JP4111095B2 - 車両のスライドドア開閉装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のスライドドアを自動で開閉させるスライドドア開閉装置に関する。
従来、スライドドア開閉装置には、スライドドアのアッパ、センタ、ロアの3つのガイドローラーのうち、ロアローラーを車体のガイドレール(ロアレール)に沿って自動で移動させてスライドドアを自動で開閉させるようにしたものがある。
例えば下記特許文献1に記載のスライドドア開閉装置では、図11に示すように、ロアレール4に沿う位置に、水平に回転する複数のガイドプーリー91,92,93,94と、電動モーター951を備えた駆動ユニット95により作動する駆動プーリー96とが設けられ、これらガイドプーリー91,92,93,94、および駆動プーリー96にループ状にベルト部材90が架けわたされており、駆動プーリー96の回転によりベルト部材90が順方向および逆方向に循環回送されるようになっている。そしてベルト部材90にはスライドドアDのロアローラー5が結合されており、ベルト部材90の上記循環回送によりロアローラー5がロアレール4に沿って移動案内されてスライドドアDを開閉するようになっている。尚、特許文献1の装置では、駆動プーリー96を駆動ユニット95から分離して、回転力伝達手段97を介して駆動プーリー96を駆動せしめるようになっている。
特開2001−12147号公報
ところで、上記従来のスライドドア開閉装置では、複数のガイドプーリー91,92,93,94、および駆動プーリー96によりベルト部材90が水平面上に配索されているので、横幅の大きな取り付けスペースが必要である。そこで、従来のスライドドア開閉装置を、図9に示すように車室フロアFよりも一段下げた階段状のステップ部S1を備えた車両に設ける場合を例にとると、この種の車両では、ステップ部S1の下面とその下に位置するロッカレール7とに結合されてステップ部S1を支えるように設けられたロアパネル70に、ステップ部S1により覆われて車外側へ向けて開口する凹状の溝6が前後方向に設けられ、溝6にロアレール4が設置されている。このため従来のスライドドア開閉装置を設置するには、上記溝6の奥行きを深くして、溝6内のロアレール4よりも内側に位置に、スライドドア開閉装置の上記ガイドプーリーや駆動プーリーを配置し、これらにベルト部材を架けわたす構造となる。しかしながら、上記溝6の奥行きを深くすると、ステップ部S1の上記ロアパネル70との結合部から車外側の端縁までの寸法が大きくなり、その間の支えがないので、ステップ部S1の支持剛性が低下するという問題点があった。
また、図10に示す車室フロアFと面一のステップ部S2を備えた車両を例にとると、この種の車両では、ステップ部S2を構成するフロアパネルの端縁に結合されてステップ部S2を支持するロッカレール7Aの外面に、車外側へ向けて開口する凹状の溝6が設けられ、溝6にロアレール4が設置されている。この種の車両に従来のスライドドア開閉装置を設置するには、ロッカレール7Aの溝6の奥行きを大きくしなければならず、その分、ロッカレール7Aの剛性が低下し、ステップ部S2を支える支持剛性が低下するといった問題点があった。
そこで本発明はこれらの問題点を解決するためになされたもので、取り付けスペースの横幅を小さくでき、かつ車体のステップ部の剛性を損ねることのないスライドドア開閉装置を提供することを課題としてなされたものである。
本発明は、複数のガイドプーリーと、駆動ユニットとにループ状に架けわたしたワイヤ部材を設け、上記駆動ユニットより上記ワイヤ部材を順方向および逆方向に移動せしめ、ワイヤ部材に結合したスライドドアのガイドローラーをガイドレールに沿って移動せしめてスライドドアを開閉移動せしめる車両のスライドドア開閉装置であって、スライドドアで開閉される乗降口のステップ部の下側の車体下部に、車外側へ向けて開口する溝を、上記ステップ部の下面に沿って形成し、該溝内に上記ガイドレールを設置し、上記ガイドレールの長手方向両端付近の位置において上記ステップ部に開口を形成し、該開口内にそれぞれ上記ガイドプーリーを垂直姿勢に設けて、上記ワイヤ部材を上記開口に通して上記ステップ部の上面側および上記溝内に配索し、上記溝内のワイヤ部材に上記ガイドローラーを結合し、上記ステップ部の上面側のワイヤ部材を上記駆動ユニットに連結し、かつ、上記ステップ部の上面側のワイヤ部材を上記ステップ部と一体にカバー部材により被覆する(請求項1)。ワイヤ部材を上記ステップ部の上面側および上記溝内にわたり縦方向にループ状に配索したので、従来構造のように横方向に大きな取り付けスペースが必要なく、ステップ部下方の溝の奥行きが浅くすむので、ステップ部の剛性は確保される。ステップ部の上面側のワイヤ部材をカバー部材で覆ったのでワイヤ部材が乗員の乗降の邪魔にならない。
上記ステップ部が車室フロアよりも一段低く形成された車両において、上記駆動ユニットを、上記ステップ部上に配置するとともに上記カバー部材で被覆する(請求項2)。駆動ユニットの取り付けスペースを確保することが容易で、かつ駆動ユニットをカバー部材で被覆したのでステップ部の見栄えが損なわれない。
上記ステップ部が車室フロアと面一に形成された車両において、上記駆動ユニットを上記ステップ部上からはずれた位置で車室フロア上に設置する(請求項3)。駆動ユニットをステップ部からはずれた位置設置したので乗員の乗降の邪魔にならない。
上記各開口内に配置されるガイドプーリーをそれぞれ上記ステップ部の上面側から取り付け可能なケース部材内に収納し、上記ワイヤ部材を上記駆動ユニットから別々に延出する第1のワイヤ部と第2のワイヤ部とで構成し、上記第1のワイヤ部と第2のワイヤ部をそれぞれ上記ケース部材内を通して上記ステップ部の上面側から上記溝内に取りまわし、上記第1のワイヤ部と第2のワイヤ部のそれぞれの端部を上記ガイドローラーに結合する(請求項4)。上記各ケース部材と上記駆動ユニットとを筒状の被覆材で連結し、上記第1のワイヤ部と第2のワイヤ部を上記各被覆材内に挿通せしめる(請求項5)。ガイドプーリーやワイヤ部材の取り付け作業が容易にでき、ガイドプーリーやワイヤ部材がステップ部やカバー部材に干渉しない。
本発明のスライドドア開閉装置によれば、複数のガイドプーリーを垂直に設けて、これらのガイドプーリーにより、ワイヤ部材を、縦方向にループ状に配索したので、取り付けスペースの横幅が小さくなる。従って、車体のステップ部の下側でこれを支える車体下部に、車外側へ向けて開口する溝を形成し、上記溝内にワイヤ部材を配索する場合、溝の奥行き寸法を小さくできるので、車体下部の剛性を充分確保でき、これによって支えられるステップ部の剛性を損なうことがない。
図1ないし図4に基づいて本発明の第1の実施形態を説明する。本実施形態は、車室フロアFよりも一段低く形成したステップ部S1に本発明のスライドドアの開閉装置を適用したものである。
図1、図2に示すように、スライドドアDで開閉される乗降口1へ臨む車室フロアFの側縁には、車内側へほぼ矩形状に切欠いた切欠部が設けられており、車室フロアFの切欠部の下方位置に切欠部の下側を囲むようにステップ部S1が形成されている。
ステップ部S1には、車室フロアFの切欠部の側端縁から下方へ延びる垂直部21と、垂直部21の下縁から、車外側へ屈折した水平部22とからなる断面ほぼL字形のステップパネル2が設けられている。ステップパネル2の背面側には補強パネル20が設けられており、ステップパネル2と補強パネル20とで2重のパネル構造をなしている。ステップパネル2の前端縁および後端縁と車室フロアFの切欠部の前端縁および後端縁との間は、縦壁状のパネル部材からなる前壁24および後壁25により閉じられている。垂直部21の上縁フランジは車室フロアFの切欠部の端縁の下面に沿って重合溶接されており、垂直部21の背面上部が車室フロアFの下面に沿って前後方向に延びる閉じ断面構造のフロアメンバF2の車外側の側面に沿って重合溶接されている。
ステップパネル2の水平部22にはその下面に沿ってその車幅方向中間部から下方へ突出するロアパネル70が取り付けられており、該ロアパネル70の下縁は車両の側面下縁の剛性部材たる閉断面構造のロッカレール7に結合され、これによって、水平部22はロアパネル70を介してロッカレール7に支えられている。
ロアパネル70はその断面形状が階段状になるように成形してあり、上下中間位置にはほぼ水平な棚部71が形成されている。ロアパネル70の上縁フランジはステップパネル2の水平部22の下面の車幅方向中間部に結合されており、上記棚部71とステップパネル2の水平部22の下面とで車外側へ向けて開口する溝6を形成している。溝6内には、ステップパネル2の水平部22の下面に沿って車両前後方向に延び、下方へ向かって開口する断面ほぼ逆U字形のガイドレール4が設置されている。
そして溝6内において、ガイドレール4にスライドドアDのロアローラー5の水平ローラー51が転動可能に係合しているとともに、棚部71上面にロアローラー5の垂直ローラー52が転動可能に係合している。尚、溝6の奥行きは、ロアローラー5を支持するのに必要な奥行き寸法よりも若干大きめで、溝6内の車内側の位置に、ロアローラー5を自動で移動せしめる後述のスライドドア開閉装置のワイヤ部材30を配索せしめる空間が設けられている。またロアローラー5には、上記空間内に突出して上記ワイヤ部材30を結合するブラケット50が固定されている。
図1ないし図4に示すように、スライドドア開閉装置は、ガイドレール4の前端付近および後端付近にそれぞれ設けられ、ステップ部S1の上面側から溝6内へ貫通する垂直姿勢のガイドプーリー31a,31bと、ステップ部S1の上面に設置され、電動モーター33により回転する巻き取りプーリー34を備えた駆動ユニット35と、両ガイドプーリー31a,31bおよび巻き取りプーリー34との間に架けわたされてステップ部S1の上面側と溝6内にわたってループ状に配索されたワイヤ部材30とを備えている。
上記駆動ユニット35は、ステップ部S1の水平部22上面の垂直部21寄りの位置で、かつ前側のガイドプーリー31aの後方位置に設置されている。駆動ユニット35の巻き取りプーリー34は、電動モーター33により水平に回転可能に設けられている。巻き取りプーリー34はケース部材によりカバーされている。
ワイヤ部材30は、駆動ユニット35から前側のガイドプーリー31aを介して上記ロアローラー5へ至る第1のワイヤ部30aと、駆動ユニット35から後側のガイドプーリー31bを介してロアローラー5へ至る第2のワイヤ部30bとで構成されている。第1および第2のワイヤ部30a,30bはそれぞれ、基端が駆動ユニット35の巻き取りプーリー34に連結され、巻き取りプーリー34の順方向または逆方向の回転により、一方のワイヤ部30a(30b)が巻き取りプーリー34に巻き取られ、かつ他方のワイヤ部30b(30a)が巻き取りプーリー34から送り出されるようにしている。第1および第2のワイヤ部30a,30bは、巻き取りプーリー34と前側のガイドプーリー31aとの間、および巻き取りプーリー34と後側のガイドプーリー31bとの間で、チューブ状の被覆材302内に挿通され、被覆材302により保護されている。各被覆材302は両端末がそれぞれ、巻き取りプーリー34のケース部材およびガイドプーリー31a,31bの後述のケース部材311に結合されている。
図2ないし図3に示すように、前側のガイドプーリー31aは、ケース部材311でカバーされており、ケース部材311内に水平に設けられた支軸310により垂直方向に回転可能に支持されている。またケース部材311には、その外周の上下中間位置に金属板からなる水平なベースプレート312が設けられている。ガイドプーリー31aはケース部材311と一体に、ガイドレール4の前端付近の車内側の位置で、ステップパネル2の水平部22および補強パネル20を貫通して溝6内へ連通する開口26にその上方から挿入され、ベースプレート312で開口26を塞ぐとともにベースプレート312を開口26まわりのパネル面にねじ締め固定することによりステップパネル2に取り付けられている。ベースプレート312はケース部材311とは別部材で構成されているが、ベースプレート312をケース部材311と一体に成形してもよい。
そして、ガイドプーリー31aには、その外周前半部に、上記巻き取りプーリー34から前側へ延びる第1のワイヤ部30aがケース部材311内を通してU字状に掛けまわされており、第1のワイヤ部30aはガイドプーリー31aによりステップ部S1上面から溝6内へかつその後方へ向けて案内されている。
図2ないし図4に示すように、後側のガイドプーリー31bは上述の前側のガイドプーリー31aとほぼ同様な構造で、ケース部材311でカバーされ、ケース部材311内の支軸310により垂直方向に回転可能に支持されている。ガイドプーリー31bはケース部材311と一体に、ガイドレール4の後端付近の車内側の位置でステップパネル2の水平部22および補強パネル20を貫通して溝6内へ連通する開口27に、その上方から挿入され、ベースプレート312で開口27を塞ぐとともにベースプレート312を開口27まわりねじ締め固定することによりステップパネル2に取り付けられている。
そして、ガイドプーリー31bには、その外周後半部に、上記巻き取りプーリー34から後方へ延びる第2のワイヤ部30bがケース部材311内を通してU字状に掛けまわされ、第2のワイヤ部30bはガイドプーリー31bによりステップ部S1上面から溝6内へかつその前方へ向けて案内されている。
図1、図2に示すように、このように、前後のガイドプーリー31a,31bにより、ステップ部S1上面側から溝6内へ案内された第1および第2のワイヤ部30a,30bの両端末はそれぞれ、テンショナー301を介して上記ブラケット50に結合されている。そして、溝6内において各ワイヤ部材30a,30bとスライドドアDのロアローラー5とが結合されている。図1、図2の37は溝6内においてワイヤ部材30a,30bをガイドレール4に沿うように案内する水平なガイドプーリーである。
第2のワイヤ部材30bのステップ部S1上面側は、ステップパネル2の垂直部21および水平部22の表面を覆うカバー部材たるスカッフプレート8で覆い隠されている。スカッフプレート8は、縦板部8aと横板部8bとを備えた断面ほぼZ字形をなす合成樹脂板の一体成形品で、ステップパネル2の表面に沿うように配設されている。縦板部8aの上縁の車室フロアF上へ張り出す上縁フランジ83は、その裏面に一体形成した取り付け座84を介して車室フロアFにクリップ止めされている。横板部8bの下面には下方へ突出する複数の凸起85と、取り付け座86とが設けられており、凸起85がステップパネル2の水平部22に当接し、取り付け座86が水平部22にクリップ止めされてる。横板部8bとステップパネル2の水平部22との間には空間が形成され、該空間に上記ワイヤ部材30bのステップ部S1上面側が配置されている。
スカッフプレート8の前後の両端部には、車室フロアFとほぼ面一にステップ部S1の前後両端を覆い隠す断面逆L字形の膨出部8c,8dが設けられており、前側の膨出部8cによりスライドドア開閉装置の前側のガイドプーリー31aを内設したケース部材311、第1のワイヤ部材30aのステップ部S1上面側、および駆動ユニット35が覆い隠されているとともに、後側の膨出部8dにより後側のガイドプーリー31bを内設したケース部材311が覆い隠されている。
本実施形態のスライドドア開閉装置によれば、駆動ユニット35の巻き取りプーリー34の作動によりワイヤ部材30がステップ部S1の上面側と溝6内のとのを順方向および逆方向に循環回送する。このワイヤ部材30の循環回送によりワイヤ部材30の溝6内側に結合したスライドドアDのロアローラー5がガイドレールに沿って前後方向に自動で移動案内され、スライドドアが自動で開閉する。
ガイドレール4の前端および後端付近にそれぞれ、ステップ部S1の開口26,27を貫通し、ガイドレール4が設置されたステップ部S1下側の溝6内へ突出する垂直姿勢のガイドプーリー31a,31bを設け、両ガイドプーリー31a,31bにより、ワイヤ部材30をステップ部S1上面側と溝6内とを縦方向に循環回送するループ状に配索するようにしたので、従来の水平面上にベルト部材を配索したスライドドア開閉装置に比べて、溝6の奥行き寸法を小さくできる。この場合、溝6の奥行き寸法は、ガイドレール4の車内側にワイヤ部材30およびこれと連結するブラケット50が移動可能な空間を形成する程度ですむ。従って、溝6を形成するロアパネル70の上縁を、ステップ部S1下面の車外側の端縁側の位置に結合することができ、ロアパネル70により強固にステップ部S1が支えられるので、ステップ部S1の剛性が損なわれない。
また、ワイヤ部材30のステップ部S1上面側を、ステップ部S1の表面と一体にスカッフプレート8(カバー部材)で覆い隠したので、ステップ部S1の見栄えを損なうことなく、また乗員が乗降する際に邪魔にならない。
駆動ユニット35をステップ部S1上面側に設けたので、駆動ユニット35の取り付けスペースを容易に確保できる。また駆動ユニット35および前後のガイドプーリー31a,31bをスカッフプレート8の前後両端の膨出部8c,8dで覆い隠すようにしたので、ステップ部S1の見栄えを損なうことなく、乗降する乗員の邪魔にならない。前後のガイドプーリー31a,31bおよび駆動ユニット35を、これらにワイヤ部材30a,30bを架けわたした状態で、ステップ部S1にその上方から容易に取り付けることができる。尚、両ワイヤ部材30a,30bはガイドプーリー31a,31bをステップ部S1に取り付けた後に溝6内でロアローラー5のブラケット50に連結される。
次に、図5ないし図8に基づいて本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態は、車室フロアFと面一に形成したステップ部S2に本発明を適用したスライドドア開閉装置を設置したものである。尚、本実施形態のスライドドア開閉装置の基本構造は第1の実施形態のそれとほぼ同じで相違点を中心に説明する。図において同一部材は同一符号で表し、それらの説明を省略する。
図5、図6に示すように、ステップ部S2は、乗降口1へ臨む車室フロアFのフロアパネルF1の側端部で構成されている。車室側のフロアパネルF1の上面にはフロアカーペットF2が敷設され、車外側のフロアパネルF1の側端縁上に平坦なスカッフプレート8aが設けられている。また、フロアパネルF1の側端部は、車両前後方向に延びるロッカレール7Aの上方を覆うように延在し、その側端縁がロッカレール7Aの上面に結合されており、ロッカレール7Aにより支えられている。
ロッカレール7Aは、インナパネル72とアウタパネル73とからなる閉断面構造で、アウタパネル73の板面にはロッカレール7Aの閉断面内部へ凹ませた凹部が設けられ、これによりロッカレール7Aの車外面に外側へ向けて開口する溝6が形成されている。尚、アウタパネル73は、溝6を中心に上下に2分割された複数のパネル部材からなり、両パネル部材を上下につなぎ合わせることにより構成されている。またロッカレール7A内には上下方向にリインフォースメント74が設けられている。
溝6内には、その溝上壁部731の下面に沿って車両前後方向に延びるガイドレール4が設置されている。そして溝6内においては、ガイドレール4と溝下壁部732とにロアローラー5の水平ローラー51および垂直ローラー52が転動可能に係合されている。尚、溝6の奥行きは、ロアローラー5を支持するのに必要な奥行き寸法よりも若干大きくされ、溝6内の車内側の位置に、スライドドア開閉装置のワイヤ部材30を配索することができ、かつロアローラー5に設けたブラケット50をロアローラー5の移動に伴って移動させることが可能な空間が設けられている。
スライドドア開閉装置の駆動ユニット35は、乗降口1へ臨むステップ部S2上からはずれたステップ部S2後方の車室フロアF上に設置してある。駆動ユニット35の巻き取りプーリー34には、ガイドレール4の前端側のガイドプーリー31aへ向けてフロアパネルF1の上面に沿って前方へ延びる第1のワイヤ部材30aと、ガイドレール4の後端側のガイドプーリー31bへ向けてフロアパネルF1上面に沿って前方へ延びる第2のワイヤ部材30bとが連結されている。
図6、図7に示すように、前側のガイドプーリー31aは、ケース部材311でカバーされ、ケース部材311内の支軸310により垂直姿勢で支持されている。ガイドプーリー31aは、ガイドレール4の前端付近の車内側の位置で、フロアパネルF1、ロッカレール7Aの上面721および溝上壁部731を貫通して溝6内へ連通する開口28内に、ケース部材311と一体に挿入され、ベースプレート312で開口28を塞ぐようにしてフロアパネルF1に締結されている。そして、ガイドプーリー31aには、その外周前半部に、ケース部材311内を通した第1のワイヤ部30aがU字状に掛けまわされており、第1のワイヤ部材30aはガイドプーリー31aによりステップ部S2上面から溝6内へかつその後方へ向けて案内されている。
図6、図8に示すように、後側のガイドプーリー31bは、ケース部材311でカバーされ、ケース部材311内の支軸310により垂直姿勢で支持されている。ガイドプーリー31bは、ガイドレール4の後端付近の車内側の位置で、フロアパネルF1の上面側から溝6内へ貫通する開口29内に、ケース部材311と一体に挿入され、ベースプレート312で開口29を塞ぐように設置されている。また溝6内には、ガイドプーリー31bの後方位置に補助プーリー34が設置されている。補助プーリー34はガイドプーリー31bのベースプレート312の背面に固着した断面ほぼ逆ハット形の取り付ブラケット341の下面に支軸340により水平方向に回転可能に設けられている。
第2のワイヤ部材30bは、ケース部材311内を通ってガイドプーリー31bの外周前半部にU字状に掛けまわされて、ステップ部S2上面から溝6内へかつその後方へ向けて案内されている。続いて、ガイドプーリー31bにより溝6内かつ後方へ向けて案内された第2のワイヤ部材30bは、補助プーリー34の外周後半部にU字状に掛けまわされて、溝6内の前方へ向けて案内されている。
図5、図6に示すように、このように、前後のガイドプーリー31a,31bおよび補助プーリー34により、ステップ部S1上面側から溝6内へ案内された第1および第2のワイヤ部材30a,30bの両端末はそれぞれ、テンショナー301を介して上記ブラケット50に結合され、ロアローラー5と結合されている。
そして、前後のガイドプーリー31a,31b、駆動ユニット35および、フロアパネルF1の上面に沿って配索されて前後のガイドプーリー31a,31bと駆動ユニット35とに架けわたされたワイヤ部材30は、フロアパネルF1に敷設したフロアカーペットF2で覆い隠されている。
本実施形態のスライドドア開閉装置によれば、第1の実施形態の開閉装置と同様な作動によりスライドドアDを自動で開閉する。
そして、第1の実施形態の開閉装置と同様な作用効果が得られ、溝6の奥行き寸法が小さい寸法ですむので、ロッカレール7Aの剛性が低下せず、ステップ部S2の剛性が損なわれない。
本スライドドア開閉装置のフロアパネルF1上面に設置された部材はフロアカーペットF2で覆い隠されているので、ステップ部S2および車室フロアFの見栄えが良く、乗員の乗降の邪魔にならない。また、駆動ユニット35が、ステップ部S2から後方へはずれた位置に設けられているので、例え駆動ユニット35により車室フロアF上に凸部ができたとしても、乗員の邪魔にならない。また、前後のガイドプーリー31a,31bおよび駆動ユニット35を、これらにワイヤ部材30a,30bを架けわたした状態で、ステップ部S1にその上方から容易に取り付けることができる。尚、両ワイヤ部材30a,30bはガイドプーリー31a,31bをステップ部S1に取り付けた後に溝6内でロアローラー5のブラケット50に連結される。
本発明の第1の実施形態を示し、図1(A)はスライドドア開閉装置を車体のステップ部に設置した状態の概略平面図、図1(B)は図1(A)のIB−IB線に沿う断面図である。 上記第1の実施形態のスライドドア開閉装置の分解斜視図である。 図1(A)のIII −III 線に沿う断面図である。 図1(A)のIV−IV線に沿う断面図である。 本発明の第2の実施形態を示し、図5(A)はスライドドア開閉装置を車体のステップ部に設置した状態の概略平面図、図5(B)は図5(A)のVB−VB線に沿う断面図である。 上記第2の実施形態のスライドドア開閉装置の分解斜視図である。 図5(A)のVII −VII 線に沿う断面図である。 図5(A)のVIII−VIII線に沿う断面図である。 車両の車室フロアより一段低く形成されたステップ部の縦断面図である。 車両の車室フロアと面一に形成されたステップ部の縦断面図である。 従来のスライドドア開閉装置の概略平面図である。
符号の説明
D スライドドア
S1 車室フロアより一段低く形成されたステップ部
S2 車室フロアと面一に形成されたステップ部
1 乗降口
26,27,28,29 開口
30 ワイヤ部材
30a 第1のワイヤ部
30b 第2のワイヤ部
302 被覆材
31a,31b ガイドプーリー
34 巻き取りプーリー
35 駆動ユニット
4 ガイドレール(ロアレール)
5 ガイドローラー(ロアローラー)
6 溝
8 カバー部材(スカッフプレート)
F 車室フロア
F2 カバー部材(フロアカーペット)

Claims (5)

  1. 複数のガイドプーリーと、駆動ユニットとにループ状に架けわたしたワイヤ部材を設け、上記駆動ユニットより上記ワイヤ部材を順方向および逆方向に移動せしめ、ワイヤ部材に結合したスライドドアのガイドローラーをガイドレールに沿って移動せしめてスライドドアを開閉移動せしめる車両のスライドドア開閉装置であって、
    スライドドアで開閉される乗降口のステップ部の下側の車体下部に、車外側へ向けて開口する溝を、上記ステップ部の下面に沿って形成し、上記溝内に上記ガイドレールを設置し、
    上記ガイドレールの長手方向両端付近の位置において上記ステップ部に開口を形成し、該開口内にそれぞれ上記ガイドプーリーを垂直姿勢に設けて、上記ワイヤ部材を上記開口に通して上記ステップ部の上面側および上記溝内に配索し、
    上記溝内のワイヤ部材に上記ガイドローラーを結合し、上記ステップ部の上面側のワイヤ部材を上記駆動ユニットに連結し、かつ、上記ステップ部の上面側のワイヤ部材を上記ステップ部と一体にカバー部材により被覆したことを特徴とする車両のスライドドア開閉装置。
  2. 上記ステップ部が車室フロアよりも一段低く形成された車両において、上記駆動ユニットを、上記ステップ部上に配置するとともに上記カバー部材で被覆した請求項1に記載の車両のスライドドア開閉装置。
  3. 上記ステップ部が車室フロアと面一に形成された車両において、
    上記駆動ユニットを上記ステップ部上からはずれた位置で車室フロア上に設置した請求項1に記載の車両のスライドドア開閉装置。
  4. 上記各開口内に配置されるガイドプーリーをそれぞれ上記ステップ部の上面側から取り付け可能なケース部材内に収納し、上記ワイヤ部材を上記駆動ユニットから別々に延出する第1のワイヤ部と第2のワイヤ部とで構成し、上記第1のワイヤ部と第2のワイヤ部をそれぞれ上記ケース部材内を通して上記ステップ部の上面側から上記溝内に取りまわし、上記第1のワイヤ部と第2のワイヤ部のそれぞれの端部を上記ガイドローラーに結合した請求項1に記載の車両のスライドドア開閉装置。
  5. 上記各ケース部材と上記駆動ユニットとを筒状の被覆材で連結し、上記第1のワイヤ部と第2のワイヤ部を上記各被覆材内に挿通した請求項4に記載の車両のスライドドア開閉装置。
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