JP2003295613A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003295613A JP2002100215A JP2002100215A JP2003295613A JP 2003295613 A JP2003295613 A JP 2003295613A JP 2002100215 A JP2002100215 A JP 2002100215A JP 2002100215 A JP2002100215 A JP 2002100215A JP 2003295613 A JP2003295613 A JP 2003295613A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像ゴーストとキャリア飛散を起こさず確実
に帯電されたトナーを現像ロールに供給し、現像装置を
複雑にすることなく連続現像時の画質安定性を確保し
て、長期間安定した画像品質が得られる小型のハイブリ
ッド型現像装置を有する画像形成装置を提供する。 【解決手段】 磁気ロールを導電性とし、現像剤を構成
するキャリアを5Kエルステッドの印加磁場において飽
和磁化値が45emu/g以下で平均粒径が45μm以
下の高抵抗絶縁キャリアで形成すると共に、磁気ロール
と現像ロール間のギャップを500μm以下とし、磁気
ロール側に印加された搬送バイアスをDC電源としてバ
イアスと磁化力を効果的に組み合わせて、現像装置を複
雑にすることなく現像ゴーストとキャリア飛散を防止
し、連続現像時の画質安定性を確保して長期間安定した
画像品質が得られるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を利
用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合
機などの画像形成装置に係り、特に、磁性キャリアを用
いて非磁性のトナーを帯電させる2成分現像剤を使用
し、現像ロール上に帯電されたトナーのみを保持させて
静電潜像に飛翔させ、該潜像を現像するようにしたハイ
ブリッド型現像装置を有する画像形成装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を利用した複写機、プリン
タ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置
における現像方式には、トナーと磁性キャリアを用いた
2成分現像方式、絶縁トナーや導電トナーを用いた1成
分現像方式、磁性キャリアを用いて非磁性のトナーを帯
電させる2成分現像剤を使用し、現像ロール上に帯電さ
れたトナーのみを保持させて静電潜像に飛翔させ、該潜
像を現像するようにしたハイブリッド現像方式などがあ
る。
【0003】2成分現像方式は、キャリアによるトナー
の帯電性に優れ、長寿命化が可能であると共にベタ画像
の均一化などの利点がある反面、現像装置が大きく複雑
になる、トナー飛散やキャリア引きが発生する、キャリ
アの耐久性によって画質が変化するなどの欠点がある。
また1成分現像方式は、現像装置がコンパクトになって
ドット再現性に優れているが、現像ロール、チャージロ
ーラの劣化のために耐久性が低く、現像装置を交換する
ため消耗品価格が高価になる、選択現像が発生するなど
の欠点を有している。そしてハイブリッド現像方式は、
ドット再現性に優れ、長寿命化が可能で高速の画像形成
が可能な方式ではあるが、従来では、現像ゴーストの発
生やトナーの飛散などの問題があった。
【0004】このハイブリッド現像方式は、非接触の1
成分現像の手段として検討されてきたが、近年、高速の
画像形成が可能な現像方式として、特に潜像担持体(感
光体)上に複数のカラー画像を順次形成する1ドラム色
重ね方式用としても検討されてきた。この方式では、潜
像担持体上に正確にトナーを重ねることで色ズレの少な
いカラー画像形成が可能であり、カラーの高画質化に対
応する技術として注目されてきた。
【0005】しかしながら前記した1ドラム色重ね方式
では、使用する色数分の現像装置を潜像担持体の周りに
配置せねばならないから潜像担持体が大型になり、画像
形成装置の小型化の妨げになる。そのため、使用するト
ナーの色に対応した複数の電子写真プロセス部材を並べ
て配置し、転写部材の送りに同期させてカラ−画像を形
成して転写部材上で色重ねを行うタンデム方式が注目さ
れてきた。しかしながらこの方式では、高速性に優れて
いる利点があるものの、各色の電子写真プロセス部材を
並べて配置しなければならないために大型化する欠点を
有していた。この対策として潜像担持体同志の間隔を狭
くし、小型化した画像形成ユニットを配置した小型タン
デム型画像形成装置が提案されている。
【0006】このように構成された小型のタンデム型画
像形成装置においては、画像形成ユニットの幅方向のサ
イズを極小にするため、現像装置を縦型とすることが有
利である。すなわち、潜像担持体の上部方向に現像装置
を配置することがレイアウト上望ましい。しかしながら
従来の2成分現像方式では、このように現像装置を縦型
に配置した場合、現像剤の還流、すなわち現像剤攪拌部
から潜像担持体に近接した現像部材への供給が複雑にな
り、装置の小型化に限界が生じると共に潜像担持体への
キャリアの付着、トナーの飛散が避けられないという間
題があった。
【0007】そのため、例えば特開平6−274039
号公報、特開平8−262874号公報、特開平10−
31366号公報には、非接触2成分現像装置におい
て、磁気ロールに内包された磁極の強さや設置角度、磁
極の数などを調整し、現像領域における磁気穂を平坦に
してキャリア付着を防止したり(特開平6−27403
9号公報)、未現像の現像剤を搬送する搬送磁極S1、
現像磁極N1、現像済みの現像剤を搬送する搬送磁極S
2の磁力を順次大きくし、磁気拘束力を大きくして潜像
担持体に対してキャリア付着が起こらないようにしたり
(特開平8−262874号公報)、磁石ロールを複数
の位置に回転固定して最適なトナー供給ができるように
した(特開平10−31366号公報)現像装置が示さ
れている。
【0008】またこういった磁極に関する調整だけでな
く、特公平6−58546号公報、特開平8−1372
74号公報、特開平9−197722号公報、特許第2
611192号公報などには、キャリアやトナーの粒
径、飽和磁化などを調整し、トナー融着によるトナーフ
ィルミング、キャリア付着やキャリア飛散による画像品
質低下や現像剤寿命低下、機内汚染などを防止するた
め、飽和磁化値が40emu/g以下、平均粒径30μ
m以下のキャリアと、粒径が実質的に1〜10μmのト
ナーで構成した現像剤(特公平6−58546号公報)
や、キャリア密度が4.0g/cm以下、1kOeの
磁界中における体積当たりの磁化が40emu/cm
以上150emu/cm以下とした現像剤を用い、潜
像担持体と対向する現像領域に互いに極性の異なる複数
の磁極を配置(特開平8−137274号公報)した
り、核体粒子に被覆層を形成したキャリアを用い、飽和
磁化を50〜70emu/g、平均粒子径を30〜40
μm、粒子径が22μm以下の重量比が2.0〜17.
0重量%で、{(投影像の周囲長)÷(4π×投影面
積)}で表される形状係数が、平均粒子径以下の粒子の
ほうが平均粒子径を超える粒子ものより大きくなるよう
にしたキャリアを用いた現像剤(特開平9−19772
2号公報)、現像領域上流側の穂高規制部材とさらに上
流側に設けた前規制部材の間にキャリアを入れる空室を
設け、この空室でトナーを帯電させて一定の帯電量を得
ると共にキャリアを40emu/g以上の飽和磁化を有
する平均粒径20〜100μmのもので構成するように
した装置(特許第2611192号公報)などが示され
ている。
【0009】他の方法として、キャリアを用いない1成
分現像方式も提案されているが、現像ロールを潜像担持
体に接触する方式では潜像担持体のトルク変動をきた
し、タンデム型の弱点である色ずれを助長させてしまう
欠点があった。また、潜像担持体に非接触な方式では、
トナーをチャ−ジロールで帯電させ、弾性規制ブレード
で現像ロール上の層厚を規制していたため、トナーの添
加剤がチャ−ジロールに付着して帯電能力が低下した
り、規制ブレードにトナーが付着し層形成が不均一にな
ってしまい、画像欠陥をきたすことがあった。
【0010】そのため、これらの問題を解決する手段の
一つとして、前記したハイブリッド現像方式が注目され
てきた。すなわちハイブリッド現像方式では、前記した
ように現像ゴーストの発生やトナーの飛散などの問題が
あるが、現像ロールが潜像担持体と非接触であるからト
ルク変動をきたすことがなく、ドット再現性に優れて長
寿命化が可能な高速の画像形成装置が提供できる。
【0011】こういった技術に関する従来技術として
は、米国特許第3,866,574号公報に、潜像担持
体に対して非接触に設置したドナーロール(現像ロー
ル)上に非磁性トナーで薄層を形成し、交流電界によっ
て潜像担持体上の潜像に該トナーを飛翔させる提案がな
されている。また米国特許第3,929,098号公報
には、磁気ロールを用いて現像剤をドナーロールに進ま
せ、このドナーロール上にトナーを転移させてトナー層
を形成する現像装置が示されている。
【0012】しかしながらこれらの提案では、2成分現
像剤を採用してドナーロール上への薄層形成は可能なも
のの、トナーの帯電が高くなった場合にドナーロール上
のトナーの分離が困難になり、強い交流電界が必要とさ
れる。この電界が潜像担持体上のトナー層を乱してしま
うので、色重ねなどには間題を有していた。そのため特
開平3−113474号公報には、ドナーロールと潜像
担持体の間にワイヤからなる補助電極を設け、この補助
電極に弱い交流電界を印加して現像されたトナーを乱さ
ないようにした、いわゆるパウダ−クラウド現像法が提
案されている。
【0013】そして理論面では、電子写真学会誌第19
巻第2号(1981)に東芝(株)から、2成分現像剤
を用いた現像ロール上のトナー層の形成についての報告
がなされ、特開昭59−121077号公報に特許とし
ての出願がある。
【0014】また上記した従来の技術は、現像性の高い
トナーの粗粉が選択的に潜像担持体に現像されやすく、
連続印刷を行うと帯電性の高いトナーの微粉が現像スリ
ーブに堆積して選択現像が起こって画像濃度の低下が生
じる傾向があった。さらに、トナーの帯電制御が複雑
で、潜像担持体に高い表面電位と大きな現像電界を印加
することを必要としていた。そのため、現像ロール上に
トナーの消費領域と非消費領域とが生じると、その現像
ロール上におけるトナーの付着状態とトナーの電位差に
ばらつきが生じる関係から、図3に示したように前の現
像画像の一部が次の現像時に残像(ゴースト)として現
れる現象、いわゆる履歴現象が発生しやすいという不具
合がある。例えば図3において、35は矩形の黒ベタで
構成されたソリッド画像であり、36、37はそれに続
くこのソリッド画像より広いハーフトーン画像で、現像
ロール上にトナーの消費領域と非消費領域とが生じた場
合、このソリッド画像35に続けてこのハーフトーン画
像36、37を印刷すると、図3(b)における38の
ような残像(ゴースト)が生じる。さらに、高濃度の現
像パターンを連続して印刷した場合に、画像濃度にムラ
が生じるなどの画像不均一性がおこりやすく、現像器を
小型化する場合の課題となっていた。
【0015】これを防止するため特開平11−2316
52号公報には、現像ロール上の現像残トナーを掻き取
るための部材と、掻き取られたトナーの回収装置に関し
ての提案がなされ、また、現像ロール上のトナーを確実
に回収する方法として、特開2000−81788公報
には、専用の回収ロールを用いる提案がなされている。
しかしながらこれらの方法は、複雑な機構が必要で小型
の電子写真プロセスには実用化されていない。さらに磁
気ブラシを用いた履歴現象の対応策として特開平7−1
28983号公報に、磁気ロールの磁束密度の半値幅領
域を広く設定することにより、現像ロール上のトナーの
回収と供給を図る提案がなされている。また、タンデム
型の現像器の制御方法として特開昭63−249164
号公報には、転写工程を行っている画像形成部以外の画
像形成部における現像装置の動作を停止させ、現像剤の
劣化を防ぐようにした出願がなされている。
【0016】またこういったハイブリッド現像方式にお
いては、選択現像による画像濃度低下、トナーを現像ロ
ールに保持させたまま長時間放置することによる現像欠
陥、画像劣化、現像ゴースト、トナー飛散、スリーブ付
着などが生じるため、前記した特開平6−274039
号公報、特開平8−262874号、特開平10−31
366号公報、特公平6−58546号公報、特開平8
−137274号公報、特開平9−197722号公
報、特許第2611192号公報などに示された現像装
置や現像剤を使う方法もあるが、これらの公報に示され
た装置や現像剤は2成分現像装置のためのものであり、
また複数の磁極や磁気ロールを回転させたりする複雑高
価な構成を必要としたり、現像ロール上のトナーを入れ
替えるためには磁気ロール上の磁気ブラシと現像ロール
との間に接触による適度なニップができることが必要な
ハイブリッド型現像装置とは異なった構成が取られてお
り、そのまま使うことはできない。
【0017】そのため特開平7−72733号公報(U
SP5,420,375号公報)には、2成分現像剤に
よる磁気ブラシを形成する磁気ロールと、この磁気ロー
ルから供給されたトナーの薄層を担持するドナーロール
(現像ロール)と、このドナーロールと潜像担持体との
間に設けられた電極とを有し、この電極には直流と交流
からなるバイアスを、現像ロールには直流バイアスを、
そして磁気ロールにはスイッチで異極性となる電圧に切
り替えられるようにした直流バイアスを印加するよう構
成し、上記問題点を解決するようにしたハイブリッド型
現像装置が示されている。すなわちこの特開平7−72
733号公報に示された現像装置においては、磁気ロー
ルと現像ロールの電位差で磁気ロール上に形成された磁
気ブラシで現像ロール上にトナー薄層を形成し、さらに
現像ロールと電極間に印加された直流と交流が重畳され
たバイアスで電極近辺にトナークラウド(雲)を形成し
て潜像担持体上の潜像を現像すると共に、上記問題を解
決するようにしたものである。
【0018】また特開2000−250294公報に
は、前記特開平7−72733号公報に示された現像ロ
ールと潜像担持体との間に電極を設ける方式につき、電
気的にバイアスされて張力のかかった電極線の振動によ
る不均一な現像や、塵が瞬間的に電極に付着して現像ロ
ールに条痕を生じさせる現象が生じるとして、電極を埋
め込んだ現像ロールを用いたハイブリッド型現像装置が
従来例として紹介され、さらにこの電極を埋め込んだ現
像ロールを用いた場合でも、現像ロール上に付着したキ
ャリアの画像への付着、現像ロールに埋め込んだ電極が
所定間隔を持っているため潜像担持体へのトナー供給効
率が悪く、画像比率が高い画像を連続して現像処理した
場合に画像抜けを生じる現象、磁気ロールと現像ロール
へ印加する交番バイアスで選択現像が生じ、画質低下、
濃度低下を生じる現象などを防止するようにしたハイブ
リッド型現像装置が示されている。
【0019】すなわちこの特開2000−250294
公報に示された装置では、導電性スリーブ上に誘電体層
を設けてその中に微小間隔で電極を埋め込むようにして
現像ロールを構成し、潜像担持体へのトナー供給効率を
改善すると共に電極間の短絡の防止と表面保護を行わ
せ、合わせて、数秒の時間で電荷の集積を消散させるに
足る誘電率とフリンジ電荷が約数ミリ秒以下でコーティ
ングを貫通できるようにした電極緩和許容層を設けてい
る。そして潜像担持体と現像ロール間には、現像ロール
上に埋め込まれた電極にACとDCからなるバイアス電
圧を供給するブラシ電極を、現像ロールと磁気ロール間
には、現像ロール上に埋め込まれた電極にACとDCか
らなるバイアス電圧を供給する磁気ブラシを設け、潜像
担持体と現像ロール間では現像ロール上のトナーをクラ
ウド(雲)状にして潜像担持体上の潜像を現像し、現像
ロールと磁気ロール間ではトナーを磁気ロールと現像ロ
ール間で往復させるようにしている。そして前記AC電
源を共通とすると共にこの波形を矩形波とし、この矩形
波のデューティ比をトナーが現像ロールから磁気ロール
へ戻される時間より磁気ロールから現像ロールへ搬送さ
れる時間が短くなるようにし、トナーとキャリアで慣性
が異なることを利用して現像ロールへのキャリア付着の
防止、トナーの選択搬送性を防止するようにしている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記特開
平3−113474号公報に記載されたパウダークラウ
ド現像法は、補助電極のワイヤが非常に汚れやすく、ま
た、振動による画像劣化等が発生するため、あまり一般
的な方法とはなっていない。さらに特開平11−231
652号公報、特開2000−81788公報、特開平
7−128983号公報などに示された装置も、トナー
の掻き取り装置や回収ロールの設置が必要であったり、
特別な回収バイアスの印加などによってトナーのストレ
スが増し、トナーの耐久性能劣化の要因になったり、次
の現像タイミングでの現像ロールの層形成に時間を要
し、高速性を損なったりしていた。また長期使用時に、
キャリアの耐久性能劣化によってトナーの帯電性が変化
し、現像ロール上のトナーの帯電特性が大きく変化して
補給トナーや回収トナーの帯電の分布が広くなり、帯電
不良によるトナーの飛散やカブリの原因になっていた。
さらに劣化したキャリアの交換の煩わしさがあり、実用
にはいたっていないのが実情である。
【0021】また、タンデム型の現像装置の制御方法と
しての特開昭63−249164号公報に示された装置
は、転写工程を行っている画像形成部以外の現像装置の
動作を停止させたり、現像ロールと磁気ロール間に印加
する高圧を高周波数で切り替える装置や制御が必要であ
り、高価にならざるを得ないと共に、現像装置はトナー
ロールや磁気ロール、及び撹拌部材を横に並べた構成と
なっており、小型化が難しいという欠点がある。
【0022】また、特開平7−72733号公報(US
P5、341、197)、特開2000−250294
公報に示された装置も、特開平7−72733号公報の
ものは前記したパウダークラウド現像法であって、補助
電極のワイヤが非常に汚れやすく、振動による画像劣化
等が発生し、さらに特開2000−250294公報に
示された装置も、現像ロールに電極を埋め込む必要があ
ると共にこの電極にACとDCを重畳したバイアスを供
給するためのブラシ電極が必要な複雑な構成であり、電
極が周方向に断続していると共に、ブラシ電極が何らか
の理由で汚れたり振動などでトナーが固着し、現像ロー
ルの電極に接触できなくなると全くトナーの制御ができ
なくなる。
【0023】さらに前記したように、高濃度の現像パタ
ーンを連続して印刷した場合、現像ロールへのトナーの
微粉、及びトナー成分による汚染が付着し、いわゆるト
ナーフィルミングが発生して現像ロール上のトナー層が
不均一になり、画像濃度にムラが生じるなどの画像不均
一性がおこりやすいが、こういったことも現像器を小型
化する場合の課題となっていた。
【0024】上記の事情に鑑み本発明は、現像装置を複
雑にすることなく現像ゴースト、キャリア飛散の発生を
防ぎ、確実に帯電されたトナーを現像ロールに供給する
と共に連続印刷時においても画像不均一が生じず、長期
間安定した画像品質が得られるハイブリッド型現像装置
を有した小型、高速、安価な画像形成装置を提供するこ
とが課題である。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明においては、請求項1に記載したように、キャリ
アとトナーからなる現像剤を磁気保持しながら帯電させ
る2成分現像剤搬送用磁気ロールと、該磁気ロールの磁
気ブラシと搬送バイアスを利用して前記搬送体よりトナ
ーを移送し、その表面にトナーのみの薄層を形成する現
像ロールと、該現像ロールと潜像担時体の最近接位置
(現像位置)に現像バイアスを印加して潜像担時体の潜
像の現像を行うハイブリッド型現像装置を有した画像形
成装置において、前記磁気ロールが導電性であり、前記
キャリアを5Kエルステッドの印加磁場において飽和磁
化値が45emu/g以下で平均粒径が45μm以下の
高抵抗絶縁キャリアで形成すると共に、前記磁気ロール
と現像ロール間のギャップを500μm以下として磁気
ロール側に印加された搬送バイアスがDC電源であるこ
とを特徴とする。
【0026】このように、キャリアを飽和磁化値が45
emu/g以下で平均粒径が45μm以下と低飽和磁化
/小径にすることで、磁気ブラシが短く、且つ、密度が
高められ、磁気ブラシの現像ロールへの接触ニップの先
端はキャリアの比表面積が大きくなって現像ロール上の
現像残トナーを剥ぎ取る効果が大きくなると共に、磁気
ブラシが短くなることによってトナー飛散も防止され
る。その上、磁気ロールと現像ロール間のギャップを5
00μm以下にすることで、磁気ロール上の磁気ブラシ
と現像ロールとの間には接触による適度なニップ形成が
なされると共に、磁気ロールと現像ロール間の電界の作
用を強化することが可能になり、現像ロール上の現像残
トナーの回収と入れ替えが容易にできるようになって潜
像担持体上の現像残トナーが効果的に剥ぎ取られ、現像
ゴーストが防止される。そのため、確実に帯電されたト
ナーが現像ロールに供給され、連続印刷時においても画
像不均一が生じず、長期間安定した画像品質が得られる
ハイブリッド型現像装置を有した小型、高速、安価な画
像形成装置を提供することができる。
【0027】そして請求項2に記載した発明は、前記磁
気ロールに内包された固定磁石の磁極が、磁気ロールを
構成する回転スリーブの回転方向に前記磁気ブラシの穂
切りをする穂切り部に対応した穂切り磁極から現像剤を
磁気ロールから分離させる分離部の分離磁極に向かって
強い磁力差をもって配置され、穂切り部から分離部の水
平磁力を順次高めるように設定したことを特徴とする。
【0028】このように、磁気ロールを構成する磁極に
よって形成される水平磁力を穂切り部から分離部に順次
高めるように設定したことにより、磁気ロール内部の固
定マグネットの磁力線に沿って搬送される磁気ブラシ
は、磁気ロールのスリーブ表面と磁気ブラシの付け根で
滑り現象が生じることなく、磁気ブラシの均一性が確保
されて現像ロールに安定してトナーを供給することがで
き、磁気ブラシの滞留や漏れ、現像剤の飛散といったこ
とを防止して、長期間安定した画像品質が得られるハイ
ブリッド型現像装置を有した小型、高速、安価な画像形
成装置を提供することができる。
【0029】そしてこの請求項2の発明の実施態様であ
る請求項3に記載した発明は、前記磁気ロールに内包さ
れた磁極のうち、現像ロールに対向した磁極の磁力を1
000ガウス以下とすると共に、穂切り部から分離部に
向かって順次高められる水平磁力の磁力差を、50乃至
150ガウスとしたことを特徴とする。
【0030】このように、現像ロールに対向した磁極の
磁力を1000ガウス以下と小さくすると共に、穂切り
部から分離部に向かって順次高められる水平磁力の磁力
差を50乃至150ガウスとすることにより、キャリア
を低飽和磁化/小径にすることによって磁気ブラシの穂
が大きく立たず、また、磁気ブラシの均一性が確保され
て現像ロールに安定してトナーを供給することができ、
磁気ブラシの滞留や漏れ、現像剤の飛散といったことを
防止して、長期間安定した画像品質が得られるハイブリ
ッド型現像装置を有した小型、高速、安価な画像形成装
置を提供することができる。
【0031】そして請求項4に記載した発明は、前記現
像ロールと磁気ロールの回転方向を同一とし、磁気ロー
ルの回転速度を現像ロールの回転速度の1乃至2倍とす
ることで、前記現像ロール上のトナーの磁気ブラシによ
る回収と供給を容易にしたことを特徴とする。
【0032】このように、現像ロールと磁気ロールの回
転方向を同一とし、磁気ロールの回転速度を現像ロール
の回転速度の1乃至2倍とすることで、磁気ロール上の
磁気ブラシを適度に現像ロールへ接触させることがで
き、潜像担持体への現像残トナーを剥ぎ取る効果が生じ
て、回収性能がさらに向上し、長期間安定した画像品質
が得られるハイブリッド型現像装置を有した小型、高
速、安価な画像形成装置を提供することができる。
【0033】そして請求項5に記載した発明は、前記ト
ナーの体積平均粒径を4.0μmから8.0μmの範囲
とし、体積平均粒径/個数平均粒径を1.3以下として
画像濃度を維持するようにしたことを特徴とする。
【0034】このように、トナーの体積平均粒径と体積
平均粒径/個数平均粒径を維持することにより、現像ロ
ールに印加した交流バイアスによってトナーを現像ロー
ルと潜像担持体間で往復運動させ、直流バイアスの電位
差によって現像を行っても、選択現像が防止できると共
にカラー画像出力に際して粒状感を増大させるといった
ことも防止でき、帯電量の高い微粉粒子のトナーが現像
ロールの表面に付着するため回収機構を設けるといった
必要も無くなって、長期間安定した画像品質が得られる
ハイブリッド型現像装置を有した小型、高速、安価な画
像形成装置を提供することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の
形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、そ
の相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの
発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる
説明例に過ぎない。
【0036】図1は本発明に係るハイブリッド型現像装
置を有するタンデム型画像形成装置の一実施例の概略構
成図、図2は本発明に係るハイブリッド型現像装置の概
略構成図、図3は残像(ゴースト)の発生を説明するた
めの図、図4は磁気ロールを構成する磁極の配置とそれ
ぞれの磁極間の水平磁力を説明するための図、図5はキ
ャリアの平均粒径と飽和磁化を変化させると共に、磁気
ロールと現像ロールのギャップ、及び磁気ロールとブレ
ード間のギャップを変化させて現像ゴーストとトナー飛
散の状態を調べ、磁気ブラシの最適化を検討した実験結
果を示した表、図6は磁気ロールを構成する磁極による
水平磁力を変化させて磁気ブラシの均一性、滞留、ハウ
ジングからのトナー漏れの状況を実験した結果を示した
表、図7は体積平均粒径、個数平均粒径が異なるトナー
により、10000枚の耐刷実験を実施した際の画像濃
度の変化を調べた結果を示した表である。
【0037】図1において、1はタンデム型画像形成装
置本体、2は現像装置、3は潜像担持体(感光体)、4
は露光ユニット、5は記録媒体の搬送ベルト、6は現像
剤容器、7は記録媒体を収容した給紙カセット、8は潜
像担持体3を帯電させるための帯電器、9は潜像担持体
3上のトナー像を転写バイアスにより記録媒体に転写す
るための転写装置、10は記録媒体に転写されたトナー
像を定着する定着装置であり、タンデム型画像形成装置
においては、潜像担持体(感光体)3の周りに設置する
帯電器8、露光ユニット4、現像装置2、転写装置9、
クリーニング装置などをコンパクトに設計することが重
要であり、例えば本発明においては、現像装置2は潜像
担持体3に対して隣接し、略垂直の方向に配置される。
【0038】図2において、21は内部に配設された磁
石によって2成分現像剤の磁気ブラシ30を発生させ、
現像ロール22にトナー25を供給する現像剤搬送体と
しての磁気ロール、22はトナー薄層26を担持して潜
像担持体3上の静電潜像を現像する現像ロール、24は
キャリア、25はトナー、26は現像ロール22上のト
ナー薄層で、26aは潜像を現像する前の薄層を、26
bは潜像を現像した後に残ったトナーの薄層を示す。2
7は潜像担持体3へ現像ロール22上に形成されたトナ
ー薄層26のトナー25を飛翔させて現像を行わせるた
めの現像バイアスで、27aは直流(DC)バイアス
(Vdc1)、27bは交流(AC)バイアスである。
28は磁気ロール21上の磁気ブラシ30からトナー2
5を現像ロール22へ搬送するための直流(DC)バイ
アス(Vdc2)、29は磁気ロール21上の磁気ブラ
シ30の厚さを規制する規制ブレードであり、この規制
ブレード29への現像剤の滞留を避けるため、磁性体を
接着または溶接して取り付けても良い。
【0039】このうち潜像担持体(感光体)3の材料と
しては、アモルファスシリコン(a−Si)感光体、有
機感光体(OPC)などを用いることができる。正帯電
有機感光体(正OPC)は、オゾンなどの発生が少なく
て帯電が安定しており、特に単層構造の正帯電有機感光
体は、長期にわたる使用によって膜厚が変化した場合に
おいても感光特性に変化が少なく、画質も安定するため
長寿命のシステムには好適である。そして、正帯電有機
感光体を長寿命のシステムに用いる場合、膜厚を20μ
mから40μm程度に設定することが好ましい。20μ
m以下の場合は、膜厚が減少して10μm程度になった
ときに絶縁破壊によって黒点の発生が目だってくる。ま
た、40μm以上とした場合は感度が低下し、画像濃度
低下の要因となる。
【0040】露光ユニット4は、半導体レーザ、もしく
はLEDを用いることができる。正帯電有機感光体を用
いた場合は770nm付近の波長が有効であり、アモル
ファスシリコン感光体の場合は685nm付近の波長が
有効である。以下本発明においては、潜像担持体3とし
て正帯電有機感光体を用い、露光ユニット4の光源とし
てLEDを用いた場合を例に説明してゆく。
【0041】現像ロール22の最表面は、体積固有抵抗
が10Ω・cm以下に設定された均一な導電性のア
ルミニウム、SUS、導電樹脂被覆などからなるスリー
ブで構成する。そしてそのシャフト部には、直流(D
C)バイアス(Vdc1)27a、交流(AC)バイア
ス27bを接続し、回転する現像ロール22と潜像担持
体3、及び磁気ロール21との間にこの直流と交流を重
畳したバイアスが作用するようにする。そして、この交
流バイアス27bが供給する交流成分は、デューティ
(Duty)比を50%以下とした矩形波で構成する。
本発明においては、一例として直流バイアス
(Vdc1)27aを100V、交流バイアス27bを
Vppが1.5kV、周波数3.0kHz、デューティ
(Duty) 比30%に設定した。このように直流バ
イアス(Vdc1)27aと交流バイアス27bを現像
ロール22に直接印加し、かつ、現像ロール22の最表
面を10Ω・cm以下の導電性とすることによっ
て、現像時に現像ロール22と潜像担持体3、及び、磁
気ロール21との間に鋭いバイアス成分を印加すること
ができ、現像開始時のトナー層形成の反応を良くするこ
とができる。
【0042】磁気ロール21は、現像剤搬送体として内
包した固定マグネットによってキャリア24とトナー2
5からなる2成分現像剤を磁気保持し、磁気ブラシ30
を発生させてこの磁気ブラシ30の厚さを規制ブレード
29によって規制しながら現像ロール22にトナー25
を供給する。磁気ロール21の固定マグネットは、図4
に示したように少なくとも一つの反発極を有した5極で
構成され、現像ロール22との最近接磁極N1、磁気ロ
ール21を構成する回転スリーブの回転方向上流側に設
けられたミキサーで攪拌された現像剤を受け取って保持
し、形成された磁気ブラシ30の高さを規制する規制ブ
レード29によって穂切りを行う穂切り部に位置する穂
切り磁極N3、最近接磁極N1へこの磁気ブラシ30を
搬送する搬送磁極S1、最近接磁極N1から磁気ブラシ
を受ける搬送磁極S2、汲み上げ磁極N3との反発磁界
によって現像剤を磁気ロール21から分離させる分離部
に位置する分離磁極N2で構成される。現像剤による磁
気ブラシ30の磁極間の搬送は、異なる磁極間で形成さ
れた水平磁力線を伝っておこなわれる。そして本発明に
おいては、現像ロール22との最近接磁極N1の磁力を
1000ガウス以下とし、また穂切り磁極N3から搬送
磁極S1への水平磁力をH1、搬送磁極S1から最近接
磁極N1への水平磁力をH2、最近接磁極N1から搬送
磁極S2への水平磁力をH3、搬送磁極S2から分離磁
極N2への水平磁力をH4としたとき、これら穂切り部
から分離部への水平磁力の磁力差を、50乃至150ガ
ウスずつ連続して順次高めるように設定し、磁気ロール
21の磁極位置及び極間での磁気ブラシ30の穂立ちを
大きくせず、現像剤が現像ロール22に対して密に接触
するようにして、現像ロール22上に安定して現像剤層
を形成できるようにすると共に現像残トナー26bの回
収を効率よく行えるようにし、現像ゴーストとキャリア
飛散を防止できるようにした。
【0043】またこの磁気ロール21と規制ブレード2
9とのギャップは450〜500μmが好ましく、前記
したように規制ブレード29への現像剤の滞留を避ける
ため、磁性体を接着または溶接して取り付けても良い。
そしてこの現像ロール22へのトナー25の供給は、磁
気ロール21に印加された直流(DC)バイアス(V
dc2)28と、現像ロール22に印加されている直流
バイアス(Vdc1)27aとの電位差、及び交流バイ
アス27bによって行われる。直流バイアス
(V dc2)28の電圧は本発明においては一例として
350Vとし、現像終了時に現像ロール22上のトナー
層を入れ替える場合は、直流バイアス(Vdc1)27
aを変化させずに交流バイアス27bを印加した状態で
直流バイアス(Vdc )28を同極性内で変化させ、
現像ロール22上のトナー薄層26を磁気ブラシ30に
回収する。この直流バイアス(Vdc2)28の変化量
は、常時磁気ブラシ30のトナーを現像ロール22へ移
送する方向となる電圧差が生じる値、すなわち磁気ロー
ル21側の直流バイアス電圧値を現像ロール22側の直
流バイアス電圧値より大きく維持し、直流バイアス(V
dc1)27aが100Vの場合はそれ以上の値(すな
わちこの例では100Vから350Vの間の値)とす
る。なお、この直流バイアスの変化は、上記説明では直
流バイアス(Vdc2)28を変化させるとしたが、磁
気ロール21側の直流バイアス電圧値を現像ロール22
側の直流バイアス電圧値より大きく維持すれば、直流バ
イアス(Vdc2)28と直流バイアス(Vdc1)2
7aの両方を変化させても良い。
【0044】潜像担持体3と現像ロール22との間隔
は、一例として約250μmとしてこの間にワイヤ電極
等は用いない。通常この潜像担持体3と現像ロール22
との間隔は、150から400μm、好ましくは200
から300μmであり、この間隔が150μmより狭い
とカブリの要因になり、400μmより広いとトナー2
5を潜像担持体3に飛翔させることが困難になって、十
分な画像濃度を得ることができない。また、選択現像を
発生させる要因になる。磁気ロール21と現像ロール2
2との間隔は500μm以下とし、磁気ロール21と現
像ロール22間の電界の作用を強化することを可能とし
て、現像ロール22上の現像残トナー26bの回収と入
れ替えが容易にできるようにする。
【0045】現像ロール22上のトナー薄層26を入れ
替えるには、現像終了時に交流バイアス27bを印加し
た状態で直流バイアス(Vdc2)28を変化させ、現
像ロール22上のトナー薄層26を磁気ブラシ30に回
収する。磁気ロール21の回転速度を現像ロール22の
回転速度に対して1乃至2倍に設定すると、現像ロール
22上トナーの入れ替えが促進される。この時、磁気ロ
ール21の回転方向を現像ロール22と同方向、例えば
現像ロール22の回転方向が逆時計方向の場合は磁気ロ
ール21も同様に逆時計方向である方が好ましい。現像
ロール22と磁気ロー21ルとの回転比が存在しない
と、現像ロール22からのトナーの回収が不十分とな
る。また、2倍以上にすると磁気ロール21の回転速度
が増大し、振動や発熱の要因となってトナーへのストレ
スを増加させる。
【0046】現像剤はトナー25とキャリア24からな
り、キャリア24としては、マグネタイトキャリア、M
n系フェライト、Mn−Mg系フェライトなどを用いる
ことができ、適正な抵抗値を上げない範囲で表面処理し
て用いることも可能である。本発明では一例として体積
固有抵抗が10Ωcmにシリコーン樹脂被覆をし、
5kエルステッドの印加磁場における飽和磁化値が45
emu/g以下、平均粒径45μm以下の低飽和磁化/
小径のフェライトキャリアを用い、磁気ブラシ30を短
く、且つ、密度が高められるようにした。
【0047】トナー25は、小径キャリア24による帯
電付与を良好に行えるようにして選択現像性を回避する
ため、粒度分布を狭く規定した。すなわちトナー25の
粒度分布が広いと、粒度の大きいトナー25の帯電付与
を小径キャリア24で行うことが困難になり、微粉トナ
ー25が選択的に帯電されて選択現像が促進され、長期
にわたる現像の安定性が保たれない。一般的にトナーの
粒度分布の広がりはコールターカウンターで測定され、
体積分布平均粒径と個数分布平均粒径の比でもって表現
される。選択現像を防止するためにはその比率を小さく
することが重要である。分布が広いと、連続印刷時に現
像ロール22に比較的粒度の小さなトナーが堆積し、現
像性を低下させる。本発明においては、トナーの体積平
均粒径を4.0μmから8.0μmとし、選択現像を防
止するため体積平均粒径/個数平均粒径の比を1.30
以下とした。体積平均粒径が4μm以下の場合はトナー
粒子の帯電量が高くなり、現像ロール22の表面への静
電的付着力が増大し、潜像担持体3への現像性、磁気ロ
ール21への回収性が悪くなる。また体積平均粒径が8
μmを超えると、今度は初期濃度が得られず、かつ、画
像濃度維持性が悪くなる。以下本発明においては、正帯
電のトナーを用いる場合を一例として説明するが、前記
したバイアスとの関係を逆にすることで、負帯電のトナ
ーを用いた場合でも同様に構成できることは自明であ
る。
【0048】以上が本発明に係る画像形成装置の構成概
略であるが、潜像担持体3上の現像残トナー薄層26b
は、磁気ロール21のトナー25と入れ替わり、もしく
は電荷のリセットがされないと、トナー薄層26aに層
厚及び電荷ムラが生じ、潜像担持体3への現像時に現像
ロール22の周期で図3にその例を示したような現像ゴ
ーストやトナー飛散が目立つ傾向がある。すなわち前記
したようにこの図3において、35は矩形の黒ベタで構
成されたソリッド画像であり、36、37はそれに続く
このソリッド画像より広いハーフトーン画像で、現像ロ
ール22上にトナーの消費領域と非消費領域とが生じた
場合、このソリッド画像35に続けてこのハーフトーン
画像36、37を印刷すると、図3(b)における38
のような残像(ゴースト)が生じ、画質を低下させる。
【0049】現像ロール22上のトナー25を入れ替え
るためには、磁気ロール21上の磁気ブラシ30と現像
ロール22との間に、接触による適度なニップができる
ことが必要であり、このニップ量が少ないと潜像担持体
3への現像残りのトナー薄層26bを剥ぎ取る効果が減
少し現像ゴーストが発生しやすくなる。しかし逆に多す
ぎると、磁気ブラシ30が磁気ロール21と現像ロール
22の隙間を通過する時に通過しきれず、滞留が生じて
磁気ブラシ30が潜像担持体3と現像ロール22の現像
領域へ搬送されてしまう。そのため、磁気ブラシ30を
規制ブレード29(磁性体を接着及び溶接したものを取
り付けたものでも可)によって流量を調整する。また、
磁気ブラシ30の接触ニップの先端は、キャリア24の
粒径が小さくて比表面積が大きいほうが現像ロール22
上の現像残トナー薄層26bを剥ぎ取る効果が大きく、
また、現像ロール22上へのトナー薄層26aの形成と
現像残トナー薄層26bの磁気ロール21への回収を同
時に行うのに、交流電界を受けやすく電気的にも相乗効
果を得られやすくなる。
【0050】磁気ロール21の現像ロール22に対向し
た磁極(主極)の強さが大きいと、キャリア24を低飽
和磁化/小径にしても磁気ブラシ30の穂(キャリア2
4の連続したつながり)が立ってしまい、現像ロール2
2上のトナー25の回収による現像ゴーストの解消には
有効であるが、磁気ブラシ30からのトナー25の飛散
が避けられない。磁気ブラシ30は、磁気ロール21内
部の固定マグネットとその表面を回動可能な構造をもつ
スリーブ上を磁気ロール21内部の固定マグネットの磁
力線に沿って搬送されるが、磁気ロール21に内包され
た固定マグネットの磁力線の変わり目や、現像装置のハ
ウジングとの接触等によって磁気ブラシ30からトナー
25が飛散しやすく、飛散したトナー25は、プリンタ
の内部レイアウトによっては、用紙搬送部や転写体に堆
積して用紙汚れを発生させる。
【0051】磁気ロール21内部の固定マグネットとそ
の表面を回動可能な構造をもつスリーブ上の磁気ブラシ
30は、常にスリーブ表面と回転方向の逆の摩擦抵抗を
持っており、万一、搬送方向に対して固定マグネットの
水平磁力が小さくなるような磁気レイアウトにすると、
スリーブ表面と磁気ブラシ30の付け根で滑り現象が生
じ、現像剤が磁気ロール21上から回転しなくなる。こ
のような現象が少なからず生じると、見かけ上磁気ロー
ル21の回転数が低下したごとく作用し、現像ロール2
2へのトナー25の移送が著しく低下する。また、部分
的に搬送方向に対して固定マグネットの水平磁力が小さ
くなるような磁気レイアウトを有する場合においても、
例えば、H1>H2の時は磁気ブラシ30の均一性が損
なわれる。H2>H3の時は磁気ブラシ30が磁気ロー
ル21と現像ロール22の隙間の通過を妨げて磁気ブラ
シ30の滞留が生じ、その量が増大すると潜像担持体3
と現像ロール22の現像領域へ磁気ブラシ30が搬送さ
れてしまう。H3>H4の時は、現像器ハウジングに現
像剤を引き込めず溢れ出すというような問題が生じる。
これらは特に、低飽和磁化のキャリア24を使用した際
に顕著である。
【0052】また、本発明における現像装置において
は、図2に示したように潜像担持体3の潜像に現像ロー
ル22上のトナー25を飛翔させて現像するに際し、現
像ロール22に印加した交流バイアス27bによってト
ナー25を現像ロール22と潜像担持体3間で往復運動
させ、直流バイアス27aの電位差によって現像が行わ
れるようにしているが、この現像時、潜像担持体3への
選択現像性が生じ、特に帯電量の高い微粉粒子のトナー
25が現像ロール22の表面に付着してトナー25が飛
翔しなくなるという現象が生じる。また、このように帯
電量の高い微粉粒子のトナー25が現像ロール22表面
に付着しないよう、回収機構を設けたり、紙間やイメー
ジ間で現像ロール22上のトナー25を剥ぎ取る方式を
採用しても、長期にわたって使用するにあたって結果的
に現像機内のトナー粒子の粒度分布が低粒子側にシフト
し、現像性の低下を招いてしまう。また逆に、粗大粒子
の存在は、カラー画像出力に際して特に粒状感を増大さ
せる原因ともなる。
【0053】図5は、キャリア24の平均粒径と飽和磁
化を変化させると共に、磁気ロール21と現像ロール2
2のギャップ、及び磁気ロール21と規制ブレード29
間のギャップを変化させて現像ゴーストとトナー飛散の
状態を調べ、磁気ブラシ30の最適化を検討した実験結
果を示したものである。この実験に用いたトナー25
は、ポリエステルを結着樹脂に顔料、帯電制御剤、ワッ
クス(Wax)、表面処理剤から構成する正帯電性トナ
ーを使用し、また、キャリア24表面にはトナー25と
の帯電性を安定させるように樹脂のコーティングを施し
たものを使用した。現像ゴーストのレベルは、図3に示
したような矩形の黒ベタで構成されたソリッド画像35
に続けてソリッド画像35より広いハーフトーン画像3
6、37を印刷し、図3(b)における38のような残
像(ゴースト)が殆ど目立たない場合は○で、僅かに目
立つ場合は△で、目視で完全に確認できる場合を×で示
した。またトナー飛散のレベルは、1000枚のテスト
印字を行い、現像器のハウジング下部へのトナー飛散具
合を殆ど目立たない場合は○で、僅かに目立つ場合は△
で、現像器ハウジング下部にトナー25が堆積した場合
を×で示した。
【0054】まず比較例1は、キャリア24の平均粒径
を65μm、飽和磁化を64emu/gとし、磁気ロー
ル21と現像ロール22のギャップを800μm、磁気
ロール21と規制ブレード29間のギャップを650〜
700μmとしたもので、現像ゴースト、トナー飛散共
に不良であり、磁気ロール21と現像ロール22のギャ
ップ、磁気ロール21と規制ブレード29間のギャップ
をそのままにキャリア24の平均粒径を45μmと小さ
くし、飽和磁化を64emu/gのままとした比較例2
では、比較例1に対して現像ゴーストが△に改善される
が、比較例2に対して飽和磁化を50emu/gに下げ
た比較例3では、トナー飛散が△に改善されるものの、
現像ゴーストは再び悪くなる。そして、比較例3から更
に飽和磁化のみを41emu/gとした比較例4は、ト
ナー飛散が○となり、殆ど目立たないレベルになるが現
像ゴーストは改善されなかった。そしてキャリア24の
平均粒径と飽和磁化を比較例4と同じ45μmと41e
mu/gとし、磁気ロール21と現像ロール22のギャ
ップを600μm、磁気ロール21と規制ブレード29
間のギャップを450〜500μmとした比較例5にお
いては、トナー飛散は良好であるが現像ゴーストが顕著
であり、現像ロール22のギャップを400μm、磁気
ロール21と規制ブレード29間のギャップを250〜
300μmとした比較例6では磁気ロール21に磁気ブ
ラシ30が形成されなかった。しかし磁気ロール21と
規制ブレード29間のギャップを450〜500μmと
し、規制ブレード29に磁性体を張り付けた実施例1で
は、現像ゴースト、トナー飛散共に良好であった。
【0055】また、現像ゴーストが△でトナー飛散が×
であった比較例2と同様飽和磁化を64emu/g、磁
気ロール21と現像ロール22のギャップを800μ
m、磁気ロール21と規制ブレード29間のギャップを
650〜700μmとし、キャリア24の平均粒径をこ
の比較例2より小さな35μmとした比較例7では、ト
ナー飛散は改善されなかったが現像ゴーストは良好であ
った。そのため、比較例8のように飽和磁化のみを41
emu/gと小さくしたところ、今度は現像ゴーストが
不良となってトナー飛散が△となり、さらに磁気ロール
21と現像ロール22のギャップを600μm、磁気ロ
ール21と規制ブレード29間のギャップを450〜5
00μmと小さくした比較例9では、現像ゴーストが△
となってトナー飛散が良好となった。そこで実施例2の
ように磁気ロール21と現像ロール22のギャップを4
00μmと更に小さくし、規制ブレード29に磁性体を
張り付けたところ、現像ゴースト、トナー飛散共に良好
となった。
【0056】この結果から分かるとおり、飽和磁化、磁
気ロール21と現像ロール22のギャップ、磁気ロール
21と規制ブレード29間のギャップが同一なら、キャ
リア24の平均粒径を小さくすると磁気ブラシ30の密
度が高くなってトナー25の回収効果が大きくなり、現
像ゴーストが減少する(比較例1、2)。そしてこの状
態から飽和磁化だけを小さくすると、磁気ブラシ30の
長さが短くなってトナー25の回収効果が小さくなり、
現像ゴーストが悪化してトナー飛散が改善される(比較
例2、3、及び比較例7、8)。そして更にこの状態か
ら、磁気ロール21と現像ロール22のギャップ、及び
磁気ロール21と規制ブレード29間のギャップを小さ
くすると現像ゴースト、トナー飛散共に改善される傾向
にあり(比較例3、5、及び比較例8、9)、この状態
から磁気ロール21と現像ロール22のギャップ、及び
磁気ロール21と規制ブレード29間のギャップを更に
小さくすると、実施例2のように現像ゴースト、トナー
飛散共に良好な結果が得られている。
【0057】すなわち、キャリア24の平均粒径を45
μm以下と小さくすることで比表面積が大きくなり、現
像ロール22上の現像残トナー薄層26bを剥ぎ取る効
果が大きくなって現像ゴーストが防止されると共に、磁
気ロール21による現像ロール22へのトナー薄層26
aの形成と現像残トナー薄層26bの回収を同時に行う
に際して交流電界が受けやすくなり、電気的にも相乗効
果が得られやすくなったと考えられる。また、キャリア
24の飽和磁化を45emu/g以下という具合に低く
することで磁気ブラシ30が短く、且つ、均一で密度の
高い状態で形成され、磁気ロール21と規制ブレード2
9間のギャップを450〜500μm、磁気ロール21
と現像ロール22間のギャップを400μmとすること
で、現像ロール22に対して磁気ブラシ30による適切
な接触ニップが形成され、現像残トナー薄層26bを剥
ぎ取る効果を増大させて現像ゴーストが防止されると共
に、磁気ブラシ30が磁気ロール21と現像ロール22
の隙間を通過する時に通過しきれない磁気ブラシ30に
よる滞留が生じず、潜像担持体3との現像領域へ磁気ブ
ラシ30が搬送されてしまうといったことやトナー飛散
が防止される。
【0058】図6は、磁気ロール21における穂切り磁
極N3から搬送磁極S1への水平磁力H1、搬送磁極S
1から最近接磁極N1への水平磁力H2、最近接磁極N
1から搬送磁極S2への水平磁力H3、搬送磁極S2か
ら分離磁極N2への水平磁力H4を種々変化させ、磁気
ブラシ30の均一性、滞留、ハウジングからのトナー漏
れの状況を調べたもので、キャリア24の粒径や飽和磁
化、及び磁気ロール21と現像ロール22、磁気ロール
21と規制ブレード29のギャップは、前記図5におけ
る現像ゴースト、トナー飛散の両者で良好な結果が得ら
れた実施例2と同様に設定してある。表中N1は現像ロ
ール22と対向する現像磁極の垂直磁力であり、H1か
らH4は前記したそれぞれの磁極間の水平磁力、結果に
おける○は磁気ブラシ30の均一性、滞留、漏れなどが
良好な場合、×は不良な場合である。
【0059】まず比較例10は、磁極N1の垂直磁力を
1200ガウスとし、水平磁力H1を水平磁力H2より
大きく(H1>H2)すると共に他の水平磁力H3、H
4をH2<H3、H3<H4となるようにしたもので、
この場合は磁気ブラシ30の均一性が得られなかった。
そして磁極N1の垂直磁力を1200ガウスのまま水平
磁力H2を水平磁力H3より大きく(H2>H3)する
と共に他の水平磁力H1、H4をH1<H2、H3<H
4となるようにした比較例11においては、磁気ロール
21と現像ロール22のニップを通過しきれないトナー
25の滞留が生じた。そして、同じく水平磁力H3を水
平磁力H4より大きく(H3>H4)すると共に他の水
平磁力H1、H2をH1<H2、H2<H3となるよう
にした比較例12においては、ハウジングよりトナー2
5漏れが生じた。また、これら水平磁力H1、H2、H
3、H4の磁力を順次大きくなるような磁気レイアウト
としたが、その磁力差が小さい比較例13においては、
磁気ブラシ30の均一性、滞留、ハウジングからの漏れ
のいずれもが不良であった。それに対し、水平磁力H
1、H2、H3、H4の磁力を順次大きくなるようにす
ると共に磁力差を比較的大きくした比較例14において
は、これら磁気ブラシ30の均一性、滞留、ハウジング
からの漏れのいずれもが良好ではあったが、磁気ブラシ
30が疎な状態になり、現像ゴーストがわずかに目立っ
た。そのため実施例3のように、水平磁力H1を950
ガウスにしたところ、磁気ブラシ30の均一性、滞留、
ハウジングからの漏れのいずれもが良好であると共に現
像ゴーストも認められなかった。
【0060】すなわち、磁気ロール21に内包した固定
マグネットの各磁極N3、S1、N1、S2、N2間の
水平磁力H1〜H4を、順次50〜150ガウス程度大
きくなるようレイアウトし、かつ、磁極N1の垂直磁力
を1000ガウス以下にすることで、図5の実施例2に
使用した低飽和磁化のキャリア24を磁気ロール21上
に搬送するのに好適な結果が得られ、さらに現像ゴース
トにおいても良好な結果が得られることが分かる。
【0061】図7は、トナー25の適正な粒度分布を見
出すため、トナー25の体積平均粒径、個数平均粒径の
異なるトナーを試作し、10000枚の耐刷実験を実施
して画像濃度の変化を調べた結果を示したもので、キャ
リア24の粒径や飽和磁化、及び磁気ロール21と現像
ロール22、磁気ロール21と規制ブレード29のギャ
ップは前記図5における現像ゴースト、トナー飛散の両
者で良好な結果が得られた実施例2と同様に設定し、か
つ、磁気ブラシ30の均一性、滞留、ハウジングからの
漏れのいずれもが良好であると共に現像ゴーストも認め
られなかった前記図6における実施例3のマグネットレ
イアウトを用いてある。なお、この実験の実施にあたっ
てトナー25は、粒度分布のみの比較となるよう構成材
料や混練り等の作製条件は同一化し、粉砕・分級工程に
てのみ調整を行った。また、粒度分布のシャープさを表
すのに、コールターカウンターで測定されたトナー粒径
の体積平均粒径と個数平均粒径の比を用いることとし
た。従って、例えばこの値が大きいと、正規分布をなす
体積粒度分布において、微粉と粗粉が非常に多く含まれ
る粒度分布ということになる。
【0062】まず比較例15は、トナー25の体積平均
粒径を9.2μm、個数平均粒径を6.8μm(従って
体積平均粒径/個数平均粒径が1.353)としたもの
で、この場合は初期濃度も1.38と低く、かつ、10
000枚耐刷後には1.20と濃度が大きく低下した。
そのため実施例4で、体積平均粒径を8.0μm、個数
平均粒径を6.2μmとして体積平均粒径/個数平均粒
径を1.290にしたところ、10000枚耐刷後でも
1.41とあまり変わらない値を示した。比較例16に
おいて、さらに体積平均粒径、個数平均粒径共に小さく
して7.5μm、5.4μmとし、従って体積平均粒径
/個数平均粒径を1.389としたら、今度は初期濃度
が1.36と最低になり、かつ、10000枚耐刷後に
も1.10と濃度が最低になった。しかしこの状態から
実施例5において、個数平均粒径を5.9μmとして体
積平均粒径/個数平均粒径を1.271にしたところ、
今度は初期濃度が1.42と良好になり、かつ、100
00枚耐刷後にも1.42と変わらない値を示し、さら
に実施例6において、体積平均粒径/個数平均粒径を
1.283と1.3以下に抑えながら体積平均粒径、個
数平均粒径共に小さくして6.8μm、5.3μmとし
たところ、初期濃度が1.45と最高になって1000
0枚耐刷後にも1.41と大きな低下を見せなかった。
【0063】すなわちこの結果から、トナー25の体積
平均粒径を4.0μmから8.0μmとし、体積平均粒
径/個数平均粒径を1.30以下にすることによって、
優れた画像濃度維持性が得られることがわかる。また、
特に平均粒径が細かくなると綿密なドット再現がなさ
れ、実施例6においては、比較例15と比較して粒状感
が飛躍的に低減された画像を10000枚後においても
得ることができ、概ねトナー25の平均粒径の微細化に
伴い、直線的にそのプリントアウトされた画像の画質を
向上させる結果となった。
【0064】このように構成したハイブリッド型現像装
置を有する本発明のタンデム型画像形成装置において、
イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックなどのそれぞれ
の色に対応したトナー25とキャリア24からなる2成
分現像剤は、現像剤容器6から現像装置2に供給され、
図2に示した磁気ロール21上に磁気ブラシ30を形成
し、攪拌によってトナー25が帯電される。そして磁気
ロール21上の磁気ブラシ30は、規制ブレード29に
よって層規制され、磁気ロール21に加えられた直流バ
イアス(Vdc2)28と現像ロール22に加えられた
直流バイアス(Vdc1)27a間の電位差、及び交流
バイアス27bによって現像ロール2にトナー25のみ
の薄層26を形成する。
【0065】そして、図示していない制御回路からプリ
ント開始の信号が来ると、まず、帯電器8によって正帯
電有機感光体(正OPC)で構成された潜像担持体3が
例えば400Vに帯電され、その後、露光ユニット4を
構成する例えば770nmの波長のLEDによる露光に
より、潜像担持体3の露光後電位は約70Vになって潜
像が形成される。そしてこの潜像は、現像ロール22に
加えられた直流バイアス(Vdc1)27aと交流バイ
アス27bにより、現像ロール22上のトナー薄層26
から潜像担持体3に飛翔したトナーで現像され、トナー
像が形成される。
【0066】こうしてトナー像が潜像担持体3上に形成
されると、そのトナー像が転写位置に至るタイミングに
合わせて記録媒体が給紙カセット7から取り出され、搬
送ベルト5で搬送されてくるから、各色毎の転写位置に
設置されている転写装置9によって転写バイアスを印加
し、記録媒体にトナー像を転写する。そして各色のトナ
ー像が記録媒体に順次転写されて定着装置10に至る
と、この定着装置10で定着されて排紙される。
【0067】このように本発明においては、導電性表面
を持つ現像ロール22と磁気ロール21にそれぞれ独立
したバイアスが印加され、回転体である現像ロール22
は潜像担持体3との最近接部で現像が最大になり、その
後距離が開くに従って現像が終結してカブリ要因になる
トナーが現像ロール22側に引き戻されて潜像担持体へ
の現像が正確にできる。また、現像ロール22側に印加
する直流バイアス電圧を固定とし、磁気ロール21側に
印加する直流バイアス電圧を現像時と非現像時(紙間)
で同極性内において変化させているから、潜像担持体上
の潜像の現像になんら影響を与えることなく現像ロール
22上のトナーの入れ替えを制御することが可能とな
り、選択現像を抑制し、カブリなどが防止されて長期間
安定した画像品質が得られるハイブリッド型現像装置を
有した小型の画像形成装置を提供することができる。
【0068】なお、以上説明してきた直流バイアス(V
dc1)27a、交流バイアス27b、直流バイアス
(Vdc2)28の電圧値やVpp、周波数などは一例
であり、状況に応じて変化させ得ることは自明である。
【0069】
【発明の効果】以上記載の如く本発明による請求項1に
記載した発明によれば、キャリアを飽和磁化値が45e
mu/g以下で平均粒径が45μm以下と低飽和磁化/
小径にすることで、磁気ブラシが短く、且つ、密度が高
められ、磁気ブラシの現像ロールへの接触ニップの先端
はキャリアの比表面積が大きくなって現像ロール上の現
像残トナーを剥ぎ取る効果が大きくなると共に、磁気ブ
ラシが短くなることによってトナー飛散も防止される。
その上、磁気ロールと現像ロール間のギャップを500
μm以下にすることで、磁気ロール上の磁気ブラシと現
像ロールとの間には接触による適度なニップ形成がなさ
れると共に、磁気ロールと現像ロール間の電界の作用を
強化することが可能になり、現像ロール上の現像残トナ
ーの回収と入れ替えが容易にできるようになって潜像担
持体上の現像残トナーが効果的に剥ぎ取られ、現像ゴー
ストが防止される。そのため、確実に帯電されたトナー
が現像ロールに供給され、連続印刷時においても画像不
均一が生じず、長期間安定した画像品質が得られるハイ
ブリッド型現像装置を有した小型、高速、安価な画像形
成装置を提供することができる。
【0070】そして請求項2に記載した本発明によれ
ば、磁気ロールを構成する磁極によって形成される水平
磁力を穂切り部から分離部に順次高めるように設定した
ことにより、磁気ロール内部の固定マグネットの磁力線
に沿って搬送される磁気ブラシは、磁気ロールのスリー
ブ表面と磁気ブラシの付け根で滑り現象が生じることな
く、磁気ブラシの均一性が確保されて現像ロールに安定
してトナーを供給することができ、磁気ブラシの滞留や
漏れ、現像剤の飛散といったことを防止して、長期間安
定した画像品質が得られるハイブリッド型現像装置を有
した小型、高速、安価な画像形成装置を提供することが
できる。
【0071】そして請求項3に記載した本発明によれ
ば、現像ロールに対向した磁極の磁力を1000ガウス
以下と小さくすると共に、穂切り部から分離部に向かっ
て順次高められる水平磁力の磁力差を50乃至150ガ
ウスとすることにより、キャリアを低飽和磁化/小径に
することによって磁気ブラシの穂が大きく立たず、ま
た、磁気ブラシの均一性が確保されて現像ロールに安定
してトナーを供給することができ、磁気ブラシの滞留や
漏れ、現像剤の飛散といったことを防止して、長期間安
定した画像品質が得られるハイブリッド型現像装置を有
した小型、高速、安価な画像形成装置を提供することが
できる。
【0072】そして請求項4に記載した本発明によれ
ば、現像ロールと磁気ロールの回転方向を同一とし、磁
気ロールの回転速度を現像ロールの回転速度の1乃至2
倍とすることで、磁気ロール上の磁気ブラシを適度に現
像ロールへ接触させることができ、潜像担持体への現像
残トナーを剥ぎ取る効果が生じて、回収性能がさらに向
上し、長期間安定した画像品質が得られるハイブリッド
型現像装置を有した小型、高速、安価な画像形成装置を
提供することができる。
【0073】そして請求項5に記載した本発明によれ
ば、トナーの体積平均粒径と体積平均粒径/個数平均粒
径を維持することにより、現像ロールに印加した交流バ
イアスによってトナーを現像ロールと潜像担持体間で往
復運動させ、直流バイアスの電位差によって現像を行っ
ても、選択現像が防止できると共にカラー画像出力に際
して粒状感を増大させるといったことも防止でき、帯電
量の高い微粉粒子のトナーが現像ロールの表面に付着す
るため回収機構を設けるといった必要も無くなって、長
期間安定した画像品質が得られるハイブリッド型現像装
置を有した小型、高速、安価な画像形成装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るハイブリッド型現像装置を有す
るタンデム型画像形成装置の一実施例の概略構成図であ
る。
【図2】 本発明に係るハイブリッド型現像装置の概略
構成図である。
【図3】 残像(ゴースト)の発生を説明するための図
である。
【図4】 磁気ロールを構成する磁極の配置とそれぞれ
の磁極間の水平磁力を説明するための図である。
【図5】 キャリアの平均粒径と飽和磁化を変化させる
と共に、磁気ロールと現像ロールのギャップ、及び磁気
ロールとブレード間のギャップを変化させて現像ゴース
トとトナー飛散の状態を調べ、磁気ブラシの最適化を検
討した実験結果を示した表である。
【図6】 磁気ロールを構成する磁極による水平磁力を
変化させて磁気ブラシの均一性、滞留、ハウジングから
のトナー漏れの状況を実験した結果を示した表である。
【図7】 体積平均粒径、個数平均粒径が異なるトナー
により、10000枚の耐刷実験を実施した際の画像濃
度の変化を調べた結果を示した表である。
【符号の説明】
2 現像装置 3 潜像担持体(感光体) 4 露光ユニット 21 磁気ロール 22 現像ロール 24 キャリア 25 トナー 26a 現像前トナー薄層 26b 現像後トナー薄層 27 現像バイアス 27a 直流(DC)バイアス(Vdc1) 27b 交流(AC)バイアス 28 直流(DC)バイアス(Vdc2) 29 規制ブレード 30 磁気ブラシ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/09 G03G 15/08 507E 507A Fターム(参考) 2H005 AA00 BA00 DA10 EA02 EA05 FA02 2H031 AC04 AC15 AC30 AD03 AE01 BA08 BA09 CA07 CA11 FA01 2H077 AC12 AC16 AD02 AD06 AD13 AD31 AD35 AD36 EA14 EA16 GA13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリアとトナーからなる現像剤を磁気
    保持しながら帯電させる2成分現像剤搬送用磁気ロール
    と、該磁気ロールの磁気ブラシと搬送バイアスを利用し
    て前記搬送体よりトナーを移送し、その表面にトナーの
    みの薄層を形成する現像ロールと、該現像ロールと潜像
    担時体の最近接位置(現像位置)に現像バイアスを印加
    して潜像担時体の潜像の現像を行うハイブリッド型現像
    装置を有した画像形成装置において、 前記磁気ロールが導電性であり、前記キャリアを5Kエ
    ルステッドの印加磁場において飽和磁化値が45emu
    /g以下で平均粒径が45μm以下の高抵抗絶縁キャリ
    アで形成すると共に、前記磁気ロールと現像ロール間の
    ギャップを500μm以下として磁気ロール側に印加さ
    れた搬送バイアスがDC電源であることを特徴とするハ
    イブリッド型現像装置を有した画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記磁気ロールに内包された固定磁石の
    磁極が、磁気ロールを構成する回転スリーブの回転方向
    に前記磁気ブラシの穂切りをする穂切り部に対応した穂
    切り磁極から現像剤を磁気ロールから分離させる分離部
    の分離磁極に向かって強い磁力差をもって配置され、穂
    切り部から分離部の水平磁力を順次高めるように設定し
    たことを特徴とする請求項1に記載したハイブリッド型
    現像装置を有した画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記磁気ロールに内包された磁極のう
    ち、現像ロールに対向した磁極の磁力を1000ガウス
    以下とすると共に、穂切り部から分離部に向かって順次
    高められる水平磁力の磁力差を、50乃至150ガウス
    としたことを特徴とする請求項2に記載したハイブリッ
    ド型現像装置を有した画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記現像ロールと磁気ロールの回転方向
    を同一とし、磁気ロールの回転速度を現像ロールの回転
    速度の1乃至2倍とすることで、前記現像ロール上のト
    ナーの磁気ブラシによる回収と供給を容易にしたことを
    特徴とする請求項1に記載したハイブリッド型現像装置
    を有した画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記トナーの体積平均粒径を4.0μm
    から8.0μmの範囲とし、体積平均粒径/個数平均粒
    径を1.3以下として画像濃度を維持するようにしたこ
    とを特徴とする請求項1に記載したハイブリッド型現像
    装置を有した画像形成装置。
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