JP4105113B2 - 移植機 - Google Patents
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前記植付体は下部が前後に開閉自在に形成されており、植付体の移動域の上死点側で該植付体に苗供給装置から苗を供給し、植付体の移動域の下死点側で該植付体が畝に突入して開くことにより、該畝に植え穴を形成すると共に該植え穴に苗を放出することで苗を植え付けるように構成されている。
このテンパマルチFは、その左右方向両側を、畝Rを覆うマルチフィルムM上の、苗Sの左右両側位置に、両面テープTを介して貼り付けるようにしているが、苗Sを放出した後に植付体が上昇する際に該植付体から落ちた土が畝R上に敷設されたマルチフィルムM上に乗っていると、前記両面テープTがうまく付かず、該両面テープTが剥がれてテンパマルチFが風で飛んでしまったりする。
そこで、本発明は、前記問題点に鑑みて、マルチフィルムが敷設された畝に苗を植え付けた後に、テンパマルチを良好に貼り付けることができる移植機を提供することを目的とする。
植付体の後方側で且つ苗の植付位置の左右両側に設けられていて、苗の左右両側の畝上面に接当可能な左右一対のブラシを設け、この左右のブラシは、ブラシハンガーの左右方向中央部から左右両側に振り分けて配置されており且つ苗の植付位置から左右方向外方に行くに従って後方に移行する傾斜状となるように該ブラシハンガーに取り付けられ、前記ブラシハンガーには、該ブラシハンガーの左右方向中央部から左右両側に振り分けて配置された左右一対の支持ロッドが設けられ、この支持ロッドを支持する支持筒が走行体に左右一対設けられ、前記左右の支持ロッドは、左右方向で同じ側にある前記支持筒にそれぞれ着脱自在に取り付けられていることを特徴とする。
この構成により、ブラシによって、植え付けられた苗の左右両側の、マルチフィルム上の土を苗の植付作業と同時に落とすことができ、苗の植付後、畝に敷設されたマルチフィルム上に、苗を覆うように敷設される小マルチフィルムを良好に貼り付けることができる。
また、ブラシを下方側に付勢する付勢手段を備えていると共に該ブラシは地面側からの外力により付勢手段の付勢力に抗して上動可能とされていてもよい。
これにより、走行体の機体が上下動しても、ブラシを畝に追従させることができる。
ブラシは上下位置調整自在とされているのがよい。
図1において、1は主としてタバコの苗Sの移植に使用される移植機であり、走行体2と、該走行体2に設けられた移植装置3とにより構成されており、畝Rの長手方向に移動しながら図9に示すように畝Rに苗Sを自動的に植え付けていくものである。
走行体2は、エンジン(図示省略)、ミッションケース10等を備えた機体4を有し、エンジン等はボンネット5で覆われており、機体4は左右の前後輪6,7によって走行可能に支持されている。
ミッションケース10の左右両側には、該ミッションケース10から左右方向張出状に後輪支軸11が設けられ、この左右の後輪支軸11はそれぞれミッションケース10に左右方向の軸心回りに回動自在に支持されており、この後輪支軸11に伝動ケース12の上端側が固定され、該伝動ケース12は後方に向かうに従って下方に移行する傾斜状に設けられ、この伝動ケース12の先端側(後端側)に後輪7が回転自在に支持されている。
前記左右の伝動ケース12は昇降シリンダ13の伸縮動作により後輪支軸11回り(左右軸廻り)に上下方向揺動自在とされており、この昇降シリンダ13の動きは、連動リンク14を介して左右の前輪支軸8に伝達されて、左右の前輪アーム9も前輪支軸8回り(左右軸廻り)に上下方向揺動するように構成されており、したがって、前記昇降シリンダ13の伸縮動作によって左右の前後輪6,7が機体4に対して4輪同時に相対的に上下動し、これによって機体4の高さが調整自在とされている。
前記昇降シリンダ13及びローリングシリンダ15は油圧シリンダから構成されている。
機体4の後方には、ミッションケース10から後方に延出するフレーム16が固定されており、このフレーム16の後端側にハンドル19が取り付けられていると共に、該フレーム16に移植装置3が支持されている。
前記移植装置3は、前記メインフレーム17の後部とハンドルポスト20の後端部にわたって設けられた支持フレーム21上に支持された苗載せ台22と、該苗載せ台22の前方側に配置された苗取出爪23と、該苗取出爪23の下方でサブフレーム18等に昇降自在に設けられた植付体24とを備えている。
この苗トレイは、該苗トレイの上面側に開口し且つ苗トレイの上壁下面から下方側に突出するように形成された多数のポット部を縦横に碁盤目状に形成してなり、該ポット部に充填された床土にタバコの苗Sが育苗されており、該苗トレイは横方向のポット部の列が左右方向に沿い、縦方向のポット部の列が載置面の傾斜方向に沿うように且つポット部の開口部が上側を向くように苗載せ台22の載置面上に載置される。
苗載せ台22は、支持フレーム21に左右移動自在に支持されていると共に、苗トレイを下方側に縦送りする縦送り機構が設けられており、ポット部から苗Sが取り出されるとポット部の横1ピッチ分、苗載せ台22が左右方向に横送りされ、そして、横一列のポット部から苗Sが取り出されると、縦送り機構によってポット部の縦1ピッチ分、苗トレイが下方側に縦送りされて、再び横一列のポット部の苗Sが1つずつ取り出されるという動作を繰り返すように構成されている。
畝RにはマルチフィルムMが敷設されており、植付体24にはマルチフィルムMに切れ目を入れるカッターが設けられており、植付体24が畝Rに突入する際にマルチフィルムMに切れ目を入れながら畝Rに突入する。
前記ハンドル19には、機体4を昇降操作する昇降レバー26が前後揺動操作可能に設けられている。
この昇降レバー26を後方(図7の矢示A方向)に倒すと機体4が最上げ位置まで上昇し、この機体4の最上げ位置から昇降レバー26を前方に倒すと機体4が植付位置(苗Sを畝Rに植え付けるのに適した位置)まで下降するようになっている。
そして、旋回した後に、次の条の畝Rを跨ぐと共に昇降レバー26を前側に倒して機体4を植付位置まで下降し、走行体2を前進させて植付作業を行い、また畝R端にくると、旋回してさらに次の条の畝Rに植付作業を行う。
また、ハンドルポスト20の後端側には、前記振り子の揺動を規制することにより機体4の水平制御が行われないように水平制御をロックするローリングロックレバー27が上下揺動操作可能に設けられている。
また、前記ブラケット28には、バネ掛けプレート30の一端側が枢軸31によって左右軸廻りに回動自在に支持され、バネ掛けプレート30の他端側とローリングロックレバー27とにわたって引張コイルバネ32が掛装されており、ローリングロックレバー27がロック解除位置にあるときには、前記コイルバネ32によってローリングロックレバー27が引上げられる方向に付勢されてローリングロックレバー27がロック解除位置に保持され、ローリングロックレバー27がロック位置にあるときには、前記コイルバネ32によってローリングロックレバー27が引下げられる方向に付勢されてローリングロックレバー27がロック位置に保持されるように、ロック解除位置とロック位置とでコイルバネ32の付勢力が切り替わるように構成されている。
そこで、本実施の形態では、昇降レバー26とローリングロックレバー27とをケーブル33によって連動連結して、昇降レバー26を上昇位置にするとローリングロックレバー27がロック位置からロック解除位置に自動的に切り替わるように構成されている。
また、この移植機1には、植付作業をしながら畝Rに敷設されたマルチフィルムM上の土を落とす(排除する)ブラシ装置37が設けられている。
このブラシ装置37は、図1〜図6に示すように、左右一対のブラシ38と、この左右ブラシ38が取り付けられる取付フレーム39とを有する。
ブラシ38は、取付部材40に、例えば諸種の獣毛・植物繊維・鯨鬚・合成樹脂などからなるブラシ毛41を多数植えつけたものである。
左右の各サブフレーム18には前下方に突出状としてブラケット49が固定され、左側のブラケット49に左側のステー42が、右側のブラケット49に右側のステー42がそれぞれボルト・ナットからなる上下一対の締結具50によって取付固定されている。
支持筒44は、軸心が上方に向かうに従って前方に移行するやや傾斜状となるように配置されて、アーム43の後端に溶接等によって固定されていると共に、上部に鍔が設けられたブッシュ51が内嵌されている。
支持ロッド45は、その上部が支持筒44に上下移動自在(軸心方向移動自在)に挿通されていて、その軸心が上方に向かうに従って前方に移行するやや傾斜状となるように配置されており、この支持ロッド45には、支持筒44とブラシハンガー47との間に上下一対のバネ受け座金52が外嵌されていると共に、この上下のバネ受け座金52間に前記コイルバネ46が套嵌されている。
また、止めピン55を他のピン挿通孔53に選択的に挿通することにより、支持ロッド45の上下位置が調整可能とされている。
また、ブラシハンガー47の左右両側には、左右方向に長い長孔状のボルト挿通孔56がそれぞれ左右一対形成されている。
また、ブラシ押え板48は、ブラシハンガー47の左右両側後方に対向状に配置されており、このブラシ押え板48にも左右一対の円形状のボルト挿通孔57が形成されている。
そして、ブラシ38はブラシハンガー47のボルト挿通孔56の左右長さの範囲で左右位置調整可能とされている。
また、左右のブラシ38は、植付体24の後方側に位置しており、機体4を植付位置まで下ろすと、そのブラシ毛41が撓んで該ブラシ毛41の下部側が畝Rの上面側の苗Sの植付位置の左右両側に接触可能とされている。
また、ブラシ38は、支持ロッド45及びブラシハンガー47等を介して上下動自在に支持されていると共にコイルバネ46によって下方に付勢されているので、地面側(畝側)からの外力によって上動可能とされ、機体4が上下動してもブラシ38を畝Rに追従させることができる。
なお、本発明の移植機1において、マルチフィルムMが敷設されていない畝Rにタバコの苗Sを植え付けるようにしてしてもよく、この場合、ブラシは畝Rの上部側の土を崩して該土を植え穴25内に落とし込んで苗Sの覆土を行う土崩しとしての機能を発揮する。
24 植付体
38 ブラシ
46 コイルバネ(付勢手段)
R 畝
S 苗
Claims (3)
- 走行体(2)に植付体(24)を昇降自在に設け、この植付体(24)の上死点側で該植付体(24)に苗(S)を供給し、植付体(24)の下死点側で該植付体(24)が畝(R)に突入すると共に苗(S)を放出して該苗(S)を植え付けるようにした移植機において、
植付体(24)の後方側で且つ苗(R)の植付位置の左右両側に設けられていて、苗(S)の左右両側の畝(R)上面に接当可能な左右一対のブラシ(38)を設け、この左右のブラシ(38)は、ブラシハンガー(47)の左右方向中央部から左右両側に振り分けて配置されており且つ苗(S)の植付位置から左右方向外方に行くに従って後方に移行する傾斜状となるように該ブラシハンガー(47)に取り付けられ、前記ブラシハンガー(47)には、該ブラシハンガー(47)の左右方向中央部から左右両側に振り分けて配置された左右一対の支持ロッド(45)が設けられ、この支持ロッド(45)を支持する支持筒(44)が走行体(2)に左右一対設けられ、前記左右の支持ロッド(45)は、左右方向で同じ側にある前記支持筒(44)にそれぞれ着脱自在に取り付けられていることを特徴とする移植機。 - ブラシ(38)を下方側に付勢する付勢手段(46)を備えていると共に該ブラシ(38)は地面側からの外力により前記付勢手段(46)の付勢力に抗して上動可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の移植機。
- ブラシ(38)は上下位置調整自在とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の移植機。
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