JP4111682B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乱数抽選によって決定された演出態様で遊技の演出が行われる遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような遊技機としては、例えばスロットマシンがある。従来のスロットマシンにおいては、リールバックランプの点灯や、液晶表示画面の表示、BGM(背景音)の出音等により、種々の態様で遊技演出が行われている。これら遊技演出の態様は、リールバックランプ、液晶表示、BGM等の各演出の組合せによってパターン化されており、遊技状態および入賞役によって規定される入賞態様に応じた乱数抽選によって決められる。
【0003】
遊技演出態様の乱数抽選に際しては、まず、所定範囲の数値が各演出態様ごとに区画された演出テーブルが入賞態様に応じて1つ特定される。そして、所定範囲の数値の中から任意の1つの数値が乱数抽出され、抽出された乱数値が特定された演出テーブルのどの区画に属するか判断されることにより、遊技演出の態様が決定される。スロットマシン遊技は、このように決定された演出態様で演出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の遊技機における遊技演出は単純で奥行きがなかった。また、上記従来の遊技機においては、遊技機の稼働が増加するのに伴って遊技演出態様の出現傾向が明らかになり、遊技演出が直ぐに飽きられてしまっていた。特に、短期間に長時間の遊技を行う熱心な遊技者は、この遊技演出態様の出現傾向を直ぐに熟知してしまい、遊技演出の飽きが来る時期も早かった。また、遊技演出態様を解析する雑誌などが出版され、遊技演出態様の出現傾向が明らかにされることにより、さほど遊技を行っていない遊技者であっても、遊技演出態様の出現傾向を熟知してしまい、遊技演出の新鮮味は直ぐに失われてしまう。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、乱数抽選によって入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、演出テーブルを参照し乱数抽選によって遊技演出の態様を入賞態様に応じて決定する演出態様決定手段と、この演出態様決定手段によって決定された演出態様で遊技演出を行う演出手段とを備えた遊技機において、1入賞態様に対して演出態様の出現傾向が異なる複数の演出テーブルを記憶する演出テーブル記憶手段と、複数日に亘って時間を計測する計時手段と、この計時手段によって計測された時間に応じて日付記憶領域に記憶された日付を更新する日付更新手段と、演出テーブル記憶手段に記憶された複数の演出テーブルの中から遊技者の操作に応じて1つの演出テーブルを選択する、遊技者によって選択可能な演出テーブルの数を日付更新手段によって日付が更新されるのに応じて増加させる演出テーブル選択手段とを備え、演出態様決定手段が、演出テーブル選択手段により選択された演出テーブルに基づいて遊技演出の態様を決定することを特徴とする。
【0006】
このような構成において、入賞態様決定手段によって入賞態様が決定されると、演出態様決定手段は、演出テーブル選択手段により選択された演出テーブルに基づいて、乱数抽選によって遊技演出の態様を入賞態様に応じて決定する。演出手段は、決定された演出態様に基づいて遊技の演出を行う。従って、1入賞態様に対する遊技演出の態様は、複数の演出テーブルが参照されて決定されるため、多様な出現傾向を呈する。
【0010】
また、演出テーブル選択手段が操作されることによって遊技者の好みに応じた遊技演出の態様の出現傾向が選択され、演出態様決定手段は選択された出現傾向を規定する演出テーブルを参照して遊技演出の態様を決定する。従って、遊技者は、遊技演出の態様の出現傾向に飽きを感じたら、演出テーブル選択手段を操作することによって演出態様の出現傾向を換えることが出来る。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による遊技機をスロットマシンに適用した第1の実施形態について説明する。
【0012】
図1は本実施形態によるスロットマシン1の外観を示す正面図である。
【0013】
スロットマシン1の本体中央部には、可変表示部を構成する3個のリール2,3,4が回転自在に設けられている。各リール2,3,4の外周面には複数種類の図柄(以下、シンボルという)から成るシンボル列が描かれている。これらシンボルはスロットマシン1の正面の表示窓5,6,7を通してそれぞれ3個ずつ観察される。この表示窓5,6,7には、横3本と斜め2本の計5本の入賞ラインが設けられている。また、表示窓5〜7の下方右側には、遊技者がメダルを入れるための投入口8が設けられている。
【0014】
ゲーム開始に先立って、遊技者がメダル投入口8から1枚のメダルを投入したときは、図2(a)に示すように、中央の横1本の入賞ラインL1が有効化される。また、2枚投入したときは、同図(b)に示すように、これに上下の横2本の入賞ラインL2A,L2Bが加わって横3本の入賞ラインL1,L2A,L2Bが有効化される。また、3枚投入したときは、同図(c)に示すように、5本の入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3Bの全てが有効化される。なお、同図における丸印は各リール2〜4上に描かれたシンボルを表している。
【0015】
また、表示窓5〜7の左方には、上部から、4個のチャンスLED(発光ダイオード)9〜12、3個の遊技動作表示ランプ13〜15、および貯留枚数表示部16,スタートランプ17が設けられている。チャンスLED9〜12および遊技動作表示ランプ13〜15は遊技状態に応じて点灯制御され、その時の遊技状態が遊技者に知らされる。貯留枚数表示部16は、3桁の7セグメントLEDからなり、機械内部に現在クレジットされているメダル数を表示する。スタートランプ17は各リール2〜4が作動可能な時に点滅する。
【0016】
また、表示窓5〜7の右方には、上部から、ボーナスカウント表示部18、WINランプ19、配当枚数表示部20、およびインサートランプ21が設けられている。ボーナスカウント表示部18は、3桁の7セグメントLEDからなり、ボーナスゲーム入賞時に、後述するRBゲームおよびジャックゲームの残り入賞可能回数をデジタル表示する。WINランプ19は有効化入賞ラインに入賞組み合わせのシンボルが揃った時に点灯する。配当枚数表示部20は、3桁の7セグメントLEDからなり、入賞によるメダル払い出し枚数を表示する。インサートランプ21は投入口8にメダルの投入が受付可能な時に点灯する。
【0017】
また、表示窓5〜7の直ぐ下方には7インチの液晶表示装置22が設けられている。この液晶表示装置22には遊技のデモンストレーション画面や遊技に関する種々の情報が表示される。液晶表示装置22の左側には十字キー23、Aボタン24、Bボタン25、1貯留メダル投入スイッチ26、2貯留メダル投入スイッチ27、および3貯留メダル投入スイッチ28が設けられている。十字キー23は上下左右の4方向にスイッチ操作され、Aボタン24およびBボタン25と共に操作されて液晶表示装置22に表示する情報を選択する際に使用される。また、貯留メダル投入スイッチ26〜28は、貯留枚数表示部16にメダル数が表示されてクレジットされている際に、メダル投入口8へのメダル投入に代えて1回のゲームに1〜3枚のメダルを賭ける際に使用される。
【0018】
また、液晶表示装置22の下方には、左側から、貯留メダル精算スイッチ29、スタートレバー30、および停止ボタン31,32,33が設けられている。貯留メダル精算スイッチ29は機械内部にクレジットされているメダルを精算する際に使用される。また、スタートレバー30の操作により各リール2〜4の回転が一斉に開始する。停止ボタン31〜33は、各リール2〜4に対応して配置されており、これら各リール2〜4の回転が一定速度に達したとき操作が有効化され、遊技者の操作に応じて各リール2〜4の回転を停止する。
【0019】
また、スロットマシン1の正面下部にはメダル受皿34が設けられている。このメダル受皿34はメダル払出口35から払い出されるメダルを貯めるものである。また、スロットマシン1の正面上部には、入賞に対してどれだけのメダルが払い出されるかを示す配当表示部36が設けられている。
【0020】
図3は、リール2,3,4の外周面に描かれたシンボル列を示している。各シンボル列は、複数種類のシンボルが21個配列されて構成されており、図の左から順に第1リール2,第2リール3,第3リール4に対応している。各シンボルには“1〜21”のコードナンバが付されており、各リール2,3,4はシンボル列が図の下方向に移動するように回転駆動される。
【0021】
シンボルの種類には、数字の7からなる「セブン」、ボクシンググローブの絵からなる上半分の半円状の「上グローブ」、ボクシンググローブの絵からなる下半分の半円状の「下グローブ」、ボクシングの練習に用いる「パンチングボール」、ボクシングのラウンドの開始および終了時に鳴らされる「ゴング」、英字からなる「リベンジ」、および「チェリー」の7種類がある。シンボル「上グローブ」とシンボル「下グローブ」とは上下合わさって1つの新たなシンボル「KOパンチ」を形成し、中央に文字「KO!」が構成される。
【0022】
シンボル「セブン」、「上グローブ」および「下グローブ」はボーナス入賞遊技を発生させる特定の図柄を構成している。これらシンボルの幅は他のシンボルの幅に比較し、リール帯の幅方向に張り出しており、また、全体的に大きな面積で描かれている。従って、これらシンボルは他のシンボルと比較して遊技者から視認されやすい構成になっている。
【0023】
また、各リール2〜4は図4に示す回転リールユニットとして構成されており、フレーム41にブラケット42を介して取り付けられている。各リール2〜4はリールドラム43の外周にリール帯44が貼られて構成されている。リール帯44の外周面には上記のシンボル列が描かれている。また、各ブラケット42にはステッピングモータ45が設けられており、各リール2〜4はこれらモータ45が駆動されて回転する。
【0024】
各リール2〜4の構造は図5(a)に示される。なお、同図において図4と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。リール帯44の背後のリールドラム43内部にはランプケース46が設けられており、このランプケース46の3個の各部屋にはそれぞれバックランプ47a,47b,47cが取り付けられている。これらバックランプ47a〜47cは同図(b)に示すように基板48に実装されており、この基板48がランプケース46の背後に取り付けられている。また、ブラケット42にはホトセンサ49が取り付けられている。このホトセンサ49は、リールドラム43に設けられた遮蔽板50がリールドラム43の回転に伴ってホトセンサ49を通過するのを検出する。
【0025】
各バックランプ47a〜47cは後述するランプ駆動回路によって点灯制御される。各バックランプ47a〜47cの点灯により、リール帯44に描かれたシンボルの内、各バックランプ47の前部に位置する3個のシンボルが背後から個別に照らし出され、各表示窓5〜7にそれぞれ3個ずつのシンボルが映し出される。
【0026】
図6は、本実施形態によるスロットマシン1において予め定められている入賞シンボル組合わせ表であり、スロットマシン1の正面上部の配当表示部36に示されている。シンボル「セブン」、「上グローブ」および「下グローブ」が有効化入賞ラインにそれぞれ3個揃うと15枚のメダルが払い出されてから、B・B(ビッグ・ボーナス)ゲームが実行される。また、B・Bゲーム中の一般遊技時にこれらのシンボルが有効化入賞ラインにそれぞれ3個揃うと小当たり入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
【0027】
また、一般遊技時に、シンボル「上グローブ」−「上グローブ」−「セブン」の組み合わせ、またはシンボル「下グローブ」−「下グローブ」−「セブン」の組み合わせが有効化入賞ラインに揃うと15枚のメダルが配当されてから、R・B(レギュラー・ボーナス)ゲームが実行される。また、B・Bゲーム中の一般遊技時にこれらのシンボル組み合わせが有効化入賞ラインに揃うと小当たり入賞となり、それぞれ15枚のメダルが払い出される。
【0028】
また、一般遊技時に、シンボル「パンチングボール」、「ゴング」が有効化入賞ラインにそれぞれ3個揃うと小当たり入賞となって12枚、8枚のメダルが払い出され、B・Bゲーム中の一般遊技時にこれらのシンボルが有効化入賞ラインに3個揃っても小当たり入賞となり、同じく12枚、8枚のメダルが払い出される。
【0029】
また、一般遊技時にシンボル「リベンジ」が有効化入賞ラインに3個揃うとリプレイとなり、メダルの払い出しは無いものの、メダルを投入しなくてもさらに1回のゲームをすることが出来る。B・Bゲーム中の一般遊技時にこのシンボル「リベンジ」が有効化入賞ラインに3個揃うと8枚のメダルが払い出され、遊技状態はB・Bゲーム中一般遊技からボーナスゲームへと移行する。また、このシンボル「リベンジ」の3個の組み合わせは、ボーナスゲーム中におけるジャックゲームのジャックゲーム入賞発生の組合せでもある。このジャックゲームは、ボーナスゲーム時に、真ん中の入賞ラインL1上に「リベンジ」−「リベンジ」−「リベンジ」の組合わせを揃えるゲームである。
【0030】
また、一般遊技時に1つのシンボル「チェリー」が第1リール3の有効化入賞ラインに停止すると小当たり入賞となって2枚のメダルが払い出され、B・Bゲーム中の一般遊技時にこの1つのシンボルが第1リール3の有効化入賞ラインに停止しても小当たり入賞となり、同じく2枚のメダルが払い出される。
【0031】
また、シンボル「上グローブ」、「下グローブ」は、1つのシンボルが第1リール3の有効化入賞ラインに停止した場合、一般遊技時にはメダルの払い出しはないが、B・Bゲーム中の一般遊技時にこの1つのシンボルが第1リール3の有効化入賞ラインに停止するとそれぞれ5枚のメダルが払い出される。
【0032】
次に、上述した(1)一般遊技,(2)R・Bゲームおよび(3)B・Bゲームの概要について説明する。
【0033】
(1)一般遊技
一般遊技時においては、シンボル「パンチングボール」、「ゴング」の3個のシンボル組み合わせが入賞ラインに並ぶか、または1個のシンボル「チェリー」が第1リールの入賞ラインに停止すると小当たり入賞となり、上述した各配当が遊技者に払い出されて1ゲーム終了となる。また、シンボル「リベンジ」の3個のシンボルの組み合わせが入賞ラインに揃うと、メダル投入をしなくてももう一度ゲームを行うことができる。また、入賞ライン上に並んだシンボル組合せが図6に示す配当表のいずれにも該当しない場合には、「はずれ」(配当無し)となる。また、シンボル「セブン」、「上グローブ」、または「下グローブ」の3個のシンボル組み合わせが入賞ラインに揃うと、上述した枚数のメダルが払い出された後、複数回の高配当ゲームがまとめて発生する下記のB・B(大当たり)ゲームに移行する。また、シンボル「上グローブ」2個と「セブン」とからなるシンボル組み合わせ、またはシンボル「下グローブ」2個と「セブン」とからなるシンボル組み合わせが入賞ラインに揃うと、上述した枚数のメダルが払い出された後、1回の高配当ゲームが行える下記のR・B(中当たり)ゲームに移行する。
【0034】
(2)R・Bゲーム
R・Bゲームは、一般遊技中に上記のシンボル組み合わせが入賞ライン上に並ぶと発生する。R・Bゲームでは、ジャックゲームと呼ばれるメダル一枚掛けのゲームを複数回行える。このジャックゲームにおいて入賞ラインL1上にシンボル「リベンジ」の3個の組合せが並ぶとジャックゲーム入賞が発生し、8枚のメダルが払い出される。ジャックゲームには「はずれ」も発生するが、ジャックゲーム入賞は約9/10という高い確率で発生する。このR・Bゲームは、例えばジャックゲーム入賞が8回発生するか、またはR・Bゲーム中に実行された通算のジャックゲーム数が例えば12回に達すると終了する。
【0035】
(3)B・Bゲーム
▲1▼B・Bゲームは、上記のR・Bゲームと一般遊技とが一組になったものが複数回(本実施形態では2回)で構成されている。B・Bゲームが発生すると、まず、一般遊技が実行される。このB・Bゲーム中の一般遊技では「はずれ」も発生するが、シンボル「セブン」、「上グローブ」、「下グローブ」の3個のぞろ目による小当たり、「パンチングボール」、「ゴング」、「チェリー」による小当たりが、B・Bゲーム中以外の一般遊技時に比べて高い確率で発生する。さらに、このB・Bゲーム中の一般遊技では、上述した一般遊技時には発生しない1つのシンボル「上グローブ」、「下グローブ」による小当たりも発生する。
【0036】
▲2▼また、このB・Bゲーム中の一般遊技中にシンボル「リベンジ」の3個の組合せが並ぶと、8枚のコインが払い出される。
【0037】
▲3▼その後、複数回のジャックゲームが行えるR・Bゲームであるボーナスゲームへ移行する。このB・Bゲーム中におけるボーナスゲームも、例えばジャックゲーム入賞が8回発生するか、またはボーナスゲーム中に実行された通算のジャックゲーム数が例えば12回に達すると終了する。
【0038】
▲4▼上記のボーナスゲームが終了すると、上記の▲1▼で説明したB・Bゲーム中の一般遊技が再度行われ、この一般遊技中に上記の▲2▼で説明したシンボル組合せが発生すると、その後さらに上記の▲3▼で説明したボーナスゲームが行われる。B・Bゲームは、上記▲1▼〜▲3▼に示される一般遊技およびボーナスゲームの一連のゲームのセットの繰り返しであり、このセットが所定回数、例えば2回行われるとB・Bゲームは終了となる。ただし、このB・Bゲーム中に、上記の▲1▼および▲2▼の一般遊技状態における通算ゲーム回数、言い換えれば上記▲3▼のボーナスゲーム時におけるジャックゲーム数を除く通算ゲーム回数が所定回数、例えば30回を越える場合にも、B・Bゲームは終了する。
【0039】
図7および図8は、上述したスロットマシン1の遊技処理動作を制御するメイン制御基板61およびサブ制御基板62に構成された回路構成を示している。
【0040】
図7に示すメイン制御基板61における制御部はマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)63を主な構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイコン63は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うメインCPU(中央演算処理装置)64と、プログラム記憶手段であるプログラムROM(リード・オンリ・メモリ)65およびバックアップ機能付き制御RAM(ランダム・アクセス・メモリ)66とを含んで構成されている。CPU64には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路67および分周器68と、一定範囲の乱数を発生する乱数発生器69および発生した乱数の1つを特定する乱数サンプリング回路70とが接続されている。さらに、後述する周辺装置(アクチュエータ)との間で信号を授受するI/Oポート71が接続されている。ROM32は、入賞確率テーブル,シンボルテーブル,入賞シンボル組合せテーブル、およびシーケンスプログラムを格納するように記憶部が区分されている。これらテーブルの内容については後述する。
【0041】
なお、同図の回路構成では乱数発生手段および乱数サンプリング手段として、マイコン63とは別の回路である乱数発生器69および乱数サンプリング回路70を用いるようにしているが、マイコン63内で、すなわちCPU64の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器69および乱数サンプリング回路70は省略可能であり、あるいは乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0042】
マイコン30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各リール2,3,4を回転駆動するステッピングモータ45、各種ランプ(遊技動作表示ランプ13〜15、スタートランプ17、WINランプ19)、各種表示部(貯留枚数表示部16、チャンスLED9〜12、ボーナスカウント表示部18、入賞配当枚数表示部20)、およびメダルを収納するホッパー72がある。これらはそれぞれモータ駆動回路73、各ランプ駆動回路74、各表示部駆動回路75、およびホッパー駆動回路76によって駆動される。これら駆動回路73〜76は、マイコン63のI/Oポート71を介してCPU64に接続されている。
【0043】
また、マイコン63が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、メダル投入口8から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ8S、スタートレバー30の操作を検出するスタートスイッチ30S、前述した貯留メダル投入スイッチ25〜27、および貯留メダル精算スイッチ29がある。さらに、ホトセンサ49からの出力パルス信号を受けて各リール2,3,4の回転位置を検出するリール位置検出回路77がある。ホトセンサ49は各リール2〜4の駆動機構に含まれており、同図では図示されていない。
【0044】
リール位置検出回路77は、リール2〜4の回転が開始された後、ステッピングモータ45の各々に供給される駆動パルスの数を計数し、この計数値をRAM66の所定エリアに書き込む。従って、RAM66内には、各リール2〜4について、一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納されている。また、ホトセンサ49は各リール2〜4が一回転する毎に遮蔽板50を検出してリセットパルスを発生する。このリセットパルスはリール位置検出回路77を介してCPU63に与えられ、RAM66で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。このクリア処理により、各シンボルの移動表示と各ステッピングモータ45の回転との間に生じるずれが、一回転毎に解消されている。
【0045】
さらに、上記の入力信号発生手段としては、停止ボタン31,32,33が押された時に対応するリールを停止させる信号を発生するリール停止信号回路78と、ホッパー72から払い出されるメダル数を計数するメダル検出部72Sと、図示しない払出完了信号発生回路とがある。この払出完了信号発生回路は、メダル検出部72Sから入力した実際に払い出しのあったメダル計数値が、表示部駆動回路75から入力した計数信号で表される配当枚数データに達した時に、メダル払い出しの完了を検知する信号を発生する。これら入力信号発生手段を構成する各回路もI/Oポート71を介してCPU64に接続されている。
【0046】
また、このI/Oポート71にはサブ制御部通信ポート79が接続されており、マイコン63はこのサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62へ信号を送出する。図8に示すサブ制御基板62には、この信号を受信するメイン制御部通信ポート88が設けられている。サブ制御部通信ポート79およびメイン制御部通信ポート88間の通信は、サブ制御部通信ポート79からメイン制御部通信ポート88へ向かう一方向についてだけ行われる。本実施形態では、サブ制御部通信ポート79からメイン制御部通信ポート88へ送出される信号は、7ビット長でその制御種別が表されるコマンド種別と、8ビットまたは24ビット長でそのコマンドの内容が表されるパラメータとのセットで構成されている。
【0047】
サブ制御基板62における制御部はマイコン81を主な構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイコン81も、メイン制御基板61におけるマイコン63と同様、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うサブCPU82と、プログラム記憶手段であるプログラムROM83およびバックアップ機能付き制御RAM84とを含んで構成されている。CPU81にも、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路85および分周器86が接続されており、さらに、上記のメイン制御部通信ポート88や後述するアクチュエータとの間で信号を授受するI/Oポート87が接続されている。サブCPU82は、液晶表示装置22に遊技機データを表示させるのに必要なデータを、メイン制御基板61から送信されるコマンドに基づいてゲーム毎に算出し、制御RAM84に記憶したデータをゲーム毎に算出したデータに更新している。プログラムROM83には、遊技状態および入賞役で決まる1入賞態様に対して後述する複数の演出テーブルが格納されている。
【0048】
マイコン81からの制御信号により動作が制御されるアクチュエータとして、各リール2〜4に内蔵されたリールバックランプ47a,47b,47cがある。これらバックランプ47a〜47cの点灯は、I/Oポート87に接続されたランプ駆動回路89からの駆動信号によって制御される。また、マイコン81が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する入力信号発生手段として、前述した十字キー23、Aボタン24およびBボタン25がある。
【0049】
また、I/Oポート87には画像制御IC(高集積化回路)90および音源IC91が接続されている。画像制御IC90には、キャラクタ・データが記憶されたキャラクタROM92およびカラーディスプレイ表示用メモリであるビデオRAM93が接続されており、画像制御IC90は、マイコン81の制御の下、7インチの液晶表示装置22に画像表示を行う。後述するように、マイコン81は、その時の遊技状態および当選フラグの種類といった情報をメイン制御部通信ポート88を介してメイン制御基板61から取り込み、取り込んだ遊技状態および当選フラグに基づいて表示する演出態様を選択する。そして、画像制御IC90を制御して選択した演出態様に基づく表示パターンを液晶表示装置22に表示させ、また、ランプ駆動回路89を制御して選択した演出態様に基づく点灯パターンでリールバックランプ47a〜47cを点灯させる。
【0050】
また、音源IC91にはサウンド・データが記憶されたサウンドROM94が接続されており、音源IC91は、マイコン81の制御の下、パワーアンプ95を介してスピーカ96からサウンドを放音させる。後述するように、マイコン81は、メイン制御部通信ポート88を介してメイン制御基板61から入力される指示に従い、音源IC91およびパワー・アンプ95を制御し、メダル投入音,スタートレバー操作音,停止ボタン操作音,ボーナスゲーム中の遊技音といった効果音をスピーカ96から出力させる。また、メイン制御基板61から取り込んだ遊技状態および当選フラグに基づいて選択した演出態様に基づく出音パターンで、スピーカ96から出音させる。
【0051】
ここで、マイコン81は、メイン制御基板61から取り込んだ入賞態様に関する情報に基づき、入賞態様に応じた演出テーブルを参照して乱数抽選により遊技演出の態様を決定する演出態様決定手段を構成している。また、ランプ駆動回路89、リールバックランプ47a〜47c、画像制御IC90、キャラクタROM92、ビデオRAM93、液晶表示装置22、音源IC91、サウンドROM94、パワーアンプ95、スピーカ96およびマイコン81は、演出態様決定手段によって決定された演出態様で遊技演出を行う演出手段を構成している。
【0052】
図9はメイン制御基板61のROM65内に格納された一般遊技状態時に使用される入賞確率テーブルを概念的に示している。この入賞確率テーブルは、一般遊技中にサンプリング回路70で抽出された乱数を各入賞役に区分けするために使用され、乱数発生器69で発生する一定範囲の乱数を各入賞役に区画するデータを記憶している。同図におけるa1〜a3,b1〜b3,c1〜c3,d1〜d3,e1〜e3,f1〜f3は予め設定された数値データであり、サンプリング回路70で抽出された乱数を各入賞役に区画する際に用いられる。このデータは、投入メダル枚数が1枚の場合には「a1〜f1」、2枚の場合には「a2〜f2」、3枚の場合には「a3〜f3」の各数値の組合せが用いられる。
【0053】
これら数値は通常「a<b<c<d<e<f」の大小関係に設定され、抽出された乱数値がc未満であれば小当たり入賞(小ヒット)となり、この場合、a未満の場合には「チェリー」当たり要求フラグが立ち、a以上b未満の場合には「ゴング」当たり要求フラグ、b以上c未満の場合には「パンチングボール」当たり要求フラグが立つ。また、抽出された乱数値がc以上d未満であれば「再遊技」当たり要求フラグが立つ。また、抽出された乱数値がd以上e未満であれば中当たり入賞(中ヒット)となって「RB」当たり要求フラグが立ち、抽出された乱数値がe以上f未満であれば大当たり入賞(大ヒット)となって「BB」当たり要求フラグが立つ。また、f以上であれば入賞なしの「はずれ」になる。
【0054】
つまり、入賞役は、サンプリングされた1つの乱数値がこのどの数値範囲に属するかによって決定され、当たり要求フラグによって表される。ここで、乱数発生器69,サンプリング回路70,入賞確率テーブルおよびマイコン63は、乱数抽選によって各遊技状態における入賞役、つまり入賞態様を決定する入賞態様決定手段を構成している。
【0055】
また、上記のROM65内に格納されたシンボルテーブルは図10に概念的に示される。このシンボルテーブルは各リール2〜4の回転位置とシンボルとを対応づけるものであり、図3に示したシンボル列を記号で表したものである。このシンボルテーブルには、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として各リールの一定の回転ピッチ毎に順次付与されたコードナンバと、それぞれのコードナンバ毎に対応して設けられたシンボルを示すシンボルコードとが記憶されている。同図の例では、第1のリール2が基準位置からコードナンバ“6”の回転位置で停止したときは、表示窓5の中央に“B”のコードに対応するシンボルが現れ、その上下にはそれぞれ“F”,“C”のコードに対応するシンボルが現れることになる。
【0056】
また、上記のROM65内には図示しない入賞シンボル組合せテーブルが格納されている。この入賞シンボル組合せテーブルには、図6に示される各入賞シンボル組合せのシンボルコードや、「リーチ目」を構成するシンボル組合せのシンボルコード、各入賞を表す入賞判定コード、入賞メダル配当枚数等が記憶されている。ここで、リーチ目とは、B・Bゲームのリクエスト信号が発生した前述のB・Bゲームフラグセット済み状態のときに、遊技者にB・Bゲームの発生が近い状態になっていることを示唆するシンボル組合せである。この入賞シンボル組合せテーブルは、第1リール2,第2リール3、第3リール4の停止制御時、および全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【0057】
さらにROM65内には、このスロットマシン1でゲームが実行される際のプログラム(シーケンスプログラム)が格納されている。
【0058】
図11、図12および図13は、サブ制御基板62のプログラムROM83内に格納された、一般遊技状態時に用いられる第1の演出テーブル、第2の演出テーブルおよび第3の演出テーブルを概念的に示している。これら第1〜第3の演出テーブルは、後述する演出選択処理において、乱数カウンタより抽出された乱数を各演出態様に区分けするために参照され、0〜255の範囲の乱数を入賞役に応じて各演出態様に区画するデータを記憶している。例えば、液晶表示装置22の表示態様や、リールバックランプ47a〜47cの発光態様、スピーカ96からの出音態様等の種々の演出の組合せの1つを1つの演出態様とした場合、図11に示す第1の演出テーブルは、演出態様A1〜演出態様A8の8種類の演出態様を入賞役に応じて提供する演出テーブルである。同様に、図12に示す第2の演出テーブルは、演出態様A1〜演出態様A8および演出態様B1〜演出態様B8の16種類の演出態様を入賞役に応じて提供する演出テーブルであり、図13に示す第3の演出テーブルは、演出態様A1〜演出態様A8および演出態様B1〜演出態様B8および演出態様C1〜演出態様C8の24種類の演出態様を入賞役に応じて提供する演出テーブルである。
【0059】
例えば、一般遊技状態時に、前述した入賞態様決定手段によって決定された入賞役が「チェリー」である場合、第1の演出テーブルが参照されると、演出態様A2,A3がそれぞれ20/256の確率で出現し、演出態様A4が16/256の確率、演出態様A5,A6がそれぞれ100/256の確率で出現する。また、第2の演出テーブルが参照されると、演出態様A4が56/256の確率で出現し、演出態様A5が100/256の確率、演出態様A6,A7がそれぞれ50/256の確率で出現する。また、第3の演出テーブルが参照されると、演出態様A7が100/256の確率で出現し、演出態様A8,B3がそれぞれ50/256の確率、演出態様B1が26/256の確率、演出態様B2が30/256の確率で出現する。すなわち、本実施形態では、遊技状態および入賞役によって定まる1入賞態様に対して複数の演出テーブルが用意されている。
【0060】
なお、プログラムROM83に格納されている演出テーブルは、一般遊技状態時の上記第1〜第3の演出テーブル以外にも、各遊技状態に対応して複数の演出テーブルが用意されている。また、各遊技状態に対応する演出テーブルの数は上述した3種類に限定されるものではなく、4種類、5種類と増やしてもよい。しかし、以下の説明においては、便宜上、「一般遊技状態」において上記3種類の第1〜第3の演出テーブルのいずれかが参照されて演出態様が決定される場合について説明する。
【0061】
次に、上述した制御回路によって制御される本実施形態による遊技機の動作について説明する。
【0062】
図14〜図16はメイン制御基板61のメインCPU64によって制御される遊技処理の概略を示すフローチャートである。
【0063】
まず、遊技開始時の初期化処理が行われる(図14,ステップ101)。この初期化処理では、サブ制御部通信ポート79からサブ制御基板62へ演出初期化指令が送信され、メイン制御基板61およびサブ制御基板62間における通信データが初期化される。また、前回遊技の遊技終了から30秒経過時には、サブ制御部通信ポート79からサブ制御基板62へデモ表示指令が送信される。デモ表示指令は、デモ表示を表すコマンド種別からなり、パラメータ情報は含んでいない。サブCPU82は、このデモ表示指令を受信すると、画像制御IC90を制御して液晶表示装置22にデモンストレーション表示や遊技方法の説明表示などをさせる。
【0064】
次に、メインCPU64により、前回遊技終了時にRAM66に記憶されていたデータを消す遊技終了時のRAMクリア処理が行われる(ステップ102)。次に、前回遊技の結果再遊技(リプレイ)が生じ、メダルの自動投入があるか否かがCPU64によって判別される(ステップ103)。この自動投入がある場合には、次に、投入要求分の遊技メダルが自動投入される(ステップ104)。一方、自動投入要求がない場合には、次に、遊技者によってメダル投入口8にメダルが投入されてメダルセンサ8Sから検出信号が入力されるか、貯留メダル投入スイッチ25〜27の操作によって投入信号が入力されるのを待つ(ステップ105)。一般遊技中は最大3枚までのメダルを投入することが出来、BBゲームやRBゲーム中のボーナスゲームでは1枚のメダルを投入することが出来る。
【0065】
上記のステップ104およびステップ105では、サブ制御部通信ポート79からサブ制御基板62へ、遊技メダル投入情報、サウンド単独演出指示指令およびエラー演出指示指令が送信される。遊技メダル投入情報は、遊技メダル投入を表すコマンド種別と、1〜3枚の投入メダル数を表すパラメータとで構成されている。サブCPU82は、この遊技メダル投入情報を受信することにより、今回の遊技に投入されたメダル枚数を把握する。
【0066】
また、サウンド単独演出指示指令は、サウンド単独演出指示を表すコマンド種別と、サウンド情報を表す8ビットのパラメータとで構成されており、サブCPU82に依存せずにスピーカ96から出音させるときに送信される。パラメータのサウンド情報には、リール回転不可音,遊技メダル投入音,遊技メダル払出音,BB入賞期待音1,BB入賞期待音2があり、サウンド情報は、これらのいずれかの音の演出をオンまたはオフする指示をも含んでいる。サブ制御基板62にこのサウンド単独演出指示指令が受信されると、サブCPU82の制御によらず、スピーカ96からいずれかの音が放音されるか、またはスピーカ96から放出されている音が消音される。上記のステップ104および105では、遊技メダル投入音をスピーカ96から放音させるサウンド単独演出指示指令がメイン制御基板61からサブ制御基板62へ送信される。
【0067】
また、エラー演出指示指令は、エラー演出指示を表すコマンド種別と、エラー状態を表す8ビットのパラメータとからなり、エラーを検出した時、またはエラー状態が解除された時に送信される。パラメータのエラー情報には、投入メダル通過時間エラー,投入メダル通過チェックエラー,遊技メダル補助収納庫満杯エラー,投入メダル逆行エラー,ホッパーエンプティエラー,ホッパージャムエラー,およびイリーガルヒットエラーがあり、このエラー情報は、エラー状態が解除されたことを表すエラー状態解除情報をも含んでいる。サブCPU82は、このエラー演出指示指令を受信すると、スピーカ96からエラー音を出音させるか、スピーカ96から出されていた音を消音する。また、サブCPU82は、この音制御と共に、液晶表示装置22の表示をエラー表示画面にし、液晶表示装置22にエラーコードを表示させる。上記のステップ104および105では、投入メダルについてのいずれかの上記エラーが発生した場合に、そのエラー状態を表すエラー演出指示指令がメイン制御基板61からサブ制御基板62へ送信される。これらサウンド単独演出指示指令およびエラー演出指示指令による演出は、前述した演出態様決定手段によって決定された演出態様に基づく遊技演出とは関係なく行われる。
【0068】
次に、スタートレバー30の操作により、スタートスイッチ30Sからのスタート信号入力があったか否かが判別される(ステップ106)。この判別が“YES”の場合、次に、前回の遊技から4.1秒経過しているか否かが判別される(ステップ107)。4.1秒経過していない場合には、4.1秒経過するまで遊技開始の待ち時間が消化される(ステップ108)。スタートレバー30の操作がこの4.1秒経過前に行われると、上述したサウンド単独演出指示指令がメイン制御基板61からサブ制御基板62へ送信され、スピーカ96からリール回転不可音が出音させられる。
【0069】
前回遊技から4.1秒経過すると、次に、乱数発生器69で発生した抽選用の乱数がサンプリング回路70によって抽出され(ステップ109)、その後、上記の4.1秒をカウントするための1遊技監視用タイマがセットされる(ステップ110)。次に、ステップ109で抽出された乱数に基づき、確率抽選処理、つまり入賞判定が行われる(図15,ステップ111)。
【0070】
この確率抽選処理は、図17および図18に示すフローチャートに従って行われ、サンプリング回路70によって特定された1つの乱数値が、入賞確率テーブル(図9参照)においてどの入賞グループに属する値になっているか判断されることによって行われる。つまり、まず、RAM66内に確保された確率抽選値の累積領域がクリアされる(図17,ステップ131)。次に、RAM66内の当選番号記憶領域に当選番号1がセットされる(ステップ132)。この当選番号は図19の遊技状態別抽選データテーブルに示されているものであり、当選番号1はチェリーの当選に相当している。
【0071】
同テーブルには、一般遊技、BB,RB内部当たり、およびBB中一般遊技という各遊技状態毎に、抽選回数、抽選役および順番が表されている。一般遊技の遊技状態では、抽選回数が6回と表され、チェリー,ゴング,パンチングボール,再遊技,RB,およびBBの各抽選役およびその順番1〜6が表されている。上記の当選番号はこの順番に一致しており、順番1は当選番号1である。また、BB,RB内部当たり、BB中一般遊技の各遊技状態では、それぞれ、抽選回数が4回と表され、RB,BBを除く抽選役および順番が表されている。
【0072】
次に、BB中一般遊技時の抽選回数(4回)がRAM66の抽選回数記憶領域にセットされる(ステップ133)。次に、後述する遊技状態フラグが参照されて現在の遊技状態がBB作動中であるか、つまり、今まさにBB遊技状態であるか否かが判断される(ステップ134)。BB作動中の場合には処理は後述するステップ138へ進められ、BB作動中でない場合には、次に、BBまたはRBの内部当たり中か否かが判別される(ステップ135)。BBまたはRBの内部当たり中である場合には、BB,RB内部当たり時抽選回数(4回)が抽選回数記憶領域にセットされ(ステップ136)、BBまたはRBの内部当たり中でない場合には、通常遊技時抽選回数(6回)が抽選回数記憶領域にセットされる(ステップ137)。
【0073】
次に、機械に投入されたメダル枚数がチェックされ(ステップ138)、引き続いて、1メダル用の確率抽選データがRAM66の確率抽選データ記憶領域にセットされる(ステップ139)。つまり、図9の入賞確率テーブルの最上段に示される、投入メダル枚数が1枚のときの確率抽選データa1〜f1がセットされる。次に、メダル投入枚数が1枚か否かが判断され(ステップ140)、1枚の場合には処理は後述するステップ144の処理へ進められ、1枚でない場合には、2メダル用の確率抽選データがRAM33の確率抽選データ記憶領域にセットされる(ステップ141)。つまり、図9の入賞確率テーブルの中段に示される、投入メダル枚数が2枚のときの確率抽選データa2〜g2がセットされる。次に、メダル投入枚数が2枚か否かが判断される(ステップ142)。2枚の場合には処理は後述するステップ144の処理へ進められ、2枚でない場合には、3メダル用の確率抽選データがRAM33の確率抽選データ記憶領域にセットされる(ステップ143)。つまり、図9の入賞確率テーブルの最下段に示される、投入メダル枚数が3枚のときの確率抽選データa3〜g3がセットされる。
【0074】
次に、セットされた確率抽選データの各大きさがRAM66内に確保された確率抽選値累積領域に加算される(図18,ステップ144)。この加算はまず確率抽選データの大きさがaw として行われ、処理が後述するステップ148から戻って再度このステップ144が行われる毎に、確率抽選データの大きさbw ,cw ,dw ,ew ,fw がこの確率抽選値累積領域に順次加算されていく。ここで、確率抽選データの大きさaw ,bw ,cw ,dw ,ew ,fw は入賞確率テーブルにおける入賞役の各区画の大きさであり、aw =a,bw =b−a,cw =c−b,dw =d−c,ew =e−d,fw=f−eである。確率抽選データの大きさがaw として行われる最初の加算により、確率抽選値累積値Dはaw になる。
【0075】
次に、サンプリング回路70によって特定された乱数値が式X−D中のXにセットされる(ステップ145)。この式が計算されることにより、その確率抽選データによって区画される入賞役に当選したか否かが判別される(ステップ146)。すなわち、X−Dの計算結果が正であるか負であるかが判断され、負である場合、つまり、乱数値Xの値が累積値Dの値よりも小さい場合には、特定された乱数がその確率抽選データで区画される入賞役に属するものとされる。処理当初の累積値Dはaw であり、この場合に計算結果が負であるときには、抽選結果はaで区画される入賞役、つまり、チェリーの小当たりに内部当選となり、処理は後述するステップ150へ進められる。
【0076】
一方、計算結果が正である場合には、当選番号記憶領域に記憶された当選番号に1が加算される(ステップ147)。当初、この当選番号記憶領域にはステップ132において1がセットされているため、ステップ147のこの最初の加算処理によって当選番号は2となる。当選番号2は図19のテーブルからゴングに相当することが理解される。以後、この処理が行われる毎に当選番号は3,4,5,…とカウントアップしていく。次に、抽選回数が、抽選回数記憶領域に格納された規定回数に達したか否かが判断される(ステップ148)。
【0077】
規定回数分の抽選が終了していない場合には、処理はステップ144に戻り、次の確率抽選データの大きさであるbw が確率抽選値累積領域に加算される。その後、ステップ145,146の処理に従い、X−Dの計算が行われ、その計算結果の正負が判断される。確率抽選データの大きさbw がこの処理によって確率抽選値累積値Dに加算されると、Dの値はaw +bw になる。この場合に計算結果が負になるときは、サンプリングによって特定された乱数が確率抽選データbで区画される入賞役に属するものとされ、抽選結果はゴングの小当たりに内部当選となり、処理は後述するステップ150へ進められる。
【0078】
一方、計算結果が正の場合は、その確率抽選データによって区画される入賞役に不当選したこととされ、ステップ147に従って当選番号がカウントアップされ、当選番号が3にセットされる。その後、ステップ148において抽選回数が規定回数に達したか否かが判断され、規定回数に達していない場合には処理はステップ144に戻って上述と同様な処理が繰り返し行われる。
【0079】
ステップ148において抽選回数が規定回数に達すると、特定された乱数の値Xが確率抽選値累積値Dの最大値以上であるものとされ、いずれの入賞役の区画にも属さないものとして、抽選結果ははずれとなる。従って、当選番号にはずれの番号0がセットされる(ステップ149)。
【0080】
次に、当選番号に応じた当たり要求フラグがセットされる(ステップ150)。当たり要求フラグの種類には、「チェリー」,「ゴング」,「パンチングボール」,「再遊技」,「RB」,および「BB」の6種類があり、この中のいずれか1つの当たり要求フラグがRAM66の所定領域にセットされる。いずれの当たり要求フラグも立っていない場合には「はずれ」になる。ここで当たり要求フラグがセットされているとは、その入賞役に内部当選しているということである。
【0081】
当たり要求フラグは、RAM66中に確保された1バイトの当たり要求フラグ格納領域に、図21(b)に示すように記憶されている。例えば、この記憶領域のビット6に1が立っているときは当たり要求フラグが「BB」であることを意味し、ビット5に1が立っているときは当たり要求フラグが「RB」であることを意味している。この当たり要求フラグは同時に2種類のものが立つことがある。例えば、BB当たり要求フラグまたはRB当たり要求フラグが立った場合には、この当たり要求フラグは、その回の遊技で「BB」または「RB」に対応するシンボル組合せが各リール2〜4に停止表示されないと、次回の遊技にも持ち越される。このため、「BB内部当たり中」または「RB内部当たり中」の次回の遊技のときに、入賞態様決定手段によって小当たり入賞役が決定されれば、小当たり入賞の当たり要求フラグが立つ。よって、「BB」または「RB」の当たり要求フラグと、小当たり入賞の当たり要求フラグとが同時に立つことになる。
【0082】
上記のステップ144〜148までの具体的な処理は、抽出される乱数の範囲が0〜16384であり、図9に示す入賞確率テーブルの3枚賭け時のデータが図20に示される場合、次のように行われる。
【0083】
例えば、一般遊技状態時に乱数4050が抽出されたとすると、X=4050,当初のD=1200(チェリーのヒット区画データの大きさaw )であるから、X−Dの計算は次のようになる。
【0084】
4050−1200=2850 …(1)
この計算結果の2850は正数であるから不当選になり、1にセットされている当選番号に1が加算されて当選番号が2にセットされる。一般遊技状態時の規定抽選回数は6回であるから、規定回数の抽選は終わっておらず、再度、同様な処理が繰り返される。つまり、累積値Dに次のゴングのヒット区画データの大きさbw が加算されてD=1200+1100=2300とされて次のX−Dの計算が行われる。
【0085】
4050−2300=1750 …(2)
この計算結果の1750も正数であるから不当選になり、2にセットされている当選番号に1が加算されて当選番号が3にセットされる。ここでも規定回数の抽選が終わっていないため、再度、同様な処理が繰り返される。つまり、累積値Dに次のパンチングボールのヒット区画データの大きさcw が加算されてD=2300+1800=4100とされて次のX−Dの計算が行われる。
【0086】
4050−4100=−50 …(3)
この計算結果は負数であるから当選になり、当選番号は3になり、確率抽選データcによって区画される入賞役、つまりパンチングボールの小当たり入賞役に当選したことになる。
【0087】
図15のステップ111における確率抽選処理は以上のようにして行われ、メイン制御基板61のサブ制御部通信ポート79からサブ制御基板62のメイン制御部通信ポート88へ、遊技開始情報が送信される。
【0088】
遊技開始情報は、遊技開始を表すコマンド種別と、前述した当たり要求フラグ等を表す24ビットのパラメータとから構成され、スタートレバー30の操作が検知されて確率抽選処理が行われた後に送信される。このパラメータは、最下位ビット0〜最上位ビット23の24ビットとすると、上位のビット15〜23に当たり要求フラグが表されている。例えば、ビット15にビットが立っている場合には当たり要求フラグはチェリー、ビット16にビットが立っている場合には当たり要求フラグはゴングであることを表し、同様に、ビット17,18,19,20にビットが立っている場合には当たり要求フラグはそれぞれパンチングボール,リプレイ,RB,BBであることを表している。
【0089】
また、現在の遊技状態がRB遊技状態である場合には、パラメータの下位のビット0〜3は、ジャックゲームの遊技可能回数(12〜1)を表し、ビット8,9はRBゲームの作動可能回数(2〜0)を表す。また、現在の遊技状態がBB遊技状態である場合には、パラメータの下位のビット0〜4は、BB遊技可能回数(30〜1)を表し、ビット8,9は上記のRB遊技状態時と同様にRBゲームの作動可能回数(2〜0)を表す。
【0090】
次に、リール回転処理が行われる(ステップ112)。リール回転処理では、まず、リール2〜4の各回転位置が書き込まれるRAM66の所定領域が、メインCPU64によってリール回転の開始に際して初期化され、引き続いて各リール2〜4がステッピングモータ45によって回転駆動される。次に、何れかの停止ボタン31〜33がオン操作されたか否かが判別される(ステップ113)。オン操作されていない場合には、自動停止タイマーが0になったか否かが判別される(ステップ114)。この自動停止タイマーは、停止ボタン31〜33が所定時間操作されない場合に、各リール2〜4を所定時間経過後に自動的に停止させるためのものである。
【0091】
何れかの停止ボタン31〜33がオン操作されたか、または、自動停止タイマーが0になると、次に、有効化ライン上に引き込まれるシンボルのコマ数、つまり滑りコマ数が決定される(ステップ115)。この滑りコマ数は、遊技状態,当選要求,制御コマ数,図柄位置等から定められる。
【0092】
遊技状態は図21(a)に示した遊技状態ステータス(遊技状態フラグ)に示されており、当選要求は同図(b)に示した当たり要求フラグによって示されている。遊技状態ステータスはRAM66中の1バイトの領域に格納されており、01〜05の16進数のデータによってその時の遊技状態が示されている。この遊技状態ステータスに格納されている遊技状態には、「RB作動中」,「BB作動中」,「一般遊技中」,「BB内部当たり中」,および「RB内部当たり中」の5種類がある。
【0093】
「RB作動中」はRBゲーム中の遊技状態を表している。このRBゲームでは、前述したように複数回の高配当ゲームが一組となったボーナスゲームが1回行える。「BB作動中」は、BBゲーム中の遊技状態を表している。このBBゲームでは、前述したように一般遊技および上記のボーナスゲームのセットを複数回行うことが出来る。「一般遊技中」はBB,RBのいずれの入賞も生じていない遊技状態を表しており、この一般遊技中には小当たり入賞が発生する。
【0094】
「BB内部当たり中」は、BB要求フラグは立っているが、各リール2〜4に所定のシンボル組合せが停止表示されず、未だBBゲームに突入していない一般遊技状態のことを表している。「RB内部当たり中」は、RB当たり要求フラグは立っているが、各リール2〜4に所定のシンボル組合せが停止表示されず、未だRBゲームに突入していない一般遊技状態のことを表している。
【0095】
制御コマ数は、図22に示すように、引き込み制御が優先されるシンボルの順位に応じ、ROM65にテーブルとして格納されている。同図は一般遊技中における引込優先順位テーブルであり、一般遊技中では、リプレイ,小当たり,BB・RBゲームの順に引込優先順位が決められている。この優先順位は、有効化ライン上に優先して引き込まれる入賞役の優先順位である。2種類の入賞役について前記のように同時に当たり要求があった場合や、入賞態様決定手段で「はずれ」が決定された場合などには、予め定められたこの優先順位に従って優先順位の高い入賞役に応じた図柄が優先して引き込まれる。制御コマ数は引き込み制御可能な範囲のコマ数であり、一般遊技中では各入賞役とも最大で4コマに設定されている。
【0096】
図柄位置は、RAM66の所定領域に書き込まれた各リール2〜4の位置データである。この図柄位置は、各有効化ライン上にその時に存在するシンボルのデータであり、図10に示すシンボルコードとして記憶されている。
【0097】
滑りコマ数の決定に際しては、まず、現在の遊技状態が参照され、遊技状態に応じた優先順位テーブルが選択される。つまり、一般遊技状態であれば図22に示すテーブルが選択される。次に、当選要求に応じた当選役の制御コマ数が選択したテーブルから参照される。その後、そのときの図柄位置が参照され、第1停止リールの有効化ライン上にそのときにあるシンボルが把握される。このシンボルが当選要求に応じたシンボルではない場合、参照された制御コマ数の範囲内に当選要求に応じたシンボルがあるか否か判別される。もしも、当選要求に応じたシンボルが制御コマ数の範囲内に有る場合、有効化ラインからそのシンボルまでのコマ数が滑りコマ数として決定される。
【0098】
次に、この滑りコマ数がRAM66の所定領域に格納される。その後、第1停止リールの停止要求フラグがセットされ、この停止要求フラグがセットされるのに応じ、決定された滑りコマ数分だけ第1停止リールが回転させられて1個のリールの回転が停止させられる(ステップ116)。
【0099】
この際、サブ制御部通信ポート79からサブ制御基板62へリール停止情報が送信される。リール停止情報は、リール停止を表すコマンド種別と、停止リール情報を表す24ビットのパラメータとから構成され、メインCPU64がいずれか1つのリール2〜4のリール停止を検知する毎に送信される。このパラメータは、最下位ビット0〜最上位ビット23の24ビットとすると、下位のビット0〜2の3ビットは滑りコマ数(0〜4)を表す。また、中位のビット8〜12の5ビットは、停止ボタン31〜33が操作された際のリール2〜4の位置を表す。このリール位置は、シンボルテーブル(図10参照)の1〜21のコードナンバーに対応している。また、より上位のビット16,17の2ビットは停止リールの種別、つまり、停止リールが第1リール2であるのか、第2リール3であるのか、または第3リール4であるのかを表す。サブCPU82はこのリール停止情報を受信すると、スピーカ96からリール停止音を出音させ、また、液晶表示装置22にリール回転の停止表示をさせる。
【0100】
また、3つのリール2〜4のうちの2つのリールが停止した状態において、有効化入賞ライン上に同一のボーナスシンボルが停止した(テンパイした)場合には、このステップ116で、サブ制御部通信ポート79からサブ制御基板62へサウンド単独演出指示指令が送信される。このサウンド単独演出指示指令は、前述したステップ104およびステップ105において説明した指令であり、このステップ116で送信されるサウンド単独演出指示指令は、パラメータにBB入賞期待音1またはBB入賞期待音2を含む指令である。サブCPU82はこのサウンド単独演出指示指令を受信すると、スピーカ96からBB入賞期待音1またはBB入賞期待音2を出音させる。入賞期待音1は有効化入賞ライン上に同一のボーナスシンボル「7」、「7」が停止した場合に出音され、入賞期待音2は有効化入賞ライン上に同一のボーナスシンボル「上グローブ」、「上グローブ」または「下グローブ」、「下グローブ」が停止した場合に出音される。
【0101】
次に、全てのリール2〜4が停止したか否かが判別される(ステップ117)。第2リールおよび第3リールが未だ停止していない場合には、処理はステップ113に戻り、以上の処理が繰り返して行われる。
【0102】
このステップ113〜117のリール停止処理は、一般遊技中には例えば次のように行われる。
【0103】
例えば、第1リール停止ボタン31のオン操作が検出された場合には、第1リール停止ボタン31が遊技者によって操作された時点で、第1リール2のステッピングモータ45に供給された駆動パルスの数がRAM66から読み出され、第1リール2の回転位置と対応づけられる。第1リール2の回転位置が分かると、シンボルテーブル(図10参照)との対照により、観察窓5に現れている3個のシンボルがシンボルコードとして把握される。
【0104】
この場合、大ヒットの当たり要求フラグが立っているときには、観察窓5の有効化入賞ライン上に大ヒットを構成するシンボルがあるか否かがチェックされる。同様に、中ヒット,小ヒットの当たり要求フラグが立っているときには、観察窓5の有効化入賞ライン上に中ヒット,小ヒットを構成するシンボルがあるか否かがチェックされる。有効化入賞ライン上に当たり要求フラグに対応したシンボルがあるときは、メインCPU64は即座に第1リール2を停止させる。
【0105】
上記のチェック処理により、当たり要求フラグに対応したシンボルが観察窓5の有効化入賞ライン上に現れていない場合には、さらに第1リール2を制御コマ数(シンボル4コマ)分回転させたときにどのようなシンボルが現れてくるかをチェックする。もし、この中に当たり要求フラグに対応するシンボルが有ったときには、そのコマ位置までが滑りコマ数であり、第1リール2を滑りコマ数分回転させてそこで停止させる。この引き込み制御処理は以下に説明する第2リール3および第3リール4の各停止制御処理時にも同様にして行われる。
【0106】
次に、第2リール3の停止ボタン32がオン操作された場合には、第2リール3の停止制御処理が行われる。この停止制御処理では、第2リール3が回転している状態で、まず、観察窓6の中央の入賞ラインL1に各コードナンバ1〜21の21通りのシンボルが停止することを想定し、有効化入賞ライン上に既に停止している第1リール2のシンボルとの組合せが読み込まれる。また、第3リール4については回転中であることを表す回転コードが読み込まれる。なお、第2リール3も回転中であるが、上記処理によって停止されることを仮定しているため、回転コードとしては読み込まれない。
【0107】
このようにしてシンボルコードの組合せが読み込まれると、前述した入賞シンボル組合せテーブルが参照され、第1リール2の停止により決定されたシンボルに対し、第2リール3が21通りの回転位置で停止したとき、有効化入賞ライン上にどのような入賞が生じる可能性があるかが順次判断されていく。例えば、図23(a)に示すように第1リール2が停止していたとすれば、第2リール3の停止位置を21通り想定してそのときのシンボル組合せパターンがチェックされる。例えば、同図(b)に示すように、第2リール3が観察窓6の中央でコードナンバ「1」で停止したとすると、各入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3B上でのシンボル組合せは同図(c)に示すようになる。
【0108】
第3リール4の矢印は回転中であることを示す回転コードであるが、第3リールの停止位置によっては、入賞ラインL3Aに「A−A−A」の大ヒット入賞が生じる可能性がある。従って、第2リール3のコードナンバ「1」に対しては、図24に示すように大ヒットの予想フラグがセットされる。このような予想フラグの有無が第2リール3の全てのコードナンバについてチェックされ、これらデータはRAM66に書き込まれる。
【0109】
このようにしてRAM66に書き込まれた予想フラグデータは、第2リール3の停止制御時に参照される。つまり、第2リール3の停止ボタン32が操作されたとき、第2リール3のコードナンバに対応する予想フラグが参照され、大ヒットの予想が発生している場合には、有効化入賞ライン上に大ヒットのシンボルが停止するように第2リール3の停止制御が実行される。
【0110】
次に、第3リール4の停止ボタン33のオン操作が検出された場合には、第3リール4の停止制御処理が行われる。この停止制御処理では、既に第1リール2および第2リール3が停止してそのシンボルの組合せが特定されているので、これらのシンボルの組合せに対し、第3リール4の各々のコードナンバ毎に入賞の可能性が判定され、図24に示すテーブルと同様にして入賞予想フラグが立てられる。
【0111】
この予想フラグデータも第3リール4の停止ボタン33が操作されたときに参照され、大ヒットの予想が立っているときには、有効化入賞ライン上に大ヒットのシンボルが停止するように第3リール4の停止制御が実行される。この第3リール4の停止制御処理時には、既に停止している第1リール2,第2リール3のシンボルとの組合せによって当たり要求フラグ通りの入賞が得られるだけでなく、当たり要求フラグと異なる入賞が得られないようにリール停止位置が制御される。
【0112】
このようなリール停止制御処理が全てのリール2〜4に対して終了すると、サブ制御部通信ポート79からサブ制御基板62へ全リール停止情報が送信される。この全リール停止情報は、全リール停止を表すコマンド種別だけから構成されてパラメータはなく、全リール2〜4の回転停止が確認された後に送信される。
【0113】
次に、メインCPU64によって入賞検索処理が行われる(図16,ステップ118)。この入賞検索処理では、有効化入賞ライン上に実際に揃っているシンボルの組合せを示す入賞フラグの種類と、確率抽選処理によって決定された当たり要求フラグの種類との一致がとられる。そして、次にこの入賞フラグが正常か否かが判別される(ステップ119)。この判別結果が正常でない場合、例えば、ゴングのシンボル組合せが有効化入賞ライン上に揃っているのに、当たり要求フラグがチェリーのフラグである場合には、液晶表示装置22にイリーガルエラーが表示される(ステップ120)。
【0114】
このエラー表示は、サブ制御部通信ポート79からサブ制御基板62へエラー演出指示指令が送信されることによって行われる。このエラー演出指示指令はステップ104およびステップ105で説明したものであり、このステップ120では、パラメータにイリーガルヒットエラーを表すエラー演出指示指令が送信される。
【0115】
入賞フラグが正常の場合には、次に、その時の状態によって遊技メダルの貯留、または払い出し処理が行われる(ステップ121)。つまり、クレジットで遊技が行われている状態では、入賞によって獲得したメダル数分、貯留枚数表示部16に表示されるクレジット数が増加され、また、投入口8へのメダル投入で遊技が行われている状態では、入賞によって獲得した枚数のメダルが受け皿34へ払い出される。
【0116】
また、このステップ121では、サブ制御部通信ポート79からサブ制御基板62へ入賞情報が送信される。この入賞情報は、入賞を表すコマンド種別と、入賞情報を表す24ビットのパラメータとから構成されており、全リール2〜4が停止して入賞検索が行われた後に送信される。24ビットのパラメータの下位のビット0〜3の4ビットは、一般遊技時にはBBゲームを発生させたシンボルの種別を表し、RBゲーム時にはジャックゲーム入賞可能回数(8〜1)を表す。また、その上位のビット4〜7の4ビットはメダル払出枚数を表し、さらにその上位のビット8〜12の5ビットは入賞シンボル組み合わせが揃った入賞ラインの種類を表している。さらにその上位のビット13〜24まではステップ111の確率抽選処理でセットされた当たり要求フラグの種類を表す。
【0117】
次に、メインCPU64によって現在の遊技状態がBBゲームまたはRBゲームの作動中であるか否かが判別される(ステップ122)。BBゲームまたはRBゲームの作動中でない場合には、メインCPU64による遊技処理はステップ102に戻り、次の新たな遊技が開始される。また、BBゲームまたはRBゲームの作動中である場合には、次に、BBゲームまたはRBゲームの遊技数がメインCPU64によってチェックされる(ステップ123)。
【0118】
このステップ123では、サブ制御部通信ポート79からサブ制御基板62へボーナス遊技状態変更指示指令が送信される。このボーナス遊技状態変更指示指令は、ボーナス遊技状態変更指示を表すコマンド種別と、ボーナス遊技状態を表す8ビットのパラメータとから構成されており、RBゲーム終了時、BBゲーム中のRBゲーム終了時、またはBBゲーム終了時に送信される。パラメータは、RBゲームをとりきってRBゲームを通常に終了したのか、BBゲーム中の2回目のRBゲームが終了したのか、BBゲーム中の1回目のRBゲームが終了したのか、2回のRBゲームをとりきってBBゲームを通常に終了したのか、2回目のRBゲームに移行する前にパンクしてBBゲームを終了したのか、といった状態情報を表す。サブCPU82は、このボーナス遊技状態変更指示指令を受信すると、スピーカ96から出力されているRB作動音を消音させたり、BB作動音を出音させたりする。
【0119】
次に、メインCPU64によって現在の遊技状態がBBゲームの終了時か否かが判別される(ステップ124)。BBゲーム終了時であればBBゲーム終了時のRAMクリア処理がRAM66に対して行われ(ステップ125)、その後、遊技処理はステップ102に戻って次の新たな遊技が開始される。また、ステップ124でBBゲーム終了時でなければ、遊技処理はそのままステップ102に戻って次の新たな遊技が開始される。
【0120】
ステップ125のRAMクリア処理では、サブ制御部通信ポート79からサブ制御基板62へBB終了時の動作情報が送信される。この動作情報は、BB終了時の動作であることを表すコマンド種別と、状態情報を表す8ビットのパラメータとから構成されており、BBゲーム終了後遊技可能となった時、自動精算設定になっている時、または打ち止め設定になっている時に送信される。パラメータは、その最下位ビット0にビットが立っている場合は精算動作であることを表し、ビット1にビットが立っている場合は打ち止め動作であることを表す。
【0121】
図25は、サブ制御基板62のサブCPU82によって行われる日付更新処理の概略を示すフローチャートである。この日付更新処理では、まず、サブCPU82の内蔵時計が用いられて時間をきざむ計時処理が行われる(図25,ステップ161)。ここで、サブCPU82は、時間を計測する計時手段を構成している。次に、この計時による現在の日付がサブCPU82によって取得され、制御RAM84の日付記憶領域に記憶された日付から変わったか否かが判断される(ステップ162)。取得された日付が記憶された日付から変わらない場合は、日付更新処理は終了し、取得された日付が記憶された日付から変わった場合は、制御RAM84の日付記憶領域に記憶された日付が1日更新され(ステップ163)、日付更新処理が終了する。
【0122】
図26は、サブ制御基板62のサブCPU82によって行われる演出テーブル決定処理の概略を示すフローチャートである。この演出テーブル決定処理では、日付の経過に伴って複数の演出テーブルが順次変換されて制御RAM84の所定領域にセットされる。
【0123】
まず、上記の日付更新処理で更新された日付が初期設定された日付から1週間経過したか否かが、サブCPU82によって判別される(図26,ステップ171)。本実施形態では、日付は、スロットマシン1が工場から出荷される日付に初期設定されている。1週間経過していない場合、サブCPU82によって、サブ制御基板62のプログラムROM83に格納されている前述した第1〜第3の演出テーブル(図11〜図13参照)の中から第1の演出テーブルが選択され、これが制御RAM84の演出テーブル記憶領域にセットされる(ステップ172)。また、日付が1週間経過している場合は、続いて、日付が1ヶ月経過したか否かが判別され(ステップ173)、日付が1ヶ月経過していない場合は、サブCPU82によって第2の演出テーブルが制御RAM84の演出テーブル記憶領域にセットされる(ステップ174)。また、日付が1ヶ月経過している場合は、サブCPU82によって、第3の演出テーブルが制御RAM84の演出テーブル記憶領域にセットされる(ステップ175)。
【0124】
図27は、サブ制御基板62のサブCPU82によって行われる演出選択処理の概略を示すフローチャートである。この演出選択処理では、入賞態様決定手段によって決定された入賞態様に基づいて演出態様が決定される。
【0125】
この演出選択処理は、図15,ステップ111の確率抽選処理においてメイン制御基板61より送信された遊技開始情報に含まれる内部当選役コマンドを、サブ制御基板62が取り込むと開始される(図27,ステップ181)。内部当選役コマンドを取り込むと、サブCPU82によって、内蔵されたカウンタより乱数が抽出される(ステップ182)。次に、上述した演出選択テーブル決定処理において制御RAM84にセットされた演出テーブルが参照され(ステップ183)、内部当選役に応じた乱数値の区画が特定される。次に、抽出された乱数値が特定された乱数値の区画の何れに属するかが判断され、内部当選役に応じた演出態様が選択される(ステップ184)。例えば、ステップ181で取り込んだコマンドが一般遊技中のチェリー内部当選を示し、ステップ182で乱数値123が抽出され、ステップ183で第2の演出テーブルが参照されると、ステップ184で演出A5の演出態様が決定される。次に、このように決定された演出態様で演出を行うように、ランプ駆動回路89、画像制御IC90および音源IC91に対する制御がサブCPU82によって行われ、演出表示処理が行われる(ステップ185)。この演出表示処理では演出の開始時期も決められ、例えば、遊技開始時や、メイン制御基板61側から全リール停止コマンドを受信した時などを開始時期に決める。
【0126】
このような本実施形態によるスロットマシン1によれば、内部当選役コマンドを受信したサブ制御基板62のマイコン81は、遊技状態および入賞役によって規定される1入賞態様に対して複数用意された演出テーブルの中の1つを参照して、乱数抽選によって遊技演出の態様を決定する。そして、決定した演出態様に基づいてリールバックランプ47a〜47c、液晶表示装置22およびスピーカ96の動作を制御して遊技の演出を行う。従って、本実施形態では、1つの入賞態様に対する遊技演出の態様は、複数の演出テーブルが参照されて決定されるため、従来のスロットマシンのように、1つの入賞態様に対して1つの演出テーブルが参照されて遊技演出の態様が決定されていた場合と比較して多様な出現傾向を呈する。この結果、本実施形態のスロットマシン1は、遊技演出に奥行きが持たせられる。
【0127】
また、サブCPU82の内蔵時計によって計時された日付が、1週間未満、1週間以上、1ヶ月以上と経過するたびに、参照される演出テーブルが第1の演出テーブル、第2の演出テーブル、第3の演出テーブルと複数の演出テーブルの中から変換されるため、遊技機の稼働時間の増加に伴って演出態様の出現傾向は変化する。この結果、従来の遊技機のように、遊技演出の態様の出現傾向が直ぐに明らかになって覚えられてしまうということはなく、遊技演出による新鮮味が長期にわたって持続するスロットマシン1が提供される。
【0128】
次に、本発明による遊技機をスロットマシンに適用した第2の実施形態について説明する。
【0129】
上記第1の実施形態のスロットマシン1では、演出態様を決定する際に参照される演出テーブルがスロットマシン1の稼働時間の増加に伴って順次変換されてセットされたが、本実施形態におけるスロットマシンでは、予め1入賞態様に対して複数用意された演出テーブルの中から、遊技者の選択によっていずれか1つの演出テーブルが選択されてセットされる。
【0130】
本実施形態のスロットマシンの構成は、サブ制御基板62のプログラムROM83に格納された演出テーブルの内容と、遊技者によって操作される演出選択手段を備えている点とが上記第1の実施形態におけるスロットマシン1のハードウェア構成と相違する。また、参照する演出テーブルを選択する処理が上記第1の実施形態におけるスロットマシン1のソフトウェア構成と相違する。その他の構成においては、上記第1の実施形態と同様な構成であり、その説明は省略する。
【0131】
本実施形態では、十字キー23、Aボタン24、Bボタン25、画像制御IC90、キャラクタROM92、ビデオRAM93、液晶表示装置22およびマイコン81は、演出テーブルによって規定される遊技演出の態様の出現傾向を選択する際に遊技者によって操作される演出選択手段を構成している。
【0132】
液晶表示装置22の画面上には、図28(a)に示すガイドメニューが表示されている。このガイドメニューの中から、最下段に表示されている「演出選択」の項目が遊技者の十字キー23の上下操作によって選択され、Aボタン24の押圧操作によって決定されると、現在の遊技状態に応じて選択可能な演出の一覧が、同図(b)に示されるように、例えば「演出A」、「演出B」、「演出C」と表示される。さらに、遊技者の十字キー23の上下操作によっていずれかの演出項目が選択され、Aボタン24が押圧操作されると、遊技者が所望する演出態様の出現傾向が指定される。なお、Bボタン25の押圧操作によって演出項目の選択をやり直すことが出来る。
【0133】
図29(a),(b),(c)は、サブ制御基板62のプログラムROM83に格納された、一般遊技時に参照される第4の演出テーブル、第5の演出テーブル、第6の演出テーブルをそれぞれ概念的に示している。これら第4〜第6の各演出テーブルは、0〜255の範囲の乱数を入賞役に応じて各演出態様に区画するデータを記憶している。第4の演出テーブルは演出態様A1〜演出態様A8の8種類の演出態様を入賞役に応じて提供する演出テーブルであり、上述した「演出A」における演出態様の出現傾向を規定している。第5の演出テーブルは演出態様B1〜演出態様B8の8種類の演出態様を入賞役に応じて提供する演出テーブルであり、上述した「演出B」における演出態様の出現傾向を規定している。第6の演出テーブルは演出態様C1〜演出態様C8の8種類の演出態様を入賞役に応じて提供する演出テーブルであり、上述した「演出C」における演出態様の出現傾向を規定している。
【0134】
図30は、本実施形態のスロットマシンにおける演出選択テーブル決定処理の概略を示すフローチャートである。本実施形態における演出選択テーブル決定処理は、サブCPU82に演出選択要求が入力されると開始される(図30,ステップ191)。演出選択要求は、遊技者によって十字キー23、Aボタン24およびBボタン25が前述したように操作されることによって発生する。
【0135】
次に、日付更新処で理更新された日付が1週間経過したか否かがサブCPU82によって判別される(ステップ192)。日付が未だ一週間未満であるときは、サブCPU82は、第4の演出テーブルを選択可能に設定する(ステップ193)。また、日付が1週間以上であるときは、次に、1ヶ月以上経過したか否かが判別される(ステップ194)。1ヶ月以上経過していない場合は、サブCPU82は、第4の演出テーブルと第5の演出テーブルとを選択可能に設定する(ステップ195)。また、日付が1ヶ月以上経過している場合は、サブCPU82は、第4の演出テーブルと第5の演出テーブルと第6の演出テーブルとを選択可能に設定する(ステップ196)。
【0136】
次に、選択可能に設定された演出の中から遊技者によっていずれか1つの演出が選択されたか否かが判別される(ステップ197)。演出が選択されると、次に、遊技者によって選択された演出を規定する演出テーブルがサブCPU82によって選択され、選択された演出テーブルが制御RAM84の演出テーブル記憶領域にセットされる(ステップ198)。従って、工場出荷の日付からの経過時間によっては、セットされない演出テーブルが存在する。以後、ステップ198でセットされた演出テーブルが参照されてスロットマシン1の遊技演出の態様は決定される。
【0137】
以上のような本実施形態によるスロットマシンにおいては、遊技者は、現在の遊技演出の態様の出現傾向に飽きを感じたら、液晶表示装置22の画面を見ながら十字キー23、Aボタン24およびBボタン25を操作して他の演出態様の出現傾向に変更することが出来る。この結果、スロットマシンに用意されている隠れ演出を探し出す面白味を楽しむことが出来ると共に、遊技の演出に飽きが来難くなる。
【0138】
なお、上記第1の実施形態においては、計時手段による計時に基づいて演出テーブルが変換される構成としており、また、上記第2の実施形態においては計時手段による計時に基づいて変換できる演出テーブルが設定される構成としている。しかし、計時手段の代わりに、サブCPU82に内蔵されたカウンタを遊技回数を計測する計数手段として用い、遊技回数が所定回数に達したら演出テーブルを変換する、あるいは変換可能に設定する構成としてもよい。このような構成においても、上記各実施形態と同様な作用・効果が奏される。
【0139】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、入賞態様決定手段によって入賞態様が決定されると、演出態様決定手段は、演出テーブル選択手段により選択された演出テーブルに基づいて、乱数抽選によって遊技演出の態様を入賞態様に応じて決定する。従って、1入賞態様に対する遊技演出の態様は、複数の演出テーブルが参照されて決定されるため、多様な出現傾向を呈する。この結果、遊技演出に奥行きが持たせられる。
【0141】
また、演テーブル選択手段が操作されることによって遊技者の好みに応じた遊技演出の態様の出現傾向が選択され、演出態様決定手段は選択された出現傾向を規定する演出テーブルを参照して遊技演出の態様を決定する。従って、遊技者は、遊技演出の態様の出現傾向に飽きを感じたら、演出テーブル選択手段を操作することによって演出態様の出現傾向を換えることが出来る。この結果、遊技機に用意されている遊技演出の態様を探し出す面白味を楽しむことが出来ると共に、遊技の演出に飽きが来にくい遊技機が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるスロットマシンの外観を示す正面図である。
【図2】図1に示すスロットマシンの表示窓に記された入賞ラインが順次有効化される状態を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態によるスロットマシンのリールの外周面に描かれたシンボルを示す図である。
【図4】図1に示すスロットマシンの回転リールユニットを示す斜視図である。
【図5】図4に示す回転リールユニットを構成する回転リールの構造を示す斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施形態によるスロットマシンの配当表示部に描かれたシンボル組合せを示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態によるスロットマシンのメイン制御基板に構成された回路構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第1の実施形態によるスロットマシンのサブ制御基板に構成された回路構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に用いられる入賞確率テーブルを概念的に示す図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に用いられるシンボルテーブルを概念的に示す図である。
【図11】本発明の第1の実施形態によるスロットマシンの遊技演出を決定する際に参照される第1の演出テーブルの内容を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施形態によるスロットマシンの遊技演出を決定する際に参照される第2の演出テーブルの内容を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施形態によるスロットマシンの遊技演出を決定する際に参照される第3の演出テーブルの内容を示す図である。
【図14】本発明の第1の実施形態によるスロットマシンのメインCPUによる処理動作の概略を示す第1のフローチャートである。
【図15】本発明の第1の実施形態によるスロットマシンのメインCPUによる処理動作の概略を示す第2のフローチャートである。
【図16】本発明の第1の実施形態によるスロットマシンのメインCPUによる処理動作の概略を示す第3のフローチャートである。
【図17】図15に示すフローチャート中の確率抽選処理を示す第1のフローチャートである。
【図18】図15に示すフローチャート中の確率抽選処理を示す第2のフローチャートである。
【図19】図15に示すフローチャート中の確率抽選処理の際に用いられる遊技状態別抽選データテーブルを示す図である。
【図20】図9に示す入賞確率テーブルの具体的なデータを示す図である。
【図21】本発明の第1の実施形態によるスロットマシンのRAM内に確保される記憶領域の内容を示す図である。
【図22】本発明の第1の実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられる引込優先順位テーブルを示す図である。
【図23】本発明の第1の実施形態によるスロットマシンの遊技処理で各回転リールに割り当てて読み込まれるシンボルコードの関係を示す図である。
【図24】本発明の第1の実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられるヒット予想フラグテーブルを示す図である。
【図25】本発明の第1の実施形態によるスロットマシンのサブCPUによる日付更新処理の概略を示すフローチャートである。
【図26】本発明の第1の実施形態によるスロットマシンのサブCPUによる演出選択テーブル決定処理の概略を示すフローチャートである。
【図27】本発明の第1の実施形態によるスロットマシンのサブCPUによる演出選択処理の概略を示すフローチャートである。
【図28】(a)は本発明の第2の実施形態によるスロットマシンの液晶表示装置に表示されるガイドメニュー表示画面を示す図であり、(b)は演出選択表示画面を示す図である。
【図29】(a)は本発明の第2の実施形態によるスロットマシンの遊技演出を決定する際に参照される第4の演出テーブルの内容を示す図であり、(b)は第5の演出テーブルの内容を示す図であり、(c)は第6の演出テーブルの内容を示す図である。
【図30】本発明の第2の実施形態によるスロットマシンのサブCPUによる演出選択テーブル決定処理の概略を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…スロットマシン
2,3,4…リール
22…液晶表示装置
23…十字キー
24…Aボタン
25…Bボタン
30…スタートレバー
31,32,33…停止ボタン
64…メインCPU(中央演算処理装置)
65,83…プログラムROM(リード・オンリ・メモリ)
66,84…制御RAM(ランダム・アクセス・メモリ)
82…サブCPU
90…画像制御IC(高集積化回路)

Claims (1)

  1. 乱数抽選によって入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、演出テーブルを参照し乱数抽選によって遊技演出の態様を前記入賞態様に応じて決定する演出態様決定手段と、この演出態様決定手段によって決定された演出態様で遊技演出を行う演出手段とを備えた遊技機において
    入賞態様に対して演出態様の出現傾向が異なる複数の前記演出テーブルを記憶する演出テーブル記憶手段と、
    複数日に亘って時間を計測する計時手段と、
    この計時手段によって計測された時間に応じて日付記憶領域に記憶された日付を更新する日付更新手段と、
    前記演出テーブル記憶手段に記憶された複数の前記演出テーブルの中から遊技者の操作に応じて1つの演出テーブルを選択する、遊技者によって選択可能な前記演出テーブルの数を前記日付更新手段によって日付が更新されるのに応じて増加させる演出テーブル選択手段とを備え、
    前記演出態様決定手段は、前記演出テーブル選択手段により選択された演出テーブルに基づいて遊技演出の態様を決定することを特徴とする遊技機。
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