JP2006071846A - 現像装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 潜像担持体1に対面配置した現像ロール4と、該現像ロール4に対面配置されキャリア8とトナー9からなる2成分現像剤により磁気ブラシを形成する磁気ロール4とを備え、前記現像ロール4には現像バイアス11が、前記磁気ロールには第2の直流バイアス12が夫々印加され、前記現像ロール上にトナー薄層を形成して潜像担持体上の潜像を現像する現像装置において、前記キャリア8の形状係数SF−1が105〜130の範囲内で、且つSF−2が110〜130の範囲内であり、好適には前記キャリア8の体積平均粒径が25〜70μmで、且つ前記トナー9の平均円形度が0.93以上である構成とする。
【選択図】 図1
Description
そこで近年は、これらの問題点を解決する技術として、1成分現像方式と2成分現像方式を組み合わせて、ドット再現性に優れ、長寿命化が可能で高速の画像形成が可能なハイブリッド現像方式が提案、実用化されている。
しかしながら、このようなハイブリッド現像方式では、現像ロール上にトナーの消費領域と非消費領域とが生じると、そのロール上におけるトナーの付着状態とトナーの電位差にばらつきが生じる関係から、前の現像画像の一部が次の現像時に残像(ゴースト)として現れる現象、いわゆる履歴現象が発生してしまう。
しかし、このように掻き取り手段を設けると、装置の複雑化、大型化を招くという問題が生じてしまう。また、トナーを掻き取る際に、トナーに凝集が発生することがあり、トナー凝集体を発生させ、画像欠陥を招くという問題もあった。
このように、2成分現像剤中のキャリアとして非球形のキャリアを用いることにより、キャリア同士の接触する割合が高くなり、互いに接触するキャリアを介して磁気ブラシの先端に位置するキャリアにまで電荷の注入が可能となる。そのため、磁気ロール上に形成される磁気ブラシにはその先端に位置するキャリアにまで電荷が注入され、現像ロールと磁気ロールとの間にトナーを移行させるための大きな電界を作用させることができ、現像ロール表面に十分な量のトナーを供給することができるため、確実に履歴現象を防止することが可能となる。
従って、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、2成分現像剤を用いた現像装置において、キャリアの形状等を最適化することにより、現像ロール上のトナーを除去でき、履歴現象の発生を抑制するとともに、現像剤の劣化を防止してトナースペント及びキャリアのコート剥がれを抑制することができ、高画質を維持可能な現像装置を提供することを目的とする。
なお、ハイブリッド現像では画像形成の度に、キャリアとトナーで構成された磁気ロール上の2成分現像剤の磁気ブラシによって現像ロールにトナー層を形成し、現像終了後に現像ロールに残留したトナー層を磁気ブラシによって除去するため、キャリアとトナーの接触する機会が通常の2成分現像と比較して格段に多くなるため、キャリアの表面にトナーの成分が付着する所謂トナースペント量が多くなり、キャリア表面のコート層の剥がれも発生しやすくなる。本発明はこのようなハイブリッド現像で特に発生の目立つ不具合を解決することを目的としている。
前記キャリアの形状係数SF−1が105〜130の範囲内であり、且つSF−2が110〜130の範囲内であることを特徴とする。
また、粒子の凹凸度合いを表す形状係数であるSF−2が110より小さい場合、トナースペント量(キャリア表面に付着するトナー成分の量)が少なく、キャリア表面に設けたコート層の剥がれの発生は少ないが、キャリア表面の凹凸が少ないためトナー搬送量が減少し、履歴現象の発生が確認される。またSF−2が130より大きい場合、トナースペント量が多くなり、キャリア表面に設けたコート層の剥がれが多く発生する。従って、前記キャリアの形状係数SF−2を110〜130の範囲内とすることにより、履歴現象を防止するとともにトナースペント量を少なくし、キャリア表面に設けたコート層の剥がれを抑制することが可能となる。
本発明によれば、体積平均粒径が70μmより小さいキャリアを使用するため、同重量のキャリアに比べて表面積が大きく、保持するトナー量が増大し、現像の際にトナー飛散や履歴現象が発生せず高画質が得られる。さらに、前記キャリアの体積平均粒径を25μm以上としているため、キャリアが静電潜像担持体に付着して流出する惧れがない。
そして、前記トナーの平均円形度が0.93以上であることを特徴とする。
前記トナーの平均円形度を0.93以上としているため、現像ロール上のトナーの除去が確実に行なわれ、履歴現象の発生を防止できる。
また、前記トナーの体積平均粒径が4〜8μmであることが好ましい。
前記トナーの体積平均粒径を8μm以下と比較的小粒径としているため、解像性が良好となるとともに、安定した帯電性を保持でき履歴現象等の不具合の発生を抑止でき、一方、体積平均粒径を4μm以上としているため、凝集力や付着力を抑制でき、高画質を得ることができる。
本実施例における現像装置は、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ、又はそれらの複合機等の画像形成装置における現像装置であって、さらに本実施例では、トナーとキャリアからなる2成分現像剤を使用して、現像ロール上に帯電されたトナーのみを保持させて静電潜像担持体上の静電潜像に飛翔させ、該静電潜像を現像するようにした現像装置であって、キャリアの形状等を最適化して、履歴現象の発生、トナースペント及びキャリアのコート剥がれを抑制することができる構成となっている。
同図に示されるように、本実施例の現像装置は、潜像担持体(感光体)1に対向するごとく離間配置された現像ロール4と、該現像ロール4に対面配置された磁気ロール6と、を備えている。前記潜像担持体1、前記現像ロール4、及び前記磁気ロール6は夫々非接触で配置される。前記磁気ロール6の内部には磁石が備えられ、該磁石によってキャリア8とトナー9からなる2成分現像剤の磁気ブラシ10が形成され、該磁気ブラシ10により前記現像ロール4にトナーを供給する。
前記潜像担持体1の周囲には、帯電器3及び露光ユニット2等が周方向に順に配置されている。
さらに、前記現像ロール4に現像バイアスを印加する現像バイアス電源11が設けられている。該現像バイアス電源11は、直流バイアス電源11aと交流バイアス電源11bとからなり、直流成分(DC)と交流成分(AC)とが重畳された現像バイアスを前記現像ロール4に印加する。
前記磁気ブラシ10により前記現像ロール4上にはトナー薄層5が形成されており、前記現像バイアスを印加することにより、該トナー薄層5のトナー9を飛翔させて現像を行なうようになっている。
また、前記磁気ロール6に隣接して規制ブレード7が配設されており、該規制ブレード7により磁気ブラシ10の厚さを規制している。
露光ユニット2は、半導体レーザ、もしくはLEDを用いることができる。正帯電有機感光体を用いた場合は770nm付近の波長が有効であり、アモルファスシリコン感光体の場合は685nm付近の波長が有効である。
前記2成分現像剤はトナー9とキャリア8からなる。
前記キャリア8は、少なくとも結着樹脂と磁性粉を含み、さらに本実施例の特徴的な構成として、形状係数SF−1が105〜130の範囲内であり、且つSF−2が110〜130の範囲内であるキャリアを使用する。
さらに、前記キャリア8は、その体積平均粒径が25〜70μmであることが好適である。
SF−1=(キャリアの絶対最大長)2/(キャリアの投影面積)*π/4*100
SF−2=(キャリアの周長)2/(キャリアの投影面積)*1/4π*100
また、前記キャリア8の形状係数であるSF−2が110より小さい場合、トナースペント量、コート剥がれの発生は少ないが、キャリア表面の凹凸が少ないためトナー搬送量が減少し、履歴現象が発生する。またSF−2が130より大きい場合、トナースペント量、コート剥がれが増大する。従って、前記キャリアの形状係数SF−2を110〜130の範囲内とすることにより、履歴現象を防止するとともにトナースペント量、コート剥がれを抑制することが可能となる。
前記磁性粉は、キャリアの所望の特性に合わせて従来より用いられている種々の磁性金属酸化物を単独或いは複数種類用いることができる。磁性粉としては、例えば、マグネタイトキャリア、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライトなどを用いることができる。
また、キャリア8は適正な抵抗値を上げない範囲で表面処理して用いても良い。
前記重合法は、結着樹脂を形成する重合性単量体に他の材料を混合して単量体系を得て、この単量体系を分散安定剤を含む水系媒体中に投入、撹拌して液滴粒子を形成し、この状態で重合開始剤等により重合してキャリア粒子を作製する懸濁重合法が好適に用いられる。尚、分散安定剤に代えて乳化剤を用いる乳化重合法を用いることもできる。
前記粉砕法は、結着樹脂を溶融し、溶融した結着樹脂と他の材料を混練し、結着樹脂を冷却固化し、粉砕、熱処理等による形状処理をし、分級する方法等が用いられる。
さらに、前記トナー9の平均円形度が0.93以上であり、且つ該トナー9の体積平均粒径が4〜8μmであることが好適である。
前記トナーの平均円形度を0.93以上としているため、現像ロール上のトナーの除去が確実に行なわれ、履歴現象の発生を防止できる。
さらにまた、前記トナーの体積平均粒径を8μm以下と比較的小粒径とすることが好ましく解像性が良好となるとともに、安定した帯電性を保持でき履歴現象等の不具合が発生せず、一方、体積平均粒径を4μm以上とすることが好ましく、凝集力や付着力を抑制でき、高画質を得ることができる。
この結着樹脂は、樹脂化合物を溶融して作製しても良いし、樹脂を構成する重合体単量体を重合することによって得るようにしても良い。
前記電荷制御剤は、トナーの摩擦帯電性を制御するものであり、正帯電トナーにはニグロシン染料、脂肪酸金属塩、第4級アンモニウム塩等の電子供与性物質が、また負帯電トナーには、アゾ系含金属染料、塩素化パラフィン、塩素化ポリエステルなどの電子受容性物質が用いられる。また、これらの代わりに帯電制御樹脂を用いてもよい。尚、結着樹脂或いは着色剤(カーボンブラック)等の材料により帯電制御することもできる。
前記外添剤は、トナーの流動性、摩擦帯電性、クリーニング特性、キャリアへのトナースペント防止、などを目的としてトナー表面に添加される。コロイダルシリカ、酸化チタン、アルミナ、炭化ケイ素、またはステアリン酸亜鉛等が使用できる。
本評価試験に用いたキャリアの製法は次の通りである。まず、スチレン70重量部、ブチルメタクリレート20重量部、ジビニルベンゼン6重量部、ジエチレングリコールジメタクリレート4重量部、四三酸化鉄(BL−100 チタン工業製)100重量部、四三酸化鉄(BL−200 チタン工業製)100重量部、チタネートカップリング剤(KR−TTS 味の素製)0.5重量部、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)6重量部、トルエン 20重量部を混合して、軟らかいペースト状とした。
次に蒸留水600重量部にリン酸三カルシウム14重量部、及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5重量部を分散させ、この分散液に上記混合物を加えてTKホモミキサー(特殊機化工業製)高粘度用脚部を改造したミキサーを用いて回転数5400rpmで12分間攪拌することにより懸濁液を得た。この懸濁液をセパラブルフラスコに移し、窒素雰囲気下、温度80℃、回転数250rpmで攪拌しながら、5時間反応させることにより重合を完了させた。その後、重合物を濾過し、希酸処理を行い、減圧乾燥させることにより、キャリア粒子を得た。
リン酸三カルシウムの添加量を多くするとき、SF−2が大きくなり、リン酸三カルシウムの添加量を4重量部から40重量部とした以外は同様にして、異なるSF−2のキャリアを得ることができる。このようにして表1にSF−1とSF−2を示す実施例1〜6、比較例1〜6のキャリアを得た。
前記2成分現像剤のサンプルは、実施例1〜実施例5では、キャリアの形状係数SF−1を105〜130の範囲内、SF−2を110〜130の範囲内のキャリアを用い、比較例1〜4では、キャリアの形状係数SF−1を105以下又は130以上、SF−2を110以下又は130以上のキャリアを用いた。尚、何れの場合もキャリアの平均粒径は25〜70の範囲内、トナーの平均円形度は0.93以上とした。キャリアの平均粒径は、体積平均粒径を示す。
また、該キャリアの平均粒径の測定は、レーザ回折式粒度分布測定装置((株)堀場製作所)LA−500により測定した。前記トナーの円形度は、フロー式粒子像分析装置(シスメックス(株))FPIA−2100により測定した。
・S/D(周速比):1.5 M/S:1.5
S/Mギャップ:0.4mm、D/Sギャップ:0.25mm
・磁気ロール(M)
DC:通紙時400V(300V−500V) 紙間0V、
材質:アルミ、径:φ16mm、
Rz:15μm−20μm サンドブラスト処理
・現像ロール(S)
DC:100V、
AC:1600V(p−p) 3000Hz 30%duty 矩形波、
材質:アルミ、径:φ16mm、Rz:2μm以下
・静電潜像担持体(D)
400V(暗電位) 80V(明電位)、径:φ30mm
上記した現像条件において、評価試験を行なった結果を下記表1に示す。
A:欠損2個以下/100個
B:欠損3〜5個/100個
C:欠損6〜10個/100個
D:欠損11個以上/100個
履歴現象の評価は目視により、以下の判定基準で評価した。
○:ほとんど目立たない
△:わずかに目立つ
×:目立つ
トナースペント量の評価は、以下の判定基準で評価した。
○:0.10%以下
△:0.10を越えて0.25%以下
×:0.25%以上
コート残存量の評価は、以下の判定基準で評価した。
○:75%以上
×:74以下
これに対して、比較例1ではキャリアの形状係数SF−2が130を越える値を有するキャリアを用い、比較例2ではキャリアの形状係数SF−1が130を越える値を有するキャリアを用いて夫々評価を行なっているが、何れの場合も、ドット再現性が悪く、さらに現像ゴーストが発生するという結果となった。また、トナースペント量が多く、かつコート残存量も低くなった。
比較例3ではキャリアの形状係数SF−1が105未満のキャリアを用いて評価を行なっており、これによれば、ドット再現性は非常に悪く、現像ゴーストが発生し、さらにトナースペント量も比較的多く生じた。
比較例4ではキャリアの形状係数SF−2が110未満のキャリアを用いて評価を行っており、これによれば、ドット再現性は良好であったものの、現像ゴーストの発生がみられ、トナースペント量も比較的多く生じた。
4 現像ロール
5 トナー薄層
6 磁気ロール
8 キャリア
9 トナー
10 磁気ブラシ
11 現像バイアス電源
11a 第1の直流バイアス電源
11b 交流バイアス電源
12 第2の直流バイアス電源
Claims (3)
- 静電潜像担持体に対向して離間配置した現像ロールと、該現像ロールに対面配置され、キャリアとトナーからなる2成分現像剤により表面に磁気ブラシを形成する磁気ロールと、を備え、前記現像ロールには第1の直流バイアスと交流バイアスからなる現像バイアスが、前記磁気ロールには第2の直流バイアスが夫々印加され、前記第1と第2の直流バイアスの電位差と前記交流バイアスにより前記現像ロール上にトナー薄層を形成して前記静電潜像担持体上の潜像を現像する現像装置において、
前記キャリアの形状係数SF−1が105〜130の範囲内であり、且つSF−2が110〜130の範囲内であることを特徴とする現像装置。 - 前記キャリアの体積平均粒径が25〜70μmであることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
- 前記トナーの平均円形度が0.93以上であることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
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