以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機、あるいは、スロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、遊技の演出を行なう演出装置を備え、遊技において特定の条件が成立したときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御される遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。
パチンコ遊技機1は、遊技場(遊技店)に設置される。遊技場内には遊技機が複数台並べて配置されている遊技機設置島が複数設けられており、パチンコ遊技機1は、そのような遊技機設置島に設置される。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には遊技媒体としての遊技球(打球)を貯留する打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と、遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5とが設けられている。打球供給皿3の上面部には、遊技者により操作可能な選択ボタン358が設けられている。また、打球供給皿3の上面部には、遊技者により操作可能な操作部359が設けられている。操作部359は、後述する変動表示装置9に表示される画像において、遊技者の操作に応じた処理を行なうためのボタン、方向ボタン等を含む。
ガラス扉枠2の前面には、記録媒体挿入部501が設けられる。記録媒体挿入部501は、記録媒体505を図1のように挿入することが可能な構造を有する。記録媒体505は、遊技場(遊技店)で配布されるパンフレットに付属されているICカードである。当該パンフレットには、たとえば、新台の紹介、遊技の解説等が記載されている。すなわち、記録媒体505は、遊技者がパンフレットを受け取ることにより、遊技者が所有する媒体となる。
記録媒体505は、詳細は後述するが、遊技者自身が、遊技をしたパチンコ遊技機毎の遊技情報を記録するためのものである。ここで、遊技情報は、パチンコ遊技機で行なわれた遊技演出の情報である。遊技演出の情報は、たとえば、複数種類のスーパーリーチ毎の実行された回数、複数種類の大当り演出が実行された回数等である。
なお、記録媒体505は、ICカードに限定されることなく、情報を記録可能なものであればどのようなものであってもよい。記録媒体505は、たとえば、携帯電話であってもよい。この場合、記録媒体挿入部501は、携帯電話の電池を充電する機構を備える。また、記録媒体505は、たとえば、情報を記録可能なコインであってもよい。
ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。
遊技盤6には、記録媒体アクセス部502が設けられる。記録媒体アクセス部502は、記録媒体挿入部501に挿入された記録媒体505に非接触でデータアクセスする機能を有する。すなわち、記録媒体アクセス部502は、記録媒体505に記録されている情報を非接触で読取ったり、情報を記録媒体505に非接触で書込んだりすることが可能な機能を有する。なお、記録媒体アクセス部502は、遊技盤6に設けられるのではなく、記録媒体挿入部501に挿入された記録媒体505に接触するように記録媒体挿入部501の内部に設けられてもよい。この場合、記録媒体アクセス部502は、記録媒体505に接触してデータアクセスする機能を有する。
また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の飾り図柄を変動表示する複数の変動表示領域を含む変動表示装置(飾り図柄表示装置)9が設けられている。また、変動表示装置9の上部には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての特別図柄を変動表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。変動表示装置9には、たとえば「左」、「中」、「右」の3つの変動表示領域(図柄表示エリア)がある。変動表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄であって、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての飾り図柄の変動表示を行なう。変動表示装置9は、後述する演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ800(図4参照)によって制御される。特別図柄表示器8は表示部が小型であるので、変動表示の態様および変動表示の表示結果が変動表示装置9と比べて見づらいため、遊技者は主として変動表示装置9の方に注目する。
特別図柄表示器8は、たとえば0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。特別図柄表示器8は、遊技者に当りの種類を把握しづらくさせるために、0〜99など、より多種類の数字を変動表示するように構成されていてもよい。また、変動表示装置9は、液晶表示装置よりなる画像表示装置で実現されている。変動表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、飾り図柄の変動表示を行なう。
なお、本実施の形態においては、変動表示装置9は、液晶表示装置を用いた例について説明するが、これに限らず、変動表示装置9は、CRT(Cathode Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、PDP(Plasma Display Panel)、ドットマトリクス、7セグメントLED等のLED(Light Emitting Diode)、エレクトロルミネッセンス、蛍光表示管等のその他の画像表示式の表示装置により構成されてもよい。また、変動表示装置9は、回転ドラム式表示装置等の機械式の表示装置であってもよい。
変動表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効入賞球の記憶数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう)数を表示する4つの特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。特別図柄保留記憶表示器18は、保留記憶数を入賞順に4個まで表示する。特別図柄保留記憶表示器18は、始動入賞口14に始動入賞があるごとに、保留記憶の記憶データが1増えて、点灯状態のLEDの数を1増やす。そして、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示器8で変動表示が開始されるごとに、保留記憶の記憶データが1減って、点灯状態のLEDの数を1減らす(すなわち1つのLEDを消灯する)。具体的には、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示器8で変動表示が開始されるごとに、点灯状態をシフトする。なお、この例では、始動入賞口14への入賞による保留記憶数に上限数(4個まで)が設けられている。しかし、これに限らず、保留記憶数の上限数は、4個以上の値にしてもよく、4個よりも少ない値にしてもよい。
変動表示装置9の下方には、始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15には、開閉動作をすることが可能な態様で左右一対の可動片が設けられている。可変入賞球装置15の可動片は、後述する開放条件が成立したときに、ソレノイド16によって駆動されて所定期間開状態とされる。可変入賞球装置15の可動片が開状態となることにより、遊技球が始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態(第1の状態)となる。一方、可変入賞球装置15の可動片が閉状態となることにより、遊技球が始動入賞口14に入賞しにくくなり(始動入賞しにくくなり)、遊技者にとって不利な状態(第2の状態)となる。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。
可変入賞球装置15の下部には、ソレノイド21によって開閉される開閉板を用いた特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、開閉板によって開閉される大入賞口が設けられており、大当り遊技状態において開閉板が遊技者にとって有利な開状態(第1の状態)に制御され、大当り遊技状態以外の状態において開閉板が遊技者にとって不利な閉状態(第2の状態)に制御される。このように、特別可変入賞球装置20は、大当り遊技状態となるときに開放条件が成立する。特別可変入賞球装置20に入賞し遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域:特別領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出された後カウントスイッチ23で検出され、他方の領域に入った遊技球は、そのままカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、複数種類の識別情報としての普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10における変動表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、たとえば、変動表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りになる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15の開放条件が成立し、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した有効通過球の記憶数、すなわち、始動通過記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過があるごとに、始動通過記憶の記憶データが1増えて、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10における変動表示が開始されるごとに、始動通過記憶の記憶データが1減って、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられる。遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、パチンコ遊技機1に設けられている装飾発光体の一例である。
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、「カードユニット」という)50が、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている。賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28c等の各種発光手段は、後述するランプドライバ基板35によって点灯制御(ランプ制御)される。また、スピーカ27からの音発生制御(音制御)は、後述する音声出力基板70によって行なわれる。
カードユニット50には、たとえば、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口、および、カード挿入口の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放するためのカードユニット錠が設けられている。
遊技者の操作により打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の変動表示を開始できる状態であれば、特別図柄表示器8において特別図柄が変動表示を始める。図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示は、変動表示が行なわれるごとに設定される変動表示時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄(停止図柄)が特定表示結果としての大当り図柄(大当り表示結果ともいう)であると、大当りとなり、大当り遊技状態に移行する。大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(たとえば10個)の遊技球が入賞するまで開放する。そして、特別可変入賞球装置20の開放中に遊技球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、たとえば15ラウンドのような所定回数を上限値として許容される。このような制御は、繰返し継続制御と呼ばれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態がラウンドと呼ばれる。なお、V入賞領域を設けずに、各ラウンドにおいて無条件で継続権が発生するように制御してもよい。
停止時の特別図柄表示器8における特別図柄が大当り図柄のうちの予め定められた特別な大当り図柄(確変大当り図柄)となったときには、大当り遊技状態後に大当りとすると判定される確率(大当り確率)が、大当り遊技状態と異なる通常状態である通常遊技状態よりも高くなる確率変動状態(以下、確変状態と呼ぶ)という遊技者にとってさらに有利な状態になる。以下、確変状態は、高確率状態(高確状態と略称で呼ぶ場合もある)ともいう。また、非確変状態は、低確率状態(低確状態と略称で呼ぶ場合もある)ともいう。
また、このように特別図柄の表示結果が、確変大当り図柄となったときには、大当り遊技状態後に、高確率状態となることに制御されることに加えて、変動時間短縮状態である時短状態に制御される。時短状態とは、通常遊技状態(後述する低確低ベース状態)に比べて、特別図柄表示器8、変動表示装置9、および、普通図柄表示器10のそれぞれの変動表示時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御状態をいう。さらに、時短状態中には、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くされ、開放回数が増加させられる。時短状態中では、図柄の変動表示時間が短縮されるので、後述する保留記憶数が早期に消化され、保留記憶数の上限(たとえば「4」)を超えて発生した始動入賞が無効になってしまう状態を減少でき、短期間に頻繁に表示結果を導出表示して早期に大当り表示結果を導出表示しやすくなるので、時間効率的な観点で変動表示の表示結果が大当り図柄の表示結果となりやすくなり、遊技者にとって有利な遊技状態となる。大当り遊技状態の終了後の時短状態は、特別図柄および飾り図柄の変動表示が所定回数(この場合は100回)実行されるまで継続される。大当り遊技状態の終了後の時短状態は、次の大当り遊技状態が発生するまで継続されるようにしてもよい。
また、入賞に応じた遊技球の払出しの面から考えると、時短状態は、非時短状態と比べて、普通図柄の変動表示時間が短縮され、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、当り時における可変入賞球装置15の開放時間が長くされ、当り時における可変入賞球装置15の1度の開放回数が多くされることに基づいて、通常遊技状態と比べて可変入賞球装置15が開放状態となりやすい。したがって、時短状態では、始動入賞口14への入賞(始動入賞が有効である場合と無効である場合との両方を含む)が生じやすくなるため、遊技領域7へ打込んだ遊技球数(打込球数)に対して、入賞に応じた賞球として払出される遊技球数(払出球数)の割合が、通常遊技状態と比べて多くなる。一般的に、発射球数に対する入賞による払出球数の割合は、「ベース」と呼ばれる。たとえば、100球の打込球数に対して40球の払出球数があったときには、ベースは40(%)となる。この実施の形態の場合では、たとえば通常遊技状態のような非時短状態よりもベースが高い時短状態を高ベース状態と呼び、逆に、そのような高ベース状態と比べてベースが低い通常遊技状態のような非時短状態を低ベース状態と呼ぶ。
大当りのうち、大当り遊技状態後に高確率状態かつ時短状態に制御されるものが、確変大当りと呼ばれる。確変大当りは、大当り遊技状態の終了後に、確変状態になり、かつ、時短状態になることにより、高確率状態、かつ、高ベース状態となる大当りである。このような、高確率状態かつ高ベース状態となった状態は、高確高ベース状態と呼ばれる。また、大当りのうち、大当り遊技状態後に、高確率状態に制御されず、かつ、時短状態に制御されないものが、通常大当りと呼ばれる。通常大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態にならず、かつ、時短状態にならないことにより、低確率状態、かつ、低ベース状態となる大当り(非確変大当り)である。このような、低確率状態かつ低ベース状態となった状態は、低確低ベース状態と呼ばれる。
以下の説明においては、大当りの種類を特定せずに単に「大当り」と示すときは、これら複数種類の大当りを代表して示す場合である。
通常大当りおよび確変大当りのそれぞれについては、特別図柄の大当り表示結果が予め定められている。通常大当りを示す特別図柄の大当り表示結果は、通常大当り表示結果と呼ばれる。確変大当りを示す特別図柄の大当り表示結果は、確変大当り表示結果と呼ばれる。
確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とのどちらの状態であるかは、確変状態においてセットされるフラグである確変フラグが、セットされているか否かに基づいて判断される。また、時短状態(高ベース状態)と非時短状態(低ベース状態)とのどちらの状態であるかは、時短状態においてセットされるフラグである時短フラグがセットされているか否かに基づいて判断される。
また、前述の時短状態に制御されていない状態においては、特別図柄の保留記憶数が所定個数以上となるごとに、特別図柄および飾り図柄の変動表示時間を短縮する記憶変動短縮状態に制御する記憶変動短縮制御が行なわれる。記憶変動短縮制御は、特別図柄の保留記憶数が所定個数未満となった段階で終了する。したがって、時短状態に制御されていない状態においても、特別図柄および飾り図柄の変動表示時間が短縮される場合がある。
変動表示装置9において変動表示される飾り図柄は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示の装飾効果を高めるために、特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある図柄である。このような図柄についての所定の関係には、たとえば、特別図柄の変動表示が開始されたときに飾り図柄の変動表示が開始する関係、および、特別図柄の変動表示の終了時に特別図柄の表示結果が導出表示されるときに飾り図柄の表示結果が導出表示されて飾り図柄の変動表示が終了する関係等の動作が同期する関係が含まれる。
特別図柄表示器8により予め定められた大当り図柄(確変大当り図柄および通常大当り図柄を含む)が表示結果として導出表示されるときには、変動表示装置9により、左,中,右図柄が三つ揃いとなる大当り図柄の組合せ(確変大当り図柄の組合せおよび通常大当り図柄の組合せを含む)が表示結果として導出表示される。このような特別図柄による大当り図柄の表示結果および飾り図柄による大当り図柄の組合せの表示結果は、大当り表示結果という。
特別図柄表示器8と変動表示装置9とは前述したような対応関係になるため、以下の説明においては、これらをまとめて変動表示部と呼ぶ場合がある。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。本実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄については変動表示が行なわれていること、および、すべてまたは一部の図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
たとえば、変動表示装置9において、図柄が停止することで大当りとなる有効ライン(本実施の形態の場合は横1本の有効ライン)が予め定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行なわれている状態(たとえば、変動表示装置9における左,中,右の変動表示領域のうち左,右の表示領域に同一の図柄が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行なわれている状態)、および、有効ライン上の表示領域のすべてまたは一部の図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(たとえば、変動表示装置9における左,中,右の表示領域のすべてに変動表示が行なわれており、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行なわれている状態)をリーチ表示態様またはリーチという。また、リーチ表示態様となっている図柄がリーチ図柄と呼ばれる。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、変動表示装置9の背景画像(飾り図柄の背景となる画像)の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別な演出を行なう特定のリーチを特別リーチ(スーパーリーチまたはプレミアムリーチ)という。この実施の形態の場合、特別リーチは、大当りとなるときとはずれとなるときとの両方のとき選択可能であるが大当りとなるときの方がはずれとなるときと比べて極めて選択されやすいように設定されている。なお、特別リーチは、必ず大当りとなるときに選択されて表示されるように設定されたものであってもよい。
また、変動表示装置9については、大当りを発生させる契機となる変動表示において、大当りとなることを報知する予告演出である大当り予告が行なわれる場合がある。
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図3を参照して説明する。図3は、パチンコ遊技機1を裏面から見た背面図である。
図3に示すように、パチンコ遊技機1裏面側では、変動表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータが搭載された演出制御基板80を含む変動表示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、および、球払出制御を行なう払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37等の各種基板が設置されている。
さらに、パチンコ遊技機1裏面側には、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5V等の各種電源電圧を作成する電源回路が搭載された電源基板910やタッチセンサ基板91Aが設けられている。電源基板910は、大部分が主基板31と重なっているが、主基板31に重なることなく外部から視認可能に露出した露出部分がある。この露出部分には、パチンコ遊技機1における主基板31および各電気部品制御基板(演出制御基板80、払出制御基板37、音声出力基板70、および、ランプドライバ基板35)やパチンコ遊技機1に設けられている各電気部品(電力が供給されることによって動作する部品)への電力供給を実行あるいは遮断するための電力供給許可手段としての電源スイッチが設けられている。さらに、露出部分における電源スイッチの内側(基板内部側)には、交換可能なヒューズが設けられている。
なお、電気部品制御基板には、電気部品制御用マイクロコンピュータを含む電気部品制御手段が搭載されている。電気部品制御手段は、遊技制御手段等からのコマンドとしての指令信号(制御信号)にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品(遊技用装置:球払出装置97、変動表示装置9、ランプやLEDなどの発光体、スピーカ27等)を制御する。以下、主基板31を電気部品制御基板に含めて説明を行なうことがある。その場合には、電気部品制御基板に搭載される電気部品制御手段は、遊技制御手段と、遊技制御手段等からの指令信号にしたがってパチンコ遊技機1に設けられている電気部品を制御する手段とのそれぞれを指す。また、主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板をサブ基板ということがある。
パチンコ遊技機1裏面において、上方には、各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板160が設置されている。ターミナル基板160には、少なくとも、球切れ検出スイッチ167の出力を導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球情報(賞球個数信号)を外部出力するための賞球用端子および球貸し情報(球貸し個数信号)を外部出力するための球貸し用端子が設けられている。また、中央付近には、主基板31からの各種情報をパチンコ遊技機1外部に出力するための各端子を備えた情報端子基板(情報出力基板)36が設置されている。
貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導レール(図示せず)を通り、カーブ樋を経て払出ケース40Aで覆われた球払出装置に至る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチ187が設けられている。球切れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ167も誘導レールにおける上流部分(貯留タンク38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出スイッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構からパチンコ遊技機1に対して遊技球の補給が行なわれる。
入賞に基づく景品としての遊技球や球貸し要求に基づく遊技球が多数払出されて打球供給皿3が満杯になると、遊技球は、余剰球通路を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払出されると、感知レバー(図示せず)が貯留状態検出手段としての満タンスイッチ(図示せず)を押圧して、貯留状態検出手段としての満タンスイッチがオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに打球発射装置の駆動も停止する。
図4は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図4には、パチンコ遊技機1に搭載されている払出制御基板37、ランプドライバ基板35、音声出力基板70、インタフェース基板66、中継基板77、および、演出制御基板80も示されている。主基板(遊技制御基板)31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)となる遊技制御用マイクロコンピュータ560と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、および、全入賞計数スイッチ34からの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21、および、大入賞口内の経路を切換えるためのソレノイド21Aを遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59と、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって各種の情報信号をホールコンピュータ等のパチンコ遊技機1の外部に設けられた装置に出力する情報出力回路53とが搭載されている。
なお、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、全入賞計数スイッチ34等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。入賞検出を行なう始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの各スイッチは、入賞領域への遊技球の入賞を検出する入賞検出手段でもある。
なお、ゲート32のような通過ゲートであっても、賞球の払出しが行なわれるものであれば、通過ゲートへ遊技球が進入することが入賞になり、通過ゲートに設けられているスイッチ(たとえばゲートスイッチ32a)が入賞検出手段になる。また、V入賞領域に入賞した遊技球が、V入賞スイッチ22で検出されるとともにカウントスイッチ23でも検出される。よって、大入賞口に入賞した遊技球数は、カウントスイッチ23による検出数に相当する。また、V入賞領域に入賞した遊技球はV入賞スイッチ22のみで検出されるようにし、大入賞口に入賞した遊技球数は、V入賞スイッチ22による検出数とカウントスイッチ23による検出数との和になるようにしてもよい。また、V入賞領域を設けず、最終ラウンド以外のラウンドでは、常に継続権が発生するようにしてもよい。また、V入賞領域を設け、1ラウンド目は無条件(V入賞領域への入賞によらず)継続権が発生し、2ラウンド目以降においてV入賞領域への入賞により継続権が発生するようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する変動データ記憶手段)としてのRAM(Random Access Memory)55、およびプログラムにしたがって制御動作を行なうCPU(Central Processing Unit)56、および、I/Oポート506を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、CPU56の他に少なくともRAM55が内蔵されていればよい。また、ROM54およびI/Oポート506は、外付けであっても内蔵されていてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、CPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行する。したがって、以下に説明するような遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的にはCPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、CPU56を含む遊技制御用マイクロコンピュータ560で実現されている。
また、図示を省略するが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、クロック信号を発生させるクロック回路、システムリセット手段として機能するリセットコントローラ、乱数回路、および、CPU56に割込要求信号を送出するCTCを内蔵する。
乱数回路は、特別図柄および飾り図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否かを判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。この乱数回路は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、256)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新させていき、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路から数値データを乱数値R1として読出し、その数値データに基づいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを判定する。そして、大当りとすると判定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。なお、乱数回路が発生させた乱数は、確変とするか否かを決定するための確変判定用乱数や、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定用乱数など、大当りとするか否かの判定以外の判定用乱数として用いてもよい。
乱数回路は、ユーザによる数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および、数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能により、乱数回路は、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
クロック回路は、システムクロック信号をCPU56に出力し、このシステムクロック信号を2の7乗(=128)分周して生成した所定の周期の基準クロック信号CLKを、各乱数回路に出力する。リセットコントローラは、ローレベルの信号が一定期間入力されたとき、CPU56および各乱数回路に所定の初期化信号を出力して、遊技制御用マイクロコンピュータ560をシステムリセットする。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、発生可能な乱数の値の範囲が異なる2つの乱数回路を搭載する。第1の乱数回路は、12ビットの疑似乱数を発生する乱数回路(以下、12ビット乱数回路ともいう)である。12ビット乱数回路は、12ビットで発生できる範囲(すなわち、1から4095までの範囲)の値の乱数を発生する機能を備える。また、第2の乱数回路は、16ビットの疑似乱数を発生する乱数回路(以下、16ビット乱数回路ともいう)である。16ビット乱数回路は、16ビットで発生できる範囲(すなわち、1から65535までの範囲)の値の乱数を発生する機能を備える。2つの乱数回路は、予め選択されたどちらか一方の回路が乱数の発生に用いられる。なお、12ビット乱数回路を変動パターン決定用の乱数の発生に用いる等、16ビット乱数回路と12ビット乱数回路との両方を乱数の発生に用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が2つの乱数回路を内蔵する場合を説明するが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つの乱数回路を内蔵してもよく、3以上の乱数回路を内蔵してもよい。また、この実施の形態では、12ビット乱数回路および16ビット乱数回路を包括的に表現する場合、または、12ビット乱数回路と16ビット乱数回路とのうちいずれかを指す場合に、乱数回路という。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電源電力の供給が停止したときである電源断時でも、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップデータとして、RAM55に保存される。制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを、遊技の進行状態を示すデータと定義する。この実施の形態では、RAM55の全部の記憶領域が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板910からのリセット信号が入力される。また、払出制御用マイクロコンピュータのリセット端子にも、電源基板910からのリセット信号が入力される。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作停止状態になる。
したがって、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(主基板31を含む)に搭載してもよいし、複数の電気部品制御基板のうち一つまたは複数にリセット回路を搭載し、そこからリセット信号を他の電気部品制御基板に供給するようにしてもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、払出制御基板37を経由して、電源基板910からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAM55の内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
クリア信号は、主基板31において分岐され、払出制御基板37にも供給される。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が入力ポートを介して入力したクリア信号の状態を、出力ポートを介して払出制御基板37に出力してもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御基板80に表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御を指令するための制御信号としての演出制御コマンド(演出制御信号)を送信する。演出制御基板80には、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、変動表示装置9での表示制御を行なう演出制御用マイクロコンピュータ800等の電気部品制御手段が搭載されている。演出制御基板80には、演出制御用マイクロコンピュータ800の他に、たとえば、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有する処理装置であり、変動表示装置9の表示制御を行なうVDP(Video Display Processor)88、変動表示装置9に表示する画像データを予め格納するキャラクタROM89、および、VDP88によって生成された画像データを展開するためのVRAM(Video Random Access Memory)83が搭載されている。
また、演出制御基板80には、さらに、コンテンツROM89aが搭載されている。コンテンツROM89aには、映像、音声等のコンテンツが記憶されている。コンテンツROM89aに記憶されているコンテンツの詳細は、後述する。また、演出制御基板80の詳細な構成については、図6を用いて後述する。
演出制御用マイクロコンピュータ800は、表示制御用のプログラム等を記憶する制御ROM84と、ワークメモリとして使用されるRAM85と、プログラムにしたがって表示制御動作を行なうプロセッサであるCPU86と、I/Oポート87とを含む。すなわち、CPU86は、制御ROM84に記憶されているプログラムを実行することにより、後述する各種処理を行なう。したがって、以下に説明するような演出制御用マイクロコンピュータ800が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的にはCPU86がプログラムにしたがって制御を実行することである。
この演出制御用マイクロコンピュータ800は、演出制御コマンドに応じて、変動表示装置9の変動表示等の各種表示の演出に関する制御と、賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cの制御(ランプ制御)と、スピーカ27を用いた遊技音発生制御(音制御)とを含む各種演出に関する制御を行なう。
CPU86は、演出制御基板80に設けられたクロック回路(図示省略)から供給されるクロック信号を基準クロック信号として用いて動作し、制御ROM84に記憶された演出制御用のプログラムを読出し、そのプログラムにしたがって表示制御動作等の演出制御動作を行なう。I/Oポート87は、各種データおよび各種信号の入出力に用いられる。
CPU86は、受信した演出制御コマンドに従って、VDP88を制御し、キャラクタROM89からVDP88に必要なデータを読出させる。そして、VDP88が、キャラクタROMから読出した画像データに基づいて、変動表示装置9に表示するための画像データを生成し、VRAM83にその画像データを展開する。そして、VRAM83に展開された画像データが、変動表示装置9に出力されることにより、変動表示装置9において、飾り図柄が変動表示する画像等の各種画像が表示される。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、演出制御INT信号により示された取込みタイミングで、演出制御コマンドを受信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ800では、受信した演出制御コマンドが示す演出に対応して行なうべき表示制御、音制御およびランプ制御をするために、変動表示装置9の表示制御を行なうとともに、スピーカ27の駆動信号および各種ランプの駆動信号を出力する。このような構成においては、演出制御コマンドに基づいて演出制御が行なわれるときに、演出制御用マイクロコンピュータ800により、変動表示装置9の表示制御に合わせて、音制御およびランプ制御が行なわれる。つまり、演出制御用マイクロコンピュータ800において、演出制御コマンドに基づいて変動表示装置9の表示制御を行なうとともに、その表示制御内容に対応する音制御およびランプ制御を行なうことにより、変動表示装置9の表示制御の演出に合わせた(同期した)音制御およびランプ制御が行なわれるのである。
演出制御用マイクロコンピュータ800は、音声出力基板70にスピーカ27の駆動信号を出力することにより、スピーカ27から効果音等の音声を出力させる制御を行なう。また、演出制御用マイクロコンピュータ800は、ランプドライバ基板35に各種発光手段の駆動信号を出力することにより、前述のような発光手段の制御を行なう。これにより、変動表示装置9での演出表示に対応して(同期して)、音の制御および発光制御が行なわれる。
なお、演出制御コマンドを送信するための信号線としては、前述の8本というようなパラレル信号線を用いる構成に代えて、1本の信号線、すなわち、シリアル信号線を用いる構成を採用してもよい。シリアル信号線を用いる場合には、演出制御コマンドをシリアルデータとし、そのシリアルデータの送信前にローレベル信号のスタートビットを送信し、そのシリアルデータの送信後にハイレベル信号のストップビットを送信する。このようなスタートビットとストップビットとにより演出制御コマンドの取込みタイミングが示されるので、演出制御用マイクロコンピュータ800では、スタートビットとストップビットとの間に送信されたシリアルデータを演出制御コマンドとして受信する。
音声出力基板70は、スピーカ27から音声および効果音等の音を発生させるための回路として、音声ROM71、音声IC72、および、出力回路73が形成された基板である。演出制御用マイクロコンピュータ800は、スピーカ27から音を発生させる制御を行なうための音声制御信号を音声出力基板70に向けて出力し、その音声制御信号に応じて、音声出力基板70に形成された回路を動作させることにより、スピーカ27から音を出力させる制御を行なう。これにより、変動表示装置9での演出表示に対応して(同期して)、音の制御が行なわれる。
ランプドライバ基板35は、賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、および、右枠ランプ28c等の各種発光手段を駆動するランプドライバ回路351等の回路が形成された基板である。演出制御用マイクロコンピュータ800は、各種発光手段の駆動信号をランプドライバ基板35に向けて出力し、その駆動信号に応じて、ランプドライバ基板35に形成された回路を動作させることにより、前述のような各種発光手段の発光制御を行なう。これにより、変動表示装置9での演出表示に対応して(同期して)、発光制御が行なわれる。
ランプドライバ基板35には、ランプドライバ回路351の他に、たとえば、RTCM(リアルタイムクロックモジュール)100、クロック回路353、RAM354、設定操作部355、および、バックアップ電源回路356,357が搭載されている。RTCM100は、現在の「年」,「月」,「日」,「曜日」,「時」,「分」,「秒」を示すために計時を行なう装置である。
図5は、主基板31と演出制御基板80との間での演出制御コマンドの送信経路と、標準日時データ出力装置300から演出制御基板80への標準日時コマンドの送信経路との構成を示すブロック図である。
演出制御コマンドは、2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。たとえば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
主基板31と演出制御基板80との間には、演出制御コマンドをパラレル信号で送信するためのパラレル信号線として、8本の信号線L1〜L8と、ストローブ信号としての演出制御INT信号を送信するための1本の信号線L9とが設けられている。信号線L1〜L9の両端部のそれぞれには、パラレル形式のコネクタ(図示省略)が設けられている。信号線L1〜L9は、一端側のパラレル形式のコネクタが、主基板31に設けられたパラレル形式のコネクタ311に装着され、他端側のパラレル形式のコネクタが、演出制御基板80に設けられたパラレル形式のコネクタ801に装着されることにより、主基板31と演出制御基板80との間を接続し、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータ800との間で演出制御コマンドの通信を可能としている。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、信号線L9からの演出制御INT信号により示された取込みタイミングで、演出制御コマンドを送信するための8本の信号線L1〜L8から演出制御コマンドを受信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ800では、受信した演出制御コマンドのMODEデータおよびEXTデータを解析して、受信したコマンドが演出制御コマンドであることを特定するとともに、演出制御コマンドが示す演出内容を特定し、その演出制御コマンドが示す演出内容に対応して行なうべき表示制御、音制御、および、ランプ制御をするために、変動表示装置9の表示制御を行なうとともに、スピーカ27の制御信号および各種ランプの駆動信号を出力する。
このような構成においては、演出制御コマンドに基づいて演出制御が行なわれるときに、演出制御用マイクロコンピュータ800により、変動表示装置9の表示制御に合わせて、音制御およびランプ制御が行なわれる。つまり、演出制御用マイクロコンピュータ800において、演出制御コマンドに基づいて変動表示装置9の表示制御を行なうとともに、その表示制御内容に対応する音制御およびランプ制御を行なうことにより、変動表示装置9での表示制御の演出に合わせた(同期した)音制御およびランプ制御が行なわれるのである。
また、演出制御用マイクロコンピュータ800は、パチンコ遊技機1とは別に設けられ、パチンコ遊技機1の外部からパチンコ遊技機1の内部の回路(入力ポート)に接続可能な標準日時データ出力装置300から出力されるコマンドである標準日時コマンド(標準日時信号)を受信することが可能である。標準日時データ出力装置300は、リアルタイムクロック部302、制御部303、操作部304、および、コネクタ301を含み、日本標準時刻と同期した計時値(年月日時分秒)を示すコマンドデータである標準日時コマンドを外部に出力する装置であり、パチンコ遊技機1のRTCM100の計時値を標準時刻に同期させるため、すなわち、RTCM100の計時値を正確な計時値に設定するために用いられる。
リアルタイムクロック部302は、電波時計を用いて計時値を定期的に日本標準時刻に自動調整する機能を有し、RTCM100と同様の計時(年月日時分秒の計時)を行なう。制御部303は、リアルタイムクロック部302における計時値(年月日時分秒)を示す標準日時コマンドを外部に出力する等、各種の制御を行なう。コネクタ301は、標準日時コマンドを、演出制御コマンドと同じデータ形式のパラレル信号で外部に出力するためのパラレル形式のコネクタである。操作部304は、標準日時コマンドを外部に出力するために必要な操作等の各種操作を行なうために設けられたスイッチ等の操作手段よりなる。
標準日時コマンドは、2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類および種類)を表し、2バイト目はEXT(標準値データ)を表す。前述の演出制御コマンドと標準日時コマンドとでは、MODEのデータが異なる分類のデータとなるように設定されているため、演出制御用マイクロコンピュータ800は、MODEのデータに基づいて、受信したコマンドが演出制御コマンドと標準日時コマンドとのどちらに属するかを判別することができる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよく、たとえば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
このような標準日時データ出力装置300については、標準日時コマンドをパラレル信号で送信するためのパラレル信号線として、8本の信号線L11〜L18と、ストローブ信号としての標準日時INT信号を送信するための1本の信号線L19とが設けられている。信号線L11〜L19の両端部のそれぞれには、パラレル形式のコネクタ(図示省略)が設けられている。信号線L11〜L19は、一端側のパラレル形式のコネクタが、標準日時データ出力装置300に設けられたパラレル形式のコネクタ301に装着され、他端側のパラレル形式のコネクタが、演出制御基板80に設けられたパラレル形式のコネクタ801に装着されることにより、標準日時データ出力装置300と演出制御基板80との間を接続し、標準日時データ出力装置300と演出制御用マイクロコンピュータ800との間で標準日時コマンドの通信を可能とする。
標準日時データ出力装置300を用いるときには、演出制御基板80に設けられた演出制御コマンド用の信号線L1〜L9のコネクタを取外し、標準日時データ出力装置300のコネクタ301に一端側のコネクタが装着された信号線L11〜L19の他端側のコネクタを、演出制御基板80に設けられたコネクタ801に装着する。
そして、パチンコ遊技機1の製造メーカの者(製造段階での検査者、出荷段階での検査者等の担当者)、および、遊技場の者(遊技場の店員、遊技場での検査者等の担当者)等の操作者により、標準日時コマンドを出力するための操作が操作部304において行なわれると、制御部303が、リアルタイムクロック部302から計時値(秒,分,時,曜,日,月,年)のデータを順次読出し、そのデータが示す計時値を指示する標準日時コマンドをコネクタ301から信号線L11〜L18を介して外部に出力させるとともに、標準日時INT信号を信号線L19を介して外部に出力させる制御を行なう。これにより、標準日時コマンドが、信号線L11〜L18により伝送され、コネクタ801を介して演出制御用マイクロコンピュータ800に入力される。
標準日時データ出力装置300が信号線L11〜L19により接続された場合において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、信号線L19からの標準日時INT信号により示された取込みタイミングで、8本の信号線L11〜L18から標準日時コマンドを受信する。具体的に、標準日時コマンドは、後述するように、秒,分,時,曜,日,月,年のそれぞれの標準値データを示すコマンド(標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、標準年コマンド)が独立的に設けられている(後述する図17(b)参照)。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ800では、受信した標準日時コマンドの種類に応じて、秒,分,時,曜,日,月,年のそれぞれの標準値データを順次取得することができる(図17参照)。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、受信した標準日時コマンドのMODEデータおよびEXTデータを解析して、受信したコマンドが標準日時コマンドであること、秒,分,時,曜,日,月,年のうちのどの標準値データを示すかということ、および、標準日時コマンドが示す標準日時(秒,分,時,曜,日,月,年)の値を特定し、その標準日時コマンドが示す標準値データをRTCM100の計時値として設定することに基づいてRTCM100の計時値を変更することにより、RTCM100の計時値を正確な計時値に設定する。
たとえば、標準日時データ出力装置300からの標準日時コマンドは、秒,分,時,曜,日,月,年の順番で続く態様で順次送信されるので、演出制御用マイクロコンピュータ800がこれら一連の標準日時コマンドを受信することにより、その標準日時コマンドが示す標準値データに基づいて、RTCM100の計時値のデータ(年,月,日,曜,時,分,秒のデータ)が標準値データに設定される。
また、標準日時データ出力装置300を用いたRTCM100の計時値の設定が完了したときには、そのような計時値の設定が完了した旨を示す報知(たとえば、変動表示装置9においてそのような旨を示すメッセージを表示する報知)が行なわれる。
標準日時データ出力装置300を用いたRTCM100の計時値の設定が終了した後には、コネクタ801から信号線L11〜L19のコネクタを取外して、再び演出制御コマンド用の信号線L1〜L9のコネクタを取付けることにより、演出制御コマンドに基づいた変動表示装置9等の演出制御を行なうことが可能となる。
このような標準日時データ出力装置300は、パチンコ遊技機1のRTCM100の計時値を正確な値に設定するために用いられる装置であり、たとえば、パチンコ遊技機1が遊技場に導入されたとき(設置時)、および、遊技場に導入された後のパチンコ遊技機1においてRTCM100の計時値に狂いが生じたとき等、RTCM100の計時値を調整することが必要なときに、パチンコ遊技機1に接続されて用いられる。
なお、標準日時データ出力装置300は、標準日時コマンドを送信できる装置であればどのような構成であってもよく、たとえば、次のような構成であってもよい。標準日時データ出力装置300は、たとえば、リアルタイムクロック部302が、FM放送の電波に含まれる時刻情報に基づいて計時値を日本標準時刻に自動調整する機能を有するものであってよく、GPS(Global Positioning System)の衛星電波に含まれる時刻情報に基づいて計時値を日本標準時刻に自動調整する機能を有するものであってもよい。また、標準日時データ出力装置300は、たとえば、リアルタイムクロック部302が、計時値を日本標準時刻に自動調整する機能を有しておらず、人が操作部304を操作して標準時刻データを入力することに基づいて計時値を日本標準時刻に調整するものであってもよい。
また、標準日時コマンドとしては、1バイトで区切られた2バイトのデータにより、年,月,日,曜,時,分,秒のいずれかを示すようにし、秒,分,時,曜,日,月,年のデータを複数のコマンドに分けて送信する例を示した。しかし、これに限らず、標準日時コマンドとしては、複数バイトの連続したデータにより、秒,分,時,曜,日,月,年のすべてを示すようにしてもよい。つまり、秒,分,時,曜,日,月,年のデータを1つのコマンドにまとめて送信するようにしてもよい。また、パチンコ遊技機1が遊技場に導入された後に狂いが生じるのは、一般的に、秒,分,時の範囲内のような一定の範囲内であるので、標準日時コマンドとしては、秒,分,時のような一定の範囲を示すもののみを用いるようにし、その標準日時コマンドに基づいて、RTCM100の計時値の一部(たとえば、秒,分,時)のみを設定するようにしてもよい。
また、前述のように演出制御コマンドを送信するための信号線としてシリアル信号線を用いる構成を採用したときには、標準日時データ出力装置300から演出制御用マイクロコンピュータ800に標準日時コマンドを送信する信号線としても、シリアル信号線を用いるようにする必要がある。
また、標準日時コマンドとしては、秒,分,時,曜,日,月,年の順番で標準日時コマンドを送信することに限らず、年,月,日,曜,時,分,秒の順番で標準日時コマンドを送信するようにしてもよい。
次に、演出制御基板80、音声出力基板70、および、ランプドライバ基板35のそれぞれの詳細な回路構成について説明する。図6は、演出制御基板80、音声出力基板70、および、ランプドライバ基板35のそれぞれの詳細な回路構成を示すブロック図である。
演出制御基板80には、前述のように、演出制御用マイクロコンピュータ800の他に、VDP88、キャラクタROM89、VRAM83およびコンテンツROM89aが搭載されている。VDP88は、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有する処理装置であり、変動表示装置9の表示制御を行なう。キャラクタROM89は、変動表示装置9に表示する画像データを予め格納しておくための記憶手段である。CPU86は、受信した演出制御コマンドに従って、VDP88に、表示制御用のコマンドに応じた画像表示をするための制御データを送信する。そして、そのように送信された制御データに従った画像表示をするために、VDP88がキャラクタROM89から必要なデータを読出す。
VDP88は、CPU86とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM83をマッピングしている。VDP88は、キャラクタROM89の画像データに従って、変動表示装置9に表示するための画像データを生成し、VDP88はVRAM83に画像データを展開する。VRAM83はVDP88によって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。VRAM83に展開された画像データは、変動表示装置9に出力される。
また、CPU86は、コンテンツROM89aにデータアクセス可能である。CPU86は、後述の処理においてコンテンツROM89aにデータアクセスし、必要に応じて、CPU86に記憶されている各種コンテンツを読み出す。コンテンツROM89aに記憶されているコンテンツは、詳細は後述するが、たとえば、音声が付加された動画像のデータ、静止画像データ、音声のみのデータである。
音声出力基板70には、音声ROM71、音声IC72、および、出力回路73が搭載されている。音声ROM71は、音声および効果音等の音を発生させるためのデータよりなる音声データが記憶されている。出力回路73は、スピーカ27から音を発生させるための音声信号をスピーカ27に出力する。音声IC72は、演出制御用マイクロコンピュータ800から与えられる音声制御信号に応じて、音声制御信号により指示される音声データを音声ROM71から読出し、その音声データにしたがった音をスピーカ27から発生させるための音声信号を、出力回路73からスピーカ27に向けて出力させる制御を行なう。
ランプドライバ基板35には、賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、および、右枠ランプ28c等の各種発光手段を駆動するドライバ回路としてのランプドライバ回路351が搭載されている。ランプドライバ回路351は、演出制御用マイクロコンピュータ800からの駆動信号を増幅して各種発光手段に出力することにより各種発光手段を駆動する。
さらに、ランプドライバ基板35には、RTCM100、クロック回路353、RAM354、設定操作部355、および、バックアップ電源回路356,357が搭載されている。RTCM100は、現在の「年」,「月」,「日」,「曜日」,「時」,「分」,「秒」を示すために計時を行なう装置である。クロック回路353は、水晶発振器を用いてクロックパルス信号を発生させる回路であり、クロックパルス信号をRTCM100に供給する。なお、クロック回路353は、図6のようなRTCM100の外部に設けられる場合のみならず、RTCM100の内部に設けられてもよい。
RAM354は、たとえば、SRAM(Static Random Access Memory)を用いて構成された記憶手段であり、パチンコ遊技機1の稼動開始日時等のパチンコ遊技機1に関する各種の情報が記憶される。RAM354は、演出制御用マイクロコンピュータ800と接続されており、演出制御用マイクロコンピュータ800により記憶情報の管理が行なわれる。RAM354の記憶情報は、演出制御用マイクロコンピュータ800により書込まれ、演出制御用マイクロコンピュータ800により読出される。
バックアップ電源回路356は、パチンコ遊技機1への電力の供給が断たれているときにおいてRTCM100およびクロック回路353のそれぞれを動作させるためのバックアップ電力を供給する電源回路である。バックアップ電源回路357は、パチンコ遊技機1への電力の供給が断たれているときにおいてRAM354の記憶データをバックアップするためのバックアップ電力を供給する電源回路である。
このようなバックアップ電源回路356からのバックアップ電力の供給により、RTCM100、および、クロック回路353、RAM354のそれぞれは、遊技場の営業時間外のようにパチンコ遊技機1の電源スイッチの操作により電力供給が遮断されているときにも、動作状態となっており、計時動作等の各種動作が実行される。また、バックアップ電源回路357からのバックアップ電力の供給により、RAM354は、遊技場の営業時間外のようにパチンコ遊技機1の電源スイッチの操作により電力供給が遮断されているときにも、動作状態となっており、記憶データがバックアップされるので、その記憶データは消滅しない。
また、設定操作部355は、変動表示装置9において各種情報を表示するために用いられる情報を設定する操作、および、RTCM100に関する各種情報を設定する操作等の各種の設定操作をすることが可能な入力操作手段である。設定操作部355は、遊技者が操作不可能な態様で設けられている。設定操作部355の操作信号は、演出制御用マイクロコンピュータ800に入力される。また、前述の選択ボタン358から出力される信号は、演出制御用マイクロコンピュータ800に入力される。また、前述の操作部359から出力される信号は、演出制御用マイクロコンピュータ800に入力される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ800(CPU86)は、記録媒体アクセス部502とデータ通信可能である。記録媒体挿入部501に記録媒体505が挿入されている場合、演出制御用マイクロコンピュータ800(CPU86)は、記録媒体アクセス部502を利用して、記録媒体505に非接触でデータアクセスすることが可能となる。
次に、RTCM100の構成を説明する。図7は、RTCM100の構成を示すブロック図である。RTCM100は、レジスタ回路101、クロック入力回路102、クロック出力回路103、割込出力回路104、データ入出力回路105、および、制御回路106を含む。
RTCM100は、これらの回路により、時計・カレンダ機能、定周期タイマ割込機能、アラーム割込機能、および、クロック出力機能を実現する。時計・カレンダ機能は、年(西暦),月,日,曜,時,分,秒をカウントする計時を行なう機能である。定周期タイマ割込機能は、任意の時間周期で、定期的な割込みイベントを発生させる機能である。アラーム割込機能は、日,曜,時,分等の設定された時期に割込みイベントを発生させる機能である。なお、このような定周期タイマ割込機能およびアラーム割込機能の少なくとも一方を用いて、後述するような特別演出およびその他の演出を行なうようにしてもよい。たとえば、月曜日〜金曜日は3時間ごとに特別演出を実行するように割込機能を設定し、土曜日、日曜日、祝日は1時間ごとに特別演出を実行するように割込機能を設定するようにしてもよい。クロック出力機能は、所定周波数に設定されたクロック信号(外部供給用のクロックパルス)をRTCM100の外部に出力するための機能である。
クロック入力回路102は、分周器を含む入力回路であり、前述のクロック回路353から入力されたクロック信号(計時用のクロックパルス)を分周し、所定周波数のソースクロック信号として、RTCM100の内部に供給する。レジスタ回路101は、各種レジスタよりなり、時計・カレンダ機能、定周期タイマ割込機能、アラーム割込機能、および、クロック出力機能を実現するために用いられるデータが記憶される。
レジスタ回路101は、周波数出力設定レジスタ部1010、時計・カレンダカウンタ部1020、アラームレジスタ部1030、タイマレジスタ部1040、制御レジスタ部1050、および、シフトレジスタ部1060を含む。
周波数出力設定レジスタ部1010は、クロック出力回路103から所定周波数のクロック信号を外部に供給(出力)する必要があるときに、出力するクロック信号を制御するために用いられるデータを記憶する周波数出力設定レジスタ1011を含む。この周波数出力設定レジスタ1011は、クロック出力回路103から出力するクロック信号の周波数を示すデータ等のクロック信号の出力制御に用いられるデータが設定(記憶)される。周波数出力設定レジスタ1011においては、クロック信号を外部に出力するときの周波数を選択する周波数選択データ等の各種データが設定される。
クロック出力回路103は、演出制御用マイクロコンピュータ800からの要求に応じて、クロック入力回路102から受けるクロック信号に基づいて所定周波数のクロック信号を生成し、RTCM100の外部に供給する(出力)ための回路である。クロック出力回路103は、クロック信号がクロック入力回路102から入力され、クロック信号を出力するか否かを示すためのクロック出力要求信号が演出制御用マイクロコンピュータ800から入力され、たとえば、クロック信号の出力制御、および、クロック信号の周波数制御のようなクロック信号の制御を行なうための制御信号が制御回路106から入力される。そして、制御回路106は、クロック出力回路103に入力されるクロック出力要求信号がクロック信号を出力することを要求しているか否かを監視し、出力することを要求しているときに、前述の制御信号により、周波数出力設定レジスタ1011に設定された周波数のクロック信号をクロック出力回路103から出力させる制御を行なう。
時計・カレンダカウンタ部1020は、クロック入力回路102からクロック信号が入力され、そのクロック信号に基づいて、年(西暦),月,日,曜,時,分,秒をカウントすることにより計時をするために用いられる複数のレジスタを含む。時計・カレンダカウンタ部1020による年,月,日,曜,時,分,秒のカウント値は、RTCM100による計時値として用いられる。時計・カレンダカウンタ部1020のレジスタとしては、秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、および、年レジスタ1027を含む。
秒レジスタ1021は、クロック入力回路102から入力されるクロック信号に基づいて、時計・カレンダカウンタ部1020に設けられた内部カウンタ(図示省略)により1秒が計時されるごとに、カウント値を1ずつ増加更新させることにより秒をカウントするデータを記憶するレジスタである。秒レジスタ1021では、00秒,01秒,・・・59秒,00秒,01秒・・・というように、00秒から59秒までカウントをし、その後、60秒となるときに桁上げして00秒からカウントを繰返す。分レジスタ1022は、秒レジスタ1021による秒のカウント値が00秒となって桁上げするごとにカウント値を1ずつ増加更新させることにより分をカウントするデータを記憶するレジスタである。分レジスタ1022では、00分,01分,・・・59分,00分,01分・・・というように、00分から59分までカウントをし、その後、桁上げして00分からカウントを繰返す。
時レジスタ1023は、分レジスタ1022による分のカウント値が桁上げするごとにカウント値を1ずつ増加更新させることにより時をカウントするデータを記憶するレジスタである。時レジスタ1023では、00時,01時,・・・23時,00時,01時・・・というように、00時から23時までカウントをし、その後、24時となるときに桁上げして00時からカウントを繰返す。
曜レジスタ1024は、0〜6ビットの7ビットのうち何れかのビットを「1」に設定することにより「1」に設定されたビットに対応付けられた曜を示すためのレジスタである。曜レジスタ1024では、時レジスタ1023による時のカウント値が桁上げするごとに0〜6ビットの7ビットのうち「1」に設定するビットを順次更新していくことにより、曜をカウントするデータを記憶する。曜レジスタ1024では、01h曜(日曜),02h曜(月曜)・・・40h曜(土曜),01h曜(日曜)・・・というように、時のカウント値が桁上げするごとに「1」に設定するビットを桁上げし、8ビット目をカウントするときに、初期値に戻ってカウントを繰返す。
日レジスタ1025は、時レジスタ1023による時のカウント値が桁上げするごとにカウント値を1ずつ増加更新させることにより日をカウントするデータを記憶するレジスタである。日レジスタ1025では、01日,02日・・・30日,01日・・・というように、01日から月末の日(1月,3月,5月,7月,8月,12月は31日、4月,6月,9月,11月は30日、通常年(うるう年以外の年)の2月は28日、うるう年の2月は29日)までカウントをし、その後、月末日の次の日となるときに桁上げして01日からカウントを繰返す。
月レジスタ1026は、日レジスタ1025による日のカウント値が桁上げするごとにカウント値を1ずつ増加更新させることにより月をカウントするデータを記憶するレジスタである。月レジスタ1026では、01月,02月・・・12月,01月・・・というように、01月から12月までカウントをし、その後、12月の次の月となるときに桁上げして01月からカウントを繰返す。
年レジスタ1027は、月レジスタ1026による月のカウント値が桁上げするごとにカウント値を1ずつ増加更新させることにより年をカウントするデータを記憶するレジスタである。年レジスタ1027では、00年,01年・・・99年,00年・・・というように、00年から99年までカウントをし、その後100年となるときに桁上げして00年からカウントを繰返す。
時計・カレンダカウンタ部1020では、秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、および、年レジスタ1027のそれぞれが示すカウント値に基づいて、年(西暦),月,日,曜,時,分,秒を示すことができる。そして、製造時または遊技場への設置時等の任意のタイミングで、前述の設定操作部355を操作することに基づいて、秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、および、年レジスタ1027のそれぞれのカウント値を現在の年(西暦),月,日,曜,時,分,秒にする初期設定を行なうことにより、現在の年(西暦),月,日,曜,時,分,秒を正しくカウントすることができるようになる。また、時計・カレンダカウンタ部1020では、カウント値の初期設定後においても、前述の設定操作部355を操作することに基づいて、各レジスタのカウント値の設定を変更することにより、年(西暦),月,日,曜,時,分,秒のカウント値を調整することが可能である。
アラームレジスタ部1030は、設定された日,曜,時,分等にアラーム割込イベントと呼ばれる割込イベントを発生させるために用いられる複数のレジスタを含む。アラームレジスタ部1030のレジスタとしては、分アラームレジスタ1031、時アラームレジスタ1032、曜アラームレジスタ1033、および、日アラームレジスタ1034を含む。
分アラームレジスタ1031は、アラーム割込イベントを発生させる時期のうち「分」を設定するデータを記憶するためのレジスタである。時アラームレジスタ1032は、アラーム割込イベントを発生させる時期のうち「時」を設定するデータを記憶するためのレジスタである。曜アラームレジスタ1033は、アラーム割込イベントを発生させる時期のうち「曜」をするためのデータを記憶するレジスタである。日アラームレジスタ1034は、アラーム割込イベントを発生させる時期のうち「日」を設定するためのデータを記憶するレジスタである。
任意のタイミングで、前述の設定操作部355で所定の操作をすることに基づいて、アラーム割込イベントを発生させる時期を、分アラームレジスタ1031、時アラームレジスタ1032、曜アラームレジスタ1033、および、日アラームレジスタ1034に設定することが可能である。アラームレジスタ部1030では、このような分アラームレジスタ1031、時アラームレジスタ1032、曜アラームレジスタ1033、および、日アラームレジスタ1034のそれぞれが示す値に基づいて、アラーム割込イベントを発生させる時期(日,曜,時,分)を示すことができる。
制御レジスタ部1050は、時計・カレンダ機能、定周期タイマ割込機能、アラーム割込機能、および、クロック出力機能を実現するために行なわれる各種制御の設定および実行のために用いられる複数のレジスタを含む。制御レジスタ部1050のレジスタとしては、第1制御レジスタ1051および第2制御レジスタ1052を含む。
第1制御レジスタ1051は、アラーム割込イベントおよび後述する定周期タイマ割込イベントのそれぞれについて、イベント発生の検出結果の保持、および、イベント発生時の割込信号の動作についての設定(割込信号を出力するか否かの設定)等の割込イベントの制御のために用いられるデータを記憶するためのレジスタである。第2制御レジスタ1052は、計時動作の停止,再開、1秒未満のカウント値(内部カウンタの値)のリセット、および、時計・カレンダカウンタ部1020のレジスタ更新動作の一時的な停止,再開等の所定の制御のために用いられるデータを記憶するためのレジスタである。
制御回路106では、時計・カレンダカウンタ部1020によりカウントされた現在の日,曜,時,分の値を示す現在時期データと、アラームレジスタ部1030によりアラーム割込イベントを発生させるために設定された日,曜,時,分等の時期を示すアラーム時期データとを監視し、これらが一致するか否かが判断される。割込出力回路104は、制御回路106からの制御信号に基づいて、アラーム割込イベントを発生させることを示すアラーム割込信号と、後述する定周期割込イベントを発生させることを示す定周期割込信号とのいずれかを選択してRTCM100の外部に出力するための回路である。制御回路106では、前述の現在時期データとアラーム時期データとが一致したときに、第1制御レジスタ1051においてアラーム割込信号を出力する設定がされていることを条件として、アラーム割込信号を割込出力回路104から出力させる制御を行なう。
タイマレジスタ部1040は、設定された周期で定周期割込みイベントと呼ばれる割込イベントを発生させるために用いられる複数のレジスタを含む。タイマレジスタ部1040のレジスタとしては、タイマ設定レジスタ1041、および、タイマ計数レジスタ1042を含む。
タイマ設定レジスタ1041は、定周期割込イベントを発生させる周期を設定するためのレジスタである。タイマ計数レジスタ1042は、クロック入力回路102から入力されるクロック信号に基づいて、1秒が経過したことが確認されるごとに、タイマ設定レジスタ1041により設定された周期に対応する時間をカウント(ダウンカウント)するためのレジスタである。
任意のタイミングで、前述の設定操作部355において所定の操作をすることに基づいて、定周期割込イベントを発生させる周期をタイマ設定レジスタ1041に設定することが可能である。
制御回路106では、タイマ計数レジスタ1042がタイマ設定レジスタ1041により設定された周期に対応する時間をカウント(ダウンカウント)したか否かが判断される。制御回路106では、前述の設定された周期に対応する時間をカウントしたと判断したときに、第1制御レジスタ1051において定周期割込信号を出力する設定がされていることを条件として、定周期割込信号を割込出力回路104から出力させる制御を行なう。
シフトレジスタ部1060は、シフトレジスタ1061を含む。シフトレジスタ1061は、周波数出力設定レジスタ部1010、時計・カレンダカウンタ部1020、アラームレジスタ部1030、タイマレジスタ部1040、および、制御レジスタ部1050のそれぞれのレジスタに、RTCM100の外部からデータを書込むときであるデータの入力時と、これらのレジスタからRTCM100の外部にデータを読出すときであるデータの出力時とのそれぞれにおいて、データをシリアルに転送するために用いられるレジスタである。シフトレジスタ部1060は、データバス1070を介して、周波数出力設定レジスタ部1010、時計・カレンダカウンタ部1020、アラームレジスタ部1030、タイマレジスタ部1040、および、制御レジスタ部1050のそれぞれとの間でデータの双方向転送を行なう。
データ入出力回路105は、演出制御用マイクロコンピュータ800からの要求に応じて、レジスタ回路101内のレジスタに対してデータの入出力をシリアルに行なうための回路である。データ入出力回路105では、演出制御用マイクロコンピュータ800からデータの入出力を要求する入出力要求信号が入力される。また、データ入出力回路105では、演出制御用マイクロコンピュータ800からデータ入出力用のクロック信号が入力される。
また、データ入出力回路105では、演出制御用マイクロコンピュータ800から書込用(入力用)のデータ(シリアルデータ)、または、読出用(出力用)のデータ(シリアルデータ)が入力される。
書込用のデータとしては、データの書込モードであることを指定するモードデータと、データを書込むアドレス(レジスタのアドレス)を指定するアドレスデータと、そのアドレスに書込む書込データとが演出制御用マイクロコンピュータ800からシリアルにデータ入出力回路105に入力される。制御回路106は、データ入出力回路105に入力される入出力要求信号およびデータを監視し、モードデータが書込モードを示すときに、アドレスデータにより指定されるレジスタのアドレスを選択し、選択したアドレスに、シフトレジスタ部1060を介してバス1070に出力される書込データを書込む制御を行なう。
このようなデータの書込みは、人が設定操作部355によりデータを書込むための操作をすること、または、前述した標準日時コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ800が受信したこと基づいて、データの入出力要求信号および書込用のデータが演出制御用マイクロコンピュータ800からRTCM100に与えられることにより行なうことができる。
たとえば、標準日時コマンドとして、標準秒コマンドが受信されたときは、データの入出力要求信号と、標準秒コマンドが示す標準秒データを時計・カレンダカウンタ部1020の秒レジスタ1021に書込むための書込用のデータとが、演出制御用マイクロコンピュータ800からRTCM100のデータ入出力回路105に入力される。この場合の書込用のデータは、データの書込モードであることを指定するモードデータと、データを書込むアドレス(秒レジスタ1021のアドレス)を指定するアドレスデータと、そのアドレスに書込む書込データ(標準秒コマンドが示す標準秒データ)とが含まれる。このような書込用のデータが入力されると、制御回路106では、データ入出力回路105に入力されるアドレスデータにより指定されるレジスタのアドレス(秒レジスタ1021のアドレス)を選択し、選択したアドレスに、書込データ(標準秒コマンドが示す標準秒データ)を書込む制御が行なれる。これにより、秒レジスタ1021のカウント値が、標準秒データに書換えられることにより、標準秒に設定される。
また、標準日時コマンドとして、標準秒コマンド以外の標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、および、標準年コマンドのそれぞれが受信されたときについては、標準秒コマンドが受信されたときと同様に、データの入出力要求信号と、受信した標準日時コマンドが示すデータ(標準分データ、標準時データ、標準曜データ、標準日データ、標準月データ、または、標準年データ)を、時計・カレンダカウンタ部1020の対応するレジスタ(分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、または、年レジスタ1027)に書込むための書込用のデータとが、演出制御用マイクロコンピュータ800からRTCM100のデータ入出力回路105に入力される。
この場合の書込用のデータは、データの書込モードであることを指定するモードデータと、データを書込むアドレス(分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、または、年レジスタ1027のアドレス)を指定するアドレスデータと、そのアドレスに書込む書込データ(標準分コマンドが示す標準分データ、標準時コマンドが示す標準時データ、標準曜コマンドが示す標準曜データ、標準日コマンドが示す標準日データ、標準月コマンドが示す標準月データ、または、標準年コマンドが示す標準年データ)とが含まれる。
このような書込用のデータが入力されると、制御回路106では、データ入出力回路105に入力されるアドレスデータにより指定されるレジスタのアドレス(分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、または、年レジスタのアドレス)を選択し、選択したアドレスに、書込データを書込む制御が行なれる。これにより、指定されたレジスタのカウント値が、標準値データに書換えられることにより、標準値データに設定される。
読出用のデータとしては、データの読出モードであることを指定するモードデータと、データを読出すアドレス(レジスタのアドレス)を指定するアドレスデータとが演出制御用マイクロコンピュータ800からシリアルにデータ入出力回路105に入力される。制御回路106は、データ入出力回路105に入力される入出力要求信号およびデータを監視し、モードデータが読出モードを示すときに、アドレスデータにより指定されるレジスタのアドレスを選択し、選択したアドレスに記憶されたデータを読出してバス1070に出力し、その読出データをシフトレジスタ部1060を介してデータ入出力回路105に入力し、データ入出力回路105からシリアルに演出制御用マイクロコンピュータ800に出力する制御を行なう。
このようなデータの読出しは、演出制御用マイクロコンピュータ800が演出制御において必要なときにデータの入出力要求信号および読出用のデータが自動的にRTCM100に与えられること、および、人が設定操作部355によりデータを読出すための操作をすることに基づいてデータの入出力要求信号および読出用のデータが演出制御用マイクロコンピュータ800からRTCM100に与えられることにより行なうことができる。
ここで、人が設定操作部355によりデータを読出すための操作をすることに基づいてデータの入出力要求信号および読出用のデータがRTCM100に与えられるときとは、たとえば、次のようなときが含まれる。遊技場の店員等の人がRTCM100の現在の計時値を確認したいときには、設定操作部355によりデータを読出すための操作をすることに基づいて、計時値のデータをRTCM100から読出し、変動表示装置9に表示させることができる。また、前述した定周期タイマ割込機能、アラーム割込機能、および、クロック出力機能を実現するために用いられる各種レジスタの値を確認したいときには、設定操作部355によりデータを読出すための操作をすることに基づいて、計時値のデータをRTCM100から読出し、変動表示装置9に表示させることができる。
次に、この実施の形態のパチンコ遊技機1での制御に用いられる乱数を発生させるために数値データを更新する数値更新手段としてのランダムカウンタについて説明する。図8は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が遊技制御に用いる乱数を発生させるために用いるランダムカウンタを説明するための図である。図8には、ランダムカウンタの一例として、ランダムカウンタR1〜R6が示されている。
前述したように、大当りとするか否かの判定(大当り判定)は、ハードウェア回路である前述の乱数回路により発生される乱数値であるR1を用いて行なわれるが、大当り判定以外の各種制御に用いられる乱数値であるR2〜R6は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するソフトウェアにより更新される数値を用いて生成される。R1は、「0」〜「256」の間で更新される。
R2は、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させることが事前決定されているときに、通常大当りと確変大当りとのうちのどの種類の大当りにするかという大当り種類の決定と、特別図柄の大当り図柄の決定とを行なうために用いられる乱数を発生させるための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R2は、「0」からその上限である「4」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このR2は、2msecごとに1ずつ加算更新されることとなる。
始動口スイッチ14aにより有効な始動入賞(保留記憶数が上限数に達していない状態での始動入賞)が検出されると、それに応じて、前述のR1およびR2のそれぞれが抽出されて保留記憶データとしてRAM55に記憶される。そして、R1については、後述する特別図柄通常処理において、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示を開始する前の段階で、そのようにRAM55に記憶されたR1の抽出値が予め定められた大当り判定値と一致するか否かが判断される。
この判断において、一致した場合には、変動表示の表示結果を大当り表示結果として大当りを発生させることが決定され、前述した大当り遊技状態にする制御が行なわれる。一致しない場合には、変動表示の表示結果を大当りとしない(はずれ表示結果となる)ことが決定され、遊技状態が変化しない。確変状態以外の低確率状態においては、大当り判定値がたとえば1つの数値に設定される。確変状態である高確率状態においては、大当り判定値が複数個の数値(この場合、大当り判定値は、大当り判定に偏りが生じなくするために、数値順番が隣接した数値とならないように設定される)に設定されることにより、低確率状態の場合よりも大当りの発生確率が向上する。
R2の値は、たとえば、次のように大当りの種類および大当り図柄の種類(「1,3,5,7,9」の奇数の図柄)に割振られて対応付けられている。R2の値が「0」のときには、通常大当りとすることおよび特別図柄の大当り図柄を「1」とすることが決定される。R2の値が「1」のときには、確変大当りとすることおよび特別図柄の大当り図柄を「3」とすることが決定される。R2の値が「2」のときには、通常大当りとすることおよび特別図柄の大当り図柄を「5」とすることが決定される。R2の値が「3」のときには、確変大当りとすること、および、特別図柄の大当り図柄を「7」とすることが決定される。R2の値が「4」のときには、通常大当りとすること、および、特別図柄の大当り図柄を「9」とすることが決定される。したがって、R2の抽出値に応じて、通常大当りおよび確変大当りのうちいずれかが選択決定(確変判定ともいう)されるとともに、特別図柄の大当り図柄も選択決定されることとなる。このようなR2の値と決定される大当り遊技状態の種類および大当り図柄の種類との関係を示すデータは、ROM54に記憶されている。
R3は、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させないとする判定がされたとき、すなわち、はずれとすることが事前決定されたときに、どの種類のはずれ図柄を特別図柄表示器8に表示させるかをランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R3は、「0」からカウントアップしてその上限である「4」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。R3の値は、特別図柄のはずれ図柄(「0」の図柄および「2,4,6,8」の偶数の図柄)のそれぞれに割振られて対応付けられている。R3は、特別図柄の変動表示を開始する前の予め定められたタイミングで抽出され、抽選されたR3の値に対応する特別図柄がはずれ図柄として決定される。
ここで、R3等の所定のランダムカウンタにおいて行なわれる割込み処理余り時間におけるカウントアップ動作について説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、定期的な割込み処理の実行により、各種制御を行なうが、ある割込み処理について、割込み処理が実行された後に、その割込み処理の次回の実行開始までの期間は割込み処理待ち状態となる。そのような割込み処理待ち状態である割込み処理の余り時間において、無限ループを利用してランダムカウンタの加算更新処理を繰返し実行することを割込み処理余り時間におけるカウントアップという。
R4は、特別図柄表示器8および変動表示装置9の変動表示のパターンである変動パターンをランダムに選択決定する(変動パターン決定という)ために用いられる乱数を発生するための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R4は、「0」からカウントアップしてその上限である「99」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msecごとおよび割込処理余り時間に1ずつ加算更新される。
変動表示に用いる変動パターンは、特別図柄の変動開始時等の所定のタイミングでR4から抽出されたカウンタの値に基づき、R4のカウント値と複数種類の変動パターンとの関係を定めた変動パターン決定用テーブルをルックアップし、複数種類の変動パターンの中から選択決定される。各変動パターンには、変動表示時間(変動表示を開始してから表示結果が導出表示されるまでの時間であり、変動時間ともいう)が予め定められており、変動パターンを選択決定することにより、変動表示時間が選択決定されることとなる。このようなR4のカウント値と複数種類の変動パターンとの関係を定めたデータは、ROM54に格納されている変動パターンデータテーブルに設定されている。
ここで、図9を用いて、ROM54に格納されている変動パターンデータテーブルについて説明する。本実施の形態における変動パターンデータテーブルは、大当り判定の結果および後述するリーチ判定の結果に基づいて1の変動パターンデータテーブルがルックアップされる。
図9(a)は、大当り判定の結果がはずれで、かつリーチ判定の結果が非リーチであるときにルックアップするはずれ時テーブルである。はずれ時テーブルは、R4から抽出されたカウンタの値が、「0〜79」の範囲内のときに変動時間が「10秒」の第1はずれ変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「80〜99」の範囲内のときに変動時間が「15秒」の第2はずれ変動パターンが実行する変動パターンとして決定されるように、振分が設定されている。
図9(b)は、大当り判定の結果がはずれで、かつリーチ判定の結果がリーチであるときにルックアップするはずれリーチ時テーブルである。はずれリーチ時テーブルは、R4から抽出されたカウンタの値が、「0〜9」の範囲内のときに変動時間が「30秒」の第1はずれリーチ変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「10〜59」の範囲内のときに変動時間が「20秒」の第2はずれリーチ変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「60〜99」の範囲内のときに変動時間が「15秒」の第3はずれリーチ変動パターンが実行する変動パターンとして決定されるように、振分が設定されている。
このようにはずれリーチ時テーブルは、第3はずれリーチ変動パターンが決定される割合が最も高く、第2はずれリーチ変動パターン,第1はずれリーチ変動パターンの順で、実行される変動パターンとして決定される割合が低くなるように振分が設定されている。
図9(c)は、大当り判定の結果が大当りであるときにルックアップする大当り時テーブルである。大当り時テーブルは、R4から抽出されたカウンタの値が、「0〜39」の範囲内のときに変動時間が「40秒」の第1大当りリーチ変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「40〜69」の範囲内のときに変動時間が「30秒」の第2大当りリーチ変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「70〜89」の範囲内のときに変動時間が「20秒」の第3大当りリーチ変動パターンが実行する変動パターンとして決定され、「90〜99」の範囲内のときに変動時間が「15秒」の第4大当りリーチ変動パターンが実行する変動パターンとして決定されるように、振分が設定されている。
このように大当り時テーブルは、第1大当りリーチ変動パターンが決定される割合が最も高く、第2大当りリーチ変動パターン,第3大当りリーチ変動パターン,第4大当りリーチ変動パターンの順で、実行される変動パターンとして決定される割合が低くなるように振分が設定されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図9(a)〜(c)に示すテーブルのうちいずれかをルックアップして決定した変動パターンに対応する変動パターンコマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ800に送信する。
図8に戻り、R5は、変動表示装置9について、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させないとする判定がされたとき、すなわち、はずれとする判定がされたときに、変動表示中に前述したリーチ表示態様を形成する(以下、はずれリーチという)か、リーチ表示態様を形成しないかをランダムに判定するリーチ判定に用いられる乱数を発生させるためのリーチ判定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R5は、「0」からカウントアップしてその上限である「39」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。
変動パターンを決定する前の段階で、R5の値が抽出され、抽出されたR5の値が予め定められたリーチ判定値と一致するか否かが判断される。そして、これらの値が一致した場合には、はずれリーチとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態とする制御が行なわれる。一方、これらの値が一致しない場合には、はずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態としない制御が行なわれる。
R6は、普通図柄表示器10の変動表示について当りを発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R6は、「0」等の初期値からカウントアップしてその上限である「11」までカウントアップし、再度「0」等の初期値からカウントアップし直すように構成されており、2msecごとに1ずつ加算更新される。ゲートスイッチ32aにより有効な始動通過が検出されると、それに応じて、このR6の乱数が抽出されて通過記憶データとしてRAM55に記憶される。そして、普通図柄の変動表示を開始する前の段階で、その抽出値が予め定められた当り判定値と一致するか否かが判断され、一致した場合には普通図柄の当りを発生させることが決定されて前述のような制御が行なわれ、不一致の場合にははずれとすることが決定されて前述のような制御が行なわれない。
図10は、演出制御用マイクロコンピュータ800が演出制御に用いる各種ランダムカウンタの一例を説明するための図である。図10には、ランダムカウンタの一例として、飾り図柄の停止図柄決定用のランダムカウンタRU−1〜RU−3、演出内容決定用のランダムカウンタRV、後述するミッション演出におけるミッション達成図柄決定用のランダムカウンタRW、ミッション達成図柄追加決定用のランダムカウンタRXが示されている。
RU−1〜RU−3は、変動表示装置9について、飾り図柄の停止図柄を事前にランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるための飾り図柄停止図柄決定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。RU−1は、左図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RU−2は、中図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RU−3は、右図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RU−1〜RU−3のそれぞれについては、RU−1が33msecごと、RU−2がRU−1の桁上げごと、RU−3がRU−2の桁上げごとにそれぞれ加算更新され、RU−1については0から更新されてその上限である99まで更新された後再度0から更新され、RU−2およびRU−3については0から更新されてその上限である9まで更新された後再度0から更新される。
飾り図柄の各図柄(左,中,右図柄)は、たとえば、0〜9の10個の図柄よりなり、たとえば、0,1,2・・・7,8,9というような予め定められた図柄の配列順序に従って変動(更新)表示されていく。図柄決定用データテーブルにおいて、複数種類の飾り図柄のそれぞれに飾り図柄停止図柄決定用の数値データが対応付けられており、遊技制御用マイクロコンピュータ560により、大当り判定(R1による判定)で大当りとしないとする判定がされたことによりはずれとすることが決定された場合であってリーチ判定によりリーチ状態としないことが判定された場合には、所定のタイミングでRU−1〜RU−3のそれぞれから抽出された乱数に対応する図柄がそれぞれ左,中,右の飾り図柄の変動表示結果となる停止図柄として決定される。
はずれとする場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当りの図柄と一致する場合には、はずれの図柄となるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、このようなはずれとする場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄となってしまう場合には、はずれの図柄となるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
なお、はずれとする場合には、リーチとならないように設定されたテーブル(たとえば、右図柄を左図柄との差数で決定するように設定されたテーブルであって差数が0に振分けられないように設定されたテーブル、左図柄毎に設けられており左図柄と同じ図柄に振分けられないように設定されたテーブル等)を用いて右図柄を決定してもよい。
また、はずれとする場合であってリーチ判定によりリーチ状態とすることが判定された場合には、前述したタイミングで抽出された乱数のうち、RU−1から抽出された乱数に対応する図柄がリーチ状態を形成する左,右の各飾り図柄の停止図柄として決定され、RU−2から抽出されたカウンタの値と一致する数値データに対応する図柄が中図柄の停止図柄として決定される。また、この場合も、偶然大当り図柄の組合せとなってしまうときには、はずれの図柄となるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
なお、はずれとする場合であってリーチ状態とする場合には、大当り図柄の組合せとならないように設定されたテーブル(たとえば、中図柄図柄を左および右図柄との差数で決定するように設定されたテーブルであって差数が0に振分けられないように設定されたテーブル、左および右図柄毎に設けられており左および右図柄と同じ図柄に振分けられないように設定されたテーブル等)を用いて中図柄を決定してもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560による大当り判定で大当りとする判定がされた場合であって、大当り種類・大当り図柄決定(R2による決定)で通常大当りとすることが決定された場合には、所定のタイミングでRU−1から抽出された乱数に基づいて、左,中,右の各飾り図柄の変動表示結果が、三つ揃いとなる大当り図柄の組合せとしてランダムに決定される。
具体的に、通常大当りに対応する大当り図柄の組合せは、0または偶数の飾り図柄のうちいずれかの図柄の三つ揃いとされる。RU−1の値と通常大当り図柄との関係については、制御ROM84に記憶されたテーブルに設定されている。通常大当りとすることが決定された場合には、テーブルを用いて、RU−1から抽出された乱数に対応する0または偶数の飾り図柄のいずれかが通常大当り図柄として選択され、その図柄の三つ揃いが左,中,右図柄による大当り表示結果として決定される。
また、確変大当りに対応する大当り図柄の組合せは、奇数の飾り図柄のうちいずれかの図柄の三つ揃いとされる。RU−1の値と確変大当り図柄との関係については、制御ROM84に記憶されたテーブルに設定されている。確変大当りとすることが決定された場合には、テーブルを用いて、RU−1から抽出された乱数に対応する奇数の飾り図柄のいずれかが確変大当り図柄として選択され、その図柄の三つ揃いが左,中,右図柄による大当り表示結果として決定される。
RVは、変動表示装置9で行なわれる各種演出の内容をランダムに決定するために用いられる乱数を発生させる演出内容決定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。RVは、「0」からカウントアップしてその上限である「199」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、33msecごとに1ずつ加算更新される。
演出制御用マイクロコンピュータ800は、第1状態テーブルまたは第2状態テーブルをルックアップして、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信される変動パターンコマンドおよび所定タイミングでRVから抽出されたカウンタの値に基づいて、演出内容が選択決定される。演出制御用マイクロコンピュータ800は、後述する図12の(b)に示すように、パチンコ遊技機1の稼動開始日時を基準としたRTC100の計時値に応じて、第1状態テーブルと第2状態テーブルとを使い分ける。
ここで、第1状態テーブルおよび第2状態テーブルについて説明する。図11は、第1状態テーブルおよび第2状態テーブルを説明するための図である。
図11(a)は、RTCM100の計時値に基づいて第1状態であると判断されたときにルックアップされる第1状態テーブルである。第1状態テーブルは、図9(b)の第1はずれリーチコマンドを受信したときであって、RVから抽出されたカウンタの値が「0〜189」の範囲内のときに第1特別はずれリーチが決定され、「190〜199」の範囲内のときに第2特別はずれリーチが決定される。
第1状態テーブルは、図9(c)の第1大当りリーチコマンドを受信したときであって、RVから抽出されたカウンタの値が「0〜89」の範囲内のときに第1特別大当りリーチが決定され、「90〜199」の範囲内のときに第2特別大当りリーチが決定されるように構成されている。第1状態テーブルは、図9(c)の第2大当りリーチコマンドを受信したときであって、RVから抽出されたカウンタの値が「0〜89」の範囲内のときに第3特別大当りリーチが決定され、「90〜199」の範囲内のときに第4特別大当りリーチが決定されるように構成されている。
なお、第1状態テーブルは、第2はずれリーチコマンド、第3はずれリーチコマンド、第3大当りリーチコマンド、第4大当りリーチコマンド、第1はずれコマンド、および第2はずれコマンドのうちいずれかを受信したときに、RVから抽出されたカウンタの値に関わらず、当該受信した変動パターンコマンドに予め対応付けられた演出の種類が決定されるように構成されている。たとえば、第2はずれリーチコマンドを受信したときには、第2はずれリーチが決定される。
図11(b)は、RTCM100の計時値に基づいて第2状態であると判断されたときにルックアップされる第2状態テーブルである。第2状態テーブルは、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドを受信したときに、RVから抽出されたカウンタの値に関わらず、当該受信した変動パターンコマンドに予め対応付けられた演出の種類が決定されるように構成されている。たとえば、第1はずれリーチコマンドを受信したときには、第1特別はずれリーチが決定される。なお、第2状態テーブルがルックアップされた場合には、前述した第2特別はずれリーチ、第2特別大当りリーチ、第4特別大当りリーチが変動パターンとして決定されない。すなわち、第2特別はずれリーチ、第2特別大当りリーチ、および第4特別大当りリーチは、第1状態であるときに選択可能な特殊リーチである。
以上のように、演出制御用マイクロコンピュータ800は、変動パターンコマンドとして、図9(b)の第1はずれリーチコマンド、図9(c)の第1大当りリーチコマンド、第2大当りリーチコマンドのいずれかを受信した場合であって、第1状態であるときにRVのカウント値に基づき第1および第2特別はずれリーチ、第1〜第4特別大当りリーチのうちいずれかの演出の種類に決定し、第2状態であるときに第1特別はずれリーチ、第1および第3特別大当りリーチのうちいずれかの演出の種類に決定する。
このうち、第1状態であっても第2状態であっても選択可能な第1特別はずれリーチ、第1および第3特別大当りリーチのうちいずれの演出の種類が決定された場合であっても、変動表示装置9において、3つの変動表示領域のうち最後に停止する中変動表示領域に飾り図柄が停止するまで、同じ変動表示演出(たとえば、リーチになるまでの変動時間が同じ、リーチになってから行なわれる演出が同じ)が行なわれる。具体的には、たとえば、飾り図柄が点滅しながら変動表示を行なうというような、通常リーチでは行なわれない特別な変動表示態様で変動表示を行なうリーチ演出が行なわれることにより、遊技者が通常リーチと明確に区別できる演出態様での演出が用いられる。
また、第1状態であるときにのみ選択可能な第2特別はずれリーチ、第2および第4特別大当りリーチのうちいずれの演出の種類が決定された場合であっても、変動表示装置9において、3つの変動表示領域のうち最後に停止する中変動表示領域に飾り図柄が停止するまで、同じ変動表示演出(たとえば、リーチになるまでの変動時間が同じ、リーチになってから行なわれる演出が同じ)が行なわれる。第1状態であるときに選択可能な第2特別はずれリーチ、第2および第4特別大当りリーチの演出の種類は、第1状態であっても第2状態であっても選択可能な第1特別はずれリーチ、第1および第3特別大当りリーチの演出態様と異なるように構成されている。
一方、第1特別はずれリーチ、第1および第3特別大当りリーチのうちいずれかを演出の種類として決定することとなる図9(b)の第1はずれリーチ変動パターン、図9(c)の第1大当りリーチ変動パターン、および第2大当りリーチ変動パターンのうち、第1大当りリーチ変動パターンおよび第2大当りリーチ変動パターンは、大当り判定により大当りと判定されているときに決定される割合が、第3および第4大当りリーチ変動パターンに決定される割合よりも高く、第1はずれリーチ変動パターンは、大当り判定によりはずれと判定されているときに決定される割合が、第2および第3はずれリーチ変動パターンに決定される割合よりも低い。
このため、図9(b)の第1はずれリーチ変動パターン、図9(c)の第1大当りリーチ変動パターン、第2大当りリーチ変動パターンを受信したことにより選択可能となる第1および第2特別はずれリーチ、第1〜第4特別大当りリーチによる変動表示が行なわれたときには、他の変動パターンを受信したことにより選択可能となる演出の種類で変動表示が行なわれたときよりも、大当りになることに対して遊技者が抱く期待感を向上させることができる。本実施の形態においては、第1および第2特別はずれリーチ、第1〜第4特別大当りリーチによる変動表示において行なわれるリーチを前述した特別リーチという。
また、前述した特殊リーチのうち、第2特別大当りリーチおよび第4特別大当りリーチは、第1特別大当りリーチおよび第3特別大当りリーチが決定される割合よりも高い割合で決定される。また、前述した特殊リーチのうち、第2特別はずれリーチは、第1特別はずれリーチが決定される割合よりも低い割合で決定される。このため、特別リーチの中でも、特に第2特別はずれリーチ、第2特別大当りリーチ、および第4特別大当りリーチによる変動表示が行なわれたときには、他の演出の種類で変動表示が行なわれたときよりも、大当りになることに対して遊技者が抱く期待感をさらに向上させることができる。
第1および第2特別はずれリーチによる変動表示が行なわれているときには、中変動表示領域に飾り図柄が停止してはずれ図柄の組合せが表示され、第1〜第4特別大当りリーチによる変動表示が行なわれているときには、中変動表示領域に飾り図柄が停止して大当り図柄の組合せが表示される。また、第1および第2特別大当りリーチによる変動表示が行なわれているときには、大当り図柄の組合せを一旦停止表示させた後に、当該大当り遊技状態終了後に確変状態に制御されるか否かを報知する昇格演出が行なわれる。
また、第2はずれリーチおよび第3大当りリーチによる変動表示が行なわれているとき、および、第3はずれリーチおよび第4大当りリーチによる変動表示が行なわれているときには、いずれの場合も、変動表示装置9において、3つの変動表示領域のうち最後に停止する中変動表示領域に飾り図柄が停止するまで、同じ変動表示演出が行なわれる。第2または第3はずれリーチによる変動表示が行なわれているときには、中変動表示領域に飾り図柄が停止してはずれ図柄の組合せが表示され、第3または第4大当りリーチ変動パターンによる変動表示が行なわれているときには、中変動表示領域に飾り図柄が停止して大当り図柄の組合せが表示される。
なお、本実施の形態の場合は、すべての変動パターンコマンドについて、演出制御用マイクロコンピュータ800が受信したときに、第1状態テーブルと第2状態テーブルとを使い分ける例を示す。しかし、これに限らず、特殊リーチを実行する可能性がある変動パターンコマンドである第1はずれリーチコマンド、第1大当りリーチコマンド、および第2大当りリーチコマンドについては、第1状態テーブルと第2状態テーブルとを使い分けるが、特殊リーチを実行する可能性がない他の変動パターンコマンドについては、共通のテーブルのみを設け、RTCM100の計時値に応じて使い分けないようにしてもよい。
つまり、テーブルは、第1はずれリーチコマンド、第1大当りリーチコマンド、および第2大当りリーチコマンドのうちいずれかを演出制御用マイクロコンピュータ800が受信したときに、RTCM100の計時値に応じて、特殊リーチが実行可能となるテーブルと、特殊リーチが実行不可能となるテーブルとが使い分けられるようになるのであれば、どのように構成してもよい。
図11に示したテーブルは、時短状態ではなく、かつ、記憶変動短縮状態ではない状態、すなわち、変動表示時間が短縮されていないときに用いられるテーブルである。変動表示時間が短縮されている状態であるか否かは、変動パターンコマンドにより示される。たとえば、変動表示時間が短縮されている状態の変動パターンである短縮変動パターンは、前述のようなリーチとなる変動パターンを含めて複数種類設けられている。その変動パターンのうちには、前述のような複数種類のリーチの変動パターンも含まれている。
そして、変動表示時間が短縮されている状態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ560により、前述したような変動表示時間が短縮されていない状態の場合と同様の方法を用いて、変動表示を行なうときの変動パターンが、このような短縮変動パターンのうちから選択される。これらの短縮変動パターンのそれぞれに対応して、変動パターンコマンドが設けられており、短縮変動パターンが選択されたときには、選択された短縮変動パターンに対応する変動パターンコマンドが送信される。
このような短縮変動パターンには、短縮時の特殊リーチを含む複数種類の短縮時リーチを示す変動パターンが含まれている。演出制御用マイクロコンピュータ800では、短縮時リーチについても、図11に示すテーブルと同様のデータテーブルが設けられており、短縮時リーチを受信したときには、当該テーブルを用いて、前述した場合と同様に、変動表示装置9で実行する短縮時の演出として短縮時の特殊リーチの演出を含む演出を選択する。
このように、変動表示において、特殊リーチとするか否かは、変動表示時間が短縮されていない状態であるときと、変動表示時間が短縮されている状態であるときとで同様に、演出制御用マイクロコンピュータ800において選択決定される。なお、特殊リーチは、変動表示時間が短縮されていない状態であるときに選択するが、変動表示時間が短縮されている状態であるときには選択しない、すなわち、実行しないようにしてもよい。
図10に戻り、RWは、変動表示装置9で特別演出として行なわれるミッション演出において報知する後述するミッション達成図柄を決定するために用いられる乱数を発生させるミッション達成図柄決定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。RWは、「0」からカウントアップしてその上限である「9」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、33msecごとに1ずつ加算更新される。
RXは、変動表示装置9で特別演出として行なわれるミッション演出においてミッション達成図柄を追加するか否かを決定するために用いられる乱数を発生させるミッション達成図柄追加決定用の数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。RXは、「0」からカウントアップしてその上限である「9」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、33msecごとに1ずつ加算更新される。
ここで、ミッション演出について説明する。ミッション演出は、有効期間としてのミッション期間と、複数種類の演出のうちから選択した所定の演出(たとえば、所定のリーチ図柄を出現させる演出、または、所定の図柄を出現させる演出等)とをミッションとして予め遊技者に報知(提示)し、報知したミッション期間内において報知(提示)した所定の演出が実行されると、所定の大当り遊技状態(たとえば、提示した種類の大当り)に制御される特別な演出である。
具体的に、ミッション演出時においては、遊技者が達成可能な課題として示される条件(ミッション達成条件)を、複数種類のミッション達成条件のうちから選択して遊技者に報知することにより提示するとともに、変動表示中において、そのミッションが達成(成功)できるかどうかが示される。ミッション達成条件が成立してミッションが達成されたときには、所定の大当りとなる等の遊技者にとって有利な状態に制御される。
この実施の形態においては、ミッション演出として、第1特別演出と、第2特別演出とを含む複数種類の特別演出が設けられており、後述するような特別演出を実行するための条件が成立したときに、予め定められた選択態様で、実行する特別演出の種類が選択される。
たとえば、第1特別演出は、飾り図柄において、ミッションの達成条件として提示された図柄(以下、ミッション達成図柄という)でリーチが発生したときに必ず当該ミッション達成図柄を含む図柄の組合せでの大当りとなる(昇格演出を行なうときには当該ミッション達成図柄を含む大当り図柄が一旦停止表示される)というミッションである。また、第2特別演出は、第1特別演出とは演出態様が異なり、飾り図柄の変動表示において、ミッション達成図柄が左変動表示領域に停止表示されたときに必ず当該ミッション達成図柄を含む図柄の組合せでの大当りとなる(昇格演出を行なうときには当該ミッション達成図柄を含む大当り図柄が一旦停止表示される)というミッションである。
具体的に、第1特別演出および第2特別演出のミッション期間内においては、遊技制御用マイクロコンピュータ560で、前述のR1を用いた大当りの判定により大当りとなることが決定され、かつ、前述のR2を用いた大当り種類の判定によりミッション達成図柄を含む組合せで大当りとなるときの大当りの種類(確変大当りと通常大当りとのいずれかの種類)と同じ種類の大当りとなることが決定されたときには、ミッション達成図柄を表示(リーチ発生、または左変動表示領域に停止)させてミッションが達成されたことを示す演出を行なうことが可能となる。
本実施の形態においてミッションを達成させる演出を行なうか否かについては、演出制御用マイクロコンピュータ800により決定される。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ800によりミッション達成図柄を含む大当り図柄の組合せが変動表示結果(後述する一旦停止表示結果を含む)として決定された場合には、ミッションを達成させる演出を行なった後に大当り図柄の組合せを表示する演出が行なわれる。一方、演出制御用マイクロコンピュータ800によりミッション達成図柄を含む大当り図柄の組合せが変動表示結果(後述する一旦停止表示結果を含む)として決定されなかった場合には、ミッションを達成させる演出を行なわずに大当り図柄の組合せを表示する演出が行なわれる。
また、第1特別演出および第2特別演出のミッション期間内においては、遊技制御用マイクロコンピュータ560で決定された大当りの種類がミッション達成図柄を含む組合せで大当りとなるときの大当りの種類と異なる種類の大当りとなることが決定されたときであっても、前述したRXのカウント値に基づきミッション達成図柄を追加する決定がされたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ560で決定された大当りの種類に対応するミッション達成図柄が追加されて、ミッション達成図柄を表示(リーチ発生、または左変動表示領域に停止)させてミッションが達成されたことを示す演出を行なうことが可能となる。
ミッションが達成されたときには、ミッション達成図柄が停止表示される演出以外の演出(たとえば、「ミッション達成」といった文字によるメッセージ演出)によって報知するようにしてもよい。
なお、特別演出としては、ミッション演出に限らず、たとえば特別な演出態様の演出を行なうこと等、特別な演出が行なわれていることを遊技者が識別できる演出であれば、どのような演出を実行するようにしてもよい。また、特別演出は、特定の期間中において必ず実行されるものであってもよく、または、特定の期間中において、たとえば、ランダムカウンタを用いた抽選により特別演出を実行するか否かを決定するミニゲームを実行し、その抽選結果に基づいて実行する等、特定の期間中において実行可能となるものであってもよい。
次に、パチンコ遊技機1において行なわれるプロジェクト、プロジェクト予告、告知、特別演出、状態選択切替え、および、一斉動作について、図12および図13を用いて説明する。
この実施の形態において、プロジェクトとは、特定の日時(第1の日時)となったときに、パチンコ遊技機1の変動表示装置9での演出等の表示態様を変更する企画をいう。また、プロジェクト予告とは、前述のプロジェクトが実行される特定の日時の所定期間前の日時(第2の日時)となったときに、たとえば、変動表示装置9を用いて、特定の日時に表示態様が変更されることを特定可能に報知する予告演出を行なうことをいう。
また、状態選択切替えとは、所定の時期に、飾り図柄の変動表示においてリーチとするときに実行する演出の選択対象を切替えるために第1状態および第2状態を相互に切替えることをいう。具体的に、状態選択切替えにおいては、所定の曜日に、リーチの演出を選択するために用いるテーブルを変更する。また、告知とは、パチンコ遊技機1が設置された遊技場(遊技店)が、たとえば、変動表示装置9を用いて、当該パチンコ遊技機1または遊技場に関する各種の情報を遊技者に告知することをいう。また、特別演出とは、前述のようなミッション演出が行なわれる特別演出をいう。
また、一斉動作とは、複数台のパチンコ遊技機1が設置された遊技機設置島において、すべてのパチンコ遊技機1で一斉に所定の動作を実行させることをいう。具体的に、遊技機設置島に設置された複数台のパチンコ遊技機1のそれぞれにおいて、後述する図12の(g)に示すように一斉動作を実行するタイミングを設定しておき、各パチンコ遊技機1が、一斉動作を実行するタイミングとなったか否かを判断し、そのタイミングとなったときに、一斉動作として設定された所定の動作を実行することにより、複数台のパチンコ遊技機1で一斉に所定の動作が実行されることとなる。
一斉動作には、遊技場における営業時間外等の所定のタイミング(営業時間内のタイミングも含む)において予め定められたデモンストレーション表示(以下、デモ表示と略称で示す)を一斉に行なう一斉デモ表示と、遊技場の営業時間内等の所定のタイミング(営業時間外のタイミングも含む)において所定の演出を一斉に行なう一斉演出とが含まれる。なお、一斉デモ表示は、営業時間外に限らず、営業時間内のタイミングで行なうようにしてもよい。また、一斉演出は、営業時間内に限らず、営業時間外のタイミングで行なうようにしてもよい。
図12は、パチンコ遊技機1においてプロジェクト、プロジェクト予告、告知、特別演出、状態選択切替え、および、一斉動作を行なうために設けられた各種データテーブルを表形式で示す図である。図13は、変動表示装置9における変動表示で用いられる演出の種類を表形式で示す図である。
図12においては、(a)に稼動期間別演出選択情報テーブル、(b)に状態選択情報テーブル、(c)にプロジェクト実行情報テーブル、(d)にプロジェクト予告情報テーブル、(e)に告知情報テーブル、(f)に特別演出情報テーブル、(g)に一斉動作情報テーブルが示されている。このような各種データテーブルは、制御ROM84に記憶されたこれらのデータテーブル作成用のプログラムおよびデータに基づいて、パチンコ遊技機1の稼動開始日時が登録されたときに、各種データのデフォルト値が設定された各種データテーブルが演出制御用マイクロコンピュータ800により作成され、それらデータテーブルがランプドライバ基板35のRAM354に記憶されることにより生成される。
このようにRAM354に記憶された各種データテーブルは、設定操作部355からのデータ入力に基づいて、前述のデフォルト値等の各種データを変更することが可能である。RAM354は、パチンコ遊技機1への電源電力が供給されていないときにも、前述のようにバックアップ電源回路357からのバックアップ電力により記憶データが電源バックアップされるので、電源電力が遮断された状態でも記憶データが消滅することはない。
なお、これら各種データテーブルについては、データテーブルの原型となるデータテーブルのデータを制御ROM84に記憶しておき、そのデータをパチンコ遊技機1の電源投入時に制御ROM84からRAM354に転送し、その転送したデータテーブルに、各種データを書込むことにより作成するようにしてもよい。この場合の各種データは、所定の記憶媒体に記憶したものを用意しておき、その記憶媒体に記憶したデータをRAM354に転送してデータテーブルに書込むようにしてもよい。
(a)に示す稼動期間別演出選択情報テーブルは、パチンコ遊技機1の稼動開始日時から経過した時間である稼動期間をいくつかの期間に分類し、その分類された稼動期間別に演出を選択するプロジェクトに用いられるデータテーブルである。稼動期間別演出選択情報テーブルでは、複数の期間に分類された稼動期間と、それぞれの稼動期間中に選択される演出の種類(演出態様)との関係が示されている。(a)では、データテーブルにおける一部のデータが代表例として示されている。
稼動期間は、たとえば、2006年6月1日を稼動開始日時として、その稼動開始日時から第3週目までの第1稼動期間(2006年6月1日〜6月22日18時00分)、稼動開始日時から第4週目〜第6週目までの第2稼動期間(2006年6月22日18時00分〜7月13日18時00分)、稼動開始日時から第7週目〜第9週目までの第3稼動期間(2006年7月13日18時00分〜8月3日18時00分)、および、稼動開始日時から第10週目〜第12週目までの第4稼動期間(2006年8月3日18時00分〜8月24日18時00分)等の複数の期間に分類されている。
第1稼動期間では、演出種類A1が選択されて演出が実行される。第2稼動期間では、演出種類Aとは異なる演出種類B1が選択されて演出が実行される。第3稼動期間では、演出種類A2または演出種類B2が、遊技者の選択操作に応じて選択可能となり、これらのうちから選択された演出種類による演出が実行される。第4稼動期間では、演出種類A3、演出種類B3、または、演出種類C1が、遊技者の選択操作に応じて選択可能となり、これらのうちから選択された演出種類による演出が実行される。このように、予め定められた稼動期間が経過すると、演出種類が遊技者の選択操作に応じて選択可能となり、さらに、稼動期間が増加するにしたがって遊技者が選択できる演出種類の数が増加するようにデータが設定されている。
ここで、前述のような演出種類について説明する。図13においては、演出種類名と、演出内容とが関連付けて示されている。この場合における演出種類は、変動表示装置9に表示される図柄および背景等の基本的な画像である基本画面と、演出等の変動表示が行なわれるときに表示される演出画像とを含む。演出種類A1〜A4のグループと、演出種類B1〜B4のグループと、演出種類C1〜C4のグループとは、演出のカテゴリが異なる演出態様の演出グループであり、たとえば、山をイメージさせる基本画面および演出画像を含む山演出のグループが演出種類A1〜A4であり、海をイメージさせる基本画面および演出画像を含む海演出のグループが演出種類B1〜B4であり、街をイメージさせる基本画面および演出画像を含む街演出のグループが演出種類C1〜C4である。
また、演出種類A1〜A4のグループにおける演出の関連性は、次のとおりである。演出種類A1は、春の山をイメージさせる基本画面および演出画像を含む山演出1の演出内容で構成される。演出種類A2は、夏の山をイメージさせる基本画面および演出画像を含む山演出2の演出内容で構成される。演出種類A3は、秋の山をイメージさせる基本画面および演出画像を含む山演出3の演出内容で構成される。演出種類A4は、冬の山をイメージさせる基本画面および演出画像を含む山演出4の演出内容で構成される。このように、演出種類A1〜A4については、山の四季の移り変わりというようなストーリー性により、演出の関連性が持たされている。
また、演出種類B1〜B4のグループにおける演出の関連性は、次のとおりである。演出種類B1は、春の海をイメージさせる基本画面および演出画像を含む海演出1の演出内容で構成される。演出種類B2は、夏の海をイメージさせる基本画面および演出画像を含む海演出2の演出内容で構成される。演出種類B3は、秋の海をイメージさせる基本画面および演出画像を含む海演出3の演出内容で構成される。演出種類B4は、冬の海をイメージさせる基本画面および演出画像を含む海演出4の演出内容で構成される。このように、演出種類B1〜B4については、海の四季の移り変わりというようなストーリー性により、演出の関連性が持たされている。
また、演出種類C1〜C4のグループにおける演出の関連性は、次のとおりである。演出種類C1は、春の街をイメージさせる基本画面および演出画像を含む街演出1の演出内容で構成される。演出種類C2は、夏の街をイメージさせる基本画面および演出画像を含む街演出2の演出内容で構成される。演出種類C3は、秋の街をイメージさせる基本画面および演出画像を含む街演出3の演出内容で構成される。演出種類C4は、冬の街をイメージさせる基本画面および演出画像を含む街演出4の演出内容で構成される。このように、演出種類C1〜C4については、街の四季の移り変わりというようなストーリー性により、演出の関連性が持たされている。
演出種類A1〜A4は、パチンコ遊技機1の稼動開始時からの時間の経過にしたがって、演出による山の四季が春夏秋冬の順で移り変わるような態様で選択的に用いられ、山演出種類とも呼ばれる。たとえば、図12の(a)では、第1稼動期間に演出種類A1が用いられ、第3稼動期間に演出種類A2が用いられ、第4稼動期間に演出種類A3が用いられ、図示が省略されているが、その後の稼動期間に演出種類A4が用いられる設定がされている。
演出種類B1〜B4は、パチンコ遊技機1の稼動開始時からの時間の経過にしたがって、演出による海の四季が春夏秋冬の順で移り変わるような態様で選択的に用いられ、海演出種類とも呼ばれる。たとえば、図12の(a)では、第2稼動期間に演出種類B1が用いられ、第3稼動期間に演出種類B2が用いられ、第4稼動期間に演出種類B3が用いられ、図示が省略されているが、その後の稼動期間に演出種類B4が用いられる設定がされている。
演出種類C1〜C4は、パチンコ遊技機1の稼動開始時からの時間の経過にしたがって、演出による街の四季が春夏秋冬の順で移り変わるような態様で選択的に用いられ、街演出種類とも呼ばれる。たとえば、図12の(a)では、第4稼動期間に演出種類C1が用いられ、図示が省略されているが、その後の複数の稼動期間において演出種類C2〜C4が順次用いられる設定がされている。
また、山演出種類A2と海演出種類B2とを含む第3稼動期間と、その後の山演出種類A3と海演出種類B3とを含む第4稼動期間とにおいては、山演出種類A2と山演出種類A3とが、山演出のストーリーの関連性により演出態様が関連し、海演出種類B2と海演出種類B3とが、海演出のストーリーの関連性により演出態様が関連するように、演出種類が設定されている。なお、このように前後の稼動期間において、演出態様の関連性を持たせる場合には、少なくとも2つの演出態様について、関連性を持たせればよく、たとえば、山演出種類、海演出種類、および、街演出種類というような3つの以上の演出態様について、関連性を持たせてもよい。
また、第1稼動期間において山演出種類A1のみを行ない、第2稼動期間において海演出種類B1のみを行ない、第3稼動期間において山演出種類A2のみを行ない、第4稼動期間において海演出種類B2のみを行なうというように、第1稼動期間と第3稼動期間との間で、山演出のストーリーの関連性により演出態様が関連し、第2稼動期間と第4稼動期間との間で、海演出のストーリーの関連性により演出態様が関連するように稼動期間別演出選択テーブルのデータを設定するようにしてもよい。このように期間の前後で演出態様を関連させる場合には、第1稼動期間を第1日目、第2稼動期間を第2日目、第3稼動期間を第3日目、第4稼動期間を第4日目とするように、稼動期間は1日単位であってもよい。また、このように期間の前後で演出態様を関連させる場合においては、第1日目および第2日目を第1期間、第3日目および第4日目を第2期間とし、期間の前後で演出態様を関連させるようにしてもよい。
このような演出種類による基本画面および演出画像を表示する制御を行なうための演出制御データは、制御ROM84に記憶され、このような基本画面および演出画像を表示するための画像データは、キャラクタROM89に記憶されており、これらのデータが稼動開始日時からの稼動期間に応じて使い分けられる。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、パチンコ遊技機1の稼動開始日時に基づいて稼動期間別演出選択情報テーブルを自動的に作成するためのデータおよびプログラムが制御ROM84に記憶されており、そのプログラムおよびデータにより、パチンコ遊技機1の稼動開始日時が登録されたときに、その登録された稼動開始日時に基づいて、図12の(a)に示すようなデータがデフォルト値として設定される稼動期間別演出選択情報テーブルが自動的に作成され、RAM354に記憶される。たとえば、稼動開始日時に基づいて各稼動期間を演算により算出するためのデータがデフォルト値設定データとして設定されており、そのデフォルト値設定データを用いて各稼動期間を演算すると、図12の(a)に示すようなデータが各稼動期間のデフォルト値として設定される。
このような稼動期間別演出選択情報テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて任意に変更することが可能である。なお、パチンコ遊技機1の稼動開始日時が登録されたときに、データが設定されていない稼動期間別演出選択情報テーブルを自動的に作成してRAM354に記憶し、その後、遊技場の店員による設定操作部355の操作に基づいて、稼動期間別演出選択情報テーブルの内容が任意に設定される(RAM354に記憶される)ようにしてもよい。また、このような稼動期間別演出選択情報テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて新たに作成することが可能である。
また、変動表示装置9において表示される図柄、背景画像等の基本画面および演出画像は、複数の演出種類に対応して複数種類あるが、その基本画面および演出画像を表示するための画像データは、キャラクタROM89に記憶されている。そして、それらの画像データを選択するためのデータテーブル等の演出制御データは、制御ROM84に記憶されている。
また、複数の演出種類のうちどの演出種類を選択するかを示すデータである演出種類選択データは、RAM354に記憶されている。たとえば、前述の第1稼動期間においては、演出種類選択データとして、演出種類A1を示すデータが記憶されている。また、前述の第2稼動期間においては、演出種類選択データとして、演出種類B1を示すデータが記憶されている。また、前述の第3稼動期間においては、演出種類選択データとして、演出種類A2,B2を示すデータが記憶されている。また、前述の第4稼動期間においては、演出種類選択データとして、演出種類A3,B3,C1を示すデータが記憶されている。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、パチンコ遊技機1の電源投入直後において、RAM354に記憶された演出種類選択データを確認して、演出種類選択データが示す演出種類を選択し、その演出種類の演出制御データおよび画像データを、以降の演出制御において使用する。ただし、プロジェクトが実行されるときのように、演出種類が変更されるときには、演出制御用マイクロコンピュータ800では、RAM354に記憶されている演出種類選択データが示す演出種類を変更し、変更後の演出種類選択データが示す演出種類を選択し、その演出種類の演出制御データおよび画像データを、それ以降の演出制御において使用する。その場合において、たとえば第3稼動期間および第4稼動期間のように変更後の演出種類選択データが示す演出種類が複数種類ある場合には、予め定められた優先順位(たとえば、山演出種類、海演出種類、街演出種類の順番)にしたがって、最初に選択する(パチンコ遊技機1の起動時に選択する)演出種類の演出制御データおよび画像データを選択する。このように、稼動期間に応じて、演出種類を選択して実行することができる。
図12の(b)に示す状態選択情報テーブルは、前述の状態選択切替えを行なうために用いる状態選択情報が記憶されるデータテーブルである。状態選択情報テーブルにおいては、パチンコ遊技機1の稼動開始日時においてRTCM100により設定されてカウントされる曜日ごとに、選択するテーブルを示す情報が記憶される。このような状態選択情報テーブルでは、毎週の日曜日から月曜日までの曜日について、第1状態テーブルと第2状態テーブルとのどちらかを示すデータが設定されている。
火曜日〜日曜日のそれぞれの日については、演出の種類を決定するときに、前述の第2状態テーブルが選択されて用いられる。月曜日については、演出を決定するときに、前述の第1状態テーブルが選択されて用いられる。前述したように、第1状態テーブルは、特殊リーチの演出を選択可能なテーブルであり、第2状態テーブルは、特殊リーチの演出を選択不可能なテーブルである。したがって、この例では、月曜日に限り、パチンコ遊技機1において特殊リーチの演出を実行させることが可能となる。
このように、状態選択情報テーブルにおいては、RTCM100の計時値が所定の日時(たとえば、月曜日)となったときに、特殊リーチが実行可能となるように、データが設定されている。なお、状態選択情報テーブルについては、曜日毎にどちらのテーブルを選択するかを示すことに限らず、各月において予め指定した1日または複数日に、特殊リーチが実行可能となるようにデータを設定してもよい。たとえば、各月において10日ごとに特殊リーチを実行可能とするときには、状態選択情報テーブルにおいて、10日、20日、および、30日については第1状態テーブルを選択し、その他の日については第2状態テーブルを選択するようにデータを設定してもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、パチンコ遊技機1の稼動開始日時に基づいて状態選択情報テーブルを自動的に作成するためのデータおよびプログラムが制御ROM84に記憶されており、そのプログラムおよびデータにより、パチンコ遊技機1の稼動開始日時が登録されたときに、その登録された稼動開始日時に基づいて、図12の(b)に示すようなデータがデフォルト値として設定された状態選択情報テーブルが自動的に作成され、RAM354に記憶される。たとえば、稼動開始日時に基づいて、第1状態テーブルを用いる期間と、第2状態テーブルを用いる期間とを設定するためのデータがデフォルト値設定データとして設定されており、そのデフォルト値設定データを用いて第1状態テーブルを選択する期間と第2状態テーブルを選択する期間を設定すると、図12の(b)に示すようなデータがテーブルを選択するためのデータのデフォルト値として設定される。
このような状態選択情報テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて任意に変更することが可能である。なお、パチンコ遊技機1の稼動開始日時が登録されたときに、データが設定されていない状態選択情報テーブルを自動的に作成してRAM354に記憶し、その後、遊技場の店員による設定操作部355の操作に基づいて、状態選択情報テーブルの内容が任意に設定される(RAM354に記憶される)ようにしてもよい。また、このような状態選択情報テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて新たに作成することが可能である。
なお、図12の(b)に示す状態選択情報テーブルでは、第1状態テーブルのみを選択する日(たとえば、月曜日)と、第2状態テーブルのみを選択する日(たとえば、火曜日〜日曜日)とを設けた例を示した。しかし、これに限らず、第1状態テーブルと第2状態テーブルとを所定の割合(たとえば、1対2の割合)で選択する日を設ける等、特殊リーチを実行可能であるが、第1状態テーブルのみを選択するときよりも特殊リーチが実行される確率が低い日を設けるようにしてもよい。
図12の(c)に示すプロジェクト実行情報テーブルは、図12の(a)に示す稼動期間別演出選択情報テーブルに基づくプロジェクトを実行する予定日時(実行日時)と、実行するプロジェクトに関する情報(プロジェクト情報)とを、プロジェクトごとに示すプロジェクト実行情報のデータテーブルである。図12の(c)では、プロジェクト実行情報テーブルの一部のデータが示されている。
第1のプロジェクトは、図12の(a)に示す稼動期間別演出選択情報テーブルに設定された第2の稼動期間となったとき(稼動開始日時から第4週目の6月22日の18時00分)に、演出種類を変更するプロジェクトであり、「プロジェクト1」というプロジェクト名が付与されている。第2のプロジェクトは、(a)に示す稼動期間別演出選択情報テーブルに設定された第3の稼動期間となったとき(稼動開始日時から第7週目の7月13日の18時00分)に、演出種類を変更するプロジェクトであり、「プロジェクト2」というプロジェクト名が付与されている。第3のプロジェクトは、(a)に示す稼動期間別演出選択情報テーブルに設定された第4の稼動期間となったとき(稼動開始日時から第10週目の8月3日の18時00分)に、演出種類を変更するプロジェクトであり、「プロジェクト3」というプロジェクト名が付与されている。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、パチンコ遊技機1の稼動開始日時に基づいてプロジェクト実行情報テーブルを自動的に作成するためのデータおよびプログラムが制御ROM84に記憶されており、そのプログラムおよびデータにより、パチンコ遊技機1の稼動開始日時が登録されたときに、その登録された稼動開始日時に基づいて、図12の(c)に示すようなデータがデフォルト値として設定されるプロジェクト実行情報テーブルが自動的に作成され、RAM354に記憶される。たとえば、稼動開始日時に基づいて各稼動期間を算出するためのデータがデフォルト値設定データとして設定されており、そのデフォルト値設定データを用いて各稼動期間を演算すると、図12の(c)に示すようなデータが各稼動期間のデフォルト値として設定される。
このようなプロジェクト実行情報テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて任意に変更することが可能である。なお、パチンコ遊技機1の稼動開始日時が登録されたときに、データが設定されていないプロジェクト実行情報テーブルを自動的に作成してRAM354に記憶し、その後、遊技場の店員による設定操作部355の操作に基づいて、プロジェクト実行情報テーブルの内容が任意に設定される(RAM354に記憶される)ようにしてもよい。また、このようなプロジェクト実行情報テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて新たに作成することが可能である。
図12の(d)に示すプロジェクト予告情報テーブルは、図12の(c)に示すプロジェクトについてのプロジェクト予告を実行する予定日時をプロジェクトごとに対応付けたプロジェクト予告情報のデータテーブルである。(d)では、プロジェクト予告情報テーブルの一部のデータが示されている。
プロジェクト予告は、複数回(この例では、予告1〜予告7の合計7回)行なわれるように予め定められており、各予告回について、予告実行日時が定められている。予告実行日時は、各プロジェクトの実行日時を基準とし、その実行日時よりも所定期間前の日時に設定される。プロジェクト予告は、たとえば、4日前、3日前、2日前、1日前というように所定日数前から毎日実行され、プロジェクトの実行当日には、12時00分(6時間前)、15時00分(3時間前)、17時00分(1時間前)というように複数回実行されるように設定されている。
このようにプロジェクト予告が行なわれることにより、遊技者にプロジェクトが実行される日時が報知されるので、遊技者は、プロジェクトが実行される日時を容易に認識することができる。これにより、遊技者は、プロジェクト予告に基づいて知った日時に遊技場を訪れて、プロジェクトが実行されるパチンコ遊技機1で遊技ができるようにスケジュールを調整することができるので、プロジェクトの実行時においてパチンコ遊技機1においてその実行を容易に見ることができるようになる。
なお、プロジェクト予告は、予告実行日時を予め定めずに、ランダムな日時に実行するようにしてもよい。たとえば、プロジェクト予告を実行するか否かの判定を周期的またはランダムなタイミングで行ない、その判定において実行することが決定されたときにおいて、プロジェクト予告を実行可能なタイミング(たとえば、変動表示が行なわれていないタイミング)となったときにプロジェクト予告を実行すればよい。その場合においては、RTCM100で計時されている現在の日時と、プロジェクト実行情報テーブルに記憶されているプロジェクトの実行日時との時間差を求め、その時間差に基づいて、あと何日何時間でプロジェクトが実行される旨を変動表示装置9において表示する。
また、プロジェクト予告は、特定のリーチが実行された後のタイミングで実行するようにしてもよく、後述するようなデモ表示が実行されるタイミングで、パチンコ遊技機1ごとに行なわれるデモ表示、または、複数台のパチンコ遊技機1で一斉に実行される前述の一斉デモ表示として実行するようにしてもよい。ここで、デモ表示とは、変動表示装置9で所定時間(たとえば60秒間)以上に亘り図柄の変動表示が行なわれていないとき、および、実行時刻が予め設定されたデモ表示の実行タイミングとなったとき等のデモ表示の実行条件が成立したときに、たとえば後述する図18に示すような予め定められたデモ表示画像を表示することをいう。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、パチンコ遊技機1の稼動開始日時に基づいてプロジェクト予告情報テーブルを自動的に作成するためのデータおよびプログラムが制御ROM84に記憶されており、そのプログラムおよびデータにより、パチンコ遊技機1の稼動開始日時が登録されたときに、その登録された稼動開始日時に基づいて、図12の(d)に示すようなデータがデフォルト値として設定されるプロジェクト予告情報テーブルが自動的に作成され、RAM354に記憶される。たとえば、稼動開始日時に基づいてプロジェクト予告時期を算出するためのデータがデフォルト値設定データとして設定されており、そのデフォルト値設定データを用いてプロジェクト予告時期を演算すると、図12の(d)に示すようなデータがプロジェクト予告時期のデフォルト値として設定される。
このようなプロジェクト予告情報テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて任意に変更することが可能である。なお、パチンコ遊技機1の稼動開始日時が登録されたときに、データが設定されていないプロジェクト予告情報テーブルを自動的に作成してRAM354に記憶し、その後、遊技場の店員による設定操作部355の操作に基づいて、プロジェクト予告情報テーブルの内容が任意に設定される(RAM354に記憶される)ようにしてもよい。また、このようなプロジェクト実行予告テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて新たに作成することが可能である。
図12の(e)に示す告知情報テーブルは、変動表示装置9を用いて、パチンコ遊技機1または遊技場に関する各種の情報を遊技者に告知するときに、告知する情報の種類と、告知する曜日および時刻との関係を示す告知情報のデータテーブルである。図12の(e)に示す告知情報テーブルでは、告知する情報の一例として、本日イベント告知、店長一押し台告知、おすすめ台告知、特別演出予告、および、特殊リーチ予告が示されている。本日イベント告知とは、遊技場において本日行なわれる各種イベントに関する情報である本日イベントの情報を告知することをいう。
店長一押し台告知とは、遊技場の店長が推薦する遊技台(パチンコ遊技機1の台)に関する情報である店長一押し台の情報を告知することをいう。おすすめ台とは、遊技場が遊技をすることを薦める遊技台に関する情報であるおすすめ台の情報を告知することをいう。特別演出予告とは、前述した特別演出を実行することを事前に特定可能に報知する予告演出により、特別演出が行なわれることを告知することをいう。特殊リーチ予告とは、前述した特殊リーチを実行することを事前に特定可能に報知する予告演出により、特殊リーチが行なわれる可能性があることを告知することをいう。図12の(e)に示す告知情報テーブルでは、遊技場が営業をする曜日ごとに、告知を行なう時刻が設定されている。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、告知情報テーブルを作成するためのデータおよびプログラムが制御ROM84に記憶されているとともに、遊技場の店員による設定操作部355の操作に基づいて告知情報テーブルにおける各データを設定するプログラムが制御ROM84に記憶されており、たとえば、パチンコ遊技機1の稼動開始日時が登録されたときに、その登録された稼動開始日時に基づいて、図12の(e)に示すようなデータがデフォルト値として設定された告知情報テーブルが自動的に作成され、RAM354に記憶される。たとえば、稼動開始日時に基づいて、各種の告知を行なう日時を設定するためのデータがデフォルト値設定データとして設定されており、そのデフォルト値設定データを用いて各種の告知を行なう日時を設定すると、図12の(e)に示すようなデータが告知情報のデフォルト値として設定される。
その後、設定操作部355の操作に基づいて特別演出情報テーブルの内容を任意に変更することが可能となる。なお、パチンコ遊技機1の稼動開始日時が登録されたときに、データが設定されていない特別演出情報テーブルを自動的に作成してRAM354に記憶し、その後、遊技場の店員による設定操作部355の操作に基づいて、特別演出情報テーブルの内容が任意に設定される(RAM354に記憶される)ようにしてもよい。また、このような特別演出情報テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて新たに作成することが可能である。
図12の(f)に示す特別演出情報テーブルは、前述したようなミッション演出が行なわれる特別演出の開始および終了のそれぞれの時刻を、曜日別に示す特別演出情報のデータテーブルである。特別演出情報テーブルにおいては、パチンコ遊技機1の稼動開始日時においてRTCM100により設定されてカウントされる曜日ごとに、特別演出の開始および終了のそれぞれの時刻を示す情報が記憶される。
図12の(f)に示す特別演出情報テーブルでは、各曜日について、実行する特別演出の種類と、開始時刻および終了時刻との関係が示されている。たとえば、特別演出情報テーブルにおいて、すべての曜日には、第1特別演出が、10:00および17:00の合計2回開始されるように設定されている。そして、これら2回の特別演出は、それぞれが20分後に終了するように設定されている(10:20および17:20が終了時刻)。
また、特別演出情報テーブルにおいて、土曜日、日曜日、および祝日については、第1特別演出に加えて、第1特別演出とは演出態様が異なる第2特別演出(前述のように、第1特別演出はミッションの達成条件として特定のリーチ図柄を出現させる表示を行なう演出態様の演出であるのに対し、第2特別演出はミッションの達成条件として特定の図柄を左変動表示領域に出現させる表示を行なう演出態様の演出であり、これらの演出は演出態様が異なる)が、12:00および15:00の合計2回開始されるように設定されている。そして、これら2回の特別演出は、それぞれが20分後に終了するように設定されている(12:20および15:20が終了時刻)。ここで、祝日については、月曜日〜金曜日に該当する場合であっても、祝日の方の設定データが優先的に適用される。
このように、土曜日、日曜日、および祝日については、平日の月曜日〜金曜日と比べて、1日あたりにおける特別演出の実行回数を増加させる変更が行なわれる。そして、このような変更は、変更前において特別演出(第1特別演出)を実行するために予め設定されていたタイミングに加えて、新たに特別演出(第2特別演出)を実行するタイミングを追加設定することにより実現される。したがって、1日あたりに特別演出を実行するタイミングが増加したことが明確化されるので、特別演出を実行するために予め設定されていたタイミングで特別演出が実行されなくなることにより生じると考えられる遊技者の興趣の低下を防ぐことができる。また、1日あたりに特別演出を実行するタイミングを増加させるときに、変更前の第1特別演出と、変更後の第2特別演出とで演出態様が異なるので、演出態様の違いにより、特定の演出を実行するタイミングが増加したことが明確化されるとともに、演出態様が豊富になるので、遊技者の興趣を向上させることができる。
なお、特別演出の実行回数を変更するときに、1日あたりにおける特別演出の実行回数ではなく1週間あたりにおける特別演出の実行回数を、2週間ごとに変更する等、特別演出の実行回数の変更は、1日あたりの特別演出の実行回数以外の期間内での実行回数を対象として行なうようにしてもよい。また、図12の(f)の特別演出情報テーブルは、すべての曜日について共通に用いるテーブルであるが、これに限らず、特別演出情報テーブルとしては、月曜日〜金曜日について、実行する特別演出の種類等の情報を示すテーブル(たとえば、第1特別演出が10:00および17:00の合計2回開始されるように設定されたテーブル)と、土曜日,日曜日,祝日について実行する特別演出の種類等の情報を示すテーブル(たとえば、第1特別演出が10:00および17:00の合計2回開始され、第2特別演出が12:00および15:00の合計2回開始されるように設定されたテーブル)との異なる2種類のテーブルを用いるようにしてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、特別演出情報テーブルを作成するためのデータおよびプログラムが制御ROM84に記憶されているとともに、遊技場の店員による設定操作部355の操作に基づいて特別演出情報テーブルにおける各データを設定するプログラムが制御ROM84に記憶されており、たとえば、パチンコ遊技機1の稼動開始日時が登録されたときに、図12の(f)に示すようなデータがデフォルト値として設定された特別演出情報テーブルを自動的に作成してRAM354に記憶する。たとえば、稼動開始日時に基づいて、特別演出を行なう日時を設定するためのデータがデフォルト値設定データとして設定されており、そのデフォルト値設定データを用いて特別演出を行なう日時を設定すると、図12の(f)に示すようなデータが特別演出情報のデフォルト値として設定される。
その後、設定操作部355の操作に基づいて特別演出情報テーブルの内容を任意に変更することが可能となる。なお、パチンコ遊技機1の稼動開始日時が登録されたときに、データが設定されていない特別演出情報テーブルを自動的に作成してRAM354に記憶し、その後、遊技場の店員による設定操作部355の操作に基づいて、特別演出情報テーブルの内容が任意に設定される(RAM354に記憶される)ようにしてもよい。また、このような特別演出情報テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて新たに作成することが可能である。
図12の(g)に示す一斉動作情報テーブルは、前述の一斉動作を行なうために設けられたデータテーブルである。一斉動作情報テーブルは、一斉デモ表示と一斉演出とのそれぞれについて、遊技場が営業をする曜日ごとに、実行を開始する時刻、および、実行を終了する時刻が設定されている。この実施の形態の場合には、一斉デモ表示および一斉演出のそれぞれについて1日に複数回(2回)実行させることができるように実行を開始する時刻および実行を終了する時刻が設定可能である。
たとえば、この例では、一斉デモ表示として、月曜日から日曜日までの毎日において8時40分に開始して8時45分に終了する一斉デモ表示(1)と、月曜日から日曜日までの毎日において23時30分に開始して23時35分に終了する一斉デモ表示(2)とが設定されている。この例では、一斉デモ表示(1)と一斉デモ表示(2)との両方が遊技場の営業時間(10時00分〜23時00分)外のタイミングで実行されるように設定されているが、このような一斉デモ表示は、遊技場の営業時間内のタイミングで実行されるように設定されてもよい。
また、この例では、一斉演出として、月曜日から日曜日までの毎日において14時00分に開始して14時05分に終了する一斉演出(1)と、月曜日から日曜日までの毎日において20時00分に開始して20時05分に終了する一斉演出表示(2)とが設定されている。この例では、一斉演出(1)と一斉演出(2)との両方が遊技場の営業時間(10時00分〜23時00分)内のタイミングで実行されるように設定されているが、このような一斉演出は、遊技場の営業時間外のタイミングで実行されるように設定されてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、一斉動作情報テーブルを作成するためのデータおよびプログラムが制御ROM84に記憶されているとともに、遊技場の店員による設定操作部355の操作に基づいて一斉動作情報テーブルにおける各データを設定するプログラムが制御ROM84に記憶されており、たとえば、パチンコ遊技機1の稼動開始日時が登録されたときに、図12の(g)に示すようなデータがデフォルト値として設定された一斉動作情報テーブルが自動的に作成され、RAM354に記憶される。たとえば、稼動開始日時に基づいて、各種の一斉動作を行なう日時を設定するためのデータがデフォルト値設定データとして設定されており、そのデフォルト値設定データを用いて各種の一斉動作を行なう日時を設定すると、図12の(g)に示すようなデータが一斉動作情報のデフォルト値として設定される。
その後、設定操作部355の操作に基づいて一斉動作情報テーブルの内容を任意に変更することが可能となる。なお、パチンコ遊技機1の稼動開始日時が登録されたときに、データが設定されていない一斉動作情報テーブルを自動的に作成してRAM354に記憶し、その後、遊技場の店員による設定操作部355の操作に基づいて、一斉動作情報テーブルの内容が任意に設定される(RAM354に記憶される)ようにしてもよい。また、このような一斉動作情報テーブルの内容は、設定操作部355の操作に基づいて新たに作成することが可能である。
パチンコ遊技機1においては、期間を限定して実行可能となる演出として、特殊リーチと、特別演出(ミッション演出)とがある。特殊リーチは、所定の曜日に限り実行可能となり、特別演出は、所定の時間帯に限り実行可能となる。このように期間を限定した演出が実行可能であることにより、パチンコ遊技機1においては、演出について遊技者に興味を持たせることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。また、このような期間を限定した演出としては、その他の演出と比べて、大当りと密接に関連した演出である(特殊リーチは大当りとなるときにはずれとなるときよりも出現しやすい演出であって、特別演出はミッションが達成されると大当りとなる演出であり、これらは大当りと密接に関連している演出である)ので、遊技者の興趣をより一層向上させることができる。
また、特別演出が1週間において毎日数時間間隔という間隔で実行可能であり、特殊リーチが1週間において1度に設定された期間(1日)中にランダムに決定されるタイミングの間隔で実行可能となるというように、実行可能となる間隔が異なるように設定されている。このような遊技者の興味を引く演出が実行可能となる間隔が異なることにより、遊技者がこれら演出が実行されるタイミングを予測しづらくなり、特定の演出が実行されるタイミングが変化に富むようになるので、遊技者の興趣をさらに向上させることができる。
また、特殊リーチは、特別演出が実行されているときと、特別演出が実行されていないときとのそれぞれにおいて、実行させることが可能である。演出の面白みを向上させるために、特殊リーチの演出態様は、特別演出が実行されているときに実行される特殊リーチと、特別演出が実行されていないときに実行される特殊リーチとで、異なるように制御される。たとえば、特別演出が実行されていないときに実行される特殊リーチの演出においては、前述したような飾り図柄の点滅が図柄を黄色で点滅させる演出態様での演出が行なわれ、一方、特別演出が実行されているときに実行される特別リーチにおいては、前述したような飾り図柄の点滅が図柄を赤色で点滅させる演出態様での演出が行なわれる。これにより、特別リーチの演出態様が多様化するので、遊技者の興趣をさらに向上させることができる。
なお、前述の各種情報テーブルの内容の設定および変更は、選択ボタン358の構成を、設定操作部355と同様に各種情報の入力操作を行なうことが可能な操作部に変更してもよい。その操作部は、遊技者が知ることができない所定の暗証番号を入力する等の所定の操作を行なった場合にのみ、各種情報の入力操作を行なうことが可能な操作部として機能し、各種情報の入力操作を行なうことが可能となっていないときには、選択ボタン358として機能するように構成する。
次に、コンテンツROM89aに記憶されているコンテンツを選択するためのコンテンツ選択テーブルについて説明する。制御ROM84には、以下の図14のコンテンツ選択テーブルCTD100を作成するためのデータおよびプログラムが記憶されている。CPU86は、パチンコ遊技機1の稼動開始日時が登録されたときに、制御ROM84に記憶されているデータおよびプログラムに基づいて、コンテンツ選択テーブルCTD100を作成し、RAM354に記憶させる。
図14は、一例としてのコンテンツ選択テーブルCTD100を示す図である。図14を参照して、「コンテンツID」とは、コンテンツROM89aに記憶されているコンテンツを特定するためのIDである。ここで、コンテンツROM89aには、コンテンツ選択テーブルCTD100に示される複数の「コンテンツID」によりそれぞれ特定される複数のコンテンツが記憶されている。
コンテンツ選択テーブルCTD100において、「名称」とは、対応するコンテンツの名称である。「有効期間」とは、対応するコンテンツを、パチンコ遊技機1において出力可能な期間である。すなわち、「コンテンツID」により特定されるコンテンツと、「有効期間」とは対応付けられている。
ここで、コンテンツが音声の場合は、当該コンテンツを、スピーカ27から出力させる。また、コンテンツが画像(動画像、静止画像)の場合は、当該コンテンツを、変動表示装置9において表示させる。コンテンツ選択テーブルCTD100において「コンテンツID」により特定されるコンテンツは、後述する処理により、対応付けられている有効期間内のみにおいて、パチンコ遊技機1において出力(表示)可能である。すなわち、コンテンツROM89aに記憶されているコンテンツは、期間限定のコンテンツである。なお、コンテンツROM89aに記憶されている複数のコンテンツの一部は、「有効期間」が設けられなくてもよい。
ここで、コンテンツ選択テーブルCTD100において、コンテンツIDの先頭の3文字が、“CTC”であるコンテンツID(たとえば、“CTC001”)により特定されるコンテンツは、広告コンテンツである。広告コンテンツは、広告のためのコンテンツである。広告コンテンツは、たとえば、企業の広告のための動画像である。当該動画像は、以下のコンテンツ画像G100である。
図15は、一例としてのコンテンツ画像を示す図である。図15(A)は、一例としてのコンテンツ画像G100を示す図である。図15(A)を参照して、コンテンツ画像G100は、たとえば、新車を音声とともに宣伝する動画像である。コンテンツ画像G100には、アクセスコードG105が配置される。アクセスコードG105は、たとえば、コンテンツ画像G100に表示されている新車の詳細な情報が表示されたWebサイト(以下、詳細情報表示Webサイトともいう)にアクセスするためのQRコード(登録商標)である。遊技者は、アクセスコードG105を、携帯電話のカメラ機能等により撮像することで、詳細情報表示Webサイトにアクセスし、新車の詳細な情報を携帯電話のディスプレイで参照することができる。
なお、アクセスコードG105は、QRコード(登録商標)に限定されない。アクセスコードG105は、詳細情報表示Webサイトにアクセス可能な情報であればどのようなものであってもよい。アクセスコードG105は、たとえば、詳細情報表示WebサイトのURL(Uniform Resource Locator)であってもよい。
再び、図14を参照して、コンテンツ選択テーブルCTD100において、たとえば、コンテンツID“CTC001”により特定されるコンテンツの有効期間は、“2006年6月1日”〜“2006年8月31日“である。したがって、コンテンツID“CTC001”により特定されるコンテンツは、後述する処理により、対応付けられている有効期間内のみにおいて、パチンコ遊技機1において出力(表示)可能である。
また、コンテンツ選択テーブルCTD100において、コンテンツIDの先頭の3文字が、“CTU”であるコンテンツID(たとえば、“CTU001”)により特定されるコンテンツは、アクセスコード表示コンテンツである。アクセスコード表示コンテンツは、アクセスコードを表示するコンテンツである。アクセスコードは、インターネットにおけるWebサイトにアクセスするためのコードである。アクセスコードは、QRコード(登録商標)である。なお、アクセスコードは、QRコード(登録商標)に限定されない。アクセスコードは、たとえば、WebサイトのURLであってもよい。アクセスコード表示コンテンツは、たとえば、携帯電話等の待ち受け画像を取得可能なWebサイト(以下、待ち受け画像取得Webサイトともいう)にアクセスするためのアクセスコードが表示された静止画像である。当該静止画像は、以下のコンテンツ画像G100Aである。
再び、図15を参照して、図15(B)は、一例としてのコンテンツ画像G100Aを示す図である。図15(B)を参照して、コンテンツ画像G100Aには、アクセスコードG105Aが配置される。アクセスコードG105Aは、たとえば、メーカー限定のオリジナルの待ち受け画像を取得可能な待ち受け画像取得WebサイトにアクセスするためのQRコード(登録商標)である。
なお、アクセスコードG105Aは、QRコード(登録商標)に限定されない。アクセスコードG105Aは、待ち受け画像取得Webサイトにアクセス可能な情報であればどのようなものであってもよい。アクセスコードG105は、たとえば、詳細情報表示WebサイトのURLであってもよい。
再び、図14を参照して、コンテンツ選択テーブルCTD100において、たとえば、コンテンツID“CTU001”により特定されるコンテンツの有効期間は、“2006年6月1日”〜“2006年8月31日“の期間のうちの毎日午前10時から午前12時までの期間である。
また、コンテンツ選択テーブルCTD100において、コンテンツIDの先頭の3文字が、“CTI”であるコンテンツID(たとえば、“CTI001”)により特定されるコンテンツは、イベント報知コンテンツである。イベント報知コンテンツは、イベント情報を報知するためのコンテンツである。イベント報知コンテンツは、たとえば、遊技場(遊技店)で開催されるイベント等を報知するための動画像である。当該動画像は、以下のコンテンツ画像G100Bである。
図16は、一例としてのコンテンツ画像G100Bを示す図である。図16を参照して、コンテンツ画像G100Bは、たとえば、明日、遊技場(遊技店)で開催されるイベント等を文字および音声により報知するための動画像である。
再び、図14を参照して、コンテンツ選択テーブルCTD100において、たとえば、コンテンツID“CTI001”により特定されるコンテンツの有効期間は、“2006年6月1日”〜“2006年8月31日“の期間のうちの毎週火曜日である。また、コンテンツ選択テーブルCTD100において、コンテンツID“CTI003”により特定されるコンテンツの有効期間は、“2006年6月1日”〜“2006年8月31日”の期間のうちの毎月“5”の付く日(たとえば、5、15、25日)である。
なお、コンテンツ選択テーブルCTD100に示される「コンテンツID」により特定されるコンテンツは、前述した、広告コンテンツ、アクセスコード表示コンテンツおよびイベント報知コンテンツに限定されることはない。コンテンツ選択テーブルCTD100に示される「コンテンツID」により特定されるコンテンツは、たとえば、広告コンテンツ、アクセスコード表示コンテンツおよびイベント報知コンテンツの少なくとも2つを組み合わせたコンテンツであってもよい。
なお、コンテンツ選択テーブルCTD100の内容(たとえば、有効期間)は、遊技場の店員による設定操作部355の操作に基づいて、任意に変更することが可能である。
また、コンテンツ選択テーブルCTD100に示される「コンテンツID」により特定されるコンテンツは、コンテンツROM89aに記憶されてなくてもよい。たとえば、パチンコ遊技機1にHDD(Hard disk drive)を設け、コンテンツ選択テーブルCTD100に示される「コンテンツID」により特定されるコンテンツは、HDD内に記憶されてもよい。また、たとえば、パチンコ遊技機1に、記録媒体にアクセス可能な記録媒体アクセス装置を設け、コンテンツ選択テーブルCTD100に示される「コンテンツID」により特定されるコンテンツは、記録媒体に記録されていてもよい。
記録媒体は、たとえば、Blu−ray Disc(登録商標)、HD DVD(登録商標)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、DVD−R(Digital Versatile Disk Recordable)、DVD−RAM(Digital Versatile Disk Random Access Memory)、DVD+RW(Digital Versatile Disk Re-Writable)、DVD−RW、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto Optical Disk)、MD(Mini Disc)(登録商標)、フロッピー(登録商標)ディスク、CF(Compact Flash(登録商標))カード(登録商標)、SM(Smart Media(登録商標))、MMC(Multi Media Card(登録商標))、SD(Secure Digital(登録商標))メモリーカード(登録商標)、メモリースティック(登録商標)、xDピクチャーカード、USBメモリ、磁気テープ、カセットテープ、ICカードおよび上記以外の不揮発性メモリのいずれであってもよい。この場合、記録媒体アクセス装置により、記録媒体に記録されているコンテンツを読み出すことになる。
次に、演出制御コマンドおよび標準日時コマンドの代表例を説明する。図17は、演出制御コマンドおよび標準日時コマンドのそれぞれの代表例を表形式で示す図である。図17の(a)においては、代表的な演出制御コマンドのそれぞれについて、MODEのデータとEXTのデータとがそれぞれ16進数で示されるとともに、コマンドによる指示内容が示される。また、図17の(b)においては、代表的な演出制御コマンドのそれぞれについて、MODEのデータとEXTのデータとがそれぞれ16進数で示されるとともに、コマンドによる指示内容が示される。なお、図中において、XXHは、16進数であることを示しており、演出制御コマンドによる指令内容に応じて任意に設定される値である。
図17の(a)において、コマンド80XXH、および、81XXHは、特別図柄および飾り図柄の変動表示を開始するときに送信される変動パターンコマンドであり、前述したリーチ変動パターンのような変動パターン等が通知される。変動パターンコマンドでは、変動パターンに応じて異なるEXTデータが設定される。また、時短状態または記憶変動短縮状態であるか否かに応じて、MODEデータとして、「80H」と「81H」とのいずれかが指定される。時短状態または記憶変動短縮状態ではない通常状態のときには「80H」が指定され、時短状態または記憶変動短縮状態のときには「81H」が指定される。また、前述のような演出の種類については、EXTデータの設定により指定される。
コマンド8CXXHは、図柄情報コマンドであり、EXTデータの設定により、確変大当り、通常大当り、または、はずれのいずれの表示結果であるかが指定される。このように、大当りの種類を特定可能な図柄情報コマンドが送信されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ800では、大当りとなるかはずれとなるかの区別をすることができるとともに、大当りとなるときにどのような種類の大当りとなるかについて明確に把握することができる。
コマンド9F00Hは、保留記憶数が「0」となった後に、変動表示装置9において変動表示が所定時間行なわれないとき等の表示条件が成立したときに、前述した一斉デモ表示で行なわれる画像とは異なるデモンストレーション画像の表示であって、予め定められた通常のデモ表示画像としての通常デモ表示を実行することを指示するデモ表示コマンドである。デモ表示コマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、変動表示が行なわれていること、または、保留記憶数が「0」となっていないこととの少なくともどちらかの条件が成立している第1の動作状態から、変動表示が行なわれておらず、かつ、保留記憶数が「0」となっている(保留記憶バッファに記憶される数値データ(保留記憶データ)がないこと、すなわち、保留記憶カウンタのカウント値が「0」になっていること)第2の状態に変化したと判断されるごとに1回だけ送信される。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、デモ表示コマンドを受信した後に、所定時間(たとえば、60秒間)に亘り変動パターンを受信しなかったときに、デモ表示の表示条件が成立したと判断し、変動表示装置9において、デモ表示を実行させる。
コマンドA0XXHは、確変大当り、および、通常大当りのような大当りとなったときに、大当り遊技状態が開始することを示す大当り開始コマンドであり、EXTデータの設定により、大当りの種類が指定される。このように、大当りの種類を特定可能な大当り開始コマンドが送信されることにより、そのコマンドに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ800では、どのような種類の大当りによる大当り遊技状態が開始されるかについて明確に把握することができる。
コマンドA3XXHは、確変大当り、および、通常大当りのような大当りとなったときに、大当り遊技状態が終了することを示す大当り終了コマンドであり、EXTデータの設定により、大当りの種類が示される。このように、大当りの種類を特定可能な大当り終了コマンドが送信されることにより、そのコマンドに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ800では、どのような種類の大当りによる大当り遊技状態が終了するかについて明確に把握することができるので、大当り遊技状態の終了後において、高確高ベース状態と、低確低ベース状態とのうちいずれの状態になるかを把握することができる。
図17の(b)に示すように、標準日時コマンドは、標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、標準年コマンド、および、送信終了コマンドを含む。
コマンド20XXHは、標準秒を示す標準秒コマンドであり、EXTデータの設定により何秒であるかが指定される。コマンド21XXHは、標準分を示す標準分コマンドであり、EXTデータの設定により何分であるかが指定される。コマンド22XXHは、標準時を示す標準時コマンドであり、EXTデータの設定により何時であるかが指定される。コマンド23XXHは、標準曜を示す標準曜コマンドであり、EXTデータの設定により何曜日であるかが指定される。コマンド24XXHは、標準日を示す標準日コマンドであり、EXTデータの設定により何日であるかが指定される。コマンド25XXHは、標準月を示す標準月コマンドであり、EXTデータの設定により何月であるかが指定される。コマンド26XXHは、標準年を示す標準年コマンドであり、EXTデータの設定により何年(西暦)であるかが指定される。
ここで、EXTデータは1バイトのデータであるので、「0〜255」の範囲の数値データしか指定できないので、この実施の形態の場合は、「0〜255」の範囲で数値データを指定することにより、西暦の「2000年〜2255年」の範囲の年を示す。たとえば、EXTデータが「0」のときにはそのデータが「2000年」を指定し、EXTデータが「225」のときにはそのデータが「2225年」を指定するのである。この実施の形態の場合は、演出制御用マイクロコンピュータ800が、そのような「0〜255」の範囲の数値データを「2000年〜2255年」の範囲の数値データに置換える処理を行なう。なお、EXTデータとしては、2バイトのデータを用いることにより、その数値データで直接的に2000年等の西暦の年を指定するようにしてもよい。コマンド2700Hは、標準日時コマンドの送信が終了したときに、当該送信が終了したことを指定する送信終了コマンドである。また、EXTデータとしては、1バイトのデータを用いて西暦の下2桁を指定するようにしてもよい。
標準日時コマンドは、前述したように、標準日時データ出力装置300から出力されるコマンドであり、標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、および、標準年コマンドの順番で順次送信され、送信終了時において、送信終了コマンドが送信される。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、このような順番で送信された標準日時コマンドを、順次受信し、受信したコマンドに基づいて、時計・カレンダカウンタ部1020における秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、および、年レジスタ1027のそれぞれのカウント値を順次新たに設定していくことにより、これらのカウント値を標準の年,月,日,曜,時,分,秒に設定し、現在の年,月,日,曜,時,分,秒を正しくカウントすることができるようになる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ800では、送信終了コマンドを受信したときに、変動表示装置9において、日時の設定が完了した旨を示すメッセージを表示する日時設定完了報知を実行する。
次に、一斉デモ表示の表示例を説明する。図18は、一斉デモ表示の表示例を示す遊技機設置島200の正面図である。図18に示すように、遊技機設置島200には、パチンコ遊技機1が複数台並べて配置されている。
一斉デモ表示は、図18に示すように、各パチンコ遊技機1の変動表示装置9において、図12の(g)に示す一斉動作情報テーブルに設定された一斉デモ表示の開始時刻となったときに、予め定められた一斉デモ表示用画像の表示を開始させ、一斉動作情報テーブルに設定された一斉デモ表示の終了時刻となったときに、一斉デモ表示用画像の表示を終了させることにより行なわれる。
このような一斉デモ表示を行なう制御は、各パチンコ遊技機1に設けられたRTCM100の計時値に基づいてパチンコ遊技機1ごとに行なわれるため、同時に開始されないとき(同期して実行されないとき)には、パチンコ遊技機1相互間でRTCM100の計時値にずれが生じていると判断することができる。これにより、たとえば遊技場の営業時間外にこのような一斉デモ表示を行なうことに基づいて、各遊技機設置島200においてパチンコ遊技機1相互間でRTCM100の計時値にずれが生じているか否かを判断し、ずれが生じていると判断したときには、標準日時データ出力装置300を用いて、各パチンコ遊技機1のRTCM100の計時値を標準日時データに基づいて設定し直すようにすれば、そのような計時値のずれを解消することができる。
このように、各遊技機設置島200に設置された各パチンコ遊技機1におけるRTCM100の計時値のずれを解消することができれば、前述したような遊技場の営業時間内において各遊技機設置島200で行なわれる一斉演出を、各遊技機設置島200に設けられた全パチンコ遊技機1において同期させて行なうことができるようになる。
また、各遊技機設置島200で行なわれる一斉演出は、一斉デモ表示と同様に、各遊技機設置島200に設置されたパチンコ遊技機1において一斉に行なわれる演出であって、この実施の形態の例では、各パチンコ遊技機1の装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、および、右枠ランプ28cが、所定の発光パターンで点灯動作させられる。この一斉演出における発光パターンは、一斉演出特有のものであってもよく、他の演出の実行時に用いられる発光パターンと共通に用いられるものであってもよい。つまり、一斉演出における発光パターンは、一斉演出であることが識別できるようなものであればどのような発光パターンを用いてもよい。
なお、一斉演出は、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、および、右枠ランプ28c以外のランプを用いて行なうようにしてもよい。また、一斉演出は、ランプを動作させる制御に加えて、予め定められた音を出力する制御を行なうものであってもよい。また、一斉演出は、ランプを動作させる制御に加えて、変動表示装置9において予め定められた画像を表示する制御(たとえば、その時点で変動表示装置9に表示されている変動表示中または非変動表示中の画像に、予め定められた一斉演出用の画像を重畳して表示する制御)を行なうものであってもよい。
また、一斉演出は、変動表示装置9において予め定められた画像を表示する制御のみを行なうものであってもよい。また、一斉演出は、変動表示装置9において予め定められた画像を表示する制御に加えて、予め定められた音を出力する制御を行なうものであってもよい。また、一斉演出は、予め定められたランプを動作させる制御と、変動表示装置9において予め定められた画像を表示する制御と、予め定められた音を出力する制御とを組合せて行なうものであってもよい。
このような一斉演出を、遊技場の営業時間内において各遊技機設置島200で行なうことにより、パチンコ遊技機1により行なわれる演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
なお、一斉演出が実行されている期間中には、それ以外の期間と比べて、前述の特別リーチの出現率を増加させる制御、大当り予告の出現率を増加させる制御、および、大当り予告の種類を変更する制御のうち、いずれか1つ、または、いずれかの組合せを実行する等、特有の制御を行なうようにしてもよい。
次に、図19〜図27を用いて、変動表示装置9での演出表示の一例を説明する。図19および図20は、変動表示装置9でプロジェクトおよびプロジェクト予告が実行されるときの演出表示の一例を示す表示画面図である。図19および図20においては、時間経過にしたがって、演出表示の具体例(図中、「演出」という名称が付与された一連の流れ)、および、演出表示に関連する事象(図中、「事象」という名称が付与された一連の流れ)が示される。
(a)のように2006年6月1日の18時00分が稼動開始日時として登録された場合には、(d)のように6月22日の18時00分にプロジェクト1が実行されるまで、演出種類A1が選択される。演出種類A1は、たとえば、(a)のように、春の山をイメージさせる背景画像と、数字のみで形成される図柄とよりなる基本画面を含む。そして、演出種類A1は、(a)のように、春の山をイメージさせるキャラクタ(たとえば、鳥701,気球702等のキャラクタ)が表示される複数種類の演出内容a,b・・・等の演出画像を含む。
そして、たとえば、図12の(d)のプロジェクト予告情報テーブルの設定にしたがって、(b)のように、プロジェクト1の実行日時の4日前からプロジェクト予告の実行が開始される。たとえば、プロジェクト予告として、変動表示装置9では、(b)のような「プロジェクトまであと4日」、(c)のような「プロジェクトまであと6時間」というようなプロジェクトを予告するメッセージが表示される。このようなプロジェクト予告が実行される日時は、プロジェクト予告情報テーブルにおいて、各プロジェクトの実行日時を基準とし、その実行日時よりも所定期間前(4日前、3日前、2日前、1日前、6時間前、3時間前、1時間前)の日時に設定されている。このようなプロジェクト予告の表示は、次回の変動表示が開始されるという条件、および、プロジェクト予告の表示が開始されてから所定期間(たとえば、20分)が経過したという条件のうちいずれかが先に成立したときに終了し、その後は、通常の演出が行なわれる。
その後、(d)のように、プロジェクト1の実行日時である6月22日の18時00分となると、図12の(c)のプロジェクトテーブルの設定にしたがって、選択する演出種類が演出種類A1から演出種類B1に変更される。演出種類B1は、たとえば、(d)のように、春の海をイメージさせる背景画像と、海の生物および数字で形成される図柄とよりなる基本画面を含む。そして、演出種類B1は、(d)のように、海をイメージさせるキャラクタ(たとえば、タツノオトシゴ703,潜水艇704等のキャラクタ)が表示される複数種類の演出内容a,b・・・等の演出画像を含む。
その後、図示は省略するが、(e)のようにプロジェクト2の実行日時である7月13日の18時00分となるまでに、図12の(d)のプロジェクト予告情報テーブルの設定にしたがって、プロジェクト2の実行日時の4日前からプロジェクト予告の実行が開始される。そして、(e)のように、プロジェクト2の実行日時である7月13日の18時00分となると、図12の(c)のプロジェクトテーブルの設定にしたがって、選択ボタン358の操作に基づいて、演出種類A2と演出種類B2とのいずれかを選択することが可能となり、たとえば(e)に示すような演出種類選択画面が表示される。
演出種類選択画面では、「演出選択可」というメッセージが表示されることにより、選択ボタン358の操作に基づいて、演出種類A2と演出種類B2とのいずれかを選択することが可能となったことが示される。たとえば、(e)に示すように、変動表示装置9において、夏の山をイメージさせる演出種類A2の基本画面が表示されているときに選択ボタン358が操作されると、画面が切換わり、(f)のように夏の海をイメージさせる演出種類B2の基本画面が表示される。このときにも、さらに演出種類を選択可能であるので、「演出選択可」というメッセージが表示される。また、夏の海をイメージさせる演出種類B2の基本画面が表示されているときに選択ボタン358が操作されると、画面が切換わり、(g)のように夏の山をイメージさせる演出種類A2の基本画面が表示される。
このときにも、さらに演出種類を選択可能であるので、「演出選択可」というメッセージが表示される。このように、選択ボタン358を操作するごとに、選択される演出種類が切換わるのである。演出種類選択画面では表示中の画面が示す演出種類が選択中の演出種類を示しており、飾り図柄の変動表示が実行されるときには、表示中の画面が示す演出種類を用いて変動表示が実行される。
また、図示は省略するが、図12に示すプロジェクト3の実行日時である8月3日の18時00分となるまでに、図12の(d)のプロジェクト予告情報テーブルの設定にしたがって、プロジェクト3の実行日時の4日前からプロジェクト予告の実行が開始される。そして、プロジェクト3の実行日時である8月3日の18時00分となると、図12の(c)のプロジェクトテーブルの設定にしたがって、選択ボタン358の操作に基づいて、演出種類A3と演出種類B3と演出種類C1とのいずれかを選択することが可能となり、たとえば(e)に示すものと同様の演出種類選択画面が表示される。
その場合における演出種類選択画面では、「演出選択可」というメッセージが表示されることにより、選択ボタン358の操作に基づいて、演出種類A3と演出種類B3と演出種類C1とのいずれかを選択することが可能となったことが示される。たとえば、変動表示装置9において、秋の山をイメージさせる演出種類A3の基本画面が表示されているときに選択ボタン358が操作されると、画面が切換わり、秋の海をイメージさせる演出種類B3の基本画面が表示される。このときにも、さらに演出種類を選択可能であるので、「演出選択可」というメッセージが表示される。
そして、演出種類B3の基本画面が表示されているときに選択ボタン358が操作されると、画面が切換わり、春の街をイメージさせる演出種類C1の基本画面が表示される。このときにも、さらに演出種類を選択可能であるので、「演出選択可」というメッセージが表示される。さらに、演出種類C1の基本画面が表示されているときに選択ボタン358が操作されると、画面が切換わり、再び演出種類A3の基本画面が表示される。このときにも、さらに演出種類を選択可能であるので、「演出選択可」というメッセージが表示される。
このように、選択ボタン358を操作するごとに、選択される演出種類が、3つの演出種類の間で切換わるのである。この場合の演出種類選択画面では、2つの演出種類のうちから演出種類を選択できる前述の場合と同様に、選択表示中の画面が示す演出種類が選択中の演出種類を示しており、飾り図柄の変動表示が実行されるときには、表示中の画面が示す演出種類を用いて変動表示が実行される。
プロジェクト3が実行されたときには、プロジェクト3が実行される前と比べて、選択ボタン358を用いて選択できる演出の種類が増加するので、演出選択の幅が広がり、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
図21および図22は、変動表示装置9で告知が実行されるときの演出表示の一例を示す表示画面図である。図21および図22においては、図19および図20と同様に、演出表示の具体例、および、演出表示に関連する事象が示される。
ここでは、日曜日における告知の演出表示の例を説明する。変動表示装置9においては、(a)のようにパチンコ遊技機1の電源投入後、図12の(g)の一斉動作情報テーブルにおける一斉デモ表示の設定にしたがって、図18に示すような一斉デモ表示が行なわれる。そして、一斉デモ表示の終了後、通常の演出が行なわれる。その後、10時00分になると、図12の(e)の告知情報テーブルの設定にしたがって、(b)のように、本日のイベントの情報を告知する演出が行なわれる。
このような告知の演出の表示は、(c)のような次回の変動表示が開始されるという条件、および、(d)のような告知の演出の表示が開始されてから所定期間(たとえば、20分)が経過したという条件のうちいずれかが先に成立したときに終了し、その後は、(c)〜(e)のように、通常の演出が行なわれる。なお、このような告知の演出表示で表示される告知情報は、前述のような終了条件が成立した後にも、一定期間が経過するまで、告知する情報を変動表示装置9の画面隅部等の所定位置に縮小して表示する等、変動表示装置9において飾り図柄の変動表示が実行されているときでも、継続的に表示するようにしてもよい。
次に、17時00分になると、図12の(e)の告知情報テーブルの設定にしたがって、(f)のように、店長一押台の情報を告知する演出が行なわれる。その後は、(c)〜(e)の場合と同様の条件の成立に基づいて、(g)〜(i)のように、通常の演出が行なわれる。そして、次に、21時00分になると、図12(e)の告知情報テーブルの設定にしたがって、(j)のように、おすすめ台の情報を告知する演出が行なわれる。その後は、(c)〜(e)の場合と同様の条件の成立に基づいて、(k)〜(n)のように、通常の演出が行なわれる。
また、ここでの図示は省略するが、毎日9時30分になると、「本日10時および17時にミッションが行なわれます」というように、実行される時刻を特定して特別演出が行なわれる旨を示すメッセージを表示する特別演出予告が行なわれる。このような予告が行なわれることにより、遊技者は、当日の何時に特別演出が行なわれるかということを知ることができる。なお、特別演出予告としては、特別演出が行なわれる旨の他に、実行される特別演出の種類を予告するようにしてもよい。
また、ここでの図示は省略するが、特殊リーチが出現する月曜日を除く、火曜日〜日曜日の毎日9時45分になると、「月曜日に特殊リーチが出現します」というメッセージを表示する特殊リーチ予告が行なわれる。このような予告が行なわれることにより、遊技者は、月曜日に特殊リーチが出現することを知ることができる。なお、特殊リーチ予告としては、特殊リーチが行なわれる時間帯が限定されているときには、特殊リーチが出現する旨の他に、出現する時間帯を予告するようにしてもよい。
図23は、1日における特別演出と通常演出との演出表示の流れを曜日別に分けて示す表示画面図である。図23においては、図19等と同様に、演出表示の具体例、および、演出表示に関連する事象が示される。図23では、月曜日〜金曜日における演出表示の流れが(a1)〜(a9)に示され、土曜日、日曜日および祝日における演出表示の流れが(b1)〜(b9)に示されている。
月曜日〜金曜日においては、図12の(f)の特別演出情報テーブルの設定にしたがって、10時00分になったときと、17時00分になったときとのそれぞれで、(a1),(a8)のように、変動表示装置9において「ゴールデンタイム」という第1特別演出の実行タイミングが到来したことを示すメッセージが表示されるともに、「20分以内に7でリーチを出せ」というようなミッションの達成条件が表示(提示)されることによる第1特別演出の開始時における演出表示(以下、第1の特別演出開始表示という)が行なわれ、特別演出の期間(ミッション期間)が開始する。
このような「20分以内に7でリーチを出せ」というメッセージにより、ミッションが達成されると確変大当りとなることが暗に示されている。ミッション期間が開始されると、ミッション期間においては、通常演出の期間と比べて、飾り図柄の背景画像の色が予め定められた特別な色に変化する等、ミッション期間であることが遊技者にとって容易に識別できるようにする演出が行なわれる。また、ミッション期間中においては、(a2)において「残り3分」と示されるようなミッション期間の残り時間を示す表示が行なわれる。
また、土曜日、日曜日および祝日においては、図12の(f)の特別演出情報テーブルの設定にしたがって、(b1),(b8)のように前述した第1特別演出が実行されることに加えて、12時00分になったときと、15時00分になったときとのそれぞれで、(b4),(b6)のように、変動表示装置9において「特別ゴールデンタイム」という第2特別演出の実行タイミングが到来したことを示すメッセージが表示されるともに、「20分以内に7を左にとめろ!」というようなミッションの達成条件が表示(提示)されることによる第2特別演出の開始時における演出表示(以下、第2の特別演出開始表示という)が行なわれ、ミッション期間が開始する。また、ミッション期間中においては、(b2)において「残り3分」と示されるようなミッション期間の残り時間を示す表示が行なわれる。
第1特別演出および第2特別演出のそれぞれについて、ミッション演出を行なう特別演出が実行される期間としてのミッション期間は、たとえば20分間であり、その20分間において、ミッションの達成条件を満足するときには、ミッションが達成したことが示され(ミッション達成図柄が所定の変動表示領域に表示される)、ミッションの達成条件を満足しないときには、ミッションが達成しないことが示される。なお、第1特別演出と、第2特別演出とで、ミッション期間が異なるようにしてもよい。
図24〜図27は、変動表示装置9で特別演出が実行されるときの演出表示の一例を示す表示画面図である。図24は、ミッション達成図柄として7を報知する第1特別演出が実行されている期間内に、確変大当りとすることが決定されて変動表示結果として7の大当り図柄の組合せが決定された場合について説明する。
図24(a)は、パチンコ遊技機1の電源投入後の変動表示装置9における表示画面図である。図12の(g)の一斉動作情報テーブルにおける一斉デモ表示の設定にしたがって、図18に示すような一斉デモ表示が行なわれている。
図24(b)は、一斉デモ表示の終了後であって変動表示が行なわれた後の変動表示結果が表示されている表示画面図である。変動表示結果として、「722」が表示されている。
図24(c)は、第1特別演出の実行が開始され、ミッション期間が開始されたときの表示画面図である。図12の(f)の特別演出情報テーブルの設定にしたがって、たとえば、10時00分のような第1特別演出が実行される時刻になると、ミッション期間が開始される。第1特別演出の実行が開始されると、「ゴールデンタイム 20分以内に7でリーチを出せ!」といったメッセージが表示されている。
図24(d)は、第1特別演出が開始されてから所定回数変動表示が行なわれその変動表示結果が停止表示されているときの表示画面図である。ここでは、「324」のはずれ図柄の組合せが変動表示結果として停止表示されている。なお、特別演出が実行されている期間内においては、飾り図柄が変動表示しているか否かに関わらず、ミッションの達成条件(「7でリーチを出せ」)が表示される。
図24(e)は、確変大当りとすることが決定され、かつ変動表示結果として7の大当り図柄の組合せが決定された変動表示が開始されたときの表示画面図である。図24(f)は、(e)で開始した変動表示過程において左変動表示領域に7が停止表示され、かつ右変動表示領域に7が停止表示されたときの表示画面図である。図24(g)は、(f)で右変動表示領域に7が停止表示されたことによりミッションが達成した旨が報知された表示画面図である。7のリーチ状態が発生している上方において、ミッションが達成した旨の「ミッション達成!!」といったメッセージが表示されている。
図24(h)は、変動表示結果として7の大当り図柄の組合せが停止表示されたときの表示画面図である。大当り図柄の組合せが停止表示されている上方において、大当りが発生した旨の「大当り!!」といったメッセージが表示されている。このように、本実施の形態においては、図24(f)で示したようにミッション達成すると、(h)で示すように必ずミッション達成図柄を含む大当り図柄の組合せが変動表示結果として停止表示される。
図24(i)は、(h)で発生した大当りによる大当り遊技状態が終了したときの表示画面図である。「大当り終了」といったメッセージが表示されている。図24(j)は、図24(c)で開始された第1特別演出が終了し、通常の演出が開始されたときの表示画面図である。
図25により、ミッション達成図柄として7を報知する第1特別演出が実行されている期間内に、大当りにならずに20分が経過し、ミッション未達成になる場合について説明する。なお、図25(a)〜(d)については、図24(a)〜(d)で説明した内容と同様のため、説明を繰返さない。
図25(e)は、(c)で第1特別演出が開始されてから20分経過したときの表示画面図である。第1特別演出が開始されてから20分が経過した旨の「20分経過」といったメッセージが表示されている。図25(f)は、ミッション未達成である旨が報知された表示画面図である。ミッション未達成である旨の「残念!」といったメッセージが表示されている。図25(g)は、図25(c)で開始された第1特別演出が終了し、通常の演出が開始されたときの表示画面図である。
図26により、ミッション達成図柄として2を報知する第1特別演出が実行されている期間内に、確変大当りとすることが決定されて変動表示結果として7の大当り図柄の組合せが決定された場合について説明する。なお、図26(a)、(b)、(k)、および(m)については、図24(a)、(b)、(i)、および(j)で説明した内容と同様のため、説明を繰返さない。
図26(c)は、第1特別演出の実行が開始され、ミッション期間が開始されたときの表示画面図である。図26(c)では、第1特別演出の実行が開始されると、「ゴールデンタイム 20分以内に2でリーチを出せ!」といったメッセージが表示される。
図26(d)は、第1特別演出が開始されてから所定回数変動表示が行なわれその変動表示結果が停止表示されているときの表示画面図である。ここでは、「324」のはずれ図柄の組合せが変動表示結果として停止表示されている。
図26(e)は、確変大当りとすることが決定され、かつ変動表示結果として7の大当り図柄の組合せが決定された変動表示が開始されたときの表示画面図である。図26(f)は、ミッション達成図柄を追加するミッション達成図柄追加演出が行なわれたときの表示画面図である。本実施の形態においては、図10で示したRXのカウント値を用いて、ミッション達成図柄を追加するか否かの決定が行なわれる。ミッション達成図柄を追加すると決定されたときには、既にミッション達成図柄を大当り図柄の組合せに含む大当り(ここでは通常大当り)の種類と異なる種類(ここでは確変大当り)の大当り図柄の組合せに用いられる図柄が、ミッション達成図柄として追加される。
図26(f)に示すように、白抜き文字で「ミッション追加!」といったメッセージが表示されるとともに、その下方において「7でリーチを出せ!」といったメッセージが表示されている。なお、このとき、飾り図柄の変動表示は、変動表示装置9の表示領域の右下隅に縮小表示されて行なわれる。その後、図26(g)に示すように、飾り図柄の変動表示が表示領域の中央において行なわれ、その上方に「2か7でリーチを出せ」といったメッセージが表示される。図26(g)では、さらに、左変動表示領域に7が停止表示されている。
図26(h)は、(e)で開始した変動表示過程において左変動表示領域に7が停止表示された後、右変動表示領域に7が停止表示されたときの表示画面図である。図26(i)は、(h)で右変動表示領域に7が停止表示されたことによりミッションが達成した旨が報知された表示画面図である。7のリーチ状態が発生している上方において、ミッションが達成した旨の「ミッション達成!!」といったメッセージが表示されている。
図26(j)は、変動表示結果として7の大当り図柄の組合せが停止表示されたときの表示画面図である。大当り図柄の組合せが停止表示されている上方において、大当りが発生した旨の「大当り!!」といったメッセージが表示されている。このように、本実施の形態においては、図26(f)で示したミッション達成図柄を追加する演出が行なわれる場合がある。また、このように追加されたミッション達成図柄が表示されることにより図26(h)で示したようにミッション達成すると、(j)で示すように必ず達成したミッション達成図柄を含む大当り図柄の組合せが変動表示結果として停止表示される。
図27により、ミッション達成図柄として2を報知する第1特別演出が実行されている期間内に、通常大当りとすることが決定されて変動表示結果として4の大当り図柄の組合せが決定された場合について説明する。なお、図27(a)〜(e)、(h)、および(i)については、図26(a)〜(e)、(k)、および(m)で説明した内容と同様のため、説明を繰返さない。
図27(h)は、(e)で開始した変動表示過程において左変動表示領域に4が停止表示され、右変動表示領域に4が停止表示されたときの表示画面図である。左変動表示領域に4が停止表示された段階において、今回の変動表示においてミッション未達成が確定する。
図27(g)は、(e)で開始した変動表示の変動表示結果として4の大当り図柄の組合せが停止表示されたときの表示画面図である。大当り図柄の組合せが停止表示されている下方において、大当りが発生した旨の「大当り!!」といったメッセージが表示されている。このように、本実施の形態においては、図27(h)で説明したようにミッション未達成が確定したにもかかわらず、当該変動表示の変動表示結果が大当り図柄の組合せとなる場合がある。このため、ミッション未達成が確定した場合であっても、大当りに制御されることに対し遊技者が抱く期待感を持続させることができる。
なお、本実施の形態においては、図9(c)の第1大当りリーチに決定されて、当該リーチに対応する演出の種類として図11で示した第1特別大当りリーチや第2特別大当りリーチによる変動表示が行なわれている場合、図27(g)で4の大当り図柄の組合せを一旦停止表示させた後、大当り図柄の組合せを構成したまま再度変動表示が開始されて、確変大当り図柄の組合せに成り上がるか否かを報知する昇格演出が行なわれる。昇格演出により確変大当り図柄の組合せが停止表示されたときには、昇格成功になり、当該大当り遊技状態終了後に確変状態に制御される。一方、昇格演出により通常大当り図柄の組合せが停止表示されたときには、昇格失敗となり、当該大当り遊技状態終了後に確変状態に制御されることなく通常状態に制御される。
以上、図24〜図27を用いて第1特別演出が実行されている場合について説明したが、第2特別演出が実行されたときには、ミッション期間としての20分間において、ミッション達成図柄が左変動表示領域に停止表示されることによりミッションが達成したことが示され、その後、表示結果として、当該ミッション達成図柄を含む大当り図柄の組合せが導出表示される。
なお、図24で示したミッション演出の例では、第1特別演出においてミッションが達成されるときに、ミッションの達成条件として表示したリーチ図柄を表示する例を示した。しかし、これに限らず、ミッションが達成されるときには、ミッションの達成条件として表示したリーチ図柄を表示することに加えて、大当り遊技状態が開始する前(たとえば、リーチ状態が成立したとき、大当り図柄の組合せが停止表示されたとき)に、「ミッション達成!!」というミッションが達成できたことを示すメッセージを表示する等、ミッションが達成できたことを報知するようにしてもよい。
同様に、第2特別演出においてミッションが達成されるときには、ミッションの達成条件として提示されたミッション達成図柄を左変動表示領域に停止表示させることに加えて、大当り遊技状態が開始する前(たとえば、左変動表示領域にミッション達成図柄が停止表示されたとき、大当り図柄の組合せが停止表示されたとき)に、「ミッション達成!!」というミッションが達成できたことを示すメッセージを表示する等、ミッションが達成できたことを報知するようにしてもよい。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。図28および図29は、パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS(以下、単にSという)1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、割込禁止に設定する(S1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。なお、S2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードとなるように設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行なう(S4)。S4の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次に、入力ポート1のビット0の状態によって電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する(S5)。パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始されたときに、+5V電源などの各種電源の出力電圧は徐々に規定値に達するのであるが、S5の処理によって、すなわち、電源断信号が出力されていない(ハイレベルになっている)ことを確認することにより遊技制御用マイクロコンピュータ560は電源電圧が安定したことを確認することができる。
電源断信号がオン状態である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、所定期間(たとえば、0.1秒)の遅延時間の後に(S80)、再度、電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する。電源断信号がオフ状態になっている場合には、RAM55をアクセス可能状態に設定する(S6)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、RAM55の内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号のチェック処理に移行し、クリア信号に基づいて、前述のクリアスイッチがオン状態に操作されたか否かを確認する(S7)。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。たとえば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(たとえば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
また、たとえば、S5の処理の前の段階でクリアスイッチがオン状態に操作されたか否かを確認し、オン状態に操作されたことが確認されたときに、クリアスッチオンフラグをセットしておき、その後、S7において、クリアスイッチオンフラグがセットされているか否かを確認し、クリアスイッチオンフラグがセットされているときにS8に進み、クリアスイッチオンフラグがセットされていないときにS10に進むようにしてもよい。このようにすれば、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始された後の早い段階でクリアスイッチがオンになっていることがクリアスイッチオンフラグにより示されるので、遊技場の店員が長期間に亘りクリアスイッチを押し続けて(オン状態に続けて)クリアスイッチのオン状態を遊技制御用マイクロコンピュータ560に確認させる必要がなくなる。
また、払出制御基板37のRAMにおける記憶データもバックアップ電源によりバックアップされる構成において、クリア信号を払出制御基板37にも入力させる構成の場合に、クリアスイッチがオンになっていることが電源投入後の早い段階で確認されるが、主基板31と払出制御基板37とでクリアスイッチのチェックタイミングがほぼ同時になるので、主基板31と、払出制御基板37との間で、電源投入時におけるデータ初期化に関する認識のずれを防止することができる。
クリアスイッチがオン状態に操作されていると判断したときには、S10〜S14による初期化処理を実行する。一方、クリアスイッチがオン状態に操作されていないと判断したときには、パチンコ遊技機1への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否か確認する(S8)。電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行なわれている。そのような電力供給停止時処理が行なわれていたことを確認した場合には、電力供給停止時処理が行なわれた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行なわれていないことを確認した場合には、S10〜S14による初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行なわれていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(たとえば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、たとえば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、S8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行なわれたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行なう(S9)。クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。S9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行されるS10〜S14の初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態とを電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行なう。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(S92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。S91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、たとえば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S93)、S15に移行する。
初期化処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、RAMクリア処理を行なう(S10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(S12)。
S11およびS12の処理によって、たとえば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値が設定される。また、出力ポートバッファにおける接続確認信号を出力する出力ポートに対応するビットがセット(接続確認信号のオン状態に対応)される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S13)、その内容にしたがってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(S14)。初期化コマンドとして、変動表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。ここで、サブ基板とは、主基板31からのコマンド等の制御信号に応じて制御を行なう回路が形成された基板(たとえば、演出制御基板80等)をいう。
以上のように、遊技店員等は、クリアスイッチをオン状態してクリア信号が出力される状態にしながらパチンコ遊技機1に対する電力供給を開始する(たとえば電源スイッチをオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行なうことができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、前述した各乱数回路を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S15)。具体的には、前述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバを用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路が更新する数値データの初期値として設定する。この場合、CPU56は、乱数回路設定プログラムにしたがって処理を実行することによって、各乱数回路にR1の値を更新させるための設定を行なう。さらに、前述したユーザによる数値データの更新範囲の選択設定機能、数値データの更新規則の選択設定機能、および、数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能のそれぞれの設定が、S15により行なわれる。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、所定時間(たとえば2msec)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(S16)。すなわち、初期値としてたとえば2msecに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msecごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、表示用乱数更新処理(S18)を繰返し実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(S17)、表示用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(S19)。なお、表示用乱数とは、特別図柄および飾り図柄の変動表示の制御のために用いる所定の乱数(R3〜R5)であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。具体的に、表示用乱数更新処理では、前述のR3〜R5の値が更新される。なお、本実施形態において、2msec毎の割込処理が実行された後次回の割込処理が実行されるまでの割込待ち処理余り時間に、S18の表示用乱数更新処理が繰返し行なわれることとなる。
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
次に、遊技制御処理について説明する。図30は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、図29のS17〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理において遊技制御処理を実行する。このタイマ割込処理は、たとえば2msec毎に1回実行される。
タイマ割込処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(S101)。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S102)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。各スイッチタイマは、各タイマの値が所定値以上となったとき、すなわち、各スイッチが所定時間継続してオン状態となったときに、各スイッチが正常にオン状態となったと判断するために用いられる。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、S15の乱数回路設定処理において所定の最終値までカウント値が更新されたときに初期値を更新する旨の設定がされているかを確認し、乱数回路に入力する初期値を更新する処理を行なう(初期値更新処理:S103)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御に用いる乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(乱数更新処理:S104)。具体的に、S104における乱数更新処理では、前述のR2〜R6の値が更新される。
初期値更新処理および乱数更新処理を行なうと、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路においてカウント値の順列を変更させるカウント値順列変更処理を行なう(S105)。この実施の形態では、乱数回路設定処理でカウント値順列変更フラグがセットされているか否かによって、カウント値順列変更処理を実行するか否かが決定されている。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウント値順列変更フラグがセットされていることに基づいて、カウント値順列変更処理を実行する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理を行なう(S106)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じて特別図柄表示器8および特別可変入賞球装置20等を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行なう(S107)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動に同期する飾り図柄に関するコマンドを含む各種演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行なう(飾り図柄コマンド制御処理:S108)。なお、飾り図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(変動表示期間)が同じであることを意味する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、および、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行なう(S109)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等の検出信号に基づく賞球個数の設定などを行なう賞球処理を実行する(S110)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等がオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す賞球個数信号等の払出指令信号を出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ(図示省略)は、賞球個数を示す賞球個数信号の受信に応じて球払出装置97を駆動する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数の増減をチェックし、始動入賞があって保留記憶数が増加した場合、および、変動表示が開始されて保留記憶数が減少した場合などの、保留記憶数が変化した場合に、保留記憶数を特定可能な保留記憶数コマンドを送信する記憶処理を実行する(S111)。また、パチンコ遊技機1の制御状態をパチンコ遊技機1外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(S112)。さらに、所定の条件が成立したときに出力回路59に各種ソレノイドについての駆動指令を行なうソレノイド出力処理(S113)を実行する。可変入賞球装置15、特別可変入賞球装置20を開状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を切換えたりするために、出力回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動する。
次に、特別図柄表示制御処理が行なわれる(S114)。特別図柄表示制御処理では、特別図柄表示器8の表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。また、普通図柄表示制御処理が行なわれる(S115)。普通図柄表示制御処理では、普通図柄表示器10の表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。その後、割込許可状態に設定する(S116)。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(たとえば2msごと)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はフラグがセットされたことに基づいてメイン処理において実行されるようにしてもよい。また、S102〜S115の処理(S109およびS112を除く)が、遊技の進行を制御する遊技制御処理に相当する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、タイマ割込処理を実行した回数をカウントする処理を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、タイマ割込処理を実行するごとに、タイマ割込処理を実行した回数を示す割込回数カウンタをカウントアップする。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、S113においてソレノイド出力処理を完了すると、タイマ割込処理を実行した回数を示す割込回数カウンタの値を1加算する。この割込回数カウンタは、たとえば、乱数回路から乱数値を読出す条件が成立したか否かを判断するために用いられる。
また、たとえば、タイマ割込処理では、遊技制御処理のうちスイッチ処理(S102)、飾り図柄コマンド制御処理(S108)、および、割込回数カウント処理(前述したタイマ割込処理を実行した回数をカウントする処理)のみを実行するようにし、遊技制御処理のうちの他の処理をメイン処理において実行するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、メイン処理におけるS17からS19までのループ処理において、遊技制御処理のうち、S103からS107、および、S110からS116(S112を除く)の処理を実行する(前述の割込回数カウント処理は含まない)。
また、CPU56は、タイマ割込処理において、前述のように割込回数をカウントした後に、始動口スイッチ14aがオンした状態でタイマ割込回数が所定回数(たとえば、3回)に達したことを検出すると、乱数回路から乱数値を読出す条件が成立したと判断し、乱数値の読出し条件が成立した旨を示す乱数読出フラグをセットする。CPU56は、メイン処理において、特別図柄プロセス処理(S106)における後述の始動口スイッチ通過処理(S122)の実行の際に、乱数読出フラグがセットされているか否かを判断し、乱数読出フラグがセットされていると判断すると、始動口スイッチ14aがオンしていたら、乱数回路に出力制御信号を出力し、更新されているR1の値を読出す。そして、CPU56は、メイン処理において、特別図柄プロセス処理(S106)における後述の特別図柄通常処理(S130)の実行の際に、読出した乱数値に基づいて大当りとするか否かを決定することとなる。これは、同じ値の乱数値を続けて読出さないために行なう。
次に、メイン処理における特別図柄プロセス処理(S106)を説明する。図31は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、前述の乱数読出フラグがセットされている状態において、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(S121)、始動口スイッチ通過処理(S122)を行なった後に、内部状態に応じて、S130〜S137のうちのいずれかの処理を行なう。
S122の始動口スイッチ通過処理では、始動口スイッチ14aがオンしたとき(具体的には、前述の乱数読出フラグがセットされているとき)に、RAM55の保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)が上限値(4)に達しているかどうか確認し、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数が上限値に達していなければ、前述した乱数読出フラグがセットされているか否かの判定を行ない、セットされていれば、保留記憶数を示す保留記憶カウンタのカウント値を1増やす。そして、乱数回路からR1の数値データ、大当り種類・大当り図柄決定用のランダムカウンタR2からR2の数値データをそれぞれ抽出し、それらを保留記憶バッファの抽出順番に対応する(保留記憶カウンタの値に対応する)保存領域に格納する処理が実行される。
ここで乱数回路からのR1の数値データの抽出は、乱数回路に出力制御信号を入力し、乱数回路で更新された乱数値として記憶されているR1の数値データを読出すことにより行なわれる。このように始動口スイッチ14aがオンし、かつ、保留記憶バッファに記憶される数値データ(保留記憶データ)の記憶数(保留記憶数)が上限値に達していないときに、数値データを抽出する条件が成立し、変動表示を実行するための条件、すなわち、変動表示の実行条件(始動条件)が成立することとなる。
なお、始動口スイッチ14aが正常にオンした状態であるか否かの判断は、始動口スイッチ14aに対応して、始動口スイッチ14aが継続してオンしている時間を計時するタイマを設け、そのタイマ値が所定値となったときに、始動口スイッチ14aがオンした状態であると判断するようにしてもよい。
特別図柄通常処理(S130):特別図柄の変動表示を実行開始できる状態(たとえば、特別図柄表示器8において図柄の変動表示がなされておらず、特別図柄表示器8における前回の図柄の変動表示が終了してから所定期間が経過しており、かつ、大当り遊技中でもない状態)になるのを待つ。そして、特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、変動表示の開始条件が成立し、特別図柄についての保留記憶カウンタのカウント値を確認することにより保留記憶数を確認する。そして、保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、前述した大当り判定用のR1の抽出値に基づいて、特別図柄表示器8の変動表示の結果、大当りとするか否かの大当り判定を行なう(保留記憶カウンタのカウント値は1減算される)。
そして、大当りとする判定がされた場合には大当りフラグをセットし、特別図柄プロセスフラグをS131の特別図柄停止図柄設定処理に移行するように更新する。一方、大当りとしない判定がされた場合(はずれとする判定がされた場合)には大当りフラグをセットせずに、特別図柄プロセスフラグをS131の特別図柄停止図柄設定処理に移行するように更新する。また、前述の変動表示の実行条件(開始条件)が成立したが、保留記憶カウンタのカウント値が0であるときには、前述のデモ表示コマンドがセットされる。ここでセットされたデモ表示コマンドは、図30のS108において演出制御基板80に対して出力される。このようなデモ表示コマンドは、前述のように、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、変動表示が行なわれていること、または、保留記憶数が「0」となっていないこととの少なくともどちらかの条件が成立している第1の動作状態から、変動表示が行なわれておらず、かつ、保留記憶数が「0」となっている第2の状態に変化したと判断されるごとに1回だけ送信される。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、前述したように、このように出力されるデモ表示コマンドを受信したときに、その後に継続して変動表示が行なわれていない時間を計時し、その時間が所定時間(たとえば、60秒間)に達したときに、変動表示装置9において、前述の通常デモ表示を実行させる。
特別図柄停止図柄設定処理(S131):大当りとなるときには、前述の大当り種類・大当り図柄決定用のR2の抽出値に基づいて大当りの種類を決定することにより確変判定を行なうとともに、大当り図柄を決定する。確変判定により、大当り終了後に確変状態に制御するか否かが決定されることとなる。また、はずれとなるときには、前述のはずれ図柄決定用のR3の値を抽出し、その抽出値に基づいてはずれ図柄を決定する。そして、導出表示する特別図柄の情報(確変大当り、通常大当り、はずれのいずれの図柄にするかを示す情報等の情報)を指定する図柄情報コマンドがセットされる。ここでセットされた図柄情報コマンドは、図30のS108において演出制御基板80に対して出力される。そして、特別図柄プロセスフラグをS132の変動パターン設定処理に移行するように更新する。
変動パターン設定処理(S132):大当り判定およびリーチ判定等の所定の判定結果に基づいて、変動パターンデータテーブルを選択するともに、変動パターン決定用のランダムカウンタR4の値を抽出し、R4の値に応じて変動パターンデータテーブルに設定された複数種類の変動パターンの中から、実行する変動パターンを選択決定することにより、特別図柄表示器8および変動表示装置9での変動表示の変動パターンを選択決定する。具体的に、変動パターンデータテーブルとしては、リーチにならずにはずれとなるときに選択される図9(a)に示すはずれ時テーブルと、はずれリーチとなるときに選択される図9(b)に示すはずれリーチ時テーブルと、大当りとなるときに選択される図9(c)に示す大当り時テーブルとが設けられている。
また、このような変動パターンデータテーブルとしては、短縮された変動表示時間が選択される時短時用のデータテーブルと、短縮されていない通常の変動表示時間が選択される非時短時用のデータテーブルとに分けて設けられている。そして、時短フラグがセットされている時短状態か、または、時短フラグがセットされていない非時短状態において特別図柄の保留記憶数が所定個数以上となっている状態となっているときに、時短時用のデータテーブルが選択され、そのような状態となっていないときに、短縮されていない通常の変動表示時間が選択される非時短時用のデータテーブルが選択される。
また、選択決定された変動パターンに基づいて、特別図柄表示器8での変動表示について、変動表示時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を特別図柄プロセスタイマにセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。また、特別図柄の変動表示を開始させるための駆動信号がセットされる。ここでセットされた駆動信号は、図30のS114において出力される。また、飾り図柄の変動表示時間の長さの情報を含む変動パターンを指令するコマンドである変動パターンコマンドがセットされる。ここでセットされた変動パターンコマンドは、図30のS108において演出制御基板80に対して出力される。そして、特別図柄プロセスフラグをS133の特別図柄変動処理に移行するように更新する。
なお、変動パターン設定処理では、大当りに制御される場合に、昇格演出を行なう第1および第2特別大当りリーチを含む大当りリーチ変動パターンから一の変動パターンが選択決定されるため、昇格演出を行なうか否かの決定も行なわれることになる。
特別図柄変動処理(S133):変動パターン設定処理で選択決定された変動パターンでの変動表示時間が経過(S132でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、特別図柄プロセスフラグをS134に移行するように更新する。
特別図柄停止処理(S134):特別図柄表示器8および変動表示装置9のそれぞれにおいて変動表示される図柄が停止されるように制御する。具体的には、特別図柄を停止する駆動信号がセットされる。ここでセットされた駆動信号は、図30のS114において出力される。そして、飾り図柄を停止させるための図柄停止コマンドがセットされる。ここでセットされた図柄停止コマンドは、図30のS108において演出制御基板80に対して出力される。そして、大当りフラグがセットされている場合には、特別図柄プロセスフラグをS135の大入賞口開放前処理に移行するように更新する。そうでない場合には、特別図柄プロセスフラグをS130の特別図柄通常処理に移行するように更新する。
大入賞口開放前処理(S135):大入賞口開放前処理では、特別可変入賞球装置20において大入賞口を開放する制御を行なう。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)等を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。これにより、第1ラウンド目の大入賞口開放前処理においては、前述の大当り開始コマンドを演出制御基板80に送信するための処理を行なう。そして、特別図柄プロセスフラグをS136の大入賞口開放中処理に移行するように更新する。
大入賞口開放中処理(S136):大当り遊技状態中のラウンド表示をさせるためのラウンド開始コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ800に送信する制御を行なうとともに、各ラウンドにおける大入賞口の閉成条件、すなわち、各ラウンドの終了条件の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、特別図柄プロセスフラグをS135の大入賞口開放前処理に移行するように更新する。これにより、次のラウンドでの大入賞口開放前処理に進む。一方、大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、残りラウンドがない場合には、特別図柄プロセスフラグをS137の大当り終了処理に移行するように更新する。これにより、大当り終了処理に進む。
大当り終了処理(S137):大当り遊技状態が終了するときの表示制御として、大当り遊技状態が終了する旨を示すエンディング表示をさせるために前述の大当り終了コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ800に送信する制御を行なう。そして、特別図柄プロセスフラグをS130に移行するように更新する。また、特別図柄停止図柄設定処理により確変状態とすることが決定されたときには、前述したような確変フラグをセットする処理が行なわれる。このように確変フラグがセットされると、大当り遊技状態の終了後において確変状態となる。また、特別図柄停止図柄設定処理により時短状態とすることが決定されたときには、前述したような時短フラグをセットする処理が行なわれる。このように時短フラグがセットされると、大当り遊技状態の終了後において時短状態となる。そして、特別図柄プロセスフラグをS130に移行するように更新する。
本実施の形態では、パチンコ遊技機1において、ポイント取得期間のうちの通常デモ表示が行なわれる期間において、たとえば、所定期間(たとえば、5分)毎に、所定期間(たとえば、1分)、以下の図32の画像G200が、変動表示装置9に表示される。ここで、ポイント取得期間とは、遊技者が、特典を受けるためのポイントを、記録媒体505に記録させるための期間である。ポイント取得期間は、遊技場(遊技店)の営業時間中の午前10時から午前12時までの期間であるとする。なお、ポイント取得期間は、午前10時から午前12時までの期間に限定されることなく、他の時間帯(たとえば、18時から20時までの期間)であってもよいし、遊技場(遊技店)の営業時間全てであってもよい。
図32は、一例としての画像G200を示す図である。図32を参照して、画像G200は、遊技者に、前述した記録媒体505を、記録媒体挿入部501に挿入することを促すメッセージが表示された画像である。画像G200に表示されている「ポイントゲットタイム」とは、たとえば、遊技者が、特典を受けるためのポイントを、記録媒体505に記録させるための期間(ポイント取得期間)である。記録媒体505が、記録媒体挿入部501に所定時間(たとえば、1時間)以上、挿入されていると、たとえば、1ポイントが、記録媒体505に記録される。
記録媒体505に所定のポイント数(たとえば、10ポイント)が記録されると、遊技者は、特典を得ることができる。ここで、特典とは、たとえば、変動表示装置9に特典アクセスコードを表示するというものである。特典アクセスコードは、たとえば、音楽データ、携帯電話の待ち受け画像といったコンテンツを取得可能なWebサイト(以下、特典享受Webサイトともいう)にアクセスするためのアクセスコードである。特典アクセスコードは、たとえば、QRコード(登録商標)である。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ800(CPU86)の動作を説明する。まず、記録媒体挿入部501に記録媒体505が挿入されていない場合において、演出制御用マイクロコンピュータ800(CPU86)が行なう処理について説明する。
図33は、演出制御用マイクロコンピュータ800(CPU86)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S201)。初期化処理が終了すると、演出制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込フラグの監視を行なう(S202)。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグの値として「1」をセットする。S202において、タイマ割込フラグの値として「1」がセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ800は、タイマ割込フラグの値をクリアし(S203)、以下の演出制御処理を実行する。
タイマ割込は、たとえば33msecごとに発生する。すなわち、演出制御処理は、たとえば33msecごとに起動される。また、この実施の形態におけるタイマ割込処理では、タイマ割込フラグの値として「1」をセットする処理のみがなされ、具体的な演出制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で演出制御処理を実行してもよい。
演出制御処理においては、まず、電源断信号が出力されたか否かを監視する電源断処理を実行する(S204)。次に、演出制御コマンドおよび標準日時コマンドのようなコマンドを受信したときに、受信したコマンドがどのようなコマンドであるかを解析するコマンド解析処理を実行する(S205)。コマンド解析処理においては、受信したコマンドについて、どのようなコマンドを受信したかを特定するコマンド受信フラグがセットされる。たとえば、演出制御コマンドとして前述したような変動パターンコマンドを受信したときには、変動パターンコマンドであること、および、変動パターンの種類を示すコマンド受信フラグがセットされる。
また、たとえば、標準日時コマンドを受信したときには、標準日時コマンドであること、および、標準日時コマンドの種類(標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、および、標準年コマンド)を示すコマンド受信フラグがセットされる。また、コマンド解析処理においては、標準日時コマンドが受信されたときには、受信された標準日時コマンドに対応して、その標準日時コマンドのEXTデータにより示される年,月,日,曜,時,分または秒の数値データがRAM85に受信標準値データとして記憶され、RTCM100の計時値の設定用に用いられる。この受信標準値データは、標準日時コマンドが受信されるごとに書換えられる。
次に、前述のプロジェクト実行に関する情報、プロジェクト予告に関する情報、告知に関する情報、特別演出に関する情報、状態選択切替えに関する情報、および、一斉動作に関する情報等の特定情報を管理するための処理である特定情報管理処理を実行する(S206)。特定情報管理処理の内容については、図36を用いて後述する。次に、前述の一斉演出を実行するための処理である一斉演出処理を実行する(S207)。一斉演出処理の内容については、図38を用いて後述する。
次に、日時情報取得処理が行なわれる(S207a)。日時情報取得処理では、CPU86が、RTCM100からRTCM100が計時している現在の計時値(年,月,日,曜日,時,分,秒)である日時情報を取得する。そして、S207bに進む。
S207bでは、CPU86が、現在の日時が、ポイント取得期間内であるか否かを判定する。現在の日時は、RTCM100の計時結果である。すなわち、現在の日時は、S207aにより取得された日時情報の示す日時である。ここで、ポイント取得期間は、前述したように、午前10時から午前12時までの期間であるとする。S207bにおいて、YESならば、後述するS207dに進む。一方、S207bにおいて、NOならば、S207cに進む。ここで、日時情報の示す日時は、たとえば、“2006年6月25日(火曜日)13時25分20秒”であるとする。この場合、S207bにおいて、NOと判定され、S207cに進む。
S207cでは、CPU86が、遊技情報記録フラグをオフに設定する。ここで、遊技情報記録フラグは、記録媒体505に遊技情報を記録させことを許可するか否かを決定するためのフラグである。遊技情報記録フラグがオンである場合、記録媒体505に遊技情報を記録させことが許可される。一方、遊技情報記録フラグがオフである場合、記録媒体505に遊技情報を記録させことが許可されない。
次に、演出制御プロセス処理を行なう(S208)。演出制御プロセス処理の内容については、図39を用いて後述する。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグが示す状態)に対応したプロセスを選択して変動表示装置9の表示制御、各種ランプの発光制御、および、スピーカ27による音の制御を含む演出制御を実行する。そして、S208aに進む。
S208aでは、CPU86が、前述した遊技情報記録フラグがオンであるか否かを判定する。S208aにおいて、YESならば、後述するS208bに進む。一方、S208aにおいて、NOならば、S209に進む。ここでは、遊技情報記録フラグがオフであるとして、S209に進む。
次に、前述した標準日時コマンドを受信したときに、そのコマンドに基づいてRTCM100における時計・カレンダカウンタ部1020での年,月,日,曜,時,分,秒のカウント値を、標準の年,月,日,曜,時,分,秒に設定することにより、RTCM100でのカウント値を管理するRTCM管理処理を行なう(S209)。
次に、所定のランダムカウンタを更新する乱数更新処理を実行する(S210)。乱数更新処理においては、たとえば、飾り図柄の停止図柄決定用のランダムカウンタRU−1〜RU−3、および、演出内容決定用のランダムカウンタRV等の各種ランダムカウンタが更新される。
次に、遊技情報削除処理が実行される(S211)。遊技情報削除処理では、所定条件が満たされた場合、記録媒体505に記録されている遊技情報を削除する処理が行なわれる。遊技情報削除処理の詳細な説明は後述する。その後、S202のタイマ割込フラグの確認を行なう処理に戻る。
主基板31からの演出制御INT信号は、演出制御用マイクロコンピュータ800の割込端子に入力される。たとえば、主基板31からの演出制御INT信号がオン状態になると、演出制御用マイクロコンピュータ800においてINT割込が発生する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ800は、INT割込が発生すると、INT割込処理において演出制御コマンドを受信する処理を実行する。演出制御コマンドを受信する処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、受信した演出制御コマンドデータを、RAM85に設けられたコマンド受信バッファに格納する。
また、前述のようにコネクタを外して差し替えることにより、同様に、標準日時データ出力装置300からの標準日時INT信号は、演出制御用マイクロコンピュータ800において演出制御INT信号が入力される割込端子と同じ割込端子に入力される。たとえば、標準日時データ出力装置300からの標準日時INT信号がオン状態になると、演出制御用マイクロコンピュータ800においてINT割込が発生する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ800は、INT割込が発生すると、INT割込処理において標準日時コマンドを受信する処理を実行する。標準日時コマンドを受信する処理において、演出制御用マイクロコンピュータ800は、受信した標準日時コマンドデータを、RAM85に設けられたコマンド受信バッファに格納する。
主基板31からの演出制御コマンド、および、標準日時データ出力装置300からの標準日時コマンドのそれぞれは、演出制御メイン処理とは異なる割込み処理である図34のINT割込処理によって演出制御用マイクロコンピュータ800に受信される。
このパチンコ遊技機1においては、演出制御用マイクロコンピュータ800が受信した演出制御コマンドおよび標準日時コマンドは、RAM85に設けられた受信コマンドを記憶するための記憶領域であるコマンド受信バッファに記憶される。コマンド受信バッファは、2バイト構成のコマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のバッファである。したがって、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すために、コマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。
受信コマンドバッファ1〜12のそれぞれは、コマンド受信個数カウンタの値が0〜11のそれぞれのときに対応して用いられるバッファである。なお、コマンド受信バッファは、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよく、例えば、図柄指定コマンド格納領域を3個(2×3=6バイトのコマンド受信バッファ)、それ以外の変動パターン指定などのコマンド格納領域を1個(2×1=2バイトのコマンド受信バッファ)のようなバッファ構成としてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ800がコマンド(演出制御コマンドおよび標準日時コマンド)を受信するごとに、受信個数カウンタが0からカウントアップされる。そして、コマンド受信個数カウンタが0のときには受信コマンドバッファ1が選択されて、その受信コマンドが記憶される。
また、コマンド受信個数カウンタが2のときには、受信コマンドバッファ3が選択されて、その受信コマンドが記憶される。さらに、コマンド受信個数カウンタが10のときには受信コマンドバッファ11が選択されて、その受信コマンドが記憶される。さらに、コマンド受信個数カウンタが11のときには受信コマンドバッファ12が選択されて、その受信コマンドが記憶される。このように送信されてくるコマンドの個数によって、演出制御用マイクロコンピュータ800は、受信コマンドを受け入れる記憶領域であるバッファ記憶領域を異ならせて記憶させている。この受信コマンドバッファは、受信コマンドを同時に12回分まで記憶することが可能であり、受信コマンドバッファ1から受信コマンドバッファ12まで全ての記憶領域にコマンドが記憶された状態で新たにコマンドを受信した場合には、コマンド受信個数カウンタが0から再度カウントアップされるため、最も古いコマンドを記憶している記憶領域である受信コマンドバッファ1から順に受信コマンドバッファ12まで新たなコマンドが上書きされていくことを繰返すリングバッファとなっている。
図34は、演出制御用マイクロコンピュータ800により実行されるINT割込処理を示すフローチャートである。INT割込処理は、INT信号(演出制御INT信号または標準日時INT信号)が受信されるごとに割込処理として実行される処理である。
まず、送信されてきたコマンド(演出制御コマンドまたは標準日時コマンド)を読込むための処理を行なう(S801)。次に、読込まれたコマンドが1バイト目であるか否かを判別する(S802)。たとえば、コマンドの1バイト目と2バイト目とで特定ビットの値を異ならせる等、1バイト目であるか2バイト目であるかを識別できるコマンド形態にし、その特定ビットの値に基づいて、1バイト目であるか2バイト目であるかを判別するようにするのが望ましい。S802において、読込まれたコマンドが1バイト目のコマンドであればS808に進み、受信データをコマンド受信個数カウンタが指す受信コマンドバッファに格納して後述するS809に進む。
S802において、読込まれたコマンドが1バイト目のコマンドでなければ1バイト目をすでに受信したか否かがを判別する(S803)。S803において、1バイト目のデータをまだ受信していなければ後述するS809に進む。一方、S803において、1バイト目のコマンドをすでに受信していれば、S804に進み、受信したコマンドを「コマンド受信個数カウンタの値+1」が指す記憶領域、すなわち、受信コマンドバッファ2に格納する。そして、コマンド受信個数カウンタの値を「+2」する。
これにより、その次に受信したコマンドが記憶される領域は、1バイト目が受信コマンドバッファ3となり、2バイト目が受信コマンドバッファ4となる。以後、次回のINT割込処理においては、コマンド受信個数カウンタの値が+2ずつカウントアップされて、1バイト目が記憶される記憶領域が、順次、受信コマンドバッファ5,7,9,11となり、2バイト目が記憶される記憶領域が、順次、受信コマンドバッファ4,6,8,10,12となる。
次に、コマンド受信個数カウンタが12以上であるか否かを判別する(S806)。S806において、コマンド受信個数カウンタが12以上でなければ後述するS809に進む。一方、S806において、コマンド受信個数カウンタが12以上であればコマンド受信個数カウンタをクリアし(S807)、後述するS809に進む。これにより、コマンドは、1つのコマンドを構成する2バイトデータを6回受信するまで受信バッファに記憶可能であり、7回目以後に受信されたコマンドとしての2バイトデータは、前に受信されたコマンドに上書されて記憶されることになる。
次に、S809においては、割込許可がなされてINT割込処理が終了する。以上のような処理によって、2バイトで構成される演出制御コマンドまたは標準日時コマンドのデータが、演出制御用マイクロコンピュータ800に受信される。
次に、図33のS205によるコマンド解析処理を説明する。図35は、コマンド解析処理を示すフローチャートである。
コマンド解析処理においては、前述のようにコマンド受信バッファに格納された受信コマンドのデータがあるか否かを判断し(S211)、受信コマンドがないときには、リターンする。一方、受信コマンドがあるときには、受信コマンドを読出す(S212)。ここで読出されたコマンドのデータは、コマンド受信バッファにおいて消去される。そして、読出した受信コマンドが前述の図柄情報コマンドであるか否かを判断する(S213)。
図柄情報コマンドであると判断したときには、受信した図柄情報コマンドに対応して、受信した図柄情報コマンドの種類(確変大当り、通常大当り、はずれという種類)を特定可能な受信フラグである図柄情報コマンド受信フラグをセットする(S214)。そして、S211に戻る。また、図柄情報コマンドでないと判断したときには、読出した受信コマンドが変動パターンコマンドであるか否かを判断する(S215)。
変動パターンコマンドであると判断したときには、受信したコマンドに対応して、受信した変動パターンコマンドの種類(リーチにならずにはずれとなる変動パターン、第1〜第3リーチの変動パターン等)を特定可能な受信フラグである変動パターン受信フラグをセットし(S216)、S211に戻る。また、変動パターンコマンドでないと判断したときには、読出した受信コマンドが大当り開始コマンドであるか否かを判断する(S217)。
大当り開始コマンドであると判断したときには、受信したコマンドに対応して、受信した大当り開始コマンドの種類(確変大当り、通常大当りの大当り開始という種類)を特定可能な受信フラグである大当り開始コマンド受信フラグをセットし(S218)、S211に戻る。また、大当り開始コマンドでないと判断したときには、読出した受信コマンドが大当り終了コマンドであるか否かを判断する(S219)。
大当り終了コマンドであると判断したときには、受信したコマンドに対応して、受信した大当り終了コマンドの種類(確変大当り、通常大当りの大当り終了という種類)を特定可能な受信フラグである大当り終了コマンド受信フラグをセットし(S220)、S211に戻る。また、大当り終了コマンドでないと判断したときには、読出した受信コマンドが標準日時コマンドであるか否かを判断する(S221)。
標準日時コマンドであると判断したときには、受信した標準日時コマンドの第1バイト目のデータに基づいて、受信した標準日時コマンドの種類(標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、標準年コマンド、および、送信終了コマンドという種類)を特定可能な受信フラグである標準日時コマンド受信フラグをセットする(S222)。そして、受信した標準日時コマンドの第2バイト目のデータに基づいて、受信した標準日時コマンドが指示する標準値データを受信標準値データとしてRAM85の所定の格納領域に格納し(S223)、S211に戻る。
また、受信コマンドが前述の各コマンド以外のその他の受信コマンドであるときには、その受信コマンドがいかなるコマンドか判断し、受信コマンドに対応したコマンド受信フラグをセットし(S224)、S211に戻る。すなわち、S224は、前述した図柄情報コマンド、変動パターンコマンド、大当り開始コマンド、大当り終了コマンド、および、標準日時コマンド以外の各種コマンドの受信に対応した処理をまとめて示したものである。
図36は、図33のS206による特定情報管理処理を示すフローチャートである。特定情報管理処理においては、次のような処理が行なわれる。まず、設定操作部355により、図12の(a)に示す稼動期間別演出選択情報、図12の(b)に示す状態選択情報、図12の(c)に示すプロジェクト実行情報、図12の(d)に示すプロジェクト予告情報、図12の(e)に示す告知情報、図12の(f)に示す特別演出情報、および、図12の(g)に示す一斉動作情報等の特定情報に関する管理情報の更新操作があったか否かを判断する(S311)。
具体的に、設定操作部355は、前述のように、稼動期間別演出選択情報、状態選択情報、プロジェクト実行情報、プロジェクト予告情報、告知情報、特別演出情報、および、一斉動作情報等の特定情報に関する管理情報を指定して設定する(新規設定および更新設定を含む)操作が可能な操作部(少なくとも情報を指定する機能と、数値データを入力する機能とを有する操作部)であり、遊技場の店員が、設定する対象となる管理情報を指定して設定データを入力する設定操作をすることが可能である。
S311により管理情報の設定操作があったと判断したときは、その設定操作に応じて、RAM354に記憶されている該当する管理情報を新規設定または更新設定し(S312)、後述するS313に進む。S312では、管理情報の設定操作があったときに、設定前の管理情報をRAM354から読出して変動表示装置9に表示するとともに、設定後の管理情報をRAM354に書込んで変動表示装置9に表示する。このように、稼動期間別演出選択情報、状態選択情報、プロジェクト実行情報、プロジェクト予告情報、告知情報、特別演出情報、および、一斉動作情報等の特定情報に関して、設定操作部355を操作することにより、RAM354に記憶されている管理情報を新規設定または更新設定することができる。一方、S311により管理情報の設定操作がなかったと判断したときは、そのままS313に進む。
S313では、RTCM100からRTCM100が計時している現在の計時値(年,月,日,曜日,時,分,秒)の情報(以下、日時情報という)を取得する。そして、RAM354から、図12の(c)に示すプロジェクト実行情報の取得(S314)、図12の(d)に示すプロジェクト予告情報の取得(S315)、図12の(e)に示す告知情報の取得(S316)、図12の(f)に示す特別演出情報の取得(S317)、図12の(b)に示す状態選択情報の取得(S318)、および、図12の(g)に示す一斉動作情報の取得(S319)を行なう。
次に、パチンコ遊技機1の稼動開始日時が設定済み(RAM354の稼動開始日時記憶領域に稼動開始日時として登録(記憶)されていること)であるか否かを判断する(S320)。S320では、稼動開始日時設定済フラグがセットされているか否かに基づいて、稼動開始日時が設定済みであるか否かを判断する。稼動開始日時設定済フラグは、稼動開始日時が登録されたときに、後述する図37のS368によりセットされるフラグである。
稼動開始日時が設定済みではないと判断したときは、パチンコ遊技機1の稼動開始日時を設定するための処理である稼動開始日時設定処理を実行し(S321)、後述するS322に進む。稼動開始日時設定処理の内容については、図37を用いて後述する。一方、稼動開始日時が設定済みであると判断したときは、そのままS322に進む。
S322では、S313により取得した日時情報と、S315により取得したプロジェクト予告情報とに基づいて、現在の日時がプロジェクト予告情報テーブルに登録されているいずれかのプロジェクト予告の設定時期と一致するか否かを判断する。プロジェクト予告の設定時期と一致しないと判断したときは、後述するS323に進む。一方、プロジェクト予告の設定時期と一致すると判断したときは、当該プロジェクト予告が実行設定済みであるか否かを判断する(S323)。
ここで、プロジェクト予告が実行設定済みであるという意味は、プロジェクト予告を実行するための各種データ設定が行なわれていることをいう。具体的に、S323では、設定時期と一致したプロジェクト予告が実行設定済みであることを示すプロジェクト予告実行設定済フラグがセットされているか否かに基づいて、プロジェクト予告が実行設定済みであるか否かを判断する。
プロジェクト予告が実行設定済みであると判断したときは、後述するS326に進む。一方、プロジェクト予告が実行設定済みではないと判断したときは、当該プロジェクト予告を実行するためのデータの設定を行なう(S324)。具体的に、S324では、たとえば、図19の(b),(c)に示すようなプロジェクト予告を表示するための画像データ等のデータの設定を行なう。そして、当該プロジェクト予告を実行するためのデータがS324により設定されたことに応じて、当該プロジェクト予告の実行設定済フラグをセットし(S325)、S326に進む。これにより、S324により設定されたデータに基づいて、後述する図41のS417によりプロジェクト予告が実行されることとなる。
S326では、S313により取得した日時情報と、S314により取得したプロジェクト実行情報とに基づいて、現在の日時がプロジェクト実行情報テーブルに登録されているいずれかのプロジェクトの設定時期と一致するか否かを判断する。プロジェクトの設定時期と一致しないと判断したときは、後述するS331に進む。一方、プロジェクトの設定時期と一致すると判断したときは、当該プロジェクトが実行設定済みであるか否かを判断する(S327)。
ここで、プロジェクトが実行設定済みであるという意味は、プロジェクトを実行するための各種データ設定が行なわれていることをいう。具体的に、S327では、設定時期と一致したプロジェクトが実行設定済みであることを示すプロジェクト実行設定済フラグがセットされているか否かに基づいて、プロジェクトが実行設定済みであるか否かを判断する。
プロジェクトが実行設定済みであると判断したときは、後述するS331に進む。一方、プロジェクトが実行設定済みではないと判断したときは、図12の(a)に示す稼動期間別演出選択情報等の演出情報をRAM354から取得する(S328)。そして、当該プロジェクトを実行するためのデータの設定を行なう(S329)。具体的に、S329では、プロジェクトに応じて、前述の演出種類選択データを変更することにより演出種類の変更等のプロジェクト情報が示す状況を実現させるためのデータの設定を行なうことにより、図19の(d)に示すように変動表示装置9での表示に用いられる演出種類の変更が実行できるようにする。
ここで、プロジェクト情報が示す状況を実現させるためのデータの設定には、たとえば、RAM354に記憶されている前述の演出種類選択データが示す演出種類を変更すること、変動パターンコマンドに応じて選択する変動パターンの演出の選択対象を変更するためのデータを設定すること、および、選択ボタン358による演出種類の選択を許可するためのデータを設定することが含まれる。そして、当該プロジェクトを実行するためのデータがS329により設定されたことに応じて、当該プロジェクトの実行設定済フラグをセットし(S330)、S331に進む。これにより、後述する図41のS414によりプロジェクトが実行されると、前述のように、S329により設定されたデータに基づいて、プロジェクトが実行されることとなる。
S331では、S313により取得した日時情報と、S316により取得した告知情報とに基づいて、現在の日時曜日が告知情報テーブルに登録されているいずれかの告知の設定時期(曜日および時刻)と一致するか否かを判断する。具体的に、S331においては、日時情報に基づいて、何曜日であるかの判定を行なった後、曜日単位で異なる告知情報の告知の開始時刻が設定された図12(e)の告知情報テーブルを用いて、現在の日時が告知の開始時期と一致するか否かを判断する。告知の設定時期と一致しないと判断したときは、後述するS335に進む。一方、告知の設定時期と一致すると判断したときは、当該告知が実行設定済みであるか否かを判断する(S332)。
ここで、告知が実行設定済みであるという意味は、告知を実行するための各種データ設定が行なわれていることをいう。具体的に、S332では、設定時期と一致した告知が実行設定済みであることを示す告知実行設定済フラグがセットされているか否かに基づいて、告知が実行設定済みであるか否かを判断する。
告知が実行設定済みであると判断したときは、後述するS335に進む。一方、告知が実行設定済みではないと判断したときは、当該告知を実行するためのデータの設定を行なう(S333)。具体的に、S333では、図21の(b)に示す本日イベント、図21の(f)に示す店長一押し台、図22の(j)に示すおすすめ台、図12の(e)に示す特別演出予告、および、図12の(e)に示す特殊リーチ予告のような告知を表示するための画像データ等のデータの設定を行なう。
そして、当該告知を実行するためのデータがS332により設定されたことに応じて、当該告知の実行設定済フラグをセットし(S334)、S335に進む。これにより、後述する図41のS420により告知が実行されると、S333により設定されたデータに基づいて、告知が実行されることとなる。
S335では、S313により取得した日時情報と、S317により取得した特別演出情報とに基づいて、現在の日時が特別演出情報テーブルに登録されている特別演出実行開始時期と一致するか否かを判断する。具体的に、S355においては、日時情報に基づいて、何曜日であるかの判定と祝日であるか否かの判定とを行なった後、曜日単位で異なる特別演出の開始時刻が設定された図12(f)の特別演出情報テーブルを用いて、現在の日時が特別演出実行開始時期と一致するか否かを判断する。
ここで、S313により取得した日時情報に特定される日が祝日であるかどうかは、RTCM100の計時値だけでは判別できない(曜日は判別可能)ので、制御用ROM84において、毎年の祝日の月日を示すデータである祝日データを記憶しておく。そして、S335においては、S313により取得した日時情報により特定される日が祝日であるかどうかについての判断を、このような祝日データを用いることにより行なう。これにより、祝日であるときには、祝日について設定されたタイミングで特別演出が実行される。
S335により、特別演出実行開始時期と一致すると判断したときは、特別演出実行許可フラグをセットし(S336)、後述するS338に進む。ここで、特別演出実行許可フラグとは、前述の特別演出の実行を許可するためにセットされるフラグをいう。特別演出実行許可フラグがセットされているときには特別演出の実行が許可され、特別演出実行許可フラグがセットされていないときには特別演出の実行が許可されない。一方、特別演出実行開始時期と一致しないと判断したときは、そのまま後述するS338に進む。
S338では、S313により取得した日時情報と、S318により取得した状態選択情報とに基づいて、現在の日時が第1状態テーブルを選択する時期と一致するか否かを判断する。
第1状態テーブルを選択する時期と一致すると判断したときは、第1状態フラグをセットし(S339)、後述するS341に進む。ここで、第1状態フラグとは、演出の種類を選択決定するために用いるテーブルとして、第1状態テーブルを選択するためにセットされるフラグをいう。第1状態フラグがセットされているときには、後述する図39の図柄変動開始処理において演出の種類を選択決定するときに、第1状態テーブルが用いられるようになる。
一方、第1状態テーブルを選択する時期と一致しないと判断したとき、すなわち、第2状態テーブルを選択する時期と一致したときは、第2状態フラグをセットし(S340)、後述するS341に進む。ここで、第2状態フラグとは、演出の種類を選択決定するために用いるテーブルとして、第2状態テーブルを選択するためにセットされるフラグをいう。第2状態フラグがセットされているときには、後述する図39の図柄変動開始処理において演出の種類を選択決定するときに、第2状態テーブルが用いられるようになる。
S341では、S313により取得した日時情報と、S319により取得した一斉動作情報とに基づいて、現在の日時が一斉デモ表示の開始時期と一致するか否かを判断する。一斉デモ表示の開始時期と一致すると判断したときは、一斉デモ表示フラグをセットし(S342)、S343に進む。ここで、一斉デモ表示フラグとは、一斉デモ表示を実行するときにセットされるフラグをいう。一斉デモ表示フラグがセットされたときには、図43のデモ表示処理において、一斉デモ表示の実行が開始される。一方、一斉デモ表示の開始時期と一致しないと判断したときは、そのままS343に進む。
S343では、S313により取得した日時情報と、S319により取得した一斉動作情報とに基づいて、現在の日時が一斉デモ表示の終了時期と一致するか否かを判断する。一斉デモ表示の終了時期と一致すると判断したときは、一斉デモ表示フラグをリセットし(S344)、S345に進む。一斉デモ表示フラグがリセットされたときには、図43のデモ表示処理において、一斉デモ表示の実行が終了される。一方、一斉デモ表示の終了時期と一致しないと判断したときは、そのままS345に進む。
S345では、S313により取得した日時情報と、S319により取得した一斉動作情報とに基づいて、現在の日時が一斉演出開始時期と一致するか否かを判断する。一斉演出の開始時期と一致すると判断したときは、一斉演出フラグをセットし(S346)、S347に進む。ここで、一斉演出フラグとは、一斉演出を実行するときにセットされるフラグをいう。一斉演出フラグがセットされたときには、図38の一斉演出処理において、一斉演出の実行が開始される。一方、一斉演出の開始時期と一致しないと判断したときは、そのままS347に進む。
S347では、S313により取得した日時情報と、S319により取得した一斉動作情報とに基づいて、現在の日時が一斉演出終了時期と一致するか否かを判断する。一斉演出の開始時期と一致すると判断したときは、一斉演出フラグをリセットし(S348)、リターンする。一斉演出フラグがリセットされたときには、図38の一斉演出処理において、一斉演出の実行が終了される。一方、一斉演出の終了時期と一致しないと判断したときは、リターンする。
図37は、図36のS321による稼動開始日時設定処理を示すフローチャートである。稼動開始日時設定処理においては、次のような処理が行なわれる。
まず、前述した連続稼動時間計測フラグがセットされているか否かを判断する(S361)。連続稼動時間計測フラグがセットされていないと判断したときは、前述のS313により取得した日時情報に基づいて、その時点でのRTCM100の計時値(年,月,日,曜日,時,分,秒)を連続稼動時間計測開始時として、RAM354に設けられた連続稼動時間計測開始時記憶領域に記憶させる(S372)。
そして、連続稼動時間計測フラグをセットし(S373)、リターンする。これにより、S372により記憶された連続稼動時間計測開始時から稼動開始日時を設定するための計時が開始されることとなる。一方、連続稼動時間計測フラグがセットされていると判断したときは、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かを判断する(S362)。
変動パターンコマンド受信フラグがセットされていないと判断したときは、後述するS364に進む。一方、変動パターンコマンド受信フラグがセットされていると判断したときは、連続稼動時間計測中に特別図柄および飾り図柄の変動表示が行なわれた回数を計数するためのカウンタである変動回数カウンタ(初期値は「0」)を「1」加算更新させ(S363)、S364に進む。
S364では、前述のS313により取得した日時情報と、RAM354に記憶されている連続稼動時間計測開始時の情報とに基づいて、連続稼動時間計測開始時からの経過時間としての連続稼動時間を演算して求める(S364)。そして、S364により求められた連続稼動時間が予め定められた稼動開始時判定値(たとえば、2時間)に到達したか否かを判断する(S365)。稼動開始時判定値に到達していないと判断したときは、リターンする。一方、稼動開始時判定値に到達したと判断したときは、前述の変動回数カウンタの値が予め定められた稼動決定値(たとえば、1回)以上となっているか否かを判断する(S366)。なお、稼動決定値は、1回に設定されてもよく、複数回に設定されてもよい。
変動回数カウンタの値が稼動決定値以上となっていないと判断したときは、稼動状態となっていないと判断し、その後の処理において不要となるデータを初期化するために、RAM354に記憶されている連続稼動時間計測開始時のデータを消去し(S370)、連続稼動時間計測フラグをリセットする(S371)。そのとき、変動回数カウンタの値は初期値にリセットされる(図示省略)。そして、リターンする。一方、変動回数カウンタの値が稼動決定値以上となっていると判断したときは、稼動状態となっていると判断し、RAM354に設けられた稼動開始日時記憶領域に稼動開始日時として登録(記憶)する(S367)。そして、稼動開始日時が登録されたことに応じて、前述の稼動開始日時設定済フラグをセットする(S368)。
次に、S367により登録された稼動開始日時の情報に基づいて、図12に示す稼動期間別演出選択情報テーブル、状態選択情報テーブル、プロジェクト実行情報テーブル、プロジェクト予告情報テーブル、告知情報テーブル、特別演出情報テーブル、および、一斉動作情報テーブルを前述したような方法で作成する等、各種の管理情報を設定する処理が行なわれ(S369)、リターンする。
S369により作成されるデータテーブルは、前述したような各種データのデフォルト値が設定されたデータテーブルであり、その後、各データテーブルのデータは、図36のS311およびS312の処理が実行されることにより、設定操作部355からのデータ入力に基づいて、任意に変更することができる。このように、稼動期間別演出選択情報テーブル、状態選択情報テーブル、プロジェクト実行情報テーブル、プロジェクト予告情報テーブル、告知情報テーブル、特別演出情報テーブル、および、一斉動作情報テーブルのそれぞれのデータは、登録された稼動開始日時を基準日時として設定される。
S369において、たとえば、稼動期間別演出選択情報テーブルとしては、登録された稼動開始日時から第3週目の日(21日後の日)までが第1稼動期間、登録された稼動開始日時から第4週目の日(21日後の日)から第6週目の日(42日後の日)までが第2稼動期間、登録された稼動開始日時から第7週目の日(42日後の日)から第9週目の日(63日後の日)までが第4稼動期間というように稼動期間が設定された稼動期間別演出選択情報テーブルが作成される(図12の(a)参照)。
また、状態選択情報テーブルとしては、登録された稼動開始日時に基づいて、月曜日について第1状態テーブル、火曜日〜日曜日の毎日について第2状態テーブルが設定された稼動期間別演出選択情報テーブルが作成される(図12の(b)参照)。
また、プロジェクト実行情報テーブルとしては、登録された稼動開始日時から21日後の日時がプロジェクト1の実行日時、登録された稼動開始日時から42日後の日時がプロジェクト2の実行日時、登録された稼動開始日時から63日後の日時がプロジェクト3の実行日時として設定された稼動期間別演出選択情報テーブルが作成される(図12の(c)参照)。
また、プロジェクト予告情報テーブルとしては、登録されたプロジェクト1、プロジェクト2、および、プロジェクト3等のそれぞれについて、実行日時から4日前の日時が第1予告の日時、実行日時から3日前の日時が第2予告の日時、実行日時から2日前の日時が第3予告の日時、実行日時から1日前の日時が第4予告、実行日時から6時間前の日時が第5予告の日時、実行日時から3時間前の日時が第6予告の日時、実行日時から1時間前の日時が第7予告の日時として設定されたプロジェクト予告情報テーブルが作成される(図12の(d)参照)。
また、告知情報テーブルとしては、登録された稼動開始日時を基準にして、日曜日の第1の所定時刻に本日イベント告知、日曜日の第2の所定時刻に店長一押し台告知、木曜日,金曜日,日曜日の第3の所定時刻におすすめ台告知、月曜日〜日曜日の毎日における第4の所定時刻に特別演出予告、月曜日〜日曜日の毎日における第5の所定時刻に特殊リーチ予告が設定された告知情報テーブルが作成される(図12の(e)参照)。
また、特別演出情報テーブルとしては、登録された稼動開始日時を基準にして、月曜日〜日曜日(祝日も含む)の毎日において第1の所定時刻および第2の所定時刻に第1特別演出が設定され、土曜日,日曜日,祝日において第3の所定時刻および第4の所定時刻に第2特別演出が設定された特別演出情報テーブルが作成される(図12の(f)参照)。
また、一斉動作情報テーブルとしては、登録された稼動開始日時を基準にして、月曜日〜日曜日の毎日において、第1の所定時刻に一斉デモ表示(1)、第2の所定時刻に一斉デモ表示(2)、第3の所定時刻に一斉演出(1)、第4の所定時刻に一斉演出(2)が設定された一斉動作情報テーブルが作成される(図12の(g)参照)。
図37においては、連続稼動時間が所定時間に達し、かつ、変動パターンコマンドを所定回数以上受信したときに、稼動状態となっていると判断する例を示した。しかし、これに限らず、稼動状態となっていると判断する条件としては、たとえば、10分間に少なくとも1回変動パターンコマンドを受信した状態が2時間連続するというような、第1の設定時間中に少なくとも1回変動パターンコマンドを受信した状態が第1の設定時間よりも長い第2の設定時間連続するという条件等のその他の条件を用いるようにしてもよい。
つまり、稼動状態となっていると判断する条件としては、パチンコ遊技機1が稼動している状態を、変動表示が実行されたというようなパチンコ遊技機1の挙動を捉えて判断するようなものであればどのような条件を用いてもよい。したがって、図柄情報コマンド、および、図柄停止コマンドのような変動パターンコマンド以外の演出制御コマンドを、パチンコ遊技機1の挙動を捉えることができるコマンドとして用いるようにしてもよい。
図38は、図33のS207による一斉演出処理を示すフローチャートである。一斉演出処理においては、次のような処理が行なわれる。
まず、前述の一斉演出フラグがセットされているか否かを判断する(S381)。一斉演出フラグがセットされていないと判断したときは、後述するS385に進む。一方、一斉演出フラグがセットされていると判断したときは、前述のような装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、および、右枠ランプ28cを用いたランプ演出による一斉演出を実行させる(S382)。そして、一斉演出優先実行フラグがセットされているか否かを判断する(S383)。
ここで、一斉演出優先実行フラグとは、装飾ランプ25等のランプを用いた演出に関し、一斉演出を優先的に実行させるときにセットされるフラグをいう。一斉演出優先実行フラグがセットされているときには、演出制御プロセス処理において画像を表示するプロセス(後述する図柄変動開始処理、図柄変動中処理、図柄停止待ち処理、大当り表示処理、大当り遊技中処理、および、大当り遊技終了処理)で行なわれる装飾ランプ25等のランプを用いた演出に関し、通常用いられるランプ駆動による演出(以下、通常のランプ演出という)が禁止され、一斉演出が優先的に実行される。
つまり、パチンコ遊技機1において変動表示の実行等に基づいてランプを用いた演出が実行中であっても、一斉演出を実行するタイミングになると、実行中の通常のランプ演出に割込む形で、ランプを用いた一斉演出が優先的に実行される。ただし、演出制御プロセス処理での変動表示の画像等の画像表示は、そのまま維持される。これにより、遊技機設置島200において、各パチンコ遊技機1での演出の実行状況に関わらず、遊技機設置島200内のすべてのパチンコ遊技機1において一斉に、一斉演出を実行させることができる。
S383で一斉演出優先実行フラグがセットされていないと判断したときは、一斉演出優先実行フラグをセットし(S384)、リターンする。これにより、一斉演出の開始時には一斉演出優先実行フラグがセットされる。一方、S383で一斉演出優先実行フラグがセットされていると判断したときは、そのままリターンする。
また、前述のS381により一斉演出フラグがセットされていないと判断してS385に進んだときは、一斉演出優先実行フラグがセットされているか否かを判断する(S385)。一斉演出優先実行フラグがセットされていると判断したときには、一斉演出優先実行フラグをリセットし(S386)、リターンする。これにより、一斉演出の終了時には一斉演出優先実行フラグがリセットされる。一方、S385で一斉演出優先実行フラグがセットされていないと判断したときは、そのままリターンする。
次に、図33のS208による演出制御プロセス処理について説明する。図39は、演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、S400aによる特別演出処理を実行するとともに、演出制御プロセスフラグの値に応じてS400〜S407のうちいずれかの処理を実行する。各処理において、以下のような処理が実行される。
演出制御プロセス処理では、まず、特別演出の実行条件が成立したときに図24〜図27を用いて一例を説明した特別演出をするための特別演出処理を実行する(S400a)。特別演出処理の内容については、図40を用いて後述する。その後、演出制御プロセスフラグの値に応じて、以下に示すようなS400〜S407のうちのいずれかの処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S400):変動パターンコマンドを受信したか否かを確認し、変動パターンコマンドが受信されたことを確認したときには、演出制御プロセスフラグの値をS402の図柄変動開始処理に応じた値に更新する。また、変動パターンコマンドが受信されずにデモ表示コマンドが受信されたことを確認したときには、デモ表示処理への移行条件の成立後に演出制御プロセスフラグの値をS401のデモ表示処理に応じた値に更新する。変動パターンコマンド受信待ち処理の内容については、図41を用いて後述する。
デモ表示処理(S401):デモ表示コマンドが受信されてから所定時間に亘り変動パターンコマンドを受信しないとき、すなわち、所定時間(たとえば、60秒間)に亘り保留記憶数が「0」で変動表示が行なわれないときには、デモ表示処理において、前述の通常デモ表示を実行させる。また、一斉デモ表示を実行する条件が成立したときには、前述の一斉デモ表示を実行させる。また、変動パターンコマンドが受信されたときには、演出制御プロセスフラグの値をS402の図柄変動開始処理に応じた値に更新する。デモ表示処理の内容については、図43を用いて後述する。
図柄変動開始処理(S402):飾り図柄の変動表示について、受信した図柄情報コマンドおよび変動パターンコマンド等の変動表示の開始に用いるデータに基づいて、変動表示結果(停止図柄の組合せ)および変動パターンを選択し、変動表示を開始させる。より具体的に、演出制御用マイクロコンピュータ800は、受信した図柄情報コマンドおよび変動パターンコマンド等のデータに基づいて、前述したような決定方法により、はずれ図柄の組合せ、および、大当り図柄の組合せ等の変動表示における飾り図柄の表示結果を選択する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ800は、変動パターンコマンドと、変動パターンコマンドに応じて選択される飾り図柄の変動パターンとの対応関係を示すデータテーブルが、制御ROM84に記憶されており、そのデータテーブルで設定されている関係に基づいて、受信した変動パターンコマンドに対応して、実行する変動パターンを選択する。
図柄変動開始処理では、前述のように変動パターンを選択するが、本実施の形態のパチンコ遊技機1は変動パターンに応じて選択される演出種類を選択するために用いられるテーブルが曜日により異なるように設定されている。このため、図柄変動開始処理において、大当りとなるときと、はずれリーチとなるときとのそれぞれの演出種類を選択するときには、前述した第1状態フラグと第2状態フラグとのどちらがセットされているかを確認し、フラグがセットされている方のテーブルを選択し、そのテーブルを用いて、実行する演出の種類を決定する。これにより、曜日に応じて、特殊リーチが選択可能な日と特殊リーチが選択不可能な日とを設けることができる。
そして、図柄変動開始処理では、選択決定した変動パターンに応じて変動表示時間を設定し、変動表示装置9における飾り図柄(左,中,右図柄)の変動を開始させる。その後、演出制御プロセスフラグの値をS403の図柄変動中処理に応じた値に更新する。
図柄変動中処理(S403):変動表示装置9での変動表示の変動パターンを構成する各変動状態(変動速度等)の切替えタイミングを制御するとともに、設定された変動時間の終了を監視する。そして、設定された変動時間が終了したときに、たとえば、飾り図柄の左,中,右図柄を仮停止させ、表示結果が確定せずに図柄が揺れている揺れ変動状態とする制御を行なう。その後、演出制御プロセスフラグの値をS404の図柄停止待ち処理に応じた値に更新する。
なお、図11で示した第1特別大当りリーチや第2特別大当りリーチによる変動表示が行なわれている場合、大当り図柄の組合せを一旦停止表示させた後、大当り図柄の組合せを構成したまま再度変動表示が開始されて、確変大当り図柄の組合せに成り上がるか否かを報知する昇格演出が行なわれる。
図柄停止待ち処理(S404):変動パターンに対応する変動表示時間が経過して飾り図柄の全図柄停止を指示する図柄停止コマンドを受信していたら、変動表示装置9での飾り図柄の変動表示を停止(たとえば、前述の揺れ変動状態を停止)し、変動表示結果としての停止図柄を導出表示する制御を行なう。その後、変動表示装置9での飾り図柄の停止図柄が大当り表示結果となるときは、演出制御プロセスフラグの値をS405の大当り表示処理に応じた値に更新する。
一方、変動表示装置9での飾り図柄の停止図柄がはずれ表示結果となるときは、演出制御プロセスフラグの値をS400の変動パターンコマンド受信待ち処理に応じた値に更新する。さらに、図柄停止待ち処理においては、図柄停止待ち処理の終了後に移行する変動パターンコマンド受信待ち処理において直前の(前回の)変動表示が大当り遊技状態となった変動表示であるか否かを示す直前変動表示データとして、直前の変動表示がはずれ表示結果となったことを示す直前はずれデータをRAM85に格納する。
大当り表示処理(S405):大当り開始コマンドを受信したことに基づいて、変動表示装置9での飾り図柄の変動表示の終了後、大当り遊技状態となるときに、大当り開始時における表示を行なう。その後、演出制御プロセスフラグの値をS406の大当り遊技中処理に応じた値に更新する。
大当り遊技中処理(S406):大当り遊技状態中における演出を行なう表示である大当り遊技中演出の表示をする制御を行なう。たとえば、大当り遊技状態における各ラウンド中の各種演出、および、各ラウンド間のインターバル期間中の各種演出等の大当り遊技状態中における演出をするための表示が実行される。そして、大当り遊技中処理が終了すると、演出制御プロセスフラグの値をS407の大当り遊技終了処理に応じた値に更新する。なお、大当り遊技中処理の詳細な説明については、図49を用いて後述する。
大当り遊技終了処理(S407):大当り終了コマンドを受信したことに基づいて、大当り遊技状態を終了させるときの演出としてのエンディング表示処理を行なう。なお、エンディング表示処理の詳細な説明については、図50を用いて後述する。エンディング表示処理が終了すると、さらに、大当り終了コマンドが示す大当りの種類に基づいて、現在の遊技状態が低確低ベース状態、および、高確高ベース状態のうちどの状態に属するかを示す確率・ベース状態データをRAM85に格納する。その後、演出制御プロセスフラグの値をS400の変動パターンコマンド受信待ち処理に応じた値に更新する。このような確率・ベース状態データとしては、初期値として、低確低ベース状態を示すデータが格納され、その後、大当り遊技状態が発生するごとに書換えられる。大当り終了コマンドに基づいて通常大当りであることが示されたときには、低確低ベース状態を示すデータが確率・ベース状態データとして格納される。また、大当り終了コマンドに基づいて確変大当りであることが示されたときには、高確高ベース状態を示すデータが格納される。
さらに、大当り遊技終了処理においては、大当り遊技終了処理の終了後に移行する変動パターン受信待ち処理において前述したような直前の変動表示が大当り遊技状態となった変動表示であるか否かを示す直前変動表示データとして、直前の変動表示が大当り表示結果となったことを示す直前大当りデータをRAM85に格納する。この場合の直前大当りデータは、大当り終了コマンドに基づいて、確変大当り、および、通常大当りのいずれの種類の大当りであるかを特定可能なデータである。
図40は、図39のS400aによる特別演出処理を示すフローチャートである。特別演出処理においては、次のような処理が行なわれる。
まず、前述の特別演出実行許可フラグがセットされているか否かを判断する(S480)。特別演出実行許可フラグがセットされていないと判断したときは、特別演出を実行しないようにするために、リターンする。一方、特別演出実行許可フラグがセットされていると判断したときは、現在が大当り遊技状態中であるかどうかを判断する(S481)。具体的に、S481では、演出制御プロセス処理で用いられているプロセスフラグの値が、大当り表示中処理(S405)〜大当り遊技終了処理(S407)のいずれかに対応する値であるときに、大当り遊技状態中であると判断する。
S481により大当り遊技状態中であると判断したときは、特別演出を行なわないために、リターンする。一方、S481により変動表示中または大当り遊技状態中ではないと判断したときは、第1特別演出が実行中であることを示すフラグである第1特別演出実行フラグ、または、第2特別演出が実行中であることを示すフラグである第2特別演出実行フラグがセットされているかどうかを判断する(S482)。ここで、第1特別演出実行フラグは、第1特別演出の開始時において、後述するS485によりセットされる。第2特別演出実行フラグは、第2特別演出の開始時において、後述するS487によりセットされる。
なお、大当り遊技状態中に限らず、飾り図柄の変動表示中においても、特別演出が開始されないようにしてもよい。また、特別リーチまたは特殊リーチの表示中には特別演出を行なわない等、予め定められた特定の演出(特別な演出)実行中には特別演出が行なわないようにしてもよい。また、確変状態中には特別演出を行なわないようにしてもよい。また、時短状態中には特別演出を行なわないようにしてもよい。また、大当り遊技状態中も含み、どのような状態においても特別演出を行なうようにしてもよい。ただし、そのような場合には、特別演出としては、ミッション演出を行なわずに背景画像を変更する等、通常行なわれる特定の演出のみを変更する演出を実行することが好ましい。
第1特別演出実行フラグまたは第2特別演出実行フラグがセットされていないと判断したときは、特別演出の実行が許可されているが、まだ特別演出の実行が開始されていない状態であり、第1特別演出と第2特別演出とのどちらかを開始させる必要がある状態である。S482で第1特別演出実行フラグと第2特別演出実行フラグとのいずれかがセットされていると判断したときには、特別演出の実行中の状態であり、後述するS489に進む。一方、S482で第1特別演出実行フラグまたは第2特別演出実行フラグがセットされていないと判断したときは、第1特別演出と第2特別演出とのどちらかを開始させるかを判断するために、特定情報管理処理のS317により取得した特別演出情報に示された特別演出のうち、特定情報管理処理のS313により取得した現在の日時情報により特定される現在時刻以前の時刻のうち現在の時刻から近い時刻(現在時刻と同時刻になるときと、現在時刻よりも前の時刻になるときとがある)に開始される設定がされた特別演出が第1特別演出と第2特別演出とのどちらであるかを判断することにより、第1特別演出の開始時であるか否かを判定する(S483)。
前述したように特別演出は、大当り遊技状態中には実行できないようにされているので、大当り遊技状態中において特別演出を実行する時刻になって特別演出実行許可フラグがセットされても、大当り遊技状態が終了することを待って実行される。これにより、特別演出は、特別演出情報テーブルにより設定された時刻よりも後の時刻で実行される場合もあるので、S483では、現在時刻以前の時刻のうち現在の時刻から近い時刻に開始される設定がされた特別演出を対象として、第1特別演出と第2特別演出とのどちらであるかを判断するのである。
S483により第1特別演出の開始時であると判定したときは、前述のような第1特別演出を開始させるための処理を行なう(S484)。S484では、第1特別演出のミッションの内容を予め定められた複数種類のミッションから、以下に示すようにRWから抽出したカウントの値に基づきランダムに選択決定し、決定したミッションの種類を示すデータをRAM85に記憶する。この実施の形態では、第1特別演出のミッションの基本的な達成条件が、RWから抽出したカウントの値に基づきランダムに選択決定した図柄でのリーチを20分以内に出現させることである。
S484においては、RWからカウント値を抽出し、そのRWからのカウント値とミッションの種類(たとえば、「1」の図柄でのリーチを出すことが達成条件である第1のミッション、「2」の図柄でのリーチを出すことが達成条件である第2のミッション、「3」の図柄でのリーチを出すことが達成条件である第3のミッション、「4」の図柄でのリーチを出すことが達成条件である第4のミッション、「5」の図柄でのリーチを出すことが達成条件である第5のミッション、「6」の図柄でのリーチを出すことが達成条件である第6のミッション、「7」の図柄でのリーチを出すことが達成条件である第7のミッション、「8」の図柄でのリーチを出すことが達成条件である第8のミッション、「9」の図柄でのリーチを出すことが達成条件である第9のミッション、および、「0」の図柄でのリーチを出すことが達成条件である第10のミッションというような複数種類のミッション)との関係が設定された第1ミッション選択データテーブルを用いて、実行するミッションの種類を選択決定し、決定したミッションの種類を示すミッション種類データをRAM85に記憶する。
そして、S484では、選択決定したミッションの種類に応じて、たとえば、図23の(a1)に示すような第1の特別演出開始表示(「20分以内に7でリーチを出せ!」というような表示)を行ない、ミッションの達成条件を表示するとともに、背景画像の色を第1特別演出が行なわれる期間中の色として予め定められた色に変化させる。ミッション演出の開始時における演出表示については、飾り図柄の変動表示が実行されていない状態では、図23の(a1)に示すように第1の特別演出開始表示を変動表示装置9の画面全体を用いて表示させる。一方、飾り図柄の変動表示が実行されている状態では、ミッション演出の開始時における演出表示は、変動表示装置9の画面の一部(図24等参照)を第1の特別演出開始表示の表示領域として割当て、その割当てられた表示領域において、第1の特別演出開始表示の画像を縮小して表示させる。
なお、第1特別演出におけるミッションの種類としては、ミッションの達成条件におけるミッション期間の条件が異なる複数種類のミッションを設けて選択するようにしてもよく、ミッション期間の条件、および、リーチ図柄の条件の両方が異なる複数種類のミッションを設けて選択するようにしてもよい。
次に、前述の第1特別演出実行フラグをセットし(S485)、後述するS488に進む。このように第1特別演出実行フラグをセットすることにより、第1特別演出が実行中であることが示される。
一方、前述のS483により第1特別演出の開始時ではないと判定したときは、第2特別演出の開始時であり、前述したような第2特別演出を開始させるための処理を行なう(S486)。具体的に、S486では、第2特別演出のミッションの内容を予め定められた複数種類のミッションから、以下に示すようにRWから抽出したカウントの値に基づきランダムに選択決定し、決定したミッションの種類を示すデータをRAM85に記憶する。この実施の形態では、第2特別演出のミッションの基本的な達成条件が、RWから抽出したカウントの値に基づきランダムに選択決定した図柄を左変動表示領域に20分以内に出現させることである。
S486においては、RWからカウント値を抽出し、そのRWからのカウント値とミッションの種類(たとえば、左変動表示領域に、「1」の図柄を出すことが達成条件である第1のミッション、「2」の図柄を出すことが達成条件である第2のミッション、「3」の図柄を出すことが達成条件である第3のミッション、「4」の図柄を出すことが達成条件である第4のミッション、「5」の図柄を出すことが達成条件である第5のミッション、「6」の図柄を出すことが達成条件である第6のミッション、「7」の図柄を出すことが達成条件である第7のミッション、「8」の図柄を出すことが達成条件である第8のミッション、「9」の図柄を出すことが達成条件である第9のミッション、および、「0」の図柄を出すことが達成条件である第10のミッションというような複数種類のミッション)との関係が設定された第2ミッション選択データテーブルを用いて、実行するミッションの種類を選択決定し、決定したミッションの種類を示すミッション種類データをRAM85に記憶する。
そして、S486では、選択決定したミッションの種類に応じて、たとえば、図23の(b4)に示すような第2の特別演出開始表示(「20分以内に7を左にとめろ!」というような表示)を行ない、ミッションの達成条件を表示するとともに、背景画像の色を第2特別演出が行なわれる期間中の色として予め定められた色に変化させる。ミッション演出の開始時における演出表示については、飾り図柄の変動表示が実行されていない状態では、図23の(b4)に示すように第2の特別演出開始表示を変動表示装置9の画面全体を用いて表示させる。一方、飾り図柄の変動表示が実行されている状態では、ミッション演出の開始時における演出表示は、変動表示装置9の画面の一部(図24等参照)を第2の特別演出開始表示の表示領域として割当て、その割当てられた表示領域において、第2の特別演出開始表示の画像を縮小して表示させる。
次に、前述の第2特別演出実行フラグをセットし(S487)、後述するS488に進む。このように第2特別演出実行フラグをセットすることにより、第2特別演出が実行中であることが示される。
S488では、S313で読出した日時情報に基づいて、現在の時刻を、特別演出を開始したときの時刻を示すデータである特別演出開始時データとしてRAM85に記憶し、リターンする。ここで、特別演出開始時データは、RTCM100の計時値に基づいて、特別演出が実行されている時間であるミッション実行中時間を計時するために用いられるデータであり、特別演出の実行開始時の時刻を特定する。たとえば、RTCM100の計時値が、特別演出開始時データとして記憶された時刻から20分経過した時刻となったときに、特別演出の終了条件が成立したと判断することができる。
前述したS482により第1特別演出実行フラグと第2特別演出実行フラグとのいずれかがセットされていると判断したときには、第1特別演出と第2特別演出とのうちどちらかの特別演出が実行中の状態であり、その実行中の特別演出の終了条件が成立したか否かを判断する(S489)。
具体的に、S489では、特別演出の開始時から所定時間(たとえば、20分間)内に大当りが発生したときという第1の終了条件と、S313で読出したRTCM100の計時値が、特別演出開始時データとして記憶された時刻から所定時間経過(20分経過)したときという第2の終了条件とのうちいずれかが成立したときに、特別演出の終了条件が成立したと判断する。
具体的に、第1の終了条件は、大当りを指定する演出制御コマンドを受信ときであっても、ミッション達成する場合にはミッションが達成したときに成立し(図24(g)参照)、ミッション達成しない場合には大当り遊技が開始されるときまたは大当り遊技が終了するときに成立する(図27(g)、(h)参照)。
S489で特別演出の終了条件が成立したと判断されないときは、特別演出を継続するために、リターンする。一方、S489で特別演出の終了条件が成立したと判断したときは、演出の実行状態が特別演出を終了させる状態であるか否かを判断するために、演出制御プロセスフラグが変動パターンコマンド受信待ち処理またはデモ表示処理を示しているかどうかを判定する(S490)。つまり、第1の終了条件により特別演出が終了するときは、大当り遊技状態が終了したときが特別演出を終了させるのに都合がよい演出の実行状態である。
また、第2の終了条件により特別演出が終了するときは、たとえば、はずれとなる変動表示が終了したときのような変動表示が実行されていないとき、変動表示が行なわれておらずデモ表示が行なわれていないとき、および、変動表示が行なわれておらずデモ表示が行なわれているときいないときである。したがって、S490では、演出制御プロセスフラグが変動パターン受信待ち処理またはデモ表示処理を示しているときに、演出の実行状態が特別演出を終了させる状態であると判定する。
S490により演出制御プロセスフラグが変動パターンコマンド受信待ち処理またはデモ表示処理を示していないと判定したときは、リターンする。なお、S490においては、特別制御プロセスフラグが変動パターンコマンド受信待ち処理またはデモ表示処理と異なる他の処理(たとえば、図柄変動中処理、大当り表示処理等)を示している場合であっても、S491の処理に進むように構成してもよい。一方、S490により演出制御プロセスフラグが変動パターンコマンド受信待ち処理またはデモ表示処理を示していると判定したときは、図25に示すような特別演出を終了させるための処理を行なう(S491)。S491では、背景画像の色を特別演出が行なわれる期間中の色から通常演出が行なわれるときの色に変化させる。また、S491では、前述の第2終了条件が成立したことに基づいて特別演出の終了条件が成立したときには、図25の(e)のような「20分経過」および図25の(f)のような「残念」というようなミッションが達成できなかったことを示すメッセージを表示する。
そして、セットされていた特別演出実行許可フラグをリセットする(S492)とともに、セットされていた第1特別演出実行フラグまたは第2特別演出実行フラグをリセットする(S493)。そして、S488で記憶された特別演出開始時データをリセット(消去)し(S494)、リターンする。これにより、次回の特別演出を実行するために、今回の特別演出に用いられたデータがリセットされる。
なお、図40の特別演出処理においては、特別演出実行許可フラグがセットされ、かつ、大当り遊技状態中でないときにおいて、特別演出実行フラグがセットされていないとき(S482でYとなるとき)には、S484またはS486により必ず特別演出が実行される例を示した。しかし、これに限らず、特別演出実行許可フラグがセットされ、かつ、大当り遊技状態中でないときにおいて、特別演出実行フラグがセットされていないとき(S482でYとなるとき)には、たとえば、所定のランダムカウンタを用いる等、所定の判定方法により、特別演出を実行(開始)するか否かをランダムに決定するようにしてもよい。特別演出を実行(開始)するか否かの判定は、特別演出処理が実行されるごとに毎回行なうようにしてもよく、また、所定時間が経過するごと、または、特別および飾り図柄の変動表示が開始されるごと等のように、予め定められた判定条件が成立するごとに行なうようにしてもよい。
また、特別演出のミッション期間としては、S488で記憶された特別演出の実行開始時の時刻から20分間が経過したときに第2の終了条件が成立する例を示した。しかし、これに限らず、特別演出のミッション期間としては、特別演出情報テーブルで特別演出の終了時刻を予め設定しておき、RTCM100の計時値がその終了時刻になったときに第2の終了条件が成立するようにしてもよい。また、特別演出は、大当り遊技状態中だけではなく、飾り図柄の変動表示が実行されているときにも、行なわれないようにしてもよい。また、前述のS490の処理を実行せずに、特別演出をどのタイミングでも終了させるようにしてもよい。また、特別演出については、たとえば、大当り遊技状態中に予め設定された開始時刻になったときのように、設定された開始時刻に開始できないときには実行しないようにしてもよい。
図41は、図39のS400による変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理においては、次のような処理が行なわれる。
変動パターンコマンド受信待ち処理では、まず、変動パターンコマンドを受信したときにセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かを判断することにより、変動パターンコマンドを受信したか否かを判断する(S410)。
変動パターンコマンドを受信したと判断されたときは、後述するS433に進む。一方、変動パターンコマンドを受信していないと判断したときは、デモ表示コマンド受信フラグがセットされているか否かを判断する(S411)。デモ表示コマンド受信フラグとは、デモ表示コマンドを受信したときにセットされるフラグである。デモ表示コマンド受信フラグがセットされていると判断したときは、待ち時間タイマの値を初期化することにより所定値(たとえば60秒)にセットし(S411a)、S412に進む。
ここで、待ち時間タイマとは、変動表示装置9で所定時間(たとえば60秒)以上に亘り図柄の変動表示が行なわれていないときに予め定められた画像を表示するデモ表示を行なうために、図柄の変動表示が行なわれていない時間(非変動時間)を計測するカウンタである。待ち時間タイマは、デモ表示コマンドを受信したときに、たとえば、60秒に相当するカウント値が初期値として設定され、後述するS423が実行されるごとに1ずつ減算更新されていく。一方、デモ表示コマンド受信フラグがセットされていないと判断したときは、そのままS412に進む。
S412では、特定情報表示中フラグがセットされているか否かを判断する(S412)。特定情報表示中フラグとは、プロジェクト、プロジェクト予告、または、告知に関する情報である特定情報の表示中であることを示すフラグである。特定情報表示中フラグがセットされていると判断したときは、後述するS428に進む。一方、特定情報表示中フラグがセットされていないと判断したときは、プロジェクト実行設定済フラグがセットされているか否かを判断する(S413)。プロジェクト実行設定済フラグは、プロジェクトを行なう日時となったことに基づいてプロジェクトを実行するためのデータの設定が行なわれたときに、前述した図36のS330によりセットされるフラグである。
プロジェクト実行設定済フラグがセットされていると判断されたときには、設定されたプロジェクトを実行するためのデータに基づいて、プロジェクトを実行し(S414)、プロジェクト実行設定済フラグをリセットする(S415)。
S414においては、たとえば、演出種類の変更をするために、前述のような演出種類選択データを変更する等、前述のプロジェクト実行情報テーブルに設定された内容のプロジェクトを実行する。たとえば、図19の(d)のようなプロジェクトが実行されると、演出種類選択データが変更され、その変更がなされたことに基づいて、その時点で、演出種類選択データが確認されることに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ800が変動表示装置9に表示する基本画面および演出画像が変更されることとなる。そして、前述の特定情報表示中フラグをセットし(S422)、リターンする。
このように、プロジェクト実行設定済フラグがセットされているときには、その設定されているプロジェクトが実行されることとなる。一方、S413でプロジェクト実行設定済フラグがセットされていないと判断されたときには、プロジェクト予告実行設定済フラグがセットされているか否かを判断する(S416)。プロジェクト予告実行設定済フラグは、プロジェクト予告を行なう日時となったことに基づいてプロジェクト予告を実行するためのデータの設定が行なわれたときに、前述した図36のS325によりセットされるフラグである。
プロジェクト予告実行設定済フラグがセットされていると判断されたときには、設定されたプロジェクト予告を実行するためのデータに基づいてプロジェクト予告を実行し(S417)、プロジェクト予告実行設定済フラグをリセットする(S418)。そして、前述の特定情報表示中フラグをセットし(S422)、リターンする。このように、プロジェクト予告実行設定済フラグがセットされているときには、その設定されているプロジェクト予告が実行されることとなる。一方、S416でプロジェクト予告実行設定済フラグがセットされていないと判断されたときには、告知実行設定済フラグがセットされているか否かを判断する(S419)。告知実行設定済フラグは、告知を行なう日時となったことに基づいて告知を実行する設定が行なわれたときに、前述した図36のS334によりセットされるフラグである。
告知実行設定済フラグがセットされていると判断されたときには、設定された告知を実行するためのデータに基づいて告知を実行し(S420)、告知実行設定済フラグをリセットする(S421)。そして、前述の特定情報表示中フラグをセットし(S422)、リターンする。
このように、プロジェクトの実行時、プロジェクト予告の実行時、または、告知の実行時の演出表示が行なわれたときには、特定情報表示中フラグがセットされるので、その後、変動パターンコマンドを受信しない状態では、後述するS430により特定情報表示中フラグがリセットされるまで、S412の判断により、S413〜S421の処理が行なわれなくなる。これにより、そのような場合には、プロジェクトの実行時、プロジェクト予告の実行時、または、告知の実行時の演出表示が継続して行なわれることとなる。
一方、告知実行設定済フラグがセットされていないと判断されたときには、前述の待ち時間タイマを更新する(S423)。これにより、待ち時間タイマは、S430が実行されるごとに1ずつ減算更新されていく。そして、待ち時間タイマの値が「0」になって待ち時間タイマがタイムアップしたか否かを判断する(S424)。
待ち時間タイマがタイムアップしていないと判断したときは、現在において、選択可能な演出種類があるか否かを判断する(S425)。具体的に、S425では、前述のプロジェクト2の実行により演出種類A2,B2が選択可能となっているとき、および、前述のプロジェクト3の実行により演出種類A3,B3,C1が選択可能となっているとき等の演出種類が選択可能な状態になっているときに、選択可能な演出種類があると判断する。より具体的には、S313によりRTCM100から読出した現在の計時値の日時が、たとえば、第3稼動期間(演出種類A2,B2が選択可能である)、および、第4稼動期間(演出種類A3,B3,C1が選択可能である)のような演出種類が選択可能な期間に該当するとき等に、選択可能な演出種類があると判断する。
現在選択可能な演出種類がないと判断したときは、リターンする。一方、選択可能な演出種類があると判断したときは、遊技者による演出種類の選択を受付け、遊技者の選択に応じた演出種類を選択するための処理を行なう演出種類選択処理を実行し(S426)、リターンする。演出種類選択処理の内容については、図42を用いて後述する。
また、前述のS424により待ち時間タイマがタイムアップしていると判断したときは、演出制御プロセスフラグの値をデモ表示処理(S401)に対応した値に更新し(S427)、リターンする。これにより、待ち時間タイマがタイムアップしたときには、演出制御プロセスが、デモ表示処理のプロセスに移行し、デモ表示が開始されることとなる。
このように、変動パターンコマンドを受信していないときにおいて、プロジェクト予告実行設定済フラグがセットされているときにはプロジェクト予告が実行され、プロジェクト予告実行設定済フラグがセットされているときにはプロジェクトが実行され、告知実行設定済フラグがセットされているときには告知が実行される。また、変動パターンコマンドを受信していないときにおいて、プロジェクト予告実行設定済フラグ、プロジェクト実行設定済フラグ、および、告知実行設定済フラグのいずれもがセットされていないときには、待ち時間カウンタがタイムアップすると、デモ表示処理に移行することに基づいて、デモ表示が実行されることとなる。また、そのように待ち時間カウンタがタイムアップする前において、プロジェクトの進行に伴って選択可能な演出種類があるときには、遊技者の選択に応じた演出種類を選択するための処理が行なわれる。
このように実行されるプロジェクト、プロジェクト予告、および、告知について、実行する時期が重複したときには、S413〜S421に示すように、プロジェクト、プロジェクト予告、および、告知の順番でこれらを実行する設定がされているか否かが判断され、実行する設定がされている演出が実行されると、その後は、それ以降の順番の演出について実行する設定がされているか否かが判断されずにリターンするので、プロジェクト>プロジェクト予告>告知のように予め定められた優先度の高いものから順番にしたがって実行される。
この場合の優先度は、次のような基準で予め定められている。たとえば、プロジェクトは、演出種類が変更されること、および、プロジェクト予告により実行日時が遊技者に報知されているので、時期を変更することが遊技者の不満を招くおそれがあるため、最も優先度が高い。また、プロジェクト予告は、プロジェクトに関連する予告であるので、プロジェクトの次に優先度が高い。また、告知は、遊技者にとって有利となる一押し台等の情報を含むが、実行される時期が多少変更されても遊技者にとって大きな不利益が生じないので、プロジェクト予告の次に優先度が高い。なお、このような優先度は、このような順番に限られるものではなく、どのような順番に設定するようにしてもよい。
また、前述のS412により特定情報表示中フラグがセットされていると判断されたときは、特定情報表示タイマを更新し(S428)、特定情報表示タイマの値が「0」になって特定情報表示タイマがタイムアップしたか否かを判断する(S429)。ここで、特定情報表示タイマとは、変動表示装置9でプロジェクト、プロジェクト予告、または、告知が実行されたときにおいて、これらの実行により変動表示装置9に表示された特定情報の表示を継続させる時間を管理するために、プロジェクト、プロジェクト予告、または、告知の演出表示が開始されてからの時間を計測するカウンタである。
特定情報表示タイマは、たとえば、20分間に相当するカウント値が初期値として設定され、S428が実行されるごとに1ずつ減算更新されていく。また、この特定情報表示タイマは、電源投入時において初期値(20分間に相当するカウント値が初期値として設定される)に設定され、その後、変動パターンコマンド受信待ち処理が実行されているときにおいて、タイムアップするまでに変動パターンコマンドが受信されなかったときには、タイムアップしたときに初期化(20分間に相当するカウント値が初期値として設定される)される(後述するS431)。なお、特定情報表示タイマは、S413によりYと判断されたとき、S416でYと判断されたとき、および、S419でYと判断されたときのように特定情報の表示が開始されるタイミングで初期化されるようにしてもよい。
一方、変動パターンコマンド受信待ち処理が実行されているときにおいて、特定情報表示タイマがタイムアップするまでに変動パターンコマンドが受信されたときには、演出制御プロセスが図柄変動開始処理およびそれ以降のプロセスの処理に進むが、特定情報表示タイマは、図柄変動開始処理以降のプロセスでの処理においても更新されていき、タイムアップしたときに初期化(20分間に相当するカウント値が初期値として設定される)される。
特定情報表示タイマがタイムアップしていないと判断されたときは、リターンする。特定情報表示タイマがタイムアップしていないと判断されたときは、後述するS435に示すように、変動パターンコマンドが受信されていなければ、特定情報表示中フラグがリセットされず、S413〜S421が実行されないので、実行中のプロジェクト、プロジェクト予告、または、告知の演出表示が継続されることとなる。このように、S412により特定情報表示中フラグがセットされていると判断されてS429により特定情報表示タイマがタイムアップするまでの間は、S414、S417、および、S420により実行が開始された特別情報の表示が継続して行なわれている。
一方、特定情報表示タイマがタイムアップしたと判断されたときは、特定情報表示中フラグをリセットし(S430)、特定情報表示タイマを初期値(20分間に相当するカウント値)に初期化する(S431)。なお、前述のように変動パターンコマンド受信待ち処理が実行されているときにおいて、特定情報表示タイマがタイムアップするまでに変動パターンコマンドが受信されて、演出制御プロセスが図柄変動開始処理およびそれ以降のプロセスの処理に進んだときには、特定情報表示タイマが初期化されたときに、特定情報表示中フラグをリセットする処理が行なわれる。そして、通常演出の表示を実行する処理(S432)が行なわれることにより、プロジェクトの実行時、プロジェクト予告の実行時、または、告知の実行時における演出表示が終了し、たとえば、図21の(c)〜(e)、図22の(g)〜(i),(k)〜(n)のように通常演出が行なわれることとなる。S432の後、リターンする。
また、前述のS410により変動パターンコマンドを受信したと判断されてS433に進んだときは、特定情報表示中フラグがセットされているか否かを判断する(S433)。特定情報表示中フラグがセットされていると判断したときは、表示中の特定情報を変動表示装置9における表示画面の端部に縮小表示し(S434)、S435に進む。一方、特定情報表示中フラグがセットされていないと判断したときは、そのままS435に進む。前述したように、特定情報表示タイマが、図柄変動開始処理以降のプロセスでの処理においても更新されていくので、S434により縮小表示された特定情報は、特定情報表示タイマがタイムアップするまで、継続して表示される。
そして、特定情報が縮小表示されたときにおいて、特定情報表示タイマがタイムアップしたときには、S430〜S432と同様の処理が行なわれることにより、特定情報の表示が終了する。また、特定情報が縮小表示されたときにおいて、変動表示が終了するまでに特定情報表示タイマがタイムアップしないときは、変動表示の終了時において、保留記憶数が「0」であることを条件に、特定情報を元のサイズ(表示画面全体での表示サイズ)に戻す制御が行なわれる。
S435では、演出制御プロセスフラグの値を図柄変動開始処理(S401)に対応した値に更新し、リターンする。これにより、変動パターンコマンドを受信したときには、演出制御プロセスが、図柄変動開始処理のプロセスに移行し、変動表示が開始されることとなる。このように変動表示が開始されることにより、たとえば、前述したプロジェクトの実行時、プロジェクト予告の実行時、または、告知の実行時における演出表示が行なわれていたときには、そのような演出表示が終了し、たとえば、図19の(d)、図21の(c)、図22の(g),(k)のように変動表示が行なわれる通常演出が行なわれることとなる。また、通常演出が行なわれていたときにおいて変動表示が開始されるときには、通常演出がそのまま継続されることとなる。
図42は、図41のS426による演出種類選択処理を示すフローチャートである。演出種類選択処理においては、次のような処理が行なわれる。まず、図20の(e)〜(g)に示すような演出種類選択画面を変動表示装置9において表示する(S451)。そして、遊技者が選択ボタン358を操作することによる選択切替え操作があったか否かを判断する(S452)。
S452は、演出種類選択画面の表示を開始する処理と、演出種類選択画面の表示開始後において演出種類選択画面の表示を継続する処理との両方の機能を含んでいる。演出種類選択画面の表示が開始された後は、図41のS424により待ち時間タイマがタイムアップしたと判断されるか、または、変動パターンコマンドが受信されるまで、変動パターンコマンド受信待ち処理が実行されるごとにS451が実行され、その演出種類選択画面の表示の開始および演出種類選択画面の表示の継続が行なわれることとなる。
選択切替え操作があったと判断したときには、その操作に応じて選択中の演出種類を別の演出種類に切替え(S453)、リターンする。具体的にS453では、前述の演出種類選択データに基づいて、演出表示に用いる演出制御データおよび画像データを、次の優先順位(山演出、海演出、街演出の順番で優先順位が定められている)の演出種類に対応する演出制御データおよび画像データに変更する。これにより、前述のように、表示されている基本画面が切替え後の演出種類の基本画面に変化するとともに、今後に選択される演出画像が切替え後の演出種類の演出画像に変化する。一方、選択切替え操作がなかったと判断したときには、現在選択中の演出種類(初期設定で選択する演出種類も含む)を保持(S454)し、リターンする。これにより、表示されている基本画面の種類が保持されるとともに、今後に選択される演出画像の種類が保持される。
なお、プロジェクト、プロジェクト予告、および、告知について、実行する時期が重複するときには、前述のような優先度の高いものから順番に表示せず、実行する時期が重複する演出を1画面内で併せて表示するようにしてもよい。たとえば、前述したように、これらの演出を実行するためのデータを設定する処理(前述した図36のS324,S329,S333)において、実行する時期が重複する演出を1画面内で併せて表示するように演出を実行するためのデータを設定する。
また、変動パターンコマンド受信待ち処理においては、次のような処理を行なう。S415の後S416に進み、S418の後S419に進むように、処理の進行を変更する。そして、S412,S430のような特定情報表示中フラグに関する処理を行なわないようにする。このようにすれば、実行する時期が重複する演出表示を1画面内で併せて行なうようにすることが可能となる。
図43は、図39のS401によるデモ表示処理を示すフローチャートである。デモ表示処理においては、次のような処理が行なわれる。まず、前述の変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かを判断する(S461)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていると判断したときは、後述するS465に進む。一方、変動パターンコマンド受信フラグがセットされていないと判断したときは、前述した一斉デモ表示フラグがセットされているか否かを判断する(S462)。
一斉デモ表示フラグがセットされていると判断したときは、図18のような一斉デモ表示を実行させるための処理が行なわれ(S463)、リターンする。これにより、前述のような一斉デモ表示が行なわれる。なお、S463は、一斉デモ表示を開始するための処理、および、その後一斉デモ表示を継続させるための処理の両方を含んでいる。一方、一斉デモ表示フラグがセットされていないと判断したときは、前述の一斉演出優先実行フラグがセットされているか否かを判断する(S463a)。また、図43のS463による一斉デモ表示の実行は、図41のS410でYおよび図43のS461でYに示すように、変動パターンコマンドを受信して変動表示が実行されるときには、S463が実行されないことにより、禁止される。
一斉演出優先実行フラグがセットされていないと判断したときは、前述のような通常デモ表示を実行させるための処理が行なわれ(S464)、リターンする。これにより、前述のような通常デモ表示が行なわれる。通常デモ表示では、前述したように、所定期間(たとえば、5分)毎に、所定期間(たとえば、1分)、図32の画像G200が、変動表示装置9に表示される。
なお、S464は、通常デモ表示を開始するための処理、および、その後通常デモ表示を継続させるための処理の両方を含んでいる。一方、一斉演出優先実行フラグがセットされていると判断したときは、前述のようなランプ駆動による一斉演出を優先的に実行させる必要があるので、通常デモ表示において通常のランプ演出を禁止し(S463b)、その後、通常デモ表示を実行させるための処理が行なわれ(S464)、リターンする。
これにより、通常デモ表示時においては、ランプの駆動態様が、通常の発光パターンではなく、前述したようにS382で実行される一斉演出用の発光パターンで、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、および、右枠ランプ28cが駆動制御されることにより、変動表示装置9において通常デモ表示の画像が表示されるとともに、一斉演出用の発光パターンでランプが駆動制御される一斉演出が行なわれる。なお、S463bについては、S463aにより一斉演出優先実行フラグがセットされていると判断されて、最初に通常のランプ駆動を禁止した後は、その禁止状態を保持することとなる。
また、前述の図柄変動開始処理(S402)、図柄変動中処理(S403)、図柄停止待ち処理(S404)、大当り表示処理(S405)、大当り遊技中処理(S406)、および、大当り遊技終了処理(S407)のそれぞれにおいては、前述のS463aおよびS463bと同様の処理が行なわれることにより、一斉演出優先実行フラグがセットされているときは、各演出プロセスでの画像表示が行なわれているときにおいて、通常のランプ演出が禁止され、前述したようにS382で実行される一斉演出用の発光パターンで装飾ランプ25が駆動制御されることにより、一斉演出用のランプ演出をする制御が行なわれる。
また、前述のS461により変動パターンコマンド受信フラグがセットされていると判断したときは、演出制御プロセスフラグの値を図柄変動開始処理(S402)に応じた値に更新する。このように、デモ表示処理においては、変動パターンコマンドが受信されるまで、一斉デモ表示または通常デモ表示を実行させる。そして、変動パターンコマンドが受信されたときに、デモ表示処理から図柄変動開始処理に移行することにより、このようなデモ表示が終了し、変動表示が開始されることなる。
なお、一斉デモ表示を実行するタイミングは、演出制御プロセスがデモ表示処理に進んだことを条件とせず、演出制御プロセスが変動パターンコマンド受信待ち処理に進んだことを条件としてもよい。たとえば、図41のS419において告知実行設定済フラグがセットされていないと判断したときに、一斉デモ表示フラグがセットされているか否かを判断し、一斉デモ表示フラグがセットされているときに、一斉デモ表示の実行を開始するようにしてもよい。つまり、一斉デモ表示を実行するタイミングは、通常デモ表示を実行するための非変動表示時間を条件として適用せずに、変動表示が実行されていないときにおいて、一斉デモ表示開始時刻になると直ちに実行されるようにしてもよい。
次に、図39のS402による図柄変動開始処理について説明する。図44は、演出制御プロセス処理における図柄変動開始処理(S402)を示すフローチャートである。図柄変動開始処理においては、次のような処理が行なわれる。
まず、S470aの処理が行なわれる。S470aでは、CPU86が、前述した遊技情報記録フラグがオンであるか否かを判定する。S470aにおいて、YESならば、後述するS470bに進む。一方、S470aにおいて、NOならば、S471に進む。ここでは、遊技情報記録フラグがオフであるとして、S471に進む。
S471では、ミッション演出期間中としての特別演出期間中であるか否かを判断する(S471)。具体的に、S471では、前述の第1特別演出実行フラグおよび第2特別演出実行フラグのうちのいずれかのフラグがセットされているか否かを判断し、いずれかの特別演出実行フラグがセットされているときに特別演出期間中であると判断する。特別演出期間中ではないと判断したときは、通常演出時表示結果・演出決定処理を実行し(S472)、後述するS474に進む。
通常演出時表示結果・演出決定処理は、特別演出期間中以外の通常演出期間中について、図柄情報コマンドおよび変動パターンコマンド等の情報に基づいて、予め定められた表示結果の決定処理および演出種類の決定処理を行なう処理である。通常演出時表示結果・演出決定処理の内容については、図45を用いて後述する。
一方、特別演出期間中であると判断したときは、特別演出時表示結果・演出決定処理を実行し(S473)、後述するS474に進む。特別演出時表示結果・演出決定処理は、特別演出中について、図柄情報コマンドおよび変動パターンコマンド等の情報に基づいて、予め定められた表示結果の決定処理および演出種類の決定処理を行なう処理である。特別演出時表示結果・演出決定処理の内容については、図46を用いて後述する。このように、特別演出中と通常演出中とでは、変動表示の表示結果の決定方法および変動表示の演出種類の決定方法が異なる。
そして、S472またはS473で設定された変動パターンに対応する変動表示時間(この変動表示時間は、変動パターンコマンドにより指定された変動時間と一致する)が、変動表示装置9での変動表示時間を計時するための変動時間タイマにセットされ、変動時間タイマによる変動表示時間の計時がスタートさせられる(S474)。そして、S472またはS473で設定された変動パターンで、変動表示装置9において表示結果を導出表示するための飾り図柄の変動表示を開始する(S475)。具体的に、S475では、設定されたプロセステーブルにおける最初の演出制御実行データに対応したプロセスタイマをスタートさせ、最初の演出制御実行データの内容にしたがって、変動表示装置9において、S472またはS473で設定された変動パターンでの飾り図柄の変動表示の制御を開始させ、その変動表示にしたがって、各種ランプおよびスピーカ27の制御を開始させる等、演出制御を開始させる。
たとえば、変動表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP88に制御信号を出力し、各種ランプの点灯/消灯制御を行なわせるためにランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力し、スピーカ27からの音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力することにより、演出制御が開始される。そして演出制御プロセスフラグを図柄変動中処理(S403)に対応した値に更新し(S476)、リターンする。
次に、図44のS472による通常演出時表示結果・演出決定処理について説明する。図45は、図柄変動開始処理における通常演出時表示結果・演出決定処理(S472)を示すフローチャートである。通常演出時表示結果・演出決定処理においては、次のような処理が行なわれる。
まず、受信した演出制御コマンドに応じて行なう飾り図柄の変動表示の表示結果を大当り表示結果とするか否かを判断する(S501)。具体的には、変動パターンコマンド受信フラグが、大当りリーチ変動パターンを示すフラグであるときに、大当り表示結果とすると判断する。なお、コマンド解析処理においてセットされた図柄情報コマンド受信フラグが、確変大当り、または、通常大当りを示すフラグであるときに、大当り表示結果とすると判断するようにしてもよい。
大当り表示結果とすると判断したときは、後述するS502に進む。一方、大当り表示結果としないと判断したときは、受信した演出制御コマンドに応じて行なう飾り図柄の変動表示の表示結果をはずれリーチ表示結果とするか否かを判断する(S511)。具体的には、コマンド解析処理においてセットされた変動パターンコマンド受信フラグがはずれリーチを示すフラグであると判断したときに、はずれリーチ表示結果とすると判断する。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図柄情報コマンドとして、大当りか否かおよびはずれの場合にはずれリーチであるか否かを特定するための情報を含むコマンドを送信するように構成してもよい。この場合、S511では、コマンド解析処理においてセットされた図柄情報コマンド受信フラグが、はずれリーチを示すフラグであるときに、はずれリーチ表示結果とすると判断するようにしてもよい。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動パターンコマンドとして、大当りか否かおよびリーチにするか否かに加えて、大当りの場合に確変大当りであるか否かを特定するための情報を含むコマンドを送信するように構成してもよい。この場合、図柄情報コマンドおよび変動パターンコマンドのうちいずれか一方を取りこぼす等により演出制御用マイクロコンピュータ800が受信できなかった場合であっても、受信した一方のコマンドに基づき、大当りであるか否か、大当りの場合は確変大当りであるか否か、はずれの場合ははずれリーチであるか否かを特定することができる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図柄情報コマンドおよび変動パターンコマンドの双方を送信するものに限らず、大当りであるか否か、大当りの場合は確変大当りであるか否か、はずれの場合ははずれリーチであるか否かを特定するための情報を含む1つのコマンドを送信するように構成してもよい。
はずれリーチ表示結果とすると判断したときは、飾り図柄の変動表示結果として、リーチはずれ図柄の組合せをランダムに決定してRAM85に記憶する(S512)。具体的には、まず、図柄決定用のランダムカウンタRU1〜RU3の値を抽出する。そして、RU1の値とリーチ図柄との関係が予め定められたリーチ図柄決定用データテーブルを用いて、RU1の抽出値から対応するリーチ図柄を選択し、そのリーチ図柄の組合せを左,右図柄の停止図柄の組合せ(リーチ図柄)として決定する。そして、RU2と中図柄との関係が予め定められた中図柄決定用データテーブルを用いて、RU2の抽出値から対応する中図柄を選択する。ただし、RU2の抽出値に対応する中図柄がリーチ図柄と一致するときには、リーチ図柄と一致しないように中図柄を変更する補正を行なう。
次に、前述した第1状態フラグがセットされているか否かを判断する(S513)。S513で第1状態フラグがセットされていると判断したときは、演出種類を決定するためのテーブルとして、図11に示す第1状態テーブルを選択し(S514)、後述するS516に進む。一方、S513で第1状態フラグがセットされていないと判断したとき、すなわち、第2状態フラグがセットされているときは、演出種類を決定するためのテーブルとして、図11に示す第2状態テーブルを選択し(S515)、後述するS516に進む。
S516においては、S514またはS515で選択したテーブルを用い、受信した変動パターンコマンドに応じて、演出種類を決定し、決定した演出種類での変動表示を行なうためのプロセスデータ等の演出データを設定し(S516)、リターンする。具体的に、S516では、決定した演出種類での変動表示に用いられるデータとしてのプロセスデータが設定されたプロセステーブルが選択されて設定されることにより、演出種類で変動表示を実行するための演出データが設定される。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と、表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ(これらのデータをまとめて演出制御実行データと呼ぶ)の組合せとが複数集まったデータで構成されているデータテーブルである。
一方、S511によりはずれリーチ表示結果としないと判断したときは、はずれリーチ表示結果以外のはずれ表示結果とする場合である。具体的に、この場合には、表示結果コマンドとして、はずれ指定コマンドを受信し、変動パターンコマンドとして、リーチ変動パターン以外のはずれ変動パターンを指定するコマンドを受信したときである。この場合には、飾り図柄の変動表示結果として、はずれリーチ表示結果以外のはずれ図柄の組合せを前述したはずれ図柄の組合せの選択決定方法を用いてランダムに決定してRAM85に記憶する(S517)。
そして、演出種類を決定するためのテーブルとして、第1状態フラグまたは第2状態フラグに応じた状態テーブルを選択し(S518)、当該選択したテーブルを用い、受信した変動パターンコマンドに応じて、このようなはずれ変動パターンのコマンドとはずれ変動パターンとの関係が設定されたはずれ変動パターンテーブルを用いて、受信したはずれ変動パターンのコマンドに基づいてはずれ変動パターンの演出種類を決定し、決定した演出種類での変動表示を行なうためのプロセスデータ等の演出データを設定し(S519)、リターンする。具体的に、S519では、受信した変動パターンコマンドに対応する演出種類での変動表示に用いられるデータとしてのプロセスデータが設定された前述のようなプロセステーブルが選択されて設定されることにより、リーチ状態が発生しない変動表示を実行する変動パターンの演出データが設定される。
また、前述のS501により大当り表示結果とすると判断してS502に進んだときは、大当りの種類が確変大当りであるか否かを判断する(S502)。具体的には、コマンド解析処理においてセットされた図柄情報コマンド受信フラグが、確変大当りを示すフラグであるか、または、通常大当りを示すフラグであるかを判断する。
S502において確変大当りでないと判断したときには、飾り図柄の変動表示結果として、通常大当り図柄の組合せをランダムに決定してRAM85に記憶する(S503)。具体的には、S503では、通常大当り図柄決定用データテーブルを用いてRU−1から抽出された乱数値に対応する0または偶数の飾り図柄のいずれかが選択され、当該選択された図柄を含む大当り図柄の組合せが左,中,右図柄による大当り表示結果として決定される。
S502において確変大当りであると判断されたときには、確変図柄の変動表示結果として、確変大当り図柄の組合せをランダムに決定してRAM85に記憶する(S504)。具体的には、確変大当り図柄決定用データテーブルを用いて、RU−1から抽出された乱数値に対応する奇数の飾り図柄のいずれかが選択され、当該選択された図柄を含む大当り図柄の組合せが左,中,右図柄による大当り表示結果として決定される。
次に、S505において変動表示中に前述した昇格演出が行なわれるか否かを判断する(S505)。具体的には、図9(c)の第1大当りリーチコマンドを受信しているか否かを判断する。第1大当りリーチコマンドを受信している場合には、昇格演出を行なう第1および第2特別大当りリーチに演出種類が決定されるためである。S505において昇格演出がないと判断されたときには、後述するS507へ移行する。
一方、S505において昇格演出があると判断されたときには、昇格演出を行なう前に一旦停止表示する一旦停止表示結果を、通常大当り図柄の組合せの中からランダムに決定してRAM85に記憶する(S506)。具体的には、前述した通常大当り図柄決定用データテーブルをルックアップして、RU−1から抽出された乱数値に対応する0または偶数の飾り図柄のいずれかが選択され、当該選択された図柄を含む通常大当たり図柄の組合せが左,中,右図柄による大当り表示結果として決定される。
なお、通常大当りとなる場合であって、昇格演出を行なう場合には、S506の処理を行なわずに、昇格演出実行前に停止表示する飾り図柄の一旦停止表示結果として、S503で決定されRAM85に記憶されている通常大当り図柄の組合せを採用するようにしてもよい。
次に、前述の第1状態フラグがセットされているか否かを判断する(S507)。第1状態フラグがセットされていると判断したときは、演出種類を決定するためのテーブルとして、第1状態テーブルを選択し(S508)、後述するS510に進む。一方,第1状態フラグがセットされていないと判断したときには、前述の第2状態フラグがセットされているときであるので、演出種類を決定するためのテーブルとして、第2状態テーブルを選択し(S509)、後述するS510に進む。
S510では、S508またはS509により選択したテーブルを用い、受信した変動パターンコマンドに応じて、演出種類を決定し、決定した演出種類での変動表示を行なうためのプロセスデータ等の演出データを設定し(S510)、通常演出時表示結果・演出決定処理を終了する。
具体的には、S510では、受信した変動パターンコマンドに対応する演出種類での変動表示に用いられるデータとしてプロセスデータが設定された前述のようなプロセステーブルが選択されて設定されることにより、演出種類で変動表示を実行するための演出データが設定される。
次に、図44のS473による特別演出時表示結果・演出決定処理について説明する。図46は、図柄変動開始処理における特別演出時表示結果・演出決定処理(S473)を示すフローチャートである。特別演出時表示結果・演出決定処理においては、次のような処理が行なわれる。
まず、飾り図柄の変動表示の表示結果が大当り表示結果であり、大当りの種類が確変大当りであるか否かを判断する(S520)。具体的には、コマンド解析処理においてセットされた図柄情報コマンド受信フラグが、確変大当りを示すフラグであるときに、確変大当りと判断する。
S520において確変大当りであると判断したときには、変動表示中に昇格演出を行なうか否かを判断する(S521)。具体的には、図9(c)の第1大当りリーチコマンドを受信しているか否かを判断する。昇格演出を行なうと判断されたときには、通常大当り図柄の組合せが一旦停止表示されるため、ミッション演出により報知されているミッション達成図柄が通常大当り図柄の組合せに用いられる通常図柄(0および偶数図柄)であるか否かを判断する(S522)。S522においてミッション達成図柄が通常図柄であると判断されたときには、大当り図柄の組合せを決定するテーブルとして、ミッション達成図柄を用いた大当り図柄の組合せが表示結果として高い確率で決定される達成確率向上テーブルを選択する(S526)。
図47は、演出制御用マイクロコンピュータ800のROM84に記憶されており、特別演出時表示結果・演出決定処理に用いる各種テーブルを説明するための図である。図47(a)は、達成確率向上テーブルを説明するための図である。達成確率向上テーブルは、RU−1から抽出されたカウンタの値が、「0〜79」の範囲内のときにミッション達成図柄を用いた大当り図柄の組合せが変動表示結果または一旦停止表示結果として決定され、「80〜99」の範囲内のときにミッション達成図柄以外の図柄を用いた大当り図柄の組合せの中から均等に振分けられて変動表示結果または一旦停止表示結果として決定されるように、振分けが設定されている。
これにより、達成確率向上テーブルが大当り図柄の組合せを決定するテーブルとして選択されたときには、80パーセントの確率でミッション達成図柄を用いた大当り図柄の組合せが変動表示結果または一旦停止表示結果として停止表示されるため、80パーセントの確率でミッション達成した後に大当り図柄の組合せが停止表示される。
なお、達成確率向上テーブルは、変動表示結果または一旦停止表示結果を、RU−1から抽出されたカウンタの値が、「0〜79」の範囲内のときに特別演出開始時に決定されRAM85に記憶されたミッション達成図柄を用いた大当り図柄の組合せに、「80〜84」の範囲内のときにミッション達成図柄に2を加算した図柄を用いた大当り図柄の組合せに、「85〜89」の範囲内のときにミッション達成図柄に4を加算した図柄を用いた大当り図柄の組合せに、「90〜94」の範囲内のときにミッション達成図柄に6を加算した図柄を用いた大当り図柄の組合せに、「95〜99」の範囲内のときにミッション達成図柄に8を加算した図柄を用いた大当り図柄の組合せに、決定するように構成されたテーブルであってもよい。すなわち、達成確率向上テーブルは、ミッション達成図柄がいずれの図柄であっても、共用できるように設計されたテーブルであってもよい。
また、達成確率向上テーブルは、変動表示結果または一旦停止表示結果を、たとえば、ミッション達成図柄が「1」である場合に、RU−1から抽出されたカウンタの値が、「0〜79」の範囲内のときに「1」を用いた大当り図柄の組合せに、「80〜84」の範囲内のときに「3」を用いた大当り図柄の組合せに、「85〜89」の範囲内のときに「5」を用いた大当り図柄の組合せに、「90〜94」の範囲内のときに「7」を用いた大当り図柄の組合せに、「95〜99」の範囲内のときに「9」を用いた大当り図柄の組合せに、決定するように構成されたテーブルであってもよい。すなわち、達成確率向上テーブルは、ミッション達成図柄毎に設けられた複数種類のテーブルであってもよい。
一方、S522においてミッション達成図柄が通常図柄でないと判断されたときには、通常図柄のミッション達成図柄が追加されない限りミッションを達成させることができないため、通常図柄のミッション達成図柄を追加するか否かの決定が行なわれる(S523)。具体的には、ミッション達成図柄を追加するか否かを決定するために用いるミッション図柄追加決定用テーブルをルックアップし、RXから抽出したカウント値に基づいて、ミッション達成図柄を追加するか否かが決定される。
図47(c)は、ミッション図柄追加決定用テーブルを説明するための図である。ミッション図柄追加決定用テーブルは、RXから抽出されたカウンタの値が、「0〜6」の範囲内のときに追加すると決定され、「7〜9」の範囲内のときに追加しないと決定されるように、振分けが設定されている。
S524では、S523においてミッション達成図柄を追加すると決定されたか否かが判断される。すなわち、RXから抽出されたカウンタの値が「0〜6」の範囲内であったか否かが判断される。S524において、ミッション達成図柄を追加すると判断されたときには、RWから抽出したカウンタの値に基づき、決定した通常図柄を追加するための処理を行なう(S525)。
具体的に、S525においては、RWからカウント値を抽出し、そのRWからのカウント値と通常図柄追加用のミッションの種類(たとえば、「2」の図柄でのリーチまたは「2」の図柄を左変動表示領域を出すことが達成条件であるミッション、「4」の図柄でのリーチまたは「4」の図柄を左変動表示領域を出すことが達成条件であるミッション、「6」の図柄でのリーチまたは「6」の図柄を左変動表示領域を出すことが達成条件であるミッション、「8」の図柄でのリーチまたは「8」の図柄を左変動表示領域を出すことが達成条件であるミッション、および、「0」の図柄でのリーチまたは「0」の図柄を左変動表示領域を出すことが達成条件であるミッションというような複数種類のミッション)との関係が設定された通常図柄追加用ミッション選択データテーブルを用いて、追加するミッションの種類を選択決定し、決定したミッションの種類を示すミッション種類データをRAM85に記憶する。これにより、変動表示が開始した後であって左変動表示領域に飾り図柄が停止表示するまでのタイミングで、選択決定されたミッションを追加する演出が行なわれる(図26(f)参照)。そして、S526へ移行し、達成確率向上テーブルが選択される。
一方、S524においてミッション達成図柄を追加しないと判断したときには、大当り図柄の組合せを決定するテーブルとして、決定されている大当りの種類(ここでは昇格演出が行なわれるため通常大当り)に対応する大当り図柄の組合せから均等振分けで一旦停止表示結果を決定するための達成確率ノーマルテーブルを選択する(S527)。
図47(b)は、達成確率ノーマルテーブルを説明するための図である。達成確率ノーマルテーブルは、RU−1から抽出されたカウンタの値に応じて、大当りの種類に対応する大当り図柄の組合せの中から均等に振分けられて変動表示結果または一旦停止表示結果として決定されるように、振分けが設定されている。本実施の形態においては、前述したように通常大当りおよび確変大当りに対応する大当り図柄の組合せとして各々5つ定められている。このため、達成確率ノーマルテーブルが選択された場合に、ミッション達成図柄を用いた大当り図柄の組合せに決定される確率は、20パーセントになる。
なお、達成確率ノーマルテーブルが選択された場合に、ミッション達成図柄を用いた大当り図柄の組合せに決定される確率は、20パーセントになるものに限らず、図47(a)の達成確率向上テーブルが選択された場合にミッション達成図柄を用いた大当り図柄の組合せに決定される確率よりも低い確率であればよい。たとえば、達成確率ノーマルテーブルが選択された場合であっても、ミッション達成図柄を用いた大当り図柄の組合せに決定される確率は、図47(a)の達成確率向上テーブルが選択された場合にミッション達成図柄を用いた大当り図柄の組合せに決定される確率よりも低い確率であれば、ミッション達成図柄以外の図柄を用いた大当り図柄の組合せに決定される確率よりも高く設定されるものであってもよい。
S528において、S526またはS527で選択したテーブルに基づき、昇格演出実行前に停止表示する飾り図柄の一旦停止表示結果として、通常大当り図柄の組合せをランダムに決定してRAM85に記憶する。具体的には、S526により達成確率向上テーブルが選択されている場合には、80パーセントの確率でミッション達成図柄(通常図柄)を用いた通常大当り図柄の組合せに決定され、S527により達成確率ノーマルテーブルが選択されている場合には、5種類の通常図柄から均等振分けで決定された通常図柄を用いた通常大当り図柄の組合せに決定される。
S529においては、S504と同様の処理が行なわれる。すなわち、確変図柄の変動表示結果として、確変大当り図柄の組合せをランダムに決定してRAM85に記憶する。なお、S529においては、S526またはS527で選択したテーブルに基づき、確変図柄の変動表示結果として、確変大当り図柄の組合せをランダムに決定してRAM85に記憶するように構成してもよい。また、S528とS529とに換えて、S529においては、S526またはS527で選択したテーブルに基づき、昇格演出実行前に停止表示する飾り図柄の一旦停止表示結果として、通常大当り図柄の組合せをランダムに決定するとともに、確変図柄の変動表示結果として、確変大当り図柄の組合せをランダムに決定してRAM85に記憶するように構成してもよい。
演出種類を決定するためのテーブルとして、第1状態フラグまたは第2状態フラグに応じた状態テーブルを選択し(S530)、当該選択したテーブルを用い、受信した変動パターンコマンドに応じて演出種類を決定するとともに、S528で決定された一旦停止表示結果およびミッション達成図柄からミッション達成演出またはミッション未達成演出を行なうためのプロセスデータ等の演出データを設定し(S531)、通常演出時表示結果・演出決定処理を終了する。
具体的に、S531では、受信した変動パターンコマンドに基づき決定される演出種類による変動表示に用いられるデータとしてのプロセスデータであって、決定された演出種類による変動表示を実行するとともに、S528で決定された一旦停止表示結果およびミッション達成図柄との関係から一致する場合にミッション達成演出(具体的に、図24(g)等に示す「ミッション達成!!」)を実行するためのプロセスデータが設定された前述のようなプロセステーブルが選択されて設定される。なお、ミッション未達成演出としては、たとえば、リーチ成立時に特別な演出を行なうことなく、特別演出を継続して実行される。
一方、S521において昇格演出がないと判断されたときには、確変大当り図柄の組合せが停止表示されるため、ミッション演出により報知されているミッション達成図柄が確変大当り図柄の組合せに用いられる確変図柄(奇数図柄)であるか否かを判断する(S540)。S540においてミッション達成図柄が確変図柄であると判断されたときには、前述した達成確率向上テーブルが、大当り図柄の組合せを決定するテーブルとして選択される(S544)。
一方、S540においてミッション達成図柄が確変図柄でないと判断されたときには、確変図柄のミッション達成図柄が追加されない限りミッションを達成させることができないため、S523と同様の処理により、確変図柄のミッション達成図柄を追加するか否かの決定が行なわれる(S541)。
S542では、S541においてミッション達成図柄を追加すると決定されたか否かが判断される。S542において、ミッション達成図柄を追加すると判断されたときには、RWから抽出したカウンタの値に基づき、決定した確変図柄を追加するための処理を行なう(S543)。
具体的に、S543においては、RWからカウント値を抽出し、そのRWからのカウント値と確変図柄追加用のミッションの種類(たとえば、「1」の図柄でのリーチまたは「1」の図柄を左変動表示領域を出すことが達成条件であるミッション、「3」の図柄でのリーチまたは「3」の図柄を左変動表示領域を出すことが達成条件であるミッション、「5」の図柄でのリーチまたは「5」の図柄を左変動表示領域を出すことが達成条件であるミッション、「7」の図柄でのリーチまたは「7」の図柄を左変動表示領域を出すことが達成条件であるミッション、および、「9」の図柄でのリーチまたは「9」の図柄を左変動表示領域を出すことが達成条件であるミッションというような複数種類のミッション)との関係が設定された確変図柄追加用ミッション選択データテーブルを用いて、追加するミッションの種類を選択決定し、決定したミッションの種類を示すミッション種類データをRAM85に記憶する。これにより、変動表示が開始した後であって左変動表示領域に飾り図柄が停止表示するまでのタイミングで、選択決定されたミッションを追加する演出が行なわれる(図26(f)参照)。そして、S544へ移行し、達成確率向上テーブルが選択される。
一方、S542においてミッション達成図柄を追加しないと判断したときには、決定されている大当りの種類(ここでは昇格演出が行なわれないため確変大当り)に対応する大当り図柄の組合せから均等振分けで変動表示結果を決定するための達成確率ノーマルテーブルが選択される(S545)。
S546において、S544またはS545で選択したテーブルに基づき、飾り図柄の変動表示結果として、確変大当り図柄の組合せをランダムに決定してRAM85に記憶する。具体的には、S544により達成確率向上テーブルが選択されている場合には、80パーセントの確率でミッション達成図柄(確変図柄)を用いた確変大当り図柄の組合せに決定され、S545により達成確率ノーマルテーブルが選択されている場合には、5種類の確変図柄から均等振分けで決定された確変図柄を用いた確変大当り図柄の組合せに決定される。そして、S530へ移行される。
S546の処理が行なわれた後について、S530では、演出種類を決定するためのテーブルとして、第1状態フラグまたは第2状態フラグに応じた状態テーブルが選択される。そして、S531において、当該選択したテーブルを用い、受信した変動パターンコマンドに応じて演出種類を決定するとともに、S546で決定された変動表示結果およびミッション達成図柄からミッション達成演出またはミッション未達成演出を行なうためのプロセスデータ等の演出データを設定し、特別演出時表示結果・演出決定処理を終了する。
具体的に、S546の処理が行なわれた後のS531では、受信した変動パターンコマンドに基づき決定される演出種類による変動表示に用いられるデータとしてのプロセスデータであって、決定された演出種類による変動表示を実行するとともに、S546で決定された変動表示結果およびミッション達成図柄との関係から一致する場合にミッション達成演出または不一致の場合にミッション未達成演出を実行するためのプロセスデータが設定された前述のようなプロセステーブルが選択されて設定される。
S520において、確変大当りでないと判断されたときには、飾り図柄の変動表示の表示結果が大当り表示結果であり、大当りの種類が通常大当りであるか否かを判断する(S550)。S550において通常大当りであると判断されたときには、通常大当り図柄の組合せが停止表示されるため、ミッション演出により報知されているミッション達成図柄が通常大当り図柄の組合せに用いられる通常図柄(0および偶数図柄)であるか否かを判断する(S551)。S551においてミッション達成図柄が通常図柄であると判断されたときには、前述した達成確率ノーマルテーブルが、大当り図柄の組合せを決定するテーブルとして選択される(S555)。
一方、S551においてミッション達成図柄が通常図柄でないと判断されたときには、通常図柄のミッション達成図柄が追加されない限りミッションを達成させることができないため、S523と同様の処理を行ない、通常図柄のミッション達成図柄を追加するか否かの決定が行なわれる(S552)。
S553では、S552においてミッション達成図柄を追加すると決定されたか否かが判断される。S553において、ミッション達成図柄を追加すると判断されたときには、S525と同様に、RWから抽出したカウンタの値に基づき、決定した通常図柄を追加するための処理を行ない(S554)、S555へ移行する。一方、S553においてミッション達成図柄を追加しないと判断したときには、そのまま、前述したS555へ移行する。
S557では、変動表示中に昇格演出(この場合は成り上がりに失敗する演出)を行なうか否かを判断する。昇格演出を行なうと判断されたときには、通常大当り図柄の組合せが一旦停止表示されるため、S555で選択した達成確率ノーマルテーブルに基づき、飾り図柄の一旦停止表示結果として、通常大当り図柄の組合せをランダムに決定してRAM85に記憶する(S558)。
S559においては、S503と同様の処理が行なわれる。すなわち、通常図柄の変動表示結果として、通常大当り図柄の組合せをランダムに決定してRAM85に記憶し、S561へ移行する。なお、S559の処理を行なわずに、通常図柄の変動表示結果として、S558で決定されRAM85に記憶されている通常大当り図柄の組合せを採用するようにしてもよい。
一方、昇格演出を行なわないと判断されたときには、通常大当り図柄の組合せが停止表示されるため、S555で選択した達成確率ノーマルテーブルに基づき、飾り図柄の変動表示結果として、通常大当り図柄の組合せをランダムに決定してRAM85に記憶し(S560)、S561へ移行する。
このように、大当りとなる場合、確変大当りとなる場合には、図47(a)で示した達成確率向上テーブルが大当り図柄の組合せを決定するためのテーブルとして選択可能である。一方、大当りとなる場合であっても、通常大当りとなる場合には、図47(a)で示した達成確率向上テーブルが大当り図柄の組合せを決定するためのテーブルとして選択できず、常に達成確率ノーマルテーブルが選択される。このため、大当りの種類が、通常大当りのときよりも、確変大当りのときの方がミッション達成する確率が高くなる。すなわち、確変大当りとなるときにミッションが達成する確率を高めることができるため、ミッションが達成したときには、最終的に(一旦停止表示結果が通常大当り図柄の組合せであっても)、確変大当りになり、確変状態に制御される確率を高めることができる。このため、ミッション達成することにより、確変状態への制御に対し遊技者が抱く期待感を高めることができる。
S561では、演出種類を決定するためのテーブルとして、第1状態フラグまたは第2状態フラグに応じた状態テーブルが選択される。そして、当該選択したテーブルを用い、受信した変動パターンコマンドに応じて演出種類を決定するとともに、S558で決定された一旦停止表示結果またはS560で決定された変動表示結果およびミッション達成図柄からミッション達成演出またはミッション未達成演出を行なうためのプロセスデータ等の演出データを設定し(S562)、特別演出時表示結果・演出決定処理を終了する。具体的に、S562では、受信した変動パターンコマンドに基づき決定される演出種類による変動表示に用いられるデータとしてのプロセスデータであって、決定された演出種類による変動表示を実行するとともに、S558で決定された一旦停止表示結果またはS560で決定された変動表示結果およびミッション達成図柄との関係から一致する場合にミッション達成演出または不一致の場合にミッション未達成演出を実行するためのプロセスデータが設定された前述のようなプロセステーブルが選択されて設定される。
一方、S550において通常大当りでないと判断されたとき、すなわち、はずれであると判断されたときには、特別演出として第1特別演出が実行されているか否かを判断する(S569)。具体的には、前述の第1特別演出実行フラグがセットされているか否かを判断する。S569において第1特別演出が実行されていると判断されたときには、開始する変動表示においてリーチ状態が発生するか否かを判断する(S570)。すなわち、第1〜第3はずれリーチコマンドを受信しているか否かを判断する。
S570においてリーチ状態が発生しないと判断されたときには、ミッション達成図柄を左変動表示領域に停止表示する図柄として決定する割合が高いミッション達成左図柄決定用テーブルを選択する(S571)。
図47(d)は、ミッション達成左図柄決定用テーブルを説明するための図である。ミッション達成左図柄決定用テーブルは、RU−1から抽出されたカウンタの値が、「0〜29」の範囲内のときにミッション達成図柄が左変動表示領域に停止表示する図柄として決定され、「30〜99」の範囲内のときにミッション達成図柄以外の図柄の中から均等に振分け左変動表示領域に停止表示する図柄として決定されるように、振分けが設定されている。
これにより、第1特別演出が実行されているときであって、リーチ状態が発生しないときには、30パーセントの確率でミッション達成図柄が左変動表示領域に停止表示されるため、右変動表示領域に図柄が停止表示するまでミッション達成に対する期待感を持続させる機会を多く発生させることができる。なお、ミッション達成左図柄決定用テーブルについても、達成確率向上テーブルと同様に、ミッション達成図柄がいずれの図柄であっても、共用できるように設計されたテーブルであってもよく、またミッション達成図柄毎に設けられた複数種類のテーブルであってもよい。
S572では、左図柄についてS571で選択したミッション達成左図柄決定用テーブルを用いて決定するとともに、中および右図柄についてS517と同様の処理(はずれ図柄の組合せの選択決定方法)を行なうことにより、飾り図柄の変動表示結果として、はずれリーチ表示結果以外のはずれ図柄の組合せをランダムに決定してRAM85に記憶する。
S575では、演出種類を決定するためのテーブルとして、第1状態フラグまたは第2状態フラグに応じた状態テーブルが選択される。そして、当該選択したテーブルを用い、受信した変動パターンコマンドに応じて演出種類を決定するとともに、S572で決定された変動表示結果およびミッション達成図柄からミッション未達成演出を行なうためのプロセスデータ等の演出データを設定し(S576)、特別演出時表示結果・演出決定処理を終了する。
具体的に、S576では、受信した変動パターンコマンドに基づき決定される演出種類による変動表示に用いられるデータとしてのプロセスデータであって、決定された演出種類による変動表示を実行するとともに、S572で決定された変動表示結果およびミッション達成図柄との関係からミッション未達成演出を実行するためのプロセスデータが設定された前述のようなプロセステーブルが選択されて設定される。
一方、S569において特別演出として第1特別演出が実行されていないと判断されたとき、およびS570においてリーチ状態が発生すると判断されたときには、ミッション達成図柄以外の図柄を左変動表示領域に停止表示する図柄として決定するミッション未達成左図柄決定用テーブルを選択する(S573)。
図47(e)は、ミッション未達成左図柄決定用テーブルを説明するための図である。ミッション未達成左図柄決定用テーブルは、RU−1から抽出されたカウンタの値が「0〜99」の全範囲内において、ミッション達成図柄以外の図柄の中から均等に振分け左変動表示領域に停止表示する図柄として決定されるように、振分けが設定されている。これにより、第1特別演出が実行されているときであってリーチ状態が発生するときには、ミッション達成図柄以外の図柄でリーチ状態を発生させてミッション未達成とし、第2特別演出が実行されているときには、ミッション達成図柄以外の図柄が左変動表示領域に停止表示されるためミッション未達成となる。
これにより、大当りにならないにも関わらず、ミッションを達成させてしまうといった演出が行なわれることを防止することができる。なお、ミッション未達成左図柄決定用テーブルについても、達成確率向上テーブルおよびミッション達成左図柄決定用テーブルと同様に、ミッション達成図柄がいずれの図柄であっても、共用できるように設計されたテーブルであってもよく、またミッション達成図柄毎に設けられた複数種類のテーブルであってもよい。
S574では、受信した変動パターンコマンド、ミッション達成図柄に応じて、飾り図柄の変動表示結果として、はずれ図柄の組合せを前述したはずれ図柄の組合せの選択決定方法を用いてランダムに決定してRAM85に記憶する。
S574では、リーチ状態が発生する場合、左図柄についてS573で選択したミッション未達成左図柄決定用テーブルを用いて決定するとともに、中および右図柄についてS512と同様の処理を行なうことにより、飾り図柄の変動表示結果として、リーチはずれ図柄の組合せをランダムに決定してRAM85に記憶する。また、リーチ状態を発生させない場合には、左図柄についてS573で選択したミッション未達成左図柄決定用テーブルを用いて決定するとともに、中および右図柄についてS517と同様の処理を行なうことにより、飾り図柄の変動表示結果として、はずれリーチ表示結果以外のはずれ図柄の組合せをランダムに決定してRAM85に記憶する。
S574の処理が行なわれた後について、S575では、演出種類を決定するためのテーブルとして、第1状態フラグまたは第2状態フラグに応じた状態テーブルが選択される。そして、当該選択したテーブルを用い、受信した変動パターンコマンドに応じて演出種類を決定するとともに、S574で決定された変動表示結果およびミッション達成図柄からミッション未達成演出を行なうためのプロセスデータ等の演出データを設定し(S576)、特別演出時表示結果・演出決定処理を終了する。
具体的に、S576では、受信した変動パターンコマンドに基づき決定される演出種類による変動表示に用いられるデータとしてのプロセスデータであって、決定された演出種類による変動表示を実行するとともに、S574で決定された変動表示結果およびミッション達成図柄との関係からミッション未達成演出を実行するためのプロセスデータが設定された前述のようなプロセステーブルが選択されて設定される。
図48は、図33のS209によるRTCM管理処理を示すフローチャートである。RTCM管理処理においては、次のような処理が行なわれる。
まず、前述の標準日時コマンド受信フラグがセットされているか否かを判断する(S601)。標準日時コマンド受信フラグがセットされていないと判断したときは、リターンする。一方、標準日時コマンド受信フラグがセットされていると判断したときは、標準日時コマンド受信フラグが示すコマンドの種類に基づいて、受信した標準日時コマンドが送信終了コマンドであるか否かを判断する(S602)。
送信終了コマンドであると判断したときは、後述するS604に進む。一方、送信終了コマンドではないと判断したときは、受信した標準日時コマンドが、標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、および、標準年コマンドのうちいずれかであるので、受信した標準日時コマンドに応じた標準の計時値のデータをRTCM100の計時データとして設定し(S603)、後述するS605に進む。
S603では、具体的に次のように標準の計時値のデータをRTCM100に設定する。図17に示すように、標準日時コマンドは、標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、標準年コマンド、および、送信終了コマンドに分けられて順次送信される。このため、標準日時コマンド受信フラグの種類により標準日時コマンドの種類を特定するとともに、前述のように受信した標準日時コマンドのEXTデータが示す標準値データとしてRAM85に記憶された受信標準値データの値により標準日時コマンドが示す標準値のデータを確認し、データの入出力要求信号と、受信した標準日時コマンドが示すデータ(標準秒データ、標準分データ、標準時データ、標準曜データ、標準日データ、標準月データ、または、標準年データ)を、時計・カレンダカウンタ部1020の対応するレジスタ(秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、または、年レジスタ1027)に書込むための書込用のデータとが、演出制御用マイクロコンピュータ800からRTCM100のデータ入出力回路105に入力される。
この場合の書込用のデータは、データの書込モードであることを指定するモードデータと、データを書込むアドレス(秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、または、年レジスタ1027のアドレス)を指定するアドレスデータと、そのアドレスに書込む書込データ(標準秒コマンドが示す標準秒データ、標準分コマンドが示す標準分データ、標準時コマンドが示す標準時データ、標準曜コマンドが示す標準曜データ、標準日コマンドが示す標準日データ、標準月コマンドが示す標準月データ、または、標準年コマンドが示す標準年データ)とが含まれる。
このような書込用のデータが入力されると、RTCM100においては、制御回路106で、データ入出力回路105に入力されるアドレスデータにより指定されるレジスタのアドレス(秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、または、年レジスタ1027のアドレス)を選択し、選択したアドレスに、書込データを書込む制御が行なれる。これにより、指定されたレジスタのカウント値が、標準値データに書換えられることにより、標準値データに設定される。
演出制御用マイクロコンピュータ800では、順次送信されてくる標準秒コマンド、標準分コマンド、標準時コマンド、標準曜コマンド、標準日コマンド、標準月コマンド、および、標準年コマンドを受信することに応じて、S603が実行されるごとに、秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、および、年レジスタ1027のカウント値を順次設定していくことにより、時計・カレンダカウンタ部1020における年,月,日,曜,時,分,秒の計時値のすべてを標準値に設定することができる。
また、前述のS602により送信終了コマンドであると判断してS604に進んだときは、変動表示装置9において、日時の設定が完了した旨を示すメッセージを表示する日時設定完了報知を実行し(S604)、S605に進む。このような日時設定完了報知が行なわれることにより、標準日時データ出力装置300から出力される標準日時コマンドを用いたRTCM100の計時値の設定が完了したことを容易に把握することができる。S605では、セットされている標準日時コマンド受信フラグをリセットしてリターンすることにより、次のコマンドの受信に備える。
なお、図48のRTCM管理処理では、演出制御用マイクロコンピュータ800により、順次受信した標準日時コマンドに基づいて、時計・カレンダカウンタ部1020における秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、および、年レジスタ1027のそれぞれのカウント値を順次新たに設定していく例を示した。
しかし、これに限らず、演出制御用マイクロコンピュータ800は、受信したすべての標準日時コマンドに基づいて、時計・カレンダカウンタ部1020における秒レジスタ1021、分レジスタ1022、時レジスタ1023、曜レジスタ1024、日レジスタ1025、月レジスタ1026、および、年レジスタ1027のそれぞれのカウント値を一度に新たに設定する処理を行なうようにしてもよい。
また、標準日時コマンドとしては、秒,分,時,曜,日,月,年の順番で標準日時コマンドを送信することに限らず、年,月,日,曜,時,分,秒の順番で標準日時コマンドを送信するようにしてもよい例を前述したが、このように、年,月,日,曜,時,分,秒の順番で標準日時コマンドを送信するときには、標準日時コマンドが標準日時データ出力装置300より送信されてからRTCM100に設定されるまでの時間により実時刻(標準値)との差が最も大きくなりやすい標準秒コマンドが最後に出力されるので、RTCM100に設定される日時と、実際の標準日時との差を可能な限り少なくすることができる。
また、パチンコ遊技機1が稼動状態にあるときにおいては、RTCM管理処理がいつでも実行可能であるので、いつでも、標準日時コマンドに基づいてRTCM100の計時値を標準値に設定することが可能である。しかし、これに限らず、RTCM管理処理は、所定の実行条件が成立したときに限り実行されるようにしてもよい。所定の実行条件としては、たとえば、デモ表示の実行条件が成立したときであってもよい。また、所定の実行条件としては、たとえば、電源投入時から所定時間が経過するまでのときであってもよい。また、所定の実行条件としては、たとえば、デモ表示の実行条件が成立していないが、変動表示が実行されていないときであってもよい。
次に、図39の演出制御プロセス処理におけるS406の大当り遊技中処理の詳細な処理について説明する。
図49は、大当り遊技中処理のフローチャートである。図49を参照して、大当り遊技中処理では、まず、S701の処理が行なわれる。
S701では、CPU86が、ラウンドカウンタKの値を“1”に設定する。ラウンドカウンタKは、前述したラウンドを計数するためのカウンタである。そしてS702に進む。
S702では、ラウンドカウンタKにより示されるラウンドが、広告表示ラウンドであるか否かが判定される。ここで、広告表示ラウンドとは、前述した広告コンテンツを、パチンコ遊技機1において出力するためのラウンドである。広告コンテンツは、たとえば、図15(A)のコンテンツ画像G100である。
本実施の形態では、広告表示ラウンドは、7、8ラウンドであるとする。なお、広告表示ラウンドは、7、8ラウンドに限定されることなく、他のラウンドであってもよい。
具体的には、CPU86が、ラウンドカウンタKの値が“7”または“8”であるか否かを判定する。S702において、YESならば、後述するS710に進む。一方、S702において、NOならば、S703に進む。ここでは、ラウンドカウンタKの値は、“1”であるとして、S703に進む。
S703では、ラウンドカウンタKにより示されるラウンドが、アクセスコード表示ラウンドであるか否かが判定される。ここで、アクセスコード表示ラウンドとは、前述したアクセスコード表示コンテンツを、パチンコ遊技機1において出力するためのラウンドである。アクセスコード表示コンテンツは、たとえば、図15(B)のコンテンツ画像G100Aである。
本実施の形態では、アクセスコード表示ラウンドは、14ラウンドであるとする。なお、アクセスコード表示ラウンドは、14ラウンドに限定されることなく、他のラウンドであってもよい。
具体的には、CPU86が、ラウンドカウンタKの値が“14”であるか否かを判定する。S703において、YESならば、後述するS710に進む。一方、S703において、NOならば、S704に進む。ここでは、ラウンドカウンタKの値は、“1”であるとして、S704に進む。
S704では、通常演出処理が行なわれる。通常演出処理では、ラウンドカウンタKの示すラウンドの演出(たとえば、キャラクタ等による演出)が行なわれる。そして、S718に進む。
S718では、ラウンドが終了したか否かが判定される。具体的には、CPU86が、ラウンドカウンタKの値が“15”であるか否かを判定する。S718において、YESならば、この大当り遊技中処理は終了し、図39の演出制御プロセス処理に戻る。一方、S718において、NOならば、S719に進む。ここでは、ラウンドカウンタKの値は、“1”であるとして、S719に進む。
S719では、CPU86が、Kの値を1インクリメントする。そして、再度、S702の処理が行なわれる。
ここで、S702,S703、S704、S718、S719の処理が繰り返されることにより、ラウンドカウンタKの値が、“7”になったとする。すなわち、現在のラウンドは、広告表示ラウンドとしての7ラウンドであるとする。この場合、S702において、YESと判定されて、S710に進む。
S710では、日時情報取得処理が行なわれる。日時情報取得処理では、CPU86が、RTCM100からRTCM100が計時している現在の計時値(年,月,日,曜日,時,分,秒)である日時情報を取得する。そして、S711に進む。
S711では、現在の日時が、ラウンド対応コンテンツに対応付けられた有効期間内であるか否かが判定される。ここで、ラウンド対応コンテンツとは、現在のラウンドに対応するコンテンツである。また、現在の日時は、RTCM100の計時結果である。すなわち、現在の日時は、S710の処理により取得された日時情報の示す日時である。
具体的には、CPU86は、取得した日時情報の示す日時が、図14のコンテンツ選択テーブルCTD100において、現在のラウンドに対応するコンテンツIDに対応する有効期間内であるか否かを判定する。S711において、YESならば、S712に進む。一方、S711において、NOならば、後述するS715に進む。
ここで、現在のラウンドは、広告表示ラウンドとしての7ラウンドであるとする。この場合、ラウンド対応コンテンツは、広告コンテンツとなる。また、S710の処理により取得された日時情報は、“2006年6月12日(火曜日)14時20分20秒”を示すとする。この場合、CPU86は、日時情報の示す日時が、図14のコンテンツ選択テーブルCTD100において、コンテンツIDの先頭の3文字が“CTC”であるコンテンツIDに対応する有効期間内であるか否かを判定する。この場合、日時情報の示す日時(“2006年6月12日(火曜日)14時20分20秒”)は、コンテンツID“CTC001”、“CTC002”に対応する有効期間(“2006年6月1日”〜“2006年8月31日”)内である。
したがって、S711において、YESと判定されて、S712に進む。この場合、S711の条件(現在の日時が、ラウンド対応コンテンツに対応付けられた有効期間内)を満たすコンテンツは、コンテンツID“CTC001”、“CTC002”によりそれぞれ特定される2つの広告コンテンツであるとする。
S712では、CPU86が、パチンコ遊技機1において、出力対象となるコンテンツ(以下、対象コンテンツともいう)は複数であるか否かを判定する。ここで、対象コンテンツは、S711の条件を満たすコンテンツである。S712において、YESならば、S713に進む。一方、S712において、NOならば、後述するS714に進む。
ここで、対象コンテンツは、コンテンツID“CTC001”、“CTC002”によりそれぞれ特定される2つの広告コンテンツであるとする。この場合、S712において、YESと判定されて、S713に進む。
S713では、コンテンツ選択処理が行なわれる。コンテンツ選択処理では、CPU86が、複数の対象コンテンツのうち、1つの対象コンテンツを選択する。ここで、初めて、コンテンツ選択処理が行なわれる場合、複数の対象コンテンツのうち、対応するコンテンツIDの示す数値が最も小さい対象コンテンツが選択される。そして、CPU86は、選択した対象コンテンツのコンテンツIDを、RAM85に記憶させる。以下においては、RAM85に記憶されたコンテンツIDを、選択コンテンツIDともいう。
そして、次回、同一の複数の対象コンテンツを対象として、コンテンツ選択処理が行なわれる場合、複数の対象コンテンツのうち、対応するコンテンツIDの示す数値が選択コンテンツIDの示す数値より次に大きい対象コンテンツが、選択される。そして、CPU86は、選択した対象コンテンツのコンテンツIDを、RAM85に上書き記憶させる。なお、コンテンツ選択処理が行なわれる場合、複数の対象コンテンツのうち、対応するコンテンツIDの示す数値が選択コンテンツIDの示す数値より次に大きい対象コンテンツがない場合、対応するコンテンツIDの示す数値が最も小さい対象コンテンツが選択される。
すなわち、コンテンツIDが、たとえば、“CTC001”および“CTC002”にそれぞれ対応する2つの対象コンテンツがコンテンツ選択処理の対象であって、初めて、コンテンツ選択処理が行なわれる場合、まず、コンテンツIDが“CTC001”の対象コンテンツが選択される。そして、次に、前回と同一のコンテンツIDである“CTC001”および“CTC002”にそれぞれ対応する2つの対象コンテンツがコンテンツ選択処理の対象である場合、コンテンツIDが“CTC002”の対象コンテンツが選択される。そして、さらに、次に、前回と同一のコンテンツIDである“CTC001”および“CTC002”にそれぞれ対応する2つの対象コンテンツがコンテンツ選択処理の対象である場合、コンテンツIDが“CTC001”の対象コンテンツが選択される。
なお、コンテンツ選択処理は、上記処理に限定されることはない。たとえば、毎回、ランダムに、対象コンテンツが選択されてもよい。対象コンテンツが選択されると、S714に進む。
S714では、コンテンツ出力処理が行なわれる。コンテンツ出力処理では、対象コンテンツが1つの場合(S712でNOと判定された場合)は、当該対象コンテンツを、パチンコ遊技機1において出力させる。また、コンテンツ出力処理では、対象コンテンツが複数の場合(S712でYESと判定された場合)は、S713により選択された対象コンテンツを、パチンコ遊技機1において出力させる。
ここで、対象コンテンツが音声の場合は、当該コンテンツを、スピーカ27から出力させる。また、対象コンテンツが画像(動画像、静止画像)の場合は、当該コンテンツを、変動表示装置9において表示させる。また、対象コンテンツが音声を伴う画像(動画像、静止画像)の場合は、当該音声をスピーカ27から出力させるとともに、当該画像を変動表示装置9に表示させる。そして、コンテンツ出力処理が終了すると、S718に進む。
なお、前述のS711において、NOならば、S715に進む。
S715では、S704と同様な処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。そして、S718に進む。
ここで、S702〜S719の処理が繰り返されることにより、ラウンドカウンタKの値が、“14”になったとする。すなわち、現在のラウンドは、アクセスコード表示ラウンドとしての14ラウンドであるとする。この場合、S703において、YESと判定されて、S710に進む。
S710では、前述したのと同様な処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。
S711では、前述したのと同様な処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。ここで、現在のラウンドは、アクセスコード表示ラウンドとしての14ラウンドであるとする。また、S710の処理により取得された日時情報は、“2006年6月12日(火曜日)14時22分20秒”を示すとする。この場合、CPU86は、日時情報の示す日時が、図14のコンテンツ選択テーブルCTD100において、コンテンツIDの先頭の3文字が“CTU”であるコンテンツIDに対応する有効期間内であるか否かを判定する。この場合、日時情報の示す日時(“2006年6月12日(火曜日)14時22分20秒”)は、コンテンツID“CTU002”に対応する有効期間(“2006年6月1日”〜“2006年8月31日“の期間のうちの毎日13時から16時までの期間)内である。したがって、S711において、YESと判定されて、S712に進む。この場合、S711の条件(現在の日時が、ラウンド対応コンテンツに対応付けられた有効期間内)を満たすコンテンツは、コンテンツID“CTU002”により特定される1つのアクセスコード表示コンテンツであるとする。
S712では、前述したのと同様な処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。この場合、対象コンテンツは、1つであるので、S712において、NOと判定され、S714に進む。
S714では、前述したのと同様な処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。そして、コンテンツ出力処理が終了すると、S718に進む。
ここで、S702〜S719の処理が繰り返されることにより、ラウンドカウンタKの値が、“15”になったとする。この場合、S718において、YESと判定され、この大当り遊技中処理は終了し、図39の演出制御プロセス処理に戻る。
次に、図39の演出制御プロセス処理におけるS407の大当り遊技終了処理において行なわれるエンディング表示処理の詳細な処理について説明する。
図50は、エンディング表示処理のフローチャートである。図50を参照して、エンディング表示処理では、まず、S900の処理が行なわれる。
S900では、図49のS710と同様な処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。ここで、S900の処理により取得された日時情報は、“2006年6月25日(火曜日)14時25分20秒”を示すとする。そして、S901に進む。
S901では、現在の日時が、エンディング表示コンテンツに対応付けられた有効期間内であるか否かが判定される。ここで、エンディング表示コンテンツは、エンディング時に表示するコンテンツであるとする。また、現在の日時は、RTCM100の計時結果である。すなわち、現在の日時は、S900の処理により取得された日時情報の示す日時である。ここで、エンディング表示コンテンツは、前述したイベント報知コンテンツであるとする。イベント報知コンテンツは、たとえば、図16のコンテンツ画像G100Bである。
なお、エンディング表示コンテンツは、イベント報知コンテンツに限定されることはない。エンディング表示コンテンツは、たとえば、前述した広告コンテンツ、アクセスコード表示コンテンツ等であってもよい。また、エンディング表示コンテンツは、たとえば、広告コンテンツ、アクセスコード表示コンテンツおよびイベント報知コンテンツの少なくとも2つを組み合わせたコンテンツであってもよい。
S901では、具体的には、CPU86は、取得した日時情報の示す日時が、図14のコンテンツ選択テーブルCTD100において、エンディング表示コンテンツ(イベント報知コンテンツ)のコンテンツID(CTI・・・)に対応する有効期間内であるか否かを判定する。S901において、YESならば、S902に進む。一方、S901において、NOならば、後述するS905に進む。
ここで、S900の処理により取得された日時情報は、“2006年6月25日(火曜日)14時25分20秒”を示すとする。この場合、CPU86は、日時情報の示す日時が、図14のコンテンツ選択テーブルCTD100において、コンテンツIDの先頭の3文字が“CTI”であるコンテンツIDに対応する有効期間内であるか否かを判定する。この場合、日時情報の示す日時(“2006年6月25日(火曜日)14時25分20秒”)は、コンテンツID“CTI001”に対応する有効期間(“2006年6月1日”〜“2006年8月31日“の期間のうちの毎週火曜日)内であり、かつ、コンテンツID“CTI003”に対応する有効期間(“2006年6月1日”〜“2006年8月31日“の期間のうちの毎月“5”の付く日)内である。
したがって、S901において、YESと判定されて、S902に進む。この場合、S901の条件(現在の日時が、エンディング表示コンテンツに対応付けられた有効期間内)を満たすコンテンツは、コンテンツID“CTI001”、“CTI003”によりそれぞれ特定される2つのイベント報知コンテンツであるとする。
S902では、CPU86が、パチンコ遊技機1において、出力対象となる対象コンテンツは複数であるか否かを判定する。ここで、対象コンテンツは、S901の条件を満たすコンテンツである。S902において、YESならば、S903に進む。一方、S902において、NOならば、後述するS904に進む。
ここで、対象コンテンツは、コンテンツID“CTI001”、“CTI003”によりそれぞれ特定される2つのイベント報知コンテンツであるとする。この場合、S902において、YESと判定されて、S903に進む。
S903では、図49のS713と同様な処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。ここでは、コンテンツIDが“CTI001”の対象コンテンツが選択されたとする。
S904では、図49のS714と同様な処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。そして、コンテンツ出力処理が終了すると、このエンディング表示処理は終了する。
なお、前述のS901において、NOならば、S905に進む。
S905では、図49のS704と同様な処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。そして、このエンディング表示処理は終了する。
なお、エンディング表示処理では、イベント報知コンテンツという同一目的のコンテンツのみを出力していた。しかしながら、エンディング表示処理では、図49の大当り遊技中処理のように、異なる目的の複数種類のコンテンツ(たとえば、広告コンテンツ、アクセスコード表示コンテンツ)のいずれかを選択して出力するようにしてもよい。
以上説明したように、大当り遊技中処理およびエンディング表示処理の各々では、RTCM100が計時している現在の計時値に基づいて、コンテンツに対応付けられた有効期間に応じたコンテンツを出力する処理が行なわれる。したがって、多種多様なコンテンツを提供することができるという効果を奏する。
なお、コンテンツに対応付けられる有効期間は、春夏秋冬のような季節に対応した期間に設定されてもよい。この場合、季節限定のコンテンツを出力することが可能となる。
また、大当り遊技中といった遊技者がリラックスできる期間に、広告コンテンツを出力することで、広告コンテンツによる宣伝効果を高めることができる。また、大当り遊技中に、異なる目的の複数種類のコンテンツ(たとえば、広告コンテンツ、アクセスコード表示コンテンツ)のいずれかを交互に表示することで、遊技者の興趣の低下を防ぐことができる。
また、本実施の形態では、大当り遊技中において、1〜15ラウンドのうち、一部のラウンドにおいてのみ、図14のコンテンツ選択テーブルCTD100により特定されるコンテンツを出力するようにした。これにより、本来のパチンコ遊技機のキャラクタ等による演出も行なわれるので、遊技者の興趣の低下を防ぐことができる。
次に、記録媒体挿入部501に記録媒体505が挿入されている場合において、演出制御用マイクロコンピュータ800(CPU86)が行なう処理について説明する。
再び、図33を参照して、S207までの処理は前述したのと同様なので詳細な説明は繰り返さない。
S207aでは、前述したのと同様な処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。この処理により、取得された日時情報の示す日時は、たとえば、“2006年6月25日(火曜日)11時25分20秒”であるとする。この場合、S207bにおいて、YESと判定さあれ、S207dに進む。
S207dでは、CPU86が、遊技情報記録フラグをオンに設定する。前述したように、遊技情報記録フラグがオンである場合、記録媒体505に遊技情報を記録させことが許可される。そして、S207eに進む。
S207eでは、記録媒体があるか否かが判定される。具体的には、CPU86が、記録媒体挿入部501に記録媒体505が挿入されているか否かを判定する。S207eにおいて、YESならば、S207fに進む。一方、S207eにおいて、NOならば、S207gに進む。ここでは、記録媒体挿入部501に記録媒体505が挿入されているとして、S207fに進む。
なお、記録媒体505の有無の検出は、上記に限定されることはない。たとえば、CPU86が、ポーリングをかけることにより、記録媒体505の有無の検出を行なってもよい。
ステップS207fでは、CPU86が、アクセス可能フラグをオンに設定する。アクセス可能フラグは、記録媒体505にデータアクセス可能であるか否かを示すフラグである。アクセス可能フラグがオンである場合、記録媒体505にデータアクセス可能である。この場合、記録媒体挿入部501に記録媒体505が挿入されていることになる。一方、アクセス可能フラグがオフである場合、記録媒体505にデータアクセス不可能である。この場合、記録媒体挿入部501に記録媒体505が挿入されていないことになる。そして、前述したS208に進む。
なお、前述のS207eにおいて、NOならば、S207gに進む。S207gでは、CPU86が、アクセス可能フラグをオフに設定する。そして、前述したS208に進む。
S208では、演出制御プロセス処理が行なわれる。
再び、図39を参照して、ここでは、S402の図柄変動開始処理について説明する。
再び、図44を参照して、図柄変動開始処理では、まず、S470aの処理が行なわれる。S470aでは、前述したのと同様な処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。ここでは、遊技情報記録フラグがオンであるとして、S470bに進む。
S407bでは、CPU86が、前述したアクセス可能フラグがオンであるか否かを判定する。S470bにおいて、YESならば、S470cに進む。一方、S470bにおいて、NOならば、前述したS471に進む。ここでは、アクセス可能フラグがオンであるとする。すなわち、記録媒体挿入部501に記録媒体505が挿入されているとして、S470cに進む。
S470cでは、状態依存演出選択フラグ設定処理が行なわれる。状態依存演出選択フラグ設定処理では、状態依存演出選択フラグがオンまたはオフに設定される。ここで、状態依存演出選択フラグは、後述する処理により、遊技演出を選択するときに、記録媒体505に記録されている遊技情報を利用するか否かを示すフラグである。状態依存演出選択フラグがオンである場合、遊技演出を選択するときに、記録媒体505に記録されている遊技情報が利用される。一方、状態依存演出選択フラグがオフである場合、遊技演出を選択するときに、記録媒体505に記録されている遊技情報が利用されない。
ここで、記録媒体505に記録されている遊技情報について説明する。
図51は、記録媒体505に記録されている遊技情報を説明するための図である。記録媒体505に記録されている遊技情報は、同一の会社が発売している複数種類のパチンコ遊技機の遊技情報である。
図51(A)を参照して、記録媒体505には、「機種ID」毎に複数のデータテーブルが記憶されている。「機種ID」とは、異なる複数のパチンコ遊技機1の各々を特定するためのIDである。図51(B)は、記録媒体505に記録されている、一例としてのリーチデータテーブルRCD100を示す図である。図51(B)を参照して、リーチデータテーブルRCD100は、記録媒体505に記録されている複数のデータテーブルのうちの1つである。「リーチID」とは、特別リーチ(スーパーリーチまたはプレミアムリーチ)を特定するためのIDである。
リーチデータテーブルRCD100において、リーチID“SRC01”〜“SRC05”は、5種類のスーパーリーチをそれぞれ特定するためのIDである。なお、機種によって、実行可能なスーパーリーチの数は異なる。たとえば、「機種ID」“2006−01”のパチンコ遊技機1で実行可能なスーパーリーチの演出は、2種類である。また、たとえば、「機種ID」“2006−05”のパチンコ遊技機1で実行可能なスーパーリーチの演出は、3種類である。なお、「機種ID」の“−”以降の数値(たとえば、01)は、新しいパチンコ遊技機程、大きい値となる。
リーチデータテーブルRCD100において、リーチID“PRC01”は、プレミアムリーチを特定するためのIDである。なお、リーチデータテーブルRCD100において、「機種ID」と、「リーチID」とにより特定される箇所の数字は、「機種ID」に対応するパチンコ遊技機1において、「リーチID」により特定されるリーチの実行回数を示す。たとえば、「機種ID」“2006−03”と、リーチID“SRC03”により特定される数字“17”は、「機種ID」“2006−03”のパチンコ遊技機1において、リーチID“SRC03”により特定されるスーパーリーチの遊技演出が17回実行されたことを示す。
以上のリーチデータテーブルRCD100と同様なデータテーブルが、図51(A)に示される予告演出、リーチ演出、大当り演出、エンディング演出、昇格演出毎、すなわち、遊技の状況毎に、記録媒体505に記録されている。なお、リーチデータテーブルは、リーチコマンドの種類毎に生成されるとする。たとえば、図11(a)に示すように、第1はずれリーチコマンド、第1大当りリーチコマンドおよび第2大当りリーチコマンド毎に、リーチデータテーブルは生成され、記録媒体505に記録されているとする。
再び、図44を参照して、S470cの状態依存演出選択フラグ設定処理では、 CPU86は、S470cの処理が行なわれる毎に、ランダムで、状態依存演出選択フラグをオンまたはオフに設定する。ここで、状態依存演出選択フラグがオンに設定される確率は、80%であるとする。なお、状態依存演出選択フラグがオンに設定される確率は、80%に限定されることなく、50%等であってもよい。そして、S470dに進む。
S470dでは、CPU86が、前述した状態依存演出選択フラグがオンであるか否かを判定する。ステップS470dにおいて、YESならば、S470eに進む。一方、S470dにおいて、NOならば、前述したS471に進む。ここでは、S470cの処理により、状態依存演出選択フラグがオンに設定されたとして、S470eに進む。
S470eでは、前述したS471と同様な処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。S470eにおいて、YESならば、後述するS473aに進む。一方、S470eにおいて、NOならば、S472aに進む。ここでは、特別演出期間中でないとする。この場合、S472aに進む。
S472aでは、通常演出時表示結果・演出決定処理Aが行なわれる。
図52は、通常演出時表示結果・演出決定処理Aのフローチャートである。図52を参照して、通常演出時表示結果・演出決定処理Aは、図45の通常演出時表示結果・演出決定処理と比較して、同じステップ番号の処理は、図45の通常演出時表示結果・演出決定処理と同様なので詳細な説明は繰り返さない。以下においては、通常演出時表示結果・演出決定処理と異なる部分の処理を主に説明する。
S505でYESと判定された場合、または、S506の処理の後、S509Aに進む。
S509Aでは、データ読取り処理Aが行なわれる。データ読取り処理Aでは、CPU86が、自装置(パチンコ遊技機1)の機種IDのデータテーブルであって、かつ、受信した変動パターンコマンドに対応するデータテーブルを、記録媒体アクセス部502を利用して、記録媒体505から読み出す。そして、S510Aに進む。
ここで、自装置(パチンコ遊技機1)の機種IDは、“2006−01”であるとする。また、受信した変動パターンコマンドは、第1大当りリーチコマンドであるとする。この場合、データ読取り処理Aにおいて、読み出されたデータテーブルは、以下のリーチデータテーブルRCD110であるとする。
図53は、データテーブルの一例を示す図である。図53(A)は、一例としてのリーチデータテーブルRCD110を示す図である。図53(A)を参照して、リーチデータテーブルRCD110に示される各項目は、図51(B)で説明したのと同様なので詳細な説明は繰り返さない。
この場合、リーチデータテーブルRCD110において、リーチID“SRC01”により特定される遊技演出は、図11(a)の第1特別大当りリーチであるとする。また、リーチID“SRC02”により特定される遊技演出は、図11(a)の第2特別大当りリーチであるとする。また、リーチデータテーブルRCD110により、第1特別大当りリーチが10回実行されたことと、第2特別大当りリーチが40回実行されたこととが分かる。また、機種ID“2006−01”のパチンコ遊技機1では、“SRC03”〜“SRC05”に対応するリーチ演出がないことが分かる。すなわち、機種ID“2006−01”のパチンコ遊技機1において、第1大当りリーチコマンドに対応する遊技演出は2種類である。
また、リーチデータテーブルRCD110により、リーチID“PRC01”により特定されるプレミアムリーチの遊技演出が、1回実行されたことが分かる。
再び、図52を参照して、S510Aでは、状態依存選択処理Aが行なわれる。S510Aは、図45のS510と比較して、遊技演出の選択処理が異なるのみで、それ以外の処理は、同じであるので詳細な説明は繰り返さない。以下、状態依存選択処理Aにおける遊技演出の選択処理について、具体的に説明する。
状態依存選択処理Aでは、CPU86が、データ読取り処理Aにより読み出された、遊技情報としてのデータテーブルに示される、遊技演出各々の実行状態を解析する。そして、CPU86は、解析した遊技演出各々の実行状態に基づいて、受信した変動パターンコマンドに遊技演出を選択する。
ここで、読み出されたデータテーブルは、図53(A)のリーチデータテーブルRCD110であるとする。また、受信した変動パターンコマンドは、第1大当りリーチコマンドであるとする。この場合、状態依存選択処理Aでは、CPU86は、具体的に、以下の処理を行なう。
まず、CPU86は、図53(A)のリーチデータテーブルRCD110により、リーチID“SRC01”により特定される遊技演出の実行回数を、10回と計数する。また、CPU86は、図53(A)のリーチデータテーブルRCD110により、リーチID“SRC02”により特定される遊技演出の実行回数を、40回と計数する。そして、CPU86は、計数された実行回数の最も小さい値の遊技演出を、他の遊技演出よりも高い確率で選択する。具体的には、CPU86は、以下の式(1)に基づく確率P(k)で、対応する遊技演出を選択する。P(k)=1−(kN/(1N+2N+・・+nN)) ・・・(1)式(1)において、k、nは自然数である。kは、k番目の遊技演出を示す。また、式(1)のkNは、k番目の遊技演出の実行回数である。たとえば、1Nは、1番目の遊技演出の実行回数である。kが“1”の場合、たとえば、図53(A)のリーチデータテーブルRCD110では、リーチID“SRC01”により特定される遊技演出が、k番目の遊技演出となる。nは、選択対象となる遊技演出の数である。たとえば、リーチデータテーブルRCD110では、選択対象となる遊技演出の数は、“2”となる。
したがって、1番目の遊技演出(リーチID“SRC01”により特定される遊技演出)が、選択される確率は、k=1、n=2、1N=10、2N=40を、式(1)に代入すると、確率P(1)=1−(10/(10+40))=1−(1/5)=4/5=0.8となる。したがって、リーチID“SRC01”により特定される遊技演出が、選択される確率は、80%となる。同様に計算して、2番目の遊技演出(リーチID“SRC02”により特定される遊技演出)が、選択される確率は、20%となる。すなわち、遊技演出の実行回数が少ないもの程、選択される確率が高くなる。
そのため、選択される遊技演出の偏りを無くすことができるという効果を奏する。なお、遊技演出の選択方法は、上記方法に限定されることなく、遊技演出の実行回数が少ないもの程、選択される確率が高くなるような方法であれば、どのような方法であってもよい。
そして、CPU86は、上記確率により選択した遊技演出の演出データを設定する。ここでは、選択された遊技演出は、リーチID“SRC01”により特定される、図11(a)の第1特別大当りリーチであるとする。そして、S510Aの処理は終了し、この通常演出時表示結果・演出決定処理Aは終了する。
なお、S515A、S517Aで行なわれる処理は、前述したS509Aで行なわれる処理と同様なので詳細な説明は繰り返さない。また、S516Aは、図45のS516と比較して、遊技演出の選択処理が異なるのみで、それ以外の処理は、S516と同じであるので詳細な説明は繰り返さない。また、S519Aは、図45のS519と比較して、遊技演出の選択処理が異なるのみで、それ以外の処理は、S519と同じであるので詳細な説明は繰り返さない。また、S516A、S519Aで行なわれる遊技演出の選択処理は、前述したS510Aで行なわれる遊技演出の選択処理と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
次に、特別演出期間中である場合の処理について説明する。
再び、図44を参照して、特別演出期間中である場合、S470eにおいて、YESと判定されて、S473aに進む。
S473aでは、特別演出時表示結果・演出決定処理Aが行なわれる。
図54は、特別演出時表示結果・演出決定処理Aのフローチャートである。図54を参照して、特別演出時表示結果・演出決定処理Aは、図46の特別演出時表示結果・演出決定処理と比較して、同じステップ番号の処理は、特別演出時表示結果・演出決定処理と同様なので詳細な説明は繰り返さない。以下においては、特別演出時表示結果・演出決定処理と異なる部分の処理を主に説明する。
S529またはS546の処理の後、S530Aに進む。
S530Aでは、前述した図52のS509Aで行なわれる処理と同様な処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。そして、S531Aに進む。
S531Aは、図46のS531と比較して、遊技演出の選択処理が異なるのみで、それ以外の処理は、S531と同じであるので詳細な説明は繰り返さない。S531Aで行なわれる遊技演出の選択処理は、前述した図52のS510Aで行なわれる遊技演出の選択処理と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
また、S559またはS560の処理の後、S561Aに進む。S561Aでは、前述した図52のS509Aで行なわれる処理と同様な処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。そして、S562Aに進む。
S562Aは、図46のS562と比較して、遊技演出の選択処理が異なるのみで、それ以外の処理は、S562と同じであるので詳細な説明は繰り返さない。S562Aで行なわれる遊技演出の選択処理は、前述した図52のS510Aで行なわれる遊技演出の選択処理と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
また、S572またはS574の処理の後、S575Aに進む。S575Aでは、前述した図52のS509Aで行なわれる処理と同様な処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。そして、S576Aに進む。
S576Aは、図46のS576と比較して、遊技演出の選択処理が異なるのみで、それ以外の処理は、S576と同じであるので詳細な説明は繰り返さない。S576Aで行なわれる遊技演出の選択処理は、前述した図52のS510Aで行なわれる遊技演出の選択処理と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
以上、前述した図52のS510Aで行なわれる遊技演出の選択処理は、予告、大当り、エンディング、昇格等の遊技演出を選択する場合においても、同様に行なわれる。
なお、図44のS472a、S473a、S472、S473等により選択され、設定された遊技演出は、図39のS403〜S407により実行される。
次に、記録媒体505に、実行された遊技演出の情報を記録させるための処理について説明する。
再び、図33を参照して、S208aでは、前述したのと同様な処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。ここでは、ここでは、遊技情報記録フラグがオンであるとして、S208bに進む。
S208bでは、CPU86が、前述したアクセス可能フラグがオンであるか否かを判定する。S208bにおいて、YESならば、S208cに進む。一方、S208bにおいて、NOならば、前述したS209に進む。ここでは、アクセス可能フラグがオンであるとする。すなわち、記録媒体挿入部501に記録媒体505が挿入されているとして、S208cに進む。
S208cでは、遊技情報記録処理が行なわれる。遊技情報記録処理では、CPU86が、実行済み遊技演出の情報を、当該実行済み遊技演出に対応し、かつ、自装置(パチンコ遊技機1)の機種IDに対応するデータテーブルに記録することで、記録媒体505に記録させる。ここで、実行済み遊技演出は、図39のS403〜S407等により実行された遊技演出である。
なお、実行済み遊技演出の情報が記録されるデータテーブルは、実行済み遊技演出の遊技状況に応じたデータテーブルである。たとえば、実行済み遊技演出が、リーチという遊技状況であれば、記録されるデータテーブルは、リーチデータテーブルとなる。
ここで、実行済み遊技演出は、一例として、前述した、図52のS510Aの処理により選択された遊技演出であるとする。S510Aの処理により選択された遊技演出は、リーチID“SRC01”により特定される、図11(a)の第1特別大当りリーチであるとする。また、自装置(パチンコ遊技機1)の機種IDは、“2006−01”であるとする。また、記録媒体505には、図53(A)のリーチデータテーブルRCD110が記憶されているとする。
この場合、CPU86は、実行済み遊技演出としての第1特別大当りリーチ(リーチID“SRC01”)に対応するリーチデータテーブルRCD110において、リーチID“SRC01”の回数を“10”から“11”に変更する。
なお、自装置(パチンコ遊技機1)の機種IDに対応するデータテーブルがない場合、CPU86は、自装置(パチンコ遊技機1)の機種IDと、実行済み遊技演出の実行回数(1回)とを対応づけたデータテーブル(たとえば、リーチデータテーブルRCD110においてリーチID“SRC01”の回数のみが“1”であるデータテーブル)を作成し、記録媒体505に記憶させる。そして、S208cの処理は終了する。
次に、記録媒体505に記録された遊技情報を削除するための処理について説明する。
再び、図33を参照して、S211では、遊技情報削除処理が実行される。
図55は、遊技情報削除処理のフローチャートである。図55を参照して、遊技情報削除処理では、まず、S991の処理が行なわれる。
S991では、CPU86が、前述したアクセス可能フラグがオンであるか否かを判定する。S991において、YESならば、S992に進む。一方、S991において、NOならば、この遊技情報削除処理は終了し、図33の演出制御メイン処理に戻り、再度、ステップS202の処理が行なわれる。ここでは、アクセス可能フラグがオンであるとする。すなわち、記録媒体挿入部501に記録媒体505が挿入されているとして、S992に進む。
S992では、CPU86が、記録媒体505にデータアクセスし、削除対象のデータがあるか否かを判定する。ここで、削除対象のデータは、所定の機種IDの遊技情報であるとする。所定の機種IDの情報は、制御ROM84に記憶されている。すなわち、制御ROM84には、所定の機種IDに対応する遊技情報を削除する指示(以下、削除指示ともいう)が記憶されている。
具体的には、CPU86は、削除指示により指定される機種IDが、記録媒体505に記憶されているか否かを判定する。ここで、遊技情報削除処理を行なうパチンコ遊技機1の機種IDは、“2006−06”であるとする。この場合、削除指示により指定される機種IDは、たとえば、“2006−01”となる。すなわち、削除指示は、既に、遊技場(遊技店)に出回ってないような古い機種の機種IDに対応する遊技情報を削除するための指示である。
ここで、記録媒体505には、図51(A)のように、「機種ID」毎に複数のデータテーブルが記憶されているとする。この場合、削除指示により指定される機種ID(“2006−01”)が、記録媒体505に記憶されているので、S992では、YESと判定され、S993に進む。なお、削除指示により指定される機種IDが、記録媒体505に記憶されてない場合は、この遊技情報削除処理は終了し、図33の演出制御メイン処理に戻り、再度、ステップS202の処理が行なわれる。
S993では、データ削除処理が行なわれる。データ削除処理では、CPU86が、記録媒体505に記憶されている削除対象のデータを削除する。ここで、削除対象のデータは、機種ID“2006−01”のデータであるとする。この場合、図51(A)に示される機種ID“2006−01”に対応する全てのデータテーブルを削除する。そして、S993の処理は終了し、図33の演出制御メイン処理に戻り、再度、ステップS202の処理が行なわれる。
以上説明した遊技情報削除処理により、所定条件を満たす遊技情報が削除されることにより、記録媒体505に、無限にデータが記憶されることを防ぐことができる。したがって、記録媒体505のデータ記憶容量を小さくすることができ、記録媒体505のコストダウンを図ることができるという効果を奏する。
なお、遊技情報削除処理により、記録媒体505に記憶されている遊技情報を削除する処理は、上記処理に限定されない。たとえば、記録媒体505には、所定台数(たとえば、5台)分の遊技情報を記録するようにし、記録媒体505に記憶されてない機種IDのパチンコ遊技機1で、遊技を行なう場合は、記録媒体505に記憶されている最も古い機種IDに対応する遊技情報を消去するようにしてもよい。
また、記録媒体505に遊技情報を記録させる場合、日時の情報も対応づけて記憶させ、現在から所定期間(たとえば、3ヶ月)前の遊技情報を、機種IDに関係なく、消去するようにしてもよい。
次に、記録媒体505に記録されている遊技情報を閲覧するための処理について説明する。通常デモ表示が行なわれている期間中に、遊技者により操作部359の操作があると、以下のメニュー画像G300が、変動表示装置9に表示される。
図56は、変動表示装置9に表示される画像を示す図である。図56(A)は、一例としてのメニュー画像G300を示す図である。図56(A)を参照して、メニュー画像G300には、ボタン画像BG310,BG320,BG330が配置される。ボタン画像BG310は、押下処理されることにより、記録媒体505に記録されている遊技情報を表示するためのボタン画像である。ボタン画像BG320は、押下処理されることにより、遊技の特徴等を紹介する情報を表示するためのボタン画像である。ボタン画像BG330は、押下処理されることにより、リーチ演出の紹介を行なうためのボタン画像である。
ここで、遊技者が、ボタン画像BG310を押下処理するための操作を、操作部359を利用して行なったとする。この場合、変動表示装置9には、図56(B)の遊技情報表示画像G300Aが表示される。
遊技情報表示画像G300Aは、一例として、記録媒体505に記憶されている遊技情報であって、現在操作しているパチンコ遊技機1の機種IDに対応する遊技情報(スーパーリーチ毎の発生回数等)が表示される。なお、表示される遊技情報は、他の遊技情報であってもよい。たとえば、大当り回数、大当りの継続回数(連チャン回数)等が表示されてもよい。また、記録媒体505に記録されている機種ID毎の遊技情報のうち、現在操作しているパチンコ遊技機1とは異なる他の機種の遊技情報が表示されてもよい。
次に、前述した遊技演出の選択処理の変形例について説明する。なお、以下に説明する遊技演出の選択処理は、図52のS510A、S516A、S519A、図54のS531A、S562A、S576Aの各々で行なわれる処理のうちの遊技演出の選択処理の変形例である。
(遊技演出の選択処理の第1の変形例)
以下、図52のS509AおよびS510Aの処理を例として説明する。前述したS509Aの処理により、読み出されたデータテーブルは、以下のリーチデータテーブルRCD111であるとする。
再び、図53を参照して、図53(B)は、一例としてのリーチデータテーブルRCD111を示す図である。図53(B)を参照して、リーチデータテーブルRCD111に示される各項目は、図51(B)で説明したのと同様なので詳細な説明は繰り返さない。なお、リーチデータテーブルRCD111に示されるリーチID“SRC04”、“SRC05”の遊技演出は、リーチID“SRC01”〜“SRC03”の遊技演出より選択される確率が非常に低いものとする。
再び、図52を参照して、S510Aでは、CPU86は、読み出されたデータテーブルに示される複数のIDのうち、所定のIDの遊技演出の実行回数が、所定回数以上になっているか否かを判定する。ここで、読み出されたデータテーブルは、図53(B)のリーチデータテーブルRCD111であるとする。また、所定のIDは、リーチID“SRC01”〜“SRC03”であるとする。また、所定回数は、たとえば、15回とする。この場合、CPU86は、読み出されたデータテーブルに示される複数のIDのうち、所定のIDの遊技演出の実行回数が、所定回数以上になっていると判定する。
この場合、CPU86は、読み出されたデータテーブルに示される複数のIDのうち、遊技演出の実行回数が、所定回数以上となっているID以外のIDのうち、対応する遊技演出の実行回数が最も小さいIDの遊技演出を選択する。読み出されたデータテーブルが、リーチデータテーブルRCD111である場合、選択される遊技演出は、リーチID“SRC04”、“SRC05”のうち、対応する対応する遊技演出の実行回数が最も小さいリーチID“SRC04”の遊技演出となる。
以上説明した遊技演出の選択処理の第1の変形例により、所定のID(リーチID“SRC01”〜“SRC03”)の遊技演出の実行回数が、所定回数以上になっているという条件を満たすことにより、選択される確率が非常に低いリーチID“SRC04”、“SRC05”の遊技演出のうち、最も実行回数が小さいものが選択される。したがって、実行される確率が低い遊技演出が複数ある場合でも、選択される遊技演出の偏りを無くすことができるという効果を奏する。
(遊技演出の選択処理の第2の変形例)
以下、図52のS509AおよびS510Aの処理を例として説明する。前述したS509Aの処理により、読み出されたデータテーブルは、以下のリーチデータテーブルRCD112であるとする。
再び、図53を参照して、図53(C)は、一例としてのリーチデータテーブルRCD112を示す図である。図53(C)を参照して、リーチデータテーブルRCD112に示される各項目は、図51(B)で説明したのと同様なので詳細な説明は繰り返さない。なお、リーチデータテーブルRCD111に示されるリーチID“PRC01”の遊技演出は、所定条件が満たされないと選択されない遊技演出(プレミアムリーチ)であるとする。
再び、図52を参照して、S510Aでは、CPU86は、読み出されたデータテーブルに示される複数のIDのうち、所定のIDの遊技演出の実行回数が、所定回数以上になっているという所定条件が満たされているか否かを判定する。ここで、読み出されたデータテーブルは、図53(C)のリーチデータテーブルRCD112であるとする。また、所定のIDは、リーチID“SRC01”〜“SRC05”であるとする。また、所定回数は、たとえば、10回とする。この場合、CPU86は、読み出されたデータテーブルに示される複数のIDのうち、所定のIDの遊技演出の実行回数が、所定回数以上になっており、所定条件が満たされていると判定する。
この場合、CPU86は、読み出されたデータテーブルに示される複数のIDのうち、所定条件が満たされないと選択されないIDの遊技演出を選択する。読み出されたデータテーブルが、リーチデータテーブルRCD112である場合、選択される遊技演出は、所定条件が満たされないと選択されないリーチID“PRC01”の遊技演出(プレミアムリーチ)となる。
以上説明した遊技演出の選択処理の第2の変形例により、同じ機種IDのパチンコ遊技機1において、該当する機種を好んでよく遊技を行なう遊技者個々の遊技履歴に応じた遊技演出を行なうことができるという効果を奏する。
(遊技演出の選択処理の第3の変形例)
以下、図52のS509Aの変形例およびS510Aの処理を例として説明する。S509Aの変形例では、CPU86が、受信した変動パターンコマンドに対応するデータテーブルを、記録媒体アクセス部502を利用して、記録媒体505から読み出す。すなわち、自装置(パチンコ遊技機1)以外の機種IDのデータテーブルも読み出される。読み出されたデータテーブルは、図51(B)のリーチデータテーブルRCD100であるとする。
S510Aでは、CPU86は、読み出されたデータテーブルに示される所定の機種IDに対応する所定のIDの遊技演出の実行回数が、所定回数以上になっているという所定条件が満たされているか否かを判定する。ここで、読み出されたデータテーブルは、図51(B)のリーチデータテーブルRCD100であるとする。また、所定の機種IDは、“2006−01"〜“2006−05"であるとする。また、所定のIDは、リーチID“SRC01”、“SRC02”であるとする。また、所定回数は、たとえば、10回とする。この場合、CPU86は、読み出されたデータテーブルに示される所定の機種IDに対応する所定のIDの遊技演出の実行回数が、所定回数以上になっているという所定条件が満たされていると判定する。
ここで、上記所定条件が満たされるということは、遊技者が、同一の会社が発売している機種ID“2006−01"〜“2006−05"のパチンコ遊技機において、その会社のパチンコ遊技機を気にいって遊技を行なっているということである。
この場合、CPU86は、所定条件が満たされないと選択されないIDの遊技演出を選択する。当該遊技演出は、機種ID“2006−01"〜“2006−05"のパチンコ遊技機において、共通して実行される遊技演出である。当該遊技演出は、たとえば、プレミアムリーチである。
以上説明した遊技演出の選択処理の第3の変形例により、遊技者が、同一の会社が発売している複数のパチンコ遊技機において、その会社のパチンコ遊技機を気にいって遊技を行なっている遊技者個々の遊技履歴に応じた遊技演出を行なうことができるという効果を奏する。
なお、図52のS510Aで行なわれる遊技演出の選択処理、遊技演出の選択処理の第1の変形例〜第3の変形例で説明した処理は、予告、大当り、エンディング、昇格等の遊技演出を選択する場合においても、同様に行なわれる。また、遊技演出の選択処理は、図52のS510A、第1の変形例〜第3の変形例で説明した処理に限定されることなく、他の処理方法であってもよい。
次に、前述した一斉デモ表示の変形例について説明する。
まず、第1の変形例を説明する。図57および図58は、一斉デモ表示の変形例の一例(第1の変形例)を示すタイミングチャートである。図57においては、(a),(b)に、第1のパチンコ遊技機1における特別図柄および飾り図柄の状態(変動状態、停止状態)と、一斉デモ表示の状態(実行状態、不実行状態)との関係が示されている。また、図57においては、(c),(d)に、第2のパチンコ遊技機1における特別図柄および飾り図柄の状態(変動状態、停止状態)と、一斉デモ表示の状態(実行状態、不実行状態)との関係が示されている。また、図57においては、(e)にRTCM100の計時値に基づくデモ表示の開始タイミングが示されている。
第1の変形例は、RTCM100の計時値に基づくタイミングでのみ一斉デモ表示を実行するものである。第1の変形例では、たとえば、図57に示すように、10秒(所定期間)ごとに一斉デモ表示を実行する一斉デモ表示実行タイミングを予め設定しておき、特別図柄および飾り図柄が変動表示を実行しておらず、かつ、保留記憶数が0である場合において、一斉デモ表示実行タイミングとなったときに、一斉デモ表示を開始させる制御が行なわれる。
図57の場合には、10時10分30秒と10時10分40秒との間のタイミングで、第1のパチンコ遊技機および第2のパチンコ遊技機のそれぞれにおいて、特別図柄および飾り図柄が変動表示を実行しておらず、かつ、保留記憶数が0となったが、そのタイミンが一斉デモ表示実行タイミングではなかったので、次の一斉デモ表示実行タイミングである10時10分40秒となったときに、一斉デモ表示を実行させる制御が行なわれる。一斉デモ表示としては、演出態様が、第1演出態様A、第2演出態様B、第3演出態様Cの順番で演出態様が変化するデモ表示が実行される。
図57では、第1のパチンコ遊技機と第2のパチンコ遊技機とでRTCM100の計時値にずれが生じていない例が示されている。このように計時値にずれが生じていないときには、図57に示すように、同じ一斉デモ表示実行タイミング期間内で、特別図柄および飾り図柄が変動表示を実行しておらず、かつ、保留記憶数が0である場合に、同じタイミングで一斉デモ表示が開始される。このように同じタイミングで一斉デモ表示が開始されたときには、第1のパチンコ遊技機と第2のパチンコ遊技機とでRTCM100の計時値にずれが生じていないと判断することができる。また、図57に示すように、変動表示の終了タイミングが異なるときであっても、次の一斉デモ表示実行タイミングにおいて、一斉デモ表示が同じタイミングで開始される。
また、図58では、第1のパチンコ遊技機と第2のパチンコ遊技機とでRTCM100の計時値にずれが生じている場合における第1のパチンコ遊技機と第2のパチンコ遊技機とでの一斉デモ表示の状態(実行状態、不実行状態)が示されている。RTCM100の計時値にずれが生じているときには、図58に示すように、一斉デモ表示が開始されるタイミングにずれ(図中では時間T1のずれ)が生じることにより、一斉デモ表示が開始されるタイミングが異なる。
このように異なるタイミングで一斉デモ表示が開始されたときには、第1のパチンコ遊技機と第2のパチンコ遊技機とでRTCM100の計時値にずれが生じていると判断することができる。また、第1演出態様A、第2演出態様B、第3演出態様Cの順番で演出態様が変化するデモ表示が実行されるときには、各演出態様の開始タイミングにずれ(図中では時間T2のずれ)が生じることにより、一斉デモ表示の演出態様が変化するタイミングが異なる。このように異なるタイミングで一斉デモ表示の演出態様が変化するときには、第1パチンコ遊技機と第2パチンコ遊技機とでRTCM100の計時値にずれが生じていると判断することができる。
また、このような変形例では、RTCM100が壊れる等の理由によりRTCM100が計時動作を行なえないときには、一斉デモ表示が実行されないので、一斉デモ表示が実行されるか否かを監視することに基づいて、RTCM100に異常が生じたか否かを判断することができる。また、このような変形例では、10秒ごとという比較的短い周期で一斉デモ表示を実行する機会が訪れるので、一斉デモ表示が実行されたか否かを確認するタイミングを逃したときでも、すぐに、一斉デモ表示が実行されたか否かを確認するタイミングが訪れるので、遊技場の店員が一斉デモ表示の実行状況を確認する作業の煩雑さを解消することができる。
以上に示したような第1の変形例は、デモ表示コマンドを送信する構成と、デモ表示コマンドを送信しない構成とのどちらの構成にも適用可能である。デモ表示コマンドを送信する構成の場合は、デモ表示コマンドを受信した後に訪れるタイミングで一斉デモ表示を開始するようにすればよい。
次に、第2の変形例を説明する。第2の変形例としては、通常デモ表示でのデモ表示の態様と、一斉デモ表示でのデモ表示の態様とが異なる表示態様となるように制御してもよい。このようにすれば、デモ表示の態様が異なるので、前述した実施形態の場合と比べて、一斉デモ表示の開始時を視覚的に容易に(すぐに)確認することができる。
次に、第3の変形例を説明する。第3の変形例としては、RTCM100の計時値に基づいて実行する一斉デモ表示は、デモ表示コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ800で受信された後の経過時間によりデモ表示の実行条件が成立するとき(たとえば、変動パターンコマンドを受信せずに60秒が経過したこと)よりも前のタイミングで、予め定められた実行開始時刻となったときには、そのときに実行を開始するようにしてもよい。
次に、第4の変形例を説明する。第4の変形例としては、前述の実施の形態および変形例に記載した一斉デモ表示を含み、すべての一斉デモ表示は、デモ表示画像を表示することに加えて、所定の音によるデモ演出、および、所定のランプ(たとえば、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28c)によるデモ演出を実行するように設定する。
このようにすれば、音の出力およびランプの発光に基づいて一斉デモ表示の演出態様が派手なものになり、また、変動表示装置9を1つ1つ見て確認しなくても済むので、前述した実施形態の場合と比べて、遊技機設置島200における一斉デモ表示の演出が実行されたときの各パチンコ遊技機1における一斉デモ表示の演出の開始タイミングの確認作業を容易化することができる。
次に、第5の変形例を説明する。第5の変形例としては、RTCM100の計時値に基づいて1分(所定時間)ごとに一斉デモ表示を実行する一斉デモ表示実行タイミングを予め設定しておき、デモ表示コマンドを受信したことに基づく通常デモ表示の実行中において、一斉デモ表示実行タイミングとなっても、当該通常デモ表示を継続し、その次の一斉デモ表示実行タイミングとなったときに、RTCM100の計時値に基づいた一斉デモ表示の実行を開始するようにしてもよい。この場合における一斉デモ表示の実行継続時間は、たとえば、5秒間等の比較的短い時間に設定される。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1−1) 図14で説明したように、コンテンツROM89aには、有効期間(たとえば、図14のコンテンツ選択テーブルCTD100に示される有効期間)と対応付けられたコンテンツ(たとえば、図15(A)のコンテンツ画像G100、図15(B)のコンテンツ画像G100A、図16のコンテンツ画像G100B)が複数記憶されされる。図4、図5、図6、図7で説明したように、RTCM100によって、日時を特定可能とする計時が行なわれる。図49のS711および図50のS901で説明したように、RTCM100の計時結果が、コンテンツに対応付けられた有効期間内であるか否かが判定される。
図49のS714、図50のS904で説明したように、有効期間内であると判定されたときに、該有効期間に対応するコンテンツ(たとえば、図15(A)のコンテンツ画像G100、図15(B)のコンテンツ画像G100A、図16のコンテンツ画像G100B)が所定タイミング(たとえば、大当り遊技状態中、エンディング表示中)で出力される。このため、多種多様なコンテンツを提供することができるという効果を奏する。
(1−2) 図49のS714で説明したように、変動表示装置9、装飾ランプ25等の各種ランプ、スピーカ27等により出力されるコンテンツは、広告のためのコンテンツ(たとえば、図15(A)のコンテンツ画像G100)である。このため、多種多用な宣伝をすることができるという効果を奏する。
(1−3) 図50のS904で説明したように、変動表示装置9、装飾ランプ25等の各種ランプ、スピーカ27等により出力されるコンテンツは、ネットワークにアクセスするためのアクセス情報(たとえば、図15(B)のアクセスコードG105A)である。このため、ネットワークから多種多用なコンテンツを取得することができるという効果を奏する。
(1−4) 図49で説明したように、たとえば、図15(A)のコンテンツ画像G100、図15(B)のコンテンツ画像G100Aのようなコンテンツが出力されるタイミングは、大当り遊技状態中である。このため、大当り遊技状態中といった遊技者がリラックスできる期間に、コンテンツを出力することで、出力されるコンテンツに遊技者が興味を持たせることができるという効果を奏する。
(1−5) 図50で説明したように、たとえば、図16のコンテンツ画像G100Bのようなコンテンツが出力されるタイミングは、一旦、大当り遊技状態に制御されてから、大当り遊技状態が終了したとき、すなわち、エンディング中である。このため、遊技者にとって有利な大当り遊技状態が終了したときという遊技者の気分がいい期間に、コンテンツを出力することで、出力されるコンテンツの印象をよくすることができる。
(1−6) 図4、図5、図6、図7で説明したように、パチンコ遊技機1は、日時を特定可能とする計時を行なうRTCM100を備える。図4で説明したように、パチンコ遊技機1には、コンテンツROM89aが設けられる。図14で説明したように、コンテンツROM89aには、有効期間(たとえば、図14のコンテンツ選択テーブルCTD100に示される有効期間)と対応付けられたコンテンツ(たとえば、図15(A)のコンテンツ画像G100、図15(B)のコンテンツ画像G100A、図16のコンテンツ画像G100B)が複数記憶される。図4で説明したように、CPU86は、制御ROM84に記憶されているプログラムを実行する。図49のS711および図50のS901で説明したように、RTCM100の計時結果が、コンテンツに対応付けられた有効期間内であるか否かが判定される。
図49のS714、図50のS904で説明したように、有効期間内であると判定されたときに、該有効期間に対応するコンテンツ(たとえば、図15(A)のコンテンツ画像G100、図15(B)のコンテンツ画像G100A、図16のコンテンツ画像G100B)を所定タイミング(たとえば、大当り遊技状態中、エンディング表示中)で出力される。このため、多種多様なコンテンツを提供することができるという効果を奏する。
(2−1) 図33のS207eで説明したように、遊技者が所有する記録媒体505が認識される。図33のS208c、図51等で説明したように、記録媒体505が認識されたときから、記録媒体505が非認識となるまでの間において、演出装置が実行した複数の遊技演出を予め設定された遊技演出分類別に各実行状態を特定可能な遊技演出実行情報として、記録媒体に記録される。図52のS509A、S515A、S517A、図54のS530A、S561A、S575A等で説明したように、記録媒体に記録されている遊技演出実行情報が少なくとも読出される。図52のS510A、S516A、S519A、図54のS531A、S562A、S576Aで説明したように、遊技演出分類別の遊技演出各々の実行状態が解析され、該解析された遊技演出各々の実行状態に基づいて、演出装置に実行させる遊技演出が選択される。
このため、遊技者が所有する記録媒体505に記録された遊技演出実行情報が少なくとも読出され、遊技演出各々の実行状態に基づいた演出装置に実行させる遊技演出が選択される。したがって、遊技者個々の遊技履歴に応じて、変化に富んだ多種多用な演出を実行することができる。その結果、遊技者の興趣を持続させることができるという効果を奏する。
(2−2) 図51で説明したように、遊技演出分類は、遊技の状況毎の分類である。図33のS208c、図51等で説明したように、記録媒体が認識されたときから、記録媒体が非認識となるまでの間において、演出装置が実行した複数の遊技演出を、遊技の状況に応じた遊技演出分類別に各実行状態を特定可能な遊技演出実行情報として、記録媒体に記録される。図52のS509A、S515A、S517A、図54のS530A、S561A、S575A等で説明したように、遊技の状況(たとえば、リーチ)に応じた遊技演出分類の遊技演出実行情報(たとえば、図53(A)のリーチデータテーブルRCD110)が記録媒体から少なくとも読出される。図52のS510A、S516A、S519A、図54のS531A、S562A、S576Aで説明したように、該読み出された遊技演出分類別の遊技演出各々の実行状態が解析されるとともに、該解析された遊技演出各々の実行状態に基づいて、演出装置に実行させる遊技演出が選択される。
このため、遊技の状況に応じた遊技演出分類の遊技演出実行情報が記録媒体から少なくとも読出され、読み出された遊技演出分類別の遊技演出各々の実行状態が解析されるとともに、該解析された遊技演出各々の実行状態に基づいて、演出装置に実行させる遊技演出が選択される。したがって、遊技の状況に応じた変化に富んだ多種多用な演出を実行することができる。その結果、遊技者の興趣を持続させることができるという効果を奏する。
(2−3) 図52のS510A、S516A、S519A、図54のS531A、S562A、S576Aで説明したように、少なくとも読出された遊技演出実行情報に基づいて、演出装置により行なわれた遊技演出毎の実行回数が計数され、計数された計数値に基づいて、遊技演出が選択される。
このため、遊技演出毎の実行回数に基づいて、遊技演出が選択されるので、選択される遊技演出の偏りをなくすことができるという効果を奏する。
(2−4) 図52のS510A、S516A、S519A、図54のS531A、S562A、S576Aで説明したように、計数された第1の値と、計数された第1の値より小さい第2の値とに基づいて、第2の値に対応する遊技演出が、第1の値に対応する遊技演出より高い確率で選択される。このため、選択される遊技演出の偏りをなくすことができるという効果を奏する。
(2−5) 遊技演出の選択処理の第1の変形例で説明したように、計数された計数値が所定値以上となったとき、複数の遊技演出のうち、該所定値以上となった計数値に対応する遊技演出以外の遊技演出であって、かつ、対応する計数値が最も小さい遊技演出が選択される。このため、実行される確率が低い遊技演出が複数ある場合でも、選択される遊技演出の偏りを無くすことができるという効果を奏する。
(2−6) 遊技演出の選択処理の第2の変形例で説明したように、所定の遊技演出の計数値が所定値以上となったとき、特定の遊技演出が選択される。このため、該当する機種を好んでよく遊技を行なう遊技者個々の遊技履歴に応じた遊技演出を行なうことができるという効果を奏する。
(2−7) 図55のS992で説明したように、所定条件が満たされた場合、記録媒体に記憶されている複数の遊技演出実行情報の一部が削除される。このため、記録媒体に、無限にデータが記憶されることを防ぐことができる。したがって、記録媒体のデータ記憶容量を小さくすることができ、記録媒体のコストダウンを図ることができるという効果を奏する。
(2−8) 図33のS208cで説明したように、遊技演出実行情報に対応づけて遊技機を識別するための機種IDが記録媒体に記憶される。所定条件は、記録媒体に、削除が指示された機種IDが記憶されているという条件である。図55で説明したように、所定条件が満たされた場合、削除が指示された機種識別情報に対応する遊技演出実行情報が削除される。
このため、記録媒体に、無限にデータが記憶されることを防ぐことができる。したがって、記録媒体のデータ記憶容量を小さくすることができ、記録媒体のコストダウンを図ることができるという効果を奏する。
(2−9) 図33のS207eで説明したように、遊技者が所有する記録媒体505が認識される。図33のS208c、図51等で説明したように、記録媒体505が認識されたときから、記録媒体505が非認識となるまでの間において、演出装置が実行した複数の遊技演出を予め設定された遊技演出分類別に各実行状態を特定可能な遊技演出実行情報として、記録媒体に記録される。図52のS509A、S515A、S517A、図54のS530A、S561A、S575A等で説明したように、記録媒体に記録されている遊技演出実行情報が少なくとも読出される。図52のS510A、S516A、S519A、図54のS531A、S562A、S576Aで説明したように、遊技演出分類別の遊技演出各々の実行状態が解析され、該解析された遊技演出各々の実行状態に基づいて、演出装置に実行させる遊技演出が選択される。
このため、遊技者が所有する記録媒体505に記録された遊技演出実行情報が少なくとも読出され、遊技演出各々の実行状態に基づいた演出装置に実行させる遊技演出が選択される。したがって、遊技者個々の遊技履歴に応じて、変化に富んだ多種多用な演出を実行することができる。その結果、遊技者の興趣を持続させることができるという効果を奏する。
(3−1) 第1特別演出または第2特別演出の有効期間内に大当りにすることが決定されているときであっても、図46のS546、S560、図47(a),(b)等で説明したように、ミッション達成図柄以外の図柄を用いた大当り図柄の組合せに決定される場合が生じる。このため、第1特別演出または第2特別演出の有効期間内においてミッション達成図柄によるリーチが発生しない場合またはミッション達成図柄が左変動表示領域に表示されない場合であっても、大当り図柄の組合せが停止表示され得る。
よって、第1特別演出または第2特別演出の有効期間内においてミッション達成図柄によるリーチが発生しないことが確定した変動表示またはミッション達成図柄が左変動表示領域に表示されないことが確定した変動表示であっても、当該変動表示における表示結果に対して大当り図柄の組合せが停止表示されることに対し遊技者が抱く期待感を持続させることができる。このように構成されているため、たとえば、第1特別演出または第2特別演出の有効期間内であって、大当りになる確率が高い特別リーチによる変動表示が行なわれているときにおいて、早々とミッション未達成であることが報知された場合であっても、当該変動表示における表示結果が大当り図柄の組合せとなることに対し遊技者が抱く期待感を持続させることができる。
また、通常大当りにすることが決定されており(S550でYES)、通常図柄がミッション達成図柄として報知されているとき(S551でYES)には、S555において達成確率ノーマルテーブルを選択してS560等により通常図柄全種類から均等振分けにより選択した通常図柄を用いた通常大当り図柄の組合せに決定される。一方、確変大当りにすることが決定されており(S520でYES)、確変図柄がミッション達成図柄として報知されているとき(S540でYES)には、S544において達成確率向上テーブルを選択してS546により80パーセントの確率でミッション達成図柄を用いた確変大当り図柄の組合せに決定される。
このため、確変大当りにすることが決定されており確変図柄がミッション達成図柄として報知されているときに、当該ミッション達成図柄を用いた確変大当り図柄の組合せが決定されることによりミッション達成となる割合を高めることができる。よって、第1特別演出および第2特別演出に対する興趣を向上させることができる。
(3−2) S528で説明したように、昇格演出を実行する前に表示する一旦停止表示結果は、通常大当り図柄の組合せからランダムに決定される。このため、昇格演出が行なわれる前であっても、通常図柄がミッション達成図柄として報知された第1または第2特別演出の有効期間内である場合には通常大当り図柄の組合せが表示され、確変図柄がミッション達成図柄として報知された第1または第2特別演出の有効期間内である場合であっても確変大当り図柄の組合せが表示されない。
すなわち、確変図柄がミッション達成図柄として報知された第1または第2特別演出の有効期間内である場合には強制的にミッション達成となる演出が行なわれることがない。よって、通常大当り図柄の組合せが停止表示された後に昇格演出が実行されることを遊技者に悟られないようにでき、昇格演出に対する興趣を向上させることができる。
(3−3) 確変大当りにすることが決定されており(S520でYES)、昇格演出が行なわれる場合であって(S521でYES)、通常図柄がミッション達成図柄として報知されているとき(S522でYES)またはS525で通常図柄がミッション達成図柄として追加されたとき(S524でYES)には、S526において達成確率向上テーブルを選択してS528により80パーセントの確率でミッション達成図柄を用いた通常大当り図柄の組合せが一旦停止表示結果として決定される。一方、通常大当りにすることが決定されており(S550でYES)、通常図柄がミッション達成図柄として報知されているとき(S551でYES)には、S555において達成確率ノーマルテーブルを選択してS560等により通常図柄全種類から均等振分けにより選択した通常図柄を用いた通常大当り図柄の組合せに決定される。
このため、通常図柄がミッション達成図柄として報知された第1または第2特別演出の有効期間内に、ミッション達成となった場合に、その後昇格演出が行なわれる割合を高めることができる。よって、第1特別演出、第2特別演出、および昇格演出に対する興趣を向上させることができる。
(3−4) 停止表示(一旦停止表示を含む)しようとする大当り図柄の組合せから特定される大当りの種類とミッション達成図柄の種類とが合致しない場合に、S525、S543およびS554において当該大当りの種類に対応するミッションの種類を追加するミッション達成図柄追加演出が行なわれる。
これにより、第1または第2特別演出の有効期間内においてミッション達成して大当り図柄の組合せが表示される機会を多くすることができ、第1特別演出および第2特別演出に対する興趣を向上させることができる。
(3−5) はずれとなる場合であって(S550でNO)、第1特別演出の有効期間内であって(S569でYES)、リーチ状態が発生しない場合(S570でNO)には、S571において図47(d)で示したミッション達成左図柄決定用テーブルが選択されるため、変動開始後最初に停止表示される左変動表示領域の図柄としてミッション達成図柄が決定される割合が高い。
このため、第1特別演出の有効期間内において右変動表示領域に図柄が停止表示されるまで、ミッション達成に対する期待感を持続させる機会を多く発生させることができ、第1特別演出に対する興趣を向上させることができる。
(3−6) 図4に示すRTCM100の計時値に基づいて、第1特別演出および第2特別演出各々について実行するタイミングであるか否かを判定し、第1特別演出および第2特別演出各々が行なわれる。このため、RTCM100の計時値に合わせて第1特別演出および第2特別演出各々を実行することができる。
(3−7) 図12の(f)に示すように、RTCM100の計時値に基づいて特別演出の開始日時となったと判定されるごとに実行される特別演出について、RTCM100の計時値に基づいて、平日の日時から土曜、日曜、または祝日の日の日時に変化したこと、および、土曜、日曜、または祝日の日時から平日の日時に変化したことのような変更条件が成立したと判定されたときに、1日あたりにおいて特別演出の開始日時となったと判定される回数が変更される。
これにより、RTCM100の計時値に基づいて、特別演出が実行されることに加えて、特別演出が実行されるタイミング、および、1日あたりにおいて特別演出が実行される回数が変化するので、特別演出が実行されるタイミング、および、特別演出が1日あたりに実行される回数のような演出の実行形態についても、遊技者に興味を持たせることができる。その結果として、遊技者の興趣を向上させることができる。
(3−8) 図5に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ800において、RTCM100での計時値の標準値を示す標準日時コマンドがコネクタ801から入力されたときに、図48のS603に示すように、当該標準日時コマンドが示す日時の標準値に基づいて、RTCM100による計時値が標準値に設定される。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ800が設けられた主基板31において、演出制御コマンドが入力される既存の構成であるコネクタ801から標準日時コマンドを入力させることに基づいてRTCM100による計時値が標準値に設定されるので、RTCM100による計時値を標準値に設定するために必要となる演出制御基板80および演出制御用マイクロコンピュータ800に関わる構成に関し、標準値設定用の特別な端子および特別なポート等を設ける必要がなく、既存の構成を用いることができ、構成の汎用性を確保することができる。
そして、このようにRTCM100による計時値を標準値に設定することが可能になることにより、RTCM100による計時値をより正確なものにすることができるので、たとえば、遊技機設置島200のように列設された複数のパチンコ遊技機1において一斉に所定の演出を実行するときにおいて、それぞれのパチンコ遊技機1で行なわれる演出を正確に一致させることが可能となる。
(3−9) 図12の(f)に示すように、平日の日時から土曜、日曜、または祝日の日の日時に変化したときには、1日あたりにおいて特別演出の開始日時となったと判定される回数が増加変更されるが、このような回数を増加させる変更がされたときには、RTCM100の計時値が第1特別演出の実行タイミングとなったことに基づいて、第1特別演出の実行条件が成立したか否が判定されて第1の特別演出が実行されることに加えて、RTCM100の計時値が第2特別演出の実行タイミングとなったことに基づいて、第2特別演出の実行条件が成立したか否が判定されて第2の特別演出が実行される。
これにより、特別演出を実行するタイミングが増加したことが明確化されるので、特別演出を実行するために予め設定されていたタイミングで特別演出が実行されなくなることにより生じると考えられる遊技者の興趣の低下を防ぐことができる。
(3−10) 図40のS484,S486により、第1特別演出の実行条件が成立したと判定されたときと、第2特別演出の実行条件が成立したと判定されたときとで、異なる演出表示データが設定されて演出態様が異なる特別演出が実行されるので、演出態様の違いにより、特別演出を実行するタイミングが増加したことが明確化されるとともに、演出態様が豊富になるので、遊技者の興趣を向上させることができる。
(3−11) RTCM100の計時値に基づいて、図12の(f)に示す特別演出の設定日時となるごとに、図40のS484,S486によって、特別演出が開始される。また、図36のS338で図12の(b)に示す第1状態テーブル使用の設定日時となったと判定され、かつ、図45のS510,S516、図46のS531,S562,S576で特殊リーチを実行することが選択されるごとに特殊リーチが実行される。
そして、図12の(b)、(f)に示すように、特別演出の実行条件が成立する間隔と、特殊リーチの実行条件が成立する間隔とは、特別演出の実行条件が成立する間隔が1週間において毎日数時間間隔に設定され、特殊リーチの実行条件が成立する間隔が1週間において1度に設定された期間(1日)中にランダムに決定されるタイミングの間隔に設定されることにより異なるように設定されている。
このようにRTCM100の計時値に基づいて実行される複数種類の特定の演出が、異なる間隔で実行されることにより、遊技者がこれら特定の演出が実行されるタイミングを予測しづらくなり、これら特定の演出が実行されるタイミングが変化に富むようになるので、遊技者の興趣を向上させることができる。
(3−12) 特別演出が複数回の変動表示で実行されることを前提としたミッションを実行する演出であり、特殊リーチの演出が1回の変動表示で実行されることを前提としたリーチを実行する演出であるので、これらの演出は、演出の態様が異なるので、演出態様の種類が豊富となり、これら特定の演出に対する遊技者の興味を高めることがでるため、遊技者の興趣をより一層向上させることができる。
(3−13) 図36のS331により、RTCM100の計時値が、告知情報として登録された特別演出予告の設定日時と一致したと判定されたことに基づいて、図41のS420で特別演出予告が実行されることにより、特別演出を実行する日時よりも前に、特別演出が実行されることを特定可能に報知する特別演出予告が行なわれる。このような予告をする演出が行なわれることにより、遊技者が特別演出が実行されるタイミングを前以って知ることができるので、遊技者が特別演出が実行される状況を容易に見ることができるようになり、これによって、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、図36のS331により、RTCM100の計時値が、告知情報として登録された特殊リーチの設定日時と一致したと判定されたことに基づいて、図41のS420で特殊リーチ予告が実行されることにより、特殊リーチ実行する日時よりも前に、特別演出が実行されることを特定可能に報知する特殊リーチ予告が行なわれる。このような予告をする演出が行なわれることにより、遊技者が特殊リーチが実行される時期を前以って知ることができるので、遊技者が特殊リーチが実行される状況を容易に見ることができるようになり、これによって、遊技者の興趣を向上させることができる。
(3−14) 図43のS462,S463に示すように、所定時間に亘り変動パターンコマンドを受信していないというようなデモ表示の条件がS424の判断に基づいて成立したときに、図36のS341で、RTCM100の計時結果が、一斉デモ表示を実行するための条件として設定された所定の条件である図12(g)の一斉デモ表示開始時刻となったという条件を満たすと判定され、一斉デモ表示フラグがセットされたことを条件に、一斉デモ表示が実行させられる。このように、RTCM100の計時結果が所定の条件を満たしたと判定されたときに実行される一斉デモ表示が設けられることにより、その一斉デモ表示が実行されるタイミングを確認することに基づいて、RTCM100の計時について狂いが生じているか否かをパチンコ遊技機1の外部において容易に判断することができる。
これにより、RTCM100の計時結果に狂いが生じているか否かの判断結果に基づいて、計時値を標準値に設定する等、RTCM100の計時の狂いに対処する処置を講じることが可能となる。
具体的には、標準日時データ出力装置300を用いてRTCM100の計時値の設定(調整)を行なうか、または、設定操作部355を用いてRTCM100の計時値の設定(調整)を行なうかのうちいずれかの処理を講じることができる。
これにより、たとえば、遊技機設置島200のように列設されたパチンコ遊技機1において一斉に、このような一斉デモ表示を実行するときにおいて、これらパチンコ遊技機1の一斉デモ表示の開始タイミングにずれが生じているか否かを確認することに基づいて、RTCM100の計時により特定される日時について狂いが生じているか否かを判断することができ、たとえば、遊技機設置島200における複数のパチンコ遊技機1で一斉に所定の演出を実行するとき(たとえば、図12の(g)のように設定されて実行される前述の一斉演出)において、それぞれの遊技機で行なわれる演出を正確に一致させることが可能となる。
また、デモ表示は、一般的にパチンコ遊技機1において行なわれるものであるので、特別な構成を設けることなく、RTCM100の計時により特定される日時について狂いが生じているか否かを判断することができる。また、パチンコ遊技機1とは別に設けられた標準日時データ出力装置300から出力される標準日時コマンドに基づいてRTCM100の計時値を調整する構成を採用したことにより、パチンコ遊技機1において電波時計等の計時値調整用の装置を設ける必要がなくなるので、パチンコ遊技機1の製造コストを増加させないようにすることができる。
(3−15) 図37のS361〜S373により、パチンコ遊技機1が稼動を開始したか否かが判定され、稼動を開始したと判定された稼動開始日時がRAM354に記憶される。そして、図37のS367により登録された稼動開始日時を基準としてS369によってプロジェクトの実行日時等のプロジェクト関連情報が設定される。これにより、RTCM100の計時により特定される現在の日時が、登録された稼動開始日時を基準として特定の日時になったか否かが判定され、その判定結果に基づいて、表示態様を変更する各種の制御が行なわれる。
たとえば、図12の(f)に示すように、特別演出の実行日時は、図37のS367により登録された稼動開始日時を基準としてRTCM100の計時値により得られる曜日、日、および時刻に基づいて決定される。また、図12の(f)に示すように、第1特別演出に加えて第2特別演出を実行するか否かの設定は、図37のS367により登録された稼動開始日時を基準としてRTCM100の計時値により得られる曜日、日、および時刻に基づいて変更する判定がされる。
また、図12の(b)に示すように、特殊リーチが実行可能となる日時は、図37のS367により登録された稼動開始日時を基準としてRTCM100の計時値により得られる曜日、日、および時刻に基づいて判定される。また、前述した演出態様を変更するプロジェクトの実行日時は、図37のS367により登録された稼動開始日時を基準としてRTCM100の計時値により得られる日時に基づいて判定される。
このように、パチンコ遊技機1ごとに判定されて記憶された稼動開始日時を基準として、特別演出の実行日時の決定、第1特別演出に加えて第2特別演出を実行するか否かの設定の変更の判定、特殊リーチが実行可能となる日時の安定、および、プロジェクトを実行する特定の日時になったか否かが判定されるので、たとえば、パチンコ遊技機1を遊技場に導入した日時が同一機種の複数のパチンコ遊技機で異なる場合のように、稼動開始日時が異なるパチンコ遊技機のそれぞれについて、稼動開始日時から、これらの判定による演出態様の変更タイミングまでの期間を同じにすることができる。
(3−16) 図12の(a)に示すように、RTCM100による計時値が、登録されたプロジェクト2およびプロジェクト3の設定日時となったと判定された後は、複数の演出種類のうち、選択ボタン358が受付けた遊技者による演出種類を選択する操作による指示に応じて選択されるので、遊技者の好みに応じた演出を提供することが可能となり、遊技者の興趣を向上させることができる。
さらに、図12の(a)に示すように、稼動開始日からの期間の長さに応じて、選択可能な演出種類が増加するので、演出態様に関して、RTCM100の計時値に基づいて異なる興趣を遊技者に提供することができ、遊技者が遊技に飽きないようにすることができる。
(3−17) 図12の(a)に示すように山演出種類A2と海演出種類B2とを含む第3稼動期間と、その後の山演出種類A3と海演出種類B3とを含む第4稼動期間とにおいては、山演出種類A2と山演出種類A3とが、山演出のストーリーの関連性により演出態様が関連し、海演出種類B2と海演出種類B3とが、海演出のストーリーの関連性により演出態様が関連するように、演出種類が設定されている。
これにより、第3稼動期間と、その後の第4稼動期間で、関連した演出態様が選択されるので、時間の経過にしたがった演出態様の関連性により、演出を面白みのあるものにすることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(3−18) 図5に示すように、標準日時コマンドを出力する標準日時データ出力装置300が演出制御基板80に設けられたコマンド入力用のコネクタ801に接続可能であり、標準日時データ出力装置300から出力された標準日時コマンドがコネクタ801を介して演出制御用マイクロコンピュータ800に入力されたときに、図48のS601〜S603に示すように、当該標準日時コマンドが示す日時の標準値に基づいて、RTCM100の計時値が標準値に設定される。
これにより、RTCM100の計時値を標準値に設定するために必要となる演出制御基板80および演出制御用マイクロコンピュータ800に関わる構成に関し、新たな構成を付加する必要がなくなる。また、パチンコ遊技機1の製造段階において、標準日時データ出力装置300を用いてRTCM100による計時値を標準値に設定することができるので、パチンコ遊技機1を遊技場に設置する際における遊技場側の作業負担を軽減することができる。
(3−19) 図37のS362〜S367に示すように、パチンコ遊技機1が稼動を開始したか否かの判定が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ800に送信されるコマンドに基づいて行なわれるので、RTCM100の初期設定作業としてパチンコ遊技機1の稼動開始日時の設定作業を行なう必要がなくなるため、RTCM100の初期設定作業をパチンコ遊技機1の製造工程において完了させることができるようになる。
つまり、従来では、パチンコ遊技機1を実際に遊技場に導入した後に、遊技機が稼動を開始したか否かを人が判定して稼動開始日時を設定する作業を行なう必要があったが、本実施形態のパチンコ遊技機1では、パチンコ遊技機1が稼動を開始したか否かの判定をパチンコ遊技機1自体が自動的に行なうので、パチンコ遊技機1の製造工程において稼動開始日時の判定に関する処理が正常に行なわれることを確認した段階で、RTCM100の初期設定作業を完了させたのと同様になるからである。これにより、パチンコ遊技機1の遊技場への導入後において必要となる作業量を軽減することができる。
(3−20) 図36のS326により、RTCM100の計時により特定される現在の日時が、特定の日時に登録されたプロジェクトの設定日時と一致したと判定されたことに基づいて、図41のS414でプロジェクトが実行されることにより、変動表示装置9における表示態様が変更される。そして、図36のS322により、RTCM100の計時により特定される現在の日時が登録されたプロジェクト予告の設定日時と一致したと判定されたことに基づいて、図41のS417でプロジェクト予告が実行されることにより、そのプロジェクトを実行する特定の日時よりも所定期間前にその特定の日時に表示態様が変更されることを特定可能に報知する予告演出が行なわれる。
このような予告演出が行なわれることにより、遊技者が表示態様の変更日時を前以って知ることができるので、遊技者が表示態様の変更を容易に見ることができるようになり、これによって、遊技者の興趣を向上させることができる。
(3−21) 図12の(a),(c)に示すように、RTCM100の計時により特定される現在の日時が、登録されたプロジェクト3の設定日時となっていないと判定されたときは、演出種類A〜Cのような複数の演出種類のうち一部から演出種類が選択され、現在の日時がプロジェクト3の設定日時となったと判定された後は、演出種類A〜Cのような複数の演出種類のうち、全部から演出種類が選択されるので、パチンコ遊技機1の遊技機の演出を変化に富んだものにすることができる。
(3−22) 図43のS463による一斉デモ表示の実行が、図41のS410Yおよび図43のS461Yに示すように、変動パターンコマンドを受信して変動表示が実行されるときのように遊技が行なわれていることを条件に、禁止されるので、遊技中において突然一斉デモ表示が開始されることにより遊技が中断されることで遊技者が不信感を持つのを防ぐことができる。
なお、一斉デモ表示の実行を禁止する条件としての遊技が行なわれていることについては、変動パターンコマンドを受信していることの他に、遊技者が打球操作ハンドル5を操作しているときにタッチセンサ基板91Aから出力される信号が出力されていることを条件としてもよく、演出制御プロセスのプロセスフラグの値が、変動表示等の遊技中であることが特定できるプロセス(たとえば、図柄変動開始処理、図柄変動中処理、図柄停止待ち処理、大当り表示処理、大当り遊技中処理、大当り遊技終了処理)に対応するものであるときを条件としてもよい。
(発明の展開)
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1−1) 前述した実施の形態では、図50で説明したようにエンディング表示処理において、イベント報知コンテンツを出力する処理を説明した。しかしながら、これに限定されることなく、エンディング表示処理において、広告コンテンツを出力してもよい。すなわち、エンディング時という遊技者の気分がいい期間に、広告コンテンツを出力することで、広告コンテンツに基づいて表示される商品や企業の名称等の印象をよくすることができる。
(1−2) 前述した実施の形態では、図15(B)で説明したようにアクセスコードG105Aは、メーカー限定のオリジナルの待ち受け画像を取得可能な待ち受け画像取得WebサイトにアクセスするためのQRコード(登録商標)であった。しかしながら、これに限定されることなく、アクセスコードG105Aは、遊技者にサービスを提供するWebサイトにアクセスするためのアクセスコードであってもよい。ここで、サービスとは、たとえば、クーポン券の発行等である。
(1−3) 前述した実施の形態では、コンテンツ選択テーブルCTD100により特定されるコンテンツは、大当り遊技中およびエンディング時というタイミングで出力していた。しかしながら、これに限定されることなく、コンテンツ選択テーブルCTD100により特定されるコンテンツの出力するタイミングは、リーチの演出表示中等のように、他の状況のタイミングであってもよい。たとえば、イベント報知コンテンツは、遊技者が遊技をしていない期間(たとえば、デモ表示中)に出力されてもよい。
(1−4) 前述した実施の形態では、大当り遊技中の1つのラウンドにおいて、コンテンツ選択テーブルCTD100により特定される1つのコンテンツを出力するようにした。しかしながら、これに限定されることなく、大当り遊技中の1つのラウンドにおいて、コンテンツ選択テーブルCTD100により特定される複数のコンテンツを順次出力してもよい。
(1−5) 前述した実施の形態では、大当り遊技中において、1〜15ラウンドのうち、一部のラウンドにおいてのみ、コンテンツ選択テーブルCTD100により特定されるコンテンツを出力するようにした。しかしながら、これに限定されることなく、大当り遊技中において、1〜15ラウンドの全てにおいて、コンテンツ選択テーブルCTD100により特定されるコンテンツを出力するようにしてもよい。
(2−1) 前述した実施の形態では、記録媒体505に記録されるデータは、予告、リーチ、大当り、エンディング、昇格の実行回数に関するものであった。しかしながら、これに限定されることなく、記録媒体505に記録されるデータは、キャラクタの出現回数に関するデータであってもよい。また、記録媒体505に記録されるデータにおいて、リーチに関するデータは、特別リーチ(スーパーリーチまたはプレミアムリーチ)に関するデータであった。しかしながら、これに限定されることなく、リーチに関するデータは、通常リーチに関するデータであってもよい。
(2−2) 前述した実施の形態では、ポイント取得期間内においてのみ、記録媒体505に遊技情報を記録させるようにしていた。しかしながら、これに限定されることなく、ポイント取得期間以外においても、記録媒体505に遊技情報を記録させてもよい。
(2−3) 前述した実施の形態では、ある遊技演出が実行されるとすぐに、記録媒体505に遊技情報を記録させるようにしていた。しかしながら、これに限定されることなく、一度、記録媒体505に記録されている遊技情報を読出した後、所定時間(たとえば、10分)において実行された遊技演出の遊技情報は、RAM84等に一時的に記憶させておき、所定時間毎に、当該所定時間において実行された遊技演出の遊技情報を、記録媒体505に記録させるようにしてもよい。これにより、記録媒体505へのアクセス回数を低減でき、記録媒体505の長寿命化を図ることができる。
また、この場合、遊技演出の選択処理は、記録媒体505から読み出した遊技情報と、所定時間において実行された遊技演出の遊技情報とを利用して行なわれる。すなわち、遊技演出の選択処理が行なわれる毎に、遊技演出の選択処理が行なわれる前に、記録媒体505から遊技情報を読み出さなくてもよい。これにより、記録媒体505へのアクセス回数を低減でき、記録媒体505の長寿命化を図ることができる。
(2−4) 前述した実施の形態では、遊技演出の選択処理の前に、遊技の状況(たとえば、リーチ)に応じた、データテーブルを読み出すようにしていた。しかしながら、これに限定されることなく、最初に、記録媒体505に記憶されている全ての遊技の状況に対応するデータテーブルを読み出し、RAM84等に一時的に記憶させておいてもよい。これにより、遊技の状況毎に、記録媒体505から遊技の状況に対応するデータテーブルを読み出す必要がなくなる。
(3−1) 前述した実施の形態では、特別演出として、ミッション達成図柄でリーチが発生したときに必ず当該ミッション達成図柄を含む図柄の組合せでの大当りとなるという第1特別演出と、ミッション達成図柄が左変動表示領域に停止表示されたときに必ず当該ミッション達成図柄を含む図柄の組合せでの大当りとなるという第2特別演出とを例について説明した。
しかし、特別演出としては、このようなものに限らず、有効期間内において左、中、右の変動表示領域のうち特定の表示領域に、ミッション達成図柄が表示されると大当り遊技状態に制御されるものであればよい。たとえば、ミッション達成図柄が右変動表示領域に停止表示されたときに必ず当該ミッション達成図柄を含む図柄の組合せでの大当りとなるものであってもよい。
また、第1ミッション達成図柄と第2ミッション達成図柄とを報知するもので、第1ミッション達成図柄が左変動表示領域に停止表示され、第2ミッション達成図柄が右変動表示領域に停止表示されたときに、右変動表示領域において再変動してリーチ状態を発生させて必ず当該ミッション達成図柄を含む図柄の組合せでの大当りとなるものであってもよい。さらに、ミッション達成図柄が左または右変動表示領域および中変動表示領域に停止表示されたときに全変動表示領域において再変動して必ず当該ミッション達成図柄を含む図柄の組合せでの大当りとなるものであってもよい。
(3−2) 前述した実施の形態における特別演出は、所定時間(20分)経過するか、または大当りが発生することにより終了する例について説明した。しかし、特別演出の終了条件としては、このようなものに限らず、たとえば、所定回数変動表示が行なわれたこと、大当りが所定回数発生すること、特定のはずれ図柄の組合せが表示されること等、どのようなものであってもよい。なお、大当りが発生することにより終了する場合には、当該大当りがミッションを達成させて発生した大当りであることを条件とするものであってもよい。
(3−3) 前述した実施の形態における図47(a)に示す達成確率向上テーブルでは、RU−1から抽出されたカウンタの値が「80〜99」の範囲内のときにミッション達成図柄以外の図柄を用いた大当り図柄の組合せの中から均等に振分けられて決定され、また、図47(b)に示す達成確率ノーマルテーブルでは、RU−1から抽出されたカウンタの値に応じて、大当りの種類に対応する大当り図柄の組合せの中から均等に振分けられて決定される例について説明した。
しかし、達成確率向上テーブルおよび達成確率ノーマルテーブルは、大当りの種類に対応する大当り図柄の組合せの中から均等に振分けて決定されるように振分けが設定されているものに限らず、不均等に決定されるように振分けが設定されているものであってもよい。達成確率向上テーブルおよび達成確率ノーマルテーブルは、達成確率向上テーブルが選択されたときにミッション達成図柄を用いた大当り図柄の組合せを選択する確率が最も高くなるように振分け設定されているものであればよい。
なお、同様に、図47(d)に示すミッション達成左図柄決定用テーブルでは、RU−1から抽出されたカウンタの値が「30〜99」の範囲内のときにミッション達成図柄以外の図柄の中から均等に振分けられて決定され、また、図47(e)に示すミッション未達成左図柄決定用テーブルでは、RU−1から抽出されたカウンタの値に応じて、ミッション達成図柄以外の図柄の中から均等に振分けられて決定される例について説明した。
しかし、ミッション達成左図柄決定用テーブルおよびミッション未達成左図柄決定用テーブルは、ミッション達成図柄以外の図柄の中から均等に振分けて決定されるように振分けが設定されているものに限らず、不均等に決定されるように振分けが設定されているものであってもよい。ミッション達成左図柄決定用テーブルおよびミッション未達成左図柄決定用テーブルは、ミッション達成左図柄決定用テーブルが選択されたときにミッション達成図柄を選択する確率が最も高くなるように振分け設定されているものであればよい。
(3−4) 前述した実施の形態におけるS523、S541、S552においてミッション達成図柄を追加するか否かを決定する例について説明した。しかし、これに限らず、既に報知されているミッション達成図柄に換えて別のミッション達成図柄を差し替える差替演出を行なうか否かを決定するように構成してもよい。差替演出を行なう場合には、S525、S543、S554においては、ミッション達成図柄を差し替える演出を行なわせるように構成してもよい。
なお、差替演出は、S550においてNOと判断されたときにも実行するか否かを決定し、実行すると判断したときにRWに基づき決定した図柄(確変図柄が報知されていたときには通常図柄、通常図柄が報知されていたときには確変図柄)に差し替える演出を行なうように構成してもよい。S550においてNOと判断されたときに差替演出を実行すると決定する割合は、S520またはS550においてYESと判断されたときに差替演出を実行すると決定する割合よりも低くなるように構成してもよい。これにより、差替演出が行なわれることにより大当りになることに対し遊技者が抱く期待感を高めることができる。
なお、前述した実施の形態におけるミッション達成図柄追加演出についても同様に、S550においてNOと判断されたときにも実行するか否かを決定し、実行すると判断したときにRWに基づき決定した図柄を追加する演出を行なうように構成してもよい。
(3−5) 前述した実施の形態においては、昇格演出が変動表示中に表示結果が一旦停止表示された後に行なわれる例について説明した。しかし、昇格演出が行なわれるタイミングについては、これに限らず、たとえば、大当り遊技中のタイミングであってもよく、大当り遊技が終了した後であって新たな変動表示が開始されるまでのタイミングであってもよい。また、昇格演出は、複数回(たとえば、変動表示中および大当り遊技中等)行なうものでもよい。
また、昇格演出としては、大当り図柄の組合せを一旦停止表示させた後に、当該大当り遊技状態終了後に確変状態に制御されるか否かを報知する演出であればよく、たとえば大当り図柄の組合せを一旦停止表示させた後に再変動表示させた表示結果により確変状態に制御されるか否かを報知するものであってもよく、確変大当りか通常大当りかを特定可能なメッセージ表示により確変状態に制御されるか否かを報知するものであってもよく、所定のミニゲームの結果により確変状態に制御されるか否かを報知するものであってもよい。
なお、昇格演出を行なうか否かについては、演出制御コマンドにより特定される例について説明したが、これに限らず、図柄情報コマンドに昇格演出の有無を特定するための情報を含ませ該図柄情報コマンドにより特定されるように構成してもよい。
(3−6) 前述した実施の形態においては、特別演出が実行されている有効期間内であるか否かに関わらず、受信した変動パターンコマンドに応じて選択された演出種類による同一の演出態様で変動表示が行なわれる例について説明した。しかし、これに限らず、特別演出が実行されている有効期間内であるか否かに応じて異なる演出態様で、受信した変動パターンコマンドに応じて選択された演出種類による変動表示が行なわれるように構成してもよい。これにより、演出態様がより一層豊富になるため、遊技者の興趣をより一層向上させることができる。
(3−7) 前述した実施の形態では、変動表示部について、特別図柄表示器8と変動表示装置9とで構成される例を説明した。しかし、これに限らず、変動表示部は、特別図柄を表示する特別図柄表示装置のみで構成されるようにしてもよい。その場合には、変動表示装置9と同様の画像が表示可能な表示装置により特別図柄表示装置を構成し、当該特別図柄表示装置で表示する特別図柄として、前述した飾り図柄と同様の図柄を表示するとともに、前述した背景画像等の飾り図柄以外の各種画像を同様に表示するように制御する。
(3−8) 演出制御を行なう装置の構成は、前述したようなものに限らず、次のような構成を採用してもよい。表示制御を行なうマイクロコンピュータと、音制御を行なうマイクロコンピュータと、ランプ制御を行なうマイクロコンピュータとを設け、遊技制御用マイクロコンピュータが、これらのマイクロコンピュータのそれぞれに、表示制御コマンド、音制御コマンド、および、ランプ制御コマンドを与え、そのコマンドに応じて各マイクロコンピュータが各制御を個別に実行するような構成を採用してもよい。
(3−9) 変動表示装置9の表示制御を行なう表示制御用マイクロコンピュータを設けた演出制御基板と、たとえば音制御およびランプ制御を行なう音・ランプ用マイクロコンピュータを設けた音・ランプ制御基板とを設け、主基板31に設けた遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを表示制御用マイクロコンピュータが受信し、その受信したコマンドに基づいて、表示制御用マイクロコンピュータが、表示制御を行なうとともに、音・ランプ制御用マイクロコンピュータに音制御およびランプ制御を指令するための音・ランプ制御コマンドを送信し、音・ランプ制御用マイクロコンピュータが、その音・ランプ制御コマンドを受信して音制御およびランプ制御を行なうようにしてもよい。
なお、この場合の音・ランプ制御用マイクロコンピュータは、音制御を行なう音制御用マイクロコンピュータ(音制御基板に設ける)と、ランプ制御を行なうランプ制御用マイクロコンピュータ(ランプ制御基板に設ける)とに分けて設け、音制御用マイクロコンピュータには音制御を指令するための音制御コマンドを送信し、ランプ制御を指令するためのランプ制御コマンドを送信するようにしてもよい。
(3−10) 図4に示す演出制御基板80、ランプドライバ基板35、および、音声出力基板70の代わりに、変動表示装置9を含む演出制御装置の制御(遊技の演出の制御)を行なう演出制御手段として、たとえば音制御およびランプ制御のような表示制御以外の演出制御を行なう第1の演出制御用マイクロコンピュータと、変動表示装置9の表示制御を行なう第2の演出制御用マイクロコンピュータとを別の制御基板に設け、遊技制御用マイクロコンピュータが、第1の演出制御用マイクロコンピュータへ表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御用のコマンドを与え、その演出制御用のコマンドに基づいて、第1の演出制御用マイクロコンピュータから第2の演出制御用マイクロコンピュータへ表示制御コマンドを与えるように構成し、表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御を行なう構成を採用してもよい。
このような構成においては、第1の演出制御用マイクロコンピュータを設けた制御基板に、前述したRTCM100、クロック回路353、RAM354、設定操作部355、および、バックアップ電源回路356,357を設け、RTCM100、RAM354、および、設定操作部355は、第1の演出制御用マイクロコンピュータと、第2の演出制御用マイクロコンピュータとの両方に接続されるようにする。また、選択ボタン358は、第1の演出制御用と、第2の演出制御用マイクロコンピュータとの両方に接続されるようにする。
そして、このような構成により、前述の実施の形態で示したプロジェクト、プロジェクト予告、告知、特別演出、特殊リーチ選択率切替え、および、一斉動作のそれぞれに関する制御は、第1の演出制御用マイクロコンピュータおよび第2の演出制御用マイクロコンピュータの両方で行なわれるようにすればよい。
なお、このように第1の演出制御用マイクロコンピュータと第2の演出制御用マイクロコンピュータとを別の制御基板に設けた場合においては、前述したようなRAM354を設けない構成を採用してもよく、前述したようなRTCM100の代わりに稼動日カウンタを設けた構成を採用してもよい。稼動日カウンタは、たとえば、クロック回路353から供給されるクロックパルス信号に同期して稼動開始日時から経過した「日」,「時」,「分」,「秒」を示すために計時を行なう回路であり、RTCM100と同様に、電源電力の供給が断たれたときには、バックアップ電源回路356から供給されるバックアップ電力により動作を行なう計時手段である。
稼動日カウンタは、クロックパルス信号に基づいて、「時」,「分」,「秒」を計時する計時部と、パチンコ遊技機1に電源電力の供給開始時からの経過時間に基づいて、稼動日であるか否かの判断、および、「日」のカウント値を更新するか否かの判断を行なう判断部と、その判断部による判断に基づいて「日」のカウント値を更新する日カウント部とを含む。稼動日カウンタは、パチンコ遊技機1が遊技場に導入されて電源電力の供給が開始されたときから計時を開始する。
稼動日カウンタは、各日において電源電力の供給が開始されたときから計時部が計時を開始し、電源電力が供給されている状態が第1の所定時間(たとえば、8時間)に達したと判断部が判断したときに、判断部が稼動日であると認識し、その後、電源電力の供給が断たれた状態が第2の所定時間(たとえば、4時間)に達したと判断部が判断したときに、日カウント部が、「日」のカウント値を1日分加算更新する。
たとえば、午前10時にパチンコ遊技機1に電源電力の供給が開始されたときには、午後6時となった時点で稼動日であると判断され、たとえば、午後11時にパチンコ遊技機1への電源電力の供給が断たれたときには、翌日の午前3時となった時点で「日」のカウント値が1日分加算更新される。「日」のカウント値は、RTCM100の場合と異なり、月に相当する日数に達しても桁上げされず、カウントを継続する。
パチンコ遊技機1が遊技場に導入された後、「日」のカウント値が「1日」を示したときの日がパチンコ遊技機1の稼動開始日であると演出制御用マイクロコンピュータ800は判断し、その1日というカウント値を稼動開始日時としてRAM354に記憶する。稼動日カウンタにおける「日」のカウント値は、第1の所定時間以上の電源電力供給が行なわれ、かつ、その後における第2の所定時間以上の電源電力遮断が行なわれたときに更新される。これにより、遊技場の営業時間中には、稼動日カウンタにおける「日」のカウント値が、パチンコ遊技機1の何日目の稼動日であるかを示していない。
このため、演出制御用マイクロコンピュータ800では、電源電力供給がされている状態において、パチンコ遊技機1が稼動開始日後何日目の稼動日であるかを確認するために、稼動日カウンタにおける「日」のカウント値に、RAM354に記憶された稼動開始日時の「1日」というカウント値を加算し、その加算値のデータを稼動開始日後何日目の稼動日であるかを判断する場合に用いる。このような稼動日カウンタは、前述した実施の形態ような構成において、RTCM100の代わりに用いるようにしてもよい。
また、RTCM100は、第1の演出制御用マイクロコンピュータを設けた制御基板と、第2の演出制御用マイクロコンピュータを設けた制御基板とのどちらに設けてもよい。ただし、その場合のRTCM100は、前述した実施の形態と同様に、バックアップ電源回路により電源がバックアップされることが必要である。
(3−11) 前述した実施の形態は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(3−12) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(3−13) 前述した実施の形態では、RTCM100をランプドライバ基板35に搭載する例を示した。しかし、これに限らず、RTCM100は、主基板31、演出制御基板80、および、音声出力基板70のうちのどの基板に搭載してもよい。ただし、バックアップ電源回路により電源がバックアップされることが必要である。
(3−14) 前述した実施の形態では、RAM354をランプドライバ基板35に設けずに、RAM85を、所定のバックアップ電源回路により記憶データがバックアップされるように構成し、演出制御用マイクロコンピュータ800が前述した実施の形態でRAM354に対して行なっていたデータの読出しおよび書込みを、RAM85に対して行なうようにしてもよい。このような構成により、プロジェクト、プロジェクト予告、告知、特別演出、特殊リーチ選択率切替え、および、一斉動作のそれぞれを実行させることができる。また、このような構成を採用した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ800のRAM85を、RAM354の代わりに使用することにより、前述した実施の形態の場合と比べて、部品点数を削減することができる。
(3−15) 前述の実施の形態では、プロジェクトの実行により、変動表示装置9での表示に関する演出種類が変更される例を示した。しかし、これに限らず、プロジェクトの実行により、スピーカ27から出力される音による演出種類のみが変更されるようにしてもよく、または、各種ランプによる演出種類のみが変更されるようにしてもよい。また、プロジェクトの実行により、変動表示装置9での表示に関する演出種類のみが変更されるようにしてもよい。また、プロジェクトの実行により、変動表示装置9での表示に関する演出種類とスピーカ27から出力される音による演出種類とが変更されるようにしてもよい。
また、プロジェクトの実行により、変動表示装置9での表示に関する演出種類と各種ランプによる演出種類とが変更されるようにしてもよい。また、プロジェクトの実行により、スピーカ27から出力される音による演出種類と各種ランプによる演出種類とが変更されるようにしてもよい。また、プロジェクトの実行により、変動表示装置9での表示に関する演出種類と、スピーカ27から出力される音による演出種類と、各種ランプによる演出種類とのすべてが変更されるようにしてもよい。
(3−16) 前述した実施の形態では、プロジェクト予告として、図19に示すように「あと4日」というように、プロジェクトが実行される日時を直接的に示す例を説明した。しかし、これに限らず、プロジェクト予告として、「水にまつわる日」(水曜日を間接的に示すメッセージ)というように、プロジェクトが実行される日時を暗号等で間接的に示すようにしてもよい。
(3−17) 図37のS367においては、稼動開始日時がRAM354に登録される。このように登録された稼動開始日時については、たとえば、設定操作部355を操作することに基づいて数値情報を入力することにより、手動により修正することが可能となる構成を採用してもよい。
(3−18) パチンコ遊技機1においては、RAM354等に記憶した稼動開始日時のデータをパチンコ遊技機1の外部に出力する手段としての稼動開始日時データ出力部を設けるとともに、他のパチンコ遊技機1における稼動開始日時データ出力部から出力された稼動開始日時のデータを、RAM354等に入力させる稼動開始日時データ入力部とを設け、稼動開始日時データ入力部から入力された稼動開始日時のデータにより、RAM354等に記憶されていた稼動開始日時のデータを書換えるようにしてもよい。そのようにすれば、稼動開始日が異なる複数のパチンコ遊技機1において、プロジェクトおよびプロジェクト予告を実行する日時を容易に統一化することができる。
(3−19) 前述した実施の形態に示したプロジェクトを実行する時期は、パチンコ遊技機1に関する過去の稼動率の統計に基づいて、稼動率が低下する傾向にある時期に設定されている。このようにすれば、プロジェクトの実行により稼動率の低下を防ぐことができるようになる。
(3−20) 前述した実施の形態においては、プロジェクトを実行するときにおける変更後の演出種類が予め定められていた例を示した。しかし、これに限らず、プロジェクトを実行するときにおける変更後の演出種類は、複数種類の演出種類のうちからランダムに決定するようにしてもよい。このようにすれば、プロジェクトの実行により演出のバリエーションを豊富なものにすることができる。
(3−21) 前述した実施の形態においては、プロジェクトを実行するときにおいて演出種類を変更する例として、前述のような変動表示装置9に表示される図柄および背景等の基本的な画像である基本画面、および、前述のようなリーチ演出等の変動表示が行なわれるときに表示される画像である演出画像等の演出の全部を変更することを説明した。
しかし、これに限らず、プロジェクトを実行するときにおいて演出種類を変更する例としては、基本画面は変更せずに演出画像を変更すること、または、演出画像は変更せずに基本画面を変更することのように、演出の一部を変更するようにしてもよい。また、そのような演出の全部を変更するか、演出の一部を変更するかの選択を、プロジェクトが実行されるごとにランダムに選択決定するようにしてもよい。
(3−22) 前述した実施の形態においては、稼動開始日時設定処理において、連続稼動時間が所定時間に達し、かつ、その所定時間中における変動回数が所定回数以上となったときに、連続稼動時間の計測開始日時を稼動開始日時として登録する例を示した。しかし、これに限らず、連続稼動時間が所定時間(たとえば、2時間、8時間等の稼動が開始したことが明確になる時間)に達したときにおいて、その所定時間中における図柄の変動表示回数が所定回数とは無関係に、連続稼動時間の計測開始日時を連続稼動時間が開始された日時を稼動開始日時として登録するようにしてもよい。
(3−23) 前述した実施の形態においては、飾り図柄を表示する変動表示装置9が1つ設けられている例を示した。しかし、これに限らず、パチンコ遊技機1は、飾り図柄を表示する変動表示装置として、第1の飾り図柄を変動表示する第1の変動表示装置と、第2の飾り図柄を変動表示する第2の変動表示装置との2つの変動表示装置を設けてもよい。たとえば、第1の変動表示装置を遊技盤の中央部に設けるとともに、第2の変動表示装置を遊技盤の中央部から上方向、下方向、左方向、または、右方向に偏在させた態様で設ける。この第2の変動表示装置は、7セグメントLED等により数値を表示する小型の表示装置であってもよい。
このように、飾り図柄を変動表示する2つの変動表示装置を設けた場合には、始動入賞に応じて第1の変動表示装置において第1の飾り図柄の変動表示を開始させた後、第1の飾り図柄がリーチ表示態様となったとき、第1の飾り図柄がリーチ表示態様を維持している期間中、および、第1の飾り図柄がリーチ表示態様となってからはずれ表示結果となったときのような予め定められたタイミングで、第2の変動表示装置における第2の飾り図柄の変動表示を開始させて、第2の飾り図柄の変動表示結果に基づいて、補助的に、所定の当り(たとえば、大当り、または、大当りよりも遊技者にとって不利な小当りであってもよい)となるか否かを補助的に示す。このような構成においては、第2の変動表示装置は、前述のようなタイミングでのみ変動表示を開始するものとする。
(3−24) 前述した実施の形態では、日時を特定可能とする計時を行なう計時手段として、RTCM100を設けた例を示した。しかし、これに限らず、稼動日からの経過時間日時を計時するカウンタ等のその他の計時手段を用いてもよい。つまり、パチンコ遊技機1においては、日時を特定可能とする計時を行なう計時手段であれば、どのような計時手段を用いてもよい。
(3−25) 前述した実施の形態では、図5に示すように標準日時データ出力装置300を用いてRTCM100の計時値を標準値に設定するときに、演出制御基板80に設けられたコネクタ801から主基板31からの信号線L1〜L9のコネクタを取外して、標準日時データ出力装置300からの信号線L11〜L19のコネクタを装着することにより、標準日時データ出力装置300から演出制御用マイクロコンピュータ800に標準日時コマンドを送信する例を示した。
しかし、これに限らず、信号線L1〜L9の経路の途中に標準日時データ出力装置300からの信号線L11〜L19のコネクタを装着することが可能なパラレル形式の中継用のコネクタを設けておき(たとえば、中継基板77に設ける)、その中継用のコネクタに標準日時データ出力装置300からの信号線L11〜L19のコネクタを装着したときに、標準日時データ出力装置300からの標準日時コマンドが、信号線L11〜L19から中継用のコネクタを介し、信号線L1〜L9を経て演出制御用マイクロコンピュータ800に送信されるように構成してもよい。
その場合において、標準日時データ出力装置300からの標準日時コマンドを送信するときには、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御コマンドを送信しないようにする。このように構成すれば、主基板31からの信号線L1〜L9を取外すことなく、標準日時コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ800に送信することができる。
(3−26) 前述した実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ800(遊技制御手段)から演出制御用マイクロコンピュータ800(演出制御手段)に送信されるコマンド(変動パターンコマンド)に基づいて、遊技機が稼動を開始したか否かを判定する稼動開始判定手段が設けられている(図37のS361〜S373)。このように遊技機が稼動を開始したか否かを判定するために用いるコマンドとしては、パチンコ遊技機1が稼動状態にあることが特定できるコマンドであれば、どのようなコマンドであってもよく、たとえば、図柄情報コマンド、デモ表示コマンド、および、初期化コマンド(パチンコ遊技機1の電源投入時に演出制御用マイクロコンピュータ800に送られる初期化コマンド)等のその他のコマンドを用いてもよい(たとえば、1日において図柄情報コマンドを所定回数受信したときにパチンコ遊技機1が稼動を開始したと判断してもよく、また、1日においてデモ表示コマンドを所定回数受信したときにパチンコ遊技機1が稼動を開始したと判断してもよく、また、演出制御用マイクロコンピュータ800がそのコマンドを1回受信したときに、パチンコ遊技機1が稼動を開始したと判断してもよい。)。
(3−27) 前述した実施の形態においては、一斉デモ表示を開始する時刻になると、通常デモ表示が行なわれているときであっても、一斉デモ表示が突然実行開始される例を示した。しかし、これに限らず、演出制御用マイクロコンピュータ800は、一斉デモ表示を開始する時刻の所定時間前(たとえば、1分前)になったときにおいて、通常デモ表示が実行されているか否かを判断し、通常デモ表示が実行されているときには、当該所定時間前のタイミングで通常デモ表示の実行を禁止する制御を行なうようにしてもよい。また、通常デモ表示が実行されていないときでも、当該所定時間前のタイミングで通常デモ表示の実行を禁止する制御を行なうようにしてもよい。
(3−28) 前述した実施の形態においては、図33に示すように、RTCM100でのカウント値を管理するRTCM管理処理(S209)を、タイマ割込みのタイミングで実行する例を示した。しかし、これに限らず、RTCM管理処理については、標準日時データ出力装置300から標準日時コマンドに伴って送信されてくる標準日時INT信号を受信したときに割込み処理を行ない、その割込処理において、実行するようにしてもよい。このようにすれば、標準日時コマンドが送信されてから、その標準日時コマンドに基づいてRTCM100の計時値が標準値データに設定されるまでの時間を短縮することができるので、実際の標準日時に対するRTCM100の計時値のずれをより一層少なくすることができる。
(3−29) 前述した実施の形態においては、変動表示等の遊技が行なわれていることを条件に、一斉デモ表示の実行を禁止する例を示した。一斉デモ表示の実行を禁止する条件としては、たとえば、演出制御プロセス処理におけるプロセスが、図柄変動開始処理(S402)、図柄変動中処理(S403)、図柄停止待ち処理(S404)、大当り表示処理(S405)、大当り遊技中処理(S406)、および、大当り終了処理(S407)のうちのいずれに進行しているときに、遊技が行なわれていると判断して、一斉デモ表示の実行を禁止するようにしてもよい。
また、保留記憶数が変化した場合に送信されてくる保留記憶数を特定可能な保留記憶数コマンドに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ800において保留記憶数を計数し、その保留記憶数が「1」以上となったときに、遊技が行なわれていると判断して、一斉デモ表示の実行を禁止するようにしてもよい。また、打球操作ハンドル5が操作されているときに、その操作状態を示す検出信号として出力される操作検出信号を演出制御用マイクロコンピュータ800が受信するようにし、それにより操作検出信号により打球操作ハンドル5が操作されていると判断したときに、遊技が行なわれていると判断して、一斉デモ表示の実行を禁止するようにしてもよい。
(3−30) 前述した実施の形態においては、演出制御用マイクロコンピュータ800において、デモ表示を行なう条件として、デモ表示コマンドを受信してから変動表示が行なわれない時間が所定時間(たとえば60秒)となったときにデモ表示を行なう条件が成立する例を示した。しかし、これに限らず、デモ表示コマンドが受信されない構成においては、演出制御用マイクロコンピュータ800が、継続して変動パターンコマンドを受信していない時間を計時し、その時間が所定時間(たとえば60秒)となったときにデモ表示を行なう条件が成立するようにしてもよい。
(3−31) 前述した実施の形態では、計時手段として、RTCM100を設けた例を示した。しかし、これに限らず、RTCM100およびそれに関連する構成を用いずに、RAM354の一部の記憶領域を電源投入時からの経過時間を計時する計時手段としての計時カウンタを用いるようにしてもよい。このような計時カウンタの値は、時間,分,秒をカウントできるように設定しておき、たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ800が1秒に相当する所定周期で秒のカウント値を更新していき、時間,分,秒のカウント値を時計と同様の更新方法で更新していく。
これにより、そのようなカウント値に基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ800が、毎営業日において、電源投入時から何時間,何分,何秒経過したかを確認できるようになる。このようにすれば、毎営業日において、変動表示装置9における演出態様を変更するタイミングを、電源投入時から所定時間経過したときに設定しておき、計時カウンタの計時値がその設定されたタイミングとなったときに、変動表示装置9における演出態様を変更する等、RTCM100を設けた場合と同様の制御を行なうことができるようになる。
(3−32) 前述した実施の形態では、パチンコ遊技機1において、デモ表示として、通常デモ表示と一斉デモ表示とを実行する例を示した。しかし、これに限らず、デモ表示として、一斉デモ表示のみを実行するようにしてもよい。そのようにすれば、デモ表示を実行するために前述のようなデモ表示コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ800に送信する必要がなくなるので、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。さらに、演出制御コマンドの数(種類数)を削減することができるので、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるデータ容量(ROM54のデータ容量)を削減することができる。
(3−33) 前述した実施の形態では、演出に関する予告として、特別演出についての予告と、特殊リーチについての予告との両方を行なう例を示した。しかし、これに限らず、特別演出についての予告と、特殊リーチについての予告とは、どちらか一方のみを行なうようにしてもよい。つまり、特別演出についての予告と、特殊リーチについての予告とは、少なくとも一方を実行すればよい。
(3−34) 前述した実施の形態では、特別演出についての予告と、特殊リーチについての予告とのそれぞれを、告知情報として取扱い、告知情報の一部として告知する例を示した。しかし、これに限らず、これらの予告は、告知情報とは別の予告演出として取扱って実行するようにしてもよい。つまり、特別演出についての予告と、特殊リーチについての予告とについては、どのような情報として取扱ってもよく、予告演出が実行できればよい。
(3−35) 前述した実施の形態では、大当り後に制御される遊技状態として、低確低ベース状態である通常遊技状態かまたは高確高ベース状態である確率変動状態に制御される例について説明した。しかし、大当り後に制御される遊技状態としては、大当り図柄の組合せに応じて、低確低ベース状態や高確高ベース状態の他に、さらに低確高ベース状態や高確低ベース状態に制御可能に構成してもよい。
このように構成した場合、ベース状態に着目した場合に遊技者にとって有利となる低確高ベース状態と高確高ベース状態とに制御される高ベース大当りとすることが決定されており所定の高ベース図柄がミッション達成図柄として報知されているときにミッション達成となる割合が、その他の遊技状態に制御される大当りとすることが決定されており当該大当り図柄の組合せを構成する図柄がミッション達成図柄として報知されているときにミッション達成となる割合よりも、高くなるように大当り図柄を決定するようにしてもよい。
また、確率状態に着目した場合に遊技者にとって有利となる高確低ベース状態と高確高ベース状態とに制御される高確大当りとすることが決定されており所定の高確図柄がミッション達成図柄として報知されているときにミッション達成となる割合が、その他の遊技状態に制御される大当りとすることが決定されており当該大当り図柄の組合せを構成する図柄がミッション達成図柄として報知されているときにミッション達成となる割合よりも、高くなるように大当り図柄を決定するようにしてもよい。
なお、大当り後に制御される遊技状態の有利度合いが高いか低いかに応じてミッション達成となる割合を変化させる例について説明したが、これに限らず、大当り図柄の組合せに応じて、大当り遊技中に遊技者が獲得する価値の大きさが変化する遊技機においては、当該大当り遊技中に遊技者が獲得する価値の大きさが大きい大当りとなるときの方がミッション達成となる割合が高くなるように構成してもよい。大当り遊技中に遊技者が獲得する価値の大きさを変化させるとは、大当り遊技中のラウンド数を変化させるものであってもよく、1ラウンド中のカウント数を変化させるものであってもよく、特別可変入賞球装置20を開放する開放時間を変化させるものであってもよく、特別可変入賞球装置が複数設けられているものについては開放する特別可変入賞球装置を変化させるものであってもよい。
(3−36) 前述した実施の形態における大当り図柄の組合せは、変動表示装置9の左、中、右変動表示領域に同一の図柄が導出表示されることにより構成される例について説明した。しかし、大当り図柄の組合せは、これに限らず、特定の文字・数字・図柄が表示される組合せ(「大・当・り」)であってもよい。また、左、中、右変動表示領域により有効ラインを1ライン形成する変動表示装置を採用するものに限らず、4以上の変動表示領域により有効ラインを複数ライン(5ライン、8ライン)形成する変動表示装置を採用してもよい。この場合、ミッション達成条件としては、たとえば、「ミッション達成図柄を所定個数出現させろ!」といったものであってもよい。
(3−37) 前述した実施の形態では、特別演出を開始する際に、S484またはS486において乱数抽選によりミッションの種類(ミッション達成図柄)を決定する例について説明した。しかし、ミッションの種類決定においては、乱数抽選により決定するものに限らず、RTCM100の計時値のデータに基づき、ミッションの種類を決定するように構成してもよい。具体的には、RTCM100の計時値のデータから特定される日のデータが「1日」であるときにミッション達成図柄として「1」を、「2日」であるときにミッション達成図柄として「2」を、その他についても同様にRTCM100の計時値のデータに対応する図柄をミッション達成図柄として決定するように構成してもよい。
(3−38) 前述した実施の形態では、特別演出が行なわれている場合であって大当りになる場合に、大当りの種類(昇格演出を行なう場合は通常大当り)に対応する大当り図柄の組合せが、ミッション達成図柄を用いる組合せでないときに(S522でNO、S551でNO)、ミッション達成図柄を追加するか否かの決定を行ない(S523、S552)、ミッション達成図柄を追加する場合に追加するミッション達成図柄を乱数抽選により決定する(S525、S554)例について説明した。
しかし、ミッション達成図柄を追加する場合、大当りの種類(昇格演出を行なう場合は通常大当り)に対応する大当り図柄の組合せを決定した後に、該決定された大当り図柄の組合せに用いられる図柄を追加するミッション達成図柄に決定するか否かを乱数抽選により決定するように構成してもよい。
(3−39) 前記遊技演出分類は、遊技の状況(リーチ、大当り等)毎の分類であり、
前記情報格納手段は、該認識手段により、前記記録媒体が認識されたときから、前記記録媒体が非認識となるまでの間において、前記演出装置が実行した複数の遊技演出を、遊技の状況に応じた遊技演出分類別に各実行状態を特定可能な遊技演出実行情報として、前記記録媒体に記録させ(図33のS208c)、
前記選択手段は、遊技の状況(たとえば、リーチ)に応じた遊技演出分類の遊技演出実行情報(たとえば、図53(A)のリーチデータテーブルRCD110)を前記記録媒体から少なくとも読出し(たとえば、図52のS510A)、該読み出した遊技演出分類別の遊技演出各々の実行状態を解析するとともに、該解析された遊技演出各々の実行状態に基づいて、前記演出装置に実行させる遊技演出を選択する(図52のS510A、S516A、S519A、図54のS531A、S562A、S576A)。
このような構成によれば、遊技演出分類は、遊技の状況毎の分類であり、遊技機によって、記録媒体が認識されたときから、記録媒体が非認識となるまでの間において、演出装置が実行した複数の遊技演出を、遊技の状況に応じた遊技演出分類別に各実行状態を特定可能な遊技演出実行情報として、記録媒体に記録され、遊技の状況に応じた遊技演出分類の遊技演出実行情報が記録媒体から少なくとも読出され、該読み出された遊技演出分類別の遊技演出各々の実行状態が解析されるとともに、該解析された遊技演出各々の実行状態に基づいて、演出装置に実行させる遊技演出が選択される。
このため、遊技の状況に応じた遊技演出分類の遊技演出実行情報が記録媒体から少なくとも読出され、読み出された遊技演出分類別の遊技演出各々の実行状態が解析されるとともに、該解析された遊技演出各々の実行状態に基づいて、演出装置に実行させる遊技演出が選択される。したがって、遊技の状況に応じた変化に富んだ多種多用な演出を実行することができる。その結果、遊技者の興趣を持続させることができるという効果を奏する。
(3−40) 前記選択手段は、
前記少なくとも読出された遊技演出実行情報に基づいて、前記演出装置により行なわれた遊技演出毎の実行回数を計数する計数手段(CPU86、図52のS509A、S515A、S517A、図54のS530A、S561A、S575A)を含み、
前記選択手段は、前記計数手段により計数された計数値に基づいて、遊技演出を選択する(CPU86、図52のS509A、S515A、S517A、図54のS530A、S561A、S575A)。
このような構成によれば、遊技機によって、少なくとも読出された遊技演出実行情報に基づいて、演出装置により行なわれた遊技演出毎の実行回数が計数され、計数された計数値に基づいて、遊技演出が選択される。
このため、遊技演出毎の実行回数に基づいて、遊技演出が選択されるので、選択される遊技演出の偏りをなくすことができるという効果を奏する。
(3−41) 前記選択手段は、前記計数手段により計数された第1の値(たとえば、50回)と、前記計数手段により計数された前記第1の値より小さい第2の値(たとえば、10回)とに基づいて、前記第2の値に対応する遊技演出を、前記第1の値に対応する遊技演出より高い確率で選択する(CPU86、図52のS509A、S515A、S517A、図54のS530A、S561A、S575A)。
このような構成によれば、遊技機によって、計数された第1の値と、計数された第1の値より小さい第2の値とに基づいて、第2の値に対応する遊技演出が、第1の値に対応する遊技演出より高い確率で選択される。このため、選択される遊技演出の偏りをなくすことができるという効果を奏する。
(3−42) 前記選択手段は、前記計数手段により計数された計数値が所定値以上となったとき、前記複数の遊技演出のうち、該所定値以上となった計数値に対応する遊技演出(たとえば、リーチID“SRC01”〜“SRC03”の遊技演出)以外の遊技演出(たとえば、リーチID“SRC04”、“SRC05”の遊技演出)であって、かつ、対応する計数値が最も小さい遊技演出(たとえば、リーチID“SRC04”の遊技演出)を選択する(遊技演出の選択処理の第1の変形例)。
このような構成によれば、遊技機によって、計数された計数値が所定値以上となったとき、複数の遊技演出のうち、該所定値以上となった計数値に対応する遊技演出以外の遊技演出であって、かつ、対応する計数値が最も小さい遊技演出が選択される。
このため、実行される確率が低い遊技演出が複数ある場合でも、選択される遊技演出の偏りを無くすことができるという効果を奏する。
(3−43) 前記選択手段は、所定の遊技演出(たとえば、リーチID“SRC01”〜“SRC05”の遊技演出)の計数値が所定値以上となったとき、特定の遊技演出(たとえば、リーチID“PRC01”の遊技演出)を選択する(遊技演出の選択処理の第2の変形例)。
このような構成によれば、遊技機によって、所定の遊技演出の計数値が所定値以上となったとき、特定の遊技演出が選択される。このため、該当する機種を好んでよく遊技を行なう遊技者個々の遊技履歴に応じた遊技演出を行なうことができるという効果を奏する。
(3−44) 所定条件が満たされた場合(図55のS992でY)、前記記録媒体に記憶されている複数の遊技演出実行情報の一部を削除する削除手段(CPU86、図55のS993)をさらに備える。
このような構成によれば、遊技機によって、所定条件が満たされた場合、記録媒体に記憶されている複数の遊技演出実行情報の一部が削除される。このため、記録媒体に、無限にデータが記憶されることを防ぐことができる。したがって、記録媒体のデータ記憶容量を小さくすることができ、記録媒体のコストダウンを図ることができるという効果を奏する。
(3−45) 前記情報格納手段は、さらに、遊技演出実行情報に対応づけて前記遊技機を識別するための機種識別情報(たとえば、機種ID)を前記記録媒体に記憶させ(CPU86、図33のS208c)、
前記所定条件は、前記記録媒体に、削除が指示された機種識別情報が記憶されているという条件であり、
前記削除手段は、前記所定条件が満たされた場合(図55のS992でY)、前記削除が指示された機種識別情報に対応する遊技演出実行情報を削除する(図55のS993)。
このような構成によれば、遊技機によって、遊技演出実行情報に対応づけて遊技機を識別するための機種識別情報が記録媒体に記憶される。所定条件は、記録媒体に、削除が指示された機種識別情報が記憶されているという条件である。また、遊技機によって、所定条件が満たされた場合、削除が指示された機種識別情報に対応する遊技演出実行情報が削除される。
このため、記録媒体に、無限にデータが記憶されることを防ぐことができる。したがって、記録媒体のデータ記憶容量を小さくすることができ、記録媒体のコストダウンを図ることができるという効果を奏する。
(3−46) 遊技を行なう遊技者に対して複数の遊技演出を実行する演出装置(変動表示装置9、装飾ランプ25等の各種ランプ、スピーカ27)を備え、遊技において特定の条件が成立したときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される遊技機(パチンコ遊技機1)で実行される遊技用プログラム(制御ROM84に記憶されているプログラム)であって、
前記遊技用プログラムは、
遊技者が所有する記録媒体を認識する認識ステップ(CPU86、図33のS207e)と、
該認識ステップにより、前記記録媒体が認識されたとき(図33のS207eでY)から、前記記録媒体が非認識となるまで(図33のS207eでN)の間において、前記演出装置が実行した複数の遊技演出を予め設定された遊技演出分類別に各実行状態を特定可能な遊技演出実行情報(たとえば、図51(A)、図51(B))として、前記記録媒体に記録させる情報格納ステップ(CPU86、図33のS208c)と、
前記記録媒体に記録されている遊技演出実行情報を少なくとも読出し(図52のS509A、S515A、S517A、図54のS530A、S561A、S575A)、前記遊技演出分類別の遊技演出各々の実行状態を解析するとともに、該解析された遊技演出各々の実行状態に基づいて、前記演出装置に実行させる遊技演出を選択する選択ステップ(CPU86、図52のS510A、S516A、S519A、図54のS531A、S562A、S576A)とを備える。
このような構成によれば、遊技機で実行される遊技用プログラムによって、遊技者が所有する記録媒体が認識され、記録媒体が認識されたときから、記録媒体が非認識となるまでの間において、演出装置が実行した複数の遊技演出を予め設定された遊技演出分類別に各実行状態を特定可能な遊技演出実行情報として、記録媒体に記録され、記録媒体に記録されている遊技演出実行情報が少なくとも読出され、遊技演出分類別の遊技演出各々の実行状態が解析され、該解析された遊技演出各々の実行状態に基づいて、演出装置に実行させる遊技演出が選択される。
このため、遊技者が所有する記録媒体に記録された遊技演出実行情報が少なくとも読出され、遊技演出各々の実行状態に基づいた演出装置に実行させる遊技演出が選択される。したがって、遊技者個々の遊技履歴に応じて、変化に富んだ多種多用な演出を実行することができる。その結果、遊技者の興趣を持続させることができるという効果を奏する。
(3−47) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。