JP4743026B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は静電記録方式を採用した画像形成装置及び画像形成方法に関するものであり、詳しくは、異なる波長の光を露光することにより異なる色に発色させることが可能なトナーを用いた画像形成装置及び画像形成方法に関するものである。
従来から電子写真方式でカラー画像を得る記録装置においては、基本三原色をそれぞれの画像情報に応じて現像し、これらのトナー像を順次重ね合わせることでカラー画像を得ている。具体的な装置構成としては、画像形成の方法によって潜像形成された一つの感光体ドラムに、各色トナー像を現像し、それらを転写部材に転写することを繰り返してカラー画像を得る所謂4サイクル機、あるいは各色の画像形成手段ごとに感光体ドラム、現像装置を具備して転写部材が移動することにより順次連続してトナー像を転写してカラー画像を得るタンデム機などが知られている。
これらは少なくとも、色毎に複数の現像装置を持つことで共通している。そのため、通常のカラー画像形成では三原色に黒色を加えた4つの現像装置が必要であり、さらにタンデム機ではそれぞれの4つの現像装置に応じて4つの感光体ドラムが必要であり、それら4つの画像形成手段の同期を整合する手段が必要になるなど、装置の大型化やコストの増大は避けられないものとなっている。
これに対し、単一の現像装置でカラー画像を得る方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、ここで開示されている方法では、異なる波長により異なる色に発色するトナーを使用し、1つの現像器でカラー画像を得るプロセスは提案されているものの、トナーの発色メカニズムの記載などがなくほとんど実現性がないものとなっている。
また、1つの現像器でカラー画像を得るプロセスとして、トナーの発色メカニズムを開示した方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。ここで開示されているプロセスで使用しているトナーは、外部刺激を受けて物質透過性が変化するカプセル壁を有する複数のマイクロカプセルを、常温下でゲル状態となるトナー樹脂中に分散混合して成る粒子である。この粒子中のマイクロカプセル内には、互いに混合されて発色反応を起こす2種類の反応性物質のうちの一方(各色染料前駆体)が含まれ、マイクロカプセルの外相となる上記トナー樹脂中には、該反応性物質の内の他方(顕色剤)が含まれるものである。
このトナーでは、カプセル壁として特定波長の光を照射した際に物質透過性が増大する光異性化物質を用い、このシス−トランス遷移を利用して光の照射や超音波を印加(光記録)してカプセル壁の物質透過性を変化させる。この光の照射としては、具体的には、画像情報中の色成分情報に対応した波長の光を照射することによって、マイクロカプセル壁の物質透過性を増大させることによって、特定色に発色をさせている。この光記録されたトナーを記録媒体に転写した後に、この記録媒体に転写されたトナーを定着器などにより加熱定着することで、加熱によりゲル状態のトナー樹脂を低粘度することによって、反応性物質の双方(各色染料前駆体と顕色剤)がカプセル壁を介して相互に拡散を開始する。この染料前駆体と顕色剤との科学反応によって色素が形成され、記録媒体上にカラー画像が形成される。さらに、特許文献2の技術では、画像形成後のトナーの発色反応の進行を停止させるために、熱定着されたトナー上に発色反応の進行を停止させるための発色反応停止光を照射している。
特開昭63−311364号公報 特開2003−330228号公報
しかし、上記従来技術によれば、発色対象となる色に応じた波長の光を照射することによって、1つの現像器でカラー画像を得ることができるものの、像担持体上に形成されたトナー像による画像領域以外の非画像領域としての背景領域にトナーが付着すると、背景領域に付着したトナーにおける発色反応により、記録媒体上の本来画像の形成がなされない領域へトナーかぶりが発生するという懸念があった。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、記録媒体へのトナーかぶりを抑制可能な画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
請求項1の画像形成装置は、光による発色情報の付与により、非発色の状態を維持するトナーを用いる画像形成装置であって、像担持体と、前記像担持体を所定の電位に帯電する帯電手段と、前記帯電手段によって帯電された前記像担持体を露光することにより該像担持体上に画像データに応じた静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記トナーを予め貯留するとともに、前記像担持体に形成された静電潜像を該トナーによって現像し該像担持体上にトナー像を形成する現像手段と、前記画像データ中の色成分情報に基づいて、非発色対象の色に対応して予め定められた波長の光を前記トナー像に露光することにより該トナー像を構成する画像領域のトナーに発色情報を付与する発色情報付与手段と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記トナー像を熱及び圧力の何れか一方または双方により前記記録媒体に定着する定着手段と、加熱により前記発色情報を付与されたトナー像を発色させる発色手段と、前記像担持体上における前記トナー像が形成された前記画像領域以外の背景領域においては前記画像領域で発色する色を非発色対象とし、該非発色対象の色に対応して予め定められた波長の光を前記背景領域に露光するように前記発色情報付与手段を制御する制御手段と、を備えている。
本発明の画像形成装置は、光による発色情報の付与により、非発色の状態を維持するトナーを用いる。このトナーは、発色する対象となる色以外の色、すなわち非発色対象の色に応じて予め定められた波長の光が露光されることで、露光された光の波長に対応する色について非発色可能な状態を維持するトナーである。
帯電手段によって所定の帯電電位に帯電された像担持体は、潜像形成手段により露光される。この潜像形成手段によって、画像データに応じて変調された光が像担持体に露光されることによって、像担持体上には、画像データに応じた静電潜像が形成される。現像手段は、上記トナーを予め貯留するとともに、この貯留したトナーを像担持体に供給することで、像担持体に形成された静電潜像を該トナーによって現像する。像担持体上の静電潜像がトナーによって現像されると、像担持体上には静電潜像に応じたトナー像が形成される。
発色情報付与手段は、画像データ中の色成分情報に基づいて、非発色対象の色に対応して予め定められた波長の光をトナー像に露光することにより、該トナー像を構成するトナーに発色情報を付与する。この発色情報付与手段によって発色情報が付与されることによって、トナー像は、露光された光の波長に応じた色について非発色可能な状態、すなわち、露光された光の波長に応じた色以外の色に発色可能な状態を維持する。
発色情報を付与されたトナー像は、転写手段によって転写された後に、定着手段によって記録媒体に定着される。発色手段は、発色情報が付与されたトナー像を加熱することにより、発色情報が付与されたトナー像を構成する各トナーを発色させる。発色手段によって発色されることにより、トナー像を構成するトナーは、発色情報付与手段によって露光された光の波長に応じた色以外の色に発色される。
制御手段は、像担持体上におけるトナー像が形成された画像領域以外の背景領域に、トナーの発色を抑制するための予め定められた波長の光を露光するように発色情報付与手段を制御する。制御手段による制御によって、発色情報付与手段は、背景領域に、発色手段によって加熱された後も発色することのないように、予め定められた波長の光を照射する。
このように、像担持体上の画像領域以外の背景領域に、トナーの発色を抑制するための予め定められた波長の光を露光するので、発色手段によってトナー像が転写された記録媒体に熱が加えられた場合であっても、像担持体上の背景領域に対応する領域に付着したトナーの発色を抑制することができる。
従って、記録媒体への本来画像の形成されない領域へのトナーかぶりを抑制可能な画像形成装置を提供することができる。
前記画像データは、前記画像データに応じた画像を形成する対象となる記録媒体のサイズを示すサイズ情報を含み、前記制御手段は、前記画像データに含まれるサイズ情報のサイズの記録媒体に対応する前記像担持体上の領域のうちの、前記画像領域以外の領域を前記背景領域として、該背景領域に前記トナーの発色を抑制するための予め定められた波長の光を露光するように前記発色情報付与手段を制御することができる。
背景領域を、画像を形成する対象となるサイズの記録媒体に対応する像担持体上の領域のうちの、画像領域以外の領域とすることができるので、効率よく記録媒体の本来画像の形成されない領域へのトナーかぶりを抑制することができる。
前記トナーは、前記発色情報付与手段によって所定光量以上の光を露光されると該光の波長に応じた色について非発色となり、前記制御手段は、前記背景領域に前記所定光量以上の光を露光するように前記発色情報付与手段を制御することができる。
このため、記録媒体の本来画像の形成されない領域へ付着したトナーによる発色を、確実に抑制することができる。
前記制御手段は、前記画像領域の色と同一色への発色を抑制するための予め定められた波長の光を前記背景領域へ露光するように前記発色情報付与手段を制御することができる。
このため、記録媒体上の本来画像の形成されない領域が、形成された画像の色と同一色に少なくとも発色されることを抑制することができ、トナーかぶりを抑制することができる。
前記発色手段は、前記定着手段と一体的に設けることができる。本発明の画像形成装置で用いられる、トナーの発色には、熱を加える事が好ましい。このため、発色手段と定着手段とを一体的に設ければ、定着手段によりトナーに加えられる熱を同時にトナー発色のために用いることができ、エネルギーを効率良く利用することができると共に、画像形成装置の小型化を図ることができる。
本発明の画像形成装置は、定着後の記録媒体上に光を照射する定着後光照射手段を更に備えることができる。
発色手段によって発色されたトナー中では、発色反応がさらに継続される場合がある。これに対して光照射を行うことにより、トナーの発色されるべき領域中に残存する発色反応に関与する反応性物質を分解または失活させることができ、画像形成後のカラーバランスの変動をより確実に制御したり、背景色の除去及び漂白を行うことが可能となる。
本発明の画像形成装置において、前記トナーが、互いに隔離された状態で存在し、互いに反応した際に発色する第1の成分及び第2の成分と、該第1の成分及び第2の成分のいずれかを含む光硬化性組成物と、を有し、光による発色情報の付与により前記光硬化性組成物が硬化または未硬化の状態を維持することにより、非発色の状態を維持するトナーとすることができる。
本発明の画像形成方法によれば、記録媒体上の本来画像の形成がなされない領域へトナーかぶりが発生することを抑制することができる。具体的には、本発明の画像形成方法は、光による発色情報の付与により、非発色の状態を維持するトナーを用いる画像形成方法であって、像担持体を所定の電位に帯電する帯電工程と、帯電された前記像担持体を露光することにより該像担持体上に画像データに応じた静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記トナーを予め貯留するとともに、前記像担持体に形成された静電潜像を該トナーによって現像し該像担持体上にトナー像を形成する現像工程と、前記画像データ中の色成分情報に基づいて、非発色対象の色に対応して予め定められた波長の光を前記トナー像に露光することにより該トナー像を構成する画像領域のトナーに発色情報を付与すると共に、前記像担持体上における前記トナー像が形成された前記画像領域以外の背景領域においては前記画像領域で発色する色を非発色対象とし、該非発色対象の色に対応して予め定められた波長の光を前記背景領域に露光する発色情報付与工程と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、前記トナー像を熱及び圧力の何れか一方または双方により前記記録媒体に定着する定着工程と、加熱により前記発色情報を付与されたトナー像を発色させる発色工程と、を備えている。
本発明の画像形成装置及び画像形成方法によれば、像担持体上の画像領域以外の背景領域に、トナーの発色を抑制するための予め定められた波長の光を露光するので、記録媒体への本来画像の形成されない領域へのトナーかぶりを抑制可能な画像形成装置及び画像形成方法を提供することができる、という効果が得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の画像形成装置は、光による発色情報の付与により非発色の状態を維持するトナーを用いる画像形成装置である。
本発明に用いられるトナーは、例えばトナーの1粒1粒が異なる波長の光で露光されると、該波長に応じた色に発色しない(非発色)状態を維持する機能を有している。すなわち、トナーがその内部に光による発色情報の付与により発色可能な発色性物質(さらにはこれを含む発色部)を有しており、前記光による発色情報の付与により、トナーが非発色可能な状態を維持するように制御されるものである。
ここで、前記「光による発色情報の付与」とは、トナー像を構成する個々のトナー粒子単位で非発色状態や、発色した際の色調を制御するために、トナー像の所望の領域に対して選択的に1種類以上の特定波長の光を露光する、あるいは、何らの光を露光しないことを意味する。
光の露光により発色情報が付与されると、トナー像を構成する各トナーは、露光された波長の光に応じた色を発色しない非発色の状態を維持した状態となる。
トナーは、発色性物質として、互いに反応した際に発色する2種類の反応性成分(第1の成分及び第2の成分と称する)と、この発色性物質を含む発色部(詳細後述)と、を少なくとも含んで構成され、光による発色情報の付与により非発色の状態に維持された後に、熱が加えられることにより発色する。
本発明で用いるトナーでは、この第1の成分と第2の成分とは、発色情報が付与されない限り互いの領域への物質拡散が困難な異なるマトリックス内に含まれていること、すなわち互いに隔離された状態で存在する。
具体的には、2種類の反応性成分の第1の成分が第1のマトリックスに含まれ、第2の成分が第1のマトリックス外(第2のマトリックス)に含まれ、第1のマトリックスと第2のマトリックスとの間には、両マトリックス間の物質の拡散が阻害されると共に、熱等の外部刺激が付与された際には、刺激の種類、強度や、組み合わせに応じて両マトリックス間の物質の拡散を可能とするような機能を持つ隔壁が設けられることが好ましい。
このような隔壁を利用して2種類の反応性成分をトナー中に配置するには、マイクロカプセルを利用することが好適であり、トナー内において2種類の反応性成分のうち、第1の成分及び第2の成分の内の何れか一方をマイクロカプセル内に含み、他方をマイクロカプセル外に含むようにすればよい。
なお、第1の成分がマイクロカプセル内に含まれ、第2の成分がマイクロカプセル外に含まれる場合には、マイクロカプセル内部が前記第1のマトリックス、マイクロカプセル外が前記第2のマトリックスに相当する。
このマイクロカプセルは、芯部と、該芯部を被覆する外殻とを有するものであり、熱等の外部刺激が付与されない限りマイクロカプセル内外の物質の拡散を阻害すると共に、外部刺激が付与された際には、刺激の種類、強度や、組み合わせに応じてマイクロカプセル内外の物質の拡散を可能とする機能を有するものであれば特に限定されない。なお芯部には、前記反応性成分の一方が少なくとも含まれる。
また、マイクロカプセルは、光の照射や圧力などの刺激の付与によってマイクロカプセル内外の物質拡散を可能とするものでもよいが、加熱処理によりマイクロカプセル内外の物質拡散を可能とする(外殻の物質透過性が増大する)熱応答性マイクロカプセルであることが特に好ましい。
刺激が付与された際のマイクロカプセル内外の物質拡散は、画像形成時の発色濃度の低下を抑制したり、高温環境下に放置された画像のカラーバランスの変化を抑制する観点からは、不可逆的なものであることが好ましい。
それゆえ、マイクロカプセルを構成する外殻は、加熱処理や光照射等の刺激の付与による軟化、分解、溶解(周囲の部材への相溶)、変形等により、物質透過性が不可逆的に増大する機能を有することが好ましい。
本発明において用いられるトナーとしては、上記機能を発揮できるものであれば特に制限されず、例えば前記特許文献1、2に記載のトナーを挙げることができるが、マイクロカプセルをトナー中に多く存在させ且つマイクロカプセルの偏在を抑制するという観点から、下記トナーを用いることが好ましい。
本発明置では、上述のように、光による発色情報の付与により発色可能な状態または非発色の状態を維持するトナーとして、互いに隔離された状態で存在し、互いに反応した際に発色する第1の成分及び第2の成分と、該第1の成分及び第2の成分のいずれかを含む光硬化性組成物と、を有し、光による発色情報の付与により前記光硬化性組成物が硬化または未硬化の状態を維持することにより、発色可能な状態または非発色の状態を維持するトナー(以下、「Fトナー」という場合がある)を用いることが好ましい。
まず、本発明で用いられるFトナーの発色のメカニズムについて説明する。
本発明におけるトナーは、後述するように、バインダー樹脂中に発色部と呼ばれる光による発色情報が付与されることで、特定の一つの色に発色可能な状態を維持、または特定の一つの色を発色しないような状態(即ち、非発色の状態)を維持することが可能な連続した領域を1つ以上有する。
なお、トナー中に複数の発色部が含まれる場合には、複数の発色部は互いに内部に含まれる材料が混在することのないように隔離された状態で設けられている。
このように、本発明のトナーは、1または複数の、互いに異なる色に発色可能な状態または非発色可能な状態を維持することが可能な連続した領域としての発色部を1または複数有し、図6(A)に示すように、各発色部60は、発色剤を含有するマイクロカプセル50とそれを取り巻く光硬化性組成物58とから構成されている。すなわち、発色部60において、マイクロカプセル50は、光硬化性組成物58中に分散されている。
発色部60の拡大部を示す図6(B)に示されるように、発色部60は、少なくとも、マイクロカプセル50と、発色剤(第1の成分)52と、この発色剤52と近接または接触することで発色させる重合性官能基を有した顕色剤モノマー(第2の成分)54と、光重合開始剤56と、を含んで構成されている。
マイクロカプセル50は、カプセル内部に少なくとも発色剤(第1の成分)52を含有している。このマイクロカプセル50を取り巻く光硬化性組成物58中には、発色剤(第1の成分)52と近接または接触することで発色させる重合性官能基を有した顕色剤モノマー(第2の成分)54と光重合開始剤56とが含まれている。
発色剤(第1の成分)52としては、発色色相の鮮やかさに優れたトリアリール系ロイコ化合物などが好適である。
このロイコ化合物(電子供与性)等の発色剤52を発色させる顕色剤モノマー54としては電子受容性化合物が好ましい。顕色剤モノマー54としては、特にフェノール系化合物が一般的であり、感熱、感圧紙などに利用されている顕色剤から適宜選択できる。
このような電子供与性の発色剤52と、電子受容性の顕色剤モノマー54と、が酸塩基反応することで発色剤52が発色する。
光重合開始剤56としては、可視光により感光し顕色剤モノマー54を重合させるためのトリガーとなる重合性ラジカルを発生する分光増感色素が用いられる。
例えば、R色、G色、B色の如き三原色露光に対して、顕色剤モノマー54が十分な重合反応を進行させることができるように光重合開始剤56の反応促進剤が用いられる。例えば、露光光を吸収する分光増感色素(カチオン)とホウ素化合物(アニオン)からなるイオンコンプレックスを用いることにより、露光により分光増感色素が光励起されホウ素化合物に電子移動することで重合性ラジカルが生成し重合を開始する。
これらの材料を組み合わせることにより、感光性の発色部60として、0.1〜0.2mJ/cm程度の発色記録感度を得ることができる。
上記構成の発色部60に対する発色情報付与のための光照射の有無により、発色部60によっては重合された顕色剤化合物と重合されなかった顕色剤モノマー54とを有するものが存在することになる。
発色情報が付与された後に、加熱などの処理によって、重合されなかった顕色剤モノマー54を有する発色部60では、この顕色剤モノマー54が熱などによって泳動し、マイクロカプセル50の隔壁の空孔を泳動通過してマイクロカプセル中に拡散する。マイクロカプセル50中に拡散された顕色剤モノマー54と発色剤52とは、前述のように発色剤52が塩基性であり、顕色剤モノマー54が酸性であることにより発色剤52を酸塩基反応によって発色させることになる。
一方、重合反応を生じた顕色剤化合物は、この後の加熱などによる発色工程では重合による嵩高さによりマイクロカプセル50の隔壁の空孔を拡散通過できず、マイクロカプセル中の発色剤52と反応ができないため発色することができない。したがって、マイクロカプセル50は無色のままで残ることとなる。すなわち、特定波長光を照射された発色部60は発色されに存在することになる。
発色後、適当な段階で再度全面を白色光源で露光することにより、残留している重合未了の顕色剤モノマー54を全て重合させて安定した画像定着がなされるとともに、残留分光増感色素を分解することで地色の消色が行われる。なお、可視光域に対応する光重合開始剤56の分光増感色素はその色調が最後まで地色として残留してしまうが、この分光増感色素の消色には色/ホウ素化合物の光消色現象を利用することができる。すなわち、光励起された分光増感色素からホウ素化合物に電子移動することで重合性ラジカルが生成するが、このラジカルはモノマーの重合を引き起こす一方で、励起された色素ラジカルと反応して色素の色分解を起し、結果的に色素を消色させることができる。
前記Fトナーでは、このような異なる発色を行なう発色部60(例えば、Y色、M色、及びC色各々に発色可能な連続する領域)を、それぞれの顕色剤モノマー54が目的とする発色剤52以外の発色剤と干渉し合わない状態(互いに隔離された状態)にして一つのマイクロカプセルとして構成し用いることができる。すなわち、同一のトナー中に、互いに異なる色に発色する発色剤52が含まれる複数の発色部が含まれる場合には、複数の発色部は互いに内部に含まれる材料が混在することのないように隔離された状態で設けられている。
そしてこのトナーでは、発色部60中の、電子供与性の発色剤52を含むマイクロカプセル50以外の空間は、電子受容性の顕色剤モノマー54及び光硬化性組成物58によって埋められており、このような発色部60に光が照射されるため、一粒のトナー粒子における受光効率のよさは、前記特許文献2に開示されたトナーに比べ圧倒的に高い。
さらに、前記のように発色情報付与メカニズムが可逆反応ではないことより、加熱による発色までに時間的制約がないというメリットを有する結果、低速域までのプリントも可能、すなわち、広いスピードレンジに対応可能となり、加えて、加熱による発色が行なわれる定着器等の配置場所についても自由度が高いというメリットも有している。
本発明で用いられるFトナーについて、更に詳細に説明する。
本発明で用いられるFトナーとしては、以下の3つの態様が挙げられる。
Fトナーは、互いに反応した際に発色する第1の成分および第2の成分と、光硬化性組成物と、この光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルとを含み、第1の成分がマイクロカプセルに含まれ、第2の成分が光硬化性組成物中に含まれる態様(第1の態様)、互いに反応した際に発色する第1の成分および第2の成分と、光硬化性組成物を含むマイクロカプセルとを含み、第1の成分がマイクロカプセル外に含まれ、第2の成分が光硬化性組成物内に含まれる態様(第2の態様)、あるいは、互いに反応した際に発色する第1の成分および第2の成分と、第1の成分を含む一のマイクロカプセルと、第2の成分を分散させた光硬化性組成物を含む他のマイクロカプセルとを含む態様(第3の態様)のいずれかであることが好ましい。
これら3つの態様の中では、特に第1の態様が、光による発色情報付与前の安定性、発色の制御等の観点から好ましい。なお、以下のトナーの説明においては、基本的に第1の態様のトナーを前提としてより詳細に説明するが、以下に説明する第1の態様のトナーの構成、材料、製法等は、第2の態様や第3の態様のトナーにおいても、勿論、利用/転用可能である。
なお、上述した熱応答性マイクロカプセルと光硬化性組成物とを組み合わせて用いたFトナーは、以下のタイプであることが特に好ましい。
光硬化性組成物が未硬化の状態(第2の成分が重合していない状態)で加熱処理すると、未硬化の光硬化性組成物中に含まれる第2の成分の物質拡散が促進され、発色情報付与光の照射によって光硬化性組成物が硬化した後(第2の成分が重合した後)に加熱処理すると、硬化後の光硬化性組成物中に含まれる第2の成分の物質拡散が抑制されるタイプのトナー(以下、「光非発色型トナー」と称す場合がある)。
光非発色型トナーは、光硬化性組成物中に、分子中に光重合性基を有する第2の成分が少なくとも含まれることを特徴としている。
なお、光非発色型トナーに用いられる光硬化性組成物中には、光重合開始剤が含まれていることが特に好ましく、必要に応じてその他種々の材料が含まれていてもよい。
光非発色型トナーにおいては、第2の成分自体が光重合性を有するため、発色情報の付与として光を照射したとしても、この光の波長が光硬化性組成物を硬化させる特定波長領域内の波長でなければ、光硬化性組成物中に含まれる第2の成分の物質拡散が容易な状態を保てるため、この状態で加熱処理するとマイクロカプセルの外殻の溶解等によって、マイクロカプセル内の第1の成分と光硬化性組成物中の第2の成分との反応(発色反応)が起こる。
逆に、加熱処理前に光硬化性組成物を硬化させる特定波長領域内の波長の光が照射されると、光硬化性組成物中に含まれる第2の成分同士が重合してしまうため、光硬化性組成物中に含まれる第2の成分の物質拡散が困難となる。それゆえ、加熱処理しても第2の成分は、マイクロカプセル中の第1の成分と接触することができず、第1の成分と第2の成分との反応(発色反応)が起こらない。
このように、光非発色型トナーでは、発色情報の付与として、光硬化性組成物を硬化させる特定波長領域内の波長の光の照射の有無と、加熱処理とを組み合わせて付与することによって、第1の成分と第2の成分との反応(発色反応)を制御できるため、トナーの発色を制御できる。
次に、前記Fトナーの好適な構造について、トナーが、前記光硬化性組成物と、この光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルと、を含む場合についてより詳細に説明する。
この場合、トナーは光硬化性組成物と、この光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルとを含む発色部を1つのみ有するものであってもよいが、2つ以上有することが好ましい。
ここで、上記「発色部」とは、前述のように外部刺激が付与された際に、特定のひとつの色に発色可能な連続した領域を意味する。
なお、トナーに2以上の発色部が含まれる場合、同じ色に発色可能な1種類の発色部のみがトナー中に含まれていてもよいが、互いに異なる色に発色可能な2種類以上の発色部が同一のトナー中に含まれることが特に好ましい。その理由は、ひとつのトナー粒子の発色可能な色が、前者の場合は1種類のみに限定されるが、後者の場合は2種類以上とすることができるからである。
例えば、互いに異なる色に発色可能な2種類以上の発色部としては、イエロー色に発色可能なイエロー発色部と、マゼンタ色に発色可能なマゼンタ発色部と、シアン色に発色可能なシアン発色部とを含むような組み合わせが挙げられる。
この場合、例えば、外部刺激の付与によりいずれか1種類の発色部のみが発色した場合には、トナーは、イエロー、マゼンタ、あるいは、シアンのいずれかの色に発色することができ、いずれか2種類の発色部が発色した場合には、これら2種類の発色部の発色した色を組み合わせた色に発色することができ、ひとつのトナー粒子で多様な色を表現することが可能となる。
なお、トナー中に、互いに異なる色に発色可能な2種類以上の発色部が含まれる場合の発色する色の制御は、各々の種類の発色部に含まれる第1の成分および第2の成分の種類や組み合わせを異なるものとすることの他に、各々の種類の発色部に含まれる光硬化性組成物の硬化に用いる光の波長を異なるものとすることにより実現できる。
すなわち、この場合、発色部の種類毎に発色部に含まれる光硬化性組成物の硬化に必要な光の波長が異なるため、発色情報の付与には、発色部(詳細には、発色部の光硬化性組成物)の種類に応じた波長の異なる複数種の光を用いればよい。
発色部に含まれる光硬化性組成物の硬化に必要な光の波長を異なるものとするには、発色部の種類毎に異なる波長の光に感応する光重合開始剤を光硬化性組成物中に含有させることが好適である。
例えば、イエロー、マゼンタ、および、シアンに発色可能な3種類の発色部がトナー中に含まれる場合、各々の種類の発色部に含まれる光硬化性組成物として、同一の光量で波長のみを除々に変化させたときに、光の波長が405nm、532nmおよび657nmのいずれかの波長の光が照射されたときに最も硬化された状態となる材料を用いれば、照射する光の波長を変化させることによって、トナーを所望の色に発色させることができる。なお、このトナーに照射する光の波長は、可視域から選択することもできるが、紫外域から選択してもよい。
具体的には、図7に示すように、互いに異なる色(Y、M、C)各々に発色可能な3種類の発色部(以下、適宜Y発色部、M発色部、C発色部と称する)が1つのトナーに含まれる場合、例えば、Y発色部は、400nm〜530nmの波長の光について感度を有し、405nmの波長に対する最大分光感度を有する。
なお、本発明では「感度」とは、予め定めた光量(以下、基準光量と称する)でトナーの発色部が露光されたときの、この露光された光の波長変化に対する光硬化性組成物の硬化の進行度合い、すなわち顕色剤モノマー54の重合反応の進行度合いを示している。
一定の光量で400nm〜530nmの波長の光が照射されると、Y発色部に含まれる光硬化性組成物が硬化を開始する共に、顕色剤モノマー54の重合反応が進行するが、最大分光感度に対応する波長(405nm)の光が照射されたときに、最も光硬化性組成物が硬化した状態となると共に、顕色剤モノマー54の重合反応が最も進行した状態となる。
同様に、図7に示すように、M発色部に含まれる光硬化性組成物は、500nm〜630nmの波長の光が照射されると硬化するが、最大分光感度に対応する波長(532nm)の光が照射されたときに、最も光硬化性組成物が硬化した状態となると共に、顕色剤モノマー54の重合反応が最も進行した状態となる。
また、C発色部に含まれる光硬化型組成物は、560nm〜730nmの波長の光が照射されると硬化するが、最大分光感度に対応する波長(657nm)の光が照射されたときに、最も硬化した状態となると共に、顕色剤モノマー54の重合反応が最も進行した状態となる。
すなわち、本発明で用いられるFトナーにおいて、一定の光量でトナーを露光する場合には、同一の発色部における第1の成分と第2の成分による発色反応の反応量は、この発色部の最大分光感度に対応する波長に近い波長の光が照射されるほど小さくなる。
また、照射する光の波長が一定の場合には、発色情報を付与するための光の光量が大きくなるほど、発色反応の反応量が小さくなる。
この第1の成分と第2の成分による発色反応によってトナーは発色することから、露光する光の波長が一定の場合には、露光する光量が大きくなるほど顕色剤モノマー54の重合反応が進行すると共に光硬化性組成物の硬化が進行し、露光された光の波長に対応する発色部の発色反応をより抑制することができる。
このため、図8に示すように、発色情報の付与のために露光される光の光量が大きくなるほど発色した後のトナー濃度は薄くなり、発色情報付与のために所定光量以上の光量でトナーの露光を行うと、トナーは、露光された光の波長に対応する色に非発色となる。なお、この所定光量を、以下では、「発色飽和光量」として説明する。
このように、本発明の画像形成装置で用いられるトナーは、トナーに含まれる発色部内の光硬化性組成物が、露光された光の波長変化に対して異なる感度を有し、非発色対象の色に応じて予め定められた波長の光が露光されることにより、露光された光の波長に対応する色に発色する発色部以外の発色部による色、及び露光された光の露光量に応じた濃度に発色可能な状態を維持することができる。
なお、このような発色情報を付与するためにFトナーに照射される光の波長は、使用されるFトナーの材料設計により決まる。
具体的には、Fトナーに含まれる各色発色部内の光硬化性組成物の材料によって定まり、Fトナーに含まれる発色部内の光硬化性組成物の分光感度特性に応じた波長の光が照射されることによって、複数の発色部の内の、照射された光の波長に応じた感度を有する光硬化性組成物が含有された発色部内において、該光硬化性組成物の硬化及び顕色剤モノマー54の重合が起こり、露光された光の波長に応じた色を非発色可能な状態に維持される。
本発明に用いるトナーは、従来の顔料等の着色剤を用いたトナーに用いられるのと同様な結着樹脂を主成分とする母材を含むものであってもよい。この場合、母材中に、前記2以上の発色部の各々が粒子状のカプセルとして分散していることが好ましい(以下、カプセル状のひとつの発色部を「感光・感熱カプセル」と称する場合がある)。また、母材中には、従来の顔料等の着色剤を用いたトナーと同様に離型剤や、種々の添加剤が含まれていてもよい。
感光・感熱カプセルは、マイクロカプセルや光硬化性組成物を含む芯部と、該芯部を被覆する外殻とを有し、この外殻は、後述するトナーの製造過程や、トナーの保管時において、感光・感熱カプセル内のマイクロカプセルや光硬化性組成物を感光・感熱カプセル外に漏れないように安定して保持できるものであれば特に限定されない。
しかしながら、本発明においては、後述するトナーの製造過程において、第2の成分が外殻を透過して感光・感熱カプセル外のマトリックスへ流出したり、他の色に発色可能な感光・感熱カプセル中の第2の成分が外殻を透過して流入したりするのを防ぐために、非水溶性樹脂からなる結着樹脂や離型材等の非水溶性材料を主成分として含むものであることが好ましい。
次に、前記Fトナーに用いられるトナー構成材料や、各トナー構成材料を調整する際に用いる材料・方法等について以下により詳細に説明する。
この場合、トナーには、上記第1の成分、上記第2の成分、上記第1の成分を含むマイクロカプセル、上記第2の成分を含む光硬化性組成物が少なくとも用いられ、光硬化性組成物中には光重合開始剤が含まれることが特に好ましく、種々の助剤等が含まれていてもよい。また、マイクロカプセル内(芯部)には第1の成分が固体状態で存在していてもよいが、溶媒と共に存在していてもよい。
なお、前記光非発色型トナーにおいては、第1の成分として電子供与性無色染料又はジアゾニウム塩化合物等が用いられ、第2の成分として光重合性基を有する電子受容性化合物又は光重合性基を有するカプラー化合物等が用いられる。また、前記光発色型トナーにおいては、第1の成分としては、電子供与性無色染料が用いられ、第2の成分としては電子受容性化合物(「電子受容性顕色剤」あるいは「顕色剤」と称す場合がある)が用いられ、光重合性化合物としてはエチレン性不飽和結合を有する重合可能な化合物が用いられる。
以上に列挙した材料に加えて、更に、従来の着色剤を用いたトナーを構成する材料と同様の各種材料;結着樹脂、離型剤、内添剤、外添剤等を必要に応じて適宜利用することができる。以下、各材料等についてより詳細に説明する。
−第1の成分および第2の成分−
第1の成分および第2の成分の組合せとしては、下記(ア)〜(ツ)の組合せを好適に挙げることができる(下記例において、それぞれ前者が第1の成分、後者が第2の成分を表す。)。
(ア)電子供与性無色染料と電子受容性化合物との組合せ。
(イ)ジアゾニウム塩化合物とカップリング成分(以下、適宜「カプラー化合物」と称する。)との組合せ。
(ウ)ベヘン酸銀、ステアリン酸銀等の有機酸金属塩と、プロトカテキン酸、スピロインダン、ハイドロキノン等の還元剤との組合せ。
(エ)ステアリン酸第二鉄、ミリスチン酸第二鉄等の長鎖脂肪酸鉄塩と、タンニン酸、没食子酸、サリチル酸アンモニウム等のフェノール類との組合せ。
(オ)酢酸、ステアリン酸、パルミチン酸等のニッケル、コバルト、鉛、銅、鉄、水銀、銀塩のような有機酸重金属塩と、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、硫化カリウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属硫化物との組合せ、又は前記有機酸重金属塩と、s−ジフェニルカルバジド、ジフェニルカルバゾン等の有機キレート剤との組合せ。
(カ)銀、鉛、水銀、ナトリウム等の硫酸塩等の重金属硫酸塩と、ナトリウムテトラチオネート、チオ硫酸ソーダ、チオ尿素等の硫黄化合物との組合せ。
(キ)ステアリン酸第二鉄等の脂肪族第二鉄塩と、3,4−ヒドロキシテトラフェニルメタン等の芳香族ポリヒドロキシ化合物との組合せ。
(ク)シュウ酸銀、シュウ酸水銀等の有機酸金属塩と、ポリヒドロキシアルコール、グリセリン、グリコール等の有機ポリヒドロキシ化合物との組合せ。
(ケ)ペラルゴン酸第二鉄、ラウリン酸第二鉄等の脂肪酸第二鉄塩と、チオセシルカルバミドやイソチオセシルカルバミド誘導体との組合せ。
(コ)カプロン酸鉛、ペラルゴン酸鉛、ベヘン酸鉛等の有機酸鉛塩と、エチレンチオ尿素、N−ドデシルチオ尿素等のチオ尿素誘導体との組合せ。
(サ)ステアリン酸第二鉄、ステアリン酸銅等の高級脂肪族重金属塩とジアルキルジチオカルバミン酸亜鉛との組合せ。
(シ)レゾルシンとニトロソ化合物との組合せのようなオキサジン染料を形成するもの。
(ス)ホルマザン化合物と還元剤および/又は金属塩との組合せ。
(セ)保護された色素(又はロイコ色素)プレカーサーと脱保護剤との組合せ。
(ソ)酸化型発色剤と酸化剤との組合せ。
(タ)フタロニトリル類とジイミノイソインドリン類との組合せ。(フタロシアニンが生成する組合せ。)
(チ)イソシアナート類とジイミノイソインドリン類との組合せ(着色顔料が生成する組合せ)。
(ツ)顔料プレカーサーと酸または塩基との組合せ(顔料が形成する組合せ)。
上記に列挙した第1の成分としては、実質的に無色の電子供与性無色染料又はジアゾニウム塩化合物が好ましい。
前記電子供与性無色染料としては、従来から公知のものを使用することができ、前記第2の成分と反応して発色するものであれば全て使用することができる。具体的には、フタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、インドリルフタリド系化合物、ロイコオーラミン系化合物、ローダミンラクタム系化合物、トリフェニルメタン系化合物、トリアゼン系化合物、スピロピラン系化合物、ピリジン系、ピラジン系化合物、フルオレン系化合物等の各種化合物を挙げることができる。
前記第2の成分としては、前記光非発色型トナーの場合は同一分子内に光重合性基および第1の成分と反応して発色する部位とを有する実質的に無色化合物であり、光重合性基を有する電子受容性化合物又は光重合性基を有するカプラー化合物等の第1の成分と反応して発色し、かつ光に反応して重合し、硬化するという両機能を有するものであれば全て使用することができる。
前記光重合性基を有する電子受容性化合物、即ち、同一分子中に電子受容性基と光重合性基とを有する化合物としては、光重合性基を有し、かつ第1の成分の一つである電子供与性無色染料と反応して発色し、かつ光重合して硬化しうるものであれば全て使用することができる。
次に、前記光重合開始剤について説明する。前記光重合開始剤は、発色情報付与光を照射することによりラジカルを発生して光硬化性組成物内で重合反応を起こし、かつその反応を促進させることができる。この重合反応により光硬化性組成物が硬化する。
前記光重合開始剤は、公知のものの中から適宜選択することができ、中でも、300〜1000nmに最大吸収波長を有する分光増感化合物と、該分光増感化合物と相互作用する化合物と、を含有するものであることが好ましい。
但し、前記分光増感化合物と相互作用する化合物が、その構造内に300〜1000nmに最大吸収波長を有する色素部とボレート部との両構造を併せ持つ化合物であれば、前記分光増感色素を用いなくてもよい。
前記分光増感化合物と相互作用する化合物としては、前記第2の成分中の光重合性基と光重合反応を開始しうる公知の化合物の中から、1種又は2種以上の化合物を適宜選択して使用することができる。
この化合物を前記の分光増感化合物と共存させることにより、その分光吸収波長領域の照射光に敏感に感応し、高効率にラジカルを発生させうることから、高感度化が図れ、かつ紫外〜赤外領域にある任意の光源を用いてラジカルの発生を制御することができる。
前記「分光増感化合物と相互作用する化合物」としては、有機系ボレート塩化合物、ベンゾインエーテル類、トリハロゲン置換メチル基を有するS−トリアジン誘導体、有機過酸化物又はアジニウム塩化合物が好ましく、有機系ボレート塩化合物がより好ましい。この「分光増感化合物と相互作用する化合物」を前記分光増感化合物と併用して用いることにより、露光した露光部分に局所的に、かつ効果的にラジカルを発生させることができ、高感度化を達成することができる。
また、光硬化性組成物には重合反応を促進する目的で、さらに助剤として、酸素除去剤(oxygen scavenger)又は活性水素ドナーの連鎖移動剤等の還元剤や連鎖移動的に重合を促進するその他の化合物を添加することもできる。
前記酸素除去剤としては、ホスフィン、ホスホネート、ホスファイト、第1銀塩又は酸素により容易に酸化されるその他の化合物が挙げられる。具体的には、N−フエニルグリシン、トリメチルパルビツール酸、N,N−ジメチル−2,6−ジイソプロピルアニリン、N,N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリン酸が挙げられる。さらに、チオール類、チオケトン類、トリハロメチル化合物、ロフィンダイマー化合物、ヨードニウム塩類、スルホニウム塩類、アジニウム塩類、有機過酸化物、アジド類等も重合促進剤として有用である。
Fトナーでは、電子供与性無色染料やジアゾニウム塩化合物のような第1の成分をマイクロカプセルに内包して使用する。
マイクロカプセル化する方法としては、従来公知の方法を用いることができる。例えば、米国特許第2800457号、同28000458号に記載の親水性壁形成材料のコアセルベーションを利用した方法、米国特許第3287154号、英国特許第990443号、特公昭38−19574号公報、同42−446号公報、同42−771号公報等に記載の界面重合法、米国特許第3418250号、同3660304号に記載のポリマー析出による方法、米国特許第3796669号に記載のイソシアネートポリオール壁材料を用いる方法、米国特許第3914511号に記載のイソシアネート壁材料を用いる方法、米国特許第4001140号、同4087376号、同4089802号に記載の尿素−ホルムアルデヒド系、尿素ホルムアルデヒド−レゾルシノール系壁形成材料を用いる方法、米国特許第4025455号に記載のメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ヒドロキシブロビルセルロース等の壁形成材料を用いる方法、特公昭36−9168号、特開昭51−9079号に記載のモノマーの重合によるin situ法、英国特許第952807号、同965074号に記載の電解分散冷却法、米国特許第3111407号、英国特許第930422号に記載のスプレードライング法、特公平7−73069号公報、特開平4−101885号公報、特開平9−263057号公報に記載の方法等が挙げられる。
使用しうるマイクロカプセル壁の材料は、油滴内部及び/又は油滴外部に添加される。前記マイクロカプセル壁の材料としては、例えば、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、スチレンメタクリレート共重合体、スチレン−アクリレート共重合体等が挙げられる。中でも、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネートが好ましく、ポリウレタン、ポリウレアがより好ましい。前記高分子物質は、2種以上併用して用いることもできる。
マイクロカプセルの体積平均粒径は0.1〜3.0μmの範囲内となるように調整することが好ましく、0.3〜1.0μmの範囲内となるように調整することが更に好ましい。
前記感光・感熱カプセルにはバインダーが含まれていてもよく、これは、1つの発色部を有するトナーにおいても同様である。
バインダーとしては、前記光硬化性組成物の乳化分散に用いるバインダーと同様のもの、第1の反応性物質をカプセル化する際に用いる水溶性高分子のほか、ポリスチレン、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリメチルアクリレート,ポリブチルアクリレート,ポリメチルメタクリレート,ポリブチルメタクリレートやそれらの共重合体等のアクリル樹脂、フェノール樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、エチルセルロース、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の溶剤可溶性高分子、或いは、これらの高分子ラテックスを用いることもできる。中でも、ゼラチン及びポリビニルアルコールが好ましい。また、バインダーとして後述する結着樹脂を用いてもよい。
また、Fトナーには、従来のトナーに用いられている結着樹脂を用いることができる。結着樹脂は、例えば、母材中に感光・感熱カプセルが分散した構造を有するトナーでは、母材を構成する主成分や感光・感熱カプセルの外殻を構成する材料として利用することができるがこれに限定されるものではない。
結着樹脂としては特に限定されず、公知の結晶性や非晶性の樹脂材料を用いることができる。特に低温定着性を付与するには、シャープメルト性がある結晶性ポリエステル樹脂が有用である。また、無定形高分子(非晶質樹脂)としては、スチレンアクリル系樹脂、ポリエステル樹脂など公知の樹脂材料を用いることができるが、非結晶性ポリエステル樹脂が特に好ましい。
その他、Fトナーは、上記に列挙した以外のその他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、離型剤、無機微粒子、有機微粒子、帯電制御剤等の従来のトナーに用いられている公知の各種添加剤等が挙げられる
なお、本発明のFトナーの前記第1成分、第2成分は、発色する前の状態において予め着色していてもよいが、実質的に無色の物質であることが特に好ましい。
次に、Fトナーの製造方法について簡単に説明する。
Fトナーは、凝集合一法等の公知の湿式製法を利用して作製されることが好ましい。特に、互いに反応した際に発色する第1の成分および第2の成分と、光硬化性組成物と、該光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルとを含み、前記第1の成分が前記マイクロカプセルに含まれ、前記第2の成分が前記光硬化性組成物中に含まれる構造を有するトナーの作製に湿式製法は好適である。
なお、上記構造を有するトナーに用いられるマイクロカプセルは熱応答性マイクロカプセルであることが特に好ましいが、光等、その他の刺激に応答するマイクロカプセルであってもよい。
トナーの製造には、公知の湿式製法が利用できるが、湿式製法の中でも最高プロセス温度を低く抑えることができると共に、様々な構造を有するトナーの作製が容易であることから凝集合一法を利用することが特に好ましい。
また、従来の顔料や結着樹脂を主成分とするトナーと比べると、上記構造を有するトナーは、低分子成分を主成分として含む光硬化性組成物が多く含まれるため、トナーの造粒過程で得られる粒子の強度は不十分となりやすいが、凝集合一法では、高いせん断力を必要としないため、この点でも凝集合一法を利用することは好適である。
一般的に、凝集合一法は、トナーを構成する各種材料の分散液を調製した後、2種類以上の分散液を混合した原料分散液中で凝集粒子を形成する凝集工程と、原料分散液に形成された凝集粒子を融合する融合工程とを含むものであり、必要に応じて凝集工程と融合工程との間に、凝集粒子の表面に被覆層を形成する成分を付着させて被覆層を形成する付着工程(被覆層形成工程)とが実施されるものである。
Fトナーの製造においても、原料として使用する各種分散液の種類や組み合わせは異なるものの、凝集工程、融合工程の他に、必要に応じて付着工程を適宜組み合わせることによりトナーを作製することができる。
例えば、樹脂中に感光・感熱カプセル分散構造を有するトナーの場合には、まず、(a1)第1の成分を含むマイクロカプセルを分散させたマイクロカプセル分散液と、第2の成分を含む光硬化性組成物を分散させた光硬化性組成物分散液とを含む原料分散液中にて第1の凝集粒子を形成する第1の凝集工程と、(b1)前記第1の凝集粒子が形成された原料分散液に、樹脂粒子を分散させた第1の樹脂粒子分散液を添加して、前記凝集粒子表面に前記樹脂粒子を付着させる付着工程と、(c1)前記樹脂粒子をその表面に付着させた凝集粒子を含む原料分散液を加熱して融合させ、第1の融合粒子(感光・感熱カプセル)を得る第1の融合工程と、を経ることにより、互いに異なる色に発色可能な1種類以上の感光・感熱カプセル分散液を調製する。
続いて、(d1)前記1種類以上の感光・感熱カプセル分散液と、樹脂粒子を分散させた第2の樹脂粒子分散液とを混合した混合溶液中にて、第2の凝集粒子を形成する第2の凝集工程と、(e1)前記第2の凝集粒子を含む混合溶液を加熱して、第2の融合粒子を得る第2の融合工程とを経ることにより、感光・感熱カプセル分散構造を有するトナーを得ることができる。
なお、第2の凝集工程で用いる感光・感熱カプセル分散液の種類は2種類以上が好ましい。また、(a1)〜(c1)工程を経て得られた感光・感熱カプセルをそのままトナー(すなわち1つの発色部のみを含むトナー)として利用してもよい。
また、1つの発色部のみを含むトナーを作製する場合、上述した付着工程の代わりに、前記第1の凝集粒子が形成された原料分散液に、離型剤を分散させた離型剤分散液を添加して、凝集粒子表面に離型剤を付着させる第1の付着工程と、第1の付着工程を経た後の原料分散液に、樹脂粒子を分散させた第1の樹脂粒子分散液を添加して、この離型剤を表面に付着させた凝集粒子表面に樹脂粒子を付着させる第2の付着工程とを実施してもよい。
本発明に用いることが可能なFトナーの体積平均粒径は、特に限定されず、トナーの構造や、トナー中に含まれる発色部の種類・数に応じて適宜調整することができる。
しかしながら、トナー中に含まれる互いに異なる色に発色可能な発色部の種類が2〜4種類前後(例えば、トナーがイエロー、シアン、マゼンタの各々に発色可能な3種類の発色部を含むような場合)であれば、各々のトナー構造に応じた体積平均粒径は以下の範囲内であることが好ましい。
例えば、トナーの構造が樹脂中に感光・感熱カプセル(発色部)分散構造の場合には、トナーの体積平均粒径は5〜40μmの範囲内が好ましく、10〜20μmの範囲内がより好ましい。また、このような粒径を有する感光・感熱カプセル分散構造型のトナー中に含まれる感光・感熱カプセルの体積平均粒径は1〜5μmの範囲内であることが好ましく、1〜3μmの範囲内であることが好ましい。
前記トナーの体積平均粒径が5μm未満では、トナー中に含まれる発色成分量が少なくなるため色再現性が悪化したり、画像濃度が低下してしまう場合がある。また、体積平均粒径が40μmを超えると、画像表面の凹凸が大きくなり、画像表面の光沢ムラが発生してしまう場合があり、また画質が低下する場合がある。
なお、その内部に複数の感光・感熱カプセルを分散させた感光・感熱カプセル分散構造型のトナーは、従来の着色剤を用いた小径トナー(体積平均粒径5〜10μm程度)と比べると粒径が大きくなる傾向にあるものの、画像の解像度は、トナーの粒径ではなく感光・感熱カプセルの粒径により決定されるため、より高精細な画像を得ることができる。加えて、粉体流動性にも優れるため、外添剤の量が少なくても十分な流動性が確保できると共に、現像性やクリーニング性も向上させることができる。
一方、1つの発色部のみを有するトナーの場合には、上述した場合と比べると小径化がより容易であり、その体積平均粒径は3〜8μmの範囲内が好ましく、4〜7μmの範囲内が好ましい。体積平均粒径が3μm未満の場合には粒径が小さすぎるために粉体流動性が十分に得られなくなったり、十分な耐久性が得られない場合がある。また、体積平均粒径が8μmを超えると、高精細な画像が得られなくなる場合がある。
本発明には、以上説明したFトナーをはじめ、光照射により(あるいは光が照射されないことにより)発色または非発色の状態を維持するように制御されるトナーであれば、用いる構成材料、トナーの構造、発色機構等によらず用いることができる。
本発明に用いることができるトナーは、体積平均粒度分布指標GSDvが1.30以下であり、且つ、体積平均粒度分布指標GSDvと数平均粒度分布指標GSDpとの比(GSDv/GSDp)が、0.95以上であることが好ましい。
更に好ましくは、体積平均粒度分布指標GSDvが1.25以下であり、且つ、体積平均粒度分布指標GSDvと数平均粒度分布指標GSDpとの比(GSDv/GSDp)が、0.97以上であることが更に好ましい。
体積分布指標GSDvが1.30を超えた場合には、画像の解像性が低下する場合があり、また、体積平均粒度分布指標GSDvと数平均粒度分布指標GSDpの比(GSDv/GSDp)が0.95未満の場合、トナーの帯電性低下やトナーの飛散、カブリ等が発生し画像欠陥を招く場合がある。
なお、本発明において、トナーの体積平均粒径や、上記した体積平均粒度分布指標GSDv、及び数平均粒度分布指標GSDpの値は、次のようにして測定し算出した。
まず、コールターマルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)等の測定器を用いて測定されたトナーの粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、個々のトナー粒子の体積および数について小径側から累積分布を描き、累積16%となる粒径を、体積平均粒子径D16v、および、数平均粒子径D16pと定義し、累積50%となる粒径を、体積平均粒子径D50v、および、数平均粒子径D50pと定義する。同様に、累積84%となる粒径を、体積平均粒子径D84v、および、数平均粒子径D84pと定義する。この際、体積平均粒度分布指標(GSDv)は、(D84v/D16v)1/2として定義され、数平均粒度指標(GSDp)は、(D84p/D16p)1/2として定義されるこれらの関係式を用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)および数平均粒度指標(GSDp)を算出できる。
また、前記マイクロカプセルや感光・感熱カプセルの体積平均粒径は、例えば、レーザー回折式粒度分布測定装置(LA−700、堀場製作所製)を用いて測定することができる。
また、本発明のトナーは、下式(1)で表される形状係数SF1が、110〜130の範囲内であることが好ましい。
SF1=(ML/A)×(π/4)×100 ・・・ 式(1)
〔但し、上記式(1)において、MLはトナーの最大長(μm)を表し、Aはトナーの投影面積(μm)を表す。〕
形状係数SF1が110未満の場合には、画像形成の際に転写工程で、像担持体上にトナーが残留しやすくなるため、この残留トナーの除去が必要となるが、残留トナーをブレード等によりクリーニングする際のクリーニング性を損ないやすく、結果として画像欠陥を生じる場合がある。
一方、形状係数SF1が130を超える場合には、トナーを現像剤として使用する場合に、現像器内でのキャリアとの衝突によりトナーが破壊される場合がある。この際、結果として微粉が増加したり、これによってトナー表面に露出した離型剤成分により像担持体上等が汚染され帯電特性を損なうことがあるばかりでなく、微粉に起因するかぶりの発生等の問題を起こすことがある。
形状係数SF1はルーゼックス画像解析装置(株式会社ニレコ製、FT)を用いて以下のように測定した。まず、スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像を、ビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個以上のトナーについて最大長(ML)と投影面積(A)を測定し、個々のトナーについて、トナーの最大長の2乗、及び投影面積を算出し、上記式(1)により形状係数SF1を求めた。
本発明に用いられるトナーは、そのまま一成分現像剤として用いてもよいが、本発明では、キャリアとトナーとからなる二成分現像剤におけるトナーとして使用することが好ましい。
ここで、1種類の現像剤でカラー画像が形成できるという点からは、現像剤は、(1)前記光硬化性組成物と、該光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルとを含む発色部を2種類以上有するトナーを1種類有し、且つ、前記トナー中に含まれる2種類以上の発色部が互いに異なる色に発色可能であるタイプの現像剤、あるいは、(2)前記光硬化性組成物と、該光硬化性組成物中に分散するマイクロカプセルとを含む発色部を1つ有するトナーを2種類以上混合した状態で有し、且つ、前記2種類以上のトナーの発色部が互いに異なる色に発色可能であるタイプの現像剤であることが好ましい。
例えば、前者のタイプの現像剤では、トナー中に3種類の発色部が含まれ、且つ、3種類の発色部が、イエロー色に発色可能なイエロー発色部、マゼンタ色に発色可能なマゼンタ発色部及びシアン色に発色可能なシアン発色部からなることが好ましく、後者のタイプの現像剤では、発色部がイエロー色に発色可能なイエロー発色性トナーと、発色部がマゼンタ色に発色可能なマゼンタ発色性トナーと、発色部がシアン色に発色可能なシアン発色性トナーとが混合した状態で現像剤中に含まれることが好ましい。
二成分現像剤に使用し得るキャリアとしては、芯材表面に樹脂を被覆してなることが好ましい。キャリアの芯材としては、上記条件を満たしていれば特に規定されないが、例えば、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、これらとマンガン、クロム、希土類等との合金、及びフェライト、マグネタイト等の磁性酸化物等が挙げられるが、芯材表面性、芯材抵抗の観点から、好ましくはフェライト、特にマンガン、リチウム、ストロンチウム、マグネシウム等との合金が挙げられる。
また、 芯材表面を被覆する樹脂としては、マトリックス樹脂として使用できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
上記二成分現像剤における、本発明のトナーと上記キャリアとの混合比(質量比)としては、トナー:キャリア=1:100〜30:100程度の範囲が好ましく、3:100〜20:100程度の範囲がより好ましい。
次に、本発明の画像形成装置について説明する。
本発明の画像形成装置は、上記Fトナーを用い、電子写真方式を応用してカラー画像を得るものである。
本発明の画像形成装置における画像形成プロセスは、いわゆる電子写真プロセス、誘電体上にイオンなどで静電潜像を形成するプロセス(イオノグラフィ)、または、一様帯電した誘電体に、サーマルヘッドの熱により画像情報に応じて静電潜像を形成するプロセス、さらに、静電潜像を利用するものではなく、たとえば、磁気潜像を形成してトナー画像を形成するプロセス、粘着性のインク滴を像担持体に画像情報に応じて形成し、トナー画像を形成するプロセス、など特に制限されない。
図1に示すように、本発明の画像形成装置10は、通常の電子写真プロセスに用いる感光体(像担持体)11を含んで構成されている。感光体11は、所定方向(図1中、矢印A方向)に回転可能に設けられている。感光体11の外周面側の近傍には、感光体11の回転方向に沿って、感光体11表面を帯電するための帯電装置12、帯電された感光体11表面に画像データに応じた静電潜像を形成する露光装置(露光手段)14、静電潜像を上記Fトナーによって現像する現像装置(現像手段)16、感光体11表面を露光することによりトナー像に発色情報を付与する発色情報付与装置28、及び感光体11上のトナー像を記録媒体26に転写するための転写装置(転写手段)18が設けられている。
なお、本実施の形態では、発色情報付与装置28は、感光体11の外周面側近傍に設けられている場合を説明するが、感光体11の内周面側に設けられるようにしてもよい。
この場合には、発色情報付与装置28を、図2に示すように、発色情報付与装置29として、感光体11の内周面側から、感光体11表面に向かう方向に光を走査露光するように構成してもよい。この場合には、上述のように、感光体11を透明に構成するようにすればよい。なお、発色情報付与装置29の構成は、発色情報付与装置28と同一構成とすればよい。
感光体11としては、公知のいかなるものも用いることができる。例えば、導電性基体上にSe、a−Si等の無機の感光層、あるいは単層若しくは多層の有機感光層を形成したものである。ベルト状感光体の場合は、基体としてPET、PC等の透明樹脂が使用でき、その厚みはベルト状感光体を張架するロールの径、張力等の設計事項から決められ、おおよそ10〜500μm程度の範囲である。その他の層構成等はドラムの場合と同様である。
なお、発色情報付与装置28から感光体11に光を露光するときにおいて、光の露光を感光体11の内周面側から行う場合には、前記基体を透明な樹脂等とした透明感光体を用いることができる。
感光体11が透明である場合には、感光体11の基体としては、露光光に対して透明な材質を用いる。例えば基材用材料としてガラス、プラスチック材料が用いられ電極形成の為に、外表面に導電層が形成されるが、基材材料自体が導電化処理されている。なお、透明感光体を用いない場合は、上述の透明基体のほかに通常用いられるアルミウムなどの金属円筒体やニッケルシームレスベルトなどの基体材料も用いることができる。
ここで、「透明」とは入射した光に対して出射した光の透過率(出射光/入射光)が、使用する波長域において50%以上であることをいう。
透明な感光体11は、ガラス、プラスチック等の透明材料を基体とし、その表面に感光層等を設けてなる。基体の肉厚は必要とされる機械強度から決められ、おおよそ0.1〜5mm程度の範囲が好ましい。透明の基体上には透明電極が設けられることが好ましく、該透明電極としては、ITO、SnO2などの金属酸化物を微粒化しバインダー樹脂と混合したものや、ポリピロールなどの導電性ポリマーなどを塗布したもの等が使用できる。透明電極の厚みは、必要とされる導電度と透過性から決められ、おおよそ0.01〜10μm程度の範囲が好ましい。
前記感光層としては、例えば、Se、a−Si等の無機の感光層、あるいは単層若しくは多層(電荷発生層、電荷輸送層等)の有機感光層を挙げることができる。また、前記入射した光の散乱をより起こさせるため、金属酸化物やフッ素樹脂粒子等の有機粒子などの粒径が数十ナノメーターから数ミクロンのものを感光層に分散させることが好ましい。
ただし、前記のように感光層を光が通過しトナーまでも露光することが必要とされるので、光透過性のよいものがよい。透過性の目安としては、感光層そのもので透過率が50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましい。
また、発色情報を付与するための露光は、通常の潜像形成のための露光よりかなり強い強度で行われる。具体的には、発色情報付与に供する光のエネルギー量は、通常の電子写真プロセスに使用される感光体の光量(2mJ/m)の約1000倍程度必要である。このため、発色情報の付与による感光体11へのダメージが心配されるが、例えば、感光体11の電荷発生層の光感度を従来の1/1000とすれば、バランスが取れるので問題とはならない。
なお、感光層の厚みは、前記透過性と、経時による膜減りと、を勘案した帯電電位に耐えられる絶縁性から決められ、おおよそ5〜50μmの範囲が好ましい。
また、ベルト状感光体の場合は、透明基体としてPET、PC等の透明樹脂が使用でき、その厚みはベルト状感光体を張架するロールの径、張力等の設計事項から決められ、おおよそ10〜500μm程度の範囲である。その他の層構成等はドラムの場合と同様である。
一方、イオノグラフィによりトナー像を形成する場合は、感光体11の代わりに誘電体を用いる。誘電体としても、同様の理由から透明誘電体を用いることが好ましい。
上記透明誘電体としては、前記透明感光体における感光層の代わりに透明誘電体層、例えば、PET、PC等の透明プラスチックを用いたものを使用することができる。
帯電装置12は、感光体11の外周表面を所定電位となるように帯電させる。
感光体11の帯電を行う帯電装置12としては、公知の帯電装置を使用することができる。接触方式である場合は、ロール、ブラシ、磁気ブラシ、ブレード等が使用でき、非接触の場合は、コロトロン、スコロトロン等が使用できる。帯電装置12としてはこれらに限られるものではない。
これらの中でも、帯電補償能力とオゾン発生量とのバランスから、接触型帯電器が好ましく用いられる。接触帯電方式は、感光体11表面に接触させた導電性部材に電圧を印加することにより感光体11表面を帯電させるものである。すなわち、この場合には、帯電装置12は、図示は省略するが、導電性部材と、この導電性部材に電圧を印加するための電圧印加部と、を含んで構成するようにすればよい。
この導電性部材の形状はブラシ状、ブレード状、ピン電極状、あるいはロール状等何れでもよいが、特にロール状部材が好ましい。通常、ロール状部材は外側から抵抗層とそれらを支持する弾性層と芯材から構成される。さらに必要に応じて、抵抗層の外側に保護層を設けることができる。
これらの導電性部材を用いて感光体11を帯電させる方法としては、導電性部材に電圧印加部によって電圧を印加するが、印加電圧は直流電圧、あるいは直流電圧に交流電圧を重畳したものが好ましい。
電圧の範囲としては、直流のみで帯電させる場合は、絶対値で所望の表面電位+500V程度の正または負が好ましく、その値は、700〜1500Vの範囲である。交流電圧を重畳する場合は、その直流値はおおよそ所望の表面電位±50V程度とし、交流のピーク間電圧(Vpp)が400〜1800V、好ましくは800〜1600V、交流電圧の周波数は50〜20000Hz、好ましくは100〜5000Hzであり、サイン波、方形波、三角波がいずれも使用可能である。
帯電電位は、電位の絶対値で150〜700Vの範囲に設定することが好ましい。
露光装置14は、画像形成装置10において記録する画像の画像データに基づいて変調した光によって感光体11表面を露光することで、帯電装置12によって帯電された感光体11表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する。
感光体11上に静電潜像を形成する露光装置14としては、公知の露光装置を使用することができ、例えばレーザスキャニングシステム、LEDイメージバーシステム、アナログ露光手段、さらにはイオン流制御ヘッド等などを用いることができる。これら以外にも今後開発される新規な露光手段が本発明の効果を達成する限り使用できる。
露光装置14から感光体11に露光する光の波長は、感光体11の分光感度領域にあるものが使用される。これまで、半導体レーザーの波長として780nmm付近に発振波長を有する近赤外が主流であるが、600nm台の発振波長レーザーや青色レーザーとして400〜450nm近傍に発振波長を有するレーザーも利用が可能である。また、カラー画像形成のためにはマルチビーム出力が可能なタイプの面発光型のレーザー光源も有効である。また、LED(Light Emitting Diode)を用いることもできる。
感光体11に対する露光は、反転現像の場合は後述するトナーを現像する位置に、正規現像の場合はトナーを現像する以外の位置に、例えば3つの色(YMC)の画像形成情報の論理和として行なわれる。
露光スポット径は、解像度が600〜1200dpiの範囲となるように、40〜80μmの範囲となるようにすることが好ましい。露光量としては、感光体11上の露光された領域の電位(以下、適宜、露光後電位という)が前記帯電電位の5〜30%程度の範囲となるようにすることが好ましいが、本実施の形態では、画像の濃度に応じてトナーの現像量を変化させるために、露光位置ごとに濃度(階調値)に応じて露光量を変化させる。
一方、前記イオノグラフィの場合には、イオン書込みヘッドにより像担持体上に潜像を形成する。イオン書込みヘッドとしては、例えば、イオン流を画像信号によりOn/Off制御するもの(特開平4−122654号公報)や、イオン流の発生そのものをOn/Off制御するもの(特開平6−99610号公報)などを用いることができる。
なお、この方式の場合、像担持体としては誘電体のみでなく感光体も使用することが可能である。
現像装置16は、感光体11の外周面上に形成された静電潜像を、トナーによって現像することで、感光体11上に静電潜像に応じたトナー像を形成する。
現像装置16には、上記Fトナーが貯留されている。この現像装置16は、現像装置16内に貯留されたトナーを担持すると共に感光体11表面へ供給するための現像ロール16Aを含んで構成されている。
現像装置16としては、公知の現像装置16を使用することができる。現像法としては、キャリアと呼ばれるトナーを担持するための微小粒子とトナーからなる二成分現像法、またはトナーのみからなる一成分現像法、またこれらの現像法においてさらに現像その他の特性改善のために別の構成物質が添加される場合もある全ての現像方法が使用できる。
また、現像方法によっては感光体11へ現像剤が接触または非接触で現像を行なうもの、あるいはそれらの組み合わせのいずれもが使用可能である。さらに、前記一成分現像法と二成分現像法とを組み合わせたハイブリッド現像方法も使用可能である。これ以外にも、今後開発される新規な現像手段が本発明の効果を達成する限り使用できる。
なお、前記現像剤に含まれるトナーとしては、例えばY色に発色可能な発色部(Y発色部)、M色に発色可能な発色部(M発色部)及びC色に発色可能な発色部(C発色部)を1つのトナー粒子中に含むものであってもよいし、前記Y発色部、M発色部、C発色部を各々トナーごとに別々に含むものであってもよい。
トナー現像量(感光体に付着させるトナー付着量)としては、形成する画像によっても異なるが、べた画像において3.5〜8.0g/mの範囲とすることが好ましく、4.0〜6.0g/mの範囲とすることがより好ましい。
また、形成されたトナー像Tにおいて、後述する発色情報付与のための光が、当該照射された部分全体に行き渡らなければならないため、トナー層厚は一定以下に抑えることが好ましい。具体的には、例えばべた画像においてトナー層は3層以下であることが好ましく、2層以下であることがより好ましい。なお、上記トナー層厚は、実際の感光体11表面に形成されたトナー層の厚さを測定し、これをトナーの個数平均粒径で除した値である。
発色情報付与装置28は、画像データ中の色成分情報に基づいて、非発色対象の色に対応して予め定められた波長の光を出射する光源53を含み、この光源53から出射された光を、感光体11上に形成されたトナー像を構成する各トナーに露光することにより、このトナー像を構成する各トナーに発色情報を付与する。
なお、図1では、発色情報付与装置28は、現像装置16と、現像装置16から感光体11の回転方向下流側に設けられた転写装置18と、との間に設けられている場合を説明するが、転写装置18より記録媒体26の搬送方向下流側に設けられるようにしてもよい。
発色情報付与装置28は、感光体11の外周面側から、感光体11の回転軸方向に添った方向に光を走査露光する。
発色情報付与装置28(及び発色情報付与装置29)は、図3に示すように、特定波長の光を出射する光源53を含んで構成される光照射部51と、光源53から出射された光を反射するための反射ミラー59と、反射ミラー59によって反射された光を反射して感光体11上に光を露光する回転多面鏡62と、fθレンズ68と、を含んで構成されている。
光照射部51は、現像装置16内に貯留されているトナーに含まれる発色部の種類に応じた数の光照射部を含んで構成されている。本実施の形態では、YMC各々に対応する3種類の発色部を含む場合を説明する。このため、光照射部51は、Y発色部に対応するY光照射部51Y、M発色部に対応するM光照射部51M、及びC発色部に対応するC光照射部51Cの3種を含んで構成されているものとして説明するが、このような形態に限られるものではない。
Y光照射部51Yは、光源53Yを含んで構成されている。光源53Yは、画像データ中の色成分情報に基づいて、非発色対象の色としてのY色に対応して予め定められた波長の光を出射する。光源53Yから出射される光の波長としては、Y色発色部の最大分光感度に対応する波長、すなわち、基準露光量で露光したときに最もY色発色部における発色反応の進行を抑制可能な波長が予め定められているものとする。また、Y光照射部51Yは、さらに、光源53Yから出射された光の進行方向に向かってコリメータレンズ54Y、及びシリンダレンズ56Yが順に配設されている。光源53Yは、システム制御部32の制御によって画像データ中の色成分情報に基づいてその点灯がON/OFF制御され、画像データに基づいて変調された光が出射される。光源53Yから出射された光は、コリメータレンズ54Yにより略平行化されシリンダレンズ56Yにより集束された後に、反射ミラー59を介して回転多面鏡62に入射される。
同様に、M光照射部51Mは、光源53Mを含んで構成されている。M色光源は、画像データ中の色成分情報に基づいて、非発色対象の色としてのM色に対応して予め定められた波長の光を射出する。光源53Mから出射される光の波長としては、M色発色部の最大分光感度に対応する波長、すなわち、基準露光量で露光したときに最もM色発色部における発色反応の進行を抑制可能な波長が予め定められているものとする。
また、M光照射部51Mは、さらに、光源53Mから出射された光の進行方向に向かってコリメータレンズ54M、及びシリンダレンズ56Mが順に配設されている。光源53Mは、システム制御部32の制御によって画像データに含まれる色成分情報に基づいてその点灯がON/OFF制御され、画像データに基づいて変調された光ビームが出射される。光源53Mから出射される光の波長としては、M色発色部の最大分光感度に対応する波長、すなわち、基準露光量で露光したときに最もY色発色部における発色反応の進行を抑制可能な波長が予め定められているものとする。
光源53Mから出射された光は、コリメータレンズ54Mにより略平行化されシリンダレンズ56Mにより集束された後に、反射ミラー59を介して回転多面鏡62に入射される。
同様に、C光照射部51Cは、光源53Cを含んで構成されている。C色光源は、画像データ中の色成分情報に基づいて、非発色対象の色としてのC色に対応して予め定められた波長の光を射出する。光源53Cから出射される光の波長としては、上記基準分光感度情報に基づいて、C色発色部の最大分光感度に対応する波長すなわち、基準露光量で露光したときに最もC色発色部における発色反応の進行を抑制可能な波長が予め定められているものとする。
また、C光照射部51Cは、さらに、光源53Cから出射された光の進行方向に向かってコリメータレンズ54C、及びシリンダレンズ56Cが順に配設されている。光源53Cは、システム制御部32の制御によって画像データに基づいてその点灯がON/OFF制御され、画像データに含まれる色成分情報に基づいて変調された光ビームが出射される。光源53Cから出射された光は、コリメータレンズ54Cにより略平行化されシリンダレンズ56Cにより集束された後に、反射ミラー59を介して回転多面鏡62に入射される。
なお、以下の説明では、光源53Y、光源53M、及び光源53Cを総称する場合には、光源53と称して説明する。
回転多面鏡62は、側面に複数の反射面62Aが設けられた正多角形状(本実施の形態では正六角形)に形成されている。この回転多面鏡62は、図示を省略するモータの駆動により、回転軸Oを回転中心にして矢印C方向に所定速度で回転されている。
回転多面鏡62に入射される光は、回転多面鏡62の反射面62Aに集束されて入射されるようになっており、回転多面鏡62の回転によって、各反射面62Aへの光の入射角が連続的に変化して変更される。これにより、光ビームが感光体11の軸線方向に走査されて感光体11に走査露光される。
回転多面鏡62により反射された光の進行方向には、走査レンズ系として、第1レンズ68A及び第2レンズ68Bから構成されたfθレンズ68が設けられている。回転多面鏡62により反射された光ビームは、fθレンズ68を透過することにより、感光体11の主走査方向に集束されて図示を省略したシリンダレンズにより副走査方向に集束されることで、感光体11上に結像点が結ばれるようになっている。
光源53Y、光源53M、及び光源53Cとしては、トナー像上の発色させる領域に位置するトナー粒子を特定色に発色可能な状態または非発色可能な状態に維持するための波長の光を、所定の解像度と強度とで照射することができるものであれば特に制限されるものではない。
但し、この光源53から出射される光によるトナーの露光、すなわち発色情報付与のための露光は、上記露光装置14による静電潜像形成のための露光よりかなり強い強度で行う必要がある。具体的には、発色情報付与に供する光のエネルギー量は、通常の電子写真プロセスに使用される感光体の露光量(2mJ/m)の約1000倍程度必要である。このため、光源53としては、静電潜像形成のための露光に比べて強い強度の露光が可能な光源を用いることが必須である。
例えば、トナーに発色情報を付与するために必要な光の露光量は0.05〜0.8mJ/cmの範囲とすることが好ましく、0.1〜0.6mJ/cmの範囲とすることがより好ましい。特にこの露光量に関しては、必要露光量は現像されたトナーの量と相関があり、例えば、トナー現像量(べた)が約5.5g/mに対し0.2〜0.4mJ/mの範囲の露光を行うことが好ましい。
このような露光量を実現可能な光源53Y、光源53M、及び光源53Cとしては、例えば、LEDイメージバー、レーザーROS等を使用することが可能である。なお、感光体11のトナー像に照射される光の照射スポット径は、形成される画像の解像度が100〜2400dpiの範囲となるよう、10〜300μmの範囲となるように調整されることが好ましく、20〜200μmの範囲とすることがより好ましい。
Fトナーに発色情報を付与しうる光の波長は、上述のように、使用されるトナーの材料設計により決まるが、例えば、イエロー(Y色)を発色させないようにするときは405nmの光(λA光)を、マゼンタ(M色)に発色させないようにするときは535nmの光(λB光)を、シアン(C色)に発色させないようにするときは657nmの光(λC光)を、その発色させる所望の位置にそれぞれ照射する。したがって、Y色に発色させる時には、マゼンタ及びシアンの発色を抑制する波長の光として、λB光及びλC光を、M色に発色させる時には、イエロー及びシアンの発色を抑制する波長の光として、λA光及びλC光を、C色に発色させる時には、シアン及びマゼンタの発色を抑制する波長の光として、λA光及びλB光を、トナー像上の、その発色させる対象となる領域にそれぞれ露光することとなる。
また、二次色に発色させる時には、前記光の組み合わせになり、レッド(R色)に発色させる時はλC光を、グリーン(G色)に発色させる時はλB光を、ブルー(B色)に発色させる時はλA光を、その発色させる所望の位置にそれぞれ照射する。さらに、三次色であるブラック(K色)に発色させるときはその発色させる対象となる領域には露光しないようにする。
発色情報付与装置28からの光は、必要に応じてパルス巾変調、強度変調、左記2つを組み合わせたものなど、公知の画像変調方法が使用可能である。
以上、本発明における発色情報付与装置28について、フルカラー画像形成を行う場合の機構について説明したが、本発明における発色情報付与装置28による発色情報を付与する工程は、イエロー、マゼンタ及びシアンのうちのいずれか1色を発色させるモノカラー画像形成のための工程であってもよい。この場合は、発色情報付与装置28からは、前記イエロー、マゼンタ及びシアンのうちの所望の発色に対応する特定波長の光のみを照射する。その他の好ましい条件等については、フルカラー画像形成時における条件等と同様である。
図1に示す画像形成装置10では、発色情報の付与は、現像装置16によって静電潜像の現像が行われた後で、且つトナー像の記録媒体26への転写前に行われているが、少なくとも記録媒体26上に転写されたトナー像が定着される前に行われれば良く、例えば発色情報の付与は、記録媒体26に転写されたトナー像に行うようにしてもよい。
ただし、発色情報の付与を、記録媒体26に転写されたトナー像について行う場合には、記録媒体26表面の平滑性や所望画像の発色位置精度の正確性等が問題となることから、発色情報の付与は、現像装置16によって静電潜像の現像が行われた後で、且つトナー像の記録媒体26への転写前に行われることが好ましい。
なお、発色情報が付与された直後のトナー像は、未発色の本来の色調のままの未発色の状態にあり、例えば、増感色素が含まれている場合には、その色素の色調を帯びているに過ぎない。
転写装置18は、感光体11上のトナー像を記録媒体26に転写する。
転写装置18としては、公知の転写装置を使用することができる。例えば、接触方式である場合は、ロール、ブラシ、ブレード等が使用でき、非接触方式の場合は、コロトロン、スコロトロン、ピンコロトロン等が使用できる。また、圧力、若しくは圧力及び熱による転写も可能である。
転写バイアスは300〜1000V(絶対値)の範囲とすることが好ましく、さらに交流(Vpp:400V〜4kV、400〜3kHz)を重畳してもよい。
図示を省略する記録媒体供給部に貯留された記録媒体26が感光体11と転写装置18とによって挟持される位置まで達すると共に、感光体11と転写装置18とによって挟持搬送されることで、感光体11上のトナー像は記録媒体26に転写される。
定着装置22は、記録媒体26に転写されたトナー像を、搬送経路21上を搬送されて定着装置22の設置位置に到った記録媒体26上に定着する。
なお、定着装置22は、トナー像を発色させる発色装置(発色手段)を兼ねており、さらに、後述する光照射装置24を発色装置として共に機能するようにしてもよい。
発色情報の付与により、所定の色について非発色な状態を維持する状態におかれたトナーにより構成されるトナー像は、定着装置22によって熱が加えられることで発色する。
定着装置22としては公知の定着手段が使用できる。例えば、加熱部材及び加圧部材としてロール、ベルトのそれぞれが選択可能であり、熱源としては、ハロゲンランプ、IH等が使用可能である。その配置も、種々の紙パス、例えばストレートパス、リアCパス、フロントCパス、Sパス、サイドCパス等に対応可能である。
本実施形態では、定着装置22が、記録媒体26上に転写されたトナー像の発色及び記録媒体26への定着の双方を行うが、発色と定着とを別々に行うようにしてもよい。
この場合には、記録媒体26に転写されたトナー像を構成する各トナーを発色させるための発色装置を別途設けるようにすればよい。
この発色装置を配置する位置は特に制限されないが、例えば、定着装置22によってトナー像が記録媒体26に定着される前に、トナー像を発色可能な位置に設けることができる。
このように、記録媒体26に転写されたトナー像の発色と、記録媒体26への定着とを別の装置により行うことにより、発色のための加熱温度と、記録媒体26へのトナー定着のための加熱温度とが別途制御可能となるため、発色材料、トナーバインダー材料等の設計度の自由度を向上させることができる。
この場合、発色の方法についてはトナー粒子の発色メカニズムに応じて様々の方法が考えられるため、発色装置としては、例えば、上記特定波長領域外の波長の光を用いてトナー中の発色関与物質を硬化させ、あるいは光分解させるなどの方法で発色をさせるには、特定の波長の光を照射する発光装置や、加圧してカプセル化した発色粒子を破壊する加圧装置等によりFトナーを発色させればよい。などの方法で発色をさせればよい。
しかしながら、発色情報が付与されたFトナーを発色させるためにFトナー内で発生する化学的な反応は、一般的に泳動、拡散による反応速度が遅いため、上記いずれの方法をとるにしても充分な拡散エネルギーを与える必要があることから、Fトナーの発色には、加熱により発色反応を促す方法が最も優れているといえる。このため、定着装置22により、記録媒体26上に転写されたトナー像の発色及び記録媒体26への定着の双方を行うことが省スペース化も含め好ましい。
光照射装置24は、記録媒体26上に定着されたトナーの発色を固定化する。
光照射装置24は、発色不可能な状態に制御された発色部中に残存する反応性物質を分解又は失活させることができるため、画像形成後のカラーバランスの変動をより確実に抑制したり、バックグランド色の除去・漂白を行ったりすることができる。
なお、本実施形態においては、上記光照射は、トナー像を記録媒体26に定着させた後に行うが、定着方法として、加熱溶融しない定着方法、例えば圧力を用いて定着させる圧力定着を用いる場合には、記録媒体26へのトナー像の定着を行う前に、光照射装置24によって光照射を行うようにしてもよい。
光照射装置24としては、トナーの発色が進行することを抑制すること可能な光を照射可能な構成であればよく、公知のランプ、例えば、蛍光灯、LED、EL等を使用することができる。
この光照射装置24の波長は、前記Fトナーを発色させるための光に三波長を含み、照度は2000〜200000luxの範囲程度とすることが好ましく、露光時間は0.5〜60secの範囲とすることが好ましい。
なお、本実施の形態では、画像形成装置10は、感光体11に形成されたトナー像を記録媒体26に転写する場合を説明したが、感光体11に形成されたトナー像を中間転写ベルト等の中間転写体へ転写した後に、この中間転写体上に転写されたトナー像を記録媒体26に転写するようにしてもよい。
本発明の画像形成装置10では、前述のように、発色情報付与装置28によって、トナー像を構成する各トナーに発色情報が付与されてから、定着装置22によってトナーが発色するまでの間、トナーにおいて付与された発色情報が安定して保持されるため、発色情報が付与されてから発色するまでの時間を考慮する必要がなく、広いスピードレンジの設計に対応することが可能である。
具体的には、線速を10〜500mm/秒の範囲とすることが好ましく、50〜300mm/秒の範囲とすることがより好ましい。ただし、上記のような線速で画像形成を行う場合でも、前記発色情報付与のための露光時間は線速と解像度から決まる値に設定すればよい。
また、このようなトナーによる発色情報の安定的な保持は、画像における色調安定性やハイライト画像の再現性にも優れた効果を有するため、入力画像情報を高画質で忠実に再現できるフルカラー画像形成に大きく寄与する。
画像形成装置10は、さらに、画像形成装置10全体を制御するためのシステム制御部32を含んで構成されている。システム制御部32は、露光装置14、及び発色情報付与装置28にデータや信号授受可能に接続されると共に、画像形成装置10に設けられた各種機器に信号授受可能に接続されている。
システム制御部32は、図4に示すように、画像処理部40、論理和処理部42、非発色制御部44、記憶部48、及び制御部46を含んで構成されている。
上記画像処理部40、非発色制御部44、及び記憶部48は、各々制御部46にデータや信号を授受可能に接続されている。また、制御部46は、露光装置14、及び発色情報付与装置28に、データや信号を授受可能に接続されている。
制御部46は、画像形成装置10に含まれる装置各部を制御する。
記憶部48は、後述する処理ルーチンや各種データを記憶すると共に、現像装置16に貯留されたFトナーに含まれる各発色部を示す情報と、各発色部の上記発色飽和光量を示す飽和光量情報と、最大分光感度に対応する波長の光を出射する光源(Y光源53Y、M光源53M、及びC光源53C)を示す情報と、を対応付けて予め記憶する。
画像処理部40は、色変換部71、画像密度分布データ作成部72、画像領域・背景領域判定部73、精細度処理部74、及び出力階調補正部75を含んで構成されている。
色変換部71は、画像形成装置10に入力された画像データがPDLデータであるときには、ラスタイメージデータに変換するとともに、RGB色空間の画像データを、デバイスに依存しない、L*a*b*色空間の画像データに変換した後に、YMC色空間の画像データへ変換する。
なお、画像形成装置10に入力される画像データには、この画像データに含まれる画像を形成する対象となる記録媒体26のサイズを示すサイズ情報が含まれているものとして説明する。また、この画像データは、画像形成装置10の外部の外部装置(図示省略)から、有線通信網または無線通信網、及び図示を省略する入出力部を介して画像形成装置10へ入力されるようにしてもよく、画像形成装置10に図示を省略する画像データ読取り部を設けて、この画像データ読取り部を介して画像形成装置10へ入力されるようにしてもよい。
上記RGB色空間からL*a*b*色空間の画像データへの変換は、例えば、3次元ルックアップテーブル(DLUT:3次元色補正用LUT)を予め記憶し、このDLUTを用いればよい。L*a*b*色空間からYMC色空間への変換は、あらかじめ後述する出力階調補正部75を通して出力された色パッチにより、L*a*b*色空間における値とYMC色空間での値を関係づけたプリンタモデルを作成しておき、これを用いて変換すればよい。このプリンタモデルの作成は、ニューラルネットワーク、重回帰法、ノイゲバウアーの理論式などあるが、ここでは特に方式を限定していない。色変換部71では、このようにして作成したプリンタモデルによってRGB色空間からYMC色空間への変換を行う。
画像密度分布データ作成部72は、画像処理部40に入力された画像データに含まれる、出力する画像を形成する対象となる記録媒体のサイズを示すサイズ情報に基づいて、該サイズ情報のサイズの記録媒体に該画像データに含まれる画像を形成したときの画像密度の分布を示す画像密度分布データを作成する。
画像領域・背景領域判定部73は、画像密度分布データ作成部72で作成された画像密度分布データに基づいて、上記画像データに含まれる画像を形成する対象となる記録媒体26のサイズを示すサイズ情報によって示されるサイズの記録媒体26に対応する感光体11上の領域の、トナー像の形成される画像領域と、トナー像の形成されない非画像領域としての背景領域と、を判別する。
この画像領域・背景領域判定部73による画像領域及び背景領域の判別結果は、例えば、感光体11上の、この記録媒体26に対応する領域の内の画像領域の位置及び形状を示す情報、及び背景領域の位置及び形状を示す情報として得られる。
画像領域・背景領域判定部73によって判定された画像領域を示す情報及び背景領域を示す情報は、後述する制御部46の制御によって記憶部48に記憶される。
なお、上記「画像領域」の画像とは、画像処理部40に入力された画像データが表す画像に含まれる、グラフィック、イメージ、及びテキスト等の画像を示している。
精細度処理部74は、画像データに、画像を滑らかにする平滑化処理、或いは画像を強調する強調化処理等を施す。出力階調補正部75は、精細度処理部74で平滑化あるいは強調化された各色信号に、例えば、ドット形状、記録媒体種別により最適化された画像形成部に出力特性に応じて、各色の画像データ毎に非線形なガンマ変換処理を施す。なお、このガンマ変換処理は、例えば、一次元のルックアップテーブル(LUT)等に基づいて行うことができる。
論理和処理部42には、制御部46の制御によって、画像処理部40で処理された画像データが入力される。論理和処理部42では、画像処理部40から画像データが入力されると、画像データの画像を構成する各画素の画素データ毎にCMYデータの論理和を計算し、計算した論理和データを露光装置14に出力する。露光装置14は、入力された論理和データに基づいて、感光体11表面を露光する。このため、感光体11表面には、露光装置14による露光によって、画像データの画像に対応する静電潜像が形成される。
画像処理部40によって処理された画像データに基づいて、制御部46は、発色情報付与のための発色情報付与データを作成する(詳細後述)。
非発色制御部44は、マゼンタ色の非発色を制御するためのマゼンタ非発色制御部44M、シアン色の非発色を制御するためのシアン非発色制御部44C、及びイエロー色の非発色を制御するためのイエロー非発色制御部44Yを含んで構成されている。
なお、本実施の形態では、非発色制御部44は、シアン、マゼンタ、イエローの各々発色のための発色反応を抑制するための非発色制御部を含む場合を説明するが、この非発色制御部44は、光源53の種類(本実施の形態では、Y光源53Y、M光源53M、及びC光源53C)に応じた数設けられていれば良く、このような数に限られるものではない。例えば、画像形成装置10の光源53として、Fトナーを黒色に非発色な状態とするための特定波長の光を出射する光源を更に備える場合には、さらにブラック非発色制御部を含むようにしてもよい。
マゼンタ非発色制御部44M、シアン非発色制御部44C、及びイエロー非発色制御部44Y各々には、詳細は後述するが、制御部46から、非発色対象となる色を示す色成分情報が入力される。入力されたデータは、制御部46の制御によって、発色情報付与装置28に出力される。
発色情報付与装置28の光源53(光源53Y、光源53M、及び光源53C)は、制御部46の制御によって、入力された各画素毎の色成分情報に基づいて、各画素毎の色成分情報の色への発色を非発色とするための予めさだめられた波長の光を射出するように制御される。
このように、本発明の画像形成装置10は、制御部46の制御によって、感光体11上に画像データに応じた静電潜像が形成されると共に、静電潜像が現像されたトナー像を構成する各トナーに発色情報を付与可能に構成されている。
次に、画像形成装置の制御部46で実行される処理を説明する。
制御部46では、所定時間毎に図4に示す処理ルーチンが実行されてステップ100へ進む。
ステップ100では、画像形成装置10の外部から、図示を省略する入出力ポートを介して画像形成装置10で形成する画像の画像データが入力されたか否かを判別し、否定されると、本ルーチンを終了し、肯定されるとステップ102へ進み、入力された画像データを記憶部48に記憶する。
次のステップ104では、色変換部71に、ラスターイメージ生成指示及びRGB画像データの変換処理を示す指示信号を出力する。
色変換部71は、ラスターイメージ生成指示及び変換処理を示す指示信号を入力されると、上記ステップ100で取得したPDLデータとしての画像データを、ラスタイメージデータに変換すると共に、RGB色空間の画像データを、デバイスに依存しない、L*a*b*色空間の画像データに変換した後に、YMC色空間の画像データへ変換する。
次のステップ106では、精細度処理及び出力階調補正の実行指示を示す指示信号を、精細度処理部74及び出力階調補正部75に出力する。
精細度処理部74は、精細度処理の実行指示を示す指示信号を入力されると、上記ステップ104で変換された画像データについて、画像を滑らかにする平滑化処理、或いは画像を強調する強調化処理等を施す。
出力階調補正部75は、出力階調補正の実行指示を示す指示信号を入力されると、精細度処理部74で平滑化あるいは強調化された各色信号に、例えば、ドット形状、記録媒体種別により最適化された画像形成部に出力特性に応じて、各色の画像データ毎に非線形なガンマ変換処理を施す。
次のステップ108では、上記ステップ106で処理された画像データを記憶部48に記憶する。
次のステップ110では、上記ステップ108で記憶部48に記憶した画像データに基づいて、画像密度分布データを作成するための指示信号を、画像密度分布データ作成部72に出力する。
画像密度分布データを作成するための指示信号が入力されると、画像密度分布データ作成部72は、上記ステップ100で取得した画像データに含まれる、画像形成する記録媒体26のサイズを示すサイズ情報と、上記ステップ108で記憶部48に記憶した画像データに基づいて、サイズ情報によって示されるサイズの記録媒体に、該画像データの画像を形成したときの画像密度の分布を示す画像密度分布データを作成する。
次のステップ112では、上記ステップ110の処理によって作成された画像密度分布データに基づいて、画像領域と背景領域を判定することを指示する判定指示信号を、画像領域・背景領域判定部73に出力する。
判定指示信号を入力された画像領域・背景領域判定部73は、画像密度分布データ作成部72で作成された画像密度分布データに基づいて、上記サイズ情報によって示されるサイズの記録媒体26に対応する、感光体11上の領域のうちの、トナー像を形成される画像領域と、トナー像の形成されない非画像領域としての背景領域と、を判別し、画像領域と背景領域各々の形状及び位置を示す位置情報を、画像領域及び背景領域各々を示すデータ(画像領域データ及び背景領域データ)として作成する。
次のステップ114では、上記ステップ112で判定した画像領域を構成する各画素の色を、上記ステップ108で記憶部48に記憶した画像データに基づいて、該画像領域に対応する位置の画素の画素データに含まれる色成分情報を読み取ることにより判別する。
次のステップ116では、発色情報付与用画像データを作成する。発色情報付与用画像データとは、発色情報付与装置28に出力するためのデータであって、非発色対象となる色を示す画素毎の色成分情報を含んで構成される。
ステップ116の処理では、上記ステップ112で判定した画像領域を示す画像領域情報と、上記ステップ114で判定した画像領域を構成する各画素の色を示す色成分情報と、に基づいて、この画像領域を構成する各画素について、各画素が色成分情報により示される色に発色可能となるように、該色以外の色への発色について非発色とするための波長の光が感光体11上に形成されたトナー像の対応する領域に露光されるように、画像領域を構成する各画素に対応して照射する光源53Y、光源53M、及び光源53Cを示す情報及び露光量を示す情報を作成する。
また、ステップ116の処理では、上記ステップ112で判定した背景領域を示す背景領域情報と画像領域情報と、に基づいて、この画像領域を構成する各画素の色成分情報により示される色について非発色とするための波長の光が、感光体11上の背景領域に露光されるように、背景領域を露光する光源53Y、光源53M、及び光源53Cを示す情報及び露光量を示す情報を作成する。
そして、この作成した画像領域及び背景領域に対応する光源53(光源53Y、光源53M、及び光源53C)及び露光量を示す情報を、上記発色情報付与用画像データとして作成する。
なお、ステップ116の処理において、背景領域を露光する光源53Y、光源53M、及び光源53Cを示す情報及び露光量を示す情報のうちの、露光量を示す情報は、背景領域を露光する光源53を示す情報に対応する飽和光量情報を読み取ることによって、作成することができる。
このように、ステップ116の処理が行われることによって、感光体11上の画像領域には、画像データの画像の色成分情報に基づいて、この画像領域の色成分に応じた色以外の色について非発色とするための波長の光を照射可能な光源53(光源53Y、光源53M、及び光源53C)から、発色させる濃度に応じた光量で露光を行うための情報と、感光体11上の背景領域には、この画像領域の色について非発色とするための波長の光を照射可能な光源53(光源53Y、光源53M、及び光源53C)から、発色飽和光量で露光を行うための情報と、を含む発色情報付与用画像データを作成することができる。
次のステップ118では、上記ステップ116で作成した発色情報付与用画像データを記憶部48に記憶する。
次のステップ120では、上記ステップ108で記憶部48に記憶した画像データを読取り、次のステップ122では、上記ステップ118で記憶部48に記憶した発色情報付与用画像データを読み取る。
次のステップ124では、上記ステップ120または後述するステップ130で読み取った画像データに基づいて、該画像データの画像に応じた静電潜像を感光体11上に作成するための指示信号として、該画像データを含む静電潜像形成処理指示信号を、画像処理部40及び露光装置14へ出力する。
画像処理部40では、静電潜像形成処理指示信号が入力されると、入力された静電潜像形成処理指示信号に含まれる画像データの画像の各画素毎の色成分情報の論理和を示す論理和データを露光装置14へ出力する。露光装置14では、入力された論理和データに基づいて、感光体11表面を走査露光することによって、感光体11上に上記ステップ100で取得した画像データの画像に応じた静電潜像を形成する。
感光体11上に形成された静電潜像は、感光体11上の回転によって、現像装置16の現像ロール16Aに対向される領域に達すると、Fトナーによって現像されて、静電潜像に応じたトナー像が形成される。
なお、このとき、露光装置14によって形成された静電潜像の形成された領域にも、Fトナーが付着する場合がある。
次のステップ126では、上記ステップ122または後述するステップ130で読み取った発色情報付与情報に基づいて、感光体11上に形成されたトナー像による画像領域へ該画像領域の色成分情報に応じた色以外の色を非発色とするための波長の光を走査露光すると共に、背景領域に、この画像領域の色成分情報に応じた色を非発色とするための波長の光を走査露光する。
感光体11上の画像領域及び背景領域に、発色情報付与装置28による走査露光が行われると、感光体11の回転によって、発色情報が付与されたトナー像は、転写装置18によって記録媒体26に転写される。このとき、感光体11上の背景領域に付着したFトナーについても、同時に記録媒体26へ転写される。
記録媒体26に転写されたFトナーは、定着装置22によって圧力が加えられることによって記録媒体26に定着されるとともに、加熱されることによって、上記ステップ126で付与された発色情報に応じた色に発色される。
次のステップ128では、記憶部48に記憶された全頁画像データについて画像形成処理を終了したか否かを判別し、肯定されると本ルーチンを終了し、否定されると、ステップ130へ進み、上記ステップ124及びステップ126で処理した画像データ及び発色情報付与用画像データの次頁に対応する画像データ及び発色情報付与用画像データを読み取った後に、上記ステップ124へ戻る。
本発明の画像形成装置10では、上記処理ルーチンが実行されることによって、例えば、図9(A)に示すように、発色情報付与装置28による発色情報付与時には、画像領域80に、画像領域80の発色対象となる色以外の色について非発色とするための波長の光が露光され、画像形成する対象となる記録媒体26のサイズに相当する領域82のうちの、画像領域80以外の領域としての背景領域84に、画像領域80の発色対象となる色について非発色とするための波長の光が露光される。
具体的には、Fトナーに、Y色に発色可能なY発色部、M色に発色可能なM発色部、C色に発色可能なC発色部が含まれ、画像領域80の発色対象となる色がイエローの場合には、画像領域80には、M発色部及びC発色部による発色反応を抑制するための波長の光が各M発色部及びC発色部に対応する発色飽和光量で露光される。
また、背景領域84には、画像領域80の発色対象となる色としてのイエローについて非発色となるように、Y発色部による発色反応を抑制するための波長の光がY発色部に対応する飽和露光量で露光される。
このような発色情報の付与がなされると、図9(B)に示すように、定着装置22によって記録媒体26に熱が加えられると、画像領域80に対応する画像86はY色に発色した画像となり、背景領域84に対応する領域88は、Y色に発色していない記録媒体26が得られる。
また、例えば、記録媒体26中に複数種の互いに異なる色の画像が形成される場合には、上記処理ルーチンが画像形成装置10において実行されることによって、図10(A)に示すように、発色情報付与装置28による発色情報付与時には、画像領域90Y、画像領域90M、及び画像領域90C各々に、画像領域90Y、画像領域90M、及び画像領域90C各々の発色対象となる色以外の色について非発色とするための波長の光が露光され、画像形成する対象となる記録媒体26のサイズに相当する領域92のうちの、画像領域90Y、画像領域90M、及び画像領域90C以外の領域としての背景領域94に、画像領域90Y、画像領域90M、及び画像領域90Cの全ての発色対象となる色について非発色とするための波長の光が露光される。
具体的には、Fトナーに、Y色に発色可能なY発色部、M色に発色可能なM発色部、C色に発色可能なC発色部が含まれ、画像領域90Yの発色対象となる色がイエローであり、画像領域90Mの発色対象となる色がマゼンタであり、画像領域90Cの発色対象となる色がシアンである場合には、画像領域90Yには、M発色部及びC発色部による発色反応を抑制するための波長の光が各M発色部及びC発色部に対応する発色飽和光量で露光される。同様に、画像領域90Mには、Y発色部及びC発色部による発色反応を抑制するための波長の光が各Y発色部及びC発色部に対応する発色飽和光量で露光される。同様に、画像領域90Cには、Y発色部及びM発色部による発色反応を抑制するための波長の光が各Y発色部及びM発色部に対応する発色飽和光量で露光される。
また、背景領域94には、画像領域90Y、画像領域90M、及び画像領域90C全ての発色対象となる色としての、イエロー、マゼンタ、及びシアンについて非発色となるように、Y発色部、M発色部、及びC発色部による発色反応を抑制するための波長の光が、Y発色部、M発色部、及びC発色部各々に対応する飽和露光量で露光される。
このような発色情報の付与がなされると、図10(B)に示すように、定着装置22によって記録媒体26に熱が加えられると、画像領域90Yに対応する画像96YはY色に発色した画像となり、画像領域90Mに対応する画像96MはM色に発色した画像となり、画像領域90Cに対応する画像96CはC色に発色した画像となると共に、背景領域94に対応する領域98は、Y色、M色、及びC色の何れにも発色していない記録媒体26が得られる。
なお、上記実施の形態では、背景領域への光の露光量は、非発色とする発色部に対応する発色飽和光量である場合を説明したが、この発色飽和光量以上の光であればよく、発色飽和光量であることに限られるものではない。
以上説明したように、光による発色情報の付与により、非発色の状態を維持するトナーを用いた本発明の画像形成装置10によれば、発色情報の付与時に、感光体11上の画像領域以外の領域としての背景領域に画像領域の色への発色を抑制するための波長の光を露光することができるので、記録媒体26上の本来画像形成がなされない領域への発色されたトナーによる汚れとしてのトナーかぶりが発生することを抑制することができる。
また、背景領域には、非発色対象となる色に発色可能な発色部における発色反応の進行を抑制するために、発色飽和光量以上の光量で背景領域を露光することができるので、背景領域に付着したトナーの画像領域と同一色への発色を抑制することができ、記録媒体へのトナーかぶりを抑制することができる。
<試験例1>
上記実施形態の作用を確認するため、以下のような試験を行った。
(トナー)
以下のようにして、結着樹脂中に発光部(感光・感熱カプセル)が分散した前記光非発色型のFトナーを得た。
−マイクロカプセル分散液(1)の調製−
酢酸エチル16.9質量部に、イエローに発色可能な電子供与性無色染料(1)8.9部を溶解し、さらに、カプセル壁材(商品名:タケネートD−110N,武田薬品工業(株)製)20質量部とカプセル壁材(商品名:ミリオネートMR200,日本ポリウレタン工業(株)製)2質量部とを添加した。
得られた溶液を、8質量%フタル化ゼラチン42質量部と、水14質量部と、10質量%ドデシルベンゼンルスルホン酸ナトリウム溶液1.4質量部との混合液中に添加した後、温度20℃で乳化分散し、乳化液を得た。次いで、得られた乳化液に2.9%テトラエチレンペンタミン水溶液72質量部を加え、攪拌しながら60℃に加温し、2時間経過後、電子供与性無色染料(1)を芯部に含む、平均粒径0.5μmのマイクロカプセル分散液(1)を得た。
なお、このマイクロカプセル分散液(1)に含まれるマイクロカプセルの外殻を構成する材料(上記とほぼ同様の条件でタケネートD−110NおよびミリオネートMR200を反応させて得られた材料)のガラス転移温度は100℃であった。
−マイクロカプセル分散液(2)の調製−
電子供与性無色染料(1)を電子供与性無色染料(2)に変更した以外は、マイクロカプセル分散液(1)を調製する場合と同様にしてマイクロカプセル分散液(2)を得た。この分散液中のマイクロカプセルの平均粒径は0.5μmであった。
−マイクロカプセル分散液(3)の調製−
電子供与性無色染料(1)を電子供与性無色染料(3)に変更した以外は、マイクロカプセル分散液(1)を調製する場合と同様にしてマイクロカプセル分散液(3)を得た。この分散液中のマイクロカプセルの平均粒径は0.5μmであった。
なお、マイクロカプセル分散液の調製に用いた電子供与性無色染料(1)〜(3)の化学構造式を以下に示す。
Figure 0004743026
−光硬化性組成物分散液(1)の調製−
重合性基を有する電子受容性化合物(1)および(2)の混合物100.0質量部(混合比率50:50)と熱重合禁止剤(ALI)0.1質量部とを酢酸イソプロピル(水への溶解度約4.3%)125.0質量部中で42℃にて溶解し混合溶液Iとした。
この混合溶液I中に、ヘキサアリールビイミダゾール(1)〔2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’テトラフェニルー1,2’−ビイミダゾール〕18.0質量部と、ノニオン性有機色素0.5質量部と、有機ホウ素化合物6.0質量部とを添加し42℃にて溶解し、混合溶液IIとした。
上記混合溶液IIを、8質量%ゼラチン水溶液300.1質量部と、10質量%界面活性剤(1)水溶液17.4質量部との混合溶液中に添加し、ホモジナイザー(日本精機(株)製)を用いて回転数10000回転で5分間乳化し、その後、40℃で3時間脱溶媒処理を行った後、固形分が30質量%の光硬化性組成物分散液(1)を得た。
なお、光硬化性組成物分散液(1)の調製に用いた重合性基を有する電子受容性化合物(1)、重合性基を有する電子受容性化合物(2)、熱重合禁止剤(ALI)、ヘキサアリールビイミダゾール(1)、界面活性剤(1)、ノニオン性有機色素、および、有機ホウ素化合物の構造式を以下に示す。
Figure 0004743026
Figure 0004743026
−光硬化性組成物分散液(2)の調製−
下記有機ボレート化合物(I)0.6質量部と、下記に示した分光増感色素系ボレート化合物(I)0.1質量部と、高感度化を目的とした下記助剤(1)0.1質量部と、酢酸イソプロピル(水への溶解度約4.3%)3質量部と、の混合溶液中に、重合性基を有する下記電子受容性化合物(3)5質量部を添加した。
Figure 0004743026
得られた溶液を、13質量%ゼラチン水溶液13質量部と、下記2質量%界面活性剤(2)水溶液0.8質量部と、下記2質量%界面活性剤(3)水溶液0.8質量部と、の混合溶液中に添加し、ホモジナイザー(日本精機(株)製)を用いて回転数10000回転で5分間乳化し、光硬化性組成物分散液(2)を得た。
なお、光硬化性組成物分散液(2)の調製に用いた重合性基を有する電子受容性化合物(3)、助剤(1)、界面活性剤(2)及び界面活性剤(3)の構造式を以下に示す。
Figure 0004743026
Figure 0004743026
−光硬化性組成物分散液(3)の調製−
分光増感色素系ボレート化合物(I)に代えて、前記に示した分光増感色素系ボレート化合物(II)0.1質量部を用いた以外は、光硬化性組成物分散液(2)を調製する場合と同様にして光硬化性組成物分散液(3)を得た。
−樹脂粒子分散液の調製−
・スチレン:460質量部
・nブチルアクリレート:140質量部
・アクリル酸:12質量部
・ドデカンチオール:9質量部
以上の成分を混合溶解して溶液を調製した。続いて、アニオン性界面活性剤(ローディア社製、ダウファックス)12質量部をイオン交換水250質量部に溶解したものに、前記溶液を加えてフラスコ中で分散し乳化した乳化液(単量体乳化液A)を調製した。
また、アニオン性界面活性剤(ローディア社製、ダウファックス)1部を555質量部のイオン交換水に溶解し、重合用フラスコに仕込んだ。重合用フラスコを密栓し、還流管を設置し、窒素を注入しながら、ゆっくりと攪拌しながら、75℃まで重合用フラスコをウオーターバスで加熱し、保持した。
次に、過硫酸アンモニウム9部をイオン交換水43質量部に溶解した溶液を、重合用フラスコ中に定量ポンプを介して、20分かけて滴下した後、単量体乳化液Aをやはり定量ポンプを介して200分かけて滴下した。
その後、ゆっくりと攪拌を続けながら重合用フラスコを75℃に、3時間保持して重合を終了した。
これにより粒子のメジアン径が210nm、ガラス転移点が51.5℃、重量平均分子量が31000、固形分量が42質量%の樹脂粒子分散液を得た。
−感光・感熱カプセル分散液(1)の調製−
・マイクロカプセル分散液(1):150質量部
・光硬化性組成物分散液(1):300質量部
・ポリ塩化アルミニウム:0.20質量部
・イオン交換水:300質量部
以上の成分を混合した原料溶液に硝酸を加えてpHを3.5に調整し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、フラスコに移し加熱用オイルバスでスリーワンモーターで攪拌しながら40℃まで加熱し、40℃で60分間保持した後、さらに樹脂粒子分散液を300質量部追加して60℃にて2時間緩やかに攪拌した。これにより感光・感熱カプセル分散液(1)を得た。
なお、この分散液中に分散する感光・感熱カプセルの体積平均粒径は3.53μmであった。また、この分散液の調製時に、分散液の自発的な発色は確認されなかった。
−感光・感熱カプセル分散液(2)の調製−
・マイクロカプセル分散液(2):150質量部
・光硬化性組成物分散液(2):300質量部
・ポリ塩化アルミニウム:0.20質量部
・イオン交換水:300質量部
原料溶液として以上の成分を用いた以外は、感光・感熱カプセル分散液(1)を調製する場合と同様にして感光・感熱カプセル分散液(2)を得た。
なお、この分散液中に分散する感光・感熱カプセルの体積平均粒径は3.52μmであった。また、この分散液の調製時に、分散液の自発的な発色は確認されなかった。
−感光・感熱カプセル分散液(3)の調製−
・マイクロカプセル分散液(3):150質量部
・光硬化性組成物分散液(3):300質量部
・ポリ塩化アルミニウム:0.20質量部
・イオン交換水:300質量部
原料溶液として以上の成分を用いた以外は、感光・感熱カプセル分散液(1)を調製する場合と同様にして感光・感熱カプセル分散液(3)を得た。
なお、この分散液中に分散する感光・感熱カプセルの体積平均粒径は3.47μmであった。また、この分散液の調製時に、分散液の自発的な発色は確認されなかった。
−トナーの作製−
・感光・感熱カプセル分散液(1):750質量部
・感光・感熱カプセル分散液(2):750質量部
・感光・感熱カプセル分散液(3):750質量部
以上の成分を混合した溶液をフラスコに移し、フラスコ内を攪拌しながら加熱用オイルバス42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、さらに樹脂粒子分散液を100質量部追加して緩やかに攪拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液でフラスコ内のpHを5.0に調整した後、攪拌を継続しながら55℃まで加熱した。55℃までの昇温の間、通常の場合、フラスコ内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが4.5以下とならない様に保持した。この状態で、55℃で3時間保持した
反応終了後、冷却し、濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、5リットルビーカー中で40℃のイオン交換水3リットル中に再分散し、15分間、300rpmで攪拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、凍結真空乾燥を12時間行い、スチレン系樹脂中に感光・感熱カプセルが分散したトナー粒子を得た。このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、体積平均粒径D50vは15.2μmであった。
続いて、上記トナー粒子50質量部に対し、疎水性シリカ(キャボット社製、TS720)1.0質量部を添加し、サンプルミルで混合して外添トナーを得た。
(現像剤)
キャリアとして、スチレン・アクリル共重合体(数平均分子量:23000、重量平均分子量:98000、Tg:78℃)30質量%と、粒状マグネタイト(最大磁化:80emu/g、平均粒径:0.5μm)70質量%とを混練、粉砕、分級して、体積平均粒径が100μmとしたものを用い、前記トナーとトナー濃度が5質量%となるように秤量し、ボールミルで5分間混合して現像剤1を得た。
(画像形成)
図1に示したような画像形成装置を用意し、現像装置16に上記現像剤を装填した。
感光体11としては、導電性支持体としての円筒形のガラスからなる透明基体の表面に、ITOをスパッタリングして導電層を形成し、該導電層上に、感光層として、電荷発生層が塩化ガリウムフタロシアニン、電荷輸送層がN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’]ビフェニル−4,4’−ジアミンを含む膜厚25μmの多層有機感光層を塗布形成した。
帯電装置12としてはスコロトロンを用いた。
露光装置14の露光光源(図示省略)としては、解像度600dpiで潜像形成が行える波長780nmのLEDイメージバーを用いた。
現像装置16は、二成分磁気ブラシ現像用の金属スリーブを備え反転現像を行うことが可能なものである。なお、この現像器に前記現像剤1を装填したときのトナー帯電量は、−5〜−30μC/g程度であった。
発色情報付与装置28の光源53としては、ピーク波長405nm(露光量:0.2mJ/cm)、532nm(露光量:0.2mJ/cm)、657nm(露光量:0.4mJ/cm)の光を照射可能な解像度600dpiのLEDイメージバーを用いた。
転写装置18は、導電性芯材の外周に導電性弾性体を被覆してなる半導電性ロールを転写ロールとして有する。導電性弾性体は、NBRとEPDMを混合してなる非相溶性のブレンド物に、ケッチェンブラックとサーマルブラックからなる2種類のカーボンブラックを分散させてなり、ロール抵抗が108.5Ωcm、アスカーC硬度が35度のものである。
定着装置22は、富士ゼロックス社製DPC1616に使用されている定着器を使用し、発色情報付与のポイントから30cmの位置に配置した。また、光照射装置24としては、前記発色情報付与装置の三波長を含む高輝度シャーカステンを用い、照射幅を5mmとした。
以上の構成の画像形成装置により印字条件を下記のように設定した。
・感光体線速:10mm/秒。
・帯電条件:スコロトロンのスクリーンに−400V、ワイヤーには直流−6kVを印加。このとき感光体の表面電位は−400Vとなった。
・露光条件:M色の画像情報の論理和で露光し、露光後の電位は約−50Vであった。
・現像バイアス:直流−330Vに交流Vpp1.2kV(3kHz)の矩形波を重畳。
・現像剤接触条件:周速比(現像ロール/感光体)2.0、現像ギャップ0.5mmとし、現像ロール上の現像剤重量は400g/mとし、感光体上のトナー現像量がM色のべた画像で5g/mとなるようにした。
・転写バイアス:直流+800V印加。
・定着温度:定着ロール表面温度を180℃に設定。
・光照射装置照度:130000lux。
上述のように構成した画像形成装置において、100%の濃度のM色のベタ画像を、A4サイズの記録媒体に10000枚連続して形成する処理を行なったところ、10000枚連続画像形成後においても、記録媒体26上の本来画像形成がなされない領域(背景領域)へのM色の汚れは視認されなかった。このように、本発明の画像形成装置によれば、記録媒体へのトナーかぶりを抑制することができることを確認することができた。
本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の画像形成装置の図1とは異なる形態の一例を示す概略構成図である。 本発明の画像形成装置の発色情報付与装置の構成の一例を示す模式図である。 画像形成装置の電気的構成を示す模式図である。 本発明の画像形成装置の制御部で実行される処理を示すフローチャートである。 トナーの発色機構を説明するための模式図であり、(A)は発色部、(B)はその拡大状態を示す。 トナーの分光感度の一例を示す模式図である。 発色情報付与時の光の露光量と、発色後のトナー画像濃度との関係を示す模式図である。 (A)は、本発明の画像形成装置における発色情報付与のための露光が行われた感光体表面の状態の一例を示す模式図であり、(B)は、図9(A)に示す発色情報付与が行われることにより記録媒体に形成された画像を示す模式図である。 (A)は、本発明の画像形成装置における発色情報付与のための露光が行われた感光体表面の状態の一例を示す模式図であり、(B)は、図10(A)に示す発色情報付与が行われることにより記録媒体に形成された画像を示す模式図である。
符号の説明
10 画像形成装置
11 感光体
12 帯電装置
14 露光装置
16 現像装置
18 転写装置
22 定着装置
24 光照射装置
28、29 発色情報付与装置
40 画像処理部
46 制御部
48 記憶部
73 画像領域・背景領域判定部

Claims (7)

  1. 光による発色情報の付与により、非発色の状態を維持するトナーを用いる画像形成装置であって、
    像担持体と、
    前記像担持体を所定の電位に帯電する帯電手段と、
    前記帯電手段によって帯電された前記像担持体を露光することにより該像担持体上に画像データに応じた静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    前記トナーを予め貯留するとともに、前記像担持体に形成された静電潜像を該トナーによって現像し該像担持体上にトナー像を形成する現像手段と、
    前記画像データ中の色成分情報に基づいて、非発色対象の色に対応して予め定められた波長の光を前記トナー像に露光することにより該トナー像を構成する画像領域のトナーに発色情報を付与する発色情報付与手段と、
    前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記トナー像を熱及び圧力の何れか一方または双方により前記記録媒体に定着する定着手段と、
    加熱により前記発色情報を付与されたトナー像を発色させる発色手段と、
    前記像担持体上における前記トナー像が形成された前記画像領域以外の背景領域においては前記画像領域で発色する色を非発色対象とし、該非発色対象の色に対応して予め定められた波長の光を前記背景領域に露光するように前記発色情報付与手段を制御する制御手段と、
    を備えた画像形成装置。
  2. 前記画像データは、前記画像データに応じた画像を形成する対象となる記録媒体のサイズを示すサイズ情報を含み、前記制御手段は、前記画像データに含まれるサイズ情報のサイズの記録媒体に対応する前記像担持体上の領域のうちの、前記画像領域以外の領域を前記背景領域として、該背景領域に前記トナーの発色を抑制するための予め定められた波長の光を露光するように前記発色情報付与手段を制御する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記トナーは、前記発色情報付与手段によって所定光量以上の光を露光されると該光の波長に応じた色について非発色となり、前記制御手段は、前記背景領域に前記所定光量以上の光を露光するように前記発色情報付与手段を制御する請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記発色手段は、前記定着手段と一体的に設けられる請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 定着後の記録媒体上に光を照射する定着後光照射手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記トナーが、互いに隔離された状態で存在し、互いに反応した際に発色する第1の成分及び第2 の成分と、該第1の成分及び第2の成分のいずれかを含む光硬化性組成物と、を有し、光による発色情報の付与により前記光硬化性組成物が硬化または未硬化の状態を維持することにより、非発色の状態を維持するトナーであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 光による発色情報の付与により、非発色の状態を維持するトナーを用いる画像形成方法であって、
    像担持体を所定の電位に帯電する帯電工程と、
    帯電された前記像担持体を露光することにより該像担持体上に画像データに応じた静電潜像を形成する潜像形成工程と、
    前記トナーを予め貯留するとともに、前記像担持体に形成された静電潜像を該トナーによって現像し該像担持体上にトナー像を形成する現像工程と、
    前記画像データ中の色成分情報に基づいて、非発色対象の色に対応して予め定められた波長の光を前記トナー像に露光することにより該トナー像を構成する画像領域のトナーに発色情報を付与すると共に、前記像担持体上における前記トナー像が形成された前記画像領域以外の背景領域においては前記画像領域で発色する色を非発色対象とし、該非発色対象の色に対応して予め定められた波長の光を前記背景領域に露光する発色情報付与工程と、
    前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、
    前記トナー像を熱及び圧力の何れか一方または双方により前記記録媒体に定着する定着工程と、
    加熱により前記発色情報を付与されたトナー像を発色させる発色工程と、
    を備えた画像形成方法。
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