本発明の実施例を以下に説明する。
〔第1実施形態〕
本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体(図示略)と、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉と、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉に設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「赤7(図中黒7)」、「青7(図中網掛7)」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図3参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
また、前面扉には、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(本実施例では後述の通常遊技状態及びRT(リプレイタイム)においては3、後述のレギュラーボーナスにおいては1)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが設けられている。
また、前面扉には、遊技者により操作可能な選択ボタン358が設けられている。
また、前面扉には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、後述するビッグボーナス中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器13が設けられている。
また、前面扉には、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
また、MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図3参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図3参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉の内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体内部に設けられた後述のホッパータンク(図示略)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31が設けられている。
筐体内部には、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33からなるリールユニット(図示略)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク(図示略)、ホッパータンクに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34、ホッパーモータ34の駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ35、電源ボックス(図示略)が設けられている。
電源ボックスの前面には、後述のビッグボーナス終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36、後述のビッグボーナス終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ29、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5、またはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。尚、本実施例では、規定数の賭数として後述する通常遊技状態及びRTにおいては3枚が定められており、後述するレギュラーボーナス中においては、1枚が定められている。尚、遊技状態に対応する規定数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。尚、有効化された複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組み合わせが揃った場合には、有効化された入賞ラインに揃った図柄の組み合わせそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施例では、15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図3は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図3に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板100が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板100によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板100には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。また、電源基板100には、前述したホッパーモータ34、払出センサ35、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、リールセンサ33が接続されているとともに、電源基板100を介して前述した払出センサ35、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED10、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板100を介して前述したホッパーモータ34が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、CPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行うメイン制御部41、所定範囲(本実施例では0〜16383)の乱数を発生させる乱数発生回路42、乱数発生回路から乱数を取得するサンプリング回路43、遊技制御基板40に直接または電源基板100を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはCPU41aからの初期化命令が入力されないときにCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
CPU41aには、処理を実行するのに必要なデータの読み出し及び書き込みが行われる複数のレジスタ(記憶領域)が設けられている。詳しくは、主に演算用データが格納されるA、Fレジスタ(フラグレジスタ)、汎用データが格納されるB、C、D、E、H、Lレジスタ、実行中のプログラムの位置を示すデータが格納されるPCレジスタ、スタックポインタ(後述するスタック領域の現在の位置を示すアドレス)が格納されるSPレジスタ、後述するリフレッシュ動作を行うRAM41cのメモリブロックを示すデータが格納されるRレジスタ、RAM41cの格納領域を参照する際の基準となる位置を示すデータが格納されるIX、IYレジスタ、割込発生時に参照する割込テーブルの位置を示すデータが格納されるIレジスタが設けられている。
CPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、CPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、CPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
メイン制御部41は、信号入力端子DATAを備えており、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がこれら信号入力端子DATAを介して入力ポートに入力される。これら信号入力端子DATAの入力状態は、CPU41aにより監視されており、CPU41aは、信号入力端子DATAの入力状態、すなわち各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、CPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、割込1〜4の4種類の割込を実行可能であり、各割込毎にカウンタモード(信号入力端子DATAとは別個に設けられたトリガー端子CLK/TRGからの信号入力に応じて外部割込を発生させる割込モード)とタイマモード(CPU41aのクロック入力数に応じて内部割込を発生させる割込モード)のいずれかを選択して設定できるようになっている。
本実施例では、割込1〜4のうち、割込2がカウンタモードに設定され、割込3がタイマモードに設定され、割込1、4は未使用とされている。トリガー端子CLK/TRGは、前述した電断検出回路48と接続されており、CPU41aは電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて割込2を発生させて後述する電断割込処理を実行する。また、CPU41aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に割込3を発生させて後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。また、割込1、4は、未使用に設定されているが、ノイズ等によって割込1、4が発生することがあり得る。このため、CPU41aは、割込1、4が発生した場合に、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、CPU41aは、割込1〜4のいずれかの割込の発生に基づく割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、割込2、3、1、4の順番で優先して実行する割込が設定されている。すなわち割込2とその他の割込が同時に発生した場合には、割込2を優先して実行し、割込3と割込1または4が同時に発生した場合には、割込3を優先して実行するようになっている。
また、CPU41aは、割込1〜4のいずれかの割込の発生に基づく割込処理の開始時に、レジスタに格納されている使用中のデータをRAM41cに設けられた後述のスタック領域に一時的に退避させるとともに、当該割込処理の終了時にスタック領域に退避させたデータをレジスタに復帰させるようになっている。
RAM41cには、DRAM(DynamicRAM)が使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要となる。CPU41aには、このリフレッシュ動作を行うための前述したR(リフレッシュ)レジスタが設けられている。Rレジスタは、8ビットからなり、そのうちの下位7ビットが、CPU41aがROM41bから命令をフェッチする度に自動的にインクリメントされるもので、その値の更新は、1命令の実行時間毎に行われる。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU41aによりリフレッシュ動作が行われてRAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
また、CPU41aは、起動時において、打止スイッチ36、自動精算スイッチ29の状態を取得し、CPU41aの特定のレジスタに打止機能の有効/無効、自動精算機能の有効/無効を設定するようになっている。打止スイッチ36及び自動精算スイッチ29の状態は起動時においてのみ取得し、取得した状態に基づいて打止及び自動精算機能の有効/無効が設定されるため、その後に打止スイッチ36や自動精算スイッチ29が操作されても、新たに打止及び自動精算機能の有効/無効が設定されることはない。
乱数発生回路42は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路42は、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められており、本実施例では、その範囲として0〜16383が定められている。CPU41aは、その処理に応じてサンプリング回路43に指示を送ることで、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用するが、その詳細については詳しく説明する。また、CPU41aは、前述のタイマ割込処理(メイン)により、特定のレジスタの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
CPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種の演出制御コマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信される演出制御コマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信される演出制御コマンドの伝送ラインは、ストローブ(INT)信号ライン、データ伝送ライン、グラウンドラインから構成されているとともに、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。
演出制御基板90には、前述した選択ボタン358が接続されており、選択ボタン358の検出信号が入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉に配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の駆動制御を行う液晶駆動回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うランプ駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはCPU91aからの初期化命令が入力されないときにCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、その他の回路等、が搭載されており、CPU91aは、遊技制御基板40から送信される演出制御コマンドや選択ボタン358の検出を受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
演出制御コマンドは、2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。尚、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
CPU91aは、メイン制御部41のCPU41aと同様に、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子(図示略)は、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41が演出制御コマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、CPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からの演出制御コマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、CPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、CPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、CPU91aは、CPU41aとは異なり、ストローブ信号(INT)の入力に基づいて割込が発生した場合には、他の割込に基づく割込処理の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、他の割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、CPU91aによりリフレッシュ動作が行われてRAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
また、演出制御基板90には、図3に示すように、RTCM(リアルタイムクロックモジュール)110、クロック回路353、RAM354、設定操作部355、および、バックアップ電源回路356、357が搭載されている。RTCM110は、現在の「年」、「月」、「日」、「曜日」、「時」、「分」、「秒」を示すために計時を行なう装置である。
図36は、遊技制御基板40と演出制御基板90との間での演出制御コマンドの送信経路と、標準日時データ出力装置300から演出制御基板90への標準日時コマンドの送信経路との構成を示すブロック図である。
遊技制御基板40と演出制御基板90との間には、演出制御コマンドをパラレル信号で送信するためのパラレル信号線として、8本の信号線L1〜L8(前述の伝送ライン)と、ストローブ信号としての演出制御INT信号を送信するための1本の信号線L9(前述のストローブ(INT)信号ライン)とが設けられている。信号線L1〜L9の両端部のそれぞれには、パラレル形式のコネクタ(図示省略)が設けられている。信号線L1〜L9は、一端側のパラレル形式のコネクタが、遊技制御基板40に設けられたパラレル形式のコネクタ451に装着され、他端側のパラレル形式のコネクタが、演出制御基板90に設けられたパラレル形式のコネクタ951に装着されることにより、遊技制御基板40と演出制御基板90との間を接続し、メイン制御部41とサブ制御部91との間で演出制御コマンドの通信を可能としている。
サブ制御部91では、信号線L9からの演出制御INT信号により示された取込みタイミングで、演出制御コマンドを送信するための8本の信号線L1〜L8から演出制御コマンドを受信する。そして、サブ制御部91では、受信した演出制御コマンドのMODEデータおよびEXTデータを解析して、受信したコマンドが演出制御コマンドであることを特定するとともに、演出制御コマンドが示す演出内容を特定し、その演出制御コマンドが示す演出内容に対応して行なうべき表示制御、音制御、および、ランプ制御をするために、液晶表示器51の表示制御を行なうとともに、スピーカ53、54の制御信号および各種ランプの駆動信号を出力する。このような構成においては、演出制御コマンドに基づいて演出制御が行なわれるときに、サブ制御部91により、液晶表示器51の表示制御に合せて、音制御およびランプ制御が行なわれる。つまり、サブ制御部91において、演出制御コマンドに基づいて液晶表示器51の表示制御を行なうとともに、その表示制御内容に対応する音制御およびランプ制御を行なうことにより、液晶表示器51での表示制御の演出に合せた(同期した)音制御およびランプ制御が行なわれるのである。
また、サブ制御部91は、スロットマシン1とは別に設けられ、スロットマシン1の外部からスロットマシン1の内部の回路(入力ポート)に接続可能な標準日時データ出力装置300から出力されるコマンドである標準日時コマンド(標準日時信号)を受信することが可能である。標準日時データ出力装置300は、リアルタイムクロック部302、制御部303、操作部304、および、コネクタ301を含み、日本標準時刻と同期した計時値(年月日時分秒)を示すコマンドデータである標準日時コマンドを外部に出力する装置であり、スロットマシン1のRTCM110の計時値を標準時刻に同期させるため、すなわち、RTCM110の計時値を正確な計時値に設定するために用いられる。
リアルタイムクロック部302は、電波時計を用いて計時値を定期的に日本標準時刻に自動調整する機能を有し、RTCM110と同様の計時(年月日時分秒の計時)を行なう。制御部303は、リアルタイムクロック部302における計時値(年月日時分秒)を示す標準日時コマンドを外部に出力する等、各種の制御を行なう。コネクタ301は、標準日時コマンドを、演出制御コマンドと同じデータ形式のパラレル信号線で外部に出力するためのパラレル形式のコネクタである。操作部304は、標準日時コマンドを外部に出力するために必要な操作等の各種操作を行なうために設けられたスイッチ等の操作手段よりなる。
標準日時コマンドは、2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類および種類)を表し、2バイト目はEXT(標準値データ)を表す。前述の演出制御コマンドと標準日時コマンドとでは、MODEのデータが異なる分類のデータとなるように設定されているため、サブ制御部91は、MODEのデータに基づいて、受信したコマンドが演出制御コマンドと標準日時コマンドとのどちらに属するかを判別することができる。尚、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよく、例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
このような標準日時データ出力装置300については、標準日時コマンドをパラレル信号で送信するためのパラレル信号線(前述の伝送ライン)として、8本の信号線L11〜L18と、ストローブ信号としての標準日時INT信号を送信するための1本の信号線L19(前述のストローブ(INT)信号ライン)とが設けられている。信号線L11〜L19の両端部のそれぞれには、パラレル形式のコネクタ(図示省略)が設けられている。信号線L11〜L19は、一端側のパラレル形式のコネクタが、標準日時データ出力装置300に設けられたパラレル形式のコネクタ301に装着され、他端側のパラレル形式のコネクタが、演出制御基板90に設けられたパラレル形式のコネクタ951に装着されることにより、標準日時データ出力装置300と演出制御基板90との間を接続し、標準日時データ出力装置300とサブ制御部91との間で標準日時コマンドの通信を可能とする。
標準日時データ出力装置300を用いるときには、演出制御基板90に設けられた演出制御コマンド用の信号線L1〜L9のコネクタを取外し、標準日時データ出力装置300のコネクタ301に一端側のコネクタが装着された信号線L11〜L19の他端側のコネクタを、演出制御基板90に設けられたコネクタ951に装着する。そして、スロットマシン1の製造メーカの者(製造段階での検査者、出荷段階での検査者等の担当者)、および、遊技場の者(遊技場の店員、遊技場での検査者等の担当者)等の操作者により、標準日時コマンドを出力するための操作が操作部304において行なわれると、制御部303が、リアルタイムクロック部302から計時値(秒、分、時、曜、日、月、年)のデータを順次読出し、そのデータが示す計時値を指示する標準日時コマンドをコネクタ301から信号線L11〜L18を介して外部に出力させるとともに、標準日時INT信号を信号線L19を介して外部に出力させる制御を行なう。これにより、標準日時コマンドが、信号線L11〜L18により伝送され、コネクタ951を介してサブ制御部91に入力される。
標準日時データ出力装置300が信号線L11〜L19により接続された場合において、サブ制御部91は、信号線L19からの標準日時INT信号により示された取込みタイミングで、8本の信号線L11〜L18から標準日時コマンドを受信する。具体的に、標準日時コマンドは、後述するように、秒、分、時、曜、日、月、年のそれぞれの標準値データを示すコマンド(標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、標準年コマンド)が独立的に設けられている(後述する図8(b)参照)。これにより、サブ制御部91では、受信した標準日時コマンドの種類に応じて、秒、分、時、曜、日、月、年のそれぞれの標準値データを順次取得することができる(図8参照)。
サブ制御部91では、受信した標準日時コマンドのMODEデータおよびEXTデータを解析して、受信したコマンドが標準日時コマンドであること、秒、分、時、曜、日、月、年のうちのどの標準値データを示すかということ、および、標準日時コマンドが示す標準日時(秒、分、時、曜、日、月、年)の値を特定し、その標準日時コマンドが示す標準値データをRTCM110の計時値として設定することに基づいてRTCM110の計時値を変更することにより、RTCM110の計時値を正確な計時値に設定する。例えば、標準日時データ出力装置300からの標準日時コマンドは、秒、分、時、曜、日、月、年の順番で続く態様で順次送信されるので、サブ制御部91がこれら一連の標準日時コマンドを受信することにより、その標準日時コマンドが示す標準値データに基づいて、RTCM110の計時値のデータ(年、月、日、曜、時、分、秒のデータ)が標準値データに設定される。
また、標準日時データ出力装置300を用いたRTCM110の計時値の設定が完了したときには、そのような計時値の設定が完了した旨を示す報知(例えば、液晶表示器51においてそのような旨を示すメッセージを表示する報知)が行なわれる。
標準日時データ出力装置300を用いたRTCM110の計時値の設定が終了した後には、コネクタ951から信号線L11〜L19のコネクタを取外して、再び演出制御コマンド用の信号線L1〜L9のコネクタを取付けることにより、演出制御コマンドに基づいた液晶表示器51等の演出制御を行なうことが可能となる。
このような標準日時データ出力装置300は、スロットマシン1のRTCM110の計時値を正確な値に設定するために用いられる装置であり、例えば、スロットマシン1が遊技場に導入されたとき(設置時)、および、遊技場に導入された後のスロットマシン1においてRTCM110の計時値に狂いが生じたとき等、RTCM110の計時値を調整することが必要なときに、スロットマシン1に接続されて用いられる。
尚、標準日時データ出力装置300は、標準日時コマンドを送信できる装置であればどのような構成であってもよく、例えば、次のような構成であってもよい。標準日時データ出力装置300は、例えば、リアルタイムクロック部302が、FM放送の電波に含まれる時刻情報に基づいて計時値を日本標準時刻に自動調整する機能を有するものであってよく、GPS(GlobalPositioningSystem)の衛星電波に含まれる時刻情報に基づいて計時値を日本標準時刻に自動調整する機能を有するものであってもよい。また、標準日時データ出力装置300は、例えば、リアルタイムクロック部302が、計時値を日本標準時刻に自動調整する機能を有しておらず、人が操作部304を操作して標準時刻データを入力することに基づいて計時値を日本標準時刻に調整するものであってもよい。
また、標準日時コマンドとしては、1バイトで区切られた2バイトのデータにより、年、月、日、曜、時、分、秒のいずれかを示すようにし、秒、分、時、曜、日、月、年のデータを複数のコマンドに分けて送信する例を示した。しかし、これに限らず、標準日時コマンドとしては、複数バイトの連続したデータにより、秒、分、時、曜、日、月、年のすべてを示すようにしてもよい。つまり、秒、分、時、曜、日、月、年のデータを1つのコマンドにまとめて送信するようにしてもよい。また、スロットマシン1が遊技場に導入された後に狂いが生じるのは、一般的に、秒、分、時の範囲内のような一定の範囲内であるので、標準日時コマンドとしては、秒、分、時のような一定の範囲を示すもののみを用いるようにし、その標準日時コマンドに基づいて、RTCM110の計時値の一部(例えば、秒、分、時)のみを設定するようにしてもよい。
また、演出制御コマンドを送信するための信号線としては、前述の8本というようなパラレル信号線を用いる構成に代えて、1本の信号線、すなわち、シリアル信号線を用いる構成を採用してもよい。シリアル信号線を用いる場合には、演出制御コマンドをシリアルデータとし、そのシリアルデータの送信前にローレベル信号のスタートビットを送信し、そのシリアルデータの送信後にハイレベル信号のストップビットを送信する。このようなスタートビットとストップビットとにより演出制御コマンドの取込みタイミングが示されるので、サブ制御部91では、スタートビットとストップビットとの間に送信されたシリアルデータを演出制御コマンドとして受信する。
また、演出制御コマンドを送信するための信号線としてシリアル信号線を用いる構成を採用したときには、標準日時データ出力装置300からサブ制御部91に標準日時コマンドを送信する信号線としても、シリアル信号線を用いるようにする必要がある。
また、標準日時コマンドとしては、秒、分、時、曜、日、月、年の順番で標準日時コマンドを送信することに限らず、年、月、日、曜、時、分、秒の順番で標準日時コマンドを送信するようにしてもよい。
次に、演出制御基板90に搭載されている、RTCM110、クロック回路353、RAM354、設定操作部355、および、バックアップ電源回路356、357について詳細に説明していく。RTCM110は、現在の「年」、「月」、「日」、「曜日」、「時」、「分」、「秒」を示すために計時を行なう装置である。クロック回路353は、水晶発振器を用いてクロックパルス信号を発生させる回路であり、クロックパルス信号をRTCM110に供給する。尚、クロック回路353は、図3のようなRTCM110の外部に設けられる場合のみならず、RTCM110の内部に設けられてもよい。
RAM354は、例えば、SRAM(StaticRandomAccessMemory)を用いて構成された記憶手段であり、スロットマシン1の稼動開始日時等のスロットマシン1に関する各種の情報が記憶される。RAM354は、サブ制御部91と接続されており、サブ制御部91により記憶情報の管理が行なわれる。RAM354の記憶情報は、サブ制御部91により書込まれ、サブ制御部91により読出される。
バックアップ電源回路356は、スロットマシン1への電力の供給が断たれているときにおいてRTCM110およびクロック回路353のそれぞれを動作させるためのバックアップ電力を供給する電源回路である。バックアップ電源回路357は、スロットマシン1への電力の供給が断たれているときにおいてRAM354の記憶データをバックアップするためのバックアップ電力を供給する電源回路である。このようなバックアップ電源回路356からのバックアップ電力の供給により、RTCM110、および、クロック回路353、RAM354のそれぞれは、遊技場の営業時間外のようにスロットマシン1の電源スイッチの操作により電力供給が遮断されているときにも、動作状態となっており、計時動作等の各種動作が実行される。また、バックアップ電源回路357からのバックアップ電力の供給により、RAM354は、遊技場の営業時間外のようにスロットマシン1の電源スイッチの操作により電力供給が遮断されているときにも、動作状態となっており、記憶データがバックアップされるので、その記憶データは消滅しない。
また、設定操作部355は、液晶表示器51において各種情報を表示するために用いられる情報を設定する操作、および、RTCM110に関する各種情報を設定する操作等の各種の設定操作をすることが可能な入力操作手段である。設定操作部355は、遊技者が操作不可能な態様で設けられている。設定操作部355の操作信号は、サブ制御部91に入力される。また、前述の選択ボタン358から出力される信号は、サブ制御部91に入力される。
次に、RTCM110の構成を説明する。図4は、RTCM110の構成を示すブロック図である。RTCM110は、レジスタ回路101、クロック入力回路102、クロック出力回路103、割込出力回路104、データ入出力回路105、および、制御回路106を含む。
RTCM110は、これらの回路により、時計・カレンダ機能、定周期タイマ割込機能、アラーム割込機能、および、クロック出力機能を実現する。時計・カレンダ機能は、年(西暦)、月、日、曜、時、分、秒をカウントする計時を行なう機能である。定周期タイマ割込機能は、任意の時間周期で、定期的な割込みイベントを発生させる機能である。アラーム割込機能は、日、曜、時、分等の設定された時期に割込みイベントを発生させる機能である。クロック出力機能は、所定周波数に設定されたクロック信号(外部供給用のクロックパルス)をRTCM110の外部に出力するための機能である。
クロック入力回路102は、分周器を含む入力回路であり、前述のクロック回路353から入力されたクロック信号(計時用のクロックパルス)を分周し、所定周波数のソースクロック信号として、RTCM110の内部に供給する。レジスタ回路101は、各種レジスタよりなり、時計・カレンダ機能、定周期タイマ割込機能、アラーム割込機能、および、クロック出力機能を実現するために用いられるデータが記憶される。
レジスタ回路101は、周波数出力設定レジスタ部1010、時計・カレンダカウンタ部1020、アラームレジスタ部1030、タイマレジスタ部1040、制御レジスタ部1050、および、シフトレジスタ部1060を含む。
周波数出力設定レジスタ部1010は、クロック出力回路103から所定周波数のクロック信号を外部に供給(出力)する必要があるときに、出力するクロック信号を制御するために用いられるデータを記憶する周波数出力設定レジスタ1011を含む。この周波数出力設定レジスタ1011は、クロック出力回路103から出力するクロック信号の周波数を示すデータ等のクロック信号の出力制御に用いられるデータが設定(記憶)される。周波数出力設定レジスタ1011においては、クロック信号を外部に出力するときの周波数を選択する周波数選択データ等の各種データが設定される。
クロック出力回路103は、サブ制御部91からの要求に応じて、クロック入力回路102から受けるクロック信号に基づいて所定周波数のクロック信号を生成し、RTCM110の外部に供給する(出力)ための回路である。クロック出力回路103は、クロック信号がクロック入力回路102から入力され、クロック信号を出力するか否かを示すためのクロック出力要求信号がサブ制御部91から入力され、例えば、クロック信号の出力制御、および、クロック信号の周波数制御のようなクロック信号の制御を行なうための制御信号が制御回路106から入力される。そして、制御回路106は、クロック出力回路103に入力されるクロック出力要求信号がクロック信号を出力することを要求しているか否かを監視し、出力することを要求しているときに、前述の制御信号により、周波数出力設定レジスタ1011に設定された周波数のクロック信号をクロック出力回路103から出力させる制御を行なう。
時計・カレンダカウンタ部1020は、クロック入力回路102からクロック信号が入力され、そのクロック信号に基づいて、年(西暦)、月、日、曜、時、分、秒をカウントすることにより計時をするために用いられる複数のレジスタを含む。時計・カレンダカウンタ部1020による年、月、日、曜、時、分、秒のカウント値は、RTCM110による計時値として用いられる。時計・カレンダカウンタ部1020のレジスタとしては、秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、および、年レジスタ1027を含む。
秒レジスタ1021は、クロック入力回路102から入力されるクロック信号に基づいて、時計・カレンダカウンタ部1020に設けられた内部カウンタ(図示省略)により1秒が計時されるごとに、カウント値を1ずつ増加更新させることにより秒をカウントするデータを記憶するレジスタである。秒レジスタ1021では、00秒、01秒、・・・59秒、00秒、01秒・・・というように、00秒から59秒までカウントをし、その後、60秒となるときに桁上げして00秒からカウントを繰返す。分レジスタ1022は、秒レジスタ1021による秒のカウント値が00秒となって桁上げするごとにカウント値を1ずつ増加更新させることにより分をカウントするデータを記憶するレジスタである。分レジスタ1022では、00分、01分、・・・59分、00分、01分・・・というように、00分から59分までカウントをし、その後、桁上げして00分からカウントを繰返す。
時レジスタ1023は、分レジスタ1022による分のカウント値が桁上げするごとにカウント値を1ずつ増加更新させることにより時をカウントするデータを記憶するレジスタである。時レジスタ1023では、00時、01時、・・・23時、00時、01時・・・というように、00時から23時までカウントをし、その後、24時となるときに桁上げして00時からカウントを繰返す。
曜レジスタ1024は、0〜6ビットの7ビットのうち何れかのビットを「1」に設定することにより「1」に設定されたビットに対応付けられた曜を示すためのレジスタである。曜レジスタ1024では、時レジスタ1023による時のカウント値が桁上げするごとに0〜6ビットの7ビットのうち「1」に設定するビットを順次更新していくことにより、曜をカウントするデータを記憶する。曜レジスタ1024では、01h曜(日曜)、02h曜(月曜)・・・40h曜(土曜)、01h曜(日曜)・・・というように、時のカウント値が桁上げするごとに「1」に設定するビットを桁上げし、8ビット目をカウントするときに、初期値に戻ってカウントを繰返す。
日レジスタ1025は、時レジスタ1023による時のカウント値が桁上げするごとにカウント値を1ずつ増加更新させることにより日をカウントするデータを記憶するレジスタである。日レジスタ1025では、01日、02日・・・30日、01日・・・というように、01日から月末の日(1月、3月、5月、7月、8月、12月は31日、4月、6月、9月、11月は30日、通常年(うるう年以外の年)の2月は28日、うるう年の2月は29日)までカウントをし、その後、月末日の次の日となるときに桁上げして01日からカウントを繰返す。
月レジスタ1026は、日レジスタ1025による日のカウント値が桁上げするごとにカウント値を1ずつ増加更新させることにより月をカウントするデータを記憶するレジスタである。月レジスタ1026では、01月、02月・・・12月、01月・・・というように、01月から12月までカウントをし、その後、12月の次の月となるときに桁上げして01月からカウントを繰返す。
年レジスタ1027は、月レジスタ1026による月のカウント値が桁上げするごとにカウント値を1ずつ増加更新させることにより年をカウントするデータを記憶するレジスタである。年レジスタ1027では、00年、01年・・・99年、00年・・・というように、00年から99年までカウントをし、その後100年となるときに桁上げして00年からカウントを繰返す。
時計・カレンダカウンタ部1020では、秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、および、年レジスタ1027のそれぞれが示すカウント値に基づいて、年(西暦)、月、日、曜、時、分、秒を示すことができる。そして、製造時または遊技場への設置時等の任意のタイミングで、前述の設定操作部355を操作することに基づいて、秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、および、年レジスタ1027のそれぞれのカウント値を現在の年(西暦)、月、日、曜、時、分、秒にする初期設定を行なうことにより、現在の年(西暦)、月、日、曜、時、分、秒を正しくカウントすることができるようになる。また、時計・カレンダカウンタ部1020では、カウント値の初期設定後においても、前述の設定操作部355を操作することに基づいて、各レジスタのカウント値の設定を変更することにより、年(西暦)、月、日、曜、時、分、秒のカウント値を調整することが可能である。
アラームレジスタ部1030は、設定された日、曜、時、分等にアラーム割込イベントと呼ばれる割込イベントを発生させるために用いられる複数のレジスタを含む。アラームレジスタ部1030のレジスタとしては、分アラームレジスタ1031、時アラームレジスタ1032、曜アラームレジスタ1033、および、日アラームレジスタ1034を含む。
分アラームレジスタ1031は、アラーム割込イベントを発生させる時期のうち「分」を設定するデータを記憶するためのレジスタである。時アラームレジスタ1032は、アラーム割込イベントを発生させる時期のうち「時」を設定するデータを記憶するためのレジスタである。曜アラームレジスタ1033は、アラーム割込イベントを発生させる時期のうち「曜」をするためのデータを記憶するレジスタである。日アラームレジスタ1034は、アラーム割込イベントを発生させる時期のうち「日」を設定するためのデータを記憶するレジスタである。
任意のタイミングで、前述の設定操作部355で所定の操作をすることに基づいて、アラーム割込イベントを発生させる時期を、分アラームレジスタ1031、時アラームレジスタ1032、曜アラームレジスタ1033、および、日アラームレジスタ1034に設定することが可能である。アラームレジスタ部1030では、このような分アラームレジスタ1031、時アラームレジスタ1032、曜アラームレジスタ1033、および、日アラームレジスタ1034のそれぞれが示す値に基づいて、アラーム割込イベントを発生させる時期(日、曜、時、分)を示すことができる。
制御レジスタ部1050は、時計・カレンダ機能、定周期タイマ割込機能、アラーム割込機能、および、クロック出力機能を実現するために行なわれる各種制御の設定および実行のために用いられる複数のレジスタを含む。制御レジスタ部1050のレジスタとしては、第1制御レジスタ1051および第2制御レジスタ1052を含む。
第1制御レジスタ1051は、アラーム割込イベントおよび後述する定周期タイマ割込イベントのそれぞれについて、イベント発生の検出結果の保持、および、イベント発生時の割込信号の動作についての設定(割込信号を出力するか否かの設定)等の割込イベントの制御のために用いられるデータを記憶するためのレジスタである。第2制御レジスタ1052は、計時動作の停止、再開、1秒未満のカウント値(内部カウンタの値)のリセット、および、時計・カレンダカウンタ部1020のレジスタの更新動作の一時的な停止、再開等の所定の制御のために用いられるデータを記憶するためのレジスタである。
制御回路106では、時計・カレンダカウンタ部1020によりカウントされた現在の日、曜、時、分の値を示す現在時期データと、アラームレジスタ部1030によりアラーム割込イベントを発生させるために設定された日、曜、時、分等の時期を示すアラーム時期データとを監視し、これらが一致するか否かが判断される。割込出力回路104は、制御回路106からの制御信号に基づいて、アラーム割込イベントを発生させることを示すアラーム割込信号と、後述する定周期割込イベントを発生させることを示す定周期割込信号とのいずれかを選択してRTCM110の外部に出力するための回路である。制御回路106では、前述の現在時期データとアラーム時期データとが一致したときに、第1制御レジスタ1051においてアラーム割込信号を出力する設定がされていることを条件として、アラーム割込信号を割込出力回路104から出力させる制御を行なう。
タイマレジスタ部1040は、設定された周期で定周期割込みイベントと呼ばれる割込イベントを発生させるために用いられる複数のレジスタを含む。タイマレジスタ部1040のレジスタとしては、タイマ設定レジスタ1041、および、タイマ計数レジスタ1042を含む。
タイマ設定レジスタ1041は、定周期割込イベントを発生させる周期を設定するためのレジスタである。タイマ計数レジスタ1042は、クロック入力回路102から入力されるクロック信号に基づいて、1秒が経過したことが確認されるごとに、タイマ設定レジスタ1041により設定された周期に対応する時間をカウント(ダウンカウント)するためのレジスタである。
任意のタイミングで、前述の設定操作部355において所定の操作をすることに基づいて、定周期割込イベントを発生させる周期をタイマ設定レジスタ1041に設定することが可能である。
制御回路106では、タイマ計数レジスタ1042がタイマ設定レジスタ1041により設定された周期に対応する時間をカウント(ダウンカウント)したか否かが判断される。制御回路106では、前述の設定された周期に対応する時間をカウントしたと判断したときに、第1制御レジスタ1051において定周期割込信号を出力する設定がされていることを条件として、定周期割込信号を割込出力回路104から出力させる制御を行なう。
シフトレジスタ部1060は、シフトレジスタ1061を含む。シフトレジスタ1061は、周波数出力設定レジスタ部1010、時計・カレンダカウンタ部1020、アラームレジスタ部1030、タイマレジスタ部1040、および、制御レジスタ部1050のそれぞれのレジスタに、RTCM110の外部からデータを書込むときであるデータの入力時と、これらのレジスタからRTCM110の外部にデータを読出すときであるデータの出力時とのそれぞれにおいて、データをシリアルに転送するために用いられるレジスタである。シフトレジスタ部1060は、データバス1070を介して、周波数出力設定レジスタ部1010、時計・カレンダカウンタ部1020、アラームレジスタ部1030、タイマレジスタ部1040、および、制御レジスタ部1050のそれぞれとの間でデータの双方向転送を行なう。
データ入出力回路105は、サブ制御部91からの要求に応じて、レジスタ回路101内のレジスタに対してデータの入出力をシリアルに行なうための回路である。データ入出力回路105では、サブ制御部91からデータの入出力を要求する入出力要求信号が入力される。また、データ入出力回路105では、サブ制御部91からデータ入出力用のクロック信号が入力される。
また、データ入出力回路105では、サブ制御部91から書込用(入力用)のデータ(シリアルデータ)、または、読出用(出力用)のデータ(シリアルデータ)が入力される。
書込用のデータとしては、データの書込モードであることを指定するモードデータと、データを書込むアドレス(レジスタのアドレス)を指定するアドレスデータと、そのアドレスに書込む書込データとがサブ制御部91からシリアルにデータ入出力回路105に入力される。制御回路106は、データ入出力回路105に入力される入出力要求信号およびデータを監視し、モードデータが書込モードを示すときに、アドレスデータにより指定されるレジスタのアドレスを選択し、選択したアドレスに、シフトレジスタ部1060を介してバス1070に出力される書込データを書込む制御を行なう。
このようなデータの書込みは、人が設定操作部355によりデータを書込むための操作をすること、または、前述した標準日時コマンドをサブ制御部91が受信したこと基づいて、データの入出力要求信号および書込用のデータがサブ制御部91からRTCM110に与えられることにより行なうことができる。
例えば、標準日時コマンドとして、標準秒コマンドが受信されたときは、データの入出力要求信号と、標準秒コマンドが示す標準秒データを時計・カレンダカウンタ部1020の秒レジスタ1021に書込むための書込用のデータとが、サブ制御部91からRTCM110のデータ入出力回路105に入力される。この場合の書込用のデータは、データの書込モードであることを指定するモードデータと、データを書込むアドレス(秒レジスタ1021のアドレス)を指定するアドレスデータと、そのアドレスに書込む書込データ(標準秒コマンドが示す標準秒データ)とが含まれる。このような書込用のデータが入力されると、制御回路106では、データ入出力回路105に入力されるアドレスデータにより指定されるレジスタのアドレス(秒レジスタ1021のアドレス)を選択し、選択したアドレスに、書込データ(標準秒コマンドが示す標準秒データ)を書込む制御が行なれる。これにより、秒レジスタ1021のカウント値が、標準秒データに書換えられることにより、標準秒に設定される。
また、標準日時コマンドとして、標準秒コマンド以外の標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、および、標準年コマンドのそれぞれが受信されたときについては、標準秒コマンドが受信されたときと同様に、データの入出力要求信号と、受信した標準日時コマンドが示すデータ(標準分データ、標準時データ、標準曜データ、標準日データ、標準月データ、または、標準年データ)を、時計・カレンダカウンタ部1020の対応するレジスタ(分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、または、年レジスタ1027)に書込むための書込用のデータとが、サブ制御部91からRTCM110のデータ入出力回路105に入力される。この場合の書込用のデータは、データの書込モードであることを指定するモードデータと、データを書込むアドレス(分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、または、年レジスタ1027のアドレス)を指定するアドレスデータと、そのアドレスに書込む書込データ(標準分コマンドが示す標準分データ、標準時コマンドが示す標準時データ、標準曜コマンドが示す標準曜データ、標準日コマンドが示す標準日データ、標準月コマンドが示す標準月データ、または、標準年コマンドが示す標準年データ)とが含まれる。このような書込用のデータが入力されると、制御回路106では、データ入出力回路105に入力されるアドレスデータにより指定されるレジスタのアドレス(分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、または、年レジスタのアドレス)を選択し、選択したアドレスに、書込データを書込む制御が行なれる。これにより、指定されたレジスタのカウント値が、標準値データに書換えられることにより、標準値データに設定される。
読出用のデータとしては、データの読出モードであることを指定するモードデータと、データを読出すアドレス(レジスタのアドレス)を指定するアドレスデータとがサブ制御部91からシリアルにデータ入出力回路105に入力される。制御回路106は、データ入出力回路105に入力される入出力要求信号およびデータを監視し、モードデータが読出モードを示すときに、アドレスデータにより指定されるレジスタのアドレスを選択し、選択したアドレスに記憶されたデータを読出してバス1070に出力し、その読出データをシフトレジスタ部1060を介してデータ入出力回路105に入力し、データ入出力回路105からシリアルにサブ制御部91に出力する制御を行なう。このようなデータの読出しは、サブ制御部91が演出制御において必要なときにデータの入出力要求信号および読出用のデータが自動的にRTCM110に与えられること、および、人が設定操作部355によりデータを読出すための操作をすることに基づいてデータの入出力要求信号および読出用のデータがサブ制御部91からRTCM110に与えられることにより行なうことができる。
ここで、人が設定操作部355によりデータを読出すための操作をすることに基づいてデータの入出力要求信号および読出用のデータがRTCM110に与えられるときとは、例えば、次のようなときが含まれる。遊技場の店員等の人がRTCM110の現在の計時値を確認したいときには、設定操作部355によりデータを読出すための操作をすることに基づいて、計時値のデータをRTCM110から読出し、液晶表示器51に表示させることができる。また、前述した定周期タイマ割込機能、アラーム割込機能、および、クロック出力機能を実現するために用いられる各種レジスタの値を確認したいときには、設定操作部355によりデータを読出すための操作をすることに基づいて、計時値のデータをRTCM110から読出し、液晶表示器51に表示させることができる。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものであり、後述する内部抽選の当選確率は、設定値に応じて定まるものとなる。以下、設定値の変更操作について説明する。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6から更に操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、遊技の進行が可能な状態に移行する。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41のCPU41aが電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理を実行する。電断割込処理では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、メイン制御部41のRAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、CPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、CPU41aは、後述する内部抽選処理において設定された賭数が遊技状態に応じた賭数であるか否かを判定するとともに、内部抽選に用いる設定値が適正な値であるか否かを判定する。
そして、設定された賭数が遊技状態に応じた賭数ではない場合、または内部抽選に用いる設定値が適正な値でない場合にも、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、前述のようにRAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更モードにおいて新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。本実施例では、後に説明するが、遊技状態として、レギュラーボーナス、通常遊技状態、RT(リプレイタイム)があり、このうちレギュラーボーナスに対応する賭数の規定数として1が定められており、通常遊技状態及びRTに対応する賭数の規定数として3が定められている。このため、遊技状態がレギュラーボーナスにあるときには、賭数として1が設定されるとゲームを開始させることが可能となり、遊技状態が通常遊技状態またはRTにあるときには、賭数として3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、全ての入賞ラインL1〜L5が有効化されるようになっており、遊技状態に応じた規定数が1であれば、賭数として1が設定された時点で全ての入賞ラインL1〜L5が有効化され、遊技状態に応じた規定数が3であれば、賭数として3が設定された時点で全ての入賞ラインL1〜L5が有効化されることとなる。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
メイン制御部41のROM41bに予め格納された当選役テーブルには、内部抽選において抽選対象となる役及び役の組み合わせが登録されている。
このスロットマシン1における役としては、特別役としてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナスが、小役としてチェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベルが、再遊技役としてリプレイが定められている。また、スロットマシン1における役の組み合わせとしては、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(1)+1枚(1)、ビッグボーナス(2)+1枚(1)、ビッグボーナス(1)+1枚(2)、ビッグボーナス(2)+1枚(2)が定められている。
本実施例のスロットマシン1においては、遊技状態が、通常遊技状態またはRTであるか、レギュラーボーナスであるか、によって抽選の対象となる役及び役の組み合わせが異なる。更に遊技状態が通常遊技状態またはRTである場合には、いずれかの特別役の持ち越し中か否かによっても抽選の対象となる役及び役の組み合わせが異なる。本実施例では、遊技状態に応じた状態番号が割り当てられており、内部抽選を行う際に、現在の遊技状態に応じた状態番号を設定し、この状態番号に応じて抽選対象となる役を特定することが可能となる。具体的には、通常遊技状態においていずれの特別役も持ち越されていない場合には、状態番号として「0」が設定され、RTにおいていずれの特別役も持ち越されていない場合には、状態番号として「1」が設定され、通常遊技状態においていずれかの特別役が持ち越されている場合には、状態番号として「2」が設定され、RTにおいていずれかの特別役が持ち越されている場合には、状態番号として「3」が設定され、レギュラーボーナスである場合には、状態番号として「4」が設定されるようになっている。
遊技状態が通常遊技状態またはRTであり、いずれの特別役も持ち越されていない状態、すなわち状態番号として「0」または「1」が設定されている場合には、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(1)+1枚(1)、ビッグボーナス(2)+1枚(1)、ビッグボーナス(1)+1枚(2)、ビッグボーナス(2)+1枚(2)、リプレイ、チェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベル、すなわち全ての役及び役の組み合わせが内部抽選の対象となる。また、遊技状態が通常遊技状態またはRTであり、いずれかの特別役が持ち越されている状態、すなわち状態番号として「2」または「3」が設定されている場合には、リプレイ、チェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベルが内部抽選の対象となる。また、遊技状態がレギュラーボーナス、すなわち状態番号として「4」が設定されている場合には、チェリー、1枚(1)、1枚(2)、ベルが内部抽選の対象となる。
チェリーは、いずれの遊技状態においても左リールについて入賞ラインのいずれかに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、通常遊技状態及びRTにおいては2枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。尚、「チェリー」の図柄が左リールの上段または下段に停止した場合には、入賞ラインL2、L4または入賞ラインL3、L5の2本の入賞ラインにチェリーの組み合わせが揃うこととなり、2本の入賞ライン上でチェリーに入賞したこととなるので、通常遊技状態及びRTにおいては4枚のメダルが払い出されることとなるが、レギュラーボーナスでは、2本の入賞ライン上でチェリーに入賞しても、1ゲームにおいて払い出されるメダル枚数の上限が15枚に設定されているため、15枚のみメダルが払い出されることとなる。1枚(1)は、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「青7−赤7−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態及びRTにおいては1枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。1枚(2)は、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「赤7−青7−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態及びRTにおいては1枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。ベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、通常遊技状態及びRTにおいては8枚のメダルが払い出され、レギュラーボーナスにおいては15枚のメダルが払い出される。
リプレイは、通常遊技状態及びRTにおいて入賞ラインのいずれかに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数(レギュラーボーナスではリプレイ入賞しないので必ず3)に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
レギュラーボーナスは、通常遊技状態及びRTにおいて入賞ラインのいずれかに「赤7−赤7−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス入賞すると、遊技状態が通常遊技状態またはRTから、これら通常遊技状態よりもゲームの開始に必要な賭数が少なくて済み、かつ小役が高確率で当選するとともに、小役入賞時に払い出されるメダル枚数も多い遊技者にとって有利な特定遊技状態としてのレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。
ビッグボーナスは、通常遊技状態及びRTにおいて入賞ラインのいずれかに「赤7−赤7−赤7」の組み合わせ、または「青7−青7−青7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス入賞すると、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態としてのビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスに移行すると、ビッグボーナスへの移行と同時にレギュラーボーナスに移行し、レギュラーボーナスが終了した際に、ビッグボーナスが終了していなければ、再度レギュラーボーナスに移行し、ビッグボーナスが終了するまで繰り返しレギュラーボーナスに制御される。すなわちビッグボーナス中は、常にレギュラーボーナスに制御されることとなる。そして、ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に払い出したメダルの総数が465枚を超えたときに終了する。この際、レギュラーボーナスの終了条件が成立しているか否かに関わらずレギュラーボーナスも終了する。遊技状態がビッグボーナスにある間は、ビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。
尚、「赤7−赤7−赤7」によるビッグボーナス及び「青7−青7−青7」によるビッグボーナスを区別する必要がある場合には、それぞれビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)と呼ぶものとする。また、前述したレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)をまとめて、単に「ボーナス」と呼ぶ場合があるものとする。
また、「青7−青7−青7」によるビッグボーナスの終了後は、通常遊技状態に移行するのに対して、「赤7−赤7−赤7」によるビッグボーナスの終了後には、特別役及び小役の抽選確率は通常遊技状態と同一であるが、リプレイの当選確率が高確率となるリプレイタイム(RT)に移行する。遊技状態がRTにある間は、RT中フラグがRAM41cに設定される。そして、RTは、いずれのボーナスも入賞せずに規定ゲーム数(本実施例では、100ゲーム)に到達するか、規定ゲーム数に到達する前にいずれかのボーナスが入賞することで終了する。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、後述するように内部抽選用の乱数(0〜16383の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役及び役の組み合わせについて、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態及び設定値に応じて定められた各役及び役の組み合わせの判定値数に応じて行われる。本実施例においては、各役及び役の組み合わせの判定値数から、一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役及び特別役が重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行うものである。
遊技状態に応じて定められた各役及び役の組み合わせの参照は、当選役テーブルに登録された役番号の順番で行われる。
遊技状態が通常遊技状態またはRTであり、いずれの特別役も持ち越されていない状態、すなわち状態番号として「0」または「1」が設定されている場合には、当選役テーブルを参照し、役番号1〜14の役及び役の組み合わせ、すなわちビッグボーナス(1)[役番号1]、ビッグボーナス(2)[役番号2]、レギュラーボーナス[役番号3]、ビッグボーナス(1)+チェリー[役番号4]、ビッグボーナス(2)+チェリー[役番号5]、ビッグボーナス(1)+1枚(1)[役番号6]、ビッグボーナス(2)+1枚(1)[役番号7]、ビッグボーナス(1)+1枚(2)[役番号8]、ビッグボーナス(2)+1枚(2)[役番号9]、リプレイ[役番号10]、チェリー[役番号11]、1枚(1)[役番号12]、1枚(2)[役番号13]、ベル[役番号14]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
また、遊技状態が通常遊技状態またはRTであり、いずれかの特別役が持ち越されている状態、すなわち状態番号として「2」または「3」が設定されている場合には、当選役テーブルを参照し、役番号10〜14の役及び役の組み合わせ、すなわちリプレイ[役番号10]、チェリー[役番号11]、1枚(1)[役番号12]、1枚(2)[役番号13]、ベル[役番号14]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
また、遊技状態がレギュラーボーナス、すなわち状態番号として「4」が設定されている場合には、当選役テーブルを参照し、役番号11〜14の役及び役の組み合わせ、すなわちチェリー[役番号11]、1枚(1)[役番号12]、1枚(2)[役番号13]、ベル[役番号14]が内部抽選の対象役として順に読み出される。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組み合わせ及び現在の遊技状態を示す状態番号について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組み合わせに当選したものと判定される。
そして、いずれかの役または役の組み合わせの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組み合わせに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)に設定する。内部当選フラグ格納ワーク(iwin_flag)は、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、役番号1〜3のいずれかの役(特別役)が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、役番号4〜9のいずれかの役(特別役+一般役)が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、役番号10〜14のいずれかの役(一般役)が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
本実施例のスロットマシン1においては、特別役が当選した可能性を示すチャンス演出が実施されるようになっている。
サブ制御部91では、特別役が当選した旨を示す内部当選コマンドを受信したとき、スロットマシン1の稼動開始日時からの稼動期間に応じて特別役当選時第1チャンス演出テーブルまたは特別役当選時第2チャンス演出テーブルを用い、特別チャンス演出、第1通常チャンス演出、第2通常チャンス演出、チャンス演出なしのいずれを選択するかをランダムに決定する。
また、サブ制御部91では、はずれた旨を示す内部当選コマンドを受信したときにも抽選を行い、はずれ時チャンス演出テーブルを用い、第1通常チャンス演出、第2通常チャンス演出、チャンス演出なしのいずれを選択するかをランダムに決定する。
図5は、サブ制御部91でチャンス演出を選択するために用いられるチャンス演出テーブルの内容を表形式で示す図である。
図5においては、特別役当選時第1チャンス演出テーブルが(a)に示され、特別役当選時第2チャンス演出テーブルが(b)に示され、はずれ時チャンス演出テーブルが(c)に示されている。特別役当選時第1チャンス演出テーブルおよび特別役当選時第2チャンス演出テーブルのそれぞれは、内部当選コマンドにより特別役が内部当選した旨が判定されたときにおいてチャンス演出の種類を決定するために、選択的に用いられるチャンス演出テーブルである。はずれ時チャンス演出テーブルは、内部当選コマンドによりはずれとすることが指示されたときにおいてチャンス演出の種類を決定するために用いられるチャンス演出テーブルである。
(a)に示す特別役当選時第1チャンス演出テーブルでは、特別役が当選した旨を示す内部当選コマンドが受信されたときに、10/100の割合で特別チャンスとすることが決定され、20/100の割合で第1通常チャンスとすることが決定され、30/100の割合で第2通常チャンスとすることが決定され、40/100の割合でチャンス演出なしとすることが決定される。つまり、特別役が当選した旨を示す内部当選コマンドが受信されたときには、10%の割合で特別チャンスとすることが決定される。
(b)に示す特別役当選時第2チャンス演出テーブルでは、特別役が当選した旨を示す内部当選コマンドが受信されたときに、20/100の割合で特別チャンスとすることが決定され、30/100の割合で第1通常チャンスとすることが決定され、30/100の割合で第2通常チャンスとすることが決定され、20/100の割合でチャンス演出なしとすることが決定される。つまり、特別役が当選した旨を示す内部当選コマンドが受信されたときには、20%の割合で特別チャンスとすることが決定される。このように、特別役当選時第2チャンス演出テーブルは、特別役当選時第1チャンス演出テーブルと比べて、特別チャンスを選択する割合が高い。
このような特別役当選時第1チャンス演出テーブルと特別役当選時第2チャンス演出テーブルとは、後述する図6の(b)に示すように、スロットマシン1の稼動開始日時からの稼動期間に応じて使い分けられる。
(c)に示すはずれ時チャンス演出テーブルでは、特別チャンスとする決定はされず、はずれを示す内部当選コマンドが受信されたときに、1/100の割合で第1通常チャンスとすることが決定され、3/100の割合で第2通常チャンスとすることが決定され、96/100の割合でチャンス演出なしとすることが決定される。
次に、スロットマシン1において行なわれるプロジェクト、プロジェクト予告、告知、特別演出、特別チャンス選択率切替え、および、一斉動作について、図5および図6を用いて説明する。
この実施の形態において、プロジェクトとは、特定の日時(第1の日時)となったときに、スロットマシン1の液晶表示器51での演出等の表示態様を変更する企画をいう。また、プロジェクト予告とは、前述のプロジェクトが実行される特定の日時の所定期間前の日時(第2の日時)となったときに、例えば、液晶表示器51を用いて、特定の日時に表示態様が変更されることを特定可能に報知する予告演出を行なうことをいう。
また、告知とは、スロットマシン1が設置された遊技場(遊技店)が、例えば、液晶表示器51を用いて、当該スロットマシン1または遊技場に関する各種の情報を遊技者に告知することをいう。また、特別演出とは、後述するミッション演出が行なわれる特別演出をいう。
また、特別チャンス選択率切替えとは、予め定められた期間ごとに、特別役が当選した旨を示す内部当選コマンドが受信されたときの演出として特別チャンスを選択する割合を切換えることをいう。
また、一斉動作とは、複数台のスロットマシン1が設置された遊技場において、すべてのスロットマシン1で一斉に所定の動作を実行させることをいう。具体的に、遊技場に設置された複数台のスロットマシン1のそれぞれにおいて、後述する図6の(g)に示すように一斉動作を実行するタイミングを設定しておき、各スロットマシン1が、一斉動作を実行するタイミングとなったか否かを判断し、そのタイミングとなったときに、一斉動作として設定された所定の動作を実行することにより、複数台のスロットマシン1で一斉に所定の動作が実行されることとなる。一斉動作には、遊技場の営業時間外等の所定のタイミング(営業時間内のタイミングも含む)において予め定められたデモンストレーション表示(以下、デモ表示と略称で示す)を一斉に行なう一斉デモ表示と、遊技場の営業時間内等の所定のタイミング(営業時間外のタイミングも含む)において所定の演出を一斉に行なう一斉演出とが含まれる。
図6は、スロットマシン1においてプロジェクト、プロジェクト予告、告知、特別演出、特別チャンス選択率切替え、および、一斉動作を行なうために設けられた各種データテーブルを表形式で示す図である。図7は、液晶表示器51における演出で用いられる演出内容の種類を表形式で示す図である。
図6においては、(a)に稼動期間別演出選択情報テーブル、(b)にチャンス演出選択情報テーブル、(c)にプロジェクト実行情報テーブル、(d)にプロジェクト予告情報テーブル、(e)に告知情報テーブル、(f)に特別演出情報テーブル、(g)に一斉動作情報テーブルが示されている。このような各種データテーブルは、ROM91bに記憶されたこれらのデータテーブル作成用のプログラムおよびデータに基づいて、スロットマシン1の稼動開始日時が登録されたときに、各種データのデフォルト値が設定されたデータテーブルがサブ制御部91により作成され、RAM354に記憶される。このようにRAM354に記憶された各種データテーブルは、設定操作部355からのデータ入力に基づいて、前述のデフォルト値等の各種データを変更することが可能である。RAM354は、スロットマシン1への電源電力が供給されていないときにも、前述のようにバックアップ電源357からのバックアップ電力により記憶データが電源バックアップされるので、電源電力が遮断された状態でも記憶データが消滅することはない。
尚、これら各種データテーブルについては、データテーブルの原型となるデータテーブルのデータをROM91bに記憶しておき、そのデータをスロットマシン1の電源投入時にROM91bからRAM354に転送し、その転送したデータテーブルに、各種データを書込むことにより作成するようにしてもよい。この場合の各種データは、所定の記憶媒体に記憶したものを用意しておき、その記憶媒体に記憶したデータをRAM354に転送してデータテーブルに書込むようにしてもよい。
(a)に示す稼動期間別演出選択情報テーブルは、スロットマシン1の稼動開始日時から経過した時間である稼動期間をいくつかの期間に分類し、その分類された稼動期間別に演出を選択するプロジェクトに用いられるデータテーブルである。稼動期間別演出選択情報テーブルでは、複数の期間に分類された稼動期間と、それぞれの稼動期間中に選択される演出の種類(演出態様)との関係が示されている。(a)では、データテーブルにおける一部のデータが代表例として示されている。
稼動期間は、例えば、2006年6月1日を稼動開始日時として、その稼動開始日時から第3週目までの第1稼動期間(2006年6月1日〜6月22日18時00分)、稼動開始日時から第4週目〜第6週目までの第2稼動期間(2006年6月22日18時00分〜7月13日18時00分:後述するプロジェクト1の実行後の期間)、稼動開始日時から第7週目〜第9週目までの第3稼動期間(2006年7月13日18時00分〜8月3日18時00分:後述するプロジェクト2の実行後の期間)、および、稼動開始日時から第10週目〜第12週目までの第4稼動期間(2006年8月3日18時00分〜8月24日18時00分:後述するプロジェクト3の実行後の期間)等の複数の期間に分類されている。
第1稼動期間では、演出種類A1が選択されて演出が実行される。第2稼動期間では、演出種類Aとは異なる演出種類B1が選択されて演出が実行される。第3稼動期間では、演出種類A2または演出種類B2が、遊技者の選択操作に応じて選択可能となり、これらのうちから選択された演出種類による演出が実行される。第4稼動期間では、演出種類A3、演出種類B3、または、演出種類C1が、遊技者の選択操作に応じて選択可能となり、これらのうちから選択された演出種類による演出が実行される。このように、予め定められた稼動期間が経過すると、演出種類が遊技者の選択操作に応じて選択可能となり、さらに、稼動期間が増加するにしたがって遊技者が選択できる演出種類の数が増加するようにデータが設定されている。
ここで、前述のような演出種類について説明する。図7においては、演出名と、演出内容とが関連付けて示されている。この場合における演出種類は、液晶表示器51に表示される図柄および背景等の基本的な画像である基本画面と、チャンス演出等が行なわれるときに表示される演出画像とを含む。演出種類A1〜A4のグループと、演出種類B1〜B4のグループと、演出種類C1〜C4のグループとは、演出のカテゴリが異なる演出態様の演出グループであり、例えば、山をイメージさせる基本画面および演出画像を含む山演出のグループが演出種類A1〜A4であり、海をイメージさせる基本画面および演出画像を含む海演出のグループが演出種類B1〜B4であり、街をイメージさせる基本画面および演出画像を含む街演出のグループが演出種類C1〜C4である。
また、演出種類A1〜A4のグループにおける演出の関連性は、次のとおりである。演出種類A1は、春の山をイメージさせる基本画面および演出画像を含む山演出1の演出内容で構成される。演出種類A2は、夏の山をイメージさせる基本画面および演出画像を含む山演出2の演出内容で構成される。演出種類A3は、秋の山をイメージさせる基本画面および演出画像を含む山演出3の演出内容で構成される。演出種類A4は、冬の山をイメージさせる基本画面および演出画像を含む山演出4の演出内容で構成される。このように、演出種類A1〜A4については、山の四季の移り変わりというようなストーリー性により、演出の関連性が持たされている。
また、演出種類B1〜B4のグループにおける演出の関連性は、次のとおりである。演出種類B1は、春の海をイメージさせる基本画面および演出画像を含む海演出1の演出内容で構成される。演出種類B2は、夏の海をイメージさせる基本画面および演出画像を含む海演出2の演出内容で構成される。演出種類B3は、秋の海をイメージさせる基本画面および演出画像を含む海演出3の演出内容で構成される。演出種類B4は、冬の海をイメージさせる基本画面および演出画像を含む海演出4の演出内容で構成される。このように、演出種類B1〜B4については、海の四季の移り変わりというようなストーリー性により、演出の関連性が持たされている。
また、演出種類C1〜C4のグループにおける演出の関連性は、次のとおりである。演出種類C1は、春の街をイメージさせる基本画面および演出画像を含む街演出1の演出内容で構成される。演出種類C2は、夏の街をイメージさせる基本画面および演出画像を含む街演出2の演出内容で構成される。演出種類C3は、秋の街をイメージさせる基本画面および演出画像を含む街演出3の演出内容で構成される。演出種類C4は、冬の街をイメージさせる基本画面および演出画像を含む街演出4の演出内容で構成される。このように、演出種類C1〜C4については、街の四季の移り変わりというようなストーリー性により、演出の関連性が持たされている。
演出種類A1〜A4は、スロットマシン1の稼動開始時からの時間の経過にしたがって、演出による山の四季が春夏秋冬の順で移り変わるような態様で選択的に用いられる。例えば、図6の(a)では、第1稼動期間に演出種類A1が用いられ、第3稼動期間に演出種類A2が用いられ、第4稼動期間に演出種類A3が用いられ、図示が省略されているが、その後の稼動期間に演出種類A4が用いられる設定がされていることが示されている。
演出種類B1〜B4は、スロットマシン1の稼動開始時からの時間の経過にしたがって、演出による海の四季が春夏秋冬の順で移り変わるような態様で選択的に用いられる。例えば、図6の(a)では、第2稼動期間に演出種類B1が用いられ、第3稼動期間に演出種類B2が用いられ、第4稼動期間に演出種類B3が用いられ、図示が省略されているが、その後の稼動期間に演出種類B4が用いられる設定がされていることが示されている。
演出種類C1〜C4は、スロットマシン1の稼動開始時からの時間の経過にしたがって、演出による街の四季が春夏秋冬の順で移り変わるような態様で選択的に用いられる。例えば、図6の(a)では、第4稼動期間に演出種類C1が用いられ、図示が省略されているが、その後の複数の稼動期間において演出種類C2〜C4が順次用いられる設定がされていることが示されている。
また、山演出種類A2と海演出種類B2とを含む第3稼動期間と、その後の山演出種類A3と海演出種類B3とを含む第4稼動期間とにおいては、山演出種類A2と山演出種類A3とが、山演出のストーリーの関連性により演出態様が関連し、海演出種類B2と海演出種類B3とが、海演出のストーリーの関連性により演出態様が関連するように、演出種類が設定されている。尚、このように前後の稼動期間において、演出態様の関連性を持たせる場合には、少なくとも2つの演出態様について、関連性を持たせればよく、例えば、山演出種類、海演出種類、および、街演出種類というような3つの以上の演出態様について、関連性を持たせてもよい。また、第1稼動期間において山演出種類A1のみを行ない、第2稼動期間において海演出種類B1のみを行ない、第3稼動期間において山演出種類A2のみを行ない、第4稼動期間において海演出種類B2のみを行なうというように、第1稼動期間と第3稼動期間との間で、山演出のストーリーの関連性により演出態様が関連し、第2稼動期間と第4稼動期間との間で、海演出のストーリーの関連性により演出態様が関連するように稼動期間別演出選択テーブルのデータを設定するようにしてもよい。このように期間の前後で演出態様を関連させる場合には、第1稼動期間を第1日目、第2稼動期間を第2日目、第3稼動期間を第3日目、第4稼動期間を第4日目とするように、稼動期間は1日単位であってもよい。また、このように期間の前後で演出態様を関連させる場合において、は、第1日目および第2日目を第1期間、第3日目および第4日目を第2期間とし、期間の前後で演出態様を関連させるようにしてもよい。
このような演出種類による基本画面および演出画像を表示する制御を行なうための演出制御データは、ROM91bに記憶され、このような基本画面および演出画像を表示するための画像データは、ROM91bに記憶されており、これらのデータが稼動開始日時からの稼動期間に応じて使い分けられる。尚、ROM91bとは別個のキャラクタROMを設けて、画像データをキャラクタROMに記憶するようにしても良い。
サブ制御部91では、スロットマシン1の稼動開始日時に基づいて稼動期間別演出選択情報テーブルを自動的に作成するためのデータよびプログラムがROM91bに記憶されており、そのプログラムおよびデータにより、スロットマシン1の稼動開始日時が登録されたときに、その登録された稼動開始日時に基づいて、図6の(a)に示すような稼動期間別演出選択情報テーブルが自動的に作成され、RAM354に記憶される。このような稼動期間別演出選択情報テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて任意に変更することが可能である。
また、液晶表示器51において表示される図柄、背景画像等の基本画面および演出画像は、複数の演出種類に対応して複数種類あるが、その基本画面および演出画像を表示するための画像データは、ROM91bに記憶されている。そして、それらの画像データを選択するためのデータテーブル等の演出制御データは、ROM91bに記憶されている。尚、ROM91bとは別個のキャラクタROMを設けて、画像データをキャラクタROMに記憶するようにしても良い。
また、複数の演出種類のうちどの演出種類を選択するかを示すデータである演出種類選択データは、RAM354に記憶されている。例えば、前述の第1稼動期間においては、演出種類選択データとして、演出種類A1を示すデータが記憶されている。また、前述の第2稼動期間においては、演出種類選択データとして、演出種類B1を示すデータが記憶されている。また、前述の第3稼動期間においては、演出種類選択データとして、演出種類A2、B2を示すデータが記憶されている。また、前述の第4稼動期間においては、演出種類選択データとして、演出種類A3、B3、C1を示すデータが記憶されている。
サブ制御部91では、スロットマシン1の電源投入直後において、RAM354に記憶された演出種類選択データを確認して、演出種類選択データが示す演出種類を選択し、その演出種類の演出制御データおよび画像データを、以降の演出制御において使用する。ただし、プロジェクトが実行されるときのように、演出種類が変更されるときには、サブ制御部91では、RAM354に記憶されている演出種類選択データが示す演出種類を変更し、変更後の演出種類選択データが示す演出種類を選択し、その演出種類の演出制御データおよび画像データを、それ以降の演出制御において使用する。その場合において、例えば第3稼動期間および第4稼動期間のように変更後の演出種類選択データが示す演出種類が複数種類ある場合には、予め定められた優先順位(例えば、山演出、海演出、街演出の順番)にしたがって、最初に選択する(スロットマシン1の起動時に選択する)演出種類の演出制御データおよび画像データを選択する。このように、稼動期間に応じて、演出種類を選択して実行することができる。
図6の(b)に示すチャンス演出選択情報テーブルは、前述の特別チャンス選択率切替えを行なうために用いるチャンス演出選択情報が記憶されるデータテーブルである。チャンス演出選択情報テーブルは、スロットマシン1の稼動開始日時から経過した時間である稼動期間をいくつかの期間に分類し、その分類された稼動期間ごとに特別チャンスの選択率を切替るために用いられる。このようなチャンス演出選択情報テーブルでは、RAM354に記憶されている。チャンス演出選択情報テーブルにおいては、稼動期間が前述の第1稼動期間、第2稼動期間、第3稼動期間、および、第4稼動期間等の複数の期間に分類されており、期間ごとに、特別役当選時のチャンス演出を選択決定するために用いる特別役当選時チャンス演出テーブルを示すデータが設定されている。
サブ制御部91によりチャンス演出の種類を決定するときにおいて、チャンス演出の種類を決定するためのデータテーブルであるチャンス演出テーブルのうち、大当りとすることが決定されたときに用いられる特別役当選時チャンス演出テーブルが次のような態様で選択されて用いられる。チャンス演出テーブルは、ROM91bに記憶されている。
第1稼動期間では、特別役が内部当選したと決定されたときのチャンス演出を決定するときに、前述の特別役当選時第1チャンス演出テーブル(図中には第1チャンス演出テーブルとして示される)が用いられる。特別役当選時第1チャンス演出テーブルは、前述のように、特別役が内部当選した旨を示す内部当選コマンドがサブ制御部91で受信されたときに、10%の割合で特別チャンスとすることを決定するチャンス演出テーブル(特別チャンス率低設定のチャンス演出テーブル)である。
第2稼動期間では、特別役が内部当選したと決定されたときのチャンス演出を決定するときに、前述の特別役当選時第2チャンス演出テーブル(図中には第2チャンス演出テーブルとして示される)が用いられる。特別役当選時第2チャンス演出テーブルは、前述のように、特別役が内部当選した旨を示す内部当選コマンドがサブ制御部91で受信されたとき、特別役当選時第1チャンス演出テーブルよりも高い20%の割合で特別チャンスとすることを決定するチャンス演出テーブル(特別チャンス率高設定のチャンス演出テーブル)である。
第3稼動期間では、特別役が内部当選したが決定されたときにチャンス演出の種類を決定するときに、特別役当選時第1チャンス演出テーブルが用いられる。第4稼動期間では、チャンス演出の種類を決定するときに、特別役当選時第2チャンス演出テーブルが用いられる。
このように、チャンス演出選択情報テーブルにおいては、稼動期間ごとに特別チャンスが選択される割合が変化するように、特別役当選時のチャンス演出を選択決定するために用いる特別役当選時チャンス演出テーブルを示すデータが設定されている。
サブ制御部91では、スロットマシン1の稼動開始日時に基づいてチャンス演出選択情報テーブルを自動的に作成するためのデータおよびプログラムがROM91bに記憶されており、そのプログラムおよびデータにより、スロットマシン1の稼動開始日時が登録されたときに、その登録された稼動開始日時に基づいて、図6の(b)に示すようなチャンス演出選択情報テーブルが自動的に作成され、RAM354に記憶される。このようなチャンス演出選択情報テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて任意に変更することが可能である。
尚、図6の(b)に示すチャンス演出選択情報テーブルでは、特別役当選時チャンス演出テーブルとして、特別チャンス率低設定のチャンス演出テーブルと特別チャンス率高設定のチャンス演出テーブルとを稼動期間の経過に応じて交互に選択する例を示した。しかし、これに限らず、例えば、特別役当選時第1チャンス演出テーブル、特別役当選時第1チャンス演出テーブルよりも特別チャンスが選択される割合が高い特別役当選時第2チャンス演出テーブル、特別役当選時第2チャンス演出テーブルよりも特別チャンスが選択される割合が高い特別役当選時第3チャンス演出テーブル、および、特別役当選時第3チャンス演出テーブルよりも特別チャンスが選択される割合が高い特別役当選時第4チャンス演出テーブルを設け、第1稼動期間において特別役当選時第1チャンス演出テーブルを選択し、第2稼動期間において特別役当選時第2チャンス演出テーブルを選択し、第3稼動期間において特別役当選時第3チャンス演出テーブルを選択し、第4稼動期間において特別役当選時第4チャンス演出テーブルを選択するようにチャンス演出選択情報テーブルを構成してもよい。このようにしたときには、第1稼動期間、第2稼動期間、第3稼動期間、第4稼動期間と期間が経過するごとに、特別役当選時に特別チャンスが選択される割合が段階的に増加するので、遊技者の興趣を向上させることができ、遊技場の集客力を向上させることができる。
図6の(c)に示すプロジェクト実行情報テーブルは、図6の(a)に示す稼動期間別演出選択情報テーブルに基づくプロジェクトを実行する予定日時(実行日時)と、実行するプロジェクトに関する情報(プロジェクト情報)とを、プロジェクトごとに示すプロジェクト実行情報のデータテーブルである。図6の(c)では、プロジェクト実行情報テーブルの一部のデータが示されている。
第1のプロジェクトは、図6の(a)に示す稼動期間別演出選択情報テーブルに設定された第2の稼動期間となったとき(稼動開始日時から第4週目の6月22日の18時00分)に、演出種類を変更するプロジェクトであり、「プロジェクト1」というプロジェクト名が付与されている。第2のプロジェクトは、(a)に示す稼動期間別演出選択情報テーブルに設定された第3の稼動期間となったとき(稼動開始日時から第7週目の7月13日の18時00分)に、演出種類を変更するプロジェクトであり、「プロジェクト2」というプロジェクト名が付与されている。第3のプロジェクトは、(a)に示す稼動期間別演出選択情報テーブルに設定された第4の稼動期間となったとき(稼動開始日時から第10週目の8月3日の18時00分)に、演出種類を変更するプロジェクトであり、「プロジェクト3」というプロジェクト名が付与されている。
サブ制御部91では、スロットマシン1の稼動開始日時に基づいてプロジェクト実行情報テーブルを自動的に作成するためのデータおよびプログラムがROM91bに記憶されており、そのプログラムおよびデータにより、スロットマシン1の稼動開始日時が登録されたときに、その登録された稼動開始日時に基づいて、図6の(c)に示すようなプロジェクト実行情報テーブルが自動的に作成され、RAM354に記憶される。このようなプロジェクト実行情報テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて任意に変更することが可能である。
図6の(d)に示すプロジェクト予告情報テーブルは、図6の(c)に示すプロジェクトについてのプロジェクト予告を実行する予定日時をプロジェクトごとに対応付けたプロジェクト予告情報のデータテーブルである。(d)では、プロジェクト予告情報テーブルの一部のデータが示されている。
プロジェクト予告は、複数回(この例では、予告1〜予告7の合計7回)行なわれるように予め定められており、各予告回について、予告実行日時が定められている。予告実行日時は、各プロジェクトの実行日時を基準とし、その実行日時よりも所定期間前の日時に設定される。プロジェクト予告は、例えば、4日前、3日前、2日前、1日前というように所定日数前から毎日実行され、プロジェクトの実行当日には、12時00分(6時間前)、15時00分(3時間前)、17時00分(1時間前)というように複数回実行されるように設定されている。このようにプロジェクト予告が行なわれることにより、遊技者にプロジェクトが実行される日時が報知されるので、遊技者は、プロジェクトが実行される日時を容易に認識することができる。これにより、遊技者は、プロジェクト予告に基づいて知った日時に遊技場を訪れて、プロジェクトが実行されるスロットマシン1で遊技ができるようにスケジュールを調整することができるので、プロジェクトの実行時においてスロットマシン1においてその実行を容易に見ることができるようになる。
尚、プロジェクト予告は、予告実行日時を予め定めずに、ランダムな日時に実行するようにしてもよい。例えば、プロジェクト予告を実行するか否かの判定を周期的またはランダムなタイミングで行ない、その判定において実行することが決定されたときにおいて、プロジェクト予告を実行可能なタイミング(例えば、チャンス演出や特別演出が行われていないタイミング)となったときにプロジェクト予告を実行すればよい。その場合においては、RTCM110で計時されている現在の日時と、プロジェクト実行情報テーブルに記憶されているプロジェクトの実行日時との時間差を求め、その時間差に基づいて、あと何日何時間でプロジェクトが実行される旨を液晶表示器51において表示する。また、プロジェクト予告は、特定のチャンス演出が実行された後のタイミングで実行するようにしてもよく、後述するようなデモ表示が実行されるタイミングで、スロットマシン1ごとに行なわれるデモ表示、または、複数台のスロットマシン1で一斉に実行される前述の一斉デモ表示として実行するようにしてもよい。ここで、デモ表示とは、メイン制御部41から待機コマンドを受信したとき(遊技者による操作が一定時間なされないときや精算操作がなされたとき)、および、実行時刻が予め設定されたデモ表示の実行タイミングとなったとき等のデモ表示の実行条件が成立したときに、予め定められたデモ表示画像を表示することをいう。
サブ制御部91では、スロットマシン1の稼動開始日時に基づいてプロジェクト予告情報テーブルを自動的に作成するためのデータおよびプログラムがROM91bに記憶されており、そのプログラムおよびデータにより、スロットマシン1の稼動開始日時が登録されたときに、その登録された稼動開始日時に基づいて、図6の(d)に示すようなプロジェクト予告情報テーブルが自動的に作成され、RAM354に記憶される。このようなプロジェクト予告情報テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて任意に変更することが可能である。
図6の(e)に示す告知情報テーブルは、液晶表示器51を用いて、スロットマシン1または遊技場に関する各種の情報を遊技者に告知するときに、告知する情報の種類と、告知する曜日および時刻との関係を示す告知情報のデータテーブルである。図6の(e)に示す告知情報テーブルでは、告知する情報の一例として、本日イベント告知と、店長一押し台告知と、おすすめ台告知とが示されている。本日イベントとは、遊技場において本日行なわれる各種イベントに関する情報をいう。店長一押し台とは、遊技場の店長が推薦する遊技台(スロットマシン1の台)に関する情報をいう。おすすめ台とは、遊技場が遊技をすることを薦める遊技台に関する情報をいう。図6の(e)に示す告知情報テーブルでは、遊技場が営業をする曜日ごとに、告知を行なう時刻が設定されている。
サブ制御部91では、告知情報テーブルを作成するためのデータおよびプログラムがROM91bに記憶されているとともに、遊技場の店員による設定操作部355の操作に基づいて告知情報テーブルにおける各告知情報の日時を設定するプログラムがROM91bに記憶されており、例えば、スロットマシン1の稼動開始日時が登録されたときに、データが未設定の告知情報テーブルを自動的に作成し、RAM354に記憶する。その後、遊技場の店員による設定操作部355の操作に基づいて、告知情報テーブルの内容が任意に設定される(RAM354に記憶される)。このような告知情報テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて任意に変更することが可能である。また、このような告知情報テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて新たに作成することが可能である。このように設定された告知情報は、設定された日時となって告知が実行された後、すなわち、設定された日時が過ぎたことに基づいて、自動的に消去される。
図6の(f)に示す特別演出情報テーブルは、ミッション演出を行なう特別演出の実行を許可するか否かの情報を、稼動期間別に示すデータテーブルである。スロットマシン1については、特別演出の実行が許可されているときにおいて、特別役が当選したとき、またはハズレのときに行われる特別演出抽選に当選したときに、特別演出が実行される。
図6の(f)に示す特別演出情報テーブルでは、スロットマシン1の稼動開始日から所定期間(例えば、1ヶ月)が経過するまで(例えば、2006年6月30日18時00分まで)、特別演出の実行が不許可状態となり、その所定期間経過後に特別演出の実行が許可状態となる。これにより、スロットマシン1の稼動開始日から所定期間が経過するまでは特別演出が実行されないが、その所定期間が経過した後は、特別演出抽選に当選したときに特別演出が実行されることとなるので、稼動期間の長さに応じて、実行される演出が異なることとなる。
図6の(g)に示す一斉動作情報テーブルは、前述の一斉動作を行なうために設けられたデータテーブルである。一斉動作情報テーブルは、一斉デモ表示と一斉演出とのそれぞれについて、遊技場が営業をする曜日ごとに、実行を開始する時刻、および、実行を終了する時刻が設定されている。この実施の形態の場合には、一斉デモ表示および一斉演出のそれぞれについて1日に複数回(2回)実行させることができるように実行を開始する時刻および実行を終了する時刻が設定可能である。
例えば、この例では、一斉デモ表示として、月曜日から日曜日までの毎日において9時40分に開始して9時45分に終了する一斉デモ表示(1)と、月曜日から日曜日までの毎日において23時30分に開始して23時35分に終了する一斉デモ表示(2)とが設定されている。この例では、一斉デモ表示(1)と一斉デモ表示(2)との両方が遊技場の営業時間(10時00分〜23時00分)外のタイミングで実行されるように設定されているが、このような一斉デモ表示は、遊技場の営業時間内のタイミングで実行されるように設定されてもよい。
また、この例では、一斉演出として、月曜日から日曜日までの毎日において15時00分に開始して15時05分に終了する一斉演出(1)と、月曜日から日曜日までの毎日において20時00分に開始して20時05分に終了する一斉演出表示(2)とが設定されている。この例では、一斉演出(1)と一斉演出(2)との両方が遊技場の営業時間(10時00分〜23時00分)内のタイミングで実行されるように設定されているが、このような一斉演出は、遊技場の営業時間外のタイミングで実行されるように設定されてもよい。
サブ制御部91では、一斉動作情報テーブルを作成するためのデータおよびプログラムがROM91bに記憶されているとともに、遊技場の店員による設定操作部355の操作に基づいて一斉動作情報テーブルにおける各データを設定するプログラムがROM91bに記憶されており、例えば、スロットマシン1の稼動開始日時が登録されたときに、データが未設定の一斉動作情報テーブルを自動的に作成し、RAM354に記憶する。その後、遊技場の店員による設定操作部355の操作に基づいて、一斉動作情報テーブルの内容が任意に設定される(RAM354に記憶される)。このような一斉動作情報テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて任意に変更することが可能である。また、このような一斉動作情報テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて新たに作成することが可能である。
尚、前述の各種情報テーブルの内容の設定および変更は、選択ボタン358の構成を、設定操作部355と同様に各種情報の入力操作を行なうことが可能な操作部に変更してもよい。その操作部は、遊技者が知ることができない所定の暗証番号を入力する等の所定の操作を行なった場合にのみ、各種情報の入力操作を行なうことが可能な操作部として機能し、各種情報の入力操作を行なうことが可能となっていないときには、選択ボタン358として機能するように構成する。
次に、演出制御コマンドおよび標準日時コマンドの代表例を説明する。図8は、演出制御コマンドおよび標準日時コマンドのそれぞれの代表例を表形式で示す図である。図8の(a)においては、代表的な演出制御コマンドのそれぞれについて、MODEのデータとEXTのデータとがそれぞれ16進数で示されるとともに、コマンドによる指示内容が示される。また、図8の(b)においては、代表的な演出制御コマンドのそれぞれについて、MODEのデータとEXTのデータとがそれぞれ16進数で示されるとともに、コマンドによる指示内容が示される。尚、図中において、XXHは、16進数であることを示しており、演出制御コマンドによる指令内容に応じて任意に設定される値である。
図8の(a)において、コマンド80XXHはBETコマンド、コマンド81XXHは内部当選コマンド、コマンド82XXHはリール回転開始コマンド、コマンド83XXHはリール停止コマンド、コマンド84XXHは入賞判定コマンド、コマンド85XXHは払出開始コマンド、コマンド86XXHは払出終了コマンド、コマンド87XXHは遊技状態コマンド、コマンド88XXHは待機コマンド、コマンド89XXHは打止コマンド、コマンド8AXXHはエラーコマンド、コマンド8BXXHは設定開始コマンド、コマンド8CXXHは初期化コマンド、である。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、メダル投入時、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、自動停止によるものか否か、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止制御が行われる毎に送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(通常遊技状態であるか、ビッグボーナス中であるか、レギュラーボーナス中であるか、等)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するときに送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
設定開始コマンドは、設定変更モードの開始を示すコマンドであり、設定開始時、すなわち設定変更モードに移行した時点で送信される。
初期化コマンドは、遊技状態が初期化された旨を示すコマンドであり、設定終了時、すなわち設定変更モードの終了時に送信される。
これら各演出制御コマンドは、後述する起動処理及びゲーム処理において生成され、RAM41cの特別ワークに設けられたコマンドキューに一時格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)において送信される。
図8の(b)に示すように、標準日時コマンドは、標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、標準年コマンド、および、送信終了コマンドを含む。
コマンド20XXHは、標準秒を示す標準秒コマンドであり、EXTデータの設定により何数であるかが指定される。コマンド21XXHは、標準分を示す標準分コマンドであり、EXTデータの設定により何分であるかが指定される。コマンド22XXHは、標準時を示す標準日コマンドであり、EXTデータの設定により何時であるかが指定される。コマンド23XXHは、標準曜を示す標準曜コマンドであり、EXTデータの設定により何曜日であるかが指定される。コマンド24XXHは、標準日を示す標準日時コマンドであり、EXTデータの設定により何日であるかが指定される。コマンド25XXHは、標準月を示す標準月コマンドであり、EXTデータの設定により何月であるかが指定される。コマンド26XXHは、標準年を示す標準年コマンドであり、EXTデータの設定により何年(西暦)であるかが指定される。ここで、EXTデータは1バイトのデータであるので、「0〜255」の範囲の数値データしか指定できないので、この実施の形態の場合は、「0〜255」の範囲で数値データを指定することにより、西暦の「2000年〜2255年」の範囲の年を示す。例えば、EXTデータが「0」のときにはそのデータが「2000年」を指定し、EXTデータが「225」のときにはそのデータが「2225年」を指定するのである。この実施の形態の場合は、サブ制御部91が、そのような「0〜255」の範囲の数値データを「2000年〜2255年」の範囲の数値データに置換える処理を行なう。尚、EXTデータとしては、2バイトのデータを用いることにより、その数値データで直接的に2000年等の西暦の年を指定するようにしてもよい。コマンド2700Hは、標準日時コマンドの送信が終了したときに、当該送信が終了したことを指定する送信終了コマンドである。また、EXTデータとしては、1バイトのデータを用いて西暦の下2桁を指定するようにしてもよい。
標準日時コマンドは、前述したように、標準日時データ出力装置300から出力されるコマンドであり、標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、および、標準年コマンドの順番で順次送信され、送信終了時において、送信終了コマンドが送信される。
サブ制御部91では、このような順番で送信された標準日時コマンドを、順次受信し、受信したコマンドに基づいて、時計・カレンダカウンタ部1020における秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、および、年レジスタ1027のそれぞれのカウント値を順次新たに設定していくことにより、これらのカウント値を標準の年、月、日、曜、時、分、秒に設定し、現在の年、月、日、曜、時、分、秒を正しくカウントすることができるようになる。
また、サブ制御部91では、送信終了コマンドを受信したときに、液晶表示器51において、日時の設定が完了した旨を示すメッセージを表示する日時設定完了報知を実行する。
次に、一斉デモ表示の表示例を説明する。
一斉デモ表示は、各スロットマシン1の液晶表示器51において、図6の(g)に示す一斉動作情報テーブルに設定された一斉デモ表示の開始時刻となったときに、予め定められた一斉デモ表示用画像(例えば、スロットマシン1の製造メーカ名)の表示を開始させ、一斉動作情報テーブルに設定された一斉デモ表示の終了時刻となったときに、一斉デモ表示用画像の表示を終了させることにより行なわれる。
このような一斉デモ表示を行なう制御は、各スロットマシン1に設けられたRTCM110の計時値に基づいてスロットマシン1ごとに行なわれるため、同時に開始されないとき(同期して実行されないとき)には、スロットマシン1相互間でRTCM110の計時値にずれが生じていると判断することができる。これにより、例えば遊技場の営業時間外にこのような一斉デモ表示を行なうことに基づいて、各遊技場においてスロットマシン1相互間でRTCM110の計時値にずれが生じているか否かを判断し、ずれが生じていると判断したときには、標準日時データ出力装置300を用いて、各スロットマシン1のRTCM110の計時値を標準日時データに基づいて設定し直すようにすれば、そのような計時値のずれを解消することができる。
このように、各遊技場に設置された各スロットマシン1におけるRTCM110の計時値のずれを解消することができれば、前述したような遊技場の営業時間内において各スロットマシン1で行なわれる一斉演出を、各遊技場に設けられた全スロットマシン1において同期させて行なうことができるようになる。
尚、遊技場内のスロットマシン1を設置位置(例えば、1列)に基づいてグループ化して、これらグループごとに一斉演出を行っても良い。
また、各スロットマシン1で行なわれる一斉演出は、一斉デモ表示と同様に、各遊技場に設置されたスロットマシン1において一斉に行なわれる演出であって、この実施の形態の例では、各スロットマシン1の演出効果LED52、リールLED55が、所定の発光パターンで点灯動作させられる。この一斉演出における発光パターンは、一斉演出特有のものであってもよく、他の演出の実行時に用いられる発光パターンと共通に用いられるものであってもよい。つまり、一斉演出における発光パターンは、一斉演出であることが識別できるようなものであればどのような発光パターンを用いてもよい。
尚、一斉演出は、演出効果LED52、リールLED55以外のランプを用いて行なうようにしてもよい。また、一斉演出は、ランプを動作させる制御に加えて、予め定められた音を出力する制御を行なうものであってもよい。また、一斉演出は、ランプを動作させる制御に加えて、液晶表示器51において予め定められた画像を表示する制御(例えば、その時点で液晶表示器51に表示されているゲーム中の演出用の画像に、予め定められた一斉演出用の画像を重畳して表示する制御)を行なうものであってもよい。また、一斉演出は、液晶表示器51において予め定められた画像を表示する制御のみを行なうものであってもよい。また、一斉演出は、液晶表示器51において予め定められた画像を表示する制御に加えて、予め定められた音を出力する制御を行なうものであってもよい。また、一斉演出は、予め定められたランプを動作させる制御と、液晶表示器51において予め定められた画像を表示する制御と、予め定められた音を出力する制御とを組合せて行なうものであってもよい。
このような一斉演出を、遊技場の営業時間内において各遊技場で行なうことにより、スロットマシン1により行なわれる演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
尚、一斉演出が実行されている期間中には、それ以外の期間と比べて、前述の特別チャンスの出現率を増加させる制御、および、演出の種類を変更する制御のうち、いずれ1つ、または、いずれかの組合せを実行する等、特有の制御を行なうようにしてもよい。
次に、図9〜図13を用いて、液晶表示器51での演出表示の一例を説明する。図9および図10は、液晶表示器51でプロジェクトおよびプロジェクト予告が実行されるときの演出表示の一例を示す表示画面図である。図9および図10においては、時間経過にしたがって、演出表示の具体例(図中、「演出」という名称が付与された一連の流れ)、および、演出表示に関連する事象(図中、「事象」という名称が付与された一連の流れ)が示される。
(a)のように2006年6月1日の18時00分が稼動開始日時として登録された場合には、(d)のように6月22日の18時00分にプロジェクト1が実行されるまで、演出種類A1が選択される。演出種類A1は、例えば、(a)のように、春の山をイメージさせる背景画像と、数字のみで形成される図柄とよりなる基本画面を含む。そして、演出種類A1は、(a)のように、春の山をイメージさせるキャラクタ(例えば、鳥701、気球702等のキャラクタ)が表示される複数種類のチャンス演出種類a、b・・・等の演出画像を含む。
そして、例えば、図6の(d)のプロジェクト予告情報テーブルの設定にしたがって、(b)のように、プロジェクト1の実行日時の4日前からプロジェクト予告の実行が開始される。例えば、プロジェクト予告として、液晶表示器51では、(b)のような「プロジェクトまであと4日」、(c)のような「プロジェクトまであと6時間」というようなプロジェクトを予告するメッセージが表示される。このようなプロジェクト予告が実行される日時は、プロジェクト予告情報テーブルにおいて、各プロジェクトの実行日時を基準とし、その実行日時よりも所定期間前(4日前、3日前、2日前、1日前、6時間前、3時間前、1時間前)の日時に設定されている。このようなプロジェクト予告の表示は、ゲームが開始される(BETコマンドを受信する)という条件、および、プロジェクト予告の表示が開始されてから所定期間(例えば、20分)が経過したという条件のうちいずれかが先に成立したときに終了し、その後は、通常の演出が行なわれる。
その後、(d)のように、プロジェクト1の実行日時である6月22日の18時00分となると、図6の(c)のプロジェクトテーブルの設定にしたがって、選択する演出種類が演出種類A1から演出種類B1に変更される。演出種類B1は、例えば、(d)のように、春の海をイメージさせる背景画像と、海の生物および数字で形成される図柄とよりなる基本画面を含む。そして、演出種類B1は、(d)のように、海をイメージさせるキャラクタ(例えば、タツノオトシゴ703、潜水艇704等のキャラクタ)が表示される複数種類のチャンス演出種類a、b・・・等の演出画像を含む。
その後、図示は省略するが、(e)のようにプロジェクト2の実行日時である7月13日の18時00分となるまでに、図6の(d)のプロジェクト予告情報テーブルの設定にしたがって、プロジェクト2の実行日時の4日前からプロジェクト予告の実行が開始される。そして、(e)のように、プロジェクト2の実行日時である7月13日の18時00分となると、図6の(c)のプロジェクトテーブルの設定にしたがって、選択ボタン358の操作に基づいて、演出種類A2と演出種類B2とのいずれかを選択することが可能となり、例えば(e)に示すような演出種類選択画面が表示される。
演出種類選択画面では、「演出選択可」というメッセージが表示されることにより、選択ボタン358の操作に基づいて、演出種類A2と演出種類B2とのいずれかを選択することが可能となったことが示される。例えば、(e)に示すように、液晶表示器51において、夏の山をイメージさせる演出種類A2の基本画面が表示されているときに選択ボタン358が操作されると、画面が切換わり、(f)のように夏の海をイメージさせる演出種類B2の基本画面が表示される。このときにも、さらに演出種類を選択可能であるので、「演出選択可」というメッセージが表示される。また、夏の海をイメージさせる演出種類B2の基本画面が表示されているときに選択ボタン358が操作されると、画面が切換わり、(g)のように夏の山をイメージさせる演出種類A2の基本画面が表示される。このときにも、さらに演出種類を選択可能であるので、「演出選択可」というメッセージが表示される。このように、選択ボタン358を操作するごとに、選択される演出種類が切換わるのである。演出種類選択画面では表示中の画面が示す演出種類が選択中の演出種類を示しており、演出が実行されるときには、表示中の画面が示す演出種類を用いて演出が実行される。
また、図示は省略するが、図6に示すプロジェクト3の実行日時である8月3日の18時00分となるまでに、図6の(d)のプロジェクト予告情報テーブルの設定にしたがって、プロジェクト3の実行日時の4日前からプロジェクト予告の実行が開始される。そして、プロジェクト3の実行日時である8月3日の18時00分となると、図6の(c)のプロジェクトテーブルの設定にしたがって、選択ボタン358の操作に基づいて、演出種類A3と演出種類B3と演出種類C1とのいずれかを選択することが可能となり、例えば(e)に示すものと同様の演出種類選択画面が表示される。
その場合における演出種類選択画面では、「演出選択可」というメッセージが表示されることにより、選択ボタン358の操作に基づいて、演出種類A3と演出種類B3と演出種類C1とのいずれかを選択することが可能となったことが示される。例えば、液晶表示器51において、秋の山をイメージさせる演出種類A3の基本画面が表示されているときに選択ボタン358が操作されると、画面が切換わり、秋の海をイメージさせる演出種類B3の基本画面が表示される。このときにも、さらに演出種類を選択可能であるので、「演出選択可」というメッセージが表示される。そして、演出種類B3の基本画面が表示されているときに選択ボタン358が操作されると、画面が切換わり、春の街をイメージさせる演出種類C1の基本画面が表示される。このときにも、さらに演出種類を選択可能であるので、「演出選択可」というメッセージが表示される。さらに、演出種類C1の基本画面が表示されているときに選択ボタン358が操作されると、画面が切換わり、再び演出種類A3の基本画面が表示される。このときにも、さらに演出種類を選択可能であるので、「演出選択可」というメッセージが表示される。
このように、選択ボタン358を操作するごとに、選択される演出種類が、3つの演出種類の間で切換わるのである。この場合の演出種類選択画面では、2つの演出種類のうちから演出種類を選択できる前述の場合と同様に、選択表示中の画面が示す演出種類が選択中の演出種類を示しており、演出が実行されるときには、表示中の画面が示す演出種類を用いて演出が実行される。
プロジェクト3が実行されたときには、プロジェクト3が実行される前と比べて、選択ボタン358を用いて選択できる演出の種類が増加するので、演出選択の幅が広がり、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
図11および図12は、液晶表示器51で告知が実行されるときの演出表示の一例を示す表示画面図である。図11および図12においては、図9および図10と同様に、演出表示の具体例、および、演出表示に関連する事象が示される。
ここでは、日曜日における告知の演出表示の例を説明する。液晶表示器51においては、(a)のようにスロットマシン1の電源投入後、図6の(g)の一斉動作情報テーブルにおける一斉デモ表示の設定にしたがって、前述した一斉デモ表示が行なわれる。そして、一斉デモ表示の終了後、通常の演出が行なわれる。その後、10時00分になると、図6の(e)の告知情報テーブルの設定にしたがって、(b)のように、本日のイベントの情報を告知する演出が行なわれる。このような告知の演出の表示は、(c)のような次回のゲームが開始されるという条件、および、(d)のような告知の演出の表示が開始されてから所定期間(例えば、20分)が経過したという条件のうちいずれかが先に成立したときに終了し、その後は、(c)〜(e)のように、通常の演出が行なわれる。尚、このような告知の演出表示で表示される告知情報は、前述のような終了条件が成立した後にも、一定期間が経過するまで、告知する情報を液晶表示器51の画面隅部等の所定位置に縮小して表示する等、液晶表示器51においてゲームの進行に基づく演出(通常の演出やチャンス演出、特別演出など)が実行されているときでも、継続的に表示するようにしてもよい。
次に、17時00分になると、図6の(e)の告知情報テーブルの設定にしたがって、(f)のように、店長一押台の情報を告知する演出が行なわれる。その後は、(c)〜(e)の場合と同様の条件の成立に基づいて、(g)〜(i)のように、通常の演出が行なわれる。そして、次に、21時00分になると、図6(e)の告知情報テーブルの設定にしたがって、(j)のように、おすすめ台の情報を告知する演出が行なわれる。その後は、(c)〜(e)の場合と同様の条件の成立に基づいて、(k)〜(n)のように、通常の演出が行なわれる。
図13は、液晶表示器51で特別演出が実行されるときの演出表示の一例を示す表示画面図である。図13においては、図9等と同様に、演出表示の具体例、および、演出表示に関連する事象が示される。
液晶表示器51においては、(a)のようにスロットマシン1の電源投入後、図6の(g)の一斉動作情報テーブルにおける一斉デモ表示の設定にしたがって、前述した一斉デモ表示が行なわれる。そして、一斉デモ表示の終了後、通常の演出が行なわれる。
スロットマシン1の稼動開始日から、図6の(f)に示すような所定の稼動期間が経過したとき(この例では、2006年7月1日)には、特別役が当選した場合、もしくははずれの場合に各々あらかじめ定められた割合で、ミッション演出が行なわれる特別演出を実行することが許可される。例えば、特別役が当選したときに10%の割合で、もしくははずれの場合に1%の割合で、(b)のように特別演出として、ミッション演出が行なわれる。
ミッション演出においては、(c)のように「20分以内にたこをだせ」というようなミッションの達成条件が表示される特別演出の開始時における演出表示が行なわれ、特別演出期間が開始する。ミッション演出の期間は、達成条件によって異なり、その期間内に条件が達成したときには、(d)〜(f)に示すように、「成功」の文字を表示させる表示制御が行なわれることによりミッションが達成したことが示され、特別役の当選が告知されることとなる。一方、期間内に条件を達成できなかった場合には、(g)のような「失敗」および(h)のような「残念」というようなミッションが達成できなかったことを示すメッセージが表示される特別演出の終了時における演出表示が行なわれる。
その後は、(i)のように、例えば通常の演出が行なわれる等、ミッションの結果に応じた演出状態となる。具体的には、ミッションが達成されて特別役に当選した場合、その後ボーナスの終了に伴って通常の演出に戻る。また、ミッション演出が達成されない場合において、通常の演出に戻るようになっている。
次に、本実施例におけるメイン制御部41のCPU41aが実行する制御内容を、図14に基づいて以下に説明する。
CPU41aは、リセット回路49からリセット信号が入力されると起動処理(Sd1)を行う。尚、リセット信号は、電源投入時及びメイン制御部41の動作が停滞した場合に出力される信号であるので、起動処理は、電源投入に伴うCPU41aの起動時及びCPU41aの不具合に伴う再起動時に行われる処理である。具体的には、周辺機器等の初期化、電圧の安定の判定、RAM異常の判定、停電前の制御状態の復帰等を行い、Sd2〜Sd7のゲーム処理に移行する。
ゲーム処理では、BET処理(Sd2)、内部抽選処理(Sd3)、リール回転処理(Sd4)、入賞判定処理(Sd5)、払出処理(Sd6)、ゲーム終了時処理(Sd7)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
Sd2のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点で賭数を確定する処理を実行する。遊技状態に応じた規定数は、通常遊技状態及びRTにおいて3、レギュラーボーナスにおいては、1が定められている。すなわちレギュラーボーナス(ビッグボーナス中のレギュラーボーナスを含む)においては、通常遊技状態やRTよりも少ない賭数でゲームを行うことが可能となる。
Sd3のステップにおける内部抽選処理では、Sd2のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲームスタートと同時に内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、前述のように遊技状態に応じて対象となる役または役の組み合わせ(通常遊技状態及びRTにおいて特別役を持ち越していない場合には、特別役、再遊技役、小役の全てが対象となり、通常遊技状態及びRTにおいて特別役を持ち越している場合には、再遊技役、小役が対象となり、レギュラーボーナスにおいては、小役のみが対象となる。)について入賞を許容するか否かの抽選を行い、当選した場合には、当選した役または役の組み合わせの当選を示す当選フラグがRAM41cに設定される。また、レギュラーボーナス(ビッグボーナス中のレギュラーボーナスを含む)においては、通常遊技状態やRTよりも高確率にて小役の抽選を行うようになっており、通常遊技状態やRTよりも高確率で小役が当選するようになっている。
Sd4のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sd5のステップにおける入賞判定処理では、Sd4のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。入賞判定処理では、特に通常遊技状態及びRTにおいてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)の入賞が判定された場合に、ビッグボーナス中フラグをRAM41cに設定することで遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としてのビッグボーナスへ移行させる制御を行うとともに、通常遊技状態及びRTにおいてレギュラーボーナスの入賞が判定された場合に、レギュラーボーナス中フラグをRAM41cに設定することで遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としてのレギュラーボーナスへ移行させる制御を行う。
Sd6のステップにおける払出処理では、Sd5のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
Sd7のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。また、ゲーム終了時処理では、RTに関連する制御を行うRT処理についても行われる。また、ゲーム終了時処理では、レギュラーボーナス中において、入賞回数やゲーム数をカウントし、終了条件(入賞回数が8ゲームに到達するか、ゲーム数が12ゲームに到達すること)が成立したか否かを判定し、終了条件が成立した場合にレギュラーボーナス中フラグをクリアし、レギュラーボーナスを終了させる制御を行う。ビッグボーナス中において、レギュラーボーナス中か否かを判定し、レギュラーボーナス中ではないと判定された場合に、レギュラーボーナス中フラグをRAM41cに設定し、レギュラーボーナスに移行させる制御を行う。すなわちビッグボーナス中においては、ビッグボーナスの終了条件が成立するまで、常時レギュラーボーナスに制御されるようになっている。更に、ビッグボーナス中においては、メダルの払出枚数をカウントし、終了条件(ビッグボーナス中のメダルの払出総数が465枚を超えること)が成立したか否かを判定し、終了条件が成立した場合にビッグボーナス中フラグ(レギュラーボーナス中であればレギュラーボーナス中フラグも)クリアし、ビッグボーナスを終了させる制御を行う。
次に、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91のCPU91aが実行する各種制御内容を、図15〜図30のフローチャートに基づいて以下に説明する。
CPU91aは、サブ制御部91にリセット回路95からリセット信号が入力されると、図15に示す起動処理(サブ)を行う。
起動処理(サブ)では、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sr1)、RAM91cへのアクセスを許可する(Sr2)。そして、RAM91cの全ての格納領域のRAMパリティを計算し(Sr3)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sr4)。
RAM91cのデータが正常であれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sr4のステップにおいてRAMパリティが0であれば、RAM91cに格納されているデータが正常であるので、Sr5のステップに進み、電断前の演出状態を復帰させる。すなわち、電断前に最後に実行していた制御パターンを設定した後(Sr5)、設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行し(Sr6)、割込を許可して(Sr7)、ループ処理に移行する。
また、Sr4のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM91cに格納されているデータが正常ではないので、RAM91cを初期化した後(Sr8)、待機パターンを制御パターンとして設定した後(Sr9)、設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行し(Sr6)、割込を許可して(Sr7)、ループ処理に移行する。
図16は、CPU91aが内部クロックのカウントに基づいて1.12msの間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)の制御内容を示すフローチャートである。
タイマ割込処理(サブ)においては、まず、バッファにコマンドが格納されているか否かを判定する(Ss1)。バッファにコマンドが格納されていなければ、Ss5のステップに進み、バッファにコマンドが格納されていれば、バッファからコマンドを取得し(Ss2)、Ss3のステップに進む。
また、Ss2のステップにおいては、バッファからコマンドを取得した後に、受信したコマンドについて、どのようなコマンドを受信したかを特定するコマンド受信フラグがセットされる。例えば、標準日時コマンドを受信したときには、標準日時コマンドであること、および、標準日時コマンドの種類(標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、および、標準年コマンド)を示すコマンド受信フラグがセットされる。また、標準日時コマンドが受信されたときには、受信された標準日時コマンドに対応して、その標準日時コマンドのEXTデータにより示される年、月、日、曜、時、分または秒の数値データがRAM91cに受信標準値データとして記憶され、RTCM110の計時値の設定用に用いられる。この受信標準値データは、標準日時コマンドが受信されるごとに書換えられる。
Ss3のステップでは、受信したコマンドが内部当選コマンドの場合に、特別演出の実行条件が成立したときに図13に示すような特別演出をするための特別演出処理を実行し、Ss4のステップに進む。
Ss4のステップでは、受信したコマンドが内部当選コマンドの場合に、ROM91bに格納されている演出テーブルを参照し、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定する演出パターン選択処理を実行し、Ss5のステップに進む。
Ss5のステップでは、受信したコマンドに応じた処理を行うとともに、ROM91bに格納されている制御パターンテーブルを参照し、RAM91cに設定されている演出パターン及び受信したコマンドに対応して登録されている制御パターンを読み出してRAM91cに設定する制御パターン設定処理を実行し、Ss6のステップに進む。
Ss6のステップでは、受信したコマンドがBETコマンドの場合に、前述のプロジェクト実行に関する情報、プロジェクト予告に関する情報、告知に関する情報、特別演出に関する情報、および、一斉動作に関する情報等の特定情報を管理するための処理である特定情報管理処理を実行し、Ss7のステップに進む。特定情報管理処理の内容については、図23を用いて後述する。
Ss7のステップでは、前述の一斉演出を実行するための処理である一斉演出処理を実行し、Ss8のステップに進む。一斉演出処理の内容については、図21を用いて後述する。
Ss8のステップでは、Ss5のステップにおいて設定された制御パターンに従って、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の制御を行う演出制御処理を実行し、Ss9のステップに進む。
Ss9のステップでは、前述した標準日時コマンドを受信したときに、そのコマンドに基づいてRTCM110における時計・カレンダカウンタ部1020での年、月、日、曜、時、分、秒のカウント値を、標準の年、月、日、曜、時、分、秒に設定することにより、RTCM110でのカウント値を管理するRTCM管理処理を実行し、Ss10のステップに進む。
Ss10のステップでは、RAM91cの乱数カウンタ等の各種カウンタの値を更新する処理を行った後、Ss11のステップに進み、起動時にRAM91cにバックアップされているデータの内容が正常であるか否かを確認できるように、RAM91cの全ての格納領域の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし、タイマ割込処理(サブ)を終了する。
図17は、図16のSs3による特別演出処理を示すフローチャートである。特別演出処理においては、内部当選コマンドを受信したときに、次のような処理が行なわれる。
まず、この時点において特別演出の実行が許可されている旨を示す特別演出実行許可フラグがセットされているか否かを判断する(S441)。特別演出実行許可フラグがセットされていないと判断したときは、図16に示すフローチャートに復帰する。
尚、特別演出実行許可フラグは、当該ゲームの実施において、内部当選コマンドよりも先に受信されるBETコマンドを受信したときに実行される特定情報管理処理(Ss6)において設定されるフラグである。
S441のステップにおいて、特別演出実行許可フラグがセットされていると判断したときは、特別演出の実行中か否かを示す特別演出実行フラグがセットされているか否かを判断する(S442)。
特別演出実行許可フラグがセットされていないと判断したときは、特別演出を行うか否かを決定するための特別演出抽選を行い(S443)、S443aのステップに進み、抽選結果を確認する。S443aのステップにおいて特別演出を行わない旨を確認したときは、図16に示すフローチャートに復帰する。
S443aのステップにおいて特別演出を行う旨を確認したときは、図13に示すような特別演出を開始させるための処理を行なう(S444)。S444では、ミッション演出の内容を予め定められた複数種類のミッション演出から、ランダムに選択決定し、決定したミッション演出の種類を示すデータをRAM91cに記憶する。この実施の形態では、ミッション演出の基本的な内容が、所定時間以内に所定の入賞を所定回数発生させることである。S444においては、ミッション演出の種類(例えば、20分以内にたこを3回出すことが達成条件である第1のミッション演出、20分以内にクジラを5回出すことが達成条件である第2のミッション演出、20分以内に亀を7回出すことが達成条件である第3のミッション演出、10分以内に潜水艇を2回出すことが達成条件である第4のミッション演出、10分以内にタツノオトシゴを4回出すことが達成条件である第5のミッション演出というような複数種類のミッション演出)と選択確率が設定されたミッション演出選択データテーブルを用いて、実行するミッション演出の種類を選択決定し、決定したミッション演出の種類を示すミッション演出種類データをRAM91cに記憶する。そして、S444では、選択決定したミッション演出の種類に応じて、例えば、図13の(c)に示すようなミッション演出の開始時における演出表示(「20分以内にたこを出せ!」というような表示)を行なう。
なお、ミッション演出の種類としては、達成条件におけるミッション期間の条件が異なる複数種類のミッション演出を設けて選択するようにしてもよく、ミッション期間の条件、および、対象とする入賞役の条件が異なる複数種類のミッション演出を設けて選択するようにしてもよい。
次に、前述の特別演出実行フラグをセットする(S445)。このように特別演出実行フラグをセットすることにより、Ss4の演出パターン選択処理において、通常演出時か、特別演出時かに応じて演出パターンを設定することができる。
尚、ミッション演出期間中は前述の特別チャンス演出は実行されないが、ミッション期間中において、特別チャンス演出を実行するようにしてもよい。
そして、特別演出タイマを初期化し(S446)、図16に示すフローチャートに復帰する。ここで、特別演出タイマとは、1回の特別演出が行なわれている期間、すなわち、各ミッションの開始時からの経過時間を計時するためのタイマをいう。この特別演出タイマは、たとえば、特別演出期間(ミッション期間)として指定する20分間に相当するカウント値が初期値として設定され、後述するS447が実行されるごとに1ずつ減算更新されていく。
尚、ミッション期間をゲーム数とする場合には、特別演出タイマにゲーム数をセットして、1ずつ減算更新していけば良い。
また、S443aのステップにおいて、特別演出実行フラグがセットされていると判断したときは、特別演出の実行中であり、S447により特別演出カウンタを1減算更新する。これにより、特別演出の実行中には、S447が実行されるごとに特別演出カウンタが1ずつ減算更新されていくこととなる。次に、特別演出の終了条件が成立したか否かを判断する(S448)。
具体的に、S448では、特別演出の開始時から所定時間(たとえば、20分間)内に特別役(BBまたはRB)が入賞したときという第1の終了条件と、特別演出タイマの値が「0」になって特別演出タイマがタイムアップしたことにより、特別演出の開始時から所定時間(たとえば、20分間)内に特別役(BBまたはRB)が発生しなかったときという第2の終了条件とのうちいずれかが成立したときに、特別演出の終了条件が成立したと判断する。さらに具体的に、第1の終了条件は、特別演出タイマがタイムアップするときまでに、特別役(BBまたはRB)の入賞を示す入賞判定コマンドを受信したときに成立する。つまり、特別演出タイマがタイムアップするまでに特別役(BBまたはRB)の入賞となるときに、第1の終了条件が成立する。また、第2の終了条件は、特別演出タイマがタイムアップしたときに成立する。つまり、特別演出タイマがタイムアップするまでに1回も特別役(BBまたはRB)の入賞とならないときに、第2の終了条件が成立する。
なお、図17の特別演出処理においては、特別演出実行許可フラグがセットされ、かつ、特別演出抽選に当選したときにおいて、特別演出実行フラグがセットされていないとき(S443でNとなるとき)には、S444により特別演出が実行される例を示した。しかし、これに限らず、特別演出抽選を行わずに、特別演出実行許可フラグがセットされ、かつ、特別演出実行フラグがセットされていないとき(S443でNとなるとき)には、特別演出を実行(開始)するようにしてもよい。特別演出を実行(開始)するか否かの判定は、特別演出処理が実行されるごとに毎回行なうようにしてもよく、また、所定時間が経過するごと、または、BETコマンドが送信されてゲームが開始されるごと等のように、予め定められた判定条件が成立するごとに行なうようにしてもよい。
また、本実施例では、特別演出実行許可フラグがセットされているとき、すなわちスロットマシン1の稼動開始日から所定期間(例えば、1ヶ月)が経過して特別演出の実行が許可された状態においてのみ、特別演出が実行されるようになっているが、スロットマシン1の稼動開始日から所定期間が経過したか否かによって、特別演出が実行される割合が異なるものであっても良く、例えば、スロットマシン1の稼動開始日から所定期間が経過した後に、スロットマシン1の稼動開始日から所定期間が経過する前に特別演出が実行される確率(例えば、特別役の当選時に1/10、特別役のハズレ時に1/200)よりも高い確率(例えば、特別役の当選時に1/5、特別役のハズレ時に1/100)で特別演出の実行を決定するようにしても良い。
図18は、図16のSs4のステップによる演出パターン選択処理を示すフローチャートである。演出パターン選択処理においては、内部当選コマンドを受信したときに、次のような処理が行なわれる。
まず、ミッション演出期間中としての特別演出期間中であるか否かを判断する(S471)。具体的に、S471では、前述の特別演出実行フラグがセットされているか否かを判断し、特別演出実行フラグがセットされているときに特別演出期間中であると判断する。特別演出期間中ではないと判断したときは、通常演出時演出パターン設定処理を実行し(S472)、図16に示すフローチャートに復帰する。
通常演出時演出パターン設定処理は、特別演出期間中以外の通常演出期間中について、内部当選コマンド等の情報に基づいて、予め定められた表示結果の決定処理および演出種類の決定処理を行なう処理である。通常演出時演出パターン設定処理の内容については、図19を用いて後述する。
一方、S471のステップにおいて、特別演出期間中であると判断したときは、特別演出時演出パターン選択処理を実行し(S473)、図16に示すフローチャートに復帰する。
特別演出時演出パターン選択処理は、特別演出中について内部当選コマンド等の情報に基づいて、予め定められた表示結果の決定処理および演出種類の決定処理を行なう処理である。特別演出時演出パターン選択処理の内容については、図20を用いて後述する。
このように、特別演出中と通常演出中とでは演出パターンの選択方法が異なる。
図19は、図18のS472による通常演出時演出パターン選択処理を示すフローチャートである。通常演出時演出パターン設定処理においては、次のような処理が行なわれる。
まず、受信した演出制御コマンドに基づいて、特別役(BB・RB)の当選を示す内部当選フラグを受信したか否かを判断する(S501)。特別役の当選を示す内部当選コマンドを受信したと判断したときはS502に進む。
一方、S501のステップにおいて、特別役の当選を示す内部当選コマンドを受信しなかったときは、いずれの役も当選しなかった旨のはずれを示す内部当選コマンドを受信したか否かを判断する(S506)。特別役以外のいずれかの役の当選を示す内部当選コマンドを受信したと判断したときはS509に進む。
S509のステップでは、当選役に応じた演出種類を決定し、当該演出を行う演出パターンをRAM91cに記憶し、図18に示すフローチャートに復帰する。
S506のステップにおいて、はずれを示す内部当選コマンドを受信したと判断したときには、チャンス演出種類を決定するためのチャンス演出テーブルとして、図5の(c)に示すようなはずれ時チャンス演出テーブルを選択し(S507)、選択したはずれ時チャンス演出テーブルを用い、受信した内部当選コマンドに応じて、チャンス演出種類を決定し、当該演出を行う演出パターンをRAM91cに記憶し(S508)、図18に示すフローチャートに復帰する。
また、S501のステップにより特別役(BB・RB)が当選したと判断してS502に進んだときは、後述する特別役当選時第1チャンス演出テーブル選択フラグがセットされているか否かを判断する(S502)。特別役当選時第1チャンス演出テーブル選択フラグがセットされていると判断したときは、チャンス演出種類を決定するためのチャンス演出テーブルとして、特別役当選時第1チャンス演出テーブルを選択し(S503)、S505に進む。
一方、S502のステップにおいて特別役当選時第1チャンス演出テーブル選択フラグがセットされていないと判断したときは、前述の特別役当選時第2チャンス演出テーブル選択フラグがセットされているときであるので、チャンス演出種類を決定するためのチャンス演出テーブルとして、特別役当選時第2チャンス演出テーブルを選択し(S504)、S505に進む。
尚、特別役当選時第1チャンス演出テーブル選択フラグ並びに特別役当選時第2チャンス演出テーブル選択フラグは、当該ゲームの実施において、内部当選コマンドよりも先に受信されるBETコマンドを受信したときに実行される特定情報管理処理(Ss6)において設定されるフラグである。
S505では、S503またはS504により選択した特別役当選時第1チャンス演出テーブルまたは特別役当選時第2チャンス演出テーブルを用い、受信した内部当選コマンドに応じて、チャンス演出種類を決定し、当該演出を行う演出パターンをRAM91cに記憶し(S508)、図18に示すフローチャートに復帰する。
図20は、図18のS473による特別演出時演出パターン選択処理を示すフローチャートである。特別演出時演出パターン選択処理においては、次のような処理が行なわれる。
まず、受信した演出制御コマンドに応じて、液晶表示器51に出力するメッセージを判断する(S521)。具体的には、内部当選コマンドが特別役(BB・RB)の当選を示すコマンドであるときに、ミッションを達成したメッセージを表示結果とすると判断し、当該演出を行う演出パターンをRAM91cに記憶し(S522)、図18に示すフローチャートに復帰する。
内部当選コマンドが特別役(BB・RB)の当選を示さないコマンドであるときに、ミッションを達成しないメッセージを表示結果とすると判断し、当該演出を行う演出パターンをRAM91cに記憶し(S523)、図18に示すフローチャートに復帰する。
図21及び図22は、CPU91aがタイマ割込処理(サブ)のSs4のステップにおいて実行する制御パターン設定処理の制御内容を示すフローチャートである。
制御パターン設定処理では、まず、受信した演出制御コマンドが設定開始コマンドであるか否かを判定する(St1)。そして、受信した演出制御コマンドが設定開始コマンドであれば、設定中報知パターンを制御パターンとして設定し(St1)、制御パターン設定処理を終了して、図16に示すフローチャートに復帰する。
St1のステップにおいて、受信した演出制御コマンドが設定開始コマンドではない場合には、受信した演出制御コマンドが初期化コマンドであるか否かを判定する(St3)。そして受信した演出制御コマンドが初期化コマンドであれば、RAM91cの全ての領域を初期化した後(St4)、前述した待機パターンを制御パターンとして設定し(St5)、制御パターン設定処理を終了して、図16に示すフローチャートに復帰する。
St3のステップにおいて、受信した演出制御コマンドが初期化コマンドではない場合には、受信した演出制御コマンドが待機コマンドであるか否かを判定する(St6)。そして受信した演出制御コマンドが待機コマンドであれば、待機パターンを制御パターンとして設定し(St7)、制御パターン設定処理を終了して、図16に示すフローチャートに復帰する。
St6のステップにおいて、受信した演出制御コマンドが待機コマンドではない場合には、受信した演出制御コマンドが打止コマンドであるか否かを判定する(St8)。そして受信した演出制御コマンドが打止コマンドであれば、更に、打止状態の開始(発生)を示す打止コマンドか否かを判定し(St9)、打止状態の開始を示す打止コマンドであれば、打止報知パターンを制御パターンとして設定し(St10)、制御パターン設定処理を終了して、図16に示すフローチャートに復帰する。一方、打止状態の開始を示す打止コマンドでない場合、すなわち打止状態の解除を示す打止コマンドであれば、待機パターンを制御パターンとして設定し(St7)、制御パターン設定処理を終了して、図16に示すフローチャートに復帰する。
St8のステップにおいて、受信した演出制御コマンドが打止コマンドではない場合には、受信した演出制御コマンドがエラーコマンドであるか否かを判定する(St11)。そして受信した演出制御コマンドがエラーコマンドであれば、更に、エラー状態の発生を示すエラーコマンドか否かを判定し(St12)、エラー状態の発生を示すエラーコマンドであれば、現在設定されている制御パターンを一時的にスタックに退避し(St13)、エラー報知パターンを制御パターンとして設定し(St14)、制御パターン設定処理を終了して、図16に示すフローチャートに復帰する。一方、エラー状態の発生を示すエラーコマンドでない場合、すなわちエラー状態の解除を示すエラーコマンドであれば、St13のステップ、すなわち当該エラーの発生時にスタックに退避していた制御パターンを設定し(St15)、制御パターン設定処理を終了して、図16に示すフローチャートに復帰する。
St11のステップにおいて、受信した演出制御コマンドがエラーコマンドではない場合には、受信した演出制御コマンドが払出開始コマンドであるか否かを判定する(St16)。そして受信した演出制御コマンドが払出開始コマンドであれば、払出パターンをサブパターンとして設定し(St17)、制御パターン設定処理を終了して、図16に示すフローチャートに復帰する。サブパターンは、実行中の演出の制御パターンが設定される領域とは別の領域に設定される制御パターンであり、実行中の演出の制御パターンと同時並行して演出を実行する際に、実行中の演出の制御パターンとは別個に設定される制御パターンである。すなわち通常であれば、新たな制御パターンが設定されると、もとから設定されていた制御パターンが上書きされてしまうのに対して、サブパターンとして制御パターンが設定されることで、2つの制御パターンが同時に設定される。このため、St17のステップにおいて払出パターンがサブパターンとして設定されることで、現在実行中の演出と同時並行して払出パターンに基づく演出が実行されることとなる。
St16のステップにおいて、受信した演出制御コマンドが払出開始コマンドではない場合には、受信した演出制御コマンドが払出終了コマンドであるか否かを判定する(St18)。そして受信した演出制御コマンドが払出終了コマンドであれば、サブパターンとして設定されている払出パターンをクリアし(St19)、制御パターン設定処理を終了して、図16に示すフローチャートに復帰する。すなわちSt19のステップにおいては、同時並行して実行されていた払出パターンに基づく演出のみが終了し、もとから実行されていた演出のみが継続することとなる。
St18のステップにおいて、受信した演出制御コマンドが払出終了コマンドではない場合には、受信した演出制御コマンドが標準日時コマンドであるか否かを判定する(St20)。そして受信したコマンドが標準日時コマンドであれば、受信した標準日時コマンドの第1バイト目のデータに基づいて、受信した標準日時コマンドの種類(標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、標準年コマンド、および、送信終了コマンドという種類)を特定可能な受信フラグである標準日時コマンド受信フラグをセットする(St21)。そして、受信した標準日時コマンドの第2バイト目のデータに基づいて、受信した標準日時コマンドが指示する標準値データを受信標準値データとしてRAM91cの所定の格納領域に格納し(St22)、図16に示すフローチャートに復帰する。
St20のステップにおいて、受信した演出制御コマンドが標準日時コマンドではない場合には、受信した演出制御コマンドが入賞判定コマンドであるか否かを判定する(St23)。そして受信した演出制御コマンドが入賞判定コマンドであれば、当該入賞判定コマンドがビッグボーナスの入賞を示すか否かを判定する(St24)。そして、当該入賞判定コマンドがビッグボーナスの入賞を示す場合には、BB入賞時パターンを制御パターンとして設定し(St25)、制御パターン設定処理を終了して、図16に示すフローチャートに復帰する。一方、当該入賞判定コマンドがビッグボーナスの入賞を示すものではない場合には、更にビッグボーナス以外の入賞を示すか否かを判定する(St26)。そして、当該入賞判定コマンドがビッグボーナス以外の入賞を示す場合には、入賞が発生した際に特有の演出が実行される入賞時演出を実行するための入賞時パターンのうち、発生した入賞に対応する入賞時パターンを制御パターンとして設定し(St27)、制御パターン設定処理を終了して、図16に示すフローチャートに復帰する。尚、St26のステップにおいてビッグボーナス以外の入賞を示すものでない場合には、St32のステップに進む。
St23のステップにおいて受信した演出制御コマンドが入賞判定コマンドではない場合には、受信した演出制御コマンドが遊技状態コマンドであるか否かを判定する(St28)。そして受信した演出制御コマンドが遊技状態コマンドでなければ、St32のステップに進み、遊技状態コマンドであれば、当該遊技状態コマンドが示す遊技状態をRAM91cに設定するとともに(St29)、設定された遊技状態に基づいて当該ゲームがビッグボーナスの終了条件が成立したゲームであったか否かを判定する(St30)。そして、当該ゲームがビッグボーナスの終了条件が成立したゲームであれば、エンディングパターンを制御パターンとして設定し(St31)、制御パターン設定処理を終了して、図16に示すフローチャートに復帰する。尚、St30のステップにおいて当該ゲームがビッグボーナスの終了条件が成立したゲームでなければ、St32のステップに進む。
St32のステップでは、ROM91bに格納されている制御パターンテーブルを参照し、RAM91cに設定されている演出パターン及び受信した演出制御コマンドに対応して登録されている制御パターンを読み出して設定し、制御パターン設定処理を終了して、図16に示すフローチャートに復帰する。
図23は、図16のSs6による特定情報管理処理を示すフローチャートである。特定情報管理処理においては、BETコマンドを受信したときに、次のような処理が行なわれる。
まず、設定操作部355により、図6の(a)に示す稼動期間別演出選択情報、図6の(b)に示すチャンス演出選択情報、図6の(c)に示すプロジェクト実行情報、図6の(d)に示すプロジェクト予告情報、図6の(e)に示す告知情報、図6の(f)に示す特別演出情報、および、図6の(g)に示す一斉動作情報等の特定情報に関する管理情報の更新操作があったか否かを判断する(S311)。具体的に、設定操作部355は、前述のように、稼動期間別演出選択情報、チャンス演出選択情報、プロジェクト実行情報、プロジェクト予告情報、告知情報、特別演出情報、および、一斉動作情報等の特定情報に関する管理情報を指定して設定する(新規設定および更新設定を含む)操作が可能な操作部(少なくとも情報を指定する機能と、数値データを入力する機能とを有する操作部)であり、遊技場の店員が、設定する対象となる管理情報を指定して設定データを入力する設定操作をすることが可能である。
S311により管理情報の設定操作があったと判断したときは、その設定操作に応じて、RAM354に記憶されている該当する管理情報を新規設定または更新設定し(S312)、後述するS313に進む。S312では、管理情報の設定操作があったときに、設定前の管理情報をRAM354から読出して液晶表示器51に表示するとともに、設定後の管理情報をRAM354に書込んで液晶表示器51に表示する。このように、稼動期間別演出選択情報、チャンス演出選択情報、プロジェクト実行情報、プロジェクト予告情報、告知情報、特別演出情報、および、一斉動作情報等の特定情報に関して、設定操作部355を操作することにより、RAM354に記憶されている管理情報を新規設定または更新設定することができる。一方、S311により管理情報の設定操作がなかったと判断したときは、そのままS313に進む。
S313では、RTCM110からRTCM110が計時している現在の計時値(年、月、日、曜日、時、分、秒)の情報(以下、日時情報という)を取得する。そして、RAM354から、図6の(c)に示すプロジェクト実行情報の取得(S314)、図6の(d)に示すプロジェクト予告情報の取得(S315)、図6の(e)に示す告知情報の取得(S316)、図6の(f)に示す特別演出情報の取得(S317)、図6の(b)に示すチャンス演出選択情報の取得(S318)、および、図6の(g)に示す一斉動作情報の取得(S319)を行なう。
次に、スロットマシン1の稼動開始日時が設定済み(RAM354の稼動開始日時記憶領域に稼動開始日時として登録(記憶)されていること)であるか否かを判断する(S320)。S320では、稼動開始日時設定済フラグがセットされているか否かに基づいて、稼動開始日時が設定済みであるか否かを判断する。稼動開始日時設定済フラグは、稼動開始日時が登録されたときに、後述する図24のS368によりセットされるフラグである。
稼動開始日時が設定済みではないと判断したときは、スロットマシン1の稼動開始日時を設定するための処理である稼動開始日時設定処理を実行し(S321)、後述するS322に進む。稼動開始日時設定処理の内容については、図24を用いて後述する。一方、稼動開始日時が設定済みであると判断したときは、そのままS322に進む。
S322では、S313により取得した日時情報と、S315により取得したプロジェクト予告情報とに基づいて、現在の日時がプロジェクト予告情報テーブルに登録されているいずれかのプロジェクト予告の設定時期と一致するか否かを判断する。プロジェクト予告の設定時期と一致しないと判断したときは、後述するS323に進む。一方、プロジェクト予告の設定時期と一致すると判断したときは、当該プロジェクト予告が実行設定済みであるか否かを判断する(S323)。ここで、プロジェクト予告が実行設定済みであるという意味は、プロジェクト予告を実行するための各種データ設定が行なわれていることをいう。具体的に、S323では、設定時期と一致したプロジェクト予告が実行設定済みであることを示すプロジェクト予告実行設定済フラグがセットされているか否かに基づいて、プロジェクト予告が実行設定済みであるか否かを判断する。
プロジェクト予告が実行設定済みであると判断したときは、後述するS326に進む。一方、プロジェクト予告が実行設定済みではないと判断したときは、当該プロジェクト予告を実行するためのデータの設定を行なう(S324)。具体的に、S324では、例えば、図9の(b)、(c)に示すようなプロジェクト予告を表示するための画像データ等のデータの設定を行なう。そして、当該プロジェクト予告を実行するためのデータがS324により設定されたことに応じて、当該プロジェクト予告の実行設定済フラグをセットし(S325)、S326に進む。これにより、S324により設定されたデータに基づいて、後述する図27のS417によりプロジェクト予告が実行されることとなる。
S326では、S313により取得した日時情報と、S314により取得したプロジェクト実行情報とに基づいて、現在の日時がプロジェクト実行情報テーブルに登録されているいずれかのプロジェクトの設定時期と一致するか否かを判断する。プロジェクトの設定時期と一致しないと判断したときは、後述するS331に進む。一方、プロジェクトの設定時期と一致すると判断したときは、当該プロジェクトが実行設定済みであるか否かを判断する(S327)。ここで、プロジェクトが実行設定済みであるという意味は、プロジェクトを実行するための各種データ設定が行なわれていることをいう。具体的に、S327では、設定時期と一致したプロジェクトが実行設定済みであることを示すプロジェクト実行設定済フラグがセットされているか否かに基づいて、プロジェクトが実行設定済みであるか否かを判断する。
プロジェクトが実行設定済みであると判断したときは、後述するS331に進む。一方、プロジェクトが実行設定済みではないと判断したときは、図6の(a)に示す稼動期間別演出選択情報等の演出情報をRAM354から取得する(S328)。そして、当該プロジェクトを実行するためのデータの設定を行なう(S329)。具体的に、S329では、プロジェクトに応じて、前述の演出種類選択データを変更することにより演出種類の変更等のプロジェクト情報が示す状況を実現させるためのデータの設定を行なうことにより、図9の(d)に示すように液晶表示器51での表示に用いられる演出種類の変更が実行できるようにする。ここで、プロジェクト情報が示す状況を実現させるためのデータの設定には、例えば、RAM354に記憶されている前述の演出種類選択データが示す演出種類を変更すること、内部当選コマンドに応じて選択する演出パターンの演出の選択対象を変更するためのデータを設定すること、および、選択ボタン358による演出種類の選択を許可するためのデータを設定することが含まれる。そして、当該プロジェクトを実行するためのデータがS329により設定されたことに応じて、当該プロジェクトの実行設定済フラグをセットし(S330)、S331に進む。これにより、後述する図27のS414によりプロジェクトが実行されると、前述のように、S329により設定されたデータに基づいて、プロジェクトが実行されることとなる。
S331では、S313により取得した日時情報と、S316により取得した告知情報とに基づいて、現在の日時曜日が告知情報テーブルに登録されているいずれかの告知の設定時期(曜日および時刻)と一致するか否かを判断する。告知の設定時期と一致しないと判断したときは、後述するS335に進む。一方、告知の設定時期と一致すると判断したときは、当該告知が実行設定済みであるか否かを判断する(S332)。ここで、告知が実行設定済みであるという意味は、告知を実行するための各種データ設定が行なわれていることをいう。具体的に、S329では、設定時期と一致した告知が実行設定済みであることを示す告知実行設定済フラグがセットされているか否かに基づいて、告知が実行設定済みであるか否かを判断する。
告知が実行設定済みであると判断したときは、後述するS335に進む。一方、告知が実行設定済みではないと判断したときは、当該告知を実行するためのデータの設定を行なう(S333)。具体的に、S333では、図11の(b)、(f)、および、図12の(j)に示すような告知を表示するための画像データ等のデータの設定を行なう。そして、当該告知を実行するためのデータがS332により設定されたことに応じて、当該告知の実行設定済フラグをセットし(S334)、S335に進む。これにより、後述する図27のS420により告知が実行されると、S333により設定されたデータに基づいて、告知が実行されることとなる。
S335では、S313により取得した日時情報と、S317により取得した特別演出情報とに基づいて、現在の日時が特別演出情報テーブルに登録されている特別演出実行許可時期と一致するか否かを判断する。特別演出実行許可時期と一致すると判断したときは、特別演出実行許可フラグをセットし(S336)、後述するS338に進む。ここで、特別演出実行許可フラグとは、前述の特別演出の実行を許可するためにセットされるフラグをいう。特別演出実行許可フラグがセットされているときには特別演出の実行が許可され、特別演出実行許可フラグがセットされていないときには特別演出の実行が許可されない。特別演出実行許可フラグがセットされたときには、前述した図17の特別演出処理により、特別演出抽選により特別演出をすると決定したことを条件に特別演出が実行される。一方、特別演出実行許可時期と一致しないと判断したときは、特別演出実行許可フラグをリセットし(S337)、後述するS338に進む。
S338では、S313により取得した日時情報と、S318により取得したチャンス演出選択情報とに基づいて、現在の日時が特別役当選時第1チャンス演出テーブルを選択する時期と一致するか否かを判断する。
特別役当選時第1チャンス演出テーブルを選択する時期と一致すると判断したときは、特別役当選時第1チャンス演出テーブル選択フラグをセットし(S339)、後述するS341に進む。ここで、特別役当選時第1チャンス演出テーブル選択フラグとは、特別役当選時におけるチャンス演出種類を選択決定するために用いるチャンス演出テーブルとして、特別役当選時第1チャンス演出テーブルを選択するためにセットされるフラグをいう。特別役当選時第1チャンス演出テーブル選択フラグがセットされているときには、前述した図19の通常演出時演出パターン設定処理において特別役(BB・RB)当選時におけるチャンス演出種類を選択決定するときに、特別役当選時第1チャンス演出テーブルが用いられるようになる。
一方、特別役当選時第1チャンス演出テーブルを選択する時期と一致しないと判断したとき、すなわち、特別役当選時第2チャンス演出テーブルを選択する時期と一致したときは、特別役当選時第2チャンス演出テーブル選択フラグをセットし(S340)、後述するS341に進む。ここで、特別役当選時第2チャンス演出テーブル選択フラグとは、特別役当選時におけるチャンス演出種類を選択決定するために用いるチャンス演出テーブルとして、特別役当選時第2チャンス演出テーブルを選択するためにセットされるフラグをいう。特別役当選時第2チャンス演出テーブル選択フラグがセットされているときには、後述する図19の通常演出時演出パターン設定処理において特別役(BB・RB)当選時におけるチャンス演出種類を選択決定するときに、特別役当選時第2チャンス演出テーブルが用いられるようになる。
S341では、S313により取得した日時情報と、S319により取得した一斉動作情報とに基づいて、現在の日時が一斉デモ表示の開始時期と一致するか否かを判断する。一斉デモ表示の開始時期と一致すると判断したときは、一斉デモ表示フラグをセットし(S342)、S343に進む。ここで、一斉デモ表示フラグとは、一斉デモ表示を実行するときにセットされるフラグをいう。一斉デモ表示フラグがセットされたときには、図29のデモ表示処理において、一斉デモ表示の実行が開始される。一方、一斉デモ表示の開始時期と一致しないと判断したときは、そのままS343に進む。
S343では、S313により取得した日時情報と、S319により取得した一斉動作情報とに基づいて、現在の日時が一斉デモ表示の終了時期と一致するか否かを判断する。一斉デモ表示の終了時期と一致すると判断したときは、一斉デモ表示フラグをリセットし(S344)、S345に進む。一斉デモ表示フラグがリセットされたときには、図29のデモ表示処理において、一斉デモ表示の実行が終了される。一方、一斉デモ表示の終了時期と一致しないと判断したときは、そのままS345に進む。
S345では、S313により取得した日時情報と、S319により取得した一斉動作情報とに基づいて、現在の日時が一斉演出開始時期と一致するか否かを判断する。一斉演出の開始時期と一致すると判断したときは、一斉演出フラグをセットし(S346)、S347に進む。ここで、一斉演出フラグとは、一斉演出を実行するときにセットされるフラグをいう。一斉演出フラグがセットされたときには、図25の一斉演出処理において、一斉演出の実行が開始される。一方、一斉演出の開始時期と一致しないと判断したときは、そのままS347に進む。
S347では、S313により取得した日時情報と、S319により取得した一斉動作情報とに基づいて、現在の日時が一斉演出終了時期と一致するか否かを判断する。一斉演出の開始時期と一致すると判断したときは、一斉演出フラグをリセットし(S348)、リターンする。一斉演出フラグがリセットされたときには、図25の一斉演出処理において、一斉演出の実行が終了される。一方、一斉演出の終了時期と一致しないと判断したときは、リターンする。
図24は、図23のS321による稼動開始日時設定処理を示すフローチャートである。稼動開始日時設定処理においては、次のような処理が行なわれる。図23に示す特定情報管理処理と同様に、BETコマンド受信時に実行される。
まず、連続稼動時間計測フラグがセットされているか否かを判断する(S361)。連続稼動時間計測フラグがセットされていないと判断したときは、前述のS313により取得した日時情報に基づいて、その時点でのRTCM110の計時値(年、月、日、曜日、時、分、秒)を連続稼動時間計測開始時として、RAM354に設けられた連続稼動時間計測開始時記憶領域に記憶させる(S362)。そして、連続稼動時間計測フラグをセットし(S373)、リターンする。これにより、S362により記憶された連続稼動時間計測開始時から稼動開始日時を設定するための計時が開始されることとなる。一方、連続稼動時間計測フラグがセットされていると判断したときは、BETコマンドを受信したか否かを判断する(S362)。
BETコマンドを受信していないと判断したときは、後述するS364に進む。一方、BETコマンドを受信したと判断したときは、連続稼動時間計測中にBETコマンドを受信した回数を計数するためのカウンタであるBET回数カウンタ(初期値は「0」)を「1」加算更新させ(S363)、S364に進む。
S364では、前述のS313により取得した日時情報と、RAM354に記憶されている連続稼動時間計測開始時の情報とに基づいて、連続稼動時間計測開始時からの経過時間としての連続稼動時間を演算して求める(S364)。そして、S364により求められた連続稼動時間が予め定められた稼動開始時判定値(例えば、2時間)に到達したか否かを判断する(S365)。稼動開始時判定値に到達していないと判断したときは、リターンする。一方、稼動開始時判定値に到達したと判断したときは、前述のBET回数カウンタの値が予め定められた稼動決定値(例えば、10回)以上となっているか否かを判断する(S366)。
BET回数カウンタの値が稼動決定値以上となっていないと判断したときは、稼動状態となっていないと判断し、その後の処理において不要となるデータを初期化するために、RAM354に記憶されている連続稼動時間計測開始時のデータを消去し(S370)、連続稼動時間計測フラグをリセットする(S371)。そのとき、BET回数カウンタの値は初期値にリセットされる(図示省略)。そして、リターンする。一方、BET回数カウンタの値が稼動決定値以上となっていると判断したときは、稼動状態となっていると判断し、RAM354に設けられた稼動開始日時記憶領域に稼動開始日時として登録(記憶)する(S367)。そして、稼動開始日時が登録されたことに応じて、前述の稼動開始日時設定済フラグをセットする(S368)。
次に、S368により登録された稼動開始日時の情報に基づいて、図6に示す稼動期間別演出選択情報テーブル、チャンス演出選択情報テーブル、プロジェクト実行情報テーブル、プロジェクト予告情報テーブル、および、特別演出情報テーブルを作成し、さらに、図6に示す告知情報テーブル、および、一斉動作情報テーブルを作成する等、各種の管理情報を設定する処理が行なわれ(S369)、リターンする。S368により作成されるデータテーブルは、前述したような各種データのデフォルト値が設定されたデータテーブルであり、その後、各データテーブルのデータは、図23のS311およびS312の処理が実行されることにより、設定操作部355からのデータ入力に基づいて、任意に変更することができる。このように、稼動期間別演出選択情報テーブル、チャンス演出選択情報テーブル、プロジェクト実行情報テーブル、プロジェクト予告情報テーブル、告知情報テーブルおよび、特別演出情報テーブル、および、一斉動作情報テーブルのそれぞれのデータは、登録された稼動開始日時を基準日時として設定される。
S369において、例えば、稼動期間別演出選択情報テーブルとしては、登録された稼動開始日時から第3週目の日(21日後の日)までが第1稼動期間、登録された稼動開始日時から第4週目の日(21日後の日)から第6週目の日(35日後の日)までが第2稼動期間、登録された稼動開始日時から第7週目の日(35日後の日)から第9週目の日(39日後の日)までが第4稼動期間というように稼動期間が設定された稼動期間別演出選択情報テーブルが作成される(図6の(a)参照)。
また、チャンス演出選択情報テーブルとしては、登録された稼動開始日時に基づいて、稼動期間別演出選択情報テーブルと同様の稼動期間が設定された稼動期間別演出選択情報テーブルが作成される(図6の(b)参照)。
また、プロジェクト実行情報テーブルとしては、登録された稼動開始日時から21日後の日時がプロジェクト1の実行日時、登録された稼動開始日時から35日後の日時がプロジェクト2の実行日時、登録された稼動開始日時から39日後の日時がプロジェクト3の実行日時として設定された稼動期間別演出選択情報テーブルが作成される(図6の(c)参照)。
また、プロジェクト予告情報テーブルとしては、登録されたプロジェクト1、プロジェクト2、および、プロジェクト3等のそれぞれについて、実行日時から4日前の日時が第1予告の日時、実行日時から3日前の日時が第2予告の日時、実行日時から2日前の日時が第3予告の日時、実行日時から1日前の日時が第4予告、実行日時から6時間前の日時が第5予告の日時、実行日時から3時間前の日時が第6予告の日時、実行日時から1時間前の日時が第7予告の日時として設定されたプロジェクト予告情報テーブルが作成される(図6の(d)参照)。
また、特別演出情報テーブルとしては、登録された稼動開始日時から1ヶ月後の日時までが特別演出実行不許可の期間、登録された稼動開始日時から1ヶ月後以降が特別演出実行許可の期間として設定された特別演出情報テーブルが作成される(図6の(f)参照)。
図24においては、連続稼動時間が所定時間に達し、かつ、BETコマンドを所定回数以上受信したときに、稼動状態となっていると判断する例を示した。しかし、これに限らず、稼動状態となっていると判断する条件としては、例えば、10分間に少なくとも1回BETコマンドを受信した状態が2時間連続するというような、第1の設定時間中に少なくとも1回BETコマンドを受信した状態が第1の設定時間よりも長い第2の設定時間連続するという条件等のその他の条件を用いるようにしてもよい。つまり、稼動状態となっていると判断する条件としては、スロットマシン1が稼動している状態を、BET(賭数の設定操作)が実行されたというようなスロットマシン1の挙動を捉えて判断するようなものであればどのような条件を用いてもよい。したがって、内部当選コマンド、および、リール回転開始コマンドのようなBETコマンド以外の演出制御コマンドを、スロットマシン1の挙動を捉えることができるコマンドとして用いるようにしてもよい。
図25は、図16のSs7による一斉演出処理を示すフローチャートである。一斉演出処理においては、次のような処理が行なわれる。
まず、前述の一斉演出フラグがセットされているか否かを判断する(S381)。一斉演出フラグがセットされていないと判断したときは、後述するS385に進む。一方、一斉演出フラグがセットされていると判断したときは、前述のような演出効果LED52、リールLED55を用いた一斉演出を実行させる(S382)。そして、一斉演出優先実行フラグがセットされているか否かを判断する(S383)。一斉演出優先実行フラグは、演出効果LED52、リールLED55等のランプを用いた一斉演出以外の演出に関し、一斉演出を優先的に実行させるときにセットされるフラグをいう。一斉演出優先実行フラグがセットされているときには、一斉演出以外の演出における演出効果LED52、リールLED55等のランプを用いた演出(以下、通常のランプ演出という)が禁止され、一斉演出が優先的に実行される。
つまり、スロットマシン1においてゲーム中におけるランプを用いた一斉演出以外の演出が実行中であっても、一斉演出を実行するタイミングになると、実行中の通常のランプ演出に割込む形で、ランプを用いた一斉演出が優先的に実行される。ただし、液晶表示器51に対する演出(画像表示)は、そのまま維持される。これにより、遊技場において、各スロットマシン1での演出の実行状況に関わらず、遊技場内のすべてのスロットマシン1において一斉に、一斉演出を実行させることができる。
S383で一斉演出優先実行フラグがセットされていないと判断したときは、一斉演出優先実行フラグをセットし(S384)、リターンする。これにより、一斉演出の開始時には一斉演出優先実行フラグがセットされる。一方、S383で一斉演出優先実行フラグがセットされていると判断したときは、そのままリターンする。
また、前述のS381により一斉演出フラグがセットされていないと判断してS385に進んだときは、一斉演出優先実行フラグがセットされているか否かを判断する(S385)。一斉演出優先実行フラグがセットされていると判断したときには、一斉演出優先実行フラグをクリアし(S386)、リターンする。これにより、一斉演出の終了時には一斉演出優先実行フラグがリセットされる。一方、S385で一斉演出優先実行フラグがセットされていないと判断したときは、そのままリターンする。
図26は、図16のSs7による演出制御処理を示すフローチャートである。一斉演出処理においては、次のような処理が行なわれる。
演出制御処理は、図27を参照して後述するBETコマンド受信待ち処理(S400)、図29を参照して後述するデモ表示処理(S401)、Ss5の制御パターン設定処理において設定した制御パターンに応じた演出実行処理(S401)、を順次実行する。
S401のステップにおける演出実行処理では、通常演出時演出パターン選択処理のS502〜S505のステップにおいて選択されたチャンス演出、S506〜S508のステップにおいて選択されたチャンス演出を行うために設定された演出パターンに基づいて設定された制御パターンに応じて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出手段の制御する処理を行うことによって、チャンス演出(特別役が当選している可能性を示す可能性演出)を実行するようになっている。すなわち演出実行処理は、可能性演出を演出手段を用いて実行する可能性演出実行手段を構成している。
図27は、図26のS400によるBETコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。BETコマンド受信待ち処理においては、次のような処理が行なわれる。
BETコマンド受信待ち処理では、まず、BETコマンドを受信したか否かを判断する(S410)。
BETコマンドを受信したと判断されたときは、後述するS429に進む。一方、BETコマンドを受信していないと判断されたときは、特定情報表示中フラグがセットされているか否かを判断する(S412)。特定情報表示中フラグとは、プロジェクト、プロジェクト予告、または、告知に関する情報である特定情報の表示中であることを示すフラグである。特定情報表示中フラグがセットされていると判断したときは、後述するS424に進む。一方、特定情報表示中フラグがセットされていないと判断したときは、プロジェクト実行設定済フラグがセットされているか否かを判断する(S412)。プロジェクト実行設定済フラグは、プロジェクトを行なう日時となったことに基づいてプロジェクトを実行するためのデータの設定が行なわれたときに、前述した図23のS330によりセットされるフラグである。
プロジェクト実行設定済フラグがセットされていると判断されたときには、設定されたプロジェクトを実行するためのデータに基づいて、プロジェクトを実行し(S413)、プロジェクト実行設定済フラグをクリアする(S414)。S413においては、例えば、演出種類の変更をするために、前述のような演出種類選択データを変更する等、前述のプロジェクト実行情報テーブルに設定された内容のプロジェクトを実行する。例えば、図9の(d)のようなプロジェクトが実行されると、演出種類選択データが変更され、その変更がなされたことに基づいて、その時点で、演出種類選択データが確認されることに基づいて、サブ制御部91が液晶表示器51に表示する基本画面および演出画像が変更されることとなる。そして、前述の特定情報表示中フラグをセットし(S421)、リターンする。
このように、プロジェクト実行設定済フラグがセットされているときには、その設定されているプロジェクトが実行されることとなる。一方、S412でプロジェクト実行設定済フラグがセットされていないと判断されたときには、プロジェクト予告実行設定済フラグがセットされているか否かを判断する(S415)。プロジェクト予告実行設定済フラグは、プロジェクト予告を行なう日時となったことに基づいてプロジェクト予告を実行するためのデータの設定が行なわれたときに、前述した図23のS325によりセットされるフラグである。
プロジェクト予告実行設定済フラグがセットされていると判断されたときには、設定されたプロジェクト予告を実行するためのデータに基づいてプロジェクト予告を実行し(S416)、プロジェクト予告実行設定済フラグをクリアする(S417)。そして、前述の特定情報表示中フラグをセットし(S421)、リターンする。このように、プロジェクト予告実行設定済フラグがセットされているときには、その設定されているプロジェクト予告が実行されることとなる。一方、S415でプロジェクト予告実行設定済フラグがセットされていないと判断されたときには、告知実行設定済フラグがセットされているか否かを判断する(S418)。告知実行設定済フラグは、告知を行なう日時となったことに基づいて告知を実行する設定が行なわれたときに、前述した図23のS334によりセットされるフラグである。
告知実行設定済フラグがセットされていると判断されたときには、設定された告知を実行するためのデータに基づいて告知を実行し(S419)、告知実行設定済フラグをクリアする(S421)。そして、前述の特定情報表示中フラグをセットし(S421)、リターンする。
このように、プロジェクトの実行時、プロジェクト予告の実行時、または、告知の実行時の演出表示が行なわれたときには、特定情報表示中フラグがセットされるので、その後、BETコマンドを受信しない状態では、後述するS427により特定情報表示中フラグがクリアされるまで、S411の判断により、S412〜S420の処理が行なわれなくなる。これにより、そのような場合には、プロジェクトの実行時、プロジェクト予告の実行時、または、告知の実行時の演出表示が継続して行なわれることとなる。
一方、告知実行設定済フラグがセットされていないと判断されたときには、現在において、選択可能な演出種類があるか否かを判断する(S422)。具体的に、S422では、前述のプロジェクト2の実行により演出種類A2、B2が選択可能となっているとき、および、前述のプロジェクト3の実行により演出種類A3、B3、C1が選択可能となっているとき等の演出種類が選択可能な状態になっているときに、選択可能な演出種類があると判断する。より具体的には、S313によりRTCM110から読出した現在の計時値の日時が、例えば、第3稼動期間(演出種類A2、B2が選択可能である)、および、第4稼動期間(演出種類A3、B3、C1が選択可能である)のような演出種類が選択可能な期間に該当するとき等に、選択可能な演出種類があると判断する。現在選択可能な演出種類がないと判断したときは、リターンする。一方、選択可能な演出種類があると判断したときは、遊技者による演出種類の選択を受付け、遊技者の選択に応じた演出種類を選択するための処理を行なう演出種類選択処理を実行し(S423)、リターンする。演出種類選択処理の内容については、図28を用いて後述する。
このように、BETコマンドを受信していないときにおいて、プロジェクト予告実行設定済フラグがセットされているときにはプロジェクト予告が実行され、プロジェクト予告実行設定済フラグがセットされているときにはプロジェクトが実行され、告知実行設定済フラグがセットされているときには告知が実行される。また、BETコマンドを受信していないときにおいて、プロジェクト予告実行設定済フラグ、プロジェクト実行設定済フラグ、および、告知実行設定済フラグのいずれもがセットされていないときには、プロジェクトの進行に伴って選択可能な演出種類があるときには、遊技者の選択に応じた演出種類を選択するための処理が行なわれる。
このように実行されるプロジェクト、プロジェクト予告、および、告知について、実行する時期が重複したときには、S412〜S420に示すように、プロジェクト、プロジェクト予告、および、告知の順番でこれらを実行する設定がされているか否かが判断され、実行する設定がされている演出が実行されると、その後は、それ以降の順番の演出について実行する設定がされているか否かが判断されずにリターンするので、プロジェクト>プロジェクト予告>告知のように予め定められた優先度の高いものから順番にしたがって実行される。
この場合の優先度は、次のような基準で予め定められている。例えば、プロジェクトは、演出種類が変更されること、および、プロジェクト予告により実行日時が遊技者に報知されているので、時期を変更することが遊技者の不満を招くおそれがあるため、最も優先度が高い。また、プロジェクト予告は、プロジェクトに関連する予告であるので、プロジェクトの次に優先度が高い。また、告知は、遊技者にとって有利となる一押し台等の情報を含むが、実行される時期が多少変更されても遊技者にとって大きな不利益が生じないので、プロジェクト予告の次に優先度が高い。なお、このような優先度は、このような順番に限られるものではなく、どのような順番に設定するようにしてもよい。
また、前述のS411により特定情報表示中フラグがセットされていると判断されたときは、特定情報表示タイマを更新し(S424)、特定情報表示タイマの値が「0」になって特定情報表示タイマがタイムアップしたか否かを判断する(S425)。ここで、特定情報表示タイマとは、液晶表示器51でプロジェクト、プロジェクト予告、または、告知が実行されたときにおいて、これらの実行により液晶表示器51に表示された特定情報の表示を継続させる時間を管理するために、プロジェクト、プロジェクト予告、または、告知の演出表示が開始されてからの時間を計測するカウンタである。特定情報表示タイマは、例えば、20分間に相当するカウント値が初期値として設定され、S424が実行されるごとに1ずつ減算更新されていく。また、この特定情報表示タイマは、電源投入時において初期値(20分間に相当するカウント値が初期値として設定される)に設定され、その後、BETコマンド受信待ち処理が実行されているときにおいて、タイムアップするまでにBETコマンドが受信されなかったときには、タイムアップしたときに初期化(20分間に相当するカウント値が初期値として設定される)される(後述するS427)。
尚、特定情報表示タイマは、S412によりYと判断されたとき、S415でYと判断されたとき、および、S418でYと判断されたときのように特定情報の表示が開始されるタイミングで初期化されるようにしてもよい。
一方、BETコマンド受信待ち処理が実行されているときにおいて、特定情報表示タイマがタイムアップするまでにBETコマンドが受信されたときには、特定情報表示タイマは更新されていき、タイムアップしたときに初期化(20分間に相当するカウント値が初期値として設定される)される
特定情報表示タイマがタイムアップしていないと判断されたときは、リターンする。特定情報表示タイマがタイムアップしていないと判断されたときは、BETコマンドが受信されていなければ、特定情報表示中フラグがクリアされず、S412〜S420が実行されないので、実行中のプロジェクト、プロジェクト予告、または、告知の演出表示が継続されることとなる。このように、S411により特定情報表示中フラグがセットされていると判断されてS425により特定情報表示タイマがタイムアップするまでの間は、S413、S416、および、S419により実行が開始された特定情報の表示が継続して行なわれている。
一方、特定情報表示タイマがタイムアップしたと判断されたときは、特定情報表示中フラグをクリアし(S426)、特定情報表示タイマを初期値(20分間に相当するカウント値)に初期化する(S427)。なお、前述のようにBETコマンド受信待ち処理が実行されているときにおいて、特定情報表示タイマがタイムアップするまでにBETコマンドが受信されたときには、特定情報表示タイマが初期化されたときに、特定情報表示中フラグをリセットする処理が行なわれる。そして、通常演出の表示を実行する処理(S428)が行なわれることにより、プロジェクトの実行時、プロジェクト予告の実行時、または、告知の実行時における演出表示が終了し、例えば、図11の(c)〜(e)、図12の(g)〜(i)、(k)〜(n)のように通常演出が行なわれることとなる。S428の後、リターンする。
また、前述のS410によりBETコマンドを受信したと判断されてS429に進んだときは、特定情報表示中フラグがセットされているか否かを判断する(S429)。特定情報表示中フラグがセットされていると判断したときは、表示中の特定情報を液晶表示器51における表示画面の端部に縮小表示する(S430)。一方、特定情報表示中フラグがセットされていないと判断したときは、そのままS431に進む。前述したように、特定情報表示タイマが、BETコマンドを受信したときに更新されていくので、S430により縮小表示された特定情報は、特定情報表示タイマがタイムアップするまで、継続して表示される。そして、特定情報が縮小表示されたときにおいて、特定情報表示タイマがタイムアップしたときには、S426〜S428と同様の処理が行なわれることにより、特定情報の表示が終了する。また、特定情報が縮小表示されたときにおいて、ゲーム時における通常演出が終了するまでに特定情報表示タイマがタイムアップしないときは、ゲーム時における通常演出の終了時において、特定情報を元のサイズ(表示画面全体での表示サイズ)に戻す制御が行なわれる。
S431では、ゲーム時における通常演出を表示し、リターンする。これにより、BETコマンドを受信したときには、ゲーム時における通常演出が開始されることとなる。このようにゲーム時における通常演出が開始されることにより、例えば、前述したプロジェクトの実行時、プロジェクト予告の実行時、または、告知の実行時における演出表示が行なわれていたときには、そのような演出表示が終了し、例えば、図10の(d)、図11の(c)、図12の(g)、(k)のようにゲーム時における通常演出が行なわれることとなる。
図28は、図27のS423による演出種類選択処理を示すフローチャートである。演出種類選択処理においては、次のような処理が行なわれる。まず、図10の(e)〜(g)に示すような演出種類選択画面を液晶表示器51において表示する(S451)。そして、遊技者が選択ボタン358を操作することによる選択切替え操作があったか否かを判断する(S452)。S452は、演出種類選択画面の表示を開始する処理と、演出種類選択画面の表示開始後において演出種類選択画面の表示を継続する処理との両方の機能を含んでいる。演出種類選択画面の表示が開始された後は、BETコマンド受信待ち処理が実行されるごとにS451が実行され、その演出種類選択画面の表示の開始および演出種類選択画面の表示の継続が行なわれることとなる。
選択切替え操作があったと判断したときには、その操作に応じて選択中の演出種類を別の演出種類に切替え(S453)、リターンする。具体的にS453では、前述の演出種類選択データに基づいて、演出表示に用いる演出制御データおよび画像データを、次の優先順位(山演出、海演出、街演出の順番で優先順位が定められている)の演出種類に対応する演出制御データおよび画像データに変更する。これにより、前述のように、表示されている基本画面が切替え後の演出種類の基本画面に変化するとともに、今後に選択される演出画像が切替え後の演出種類の演出画像に変化する。一方、選択切替え操作がなかったと判断したときには、現在選択中の演出種類(初期設定で選択する演出種類も含む)を保持(S454)し、リターンする。これにより、表示されている基本画面の種類が保持されるとともに、今後に選択される演出画像の種類が保持される。
なお、プロジェクト、プロジェクト予告、および、告知について、実行する時期が重複するときには、前述のような優先度の高いものから順番に表示せず、実行する時期が重複する演出を1画面内で併せて表示するようにしてもよい。例えば、前述したように、これらの演出を実行するためのデータを設定する処理(前述した図23のS324、S329、S333)において、実行する時期が重複する演出を1画面内で併せて表示するように演出を実行するためのデータを設定する。また、BETコマンド受信待ち処理においては、次のような処理を行なう。S414の後S415に進み、S417の後S418に進むように、処理の進行を変更する。そして、S411、S421、S426、S429のような特定情報表示中フラグに関する処理を行なわないようにする。このようにすれば、実行する時期が重複する演出表示を1画面内で併せて行なうようにすることが可能となる。
図29は、図26のS401によるデモ表示処理を示すフローチャートである。デモ表示処理においては、次のような処理が行なわれる。まず、待機コマンドを受信したか否かを判断する(S461)。待機コマンドを受信したと判断したときは、後述するS466に進む。一方、BETコマンド受信フラグがセットされていないと判断したときは、前述した一斉デモ表示フラグがセットされているか否かを判断する(S462)。
一斉デモ表示フラグがセットされていると判断したときは、更にゲーム中か否かを判定する(S463)。ゲーム中でないと判定したときには、前述した一斉デモ表示を実行させるための処理が行なわれ(S464)、リターンする。一方、ゲーム中であると判定したときには、ゲーム中の演出表示の一部領域に一斉デモを縮小して表示させるための処理が行なわれ(S465)、リターンする。
これにより、前述のような一斉デモ表示が行なわれる。なお、S464、S465は、一斉デモ表示を開始するための処理、および、その後一斉デモ表示を継続させるための処理の両方を含んでいる。
また、前述のS461により待機コマンドを受信したと判断したときは、通常のデモ表示を実行する(S467)。このように、デモ表示処理においては、待機コマンドを受信したときに、通常デモ表示を実行させて、待機コマンドを受信していないとき、かつ、一斉デモ表示フラグがセットされているときに、一斉デモ表示を実行させる。
そして、一斉デモ表示フラグがクリアされたときに、一斉デモ表示中であれば一斉デモ表示が終了する(S466)。
なお、一斉デモ表示を実行するタイミングは、デモ表示処理に進んだことを条件とせず、BETコマンド受信待ち処理に進んだことを条件としてもよい。例えば、図27のS418において告知実行設定済フラグがセットされていないと判断したときに、一斉デモ表示フラグがセットされているか否かを判断し、一斉デモ表示フラグがセットされているときに、一斉デモ表示の実行を開始するようにしてもよい。つまり、一斉デモ表示を実行するタイミングは、通常デモ表示を実行するための処理と同一の処理ではなくても良い。このようにしても、一斉デモ表示開始時刻になると直ちに実行される。
また、前述の一斉演出優先実行フラグを考慮し、当該フラグが設定されている期間は、スロットマシン1においてゲーム中におけるランプを用いた一斉デモ以外の演出が実行中であっても、一斉デモを実行するタイミングになると、実行中の通常のランプ演出に割込む形で、ランプを用いた一斉デモを優先的に実行し、液晶表示器51に対する演出(画像表示)は、そのまま維持されるようにしても良い。これにより、遊技場において、各スロットマシン1での演出の実行状況に関わらず、遊技場内のすべてのスロットマシン1において一斉に、一斉デモを実行させることができる。
図30は、図16のSs9によるRTCM管理処理を示すフローチャートである。RTCM管理処理においては、次のような処理が行なわれる。
まず、前述の標準日時コマンド受信フラグがセットされているか否かを判断する(S601)。標準日時コマンド受信フラグがセットされていないと判断したときは、リターンする。一方、標準日時コマンド受信フラグがセットされていると判断したときは、標準日時コマンド受信フラグが示すコマンドの種類に基づいて、受信した標準日時コマンドが送信終了コマンドであるか否かを判断する(S602)。送信終了コマンドであると判断したときは、後述するS604に進む。一方、送信終了コマンドではないと判断したときは、受信した標準日時コマンドが、標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、および、標準年コマンドのうちいずれかであるので、受信した標準日時コマンドに応じた標準の計時値のデータをRTCM110の計時データとして設定し(S603)、後述するS605に進む。
S603では、具体的に次のように標準の計時値のデータをRTCM110に設定する。図13に示すように、標準日時コマンドは、標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、標準年コマンド、および、送信終了コマンドに分けられて順次送信される。このため、標準日時コマンド受信フラグの種類により標準日時コマンドの種類を特定するとともに、前述のように受信した標準日時コマンドのEXTデータが示す標準値データとしてRAM91cに記憶された受信標準値データの値により標準日時コマンドが示す標準値のデータを確認し、データの入出力要求信号と、受信した標準日時コマンドが示すデータ(標準秒データ、標準分データ、標準時データ、標準曜データ、標準日データ、標準月データ、または、標準年データ)を、時計・カレンダカウンタ部1020の対応するレジスタ(秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、または、年レジスタ1027)に書込むための書込用のデータとが、サブ制御部91からRTCM110のデータ入出力回路105に入力される。この場合の書込用のデータは、データの書込モードであることを指定するモードデータと、データを書込むアドレス(秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、または、年レジスタ1027のアドレス)を指定するアドレスデータと、そのアドレスに書込む書込データ(標準秒コマンドが示す標準分データ、標準分コマンドが示す標準分データ、標準時コマンドが示す標準時データ、標準曜コマンドが示す標準曜データ、標準日コマンドが示す標準日データ、標準月コマンドが示す標準月データ、または、標準年コマンドが示す標準年データ)とが含まれる。このような書込用のデータが入力されると、RTCM110においては、制御回路106で、データ入出力回路105に入力されるアドレスデータにより指定されるレジスタのアドレス(秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、または、年レジスタ1027のアドレス)を選択し、選択したアドレスに、書込データを書込む制御が行なれる。これにより、指定されたレジスタのカウント値が、標準値データに書換えられることにより、標準値データに設定される。
サブ制御部91では、順次送信されてくる標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、および、標準年コマンドを受信することに応じて、S603が実行されるごとに、秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、および、年レジスタ1027のカウント値を順次設定していくことにより、時計・カレンダカウンタ部1020における年、月、日、曜、時、分、秒の計時値のすべてを標準値に設定することができる。
また、前述のS602により送信終了コマンドであると判断してS604に進んだときは、液晶表示器51において、日時の設定が完了した旨を示すメッセージを表示する日時設定完了報知を実行し、S605に進む。このような日時設定完了報知が行なわれることにより、標準日時データ出力装置300から出力される標準日時コマンドを用いたRTCM110の計時値の設定が完了したことを容易に把握することができる。S605では、セットされている標準日時コマンド受信フラグをリセットしてリターンすることにより、次のコマンドの受信に備える。
なお、図30のRTCM管理処理では、サブ制御部91により、順次受信した標準日時コマンドに基づいて、時計・カレンダカウンタ部1020における秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、および、年レジスタ1027のそれぞれのカウント値を順次新たに設定していく例を示した。しかし、これに限らず、サブ制御部91は、受信したすべての標準日時コマンドに基づいて、時計・カレンダカウンタ部1020における秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、および、年レジスタ1027のそれぞれのカウント値を一度に新たに設定する処理を行なうようにしてもよい。
また、標準日時コマンドとしては、秒、分、時、曜、日、月、年の順番で標準日時コマンドを送信することに限らず、年、月、日、曜、時、分、秒の順番で標準日時コマンドを送信するようにしてもよい例を前述したが、このように、年、月、日、曜、時、分、秒の順番で標準日時コマンドを送信するときには、標準日時コマンドが標準日時データ出力装置300より送信されてからRTCM110に設定されるまでの時間により実時刻(標準値)との差が最も大きくなりやすい標準秒コマンドが最後に出力されるので、RTCM110に設定される日時と、実際の標準日時との差を可能な限り少なくすることができる。
また、スロットマシン1が稼動状態にあるときにおいては、RTCM管理処理がいつでも実行可能であるので、いつでも、標準日時コマンドに基づいてRTCM110の計時値を標準値に設定することが可能である。しかし、これに限らず、RTCM管理処理は、所定の実行条件が成立したときに限り実行されるようにしてもよい。所定の実行条件としては、例えば、デモ表示の実行条件が成立したときであってもよい。また、所定の実行条件としては、例えば、電源投入時から所定時間が経過するまでのときであってもよい。また、所定の実行条件としては、例えば、デモ表示の実行条件が成立していないが、ゲームの進行に基づく演出が実行されていないときであってもよい。
次に、前述した一斉デモ表示の変形例について説明する。
まず、第1の変形例を説明する。図31および図32は、一斉デモ表示の変形例の一例(第1の変形例)を示すタイミングチャートである。図31においては、(a)、(b)に、第1のスロットマシン1におけるゲーム実施状態(実行状態、不実行状態)と、一斉デモ表示の状態(実行状態、不実行状態)との関係が示されている。また、図31においては、(c)、(d)に、第2のスロットマシン1におけるゲーム実施状態(実行状態、不実行状態)と、一斉デモ表示の状態(実行状態、不実行状態)との関係が示されている。また、図31においては、(e)にRTCM110の計時値に基づくデモ表示の開始タイミングが示されている。
第1の変形例は、RTCM110の計時値に基づくタイミングでのみ一斉デモ表示を実行するものである。第1の変形例では、例えば、図31に示すように、10秒(所定期間)ごとに一斉デモ表示を実行する一斉デモ表示実行タイミングを予め設定しておき、ゲーム中ではない場合において、一斉デモ表示実行タイミングとなったときに、一斉デモ表示を開始させる制御が行なわれる。図31の場合には、10時10分30秒と10時10分40秒との間のタイミングで、第1のスロットマシンおよび第2のスロットマシンのそれぞれにおいて、ゲーム中ではなくなったが、そのタイミングが一斉デモ表示実行タイミングではなかったので、次の一斉デモ表示実行タイミングである10時10分40秒となったときに、一斉デモ表示を実行させる制御が行なわれる。一斉デモ表示としては、演出態様が、第1演出態様A、第2演出態様B、第3演出態様Cの順番で演出態様が変化するデモ表示が実行される。
図31では、第1のスロットマシンと第2のスロットマシンとでRTCM110の計時値にずれが生じていない例が示されている。このように計時値にずれが生じていないときには、ゲーム中ではない場合に、同じタイミングで一斉デモ表示が開始される。このように同じタイミングで一斉デモ表示が開始されたときには、第1のスロットマシンと第2のスロットマシンとでRTCM110の計時値にずれが生じていないと判断することができる。また、図31に示すように、ゲームの終了タイミングが異なるときであっても、次の一斉デモ表示実行タイミングにおいて、一斉デモ表示が同じタイミングで開始される。
また、図32では、第1のスロットマシンと第2のスロットマシンとでRTCM110の計時値にずれが生じている場合における第1のスロットマシンと第2のスロットマシンとでの一斉デモ表示の状態(実行状態、不実行状態)が示されている。RTCM110の計時値にずれが生じているときには、図32に示すように、一斉デモ表示が開始されるタイミングにずれ(図中では時間T1のずれ)が生じることにより、一斉デモ表示が開始されるタイミングが異なる。このように異なるタイミングで一斉デモ表示が開始されたときには、第1のスロットマシンと第2のスロットマシンとでRTCM110の計時値にずれが生じていると判断することができる。また、第1演出態様A、第2演出態様B、第3演出態様Cの順番で演出態様が変化するデモ表示が実行されるときには、各演出態様の開始タイミングにずれ(図中では時間T2のずれ)が生じることにより、一斉デモ表示の演出態様が変化するタイミングが異なる。このように異なるタイミングで一斉デモ表示の演出態様が変化するときには、第1スロットマシンと第2スロットマシンとでRTCM110の計時値にずれが生じていると判断することができる。
また、このような変形例では、RTCM110が壊れる等の理由によりRTCM110が計時動作を行なえないときには、一斉デモ表示が実行されないので、一斉デモ表示が実行されるか否かを監視することに基づいて、RTCM110に異常が生じたか否かを判断することができる。また、このような変形例では、10秒ごとという比較的短い周期で一斉デモ表示を実行する機会が訪れるので、一斉デモ表示が実行されたか否かを確認するタイミングを逃したときでも、すぐに、一斉デモ表示が実行されたか否かを確認するタイミングが訪れるので、遊技場の店員が一斉デモ表示の実行状況を確認する作業の煩雑さを解消することができる。
次に、第2の変形例を説明する。第2の変形例としては、通常デモ表示でのデモ表示の態様と、一斉デモ表示でのデモ表示の態様とが異なる表示態様となるように制御してもよい。このようにすれば、デモ表示の態様が異なるので、前述した実施形態の場合と比べて、一斉デモ表示の開始時を視覚的に容易に(すぐに)確認することができる。
次に、第3の変形例を説明する。第3の変形例としては、RTCM110の計時値に基づいて実行する一斉デモ表示は、デモ表示コマンドがサブ制御部91で受信された後の経過時間によりデモ表示の実行条件が成立するとき(例えば、BETコマンドを受信せずに60秒が経過したこと)よりも前のタイミングで、予め定められた実行開始時刻となったときには、そのときに実行を開始するようにしてもよい。
次に、第4の変形例を説明する。第4の変形例としては、前述の実施の形態および変形例に記載した一斉デモ表示を含み、すべての一斉デモ表示は、デモ表示画像を表示することに加えて、所定の音によるデモ演出、および、所定のランプ(例えば、演出効果LED52、リールLED55)によるデモ演出を実行するように設定する。このようにすれば、音の出力およびランプの発光に基づいて一斉デモ表示の演出態様が派手なものになり、また、液晶表示器51を1つ1つ見て確認しなくても済むので、前述した実施形態の場合と比べて、遊技場における一斉デモ表示の演出が実行されたときの各スロットマシン1における一斉デモ表示の演出の開始タイミングの確認作業を容易化することができる。
次に、第5の変形例を説明する。第5の変形例としては、RTCM110の計時値に基づいて1分(所定時間)ごとに一斉デモ表示を実行する一斉デモ表示実行タイミングを予め設定しておき、待機コマンドを受信したことに基づく通常デモ表示の実行中において、一斉デモ表示実行タイミングとなっても、当該通常デモ表示を継続し、その次の一斉デモ表示実行タイミングとなったときに、RTCM110の計時値に基づいた一斉デモ表示の実行を開始するようにしてもよい。この場合における一斉デモ表示の実行継続時間は、例えば、5秒間等の比較的短い時間に設定される。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態においては、第1実施形態に示したRAM354を演出制御基板90に設けない例を説明する。第2実施形態については、前述した第1実施形態と異なる部分を主として説明する。
第2実施形態においては、演出制御基板90にRAM354が設けられていない。第1実施形態においてRAM354に記憶されるデータは、演出制御基板90のRAM91cに記憶される。RAM91cは、所定のバックアップ電源回路(図示省略)により記憶データがバックアップされる。そして、サブ制御部91は、第1実施形態においてRAM354に対して行なっていたデータの読出しおよび書込みを、RAM91cに対して行なう。
このような構成により、第2実施形態においては、第1実施形態の場合と同様に、プロジェクトの実行、プロジェクト予告の実行、告知の実行、特別演出の実行、および、一斉動作の実行をすることができる。また、第2実施形態においては、サブ制御部91のRAM91cを、第1実施形態のRAM354の代わりに使用することにより、第1実施形態の場合と比べて、部品点数を削減することができる。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態を説明する。第3実施形態においては、第1実施形態に示したRTCM110の代わりに、稼動開始日時からの経過した日時を計時する稼動日カウンタ359を設けた例を説明する。第3実施形態については、前述した第1実施形態と異なる部分を主として説明する。
第3実施形態においては、演出制御基板90にRTCM110の代わりに、稼動日カウンタ359が設けられている。稼動日カウンタ359は、クロック回路353から供給されるクロックパルス信号に同期して稼動開始日時から経過した「日」、「時」、「分」、「秒」を示すために計時を行なう回路であり、RTCM110と同様に、電源電力の供給が断たれたときには、バックアップ電源回路356から供給されるバックアップ電力により動作を行なう。
稼動日カウンタ359は、クロックパルス信号に基づいて、「時」、「分」、「秒」を計時する計時部と、スロットマシン1に電源電力の供給開始時からの経過時間に基づいて、稼動日であるか否かの判断、および、「日」のカウント値を更新するか否かの判断を行なう判断部と、その判断部による判断に基づいて「日」のカウント値を更新する日カウント部とを含む。
稼動日カウンタ359は、スロットマシン1が遊技場に導入されて電源電力の供給が開始されたときから計時を開始する。稼動日カウンタ359は、各日において電源電力の供給が開始されたときから計時部が計時を開始し、電源電力が供給されている状態が第1の所定時間(たとえば、8時間)に達したと判断部が判断したときに、判断部が稼動日であると認識し、その後、電源電力の供給が断たれた状態が第2の所定時間(たとえば、4時間)に達したと判断部が判断したときに、日カウント部が、「日」のカウント値を1日分加算更新する。たとえば、午前10時にスロットマシン1に電源電力の供給が開始されたときには、午後6時となった時点で稼動日であると判断され、たとえば、午後11時にスロットマシン1への電源電力の供給が断たれたときには、翌日の午前3時となった時点で「日」のカウント値が1日分加算更新される。「日」のカウント値は、RTCM110の場合と異なり、月に相当する日数に達しても桁上げされず、カウントを継続する。
スロットマシン1が遊技場に導入された後、「日」のカウント値が「1日」を示したときの日がスロットマシン1の稼動開始日であるとサブ制御部91は判断し、その1日というカウント値を稼動開始日時としてRAM354に記憶する。稼動日カウンタ359における「日」のカウント値は、第1の所定時間以上の電源電力供給が行なわれ、かつ、その後における第2の所定時間以上の電源電力遮断が行なわれたときに更新される。これにより、遊技場の営業時間中には、稼動日カウンタ359における「日」のカウント値が、スロットマシン1の何日目の稼動日であるかを示していない。このため、サブ制御部91では、電源電力供給がされている状態において、スロットマシン1が稼動開始日後何日目の稼動日であるかを確認するために、稼動日カウンタ359における「日」のカウント値に、RAM354に記憶された稼動開始日時の「1日」というカウント値を加算し、その加算値のデータを稼動開始日後何日目の稼動日であるかを判断する場合に用いる。
図33は、第3実施形態によるスロットマシン1においてプロジェクト、プロジェクト予告、告知、一斉デモ表示、および、一斉演出を行なうために設けられた各種データテーブルを表形式で示す図である。図33においては、(a)に稼動期間別演出選択テーブル、(b)にプロジェクト実行情報テーブル、(c)にプロジェクト予告情報テーブル、(d)に告知情報テーブル、(e)に一斉動作情報テーブルが示されている。このような各種データテーブルは、サブ制御部91により作成され、演出制御基板90のRAM354に記憶される。
第3実施形態の場合は、稼動日カウンタ359により曜日を特定することができないので、第1実施形態の図6の(b)に示した曜日別に設定された演出選択は行なわれず、さらに、第1実施形態の図6の(e)に示した曜日別に設定された告知は行なわれず毎日共通で設定された告知が行なわれ、さらに、第1実施形態の図6の(f)に示した曜日別に設定された特別演出は行なわれず毎日共通で設定された特別演出が行なわれる。
(a)の稼動期間別演出選択テーブルにおいては、稼動期間を図6の(a)に示すような年月日ではなく、稼動期間の始期と終期とを第何日の稼動日であるかにより特定している。これにより、図33の(a)における稼動期間別演出選択テーブルにおいては、図6の(a)における稼動期間別演出選択テーブルと同様に、稼動期間と演出種類との関係が設定されている。
(b)のプロジェクト実行情報テーブルにおいては、実行日時を、図6の(c)に示すような月日および時刻ではなく、第何日の稼動日における何時間経過時であるかにより特定している。これにより、図33の(b)におけるプロジェクト実行情報テーブルにおいては、図6の(c)におけるプロジェクト実行情報テーブルと同様に、プロジェクトを実行する予定日時(実行日時)と、実行するプロジェクトに関する情報(プロジェクト情報)とがプロジェクトごとに示されている。
(c)のプロジェクト予告情報テーブルにおいては、予告日時を、図6の(d)に示すような月日および時刻ではなく、第何日の稼動日における何時間経過時であるかにより特定している。これにより、図33の(c)におけるプロジェクト予告情報テーブルにおいては、図6の(d)におけるプロジェクト予告情報テーブルと同様に、プロジェクト予告を実行する予定日時がプロジェクトごとに対応付けられて示されている。
(d)の告知情報テーブルにおいては、告知日時を、図6の(e)に示すような曜日別の時刻ではなく、毎日の稼動日における何時間経過時であるかにより特定している。これにより、図33の(d)における告知情報テーブルにおいては、告知する情報の種類と、告知する時刻との関係が示されている。
(e)の一斉動作情報テーブルにおいては、一斉動作の実行日時を、図6の(f)に示すような曜日別の時刻ではなく、毎日の稼動日における何時間経過時であるかにより特定している。これにより、図33の(e)における一斉動作情報テーブルにおいては、特別演出を行なう時刻が示されている。
第3実施形態の場合は、図23に示すような特定情報管理処理において次のような処理が行なわれる。S313では、稼動日カウンタ359から稼動日カウンタ359がカウントしている現在の計時値(日、時、分、秒)の情報(以下、日時情報という)を取得する。そして、S314では、RAM354から、図33の(b)に示すプロジェクト実行情報を取得する(S314)。S315では、図33の(c)に示すプロジェクト予告情報を取得する(S315)。S316では、図33の(d)に示す告知情報を取得する(S316)。S319では、図33の(e)に示す一斉動作情報を取得する(S319)。S321の稼動開始日時設定処理では、図21に示すような処理は行なわず、次のような処理を行なう。まず、稼動開始日時設定処理の初回の実行時において、S313により取得した日時情報に基づいて、その時点での計時値を連続稼動時間計測開始時として、RAM354に設けられた連続稼動時間計測開始時記憶領域に記憶させた後、S313により取得した日時情報が第1の所定時間(たとえば、8時間)に達したときに、記憶しておいた連続稼動時間計測開始時を稼動開始日時記憶領域に稼動開始日時として登録(記憶)する。そして、稼動開始日時が登録されたことに応じて、前述の稼動開始日時設定済フラグをセットし、稼動開始日時設定処理を終了する。
そして、S322における現在の日時とプロジェクト予告の設定時期とが一致するか否かの判断、および、S326における現在の日時とプロジェクトの設定時期とが一致するか否かの判断は、それぞれ、前述のように、第何日の何時間経過時であるかに基づいて行なわれる。また、S331においては、S313により取得した日時情報のうちの経過時間が、S316により取得した告知情報におけるいずれかの告知の設定時期(経過時間)と一致するか否かを判断する。そして、一致すると判断したときには、S332〜S334の処理を行なう。また、S341、S345においては、S313により取得した日時情報のうちの経過時間が、S319により取得した一斉動作情報におけるいずれかの一斉動作の開始時期(経過時間)と一致するか否かを判断する。そして、一致すると判断したときには、S342、S346の処理を行なう。また、S343、S347においては、S313により取得した日時情報のうちの経過時間が、S319により取得した一斉動作情報におけるいずれかの一斉動作の終了時期(経過時間)と一致するか否かを判断する。そして、一致すると判断したときには、S344、S348の処理を行なう。
このような構成により、第2実施形態においては、第1実施形態の場合と同様に、プロジェクトの実行、プロジェクト予告の実行、告知の実行、および、一斉動作の実行をすることができる。
第3実施形態においては、稼動日カウンタ359として、演出制御基板90に設けられたクロック回路353から供給されるクロック信号を用いて動作するものを説明した。しかし、これに限らず、稼動日カウンタ359は、サブ制御部91におけるCPU91cの駆動用のクロック信号を用いるように構成してもよい。
第3実施形態においては、RTCM110の代わりに、稼動開始日時からの経過した日時を計時するためのカウンタとして、稼動日カウンタ359を設けた例を説明した。RTCM110の代わりに稼動開始日時からの経過した日時を計時するために用いるカウンタとしては、稼動日カウンタ359のように「日」、「時」、「分」、「秒」をカウント値により示すことができるカウンタに代えて、ただ単に一定周期で更新されるカウント値のみを示す稼動期間カウンタを用いるようにしてもよい。そのような稼動期間カウンタは、カウント値から稼動時間を特定可能であれば、どのようなカウンタであってもよい。つまり、一定周期で更新されるカウント値のみを示すカウンタであっても、カウント周期とカウント値との関係に基づいて、カウント値から経過した時間を特定することが可能であるので、サブ制御部91等の制御用マイクロコンピュータにおいて、カウント値から経過した時間を特定する処理を行なうようにすれば、そのような簡易なカウンタであっても、RTCM110の代わりに使用することが可能である。
図33の(d)に示した告知情報の表示は、1日に1回だけ表示される告知情報であり、第1実施形態において説明したように、次回のゲームが開始されるという条件、および、告知情報の表示が開始されてから所定期間(たとえば、20分)が経過したという条件のうちいずれかが先に成立したときに終了し、その後は、通常の演出が行なわれる。なお、告知情報の表示は、そのように終了せずに、遊技場の1日の営業時間中に亘り、たとえば、液晶表示器51の画面の隅部等に縮小表示され続ける等、継続されるようにしてもよい。また、告知情報は、表示開始時から所定期間を経過したときに表示が終了する第1の情報(たとえば、店長一押し台に関する情報)と、表示開始時から所定期間を経過しても表示が継続する第2の情報(たとえば、本日のイベントに関する情報)との両方を含み、第1の情報については、表示開始時から所定期間を経過したときに表示を終了させる制御を行ない、第2の情報については、表示開始時から所定期間を経過した後も表示を継続させる制御を行なうようにしてもよい。このようにすれば、告知情報の表示態様のバリエーションを豊富にすることができる。また、告知情報を重要な情報と、それ以外の情報とに分けて表示態様を異ならせることができる。
〔第4実施形態〕
次に、第4実施形態を説明する。第4実施形態においては、図3に示す演出制御基板90の代わりに、液晶表示器51を含む演出制御装置の制御(遊技の演出の制御)を行なう演出制御手段として、たとえば音制御およびランプ制御のような表示制御以外の演出制御を行なう第1の演出制御用マイクロコンピュータと、液晶表示器51の表示制御を行なう第2の演出制御用マイクロコンピュータとを別の制御基板に設け、遊技制御用マイクロコンピュータであるメイン制御部41が、第1の演出制御用マイクロコンピュータへ表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御用のコマンドを与え、その演出制御用のコマンドに基づいて、第1の演出制御用マイクロコンピュータであるサブ制御部91から第2の演出制御用マイクロコンピュータである表示制御部901へ表示制御コマンドを与えるように構成し、表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御を行なう構成について説明する。
図34は、第4実施形態による遊技制御基板40およびその他の制御基板における回路構成の一例を示すブロック図である。図34に関しては、図3と共通する部分について同一の参照番号を付し、重複した説明を避ける。
図34の構成が図3の構成と異なるのは、図3の演出制御基板90の代わりに、演出制御基板90´、および、表示制御基板900が設けられている点である。
メイン制御部41は、演出制御基板90´に表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御(演出)を特定するための制御信号としての演出制御コマンド(演出制御信号)を送信する。第4実施形態において、メイン制御部41から演出制御基板90´に送信される演出制御コマンドは、第1実施形態で説明したコマンドと同様のコマンドである。演出制御基板90´には、演出中継基板80を介してメイン制御部41からの演出制御コマンドを受信し、音制御およびランプ制御よりなる演出制御を行なうサブ制御部91等の電気部品が接続されている。
サブ制御部91は、音制御用およびランプ制御用のプログラム等を記憶するROM74と、ワークメモリとして使用されるRAM91cと、プログラムにしたがって音制御およびランプ制御の制御動作を行なうCPU91aと、I/Oポート部91dとを含む。このサブ制御部91は、遊技制御基板40から送信される演出制御コマンドに基づき、演出効果LED52、リールLED55の制御(ランプ制御)、および、スピーカ53、54を用いた遊技音発生制御(音制御)等の各種演出を特定し演出制御を行なう。また、サブ制御部91は、遊技制御基板40から送信される演出制御コマンドに基づいて、液晶表示器51を制御するための表示制御コマンドを表示制御基板900へ送信するための制御も行なう。
また、演出制御基板90´には、前述したRTCM110、クロック回路353、RAM354、設定スイッチ355、および、バックアップ電源回路356、357が搭載されている。RTCM110、RAM354、および、設定操作部355は、サブ制御部91と、表示制御部901との両方に接続されている。また、前述の選択ボタン358は、サブ制御部91と、表示制御部901との両方に接続されている。このような構成により、図15〜図30に示すようなプロジェクト、プロジェクト予告、告知、および、一斉動作に関する制御は、サブ制御部91と、表示制御部901との両方で行なわれることとなる。
サブ制御部91から表示制御部901への表示制御コマンドの与え方としては、メイン制御部41からの演出制御コマンドにより指示された表示制御の内容に応じて表示制御用コマンドを作成して出力する(加工して出力する)ようにしてもよく、メイン制御部41かからの演出制御コマンドのうち、表示制御を対象とするコマンドをそのまま表示制御部901へ出力する(加工せずに出力する)ようにしてもよい。
表示制御基板900には、サブ制御部91からの表示制御コマンドを受信して、液晶表示器51での表示制御を行なう表示制御部901等の電気部品が搭載されている。表示制御部901は、表示制御用のプログラム等を記憶するROM901bと、ワークメモリとして使用されるRAM901cと、プログラムにしたがって表示制御動作を行なうCPU901aと、I/Oポート部901dとを含む。
表示制御部901は、サブ制御部91から送信される表示制御コマンドに応じて、前述したような、液晶表示器51での表示演出、プロジェクト、プロジェクト予告、告知、および、一斉動作等の各種表示の演出に関する制御を行なう。
また、本実施の形態におけるサブ制御部91では、このように行なわれる液晶表示器51での演出表示に対応して、音出力手段の制御および発光手段の制御を行なう。なお、これに限らず、サブ制御部91は、液晶表示器51での演出表示に対応して、音出力手段の制御のみを行なうもの、または発光手段の制御のみを行なうものであってもよい。
サブ制御部91が受信した演出制御コマンドを加工せずに、表示制御コマンドとして表示制御部901に出力する場合には、サブ制御部91および表示制御部901において、次のような制御が行なわれる。
表示制御部901では、図15〜図30に示すような処理と同様の処理を実行することにより、第1実施形態に示した液晶表示器51の制御と同様の制御が行なわれる。また、サブ制御部91では、受信した演出制御コマンドを、表示制御部901に出力する処理を行なうとともに、次のような音制御およびランプ制御に関する処理を行なう。
音制御およびランプ制御に関する処理としては、図15〜図30に示す処理のうち、演出制御の進行状況を把握するための処理(液晶表示器51の制御を直接的に実行する部分を除く)を実行するとともに、その演出制御の進行状況に応じて、予め定められた演出制御のパターンに基づいて音制御を行なう音制御処理と、予め定められた演出制御のパターンに基づいてランプ制御を行なうランプ制御処理とを実行する。これにより、液晶表示器51における表示による演出と整合性の取れた(同期した)音による演出と、ランプによる演出とが行なわれる。
このような制御を行なうときにおいて、図23のS321に示す稼動開始日時設定処理は、サブ制御部91と表示制御部901とで稼動開始日時を登録する処理が重複するのを避けるために、たとえば、表示制御部901のみが行なう等、サブ制御部91と、表示制御部90とのいずれか一方のみが行なうようにする。また、図23のS312に示す操作に応じた管理情報の更新処理は、サブ制御部91と表示制御部901とで更新処理が重複するのを避けるために、たとえば、表示制御部901のみが行なう等、サブ制御部91と、表示制御部901とのいずれか一方のみが行なうようにする。
また、サブ制御部91が受信した演出制御コマンドを加工して、表示制御コマンドとして表示制御部901に出力する場合には、サブ制御部91および表示制御部901において、次のような制御が行なわれる。
サブ制御部91では、第1実施形態に示した液晶表示器51の制御と同様の制御を実行するために、図15〜図30に示すような処理と同様の処理を実行することにより、演出制御コマンドや、特定情報管理処理により設定された各種フラグに応じて、予め定められた制御パターンに基づいて演出制御を実行するための処理を実行する。そして、その制御パターンに応じて、前述したような表示制御を行なうために必要となる表示制御コマンドを作成して表示制御部901に出力する表示制御コマンド出力処理を行なう。そして、予め定められた制御パターンに応じて音制御を行なう音制御処理と、予め定められた制御パターンに応じてランプ制御を行なうランプ制御処理とを実行する。これにより、液晶表示器51における表示による演出と整合性の取れた(同期した)音による演出と、ランプによる演出とが行なわれる。
表示制御部901では、サブ制御部91から送信される表示制御コマンドを受信し、その表示制御コマンドに応じた表示制御処理(予め定められた制御パターンに対応した表示制御を実行する処理であって、図27における特定情報の表示に関する処理を含む)と、図23に示す特定情報管理処理と同様の処理とを実行することにより、第1実施形態に示した液晶表示器51の制御と同様の制御が行なわれる。
このような制御を行なうときにおいて、図23のS321に示す稼動開始日時設定処理は、サブ制御部91と表示制御部901とで稼動開始日時を登録する処理が重複するのを避けるために、たとえば、表示制御部901のみが行なう等、サブ制御部91と表示制御部901とのいずれか一方のみが行なうようにする。また、図23のS312に示す操作に応じた管理情報の更新処理は、サブ制御部91と表示制御部901とで更新処理が重複するのを避けるために、たとえば、表示制御部901のみが行なう等、サブ制御部91と、表示制御部901とのいずれか一方のみが行なうようにする。
なお、演出制御手段として、第1の演出制御用マイクロコンピュータと第2の演出制御用マイクロコンピュータとを別の制御基板に設け、遊技制御用マイクロコンピュータが、第1の演出制御用マイクロコンピュータへ表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御用のコマンドを与え、その演出制御用のコマンドに基づいて、第1の演出制御用マイクロコンピュータから第2の演出制御用マイクロコンピュータへ表示制御コマンドを与えるように構成したときの制御方法は、第4実施形態に示したものに限られない。つまり、このような構成により、第1実施形態と同様の演出制御を行なえる制御方法であれば、どのような制御方法を採用してもよい。
また、このように第1の演出制御用マイクロコンピュータと第2の演出制御用マイクロコンピュータとを別の制御基板に設けた場合においては、第2実施形態のように、RAM358を設けない構成を採用してもよく、第3実施形態のように、RTCM110の代わりに稼動日カウンタ359を設けた構成を採用してもよい。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図23のS326により、RTCM110の計時により特定される現在の日時が、特定の日時に登録されたプロジェクトの設定日時と一致したと判定されたことに基づいて、図27のS413でプロジェクトが実行されることにより、液晶表示部51における表示態様が変更される。そして、図23のS322により、RTCM110の計時により特定される現在の日時が登録されたプロジェクト予告の設定日時と一致したと判定されたことに基づいて、図27のS416でプロジェクト予告が実行されることにより、そのプロジェクトを実行する特定の日時よりも所定期間前にその特定の日時に表示態様が変更されることを特定可能に報知する予告演出が行なわれる。このような予告演出が行なわれることにより、遊技者が表示態様の変更日時を前以って知ることができるので、遊技者が表示態様の変更を容易に見ることができるようになり、これによって、遊技者の興趣を向上させることができる。また、このような効果は、第1実施形態によるスロットマシン1のみに関して得られるものではなく、同様のプロジェクト予告を実行することが可能な第2実施形態〜第4実施形態によるスロットマシンにおいても同様に得られる。
(2) 図24のS361〜S373により、スロットマシン1が稼動を開始したか否かが判定され、稼動を開始したと判定された稼動開始日時がRAM354に記憶される。そして、図24のS368により登録された稼動開始日時を基準としてS369によってプロジェクトの実行日時等のプロジェクト関連情報が設定される。これにより、RTCM110の計時により特定される現在の日時が、登録された稼動開始日時を基準として特定の日時になったか否かが判定され、その判定結果に基づいて、表示態様が変更される。このように、スロットマシン1ごとに判定されて記憶された稼動開始日時を基準としてプロジェクトを実行する特定の日時になったか否かが判定されることに基づいて、表示態様が変更されるので、たとえば、スロットマシン1を遊技場に導入した日時が同一機種の複数のスロットマシンで異なる場合のように、稼動開始日時が異なるスロットマシンのそれぞれについて、稼動開始日時から表示態様の変更日時までの期間を同じにすることができる。また、このような効果は、第1実施形態によるスロットマシン1のみに関して得られるものではなく、同様に稼動開始日時を基準としてプロジェクトを実行することが可能な第2実施形態〜第4実施形態によるパターンにおいても同様に得られる。
(3) また、第4実施形態の図34に示すサブ制御部91と、表示制御部901とを備えたスロットマシンについても、図23のS326に相当する処理により、RTCM110の計時により特定される現在の日時が、特定の日時に登録されたプロジェクトの設定日時と一致したと判定されたことに基づいて、図27のS413に相当する処理によりロジェクトが実行されることにより、液晶表示部51における表示態様が変更される。そして、図23のS322に相当する処理により、RTCM110の計時により特定される現在の日時が登録されたプロジェクト予告の設定日時と一致したと判定されたことに基づいて、図27のS416に相当する処理によって、プロジェクト予告が実行されることにより、そのプロジェクトを実行する特定の日時よりも所定期間前にその特定の日時に表示態様が変更されることを特定可能に報知する予告演出が行なわれる。第4実施形態の図24に示すサブ制御部91と、表示制御部901とを備えたスロットマシンについても、このような予告演出が行なわれることにより、遊技者が表示態様の変更日時を前以って知ることができるので、遊技者が表示態様の変更を容易に見ることができるようになり、これによって、遊技者の興趣を向上させることができる。
(4) 図24のS362〜S367に示すように、スロットマシン1が稼動を開始したか否かの判定が、BETコマンドのような演出制御コマンドに基づいて行なわれるので、RTCM110の初期設定作業としてスロットマシン1の稼動開始日の設定作業を人が遊技場において行なう必要がなくなるため、RTCM110の初期設定作業をスロットマシン1の工場での製造工程において完了させることができるようになる。これにより、スロットマシン1の遊技場への導入後において必要となる作業量を軽減することができる。また、このような効果は、第1実施形態によるスロットマシン1のみに関して得られるものではなく、同様に稼動開始日時を基準としてプロジェクトを実行することが可能な第2実施形態〜第4実施形態によるパターンにおいても同様に得られる。
(5) 図6の(a)、(c)に示すように、RTCM110の計時により特定される現在の日時が、登録されたプロジェクト2の設定日時となっていないと判定されたときは、演出種類A、Bのような複数の演出種類のうち一部から演出種類が選択され、現在の日時がプロジェクト2の設定日時となったと判定された後は、演出種類A、Bのような複数の演出種類のうち、全部から演出種類が選択されるので、スロットマシン1の遊技機の演出を変化に富んだものにすることができる。また、このような効果は、第1実施形態によるスロットマシン1のみに関して得られるものではなく、同様にプロジェクトを実行することが可能な第2実施形態〜第4実施形態によるパターンにおいても同様に得られる。
RTCM110の計時により特定される現在の日時が、登録されたプロジェクト2の設定日時となったと判定された後は、演出種類A、Bのような複数の演出種類のうち、選択ボタン358が受付けた遊技者による演出種類を選択する操作による指示に応じて選択されるので、遊技者の好みに応じた演出を提供することが可能となり、遊技者の興趣を向上させることができる。また、このような効果は、第1実施形態によるスロットマシン1のみに関して得られるものではなく、同様にプロジェクトを実行することが可能な第2実施形態〜第4実施形態によるパターンにおいても同様に得られる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 演出制御を行なう装置の構成は、前述したようなものに限らず、次のような構成を採用してもよい。表示制御を行なうマイクロコンピュータと、音制御を行なうマイクロコンピュータと、ランプ制御を行なうマイクロコンピュータとを設け、遊技制御用マイクロコンピュータであるメイン制御部41が、これらのマイクロコンピュータのそれぞれに、表示制御コマンド、音制御コマンド、および、ランプ制御コマンドを与え、そのコマンドに応じて各マイクロコンピュータが各制御を個別に実行するような構成を採用してもよい。
(2) 液晶表示部51の表示制御を行なう表示制御用マイクロコンピュータであるサブ制御部91を設けた演出制御基板と、たとえば音制御およびランプ制御を行なう音・ランプ用マイクロコンピュータを設けた音・ランプ制御基板とを設け、遊技制御基板40に設けたメイン制御部41からの演出制御コマンドを表示制御用マイクロコンピュータが受信し、その受信したコマンドに基づいて、表示制御用マイクロコンピュータが、表示制御を行なうとともに、音・ランプ制御用マイクロコンピュータに音制御およびランプ制御を指令するための音・ランプ制御コマンドを送信し、音・ランプ制御用マイクロコンピュータが、その音・ランプ制御コマンドを受信して音制御およびランプ制御を行なうようにしてもよい。なお、この場合の音・ランプ制御用マイクロコンピュータは、音制御を行なう音制御用マイクロコンピュータ(音制御基板に設ける)と、ランプ制御を行なうランプ制御用マイクロコンピュータ(ランプ制御基板に設ける)とに分けて設け、音制御用マイクロコンピュータには音制御を指令するための音制御コマンドを送信し、ランプ制御を指令するためのランプ制御コマンドを送信するようにしてもよい。
(3) 前述した実施の形態は、スロットマシン1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(4) 前述した第1実施の形態および第2実施形態では、RTCM110を演出制御基板90に搭載する例を示した。しかし、これに限らず、RTCM110は、遊技制御基板40に搭載してもよい。ただし、バックアップ電源回路により電源がバックアップされることが必要である。また、第4実施形態では、RTCM110を演出制御基板90´に搭載する例を示した。しかし、これに限らず、RTCM110は、遊技制御基板40および表示制御基板900のうちのどの基板に搭載してもよい。ただし、バックアップ電源回路により電源がバックアップされることが必要である。また、第3実施形態に示す稼動日カウンタ359は、RTCM110と同様に、遊技制御基板40、演出制御基板90のうちのどの基板に搭載してもよい。ただし、バックアップ電源回路により電源がバックアップされることが必要である。
(5) 前述の実施の形態では、プロジェクトの実行により、液晶表示部51での表示に関する演出種類が変更される例を示した。しかし、これに限らず、プロジェクトの実行により、スピーカ53、54から出力される音による演出種類のみが変更されるようにしてもよく、または、各種ランプによる演出種類のみが変更されるようにしてもよい。また、プロジェクトの実行により、液晶表示部51での表示に関する演出種類のみが変更されるようにしてもよい。また、プロジェクトの実行により、液晶表示部51での表示に関する演出種類とスピーカ53、54から出力される音による演出種類とが変更されるようにしてもよい。また、プロジェクトの実行により、液晶表示部51での表示に関する演出種類と各種ランプによる演出種類とが変更されるようにしてもよい。また、プロジェクトの実行により、スピーカ53、54から出力される音による演出種類と各種ランプによる演出種類とが変更されるようにしてもよい。また、プロジェクトの実行により、液晶表示部51での表示に関する演出種類と、スピーカ53、54から出力される音による演出種類と、各種ランプによる演出種類とのすべてが変更されるようにしてもよい。
(6) 前述した実施の形態では、プロジェクト予告として、図9に示すように「あと4日」というように、プロジェクトが実行される日時を直接的に示す例を説明した。しかし、これに限らず、プロジェクト予告として、図9に示すように「水にまつわる日」(水曜日を間接的に示すメッセージ)というように、プロジェクトが実行される日時を暗号等で間接的に示すようにしてもよい。
(7) 図24のS367においては、稼動開始日時がRAM354に登録される。このように登録された稼動開始日時については、たとえば、設定操作部355を操作することに基づいて数値情報を入力することにより、手動により修正することが可能となる構成を採用してもよい。
(8) スロットマシン1においては、RAM354等に記憶した稼動開始日時のデータをスロットマシン1の外部に出力する手段としての稼動開始日時データ出力部を設けるとともに、他のスロットマシン1における稼動開始日時データ出力部から出力された稼動開始日時のデータを、RAM354等に入力させる稼動開始日時データ入力部とを設け、稼動開始日時データ入力部から入力された稼動開始日時のデータにより、RAM354等に記憶されていた稼動開始日時のデータを書換えるようにしてもよい。そのようにすれば、稼動開始日が異なる複数のスロットマシン1において、プロジェクトおよびプロジェクト予告を実行する日時を容易に統一化することができる。
(9) 前述した実施の形態に示したプロジェクトを実行する時期は、スロットマシン1に関する過去の稼動率の統計に基づいて、稼動率が低下する傾向にある時期に設定されている。このようにすれば、プロジェクトの実行により稼動率の低下を防ぐことができるようになる。
(10) 前述した実施の形態においては、プロジェクトを実行するときにおける変更後の演出種類が予め定められていた例を示した。しかし、これに限らず、プロジェクトを実行するときにおける変更後の演出種類は、複数種類の演出種類のうちからランダムに決定するようにしてもよい。このようにすれば、プロジェクトの実行により演出のバリエーションを豊富なものにすることができる。
(11) 前述した実施の形態においては、プロジェクトを実行するときにおいて演出種類を変更する例として、基本画面および演出画像等の演出の全部を変更することを説明した。しかし、これに限らず、プロジェクトを実行するときにおいて演出種類を変更する例としては、基本画面は変更せずに演出画像を変更すること、または、演出画像は変更せずに基本画面を変更することのように、演出の一部を変更するようにしてもよい。また、そのような演出の全部を変更するか、演出の一部を変更するかの選択を、プロジェクトが実行されるごとにランダムに選択決定するようにしてもよい。
(12) 前述した実施の形態においては、稼動開始日時設定処理において、連続稼動時間が所定時間に達し、かつ、その所定時間中における内部抽選が所定回数以上となったときに、連続稼動時間の計測開始日時を稼動開始日時として登録する例を示した。しかし、これに限らず、連続稼動時間が所定時間(たとえば、2時間、8時間等の稼動が開始したことが明確になる時間)に達したときにおいて、その所定時間中における内部抽選が所定回数とは無関係に、連続稼動時間の計測開始日時を連続稼動時間が開始された日時を稼動開始日時として登録するようにしてもよい。
(13) 前述した実施の形態に示すように、スロットマシン1においては、日時を特定可能とする計時を行なう計時手段として、第1実施形態のようなRTCM110、第3実施形態のような稼動日カウンタ359、および、単に一定周期で更新されるカウント値のみを示す稼動期間カウンタのうち、どのような計時手段を用いてもよい。つまり、スロットマシン1においては、日時を特定可能とする計時を行なう計時手段であれば、どのような計時手段を用いてもよい。
(14) また、前記実施例では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであっても良い。
更に、図35に示すように、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行う球取込装置30’、球取込装置30’により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチ31’を設けるとともに、ホッパーモータ34や払出センサ35など、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行う球払出装置34’、球払出装置34’により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチ35’を設け、メダル及び遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球が払い出されるスロットマシンに適用しても良い。
(15) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。