JP4435911B2 - スライドドアの電動開閉システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車のスライドドア(以下、単にドアという)の電動開閉システムに関する。さらに詳しくは、閉じた状態では自動車の側壁と同一面まで内方向に入り込み、開けるときは側壁に設けたレールに沿って、いくらか外向きに移動した上で、後方に移動するタイプのドアを、ドアに連結したケーブルをモータ駆動により往復走行させることにより開閉する電動開閉システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のドアは、車体の側壁の上部に設けたアッパーレールおよび下部に設けたロアレールでドアの前端の上下に取り付けたローラ部を案内し、車体の後部で側壁の中間部に設けたセンターレールによりドアの後端中央部に設けたローラ部を案内するようにしている。そしてロアレールあるいはセンターレール(ウエストレール)に沿って走行するローラ部にケーブルを連結し、そのケーブルを基本的に水平面に沿った循環経路を構成するように配索している。
【0003】
たとえば特開平5−61432号公報は、図7aに示すように、車体101の底部に水平面に沿って循環経路を構成した、いわば底部・水平面内配索タイプの開閉装置の基本的な例を示している。この装置では、ロアレール102の前後端に可撓性の導管103、103を連結し、後側の導管を水平面に沿って湾曲させて水平ループを構成するように配索した上で、モータMで駆動するケーブル駆動機構104に連結している。そのため、導管103でケーブル105の引っ張り力に対する反力を支えることができる。
【0004】
また、本出願人の出願に係わる特開平8−232539号公報および特開平8−232525号公報は、車体の下部に取り付け可能なケースと、そのケース内に配索したケーブルのループを有する開閉装置を開示している。この開閉装置はケースでユニット化することができるので、車体へのアッセンブルが容易である。またケースでケーブルの反力を支えることができるので、導管を必要としない。
【0005】
他方、比較的大型の自動車では、USP5,138,795号明細書や、USP5,434,487号明細書に、センターレールを走行するローラ部にケーブルを連結し、自動車の車内にケーブル駆動装置やガイドを突出させたものが開示されている。このものはケーブルの反力を車体で支えることができる。
【0006】
特開平9−125820号公報には、図7bに示すように、センターレール106の前端に水平方向の軸周りに回転するプーリ107を設け、センターレール106をいわばユニットケースのようにしてその内部に垂直面内でケーブル108の循環ループを構成し、センターレール106の後端から2本のケーブル108を引き出して、車体後部に配置したケーブル駆動装置109に連結するようにしている。このものはセンターレール106でケーブル108の反力の大部分を支持し、車体で反力の一部を支持することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ケーブルを水平のループを構成するように配索する前記従来の装置では、大型の自動車を除き、車体の下部、とくに床下に配置することになる。そのため、配索作業が比較的困難になる。図7aの特開平5−61432号公報の装置では、可撓性の導管を利用して装置全体を半ユニット化することにより、その問題をある程度解消している。また、特開平8−232539号公報の装置では、装置全体をケースに収容したユニットとすることにより、その問題を一層改善しているが、いまだ充分でない。
【0008】
他方、USP5,434,487号明細書に開示の開閉装置は、車内に駆動装置などが突出するので、比較的小型の自動車には採用しがたい。図7bの特開平9−125820号公報の開閉装置は、自動車の側壁に沿って垂直面内のループを構成しているので、車室内への突出が少ない利点がある。しかしケーブル駆動装置の配置位置が限定されること、およびケーブルの屈曲部位が多く、伝達効率が低くなりがちである点が難点である。
【0009】
本発明は配置スペースが少なく、ケーブル駆動装置の配置が比較的自由で、ケーブルの屈曲部位が少ない電動開閉システムを提供することを技術課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のスライドドアの電動開閉システムは、自動車の側面に前後方向に取り付けられた、前方が内向きに湾曲しているレールと、そのレールによって案内されるスライドドアとを有するドア機構における、内索を介して前記スライドドアを開閉駆動するシステムであって、前記レールの前端部および後端部の近辺にそれぞれ設けた金属製のブラケットと、それらのブラケットにそれぞれ支持されたシャフトと、それらのシャフトがそれぞれ通される共に、かつ内索を方向転換するプーリと、それらのプーリがそれぞれ挿入される箱状の合成樹脂製のプーリカバーと、各ブラケットに一端が固定された導管と、各導管の他端側に連結され、内索を巻き取り、送り出すためのドラム、およびそのドラムを往復回転させるモータを有するケーブル(内索)駆動機構と、そのケーブル駆動機構から出て、前側の導管内に摺動自在に挿通され、前側のプーリで方向転換された上でレールに沿って後方に延び、スライドドアのローラ部に端部が係止される前進用の内索と、ケーブル駆動機構から出て、後側の導管内に摺動自在に挿通され、後側のプーリで方向転換された上でレールに沿って前方に延び、スライドドアのローラ部に端部が係止される後退用の内索とを備えており、前記ブラケットがシャフトの支持部、導管端部の固定部および車体への取付部を有しており、前記支持部が平行な2枚の板材であり、前記導管固定部が2枚の支持部の間を連結するように形成されており、前記固定部が2枚の支持部の側縁をそれぞれ折り曲げて形成されており、前記平行な2枚の支持部がプーリカバーを挟んで設けられており、前記プーリがプーリカバーごとシャフトにより貫通されて前記ブラケットに回転自在に設けられていることを特徴としている。
【0012】
【作用および発明の効果】
本発明の電動開閉システム(請求項1)では、レールの前端部および後端部の近辺にそれぞれブラケットを設け、そのブラケットの近辺にケーブルの方向転換手段を設け、さらにブラケットに一端を固定した導管で内索を案内させ、導管の他端側のケーブル駆動機構で内索を循環駆動させるようにしている。そのため、自動車の側壁に沿った狭いスペースに配置することができる。それにより、センターレールを走行するローラ部を駆動するタイプとすることが容易である。さらにレールの前後端より導管でケーブルを配索しているため、効率が高い。また、導管でケーブルを案内しているので、ケーブル駆動機構の設置場所の自由度が高い。したがってセンターレールの下方にケーブル駆動機構を設けることができる場合は、両方の導管を下向きに大きく湾曲させることにより、配索経路をできるだけ短く維持しながらセンターレールよりも下方の適切な位置に配置することができる。そのため内索の屈曲部位が少なく、しかも設置スペースが小さい利点がある。
【0013】
また、プーリと導管の組み合わせにより、内索の荷重効率が高い。さらに内索の屈曲部位が少なく、しかも設置スペースが小さい利点がある。また、レール内を走行する内索は、外部に露出しているが、プーリで方向転換するときに水滴や汚れの一部が内索から落ちる。そのため、その後、内索が導管に入るときに導管の内部に水滴などを持ち込みにくく、内索や導管が錆びにくい。さらに車室内への浸水を防ぐことができる。
さらに、前記支持部が平行な2枚の板材であり、前記導管固定部が2枚の支持部の間を連結するように形成されており、前記固定部が2枚の支持部の側縁をそれぞれ折り曲げて形成されており、前記平行な2枚の支持部がプーリカバーを挟んで設けられているので、スムーズに方向転換をすることができる。
【0014】
前述の導管の端部を内索が通す孔を残して密に閉鎖した電動開閉システム(請求項2)では、導管内部に水滴などが一層浸入しにくく、導管内のグリースが外部に出にくい。
プーリカバーが、開口部を有する本体と、その開口部を密に閉じるグロメットとを有し、そのグロメットに内索の出入り口が設けられているもの(請求項3)では、プーリの機能を損なわずに、一層外部からの保護を達成できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明のドアの電動開閉システムの実施の形態を説明する。図1は本発明の電動開閉システムの一実施形態を示す斜視図、図2はその開閉システムを備えた自動車の概略側面図、図3はその開閉システムに用いる前プーリ・アッセンブリの分解斜視図、図4aおよび図4bはその組立後の平面図および正面図、図4cは図4aのIV-IV 線断面図、図5はその開閉システムに用いる後プーリ・アッセンブリの分解斜視図、図6aおよび図6bはその組立後の平面図および正面図、図6cは図6aのVI-VI 線断面図である。
【0016】
はじめに図2を参照してドアの電動開閉システムの全体を説明する。図2の自動車1は、側面にドア2を備えている。ドア2の前部の上下は、自動車の側面の上部および下部に前後方向に設けられるアッパーレールとロアレール(図示していない)により、摺動自在に案内されている。ドア2の後部の上下方向における中間部は、自動車の後部の中間部に前後方向に設けられるセンターレール3により走行自在に案内されている。
【0017】
センターレール3の周囲には、本発明の実施形態である開閉システムの機構部分4が設けられ、その下方に制御部分であるコントローラ5が設けられている。機構部分4は、センターレール3の前後に設けられる前プーリアッセンブリ6と、後プーリアッセンブリ7と、ケーブル駆動ユニット8と、それらを連結するケーブルアッセンブリ(コントロールケーブル)9とから構成されている。なお符号10はバッテリである。
【0018】
ドア2には、公知のドアロック11、リリースアクチュエータ12およびそれらをコントロールケーブル13、14を介して駆動するクローザー15が設けられている。符号16はジャンクションスイッチであり、符号17はセンターレール3内を転動するローラを備えたローラアッセンブリである。さらにドア2の前縁には、挟み込み検出用のタッチセンサ18が設けられている。
【0019】
またドライバーズシートまわりには、コントローラ5の電源を入り切りするメインスイッチ19、ドアの開閉および停止を操作する電動操作スイッチ20が設けられ、パーキングレバーには、パーキングレバーを引いていることを検出するパーキングスイッチ21が取り付けられている。さらに自動車の前部には車速センサ22が設けられている。メインスイッチ19、電動操作スイッチ20、パーキングスイッチ21および車速センサ22などは、コントローラ5に所定の信号を送るべくワイヤハーネスで接続されている。
【0020】
図1に示すように、センターレール3は前端部(図1の左側)で自動車の内側に湾曲しており、他はほぼ直線状である。センターレール3は金属板を折り曲げ形成したもので、その断面形状は、ローラアッセンブリ17のローラが転動するコ字状の溝部と、その下部の前端から下向きに折れ曲がる部分と、上部の前端から一旦下向きに折れ曲がり、さらに上方に折れ曲がる部分とを備えている。センターレール3は自動車の側壁のアウターパネルに形成した凹溝内にはめ込むようにして固定される。
【0021】
前プーリアッセンブリ6は、センターレール3の前端近辺に配置され、車体のアウターパネルに固定される。後プーリアッセンブリ7はセンターレール3の後端近辺に配置され同じく車体のアウターパネルに取り付けられる。前プーリアッセンブリ6から前側のケーブルアッセンブリ9の導管24が後方に延び、下向きに湾曲し、さらに水平方向に湾曲してケーブル駆動ユニット8に連結されている。後プーリアッセンブリ7に一端が取り付けられた後側のケーブルアッセンブリ9の導管25は、アウターパネルの裏側を前向きに延び、下向きに湾曲し、さらに後ろ向きに湾曲してケーブル駆動ユニット8に連結される。
【0022】
ケーブル駆動ユニット8から出てくる一方の内索26は、前側の導管24に通されて前プーリアッセンブリ6に達し、そこで導管24から出て、ほぼ120度向きを変え、センターレール3の溝部内に入る。その内索26はセンターレール3の溝部の上部の空間内を通り、その端部に固着したケーブルエンドはローラアッセンブリ17のエンドホルダーに係止される。ケーブル駆動ユニット8から出てくる他方の内索27は、後側の導管25に通されて後プーリアッセンブリ7に達し、そこで導管25から出て、ほぼ180度向きを変え、センターレール3の後端から溝部内に入る。その内索27はセンターレール3の溝部の上部の空間内を通り、その端部に固着したケーブルエンドはエンドホルダーに係止される。
【0023】
このように内索26、27は閉ループ状に配索されているので、ケーブル駆動ユニット8で一方の内索26を巻き取り、他方の内索27を送り出すことにより、ローラアッセンブリ17を前進させることができる。それによりドア2が閉じる。また、一方の内索26を送り出し、他方の内索27を巻き取ることにより、ローラアッセンブリ17が後退し、ドア2が開くことになる。
【0024】
図3および図4に示すように、前プーリアッセンブリ7は、ブラケット31と、シャフト32と、プーリ33と、プーリカバー34とグロメット35とを基本要素としている。ブラケット31は金属板を折り曲げ形成したものであり、互いに平行な支持部36、36と、その間を連結する導管取付部37と、支持部36、36の側縁から直角に折り曲げられた車体への取付部38、38とからなる。車体への取付部38には、ネジ穴あるいは溶接ナットなどの取付穴39が設けられている。なお、図4aおよび図4bでは、ブラケット31の車体への取付部38に、さらにアーム状のブラケット40を溶接で固定した状態で示している。図3の符号41は導管24の端部に固着したアウターエンドである。支持部36、36の中心部は図4cに示すように、いくらか内側に凹設した部位36aが設けられ、その中心にシャフトを通す孔42が形成されている。導管連結部37には、アウターエンド41を通すための切り欠き43が形成されている(図4aおよび図5参照)。
【0025】
シャフト32は金属製の棒であり、図4cに示すように、一端にブラケット31と係合する鍔部32aが設けられ、他端に止め輪44を係止する環状の溝32bが形成されている。プーリ33は合成樹脂製であり、中心にシャフト32を通す孔33aが設けられ、周辺に内索26と係合するガイド溝33bが形成されている。
【0026】
前記プーリカバー34は、合成樹脂製の箱状の成形品であり、一端にプーリ33を挿入するための開口部34aが設けられ、ブラケットの支持部36によって挟まれる上下の壁にはシャフト32を通す孔34bが設けられている。さらに導管連結部37と当接する後部はいくらか肉厚にされており、その部分には、ゴム製の栓体45およびアウターエンド41の先端が嵌合する有底の穴34cが形成されている(図4a参照)。また、その底部に内索26を通す貫通孔34dが設けられている。プーリカバー34の後部は、栓体45には内索を通す貫通孔が形成されている。
【0027】
プーリカバー34の開口部34aは、図4bに示すように、ゴム製ないし軟質樹脂製のグロメット35で塞がれる。図4cに示すように、グロメット35には内索26を通す小さい出入り口35aが設けられており、その周囲は車体のパネル46に形成した小窓と係合する溝35bが設けられている。
【0028】
上記のブラケット31、シャフト32、プーリ33、プーリカバー34およびグロメット35は、図4a〜cに示すように、ブラケット31の内部にプーリカバー34を嵌合させ、その内部にプーリ33を挿入し、両者をシャフト32で貫通するようにして組み立てられる。内索26、導管24および栓体45は、プーリ33を取り付ける前にあらかじめプーリカバー34に取り付けておき、グロメット35は最後にプーリカバー34に取り付ける。
【0029】
上記のように構成される前プーリアッセンブリ6は、図1に示すように、センターレール3の前端近辺の車体のパネルに対しブラケット31によって取り付けられる。そしてプーリ33により、センターレール3の表面を摺動する内索26の方向を90度あるいはそれ以上(内索のなす角度は90度以下)の角度で方向転換して導管24に導くことができる。そのため、ケーブル駆動ユニット8で内索26を引き込む場合、内索26に加わる張力はかなり大きいが、スムーズに方向転換をすることができる。また導管24自体は小さい極率半径で湾曲させる必要がない。なお後側の内索27がケーブル駆動ユニット8によって引き込まれる場合は、前側の内索26はドア2によって引かれることになる。その場合でも、導管24からセンターレール3にスムーズに方向転換することができる。
【0030】
なお、図4bでは、導管24およびアウターエンド41はプーリ33の中心面(シャフト32に対して直角な面)と5度程度傾斜して配置されている。それにより、図1に示すように配索したとき、導管24は一旦いくらか斜め上向きにでて、そこから下向きに湾曲することになる。そのため湾曲の極率半径を一層大きくとることができ、内索26の導管24内の摺動抵抗が少なくなる。
【0031】
さらに本実施形態では、プーリ33はプーリカバー34およびグロメット35により、グロメット35の出入口35aを除いて囲まれているので、水滴やごみなどが付着するおそれが少ない。さらにプーリカバー34より奥側の車体内部はプーリカバー34により閉じられており、車体のパネル46はグロメット35の取付用の窓以外は塞がれているので、車体の内部にごみなどが入ってくることも防ぐことができる。さらにプーリカバー34と導管24ないしアウターエンド41の間には栓体45が介在しているので、導管24内に水滴やごみなどが浸入することも防ぐことができる。それにより、内索26を錆などから保護することができる。
【0032】
前述の後プーリアッセンブリ7についても、前プーリアッセンブリ6の場合とほぼ同様である。そのため同じ部位に同じ符号を付して詳細な説明は省略する。ただし後プーリアッセンブリ7の場合は、図6aおよび図6cに示すように、プーリ33の一部がグロメット35の出入口35aから突出している。そのため、内索27をプーリ33によってほぼ180度方向転換されるように係合することができる。そのため、図1のように導管25をパネルの内面に沿うように配索することができ、一層スペースを節約することができる。その他のプーリ33による内索27の方向転換作用およびプーリカバー34やグロメット35による塵埃や水滴の浸入防止作用などは、前プーリアッセンブリ6の場合と同じである。
【0033】
つぎに図1を参照してケーブル駆動ユニット8について説明する。ケーブル駆動ユニット8は、ベースブラケット51と、そのベースブラケット51の下面側に配置したドラム52と、上面側に配置したモータM、減速機Gおよびクラッチ53とを備えている。ドラム52は、内索26、27を巻き取り、ほどき出すためのものであり、通常は合成樹脂で成形されている。ドラム52の周囲には、内索26、27を巻き付けるための螺旋状のガイド溝が形成され、内索の端部に固着したケーブルエンドを係止するための凹所が設けられている。ベースブラケット51は、たとえば自動車のタイヤハウスを形成するインナーパネルの上など、適切なスペースに設置する。
【0034】
またこの実施形態では減速機Gとしてウオーム減速機を採用している。しかし遊星ギア減速機など、他の形式の減速機であってもよい。なお減速機Gおよびクラッチ53は、それぞれ金属板を折り曲げるプレス加工をしたケーシング62によってベースブラケット51に取り付けられている。前記モータMは減速機Gのハウジングに固定され、減速機Gと共にモータ・減速機アッセンブリを構成している。
【0035】
上記のように構成されるケーブル駆動ユニット8では、モータMが一方向に回転すると、その回転は減速機Gで減速されてクラッチ53の出力軸が回転する。それによりドラム52が一方向に回転し、一方の内索、たとえば前側の内索26がドラム52上に巻き取られ、他方の内索27がドラム52からほどき出される。それにより内索26、27のループが一方向に循環走行し、ローラアッセンブリ17を通じてドア2が閉じる方向に移動する。
【0036】
逆にモータMが反対方向に回転すると、前述と同様にして後側の内索27がドラム52に巻き取られ、前側の内索26がドラムから送り出されるので、内索のループが逆方向に循環走行し、ドア2が開く方向に移動する。
【0037】
前記実施形態では、開閉装置をセンターレールに適用しているが、ロアレールに適用することもできる。ただし自動車の壁面の内側のスペースが充分にとれない場合は、ケーブル駆動ユニットを床面の下など、車種に応じて適切なスペースに配置する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電動開閉システムの一実施形態を示す斜視図である。
【図2】 図1の開閉システムを備えた自動車の概略側面図である。
【図3】 図1の開閉システムに用いる前プーリアッセンブリの分解斜視図である。
【図4】 図4aおよび図4bはそれぞれ図3の前プーリアッセンブリの平面図および正面図であり、図4cは図4aのIVa-IV a線断面図である。
【図5】 図1の開閉システムに用いる後プーリ・アッセンブリの分解斜視図である。
【図6】 図6aおよび図6bはそれぞれその後プーリアッセンブリの平面図および正面図であり、図6cは図6aのVIa-VI a線断面図である。
【図7】 図7aおよび図7bはそれぞれ従来のスライドドアの開閉装置の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 自動車
2 スライドドア
3 センターレール
5 コントローラ
6 前プーリアッセンブリ
7 後プーリアッセンブリ
8 ケーブル駆動ユニット
9 ケーブルアッセンブリ
10 バッテリ
11 ドアロック
12 リリースアクチュエータ
13 コントロールケーブル
14 コントロールケーブル
15 クローザー
16 ジャンクションスイッチ
17 ローラアッセンブリ
18 タッチセンサ
19 メインスイッチ
20 電動操作スイッチ
21 パーキングブレーキスイッチ
22 車速センサ
24 導管
25 導管
26 内索
27 内索
31 ブラケット
32 シャフト
33 プーリ
34 プーリカバー
35 グロメット
41 アウターエンド
45 栓体
46 パネル
51 ベースブラケット
52 ドラム
M モータ
G 減速機
53 クラッチ
Claims (3)
- 自動車の側面に前後方向に取り付けられた、前方が内向きに湾曲しているレールと、そのレールによって案内されるスライドドアとを有するドア機構における、内索を介して前記スライドドアを開閉駆動するシステムであって、
前記レールの前端部および後端部の近辺にそれぞれ設けた金属製のブラケットと、
それらのブラケットにそれぞれ支持されたシャフトと、
それらのシャフトがそれぞれ通される共に、かつ内索を方向転換するプーリと、
それらのプーリがそれぞれ挿入される箱状の合成樹脂製のプーリカバーと、
各ブラケットに一端が固定された導管と、
各導管の他端側に連結され、内索を巻き取り、送り出すためのドラム、およびそのドラムを往復回転させるモータを有するケーブル駆動機構と、
そのケーブル駆動機構から出て、前側の導管内に摺動自在に挿通され、前側のプーリで方向転換された上でレールに沿って後方に延び、スライドドアのローラ部に端部が係止される前進用の内索と、
ケーブル駆動機構から出て、後側の導管内に摺動自在に挿通され、後側のプーリで方向転換された上でレールに沿って前方に延び、スライドドアのローラ部に端部が係止される後退用の内索とを備えており、
前記ブラケットがシャフトの支持部、導管端部の固定部および車体への取付部を有しており、
前記支持部が平行な2枚の板材であり、
前記導管固定部が2枚の支持部の間を連結するように形成されており、
前記固定部が2枚の支持部の側縁をそれぞれ折り曲げて形成されており、
前記平行な2枚の支持部がプーリカバーを挟んで設けられており、
前記プーリがプーリカバーごとシャフトにより貫通されて前記ブラケットに回転自在に設けられているスライドドアの電動開閉システム。 - 前記導管の端部が、プーリを取り付けるブラケットの側において、内索を挿通させる孔を残して密に閉鎖されている請求項1記載の電動開閉システム。
- 前記プーリカバーが、開口部を有する本体と、その開口部を密に閉じるグロメットとを有し、そのグロメットに内索の出入り口が設けられている請求項1記載の電動開閉システム。
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