段階から、転写不良によるゴーストがみられ、印刷枚数と共に、転写ゴーストは悪化した。又、印刷枚数が2000枚を超えたあたりから、ハーフトーンにおいて、濃度低下と、2×2cmのソリッドが白抜けするネガゴーストが発生した。更に、印刷枚数が10000枚を超えたあたりから、画像に、酸化チタン凝集物の帯電ロールへの付着に起因すると考えられる色点が発生した。
【0168】
【発明の効果】
本発明によれば、長期に亘り高いトナー転写効率を維持することにより、回収、廃棄すべきトナーを低減し、さらに長期に亘り濃度低下、濃度ムラ、ゴースト、カブリ等の画質欠陥が発生しない安定した画質が得られる画像形成方法、トナー、及び、画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の概略断面図である。
【図2】本発明の画像形成装置の1実施形態であるタンデム方式の画像形成装置の概略説明図である。
【符号の説明】
500:一般的な画像形成装置
102:静電潜像担持体
103:帯電手段
104:露光手段
105:現像手段
106:転写手段
108:除電手段
100:タンデム方式の画像形成装置
1Y、1M、1C、1K:画像形成ユニット
2Y、2M、2C、2K:静電潜像担持体
3Y、3M、3C、3K:帯電手段
4Y、4M、4C、4K:画像書き込みユニット
5Y、5M、5C、5K:現像手段
6Y、6M、6C、6K:転写手段
8Y、8M、8C、8K:除電手段
9:中間転写体
10:給紙手段
11:搬送手段
12:2次転写用の転写手段
13:定着手段
21〜24:張架ロール

Claims (5)

  1. 現像剤担持体表面に形成された少なくともトナーを含有する現像剤の層を用いて、静電潜像担持体表面の静電潜像を現像してトナー画像を得る現像工程と、該トナー画像を転写体表面に転写する転写工程と、該転写体表面のトナー画像を定着する定着工程と、を含み、転写体表面に画像を形成する画像形成方法であって、
    前記トナーが、少なくとも、トナー母粒子と酸化チタン微粒子とを含有し、該酸化チタン微粒子が、該トナーから前記静電潜像担持体表面に移行・付着し、前記酸化チタン微粒子の前記静電潜像担持体表面への付着量が、該静電潜像担持体表面における平均占有面積率(CAV)で1〜20%であり、前記トナー母粒子の球形化度が130以下であり、
    かつ、前記静電潜像担持体表面における前記付着した酸化チタン微粒子の最大占有面積率と最小占有面積率との差(CMAX−CMIN)が、5%以下であることを特徴とするクリーナーレス方式の画像形成方法。
  2. 現像剤担持体表面に形成された少なくともトナーを含有する現像剤の層を用いて、静電潜像担持体表面の静電潜像を現像してトナー画像を得る現像工程と、該トナー画像を中間転写体表面に転写する1次転写工程と、該中間転写体表面に形成されたトナー画像を第2の転写体表面に転写する2次転写工程と、該転写体表面のトナー画像を定着する定着工程と、を含み、転写体表面に画像を形成する画像形成方法であって、
    前記トナーが、少なくとも、トナー母粒子と酸化チタン微粒子とを含有し、
    酸化チタン微粒子が、該トナーから前記静電潜像担持体表面に移行・付着し、前記酸化チタン微粒子の前記静電潜像担持体への付着量が、該静電潜像担持体表面における平均占有面積率(CAV)で1〜20%であり、前記トナー母粒子の球形化度が130以下であり、
    かつ、前記静電潜像担持体表面における前記付着した酸化チタン微粒子の最大占有面積率と最小占有面積率との差(CMAX−CMIN)が、5%以下であることを特徴とするクリーナーレス方式の画像形成方法。
  3. 請求項1又は2に記載の画像形成方法に用いられるトナーであって、前記トナーが、少なくとも、トナー母粒子と酸化チタン微粒子とを含有し、酸化チタン微粒子がトナーから静電潜像担持体表面に移行・付着したときの、酸化チタン微粒子の静電潜像担持体表面への付着量が、静電潜像担持体表面における平均占有面積率(CAV)で1〜20%であり、前記トナー母粒子の球形化度が130以下であり、かつ、静電潜像担持体表面における付着した酸化チタン微粒子の最大占有面積率と最小占有面積率との差(CMAX−CMIN)が5%以下となるトナー。
  4. 現像剤担持体表面に形成された少なくともトナーを含有する現像剤の層を用いて、静電潜像担持体表面の静電潜像を現像してトナー画像を得る現像手段と、該トナー画像を転写体表面に転写する転写手段と、該転写体表面のトナー画像を定着する定着手段と、を備え、転写体表面に画像を形成する画像形成装置であって、前記トナーが、少なくとも、トナー母粒子と酸化チタン微粒子とを含有し、
    酸化チタン微粒子が、該トナーから前記静電潜像担持体表面に移行・付着するものであり、前記酸化チタン微粒子の前記静電潜像担持体表面への付着量が、該静電潜像担持体表面における平均占有面積率(CAV)で1〜20%となるものであり、前記トナー母粒子の球形化度が130以下であり、
    かつ、前記静電潜像担持体表面における前記付着した酸化チタン微粒子の最大占有面積率と最小占有面積率との差(CMAX−CMIN)が、5%以下となるものであることを特徴とするクリーナーレス方式の画像形成装置。
  5. 現像剤担持体表面に形成された少なくともトナーを含有する現像剤の層を用いて、静電潜像担持体表面の静電潜像を現像してトナー画像を得る現像手段と、該トナー画像を中間転写体表面に転写する1次転写手段と、該中間転写体表面に形成されたトナー画像を第2の転写体表面に転写する2次転写手段と、該転写体表面のトナー画像を定着する定着手段と、を備え、転写体表面に画像を形成する画像形成装置であって、前記トナーが、少なくとも、トナー母粒子と酸化チタン微粒子とを含有し、
    酸化チタン微粒子が、該トナーから前記静電潜像担持体表面に移行・付着するものであり、前記酸化チタン微粒子の前記静電潜像担持体への付着量が、該静電潜像担持体表面における平均占有面積率(CAV)で1〜20%となるものであり、前記トナー母粒子の球形化度が130以下であり、
    かつ、前記静電潜像担持体表面における前記付着した酸化チタン微粒子の最大占有面積率と最小占有面積率との差(CMAX−CMIN)が、5%以下となるものであることを特徴とするクリーナーレス方式の画像形成装置。
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